JP4332548B2 - 画像読取装置 - Google Patents

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本発明は原稿読み取り結像光学素子及びそれを用いた画像読取装置に関し、特に各種収差がバランスよく補正され、高解像力を有する小型の結像光学素子を用いたイメージスキャナーやデジタル複写機やファクシミリ等のラインセンサーを用いたモノクロ画像やカラー画像を読み取る際に好適なものである。
本発明は原稿読み取り結像光学素子及びそれを用いた画像読取装置に関し、特に各種収差がバランスよく補正され、高解像力を有する小型の結像光学素子を用いたイメージスキャナーやデジタル複写機やファクシミリ等のラインセンサーを用いたモノクロ画像やカラー画像を読み取る際に好適なものである。
従来より、原稿面上の画像情報を読み取る画像読取装置(イメージスキャナー)として、フラットベッド型のイメージスキャナーが例えば特許文献1で提案されている。
フラットベッド型のイメージスキャナーは結像レンズとラインセンサーを固定し、反射ミラーのみを移動させることによって原稿面をスリット露光走査して、画像情報を読み取っている。
近年、装置の構造の簡略化をはかるためミラー、結像レンズ、ラインセンサー等を一体化して原稿面を走査するキャリッジ一体型走査方式が採用される場合が多くなってきた。
図32は従来のキャリッジ一体型走査方式の画像読取装置の要部概略図を示す。同図において、照明光源1から放射された光束は直接原稿台2に載置した原稿8を照明し、該原稿8からの反射光束を順に第1、第2、第3反射ミラー3a、3b、3cを介してキャリッジ6内部でその光路を折り曲げ、結像レンズ(結像光学系)4によりラインセンサー5面上に結像させている。そしてキャリッジ6を副走査モーター7により図32に示す矢印A方向(副走査方向)に移動させることにより原稿8の画像情報を読み取っている。同図におけるラインセンサー5は複数の受光素子を1次元方向(主走査方向)に配列して構成により成っている。
図33は図32の画像読み取り光学系の基本構成の説明図である。
図中4は結像光学系、5R,5G,5Bは各々ラインセンサー5のR(赤色),G(緑色),B(青色)の各色を読み取るラインセンサー、8R,8G,8Bはラインセンサー5R,5G,5Bに対応する原稿面上の読み取り範囲である。図32に示す画像読取装置では静止している原稿面をキャリッジ6が走査しているが、キャリッジ走査は図33のようにラインセンサー5及び結像レンズ4が静止していて原稿面8が移動することと等価である。原稿面を走査することによってある時間間隔をおいて同一箇所を異なる色で読み取ることができる。前記構成において結像レンズ4が通常の屈折系からなる場合には軸上色収差や倍率色収差が発生するので基準のラインセンサー5Gに対しラインセンサー5B,5Rに結像されるライン像にデフォーカスあるいは位置ズレが発生する。したがって各色画像を重ね合せて再現した時に色ニジミやズレの目立つ画像になる。すなわち高開口、高解像度の性能が要求される場合には要求に対応できなくなる。
一方最近、非共軸光学系においても、基準軸という概念を導入し構成面を非対称非球面にすることで、十分収差が補正された光学系が構築可能であることが明らかになってきた。例えば特許文献2にその設計法が、特許文献3、特許文献4にその設計例が示されている。
こうした非共軸光学系はオフアキシャル光学系(像中心と瞳中心を通る光線に沿った基準軸を考えた時、構成面の基準軸との交点における面法線が基準軸上にない曲面(オフアキシャル曲面)を含む光学系として定義される光学系で、この時、基準軸は折れ曲がった形状となる)と呼ばれる。このオフアキシャル光学系は、構成面が一般には非共軸となり、反射面でもケラレが生じることがないため、反射面を使った光学系の構築がしやすい。また、光路の引き回しが比較的自由に行なえる、構成面を一体形成する手法で一体型の光学系を作りやすいという特徴を持っている。
特開平3−113961号公報 特開平9−5650号公報 特開平8−292371号公報 特開平8−292372号公報
一方、デジタル複写機等の原稿読み取り系は高解像度、高速性が要求されるため一体型光学系で構成するにいたっていない。読み取り系に要求される結像レンズは明るくかつ高解像度を必要とするので光学性能を確保するには画角を大きくするのが難しい。画角が狭いとその結果光路長が長くなる。
一方、カラー画像の読み取りを行う場合には高解像度になるにしたがい色収差による色毎の結像位置差、画面内の色ズレ等の色収差が光学性能に悪影響を与える。
本発明は高速性、高解像度が要求されるデジタル複写機など原稿読み取り系において、キャリッジ一体型走査方式が容易に実現することができる原稿読み取り結像光学系及びそれを用いた画像読取装置の提供を目的とする。
この他本発明はデジタルカラー画像の読み取りにおいて、色収差がなくかつキャリッジ一体型走査方式が容易に実現することができる原稿読み取り結像光学系及びそれを用いた画像読取装置の提供を目的とする。
又、一般的に結像光学素子としてオフアキシャル反射面を用いた場合結像光束が遮光されないように基準軸光線は各オフアキシャル反射面に斜めに入射かつ反射するので本来非対称収差が発生する構成である。
本発明は結像光学系をオフアキシャル反射面で構成しても非対称収差の発生が少なく光学性能が大きく劣化しない原稿読み取り結像光学系及びそれを用いた画像読取装置の提供を目的とする。
請求項1の発明の画像読取装置は、原稿が載置される原稿台と、主走査方向に伸びたラインセンサーと、前記原稿の画像情報を前記ラインセンサー上に結像させる結像光学系と、を有する画像読取装置であって、
前記結像光学系は、複数のオフアキシャル反射素子と、絞りと、からなり、
前記結像光学系の各オフアキシャル反射素子における基準軸光線の折り曲げ方向は副走査断面内であり、
前記画像情報は前記結像光学系内で中間結像せずに前記ラインセンサー上に結像させており、
前記結像光学系の光入射部と光射出部との間の光路の中央に前記絞りが設けられており、
前記絞りの前後に配置されている前記複数のオフアキシャル反射素子が偏向させる方向が、前記副走査断面内において前記絞りを中心に180度回転させると同じになる構成であることを特徴としている。
本発明によれば、高速性、高解像度が要求されるデジタル複写機など原稿読み取り系において、キヤリッジ一体型走査方式が容易に実現することができる原稿読み取り用結像光学系及びそれを用いた画像読取装置を達成することができる。
この他本発明によれば、デジタルカラー画像の読み取りにおいて、色収差がなくかつキヤリッジ一体型走査方式が容易に実現することができる原稿読み取り結像光学系及びそれを用いた画像読取装置を達成することができる。
この他本発明によれば、結像光学系をオフアキシャル反射面で構成しても非対称収差の発生が少なく光学性能が大きく劣化しない原稿読み取り結像光学系及びそれを用いた画像読取装置を達成することができる。
図1は本発明の画像読取装置に用いる画像読み取り結像光学系の実施形態1の説明図である。
図1(A)は副走査断面図、図1(B)は主走査断面図、図1(C)は要部斜視図である。
図2は図1の画像読み取り結像光学系を一体型走査光学系の画像読取装置に適用したときの要部概略図である。
以下図面を用いて本発明の実施形態の詳細を説明する。
本発明の画像読取装置の結像光学系(画像読み取り結像光学系)は、主に曲率を有する複数のオフアキシャル反射面を含む結像光学素子を利用して、光路長が短くかつ基本的に色収差の発生が少ないように構成している。画像読み取り結像光学系はこの他、レンズやミラー等を有する場合もある。図1において結像光学素子4aは内部媒質が光学樹脂で基準軸光線の入射光線LP1の方向と射出光線LP0の方向が異なり、かつ曲率を有するオフアキシャル反射面を5面(R3〜R7)有し、原稿面8上の画像をラインセンサー5に結像する機能を有している。各オフアキシャル反射面は前記ラインセンサー5のセンサーが配列されている方向(X方向)のラインと垂直な方向(Y方向)の断面すなわち副走査断面(YZ断面)内で光路を折り曲げる構成をとっている。
また基準軸光線を反時計回り方向に偏向させるオフアキシャル反射面をプラス偏向面、基準軸光線を時計回り方向に偏向させるオフアキシャル反射面をマイナス偏向面と定義している。このとき、図1の結像光学素子4aは原稿面8側から順に面R3はプラス、面R4はプラス、面5Rはマイナス、面R6はマイナス、面R7はプラスの偏向面の配列となっている。
その結果、射出面R8より、射出する基準軸光線LP0の方向は入射する基準軸光線LP1の方向に対しほぼ直角に射出される。偏向面の配列をプラス偏向面が連続させた後にマイナス偏向面が連続させることによって入射光線に対し光路がほぼ直交方向に進むことになるので、結像光学素子4aは空間的に効率よい配置をとることができる。
図1(A)はラインセンサー5のライン方向(X方向)に垂直な断面すなわち副走査断面、図1(B)はラインセンサー5のライン方向に平行な断面すなわち主走査断面(XZ断面)の光路を示している。また図1(C)は前記結像光学素子4aの光路の斜視図を示している。
図1(A)、(B)からわかるように主走査断面では絞り面SPから離れるほど光束巾が広がっていくが、副走査断面では光束巾は各面によらずほとんど変化しない。すなわち結像光学素子4aの射出面R8におけるラインセンサー5のライン方向(X方向)と垂直方向すなわち副走査方向(Y方向)の有効光束巾をφs、ラインセンサー5のライン方向すなわち主走査方向(X方向)の有効光束巾φmとした時、次の条件が満足される。
φs<φm
したがって、画像読取装置をコンパクトに構成するためには光路を副走査断面で折り曲げる方がよい。この光路の折り曲げによりキャリッジ一体型走査光学系に適した構成をとることができる。実施形態1において各オフアキシャル反射面の収束力は正の収束力と負の収束力が交互に配列されるように構成して良好な結像性能が得られるようにしている。
反射面同士の構成では互いに光路を遮らないように構成するには各面同士の間隔をある程度おおきくとらざるを得ない。したがって近くに異なる特性の面を配置して収差を補正するのがよい。そのため収束力の配置は交互に正、負が配列するのがよい。
実施形態1では原稿面の像は結像光学素子4a内において中間結像せず、結像光学素子4aを射出した後に直接ラインセンサー5上に結像するように構成している。これによって各オフアキシャル反射面の曲率が緩くできるので各反射面で発生する収差を抑えやすくなる。結像光学素子4a内で中間結像しない構成のため、ラインセンサー5のライン方向(X方向)では絞りSPから離れるほど光束は広がる。実施形態1では絞りSPを結像光学素子4aの光路中の中央付近にあるオフアキシャル反射面に設定して主走査方向において結像光学素子4aの入射面R2と射出面R8の有効光束が大きくならないようにしている。これも結像光学素子4aのコンパクトな構成に寄与する。
以上な構成とした上でオフアキシャル反射面を自由曲面として所望の光学性能を確保している。また実施形態1においては入射面R2と射出面が屈折面R8のため色収差を発生させる要因となる。そこで両面とも自由曲面として色収差の発生を抑えかつ色収差以外の収差補正も行っている。実施形態1ではオフアキシャル反射面間の媒質を光学的に透明なプラスチックPMMAで構成している。なおガラスで構成しても良い。
図2は図1の実施形態1の結像光学素子4aを用いてカラー画像又はモノクロ画像を読み取る原稿読取装置を構成した例である。本発明の画像読取装置がカラー画像を対象とするときは図33で示したセンサーを用いている。
図中、1は光源、2は原稿台ガラス、3a,3bは第1、第2反射ミラー、4aは結像光学素子、5はCCD等で構成されるラインセンサー、6はキャリッジ(筐体)である。
原稿台ガラス2の上に載置された原稿8をミラー3a,3bを介して結像光学素子4aによりラインセンサー5上に結像して原稿8の1ラインを読み取ることができる。原稿読取装置をコンパクトに構成するために第1、第2反射ミラー3a,3bにより光路を折り畳んでいる。結像光学素子4aも光路を折り畳むのに寄与している。光学結像素子4aを用いることによりキャリッジ一体型光学系の原稿読取装置を2枚のミラーと結像光学素子から成る少ない光学部品で構成することができる。
図32の従来の構成と対比すると結像光学素子のみで光路をほぼ直角に折り曲げているのでミラー1枚を結像光学系に含めた構成をとったことに相当し、画像読み取り装置を簡単な構成にすることができる。このキャリッジ一体型光学系はラインセンサーのライン方向(X方向)に垂直な方向すなわち副走査方向(Y方向、A方向)に原稿8とキャリッジ6とを相対的に走査することによって原稿8面を2次元的に読み取っている。
図3に実施形態1のラインセンサーのライン方向の5点(像高)についての収差図を示す。図中のXは原稿面上の高さを表す。
図4は本発明の結像光学素子の実施形態2の要部断面図である。
実施形態2の結像光学素子4bは基準軸光線の入射面R2に対する射出面R9の方向が同一であり、曲率を有するオフアキシャル反射面のみ6面(R3〜R8)で構成されている。反射面間の媒質は空気であり、基本的に色収差が発生しない中空構成である。偶数回の反射により入射光線の方向と射出光線の方向はほぼ同方向になる。
図4の結像光学素子4bは原稿面8側から順に面R3はプラス、面R4はマイナス、面R5はマイナス、面R6はプラス、面R7はプラス、面R8はマイナスの偏向面の配列となっている。
その結果、射出する基準軸光線の方向は入射する基準軸光線の方向に対しほぼ同方向に射出される。偏向面の配列をマイナス偏向面が連続する組とプラズ偏向面が連続する組を交互に配列することによって入射光線に対し光路がほぼ平行方向に進むことになるので、結像光学素子4bは空間的に効率よい配置をとることができる。
実施形態2では実施形態1と同様、結像光学素子4b内での中間結像をせず、直接、ラインセンサー5上に原稿像が形成されるようにして各オフアキシャル反射面の曲率が緩く構成できるようにしている。さらに絞りSPを結像光学素子4bの光路中の中央付近に配置して結像光学素子4bの入射面R2および射出面R9の有効光束が大きくならないようにしている。
図5は実施形態2の光学結像素子4bを原稿読取装置に適用した例である。図中の構成部品は図2とほぼ同様である。3Cはミラーである。図5では従来の複数枚で構成されていた結像レンズを少ない構成要素から成る結像光学素子4bで置き換えることができる。結像光学素子4bは色収差が発生しない構成であるため色ズレのないカラー読み取りが可能なキャリッジ一体型光学系を容易に構成することができる。
図6に実施形態2のラインセンサーのライン方向の5点(像高)における収差図を示す。図中のXは原稿面上の高さを表す。
図7は本発明の結像光学素子4cの実施形態3の要部断面図である。実施形態3の結像光学素子は反射面が6面(R3〜R8)、反射面間の媒質は空気で構成されている。したがって結像光学素子4cは色収差が発生しない構成である。偶数回の反射により入射光線の方向に対し射出光線の方向はほぼ反対方向になる。
図7の結像光学素子4cは原稿面8側から順に面R3はプラス、面R4はプラス、面R5はマイナス、面R6はマイナス、面R7はプラス、面R8はプラスの偏向面の配列となっている。その結果、射出する基準軸光線の方向は入射する基準軸光線の方向に対しほぼ逆方向に射出される。偏向面の配列をプラス偏向面が連続する組とマイナス偏向面が連続する組を交互に配列することによって入射光線に対し光路がほぼ直交方向に進むことになるので、結像光学素子4cは空間的に効率よい配置をとることができる。
実施形態3では実施形態1と同様、結像光学素子4c内での中間結像をせず、直接ラインセンサー5上に原稿像が形成されるようにして各オフアキシャル反射面の曲率が緩く構成できるようにしている。さらに絞りSPを結像光学素子4cの光路中の中央付近に配置して結像光学素子4cの入射面R2および射出面R9の有効光束が大きくならないようにしている。
図8は実施形態3の光学結像素子4cを原稿読取装置に適用した例である。図中の構成部品は図2とほぼ同様である。図8では結像光学素子4cは入射光線の方向を反対にして射出するので、光路を2回折り曲げたことに相当し図2の原稿読取装置と同様に従来に対し反射ミラーを減少させることができる。さらにラインセンサー5の配置はコンパクトな構成が可能となる。
図9に実施形態3のラインセンサーのライン方向の5点(像高)における収差図を示す。図中のXは原稿面上の高さを表す。
図10〜図14は本発明の結像光学素子の実施形態4〜8の要部断面図である。
図10〜図14の結像光学素子は、主に複数の反射面で結像作用を有している。いずれも反射面が5面の場合である。原稿読取装置の中の反射ミラーの構成にあわせて選択することによりコンパクトな配置がとることができる。なお反射面が6面以上の場合も反射面の組み合わせでいくつかの構成が可能であり原稿読取装置にあわせて選択することができる。
図15は本発明の結像光学素子の実施形態9の要部断面図である。
図16は実施形態9の結像光学素子を原稿読取装置に適用した例である。
実施形態9の結像光学素子4dは反射面が5面(R3,R4,R6〜R8)、反射面間の媒質は空気で構成されている。したがって結像光学素子4dは色収差が発生しない構成である。
図15の結像光学素子4dは原稿面8側から順に面R3はプラス、面R4はマイナス、面R6はプラス、面R7はマイナス、面R8はマイナスの偏向面の配列となっている。この構成により反射ミラー3bから射出された光束を結像光学素子4d内で最初の反射ミラー側に折り曲げた後、反射ミラーと反対方向に光束を射出させる構成である。
すなわち、奇数回の反射により射出する基準軸光線の方向は入射する基準軸光線の方向に対しほぼ直角方向になる。光路を繰り返し折り曲げる2枚の反射ミラー3a,3bから射出する光束を前記結像光学素子4dで結像させ、かつ結像光学素子4d内の光路を反射ミラーと反対方向に向かうように入射方向に対し直角方向に折り曲げて空間的に効率よい配置をとることができる。
実施形態9では実施形態1と同様、結像光学素子4d内での中間結像をせず、直接ラインセンサー5上に原稿像が形成される構成として各オフアキシャル反射面の曲率が緩くしている。さらに絞りSPを結像光学素子4dの光路中の中央付近に配置して結像光学素子の入射面R2および射出面R9の有効光束が大きくならないようにしている。図に示したように結像光学素子4dが光路の折り曲げ作用を有するのでキャリッジ一体型走査方式の画像読み取り装置を2枚の反射ミラーと結像光学素子のみの簡単な構成で実現することができる。
図17は本発明の結像光学素子の実施形態10の要部断面図である。
図18は実施形態10の結像光学素子を原稿読取装置に適用した例である。
実施形態10の結像光学素子4eは反射面が5面(R3,R4,R6〜R8)、反射面間の媒質は空気で構成されている。したがって結像光学素子4eは色収差が発生しない構成である。
図17の結像光学素子4eは原稿面8側から順に面R3はマイナス、面R4はプラス、面R6はプラス、面R7はマイナス、面R8はプラスの偏向面の配列となっている。この構成によって反射ミラー3bから射出された光束は結像光学素子4e内でほぼ直線的に下側に導かれた後反射ミラー側に射出される。
すなわち、奇数回の反射により射出する基準軸光線の方向は入射する基準軸光線の方向に対しほぼ直角方向に射出される。光路を繰り返し折り曲げる2枚の反射ミラー3a,3bから射出する光束を前記結像光学素子4eで結像させ、かつ光路を反射ミラーのある方向に向かうように入射方向に対しほぼ直交方向に折り曲げて空間的に効率よい配置をとることができる。
実施形態10では実施形態1と同様、結像光学素子4e内での中間結像をせず、直接ラインセンサー5上に原稿像が形成されるようにして各オフアキシャル反射面の曲率が緩く構成できるようにしている。さらに絞りSPを結像光学素子4eの光路中の中央付近に配置して結像光学素子4eの入射面R2および射出面R9の有効光束が大きくならないようにしている。図に示したように結像光学素子4eが光路の折り曲げ作用を有するのでキャリッジ一体型走査方式の画像読み取り装置を2枚の反射ミラーと結像光学素子4eのみの簡単な構成で実現することができる。
図19は本発明の結像光学素子の実施形態11の要部断面図である。
図20は実施形態11の結像光学素子を原稿読取装置に適用した例である。
実施形態11の結像光学素子4fは反射面が6面(R3〜R5、R7〜R9)である。また結像光学素子4f内の反射面間の媒質は空気である。したがって結像光学素子4fは色収差の発生しない構成である。
図19の結像光学素子4fは原稿面8側から順に面R3はプラス、面R4はプラス、面R5はマイナス、面R7はプラス、面R8はプラス、面R9はマイナスの偏向面の配列となっている。図20において反射ミラー3aから射出された光束は結像光学素子4f内で光路を折り曲げられた後ほぼ直線的に下側に導かれ射出される。
すなわち、結像光学素子4fから射出される基準軸光線の方向は入射する基準軸光線の方向に対しほぼ反対方向に射出される。光路を繰り返し折り曲げる2枚の反射ミラー4a,4bから射出する光束を前記結像光学素子4fで結像させ、かつ光路を反転させて下側方向に向かうように折り曲げて空間的に効率よい配置をとることができる。
実施形態11では実施形態1と同様、結像光学素子4f内での中間結像をせず、直接ラインセンサー5上に原稿像が形成される構成として各オフアキシャル反射面の曲率を緩くしている。さらに絞りSPを結像光学素子4fの光路中の中央付近に配置して結像光学素子4fの入射面R2および射出面R10の有効光束が大きくならないようにしている。図に示したように結像光学素子が光路の折り曲げ作用を有するのでキャリッジ一体型の画像読み取り装置を2枚の反射ミラー4a,4bと結像光学素子4fのみの簡単な構成で実現することができる。この構成では光束の反射ミラー3bによる反射回数を減少できるので反射ミラー3bの小さく構成できる。
以上の結像光学素子4d〜4fは自由曲面である反射面を用いることにより原稿面と結像光学素子との距離を従来の結像光学系より短縮し、キャリッジ一体型光学系の構成を実現している。
図21は本発明の結像光学素子の実施形態12の要部断面図である。本実施形態の結像光学素子の外形状は図17の実施形態10と同じである。
図22は実施形態12の結像光学素子を原稿読取装置に適用した例である。
図21の結像光学素子は基準軸光線の入射光線の方向と射出光線の方向が異なりかつ曲率を有するオフアキシャル反射面を5面(R3,R4,R6〜R8)有し原稿面8をラインセンサー5に結像する機能を有している。反射面間の媒質は空気である。したがって結像光学素子4gは色収差の発生しない構成である。各オフアキシャル反射面は前記ラインセンサー5のライン方向と垂直な断面すなわち副走査断面内で光路を折り曲げる構成をとっている。
図21の結像光学素子4gは原稿面8側から順に面R3はマイナス、面R4はプラス、面R6はプラス、面R7はマイナス、面R8はプラスの偏向面の配列となっている。その結果、射出する基準軸光線の方向は入射する基準軸光線の方向に対しほぼ直角に射出される。
図21において反射面同士が交差する第2反射面R4と第3反射面R6の間に絞りSPを配置している。図21(A)はラインセンサーのライン方向に垂直な断面すなわち副走査断面、図21(B)はラインセンサーのライン方向に平行な断面すなわち主走査断面の光路を示している。また図21(C)は前記光路の斜視図を示している。
結像光学素子4gにおいて原稿面の像は結像光学素子内において中間結像せず、結像光学素子を射出した後に直接、ラインセンサー5上に結像するように構成している。これによって各オフアキシャル反射面の曲率が緩くできるので各反射面で発生する収差を抑えやすくなる。しかし反射面同士の構成では互いに光路を遮らないように構成するには各面同士の感覚をある程度おおきくとらざるを得ないが、結像光学素子内で中間結像しない構成のため、ラインセンサーのライン方向では絞りから離れるほど光束は広がる。
本実施形態では絞りSPを結像光学素子の光路中の中央付近に設定して主走査方向において結像光学素子の入射面と射出面の有効光束が大きくならないようにしている。オフアキシャル反射面では常に光束が斜めに入射および反射されるので非対称収差が発生するので、基本的に非対称収差が相殺される構成をとるのがよい。
そこで本実施形態では絞りSPの前後に配置されるオフアキシャル反射面が絞りに対しほぼ対称になるように交差する1組のオフアキシャル反射面を構成している。さらに構成上1組の交差するオフアキシャル反射面にそれぞれ隣接するオフアキシャル反射面は交差するオフアキシャル反射面と平行な配置をとらざるを得ず、隣接のオフアキシャル反射面同士が交差する構成をとる。したがってこの絞り配置は絞りを交差するオフアキシャル反射面の1つとそれに隣接するオフアキシャル反射面と一体的に構成できる。
図22において、2は原稿台ガラス、3a,3bは第1、第2反射ミラー、4gは結像光学素子、5はCCD等で構成されるラインセンサーである。
原稿台ガラス2の上に載置された原稿8を結像光学素子4gによりラインセンサー5上に結像して原稿の1ラインを読み取ることができる。原稿読取装置をコンパクトに構成するために第1、第2反射ミラー3a,3bにより光路を折り畳んでいる。結像光学素子4gも光路を折り畳むのに寄与している。光学結像素子4gを用いることによりキャリッジ一体型光学系の原稿読取装置を2枚の反射ミラーと結像光学素子から成る少ない光学部品で構成することができる。
従来の構成と対比すると結像光学素子のみで光路をほぼ直角に折り曲げているのでミラー1枚を結像光学系に含めた構成をとったことに相当し、画像読取装置を簡単な構成にすることができる。このキャリッジ一体型光学系はラインセンサーのライン方向に垂直な方向すなわち副走査方向に走査することによって原稿面を2次元的に読み取っている。
図23は本発明の結像光学素子の実施形態13の要部断面図である。本実施形態の結像光学素子の外形状は図17の実施形態10と同じである。
図24は実施形態13の結像光学素子を原稿読取装置に適用した例である。
本実施形態の結像光学素子4hはオフアキシャル反射面が5面(R3,R4,R6〜R8)有し、反射面間の媒質は空気で構成される。したがって結像光学素子は色収差の発生しない構成である。
結像光学素子4hは原稿面8側から順に面R3はプラス、面R4はマイナス、面R6はマイナス、面R7はプラス、面R8はプラスの偏向面の配列となっている。結像光学素子4hより射出する基準軸光線の方向は入射する基準軸光線の方向に対しほぼ直角方向に射出される。この構成において反射面同士が交差する第2反射面R4と第3反射面R6の間に絞りSPを配置している。絞りSPが結像光学素子4hの光路中の中央付近に配置されているので結像光学素子の入射面および射出面の有効光束が大きくならない。
基本的に非対称収差が相殺される構成をとるのがよいので、絞りSPの前後に配置されるオフアキシャル反射面が絞りSPに対しほぼ対称になるように交差する1組のオフアキシャル反射面を構成している。図25は本発明の結像光学素子の実施形態14の要部断面図である。本実施形態の結像光学素子の外形状は図1の実施形態1と同じである。
図26は実施形態14の結像光学素子を原稿用読取装置に適用した例である。
結像光学素子4iは反射面が5面(R3〜R7)、反射面間の媒質は空気で構成されている。したがって結像光学素子4iは色収差の発生しない構成である。結像光学素子4iは原稿面8側から順に面R3はプラス、面R4はプラス、面R5はマイナス、面R6はマイナス、面R7はプラスの偏向面の配列となっている。この構成により結像光学素子4iより射出され基準軸光線は入射方向に対しほぼ直交方向に射出される。この構成においてオフアキシャル反射面同士が交差する第3反射面R5と第4反射面R6の間に絞りSPを配置している。
さらに絞りSPを結像光学素子4iの光路中の中央付近に配置して結像光学素子の入射面および射出面の有効光束が大きくならないようにしている。基本的に非対称収差が相殺される構成をとるのがよいので、絞りの前後に配置されるオフアキシャル反射面が絞りに対しほぼ対称になるように交差する1組のオフアキシャル反射面を構成している。図27は本発明の結像光学素子の実施形態15の要部断面図である。本実施形態の結像光学素子の外形状は図7の実施形態3と同じである。
図28は実施形態15の結像光学素子を原稿用読取装置に適用した例である。
結像光学素子4jは反射面が6面(R3〜R5,R7〜R9)である。反射面間の媒質は空気で構成される結像光学素子である。したがって結像光学素子4jは色収差の発生しない構成である。結像光学素子は原稿面8側から順に面R3はプラス、面R4はプラス、面R5はマイナス、面R7はマイナス、面R8はプラス、面R9はプラスの偏向面の配列となっている。この構成によって入射光束は結像光学素子内でほぼ直線的に下側に導かれた後、偶数回の反射により射出する基準軸光線の方向は入射する基準軸光線の方向に対しほぼ反対方向に射出される。
結像光学素子内での中間結像をせず、直接ラインセンサー5上に原稿像が形成されるようにして各オフアキシャル反射面の曲率が緩く構成できるようにしている。さらに絞りSPを反射面同士交差する第3反射面R5と第4反射面R7の間に配置している。絞りSPは結像光学素子4jの光路中の中央付近にあるので結像光学素子4jの入射面および射出面の有効光束が大きくならない。基本的に非対称収差が相殺される構成をとるのがよいので、絞りの前後に配置されるオフアキシャル反射面が絞りに対しほぼ対称になるように交差する1組のオフアキシャル反射面を構成している。
図29は本発明の結像光学素子の実施形態16の要部断面図である。
図30は実施形態16の結像光学素子を原稿用読取装置に適用した例である。
結像光学素子4kは反射面が6面(R3〜R5,R7〜R9)である。反射面間の媒質は空気で構成される結像光学素子である。したがって結像光学素子4kは色収差の発生しない構成である。結像光学素子4kは原稿面8側から順に面R3はプラス、面R4はプラス、面R5はマイナス、面R7はマイナス、面R8はプラス、面R9はマイナスの偏向面の配列となっている。この構成によって入射光束は結像光学素子内でほぼ直線的に下側に導かれた後、偶数回の反射により射出する基準軸光線の方向は入射する基準軸光線の方向に対しほぼ同方向に射出される。
結像光学素子内での中間結像をせず、直接ラインセンサー5上に原稿像が形成されるようにして各オフアキシャル反射面の曲率が緩く構成できるようにしている。さらに絞りSPを反射面同士交差する第3反射面R5と第4反射面R7の間に配置している。絞りSPは結像光学素子の光路中の中央付近にあるので結像光学素子の入射面および射出面の有効光束が大きくならない。基本的に非対称収差が相殺される構成をとるのがよいので、絞りSPの前後に配置されるオフアキシャル反射面が絞りに対しほぼ対称になるように交差する1組のオフアキシャル反射面を構成している。原稿読取装置の構成は実施形態1と基本的に同じである。
図34は本発明の結像光学素子の実施形態17の要部断面図である。
図36は実施形態17の結像光学素子を画像読み取り装置に適用した例である。
実施形態17の結像光学素子4は基準軸光線の入射面R3に対する射出面R11の方向が同一であり、曲率を有するオフアキシャル反射面のみ6面(R4〜R6、R8〜R10)で構成されている。反射面間の媒質は空気であり、基本的に色収差が発生しない中空構成である。偶数回の反射により入射光線の方向と射出光線の方向はほぼ同方向になる。
図34の結像光学素子4は原稿面8側から順に面R4はプラス、面R5はプラス、面R6はマイナス、面R8はプラス、面R9はマイナス、面R10はマイナスの偏向面の配列となっている。
そして最も射出側にある面R10を最も入射側にある面R4よりも入射基準軸において原稿側に配置している。この配置により4から射出して結像位置まで至る光路いわゆるバックフォーカスの部分を入射光が面4に至る部分までの下方にほぼ平行に配置することができ、空間的に効率の良い配置をとることができる。さらに基本的に非対称収差が相殺される構成をとるのが良いので、絞りSPの前後において配置されるオフアキシャル反射面は面R6がマイナスに対しR8面がプラス、面R5がプラスに対して面R9がマイナス、面R4がプラスに対して面R10がマイナスとなり、絞り中心に180度回転させると同じになる構成となっている。
そして面R4から面R5に向かう光束を収斂させることで面R4以降にあるオフアキシャル反射面を小さくしている。さらにこのオフアキシャル反射面の少なくとも1つの面に赤外光をカットする効果をもたせることで、カラー画像の黒の部分が赤っぽくなることも防ぐことができる。赤外光カットの方法の1例としてダイクロ膜を蒸着もしくはディッピングにてオフアキシャル反射面を作成することが挙げられる。
図36において、2は原稿台ガラス、3a,3b,3cは第1、第2、第3反射ミラー、4は結像光学素子、5はCCD等で構成されるラインセンサーである。原稿台ガラス2の上に載置された原稿8を結像光学素子4によりラインセンサー5上に結像して原稿の1ラインを読み取ることができる。原稿読み取り装置をコンパクトに構成するために第1、第2、第3反射ミラー3a,3b,3cにより光路を折り畳んでいる。ミラーと並列に配置して、従来とくらべミラーの下にレンズを配置する必要がないため、深さ(紙面上下)方向に薄くすることができる。さらにCCD等を副走査方向に配置しているため、深さ方向にCCD基盤等の出っ張りがなく薄くできる。
なお本発明の結像光学素子は、カラー複写機、モノクロの複写機、イメージスキャナー等の光学機器に適用できる。特にFナンバーが明るくかつ色ずれのない高画質が要求されるカラーデジタル複写機に最適である。
本発明の実施形態においてラインセンサー上においてラインセンサーのライン方向に垂直の断面方向すなわち副走査方向とラインに平行方向すなわち主走査方向の性能がほぼ同一になるように入射側のNAを同一にしている。これを実現するために絞りにおいてラインセンサーのライン方向に垂直の断面内の開口巾とラインに平行方向の開口巾が異なるように設定している。オフアキシャル反射面は基本的にアジムス方向で曲率が異なるため結像光学素子内での光線の通り方も非対称になるからである。
非対称の絞りの方向をオフアキシャル反射面の方向とあわせて配置する必要があるので近接するオフアキシャル反射面と絞りとを一体的に構成するのがよい。
なおカラー複写機、モノクロの複写機、イメージスキャナーについては本発明の構成は適用可能である。
以上の各実施形態によれば、カラー及びモノクロの画像情報をラインセンサー及び結像光学系により読み取る画像読取装置において前記の結像光学系を複数の曲率を有するオフアキシャル反射面から成る結像光学素子で構成することによってカラー画像のときは色ズレがない高精細の画像読み取りできると同時にコンパクトな構成によりキャリッジ一体型光学系を実現している。
又、以上の各実施形態によれば、原稿をラインセンサー及び結像光学系により読み取るカラー画像読取装置において基準軸光線を複数回反射させる反射ミラーと曲率を有する複数のオフアキシャル反射面から成る結像光学素子で構成される読み取り光学系は簡単な構成でキャリッジ一体型光学系を実現できる。さらに結像光学素子4はほぼ反射面で構成されているので一体型光学系は色ズレのない高精細の画像読み取りを実現できる。
又、以上の実施形態によれば、画像情報をラインセンサー及び結像光学系により読み取るカラー及びモノクロの画像読取装置において前記結像光学系を複数の曲率を有するオフアキシャル反射面から成る結像光学素子で反射面及び絞りを適切に構成することによってカラー画像のときは色ズレのない高精細の画像読み取りが可能な高性能のキャリッジ一体型光学系を実現できる。
本発明の結像光学素子の実施形態の構成および数値の意味を明確にするために、本明細書中で使用のオフアキシャル光学系、及び、その骨組みとなる基準軸について以下のように定義する。
基準軸の定義
一般的には物体面から像面にいたる基準となる基準波長の光線の光路をその光学系における基準軸と定義する。これだけでは基準となる光線の選び方に曖昧性が残るので、通常は以下に示す2つの原則のいずれかにより基準光線すなわち基準軸を設定する。
◎光学系に部分的にでも対称性を有する軸が存在し、収差を対称性よくとりまとめることができる場合にはその対称性を有する軸上を通る光線を基準光線とする。
◎光学系に一般的に対称軸が存在しない時、あるいは部分的には対称軸が存在しても、収差を対称性よくとりまとめることができる時には、物体面中心(被撮影、被観察範囲の中心)から出る光線のうち、光学系の指定される面の順に光学系を通り、光学系内に定義される絞り中心を通る光線を基準光線として設定する。
このようにして定義される基準軸は、折れ曲がっている形状となる事が一般的である。
オフアキシャル光学系の定義
上記のように定義した基準軸が曲面と交わる点において、面法線が基準軸と一致しない曲面をオフアキシャル曲面と定義し、オフアキシャル曲面を含む光学系をオフアキシャル光学系と定義する。(但し、平面反射面によって基準軸が単純に折れ曲がっている場合も面法線が基準軸と一致しないが、その平面反射面は収差の対称性を損なわないので、オフアキシャル光学系の対象から除外する。)
本発明の実施形態においては、光学系の基準となる基準軸を上記の様に設定したが、光学系の基準となる軸の決め方は光学設計上、収差の取り纏め上、若しくは光学系を構成する各面形状を表現する上で都合の良い軸を採用すれば良い。
しかし、一般的には像面又は観察面の中心と、絞り又は入射瞳又は射出瞳又は光学系の第1面の中心若しくは最終面の中心のいずれかを通る光線の経路を光学系の基準となる基準軸に設置する。
つまり、本発明の実施形態においては、基準軸はラインセンサー5(結像面)の中心点を通り、像面の中心へ至る光線(基準軸光線)が反射面によって反射する経路を基準軸に設定している。各面の順番は基準軸光線が反射を受ける順番に設定している。
従って基準軸は設定された各面の順番に沿って反射の法則に従ってその方向を変化させつつ、最終的に像面の中心に到達する。
本発明の各実施例の光学系を構成するチルト面は基本的にすべてが同一面内でチルトしている。そこで、絶対座標系の各軸を以下のように定める。(図31参照)
Z軸:原点を通り第2面に向かう基準軸
Y軸:原点を通りチルト面内(図31の紙面内)でZ軸に対して反時計回りに90°をなす直線
X軸:原点を通りZ,Y各軸に垂直な直線(図31の紙面に垂直な直線)
又、光学系を構成する第i面の面形状を表すには、絶対座標系にてその面の形状を表記するより、基準軸と第i面が交差する点を原点とするローカル座標系を設定して、ローカル座標系でその面の面形状を表した方が形状を認識する上で理解し易い為、本発明の構成データを表示する実施例では第i面の面形状をローカル座標系で表す。
また、第i面のYZ面内でのチルト角は絶対座標系のZ軸に対して反時計回り方向を正とした角度θi(単位°)で表す。よって、本発明の実施形態では各面のローカル座標の原点は図31中のYZ平面上にある。
またXZおよびXY面内での面の偏心はない。さらに、第i面のローカル座標(x,y,z)のy,z軸は絶対座標系(X,Y,Z)に対してYZ面内で角度θi傾いており、具体的には以下のように設定する。
z軸:ローカル座標の原点を通り、絶対座標系のZ方向に対しYZ面内において反時計方向に角度θiをなす直線
y軸:ローカル座標の原点を通り、z方向に対しYZ面内において反時計方向に90°をなす直線
x軸:ローカル座標の原点を通り、YZ面に対し垂直な直線
また、本発明の実施例における光学結像素子は回転非対称の非球面を有し、その形状は以下の式により示す。
z=C02y2+C20x2+C03y3+C21x2y+C04y4+C22x2y2+C40x4+C¥05y5+C23x2y3+C41x4y+C06y6+C24x2y4+C42x4y2+C60x6
なお球面は以下の式で表される形状である。
z=((x2+y2)/ri)/(1+(1−(x2+y2)/ri)1/2上記曲面式はxに関しては偶数次の項のみであるため、上記曲面式により規定される曲面はyz面を対称面とする面対称な形状である。さらに以下の条件が満たされる場合はxz面に対して対称な形状をあらわす。
C03=C21=0
C02=C20C04=C40=C22/2
C05=C23=C41=0
C60=C06=C24/3=C42/3
が満たされる場合は回転対称な形状を表す。以上の条件を満たさない場合は非回転対称な形状である。
また光学系の実施形態はすべて共軸光学系でないため、近軸理論に基づく焦点距離を直接計算することが困難である。そこで以下の定義による換算焦点距離feqを用いる。
feq=h1/tan(ak′)
なお定義上、反射面が奇数個の場合、焦点距離の符号は通常の符号と逆に表現される。
ここに
h1:第1面において基準軸に平行で基準軸に無限に近く入射する光線の入射高さ
ak′:該光線が最終面から射出時に基準軸となす角度
である。
次に数値実施例において、曲率半径Riの符号は第1面R1から結像面に進む1点鎖線で示す基準軸に沿って、曲率中心が第1面R1側にある場合をマイナス、結像面側にある場合をプラスとする。
またDiは第i面と第(i+1)面間のローカル座標の原点間の間隔を表すスカラー量、Ndi,υdiは第i面と第(i+1)面間の媒質の屈折率とアッベ数である。
有効寸法(X*Y)は各面のローカル座標のX軸方向とY軸方向の有効寸法である。
以下に、上で説明した本発明の実施形態1〜17の夫々の実施例1〜17について数値データを示す。
Figure 0004332548
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本発明の画像読み取り結像光学系の実施形態1の要部外略図 本発明の画像読取装置の実施形態1の要部外略図 本発明の画像読み取り結像光学系の実施形態1の収差図 本発明の画像読み取り結像光学系の実施形態2の要部外略図 本発明の画像読取装置の実施形態2の要部外略図 本発明の画像読み取り結像光学系の実施形態2の収差図 本発明の画像読み取り結像光学系の実施形態3の要部外略図 本発明の画像読取装置の実施形態3の要部外略図 本発明の画像読み取り結像光学系の実施形態3の収差図 本発明の画像読み取り結像光学系の実施形態4の要部断面図 本発明の画像読み取り結像光学系の実施形態5の要部断面図 本発明の画像読み取り結像光学系の実施形態6の要部断面図 本発明の画像読み取り結像光学系の実施形態7の要部断面図 本発明の画像読み取り結像光学系の実施形態8の要部断面図 本発明の画像読み取り結像光学系の実施形態9の要部概略図 本発明の画像読取装置の実施形態9の要部概略図 本発明の画像読み取り結像光学系の実施形態10の要部概略図 本発明の画像読取装置の実施形態10の要部概略図 本発明の画像読み取り結像光学系の実施形態11の要部概略図 本発明の画像読取装置の実施形態11の要部概略図 本発明の画像読み取り結像光学系の実施形態12の要部概略図 本発明の画像読取装置の実施形態12の要部概略図 本発明の画像読み取り結像光学系の実施形態13の要部概略図 本発明の画像読取装置の実施形態13の要部概略図 本発明の画像読み取り結像光学系の実施形態14の要部概略図 本発明の画像読取装置の実施形態14の要部概略図 本発明の画像読み取り結像光学系の実施形態15の要部概略図 本発明の画像読取装置の実施形態15の要部概略図 本発明の画像読み取り結像光学系の実施形態16の要部概略図 本発明の画像読取装置の実施形態16の要部概略図 本発明に係る結像光学素子のオフアキシャル光学系の定義を説明する図 従来のキヤリッジ一体型走査光学系の配置例を示す図 従来のカラー画像読取装置を説明する要部概略図 本発明の画像読み取り結像光学系の実施形態17の要部断面図 本発明の画像読み取り結像光学系の実施形態17の収差図 本発明の画像読み取り装置の実施形態17の要部概略図
符号の説明
1 照明光源
2 原稿台ガラス
3a,3b,3c 反射ミラー
4 結像光学系
4a〜4k 結像光学素子
5 読取手段(ラインセンサー)
6 キャリッジ
7 副走査モーター
8 原稿

Claims (3)

  1. 原稿が載置される原稿台と、主走査方向に伸びたラインセンサーと、前記原稿の画像情報を前記ラインセンサー上に結像させる結像光学系と、を有する画像読取装置であって、
    前記結像光学系は、複数のオフアキシャル反射素子と、絞りと、からなり、
    前記結像光学系の各オフアキシャル反射素子における基準軸光線の折り曲げ方向は副走査断面内であり、
    前記画像情報は前記結像光学系内で中間結像せずに前記ラインセンサー上に結像させており、
    前記結像光学系の光入射部と光射出部との間の光路の中央に前記絞りが設けられており、
    前記絞りの前後に配置されている前記複数のオフアキシャル反射素子が偏向させる方向が、前記副走査断面内において前記絞りを中心に180度回転させると同じになる構成であることを特徴とする画像読取装置。
  2. 前記結像光学系に入射する基準軸光線の方向と前記結像光学系から射出する基準軸光線の方向は同一方向である請求項1記載の画像読取装置。
  3. 前記結像光学系を構成する内部の媒質は空気であることを特徴とする請求項1又は2記載の画像読取装置。
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