JP4327896B2 - 高圧放電ランプ - Google Patents

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本発明は、始動回路内蔵型の高圧放電ランプに関する。
近年、省エネルギー時代を迎えて、道路、広場などの屋外照明用、及び、工場、店舗などの屋内照明用のランプとして、従来より用いられている高圧水銀ランプにかわって、より高効率で演色性の良いメタルハライドランプ及び高圧ナトリウムランプが普及している。
メタルハライドランプ及び高圧ナトリウムランプは、高圧水銀ランプに用いられていた従来の設備をそのまま用いるために、通常、電源周波数による簡易な銅鉄形リアクタンス安定器を用いて点灯される。そのために、メタルハライドランプ及び高圧ナトリウムランプには、従来の高圧水銀ランプには装備されていなかった始動回路が内蔵されている。
始動回路は、基本的に、電流遮断用のスイッチング素子、遮断電流制限用の抵抗体、及び始動回路開放用の熱応動スイッチの直列回路から構成されており、外部電源に対して、発光管に並列に接続されている。ここで、スイッチング素子は、電流遮断によりリアクタンス安定器に高圧始動パルス電圧を誘起させるものであり、例えば、グロー点灯管等が挙げられる。熱応動スイッチは、発光管の発熱による温度上昇によってその接点が開状態となって、ランプ点灯後に点灯回路から始動回路を開放するためのものである
ところで、このような始動回路を内蔵したメタルハライドランプ及び高圧ナトリウムランプでは、特に寿命末期等におけるランプの始動不良または立消えなどにより、熱応動スイッチの接点間で間欠的なアーク放電が発生する。このアーク放電によって供給されるいわゆる初期電子が引き金となって、給電用の一対のステムリード線間でアーク放電が持続的に発生することがある。ステムリード線間で持続的なアーク放電が生じると、外管バルブが加熱されて破損するという問題が生じる。そこで、このステムリード線間で生じるアーク放電を防止するために、熱応動スイッチの接点を外囲バルブで覆うことによって、熱応動スイッチの接点で生じるアーク放電からの初期電子の供給を断ち切るという方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2002−190281号公報
しかしながら、上記の従来技術では、熱応動スイッチは、外囲バルブに覆われており、これにより、発光管からの熱伝導が遮断されるため、熱応動スイッチが閉状態から開状態になるまでの時間(以下、「開放転移時間」と表記する。)が長くなる。
発光管の管電圧は、点灯後漸次に上昇していき、約3分後には、130Vに到する。ここで、熱応動スイッチの開放転移時間が約3分以上になると、一旦動作を停止していた始動回路のグロー点灯管に、管電圧によって130Vの電圧が印加されることとなり、グロー点灯管が再動作してランプが立ち消えするというランプの品質に関わる問題が発生する。特に、冬場の寒冷地のように、点灯前のランプの放置温度が低くなると、熱応動スイッチの開放転移時間がさらに長くなり、ランプの立消えが発生し易くなるという問題も有している。
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであって、ランプの品質を損なうことなく、外管バルブの破損等の原因となるステムリード線間でのアーク放電が発生することを防止できる高圧放電ランプを提供することを目的としている。
本発明者らは、外管バルブ破損等に至るステムリード線間における持続的なアーク放電を防止できる手段を探索するにあたり、まず、従来技術の高圧放電ランプにおいて、ステムリード線間でアーク放電が発生する過程を詳しく解析した。
従来の高圧放電ランプでは、発光管及び始動回路は、給電用の一対のステムリード線と連結された金属製の支持部材によって外管バルブ内に支持されている。かかる構成においては、熱応動スイッチの接点でアーク放電が生じてから、ステムリード線間で生じる持続的なアーク放電に至るまでに、必ず熱応動スイッチの接点付近、特に発光管及び始動回路を支持する金属製の支持部材間において、複数のアーク放電が順次発生する。そして、この支持部材間において生じたアーク放電が、最終的にガラスステム近傍でのステムリード線間におけるアーク放電へと遷移することが明らかになった。
そこで、本発明は、外管バルブ内に、発光管と、発光管を始動させる始動手段とが収容された定格電力700Wから1kWまでの高圧放電ランプでは、発光管及び始動手段は、外管バルブ内のステムに封着された棒状の支持体と連結した、導電性の支持部材によって支持され、上記支持体は、直径が1.1mm以上1.7mm以下の鉄線からなる。支持体として鉄線を使用するのは、運搬時の振動等によって、支持体が折れ曲がらないためには、ある程度の弾性が必要であるからであり、また、支持体の直径を1.1mm以上1.7mm以下とするのは、1.1mm未満であると、支持体が折れ曲がってしまうからであり、また、1.7mmより太いとステムが破損することがあるからである。
また、本発明において、上記の支持体は、上記ステムの端面において、ステムに封着された給電用の2本のステムリード線を結ぶ線分上には位置していないことが好ましい。これにより、例えば、振動等によって支持体が折れ曲がった場合でも、支持体がステムリード線と接触して、支持体に連結された支持部材が導通状態となる蓋然性が低くなるという利点が得られる。
以上のように、本発明に係る高圧放電ランプでは、発光管及び始動回路は、電気的に浮遊状態にある支持部材によって支持されている。かかる構成とすることによって、熱応動スイッチの接点でアーク放電が生じた場合であっても、発光管及び始動回路の各支持部材は電気的に浮遊状態にあり、これらの支持部材間においてアーク放電が生じることはないため、熱応動スイッチで生じたアーク放電が遷移して、ステムリード線間においてアーク放電が生じることはない。また、熱応動スイッチは、通常どおりの熱感度を有しているので、従来技術の項で記載した高圧放電ランプのように、熱応動スイッチの開放転移時間が長くなって、ランプの立消えが生じる等の品質にかかわる問題も生じ難い。したがって、本発明に係る高圧放電ランプによれば、ランプの品質を損なうことなく、外管バルブの破損等の原因となるステムリード線間でのアーク放電が生じることを防止することができる。
なお、本明細書において「電気的に浮遊状態にある」とは、電圧が印加される部材又は電流が流れる部材と電気的に接続されていない状態にあることをいう。
以下、本発明に係る高圧放電ランプの実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
<メタルハライドランプの全体構成>
図1を参照しながら、本発明の実施の形態に係るメタルハライドランプの構成について説明する。図1は、メタルハライドランプ1の全体構成を示す図である。
メタルハライドランプ1は、硬質ガラスからなる外管バルブ2を有している。外管バルブ2内には、主として、石英からなる発光管3と、発光管3を始動させる始動回路20とが収容されている。外管バルブ2のネック部には、ガラスステム4が封着されている。このガラスステム4には、外部電源からの電力を後述の主電極13、14に供給するステムリード線11、12が封着されている。外管バルブ2のネック部端部には、例えばE形口金5が取り付けられている。外管バルブ2には、窒素(N2)とネオン(Ne)との混合ガスが約45kPa封入されている。
発光管3内の両端部には、タングステン製の主電極13、14と、一方の主電極13に隣接して設けられた補助電極15とがそれぞれ配されている。主電極13、14及び補助電極15は、発光管3の端部の封止部3aに封止されたモリブデン箔を介して発光管3の外部のリード線とそれぞれ電気的に接続されている。
なお、発光管3内には、発光物質として、例えば、ヨウ化ナトリウム(NaI)やヨウ化スカンジウム(ScI3)等の金属ハライド、緩衝ガスとして水銀(Hg)、始動補助ガスとしてネオン・アルゴンペニングガス(Ne+0.5%Ar)がそれぞれ所定量封入されている。発光管3の寸法は、全長が150mm、内径が27mmである。また、主電極13、14間の距離は70mmである。
次に、図2及び図3を参照しながら、メタルハライドランプ1の点灯回路の構成について説明する。図2は、メタルハライドランプ1の点灯回路図であり、図3は、メタルハライドランプ1を、図1におけるA方向から見たときの拡大図である。
点灯回路は、発光管3、始動回路20、リアクタンス安定器40、外部電源41を有している。発光管3、始動回路20及びリアクタンス安定器40は、外部電源41に対して並列に接続されている。
始動回路20は、電流遮断用スイッチング素子としてのグロー点灯管21と、電流制限用の抵抗体22と、始動回路開放用の熱応動スイッチ23とを有している。グロー点灯管21と、熱応動スイッチ23とは、抵抗体22を介して直列に接続されている。グロー点灯管21はリード線21Lを介してステムリード線11に、熱応動スイッチ23はリード線23Lを介してステムリード線12にそれぞれ接続されている。
熱応動スイッチ23は、図3に示すように、タングステン棒23cと、このタングステン棒23cを可動させるバイメタル板23aと、モリブデン棒23dと、このモリブデン棒23dを固定している絶縁ガラス23bとを有している。熱応動スイッチ23は、常温では、タングステン棒23cとモリブデン棒23dとが接して閉状態となっているが、発光管3の点灯による温度上昇によってバイメタル板23aが湾曲して、タングステン棒23cとモリブデン棒23dとが離れて開状態となり、始動回路20を点灯回路より開放する役割を果す。
主電極13は、リード線11Lを介してステムリード線11に、主電極14はリード線12Lを介してステムリード線12にそれぞれ接続されている。補助電極15は、抵抗器24を介して、抵抗体22及び熱応動スイッチ23との間、つまり図2で示すa点に接続されている。
<点灯動作>
図2を参照しながら、点灯回路の動作について説明する。電源投入時、熱応動スイッチ23は、常温にあるので閉状態になっている。電源が投入されると、外部電源41から供給される電圧は、グロー点灯管21、抵抗体22及び熱応動スイッチ23が直列に接続された始動回路20に印加される。すると、この電圧によってグロー点灯管21が作動して、グロー点灯管21内の電極が開閉の動作を繰り返す。グロー点灯管21による開閉動作ごとの電流遮断によりリアクタンス安定器40に約1.2kVの高圧パルス電圧が誘起される。併せて、外部電源41からの電圧によって主電極13、補助電極15間で補助放電が発生する。この補助放電によって生じる初期電子の作用、及び上記の高圧パルス電圧によって主電極13、14間に主放電が開始されて発光管3が点灯する。
主電極13、14間に主放電が生じると、グロー点灯管21の開閉動作は停止され、次いで放電開始から約2分後に、熱応動スイッチ23が発光管3からの発熱により閉状態から開状態となって、始動回路20が点灯回路から開放されて、定常状態へと移行する。
<従来のメタルハライドランプの解析>
ここで、従来の技術の項で述べたように、始動回路20を内蔵したメタルハライドランプでは、特に寿命末期におけるランプの始動不良及び立ち消えなどにより、熱応動スイッチ23の接点でアーク放電が発生することがある。従来の高圧放電ランプにおいては、この熱応動スイッチ23の接点で生じたアーク放電が起因となって、ステムリード線11、12間において持続的なアーク放電が生じ、このアーク放電によって、外管バルブ2が破損することがある。
本発明者らは、外管バルブ破損に至るステムリード線11、12間における持続的なアーク放電を防止できる手段を探索するにあたり、まず、従来のランプ構成において、当該アーク放電が発生するまでの過程について解析した。
まず、図4を参照しながら、従来のメタルハライドランプの発光管及び始動回路を支持する構造を説明する。図4は、従来のメタルハライドランプにおける発光管及び始動回路を支持する構造を示す図である。なお、図4においては、主として、発光管3及び始動回路20を支持する部材を図示しており、抵抗体22、熱応動スイッチ23、及び抵抗器24等は省略している。
図4に示す従来のメタルハライドランプでは、発光管3及び始動回路20を支持する骨組としてステムリード線11と支持枠31とがある。支持枠31は、鉄(Fe)からなるU字状の部材であって、支持枠31のU字状底部は、ステムリード線11に溶接されている。
発光管3を支持する部材としては、発光管バンド32と、支持バネ板33、34とがあり、始動回路20を支持する部材としては、熱遮蔽板36と、グロー点灯管バンド37と、抵抗支持体38とがある。
主電極13側の発光管3の端部は、ステンレスからなる発光管バンド32によって支持枠31と固定されており、主電極14側の発光管端部は、図1に示す、導電性の支持部材35によって固定され、これらによって発光管3は外管バルブ2内に支持されている。
支持バネ板33、34は、ステンレスからなる部材であって、例えばメタルハライドランプの運搬時の振動等によって、支持枠31の位置がずれることを防止するためのものである。支持バネ板33、34は、対向するように支持枠31に溶接され、それぞれの両端部は外管バルブ2の内面に圧接されており、支持バネ板33、34の弾性力によって支持枠31が振動することを防止している。
熱遮蔽板36は、ステンレスからなる部材であって、グロー点灯管21が高温となるのを防止するためのものである。メタルハライドランプ1は、通常、口金5を上側に、発光管3を下側になるような状態で点灯される。したがって、点灯時には、発光管3の発熱によって外管バルブ2のネック部付近が高温となる。グロー点灯管21内には、ガスが封入されており、高温になると当該ガスが抜けてグロー点灯管21の寿命が短くなるという弊害が生じる。そこで、グロー点灯管21と発光管3との間に熱遮蔽板36を配することによって、かかる弊害が生じることを抑制する。なお、熱遮蔽板36は、支持枠31に溶接されている。
グロー点灯管バンド37は、鉄(Fe)からなる部材であって、グロー点灯管21の外囲器に巻きつけられて、その端部は支持枠31に溶接され、グロー点灯管21を支持している。
抵抗支持体38は、セラミックからなる本体部と、本体部の両端に鉄(Fe)からなる金属線が取り付けられた部材である。抵抗支持体38の一端は、抵抗体22(図3参照)に接続され、他端は、支持枠31に接続されている。これによって、抵抗体22は外管バルブ2内に支持されている。
なお、これらの支持部材の材質として金属を用いているのは、加工容易性、製造コスト等の観点からである。
上記構造の従来のメタルハライドランプでは、各支持部材は、支持枠31を介して、ステムリード線11に連結されている。ステムリード線11は、給電用のリード線であるため、これに連結された上記の各支持部材は、電気的に導通状態にある。したがって、熱応動スイッチ(図3参照)の接点でアーク放電が生じると、上記の支持部材間において、複数のアーク放電が順次発生する。これらのアーク放電が最終的にガラスステム4近傍でのステムリード線11、12間でのアーク放電へと遷移することが本発明者らによって確認された。
<本実施の形態に係るメタルハライドランプの支持構造>
そこで、本発明者らは、上記の解析結果に基づいて、ステムリード線11、12間においてアーク放電が生じることを防止するためには、発光管3及び始動回路20の支持部材を、電圧が印加される部材又は電流が流れる部材とは電気的に接続しない状態、すなわち、電気的に浮遊状態にすれば必要十分であることを見出した。以下、図5を参照しながら、本実施の形態に係るメタルハライドランプにおいて、発光管3及び始動回路20の支持部材を電気的に浮遊状態にする具体的な構成について説明する。図5は、本実施の形態に係るメタルハライドランプにおける発光管3及び始動回路20を支持する構造を示す図である。なお、図5においては、図4と同様に、主として、発光管3及び始動回路20を支持する部材を図示しており、抵抗体22、熱応動スイッチ23、及び抵抗器24等は省略している。
発光管3及び始動回路20を支持する骨組として支持体30と支持枠31とがある。支持体30は、詳細については後述するが、鉄(Fe)からなる棒状の部材であり、ガラスステム4の端面に封着されている。ガラスステム4は、絶縁物質である硬質ガラスからなるので、支持体30は電気的に浮遊状態にある。支持枠31は、鉄(Fe)からなるU字状の金属であり、そのU字状底部が支持体30に溶接されている。
発光管3を支持する部材としては、発光管バンド32、支持バネ板33、34、があり、始動回路20を支持する部材としては、熱遮蔽板36、グロー点灯管バンド37、抵抗支持体38がある。これらの各部材は、図4における同一符号の各部材と、材質・機能等において共通する。これらの各部材は、支持枠31に溶接されている。
従来のメタルハライドランプでは、図4に示すように、支持枠31は、ステムリード線11に溶接されているため、支持枠31に溶接された各支持部材は、導通状態にあった。一方、本実施の形態に係るメタルハライドランプでは、図5に示すように、支持枠31は、ガラスステム4に封着された支持体30に溶接されているため、電気的に浮遊状態にあり、支持枠31に溶接された各支持部材も電気的に浮遊状態にある。
これにより、本実施の形態にかかるメタルハライドランプでは、熱応動スイッチ23の接点でアーク放電が生じた場合でも、上記の各支持部材は電気的に浮遊状態にあるため、各支持部材間でアーク放電が生じることはない。したがって、本実施の形態に係るメタルハライドランプでは、熱応動スイッチ23の接点で生じたアーク放電がステムリード線11、12間に遷移することはないので、外管バルブ破損に至るステムリード線11、12間で持続的なアーク放電が生じることを防止することができる。また、熱応動スイッチ23は、外囲バルブ等に覆われることなく、十分な熱感度を有しているので、熱応動スイッチ23の開放転移時間が長くなって、ランプが立消えする等の品質に関わる問題が生じ難い。したがって、本実施の形態に係るメタルハライドランプによれば、ランプの品質を損なうことなく、外管バルブ2の破損等の原因となるステムリード線11、12間で持続的なアーク放電が生じることを防止することができる。
なお、本実施の形態に係るメタルハライドランプにおいて、支持体30は、ガラスステム4の端面において、ステムリード線11、12を結ぶ線分上には位置していないことが好適である。支持体30が、ステムリード線11、12の間にあると、振動によって支持体30が湾曲した場合には、ステムリード線11又は12と接触する蓋然性が高い。支持体30がステムリード線11又12と接触すると、支持体30及びこれに連結されている各支持部材が電気的に導通状態となり、ステムリード線11、12間でのアーク放電を誘発することになる。したがって、支持体30は、例えば、ガラスステム4の端面において、ガラスステム4の周縁部に取り付けて、ステムリード線11、12と三角形を形成する位置に封着することが好適である。
また、定格電力が700kWから1kWのメタルハライドランプにおいては、支持体30として、直径は1.1mm以上1.7mm以下のニッケルメッキ鉄線を使用することが好適である。鉄線を使用するのは、メタルハライドランプの運搬時の振動によって折れ曲がることがないように、支持体30はある程度の弾性を有することが必要だからである。また、支持体30の直径を1.1mm以上とするのは、直径を1.1mm未満とすると、発光管、始動回路及び支持枠部材の重さによって支持体30が湾曲してしまうことがあり、発光管及び始動回路等を支持するために必要な強度が得られないからである。また、支持体30の直径を1.7mm以下とするのは、直径を1.7mmより大きくすると、発光管3及び支持部材等の重みが鉄線の弾性によって十分に吸収されず、支持体30を封着したガラスステム4の部位に局部的に負荷されることとなり、ガラスステム4の破損が生じるからである。
<点灯実験>
以下、本実施の形態に係るメタルハライドランプの点灯実験について説明する。本実施の形態に係るメタルハライドランプを20個製作して、寿命試験を行った。試験を行った20個のランプのうち、2個のランプで熱応動スイッチ23の接点で間欠的にアーク放電が発生することが観測された。しかし、このアーク放電が起因となって、発光管3及び始動回路20の支持部材の間で次なるアーク放電が発生することはなく、ステムリード線11、12間にアーク放電が遷移することはなかった。以上より、本実施の形態によるメタルハライドランプによれば、熱応動スイッチの接点でアーク放電が生じた場合でも、ステムリード線間で持続的にアーク放電が生じることを効果的に防止できることが確認された。
<変形例>
以上、本発明を種々の実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明の内容が、上記実施の形態に示された具体例に限定されないことは勿論であり、例えば、以下のような変形例を考えることができる。
(1)上記構成では、ガラスステム4において、支持体30を1本のみ封着する構造を示したが、複数本の支持体をガラスステム4に封着して、複数本の支持体30によって支持枠31を固定する構成としてもよい。これにより、支持枠を支持する強度が増すという利点が得られる。
また、図6に示すように、外接棒を取り付けて支持枠31を支持する構成としてもよい。図6(a)は、支持体30と外接棒51とによって支持枠31を支持する構造を模式的に示した斜視図である。外接棒51は、ガラスステム4の外周に強く巻かれたメタルバンド50に溶接することによって取り付けられる。ガラスステム4に巻かれたメタルバンド50は電気的に浮遊状態にあり、外接棒51は、メタルバンド50に溶接されているので、外接棒51も電気的に浮遊状態にある。外接棒51を取り付けることによって、支持枠31を支える観点において、強度が増すという効果が得られる。図6(b)は、2本の外接棒51、52によって支持枠31を支持する構造を模式的に示した斜視図である。図6(b)に示すように、支持体30を用いずに、2本の外接棒51、52によって支持枠31を支持する構成としてもよい。
(2)上記においては、点灯回路は、図2に示すものを使用したが、その他の点灯回路であってもよい。また、発光管3は、補助電極15を有する構成について説明したが、補助電極15を使用しないものであってもよい。
(3) また、上記においては、メタルハライドランプについて説明したが、例えば、高圧ナトリウムランプ等の始動回路を外管バルブ内に有する他の高圧放電ランプにも適用することができる。このときも同様に、熱応動スイッチの接点でアーク放電が生じても、発光管及び始動回路の支持部材が電気的に浮遊状態にあるため、当該支持部材間ではアーク放電が生じることはない。したがって、熱応動スイッチの接点でアーク放電が生じた場合でも、ステムリード線間でのアーク放電に遷移することはないので、ステムリード線間で持続的なアーク放電が生じることを防止することができる。
(4)上記の実施の形態では、金属性の支持部材を使用したが、絶縁物質からなる支持部材によって、発光管及び始動回路を支持する構成としてもよい。これにより、支持部材は、導通状態にある部材と絶縁状態にあることになるので、当該支持部材間でアーク放電が生じることはない。したがって、熱応動スイッチの接点でアーク放電が生じた場合であっても、ステムリード線間でのアーク放電に遷移することはないので、ステムリード線間で持続的なアーク放電が生じることを防止することができる。
本発明は、始動回路内蔵型の高圧放電ランプに利用可能である。
本発明の実施の形態に係るメタルハライドランプの全体構成を示す図である。 本実施の形態に係るメタルハライドランプの点灯回路を示す回路図である。 図1において、メタルハライドランプをA方向からみたときの拡大図である。 従来のメタルハライドランプにおける発光管及び始動回路を支持する構造を示した図である。 本実施の形態に係るメタルハライドランプにおける発光管及び始動回路を支持する構造を示した図である。 図6(a)は、支持枠を支持体及び外接棒によって支持する構造を模式的に示した斜視図であり、図6(b)は、支持枠を2本の外接棒によって支持する構造を模式的に示した斜視図である。
符号の説明
1 メタルハライドランプ
2 外管バルブ
3 発光管
4 ガラスステム
11、12 ステムリード線
13、14 主電極
15 補助電極
20 始動回路
21 グロー点灯管
22 抵抗体
23 熱応動スイッチ
30 支持体
31 支持枠
32 発光管バンド
33、34 支持バネ板
36 熱遮蔽板
37 グロー点灯管バンド
38 抵抗支持体
40 リアクタンス安定器
41 外部電源

Claims (1)

  1. 外管バルブ内に、発光管と、発光管を始動させる始動手段とが収容された定格電力700Wから1kWまでの高圧放電ランプであって、
    前記発光管及び前記始動手段は、前記外管バルブ内のステムに封着された棒状の支持体と連結した、導電性の支持部材によって支持され、
    前記支持体は、
    直径が1.1mm以上1.7mm以下の鉄線から形成されており、かつ前記ステムの端面において、前記ステムに封着された給電用の2本のステムリード線を結ぶ線分上には位置しておらず、前記支持体と前記ステムリード線とは電気的に浮遊状態にあることを特徴とする高圧放電ランプ。
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