JP4332834B2 - 力伝達装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シャフトを回転させる力を伝達し、かつシャフトを回転に抗して保持する力を伝達するために用いられるクラッチアセンブリ組立体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来公知のクラッチブレーキ組立体は、シャフトと連結するために、シャフトの溝およびクラッチブレーキ組立体の溝に嵌るキーを用いてきた。また、公知のクラッチアセンブリ組立体と加圧流体源を流体連結するために、種々のシール形式が用いられ、また、クラッチブレーキ組立体からその周囲環境への排気がなされてきた。これらの公知のクラッチブレーキ組立体は、カン製造装置、プレス駆動装置、及び切断駆動装置と関連して用いられてきた。公知のクラッチブレーキは、米国特許第5,046,593号、第5,257,684号、第5,577,580号に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、シャフトを回転するために力を伝達しかつシャフトを回転に抗して保持するために力を伝達するための装置としての、コンパクトで組立が容易なクラッチブレーキ組立体を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、各請求項に記載の構成を有する。本発明は、クラッチブレーキ組立体に関し、この組立体は、シャフトを受け入れる中央開口を有するベース部材を含んでいる。クラッチ表面は、シャフトに伝達される駆動力を有する駆動源と連結可能であり、ブレーキ表面は静止部材と連結可能である。また、クラッチ表面は、ベース部材に対して移動可能である。ブレーキ表面は、ベース部材に対して移動可能である。ピストンは、ベース部材に対して第1方向に移動可能であり、第1摩擦表面をクラッチ表面に対して押圧し、クラッチ表面から力を伝達できるようにする。ピストンは、第2方向に移動可能であり、ブレーキ表面に対して第2摩擦表面を押圧する。
【0005】
楔部材は、クラッチブレーキ組立体のベース部材をシャフトに連結するのに使用される。アクチュエータは、ベース部材の中心軸回りに一体に回転するベース部材とシャフトを相互に連結するために、ベース部材に対して楔部材を移動するように作動可能である。
【0006】
シールアセンブリは、ベース部材およびシャフトと協働して加圧流体が導かれる流路を形成するように設けられる。このシールアセンブリは、シール要素が配置される環状凹部の寸法を減少させるように操作できるアクチュエータを有する。シールアセンブリは、ベース部材の外側表面/シャフトに対して押圧されるリテーナ部分を有し、シールアセンブリをシャフトに対して後退移動させる。
【0007】
複数の力伝達部材は、クラッチ部材の構成部品間の力を伝達するために設けられている。ベアリング表面は、少なくとも部分的に力伝達部材を取り囲む弾性部材によって与えられる。力伝達部材は、クラッチブレーキ組立体の構成部品に対して付勢力を与えるばねの外側に沿って延在しかつこのばねを少なくとも部分的に取り囲んでいる。クラッチブレーキ組立体は、複数のガイド部材を用いて組み立てることが可能である。ガイド部材は、クラッチブレーキ組立体の構成部品と係合し、各構成部品の位置を容易にする。
【0008】
本発明は、上述したもの或いは記載されていない複数の特徴を有する。これらの特徴は、1つ以上の特徴の1つまたはそれらの組合せとして用いることができる。1つまたはそれ以上の特徴は、同様の装置における公知の特徴と組み合わせて使用することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1において、クラッチブレーキ組立体20は、係合状態と非係合状態の間で作動可能である。クラッチブレーキ組立体20が係合状態にあるとき、駆動部材22から被駆動部材24に力を伝達する。
【0010】
駆動部材22は、フライホイールの周回りに伸びているベルト26によって駆動される円形のフライホイールである。被駆動部材24は、金属製シャフトであり、このシャフトは、フライホイール22からシャフトにクラッチブレーキ組立体20を介して伝達される力を受けて長手方向中心軸の回りに回転する。
【0011】
シャフト24とフライホイール22は、米国特許第5,577,581号に記載されているものと同様に互いに相対回転可能にベアリングに取付けられている。しかし、このフライホイール22とシャフト24は、所望であれば、別の方法で取り付けることができる。フライホイール22とシャフト24は、多くの異なる公知の駆動体及び被駆動体を単に表すものである。
【0012】
クラッチブレーキ組立体20が非係合状態にあるとき、クラッチブレーキ組立体は、静止部材、即ちフレーム30からの力を伝達し、回転に対してシャフト24を保持する。固定フレーム30は、静止状態にある他のいかなる構造であってもよい。非係合状態下では、クラッチブレーキ組立体20は、シャフトが回転しないように固定フレーム30とシャフト24を相互に連結する。
【0013】
クラッチブレーキ組立体20は、流体圧、即ちエアによって係合状態に操作される。この流体圧は、流体源からの導管34からソレノイド作動弁36を介してシャフト内の中央通路38に導かれる。クラッチブレーキ組立体20は、シャフト24に設けた中央通路38と流体連通されている。
【0014】
図1に示すように、作動弁36が非作動状態にあるとき、シャフト24内の通路38とクラッチブレーキ組立体20は、マフラー42を介して大気中に排気される。このとき、クラッチブレーキ組立体20は、シャフト24を固定フレーム30に連結して、シャフトを回転に抗して保持する。
【0015】
作動弁36の作動中、導管34は、シャフト通路38と流体連通している。シャフト通路38を介してクラッチブレーキ組立体20に導かれる加圧流体は、クラッチブレーキ組立体を係合状態に作動する。クラッチブレーキ組立体20が係合状態にあるとき、力は、フライホイール22からシャフト24にクラッチブレーキ組立体を介して伝達され、長手方向の中心軸回りにシャフトを回転する。シャフト24は、種々の装置に連結することができると考えられる。例えば、クラッチブレーキ組立体20は、カン製造機械に動力を伝達するのに利用することができる。
【0016】
カンを製造する際に、機械の構成部品からクラッチブレーキ組立体20に伝達される負荷は、+12,500〜−2,500ポンドインチ(+14,402〜−2,880kgcm)の範囲で変化する。この周期的な可変トルク負荷は、クラッチブレーキ組立体20に加えられ、一方、クラッチブレーキ組立体は、645rpmまたはそれ以上の回転速度で回転する。ある特定のカン製造機械は、325サイクル/分の速度及び838rpmの回転速度で作動し、この製造機械の構成部品から関連するクラッチブレーキ組立体に伝達される負荷は、+35,000〜−19,000ポンドインチ(+40,320〜−21,888kgcm)の範囲で変化する。図1のクラッチブレーキ組立体20に与えられる負荷は、このクラッチブレーキ組立体がカン製造機械と連動するとき変化するが、このような状態については、米国特許第5 ,046,593号に開示されている。
【0017】
クラッチブレーキ組立体20は、カン製造機械に連結することができるが、このクラッチブレーキ組立体は、その機械の構成部品を加速および減速、また、比較的高い頻度で係合および切離しが必要となる他の公知の機械と関連して使用することができると考えられる。
【0018】
クラッチブレーキ組立体20と関連する機械は、プレス機械および/または切断機械の駆動部である。これらの機械は、単一ストローク又は連続作動機械である。例えば、クラッチブレーキ組立体20は、金属プレス打ち抜き加工機械、ワイヤ処理機械、ねじ切り機械、ベニア切断機械、ビン分類機械、紙処理機械、または織物機械と組み合わせることができる。もちろん、クラッチブレーキ組立体20は、所望であれば、他の公知の種類と組み合わせることができることは明らかである。
【0019】
クラッチブレーキ組立体20は、図1に概略示されており、クラッチブレーキ組立体の一端側、即ち、ハブまたはベース部材の端部50がフライホイール22によってブロックされている。しかし、クラッチブレーキ組立体の円筒、即ちカバー部材の端部54に接近可能である。
【0020】
図2において示す装置において、クラッチブレーキ組立体20は、シャフト24とフライホイール22に連結され、カバー部材の端部54に接近するのを阻止し、また、ハブ、即ちベース部材の端部50に接近できる。本発明の特徴の1つによれば、クラッチブレーキ組立体が図1に概略示すように取付けられているとき、クラッチブレーキ組立体20の構成部品への接近が円筒すなわちカバー部材の端部54側から行えるように各構成部品が配置されている。また、クラッチブレーキ組立体20が図2に概略示す配置で取付けられるとき、クラッチブレーキ組立体20の構成部品への接近がハブすなわちベース部材の端部50側から行えるように各構成部品が配置されている。
【0021】
クラッチブレーキ組立体20(図3、図4、図5参照)は、本体アセンブリ58、ブレーキディスク60、クラッチディスク62を有する。ブレーキディスク60(図3および図5参照)は、本体アセンブリ58に連結される。ブレーキディスク60は、クラッチブレーキ組立体20が係合状態にあるとき、本体アセンブリ58に対して自由に回転することができる。クラッチディスク62は、また本体アセンブリ58に連結されている。クラッチディスク62は、クラッチブレーキ組立体20が非係合状態にあるとき、本体アセンブリ58に対して自由に回転することができる。
【0022】
さらに、ブレーキディスク60及びクラッチディスク62は、ベアリングスリーブアセンブリ58に対して制限された移動範囲において軸方向に移動可能である。このブレーキ及びクラッチディスク60,62は、一般的に環状体である。ベアリングスリーブアセンブリ58は、ブレーキディスク60及びクラッチディスク62の中央部分に開口を通って伸びている。クラッチブレーキアセンブリ20が配置される方向に関係なく、即ち、図1または図2の方向のいずれ場合も、静止部材またはフレーム30およびクラッチディスク62は、駆動部材すなわちフライホイール22に連結される。クラッチブレーキ組立体20のベアリングスリーブアセンブリ58は、シャフトまたは他の被駆動部材24に連結して固定される。
【0023】
クラッチブレーキ組立体20が係合状態にあるとき、クラッチディスク62は、本体アセンブリ58に対する回転に抗して保持される。このとき、クラッチディスク62は、フライホイール22から本体アセンブリ58に力を伝達できる。この力は、本体アセンブリ58及びシャフト24をシャフトの中心軸の回りに回転させる。同時に本体アセンブリ58は、ブレーキディスク60に対して自由に回転可能である。
【0024】
クラッチブレーキ組立体20が非係合状態にあるとき、本体アセンブリ58は、ブレーキディスク60に対する回転に抗して保持される。これにより、固定フレーム30から本体アセンブリ58にブレーキディスク60を介して力を伝達することができ、本体アセンブリ58とシャフト24を回転に抗して保持する。同時に、フライホイール22とクラッチディスク62は、本体アセンブリ58およびシャフト24に対して一緒に自由に回転可能である。
【0025】
クラッチブレーキ組立体20の金属本体アセンブリ58は、金属ハブすなわちベース部材70(図5及び図6参照)を含んでいる。ベース部材70は、1つの金属部片として鋳造され、ほぼ円筒状の中央部分72を有している。環状フランジ部分74は、中央部分72と一体に形成され、中央部分から半径方向外側に伸びている。円筒状中央開口または通路78が、ハブすなわちベース部材70の中央部分72を貫通している。
【0026】
本体アセンブリ58は、また、金属製の円筒すなわちカバー部材82を有し、このカバー部材は、ベース部材70に固定して連結される。カバー部材82は、円筒中央開口84を有し、この中央開口84は、ベース部材70の開口78と同軸配置され、かつこの開口78に連通している。
【0027】
環状ブレーキディスク60と環状クラッチディスク62は、環状ハブのベース部材70および円筒シリンダのカバー部材82と同軸関係に配置されている。環状ブレーキディスク60とクラッチディスク62は、不規則な形状のリム部分90,92(図3)を有し、これらのリム部分は、ブレーキディスク60を静止部材すなわち固定フレーム30(図1)に連結し、かつクラッチディスク62をフライホイール22にそれぞれ連結するのを容易にする。
【0028】
ブレーキディスク60は、円形の中央開口96(図5)を有し、この開口96は、ハブすなわちベース部材70の円形中央開口78と同軸関係に配置される。同様に、クラッチディスク62は、円形の中央開口98を有し、この開口98は、ハブすなわちベース部材70の円形中央開口78と同軸関係に配置される。ブレーキディスク60とクラッチディスク62の各中央開口96,98は、同一寸法であり、ベース部材70のフランジ部分74及びカバー部材82の円形リム部分104よりもその直径が小さい。それゆえ、ブレーキディスク60とクラッチディスク62は、ベース部材70のフランジ部分74と円筒状のカバー部材82のリム部分104との間で保持されることにより、本体アセンブリ58と連結される。
【0029】
環状ピストン108(図5)は、ハブすなわちベース部材70と円筒状のカバー部材82との間に配置される。金属製ピストン108は、環状外側ピストンまたはシール112を有し、このリングピストン108に連結され、かつ円筒状のカバー部材82と係合するように配置される。さらに、ピストン108は、環状内側ピストンリングまたはシール114を有し、このシールは、ベース部材70の中央部分72と係合するように配置されている。
【0030】
ピストン108は、ハブ即ちベース部材70及び円筒のカバー部材82と協働し、環状の可変容積流体室120と環状の可変容積ばね室122を形成する。環状可変容積流体室120は、ベース部材70の中央部分72を介して半径方向に伸びる通路126(図6)によって、ベース部材72の中央開口78およびシャフト24に流体連通で接続される。可変容積ばね室122は、ベース部材70のフランジ部分74に形成された開口130(図5)を通ってクラッチブレーキ組立体20の回りの大気と流体連通するように常時接続される。
【0031】
ピストン108は、複数のばね134によってカバー部材82に向けて絶えず付勢される。複数のばね134は、ハブすなわちベース部材70の中央部分72と環状に同軸関係に配置される。複数のばね134は、外側ヘリカルコイルばね138と内側ヘリカルコイルばね140を有する。内側ばね140は、外側ばね138の内側でかつ同軸関係に配置される(図5および図6参照)。同軸配置の外側及び内側ばね138,140を設けることが望ましいが、単一のばねを使用することもできる。
【0032】
クラッチブレーキ組立体20の作動中、加圧流体(エア)は、作動弁36(図1)介してシャフト24の通路38に導かれる。加圧流体は、シャフト24の円筒外側側面の出口を通ってハブすなわちベース部材70内の通路126(図6)に導かれる。加圧流体は、ピストン108と円筒状カバー部材82との間に形成される可変容積流体室120内に導かれる。
【0033】
加圧流体は、ピストン108に抗する力を加えるのに有効であり、複数のばね134を押圧する。これにより、ピストン120の環状フランジ部分144(図5、6および図15参照)は、ベース部材70のフランジ部分74上の環状摩擦表面146に対してクラッチディスク62上の環状摩擦表面146を押圧する。同時に、ピストン108のフランジ部分144上の環状摩擦表面152は、クラッチディスク62上の第2摩擦表面154(図15)に対して押圧する。
【0034】
これは、力を発生し、即ち、トルクが、フライホイール22(図1)からベース部材70にクラッチディスク62(図5、6および図15参照)を介して伝達される。フライホイール22からシャフト24にクラッチディスク62を介して伝達されるトルクは、長手方向中心軸回りにシャフトを回転させるのに有効である。
【0035】
クラッチブレーキ組立体が非係合されるとき、ピストン108とカバー部材82(図6)の間の可変容積流体室120は、ベース部材の通路126、シャフト24(図2)の通路38、及び作動弁36を介して大気に換気される。これにより、複数のばね138,140は、ピストン108のフランジ部分144をブレーキディスク60に対して押圧することができる。この結果、ブレーキディスク60上の環状摩擦表面160(図15)が、カバー部材82のリム部分上の環状摩擦表面162に対して押圧される。同時に、ピストン108のフランジ部分144上の環状摩擦表面164が、ブレーキディスク60上の摩擦表面166に対して押圧される。これにより生じる力は、ブレーキディスク60およびベース部材70を介して静止部材すなわち固定フレーム30(図2)とシャフト24の間に伝達される。ブレーキディスク60を介して伝達された力は、シャフト24を回転に抗して保持するのに有効である。
【0036】
クラッチブレーキ組立体20の一般的な構成は、上述した米国特許第5,046,593号、第5,257,684号に記載されたクラッチブレーキ組立体の構成と同様である。更に、クラッチブレーキ組立体20の一般的な構成は、米国、オハイオ州クリーブランドのイートン社から市販されているクラッチブレーキ組立体の構成と同様である。
【0037】
コネクタアセンブリ
本発明の特徴の1つに従って、コネクタアセンブリ180(図5,6,7,8)は、クラッチブレーキ組立体20のハブ(ベース部材)70とシャフト(被駆動部材)24(図2参照)の間の改良された接続を与える。このコネクタアセンブリ180は、(図7および図8)は、金属製の環状カラー186上に取り付けられた金属製の一対の環状楔部材182,184を含んでいる。カラー186は、円筒外側側面(図8)を有し、この側面は、ベース部材70の円筒中央開口78を形成する円筒表面を有する。
【0038】
一部材からなる金属カラー186は、円筒形状である。このカラー186は、開口78の中心軸に垂直な面において環状断面形状となっている。カラー186には、割れ目またはギャップ192(図7)が形成されている。ギャップ92は、楔部材182,184によってカラーに加えられる力を受けて、半径方向外側に拡がることができる。
【0039】
金属製の楔部材182,184は、環状形状を有する。楔部材182,184の各々は、開口78の中心軸に垂直な平面において、環状断面形状を有する。楔部材182,184、カラー186、及び開口78は、同軸関係に配置されている。楔部材182は、円筒内側表面196(図8)を有する。ギャップ192(図7)は、楔部材182の内側表面196を貫通している。それゆえ、楔部材182は、半径方向内側に収縮してシャフト24(図1)と金属同士で(metal-to-metal)係合することができる。同時に、カラー186は、半径方向外側に広がってベース部材70と金属同士で係合することができる。
【0040】
金属製楔部材182は、外側側面198を有し、この側面は、右側円錐面の一部として形成される。楔部材182の外側側面198は、中心軸を有し、この中心軸は、楔部材の円筒内側表面の中心軸に一致している。カラー186と中心開口78は、ベース部材70を貫通する同一中心軸を有する。カラー186および開口78の中心軸は、楔部材182の内側表面196の中心軸と一致している。
【0041】
楔部材182は、比較的厚い環状左側端部表面202(図8参照)から比較的薄い環状右側端部表面204に向けてテーパー形状となっている。厚い端部表面202と薄い端部表面204は、平らでかつ互いに平行に伸びかつベース部材70の中央開口78の軸線に対して垂直である。
【0042】
楔部材182の截頭外側表面198は、カラー186上の截頭内側表面208に対してはめあい係合となっている。カラー186上の内側表面208は、円錐の一部として形成されている。楔部材182上の外側表面198とカラー186の内側表面は、ベース部材70を通る円筒開口78の中心軸に対して同一の角度で傾斜している。こうして、楔部材182上の外側表面198とカラー186の内側表面208は、同一形状を有する円錐の一部として形成されている。
【0043】
楔部材184(図7及び図8)は、楔部材182の鏡像である。金属製の楔部材184は、ギャップ192によって分離される円筒内側表面212を有する。更に、楔部材184は、円錐の一部分として形成される外側表面214を有する。この楔部材184は、環状右側の厚い部分の端部表面218から環状左側の薄い部分の端部表面220に向けてテーパ形状となっている(図8参照)。厚い端部表面218と薄い端部表面220は、平らでかつ互いに平行伸びており、さらにベース部材70を通過する開口78の長手方向中心軸に対して垂直に伸びている。
【0044】
楔部材184の外側テーパー表面214は、カラー186の内側テーパ−表面と係合状態に配置される。カラー186の表面224は、円錐の一部分として形成される。カラー186の内側表面224と楔部材184の外側表面214は、同一形状を有する円錐の一部分として形成される。
【0045】
カラー186は、環状中央フランジまたはリブ228を有し、このリブは、楔部材182上の薄い端部表面204,220の間に同軸配置されている。フランジ228は、ギャップ192により分割され、このフランジは、カラー186の外側表面188が、ハブすなわちベース部材70を貫通する中央開口78の円筒内側表面に対して押圧されるので、半径方向外側に広がることができる。
【0046】
ボルトまたはアクチュエータ部材230(図8)は、楔部材182,184の間に伸びている。ボルトまたはアクチュエータ部材230は、フランジ228の方向に2つの楔部材を一体に引き寄せるように回転することが可能である。これにより、力は、楔部材182,184からカラー186に伝達され、ベース部材70を貫通する開口78の内側表面190をしっかりと把持してカラーを半径方向外側に広げる。同時に、カラー186上の内側表面208,224と楔部材182,184の間のカム動作は、楔部材を半径方向内側に引き締め、シャフト24の円筒外側表面をしっかり保持する。
【0047】
ボルトすなわちアクチュエータ230は、環状フランジ228内の円筒開口234を貫通している。開口234は、十分に大きな径を有し、カラー186を半径方向外側に拡張し、楔部材182,184を半径方向内側に収縮させる。こうして、フランジ228を通る開口234は、カラー186が半径方向外側にシフトできるように十分大きな径を有し、開口78の内側表面190とはめ合い係合して半径方向外側にシフトする。開口234は、十分に大きな径であるので、楔部材182,184を内側にシフトさせてシャフト24の外側表面とはめあい係合することができる。
【0048】
楔部材182,184上の外側表面198,214(図8)とカラー186の内側表面208,224との噛み合い係合は、カラー186に対する動きに抗して楔部材を保持する。楔部材182,184とシャフト24の外側表面との間の金属同士のはめあいは、シャフトに対する動きに抗して楔部材を保持する。カラー186上の外側表面188と開口78の内側表面190との間のはめあいは、ベース部材70に対する動きに抗してカラー186を保持する。それゆえ、ボルト230が楔部材182,184を互いに軸方向内側に引きつけて締め付けるとき、コネクタアセンブリ180は、シャフト24上にベース部材70を確実に固定するのに有効であり、シャフト24に対する軸方向及び回転方向のいずれにおいてもクラッチブレーキ組立体20を保持する。
【0049】
図8には、単一のボルトすなわちアクチュエータ部材230のみを示すが、アクチュエータボルトの環状列があることは理解されるであろう。ボルト230の各々は、カラー186のフランジ228に設けた開口を通って、環状楔部材182,184の間に伸びている。複数のボルトの各ボルト230は、雄ねじを備える端部分236を有し、この端部分が楔部材184の開口に設けた雌めじと係合する。さらに、ボルト230は、全て、楔部材182の厚い端部表面202に隣接する円筒凹部に配置されたヘッド端部238を有する。それゆえ、ボルト230が締め付けられたとき、楔部材182,184は、一緒に引き寄せられる。ボルトは、楔部材に対してコッキングまたは結合することなく、楔部材182,184を互いの方向に徐々に引き寄せることにより、次第に引き締められる。
【0050】
コネクタアセンブリ180の一般的な構成及び作動モードは、米国特許第4,025,213号に記載されているものと同一である。このコネクタアセンブリ180は、米国、ニューヨーク州、モンローに在所するビーロック社(B-Loc Corp.)から得られる。しかし、コネクタアセンブリ180は、図7及び図8で説明する特定の構成とは異なる構造とすることができる。例えば、コネクタアセンブリ180は、単一の楔部材182を有することができる。コネクタアセンブリ180は、米国特許第3,957,381号で説明された構造のいずれであってもよい。もちろん、シャフトとハブを相互に連結するのに適した他の公知のコネクタアセンブリを用いることができる。
【0051】
シールアセンブリ
本発明の特徴の1つによれば、シールアセンブリ244(図7および図8)は、コネクタアセンブリ180を有する中央開口78に配置されている。シールアセンブリ244は、円筒すなわちカバー部材82に設けた中央開口84内に延びることが可能である。コネクタアセンブリ180は、ベース部材70とシャフト24を相互連結する。シールアセンブリ244は、シャフト24とベース部材70とが協働して、シャフト24(図1)内の軸方向通路38と連結した半径方向ポートとベース部材70に形成された通路126(図6)の間を流体が流れる流路を形成する。シャフト24を通る軸方向通路38の左側端(図1)はしっかり閉鎖され、そして、流体は、半径方向ポート(図示略)とシールアセンブリ244を通る通路に行き来することができる。シールアセンブリ244は、シャフト24の半径方向ポートとベース部材70(図6)の通路126との間に流体を連通させる。
【0052】
シールアセンブリ244(図7及び図8)は、一体構造の金属部品として形成される略円筒形状の本体248(図8,10,11)を含んでいる。この本体248は、円筒側壁254によって相互連結される一対の環状フランジ部分250,252を含んでいる。フランジ部分250,252は、側壁254から半径方向外側に伸びている。
【0053】
側壁254上の円筒外側表面256(図8)は、ベース部材70を通る開口78の円筒内側表面190から離間しかつ同軸配置されている。これにより、環状外側マニホールド室258が形成される。外側マニホールド室258は、環状フランジ250,252の間を軸方向に伸び、側壁254の半径方向外側表面256とベース部材を貫通する開口78の円筒内側表面190の間に配置されている。
【0054】
環状フランジ部分250,252は、または側壁254から半径方向内側に伸びている。これにより、側壁254の円筒内側表面264とシャフト24の円筒外側表面との間に環状内側マニホールド室262を形成する。内側マニホールド室262は、フランジ部分250,252の間に伸び外側マニホールド室258と同軸配置されている。
【0055】
複数の円形ポートまたは開口268(図8,10,11)が側壁254に形成されている。開口268は、内側マニホールド室262と外側マニホールド室258とを流体連通させる。内側マニホールド室262は、シャフト24(図1)に設けた通路38のための半径方向ポートに整合している。外側マニホールド室258は、ベース部材70に設けた通路(図6)と整合している。外側マニホールド室258と内側マニホールド室262の軸方向延長部は、シャフト24内の通路38用の半径方向ポートとベース部材70内の通路126と正確に整合させる必要はない。
【0056】
作動弁36(図1)は、加圧時でかつクラッチブレーキ組立体20に係合した状態で、シャフト24内の通路38を流体源(エア)に連通させて操作するとき、エアは、シャフト24の半径方向ポートから、フランジ部分250とフランジ部分252の間に位置する内側マニホールド室262(図8)に流れる。このエアは、環状内側マニホールド室262に存在するとともにシャフト24の周囲に導かれる。エアは、開口268を介して環状外側マニホールド室258に流れる。環状外側マニホールド室は、シールアセンブリ244の円筒側壁254の外側に伸びている。外側マニホールド室258は、ベース部材70の通路126と流体連通している。それゆえ、エアは、通路126を介して外側マニホールド室258から可変容積室120に流れることができる。
【0057】
環状可変容積室120(図5)における流体圧は、環状ピストン108に加えられる。それゆえ、この流体圧は、環状クラッチディスク62に対してピストン108の環状フランジ部分144を押圧するのに有効である。クラッチディスク62は、ピストン108のフランジ部分144とベース部材70のフランジ74との間に固定される。
【0058】
力(トルク)は、回転フライホイール22(図1)からベース部材70(図5)にクラッチディスク62を介して伝達される。力(トルク)はコネクタアセンブリ180を介してベース部材70からシャフト24に伝達されてこのシャフトを回転させる。このとき、本体アセンブリ58は、固定ブレーキディスク60に対して自由に回転することができる。
【0059】
弁36(図1)は、マフラー42を介してシャフト24内の通路38が大気と連通して作動し、クラッチブレーキ組立体20を離脱させるとき、エアは、可変容積室120(図5,6)からベース部材70の通路126(図6)を通って流れる。このとき、ばね134は、ピストン108をブレーキディスク60に向けてクラッチディスク62から軸方向に離れるように移動する。このばね134は、ピストン138のフランジ部分144をブレーキディスク60に対して押圧するのに有効である。ブレーキディスク60は、ピストン108のフランジ部分144とカバー部材82との間にしっかりと固定される。
【0060】
これにより、力(トルク)はブレーキディスク60を介して回転シャフト24及び静止部材30との間に伝達される。シャフト24に伝達された力(トルク)は、直ちにシャフトの回転を停止させ、シャフトを静止状態に保持する。このとき、クラッチディスク62とフライホイール22は、固定の本体アセンブリに対して自由に回転することができる。
【0061】
流体(エア)は、ばね134の影響下でピストン108を左方向(図6において)に移動させることにより通路160を通って室120に流れ込む。この流体は、外側マニホールド室258(図8)に導かれる。エアは、開口268を通って外側マニホールド室258から内側マニホールド室262に流れる。このエアは、シャフト24(図1)の通路38を通って内側マニホールド室262からマフラー42を介して大気に導かれる。
【0062】
シールアセンブリ244(図8)は、複数のシール要素を含み、この要素は、シールアセンブリの本体248が、シャフト24の外側表面とベース部材70を貫通する開口の内側表面190とにシール係合するために設けられている。複数のシール要素は、環状外側シールリング272,274を含み、これらのリングはフランジ部分250,252に設けた環状の半径方向外側に対面する溝276,278(図8,10,11)内に配置されている。環状外側シールリング272(図8)は、フランジ部分250とシール係合し、またベース部材70を貫通する開口78の内側表面190とシール係合する。同様に、外側シールリング274は、フランジ部分252とシール係合し、またベース部材70を貫通する開口78の内側表面190とシール係合する。
【0063】
シールアセンブリ244(図8)における複数のシール要素は、環状内側シールリング282,284を含んでいる。環状内側シールリング282,284は、半径方向内側に面する環状溝286,288(図8,10,11)内に配置される。この環状溝は、フランジ部分250,252に形成される。環状内側シールリング282、284(図8)は、シャフト24の円筒外側表面にシール係合しており、これらのシーリングは、通路38と連結した半径方向ポートがシャフト24の円筒外面と交差する位置の軸方向両側に配置される。
【0064】
本発明の特徴の1つによれば、シールアセンブリ244は、シャフト24をしっかりと保持し、シールアセンブリ244をシャフト24の軸方向長さに沿って所望の位置に維持する。シャフト24の円筒外側表面を保持するために、シールアセンブリは、リテーナアセンブリ294(図8及び図10)を含む。リテーナアセンブリ294は、金属製の環状リテーナ部分またはリップ296(図8,10,11)を含み、このリップは、一体構造で形成され、金属本体248のフランジ部分252から軸方向外側に伸びている。
【0065】
金属製の環状アクチュエータリング298は、リテーナ部分296と係合するように配置される。環状アクチュエータリング298は、フランジ部分252に向けて軸方向に移動可能であり、環状リテーナ部分296を半径方向内側に偏向させて、この環状リテーナ部分とシャフト24の円筒外側表面とを金属同士で係合させる。同時に、環状アクチュエータリング298は、半径方向外側に偏向され、ベース部材70の開口の内側表面と金属同士がしっかりと係合する。
【0066】
リテーナリップ296の半径方向内側の偏向を与えるために、リテーナリップは、環状で半径方向に対面する、カムまたは楔部材の表面302(図8および図11)を備えており、このカム表面は、半径方向内側に面するアクチュエータリング298上のカム表面304に係合する。カム表面302,304は、同一形状を有する円錐の一部分として形成される。所望であれば、1つまたはそれ以上のスリットをリテーナ部分296に設けることができ、アクチュエータリング298によってリテーナリップの偏向を容易にする。1つまたはそれ以上のスリットは、リテーナ部分296によってアクチュエータリングの偏向を容易にするためにアクチュエータリング298に設けられる。
【0067】
複数のボルトすなわちアクチュエータ部材310(図7および図8)は、アクチュエータリング298を通って伸び、アクチュエータリング298のねじ付き開口312(図10および図11)に螺合する。アクチュエータ部材310の回転時、アクチュエータリング298は、左方向(図8参照)に引き寄せられる。アクチュエータリング298の左側への動きによってアクチュエータリング上のカム表面304がリテーナ部分296上のカム表面302に沿ってスライドする。これにより、リテーナ部分296は、半径方向内側に偏向し、シャフト24の外側表面に当接する。同時に、アクチュエータリング298は、半径方向外側に偏向し、ベース部材70の開口78の内側表面190に当接する。
【0068】
リテーナリップ296とシャフト24との金属同士の係合は、シールアセンブリ244をシャフトに対する動きに抗してシールアセンブリ244をロックすることができる。アクチュエータリング298とベース部材70との金属同士の係合は、ベース部材に対する動きに抗してシールアセンブリ244をロックすることができる。コネクタアセンブリ180(図5)は、相対移動に対してシャフト24と本体アセンブリ58をロックする。それゆえ、シールアセンブリ244は、シャフト24と本体アセンブリ58の両方に対する動きに抗して確実にロックされる。
【0069】
所望であれば、シールアセンブリ244は、シャフト24の外側表面またはベース部材70における開口78の内側表面190のいずれか一方にのみ当接するように偏向させることができる。例えば、アクチュエータリング298をスリットがない硬いリングとして、リテーナ部分296がシャフト24の外側表面に対して半径方向内側を収縮するとき、半径方向外側に広がらないようにすることもできる。
この代わりに、リテーナ部分296をスリットがない硬いリングとして、アクチュエータリング298が半径方向外側に広がるとき、半径方向内側に収縮しないようにすることもできる。しかし、シャフト24を保持するために、リテーナ部分296を半径方向内側に収縮し、かつベース部材70を保持するために、アクチュエータリング298を半径方向外側に広げることが望ましい。
【0070】
シールアセンブリとコネクタアセンブリの挿入および取外し
本発明の特徴の1つによれば、コネクタアセンブリ180とシールアセンブリ244は、中央開口78の選択した一方の端部において、クラッチブレーキ組立体20に挿入及び取出し可能となるように方向付けられている。クラッチブレーキ組立体20がフライホイール22及びシャフト24に対して図1に示すように配置されているとき、クラッチブレーキ組立体の右側(図1,5,8参照)からその内部への接近は、フライホイール22およびシャフト24によって阻止される。それゆえ、コネクタアセンブリ180(図8)とシールアセンブリ244は、クラッチブレーキ組立体20の左端部から順次挿入されかつ取り外されなければならない。
【0071】
クラッチブレーキ組立体20は、その左端部(図1,5,8参照)からのみ接近できるようになっているとき、シャフト24は、クラッチブレーキ組立体20の右端部から挿入されてベース部材70の中央開口78に位置決められている。フライホイール22および静止部材30は、クラッチディスク62とブレーキディスク60に連結される。シャフト24が開口78内に配置されるとき、コネクタアセンブリ180とシールアセンブリ244は、開口78内にまだ配置されていない。
【0072】
コネクタアセンブリ180は、カバー部材82の開口84(図5)を通って開口78の左端部(図1,5,8参照)から開口78内に移動する。このとき、楔部材182,184は、カラー186と比較的緩い係合に配置される。それゆえ、環状の楔部材182,184の内側とシャフト24の円筒外側との間に小さな半径方向隙間が形成される。また、カラー186の外側表面188とベース部材70の開口78の円筒内側との間にも小さな半径方向隙間がある。これは、ベース部材70に対する図5及び図8に示す位置へ、コネクタアセンブリ180をシャフト24に沿って軸方向に移動させることができる。
【0073】
シールアセンブリ244は、開口78内に設けられていなかったので、ボルトすなわちアクチュエータ部材230のヘッド端部分が開口78の左端部からアクセス可能である。それゆえ、アクチュエータ部材230は、しっかり締め付けることができる。これは、楔部材182,184を、互いにかつ楔部材間に配置されたフランジ228の方向に引き寄せる。
【0074】
アクチュエータ部材230がしっかり締め付けられるとき、楔部材182,184は、半径方向内側に移動されてシャフト24の外側表面と金属同士で接触する。同時に、カラー186は、半径方向外側に偏向し、ベース部材70を通る開口78の内側表面と金属同士で係合する。これにより、コネクタアセンブリ180は、シャフト24とベース部材70の両方に対する動きに抗して確実にロックされる。これは、ベース部材とシャフトの間の相対移動なしで、比較的大きな力(トルク)をベース部材70およびシャフト24間に伝達することができる。
【0075】
一旦、コネクタアセンブリ180がベース部材70の中央開口内に取り付けられて、シャフト24を確実に保持するのに有効となっている場合、シールアセンブリ244は、ベース部材の中央開口内に移動される。シールアセンブリ244は、カバー部材82の開口84を介して、中央開口78の左端部(図8参照)から中央開口78内に移動することができる。シールアセンブリ244が、中央開口78内に移動するとき、半径方向外側のシールリング272,274は、開口の円筒内側表面にシール係合する。同時に、半径方向内側シールリング282、284が移動して、シャフト24の円筒外側とシール係合する。所望であれば、シールアセンブリ244は、カバー部材82の中央開口84内に延びることができる。
【0076】
シールアセンブリ244は、図5、図7および図8に示す位置に移動したとき、シャフト24の通路38に接続された半径方向ポートは、内側シールリング282,284の間のほぼ中央に配置される。同様に、ベース部材70の通路126(図6)は、外側シールリング272,274の間のほぼ中央に配置される。これにより、シャフト24の通路38は、ベース部材70の通路120と流体連通で接続される。通路38,126は、内側マニホールド室262、側壁254の開口268、及び外側マニホールド室258を介して互いに流体連通で接続される。
【0077】
ボルトまたはアクチュエータ部材310は、シールアセンブリをシャフト24の適所およびベース部材70に確実に固定するために締め付けられる。ベース部材70の中央開口78の左端部において、アクチュエータ部材310に接近することができる。ボルト310を締め付けることにより、アクチュエータリング298が左側(図8において)に引き寄せられる。アクチュエータリング298の左側への動きは、リテーナリップ296を偏向して、シャフト24の円筒外側表面と金属同士でしっかりと係合し、またアクチュエータリング298を偏向して、ベース部材70の円筒内側表面190と金属同士でしっかりと係合する。
【0078】
リテーナリップ296とシャフト24の外側表面との係合により、シフトに対する動きに対してシールアセンブリ244を保持する。アクチュエータリング298とベース部材70の内側表面190との係合により、ベース部材に対する動きに対してシールアセンブリ244を保持する。コネクタアセンブリ180は、シャフト24に対する動きに抗してベース部材70を保持する。それゆえ、シールアセンブリ244、シャフト24、及びベース部材70の間に相対移動がない。
【0079】
上述したように、シールアセンブリ244は、シャフト24のみを、またベース部材70のみを保持することができる。コネクタアセンブリ180は、シャフト24に対する動きに抗してベース部材70を保持するので、シールアセンブリがそれらの一方のみを保持できる場合、シールアセンブリ244と、シャフト24及びベース部材のいずれか一方との間に相対移動はない。
【0080】
メインテナンスのために、クラッチブレーキ組立体20は、シャフト24との連結が解除されていることが望ましい。これがなされたとき、ベース部材70を通る開口78の左端部(図8)に位置しているシールアセンブリ244に対して、アクチュエータ部材310へのアクセスが可能になる。アクチュエータ部材310は、緩められて、アクチュエータリング298を右側(図8)に移動させる。これにより、シャフト24上のリテーナリップ296の保持が緩められる。シールアセンブリ244は、ベース部材70の中央開口78から左側(図8)およびシャフト24の左端部の外側に引き寄せることができる。
【0081】
シールアセンブリ244は、ベース部材70の中央開口78から移動されると、コネクタアセンブリ180のためにボルトすなわちアクチュエータ230へのアクセスが可能になる。アクチュエータ230は、作動して、即ち、緩められる。これにより、楔部材182,184は、別々に軸方向に、即ち、中央フランジ228から離れる方向に移動する。これは、シャフト24上の楔部材の保持を緩め、そして、ベース部材70上のカラー186の保持を緩める。楔部材は、軸方向に別々に移動することにより緩めることができ、これは、米国特許第3,957,381号、第4,025,213号に開示されているものと同様の方法である。
【0082】
楔部材182,184が一旦緩められると、コネクタアセンブリ180は、開口78の左端部(図8)を通って移動することができる。代わりに、ブレーキディスク60は、固定フレーム30から離脱させることができ、またクラッチディスク62もフライホイール22から離脱させることができ、さらに、ベース部材70の開口78内のコネクタアセンブリを有するシャフト24の左端部(図1)にクラッチブレーキアセンブリを移動することができる。
【0083】
シールアセンブリ及びコネクタアセンブリの別の形態
シールアセンブリ244とコネクタアセンブリ180は、図5、図7、及び図8にその形態が示されており、ここで、これらのアセンブリは、クラッチブレーキ組立体の中央開口78へのアクセスが左側から行われるとき、クラッチブレーキ組立体内に見ることができる。こうして、中央開口78へのアクセスは、シールアセンブリ244とコネクタアセンブリ180が図5、図7、及び図8に示すような形態にあるとき、カバー部材82の開口84を介して得ることができる。しかし、本発明の1つの特徴によれば、コネクタアセンブリ180とシールアセンブリ244の方向付けは、ベース部材70の対向端部を介して中央開口へのアクセスを可能にするように変更することができる(図9)。
【0084】
クラッチブレーキ組立体20が図2に示す形態にあるとき、中央開口78へのアクセスは、クラッチブレーキ組立体20のベース端部50を介して行われる。これは、カバー部材82から反対側の開口端部である。こうして、中央開口78へのアクセスが開口の左端部(図9参照)から、即ちクラッチブレーキ組立体20のベース部材70の端部から行われる。
【0085】
中央開口78へのアクセスがカバー部材82に対向する開口の端部を介して行われるとき、シールアセンブリ244は、コネクタアセンブリ180の挿入の前に中央開口78内に挿入される。シールアセンブリ244は、リテーナアセンブリ294の先縁を用いて中央開口78の左端部(図9)に移動する。シールアセンブリ244は、図9に見るように、左側に向けて対面するアクチュエータ部材310のヘッド端部を有する開口内に位置決められる。
【0086】
シールアセンブリ244が左側(図9において)に向けて対面するように、ボルトすなわちアクチュエータ部材310のヘッド端部を有することによって、これらのボルトは、開口78の左端部からアクセスが可能である。ボルトすなわちアクチュエータ部材310を作動させてしっかり締めつけられ、アクチュエータリング298を左方向(図8において)に移動させる。これは、リテーナリップ296を偏向して、図7、図8と関連して説明されたように、シャフト24の外側表面と係合させるリテーナ部分296の偏向により、シールアセンブリ244をシャフト24に対する動きに抗して固定する。アクチュエータ部材310の作動と、アクチュエータリング298の動きにより、アクチュエータリング298を偏向して、前に示した図7及び図8に関連して説明した方法で開口78の内側表面と係合させる。アクチュエータリング298の偏向によりベース部材70に関する動きに対してシールアセンブリ244を固定する。
【0087】
図9に示されているシールアセンブリ244は、ベース部材70の中央開口78にのみ配置されている。しかし、シールアセンブリを延長して、カバー部材82の開口84内に配置することもできる。このようにすると、ボルトすなわちアクチュエータ部材310の作動により、アクチュエータリング298を半径方向外側に広げて、カバー部材82の中央開口84の内側表面と係合させることができる。
【0088】
コネクタアセンブリ180は、中央開口78に配置される。コネクタアセンブリ180は、楔部材184を導く中央開口78の左端部(図9において)に移動する。ボルト即ちアクチュエータ230のヘッド端部は、開口78の左端部から接近できる。
【0089】
アクチュエータ230は、互いの方向にかつフランジ228に向けて楔部材182,184を移動するために回転する。これにより、楔部材182,184は、移動して、シャフト24の外側表面にしっかりと保持される。楔部材182,184は互いに向う方向に移動するので、カラー186は、半径方向外側に偏向し、開口78の内側に確実に保持される。これにより、ベース部材70は、図7及び図8に関連して説明したのと同一の方法で、シャフト24に連結される。
【0090】
コネクタアセンブリ180とシールアセンブリ244は、ベース部材70の開口78から右側(図9において)に伸びるシャフト24と連結される。シャフト24は、カバー部材82の開口84を貫通している。シャフト24の通路38に通じる半径方向ポートは、シールアセンブリ244と整合している。さらに、ベース部材70の通路126(図6)は、シールアセンブリ244と整合している。それゆえ、シャフト24の通路38とクラッチブレーキ組立体20の可変容積室120の間に流体連通が形成される。
【0091】
シールアセンブリ(第2実施形態)
図7、図8、及び図9のシールアセンブリ244において、環状シールリング272,274,282,284(図8)は、シールアセンブリの本体248に設けた溝276,278,286,288(図8,10,11)内に配置されている。この溝276,278,286,288は、一定の寸法であり、それゆえ、シールリング272,274,282,284が、ハブ70またはシャフト24のいずれかとシール係合するように、溝から外側に広がらなければならない。シールリング272,274,282,284が、これらの関連する溝から突出するので、このシールリングは、ハブすなわちベース部材70の中央開口78内に位置するシールアセンブリ244の位置決めの妨げとなる。また、シールリング272,274,282,284は、シャフト24に対するシールアセンブリ244の位置決めの妨げになる傾向がある。
【0092】
本発明の1つの特徴によれば、図12および図13に示すシールアセンブリは、シールリングを受け入れる溝を有しており、この溝の寸法は可変である。このシールリングの溝は、シールアセンブリがシャフト24とクラッチブレーキ組立体20に対して位置決められるとき、比較的大きな断面寸法を有する。このとき、シールリングは、関連する溝から僅かな距離だけ突出し、シャフト24とクラッチブレーキ組立体20に対する図12のシールアセンブリの位置決めに干渉しない。
【0093】
図12及び図13のシールアセンブリが、シャフト24とクラッチブレーキ組立体20に対して位置決めされると、シールリングの溝はその寸法を減少させて、シールリングが溝の外側に広がってシャフト24とクラッチブレーキ組立体20とシール係合する。
【0094】
シールアセンブリ350の部分が図12に示されている。図8のシールリング272,274,282,284に対応するシールリングは、図12では省略されている。
【0095】
シールアセンブリ350は、ほぼ円筒の金属製本体354を有する。この本体は、一対の金属製の環状アクチュエータリング、すなわち圧縮プレート356,358と同軸に配置される。環状アクチュエータリング356、358は、本体354上にある金属製の一対の環状端部リング360,362と協働し、可変寸法の一対の外側シールリング環状溝364,366(図12および図13)を形成する。また、アクチュエータリング356,358は、端部リング360,362と協働し、可変寸法の一対の内側シールリング環状溝368,370を形成する。
【0096】
図8のシールリング272,274に対応する環状の外側シールリング422,424は、外側シールリング溝364,366内に受け入れられる。同様に、図8の内側シールリング282,284に対応する環状の内側シールリング426,428は、内側シールリング溝368,370内に受け入れられる。環状の外側シールリング422,424(図13)は、本体354、シールリング溝364,366と同軸関係で配置される。環状内側シールリング426,428は、本体354およびシールリング溝368,370と同軸関係に配置される。シールリング272,274,282,284は、弾性ポリマー材料から形成されている。
【0097】
シールアセンブリ350(図12)の金属本体354は、複数の筒状金属スペーサ部材376を含む。このスペーサ部材376は、中空の円筒金属チューブであり、端部リング360,362上にあって、平らで、半径方向に伸びる環状の端部表面に接続されている。開口380は、スペーサ部材376の間に形成される。この開口380は、図8で説明したシールアセンブリ244の開口268に対応する。こうして、流体は、図8のシールアセンブリ244の開口268に関連して説明した同一の方法で、開口380を介して、シャフト24(図1)の通路38とクラッチブレーキ組立体20の通路126(図6)の間を流れる。
【0098】
金属製の環状アクチュエータリング356,358は、同一の構成である。このアクチュエータリング356,358は、ボルトすなわちアクチュエータ部材390によって相互連結される。この金属製のアクチュエータ部材390は、アクチュエータリング356,358の一方に設けた比較的大きなさら穴の開口から伸びて筒状のスペーサ部材376(図13)を貫通し、そして、端部リング360に設けたねじ付き穴の中に螺合している。比較的大きな開口386は、スペーサ部材376(図12及び図13)と整合している。アクチュエータ部材390のヘッド端部部分はアクチュエータリング358のさら穴の開口に配置されている。シャンク即ち主部分392(図13)は、本体354の端部リング362から伸びてスペーサ部材376を貫通し、反対側の端部リング360を通り、アクチュエータリング356のねじ付き開口に螺合する。
【0099】
外側シールリング溝364,366および内側シールリング溝368,370は、端部リング360,362の環状側面400,402(図13)と、アクチュエータリング356,358のテーパー状環状側面404,406,408,410との間に形成されている。アクチュエータリング356(図13)上の環状側面404,408は、同軸関係に配置されている。同様に、アクチュエータリング358上の環状側面406,410も同軸関係に配置されている。
【0100】
アクチュエータリング356,358上の側面404,406,408,410は、湾曲した断面形状を有し、アクチュエータリング356,358上の環状ノーズ部分416,418に向かって傾斜している。アクチュエータリング356,358上の側面404,406,408,410は、端部リング360,362上の平らな側面400,402と協働して、環状シールリング溝364,366,368,370(図13)を形成する。環状外側シールリング422,424は、外側シールリング溝364,366内に配置される。同様に、環状内側シールリング426,428は、内側シールリング溝368,370内に配置される。ボルト即ちアクチュエータ部材390を締め付ける前に、アクチュエータリング356,358上のノーズ部分416,418は、端部リング360,362から離間している。同時に、シールリング溝364,366,368,370は、比較的大きな横断面寸法を有し、シールリング422,424,426,428を大きく変形させることなく保持する。このシールリング422,424,426,428は、円形横断面形状を有しかつ完全に溝364,366,368,370を包含する。これにより、シールアセンブリ350をシャフト24及びクラッチブレーキ組立体20に対して容易に位置決めることができる。シールアセンブリ350は、シールアセンブリ244に対して図7、図8に示されているものと同様に、クラッチブレーキ組立体20に対して同一の関係で配置されている。シールアセンブリ350は、ベース部材70の中央開口78内に完全に配置することができる。代わりに、シールアセンブリ350の一部分がベース部材70の中央開口78からカバー部材82の中央開口84内に伸びることも可能である。シールアセンブリ350が、これらの位置のいずれかにあるとき、通路38に連結されたシャフト24の半径方向ポートは、シールアセンブリ350の本体354上の端部リング360,362(図12)間に配置されている。
【0101】
シールアセンブリ350が、シャフト24及びクラッチブレーキ組立体20に対して配置されると、ボルト即ちアクチュエータ部材390は、シールリング溝364,366,368,370の寸法を減じるように締めつけられる。シールリング溝364,366,368,370の寸法が減少すると、外側シールリング422,424は、半径方向に広がって、クラッチブレーキ組立体20のベース部材70に設けた中央開口78の内側表面190とシール係合する。内側シールリング426,428は、半径方向内側に収縮し、シャフト24の外側表面とシール係合する。シールリング422,424,426,428は、シールリング群364,366,368,370とベース部材70とシャフト24のはめあいシール面との間で、円形横断面形状から変形横断面に半径方向に変形する。
【0102】
ボルト即ちアクチュエータ部材390の締め付け移動により、アクチュエータリング356,358上のノーズ部分416、418と本体354の端部リング360,362との係合が制限される。アクチュエータ部材390のヘッド端部分は、中央開口78(図7)の露出端部に対面している。こうして、図7では、ボルト390のヘッド端部分は、シールアセンブリ350の左端部(図7参照)に配置される。
【0103】
アクチュエータリング356,358は同一構造を有するので、アクチュエータ部材390のヘッド端部分は、シールアセンブリ350の端部リング360または端部リング362(図12)のいずれかに隣接して配置される。こうするために、アクチュエータリング356を角度割り出しすることが必要となり、アクチュエータリング356の比較的大きな開口386をスペーサ部材386に整合させ、また比較的小さい径の開口380をスペーサ部材376に整合させる。
【0104】
シールアセンブリ(第3実施形態)
図12および図13のシールアセンブリ350は、中央開口78(図7)及びシャフト24に対して位置決めることが比較的容易である。これは、ボルト即ちアクチュエータ部材390を締め付ける前に、環状シールリング422,424,426,428が関連する溝から半径方向にかなり大きく突出しないからである。しかし、図12および図13のシールアセンブリ350は、シールアセンブリ244に対するリテーナアセンブリ294(図8)に対応するリテーナアセンブリを有していない。こうして、シールアセンブリ350は、シールリング422,424,426,428、クラッチブレーキ組立体20、およびシャフト24の間の緊密な摩擦係合によって、シャフトに対するシールアセンブリの位置を維持する。
【0105】
図14に示されたシールアセンブリの実施形態における1つの特徴によれば、シールアセンブリは、寸法を変えられる環状シールリング溝を備えている。このシールリング溝は、シールリングの広がりにより寸法を減少させることができ、シールリングを広げてクラッチブレーキ組立体20およびシャフト24にシール係合する。さらに、図14のシールアセンブリは、リテーナアセンブリを備えており、リテーナアセンブリがクラッチブレーキ組立体20およびシャフト24を把持して、クラッチブレーキ組立体20およびシャフト24に対してシールアセンブリを適切な位置に保持する。
【0106】
シールアセンブリ450(図14)は、この本体を形成する金属製の環状リテーナアセンブリ452を有する。リテーナアセンブリ452は、第1の左側環状ベースリング454を含み、その上にリテーナリップ456が配置されている。図14の実施形態では、第1ベースリング454は、2つの部分、即ち、図14において、上部部分458および下部部分460として形成されている。同様に、第1リテーナリップ456は、2つの部材として、即ち、上部部分462および下部部分464として形成されている。
【0107】
第1リテーナリップ456は、図14において示した2つの部分以上のものを有するように形成することもできる。例えば、第1リテーナリップ456は、4つの部分から構成され、第1ベースリング454の部分458,460の各々に2つの部分を備えることもできる。ベースリング454は、1つの部材として構成することも可能である。
【0108】
第1リテーナリップ456の上部部分462は、第1ベースリング454の上部部分を有して1部品として一体に形成されている。同様に、下部部分464は、第1ベースリング454の下部部分460を有して1部品として一体に形成される。第1ベースリング454の上部部分458および下部部分460は、図14に示す形態において、互いに隣接して配置されるとき、第1リテーナ部分456の上部部分462および下部部分464の間にギャップ466,468を有する。このギャップ即ち隙間468は、第1ベースリング454に対して半径方向に流体を導くことができる。第1リテーナリップ456が図14に示した2つの部分以上の部分を有して形成される場合、より多くのギャップが流体を収容するために設けられる。また、第2ベースアセンブリ452は、第2の金属製環状ベースリング及び第2の金属製環状リテーナリップ474を含む。
【0109】
アクチュエータリング472は、上部部分478と下部部分480を有する。更に、第2リテーナ部分474は、上部部分484及び下部部分486を有する。上部及び下部部分484,486は、ギャップ490を形成するために間隔を置いて配置されており、このギャップは、上部及び下部リテーナ部分462,464の間のギャップ466,468に対応しかつ整合している。第2リテーナ部分474のギャップ490の数は、第1リテーナ部分456のギャップ466,468の数に対応している。それゆえ、第1リテーナ部分456は4つのギャップを有し、第2リテーナ部分474は4つのギャップを有する。
【0110】
第2リテーナ部分474は、軸方向にテーパーを有する内側面、即ちカム面494を有する。このカム面は、第1リテーナ部分456上の軸方向にテーパー形状の外側表面496と係合する。軸方向のテーパー表面494,496間の相互作用は、第1リテーナ部分またはリップ456を、半径方向内側に偏向して、シャフト24の外側表面と金属同士による密着係合させるのに有効である。上部および下部部分462,464間のギャップ466,468は、上部及び下部アクチュエータ部分484,486間のギャップ490と整合している。これらの整合したギャップは、シャフト24(図1)の通路38用の半径方向ポートからベース部材70の通路126(図6)に流体を流すことができる通路を与える。
【0111】
軸方向のテーパー面494,496間の相互作用は、第2リテーナリップ474を半径方向外側に偏向してベース部材70の内側表面190と金属同士が密着して係合するのに有効である。リテーナアセンブリ452は、シャフト24とベース部材70の両方に係合するので、リテーナアセンブリは、シールアセンブリをシャフト24とクラッチブレーキ組立体20の両方に対して適切な位置に保持するのに有効である。
【0112】
所望であれば、第1ベースリング454上の第1リテーナリップ456は、第2ベースリング472上のリテーナ部分474によって第1リテーナ部分の偏向を防止するために十分な剛性を持たせることができる。同様に、第2ベースリング472上の第2リテーナリップ474は、第1リテーナ部分456によって第2リテーナ部分の偏向を防止するために十分な剛性を持たせることができる。これにより、リテーナ部分を偏向させることなく第2ベースリング472を第1ベースリング454に係合させて、シャフト24または他のクラッチブレーキ組立体20と金属同士で係合することができる。しかし、上部部分462と下部部分464との間のギャップ466,468は、上部部分484と下部部分486との間のギャップ490と整合し、リテーナアセンブリ452の内側と外側との間に流体を流すようにする。
【0113】
第1ベースリング454と第2ベースリング472は、第1リテーナ部分456と第2リテーナ部分474の直径よりも大きな直径を有する。それゆえ、環状マニホールド通路は、第2リテーナ部分474の外側表面とベース部材70を通る中央開口78の内側表面との間でシールアセンブリ450の回りに設けられる。さらに、環状マニホールド室が第1リテーナ部分456の内側表面とシャフト24の周囲の間に設けられ、シャフト24の回りに流体の流れを形成する。
【0114】
金属製の一対の環状アクチュエータリング502,504が、シールアセンブリ458の軸方向両端部に設けられている。アクチュエータリング502,504は、図12、図13のアクチュエータリング502と同一構造である。アクチュエータリング502(図14)は、第1ベースリング454の上部および下部部分458,460上の平らな側面と協働して一対の環状溝を与え、この溝内に図13のシールリング422,426に対応する内側および外側シールリングが収納される。
【0115】
環状シールリング溝を形成するために、アクチュエータリング502は、正確に湾曲した半径方向横断面形状を有する環状側面を有する。この環状側面508は、アクチュエータリング508上の比較的大きな径を有する円筒側面510から環状ノーズ部分512に向けて半径方向内側に伸びている。同様に、アクチュエータリング502上の環状側面516は、弓状の半径方向横断面形状を有する。この側面516は、アクチュエータリング502上の円筒内側表面518からノーズ部分512に半径方向外側に傾斜している。内側表面518は、アクチュエータリング502の外側表面510と同軸に配置されている。
【0116】
アクチュエータリング504は、アクチュエータリング502と同一構造である。それゆえ、アクチュエータリング504は、ノーズ部分522と軸方向にテーパー形状の環状側面524,526を有する。アクチュエータリング504の側面524,526は、第2ベースリング472の上部及び下部部分478,480上の平らな側面と協働して、図13の内側シールリング428、424に対応する内側及び外側シールリングを受け入れる内側溝及び外側溝を形成する。
【0117】
図12および図13のボルト390に対応する適当なボルト即ちアクチュエータ部材が、アクチュエータリング504、第2ベースリング472、第1ベースリング454、及びアクチュエータリング502(図14)の各開口を貫通する。ボルトすなわちアクチュエータ部材のヘッド端部分454は、アクチュエータリング504の比較的大きな径の開口530内に受け入れられる。これは、ボルトすなわちアクチュエータ部材390のヘッド端部分が、図12および図13におけるアクチュエータリング358の比較的大きな径の開口386に受け入れられるのと同じ形式である。
【0118】
ボルトは、ねじ切りされていない第2ベースリング472の開口と第1ベースリング454の開口534を貫通する。ボルトのねじ付き端部は、アクチュエータリング502の比較的小さい径のねじ付き開口538内に伸びており、これは、図13のボルト390がアクチュエータリング356のねじ付き開口内に伸びているのと同一形式である。
【0119】
シールアセンブリ450は、シャフト24とクラッチブレーキ組立体20と関連して設けられるとき、外側シールリング422、424に対応する外側シールリング及び内側シールリング426、428に対応する内側シールリングは、アクチュエータリング502と第1ベースリング454の間、およびアクチュエータリング504と第2ベースリング472の間に形成されるシールリング溝内に配置される。このとき、ボルトまたはアクチュエータ部材は、アクチュエータリング502、504間に伸びて、これらのアクチュエータリングは十分に引き締められておらず、そのノーズ部分512,522は、第2リング472と第1ベースリング454から離間している。それゆえ、シールリング溝は比較的大きな横断面寸法を有する。
【0120】
シールアセンブリ450は、シャフト24およびクラッチブレーキ組立体20に対して所望の位置に移動すると、ボルト即ちアクチュエータ部材は、引き締められる。これにより、外側シールリングが半径方向外側に広がり、また内側シールリングが半径方向内側に収縮する。外側シールリングは、ベース部材70を貫通する開口78の内側表面と密着してシール係合するように移動するとともに、内側シールリングは、シャフト24と密着してシール係合するように移動する。アクチュエータリング502,504上のノーズ部分512,522は、ベースリング454とアクチュエータリング472と係合して、シールリングの圧縮の度合いを制限する。
【0121】
強制トランスミッション部材
クラッチブレーキ組立体20の作動中、力(トルク)がピストン108とベース部材70(図5)間に伝達される。例えば、クラッチブレーキ組立体20が回転に対してシャフト24を保持するのに有効であるとき、ばね134がピストン108をカバー部材82に向かって付勢し、ブレーキディスク60を把持する。このブレーキディスク60は、静止部材すなわちフレーム30によって回転に対して保持される。
【0122】
ピストン108とベース部材70の間の相対回転は、複数の同一の力を伝達する部材552(図5,15,16)によって阻止される。金属製の力伝達部材552は、ピストン108およびベース部材70を相互連結し、ピストンとベース部材間の相対回転を阻止する。金属製のカバー部材82がベース部材70に連結されるので、力伝達部材552は、ピストン108とカバー部材82間の相対回転を阻止するのに有効である。
【0123】
力伝達部材552はベース部材70に連結される。ピストン108は、力伝達部材552に対して軸方向に移動可能である。力伝達部材552に対するピストン108の軸方向移動により、ピストンをブレーキディスク60またはクラッチディスク62のいずれかに対して軸方向力を加えることができる。この力伝達部材は、ピストン108に連結され、必要であれば、ベース部材70に対して移動可能である。
【0124】
上述した力伝達部材552は、筒状構成(図16)を有する。それゆえ、力伝達部材552は、主円筒部分556と環状取付け部分558を備える円形の側壁554を有する。主円筒部分556と取付け部分558は、単一の金属部品で一体に形成される。取付け部分は環状の横断面形状を有し、軸方向に伸び主円筒部分556と同軸配置されている。取付け部分558は、主円筒部分556から半径方向内側に伸びている。
【0125】
取付け部分558は、力伝達部材552の主円筒部分556と同軸配置される位置決め用環状の肩部560を有する。この環状肩部560はベース部材70上に形成される環状位置決めフランジ562に係合する。環状肩部560は、位置決めフランジ562に係合して、ベース部材70に対して軸方向に力伝達部材552を位置決める。
【0126】
主円筒部分556は、ベース部材70の凹部564(図15)の円筒表面と締まりばめを形成する。主円筒部分556と凹部564との間の締まりばめは、筒状力伝達部材をベース部材に連結する。しかし、力伝達部材552は、所望であれば異なる方法でベース部材70と連結することができる。力伝達部材552は、所望であれば、ピストン108に連結することができ、かつベース部材70に対して移動可能である。
【0127】
主円筒部分556は、ピストン108に形成した円筒凹部又は開口554(図15)内に軸方向に伸びている。図15には、単一の凹部または開口554、および単一の力伝達部材552のみが示されているが、これらは、ピストン108の凹部または開口554と同一形状を有する複数の凹部または開口を有すると考えられる。複数の力伝達部材552は、ピストン108の開口または凹部554の中に伸びている複数の力伝達部材552がある。力伝達部材の各々は、ほぼ円形状の凹部または開口559内に受け入れられる。
【0128】
図1〜図16に示す本発明の特定の実施形態においては、3つの力伝達部材552がある。3つの力伝達部材552の各々は、ピストン108の凹部554とベース部材70の凹部558の間に伸びている。3つの力伝達部材552は、120°間隔で円周回りに配置されている。必要であれば、より多くのまたはより少ない数の力伝達部材552を設けることができる。
【0129】
本発明の特徴の1つによれば、円筒ベアリング即ちスリーブ566(図15)が、ピストン108の凹部554に設けられ、かつピストン108の凹部554内に伸びている力伝達部材552の一部分の回りに伸びている。このベアリングスリーブ566は、ベアリングスリーブとピストン間の締りばめおよび接着材料によってピストン108の凹部または開口554の内側表面にしっかりと固定される。単一のベアリングスリーブ566が図15に示されているが、力伝達部材552の各々の回りにベアリングスリーブがあることが理解できる。
【0130】
ベアリングスリーブ566は、滑らかな円筒内側表面570を有し、この表面は、力伝達部材552上の円筒外側表面572と係合する。力伝達部材552の外側表面と、ベアリングスリーブ566(図15)の内側表面との滑らかな摺動係合がある。これは、ピストン108とベース部材70との間の相対移動に対する抵抗を最小にする。ベアリングスリーブ566は、実質的な磨耗を伴わずにクラッチブレーキ組立体の作業における多数の繰り返し動作に対して使用することができる。ベアリングスリーブ566の内側表面570は、0.12またはそれ以下の静止摩擦係数を有し、力伝達部材552とスリーブ566の間の摺動摩擦を最小にする。
【0131】
クラッチブレーキ組立体20の可動部品間の磨耗を最小にするために、更に、スリーブ566は、振動を吸収するのに効果がある。クラッチブレーキ組立体20が金属打ち抜きプレス等の機械に関連して利用するとき、クラッチブレーキ組立体は、係合状態と非係合状態との間に繰り返し作動される。係合時は、クラッチディスク62がフライホイール22からの力(トルク)を伝達してクラッチブレーキ組立体を駆動する場合であり、非係合時は、ブレーキディスク60が、静止部材30およびクラッチブレーキ組立体間に力(トルク)を伝達してクラッチブレーキ組立体およびシャフト24を回転に抗して保持する場合である。クラッチブレーキ組立体20の繰り返しサイクルは、機械的な衝撃/振動のダメージを生じるクラッチブレーキ組立体の構成部品の実質的な振動を導く傾向にある。ベアリングスリーブ566は、クラッチブレーキ組立体20の繰り返し作動中に発生した、振動量及びそれに伴う衝撃/振動のダメージを減らすのに有効である。
【0132】
ベアリングスリーブ566の振動及びノイズを減少させるために、このベアリングスリーブは、ピストン108、力伝達部材552、またはベース部材よりもより弾性を有する材料で形成されている。本発明の特定の一実施形態において、ピストン108とベース部材70は、延性のある鋳鉄により形成された。力伝達部材552は、スチールから形成された。クラッチブレーキ組立体のこの特定の実施形態では、ベアリングスリーブ566の軸受は、弾性ポリマー材料から形成された。
【0133】
弾性ポリマー材料で形成されたベアリングスリーブ566は、ピストン108及びベース部材70の弾性率よりも小さい弾性率を有する。ポリマー材料で形成するベアリングスリーブ566は、トルク伝達部材552の弾性率よりも小さい弾性率を有する。ベアリングスリーブ566の材料の弾性性能により、ベアリングスリーブをクラッチブレーキ組立体の作動中に発生した破壊的な機械的振動の伝達を減衰することができる。ベアリングスリーブ566をポリマー材料で形成することが望ましいが、ベアリングスリーブ566を必要であれば、異なる材料で形成することもできる。
【0134】
ベアリングスリーブ566は、延性を有する鋳鉄の弾性率よりも大きな弾性を有する多くの異なる材料から形成することができる。ベアリングスリーブ566は、スチール製の力伝達部材552の弾性よりも大きな弾性を有することが明らかである。ベアリングスリーブ566は、テトラフロオルエチレン・フルオロカーボン・ポリマー、即ち、テフロン(登録商標)のライナーを有するエポキシ樹脂等のポリマー材料から形成することが望ましい。
【0135】
延性を有する鋳鉄で形成されたピストン108及びベース部材70の弾性率は、概略25,000,000ポンド/インチ2(1,750,000kg/cm2)である。スチール製の力伝達部材の弾性率は、概略30,000,000ポンド/インチ2(2,100,000kg/cm2)である。ベアリングスリーブ566は、弾性率が16,000,000ポンド/インチ2(1,120,000 kg/cm2)またはそれ以下の材料により形成することが望ましい。更に、特別の場合には、ベアリングスリーブ566は、弾性率が4,000,000ポンド/インチ2(280,000 kg/cm2)またはそれ以下の材料により形成することが望ましい。
【0136】
ベアリングスリーブ566の1つの特別の実施形態は、概略0.125インチ(0.316cm)の半径方向厚さを有する。このベアリングスリーブの厚さは、ある程度クラッチブレーキ組立体20に利用可能な空間によって制御される。クラッチブレーキ組立体において、より大きな空間が必要な場合、ベアリングスリーブ566は、0.500インチ(1.27cm)またはそれ以下の半径方向厚さを有することができる。ベアリングスリーブ566の半径方向厚さは、0.0625インチ(0.159cm)以下になると、振動及びノイズを減衰するためのベアリングスリーブの能力が減少すると考えられている。
【0137】
上述の説明に関連する特定の実施形態によれば、ベアリングスリーブ566は、テフロンライナーを有するエポキシ材料を化学的に接着したフィラメント巻線の繊維ガラスから形成された。この例のベアリングスリーブは、米国、インディアナ、ウォルカートンに在所するポリゴン社から得られた。
【0138】
図15に示されたクラッチブレーキ組立体20の実施形態では、ベアリングスリーブ566は、ピストン108と連結される。それゆえ、ベアリングスリーブ566は、ピストンを力伝達部材552に対して移動する。しかし、ベアリングスリーブ566は、力伝達部材552に連結され、ピストン108がベアリングスリーブ566と力伝達部材552の両方に対して移動する。
【0139】
力伝達部材552は、ピストン108と力伝達部材552の間の力を伝達するための利用可能な表面積を最大にするように比較的大きな径を有することが望ましい。それゆえ、力伝達部材552が比較的小さい径を有する場合、ピストン108と力伝達部材552間に伝達される力が、比較的小さい面積に加えられることになる。このため、クラッチブレーキ組立体の可動部品間に応力が集中しかつ磨耗が促進される。
【0140】
クラッチブレーキ組立体20の周期動作中、力は、力伝達部材552とベース部材70の間の、トルク伝達部材552の取付け部分と、円形側壁554の主円筒部分556の一部分に伝達される。力伝達部材552とベース部材70の間の比較的大きな係合面積では、応力の集中が最小化され、力伝達部材552をベース部材70に対して移動する傾向を少なくする。また、力伝達部材552の内部に設けた複数のばね134からのばね力が、表面580,586に作用してこれらの表面上に正味の力を加えて、力伝達部材552がベース部材70に対して移動しないようにする。
【0141】
クラッチブレーキ組立体20のコンパクトな構造は、力伝達部材552内に少なくとも部分的に配置する複数のばね134を外側ばね138と内側ばね140に配分することによって達成される。それゆえ、比較的大きな径の外側ばね138の右端部(図15)は、取付け部分558と主円筒部分556の間に形成される環状肩部580に当接している。外側ばね138の反対側の左端部(図15)は、力伝達部材552から伸びてピストン108の凹部554の円形内側表面に係合している。
【0142】
クラッチブレーキ組立体20のコンパクトな構造は、また、外側ばね138と力伝達部材552の両方によって囲まれた内側ばね140を有することにより達成される。内側ばね140の右端部(図15)は、力伝達部材552の取付け部分558上に形成されたリム表面586に係合する。内側ばね134の反対側、即ち左端部(図15)は、ピストン108の凹部554の端部表面584に係合する。ばね138,140を力伝達部材552内に取り付けることにより、力伝達部材は、比較的大きな外側表面を有するので、クラッチブレーキ組立体20の空間を最小にするとともに応力の集中を最小化する。比較的大きな径を有する力伝達部材を設けることにより、クラッチブレーキ組立体の作動中、ピストン108とベース部材70の両方における応力集中が最小化される。
【0143】
力伝達部材552の外側表面の面積を最大にするために、力伝達部材552は筒状構造を有することが望ましいが、必要であれば、中実構造にすることもできる。例えば、力伝達部材552は、比較的小さい径の中実ロッドとして形成することもできる。ベアリングスリーブ566の寸法は、力伝達部材552を比較的小さい径のロッドとして形成することにより減少させることができる。力伝達部材552とベアリングスリーブ566の寸法を減少させたとしても、クラッチブレーキ組立体20の構成部品間の摩擦を減少させることができ、また振動を減少させ、その結果、衝撃/振動のダメージを少なくすることができる。
【0144】
クラッチブレーキ組立体の組立
クラッチブレーキ組立体20が組み立てられるとき、ベース部材70は、その中央部分72が上方に伸びる(図17)ように配置される。案内部材、即ちロッド600,602,604は、ベース部材70のフランジ部分74の回りに等しい間隔で配置された穴に位置決められる。ガイドロッド600,602,604は、ベース部材70のフランジ部分74上の摩擦表面148に対して垂直に伸びている。
【0145】
ガイドロッド600,602,604が、図17に示すように、ベース部材70に取付けられると、クラッチブレーキ組立体20の他の構成部品が、ベース部材に対して配置される。こうして、クラッチディスク62に形成された開口608,610,612を貫通するガイドロッド600,602,604を用いて、クラッチディスク62がベース部材70に対して位置決められる。クラッチディスク62は、ガイドロッド600,602,604に沿って下ろされ、ベース部材70のフランジ部分74上の摩擦表面148と係合する。クラッチディスク62が整合した穴608,610,612を有していないと、クラッチディスク62は、半分に分割されているので、クラッチディスクは、クラッチブレーキ組立体20が完成し、ガイドロッドが取り除かれた後に組み付けることができる。
【0146】
ばね134と力伝達部材552は、ベース部材70の凹部614に係合して位置決めされる。図17に示すクラッチブレーキ組立体の実施形態では、9組の外側及び内側ばね138,140(図5及び図15)がある。3つの力伝達部材552が、3組の内側及び外側ばね138,140を取り囲む。必要であれば、締まりばめを用いて組立を容易にすることができ、ガイドロッド600,602,604がベース部材に対して配置される前に、力伝達部材552は、ベース部材70上に取り付けることができる。
【0147】
ばね134及び力伝達部材552がベース部材70に対して配置された後、ピストン108は、複数のばねに対して位置決めされる。これは、ピストン108の環状フランジ部分144に設けた開口620,622,624にガイドロッド600,602,604を挿入することによって完了する。ピストン108は、ガイドロッド600,602,604に沿って軸方向に移動される。これにより、ばね134は、ピストン108の凹部554内に移動し、力伝達部材552がピストンの凹部554に整合して移動する。十分に広がった複数のばね134がピストンを下方に移動するのを阻止するので、力伝達部材はこの凹部内に入らない。力伝達部材552が凹部554内に移動すると、ベアリングスリーブ部材566(図15)によって整列する。
【0148】
ピストン108の環状フランジ部分144は、クラッチディスク62の上部側から間隔を置いた隣接した位置に移動する。ピストンは、十分に広がったばね134によってクラッチディスク62から離間したフランジ部分144を用いて支持される。
【0149】
ブレーキディスク60は、ピストン108に対して位置決めされる。これを完了させるために、ガイドロッド600,602,604がブレーキディスク60に設けた開口630,632,634に挿入される。ブレーキディスク60は、ガイドロッド600,602,604に沿って下方に移動され、ピストン108のフランジ部分144と係合する。ブレーキディスク60が整合穴630,632,634を有していない場合、ブレーキディスクは2つの分割されているので、ブレーキディスクは、クラッチブレーキ組立体20が完成し、そしてブレーキディスクに対する空間を開けるために円筒シリンダ室120に加えるエア圧力を開放する以外は、ガイドロッドを取り除いた後に、組み付けることができる。
【0150】
カバー部材82は、クラッチブレーキ組立体の他の構成部品に対して位置決めされる。これを完了させるために、ガイドロッド600,602,604がカバー部材82のリム部分104に設けた開口638,640,642に挿入される。カバー部材82は、下方に移動され(図17)、ブレーキディスク60に係合する。
【0151】
図17に示したクラッチブレーキ組立体の構成部品が、上述したように一緒に積み重ねられると、これら構成部品はピン648及びボルト650(図4,5,6)を用いて相互連結される。図6に見られるように、ばね134が十分に伸びた状態にあるとき、即ち、ばね134が押圧されていないとき、ボルト650上の比較的長いねじ付き部分652は、ベース部材70の中央部分72の雌ねじ部分に螺合することができる。
【0152】
ボルト650のねじ端部が、ベース部材70の中央部分の雌ねじ部分に一旦係合すると、ボルトを回転させることによって、ベース部材70の方向にカバー部材82が引き寄せられる。ボルト650が十分に締め付けられると、カバー部材82は、図5に示すように、ベース部材70と密着して固定される。このとき、ブレーキディスク62とピストン108は、クラッチディスク62とベース部材70のフランジ部分74に向かって軸方向に移動する。この結果、ばね134は、内側に圧縮される。
【0153】
ボルト650がベース部材70とカバー部材82に相互連結した後、ガイドロッド600,602,604が取り除かれる。これは、ベース部材70から離れるようにガイドロッド600,602,604を軸方向上方に(図17)引き出すことにより達成される。
【0154】
作動
作動弁36が図1に示す位置にあるとき、シャフト24の通路38およびクラッチブレーキ組立体20から大気に排気され、ばね134がブレーキディスク60に対してピストン108上のフランジ部分144(図5)を押圧するのに有効である。これは、カバー部材82のリム部分104に対してブレーキディスク60を押圧する。ブレーキディスク60が静止部材、即ちフレーム30(図1、図2)に連結されるので、ピストン108とカバー部材82によってブレーキディスクの反対側に加えられる摩擦力は、ピストンを回転力に抗して保持するのに有効である。
【0155】
このとき、力(トルク)は、カバー部材82と接するベース部材70に付加される摩擦(この摩擦はボルト650が締め付けられときボルト650のクランプ力によって発生する)を介して、カバー部材82とベース部材70の間に、ピン648、およびボルト650(図4,6,15)を通じて伝達される。更に、力(トルク)は、力伝達部材552(図15,16)を介してピストン108とベース部材70の間に伝達される。このとき、クラッチディスク62は、解除され、ベース部材70に対して自由に回転することができる。
【0156】
シャフト24が回転するとき、作動弁36は、図1に示した位置からシャフト24の通路38に加圧流体(エア)を導く位置に作動する。この流体圧力は、シールアセンブリ244,350,450の選択された1つによって半径方向内側マニホールド室に導かれる。この加圧流体は、シールアセンブリの外側の回りに伸びるマニホールド室に選択されたシールアセンブリを通って半径方向外側に流れる。シールアセンブリの外側にあるマニホールド室は、ベース部材70(図6)に形成された通路126に接続されて流体連通する。加圧流体は、通路126からピストン室120に導かれる。流体圧力は、ピストン108を押圧し、ブレーキディスク60から離れるように右側方向(図5,6において)に移動する。これにより、ピストンのフランジ部分144は、クラッチディスク62と係合して移動する。
【0157】
力は、常時回転するクラッチディスクからピストン108のフランジ部分144とベース部材70のフランジ部分74に伝達される。ピストン108のフランジ部分144に加えられる力は、ベアリングスリーブ566を介して力伝達部材552(図15)に対して力を加えることになる。ベアリングスリーブ566の比較的柔らかな弾性材料は、衝撃負荷を吸収し、かつクラッチブレーキ組立体20が非係合状態から係合状態に迅速に作動する時の振動を最小にする。これにより、ばね134は、ピストン108によってベース部材70に対して圧縮される。
【0158】
クラッチブレーキ組立体20は、完全に係合した状態に作動したとき、クラッチディスク62、ベース部材70、およびピストン108の間には相対回転がない。しかし、このとき、ベース部材70、ピストン108及びカバー部材82は、固定のブレーキディスク60に対して自由に回転することができる。
【0159】
力は、コネクタアセンブリ180(図7,8)を介してベース部材70からシャフト24に伝達される。コネクタアセンブリ180を介してシャフト24に伝達された力(トルク)は、長手方向中心軸の回りにシャフト24を回転して、シャフトに連結された金属打ち抜きプレス等の機械を駆動させるのに有効である。
【0160】
シャフト24の回転が阻止されると、作動弁36は、クラッチブレーキ組立体20が非係合状態となるように再度作動する。これにより、ピストン室120は、通路126(図6)選択されたシールアセンブリ244,350,450およびシャフト24の通路38を介して大気に通気される。ピストン室120を大気に通気することにより、ばね134が、クラッチディスク62から離れてブレーキディスク60の方にピストンを移動する。これにより、ブレーキディスク62から伝達される力は、クラッチブレーキ組立体20およびシャフト24の回転移動を妨げる。
【0161】
本発明は、1つまたは、他の1つ以上の特徴と組み合わせて使用することができる複数の特徴を有する。例えば、コネクタアセンブリ180は、シールアセンブリ244,354,450のいずれか1つまたはそれらの組合せを用いることができる。シールアセンブリ244,354,450のいずれか1つは、コネクタアセンブリ180内して用いることもできる。
【0162】
ベアリングスリーブ566は、力伝達部材556以外の部材と関連して使用することができる。この力伝達部材552は、ベアリングスリーブ566と共に使用するか、あるいは使用しなくてもよい。ベアリングスリーブを用いるか否かにかかわらず力伝達部材552は、ばね134,140の一方の回りに延在するかまたはおオフセット配置することもできる。
【0163】
クラッチブレーキ組立体20は、図17に概略示された方法以外の方法により組み立てることもできる。もちろん、図17に示す方法は、クラッチブレーキ組立体20を組み立てるのに用いることができ、ここに開示された特定の構造とは異なる構成を有する。
【0164】
これまで、本発明の好ましい実施形態について説明してきたが、本発明は、ここに記載した実施形態に限定されるものではなく、種々の変更及び修正を含み、添付された特許請求の範囲またはその技術的思想から逸脱しない上述の記載を含むものとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従うクラッチブレーキ組立体が第1形態で取り付けられ、シャフトの回転力を伝達し、かつ回転に抗してシャフトを保持する力を伝達するようにした本発明に従うクラッチブレーキ組立体の概略図である。
【図2】本発明に従うクラッチブレーキ組立体が第2形態で取り付けられ、シャフトの回転力を伝達し、かつ回転に抗してシャフトを保持する力を伝達するようにした本発明に従うクラッチブレーキ組立体の概略図である。
【図3】図1および図2のクラッチブレーキ組立体の概略斜視図である。
【図4】図1および図2のクラッチブレーキ組立体の一実施形態を示す平面図である。
【図5】ベース部材、ピストン、カバー部材、およびピストンに付勢力を与える複数のばね等の間の関係を説明するために、図4の5−5線に沿って見た断面図である。
【図6】さらにクラッチブレーキ組立体の構成部品の関係を示す、図4の6−6線に沿って見た部分断面図である。
【図7】クラッチブレーキ組立体が図1に示す形態にあるとき、コネクタアセンブリとシールアセンブリのベース部材に対する関係を示す部分断面図である。
【図8】さらに、コネクタアセンブリ及びシールアセンブリの構成における図7の一部を示す部分断面図である。
【図9】クラッチブレーキ組立体が図2に示す形態にあるとき、コネクタアセンブリとシールアセンブリのベース部材に対する関係を示す図7と同様の拡大断面図である。
【図10】図7〜図9のシールアセンブリの一部分を示す斜視図である。
【図11】シールアセンブリの主円筒部分及びリテーナ部分と、リテーナ部分を押圧してベース部材および/またはシャフトと係合保持するのに用いるアクチュエータ即ち伸縮リングとのの間の関係を示す図10において説明したシールアセンブリの一部分を示す分解斜視図である。
【図12】シールアセンブリの第2実施形態の一部を示す斜視図である。
【図13】シールアセンブリにおける圧縮リング及び本体部分間の関係を示す部分断面図である。
【図14】シールアセンブリの第3実施形態の一部分を示す概略分解図である。
【図15】クラッチブレーキ組立体におけるベース部材、ピストン、力伝達部材の間の関係を説明する図5の一部分を示す拡大断面図である。
【図16】図15の力伝達部材を縮小して示す断面図である。
【図17】クラッチブレーキ組立体が組み立てられる状態を示す概略分解図である。
【符号の説明】
20クラッチブレーキ組立体
22 フライホイール
24 シャフト
30 固定フレーム
34 中央通路
58 本体アセンブリ
60 ブレーキディスク
62 クラッチディスク
70 ベース部材
78 中央開口
82 カバー部材
90,92 リム部材
108 ピストン
134 ばね
152 摩擦表面
154 クラッチ表面
166 ブレーキ表面
180 コネクタアセンブリ
182 楔部材
244、350、450 シールアセンブリ
296、422 リテーナ部分
298、356 アクチュエータリング
310、552 力伝達部材

Claims (6)

  1. シャフト(24)を回転するために力を伝達しかつ前記シャフトを回転に抗して保持するために力を伝達するための装置であって、
    前記シャフト(24)を受け入れる中央開口(78)を有するベース部材(70)と、このベース部材に接続されかつ前記ベース部材に対して移動可能なクラッチ表面(154)と、前記ベース部材(70)に接続されかつ前記ベース部材に対して移動可能なブレーキ表面(166)と、前記ベース部材に接続されかつ前記ベース部材に対して第1、第2方向に移動可能なピストン(108)と、前記ベース部材および前記シャフトと協働して加圧流体が導かれる経路を少なくとも部分的に形成するシールアセンブリ(244,350,450)とを含み、
    前記クラッチ表面(154)は、前記シャフトに伝達される駆動力(22)を有する駆動源と連結可能であり、前記ブレーキ表面(166)は静止部材(30)と連結可能であり、
    前記ピストン(108)は、前記クラッチ表面(154)に対して第1摩擦表面(152)を押圧して、前記クラッチ表面と前記ベース部材との間に力を伝達するように第1方向に移動可能であり、更に、前記ピストン(108)は、前記ブレーキ表面(166)に対して第2摩擦表面(164)を押圧して、前記ブレーキ表面と前記ベース部材との間に力を伝達するように第2方向に移動可能であり、
    前記シールアセンブリ(244,350,450)は、リテーナ部分(296,422)とアクチュエータ(298,356,502)を含み、このアクチュエータが、前記リテーナ部分に対して移動可能で、前記リテーナ部分を前記シャフトと前記ベース部材の一方にある少なくとも1つの表面に対して押圧し、前記シャフトと前記ベース部材の少なくとも一方に対して前記シールアセンブリを後退移動させ、さらに、
    前記シールアセンブリ(244)のリテーナ部分(296、422)とアクチュエータ(298、356)内に伸びている複数の力伝達要素(310、390)を含み、この力伝達要素は、前記リテーナ部分(296、422)とアクチュエータ(298、356)とを一緒に押圧するように移動可能であり、
    さらに、前記ピストン(108)を前記ベース部材(70)に対して第1、第2方向の一方に移動するように付勢する複数のばね(134)と、前記ピストン(108)と前記ベース部材(70)との間に伸びて、前記ピストン(108)と前記ベース部材(70)との間に力を伝達する複数の力伝達部材(552)とを含み、前記力伝達部材(552)の各々は、前記ばね(134)の外側に沿って延在し、前記複数のばね(134)の一方を少なくとも部分的に取り囲むようにしたことを特徴とする装置。
  2. 前記シールアセンブリ(244)のリテーナ部分(296)は、一方向にテーパーを形成し、前記シールアセンブリ(244)のアクチュエータ(298)は、他方向にテーパーを形成し、前記アクチュエータ(298)と前記リテーナ部分(296)は、前記リテーナ部分(296)を偏向するために一緒に押圧されることを特徴とする請求項1記載の装置
  3. 前記力伝達部材(552)の外側表面と摺動可能に係合する内側表面を有する複数のベアリングスリーブ(566)を更に含み、前記ピストン(108)と前記ベース部材(70)との間の相対移動を容易にすることを特徴とする請求項1記載の装置
  4. 前記力伝達部材(552)の表面と、前記ピストン(108)と前記ベース部材(70)の少なくとも一方との間に配置される、弾性材料からなる複数のベアリングスリーブ(566)を更に含み、装置の作動中、衝撃負荷を減じることを特徴とする請求項1記載の装置
  5. 前記ピストン(108)が前記ベース部材(70)に対して第1、第2方向のいずれか一方向に移動するとき、力が伝達される反作用部材(82)と、前記反作用部材(82)および前記ベース部材(70)を相互連結する複数の雄ねじ締結具(650)とを更に含み、
    前記雄ねじ締結具(650)の各々は、前記ばねの各々が十分に伸びた状態にあるとき、前記反作用部材(82)と前記ベース部材(70)を相互連結できるように必要な軸方向長さのねじ(652)を有することを特徴とする請求項1記載の装置
  6. 前記ベース部材(70)の中央開口(78)に配置された楔部材(182)と、前記ベース部材(70)に対して前記楔部材(182)を移動するように作動し、前記ベース部材(70)とシャフト(24)を相互連結して、前記ベース部材(70)の中心軸回りに一体に回転させるためのアクチュエータ(298)とを更に含むことを特徴とする請求項1記載の装置
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