JP4330613B2 - コンクリート用スランプロス防止剤、コンクリート用混和剤及びコンクリート - Google Patents

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Description

本発明はコンクリート用スランプロス防止剤(以下単にスランプロス防止剤という)、コンクリート用混和剤(以下単に混和剤という)及びコンクリートに関する。更に詳しくは、練り混ぜたコンクリートのスランプロスを防止すると同時に得られる硬化体の乾燥収縮や自己収縮更には圧縮強度を改善できるスランプロス防止剤、混和剤及びコンクリートに関する。
コンクリートの調製に各種のセメント分散剤が広く用いられている。しかし、一般にセメント分散剤を用いてコンクリートを調製すると、スランプロスが大きく、作業性及び施工性が低下する。そのため、それ自体がスランプロス防止性能を有する水溶性ビニル共重合体をセメント分散剤として使用することが提案されている(例えば特許文献1〜4参照)。ところが、これらの従来提案でも、調製したコンクリートのスランプロスを充分に防止できないという問題がある。なかでも、普通ポルトランドセメントよりも初期の水和発熱が小さい中庸熱ポルトランドセメントを用いてコンクリートを調製する場合にスランプロスを充分に防止できない。そこで、セメント分散剤にスランプロス防止剤を併用して、調製したコンクリートに流動性とスランプロス防止性とを同時に付与することも提案されている(例えば特許文献5〜7参照)。しかし、これらの従来提案でも依然として、調製したコンクリートのスランプロスを充分に防止できないという問題がある。一方、近年では、調製したコンクリートから得られる硬化体は乾燥収縮や自己収縮の小さいものであることが要求され、コンクリートの調製に用いるセメント分散剤にもそのような性能を有するものが提案されている(例えば特許文献8〜12参照)。しかしながら、従来のセメント分散剤等はいずれも、調製したコンクリートのスランプロスを防止し、同時に得られる硬化体の乾燥収縮や自己収縮を低減する上で、依然として不充分という問題がある。
特開昭63−285140号公報 特開平1−226757号公報 特開平10−67549号公報 特開2003−335562号公報 特開平4−175253号公報 特開平10−17346号公報 特開2003−34565号公報 特開平8−268741号公報 特開2000−34151号公報 特開2001−48620号公報 特開2003−81670号公報 特開2004−262715号公報
本発明が解決しようとする課題は、セメントとして中庸熱ポルトランドセメントを用いる場合であっても、調製したコンクリートに優れたスランプロス防止性能を付与することができ、同時にまた得られる硬化体に優れた収縮低減性能と圧縮強度を付与することができるスランプロス防止剤、このスランプロス防止剤を用いた混和剤及びこの混和剤を用いたコンクリートを提供する処にある。
しかして本発明者らは、上記の課題を解決するべく研究した結果、スランプロス防止剤として特定のカルボン酸モノエステル共重合体を用いることが正しく好適であることを見出した。
すなわち本発明は、下記の化1で示される単量体と過酸化物価が5.0meq/kg以下となるよう精製処理した下記の化2で示される単量体とを合計で90モル%以上含有し且つ下記の化1で示される単量体/下記の化2で示される単量体=75/25〜45/55(モル比)の割合で含有するラジカル重合性単量体混合物を溶剤を用いることなく有機過酸化物系ラジカル重合開始剤の存在下にラジカル重合反応させて得られる質量平均分子量2000〜60000のカルボン酸モノエステル共重合体から成ることを特徴とするスランプロス防止剤に係る。
Figure 0004330613
Figure 0004330613
化1及び化2において、
R:炭素数4又は5のアルキル基
n:2〜4の整数
A:2〜150個のオキシエチレン単位のみ又は合計2〜150個のオキシエチレン単位とオキシプロピレン単位とで構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
また本発明は、前記した本発明に係るスランプロス防止剤とセメント分散剤とから成り且つ該スランプロス防止剤/該セメント分散剤=95/5〜2/98(質量比)の割合で含有する混和剤に係る。
更に本発明は、セメント100質量部当たり、前記した本発明に係る混和剤を0.01〜1.0質量部の割合で含有するコンクリートに係る。
先ず、本発明に係るスランプロス防止剤について説明する。本発明に係るスランプロス防止剤は、化1で示される単量体と化2で示される単量体とを含有するラジカル重合性単量体混合物を、溶剤を用いることなく、有機過酸化物系ラジカル重合開始剤の存在下に、ラジカル重合反応させて得られるカルボン酸モノエステル共重合体である。
化1で示される単量体としては、アルキルポリエチレングリコールモノマレエート、アルキルポリエチレングリコールモノフマレートが挙げられる。化1で示される単量体において、化1中のRは、1)ノルマルブチル基、イソブチル基、セカンダリーブチル基、ターシャリブチル基等の炭素数4のアルキル基、2)ノルマルペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基等の炭素数5のアルキル基が挙げられる。なかでもノルマルブチル基が好ましい。化1中のnは、2〜4とするが、2又は3が好ましく、特に2が好ましい。
化2で示される単量体には、α−アリル−ω−ヒドロキシ−ポリオキシエチレン、α−アリル−ω−ヒドロキシ−(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンが挙げられる。化2で示される単量体において、化2中のAとしては、1)オキシアルキレン単位がオキシエチレン単位のみからなるポリエチレングリコールから全ての水酸基を除いた残基、2)オキシアルキレン単位がオキシエチレン単位とオキシプロピレン単位との双方からなる(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコールから全ての水酸基を除いた残基が挙げられるが、1)の場合が好ましい。2)の場合には、オキシエチレン単位とオキシプロピレン単位との結合様式は、ランダム結合、ブロック結合のいずれでもよい。Aを構成するオキシアルキレン単位の繰り返し数は2〜150とするが、10〜90とするのが好ましい。
以上説明した化2で示される単量体は、過酸化物価が5.0meq/kg以下となるよう精製処理したものを用いるが、2.0meq/kg以下となるよう精製処理したものを用いるのが好ましく、0.1〜1.0meq/kgとなるよう精製処理したものを用いるのがより好ましい。ここで、過酸化物価(meq/kg)は、日本油化学会制定の基準油脂分析試験法(I)(1996年版)に準じて測定される値である。
以上説明した化1で示される単量体と化2で示される単量体とを含有するラジカル重合性単量体混合物としては、化1で示される単量体と化2で示される単量体とを合計で90モル%以上含有し且つ化1で示される単量体/化2で示される単量体=75/25〜45/55(モル比)の割合で含有するものを用いるが、化1で示される単量体と化2で示される化合物とを合計で100モル%含有し且つ化1で示される単量体/化2で示される単量体=65/35〜50/50(モル比)の割合で含有するものを用いるのが好ましい。ラジカル重合性単量体混合物として、化1で示される単量体及び化2で示される単量体以外のラジカル重合性単量体を10モル%以下の割合で含有するものを用いることもでき、かかる他のラジカル重合性単量体としては、マレイン酸、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、酢酸ビニル等が挙げられるが、なかでもマレイン酸が好ましい。
以上説明した化1で示される単量体と化2で示される単量体とを含有するラジカル重合性単量体混合物を、溶剤を用いることなく、有機過酸化物系ラジカル重合開始剤の存在下に、ラジカル重合反応させてカルボン酸モノエステル共重合体を得る。ここで用いる有機過酸化物系ラジカル重合開始剤としては、高温活性であって、ラジカル重合反応系に溶解性が高く、常温で液状のものが好ましい。これには例えば、1)ターシャリブチルパーオキシネオオクタノエート、ターシャリブチルパーオキシネオヘキサネート、ターシャリブチルパーオキシピバレート、ターシャリブチル−2−エチルヘキサネート、ターシャリブチルパーオキシイソブチレート、ターシャリブチルパーオキシラウレート、ターシャリブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネート、ターシャリブチルパーオキシベンゾエート等のパーオキシエステル類、2)イソブチリルパーオキサイド、3,3,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類、3)ジ−ターシャリブチルパーオキサイド、ターシャリブチルクミルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド類、4)ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−メトキシブチルパーオキシジカーボネート等のパーオキシジカーボネート類、5)1,1−ビス(ターシャリブチルパーオキシ)シクロへキサン、2,2−ビス(ターシャリブチルパーオキシ)ブタン等のパーオキシケタール類等が挙げられるが、なかでも工業的に汎用のターシャリブチルパーオキシベンゾエート、ジ−ターシャリブチルパーオキサイドが好ましく、ターシャリブチルパーオキシベンゾエートがより好ましい。有機過酸化物系ラジカル重合開始剤の使用量としては、ラジカル重合性単量体混合物100質量部に対して、0.5〜5質量部とするのが好ましい。
ラジカル重合性単量体混合物を、溶剤を用いることなく、以上説明したような有機過酸化物系ラジカル重合開始剤の存在下に、ラジカル重合反応させて、質量平均分子量2000〜60000、好ましくは3000〜40000のカルボン酸モノエステル共重合体を得る。本発明において、質量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー法によるプルラン換算の質量平均分子量を意味する。
ラジカル重合反応では、例えばラジカル重合性単量体混合物を反応缶に仕込み、窒素雰囲気下で、これに有機過酸化物系ラジカル重合開始剤を加え、90〜150℃で6〜12時間ラジカル重合反応させて、カルボン酸モノエステル共重合体を得る。
本発明に係るスランプロス防止剤は、以上説明したカルボン酸モノエステル共重合体の他に、これを塩基性化合物で中和処理して得られるカルボン酸モノエステル共重合体の中和処理物とすることもできる。かかる塩基性化合物としては、1)水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、2)水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属水酸化物、3)アンモニア、トリエタノールアミン等のアミン類、4)これらの混合物が挙げられる。なかでも工業的に安価な水酸化ナトリウムが好ましい。中和処理は部分中和でも完全中和でもよく、中和度の測定はカルボン酸モノエステル共重合体中のカルホン酸基のうちで中和されているものの割合を測定する通常の方法で行なうことができる。
次に、本発明に係る混和剤について説明する。本発明に係る混和剤は、以上説明した本発明に係るスランプロス防止剤とセメント分散剤とから成るものである。かかるセメント分散剤としては、水溶性(メタ)アクリル酸系ビニル共重合体や水溶性マレイン酸系共重合体等のポリカルボン酸系セメント分散剤、ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物、メラミンスルホン酸ホルマリン縮合物、リグニンスルホン酸及びそれらの塩等が挙げられるが、なかでも水溶性(メタ)アクリル酸系ビニル共重合体が好ましい。
かかる水溶性(メタ)アクリル酸系ビニル共重合体は、(メタ)アクリル酸又はその塩とこれと共重合可能なビニル単量体の1種又は2種以上とを共重合して得られるものである。共重合可能なビニル単量体としては、アルコキシポリエトキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシポリエトキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アリルスルホン酸塩、p−(メタ)アリルオキシベンゼンスルホン酸塩等が挙げられる。かかる水溶性(メタ)アクリル酸系ビニル共重合体それ自体は例えば、特公昭59−18338、特公平5−11057、特開平6−206750等に記載されている。
本発明に係るスランプロス防止剤と、以上説明したようなセメント分散剤との割合は、スランプロス防止剤/セメント分散剤=95/5〜2/98(質量比)の割合となるようにするが、70/30〜25/75(質量比)の割合となるようにするのが好ましい。
最後に、本発明に係るコンクリートについて説明する。本発明に係るコンクリートは、以上説明した本発明に係る混和剤を用いて調製したものである。本発明に係るコンクリートは、セメント、細骨材、粗骨材、水及び本発明に係る混和剤を用いて調製する。この場合、セメントとしては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント等の各種ポルトランドセメントやアルミナセメントの他に、高炉スラグセメント、フライアッシュセメント、シリカフュームセメント等の各種混合セメントが挙げられるが、なかでも中庸熱ポルトランドセメントを用いる場合に特に有効である。また細骨材としては、川砂、山砂、海砂、砕砂等が挙げられ、粗骨材としては、川砂利、砕石、軽量骨材等が挙げられる。
本発明に係る混和剤は、セメント100質量部当たり0.01〜1.0質量部の割合となるよう、好ましくは、0.05〜0.5質量部の割合となるよう用いる。本発明に係る混和剤は調製したコンクリート中にその所定量が結果として含有されることとなればよく、したがって例えばそれを構成するスランプロス防止剤とセメント分散剤とを別々に加えることもできるが、予めスランプロス防止剤とセメント分散剤との混合物すなわち本発明に係る混和剤の水溶液を調製しておき、この水溶液を加える方が好ましい。加える時期は、コンクリートの練り混ぜ時に練り混ぜ水と一緒に加えてもよいし、コンクリートの練り混ぜ後に加えてもよい。
本発明に係る混和剤を用いてコンクリートを調製する際には、本発明の効果を損なわない範囲内で、必要に応じて空気量調整剤、凝結促進剤、凝結遅延剤、防水剤、防腐剤、防錆剤等の他の添加剤を併用することができる。本発明に係る混和剤は、コンクリートの他に、セメントペースト、グラウト、モルタル等の他の水硬性セメント組成物に対しても適用できる。
本発明によると、調製したコンクリートに優れたスランプロス防止性能を付与することができ、同時にまた得られる硬化体に優れた収縮低減性能及び圧縮強度を付与することができる。
以下、本発明の構成及び効果をより具体的にするため、実施例等を挙げるが、本発明が該実施例に限定されるというものではない。尚、以下の実施例等において、別に記載しない限り、%は質量%を、また部は質量部を意味する。
試験区分1(カルボン酸モノエステル共重合体の合成)
・実施例1{カルボン酸モノエステル共重合体(P−1)の合成}
ノルマルブチルジエチレングリコールモノマレエート260g(1.0モル)及び過酸化物価が0.4meq/kgとなるようケイ酸・酸化アルミニウム系吸着剤(協和化学工業社製の商品名キョワード700SL)を用いて精製処理したα-アリル-ω-ヒドロキシ-ポリオキシエチレン(オキシエチレン単位の繰り返し数が33、以下n=33とする)1013g(0.67モル)を反応容器に仕込み、攪拌しながら均一に溶解した後、雰囲気を窒素置換し、反応系の温度を120℃に保ち、ターシャリブチルパーオキシベンゾエート19gを投入して、ラジカル重合反応を開始した。反応開始5時間経過後、更にターシャリブチルパーオキシベンゾエート13gを投入し、重合温度を120〜130℃として、ラジカル重合反応を4時間継続し、ラジカル重合反応を終了して、カルボン酸モノエステル共重合体(P−1)を得た。得られたカルボン酸モノエステル共重合体(P−1)を分析したところ、質量平均分子量が21200であった。
・実施例2〜4、6、10〜13及び比較例1〜7{カルボン酸モノエステル共重合体(P−2)〜(P−4)、(P−6)、(P−10)〜(P−13)及び(R−1)〜(R−7)の合成}
・実施例1のカルボン酸モノエステル共重合体(P−1)と同様にして、実施例2〜4、6、10〜13及び比較例1〜7のカルボン酸モノエステル共重合体(P−2)〜(P−4)、(P−6)、(P−10)〜(P−13)及び(R−1)〜(R−7)を合成した。以上の各例のカルボン酸モノエステル共重合体の合成に用いた単量体等の内容を表1にまとめて示した。
・実施例5{カルボン酸モノエステル共重合体の中和処理物(P−5)の合成}
ノルマルブチルトリエチレングリコールモノマレエート304g(1.0モル)、過酸化物価が0.3meq/kgとなるよう実施例1と同様の吸着剤を用いて精製処理したα-アリル-ω-ヒドロキシ-ポリオキシエチレン(n=68)2498g(0.818モル)を反応容器に仕込み、攪拌しながら均一に溶解した後、雰囲気を窒素置換し、反応系の温度を120℃に保ち、ターシャリブチルパーオキシベンゾエート12gを投入して、ラジカル重合反応を開始した。反応開始5時間経過後、更にターシャリブチルパーオキシベンゾエート8gを投入し、重合温度を120〜130℃として、ラジカル重合反応を4時間継続し、ラジカル重合反応を終了して、カルボン酸モノエステル共重合体を得た。得られたカルボン酸モノエステル共重合体2820gに水2766gを加えて混合し、更に30%水酸化ナトリウム水溶液80g(0.60モル)を徐々に加えて中和処理して、カルボン酸モノエステル共重合体の中和処理物(P−5)の50%水溶液5666gを得た。得られたカルボン酸モノエステル共重合体の中和処理物(P−5)を分析したところ、質量平均分子量が9800、中和度が80%であった。
・実施例7〜9{カルボン酸モノエステル共重合体の中和処理物(P−7)〜(P−9)の合成}
・実施例5のカルボン酸モノエステル共重合体の中和処理物(P−5)と同様にして、実施例7〜9のカルボン酸モノエステル共重合体の中和処理物(P−7)〜(P−9)を合成した。以上の各例のカルボン酸モノエステル共重合体の合成に用いた単量体等の内容を表1にまとめて示した。
Figure 0004330613
表1において、
*1:過酸化物価(meq/kg)
*2:ラジカル重合開始剤の種類
*3:中和度(%)
E−1:ノルマルブチルジエチレングリコールモノマレエート(化1中のRがノルマルブチル基、nが2)
E−2:ノルマルブチルトリエチレングリコールモノマレエート(化1中のRがノルマルブチル基、nが3)
E−3:ノルマルブチルジエチレングリコールモノフマレート(化1中のRがノルマルブチル基、nが2)
E−4:ノルマルブチルトリエチレングリコールモノフマレート(化1中のRがノルマルブチル基、nが3)
E−5:ノルマルペンチルトリエチレングリコールモノマレエート(化1中のRがノルマルペンチル基、nが3)
E−6:ノルマルペンチルテトラエチレングリコールモノマレエート(化1中のRがノルマルペンチル基、nが4)
E−7:イソブチルジエチレングリコールモノマレエート(化1中のRがイソブチル基、nが2)
E−8:ネオペンチルジエチレングリコールモノマレエート(化1中のRがネオペンチル基、nが2)
e−1:ノルマルブチルヘプタエチレングリコールモノマレエート(化1中のRがノルマルブチル基、nが7)
e−2:ノルマルオクチルテトラエチレングリコールモノマレエート(化1中のRがノルマルオクチル基、nが4)
F−1:α−アリル−ω−ヒドロキシ−ポリ(33モル)オキシエチレン
F−2:α−アリル−ω−ヒドロキシ−ポリ(20モル)オキシエチレン
F−3:α−アリル−ω−ヒドロキシ−ポリ(68モル)オキシエチレン
F−4:α−アリル−ω−ヒドロキシ−ポリ(80モル)オキシエチレンポリ(5モル)オキシプロピレン
F−5:α−アリル−ω−ヒドロキシ−ポリ(8モル)オキシエチレン
F−6:α−アリル−ω−ヒドロキシ−ポリ(120モル)オキシエチレン
f−1:α−アリル−ω−ヒドロキシ−ポリ(170モル)オキシエチレン(n=170)
f−2:α−アリル−ω−ヒドロキシ−オキシエチレン(n=1)
G−1:マレイン酸
G−2:無水マレイン酸
J−1:ターシャリブチルパーオキシベンゾエート
J−2:ジ−ターシャリブチルパーオキサイド
試験区分2(コンクリートの調製)
・コンクリートの調製
表2に記載した調合条件でコンクリートを練り混ぜて調製した。50リットルのパン型強制練りミキサーにセメント、細骨材(大井川水系砂、密度=2.63)及び粗骨材(岡崎産砕石、密度=2.66)を順次投入して15秒間空練りした。次いで、水/セメント比が47%の場合は、目標スランプ18±1cm、目標空気量が4〜5%の範囲となるよう、セメント分散剤として(メタ)アクリル酸系水溶性ビニル共重合体(竹本油脂社製の商品名チューポールHP−11)、スランプロス防止剤として試験区分1で合成したカルボン酸モノエステル共重合体又はその中和処理物、及び空気量調節剤を、練り混ぜ水と共に加えて練り混ぜた。また、水/セメント比が30%の場合は、目標スランプが22±1cm、目標空気量が2〜3%の範囲となるよう、セメント分散剤として(メタ)アクリル酸系水溶性ビニル共重合体(前記のチューポールHP−11)、スランプロス防止剤として試験区分1で合成したカルボン酸モノエステル共重合体又はその中和処理物、及び空気量調節剤を、練り混ぜ水と共に加えて練り混ぜた。かくして調製した各例の内容を表3〜6にまとめて示した。
Figure 0004330613
Figure 0004330613
表3〜表6において、
カルボン酸モノエステル共重合体等の添加量:セメント100質量部に対する固形分換算の添加質量部
セメント分散剤の添加量:セメント100質量部に対する固形分換算の添加質量部








Figure 0004330613
Figure 0004330613
Figure 0004330613
試験区分3(コンクリート又は硬化体の物性評価)
試験区分2で調製した各例のコンクリート又は該コンクリートから得られた硬化体について、スランプ、スランプ残存率、空気量、乾燥収縮率、自己収縮率及び圧縮強度を下記のように求め、結果を表7〜10に示した。
・スランプ:下記の空気量を測定するときに、JIS−A1150に準拠して測定した。
・スランプ残存率:(90分間静置後のスランプ/練り混ぜ直後のスランプ)×100で求めた。
・空気量:JIS−A1128に準拠し、練り混ぜ直後及び90分間静置後のコンクリートについて測定した。
・乾燥収縮率:JIS−A1128に準拠し、各例のコンクリートを20℃×60%RHの調湿下で保存した材齢26週後の供試体についてコンパレータ法により測定した。数値が小さいほど乾燥収縮が小さいことを示す。
・自己収縮率:日本コンクリート工学協会の自己収縮研究委員会報告書に記載された「コンクリートの自己収縮応力試験方法(案)」に準拠し、凝結が開始してから材齢28日後の供試体について自己収縮ひずみを測定した。材齢は凝結時間の始発を出発時間とした。数値が小さいほど、自己収縮が小さいことを示す。
・圧縮強度:JIS−A1108に準拠し、材齢56日後のものについて測定した。




Figure 0004330613






















Figure 0004330613






















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Figure 0004330613

Claims (12)

  1. 下記の化1で示される単量体と過酸化物価が5.0meq/kg以下となるよう精製処理した下記の化2で示される単量体とを合計で90モル%以上含有し且つ下記の化1で示される単量体/下記の化2で示される単量体=75/25〜45/55(モル比)の割合で含有するラジカル重合性単量体混合物を、溶剤を用いることなく、有機過酸化物系ラジカル重合開始剤の存在下に、ラジカル重合反応させて得られる質量平均分子量2000〜60000のカルボン酸モノエステル共重合体から成ることを特徴とするコンクリート用スランプロス防止剤。
    Figure 0004330613
    Figure 0004330613
    (化1及び化2において、
    R:炭素数4又は5のアルキル基
    n:2〜4の整数
    A:2〜150個のオキシエチレン単位のみ又は合計2〜150個のオキシエチレン単位とオキシプロピレン単位とで構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基)
  2. 請求項1記載のカルボン酸モノエステル共重合体をアルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物及びアミン類から選ばれる少なくとも一つの塩基性化合物で中和処理して得られるカルボン酸モノエステル共重合体の中和処理物から成るコンクリート用スランプロス防止剤。
  3. 化1で示される単量体が、化1中のRがノルマルブチル基であり且つnが2又は3である場合のものである請求項1又は2記載のコンクリート用スランプロス防止剤。
  4. 化2で示される単量体が、その過酸化物価が0.1〜1.0meq/kgとなるよう精製処理したものである請求項1〜3のいずれか一つの項記載のコンクリート用スランプロス防止剤。
  5. 化2で示される単量体が、化2中のAが10〜90個のオキシエチレン単位のみで構成されたポリオキシエチレン基を有するポリエチレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合のものである請求項1〜4のいずれか一つの項記載のコンクリート用スランプロス防止剤。
  6. ラジカル重合性単量体混合物が、化1で示される単量体と化2で示される単量体とを合計で100モル%となるよう含有し且つ化1で示される単量体/化2で示される単量体=65/35〜50/50(モル比)の割合で含有するものである請求項1〜5のいずれか一つの項記載のコンクリート用スランプロス防止剤。
  7. 有機過酸化物系ラジカル重合開始剤がターシャリブチルパーオキシベンゾエートであり且つカルボン酸モノエステル共重合体が質量平均分子量3000〜40000のものである請求項1〜6のいずれか一つの項記載のコンクリート用スランプロス防止剤。
  8. 請求項1〜7のいずれか一つの項記載のコンクリート用スランプロス防止剤とセメント分散剤とから成り且つ該コンクリート用スランプロス防止剤/該セメント分散剤=95/5〜2/98(質量比)の割合で含有するコンクリート用混和剤。
  9. コンクリート用スランプ防止剤/セメント分散剤=70/30〜25/75(質量比)の割合で含有する請求項8記載のコンクリート用混和剤。
  10. セメント分散剤が水溶性(メタ)アクリル酸系ビニル共重合体である請求項8又は9記載のコンクリート用混和剤。
  11. セメント100質量部当たり、請求項8〜10のいずれか一つの項記載のコンクリート用混和剤を0.01〜1.0質量部の割合で含有するコンクリート。
  12. セメントが中庸熱ポルトランドセメントである請求項11記載のコンクリート。
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