JP4332766B2 - 立体視システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する分野】
本発明は立体視システムの構成方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、立体視差に相当する距離だけ左右に離れた位置からの立体両画面を、上下又は左右に並べて一枚の立体単位画面に構成し表示する立体視システムがある。このシステムに於いては、立体画像入力手段として左右の各画面に対し各々2枚の反射鏡を組み合わる事により各画面の光軸を移動して立体単位画面を形成するアダプタを利用する手法が用いられていた。
また、この立体視システムでは、表示画面に並べられた左右両画面を、光軸を屈折する観測光学系を通して重ね合わせる事により立体視がなされていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、立体単位画面による立体視システムに於いて、この立体単位画面を構成する反射鏡対によるアダプタを実現する場合には、その入力部にあたる左右両画面を入力する対物側反射鏡から、これらの画面を接眼側反射鏡により組み合わせて単位画面としてカメラに出力する出力部となるカメラの画像入力レンズの位置までの間には、上記の左右両画面間の立体視差間隔に相当する距離や、これらの反射鏡光学系を設置するためのスペースなど、アダプタ光学系を構成するための一定の間隔が必要になる。これに伴い、画面の角度の広がりに合わせてこの間隔を確保するために、特に最も外側に位置する対物側反射鏡の面積を大きく広げる事が必要になる。特にパノラマ画面のように画面を横に広く取ろうとすると、間隔の増大とともに画面が急激に広がるために、対物側反射鏡として極端に大きな面積が必要になり、従って従来この方式による立体単位画面構成光学系を構成しようとすると、特にパノラマ画面の場合、非常に大型で実用性に乏しい構成になってしまっていた。
一方、立体単位画面上に並んだ左右立体両画面を重ね合わせて立体視するとき、この両画面の境界面では、両画面の端が相互に入り交じりぼやけた領域が出来てしまうために、明確な重ね合わせが出来なくなるだけでなく、さらに重ね合わせた時ここに混じり込んだ不要な画面部分も入るため、明瞭な立体視が出来なかった。
本発明はこれらの欠点を解除し、小型コンパクトな立体単位画面構成光学系と明瞭な立体視を可能にする観測光学系による立体視システムを実現する事を目的としたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
これらの目的を達成するために、本発明ではまず対物凹レンズと、画像を入力するカメラが一般に持っている狭角の望遠レンズ機能との組み合わせを利用した単位画面構成光学系を実現した。即ち、この光学系をコンパクトにするためには望遠レンズのように画角を小さく取ることにより、反射鏡光学系を設置するのに必要な間隔を設定しても、この中での画面の広がりを極力小さくすることを目指した。
本発明を応用しようとしている、通常のビデオカメラ等においては、ズーム光学系が用いられる場合が多く、これらのカメラでは広角画面と共にズーミングにより容易に望遠画面を得ることが可能になっている。しかもかなり狭い画角(強い望遠)を可能にしているのが一般的であり、この目的に大変適している。しかし、これは上述のようなパノラマ画面の広角画面を必要とする場合とは逆になってしまうので、そのままではコンパクトな構成にしようとすればするほど非常に狭い画角の立体画面しか得られなくなってしまう。
【0005】
このため本発明では、最終的に得ようとする広角画面をまず対物凹レンズで画角の狭い圧縮した画面に変換し、この圧縮画面をカメラ望遠レンズ光学系の狭い画角の光学系で画像入力することにより、最終的に元の広角画面の入力画像を得る機能を実現した。カメラが一般的機能として持つズームレンズ光学系の望遠レンズ機能を利用する構成とすることにより、これまでの横方向に広がりのあるパノラマ立体画面を構成する場合に、光学系の反射鏡が大型化してしまうと言う懸案のあった立体単位画面構成光学系を、著しく小型コンパクトな形の反射鏡光学系で、かつ必要な広角入力画面で得られる立体単位画面構成光学系を実現する事ができた。
なお、従来もカメラ光学系の前に装着して広角画面を得る広角アタッチメントは良く知られている。しかし、これはあくまで、もとのカメラの光学系の焦点距離を等価的に短くするアタッチメントレンズであり、本発明のように、反射鏡光学系を設定するスペースを確保するためにカメラの持つ狭い画角の望遠レンズ機能を活用し、これを補完し最終的に広角画面をするために対物凹レンズを装着する場合とは、目的、原理をまったく異にするものである。
【0006】
一方、立体単位画面構成の立体視方式においては、例えば縦型配列方式の場合、立体表示面に表示される上下の画面を観測光学系により重ね合わせて立体視する事になるが、左右の各眼から見たときには左右各画面に相当する部分以外は完全に遮蔽されている事が望ましい。表示画面の周辺部については、もともと表示画面自身が周囲を縁取りされておりマスク機能があるのであまり問題にはならない。しかし、特に単位画面中央部での立体両画面の境界部分については、境界を明確に区分しようとすればするほど両者を正確にマスクして明確に区分する必要がある。しかし、光学的に単位画面を構成しようとする場合、この部分は例えば縦型構成の場合上下に並ぶ立体両画面の光学系が重なり合う部分なので、一般には両画面が相互ににじみ合い、ぼやけた無駄な境界部分を形成してしまう場合が多く、現実には明確にマスクすることが非常に困難であった。このために、立体単位画面上の両画面境界領域について、一定の幅の領域を強制的にブランク領域として設定すれば、端がぼやけて両画面が混じり合う不明瞭領域がこれでマスクされ、左右両画面の領域が明確に枠取りされるので、左右画面についてその重ね合わせ動作を容易にする事が可能になる。一方、立体視観測光学系に遮蔽板を設け、これにより画面上の不要部分をマスクする場合もあるが、この遮蔽板は眼の近くに位置する事になるために、マスクする縁がどうしてもぼけてしまっていた。しかしこの場合でも、このブランク領域によりこのブランク領域に相当する分だけマスク画面が前もって明瞭に縁取りされるので、このボケの影響を無くす事が出来て明確なマスクが非常に簡単に出来るようになり、立体視観測が非常にやり易くなる。さらには、このブランク部分はコントロールデータ等の画像関連情報の格納領域として利用することも出来る。
【0007】
更にこの場合、上下各画面の各外側の縁に当たる各々の上端または下端の視野を、対応する他方画面の視野よりもやや大きく取るようにすれば、重ね合わせた画面の上端および下端が一部平面画像になるが、全体として画面が広がり、かつ、画面の外側端にあたる上記上下端を除く主要な大部分が立体画像になる。これにより、立体感を殆ど損なう事なく、全体として画面が広がった立体視を実現する事が可能になる。
【0008】
また、表示面に表示された立体単位画面を観測光学系を通して立体視する場合には、表示面において左右各々の眼から見える立体単位画面上で両画面の境界部分を含む不必要な画面部分を、観測光学系に対で設けられる遮蔽板により各々マスクする事により、より明瞭な立体視が実現される。しかし、この遮蔽板を備える観測光学系は一般に眼に接した間近の位置にあり、特に従来はこの遮蔽板が観測光学系のレンズやプリズムの上辺または下辺に直接つけるなど眼に密着していたため、近すぎて観測時にマスク像が焦点ボケしてしまっていた。このためマスクとなる遮蔽板の辺の部分もぼやけてしまい、ぼやけた不完全なマスキングしか出来なかった。
従って、本発明の観測光学系に於いては、眼からの距離を離した位置に遮蔽板を設置する構成とする事により、マスクする境界部のぼけを著しく少なくする事を可能にしたものである。 更に、立体単位画面上の両画面の境界部をマスクする上記2枚の遮蔽板の一方または両方を可変構造とする事により、観測光学系での立体視観測に際し、観測する立体画面の画角に対応してマスクされる面を、この遮蔽板を動かし調整設定する事により、明瞭に重ね合わされた立体画面を観測出来るようにした。 またこの場合には、一方の遮蔽板は固定として、他方の遮蔽板のみ可変とすることでも、この立体画面の合わせを行う事が可能である。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を実施例に基づき図面を参照して説明する。
図7には本発明立体単位画面構成光学系の動作原理を示す。まず図7(a)に示される通り、この光学系では、対物凹レンズL1に入った画角w1の入力画面Aはこの凹レンズL1により画角w2に圧縮される。ここで、この画角w2を、装着される画像入力光学系となるカメラ光学系Z1のズーム望遠画面の画角に合致させた場合、カメラから見たときこの入力画面の受光画像Gは、丁度画角w1の画面を直接入力した場合に相当する受光画像GIと同等になる。従って、本光学系を構成する事により、対物凹レンズには等価的に広い画角w1の画像を入力しながら、画面の広がりを抑えた狭い画角w2の状態で、対物レンズL1とカメラ光学系レンズZ1との間に距離xのスペースを確保する事を可能にした。
即ち、図7(b)に示されるように、本構成により確保された距離xの中に、対物側反射鏡M1および接眼側反射鏡M2により、左右立体両画面の立体間隔を確保する光軸移動を行うための反射鏡対光学系M1、M2を構成することが可能になる。この場合、凹レンズを用いず入力広角画面w1に対して直接この間隔xのスペースをとって反射鏡光学系を構成しようとすると、画角の広がりをカバーするために巨大な面積の反射鏡が必要となり、現実には実現が困難であった。
この場合、カメラ光学系Z1の画角は必ずしも画角w2に合わせなくても良いが、画面の拡大をより抑え長い距離xを得るために更に狭い画角を取ろうとすれば、対物画面に於いて取り込もうとする画角も狭くなってしまう。 また、カメラのズーム光学系については、特にビデオカメラの場合には、一般にズーム望遠倍率が高く非常に狭い画角が容易に得られるので、本発明の構成を実現するのに大変適している。更に、このズーム動作により画角w2は自由に変えられるので、入力画面の画角w1と対物凹レンズとの組み合わせ設定の自由度が非常に高くなる。
【0010】
図1には本発明立体視システムの光軸変換立体単位画面構成光学系の実施例を示す.
即ち、図1の本発明光学系は縦型配列の立体単位画面方式の場合の例である。ここでは、左右の各入力画面L,Rが対物凹レンズL1L,L1Rにより取り込まれ、対物側反射鏡M1L、M1Rおよび接眼側反射鏡M2L、M2Rで構成される光軸変換光学系である反射鏡対光学系M1L,M2LおよびM1R,M2Rを通ってカメラ31のズーム光学系Z1に入り、カメラ受像面に立体単位画面41を構成している。このとき、この左右の反射鏡対により入力画面の光軸を水平方向へbL,bRだけ移動させ、その和bL+bRとして左右立体画面の立体間隔bを実現している。この場合、カメラ光学系Z1のズーム画角を狭く取るほど反射鏡の面積は小さく、かつ対物凹レンズL1L、L1Rの大きさ(径)が小さくて済むが、これは同時にこれら対物凹レンズの焦点距離を短くして、圧縮度合いを大きく取ることが必要になる。
【0011】
次に、図2に本発明立体視システムの光軸変換立体単位画面構成光学系の他の実施例を示す。
これは、左右両画面光学系の一方に、画面の光軸を移動させる光軸変換光学系を含まない構成のものである。即ち、先の図1の場合に於いて、必要な立体間隔bをbLまたはbRの何れか一方(例えばbRとする)でカバーすれば、他方(bL)での光軸移動量はゼロとする事が出来るので、その側の反射鏡対(M1L、M2L)を含まず、反射鏡対が一方の側(M1R、M2R)のみの光学系を構成する事が可能になる。従って、図2に示される通り、立体間隔bの光軸移動を右画面の反射鏡光学系M1R、M2Rで実現し、左画面光学系では対物凹レンズL1L2から光軸変換光学系を通さず直接画像入力光学系のカメラレンズZ1に接続する構成を実現している。この場合、左画面Lの光学系としては、カメラ光学系Z1の前に直接対物凹レンズL1L2が設定されるが、その径は小さくて良い。なお、この構成は、片方の画面を画像劣化の少ない直接入力とする事が出来るので、立体視の際に左右両画面の片方の精細度が高ければ、他方の精細度が低くても高精細でかつ充分な立体感が得られると言う立体感効果を有効に活用する事が可能である。
また、凸面鏡は凹レンズと平面反射鏡の組み合わせと同じ働きをするので、対物凹レンズL1L、L1L2、L1Rとこれらに対応する反射鏡対の対物側反射鏡M1L、M1Rとの組み合わせは、対物反射鏡M1L、M1Rを凸面反射鏡とする事により置き換える事が出来る。即ち、この凸面反射鏡による構成も当然本発明に含まれるものである。
更に、実際に光学系を構成するときは、光軸移動の為に反射鏡対M1LとM2L又はM1RとM2Rの間には、左右画面の光軸方向を合わせる為に光軸屈折プリズムを入れて画面光軸を屈折させる事が多いが、ここでは本発明の動作の説明には直接関係しないため説明を省略している。
なお、本発明の実施例としては主としてビデオカメラの場合を中心に説明してきたが、もちろん本発明はこれに限らず、通常のスチルカメラや電子カメラなど一般的な画像入力カメラに広く適用し得るものである。
【0012】
次に図3には左右両画面を上下に配列した縦型配列方式の立体単位画面を構成する表示面の従来例を示す。
ここに示される通り、上下に並べられた画面は、例えば図1の光学系ではカメラレンズZ1の直前の接眼側反射鏡M2L、M2Rで組み合わされるため、このM2LとM2Rの境界に対応する部分では両画面が滲んで重なり合いぼやけた部分3Fが出来てしまう。
又は、レンズの前に実像イメージを結ばせるなど追加の光学系を用いる事により両画面の境界部分を明確に区分する単位画面像を構成したとしても、今度はこれを観測する観測光学系に於いて、不要となる画面部分を遮蔽板によりマスクするとき、眼の近くにある遮蔽板のエッジがぼやけて見えてしまうため、両画面の境界部はやはりぼやけてしまう。
このため、立体視のためにこれらを重ね合わせた立体視画面では、図3(b)に示される通り、この場合には画面の上端と下端に両画面の滲み出た不必要な部分3CU,3CDが入ってしまう。従って、明瞭な立体像はこの不必要部分3CU,3CDを更にマスクして除去した有効立体画面3Sの部分しか残らず、有効な立体視面積が大幅に小さくなってしまう。
【0013】
これに対し図4に、左右両画面を上下に配列した縦型配列方式を構成する場合についての本発明立体単位画面の表示面の構成例を示す。
即ち、図4(a)は立体単位画面の表示面41について、先の図3(a)の両画面の境界部の滲み領域3Fに相当する部分の画面を完全に遮蔽したブランク領域4Fとしたものである。このブランク領域は単位画面を作成する撮影時に、例えばM2L、M2Rの接眼部境界領域に細長いマスクストライプを設置するなどにより画面上でマスクしたり、入力画像の画像処理によりマスク領域を生成する等で、単位画面上に設定する事が出来るが、もし単位画面上に設定出来ない場合でも、表示面上の対応部分にストライプマスクを設定する事により実現する事も出来る。
また、屈折光学系を用いずに反射光学系のみで画面光軸の移動を行おうとすると、立体単位画面に組み合わされるとき、両画面の境界部で各画面の端の部分に他画面の端が一部くい込んでしまう事がおこるが、この部分も前述の両画面間の滲みと同様に、このブランク領域の設定によりマスクする事が出来る。
この結果、図4(a)の単位画面を立体視により重ね合わせた立体視画面は、図4(b)に示される通り、立体視画面の上端と下端にはそれぞれブランク領域4Fに相当する幅で左右何れか片方のみの2次元画面部分となる4CU,4CDの領域が出来る。
しかしここでは不必要な画面部分は完全にマスクされていて滲み画面は出ないので、画面の面積を広く有効に利用する事が可能になる。即ち、上下端に2次元画像部分が入るが、画面の中央部を中心とする大部分の領域は立体視画面になるので、立体感は殆ど損なわずに広い画面を得る事が出来る。
なお、図4(a)の画面で、このブランク領域4Fから左右各画面部分4Lまたは4Rへの境界部分は、完全ブランク状態からステップ状に移行せずに、4L、4Rに向かい徐々にフェードイン状態で移行する画像構成とすれば、立体視画面上で2次元画像部分から3次元画像部分へのつながりをスムースに構成出来る。例えば先に述べた図1のM2L、M2Rの接眼部にマスクストライプを設置する場合などでは、マスク面がカメラレンズに近いためにマスクの辺がある程度ぼやけるので、逆にこの効果を得る事が出来る。
また、画面全体を立体画面として構成する場合には、立体単位画面上に於いてこのブランク領域を除いた画面部分4L、4Rのみの領域で左右両画面を構成すれば良い。この場合には図4(b)での立体視画像は4Sの領域のみになるが、この場合は4CU,4CDの領域は完全なブランク領域となるため、実際の立体視に於いてブランク領域のマージンが拡がった事になり、観測光学系に於ける遮蔽板によるマスクがラフな状態でも明瞭な立体視が可能になる。
また、図4(a)の立体単位画面での左右両画面の構成は、各々の画面がブランク領域を含めた領域(この場合は左画面は4L+4F、右画面は4R+4F)となるように画面構成された例であるが、この場合は重ね合わせ画面は図4(b)に示される通り、全体画面が4S+4CU+4CDとなり、先に述べたとおり上下端の4CU,4CD部分は2次元画像になるが大きな画面を得る事が可能になる。
【0014】
図5に本発明立体視システムに於ける立体視観測装置の実施例を示す。
これは立体単位画面上で見える不要な画面部分を眼から離れた位置に設定された遮蔽板により明瞭にマスクする機能を持つものである。
即ち、図5に於ける立体単位画面15上の左右画面15L、15Rは、立体視観測装置35の中の光軸屈折光学系25L、25Rを通して左右の眼で各々左画面45L、右画面45Rとして観測する事により立体視される。この場合、左右の眼YL、YRで観測するとき容易に立体視出来るためには、不必要な画面はマスクし見えないようにする事が必要である。このため本発明方式では、眼の位置から一定距離dsだけ離れた位置に遮蔽板S5L、S5Rを設定する事により、遮蔽板の辺が眼に近すぎてぼやけて見える事がなく、明確にマスクする事が出来る様にしたものである。この遮蔽板は、そのマスク辺が立体単位画面の配列方向に可変で調整出来るような構造になっている。この場合は縦型構成の立体単位画面なので、図の遮蔽板について矢印で示される通り、上下に可動な構造であり各画面を観測する時の画角に合わせてマスク位置を上下に動かし正確に調整する機能を有している。これにより左右各眼から見て不要な画面部分を明確にマスクする事が出来る。具体的には、例えば左眼YLでは光軸屈折光学系25Lに入る画面のうち、必要な左画面15Lのみ通し、不必要となる右画面15Rを遮蔽板S5Lでマスクする。この時遮蔽板S5Lは眼からの距離dsだけ離れた位置にあるため、そのマスクされたエッジは明瞭になり、左眼YLで見える画面45Lに於いて遮蔽板S5Lで遮蔽されるエッジ部35ELは明瞭にマスクされた辺として観測する事が出来る。同様に、右眼YRで見る画面45Rでは、遮蔽板S5Rにより左画面15Lが遮蔽され、明瞭に遮蔽された辺35ERを持つ画面45Rを得る事が出来る。勿論これらの遮蔽板S5L、S5Rは一方を固定にし、他方を可変とする事でも、観測する画角に対する調整は可能である。
また、眼からの距離dsは、遮蔽板をとりつけた立体視観測装置自身について眼から離す間隔を変える事でも設定する事が出来る。この場合は、遮蔽板が固定された観測装置を眼から離す距離を変える事により、この遮蔽板を通して観測される立体画面のマスク角度を調整する事が出来るので、これにより遮蔽板のマスク辺を可動調整するのと同じマスク調整動作を実現する事が出来る。
【0015】
更に図6は本発明の立体視観測装置の他の実施例を示す。
これは図5の観測装置を一層簡単な構造にしたものであり、一方の(この例では左側の)遮蔽板S6Lを固定にし、他方(この場合右側S6R)のみ可変調節可にした場合である。また、光軸屈折光学系についても、左側は直接画面を入力する構成を取る事として、右側のみ対物側反射鏡MZ1Rと接眼側反射鏡MZ2Rの2枚の反射鏡対MZ1R、MZ2Rによる光軸屈折光学系を設置したものである。このペア反射鏡を用いて光軸屈折角を可変とする事により、簡単小型な構成で立体表示面を自由な距離から観測することを可能にした立体視観測装置を実現した。また、片方のみ反射鏡ペアを用いる事により、両画面までの光軸距離に差が出る可能性があるが、下方に位置する右画面16Rに対し、より近い位置である眼より下の位置から光軸を取り入れるので、光軸距離が等しくなるように観測点を設定する事は厳密には可能であるが、この距離の差は僅かなので一般的には実用上無視して扱う事が出来る。
【0016】
【発明の効果】
本発明による立体視システムに於いて、まず、本発明の立体単位画面構成光学系を用いる事により、通常のズーム型カメラに装着して、特に広がりの大きいパノラマ画面まで含めた立体画面の撮影を行う事が出来るアダプタを、著しく小型に実現する事を可能とした。このアダプタを用いる事により、非常に小型で日常誰もが手軽に使える立体視撮影システムを実現する事が出来た。
【0017】
更に、本発明による立体視システムでは、立体表示面の画面境界部にブランク領域を持つ立体単位画面構成の導入と、さらに立体画面の縁取りを明確にする遮蔽板を備えた立体視観測光学系を導入する事により、立体単位画面を極めて容易に立体視する事が出来るようになった。
【0018】
即ち、本発明による立体視システムの実現により、従来は専門家による大がかりで特殊高価なシステムでしか実現出来なかった立体映像の撮影および鑑賞を、一般の人々が小型手軽でしかも立体視がし易いシステムとして、通常の写真やビデオと同様に楽しむ事を初めて可能にした。
これは、情報社会の先導役とも云うべき3次元画像が日常生活の中により広く浸透して行く事が望まれる現在に於いて、立体画像の一般社会への普及、拡大を可能にするものであり、その社会的貢献は計り知れないものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明立体視システム光軸変換立体単位画面構成光学系の実施例を示す図。
【図2】本発明立体視システム光軸変換立体単位画面構成光学系の他の実施例を示す図。
【図3】縦型配列方式の立体単位画面を構成する表示面の従来例を示す図。
【図4】縦型配列方式の立体単位画面を構成する本発明表示面の構成を示す図。
【図5】本発明立体視システムに於ける立体視観測装置の実施例を示す図。
【図6】本発明の立体視観測装置の他の実施例を示す図。
【図7】本発明光軸変換立体単位画面構成光学系の動作原理を示す図。
【符号の説明】
3F、 両画面の滲んだ部分
3CD、3CU、 両画面の滲み出した不必要な部分
3S、 有効立体画面部分
4F、 ブランク領域
4L、4R、 左右画面部分
4CD、4CU、 2次元画面部分
4S、 立体視画像領域
15、16、 立体単位画面
15L、15R、16L、16R、 左右画面
25L、25R、 光軸屈折光学系
31、 カメラ
35、36、 立体視観測装置
35EL、35ER、36EL、36ER、 遮蔽されるエッジ部
41、 立体単位画面の表示面
45L、45R、46L、46R、 左右観測画面
A、 入力画面
b、 立体間隔
bL、bR、 光軸移動距離
G、GI、 受光像
L、R、 入力画面
L1、L1L、L1L2、L1R、 対物レンズ
M1、M1L、M1R、MZ1R、 対物側反射鏡
M2、M2L、M2R、MZ2R, 接眼側反射鏡
S5L、S5R、S6L、S6R、 遮蔽板
w1、w2、 画角
x、 距離
YL、YR、 左右眼
Z1、 カメラ光学系レンズ

Claims (2)

  1. 左右の光学系のそれぞれが眼に密着する事なく眼の位置から距離を離した位置に設定されて、観測する左右両画面を上下または左右に並べた立体単位画面上での両画面の境界部分を含む不必要な画面部分をマスクする画面遮蔽板を持つ立体単位画面の立体視観測装置。
  2. 左右の光学系のそれぞれが眼に密着する事なく眼の位置から距離を離した位置に設定されて、観測する左右両画面を上下または左右に並べた立体単位画面上での両画面の境界部分を含む不必要な画面部分をマスクする画面遮蔽板と、これにより不必要な部分がマスクされた観測画面を左右眼に入力する光軸屈折光学系とを含んで成る、立体単位画面の立体視観測装置。
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