JP4328837B2 - 建設機械のクローラフレーム - Google Patents
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また、ケガキ、切断、折り曲げおよび溶接等の多くの工程が必要であると共に、溶接箇所が多くかつ複雑な溶接線のため溶接工数が増大し、製造に時間がかかり製造費が高価になるという欠点がある。
また、油圧ショベル等の建設機械をレンタルする業者は建設機械の洗浄を行った後洗浄場所に多量の泥土が溜まることになり、この泥土の廃棄が問題となる。
例えば、二股状のレグを、前方側レグと後方側レグの2つに分割して、ロストワックス鋳造法によりレグを製造する場合には、従来と同様に比較的小型のロウ形型枠を使用することができるので、自重等によるロウ形型枠の形状の変形をなくすることができ、精度が良く、外形に表面アラサもない木目の細かいレグを得ることができる。また、外形の表面が木目の細かいレグを得ることができることにより外観品質が向上すると共に、洗浄するときおよび走行するときに、泥土の滑りが良いので、泥土を地面に容易に落下させることができる。
本発明の第1実施例に係る建設機械のクローラフレームの実施の形態については図1から図4、図5、図6、図8(a)、(b)、および図9を用いて説明し、本発明の第2実施例に係る建設機械のクローラフレームの実施の形態については図1から図4、図5、図7、図8(a)、(b)、および図9を用いて説明し、また、本発明の第3実施例に係る建設機械のクローラフレームの実施の形態については図1から図4、図7、図9、図10(a)、(b)、および図11を用いて説明する。
まず、本発明の第1実施例に係る建設機械のクローラフレームの実施の形態について図面を用いて説明する。図1は本発明の第1実施例に係る建設機械のクローラフレームの外観斜視図、図2は本発明の第1実施例に係る建設機械のクローラフレームの平面図、図3は本発明の第1実施例に係る建設機械のクローラフレームの正面図、図4は本発明の第1実施例に係る建設機械のクローラフレームの側面図である。なお、以下の第2実施例、第3実施例に係る建設機械のクローラフレームの説明において、本発明の第1実施例に係る建設機械のクローラフレームの説明に用いた部材と同一の部材使用するときには符番を変えずにそのままその符番を使用するものとする。
なお、以下では従来例と同様に旋回作業機の走行方向を前後方向(トラックフレーム5の長手方向)といい、この前後方向に直行する横方向を左右方向という。
図7は本発明の第2実施例、第3実施例に係る建設機械のクローラフレームにおける中央フレームを構成する各部材を分解して示した分解斜視図である。図7に示すものも図6と同様に建設機械のクローラフレームにおける中央フレーム3を構成する各部材を分解して示した分解斜視図であり、図6と相違するところは、図6のものは、中央フレーム3がトラックフレーム5L,5Rの内側壁と平行な一定長さ(W)の平らな面板部分24Lb,24Rbと、これに続いてサークル台31の内周壁に合わせた円弧状の面板部分24Lc,24Rcとにより構成されている左右の側部支持板24L,24Rを1つの部材として具備しているのに対して、図7のものは、中央フレーム3がトラックフレーム5L、5Rの内側壁と平行な一定長さ(W)の平らな面板部分74Lb,74Rbと、これに続いて左右のトラックフレーム5L,5Rの内側壁に対して平行でなくやや後側が狭くなるように傾斜して引いた直線に合せた直線状の平らな面板部分74Lc,74Rcとを備えている左右の側部支持板74L,74Rを1つの部材として具備しているということである。この点で図7に示すものと図6に示すものとは相違している。図6に示すように左右の側部支持板24L,24Rの面板部分24Lc,24Rcをサークル台31の内周壁に合わせた円弧状に形成することが多少困難なところもあるので次善の方法として左右の側部支持板74L,74Rの面板部分74Lc,74Rcを直線状の平らな面板部分74Lc,74Rcとしたものである。また、左側の側部支持板74Lと右側の側部支持板74Rには油圧配管等が挿入される挿通孔74La,74Raが形成されている。
箱型形状の中央フレーム3を形成する場合において、左右の側部支持板74L,74Rを左右のトラックフレーム5L,5Rの内側壁に対して平行でなくやや後側が狭くなるように傾斜して引いた直線に合せて下面板73の上面、および上面板71の下面に配置すること、および図6に示すものより図7に示すもののほうが左右の側部支持板74L,74Rの下面板73の上面、および上面板71の下面に垂直に接合しその接合部を溶接固着する位置がより内側になるということで異なるところがあるが、その他の箱形形状の中央フレーム3を形成する方法等については上記の図6に示すものと全く同様であるので、ここではこれらの点については説明しない。
なお、図6に示す中央フレーム3における前面板25、後面板27、および左側の側部支持板24Lと右側の側部支持板24R、または図7に示す中央フレーム3における前面板75、後面板77、および左側の側部支持板74Lと右側の側部支持板74Rは共に、上面板21、または上面板71の上面にある旋回ベアリングを保持するサークル台31にかかる大きな上部旋回体の荷重を支持する為のものである。
中央フレーム3の左右側面に左側レグ7L、右側レグ7Rを取付けるときには、まず、中央フレーム3の左右の側面内側にある側部支持板に対面させて左側レグ7L、右側レグ7Rの基端部の筒状体の端部縁を挿入配置すると共に、前記上面板21、および下面板23の側部縁を前記の一体化した二股状のレグ7、すなわち、左側レグ7L、あるいは右側レグ7Rの前方側レグ7F、後方側レグ7Bの基端部の段差部7e、7eにあてがって接合させ、接合部はここでそれぞれ溶接固着される(図2、図5を参照)。
さらにまた、左右の後方側レグ7Bの基端部の後面壁の基端側の先端には接合部7mが形成されており、この接合部7mに中央フレーム3の後面板27の左右の側部縁が接合し、接合部はここでそれぞれ溶接固着される(図2、図5を参照)。
このような訳で、例えば、前方側レグ7F,あるいは後方側レグ7Bを別々にロストワックス鋳造法により製造する場合、ロウにより形成した型枠が極端に大きなものにならないので、自重等による型枠の変形も起こらないので、精度の良いレグ7(左側レグ7L、右側レグ7R)の製造が可能となると共に、このロストワックス鋳造法によりレグを製造すればレグ7の外形の表面粗さも木目の細かいものにすることができるので外観品質の向上を図ることができると共に、レグ7の外形の表面粗さが木目の細かいものになるので、泥土が付着してもしばらく経過すると泥土は地面に滑り落ちて行くので泥土の堆積がなくなるか、極めて少なくなる。このように、左側レグ7L、右側レグ7Rのそれぞれを前方側レグ7Fおよび後方側レグ7Bとに2分割して別々に鋳造により製造すれば、従来と同様に比較的小型の型枠が使用でき、鋳造方案が容易になるので、湯流れ、ガス抜き等もよくできて鋳造欠陥をなくすることが出来る。従って、製造コストも低減することができる。
図8は本発明の第1の実施例、第2の実施例に係る建設機械のクローラフレームのレグにおいて、2分割したレグの前方側レグの基端部の後側の端部縁と後方側レグの基端部の前側の端部縁とを接合させ、接合部を溶接固着して一体化した二股状のレグを形成することを示す図で、図8(a)は前方側レグの後側の端部縁と後方側レグの前側の端部縁とを嵌合し接合させ、接合部を溶接固着して一体化した二股状のレグを形成することを示す断面図、図8(b) は前方側レグの後側の端部縁と後方側レグの前側の端部縁とを突合せて接合させ、接合部を溶接固着して一体化した二股状のレグを形成することを示す断面図である。
まず、図8(a)について説明する。前方側レグ7Fの後側の端部縁の上面と下面間の上下方向の寸法を後方側レグ7Bの前側の端部縁の上面と下面間の上下方向の寸法より小さく形成すると共に、この前方側レグ7Fの後側の端部縁の上面と下面を後方側レグ7Bの前側の端部縁の上面と下面に嵌合させると、前方側レグ7Fの後側の端部縁の上面と下面と、後方側レグ7Bの前側の端部縁の上面と下面とが重なり合うようになり、この重なり合う上面と下面の付近に接合部7dが形成され、この部分がJ形開先35となる。この接合部7dの部分、すなわち、J形開先35の部分を溶接して前方側レグ7Fと後方側レグ7Bとを一体化し、二股状の左側レグ7L、あるいは右側レグ7Rを形成する。接合部7dは所定の幅を持っているので、この幅7dを生かして溶接をこの幅全域に行うことにより前方側レグ7Fと後方側レグ7Bとの一体化が強固のものとなる。
なお、前記接合部7d、すなわち、J形開先35の部分を溶接により埋めるようにすると共に、前方側レグ7Fの表面と後方側レグ7Bの表面とも面一になるようにレグの外表面を溶接して調整することにより二股状の左側レグ7L、あるいは右側レグ7Rの外観品質をさらに向上することができる。
前方側レグ7Fの後側の端部縁の上面と下面の上下方向の寸法を後方側レグ7Bの前側の端部縁の上面と下面の上下方向の寸法とを同じに形成すると共に、この前方側レグ7Fの後側の端部縁の上面と下面の端部の断面の肉厚を最後端に行くにつれて薄くなるように斜め下に傾斜してその肉厚を欠除させ、また、後方側レグ7Bの前側の端部縁の上面と下面の端部の断面の肉厚を最先端に行くにつれて薄くなるように斜め下に傾斜してその肉厚を欠除させる。このようにして形成した前方側レグ7Fの後側の端部縁の上面と下面の端部の最後端と後方側レグ7Bの前側の端部縁の上面と下面の端部の最先端とを突合せを行うと、両者の突合せを行った付近には接合部7dが形成されると共に、V形開先39が形成される。前方側レグ7Fと後方側レグ7Bとの一体化を図るときには、この接合部7dのところに予め裏金41をあてがって溶接することにより強固の溶接が可能となる。
図9は本発明の第1実施例〜第3実施例に係る建設機械のクローラフレームの中央フレームの上面板、下面板の左右の側部縁間に一体化した二股状レグの基端部の筒状体の端部を挿入配置すると共に、該一体化した二股状レグの基端部の上面、下面の段差部に中央フレームの上面板、下面板の側部縁を接合させ接合部を溶接固着する構造、および中央フレームの上面板、下面板の側部縁から少し内側の適宜位置に垂直に接合してその接合部を溶接固着している側部支持板の構造を説明する断面図である。なお、本発明の第1実施例を説明するため現在の図9において用いられている符番は、図6に付されている符番と、および図5に付されている符番を使用しているが、これを本発明の第2実施例を説明するときには、図7に付されている符番、および図5に付されている符番に読み替え、そしてまたこれを本発明の第3実施例を説明するときには、図7に付されている符番、および図10(a)、(b)に付されている符番に読み替えるものとする。
また、建設機械のクローラフレームの中央フレームの上面板、下面板の左右の側部縁間に一体化した二股状レグの基端部の筒状体の端部を挿入配置すると共に、該一体化した二股状レグの基端部の上面、下面の段差部に中央フレームの上面板、下面板の側部縁を接合させ接合部を溶接固着する構造については、本出願の明細書の段落番号(0035)で、および中央フレームの上面板、下面板の側部縁から少し内側の適宜位置に垂直に接合してその接合部を溶接固着している側部支持板の構造については、本出願の明細書の段落番号(0023)〜(0027)で一通り説明しているので、図9はこれらの段落番号のところで説明されていない部分を中心に説明する。
また、中央フレーム3の下面板23と、前記二股状レグ7(右側レグ7L,左側レグ7R)の前後方側レグ7F、7Bの基端部の筒状体の下面とが重なり合うことにより接合部7dが形成され、この部分がJ形開先35となる。このJ形開先35の部分を溶接して中央フレーム3に一体化した二股状レグ7を固着する。
J形開先35は多少の幅があり、多少の幅があるところを溶接により完全に埋めることにより強固な固着が可能となる。また、外観品質向上のために前記J形開先35のところを溶接で埋めたときに、中央フレームの上面板21および下面板23の表面と、一体化した二股状レグ7の前方側レグ7Fと後方側レグ7Bとの基端部の上面と下面の表面とが面一になるようにすることがよい。
なお、前記前方側レグ7Fと前記後方側レグ7Bとの基端部の上面と下面の段差部7eの境界線の形状は図2に示すように中央フレーム3の上面板21および下面板23の側部縁が形成する直線形状、曲線形状と同じものになる。
側部支持板24L、24Rは図2で示すように、中央フレーム3の上面板21、下面板23の側部縁から少し内側の適宜位置に垂直にそれぞれ接合して、その接合部を溶接36,36により固着されている。左側の側部支持板24L、右側の側部支持板24Rは、下面板23の前部においてその左右方向の幅が一定の長さ(W)だけ同じにされている箇所があるが、この長さ(W)とほぼ同じだけ左のトラックフレーム5Lの内側壁と平行な面板部分24Lb、24Rbを形成し、これに続いて左外側に、右外側にふくらみ、サークル台31の内周壁に沿うように円弧状の面板部分24Lc、24Rcとから構成されている。また、左側の側部支持板24L、右側の側部支持板24Rには油圧配管37等が挿入される挿通孔24La,24Raが形成されている。この挿通孔24La,24Raは図6,図1で示すように後方側レグ7Bの基端部の筒状体の端部口につながるようにするため、サークル台31の内周壁に沿うように円弧状に形成されている面板部分24Lc、24Rcの後方側レグ7B側にその挿通孔24La,24Raが形成されている。図6、図1においては挿通孔24La,24Raは1つしか形成されていないが、必要に応じて前方側レグ7Fの基端部の筒状体の端部口につながるところにもう1つの挿通孔24La,24Raを設けてもよい。
また、左側の側部支持板24L、右側の側部支持板24Rは、サークル台31に係る上部旋回体の荷重を縦方向に支持するために設けられている部材であるが、最初、中央フレームを組立てて行くときに、下面板23の上面の左右の側部縁から少し内側の適宜位置に垂直に側部支持板24L、24Rを接合させて側部支持板24L、24Rの内側と外側の接合部36,36を溶接する。そして同様に下面板23の上面の後側の半楕円形の側部縁からやや内側の適宜位置に垂直に後面板27を接合させて後面板27の内側と外側を溶接する。それから、前面板25 の上端部、左右の側部支持板24L、24Rの上端部、および後面板27の上端部に、上面板21を、下面板23の形状に合わせて被せる。上面板21の下面に、前面板25の上端部、左右の側部支持板24L、24Rの上端部、および後面板27の上端部が接合してその接合部を孔21aを通じで内側からそれぞれ溶接固着して、続いて外側からそれぞれのところを溶接して1つの中央フレーム3が形成する。図9は、その内の左右の側部支持板24L、24Rが下面板23の上面、上面板21の下面に接合してその接合部が内側、外側から溶接されている断面状態のみが示されている。
なお、中央フレーム3の上面板21と、下面板23の側部縁間の左右の側面に一体化している前方側レグ7F、後方側レグ7Bの基端部の筒状体の端部を挿入配置すると、該前方側レグ7F、後方側レグ7Bの基端部の筒状体の端部は適宜の間隔をおいて該左側の側部支持板24L、右側の側部支持板24Rに対面することになる。
図10は本発明の第3実施例に係る建設機械のクローラフレームにおけるレグの構造と、この構造による前方側レグと後方側レグとを一体化して二股状のレグを形成すること、およびこれらの一体化したレグを中央フレームに挿入配置し中央フレームの各部材と接合して溶接固着される構造を示す斜視図で、図10(a)は、特に、前方側レグの基端部の後側の端部縁を後方側レグの基端部の前側の端部縁に嵌合させることにより重合わせて接合を行いこの接合部を溶接固着することにより一体化した二股状のレグを形成することを説明する斜視図、そして、図10(b)は、特に、前方側レグの基端部の後側の端面に形成されている縦板と後方側レグの基端部の前側の端面に形成されている縦板とを前後方向において突合せにより接合し、この接合部の上部縁と下部縁を溶接固着することにより一体化した二股状のレグを形成することを説明する斜視図である。
図10(a)に示す二股状のレグ57(左側レグ57L、右側レグ57R)も上記図5に示す二股状のレグ7(左側レグ7L、あるいは右側レグ7R)の前方側レグ7Fと後方側レグ7Bと同様に、二股状のレグ57(左側レグ57L、あるいは右側レグ57R)を前方側レグ57Fと後方側レグ57Bとに2分割し、これらを鋳鋼鋳物で形成したものであり、そして、その後、この2分割にして鋳鋼鋳物で形成したものを一体化して二股状のレグ57を形成したものである。
本発明の第3実施例に係る実施の形態において鋳鋼鋳物で形成する前方側レグ57Fと後方側レグ57Bの形状等は以下の通りである。
前方側レグ57Fの基端部の後側の端部面にある縦板57aが後方側レグ57Bの基端部の前端部の上面と下面の間に挿入嵌合することにより、前方側レグ57Fの基端部の後端部の上面と下面の後端と後方側レグ57Bの基端部の前端部の上面と下面の前端との間に、接合部57dが形成されると共に、この接合部分がJ形開先59になる。そして、この接合部57dの部分、すなわち、J形開先59の部分を溶接して前方側レグ57Fと後方側レグ57Bとを一体化して二股状のレグ57(左側レグ57L、あるいは右側レグ57R)を形成する。
なお、前記段差部57g,57mが設けてある縦板が比較的厚くしてある場合には、前記縦板57aだけを形成して、前記縦板57bは省略しても良い。
前方側レグ67F、および後方側レグ67Bの基端部の筒状体の端部67cは共にその断面形状が略長方形に形成してある。上記の図5で示す本発明の第1実施例、第2実施例における前方側レグ7Fの基端部の後側の端部面、および後方側レグ7Bの基端部の前側の端部面には壁が形成されていないが、図10(b)に示す本発明の第3実施例に係る建設機械のクローラフレームにおけるレグにおいては、前方側レグ67Fの基端部の後側の端部面には壁、すなわち、縦板67aが、および後方側レグ67Bの基端部の前側の端部面には壁、すなわち、縦板67bが設けられている。前方側レグ67Fの基端部の後端部の上面、下面間の上下方向の寸法と後方側レグ67Bの基端部の前端部の上面、下面間の上下方向の寸法を同じにする。また、前方側レグ67Fの基端部の後端部の縦板67aの上下の角部は断面三角形状の面取りを行い切落すると共に、後方側レグ67Bの基端部の前端部の縦板67bの上下の角部は断面三角形状の面取りを行い切落する。上記のように基端部の上面、下面間の寸法を同じにした前方側レグ67Fの基端部の後端部にある縦板67aに、後方側レグ67Bの基端部の前端部にある縦板67bを突合せにより接合させ、縦板67aと縦板67bの突合せが行われる面の上下にV字状の切落部からなる接合部67d、すなわち、V形開先69が形成される。そして、この接合部67dの部分、すなわち、V形開先69の部分を溶接して前方側レグ67Fと後方側レグ67Bとを一体化して二股状のレグ67(左側レグ67L、あるいは右側レグ67R)を形成する。
図11は、本発明の第3実施例に係る建設機械のクローラフレームの平面図で、特に、中央フレームの左右の側面に挿入配置され、中央フレームの各種部材と接合しその接合部を溶接固着される本発明の第3実施例に係る建設機械のクローラフレームにおけるレグの中央フレームに対する配置と溶接固着構造を示す平面図ある。
図11に搭載されているレグは図10(a)、図10(b)に示されている本発明の第3実施例に係る建設機械のクローラフレームにおけるレグ57、67であり、また、図11に搭載されている中央フレームは図7に示されている本発明の第2実施例、第3実施例に係る建設機械のクローラフレームにおける中央フレーム3である。図11に示されている符番は本出願における共通部品における符番と、特に図10(a)のレグ57の説明で用いている符番、および図7の中央フレーム3の説明で用いている符番が付してあり、上記図10(b)のレグ67の説明で用いている符番は使用していないが、上記図10(b)のレグ67であってもその中央フレーム3(図7に示すもの)の左右の側面に挿入配置され、中央フレーム3の各種部材と接合しその接合部を溶接固着される本発明の第3実施例に係る建設機械のクローラフレームにおけるレグの配置と溶接固着構造は同じである。従ってレグ67についてはレグ57の符番を読み替えるものとする。
(a)本発明の第1実施例に係る実施の形態において、一体化した二股状のレグ(左側レグ、右側レグ)の前方側レグと後方側レグの基端部の筒状体の端部の形状をサークル台31の内周面と略同一の曲率の円弧面に形成される、としたが、これを止めて左右方向の長さを一定にする(例えば、トラックフレームの内側壁に固着されているレグの外方端部から測って一体にした二股状のレグの基端部の筒状体の端部までの長さを一定値Sにする)。そして、これによりレグの前方側レグ、後方側レグの複雑な鋳型形状を回避する。勿論、このときには図7に示す中央フレームとして側部支持板が直線状のものが使用されているものを採用することになる。
(b)また、上記において、本発明の第3実施例に係る建設機械のクローラフレームのレグにおいて、共に中央フレームの側面にサークル台31にかかる上部旋回体の荷重を支持するため側部支持板(図6においては側部支持板24L,24R、図7においては側部支持板74L,74Rを参照)を具備しているものとして説明を行ったところであるが、本発明の第3実施例に係る建設機械のクローラフレームのレグにあっては、サークル台31にかかる上部旋回体の荷重を支持するため縦壁(縦板)がレグ自体の各所に備わっている{例えば図10(a)においては、前方側レグ57Fの基端部の後端部にある縦板57aと後方側レグ57Bの基端部の前端部にある縦板57b、図10(b)においては、前方側レグ67Fの基端部の後端部にある縦板67aと後方側レグ67Bの基端部の前端部にある縦板67b}ので、中央フレーム3の左右の側面にサークル台31にかかる上部旋回体の荷重を支持するため側部支持板74L,74Rを必ず備えるものでなくはならないということではなく、これらの側部支持板74L,74Rを省略してもよい。
(c)そしてまた、図10(a)、図10(b)に示す本発明の第3実施例に係る建設機械のクローラフレームのレグ57、67(左側レグ、右側レグ)の前方側レグ、後方側レグにおいて断面が略長方形の基端部の筒状体の端部は、その左右方向の長さが一定Sにされているが、これを止めて、レグ57、67(左側レグ57L,67L、あるいは右側レグ57R、67R)の前方側レグ、後方側レグの略長方形の基端部の筒状体の端部57c、67cの形状を上記のサークル台31の内周面と略同一の曲率の円弧面に形成すると共に、これをサークル台31の円弧状の内周面の真下に挿入配置する。
これらのものも本発明の第3実施例に係るクローラフレームに係る1つの実施の形態をなすものである。
3…中央フレーム
21、71…上面板
21a,71a…孔
23、73…下面板
24L,74L…左側の側部支持板
24R,74R…右側の側部支持板
24La,24Ra…挿通孔
74La,74Ra…挿通孔
25、75…前面板
27、77…後面板
5…トラックフレーム
5L…左側トラックフレーム
5R…右側トラックフレーム
7、57、67…レグ
7L、57L、67L…左側レグ
7R、57R、67R…右側レグ
7F、57F、67F…前方側レグ
7B、57B、67B…後方側レグ
7d、57d、67d…接合部
7e、57e、67e…段差部
7g…段差部
7m…接合部
57g、67g…段差部
57m、67m…段差部
7i、7j…フランジ部
7k…コ字状のフランジ部
11…左側支持枠、右側支持枠
13…前部垂直板
15…後部垂直板
17…アイドラ支持体
19…駆動輪支持体
31…サークル台
65…左側穴部、右側穴部
Claims (2)
- 2股状のレグを前方側レグ(7F、57F、67F)と後方側レグ(7B、57B、67B)とに2分割にして鋳鋼鋳物で形成し、前方側レグ(7F、57F、67F)と後方側レグ(7B、57B、67B)とを一体化し、この一体化したレグ(7F、7B)、(57F、57B)、(67F、67B)の基端部を中央フレーム(3)の左右の側面にそれぞれ挿入配置し、前記レグの基端部と前記中央フレームの上下(21、23)、(71、73)、前後プレート(25、27)、(75、77)と全周に渡って溶接(全周溶接)するようにしたことを特徴とする建設機械のクローラフレーム。
- 前記一体化したレグの基端部を前記中央フレームの左右の側面にそれぞれ挿入配置し、前記レグの基端部と前記中央フレームの上下、前後プレートと全周に渡って溶接(全周溶接)するようにしたことを特徴とする請求項1記載の建設機械のクローラフレーム。
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