JP4331319B2 - 納豆油含有豆腐の製造方法及び納豆油含有揚げ豆腐類の製造方法 - Google Patents

納豆油含有豆腐の製造方法及び納豆油含有揚げ豆腐類の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、納豆油を含有する大豆加工食品及びその製造方法並びに納豆油を含有するエマルジョンに関する。より詳細には、納豆油にはビタミンKが含まれており、ビタミンKを増強した大豆加工食品及びその製造に有用な納豆油含有エマルジョンに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、高齢化が進むとともに、骨がもろくなる骨粗鬆症患者の増加が社会問題化している。骨粗鬆症は、骨組織の組成は正常であるが、単位体積当りの骨量が減少した状態をいい、通常、老人性又は閉経後骨粗鬆症を意味する。係る骨粗鬆症の予防・治療には、カルシウム及びビタミンDの摂取だけでなく、それ以外の栄養素、例えば、ビタミンK、イソフラボンなども必要であることが判ってきている。即ち、従来は血液凝固作用を有するビタミンとして知られていたビタミンK類のうち、ビタミンKは骨芽細胞と破骨細胞のバランスを保ち、骨の代謝に欠かせない成分であることが明かになった。例えば、低カルシウム食飼育により、骨量と骨強度の低下したラットに、ビタミンKを投与すると、骨強度の改善が認められることが確認されており、この作用はビタミンKの骨形成促進によると考えられている。また、閉経後骨粗鬆症において、カルシウムの吸収にビタミンKが効果的に作用することも知られている。このように、ビタミンKは、骨形成の促進と骨吸収の抑制の2つの作用によりカルシウム代謝を正常に保つ作用を有することが明らかとなってきている。
また、大豆などに含まれているイソフラボンは女性ホルモン的作用を有し、骨の代謝に寄与していることが知られている。
【0003】
ところで、天然において、ビタミンKには、緑葉に多く存在するビタミンK(フィロキノン)と微生物により産生されるビタミンK(メナキノン)が存在しており、骨代謝に関与するのはビタミンKである。今まで、ビタミンK類は、血液凝固に関与するビタミンと理解されており、通常、欠乏することはないと考えられていたが、近年の研究により、骨のカルシウム代謝に関与することが判明して以来、これまで理解されていた摂取量では不足していると考えられるようになってきた。
このようなビタミンKの作用から、ビタミンK製剤によりビタミンKを摂取することも考えられるが、ビタミンKは極めて高価である。また、通常の食品中のビタミンK含量は低いので、そのような食品を介してビタミンKを摂取することも困難である。ただ、従来から納豆(糸引き納豆)は、ビタミンK含量が高いことが知られていた。即ち、生大豆中のビタミンK含量は18μg/100gであるが、納豆中のビタミンK含量は870μg/100g(四訂日本食品成分表)であり、生大豆の約50倍の含量となる。従って、ビタミンKを摂取する上で、納豆は極めて優れた食品である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、納豆はビタミンKを高度に含有する食品であり、一方、大豆食品はイソフラボンを含有するので、本発明者らは納豆を含有する大豆加工食品を調製することにより、ビタミンKとイソフラボンを含有する食品が得られ、骨粗鬆症の予防・治療に有用な機能性食品が得られると考え、当該食品の製造の検討を行った。そこで、まず納豆を含有する豆腐の研究を行ったが、納豆臭が著しく食品としては適切ではなかった。即ち、納豆が栄養的には優れていることが判っていても、納豆は特有の臭気を有するので、納豆を毛嫌いする人も多く、そのような人の嗜好性を満足させることはできなかった。また、一般に豆腐は無臭の食品であると理解されているので、納豆臭のする豆腐は納豆好きの人にも不評であった。更に、納豆含有豆腐を製造する際、納豆の有する納豆菌及びその他雑菌による豆腐工場内の微生物汚染の問題があり、製造面で大きな問題があった。その上、ビタミンKの必要量を納豆で摂取するにはかなりの量を食する必要があるという問題もあった。
【0005】
本発明者らは、このような問題を解消すべく鋭意検討したところ、納豆から油脂分を抽出して得られる納豆油を用いることに想到した。納豆油は、実質的に納豆臭がせず、しかもビタミンKを高度に含有し、更に大豆油本来のリノール酸、リノレン酸などの不飽和脂肪酸、トコフェロールなどのビタミン類を含有するという特長を有する。
本発明者らは、係る納豆油を豆乳に添加し、豆腐凝固剤により凝固させることにより、ビタミンKを含有し且つ納豆臭のない豆腐を得ることに成功した。しかし、豆乳に対する納豆油の添加量が少ないときは問題が少ないが、納豆油は水に不溶であるから、多量の納豆油を豆乳に添加すると、豆乳上に油膜を形成して相分離してしまい、均一に混合することができず、更にこのような油分が分離した状態では豆腐凝固剤による豆乳の凝固が阻害されるという問題も生じた。そのため、豆乳に対する納豆油の含量を高めることが困難であるという問題が生じた。
係る問題から、本発明者らは、更に検討を重ねた結果、納豆油をエマルジョンとして豆乳に添加すると、相分離を起こすことなく均一に混合し得ること、そして豆腐凝固剤による凝固を阻害しないことを見出した。更に、係る納豆油エマルジョンは、他の大豆加工食品及びその他の各種食品に使用しても納豆油を均一に且つ多量に混合し得ることが判明した。
本発明は係る知見に基づいてなされたものであり、骨粗鬆症の予防・治療に有用なビタミンKを含む納豆油を含有する大豆加工食品を提供すると共に係る大豆加工食品の製造に有用な納豆油含有エマルジョンを提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するためになされた本発明の要旨は、
▲1▼納豆油を含有することを特徴とする大豆加工食品;
▲2▼納豆油を0.001〜30重量%含有する上記▲1▼記載の大豆加工食品;
▲3▼納豆油に加え、オリゴ糖を0.1〜25重量%含有する上記▲1▼又は▲2▼記載の大豆加工食品;
▲4▼油脂として納豆油を含有することを特徴とする納豆油エマルジョン;
▲5▼豆乳に納豆油エマルジョンを添加後、豆腐凝固剤を添加し凝固させることを特徴とする納豆油含有豆腐の製造方法;
▲6▼納豆油含有豆腐を、油で揚げることを特徴とする納豆油含有揚げ豆腐類の製造方法;
である。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明は上記の構成からなり、本発明で使用される納豆油は、納豆から常法に準じて有機溶媒で抽出することにより得ることができる。より具体的には、常法に準じて、大豆を蒸煮し放冷後、納豆菌を接種し、発酵(例えば、40℃、2昼夜程度)して納豆(糸引き納豆)を調製する。得られた納豆を、熱風乾燥又は凍結乾燥し、更に必要に応じて粉砕した後、有機溶媒(好ましくは、エタノールとヘキサンの混合溶媒)で油脂分を抽出し、抽出物を脱溶媒することにより納豆油を得ることができる。なお、上記の乾燥した納豆を圧搾することにより納豆油を調製してもよい。
かくして得られた納豆油は、ビタミンKを高度に含有する他は基本的に大豆油であり、大豆油本来のリノール酸、リノレン酸などの不飽和脂肪酸、トコフェロールなどのビタミン類、レシチン、カロチノイドなどを含有し、更に実質的に納豆臭を有しないという特長を有する。
【0008】
本発明における大豆加工食品は、大豆を加工した食品(及び食品素材)であれば特に限定されないが、例えば、豆乳、豆腐、油揚げ、厚揚げ、湯葉、がんもどき、滝川豆腐、冷凍豆腐、煮豆、きな粉、味噌などが例示される。また、分離大豆蛋白、大豆粉などの食品素材であってもよい。
【0009】
上記の大豆加工食品における納豆油の含有量は、大豆加工食品の種類に応じて適宜調整することができるが、0.001〜30重量%(以下、特に明示のない限り、%は重量%を意味する)、好ましくは0.1〜15%、より好ましくは1〜10%とされる。納豆油含有量が、0.001%未満では納豆油の効果が発現できず、また30%を超えると食感が油っぽいと共にコスト高になり、またビタミンKの過剰摂取をおこすおそれがある。
【0010】
上記の大豆加工食品中の納豆油含有量が少ない場合には、当該大豆加工食品の製造工程中に納豆油を添加することにより納豆油含有大豆加工食品を得ることができるが、納豆油含有量を高める場合には、前述のように納豆油の相分離の問題が生じるので、納豆油はエマルジョンとして添加するのが好ましい。
納豆油を含有するエマルジョン(以下、納豆油エマルジョンという)は、常法に準じて調製することができ、例えば、納豆油を乳化剤で乳化することにより、納豆油を含有する水中油型エマルジョンを得ることができる。より具体的には、乳化剤(及び必要に応じて乳化助剤)を水に分散させた溶液に納豆油を加えた後、乳化機で乳化させることにより調製できる。乳化機としては、慣用のホモジナイザーを使用することができるが、脂肪粒子径のより小さいエマルジョンを得るには、マントンゴーリンホモジナイザー等の乳化機を用いた高圧乳化法で行なうのが好ましく、例えば、粗乳化液を20〜700kg/cm程度の条件下、5〜50回程度通過させることにより行われる。
【0011】
上記の乳化剤としては、食用エマルジョンを調製する際に使用される乳化剤であれば何れのものも使用することができ、例えば、
リン脂質:
卵黄リン脂質、水素添加卵黄リン脂質、大豆リン脂質、水素添加大豆リン脂質、合成リン脂質等;
非イオン性界面活性剤:
ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレート、ソルビタンセスキオレート等のソルビタン脂肪酸エステル類及びそのポリオキシエチレン付加物;
グリセリルモノステアレート、グリセリルモノミリステート等のグリセリン脂肪酸エステル類及びそのポリオキシエチレン付加物;
ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類;
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油誘導体;
ショ糖脂肪酸エステル類;
プロピレングリコール脂肪酸エステル類;
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体;
などが例示できる。これらの乳化剤は2種以上を併用してもよい。
【0012】
納豆油エマルジョンの組成は特に限定されないが、好ましい例としては、納豆油1〜60 W/V%程度、好ましくは3〜50 W/V%程度、より好ましくは5〜30 W/V%程度、乳化剤0.01〜10 W/V%程度、好ましくは0.05〜5 W/V%程度、より好ましくは0.1〜3 W/V%程度、及び適量の水からなるエマルジョンが挙げられる。
上記エマルジョンにおける脂肪粒子の粒子径も特に限定されないが、微粒子状の方がエマルジョンの安定性が向上するので、脂肪粒子の平均粒子径を1μm以下、好ましくは0.5μm以下、より好ましくは0.3μm以下に調整するのが好適である。
【0013】
上記のエマルジョンの調製に際して、安定且つ微粒子状のエマルジョンを得るために、乳化剤と共に乳化助剤を使用してもよい。乳化助剤としては、例えば、アラビアガム、キサンタンガム、グアガム等のガム類;ブドウ糖、果糖、マルトース等の還元糖類;グリセリン;ゼラチンなどが例示され、2種以上を併用してもよい。これらの乳化助剤の添加量は、0.1〜10%程度、好ましくは1〜5%程度とされる。
また、必要に応じて、納豆油以外の油脂類(例えば、コーン油、サフラワー油、綿実油等)を添加してもよい。
【0014】
なお、フラクトオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、トレハロース等のオリゴ糖は、カルシウムの吸収を促進する作用を有することが知られているので、本発明の大豆加工食品には必要に応じてオリゴ糖類を含有させてもよく、オリゴ糖の添加量は0.1〜25%程度、好ましくは1〜10%程度とされる。オリゴ糖の添加量が0.1%未満では効果を発現できず、また25%を超えて添加しても問題はないが、それまでの量で効果が得られる。
【0015】
本発明の大豆加工食品は、当該大豆加工食品の製造工程において、納豆油(好ましくは納豆油エマルジョン)を添加することにより得ることができる。より具体的に、絹こし豆腐の製造例をもって説明すると、常法に準じて豆乳を製造した後、所定量の納豆油エマルジョンを添加して攪拌したのち、更に豆腐凝固剤(例えば、ニガリ、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、グルコノデルタラクトン等)を添加し、凝固させることにより絹こし豆腐を製造することができる。
また、上記の方法に準じて調製した豆腐を適当な大きさに切断し、プレスして水切りをした後、油で揚げることにより、油揚げ、厚揚げ等の揚げ豆腐類を調製することができる。
更に、大豆加工食品が煮豆の場合には、蒸煮した大豆を、醤油、砂糖などの調味料で煮こむ際に、所定量の納豆油エマルジョンを添加することにより、納豆油を含有する煮豆を調製することができる。
なお、本発明の大豆加工食品及び納豆油エマルジョンは、上記の説明に限定されるものではなく、適宜変更して実施することができる。
【0016】
【発明の効果】
本発明の大豆加工食品はビタミンKを高度に含有する納豆油含む大豆加工食品であり、ビタミンK及び大豆に含まれるイソフラボンの作用により、本発明の大豆加工食品は骨粗鬆症の予防・治療に有用な食品である。しかも、納豆油は実質的に納豆臭を有さないので、納豆臭を嫌う人でも問題なく食することができる。更に、納豆油はリノール酸、リノレン酸などの不飽和脂肪酸やトコフェロールを含有し、また大豆はコレステロールを低下させる植物蛋白を含有しているので、本発明の大豆加工食品は健康食品として有用である。
また、本発明のエマルジョンは納豆油を含有するエマルジョンであり、各種食品に納豆油を均一に分散・含有させることができるので、上記の大豆加工食品などの製造などに有用である。
【0017】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
丸大豆(国産大豆;フクユタカ/水分12.3%、粗蛋白41.8%)100gを蒸煮し、放冷後、10/50gとなるように納豆菌を接種し、40℃にて2昼夜発酵させ、これを凍結乾燥、粉砕後、エタノール−へキサンにて油脂分を抽出する。抽出液を減圧下に脱溶剤することにより、納豆油14gを得た。得られた納豆油はビタミンKを540ppm含有していた。
【0018】
実施例2
実施例1で得られた納豆油14gに水16gを加えた後、プロピレングリコール脂肪酸エステル(理研ビタミン社製、リケマールPS−100)、ショ糖脂肪酸エステル(三菱化成社製、リョウトウシュガーエステル、HLB11)及びビタミンCパルミテート(三共社製)をそれぞれ0.3g添加し、更に安定剤としてアラビアガム1.5gを加え、乳化機(特殊機化工業社製、アジホモミキサー)を用いて10,000rpmにて30分間乳化することにより、納豆油を含有するエマルジョン(納豆油エマルジョン)を得た。この納豆油エマルジョンは、ビタミンKを220ppm含有していた。
【0019】
実施例3
実施例1と同様にして得られた納豆油35gに水50gを加えた後、プロピレングリコール脂肪酸エステル(理研ビタミン社製、リケマールPS−100)1g、ソルビタン脂肪酸エステル(理研ビタミン社製、ポエムS−300B)1g及び安定剤としてキサンタンガム(大日本製薬社製、エコーガム)0.5gを添加し、乳化機(特殊機化工業社製、アジホモミキサー)を用いて10,000rpmにて30分間乳化することにより、納豆油エマルジョンを得た。
【0020】
実施例4
実施例1と同様にして得られた納豆油50gに水50gを加えた後、ソルビタン脂肪酸エステル(理研ビタミン社製、ポエムO−80)1g、ショ糖脂肪酸エステル(第一工業製薬社製、DK−エステルHLB−3)0.5g、ショ糖脂肪酸エステル(第一工業製薬社製、DK−エステルHLB−11)0.5gを加え、更に安定剤としてゼラチン0.5g及びキサンタンガム0.5gを添加し、乳化機(特殊機化工業社製、アジホモミキサー)を用いて10,000rpmにて30分間乳化することにより、納豆油エマルジョンを得た。
【0021】
実施例5
実施例1と同様にして得られた納豆油40gに水50gを加えた後、ソルビタン脂肪酸エステル(理研ビタミン社製、ポエムO−80)2g、ショ糖脂肪酸エステル(第一工業製薬社製、DK−エステルHLB−3)0.5g、ショ糖脂肪酸エステル(第一工業製薬社製、DK−エステルHLB−11)0.5gを加え、更に安定剤としてゼラチン0.5g、キサンタンガム0.5g及びグリセリン2.5gを添加し、マントンゴーリンホモジナイザー(ゴーリン社製)を用いて乳化することにより、納豆油エマルジョンを得た。
【0022】
実施例6
常法に準じて調製した豆乳に、実施例5と同様にして調製した納豆油エマルジョンを2%添加し攪拌した後、型箱に流し込み、硫酸カルシウム0.33%を添加し、80℃にて30分間加熱凝固させ、次いで冷却することにより納豆油含有豆腐を製造した。
かくして得られた豆腐は納豆臭がせず、また油っぽさもなく、従来の豆腐と同様に良好な風味・食感を有していた。
【0023】
実施例7
常法に準じて調製した豆乳に、実施例5と同様にして調製した納豆油エマルジョンを1%及びトレハロース(林原商事社製、トレハオース)0.1%を添加し、更に硫酸カルシウムを0.3%添加した後、実施例5と同様に凝固させて納豆油含有豆腐を製造した。この豆腐は、ビタミンK、大豆由来のイソフラボン及びトレハロースを含有しており、カルシウムの摂取に好適の食品であった。
【0024】
実施例8
常法に準じて調製した豆乳に、実施例5と同様にして調製した納豆油エマルジョンを1%及びイソマルトオリゴ糖0.2%を添加し、更にグルコノデルタラクトンを0.3%添加し凝固させて納豆油含有豆腐を製造した。この豆腐は、ビタミンK、大豆由来のイソフラボン及びイソマルトオリゴ糖を含有しており、カルシウムの摂取に好適の食品であった
【0025】
実施例9
常法に準じて調製した豆乳に、実施例5と同様にして得られた納豆油エマルジョン1%及び硫酸カルシウム0.32%を加え、型箱に流し込み、凝固させた。この豆腐をプレスし、水切りした後、カットし、180℃の菜種白絞め油で15分間揚げることにより納豆油含有厚揚げを製造した。
【0026】
実施例10
大豆100gを加水・蒸煮した後、昆布だし汁25g(白醤油5.4g、砂糖8g、本味醂6.6g、昆布だしの素2g及び実施例5と同様にして調製した納豆油エマルジョン3gを含有)を加え、必要に応じて人参、昆布などを加えた後、水分が無くなるまで加熱することにより、納豆油含有煮豆を製造した。
得られた煮豆は、納豆臭がせず、また油っぽさもなく、従来の煮豆と同様に良好な風味・食感を有していた。

Claims (5)

  1. 豆乳に、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル及びプロピレングリコール脂肪酸エステルからなる群から選ばれた乳化剤を使用して納豆油を乳化した納豆油エマルジョンを添加後、豆腐凝固剤を添加し凝固させることを特徴とする納豆油含有豆腐の製造方法
  2. 豆腐が、納豆油を0.1〜15重量%含有する請求項1記載の納豆油含有豆腐の製造方法
  3. 豆腐が、オリゴ糖を0.1〜25重量%含有する請求項1又は2記載の納豆含有豆腐の製造方法
  4. 乳化剤として、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル及びプロピレングリコール脂肪酸エステルから選ばれた2種以上を使用する請求項1〜3に記載の納豆油含有豆腐の製造方法
  5. 請求項1〜4に記載の方法で製造された納豆油含有豆腐を、油で揚げることを特徴とする納豆油含有揚げ豆腐類の製造方法
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