JP4328837B2 - 建設機械のクローラフレーム - Google Patents

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Description

本発明は、建設機械のクローラフレームに係り、特に、油圧ショベル等の下部走行体に用いて好適な建設機械のクローラフレームに関する。
従来、例えば油圧ショベル等の旋回作業機では、無限軌道帯である回転自在なクローラを左右に有するクローラ走行装置が採用されており、このクローラ走行装置は装置本体としてトラックフレーム(本願においてはクローラフレームに相当)を備えている。かかる旋回作業機のトラックフレームは、一般に、作業機、キャビン、エンジン等が搭載されている旋回フレームを回転自在に支持する旋回ベアリングを中央上部に有するセンタフレーム(本願においては中央フレームにレグをつけたものに相当)と、このセンタフレームの左右両側壁に溶接接合された脚部により連結され、前後方向に延びる左右一対のサイドフレーム(本願においてはトラックフレームに相当)を備えている。
旋回フレームに加わる荷重を十分に支えるようにするため、上記の旋回ベアリングをその中央上部に有するセンタフレームと、このセンタフレームとサイドフレームとを連結する脚部の両者を鋼板等の板金溶接加工により形成している。すなわち、センタフレームと、脚部とを形成するに際して、まず、前後一対の縦壁と、および走行方向に平行な左右の縦壁を旋回ベアリングの真下に溶接固定すると共に、前記前後一対の縦壁の左右の端部をサイドフレームに溶接固定する。そして、この前後一対の縦壁と、および走行方向に平行な左右の縦壁の上端部と、下端部とを覆うように、これらの上面、下面に上部連結板と下部連結板を溶接固定することによりセンタフレームと、このセンタフレームとサイドフレームとを連結する脚部を形成している。(下記の特許文献1を参照)。
また、センタフレームと、脚部とを形成するに際して、旋回ベアリングを載置する部材を中央に丸胴で形成すると共に、この丸胴に左、右のサイドフレームにまで延びる4本の脚部を鋼板等の板金溶接加工により形成する。これら4本の脚部は旋回ベアリングにかかる荷重を支持できるようにするため、前後2枚、合計8枚の縦板部材を適宜用いて脚部を形成する。そして、脚部を形成する縦板部材の上端部と下端部は、上面板、および下面板で覆うようにしている。(下記の特許文献2を参照)。
さらにまた、センタフレームが、鋼板等の板金溶接加工によりサイドフレームに連結する脚部と共に形成するに際して旋回ベアリングを載置する台板を左右の縦部材、前縦部材、および後縦部材で支持して旋回ベアリングにかかる荷重をこれらにより直接受けもつようにすると共に、これらの縦部材の上端と下端にはかぶせ板を溶接することにより左、右のサイドフレームにまで延びる4本の脚部も連続して形成するようにしている。(下記の特許文献3を参照)
特開平11−93209号公報 特開平8−72615号公報 特開2000−230252公報
中央フレーム(上記の特許文献1〜3においてはセンタフレームから脚部を外したものに相当)は、左右のトラックフレーム(上記の特許文献1〜3においてはサイドフレームに相当)間を鋼板等の板金溶接加工で形成した4本の脚部で連結するようにしているため、この4本の脚部を形成する鋼板等の形状が多岐にわたり板取が複雑であり、部材点数も多くなる。
また、ケガキ、切断、折り曲げおよび溶接等の多くの工程が必要であると共に、溶接箇所が多くかつ複雑な溶接線のため溶接工数が増大し、製造に時間がかかり製造費が高価になるという欠点がある。
また、中央フレームは左右のトラックフレーム(上記の特許文献1〜3においてはサイドフレームに相当)に連結する左右に延びる脚部を有し、この脚部は上面が、トラックフレームに向かって比較的ゆるやかな斜め下方に傾斜する平らな鋼板で形成されているため、油圧ショベル等が掘削作業、旋回運搬作業を行うとき、あるいは、油圧ショベル等が走行するときに飛んできたり浸入したりしてくる泥土が該脚部等の上面に多量に付着、堆積する。この付着、堆積した泥土は、やがて中央フレームの上部中央部にあるリングギヤ付き旋回ベアリングに浸入してこれを損傷させる原因となる。また、脚部に付着、堆積した泥土は、やがてトラックフレームの上面に移動して溜り、そして、この溜まった泥土は上転輪の回転を阻止したり、上転輪を偏摩耗させたりする原因となる。
また、堆積した泥土は洗浄により除去することになるが、除去するために多量の洗浄水と多くの洗浄工数がかかり洗浄の費用が増大する。
また、油圧ショベル等の建設機械をレンタルする業者は建設機械の洗浄を行った後洗浄場所に多量の泥土が溜まることになり、この泥土の廃棄が問題となる。
本発明は上記の問題点に着目してなされたもので、トラックフレームに連結する中央フレームのレグを鋳鋼鋳物で形成することにより、製造が簡単であり、また、泥土の付着、堆積が少なくその洗浄が容易である建設機械のクローラフレームのレグを提供することを目的とする。
さらにまた、中型機以上の機種にもこの鋳鋼鋳物で形成したレグを用いることにすると、レグの外形形状が大きくなることに伴い鋳鋼鋳物の型枠も大きいものとなり、湯流れ、ガス抜き等も悪くなり、また、鋳造方案が複雑になり鋳造欠陥が発生し易く、製造コストも増大するという問題が生ずる。本発明はこの問題点にも着目してなされたもので、トラックフレームと左右のトラックフレームとを連結する二股状のレグを2分割にして鋳鋼鋳物で製造して上記の鋳造上の問題が生ずることがないようにした建設機械のクローラフレームを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る建設機械のクローラフレームの発明では、2股状のレグを前方側レグと後方側レグとに2分割にして鋳鋼鋳物で形成し、前方側レグと後方側レグとを一体化し、この一体化したレグの基端部を中央フレームの左右の側面にそれぞれ挿入配置し、前記レグの基端部と前記中央フレームの上下、前後プレートと全周に渡って溶接(全周溶接)するようにしている。
上記のクローラフレームによれば、トラックフレームと中央フレームとを連結するレグを鋳鋼鋳物で造ることにより、板金で形成するときのような複雑な溶接線がなくなるとともに溶接線を短くでき、溶接加工が容易になり加工工数を大幅に低減することができ、また、鋼板等の部分を少なくしたので、材料の節約が可能となった。さらにまた、二股上のレグを前方側レグと後方側レグとに2分割にして鋳鋼鋳物で造ることにより、レグの外形形状を小型にすることができる。
これにより、比較的大きな中型機以上の油圧ショベルに使用するレグを鋳鋼鋳物で製造する場合であっても、従来と同様にあまり大きくない型枠が使用でき、鋳造方案が容易になるとともに、湯流れ、ガス抜き等が良くできて、鋳造欠陥をなくすことができて、製造コストも低減することができる。
例えば、二股状のレグを、前方側レグと後方側レグの2つに分割して、ロストワックス鋳造法によりレグを製造する場合には、従来と同様に比較的小型のロウ形型枠を使用することができるので、自重等によるロウ形型枠の形状の変形をなくすることができ、精度が良く、外形に表面アラサもない木目の細かいレグを得ることができる。また、外形の表面が木目の細かいレグを得ることができることにより外観品質が向上すると共に、洗浄するときおよび走行するときに、泥土の滑りが良いので、泥土を地面に容易に落下させることができる。
また、レグは、後述するように前方側レグと後方側レグの接合部が所定の幅の接合部分を有して溶接されているため前方側レグと後方側レグとが強固に一体となり、剛性は増大する。そしてまた、中央フレームの各部材に、前方側レグおよび後方側レグとを一体化して形成した二股状のレグの基端部が全周に渡って接合するように構成され、この接合部を(全周溶接)固着するようにしたので強固な構造となり、中央フレームで受けた上部旋回体の荷重はレグに確実に伝達され、そしてその荷重はレグを介してトラックフレームに均等に伝達され支持される。
また、鋳鋼鋳物製のレグは、その断面を上面が凸型形状、一例としてその断面を上面が凸型形状の五角形にしているため、レグの上面の凸部に泥土が堆積するようなことはあまり起こらない。レグの上面の凸部に泥土が堆積したとしても、例えば、ロストワックス鋳造法により製造したレグの外表面は木目が細かいことも加わり泥土が固着する前に走行時の振動等により容易に地面に滑り落ちて行く。このためレグの上面の凸部に泥土の堆積はないか、あるいはあったとして非常にその量が少ないものとなる。レグの上面の凸部に泥土が堆積することが非常に少なくなるので、油圧ショベルを洗浄する洗浄水量と洗浄工数を少なくすることができ洗浄費用を大きく低減することができる。また、レンタル業者等においては油圧ショベルの洗浄時に洗浄場所に泥土が溜まることになるが、この泥土の溜まる量を非常に少なくすることができるため廃棄場所に関する問題も少なくすることができる。
また、レグに堆積される泥土が少なくなるのに伴ってトラックフレームに堆積する泥土も少なくなり、上転輪の回転をスムーズにするため上転輪の偏磨耗を防止することができる。同様にレグに堆積される泥土が少なくなり、旋回ベアリングに付着する泥土が極めて少なくなり、同ベアリングを損傷させることも殆どなくなる。
以下、本発明の各実施例に係る建設機械のクローラフレームの最良の形態について図面を参照して説明する。
本発明の第1実施例に係る建設機械のクローラフレームの実施の形態については図1から図4、図5、図6、図8(a)、(b)、および図9を用いて説明し、本発明の第2実施例に係る建設機械のクローラフレームの実施の形態については図1から図4、図5、図7、図8(a)、(b)、および図9を用いて説明し、また、本発明の第3実施例に係る建設機械のクローラフレームの実施の形態については図1から図4、図7、図9、図10(a)、(b)、および図11を用いて説明する。
まず、本発明の第1実施例に係る建設機械のクローラフレームの実施の形態について図面を用いて説明する。図1は本発明の第1実施例に係る建設機械のクローラフレームの外観斜視図、図2は本発明の第1実施例に係る建設機械のクローラフレームの平面図、図3は本発明の第1実施例に係る建設機械のクローラフレームの正面図、図4は本発明の第1実施例に係る建設機械のクローラフレームの側面図である。なお、以下の第2実施例、第3実施例に係る建設機械のクローラフレームの説明において、本発明の第1実施例に係る建設機械のクローラフレームの説明に用いた部材と同一の部材使用するときには符番を変えずにそのままその符番を使用するものとする。
図1から図4に示すクローラフレーム1は、建設機械、例えば、油圧ショベル等の旋回作業機に用いられ、無限軌道帯であるクローラを有するクローラ走行装置に採用されている。
なお、以下では従来例と同様に旋回作業機の走行方向を前後方向(トラックフレーム5の長手方向)といい、この前後方向に直行する横方向を左右方向という。
クローラフレーム1は、主に、中央フレーム3と、この中央フレーム3の左右両側に配設され、車体の前後方向に延びた左側トラックフレーム5L、右側トラックフレーム5Rと、中央フレーム3の左側の側面と左側トラックフレーム5Lとを連結する左側レグ7Lおよび中央フレーム3の右側の側面と右側トラックフレーム5Rとを連結する右側レグ7Rとからなっている(図1、図2を参照)。 左側トラックフレーム5L、右側トラックフレーム5Rは、その長手方向の中央部に配設される門型断面の支持枠11と、この支持枠11の前後端に前側垂直板13、後側垂直板15が設けられており、そしてまた前側垂直板13、後側垂直板15を介して支持されるアイドラ支持体17および駆動輪支持体19とを備えている。アイドラ支持体17、および駆動輪支持体19には図示していないがそれぞれアイドラ、および駆動輪が支持されるようにされている(図1、図2を参照)。
次に、図6と図7について説明する。図6は、本発明の第1実施例に係る建設機械のクローラフレームにおける中央フレームを構成する各部材を分解して示した分解斜視図で、特に、中央フレームがトラックフレームの内側壁と平行な一定長さの平らな面板部分と、これに続いてサークル台の内周壁に合わせた円弧状の面板部分とを備えている左右の側部支持板を1つの部材として有する場合の分解斜視図である。図7は、本発明の第2実施例に係る建設機械のクローラフレームにおける中央フレームを構成する各部材を分解して示した分解斜視図で、特に、中央フレームがトラックフレームの内側壁と平行な一定長さの平らな面板部分と、これに続いてトラックフレームの内側壁に対して平行でなくやや後側が狭くなるように傾斜して引いた直線に合せた直線状の平らな面板部分とを備えている左右の側部支持板を1つの部材として有する場合の分解斜視図である。
まず、図6について説明する。 中央フレーム3は、鋼板等を板取りして形成し、主として、上面板21、下面材23、左側の側部支持板24Lと右側の側部支持板24R、前面板25、および後面材27からなっている。上面板21の外形は全体的にいえば略半楕円形状に形成されており、その中央部分には図示しないスイベルジョイントあるいは油圧配管等が挿入される孔21aがあけられている。上面板21の外形をあと少し詳しく説明すると、半楕円形状の縁部が形成されていない側が、中央フレーム3に組立てた場合、前側に相当し、そこには左右方向に延びる直線状の辺が存在する。そして、上面板21の前部は一定の長さWだけ左右方向の幅が同じにされており、これに続いて後側に半楕円形状の縁部が形成されている。
下面板23は、外形が上面板21と同様であり、全体的にいえば略半楕円形状により形成されている。本発明の実施例に係る形態においては、図6に示すように下面板23の前側にはこの下面板23に垂直でこの下面板23と一体の前面板25が設けられている。下面板23の形状をあと少し詳しく説明すると、前面板25に続く下面板23の前部において一定の長さ(W)だけその左右方向の幅が同じにされており、そして、これに続いて後側に半楕円形状の縁部が形成されている。左側の側部支持板24Lは、下面板23の前部においてその左右方向の幅が一定の長さ(W)だけ同じにされている箇所があるが、この長さ(W)とほぼ同じだけ左のトラックフレーム5Lの内側壁と平行な面板部分24Lbと、これに続いて左外側にふくらみ、サークル台31の内周壁に沿うように円弧状の面板部分24Lcとから構成されている(図2も参照)。また、右側の側部支持板24Rは、勝手違いであり構成は同じであるため省略する。そしてまた、左側の側部支持板24Lと右側の側部支持板24Rには油圧配管等が挿入される挿通孔24La,24Raが形成されている。前面板25は長方形の長い板材で形成することになるが、本発明の実施例に係る形態においては、図6に示すように前面板25は下面板23の楕円形状でない側の辺、すなわち、前側の辺を所定の幅だけ垂直に折り曲げて一体的に形成しているが、これを止めて、長方形の長い板材の前面板25と、および全体的にみて略半楕円形状の下面材23とをそれぞれ所定の大きさに板取りして、別々に形成しても良い。さらにまた、後面板27は、長方形の板材を中央の面を境にして左右方向の所要位置で折り曲げて3つの面を形成して構成されている。図6に示す後面板27は中央の面を左右の面より幅を広くして形成してある。後面板27の中央の面の幅の広さ等を適宜調節して後面板27の左右にある面板の側部縁が後述する左右の二股状のレグの後方側レグの後面部に確実に接合出来るように形成する(図2も参照)。
次に箱型形状の中央フレーム3を形成する方法について説明する。下面板23の上面の一定の長さ(W)だけ左右方向の幅が同じにされている部分、そして、この後側の半楕円形状の部分の縁部から適宜内側で、サークル台31の内周壁の直下になるように前記の左右の側部支持板24L,24Rの円弧状の面板部分24Lc、24Rcが配置されるような位置に左右の側部支持板24L,24Rを垂直接合してこの接合部を溶接固着し、平行の面板部分24Lb,24Rbの前方部は前面板25の後面に接合してこの接合部を溶接固着する。そして、前記下面板23の後側の楕円形状の端部縁から少し内側の上面には、長方形の板材を中央の面を境にして左右方向の所要位置で折り曲げて3つの面を形成して構成されている後面板27を垂直に接合してこの接合部を溶接固着する。なお、後面板27の3つの面の中央の面が丁度下面板23の後側の楕円形状の端部縁の中央に来るように調整配置する。また、後面板27の左右の面板の側部縁は後述する二股状のレグの後方側レグの基端部の後部表面7mに接合してその接合部を溶接する。そしてまた、前記円弧状の面板部分24Lc,24Rcの後側の側部縁は左右の二股状のレグの後方側レグの基端部の後部内面に接合してその接合部を溶接する(図2も参照)。また、前記左右の側部支持板24L,24Rの高さと、前記後面板27の高さは、前記前面板25の高さと同じになるようにされている。
前記前面板25の上端部、そして、前記左右の側面板24L、24Rの上端部、および後面板27の上端部に、上面板21の下面を前記下面板23の形状に対応させて接合させその接合部を溶接固着する。このようにすることにより、底部には下面板23を、周りには前面板25,左右の側部支持板24L,24R、および後面板27を、上部にはその中央に孔21aがあけられている上面板21からなる箱形形状の中央フレーム3が形成される。
次に、図7について説明する。
図7は本発明の第2実施例、第3実施例に係る建設機械のクローラフレームにおける中央フレームを構成する各部材を分解して示した分解斜視図である。図7に示すものも図6と同様に建設機械のクローラフレームにおける中央フレーム3を構成する各部材を分解して示した分解斜視図であり、図6と相違するところは、図6のものは、中央フレーム3がトラックフレーム5L,5Rの内側壁と平行な一定長さ(W)の平らな面板部分24Lb,24Rbと、これに続いてサークル台31の内周壁に合わせた円弧状の面板部分24Lc,24Rcとにより構成されている左右の側部支持板24L,24Rを1つの部材として具備しているのに対して、図7のものは、中央フレーム3がトラックフレーム5L、5Rの内側壁と平行な一定長さ(W)の平らな面板部分74Lb,74Rbと、これに続いて左右のトラックフレーム5L,5Rの内側壁に対して平行でなくやや後側が狭くなるように傾斜して引いた直線に合せた直線状の平らな面板部分74Lc,74Rcとを備えている左右の側部支持板74L,74Rを1つの部材として具備しているということである。この点で図7に示すものと図6に示すものとは相違している。図6に示すように左右の側部支持板24L,24Rの面板部分24Lc,24Rcをサークル台31の内周壁に合わせた円弧状に形成することが多少困難なところもあるので次善の方法として左右の側部支持板74L,74Rの面板部分74Lc,74Rcを直線状の平らな面板部分74Lc,74Rcとしたものである。また、左側の側部支持板74Lと右側の側部支持板74Rには油圧配管等が挿入される挿通孔74La,74Raが形成されている。
箱型形状の中央フレーム3を形成する場合において、左右の側部支持板74L,74Rを左右のトラックフレーム5L,5Rの内側壁に対して平行でなくやや後側が狭くなるように傾斜して引いた直線に合せて下面板73の上面、および上面板71の下面に配置すること、および図6に示すものより図7に示すもののほうが左右の側部支持板74L,74Rの下面板73の上面、および上面板71の下面に垂直に接合しその接合部を溶接固着する位置がより内側になるということで異なるところがあるが、その他の箱形形状の中央フレーム3を形成する方法等については上記の図6に示すものと全く同様であるので、ここではこれらの点については説明しない。
図7に示すものも、図6と同様に、底部には下面板73を、横には前面板75,左右の側部支持板74L,74R、および後面板77を、上部にはその中央に孔71aがあけられている上面板71等により箱形形状の中央フレーム3が形成されるが、一般的に云えば前記サークル台31の内周に合わせて円弧状に左右のレグ7(左側レグ7L、右側レグ7R)の前方側レグ7F,後方側レグ7Bの基端部の筒状体の端部縁が形成されていないで、その前方側レグ7F,後方側レグ7Bの基端部の筒状体の端部縁が比較的簡単な形状、例えば、直線的な形状にされているときに図7に示す中央フレームを採用するのがベストであるが、しかし、前方側レグ7F,後方側レグ7Bの基端部の筒状体の端部縁が比較的なだらかな曲線状に形成されているときでも使用することはできる。
なお、図6に示す中央フレーム3における前面板25、後面板27、および左側の側部支持板24Lと右側の側部支持板24R、または図7に示す中央フレーム3における前面板75、後面板77、および左側の側部支持板74Lと右側の側部支持板74Rは共に、上面板21、または上面板71の上面にある旋回ベアリングを保持するサークル台31にかかる大きな上部旋回体の荷重を支持する為のものである。
中央フレーム3の上面板21の上面には旋回ベアリングを保持するサークル台31が固定されている(図1、図3、図4を参照)。また、後述するように、中央フレーム3の左右の側面にはそれぞれ一体化した二股状の左側レグ7L、右側レグ7Rの基端部(中央フレーム3に溶接固着されるレグの根元部分)が挿入配置され、該左側レグ7L、右側レグ7Rの基端部の全周は中央フレーム3の各部材の側部縁等と接合しこの接合部は溶接により固着される。そして、前記左側レグ7L、右側レグ7Rはそれらが固着されている中央フレーム3の側面から左右のトラックフレーム5L,5Rに向かって漸次斜め下方に傾斜して円弧を描きながら延びて行き、前記左側レグ7L、あるいは右側レグ7Rの外方端部は左右のトラックフレーム5L,5Rの内側壁に接合して、接合部はそれぞれ溶接固着される。
次に、図5について説明する。図5は本発明の第1の実施例、第2の実施例に係る建設機械のクローラフレームのレグにおいて、一体化した二股状の左右のレグ(左側レグ、右側レグ)の前方側レグ、および後方側レグを下方から見た斜視図である。なお、左側レグと、右側レグとは勝手違いであり、同じ構成をしている。本発明の第1の実施例に係る実施の形態においては、後述する製造上の理由から、図5に示すように一体化した1つの二股状の左右のレグ7(左側レグ7L、右側レグ7R)を前方側レグ7F、および後方側レグ7Bに2分割してそれぞれを鋳造により製造している。そして鋳造により製造したこの前方側レグ7F、および後方側レグ7Bの基端部(レグの中央フレーム3側の根元部分)の前後方向の端部面を接合させ接合部7dを形成し、この接合部7dを溶接して一体化した二股状のレグ7(左側レグ7L,右側レグ7R)を形成する。そして、この二股状のレグ7(左側レグ7L,右側レグ7R)の基端部の筒状体の端部縁を中央フレーム3の側部支持板24L,24Rに対面させて左右の側面に挿入配置して中央フレーム3の各部材の側部縁等に接合させ、接合部を溶接固着している。
前記二股状のレグ7(左側レグ7L、右側レグ7R)の中間部の断面形状は、例えば、その断面を上面が凸状の五角形の筒状体を維持しながらその基端部が固着されている中央フレーム3側からトラックフレーム5(左側トラックフレーム5L、右側トラックフレーム)に向かって漸次斜め下方に傾斜して円弧を描きながら延びて行き、前記二股状のレグ7(左側レグ7L、あるいは右側レグ7R)の前方側レグ7F、および後方側レグ7Bの外方端部はトラックフレーム5(左側トラックフレーム5L、右側トラックフレーム5R)の内側壁と接合して、接合部はそれぞれ溶接固着される。本発明の実施例に係るレグの実施の形態においては、前記するように、前方側レグ7Fおよび後方側レグ7Bの中間部の断面形状は、その断面を上面が凸状の五角形の筒状体に形成しているが、前方側レグ7Fおよび後方側レグ7Bは、その中間部の断面形状は、その断面を上面が凸状の筒状体であれば、必ずしも五角形のものでなくてもよく、略三角形、上面が円弧上の四角形、あるいは略六角形であってもよい。また、前記するようにレグ7は鋳鋼鋳物で筒状体に形成されているため、その肉厚(図2のtを参照)をレグ7に作用する荷重にしたがって容易に変更することができ、これによりレグ7の内部応力(曲げ応力、せん断応力)を略均一にすることができる。例えば、内部応力が大きくなるトラックフレーム5に近い側にあるレグ7の肉厚を厚くし、中央フレーム3側に向けて漸次肉厚を薄くすることが可能になり、従来の板金製の中央フレームのように応力の大きいところで板厚を設定し全体を同じ厚さにする場合に比べて、重量を軽減することができる。
前方側レグ7Fの外方端部にはトラックフレーム5(左側トラックフレーム5L、右側トラックフレーム5R)の支持枠11の前方側の内側壁に固設される前方フランジ部7iが、また後方側レグ7Bの外方端部にはトラックフレーム5(左側トラックフレーム5L、右側トラックフレーム5R)の支持枠11の後方側の内側壁に固設される後方フランジ部7jが形成されており、また、後方側レグ7Bの外方端部の後端面には該トラックフレームの後側垂直板15、15の前面側と接合溶接されるコ字状のフランジ部7kが形成されている(図2、図5を参照)。一体化した二股レグ7(左側レグ7L、あるいは右側レグ7R)の前方側レグ7F,後方側レグ7Bの基端部は中央フレーム3の各部材の側部縁等と接合し、この接合部は溶接固着されここから外側の左右のトラックフレーム5(左側トラックフレーム5L、右側トラックフレーム5R)に向かって漸次斜め下方に傾斜して円弧を描きながら延びて行き、前方側レグ7Fと後方側レグ7Bの外側端部にある前方フランジ部7i、後方フランジ部7j、あるいはコ字状のフランジ部7kが左右のトラックフレーム5(左側トラックフレーム5L、右側トラックフレーム5R)の支持枠11の内側壁、あるいは後側垂直板15の前面側と接合して、接合部はここでそれぞれ溶接固着される(図2、図5を参照)。
上記するように、前方側レグ7Fと後方側レグ7Bは鋳鋼鋳物により製造されており、前方側レグ7Fと後方側レグ7Bの基端部の前後方向の端部をそれぞれ接合させその接合部7dを溶接固着することにより、一体化されて二股状(平面視略V字形状)のレグ(左側レグ7L、右側レグ7R)を形成する。中央フレーム3の各部材にその基端部を固着された前記一体化された二股状の左側レグ7Lおよび右側レグ7Rの外方端部は、上記するように斜め下方にあるトラックフレーム5(左側トラックフレーム5L,右側トラックフレーム5R)の内側壁に接合してその接合部は溶接固着される。そして、その中央部は、中央フレーム3と、二股状の左側レグ7Lおよび右側レグ7Rとにより全体として平面視で略X型に形成される(図2を参照)ことになり、これにより、中央フレーム3の上面板21の上にあるサークル台31に作用する上部旋回体の荷重が二股状の左側レグ7Lおよび右側レグ7Rによる4本の脚部に分散されて、その荷重が効果的に支持されるようになっている(図2、図5を参照)。なお、図2、図5に示されているものは、中央フレーム3の側面に左側レグ7L、右側レグ7Rを挿入配置し、中央フレーム3の各部材の側部縁等と接合し接合部を溶接固着したときにX型になるようにされているが、これを左側レグ7L、右側レグ7Rの構成要素である前方側レグ7F、および後方側レグ7Bの形状を少し変えて全体として平面視でH型にしても良い。このH型のレグ7も二股状のレグの中に入る。また、一体化した二股状(平面視略V字形状)の左側レグ7Lと左側トラックフレーム5L、および一体化した二股状(平面視略V字形状)の右側レグ7Rと右側トラックフレーム5Rとによって比較的大きな左側穴部65、および比較的大きな右側穴部65が形成される(図2、図5を参照)。油圧ショベル等の建設機械を使用して掘削作業や走行・旋回作業を行うと、泥土が左側レグ7Lの前方側レグ7Fと後方側レグ7B、あるいは右側レグ7Rの前方側レグ7Fと後方側レグ7Bの上面に浸入してきたり、飛散してきたりして一部の泥土がレグ7L,7Rの上面に付着するようなことになるが、掘削作業や走行・旋回作業の際の振動等により付着した泥土はこの比較的大きな右側穴部65、あるいは左側穴部65から容易に地面に落ちて行く。
本発明の第1の実施例、第2の実施例に係る建設機械のクローラフレームにおけるレグの実施の形態においては、一体化した二股状のレグ7(左側レグ7L,右側レグ7R)は、鋳鋼鋳物製の前方側レグ7Fと後方側レグ7Bの基端部の前後方向の端部をそれぞれ接合させてその接合部7dを溶接固着することにより形成される。一体化する前のこの鋳鋼鋳物製の前方側レグ7Fおよび後方側レグ7Bの基端部の端面には縦壁はなく、またこの鋳鋼鋳物製の前方側レグ7Fと後方側レグ7Bの基端部の前後方向の端部の端面にも壁は形成されていない。
一体化した二股状のレグ7(左側レグ7L、右側レグ7R)は、前記の段落番号(0021)〜(0028)で説明するところの中央フレーム3の側面にある側部支持板24L,24Rに鋳鋼鋳物製の前方側レグ7Fと後方側レグ7Bの基端部の筒状体の端部縁が適宜の間隔を有して対面するように挿入配置される。そして、前記の図6で示すように、中央フレーム3の側部支持板24L,24Rの形状は、左右のトラックフレーム5L,5Rの内側壁と平行な一定長さ(W)の平らな面板部分24Lb,24Rbと、これに続いてサークル台31の内周壁に合わせた円弧状の面板部分24Lc,24Rcとによって構成されているが、この形状にほぼ合致するように一体化した二股状のレグ7(左側レグ7L、右側レグ7R)の前方側レグ7Fと後方側レグ7Bの基端部の筒状体の端部縁はその形を作られる。すなわち、後述する中央フレームの前面板25の後面に突きあたって接合する前方側レグ7Fの前面壁から前後方向に長さ(W)だけその前方側レグ7Fの基端部の筒状体の端部縁は左右のトラックフレーム5L、5Rと平行に形成され、基端部の筒状体の端部縁は前部から後に長さ(W)だけ左右方向の長さが同じにされる。そして、長さ(W)の後についてはサークル台31の内周壁にほぼ合わせた円弧状に前方側レグ7Fの基端部の後半部分、それに続く後方側レグ7Bの基端部の筒状体の端部縁はその形を作られる。
一体化した二股状のレグ7、すなわち、左側レグ7L、あるいは右側レグ7Rの前方側レグ7F、後方側レグ7Bの基端部の上面と下面にはその基端部の上面側あるいは下面側が段下がりになるように段差部7e、7eが形成されている。この段差部7e、7eの境界の形状は、平面視で前記中央フレーム3の上面板21および下面板23の側部縁の形状に一致する。本発明に係る実施例においては、段差部7e、7eの形状は図6に示す中央フレーム3の略半楕円形状の上面板21および下面板23の側部縁の形状と一致するようにその直線状、あるいは曲線状に形成する(図2、図5を参照)。
中央フレーム3の左右側面に左側レグ7L、右側レグ7Rを取付けるときには、まず、中央フレーム3の左右の側面内側にある側部支持板に対面させて左側レグ7L、右側レグ7Rの基端部の筒状体の端部縁を挿入配置すると共に、前記上面板21、および下面板23の側部縁を前記の一体化した二股状のレグ7、すなわち、左側レグ7L、あるいは右側レグ7Rの前方側レグ7F、後方側レグ7Bの基端部の段差部7e、7eにあてがって接合させ、接合部はここでそれぞれ溶接固着される(図2、図5を参照)。
また、左右の前方側レグ7Fの基端部の前面壁7gには、中央フレーム3の前面板25の後面が接合し、この接合部はここでそれぞれ溶接固着される(図2、図5を参照)。
さらにまた、左右の後方側レグ7Bの基端部の後面壁の基端側の先端には接合部7mが形成されており、この接合部7mに中央フレーム3の後面板27の左右の側部縁が接合し、接合部はここでそれぞれ溶接固着される(図2、図5を参照)。
このように一体化された二股状のレグ7(左側レグ7L、あるいは右側レグ7R)の左右の前方側レグ7Fおよび後方側レグ7Bの基端部の上面・下面、前側および後側は全周に渡って中央フレーム3の前記各部材の側部縁等と接合して、接合部は全周溶接固着されることになるので、強固な固着が可能となると共に、左右のトラックフレーム5L,5Rに連結する左右の二股状のレグ7の4本のレグにより上部旋回体の荷重が確実に分散支持される。
一般的に云って建設機械の中型機以上のものに使用する二股状のレグ7全体(左側レグ7L、あるいは右側レグ7Rの全体)を鋳造により製造することは、その1つの部品が大きいこと、構造が多少複雑なことからいって困難である。従って、本発明の実施例においては二股状のレグ7(左側レグ7L、右側レグ7R)を前方側レグ7Fと後方側レグ7Bとに分割し小型にして、この2分割したものをそれぞれ鋳造により製造することにより、上記鋳造上の種々の問題を解消することができ、中型機以上の油圧ショベルといった比較的大きなレグであっても全体がそれほど大きな形体にはならない。
このような訳で、例えば、前方側レグ7F,あるいは後方側レグ7Bを別々にロストワックス鋳造法により製造する場合、ロウにより形成した型枠が極端に大きなものにならないので、自重等による型枠の変形も起こらないので、精度の良いレグ7(左側レグ7L、右側レグ7R)の製造が可能となると共に、このロストワックス鋳造法によりレグを製造すればレグ7の外形の表面粗さも木目の細かいものにすることができるので外観品質の向上を図ることができると共に、レグ7の外形の表面粗さが木目の細かいものになるので、泥土が付着してもしばらく経過すると泥土は地面に滑り落ちて行くので泥土の堆積がなくなるか、極めて少なくなる。このように、左側レグ7L、右側レグ7Rのそれぞれを前方側レグ7Fおよび後方側レグ7Bとに2分割して別々に鋳造により製造すれば、従来と同様に比較的小型の型枠が使用でき、鋳造方案が容易になるので、湯流れ、ガス抜き等もよくできて鋳造欠陥をなくすることが出来る。従って、製造コストも低減することができる。
次に、図8について説明する。
図8は本発明の第1の実施例、第2の実施例に係る建設機械のクローラフレームのレグにおいて、2分割したレグの前方側レグの基端部の後側の端部縁と後方側レグの基端部の前側の端部縁とを接合させ、接合部を溶接固着して一体化した二股状のレグを形成することを示す図で、図8(a)は前方側レグの後側の端部縁と後方側レグの前側の端部縁とを嵌合し接合させ、接合部を溶接固着して一体化した二股状のレグを形成することを示す断面図、図8(b) は前方側レグの後側の端部縁と後方側レグの前側の端部縁とを突合せて接合させ、接合部を溶接固着して一体化した二股状のレグを形成することを示す断面図である。
図8(a)、(b)に示すものは図5の一体化した二股状のレグ7の接合部7d付近を断面にして示したものである。
まず、図8(a)について説明する。前方側レグ7Fの後側の端部縁の上面と下面間の上下方向の寸法を後方側レグ7Bの前側の端部縁の上面と下面間の上下方向の寸法より小さく形成すると共に、この前方側レグ7Fの後側の端部縁の上面と下面を後方側レグ7Bの前側の端部縁の上面と下面に嵌合させると、前方側レグ7Fの後側の端部縁の上面と下面と、後方側レグ7Bの前側の端部縁の上面と下面とが重なり合うようになり、この重なり合う上面と下面の付近に接合部7dが形成され、この部分がJ形開先35となる。この接合部7dの部分、すなわち、J形開先35の部分を溶接して前方側レグ7Fと後方側レグ7Bとを一体化し、二股状の左側レグ7L、あるいは右側レグ7Rを形成する。接合部7dは所定の幅を持っているので、この幅7dを生かして溶接をこの幅全域に行うことにより前方側レグ7Fと後方側レグ7Bとの一体化が強固のものとなる。
なお、前記接合部7d、すなわち、J形開先35の部分を溶接により埋めるようにすると共に、前方側レグ7Fの表面と後方側レグ7Bの表面とも面一になるようにレグの外表面を溶接して調整することにより二股状の左側レグ7L、あるいは右側レグ7Rの外観品質をさらに向上することができる。
次に、図8(b)について説明する。
前方側レグ7Fの後側の端部縁の上面と下面の上下方向の寸法を後方側レグ7Bの前側の端部縁の上面と下面の上下方向の寸法とを同じに形成すると共に、この前方側レグ7Fの後側の端部縁の上面と下面の端部の断面の肉厚を最後端に行くにつれて薄くなるように斜め下に傾斜してその肉厚を欠除させ、また、後方側レグ7Bの前側の端部縁の上面と下面の端部の断面の肉厚を最先端に行くにつれて薄くなるように斜め下に傾斜してその肉厚を欠除させる。このようにして形成した前方側レグ7Fの後側の端部縁の上面と下面の端部の最後端と後方側レグ7Bの前側の端部縁の上面と下面の端部の最先端とを突合せを行うと、両者の突合せを行った付近には接合部7dが形成されると共に、V形開先39が形成される。前方側レグ7Fと後方側レグ7Bとの一体化を図るときには、この接合部7dのところに予め裏金41をあてがって溶接することにより強固の溶接が可能となる。
次に、図9について説明する。
図9は本発明の第1実施例〜第3実施例に係る建設機械のクローラフレームの中央フレームの上面板、下面板の左右の側部縁間に一体化した二股状レグの基端部の筒状体の端部を挿入配置すると共に、該一体化した二股状レグの基端部の上面、下面の段差部に中央フレームの上面板、下面板の側部縁を接合させ接合部を溶接固着する構造、および中央フレームの上面板、下面板の側部縁から少し内側の適宜位置に垂直に接合してその接合部を溶接固着している側部支持板の構造を説明する断面図である。なお、本発明の第1実施例を説明するため現在の図9において用いられている符番は、図6に付されている符番と、および図5に付されている符番を使用しているが、これを本発明の第2実施例を説明するときには、図7に付されている符番、および図5に付されている符番に読み替え、そしてまたこれを本発明の第3実施例を説明するときには、図7に付されている符番、および図10(a)、(b)に付されている符番に読み替えるものとする。
また、建設機械のクローラフレームの中央フレームの上面板、下面板の左右の側部縁間に一体化した二股状レグの基端部の筒状体の端部を挿入配置すると共に、該一体化した二股状レグの基端部の上面、下面の段差部に中央フレームの上面板、下面板の側部縁を接合させ接合部を溶接固着する構造については、本出願の明細書の段落番号(0035)で、および中央フレームの上面板、下面板の側部縁から少し内側の適宜位置に垂直に接合してその接合部を溶接固着している側部支持板の構造については、本出願の明細書の段落番号(0023)〜(0027)で一通り説明しているので、図9はこれらの段落番号のところで説明されていない部分を中心に説明する。
中央フレーム3の上面板21、下面板23の左右の側部縁間に一体化した二股状レグ7(右側レグ7L,左側レグ7R)の前方側レグ7F,後方側レグ7Bの基端部の筒状体の端部を挿入配置する。そして、このレグ7の前後方側レグ7F,7Bの基端部の上面、下面の段差部7e,7eに中央フレーム3の上面板21、下面板23の側部縁を溶接固着する。このことにより、中央フレーム3の上面板21と、前記二股状レグ7(右側レグ7L,左側レグ7R)の前後方側レグ7F,7Bの基端部の筒状体の上面とが重なり合い両上面の付近に接合部7dが形成され、この部分がJ形開先35となる。
また、中央フレーム3の下面板23と、前記二股状レグ7(右側レグ7L,左側レグ7R)の前後方側レグ7F、7Bの基端部の筒状体の下面とが重なり合うことにより接合部7dが形成され、この部分がJ形開先35となる。このJ形開先35の部分を溶接して中央フレーム3に一体化した二股状レグ7を固着する。
J形開先35は多少の幅があり、多少の幅があるところを溶接により完全に埋めることにより強固な固着が可能となる。また、外観品質向上のために前記J形開先35のところを溶接で埋めたときに、中央フレームの上面板21および下面板23の表面と、一体化した二股状レグ7の前方側レグ7Fと後方側レグ7Bとの基端部の上面と下面の表面とが面一になるようにすることがよい。
なお、前記前方側レグ7Fと前記後方側レグ7Bとの基端部の上面と下面の段差部7eの境界線の形状は図2に示すように中央フレーム3の上面板21および下面板23の側部縁が形成する直線形状、曲線形状と同じものになる。
また、前記二股状レグ7の前方側レグ7Fと後方側レグ7Bとの基端部を中央フレーム3に溶接固着する場合、前記の中央フレーム3の上面板21および下面板23の側部縁と前記前方側レグ7Fと前記後方側レグ7Bの基端部の上面と下面の段差部7e、7eとを溶接固着するだけでなく、前記レグ7の前方側レグ7Fの基端部の前面壁の段差部7gと中央フレーム3の前面板25の左右の側部縁との溶接固着、および前記レグ7の後方側レグ7Bの基端部の後面壁の基端側の接合部7mと中央フレーム3の後面板27の左右の側部縁との溶接固着がある。
次に、中央フレーム3の上面板21、下面板23の左右の側部縁から少し内側の適宜位置に垂直に接合してその接合部を溶接固着している側部支持板24L、24Rの構造について説明する。
側部支持板24L、24Rは図2で示すように、中央フレーム3の上面板21、下面板23の側部縁から少し内側の適宜位置に垂直にそれぞれ接合して、その接合部を溶接36,36により固着されている。左側の側部支持板24L、右側の側部支持板24Rは、下面板23の前部においてその左右方向の幅が一定の長さ(W)だけ同じにされている箇所があるが、この長さ(W)とほぼ同じだけ左のトラックフレーム5Lの内側壁と平行な面板部分24Lb、24Rbを形成し、これに続いて左外側に、右外側にふくらみ、サークル台31の内周壁に沿うように円弧状の面板部分24Lc、24Rcとから構成されている。また、左側の側部支持板24L、右側の側部支持板24Rには油圧配管37等が挿入される挿通孔24La,24Raが形成されている。この挿通孔24La,24Raは図6,図1で示すように後方側レグ7Bの基端部の筒状体の端部口につながるようにするため、サークル台31の内周壁に沿うように円弧状に形成されている面板部分24Lc、24Rcの後方側レグ7B側にその挿通孔24La,24Raが形成されている。図6、図1においては挿通孔24La,24Raは1つしか形成されていないが、必要に応じて前方側レグ7Fの基端部の筒状体の端部口につながるところにもう1つの挿通孔24La,24Raを設けてもよい。
図9に示すように、側部支持板24L、24Rは、鋼板等を板取りして、そしてそれを適宜折り曲げ、所定の位置に挿通孔24La,24Raを形成しているので、挿通孔 24La, 24Raにガードをなにも装着しないで油圧配管37を挿通すると、油圧配管 37は挿通孔24La,24Raのエッジにより傷を付けられることがあるので、挿通孔の周縁部にグロメット24Lg,24Rgを装着するのがよい。
また、左側の側部支持板24L、右側の側部支持板24Rは、サークル台31に係る上部旋回体の荷重を縦方向に支持するために設けられている部材であるが、最初、中央フレームを組立てて行くときに、下面板23の上面の左右の側部縁から少し内側の適宜位置に垂直に側部支持板24L、24Rを接合させて側部支持板24L、24Rの内側と外側の接合部36,36を溶接する。そして同様に下面板23の上面の後側の半楕円形の側部縁からやや内側の適宜位置に垂直に後面板27を接合させて後面板27の内側と外側を溶接する。それから、前面板25 の上端部、左右の側部支持板24L、24Rの上端部、および後面板27の上端部に、上面板21を、下面板23の形状に合わせて被せる。上面板21の下面に、前面板25の上端部、左右の側部支持板24L、24Rの上端部、および後面板27の上端部が接合してその接合部を孔21aを通じで内側からそれぞれ溶接固着して、続いて外側からそれぞれのところを溶接して1つの中央フレーム3が形成する。図9は、その内の左右の側部支持板24L、24Rが下面板23の上面、上面板21の下面に接合してその接合部が内側、外側から溶接されている断面状態のみが示されている。
なお、中央フレーム3の上面板21と、下面板23の側部縁間の左右の側面に一体化している前方側レグ7F、後方側レグ7Bの基端部の筒状体の端部を挿入配置すると、該前方側レグ7F、後方側レグ7Bの基端部の筒状体の端部は適宜の間隔をおいて該左側の側部支持板24L、右側の側部支持板24Rに対面することになる。
次に、図10について説明する。
図10は本発明の第3実施例に係る建設機械のクローラフレームにおけるレグの構造と、この構造による前方側レグと後方側レグとを一体化して二股状のレグを形成すること、およびこれらの一体化したレグを中央フレームに挿入配置し中央フレームの各部材と接合して溶接固着される構造を示す斜視図で、図10(a)は、特に、前方側レグの基端部の後側の端部縁を後方側レグの基端部の前側の端部縁に嵌合させることにより重合わせて接合を行いこの接合部を溶接固着することにより一体化した二股状のレグを形成することを説明する斜視図、そして、図10(b)は、特に、前方側レグの基端部の後側の端面に形成されている縦板と後方側レグの基端部の前側の端面に形成されている縦板とを前後方向において突合せにより接合し、この接合部の上部縁と下部縁を溶接固着することにより一体化した二股状のレグを形成することを説明する斜視図である。
まず、図10(a)から説明する。
図10(a)に示す二股状のレグ57(左側レグ57L、右側レグ57R)も上記図5に示す二股状のレグ7(左側レグ7L、あるいは右側レグ7R)の前方側レグ7Fと後方側レグ7Bと同様に、二股状のレグ57(左側レグ57L、あるいは右側レグ57R)を前方側レグ57Fと後方側レグ57Bとに2分割し、これらを鋳鋼鋳物で形成したものであり、そして、その後、この2分割にして鋳鋼鋳物で形成したものを一体化して二股状のレグ57を形成したものである。
本発明の第3実施例に係る実施の形態において鋳鋼鋳物で形成する前方側レグ57Fと後方側レグ57Bの形状等は以下の通りである。
前方側レグ57F、および後方側レグ57Bの基端部の筒状体の端部57cは共にその断面形状が略長方形に形成してある。上記の図5で示す本発明の第1実施例、第2実施例における前方側レグ7Fの基端部の後側の端部面、および後方側レグ7Bの基端部の前側の端部面には壁が形成されていないが、図10(a)に示す本発明の第2実施例に係る建設機械のクローラフレームにおけるレグにおいては、前方側レグ57Fの基端部の後側の端部面には壁、すなわち、縦板57aが、および後方側レグ57Bの基端部の前側の端部面には壁、すなわち、縦板57b(一点鎖線で示す)が設けられている。前方側レグ57Fの基端部の後端部の上面、下面間の上下方向の寸法を後方側レグ57Bの基端部の前端部の上面、下面間の上下方向の寸法よりも小さくする。このように、寸法を小さくした前記前方側レグ57Fの基端部の後端部の上面と下面の後端を後方側レグ57Bの基端部の前端部の上面と下面の前端に嵌合すると、前方側レグ57Fの基端部の後端部の端面にある縦板57aが後方側レグ57Bの基端部の前端部の端面付近にある縦板57bに、丁度、対面した状態になる。ところで、後方側レグ57Bの基端部の前端部の端面付近にある縦板57bは、前方側レグ57Fの基端部の後側の端部面にある縦板57aが後方側レグ57Bの基端部の前端部の上面と下面の間に挿入嵌合することができるようにするため少し後側(内側)に配置されている。
前方側レグ57Fの基端部の後側の端部面にある縦板57aが後方側レグ57Bの基端部の前端部の上面と下面の間に挿入嵌合することにより、前方側レグ57Fの基端部の後端部の上面と下面の後端と後方側レグ57Bの基端部の前端部の上面と下面の前端との間に、接合部57dが形成されると共に、この接合部分がJ形開先59になる。そして、この接合部57dの部分、すなわち、J形開先59の部分を溶接して前方側レグ57Fと後方側レグ57Bとを一体化して二股状のレグ57(左側レグ57L、あるいは右側レグ57R)を形成する。
このように一体化した二股状のレグ57(左側レグ57L、あるいは右側レグ57R)の前方側レグ57Fと後方側レグ57Bの基端部の筒状体の端部の略長方形に形成された基端部の基端面57cは中央フレーム3の左右の側面に挿入配置される。前方側レグ57Fの基端部の前面部の段差部57gが設けてある縦板と、後方側レグ57Bの後面部の段差部57mが設けてある縦板に加えて、前方側レグ57Fの基端部の後端部の端面にある縦板57aと、後方側レグ57Bの基端部の前端部より少し後側(内側)にある縦板57bとにより、中央フレーム3の上部にあるサークル台31にかかる大きな荷重をより強固に支持することができる。
なお、前記段差部57g,57mが設けてある縦板が比較的厚くしてある場合には、前記縦板57aだけを形成して、前記縦板57bは省略しても良い。
また、一体化した二股状のレグ57(左側レグ57L、あるいは右側レグ57R)の前方側レグ57Fと後方側レグ57Bの基端部の上面と、下面には、その基端部の上面側、あるいは下面側が段下がりになるように段差部57e、57eが形成されている。この段差部57e,57eの境界の形状は、平面視で前記中央フレーム3の上面板71および下面板73の左右の側部縁の形状に一致するように直線形状、あるいは曲線形状に形成すると共に、これら上面板71および下面板73の側部縁を前方側レグ57F、後方側57Bの基端部の上面と、下面の前記段差部57e、57eにあてがって接合させ接合部を溶接する。外観向上の観点から接合部を溶接したときに、上面板71および下面板73の面がレグの段差がない面と丁度面一で続くように上面板71と下面板73の板厚を調整するのが良い(図9を参照)。
さらにまた、一体化した二股状のレグ57(左側レグ57L、右側レグ57R)の前方側レグ57Fの基端部の縦板の前面部側には後側に少しへこんだ面になるように段差部57gが形成されており、そして、この段差部57gに、中央フレーム3の前面板75の左右の側部縁が接合し、接合部は溶接固着される。また、後方側レグ57Bの基端部の縦板の後面部側には前側に少しへこんだ面になるように段差部57mが設けられており、この段差部57mのところに中央フレーム3の後面板77の左右の側部縁が接合し、接合部は溶接固着される。なお、この後面板77の接合溶接に際しては、図5の後方側レグ7Bの基端部の後面壁の基端側の先端にある接合部7mに示すような部材、すなわち、後方側レグ57Bの基端部の後面部の縦板の先端に接合部{ 図10(a)にはこの接合部は図示されていない}を設けるようにしても良い。要するに、一体化した二股状のレグ57(左側レグ57L、あるいは右側レグ57R)の前方側レグ57Fと後方側レグ57Bの基端部の上面と下面の段差部57e、57e、前方側レグ57Fの基端部の前面部の縦板の段差部57g、および後方側レグ57Bの基端部の後面部の縦板の段差部57mに、すなわち、前方側レグ57Fと後方側レグ57Bの基端部の全周に、中央フレーム3の各部材である上面板71と下面板73の左右の側部縁、前面板75の左右の側部縁、および後面板77の左右の側部縁等が接合して接合部は溶接固着される。前方側レグ57Fと後方側レグ57Bの基端部の全周にわたって中央フレーム3の各部材と溶接固着されるので、一体化された二股状レグ57(左側レグ57L、あるいは右側レグ57R)は強固に中央フレームに固着される。
次に図10(b)について説明する。
前方側レグ67F、および後方側レグ67Bの基端部の筒状体の端部67cは共にその断面形状が略長方形に形成してある。上記の図5で示す本発明の第1実施例、第2実施例における前方側レグ7Fの基端部の後側の端部面、および後方側レグ7Bの基端部の前側の端部面には壁が形成されていないが、図10(b)に示す本発明の第3実施例に係る建設機械のクローラフレームにおけるレグにおいては、前方側レグ67Fの基端部の後側の端部面には壁、すなわち、縦板67aが、および後方側レグ67Bの基端部の前側の端部面には壁、すなわち、縦板67bが設けられている。前方側レグ67Fの基端部の後端部の上面、下面間の上下方向の寸法と後方側レグ67Bの基端部の前端部の上面、下面間の上下方向の寸法を同じにする。また、前方側レグ67Fの基端部の後端部の縦板67aの上下の角部は断面三角形状の面取りを行い切落すると共に、後方側レグ67Bの基端部の前端部の縦板67bの上下の角部は断面三角形状の面取りを行い切落する。上記のように基端部の上面、下面間の寸法を同じにした前方側レグ67Fの基端部の後端部にある縦板67aに、後方側レグ67Bの基端部の前端部にある縦板67bを突合せにより接合させ、縦板67aと縦板67bの突合せが行われる面の上下にV字状の切落部からなる接合部67d、すなわち、V形開先69が形成される。そして、この接合部67dの部分、すなわち、V形開先69の部分を溶接して前方側レグ67Fと後方側レグ67Bとを一体化して二股状のレグ67(左側レグ67L、あるいは右側レグ67R)を形成する。
このように一体化した二股状のレグ67(左側レグ67L、あるいは右側レグ67R)の前方側レグ67Fと後方側レグ67Bの基端部の筒状体の端部の略長方形に形成された基端部の基端面67c、67cは中央フレーム3の左右の側面に挿入配置される。前方側レグ67Fの基端部の前面部の段差部67gが設けてある縦板と、後方側レグ67Bの後面部の段差部67mが設けてある縦板に加えて、前方側レグ67Fの基端部の後端部の端面にある縦板67aと、後方側レグ67Bの基端部の前端部にある縦板67bとにより、中央フレーム3の上部にあるサークル台31にかかる大きな荷重をより強固に支持することができる。
また、一体化した二股状のレグ67(左側レグ67L、あるいは右側レグ67R)の前方側レグ67Fと後方側レグ67Bの基端部の上面と、下面には、その基端部の上面側、あるいは下面側が段下がりになるように段差部67e、67eが形成されている。この段差部67e,67eの境界の形状は、平面視で前記中央フレーム3の上面板71および下面板73の左右の側部縁の形状に一致するように直線形状、あるいは曲線形状に形成すると共に、これら上面板71および下面板73の側部縁を前方側レグ67F、後方側67Bの基端部の上面と、下面の前記段差部67e、67eにあてがって接合させ接合部を溶接する。外観向上の観点から接合部を溶接したときに、上面板71および下面板73の面がレグの段差がない面と丁度面一で続くように上面板71と下面板73の板厚を調整するのが良い(図9を参照)。
さらにまた、一体化した二股状のレグ67(左側レグ67L、右側レグ67R)の前方側レグ67Fの基端部の縦板の前面部側には後側に少しへこんだ面になるように段差部67gが形成されており、そして、この段差部67gに、中央フレーム3の前面板75の左右の側部縁が接合し、接合部は溶接固着される。また、後方側レグ67Bの基端部の縦板の後面部側には前側に少しへこんだ面になるように段差部67mが設けられており、この段差部67mのところに中央フレーム3の後面板77の左右の側部縁が接合し、接合部は溶接固着される。なお、この後面板77の接合溶接に際しては、図5の後方側レグ7Bの基端部の後面壁の基端側の先端にある接合部7mに示すような部材、すなわち、後方側レグ67Bの基端部の後面部の縦板の先端に接合部{ 図10(b)にはこの接合部は図示されていない}を設けるようにしても良い。要するに、一体化した二股状のレグ67(左側レグ67L、右側レグ67R)の前方側レグ67Fと後方側レグ67Bの基端部の上面と下面、前方側レグ67Fの基端部の前面部の縦板の段差部67g、および後方側レグ67Bの基端部の後面部の縦板の段差部67mに、すなわち、前方側レグ67Fと後方側レグ67Bの基端部の全周に、中央フレーム3の各部材である上面板71と下面板73の左右の側部縁、前面板75の左右の側部縁、および後面板77の左右の側部縁等が接合して接合部は溶接固着される。前方側レグ67Fと後方側レグ67Bの基端部の全周にわたって中央フレームの各部材と溶接固着されるので、一体化された二股状レグ67(左側レグ67L、あるいは右側レグ87R)は強固に中央フレームに固着される。
次に、図11について説明する。
図11は、本発明の第3実施例に係る建設機械のクローラフレームの平面図で、特に、中央フレームの左右の側面に挿入配置され、中央フレームの各種部材と接合しその接合部を溶接固着される本発明の第3実施例に係る建設機械のクローラフレームにおけるレグの中央フレームに対する配置と溶接固着構造を示す平面図ある。
図11に搭載されているレグは図10(a)、図10(b)に示されている本発明の第3実施例に係る建設機械のクローラフレームにおけるレグ57、67であり、また、図11に搭載されている中央フレームは図7に示されている本発明の第2実施例、第3実施例に係る建設機械のクローラフレームにおける中央フレーム3である。図11に示されている符番は本出願における共通部品における符番と、特に図10(a)のレグ57の説明で用いている符番、および図7の中央フレーム3の説明で用いている符番が付してあり、上記図10(b)のレグ67の説明で用いている符番は使用していないが、上記図10(b)のレグ67であってもその中央フレーム3(図7に示すもの)の左右の側面に挿入配置され、中央フレーム3の各種部材と接合しその接合部を溶接固着される本発明の第3実施例に係る建設機械のクローラフレームにおけるレグの配置と溶接固着構造は同じである。従ってレグ67についてはレグ57の符番を読み替えるものとする。
一体化した二股状のレグ57(左側レグ57L、あるいは右側レグ57R)の前方側レグ57Fと後方側レグ57Bの基端部の上面と下面の段差部57e、57e、前方側レグ57Fの基端部の前面部の縦板の段差部57g、および後方側レグ57Bの基端部の後面部の縦板の段差部57mに、すなわち、前方側レグ57Fと後方側レグ57Bの基端部の全周に、中央フレーム3の各部材である上面板71と下面板73の左右の側部縁、前面板75の左右の側部縁、および後面板77の左右の側部縁等が接合して接合部は溶接固着される。前方側レグ57Fと後方側レグ57Bの基端部の全周にわたって中央フレーム3の各部材と溶接固着されるので、一体化された二股状レグ57(左側レグ57L、あるいは右側レグ57R)は強固に中央フレームに固着される。
図11に示されている図10(a)の一体化した二股状のレグ57(左側レグ57L、右側レグ57R)の前方側レグ57Fと後方側レグ57Bレグの特徴は前方側レグ57F、および後方側レグ57Bの外方端部のフランジ部(57i、57j)から測定して中央フレーム3の側面に挿入配置される該前方側レグ57Fと後方側レグ57Bレグの基端部の筒状体の端部57cまでの長さSが一定であるということである。これは何を意味しているかというと、図11に示すように前方側レグ57Fと後方側レグ57Bレグの基端部の筒状体の端部57cの位置が左右方向において同じ位置になることである。すなわち、左右のレグ57の(左側レグ57L、右側レグ57R)の前方側レグ57F、および後方側レグ57Bの左右のトラックフレーム5L、5Rの内側壁に接合しその接合部が溶接固着されている外方端部のフランジ部から測定して中央フレーム3の側面に挿入配置される該前方側レグ57Fと後方側レグ57Bレグの基端部の筒状体の端部57cまでの長さSを一定にする(図11を参照)。これは、該前方側レグ57Fと後方側レグ57Bレグの基端部の筒状体の端部57cが中央フレームの側面にある側部支持板74L,74Rに突あたらないように、しかも、適宜の間隔をおき対面することが出来るようにするためである。なお、図示していないスイベルジョイントあるいは油圧配管等が挿入される孔71aが中央フレームの中央部に設けられている。
図1〜図11に基づき本発明の第1実施例〜第3実施例に係るクローラフレームについて説明したが、本発明の第1実施例〜第3実施例に係るクローラフレームについては図面、明細書に記載された形態に留まるものでなく本発明の本質に従って、本発明の第1実施例、第2実施例に係るクローラフレームはまだ種々の形態をなすものである。その一例を下記に示す。
(a)本発明の第1実施例に係る実施の形態において、一体化した二股状のレグ(左側レグ、右側レグ)の前方側レグと後方側レグの基端部の筒状体の端部の形状をサークル台31の内周面と略同一の曲率の円弧面に形成される、としたが、これを止めて左右方向の長さを一定にする(例えば、トラックフレームの内側壁に固着されているレグの外方端部から測って一体にした二股状のレグの基端部の筒状体の端部までの長さを一定値Sにする)。そして、これによりレグの前方側レグ、後方側レグの複雑な鋳型形状を回避する。勿論、このときには図7に示す中央フレームとして側部支持板が直線状のものが使用されているものを採用することになる。
(b)また、上記において、本発明の第3実施例に係る建設機械のクローラフレームのレグにおいて、共に中央フレームの側面にサークル台31にかかる上部旋回体の荷重を支持するため側部支持板(図6においては側部支持板24L,24R、図7においては側部支持板74L,74Rを参照)を具備しているものとして説明を行ったところであるが、本発明の第3実施例に係る建設機械のクローラフレームのレグにあっては、サークル台31にかかる上部旋回体の荷重を支持するため縦壁(縦板)がレグ自体の各所に備わっている{例えば図10(a)においては、前方側レグ57Fの基端部の後端部にある縦板57aと後方側レグ57Bの基端部の前端部にある縦板57b、図10(b)においては、前方側レグ67Fの基端部の後端部にある縦板67aと後方側レグ67Bの基端部の前端部にある縦板67b}ので、中央フレーム3の左右の側面にサークル台31にかかる上部旋回体の荷重を支持するため側部支持板74L,74Rを必ず備えるものでなくはならないということではなく、これらの側部支持板74L,74Rを省略してもよい。
(c)そしてまた、図10(a)、図10(b)に示す本発明の第3実施例に係る建設機械のクローラフレームのレグ57、67(左側レグ、右側レグ)の前方側レグ、後方側レグにおいて断面が略長方形の基端部の筒状体の端部は、その左右方向の長さが一定Sにされているが、これを止めて、レグ57、67(左側レグ57L,67L、あるいは右側レグ57R、67R)の前方側レグ、後方側レグの略長方形の基端部の筒状体の端部57c、67cの形状を上記のサークル台31の内周面と略同一の曲率の円弧面に形成すると共に、これをサークル台31の円弧状の内周面の真下に挿入配置する。
これらのものも本発明の第3実施例に係るクローラフレームに係る1つの実施の形態をなすものである。
本発明の第1実施例に係る建設機械のクローラフレームの外観斜視図である。 本発明の第1実施例に係る建設機械のクローラフレームの平面図である。 本発明の第1実施例に係る建設機械のクローラフレームの建設機械のクローラフレームの正面図である。 本発明の第1実施例に係る建設機械のクローラフレームの側面図である。 本発明の第1の実施例、第2の実施例に係る建設機械のクローラフレームのレグにおいて、一体化した二股状の左右のレグ(左側レグ、右側レグ)の前方側レグ、および後方側レグを下方から見た斜視図である。 本発明の第1実施例に係る建設機械のクローラフレームにおける中央フレームを構成する各部材を分解して示した分解斜視図である。 本発明の第2実施例、第3実施例に係る建設機械のクローラフレームにおける中央フレームを構成する各部材を分解して示した分解斜視図である。 本発明の第1実施例、第2実施例に係る建設機械のクローラフレームのレグにおいて、図8(a)は前方側レグの前後方向において後側の端部縁と後方側レグの前後方向において前側の端部縁とを嵌合し接合させ、接合部を溶接固着して一体化して二股状のレグを形成することを示す断面図、 図8(b) は前方側レグの前後方向において後側の端部縁と後方側レグの前後方向において前側の端部縁とを突合せて接合させ、接合部を溶接固着して一体化して二股状のレグを形成することを示す断面図である。 本発明の第1実施例〜第3実施例に係る建設機械のクローラフレームの中央フレームの上面板、下面板の間の適宜位置に垂直に接合しその接合部が溶接固着される側部支持板の構造を説明する断面図である。 図10(a)、(b)は本発明の第3実施例に係る建設機械のクローラフレームにおけるレグの構造と、この構造による前方側レグと後方側レグとを一体化して二股状のレグを形成すること、およびこれらの一体化したレグを中央フレームに挿入配置し中央フレームの各部材と接合して溶接固着される構造を示す斜視図である。 本発明の第3実施例に係る建設機械のクローラフレームの平面図である。
符号の説明
1…クローラフレーム
3…中央フレーム
21、71…上面板
21a,71a…孔
23、73…下面板
24L,74L…左側の側部支持板
24R,74R…右側の側部支持板
24La,24Ra…挿通孔
74La,74Ra…挿通孔
25、75…前面板
27、77…後面板
5…トラックフレーム
5L…左側トラックフレーム
5R…右側トラックフレーム
7、57、67…レグ
7L、57L、67L…左側レグ
7R、57R、67R…右側レグ
7F、57F、67F…前方側レグ
7B、57B、67B…後方側レグ
7d、57d、67d…接合部
7e、57e、67e…段差部
7g…段差部
7m…接合部
57g、67g…段差部
57m、67m…段差部
7i、7j…フランジ部
7k…コ字状のフランジ部
11…左側支持枠、右側支持枠
13…前部垂直板
15…後部垂直板
17…アイドラ支持体
19…駆動輪支持体
31…サークル台
65…左側穴部、右側穴部

Claims (2)

  1. 2股状のレグを前方側レグ(7F、57F、67F)と後方側レグ(7B、57B、67B)とに2分割にして鋳鋼鋳物で形成し、前方側レグ(7F、57F、67F)と後方側レグ(7B、57B、67B)とを一体化し、この一体化したレグ(7F、7B)、(57F、57B)、(67F、67B)の基端部を中央フレーム(3)の左右の側面にそれぞれ挿入配置し、前記レグの基端部と前記中央フレームの上下(21、23)、(71、73)、前後プレート(25、27)、(75、77)と全周に渡って溶接(全周溶接)するようにしたことを特徴とする建設機械のクローラフレーム。
  2. 前記一体化したレグの基端部を前記中央フレームの左右の側面にそれぞれ挿入配置し、前記レグの基端部と前記中央フレームの上下、前後プレートと全周に渡って溶接(全周溶接)するようにしたことを特徴とする請求項1記載の建設機械のクローラフレーム。
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