JP4330901B2 - スロットマシン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スロットマシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばスロットマシンは、外周面に複数種類の図柄を配置した3つのリールを内部に備え、前面パネルに備えられたリール表示窓にそれらの図柄が1リールにつき3コマ分、つまり3行3列のマトリクス状に表示されるのが一般的である。
【0003】
遊技の態様としては、スタートレバーを操作することで、3つのリールを回転始動させることにより、図柄を変動表示させた後、各リールに対応したストップボタンを押下してリールを停止させ、メダルの投入枚数に応じて有効化された停止ライン上に特定の組み合わせ図柄が揃えば、当該組み合わせ図柄に係る役が成立(入賞)し、役の種類に応じて定められた所定枚数のメダルが払い出される方式が周知である。
【0004】
この種の遊技機は、内部での抽選処理による抽選の結果、役に当選した場合には遊技者に対してその旨を告知するものが多数ある。このように役に当選したことを告知すると、遊技者は、その遊技(特別役に対応する告知であって、遊技終了後の告知であれば、次の遊技)により役が成立する可能性が高いことを認識することができ、特定の図柄を狙いの位置で停止させるようにタイミングを図ってストップボタンを押下することにより(いわゆる目押し)、当選した役に係る組み合わせ図柄を揃え、小役であれば、メダルの払い出しを受けたり、特別役(ビッグボーナス役やレギュラーボーナス役)であれば、メダルの払い出しを受けた上で、次回の遊技から特別ゲームを行うことができる。
【0005】
したがって、役当選の告知を行うことは、遊技者にとって、役を成立させるまでに無駄なメダルの消費を抑えられ、また、役の成立に対する期待感の高まった状態となり、遊技に対する興趣が高まるという効果がある。
この告知の方法として、透明EL(エレクトロルミネッセンス)パネル等で構成する図柄表示窓をリール表示窓の前面に配置し、リール表示窓の停止図柄(背後図柄)と透明ELパネル等の前面表示窓に表示される図柄(前面図柄)との重畳図柄の組み合わせで告知を行う遊技機が提案されている(特許文献1)。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−252393号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の遊技機の告知は、重畳表示時において、背後の停止図柄が見えにくく、判別し難いという問題があり、そのため、全リールの停止後でなければ前面表示窓を使用した演出ができず、告知演出が限定され、興趣性に欠けるという問題もある。
【0008】
本発明は、上記従来技術の問題点を解決するものであり、遊技の中でより自然で見逃し難い告知表示ができ、更にその演出効果により遊技者の遊技意欲をそそる興趣性の高いスロットマシンを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のスロットマシンは、下記の構成を有する。
請求項1に記載の発明は、遊技者のスタートレバーの操作に応じて役に当選するか否かの抽選処理を行う抽選手段と、複数の図柄を縦方向に形成した図柄変動列を横並びに複数有し、前記スタートレバーの操作に応じて前記複数の図柄変動列を変動表示し、前記抽選手段による抽選結果及び遊技者のストップボタンの操作タイミングに基づいて停止ライン上に適宜の組み合わせ図柄を停止表示する第1の図柄表示手段と、前記第1の図柄表示手段の全ての停止ラインの延長線上及び全ての図柄変動列の延長線上に位置するように、前記第1の図柄表示手段の周囲に沿って視認可能に配置された複数の表示領域を有してそれぞれ図柄の表示/非表示を行う第2の図柄表示手段と、後のゲームに当選フラグを持ち越すことができる特別役に係る組み合わせ図柄の一部が前記第1の図柄表示手段の停止ライン上に停止表示状態となった後又は前記特別役に係る組み合わせ図柄の一部が図柄変動列上に揃って停止表示状態となった後に、この停止表示された図柄と共通する図柄を前記第2の図柄表示手段の表示領域に表示することにより、前記抽選手段による抽選結果を告知する制御手段とを有してなり、前記告知態様の種類には、前記特別役に係る組み合わせ図柄の一部が前記第1の図柄表示手段の停止ライン上又は図柄変動列上に揃って前記第1の図柄表示手段の全ての列が停止表示状態となった後に、前記第2の図柄表示手段の各表示領域にルーレット方式で前記停止表示された図柄と共通の図柄を移動表示させ、所定時間経過後に、前記特別役に係る組み合わせ図柄の一部が揃って停止表示状態となっている前記第1の図柄表示手段の停止ラインの延長線上又は図柄変動列の延長線上に位置する前記第2の図柄表示手段の表示領域に、前記共通の図柄を停止表示させるものが含まれることを特徴とするスロットマシンである。
【0010】
上記構成からなる発明によれば、第2の図柄表示手段を用いて、第1の図柄表示手段と第2の図柄表示手段との図柄の組み合わせによって遊技者に告知することにより、遊技者は役当選の可能性を見逃す可能性が低く、役が成立することに対しての期待感をいっそう高め遊技を行うことができる。
例えば、特定の図柄を赤色の「7」とすると、第1の図柄表示手段に停止表示される赤色「7」と第2の図柄表示手段の表示領域に表示される赤色「7」との組み合わせで赤色「7」の揃いが表示される。このようにすることで遊技者にとって特別役当選の把握が容易となり、また、遊技者にとってより多くの利益をもたらす特別役であるがゆえに遊技の興趣性が高められる。
また、遊技中は第1の図柄表示手段に視線を集中している遊技者にとって視線の移動が少ないために、視認性が良く、且つ違和感が少なく、更に、告知のインパクトが強いスロットマシンを提供できる。
更に遊技者は、役当選の期待感がいっそう高まり、変動表示中の第1の図柄表示手段の残りの列の特定の図柄を、狙いの位置で停止させるように、タイミングを図ってストップボタン等を押下するいわゆる「目押し」を楽しむことができ、より遊技の興趣性が高められることとなる。
なお、第2の図柄表示手段に図柄を表示させる場合には、例えば、所定時間、該図柄を点滅表示させたり、徐々に当該表示領域の照度を上げるなどした、演出効果を加えると、いっそう遊技者の興趣を高めることができる。
更に、ルーレット表示による演出を加えることで、遊技者の注意を引き、いっそう遊技者の興趣を高めることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るスロットマシンの一実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
【0013】
図1は、本実施形態におけるスロットマシンの正面図である。
スロットマシン1の正面パネル2には、縦長のリール表示窓3を3つ横並びに形成した図柄表示部4が形成され、筐体5の内部には各リール表示窓3の形成位置に対応させてリール6が3つ配置されている。図柄表示部4及びリール6は第1の図柄表示手段を構成する。
【0014】
各リール6は、外観略円柱状をなしており、外周面には、文字、数字、図形、キャラクター等の複数種類の図柄が形成されたリールテープ(図示しない)が貼り付けられている。各リール6の回転中(各列の変動表示中)は、各リール6の図柄が各リール表示窓3に次々に出現する一方、各リール6を停止させた時は、各リール6の3コマ分の図柄が、図柄表示部4に設定された、五本の停止ラインL(上段、中段、下段、右上がり及び右下がり)上に整列した状態で出現する。尚、第1の図柄表示手段は、通常の円形のリール以外に、液晶表示器や、プーリに巻回されて周回するベルト式リールテープを使用することもできる。
【0015】
停止ラインLは、メダル投入口7から投入されたメダルの投入枚数やBETボタン8の押下操作に応じて有効化される。例えば1枚のメダルが賭けられた時は中段の横1本の停止ラインLが有効となり、2枚のメダルが賭けられた時は、上段、中段、下段の横3本の停止ラインLが有効となり、3枚のメダルが賭けられた時は、5本全ての停止ラインLが有効となる。
【0016】
そして、正面パネル2の下方の張り出し面上に設けられたスタートレバー9を操作すると、3つのリール6,…が回転し、変動表示を開始する。ここで、各リール6に対応して設けられたストップボタン10をそれぞれ押下操作すれば、対応するリール6が停止するようになっている。3つのストップボタン10,…が押下操作され、全てのリール6,…が停止した時、メダルの賭け枚数により有効となった停止ラインL上に特定の組み合わせ図柄が揃えば、その組み合わせ図柄に応じた役が成立し、その役の種類に応じて定められた所定枚数のメダルが払い出される。
【0017】
図柄表示部4に表示される図柄には、特別役用の図柄と小役用の図柄とがある。特別役に係る図柄が有効停止ラインL上に3つ揃うと、特別役が成立して、メダルを1枚投入して所定枚数のメダルの払い出しを受ける、いわゆる「ボーナスゲーム(特別遊技モード)」等が行われる。特別役には、ボーナスゲームの合間にメダルを3枚投入して小役を狙う、いわゆる「小役ゲーム(通常遊技モード)」が組み合わされて、両者が数セット行われるビッグボーナスや、ボーナスゲームが1回行われるレギュラーボーナス等がある。
【0018】
本実施形態に係るスロットマシン1は、このような図柄表示部4とは別に、ボーナス役の成立を遊技者に告知するための複数の告知用表示器11が、図柄表示部4の周囲に配置されている。告知用表示器11は各停止ラインLの延長線上に位置する。従って、本実施形態の図柄表示部4(3×3コマ表示)であれば、計16個の告知用表示器11が配置される。告知用表示器11は第2の図柄表示手段を構成する。
【0019】
本実施形態に係るスロットマシン1は、図柄表示部4の各リール表示窓3及び各告知用表示器11を一体の表示部として告知表示することができるため、遊技者は、遊技中に自然な流れで告知表示を見逃すことなく確実に見ることができるとともに、告知表示を一体感あるものとして興趣に富む質の高い告知表示を行うことができる。
【0020】
尚、告知用表示器11は、液晶表示器、ドットマトリクスLED、7セグメントLED及びそれらの組み合わせ等のいずれの態様であっても良い。
【0021】
また、第2の図柄表示手段は、図11に示すように、正面パネル2において、特別役に係る図柄(例えば、「7」)部分を赤色半透明にし、各半透明にした図柄位置に対応して正面パネル2の背後にLED等のランプを配置する構成としても良い。
この場合は、該ランプを点灯/消灯させることで、任意の図柄の表示/非表示制御を行うこととなる。
【0022】
また、図12に示すように、第2の図柄表示手段は、エレクトロルミネッセンス(電界発光:electroluminescence)表示器や透明液晶表示器等のパネル状表示器を正面パネル(図柄表示部4を除く全範囲又は図柄表示部4の周辺)の手前に配置したり、該正面パネルの代替として配置するようにしても良い。
【0023】
次に、スロットマシン1の内部的な処理について説明する。
図1のようなスロットマシンは、スタートレバー9を操作するたびに(1ゲームごとに)制御部内で抽選処理を行い、その抽選結果に応じて有効停止ラインL上に揃うべき図柄の組み合わせ(役に係る組み合わせ図柄)を決定するという完全確率方式を採用している。
【0024】
役は、上述のように、特別役及び小役あるいはリプレイ(次ゲームにおいてメダルを投入せずとも遊技が可能となる役)からなり、抽選処理においていずれかの役に当選すると、その役に応じた個別の当選フラグがセットされる(「当選フラグが立つ」という。)ようになっている。尚、特別役に係る当選フラグは、特別役が成立するまで持ち越され、その他の当選フラグは、そのゲームにおいてのみ有効とされている。
【0025】
したがって、実際には、当選フラグが立っていないと、ストップボタン10を押下するタイミング(目押しするタイミング)が正しくても、特定の組み合わせ図柄を揃える(役を成立させる)ことはできない。換言すると、目押しするタイミングさえ正しければ、当選フラグが立ったときに特定の組み合わせ図柄を揃える(役を成立させる)ことが可能となる。
【0026】
というのも、全ての遊技者が役に係る図柄を正確に狙うことは困難であるため、スロットマシン1は、当選フラグが立つと、当該図柄を引き込むようなリール制御を行う。これは、いわゆる「図柄の引き込み処理」と呼ばれるもので、当選役に係る図柄を有効停止ラインL上に正確に狙えなくても当該図柄の引き込み範囲内(当該図柄の手前最大4コマまでの範囲)でストップボタン10を押すと、当選役に係る図柄が有効停止ラインL上に滑り込むようにリール6が制御される。一方、当選フラグが立っていないと、何れかの役に係る組み合わせ図柄を正確に狙った場合であっても、当該組み合わせ図柄とならないように制御する、いわゆる「図柄の蹴飛ばし処理」が行われる。
【0027】
このため、役に当選していることを告知表示により遊技者に事前に告知することは、遊技者にとって役成立への期待感が高まり、遊技意欲をそそる効果を生むこととなる。
【0028】
図2は、本実施形態に係るスロットマシン1の電気的な構成を示すブロック図である。
該スロットマシン1は、遊技内容に関する制御、演算の主体であるメインCPU21、遊技における制御プログラムを記憶したメインROM22、データの読み書きに用いられるメインRAM23、役に当選するか否かを抽選処理する抽選手段を構成する抽選用乱数発生器24等から構成された主制御部26を備えている。
【0029】
主制御部26は、メインCPU21に接続されたバス27にメインROM22、メインRAM23、抽選用乱数発生器24が接続されており、これらの接続されたバス27には、更に各種の入出力部が接続されている。入力部としては、BETボタン8、スタートレバー9、3つのストップボタン10,…などが接続されており、これらを操作することで発信される信号がメインCPU21に入力されるようになっている。また、出力部としては、各リール6の回転・停止・引き込み等を実行するリール駆動部28、役の種類に応じたメダル払い出しを行うメダル払出部29などが接続されている。
【0030】
また、このスロットマシン1は、周辺出力部の制御・演算の主体であるサブCPU30、各種制御プログラムを記憶したサブROM31、及びデータの読み書きに用いられるサブRAM32、告知の態様を選択(抽選)する告知態様抽選手段を構成する告知用抽選乱数発生器33等を有するサブ制御部34(サブ制御基板)を備えている。
【0031】
サブCPU30には、リール6の背面に配され、各リール表示窓3内に位置する各リール6の3コマ分の図柄を照明するバックライト35、筐体5の上部に配され、エラー表示や役当選時の光演出を行う上部ランプ13、告知用表示器11及びスピーカー12等がバス36を介して接続されている。
【0032】
上記構成の主制御部26は、メインCPU21に接続したバス27と、サブCPU30に接続したバス36とを介し、サブ制御部34に各種信号を入力するように構成されている。
【0033】
次に、上記構成のスロットマシン1に係る遊技の流れについて説明する。
図3は本実施形態に係るスロットマシン1の遊技の流れを示すフローチャートである。 図3のフロチャートにおいて、まず、遊技者がメダル投入口7から所定枚数(1〜3枚)のメダルを投入すると、投入したメダルの数に応じて停止ラインLが有効化される。続いてスタートレバー9を操作する(ステップS101)と、ボーナスフラグ(特別役に係る当選フラグ)がONであるかどうかの判定を行う(ステップS102)。ここで、本実施形態においては、ビックボーナス又はレギュラーボーナスの何れかのフラグが前回以前のゲームで立っていればボーナスフラグがONであるとする。
【0034】
ボーナスフラグがOFFの場合は、主制御部26の抽選用乱数発生器24に基づいて抽選処理が行われる(ステップS103)。具体的には、スタートレバー9の操作時点で抽選用乱数発生器24から乱数を抽出し、該乱数値がメインROM22に記憶されている判定テーブルに設定された各役に対応した複数領域の何れの領域に該当するかを判定して行う。
【0035】
判定テーブルは、出玉率の設定レベル(例えば1〜6までの6段階、設定が高くなるほど、ボーナス役の当選確率が高くなるのが一般的である。)毎に、ビックボーナス又はレギュラーボーナスといったボーナス役、小役、リプレイ等の各役に係る当選領域を設定したデータテーブルである。
抽選処理において何れかの役に当選すると、その役に応じた個別のフラグがメインRAM23に記憶されるようになっている。尚、ステップS102がYESの場合は、ボーナス役が抽選要素から外された抽選処理が行われる(ステップS104)。
【0036】
抽選処理の結果、ボーナス役に当選した場合(ステップS105がYES)は、対応するボーナスフラグ(ビックボーナスフラグ又はレギュラーボーナスフラグ)をONにする(ステップS106)。
ボーナス役に当選していない場合は、ステップS107に移行する。
【0037】
ステップS107において、告知の態様を決定するための告知用抽選乱数発生器33に基づく告知態様抽選処理が行われる。告知態様抽選処理は、ボーナス役の当選が確定した(又は確定している)か否かに関わらず、告知用抽選乱数発生器33から乱数を抽出し、該乱数値がサブROM31に記憶されている告知用判定テーブルに設定された複数の告知の態様のそれぞれに対応した複数領域の何れの領域に該当するかを判定して行う。
【0038】
告知用判定テーブルは複数の告知態様(本実施形態では告知パターン1〜告知パターン4と告知なしの5つのパターン)に対応した領域が設定されている(図5)。
ここで、本実施形態の告知パターンについて図6〜図10を用いて説明する。
【0039】
[告知パターン1]
リール6の全ての回転が停止した後、有効停止ラインL上にボーナス役に係る図柄(以下「特定図柄」と呼ぶ、本実施形態では赤色の「7」)が2つ揃いで表示された場合に、「7」が3つ揃いとなるように対応する番号の告知用表示器11に「7」を表示させる。
【0040】
図6の例において、全リール6の停止後に、一番左側のリール6(以下「第1リール」と呼ぶ。)の上段、中段に「7」が揃っている場合に、No.2の告知用表示器11が「7」を表示すれば、ボーナス役に当選している(ボーナスフラグがON)ことを意味する。
図7の例では、全リール6の停止後に、真ん中のリール6(以下「第2リール」と呼ぶ。)の下段と一番右側のリール6(以下「第3リール」と呼ぶ。)の下段との組み合わせで「7」が揃っている場合に、No.8の告知用表示器11が「7」を表示すれば、ボーナス役に当選している(ボーナスフラグがON)ことを意味する。
【0041】
[告知パターン2]
リール6の全ての回転が停止した後、有効停止ラインL上に「7」が2つ揃いで表示された場合に、告知用表示器11にルーレット方式で「7」を順次表示/非表示させる。所定時間経過後、ボーナスフラグがONの場合は、「7」が3つ揃いとなるような告知用表示器11の番号(No.1〜No.16)を選択し、「7」を表示させる。ボーナスフラグがOFFの場合は、「7」が3つ揃いとならないような番号(No.1〜No.16)を選択し、「7」を表示させる。
【0042】
図8の例において、全リール6の停止後に、第2リールの中段と第3リールの上段との組み合わせで「7」が揃っている場合に、ルーレット表示後、No.5の告知用表示器11が「7」を表示すれば、ボーナス役に当選している(ボーナスフラグがON)ことを意味する。
【0043】
[告知パターン3]
第1リールの回転が停止した後、任意の番号(ただし、本実施形態においてはNo.5〜No.9の範囲内)の告知用表示器11に「7」を表示させる。ボーナスフラグがONの場合は、告知用表示器11に表示の「7」を含め、「7」が3つ揃いになるように第2リール及び第3リールの引き込み制御を行う。ボーナスフラグがOFFの場合は、「7」が3つ揃いにならないように第2リール及び第3リールの制御を行う。
【0044】
図9の例では、第1リール停止後、No.7の告知用表示器11に「7」を表示し、その後、遊技者による目押し操作等により第2リール及び第3リールの中段に「7」を停止表示させた場合に「7」が3つ揃いとなることで、ボーナス役の当選(ボーナスフラグがON)を告知する。
【0045】
[告知パターン4]
第1リール及び第2リールの回転が停止した後、第2リールのいずれかの停止図柄が「7」の場合に、第3リールの停止図柄との組み合わせにより「7」が3つ揃いとなる可能性のある任意の番号(ただし、本実施形態においてはNo.5〜No.9の範囲内)の告知用表示器11に「7」を表示させる。ボーナスフラグがONの場合は、告知用表示器11に表示の「7」を含め、「7」が3つ揃いになるように第3リールの引き込み制御を行う。ボーナスフラグがOFFの場合は、「7」が3つ揃いにならないように第3リールのリール制御を行う。
【0046】
図10の例では、第1リール及び第2リール停止後、No.9の告知用表示器11に「7」を表示し、その後、遊技者が目押し操作等により第3リールの下段に「7」を停止表示させた場合に、「7」が3つ揃いとなることで、ボーナス役の当選(ボーナスフラグがON)を告知する。
【0047】
しかる後、各リール6が始動する(ステップS108)。この後、告知態様抽選処理の結果から告知あり/なしの判定を行い(ステップS109)、告知ありの場合のみ告知制御処理(ステップS110)を行う。
【0048】
告知制御処理は、告知態様抽選処理により抽選した告知態様に基づき、所定の条件のもとで、特定の番号の告知用表示器11に図柄を表示し、又はリール6の制御を行い遊技者にボーナス役当選の告知を行うものである。
告知制御処理の処理手順について図4を用いて説明する。
【0049】
[以下、告知制御処理の処理手順の説明]
図4は、告知制御処理の処理の流れを示すフローチャートである。
先ず、決定した告知態様が告知パターン3であるかどうかの判定を行い(ステップS201)、告知パターン3である場合は第1リールが停止したかどうかの判定を行う(ステップS202)。停止している場合は「7」を表示させる告知用表示器11の番号(No.5〜No.9の範囲で選択可能)を決定し(ステップS203)、その番号の告知用表示器11に「7」を表示する(ステップS204)。
【0050】
ここで、遊技者は、役当選の期待を抱き、「7」が3つ揃いとなるようタイミングを図ってストップボタン10を押下することで、第2、第3リールを停止させる、「目押し」を楽しむことができ、遊技の興趣性が高められることとなる。
【0051】
遊技者のストップボタン10の押下操作により第2、第3リールは停止制御されるが、この時、ボーナスフラグがONであるかどうかの判定が行われ(ステップS205)、ボーナスフラグがONである場合には、告知用表示器11に表示された「7」を含め、「7」が3つ揃いになるように第2リール及び第3リールの引き込み制御(図9においては、第2、第3リールの中段に「7」が停止表示されるように制御される。)が行われる(ステップS206)。ボーナスフラグがOFFの場合は、「7」が3つ揃いにならないように第2リール及び第3リールの制御が行われる(ステップS207)。以上で告知パターン3での遊技者への告知は完了し、本処理を抜ける。
【0052】
ステップS201において、告知態様がパターン3以外である場合には、告知態様がパターン4であるかどうかの判定を行う(ステップS208)。告知態様がパターン4である場合には、第2リールが停止しているかどうかの判定を行う(ステップS209)。第2リールが停止している場合には、第2リールのいずれかの段に「7」が停止表示されているかどうかの判定を行い(ステップS210)、「7」の表示がない場合には、遊技者への告知は行わず、本処理を抜ける。「7」の表示がある場合には、「7」を表示させる告知用表示器11の番号を決定する(ステップS211)。
【0053】
この時No.5〜No.9の範囲で選択可能であるが、第2リール上の「7」と告知用表示器11に表示する「7」が同一ラインに存在するように決定する(図10においては、No.5、No.7又はNo.9の告知用表示器11に表示可能となる。)。
【0054】
決定した番号の告知用表示器11に「7」を表示する(ステップS212)。
ここで、遊技者は、役当選の期待を抱き、「7」が3つ揃いとなるようタイミングを図ってストップボタン10を押下することで、第3リールを停止させる、「目押し」を楽しむことができ、遊技の興趣性が高められることとなる。
【0055】
遊技者のストップボタン10の押下操作により第3リールは停止制御されるが、この時、ボーナスフラグがONであるかどうかの判定が行われ(ステップS213)、ボーナスフラグがONである場合には、告知用表示器11に表示された「7」を含め、「7」が3つ揃いになるように第3リールの引き込み制御(図10においては、第3リールの下段に「7」が停止表示されるように制御される。)が行われる(ステップS214)。ボーナスフラグがOFFの場合は、「7」が3つ揃いにならないように第3リールの制御が行われる(ステップS215)。以上で告知パターン4での遊技者への告知は完了し、本処理を抜ける。
【0056】
ステップS208において告知態様がパターン4以外である場合は、全リール6が停止しているかどうかの判定を行い(ステップS216)、停止している場合には有効停止ラインL上に「7」の2つ揃いがあるかどうかの判定を行う(ステップS217)。2つ揃いの「7」がない場合は、遊技者への告知は行わず、本処理を抜ける。2つ揃いの「7」がある場合は、告知態様が告知パターン1であるかどうかの判定を行い(ステップS218)、告知パターン1である場合は、告知用表示器11との組み合わせで「7」が3つ揃いとなるように、「7」を表示させる告知用表示器11の番号を決定する(ステップS219)。図6においては、No.2の告知用表示器11が選択される。
【0057】
ここで、本実施形態においては、ボーナスフラグがONの場合のみ告知パターン1が抽選される(図5参照)。
決定した番号の告知用表示器11に「7」を表示させ(ステップS220)、本処理(告知パターン1)を抜ける。
【0058】
ステップS218において、告知パターン1でない場合(告知パターン2の場合)は、全告知用表示器11(No.1〜No.16)にルーレット方式で「7」の表示/非表示を所定時間行わせる(ステップS221)。この後(又はルーレット表示の前でも良い。)、ボーナスフラグがONであるかどうかの判定が行われ(ステップS222)、ボーナスフラグがONである場合には、各リール6の停止図柄と告知用表示器11との組み合わせで、「7」が3つ揃いになるように「7」を表示させる告知用表示器11の番号を決定する(ステップS219)。図8においては、No.5の告知用表示器11が選択される。
【0059】
ボーナスフラグがOFFである場合には、各リール6の停止図柄と告知用表示器11との組み合わせで、「7」が3つ揃いにならないように「7」を表示させる告知用表示器11の番号を決定する(ステップS223)。図8においては、No.5以外の告知用表示器11が選択される。
【0060】
決定した番号の告知用表示器11に「7」を表示させ(ステップS220)、本処理(告知パターン2)を抜ける。
[以上、告知制御処理の処理手順の説明]
【0061】
ステップS109において、告知なしの場合又は告知制御処理(ステップS110)が終了したら、図柄表示部4において有効停止ラインL上に停止した図柄の組み合わせによりボーナス役が成立したかどうかの判定を行う(ステップS111)。具体的には有効停止ラインL上に「7」の3つ揃いがある場合にボーナス役が成立したと判定する。ボーナス役が成立した場合は、ボーナスフラグをOFFにし(ステップS112)、遊技者に対しボーナスゲームの提供を行うボーナスゲーム実行処理が行われ(ステップS113)、一連の遊技が完了する。
【0062】
ここで、ボーナス役が成立していない場合で、ボーナスフラグがONである場合には、ボーナスフラグはリセット(OFF)されず次の遊技に持ち越されることとなる。
【0063】
以上のように本実施形態のスロットマシンによれば、通常のリール表示窓3を3つ横並びに形成した図柄表示部4の近傍に、更に図柄の表示制御が行える告知用表示器11を複数設け、ボーナス役当選時に、図柄表示部4と告知用表示器11に表示される図柄の組み合わせによって告知を行うことで、遊技者は無理なく、確実に役当選に係る告知を認識できる。
【0064】
また、告知態様抽選手段により決定される告知態様により、演出効果がいっそう高められ、遊技をより興趣性の富むものとすることができる。特に、告知パターン1は、ボーナスフラグがONしている場合にしか発生せず(本実施形態で用いる告知用判定テーブル(図5)では、ボーナスフラグOFF時の告知パターン1の出現確率を0%としている。)、換言すれば、告知パターン1が発生すれば、それはボーナス役に当選していることの確定演出(告知パターン1をボーナスフラグOFF時にも出現させ、その確率を他の告知パターンより小さく設定した場合においては、信頼度が高い演出)であるから、告知パターン1が発生した際の遊技者の興奮は最大限のものとなる。
【0065】
尚、上記実施形態では、告知用表示器11を遊技者への告知手段として用いたが、それに加えてメダルの賭け枚数(有効停止ラインL)を示すBET表示、チャンス表示、リプレイ表示、ウエイト表示、スタート表示、メダル挿入表示等の状態表示に告知用表示器11を用いても良い。
【0066】
また、告知用表示器11を含め、第2の図柄表示手段は、単色ではなく、例えば七色を順次切り換える複数色で表示を行うようにしても良い。
また、表示色の切り替えによって特別役に当選したことの信頼度を告知するようにしても良い。例えば、第1の図柄表示手段において赤色「7」が揃った場合に第2の図柄表示手段で同色の「7」が表示されると、第2の図柄表示手段に青色の「7」が表示される場合と比べ、特別役当選の信頼度が上がるようにしても良い。
【0067】
また、上記実施形態では、告知用表示器11を図柄表示部4の周囲に沿うように配置したが、図柄表示部4が、H字型、L字型等の変則型である場合においては、各空き領域に告知用表示器11を配置しても良い。
図13は、図柄表示部4が変則型の場合の告知用表示器11の配置例を示している。
【0068】
(a)のH字型においては、上下の凹部領域に告知用表示器11を配置している。(a)において、ボーナス役当選時には、例えば、第1、第2リールの上段に「7」が停止表示されると、上方の凹部の告知表示器11に「7」を表示する。それらの組み合わせで3つ揃いの「7」となることで、遊技者にボーナス役当選の告知を行う。
【0069】
(b)のL字型においては、第2、第3リールの上段に相当する部分の領域に告知用表示器11を配置している。(b)において、ボーナス役当選時には、例えば、第1リールの上段に「7」が停止表示されると、告知表示器11に「7」、「7」と2つ並びで表示する。それらの組み合わせで3つ揃いの「7」となることで、遊技者にボーナス役当選の告知を行う。
【0070】
(c)のO字型においては、第2リールの中段に相当する部分の領域に告知用表示器11を配置している。(c)において、ボーナス役当選時には、例えば、第1リールの上段及び第3リールの下段に「7」が停止表示されると、告知表示器11に「7」を表示する。それらの組み合わせで3つ揃いの「7」となることで、遊技者にボーナス役当選の告知を行う。
【0071】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係るスロットマシンによれば、告知用表示器を図柄表示部の近傍に配置し、それらに表示される図柄の組み合わせにより役当選時における遊技者への事前告知を行うことで、遊技者は、遊技中に自然な流れで当該告知を見逃すことなく確実に認識でき、更に、告知態様抽選手段により決定される様々な告知態様により、告知用表示器への図柄表示又はリール制御を行うことで告知の際の演出効果を高めることができ、遊技における期待感をよりいっそう高め、興趣性に富むものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係るスロットマシンの正面図である。
【図2】 同実施形態において、スロットマシンの電気的な構成を示すブロック図である。
【図3】 同実施形態において、スロットマシンの遊技の流れを示すフローチャートである。
【図4】 同実施形態において、告知制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】 同実施形態において、告知用判定テーブルの設定例を示す図である。
【図6】 同実施形態において、告知パターン1の図柄配置(1リールと疑似図柄表示器の組み合わせ)の一例を示す図である。
【図7】 同実施形態において、告知パターン1の図柄配置(2リールと疑似図柄表示器の組み合わせ)の一例を示す図である。
【図8】 同実施形態において、告知パターン2の図柄配置の一例を示す図である。
【図9】 同実施形態において、告知パターン3の図柄配置の一例を示す図である。
【図10】 同実施形態において、告知パターン4の図柄配置の一例を示す図である。
【図11】 他の実施形態に係る第2の図柄表示手段の構成例を示す図(その1)である。
【図12】 他の実施形態に係る第2の図柄表示手段の構成例を示す図(その2)である。
【図13】 他の実施形態において、図柄表示部が変則型の場合の告知用表示器の配置例を示す図である。
【符号の説明】
1・・・スロットマシン、2・・・正面パネル、3・・・リール表示窓、4・・・図柄表示部、5・・・筐体、6・・・リール、7・・・メダル投入口、8・・・BETボタン、9・・・スタートレバー、10・・・ストップボタン、11・・・告知用表示器、12・・・スピーカー、13・・・上部ランプ、21・・・メインCPU、22・・・メインROM、23・・・メインRAM、24・・・抽選用乱数発生器、26・・・主制御部、27、36・・・バス、28・・・リール駆動部、29・・・メダル払出部、30・・・サブCPU、31・・・サブROM、32・・・サブRAM、33・・・告知用抽選乱数発生器、34・・・サブ制御部、35・・・バックライト
Claims (1)
- 遊技者のスタートレバーの操作に応じて役に当選するか否かの抽選処理を行う抽選手段と、
複数の図柄を縦方向に形成した図柄変動列を横並びに複数有し、前記スタートレバーの操作に応じて前記複数の図柄変動列を変動表示し、前記抽選手段による抽選結果及び遊技者のストップボタンの操作タイミングに基づいて停止ライン上に適宜の組み合わせ図柄を停止表示する第1の図柄表示手段と、
前記第1の図柄表示手段の全ての停止ラインの延長線上及び全ての図柄変動列の延長線上に位置するように、前記第1の図柄表示手段の周囲に沿って視認可能に配置された複数の表示領域を有してそれぞれ図柄の表示/非表示を行う第2の図柄表示手段と、
後のゲームに当選フラグを持ち越すことができる特別役に係る組み合わせ図柄の一部が前記第1の図柄表示手段の停止ライン上に停止表示状態となった後又は前記特別役に係る組み合わせ図柄の一部が図柄変動列上に揃って停止表示状態となった後に、この停止表示された図柄と共通する図柄を前記第2の図柄表示手段の表示領域に表示することにより、前記抽選手段による抽選結果を告知する制御手段とを有してなり、
前記告知態様の種類には、前記特別役に係る組み合わせ図柄の一部が前記第1の図柄表示手段の停止ライン上又は図柄変動列上に揃って前記第1の図柄表示手段の全ての列が停止表示状態となった後に、前記第2の図柄表示手段の各表示領域にルーレット方式で前記停止表示された図柄と共通の図柄を移動表示させ、所定時間経過後に、前記特別役に係る組み合わせ図柄の一部が揃って停止表示状態となっている前記第1の図柄表示手段の停止ラインの延長線上又は図柄変動列の延長線上に位置する前記第2の図柄表示手段の表示領域に、前記共通の図柄を停止表示させるものが含まれることを特徴とするスロットマシン。
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