JP4328099B2 - 結像光学系及びそれを用いた撮像装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、結像光学系とそれを用いた撮像装置に関するものであり、特に、CCDやCMOS等の固体撮像素子等を用いたデジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯電話や、パソコンに搭載される小型カメラ、監視カメラ等の撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、銀塩フィルムに代わり、CCDやCMOSのような固体撮像素子を用いて被写体を撮影するようにした電子カメラが普及してきている。このような電子カメラの中、携帯型コンピュータや携帯電話等に搭載される撮像装置では、特に小型、軽量化が求められている。
【0003】
このような撮像装置に用いる結像光学系として、従来よりレンズ枚数を1枚若しくは2枚で構成したものがある。しかしながら、これらは、収差論で明らかなように、像面湾曲が補正できず高い性能は望めないことは既に知られている。そのため、高性能を満たすには3枚以上のレンズで構成することが必要である。
【0004】
一方、CCDの場合、結像レンズ系から射出された軸外光束が像面に対して余りに大きな角度で入射すると、マイクロレンズの集光性能が十分に発揮されず、画像の明るさが画像中央部と画像周辺部で極端に変化するという問題が生じてしまう。そのため、CCDへの光線入射角、すなわち、射出瞳位置が設計上重要である。枚数の少ない光学系の場合には、明るさ絞りの位置が重要になる。
【0005】
これらの問題を考慮したものとして、フロント絞りのトリプレットタイプがあげられる。そのような結像レンズとして、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6等で開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平1−144007号公報
【0007】
【特許文献2】
特開平2−191907号公報
【0008】
【特許文献3】
特開平4−153612号公報
【0009】
【特許文献4】
特開平5−188284号公報
【0010】
【特許文献5】
特開平9−288235号公報
【0011】
【特許文献6】
特開2001−75006号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、これらの先行例は、次に示すように様々な問題点があった。
【0013】
一般的に、光学系の全長を短くすると、射出瞳位置もそれだけ像側に配置しなければならないので、像面への光線入射角がきつくなってしまう。逆に、射出瞳位置を物体側に配置すると、像面への光線入射角は緩くなるが、全長は大きくなってしまう。
【0014】
特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献5の何れも、全長が長く小型化を達成しているとは言えなかった。また、半画角が25程度でこれ以上の広角化は性能的に限界があった。なお、画角の割に像面への光線入射角度は小さくなかった。
【0015】
特許文献4、特許文献5では、像面への光線入射角度については考慮されているが、同様に全長は短いとは言えなかった。
【0016】
このように何れの先行例も、光学系の大きさと像面への光線入射角度のバランスは取れていなかった。また、半画角35°程度に広角化すると、光学系への入射角がさらに大きくなるので、射出角すなわち像面への入射角度も大きくなってより厳しくなってしまうが、これを解決するものもなかった。
【0017】
本発明は従来技術のこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、高性能化と小型化を同時に満たし広角化にも耐える結像光学系及びそれを用いた撮像装置を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の結像光学系は、物体側から順に、明るさ絞り、第1正レンズ、第2負レンズ、第3正レンズの順に配置され、次の条件式を満たすことを特徴とするものである。
【0019】
1.5<d/(f・tan θ)<3.0 ・・・(1)
ただし、dは結像光学系の明るさ絞り面から像面までの光軸に沿って測った距離、θは結像光学系の最大入射角、fは全系の焦点距離である。
【0020】
本発明のもう1つの結像光学系は、物体側から、明るさ絞り、像側に凸面を向けた第1正メニスカスレンズ、第2負レンズ、第3正レンズの順に配置され、次の条件式を満たすことを特徴とするものである。
【0021】
−5.0<f2-3 /f<−0.5 ・・・(2)
ただし、f2-3 は第2負レンズと第3正レンズの合成焦点距離、fは全系の焦点距離である。
【0022】
以下に、本発明において、上記のような構成をとる理由と作用を説明する。
【0023】
まず、レンズ枚数について説明する。本発明では、性能と小型化を考慮した結果、レンズ枚数を3枚で構成した。レンズ枚数を4枚以上にすればさらに性能が向上するのは明らかであるが、1枚レンズが増えることにより、レンズの厚さ、レンズの間隔、枠のスペースがそれだけ多くなり、大型化するのは避けられない。また、上記の従来の技術の項で述べたように、2枚以下では像面湾曲が小さくならずかなり周辺性能は劣化する。3枚で構成するのが性能、大きさ共に最適である。
【0024】
次に、撮像素子であるCCDへの光線入射角を小さくするために、明るさ絞りを最も物体側に配置した。射出瞳位置を物体側に遠くなるようにレンズのパワーを構成すればよいが、枚数が少ないので明るさ絞りの位置を物体側に配置するのが最も効果的である。
【0025】
ここで、明るさ絞りを最も物体側に配置すると、絞りに対して一方にしかレンズがないので、光学設計には周辺性能であるディストーションと倍率色収差の補正が難しくなってくる。そのため、物体側より、正レンズ、負レンズ、正レンズと配置することにより、光線高の大きくなる第2レンズ、第3レンズに異符号のパワーを配置して補正している。なお、中心性能は、第1正レンズで発生する球面収差、軸上色収差を第2負レンズで補正し、画面全体の高性能化を達成している。
【0026】
このようにすれば、基本的には全長が小さく、さらに像面への光線入射角も小さくすることが可能にはなるが、レンズ枚数が少ないので、焦点距離や画角を十分に考慮して、個々の面間隔、肉厚、バックフォーカスを適切に設定しなければ、小型化することができない。よって、次の条件式を満たす必要がある。
【0027】
1.5<d/(f・tan θ)<3.0 ・・・(1)
ただし、dは結像光学系の明るさ絞り面から像面までの光軸に沿って測った距離、θは結像光学系の最大入射角、fは全系の焦点距離である。
【0028】
この条件式(1)の上限の3.0を越えると、全長が大きくなりすぎ小型化を達成できなくなり、下限の1.5を越えると、各レンズのパワーが強くなりすぎて性能が劣化したり、肉厚、面間隔が狭くなりすぎ、加工、組み立てがし難くなったりする。
【0029】
なお好ましくは、次の条件式を満たすのがよい。
【0030】
1.8<d/(f・tan θ)<2.8 ・・・(1−1)
次に、結像光学系の小型化と高性能化をより効果的に達成するためのパワー構成について説明する。一般的に、焦点距離に対して全長を短くするには、望遠タイプの正、負の順にパワーを配置することが考えられる。しかしながら、負は発散作用を持つため、そのままの構成では像面へ入射する角度がきつくなる傾向がある。一方、広角の光学系を構成する場合、最も物体側に負の発散作用を持つ群を配置するのが光学性能的に有利であることは知られている。
【0031】
そこで、本発明では、まず、全長を短縮するため基本的なパワー構成を正、負にし、負のパワーを、物体側から順に、負レンズ、正レンズの構成とする。これにより、望遠タイプを形成しつつも、最も像面側に配置される正レンズの収束作用により像面への入射角度を緩くできるようになる。また、広角の光学系を構成しても性能劣化しないように、第1正レンズの入射面を凹面にして発散作用を持たせ、正パワーのメニスカス形状にする。これにより、広角化したときに発生しやすい軸外光線のコマ収差、非点収差の補正が十分できるようになる。
【0032】
このとき、全長短縮効果と像面への入射角度のバランスを取るためには、第2負レンズ、第3正レンズによる負のパワーを適切に設定しなければならない。よって、次の条件式を満たす必要がある。
【0033】
−5.0<f2-3 /f<−0.5 ・・・(2)
ただし、f2-3 は第2負レンズと第3正レンズの合成焦点距離、fは全系の焦点距離である。
【0034】
この条件式(2)の上限の−0.5を越えると、望遠効果が強くなりすぎて像面への入射角度がきつくなりすぎ、下限の−5.0を越えると、望遠効果が弱くなりすぎて全長が大きくなってしまう。
【0035】
なお好ましくは、次の条件式を満たすのがよい。
【0036】
−3.5<f2-3 /f<−0.8 ・・・(2−1)
さらに好ましくは、次の条件式を満たすのがよい。
【0037】
−2.0<f2-3 /f<−0.9 ・・・(2−2)
また、望遠タイプを形成するためには、2つある正レンズの中の第1正レンズの方に強い正パワーを持たせるのがよい。そのため、次の条件式を満たすのがよい。
【0038】
0.1<f1 /f3 <0.7 ・・・(3)
ただし、f1 は第1正レンズの焦点距離、f3 は第3正レンズの焦点距離である。
【0039】
この条件式(3)の上限の0.7を越えると、望遠効果が小さくなり全長が大きくなるか、第2負レンズ、第3正レンズのパワーが強くなりすぎてコマ収差、非点収差が悪化する。また、下限の0.1を越えると、望遠効果が強くなりすぎて第1正レンズでの収差発生量が大きくなるか、第3正レンズのパワーが弱くなりすぎ、第2負レンズで発生する倍率色収差、ディストーションを補正できなくなる。
【0040】
なお好ましくは、次の条件式を満たすのがよい。
【0041】
0.2<f1 /f3 <0.58 ・・・(3−1)
また、負の合成パワーの第2負レンズ、第3正レンズの構成により、望遠効果の影響度が変わってくる。また、第2負レンズ、第3正レンズは明るさ絞りから遠く離れて配置され軸外光線高が高くなるため、倍率色収差やディストーションの発生は大きくなりがちである。そのため、次の条件式を満たすのがよい。
【0042】
−0.6<f2 /f3 <−0.1 ・・・(4)
ただし、f2 は第2負レンズの焦点距離、f3 は第3正レンズの焦点距離である。
【0043】
この条件式(4)の上限の−0.1を越えると、第2負レンズのパワーが弱くなるか、第3正レンズのパワーが強くなりすぎて、共に望遠効果が小さくなって全長が大きくなる。下限の−0.6を越えると、第2負レンズのパワーが強くなるか、第3正レンズのパワーが弱くなり、倍率色収差やディストーションのバランスが取れなくなり性能が悪化する。
【0044】
なお好ましくは、次の条件式を満たすのがよい。
【0045】
−0.5<f2 /f3 <−0.15 ・・・(4−1)
また、高屈折率のガラスを用いれば性能が向上するが、コストが高くなってしまう。そのため、次の条件式を満たすのがよい。
【0046】
1.45<navg <1.70 ・・・(5)
ただし、navg は第1正レンズ〜第3正レンズのd線の屈折率の平均値である。
【0047】
この条件式(5)の上限の1.70を越えると、低コストを達成できなくなり、下限の1.45を越えると、各レンズの収差発生量が大きくなりすぎ性能劣化してしまう。
【0048】
なお好ましくは、次の条件式を満たすのがよい。
【0049】
1.5<navg <1.65 ・・・(5−1)
また、第1正レンズは最も絞りに近いため、中心から周辺の光束は略レンズの同じ領域を通過している。すなわち、この面の収差発生を適切に補正しておかないと、第2負レンズ、第3正レンズで補正し切れなくなる場合があり、全画面の性能が、特にコマ収差や非点収差が劣化してしまう。そのため、次の条件式を満たすのが好ましい。
【0050】
1.0<(r1f+r1r)/(r1f−r1r)<1.7 ・・・(6)
ただし、r1fは第1正レンズの物体側近軸曲率半径、r1rは第1正レンズの像側近軸曲率半径である。
【0051】
この条件式(6)の上限の1.7を越えると、相対的に第1正レンズの像側の面のパワーが強くなりすぎて、特に球面収差、コマ収差が悪化してしまい、下限の1.0を越えると、相対的に第1正レンズの物体側の面のパワーが弱くなりすぎて、軸外収差、特に非点収差、コマ収差が悪化してしまう。
【0052】
なお好ましくは、次の条件式を満たすのがよい。
【0053】
1.1<(r1f+r1r)/(r1f−r1r)<1.6 ・・・(6−1)
また、全長を小さくするために望遠効果を出すには、第1正レンズでは強い正パワーが必要になる。そのため、第1正レンズの中の少なくとも1面を非球面で構成すると、良好に収差補正することができる。よって、次の条件式を満たすのが望ましい。
【0054】
0.01<|(r1s+r1a)/(r1s−r1a)−1|<100・・・(7)
ただし、r1sは第1正レンズの非球面の近軸曲率半径、r1aは第1正レンズの以下に定義した非球面を考慮した曲率半径rASP の中の光学有効範囲内で近軸曲率半径との差が最も変化したときの値である。
【0055】
ここで、非球面を考慮した曲率半径rASP は、非球面定義式(面頂に接する接平面から光軸進行方向を正としたときの形状の関数)をf(y)としたとき、次の式で定義される。以下、同じ。
【0056】
ASP =y・(1+f’(y)2 1/2 /f’(y)
ただし、yは光軸からの高さ、f’(y)はf(y)の一階微分とする。
【0057】
この条件式(7)の上限の100を越えると、非球面効果が弱くなりすぎて補正不足になってしまい、コマ収差、非点収差が悪化してしまい、下限の0.01を越えると、非球面効果が強くなりすぎて補正過剰になり、性能が劣化すると共にレンズの加工が難しくなってしまう。
【0058】
なお好ましくは、次の条件式を満たすのがよい。
【0059】
0.05<|(r1s+r1a)/(r1s−r1a)−1|<10・・・(7−1)
さらに好ましくは、次の条件式を満たすのがよい。
【0060】
0.1<|(r1s+r1a)/(r1s−r1a)−1|<5・・・(7−2)
さらに好ましくは、次の条件式を満たすのがよい。
【0061】
0.1<|(r1s+r1a)/(r1s−r1a)−1|<3・・・(7−3)
また、全長を小さくするために望遠効果を出すには、第2負レンズは強い負パワーが必要になる。第2負レンズの中の少なくとも1面を非球面で構成すると、良好に収差補正することができ、次の条件式を満たすのが望ましい。
【0062】
0.01<|(r2s+r2a)/(r2s−r2a)−1|<100・・・(8)
ただし、r2sは第2負レンズの非球面の近軸曲率半径、r2aは第2負レンズの上記で定義した非球面を考慮した曲率半径rASP の中の光学有効範囲内で近軸曲率半径との差が最も変化したときの値である。
【0063】
この条件式(8)の上限の100を越えると、非球面効果が弱くなりすぎて補正不足になってしまい、コマ収差、非点収差が悪化してしまい、下限の0.01を越えると、非球面効果が強くなりすぎて補正過剰になり、性能が劣化すると共に、レンズの加工が難しくなってしまう。
【0064】
なお好ましくは、次の条件式を満たすのがよい。
【0065】
0.1<|(r2s+r2a)/(r2s−r2a)−1|<5・・・(8−1)
また、撮像素子にCCDを用いる場合、結像光学系から射出された軸外光束が像面に対して余りに大きな角度で入射すると、画像中央部と画像周辺部で画像の明るさが変化してしまう。一方、像面に対して小さい角度で入射させるとこの問題は軽減されるが、今度は光学系の全長が大きくなってしまう。そのため、次の条件式を満たすのがよい。
【0066】
10°<α<40° ・・・(9)
ただし、αは最大像高における主光線の像面への入射角度である。
【0067】
この条件式の上限の40°を越えると、CCDへの入射角が大きくなりすぎ画像周辺部の明るさが低下してしまい、下限の10を越えると、全長が大きくなりすぎてしまう。
【0068】
なお好ましくは、次の条件式を満たすのがよい。
【0069】
15°<α<35° ・・・(9−1)
さらに好ましくは、次の条件式を満たすのがよい。
【0070】
17.5°<α<25° ・・・(9−2)
本発明は、以上の本発明の結像光学系と、その像側に配された撮像素子とを有する撮像装置を含むものである。
【0071】
また、本発明の第1の撮像装置は、物体側から、明るさ絞り、像側に凸面を向けた第1正レンズ、像側に凹面を向けた第2負レンズ、第3正レンズの順に配置された結像光学系、及び、その像側に配された撮像素子を有し、前記明るさ絞りは、光軸が通過する開口形状が固定されており、かつ、開口部の外周面を像面側程光軸に近づくように、最軸外光束の入射角以上の傾斜角で傾斜させたことを特徴とするものである。
【0072】
この構成の作用を説明すると、明るさ絞り周辺面での反射光が結像光学系の内部に入射すると、ゴースト、フレアといった現象が起こりやすくなる。特に、本願発明のように、物体側から、明るさ絞り、第1正レンズ、第2負レンズ、第3正レンズの順に配置された小型の結像光学系では、撮像素子の撮像面も小さくなるため、相対的に明るさ絞りの外周面での反射光の影響が大きくなる。
【0073】
そこで、本発明では、最も物体側に明るさ絞りが配されることを利用して、明るさ絞りの開口部の外周面を像面側程光軸に近づくように、最軸外光束の入射角以上の傾斜角で傾斜させた固定形状としている。
【0074】
このような構成により、開口部の外周面で反射した光束が撮像素子に入射し難くなり、フレア、ゴーストの影響を低減することが可能になる。
【0075】
また、本発明の第2の撮像装置は、物体側から、明るさ絞り、像側に凸面を向けた第1正レンズ、像側に凹面を向けた第2負レンズ、第3正レンズの順に配置された結像光学系、及び、その像側に配された撮像素子を有し、前記結像光学系と前記撮像素子を保持しかつ前記明るさ絞りを同一樹脂材で一体成形したレンズ枠を備えたことを特徴とするものである。
【0076】
この構成の作用を説明すると、本発明の光学系は、明るさ絞りが最も物体側に位置する構成であるため、この絞り以降の各々のレンズは像側に配されるレンズ程有効面が大きくなる。したがって、これらのレンズを保持するレンズ枠を形成が容易な同一樹脂で一体成形することで、枠の像面側からレンズを挿入することでレンズの位置決めができるので、製造が容易となる。
【0077】
その際に、レンズ枠に明るさ絞りの構成を一体化させることで、製造工程を大幅に削減し、かつ、このレンズ枠自体に撮像素子の保持機能を備えさせることで、枠内へごみが進入しづらい構成とすることが可能となる。
【0078】
また、本発明の第3の撮像装置は、物体側から、明るさ絞り、像側に凸面を向けた第1正レンズ、像側に凹面を向けた第2負レンズ、第3正レンズの順に配置された結像光学系、及び、その像側に配された撮像素子を有し、前記結像光学系を保持するレンズ枠を備え、少なくとも前記第1正レンズ、第3正レンズの各々の外周に、物体側程光軸に近づくよう傾斜させた傾斜部を設け、前記レンズ枠に前記傾斜部が当接していることを特徴とするものである。
【0079】
この構成の作用を説明すると、本発明の光学系は、明るさ絞りが最も物体側に位置する構成であるため、この絞り以降の各々のレンズは像側に配されるレンズ程有効面が大きくなる。特に第1正レンズと第3正レンズで顕著となる。したがって、上述の構成とすることで軸外光束に沿ったレンズ外形となり、ケラレを抑えつつ小型化し、枠の像面側からレンズを挿入することでレンズの位置決めができるので、製造が容易となる。
【0080】
さらには、全レンズの外周に物体側程光軸に近づくよう傾斜させた傾斜部を設け、上記レンズ枠にその傾斜部が当接するようにしてもよい。
【0081】
また、本発明の第4の撮像装置は、物体側から、明るさ絞り、像側に凸面を向けた第1正レンズ、像側に凹面を向けた第2負レンズ、第3正レンズの順に配置された結像光学系、及び、その像側に配された撮像素子を有し、前記結像光学系を保持するレンズ枠を備え、前記第1正レンズの形状が入射側から見たときに円形であり、前記第3正レンズの形状が、入射側から見たときに撮像素子の有効撮像領域の短辺方向に対応する方向の長さが有効撮像領域の長辺方向に対応する長さよりも短いことを特徴とするものである。
【0082】
この構成の作用を説明すると、本発明の光学系は、明るさ絞りが最も物体側に位置する構成であるため、この絞り以降の各々のレンズは像側に配されるレンズ程有効面が大きくなる。また、有効光束は、像面側程撮像素子の有効撮像領域の形状に近づいてくる。したがって、上述の構成とすることで、有効光束に沿ったレンズ外形となり、ケラレを抑えつつ小型化ができる。
【0083】
なお、以上の各条件式に共通して、各条件式範囲をより限定した下位の条件式の上限値のみ、又は、下限値のみをその上位の条件式の上限値あるいは下限値として限定するようにしてもよい。
【0084】
また、以上の条件式は、任意に複数を組み合わせることで、より本発明の効果を高めることができる。
【0085】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の結像光学系の実施例1〜5について説明する。実施例1〜5の無限遠物点合焦時のレンズ断面図をそれぞれ図1〜図5に示す。図中、明るさ絞りはS、第1正レンズはL1、第2負レンズはL2、第3正レンズはL3、電子撮像素子のカバーガラスはCG、像面はIで示してある。なお、カバーガラスCGの表面に波長域制限用の多層膜を施してもよい。また、そのカバーガラスCGにローパスフィルター作用を持たせるようにしてもよい。
【0086】
実施例1の結像光学系は、図1に示すように、物体側から順に、明るさ絞りS、像側に凸面を向けた両面非球面の第1正メニスカスレンズL1、両凹の両面非球面の第2負レンズL2、両凸の両面非球面の第3正レンズL3、カバーガラスCGから構成されている。本実施例では、第1レンズL1〜第3レンズL3は全てプラスチックからなり、第1レンズL1、第3レンズL3はアモルファスポリオレフィン系のゼオネックス(商品名)、第2レンズL2はポリカーボネイトから構成されている。
【0087】
また、本実施例の仕様は、焦点距離f=3.3mm、像高2.4mmであり、半画角ω=36°の広角の光学系である。また、各レンズのそれぞれの光学有効径(片側)は、第2面r2 〜第7面r7 の順に、0.647mm,0.969mm,1.146mm,1.241mm,1.662mm,1.920mmである。
【0088】
実施例2の結像光学系は、図2に示すように、物体側から順に、明るさ絞りS、像側に凸面を向けた両面非球面の第1正メニスカスレンズL1、物体側に凸面を向けた両面非球面の第2負メニスカスレンズL2、両凸の両面非球面の第3正レンズL3、カバーガラスCGから構成されている。本実施例では、第1レンズL1、第2レンズL2はガラス、第3レンズL3はプラスチックからなり、第3レンズL3はアモルファスポリオレフィン系のゼオネックスから構成されている。
【0089】
また,本実施例の仕様は、焦点距離f=3.3mm、像高2.4mmであり、半画角ω=36°の広角の光学系である。また、各レンズのそれぞれの光学有効径(片側)は、第2面r2 〜第7面r7 の順に、0.656mm,1.142mm,1.277mm,1.344mm,1.527mm,1.776mmである。
【0090】
実施例3の結像光学系は、図3に示すように、物体側から順に、明るさ絞りS、像側に凸面を向けた両面非球面の第1正メニスカスレンズL1、両凹の両面非球面の第2負レンズL2、両凸の両面非球面の第3正レンズl3、カバーガラスCGから構成されている。本実施例では、第1レンズL1はプラスチック、第2レンズL2、第3レンズL3はガラスからなり、第1レンズL1はアモルファスポリオレフィン系のゼオネックスから構成されている。
【0091】
また、本実施例の仕様は、焦点距離f=3.3mm、像高2.4mmであり、半画角ω=36°の広角の光学系である。また、各レンズのそれぞれの光学有効径(片側)は、第2面r2 〜第7面r7 の順に、0.674mm,1.201mm,1.384mm,1.692mm,1.652mm,1.801mmである。
【0092】
実施例4の結像光学系は、図4に示すように、物体側から順に、明るさ絞りS、像側に凸面を向けた両面非球面の第1正メニスカスレンズL1、物体側に凸面を向けた両面非球面の第2負メニスカスレンズL2、像側に凸面を向けた両面非球面の第3正レンズL3、カバーガラスCGから構成されている。本実施例では、第1レンズL1〜第3レンズL3は全てプラスチックからなり、第1レンズL1、第3レンズL3はアモルファスポリオレフィン系のゼオネックス、第2レンズL2はポリカーボネイトから構成されている。
【0093】
また、本実施例の仕様は、焦点距離f=3.3mm、像高2.4mmであり、半画角ω=36°の広角の光学系である。また、各レンズのそれぞれの光学有効径(片側)は、第2面r2 〜第7面r7 の順に、0.651mm,1.109mm,1.330mm,1.439mm,1.445mm,1.717mmである。
【0094】
実施例5の結像光学系は、図5に示すように、物体側から順に、明るさ絞りS、像側に凸面を向けた両面非球面の第1正メニスカスレンズL1、物体側に凸面を向けた両面非球面の第2負メニスカスレンズL2、物体側に凸の両面非球面の第3正メニスカスレンズL3、カバーガラスCGから構成されている。本実施例では、第1レンズL1、第2レンズL2はガラス、第3レンズL3はプラスチックからなり、第3レンズL3はアモルファスポリオレフィン系のゼオネックスで構成されている。
【0095】
また、本実施例の仕様は、焦点距離f=3.3mm、像高2.4mmであり、半画角ω=36°の広角の光学系である。また、各レンズのそれぞれの光学有効径(片側)は、第2面r2 〜第7面r7 の順に、0.630mm,0.942mm,1.245mm,1.202mm,1.350mm,1.599mmである。
【0096】
以下に、上記各実施例の数値データを示すが、記号は上記の外、r1 、r2 …は各レンズ面の曲率半径、d1 、d2 …は各レンズ面間の間隔、nd1、nd2…は各レンズのd線の屈折率、νd1、νd2…は各レンズのアッベ数である。なお、非球面形状は、xを光の進行方向を正とした光軸とし、yを光軸と直交する方向にとると、下記の式にて表される。
【0097】
x=(y2 /r)/[1+{1−(K+1)(y/r)2 1/2
+A44 +A66 +A88 + A1010
ただし、rは光軸上の曲率半径、Kは円錐係数、A4、A6、A8、A10 はそれぞれ4次、6次、8次、10次の非球面係数である。
【0098】
Figure 0004328099
Figure 0004328099
【0099】
Figure 0004328099
Figure 0004328099
【0100】
Figure 0004328099
Figure 0004328099
【0101】
Figure 0004328099
Figure 0004328099
【0102】
Figure 0004328099
Figure 0004328099
【0103】
上記実施例1〜5の無限遠にフォーカシングした場合の収差図をそれぞれ図6〜図10に示す。これら収差図において、“SA”は球面収差、“AS”は非点収差、“DT”は歪曲収差、“CC”は倍率色収差を示す。また、各収差図中、“ω”は半画角を示す。
【0104】
次に、上記各実施例における条件(1)〜(13)の値を示す。
【0105】
Figure 0004328099
(注)条件式(7)、(8)の数値は、上が物体側の面の数値、下が像側の面の数値である。
【0106】
上記各実施例は小型でありながら、図6〜図10の収差図に示すように、良好な画像が得られている。
【0107】
なお、以上の本発明の実施例において、明るさ絞りSの直前にカバーガラスを配置するようにしてもよい。
【0108】
また、本発明の以上の実施例において、プラスチックで構成しているレンズをガラスで構成するようにしてもよい。例えば何れかの実施例のプラスチックより屈折率の高いガラスを用いれば、さらに高性能を達成できるのは言うまでもない。また、特殊低分散ガラスを用いれば、色収差の補正に効果があるのは言うまでもない。特にプラスチックで構成する場合には、低吸湿材料を用いることにより、環境変化による性能劣化が軽減されるので好ましい(例えば、日本ゼオン社のゼオネックス(商品名)等がある)。
【0109】
また、ゴースト、フレア等の不要光をカットするために、明るさ絞りS以外にフレア絞りを配置してもよい。以上の実施例において、明るさ絞りSから第1レンズL1間、第1レンズL1と第2レンズL2間、第2レンズL2と第3レンズL3間、第3レンズL3と像面I間の何れの場所にフレア絞りを配置してもよい。また、枠によりフレア光線をカットするように構成してもよいし、別の部材を用いてフレア絞りを構成してもよい。また、光学系に直接印刷しても、塗装しても、シール等を接着しても構わない。また、その形状は、円形、楕円形、矩形、多角形、関数曲線で囲まれる範囲等、いかなる形状でも構わない。また、有害光束をカットするだけでなく、画面周辺のコマフレア等の光束をカットするようにしてもよい。
【0110】
また、各レンズには、反射防止コートを行い、ゴースト、フレアを軽減しても構わない。マルチコートであれば、効果的にゴースト、フレアを軽減できるので望ましい。また、赤外カットコートをレンズ面、カバーガラス等に行ってもよい。
【0111】
また、ピント調節を行うためにフォーカシングを行うようにしてもよい。レンズ系全体を繰り出してフォーカスを行ってもよいし、一部のレンズを繰り出すか、若しくは、繰り込みをしてフォーカスするようにしてもよい。
【0112】
また、画像周辺部の明るさ低下をCCDのマイクロレンズをシフトすることにより軽減するようにしてもよい。例えば、各像高における光線の入射角に合わせて、CCDのマイクロレンズの設計を変えてもよい。また、画像処理により画像周辺部の低下量を補正するようにしてもよい。
【0113】
図11は、上記実施例1の結像光学系5とその像面Iに配置されるCCD6とを、樹脂材で一体成形したレンズ枠7に固定する構成例の、結像光学系5の光軸を含みCCD6の像面Iの対角方向に取った断面図であり、明るさ絞りSは樹脂製のレンズ枠7に一体成形している。このようにすると、結像光学系5を保持するレンズ枠7の製造が容易になる。また、レンズ枠7に明るさ絞りSの構成を一体化させることで、製造工程を大幅に削減し、また、このレンズ枠7自体に撮像素子のCCD6の保持機能を備えさせることで、レンズ枠7内へごみ等が進入し難くなる。
【0114】
また、図11から明らかなように、結像光学系5の第1正レンズL1、第2負レンズL2、第3正レンズL3の各々の外周8に、物体側程光軸に近づくよう傾斜させた傾斜面を設け、レンズ枠7にその傾斜面を当接して固定可能にすることにより、レンズ枠7へ像面側からレンズL1〜L3を落とし込んで位置決め固定できるようになる。
【0115】
また、図12に模式的分解斜視図を示すように、プラスチックで成形したレンズ枠7内に保持される結像光学系の第1正レンズL1の形状は、第1正レンズL1、第2負レンズL2は入射側からみて円形、第3正レンズL3は円形のレンズを基に、その上部と下部を切削した小判型の形状をしている。そして、各々のレンズL1〜L3のの外周8は絞りS側に傾斜している。レンズ枠7の内面もその傾きに対応して傾斜して成形されている。
【0116】
このように、第1正レンズL1の形状を入射側からみて円形、第3正レンズL3の形状を、入射側から見たときに撮像素子のCCD6の有効撮像領域の短辺方向に対応する方向の長さがその有効撮像領域の長辺方向に対応する長さよりも短いものに構成することにより、結像光学系の第1正レンズL1、第2負レンズL2、第3正レンズL3を有効光束に沿ったレンズ外形にすることができ、ケラレを抑えつつ小型化ができる。なお、この例でも、レンズ枠7内に結像光学系5の第1正レンズL1、第2負レンズL2、第3正レンズL3の各々の外周8の傾斜面を当接して固定させるようにすることで、レンズ枠7内に像面側からレンズL1〜L3を落とし込んで位置決め固定できる。
【0117】
また、明るさ絞りSの開口の周辺面は、図11の断面図に示すように、レンズL1側に傾いて構成することが望ましく、その明るさ絞りSの開口の周辺面を、有効光束よりも傾斜角が大きく、実質的に最もレンズ側の角部が絞りの役目をするようにすることで、明るさ絞りSの開口部の外周面で反射した光束が撮像素子のCCD6に入射し難くなり、フレア、ゴーストの影響を低減することが可能になる。
【0118】
ところで、以上の各実施例において、前記のように、カバーガラスCGの入射面側に近赤外シャープカットコートを施してもよい。この近赤外シャープカットコートは、波長600nmでの透過率が80%以上、波長700nmでの透過率が10%以下となるように構成する。具体的には、例えば次のような27層の層構成からなる多層膜である。ただし、設計波長は780nmである。
【0119】
Figure 0004328099
Figure 0004328099
【0120】
上記の近赤外シャープカットコートの透過率特性は図13に示す通りである。
【0121】
また、ローパスフィルターの射出面側には、図14に示すような短波長域の色の透過を低滅する色フィルターを設けるか若しくはコーティングを行うことで、より一層電子画像の色再現性を高めている。
【0122】
具体的には、このフィルター若しくはコーティングにより、波長400nm〜700nmで透過率が最も高い波長の透過率に対する420nmの波長の透過率の比が15%以上であり、その最も高い波長の透過率に対する400nmの波長の透過率の比が6%以下であることが好ましい。
【0123】
それにより、人間の目の色に対する認識と、撮像及び再生される画像の色とのずれを低減させることができる。言い換えると、人間の視覚では認識され難い短波長側の色が、人間の目で容易に認識されることによる画像の劣化を防止することができる。
【0124】
上記の400nmの波長の透過率の比が6%を越えると、人間の目では認識され難い短波長城が認識し得る波長に再生されてしまい、逆に、上記の420nmの波長の透過率の比が15%よりも小さいと、人間の認識し得る波長城の再生が低くなり、色のバランスが悪くなる。
【0125】
このような波長を制限する手段は、補色モザイクフィルターを用いた撮像系においてより効果を奏するものである。
【0126】
上記各実施例では、図14に示すように、波長400nmにおける透過率を0%、420nmにおける透過率を90%、440nmにて透過率のピーク100%となるコーティングとしている。
【0127】
前記した近赤外シャープカットコートとの作用の掛け合わせにより、波長450nmの透過率99%をピークとして、400nmにおける透過率を0%、420nmにおける透過率を80%、600nmにおける透過率を82%、700nmにおける透過率を2%としている。それにより、より忠実な色再現を行っている。
【0128】
また、ローパスフィルターは、像面上投影時の方位角度が水平(=0°)と±45°方向にそれぞれ結晶軸を有する3種類のフィルターを光軸方向に重ねて使用することができ、それぞれについて、水平にaμm、±45°方向にそれぞれSQRT(1/2) ×aだけずらすことで、モアレ抑制を行うことができる。ここで、SQRTはスクエアルートであり平方根を意味する。
【0129】
また、CCDの撮像面I上には、図15に示す通り、シアン、マゼンダ、イエロー、グリーン(緑)の4色の色フィルターを撮像画素に対応してモザイク状に設けた補色モザイクフィルターを設けている。これら4種類の色フィルターは、それぞれが略同じ数になるように、かつ、隣り合う画素が同じ種類の色フィルターに対応しないようにモザイク状に配置されている。それにより、より忠実な色再現が可能となる。
【0130】
補色モザイクフィルターは、具体的には、図15に示すように少なくとも4種類の色フィルターから構成され、その4種類の色フィルターの特性は以下の通りであることが好ましい。
【0131】
グリーンの色フイルターGは波長GP に分光強度のピークを有し、
イエローの色フィルターYe は波長YP に分光強度のピークを有し、
シアンの色フィルターCは波長CP に分光強度のピークを有し、
マゼンダの色フィルターMは波長MP1とMP2にピークを有し、以下の条件を満足する。
【0132】
510nm<GP <540nm
5nm<YP −GP <35nm
−100nm<CP −GP <−5nm
430nm<MP1<480nm
580nm<MP2<640nm
さらに、グリーン、イエロー、シアンの色フィルターはそれぞれの分光強度のピークに対して波長530nmでは80%以上の強度を有し、マゼンダの色フィルターはその分光強度のピークに対して波長530nmでは10%から50%の強度を有することが、色再現性を高める上でより好ましい。
【0133】
上記各実施例におけるそれぞれの波長特性の1例を図16に示す。グリーンの色フィルターGは525nmに分光強度のビークを有している。イエローの色フィルターYe は555nmに分光強度のピークを有している。シアンの色フイルターCは510nmに分光強度のピークを有している。マゼンダの色フィルターMは445nmと620nmにピークを有している。また、530nmにおける各色フィルターは、それぞれの分光強度のピークに対して、Gは99%、Ye は95%、Cは97%、Mは38%としている。
【0134】
このような補色フイルターの場合、図示しないコントローラー(若しくは、デジタルカメラに用いられるコントローラー)で、電気的に次のような信号処理を行い、
輝度信号
Y=|G+M+Ye +C|×1/4
色信号
R−Y=|(M+Ye )−(G+C)|
B−Y=|(M+C)−(G+Ye )|
の信号処理を経てR(赤)、G(緑)、B(青)の信号に変換される。
【0135】
ところで、上記した近赤外シャープカットコートの配置位置は、光路上のどの位置であってもよい。また、ローパスフィルターの枚数も2枚でも1枚でも構わない。
【0136】
本発明の撮像装置において、光量調整のために、明るさ絞りSを複数の絞り羽にて構成し、その開口形状を可変とすることで調整する可変絞りを用いてもよい。図17は、開口時絞り形状の例を示す説明図、図18は、2段絞り時の絞り形状の例を示す説明図である。図17、図18において、OPは光軸、Daは6枚の絞り板、Xa、Xbは開口部を示している。本発明においては、絞りの開口形状を開放状態(図17)と、所定の条件を満たすF値となる絞り値(2段絞り、図18)の2種類のみとすることができる。
【0137】
又は、形状又は透過率の異なる形状固定の複数の明るさ絞りを設けたターレットを用いて、必要な明るさに応じて、何れかの明るさ絞りを結像光学系の物体側光軸上に配置する構成とすると、絞り機構の薄型化が図れる。また、そのターレット上に配された複数の明るさ絞りの開口の中の最も光量を低減させる開口に、他の明るさ絞りの透過率よりも低い透過率の光量低減フィルターを配する構成としてもよい。それにより、絞りの開口径を絞り込みすぎることがなくなり、絞りの開口径が小さいことにより発生する回折による結像性能の悪化を抑えることができる。
【0138】
この場合の1例の構成を示す斜視図を図19に示す。結像光学系の第1正レンズL1の物体側の光軸上の絞りSの位置に、0段、−1段、−2段、−3段、−4段の明るさ調節を可能とするターレット10を配置している。
【0139】
ターレット10には、0段の調整をする開口形状が最大絞り径の円形で固定の空間からなる開口1A(波長550nmに対する透過率は100%)と、−1段補正するために開口1Aの開口面積の約半分の開口面積を有する開口形状が固定の透明な平行平板(波長550nmに対する透過率は99%)からなる開口1Bと、開口1Bと同じ面積の円形開口部を有し、−2段、−3段、−4段に補正するため、各々波長550nmに対する透過率が50%、25%、13%のNDフィルターが設けられた開口部1C、1D、1Eとを有している。
【0140】
そして、ターレット10に設けた回転軸11の周りの回動により何れかの開口を絞り位置に配することで光量調節を行っている。
【0141】
また、図19に示すターレット10に代えて、図20の正面図に示すターレット10’を用いることができる。結像光学系の第1正レンズL1の物体側の光軸上の絞りSの位置に、0段、−1段、−2段、−3段、−4段の明るさ調節を可能とするターレット10’を配置している。
【0142】
ターレット10’には、0段の調整をする開口形状が最大絞り径の円形で固定の開口1A' と、−1段補正するために開口1A’の開口面積の約半分となる開口面積を有する開口形状が固定の開口1B' と、さらに開口面積が順に小さくなり、−2段、−3段、−4段に補正するための形状が固定の開口部1C' 、1D' 、1E' とを有している。
【0143】
そして、ターレット10’に設けた回転軸11の周りの回動により何れかの開口を絞り位置に配することで光量調節を行っている。
【0144】
また、より薄型化のために、明るさ絞りSの開口を、形状、位置共に固定の絞りとし、光量調整は、撮像素子からの出力信号を電気的に調整するようにしもよい。また、レンズ系の他の空間、例えば第3正レンズL3とCCDカバーガラスCGの間にNDフィルターを抜き差して光量調整を行う構成としてもよい。図21はその1例を示す図であり、ターレット10”の開口1A”は素通し面又は中空の開口、開口1B”は透過率1/2のNDフィルター、開口1C”は透過率1/4のNDフィルター、開口1D”は透過率1/8のNDフィルター等を設けたターレット状のものを用い、中心の回転軸の周りの回動により何れかの開口を光路中の何れかの位置に配することで光量調節を行っている。
【0145】
また、光量調節のフィルターとして、光量ムラを抑えるように光量調節が可能なフィルター面を設けてもよい。例えば、暗い被写体に対しては中心部の光量確保を優先して透過率を均一とし、明るい被写体に対してのみ明るさムラを補うように、図22に示すように、同心円状に光量が中心程低下するフィルターを配する構成としてもよい。
【0146】
また、絞りSとしては、第1正レンズL1の入射面側の周辺部を黒塗りしたものでもよい。
【0147】
また、本発明による撮像装置を、カメラ等のように映像を静止画として保存するものとする場合、光量調整のためのシャッターを光路中に配置するとよい。
【0148】
そのようなシャッターとしては、CCDの直前に配置したフォーカルプレーンシャッターやロータリーシャッター、液晶シャッターでもよいし、開口絞り自体をシャッターとして構成してもよい。
【0149】
図23にシャッターの1例を示す。図23に示すものは、フォーカルプレーンシャッターの1つであるロータリーフォーカルプレーンシャッターの例であり、図23(a)は裏面側から見た図、図23(b)は表面側から見た図である。15はシャッター基板であり、像面の直前又は任意の光路位置に配される構成となっている。基板15には、光学系の有効光束を透過する開口部16が設けられている。17はロータリーシャッター幕である。18はロータリーシャッター幕17の回転軸であり、回転軸18は基板15に対して回転し、ロータリーシャッター幕17と一体化されている。回転軸18は基板15の表面のギヤ19、20と連結されている。このギア19、20は図示しないモーターと連結されている。
【0150】
このような構成において、図示しないモーターの駆動により、ギア19、20、回転軸18を介して、ロータリーシャッター幕17が回転軸18を中心に回転するように構成されている。
【0151】
このロータリーシャッター幕17は略半円型に構成され、回転により基板15の開口部16の遮蔽と退避を行い、シャッターの役割を果たしている。シャッタースピードはこのロータリーシャッター幕17の回転するスピードを変えることで調整される。
【0152】
図24(a)〜(d)は、ロータリーシャッター幕17が回転する様子を像面側からみた図である。時間を追って図の(a)、(b)、(c)、(d)、(a)の順で移動する。
【0153】
以上のように、レンズ系の異なる位置に形状が固定の開口絞りSと光量調整を行うフィルターあるいはシャッターを配置することにより、回折の影響を抑えて高画質を保ちつつ、フィルターやシャッターにより光量調整が行え、かつ、レンズ系の全長の短縮化も可能とした撮像装置を得ることができる。
【0154】
また、機械的なシャッターを用いずに、CCDの電気信号の一部を取り出して静止画を得るような電気的な制御で行う構成としてもよい。このような構成の1例を、図25、図26によりCCD撮像の動作を説明しながら説明する。図25は、インターレース式(飛び越し走査式)で信号の順次読み出しを行っているCCD撮像の動作説明図である。図25において、Pa〜Pcはフォトダイオードを用いた感光部、Va〜VcはCCDによる垂直転送部、HaはCCDによる水平転送部である。Aフィールドは奇数フィールド、Bフィールドは偶数フィールドを示している。
【0155】
図25の構成では、基本動作が次のように行われる。すなわち、(1)感光部で光による信号電荷の蓄積(光電変換)、(2)感光部から垂直転送部への信号電荷のシフト(フィールドシフト)、(3)垂直転送部での信号電荷の転送(垂直転送)、(4)垂直転送部から水平転送部への信号電荷の転送(ラインシフト)、(5)水平転送部での信号電荷の転送(水平転送)、(6)水平転送部の出力端で信号電荷の検出(検出)。このような順次読み出しは、Aフィールド(奇数フィールド)とBフィールド(偶数フィールド)の何れか一方を用いて行うことができる。
【0156】
図25のインターレース式(飛び越し走査式)CCD撮像は、TV放送方式やアナログビデオ方式では、AフィールドとBフィールドの蓄積タイミングが1/60ずれている。これをそのままDSC(Dijital Spectram Compatible)用画像としてフレーム画を構成すると、動きのある被写体の場合、二重像のようなブレを起こす。そこで、このタイプのCCD撮像では、A、Bフィールドを同時露光して隣接するフィールドの信号を混合する。そして、機械的なシャッターで露光終了時に湛光した後、AフィールドとBフィールドそれぞれ別々に読み出して信号を合成する方法が取られている。
【0157】
本発明においては、機械的なシャッターの役割をスミア防止用のみとして、Aフィールドのみの順次読み出し、あるいは、A、Bフィールドを同時混合読み出しとすることにより、垂直解像度は低下するが、機械的なシャッターの駆動スピードに左右されず(電子的なシャッターのみでコントロールできるため)、高速シャッターを切ることができる。図25の例では、垂直転送部のCCDの数が感光部を構成するフォトダイオードの数の半分であるので、小型化しやすいという利点がある。
【0158】
図26は、信号の順次読み出しをプログレッシブ式で行うCCD撮像の動作説明図である。図26において、Pd〜Pfはフォトダイオードを用いた感光部、Vd〜VfはCCDによる垂直転送部、HbはCCDによる水平転送部である。
【0159】
図26においては、画素の並び順に読み出すことができるので、電荷蓄積読み出し作業を全て電子的にコントロールすることが可能となる。したがって、露光時間を(1/10000秒)程度に短くすることができる。図26の例では、図25の場合よりも垂直CCDの数が多く、小型化が困難という不利な点があるが、前記したような利点があるので、本発明においては、図25、図26の何れの方式も採用することができる。
【0160】
さて、以上のような本発明の撮像装置は、結像光学系で物体像を形成しその像をCCD等の撮像素子に受光させて撮影を行う撮影装置、とりわけデジタルカメラやビデオカメラ、情報処理装置の例であるパソコン、電話、特に持ち運びに便利な携帯電話等に用いることができる。以下に、その実施形態を例示する。
【0161】
図27〜図29は、本発明による結像光学系をデジタルカメラの撮影光学系41に組み込んだ構成の概念図を示す。図27はデジタルカメラ40の外観を示す前方斜視図、図28は同後方斜視図、図29はデジタルカメラ40の構成を示す断面図である。デジタルカメラ40は、この例の場合、撮影用光路42を有する撮影光学系41、ファインダー用光路44を有するファインダー光学系43、シャッター45、フラッシュ46、液晶表示モニター47等を含み、カメラ40の上部に配置されたシャッター45を押圧すると、それに連動して撮影光学系41、例えば実施例1の結像光学系を通して撮影が行われる。撮影光学系41によって形成された物体像が、近赤外カットコートを設けローパスフィルター作用を持たせたカバーガラスCGを介してCCD49の撮像面上に形成される。このCCD49で受光された物体像は、処理手段51を介し、電子画像としてカメラ背面に設けられた液晶表示モニター47に表示される。また、この処理手段51には記録手段52が接続され、撮影された電子画像を記録することもできる。なお、この記録手段52は処理手段51と別体に設けてもよいし、フロッピーディスクやメモリーカード、MO等により電子的に記録書込を行うように構成してもよい。また、CCD49に代わって銀塩フィルムを配置した銀塩カメラとして構成してもよい。
【0162】
さらに、ファインダー用光路44上にはファインダー用対物光学系53が配置してある。このファインダー用対物光学系53によって形成された物体像は、像正立部材であるポロプリズム55の視野枠57上に形成される。このポリプリズム55の後方には、正立正像にされた像を観察者眼球Eに導く接眼光学系59が配置されている。なお、撮影光学系41及びファインダー用対物光学系53の入射側、接眼光学系59の射出側にそれぞれカバー部材50が配置されている。
【0163】
このように構成されたデジタルカメラ40は、撮影光学系41が高性能で小型であるので、高性能・小型化が実現できる。
【0164】
なお、図29の例では、カバー部材50として平行平面板を配置しているが、パワーを持ったレンズを用いてもよい。
【0165】
次に、本発明の結像光学系が対物光学系として内蔵された情報処理装置の1例であるパソコンが図30〜図32に示される。図30はパソコン300のカバーを開いた前方斜視図、図31はパソコン300の撮影光学系303の断面図、図32は図30の状態の側面図である。図30〜図32に示されるように、パソコン300は、外部から繰作者が情報を入力するためのキーボード301と、図示を省略した情報処理手段や記録手段と、情報を操作者に表示するモニター302と、操作者自身や周辺の像を撮影するための撮影光学系303とを有している。ここで、モニター302は、図示しないバックライトにより背面から照明する透過型液晶表示素子や、前面からの光を反射して表示する反射型液晶表示素子や、CRTディスプレイ等であってよい。また、図中、撮影光学系303は、モニター302の右上に内蔵されているが、その場所に限らず、モニター302の周囲や、キーボード301の周囲のどこであってもよい。
【0166】
この撮影光学系303は、撮影光路304上に、本発明による結像光学系(図では略記)からなる対物レンズ112と、像を受光する撮像素子チップ162とを有している。これらはパソコン300に内蔵されている。
【0167】
ここで、撮像素子チップ162上にはローパスフィルター作用を持たせたカバーガラスCGが付加的に貼り付けられて撮像ユニット160として一体に形成され、対物レンズ112の鏡枠113の後端にワンタッチで嵌め込まれて取り付け可能になっているため、対物レンズ112と撮像素子チップ162の中心合わせや面間隔の調整が不要であり、組立が簡単となっている。また、鏡枠113の先端には、対物レンズ112を保護するためのカバーガラス114が配置されている。
【0168】
撮像素子チップ162で受光された物体像は、端子166を介して、パソコン300の処理手段に入力され、電子画像としてモニター302に表示される、図30には、その1例として、操作者の撮影された画像305が示されている。また、この画像305は、処理手段を介し、インターネットや電話を介して、遠隔地から通信相手のパソコンに表示されることも可能である。
【0169】
次に、本発明の結像光学系が撮影光学系として内蔵された情報処理装置の1例である電話、特に持ち運びに便利な携帯電話が図33に示される。図33(a)は携帯電話400の正面図、図33(b)は側面図、図33(c)は撮影光学系405の断面図である。図33(a)〜(c)に示されるように、携帯電話400は、操作者の声を情報として入力するマイク部401と、通話相手の声を出力するスピーカ部402と、操作者が情報を入力する入力ダイアル403と、操作者自身や通話相手等の撮影像と電話番号等の情報を表示するモニター404と、撮影光学系405と、通信電波の送信と受信を行うアンテナ406と、画像情報や通信情報、入力信号等の処理を行う処理手段(図示せず)とを有している。ここで、モニター404は液晶表示素子である。また、図中、各構成の配置位置は、特にこれらに限られない。この撮影光学系405は、撮影光路407上に配置された本発明による結像光学系(図では略記)からなる対物レンズ112と、物体像を受光する撮像素子チップ162とを有している。これらは、携帯電話400に内蔵されている。
【0170】
ここで、撮像素子チップ162上にはローパスフィルター作用を持たせたカバーガラスCGが付加的に貼り付けられて撮像ユニット160として一体に形成され、対物レンズ112の鏡枠113の後端にワンタッチで嵌め込まれて取り付け可能になっているため、対物レンズ112と撮像素子チップ162の中心合わせや面間隔の調整が不要であり、組立が簡単となっている。また、鏡枠113の先端には、対物レンズ112を保護するためのカバーガラス114が配置されている。
【0171】
撮影素子チップ162で受光された物体像は、端子166を介して、図示していない処理手段に入力され、電子画像としてモニター404に、又は、通信相手のモニターに、又は、両方に表示される。また、通信相手に画像を送信する場合、撮像素子チップ162で受光された物体像の情報を、送信可能な信号へと変換する信号処理機能が処理手段には含まれている。
【0172】
以上の各実施例は、前記の特許請求の範囲の構成に合わせて種々変更することができる。
【0173】
なお、本発明において次のように結像光学系を構成することもできる。
【0174】
〔1〕 物体側から順に、明るさ絞り、第1正レンズ、第2負レンズ、第3正レンズの順に配置され、少なくとも第1正レンズに非球面を有し、次の条件式を満たすことを特徴とする結像光学系。
【0175】
−5.0<f2-3 /f<−0.5 ・・・(2)
ただし、f2-3 は第2負レンズと第3正レンズの合成焦点距離、fは全系の焦点距離である。
【0176】
〔2〕 物体側から順に、明るさ絞り、第1正レンズ、第2負レンズ、第3正レンズの順に配置され、少なくとも第2負レンズに非球面を有し、次の条件式を満たすことを特徴とする結像光学系。
【0177】
−5.0<f2-3 /f<−0.5 ・・・(2)
ただし、f2-3 は第2負レンズと第3正レンズの合成焦点距離、fは全系の焦点距離である。
【0178】
〔3〕 物体側から順に、明るさ絞り、像側に凸面を向けた第1正メニスカスレンズ、第2負レンズ、第3正レンズの順に配置され、次の条件式を満たすことを特徴とする結像光学系。
【0179】
0.2<f1 /f3 <0.58 ・・・(3−1)
ただし、f1 は第1正レンズの焦点距離、f3 は第3正レンズの焦点距離である。
【0180】
【発明の効果】
本発明により、全長が短く高性能な広角化にも耐える結像光学系とそれを用いた小型で高性能の撮像装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の結像光学系の実施例1の無限遠物点合焦時のレンズ断面図である。
【図2】実施例2の結像光学系の図1と同様のレンズ断面図である。
【図3】実施例3の結像光学系の図1と同様のレンズ断面図である。
【図4】実施例4の結像光学系の図1と同様のレンズ断面図である。
【図5】実施例5の結像光学系の図1と同様のレンズ断面図である。
【図6】実施例1の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図7】実施例2の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図8】実施例3の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図9】実施例4の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図10】実施例5の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図11】実施例1の結像光学系とその像面に配置されるCCDとを樹脂材で一体成形したレンズ枠に固定する構成例の断面図である。
【図12】結像光学系の第3正レンズを小判型の形状にする場合の模式的分解斜視図である。
【図13】近赤外シャープカットコートの一例の透過率特性を示す図である。
【図14】ローパスフィルターの射出面側に設ける色フィルターの一例の透過率特性を示す図である。
【図15】補色モザイクフィルターの色フィルター配置を示す図である。
【図16】補色モザイクフィルターの波長特性の一例を示す図である。
【図17】絞りの開口形状を開放状態としたことを示す図である。
【図18】絞りの開口形状を2段絞りとした状態を示す図である。
【図19】形状と透過率の異なる形状固定の複数の明るさ絞りを設けたターレットを配置した本発明の結像光学系の構成を示す斜視図である。
【図20】図19に示すターレットに代わる別のターレットを示す正面図である。
【図21】本発明において利用可能な別のターレット状の光量調整フィルターを示す図である。
【図22】光量ムラを抑えるフィルターの例を示す図である。
【図23】ロータリーフォーカルプレーンシャッターの例を示す裏面図と表面図である。
【図24】図23のシャッターのロータリーシャッター幕が回転する様子を示す図である。
【図25】インターレース式CCD撮像の動作説明図である。
【図26】プログレッシブ式CCD撮像の動作説明図である
【図27】本発明による結像光学系を組み込んだデジタルカメラの外観を示す前方斜視図である。
【図28】図27のデジタルカメラの後方斜視図である。
【図29】図27のデジタルカメラの断面図である。
【図30】本発明による結像光学系が対物光学系として組み込れたパソコンのカバーを開いた前方斜視図である。
【図31】パソコンの撮影光学系の断面図である。
【図32】図30の状態の側面図である。
【図33】本発明による結像光学系が対物光学系として組み込れた携帯電話の正面図、側面図、その撮影光学系の断面図である。
【符号の説明】
S …明るさ絞り
L1…第1正レンズ
L2…第2負レンズ
L3…第3正レンズ
CG…カバーガラス
I …像面
OP…光軸
Da…絞り板
Xa、Xb…開口部
Pa〜Pf…感光部
Va〜Vf…垂直転送部
Ha、Hb…水平転送部
E …観察者眼球
1A、1B、1C、1D、1E…開口
1A’、1B’、1C’、1D’、1E’…開口
1A”、1B”、1C”、1D”…開口
5…結像光学系
6…CCD
7…レンズ枠
8…レンズ外周
10…ターレット
10’…ターレット
10”…ターレット
11…回転軸
15…シャッター基板
16…開口部
17…ロータリーシャッター幕
18…回転軸
19、20…ギヤ
40…デジタルカメラ
41…撮影光学系
42…撮影用光路
43…ファインダー光学系
44…ファインダー用光路
45…シャッター
46…フラッシュ
47…液晶表示モニター
49…CCD
50…カバー部材
51…処理手段
52…記録手段
53…ファインダー用対物光学系
55…ポロプリズム
57…視野枠
59…接眼光学系
112…対物レンズ
113…鏡枠
114…カバーガラス
160…撮像ユニット
162…撮像素子チップ
166…端子
300…パソコン
301…キーボード
302…モニター
303…撮影光学系
304…撮影光路
305…画像
400…携帯電話
401…マイク部
402…スピーカ部
403…入力ダイアル
404…モニター
405…撮影光学系
406…アンテナ
407…撮影光路

Claims (21)

  1. 物体側から順に、明るさ絞り、第1正レンズ、第2負レンズ、第3正レンズの順に配置され、次の条件式を満たすことを特徴とする結像光学系。
    1.5<d/(f・tan θ)<3.0 ・・・(1)
    1.0<(r 1f +r 1r )/(r 1f −r 1r )<1.7 ・・・(6)
    ただし、dは結像光学系の明るさ絞り面から像面までの光軸に沿って測った距離、θは結像光学系の最大入射角、fは全系の焦点距離、r 1f は第1正レンズの物体側近軸曲率半径、r 1r は第1正レンズの像側近軸曲率半径である。
  2. 前記第3正レンズはプラスチックからなることを特徴とする請求項1記載の結像光学系。
  3. 前記プラスチックはアモルファスポリオレフィン系の材料からなることを特徴とする請求項2記載の結像光学系。
  4. 次の条件式を満たすことを特徴とする請求項1から3の何れか1項記載の結像光学系。
    1.8<d/(f・tan θ)<2.8 ・・・(1−1)
  5. 次の条件式を満たすことを特徴とする請求項1からの何れか1項記載の結像光学系。
    0.1<f1 /f3 <0.7 ・・・(3)
    ただし、f1 は第1正レンズの焦点距離、f3 は第3正レンズの焦点距離である。
  6. 次の条件式を満たすことを特徴とする請求項5載の結像光学系。
    0.2<f1 /f3 <0.58 ・・・(3−1)
  7. 次の条件式を満たすことを特徴とする請求項1からの何れか1項記載の結像光学系。
    −0.6<f2 /f3 <−0.1 ・・・(4)
    ただし、f2 は第2負レンズの焦点距離、f3 は第3正レンズの焦点距離である。
  8. 次の条件式を満たすことを特徴とする請求項記載の結像光学系。
    −0.5<f2 /f3 <−0.15 ・・・(4−1)
  9. 次の条件式を満たすことを特徴とする請求項1からの何れか1項記載の結像光学系。
    1.45<navg <1.70 ・・・(5)
    ただし、navg は第1正レンズ〜第3正レンズのd線の屈折率の平均値である。
  10. 次の条件式を満たすことを特徴とする請求項記載の結像光学系。
    1.5<navg <1.65 ・・・(5−1)
  11. 次の条件式を満たすことを特徴とする請求項1から10の何れか1項記載の結像光学系。
    1.1<(r1f+r1r)/(r1f−r1r)<1.6 ・・・(6−1)
  12. 第1正レンズは次の条件式を満たす非球面を少なくとも1面有することを特徴とする請求項1から11の何れか1項記載の結像光学系。
    0.01<|(r1s+r1a)/(r1s−r1a)−1|<100
    ・・・(7)
    ただし、r1sは第1正レンズの非球面の近軸曲率半径、r1aは第1正レンズの非球面を考慮した曲率半径の中の光学有効範囲内で近軸曲率半径との差が最も変化したときの値である。
  13. 次の条件式を満たすことを特徴とする請求項12記載の結像光学系。
    0.05<|(r1s+r1a)/(r1s−r1a)−1|<10
    ・・・(7−1)
  14. 第2負レンズは次の条件式を満たす非球面を少なくとも1面有することを特徴とする請求項1から13の何れか1項記載の結像光学系。
    0.01<|(r2s+r2a)/(r2s−r2a)−1|<100
    ・・・(8)
    ただし、r2sは第2負レンズの非球面の近軸曲率半径、r2aは第2負レンズの非球面を考慮した曲率半径の中の光学有効範囲内で近軸曲率半径との差が最も変化したときの値である。
  15. 次の条件式を満たすことを特徴とする請求項14記載の結像光学系。
    0.1<|(r2s+r2a)/(r2s−r2a)−1|<5
    ・・・(8−1)
  16. 次の条件式を満たすことを特徴とする請求項1から15の何れか1項記載の結像光学系。
    10°<α<40° ・・・(9)
    ただし、αは最大像高における主光線の像面への入射角度である。
  17. 次の条件式を満たすことを特徴とする請求項16記載の結像光学系。
    15°<α<35° ・・・(9−1)
  18. 請求項1から17の何れか1項記載の結像光学系、及び、その像側に配された撮像素子を有し、前記明るさ絞りは、光軸が通過する開口形状が固定されており、かつ、開口部の外周面を像面側程光軸に近づくように、最軸外光束の入射角以上の傾斜角で傾斜させたことを特徴とする撮像装置。
  19. 請求項1から17の何れか1項記載の結像光学系、及び、その像側に配された撮像素子を有し、前記結像光学系と前記撮像素子を保持しかつ前記明るさ絞りを同一樹脂材で一体成形したレンズ枠を備えたことを特徴とする撮像装置。
  20. 請求項1から17の何れか1項記載の結像光学系、及び、その像側に配された撮像素子を有し、前記結像光学系を保持するレンズ枠を備え、少なくとも前記第1正レンズ、第3正レンズの各々の外周に、物体側程光軸に近づくよう傾斜させた傾斜部を設け、前記レンズ枠に前記傾斜部が当接していることを特徴とする撮像装置。
  21. 請求項1から17の何れか1項記載の結像光学系、及び、その像側に配された撮像素子を有し、前記結像光学系を保持するレンズ枠を備え、前記第1正レンズの形状が入射側から見たときに円形であり、前記第3正レンズの形状が、入射側から見たときに撮像素子の有効撮像領域の短辺方向に対応する方向の長さが有効撮像領域の長辺方向に対応する長さよりも短いことを特徴とする撮像装置。
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