JP4329203B2 - 印刷装置及び方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、誤印字を防止する機能を備えた印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタに印字を行う場合、なんらかの原因で誤った画像情報が印刷される場合がある。誤印字は、その現象も多岐にわたる。誤印字には、ユーザーが出力したい画像とはまったく異なったものがある。また、例えば、ホストから送られるプリントジョブのページ記述言語とプリンタが解釈するページ記述言語が、少し異なる場合は、印字開始の位置が異なったり、レイアウトが乱れたりする。これも、一つの誤印字の現象である。また、文字化けにより不明で無秩序なデータが、プリントされることもある。現実として多く見られる現象の一つとして、意味不明の文字と文字以外のコードがランダムに続くもの、それが数行プリントアウトされ同じようなページが限りなく連続プリントされるものがある。また、短い文字列のぺージが何ページにもわたって出力される場合がある。
パーソナルプリンタのようにユーザーの身近にプリンタがあれば誤印字に気づく可能性があるため対処できる場合もあり、まだ良い。しかし、ネットワークプリンタのように離れた位置にあるプリンタなどでは、誤印字のため、それに気付かずに多くの用紙を無駄にしてしまう可能性が大きい。この問題はプリンタドライバ、インタフェース、コントローラの信頼性が上がってきている現状でも、完全には防ぎきれていない。プリンタの出力部に無駄なプリントアウトがあることがしばしば見られる。
印刷装置における誤印字には、多くの原因が考えられる。誤印字の原因には、たとえば、ホストが送るデータにプリンタが解釈できないコードがある場合や、インタフェース上の通信での交信エラーによりデータが化ける場合がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
印刷装置における誤印字について、常に発生する場所を特定することは困難である。従って、プリントする最終段でエラーを検出することで、エラー検出の漏れが無くなる。しかし、プリント前の時点でユーザーがプレビューでプリントする全てのぺージを確認することは少ない。特開平6-1036号公報に記載されたプリンタでは、印刷エラーを検出するため、プリント前にレイアウトをユーザーに見せ、プリント開始を判断してもらう。ところが、この方法はユーザーがいちいち全てのプリントを確認しなくてはならず多くの手間をかけることになる。実際に、確認を行う作業が生産性を低下させることにもなり得る。
また、誤印字では無くとも、プリントジョブの最後のぺージで、2、3行のまったくプリントする必要のない飾り文が書かれているぺージがあったり、間違えて空白ページを印字したりすることがある。プリントした後に、あるぺージが数行しか書かれていない不要なプリントであることに気づくことが良くある。このような場合にも用紙の無駄が発生する。特に、数行の印字で多くの用紙を浪費する誤印字は、用紙という資源を最も無駄にするケースである。
【0004】
本発明の目的は、ユーザーに手間をかけたり生産性を低下させたりせずに用紙の無駄を効率よく防ぐ印刷装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る第1の印刷装置は、プリントジョブの文字コードを印字データに変換しプリントする印刷装置において、プリントジョブの1ページに文字コードがある行が所定数以下であることを検出し、かつ、プリントジョブの1ページに所定の文字コードが所定数連続して存在していることを検出する検出手段と、文字コードを印字データに変換して印字を行う印字手段と、プリントジョブの1ページに文字コードがある行が所定数以下であり、かつ、プリントジョブの1ページに所定の文字コードが所定数連続して存在していることが前記検出手段により検出された場合、前記1ページまたは前記1ページを含む前記プリントジョブを削除するように前記印字手段を制御する制御手段とを備える。
本発明に係る第2の印刷装置は、プリントジョブの文字コードを印字データに変換しプリントする印刷装置において、プリントジョブの1ページに文字コードがある行が所定数以下であることを検出し、かつ、プリントジョブの1ページにカテゴリの異なる文字コードが所定数連続していることを検出する検出手段と、文字コードを印字データに変換して印字を行う印字手段と、プリントジョブの1ページに文字コードがある行が所定数以下であり、かつ、プリントジョブの1ページにカテゴリの異なる文字コードが所定数連続していることが前記検出手段により検出された場合、前記1ページまたは前記1ページを含む前記プリントジョブを削除するように前記印字手段を制御する制御手段とを備える。
【0006】
好ましくは、前述のいずれかの印刷装置において、前記検出手段は、前記プリントジョブの最後のページにおいて、文字コードがある行が所定数以下であることを検出する。
また、前述のいずれかの印刷装置において、前記検出手段は、前記プリントジョブの1ページが画像データやベクタデータだけのページである場合には、検出を行わない。
また、前述のいずれかの印刷装置は、さらに、前記所定の文字コードと前記所定数の少なくとも1つを設定する設定手段を備える。
また、前述のいずれかの印刷装置は、さらに、送信元からプリントジョブを受信するインターフェースを備え、前記制御手段は、前記検出手段の検出結果を送信元に報知する。
【0008】
本発明に係る第1の印刷方法は、プリントジョブを受信する受信ステップと、前記プリントジョブの1ページに文字コードがある行が所定数以下であることを検出し、かつ、前記プリントジョブの1ページに所定の文字コードが所定数連続して存在していることを検出する検出ステップと、プリントジョブの1ページに文字コードがある行が所定数以下であり、かつ、プリントジョブの1ページに所定の文字コードが所定数連続して存在していることが検出された場合、前記1ページまたは前記1ページを含む前記プリントジョブを削除するように印字手段を制御する制御ステップとを有する
本発明に係る第2の印刷方法は、プリントジョブを受信する受信ステップと、前記プリントジョブの1ページに文字コードがある行が所定数以下であることを検出し、かつ、前記プリントジョブの1ページにカテゴリの異なる文字コードが所定数連続していることを検出する検出ステップと、プリントジョブの1ページに文字コードがある行が所定数以下であり、かつ、プリントジョブの1ページにカテゴリの異なる文字コードが所定数連続していることが検出された場合、前記1ページまたは前記1ページを含む前記プリントジョブを削除するように印字手段を制御する制御ステップとを有する。
いずれかの前記印刷方法において、たとえば、前記検出ステップは、前記プリントジョブの最後のページにおいて、文字コードがある行が所定数以下であることを検出する。
いずれかの前記印刷方法において、たとえば、前記検出ステップは、前記プリントジョブの1ページが画像データやベクタデータだけのページである場合には、検出を行わない。
いずれかの前記印刷方法において、好ましくは、さらに、前記所定の文字コードと前記所定数の少なくとも1つを設定する設定ステップを有する。
いずれかの前記印刷方法において、好ましくは、さらに、前記検出結果を送信元に報知する報知ステップを有する。
【0009】
本発明に係る第1のコンピュータ読取可能な記録媒体は、プリントジョブを受信する受信ステップと、前記プリントジョブの1ページに文字コードがある行が所定数以下であることを検出し、かつ、前記プリントジョブの1ページに所定の文字コードが所定数連続して存在していることを検出する検出ステップと、プリントジョブの1ページに文字コードがある行が所定数以下であり、かつ、プリントジョブの1ページに所定の文字コードが所定数連続して存在していることが検出された場合、前記1ページまたは前記1ページを含む前記プリントジョブを削除するように印字手段を制御する制御ステップとをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録する。
本発明に係る第2のコンピュータ読取可能な記録媒体は、プリントジョブを受信する受信ステップと、前記プリントジョブの1ページに文字コードがある行が所定数以下であることを検出し、かつ、前記プリントジョブの1ページにカテゴリの異なる文字コードが所定数連続していることを検出する検出ステップと、プリントジョブの1ページに文字コードがある行が所定数以下であり、かつ、プリントジョブの1ページにカテゴリの異なる文字コードが所定数連続していることが検出された場合、前記1ページまたは前記1ページを含む前記プリントジョブを削除するように印字手段を制御する制御ステップとをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録する。
いずれかの前記記録媒体において、好ましくは、前記検出ステップは、前記プリントジョブの最後のページにおいて、文字コードがある行が所定数以下であることを検出する。
いずれかの前記記録媒体において、好ましくは、前記検出ステップは、前記プリントジョブの1ページが画像データやベクタデータだけのページである場合には、検出を行わない。
いずれかの前記記録媒体において、好ましくは、さらに、前記所定の文字コードと前記所定数の少なくとも1つを設定する設定ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録する。
いずれかの前記記録媒体において、好ましくは、さらに、前記検出結果を送信元に報知する報知ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
プリンタにおいて誤印字を防止するため、まず文字コードの無秩序な意味不明の並びを検出することが必要である。誤印字のもとになるエラーの発生場所は限定できないため、プリンタが文字(フォント)コードをぺージに展開する時点で、エラーを検出するのがよい。文字コードは、カテゴリに分けられる。例えば、1バイトコードでは英文字、記号、他言語の文字があり、2バイトコードでは、和文で漢字、ひらがな、カタカナ、記号、その他などがある。これらは、使用する各国の言語やシンボルセットで割り当てが異なる。まず、どのカテゴリにも属さないコードが印字されようとすれば、それはエラーであることを容易に検出できる。また、文字が連続する場合、異なるカテゴリの文字が次々と交替して現れる確率は、文章として少ない。また、記号のような連続することで意味を持つことが少ない文字が、長く続くことも少ない。そこで、文字コードの無秩序な並びを判断するには、具体的には、プリントジョブの所定の領域(たとえば1ページ)に所定の文字コードが所定数存在している次のようなケースを検出する。
(a) 印字される文字コードとして割り当てのないコードがN文字/行混ざっている場合。
(b) 和文、英文、記号、他言語のコードが交互にN文字連続する場合。
(c) 記号文字がN文字以上連続する場合。
さらに、これらの検出方法(a)〜(c)を組み合わせることによって、エラー検出の精度を上げることができる。
【0011】
上述のシンプルな条件判断によって簡単なアルゴリズムで誤印字を検出できるため、検出処理によるプリントパフォーマンスの低下を抑えることができる。構文解析(ここで構文解析とは、辞書などを参照しながら言語を分析するものをいう)のように複雑さにより処理時間が増大し、プリンタのパフォーマンスを大きく低下させたり、メモリが多く必要になることはない。
【0012】
ユーザーの使用する環境や仕向によって、ユーザーまたは工場設定にて、プリンタ自体が有するパネル操作部やホストにインストールされたユーティリティソフトなどで、検出条件や設定の変更ができるようにしてもよい。そのため、パネル操作部、ユーティリティソフトなどに、エラー条件表示手段と変更手段が設けられる。
【0013】
エラーが検出された後は、ページやジョブのキャンセルにより、検出されたページをすぐさま削除できる。また、誤印字検出が完全でないのを補うため、削除前にユーザーに削除するページまたはジョブを表示、確認し、ユーザーの判断によって削除の実行の可否を判断するのもよい。そのためには、プリンタのパネル操作部やホストコンピュータにインストールされるユーティリティソフトに、エラーを表示する手段、誤印字ページを表示する手段および印字続行を選択する手段が設けられる。ユーザーは、誤印字されるページをプリント前に確認できれば、自分が印字しようとしたものではないことを確認できるため、そのぺージだけをキャンセルするか、ジョブをキャンセルするか判断できる。ユーザーにキャンセルを問い合わせるため、必要なプリントも間違えて削除してしまうことはない。
【0014】
プリンタがホストに報知する手段を有していたとしてもインタフェースに障害がありホストに報知できない場合などは、プリンタが有するパネル操作部にエラーを表示するように自動的に切り替えても良い。その切り替えは、データ処理部のホストと通信可能か判断することとともにファームウェアで行う。
【0015】
図1は本発明の実施形態のプリントシステムの概略構成を示す。ここでは、プリンタ100とそれにポートを介して接続されるホスト200、202を例に説明する。プリンタ100は、外部インタフェースとしてIEEE1284のパラレルインタフェースとイーサネットのネットワークインタフェースを備え、それらを介してプリントジョブを送信するホスト200、202と接続されているとする。プリンタ100は、外部とのインタフェース処理を行うデータ入力部102と、データ処理を行うMPU104、ROM106及びRAM108を備える。さらに、エンジンインタフェース部110を介してプリントエンジン112を制御する。ROM106には誤印字検出などを含む印字制御のファームウェアが格納される。プリンタには、さらに、プリント条件を設定するパネル操作部114と表示部116とフロッピーディスク装置118が設けられる。表示部116は、後で説明するように、検出された印字エラーや誤印字ページ(ラスタライズ後の画像)を表示でき、またエラー検出後の処理(印字続行など)を選択する画面を表示できる。フロッピーディスク120は、プリンタ100にインストールされるソフトウェアを記憶する記録媒体であり、フロッピーディスク装置118に挿入される。フロッピーディスク120には、後で図2と図3により説明するプリンタ100における処理が記憶されており、これをプリンタ100にインストールすることにより、図2と図3に示す処理をプリンタ100が実行可能となる。プリンタ100のプリントエンジン112以外の部分をデータ処理部と呼ぶことにする。外部インタフェースから送られてきたプリントジョブはページ記述言語等で記述されており、データ処理部ではそれを解釈し、ラスタライズしてビットマップデータに変換し、プリントエンジン112に送る。
【0016】
データ処理部のファームウェアは、ホストコンピュータ(PC)から送られてきたプリントジョブについて、ホストからの文字(フォント)コードをぺージに展開する時点で、誤印字のエラーを検出する。図2は、本システムにおける誤印字のエラー検出フローを示す。ジョブが受信された後、プリンタ100は、まず、文字列のエラーをカウントするエラーカウンタをリセットする(S10)。このエラーカウンタは、ページ毎にリセットする。そして、そのぺージに指定範囲のコード以外の文字列がN文字連続しているかをチェックする(S12)。数値Nは、固定値でもユーザー変更可能でもどちらでも良い。指定範囲外の文字列とは、ここでは、文字として割り当てられていないコードを指す。記号用コードも指定範囲外に加えても良い。例えば、”」%@§”といった4文字の文字列は通常文章として存在することは非常に少ない。よって、このような組み合わせがページ内に存在するとき、エラーカウンタをインクリメントする(S16)。そのほかに、カテゴリーの異なるコードの文字がランダムにM文字連続しているかもチェックする(S14)。この連続とは、1文字または複数文字ごとにカテゴリーの異なる文字が所定回数現れることである。例えば、"m変○%o"といったカテゴリーの異なる5文字が連続している文字列は、通常文章内に存在することは非常に少ない。このような組み合わせがページ内に存在するときも、エラーカウンタをインクリメントする。数値Mは、固定値でもユーザー変更可能でもどちらでも良い。1ページの全データが終了でなければ(S18でNO)、ステップS12に戻り、次のデータを処理する。
【0017】
1ページ内のデータを全部チェックすると、次に、エラーカウント値をチェックする(S20)。もしエラーカウント値が所定値Lより小さければ、文字コードを印字データに変換して、プリントを行う(S22)。
もしエラーカウント値が所定値L以上であれば誤印字のぺージが発生すると判断する。誤印字が起こることを判断した後は、ここでは、それをユーザーに報知し、プリントを続行するかの判断をあおぐ。具体的には、外部インタフェースを介し、プリントジョブを送信したユーザーのホストコンピュータ200、202に、これからプリントされるラスタライズ後の画像を送る(S24)。ホストコンピュータにはその画像を表示するユーティリティがインストールされており、ユーザーはその画像を見て、プリントを続行するか、そのジョブ全体を削除するか、そのページだけを削除するか判断できる(S26)。その判断(選択)はプリンタ100に送られる。
プリンタ100では、そのページだけ削除するのであれば、ページを削除した後で(S28)、ステップS10に戻り、次のぺージから同様なエラー検出を繰り返す。削除しない場合は、文字コードを印字データに変換して、プリントを行う(S22)。また、ジョブを削除すると判断する場合は、ジョブを削除する(S30)。
【0018】
このように、無駄が多いケースの誤印字を限定して検出し、誤印字されるぺージをプリント前に検出する。そのときプリントジョブまたはぺージを削除するか、またはプリント動作を一時停止させキャンセルするかを判断し、その他のまれなケースの誤印字は無視しプリントを継続する。これにより、プリントの生産性を低下させずに、無駄なプリントの発生を未然に効率よく防ぐ。
【0019】
また、先に述べたように、文字が数行しか書かれていないような無駄なページをプリントしないことが望まれる。このため、ページにある行数をカウントするカウンタと、所定行数以内であればエラーと判断する手段が設けられる。この行数(ライン)カウンタは、プリンタのデータ処理部のファームウェア等で実現できる。
【0020】
図3は、誤印字ではないが行数が少ないぺージを検出するフローを示す。ジョブが受信された後、プリンタ100は、行数をカウントする行数カウンタをリセットする(S50)。この行数カウンタは、ページ毎にリセットされる。そして、1行毎に文字データがあるかどうかチェックする(S52)。もしその行が空白行でなければ、行数カウンタをインクリメントする(S54)。1ページの全データがチェックされる(S56でYES)まで、この処理を続ける。ページが終了したとき、文字の存在する行がL'以上であれば(S58)、文字コードを印字データに変換して、通常にプリントされる(S60)。カウンタ値L'は、固定値とユーザー設定値のどちらでも良い。
【0021】
L'より小さければエラーと判断し、上述の誤印字のエラー検出と同様に、ホストコンピュータ200、202に、これからプリントされるラスタライズ後の画像を送り、ユーザーにプリントを続行するかの判断をあおぐ。ユーザーは、プリントされるラスタライズ後の画像を見て、プリントを続行するか判断する(S62)。すなわち、ユーザーはその画像を見て、そのジョブごと削除するか、そのページだけを削除するか選択できる。選択結果はプリンタ100に送られる、。
【0022】
プリンタ100では、そのページだけ削除する場合は、ページを削除した後で(S64)、ステップS50に戻り、次のぺージから同様なエラー検出処理を繰り返す。削除しない場合は、文字コードを印字データに変換して、プリントを行う(S60)。また、ジョブを削除すると判断する場合は、ジョブを削除する(S66)。
以上の処理により、ページ内の行数が少ないときの無駄なプリントを避けることができる。もちろんプリント中に、行数が少ないだけのページが発生することは多くありえるため、ジョブの最後のページにこの検出を限定しても良い。
【0023】
現実には、誤印字として少ない行数の意味不明な文字列のぺージが連続的に排出されるケースが多い。このような無駄を防止するには、前述の誤印字のエラー検出と行数カウントによる用紙無駄検出を組み合わせればよい。すなわち、行数カウントによるエラー検出と前記の誤印字検出条件とを組み合わせて、AND条件で誤印字を判断する。この組み合わせによるエラー検出で、検出しなくてもよいエラーを無視でき、無駄が多い誤印字のみの検出に限定できるため、効率の良い誤印字防止を実現できる。
【0024】
なお、ユーザーがエラー検出の組み合わせの設定を変更できるようにしてもよい。行数カウンタのカウント値のしきい値も、ユーザーが設定できるようにしてもよい。これによりユーザーがエラー検出のパラメータを変更できるため、ニーズにあった誤印字検出が行える。
【0025】
なお、本実施形態では、文字コードの印字にのみ言及しているが、当然画像データやベクターデータだけのぺージも存在するため、そのようなページは除外して行数カウントのエラー検出を行う。
【0026】
図2と図3に示されたフローでは、ホスト側で誤印字を検出した後の処理を選択していた。しかし、プリンタ側でも、表示装置114に、印字エラーや誤印字ページ(ラスタライズ後の画像)を表示し、また、エラー検出後の処理(印字続行など)をユーザーが選択する画面を表示してもよい。この場合、図2と図3のステップS26とS62の処理がプリンタ側で行われる。
【0027】
【発明の効果】
プリントされるデータが、意味のない文字列の並び(不要な文字列)であった場合や、所定領域(ページなど)に2、3行であった場合(行数が少なく必要でないプリント)に、簡単なアルゴリズムを用い生産性を著しく低下させることなく誤印字を防止できる。これにより、用紙の無駄を削減する。特にネットワークプリンタのようにオペレータがプリンタの近くにいないことが多いものは、無駄なプリントが出続けることを防止できる効果は高い。
プリント前にプリントデータが異常であることをユーザーへ知らせ、誤印字を未然に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る印刷装置の全体構成を示すブロック図
【図2】 誤印字防止のためのエラー検出のフローチャート
【図3】 不要プリントを防止するためのエラー検出のフローチャート
【符号の説明】
100 プリンタ、 104 MPU、 106 ROM、 200、202 ホストコンピュータ、 120 フロッピーディスク。

Claims (18)

  1. プリントジョブの文字コードを印字データに変換しプリントする印刷装置において、
    プリントジョブの1ページに文字コードがある行が所定数以下であることを検出し、かつ、プリントジョブの1ページに所定の文字コードが所定数連続して存在していることを検出する検出手段と、
    文字コードを印字データに変換して印字を行う印字手段と、
    プリントジョブの1ページに文字コードがある行が所定数以下であり、かつ、プリントジョブの1ページに所定の文字コードが所定数連続して存在していることが前記検出手段により検出された場合、誤印字が検出されたと判断し、前記プリントジョブの1ページまたはプリントジョブを削除するように前記印字手段を制御する制御手段と
    を備えたことを特徴とする印刷装置。
  2. プリントジョブの文字コードを印字データに変換しプリントする印刷装置において、
    プリントジョブの1ページに文字コードがある行が所定数以下であることを検出し、かつ、プリントジョブの1ページにカテゴリの異なる文字コードが所定数連続していることを検出する検出手段と、
    文字コードを印字データに変換して印字を行う印字手段と、
    プリントジョブの1ページに文字コードがある行が所定数以下であり、かつ、プリントジョブの1ページにカテゴリの異なる文字コードが所定数連続していることが前記検出手段により検出された場合、誤印字が検出されたと判断し、前記プリントジョブの1ページまたはプリントジョブを削除するように前記印字手段を制御する制御手段と
    を備えたことを特徴とする印刷装置。
  3. 前記検出手段は、前記プリントジョブの最後のページにおいて、文字コードがある行が所定数以下であることを検出することを特徴とする請求項1または2に記載の印刷装置。
  4. 前記検出手段は、前記プリントジョブの1ページが画像データやベクタデータだけのページである場合には、検出を行わないことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の印刷装置。
  5. さらに、前記所定の文字コードと前記所定数の少なくとも1つを設定する設定手段を備えたことを特徴とする請求項のいずれかに記載の印刷装置。
  6. さらに、送信元からプリントジョブを受信するインターフェースを備え、
    前記制御手段は、前記検出手段の検出結果を送信元に報知することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の印刷装置。
  7. プリントジョブを受信する受信ステップと、
    前記プリントジョブの1ページに文字コードがある行が所定数以下であることを検出し、かつ、前記プリントジョブの1ページに所定の文字コードが所定数連続して存在していることを検出する検出ステップと、
    プリントジョブの1ページに文字コードがある行が所定数以下であり、かつ、プリントジョブの1ページに所定の文字コードが所定数連続して存在していることが検出された場合、誤印字が検出されたと判断し、前記プリントジョブの1ページまたはプリントジョブを削除するように印字手段を制御する制御ステップと
    を有する印刷方法。
  8. プリントジョブを受信する受信ステップと、
    前記プリントジョブの1ページに文字コードがある行が所定数以下であることを検出し、かつ、前記プリントジョブの1ページにカテゴリの異なる文字コードが所定数連続していることを検出する検出ステップと、
    プリントジョブの1ページに文字コードがある行が所定数以下であり、かつ、プリントジョブの1ページにカテゴリの異なる文字コードが所定数連続していることが検出された場合、誤印字が検出されたと判断し、前記プリントジョブの1ページまたはプリントジョブを削除するように印字手段を制御する制御ステップと
    を有する印刷方法。
  9. 前記検出ステップは、前記プリントジョブの最後のページにおいて、文字コードがある行が所定数以下であることを検出することを特徴とする請求項7または8に記載の印刷方法。
  10. 前記検出ステップは、前記プリントジョブの1ページが画像データやベクタデータだけのページである場合には、検出を行わないことを特徴とする請求項のいずれかに記載の印刷方法。
  11. さらに、前記所定の文字コードと前記所定数の少なくとも1つを設定する設定ステップを有することを特徴とする請求項10のいずれかに記載の印刷方法。
  12. さらに、前記検出結果を送信元に報知する報知ステップを有することを特徴とする請求項11のいずれかに記載の印刷方法。
  13. プリントジョブを受信する受信ステップと、
    前記プリントジョブの1ページに文字コードがある行が所定数以下であることを検出し、かつ、前記プリントジョブの1ページに所定の文字コードが所定数連続して存在していることを検出する検出ステップと、
    プリントジョブの1ページに文字コードがある行が所定数以下であり、かつ、プリントジョブの1ページに所定の文字コードが所定数連続して存在していることが検出された場合、誤印字が検出されたと判断し、前記プリントジョブの1ページまたはプリントジョブを削除するように印字手段を制御する制御ステップと
    をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
  14. プリントジョブを受信する受信ステップと、
    前記プリントジョブの1ページに文字コードがある行が所定数以下であることを検出し、かつ、前記プリントジョブの1ページにカテゴリの異なる文字コードが所定数連続していることを検出する検出ステップと、
    プリントジョブの1ページに文字コードがある行が所定数以下であり、かつ、プリントジョブの1ページにカテゴリの異なる文字コードが所定数連続していることが検出された場合、誤印字が検出されたと判断し、前記プリントジョブの1ページまたはプリントジョブを削除するように印字手段を制御する制御ステップと
    をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
  15. 前記検出ステップは、前記プリントジョブの最後のページにおいて、文字コードがある行が所定数以下であることを検出することを特徴とする請求項13または14に記載の記録媒体。
  16. 前記検出ステップは、前記プリントジョブの1ページが画像データやベクタデータだけのページである場合には、検出を行わないことを特徴とする請求項1315のいずれかに記載の記録媒体。
  17. さらに、前記所定の文字コードと前記所定数の少なくとも1つを設定する設定ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したことを特徴とする請求項1316のいずれかに記載の記録媒体。
  18. さらに、前記検出結果を送信元に報知する報知ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したことを特徴とする請求項1317のいずれかに記載の記録媒体。
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