JP4327246B2 - 多色画像処理装置及び信号処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、解像度およびフレームレートの両方を高めたカラー動画像を生成する画像処理技術に関している。
近年、画像撮像機器の分野では、デジタルビデオカメラやデジタルスチルカメラの高画質化や多機能化が急速に進んでいる。これら画像撮像機器で得られる動画像の画質に関わる主な指標は、1フレームあたりの画素数(解像度)、1秒あたりのフレーム数(フレームレート)、および雑音に対する画像信号の比率(SN比)である。解像度の点では、TV電話のQCIF程度の画素数のものから、デジタル1眼レフカメラの1000万画素を超えるものまで多岐にわたる。フレームレートの点では、デジタルスチルカメラの連写機能などの毎秒数フレームのものから、ビデオカメラでは30フレーム/秒、特殊な高速撮影カメラでは1000フレーム/秒を越えるものまで多岐にわたる。
しかしながら、撮像機器で広く用いられている撮像素子(例えばCCDやCMOSイメージセンサ)は、画素データの読み出し速度を向上するのが困難であり、一定の上限値がある。そのため、高解像度と高フレームレートとを同時に満たす動画像の撮像は困難である。
従来の高解像度かつ高フレームレートの撮像を行う装置としては、図37に示すように、フィールド毎に読み出し位置を変えて読み出した複数フィールドの画像(1:nインターレース画像171)から、1フレームの画像(フルフレーム画像172)を合成するものがあった。特許文献1には、フィールド間の動き情報を用いて、そのような方法で読み出した画像から高解像度のフレーム画像を生成する装置が記載されている。
画像のナイキスト周波数は、空間的なサンプリング周波数、すなわち画像の画素数によって決まる。図37に示す3ライン間引きの場合、3フィールドで1フレームの画像が構成される。この場合、各フィールドのライン数はフレーム画像の3分の1になるため、フィールド画像におけるライン方向に垂直な方向のサンプリング周波数は、フレーム画像における同方向のサンプリング周波数の3分の1になる。ナイキスト周波数は、サンプリング周波数の半分であるため、フィールド画像におけるライン方向に垂直な方向のナイキスト周波数も、フレーム画像における同方向のナイキスト周波数の3分の1になる。
フィールド画像のナイキスト周波数以上の高周波成分がフレーム画像中に含まれていると、フィールド画像では折り返し成分(エイリアシング)が発生する。一般には、折り返し成分はナイキスト周波数以下の周波数成分に対して外乱もしくはノイズとして重畳されることになる。しかし、折り返し成分を含む複数の画像と、画像間のずれに相当するお互いの位置関係がわかると、個々の画像の解像度以上の解像度を復元できることが、超解像という技術として知られている。例えば、被写体とカメラが相対的に静止している場合には、複数のフィールド画像からフレーム画像を復元できる。この時、各フィールド画像におけるナイキスト周波数は、フレーム画像のナイキスト周波数以下なので、各フィールド画像に、フィールド画像のナイキスト周波数以上の信号が折り返し成分として含まれる。そのため、復元されたフレーム画像において、この折り返し成分を高域成分(フィールド画像のナイキスト周波数成分以上の高周波数成分)として復元できる。
被写体とカメラの位置関係が時間的に変化する場合でも、カメラから見た被写体の動きが正しくわかれば、それを考慮することにより、上記の静止の場合と同様に高周波成分を含む画像を復元することができる。
特開2007−028208号公報
しかしながら、従来のフィールド毎に読み出し位置を変えて読み出した画像に対する高解像度化処理では、各フィールドに折り返し成分が含まれ、かつ、フィールド間の動きが正確に検出される場合において高解像度の画像が復元される。しかし、各フィールドに折り返し成分が含まれる場合は、フィールド間での動きを正確に検出することが難しくなる。各フィールドに折り返し成分が含まれると、フィールド間での動き検出が困難になるのは、折り返し成分が折り返ってない信号に対して外乱成分となるためである。
折り返し成分は、サンプリング位置、原信号の時空間周波数と位相によって決まるので、一般には2つのフィールド画像間で一致しない。その結果、動き検出時にはこれがノイズとなり、動き検出精度を低下させる。そのため、特許文献1に開示されている方式の場合、インターレース数nが大きくなるにつれて、フィールド間での動きを正確に検出するのが難しくなるという課題があった。
本発明は、上記課題を解決するために成されたものであり、インターレース数nが大きくなってもフィールド間で正確な動き推定が可能な多色画像処理装置、および多色画像処理方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、上記課題を解決するための撮像装置、信号処理装置、およびコンピュータプログラムを提供することにある。
本発明の多色画像処理装置は、可視光を少なくとも第1の色成分の光および前記第1の色成分とは異なる第2の色成分の光に分離する色分離部と、前記第1の色成分の光および第2の色成分の光をそれぞれ受ける第1撮像素子および第2撮像素子とを備える撮像部であって、前記第1撮像素子によって得られる前記第1の色成分の画像を、前記第1撮像素子の画素配列上でフィールド毎に読み出し画素を間引いて取得し、前記第2撮像素子によって得られる前記第2の色成分の画像を、前記第2撮像素子の画素配列上でフィールド毎に取得する撮像部と、前記第2の色成分の画像に基づいて、第2の色成分の画像によって構成される動画像中の動きを推定して動き情報を出力する動き推定部と、前記第1の色成分の画像と前記動き情報とに基づいて、各フィールドにおける第1の色成分の合成画像を生成し、前記第1の色成分の画像よりも空間解像度が高い第1の合成画像として出力する画像生成部と、前記第1の合成画像と前記第2の色成分の画像に基づいて、前記第1の色成分および前記第2の色成分を含む多色動画像を生成して出力する多色画像合成部とを備える。
好ましい実施形態において、前記第1撮像素子における読み出し画素の位置をフィールド毎に替えることによって、前記撮像部は、nフィールド(nは2以上の整数)から1フレームを構成する前記第1の色成分の画像を取得する。
好ましい実施形態において、前記画像生成部は、前記動き情報に基づいて、前記第1の合成画像の空間解像度を、前記第1の色成分の画像の空間解像度のn倍にする。
好ましい実施形態において、前記第1の合成画像の空間解像度は、前記第2の色成分の画像の空間解像度よりも高い。
好ましい実施形態において、前記撮像部は、前記第2撮像素子の画素配列上で前記第1撮像素子における各画素よりも大きなサイズを有する少なくとも1つの画素を読み出し画素の最小単位として、前記第2の色成分の画像を取得する。
好ましい実施形態において、前記第1の合成画像および前記第2の画像に基づいて、前記第1の合成画像の情報を用いて前記第2の画像の解像度を高くした第2の合成画像を生成して出力する高解像度化部を備え、前記多色画像合成部は、前記第1の合成画像および前記第2の合成画像に基づいて前記第1の色成分および前記第2の色成分を含む多色動画像を生成して出力する。
好ましい実施形態において、前記第2の合成画像の空間解像度は、前記第1の合成画像の空間解像度に等しい。
好ましい実施形態において、前記撮像部が前記第1撮像素子の画素配列上でフィールド毎に選択する読み出し画素の配列パターンは、前記画素配列上で直線的に並んだ複数の画素から構成される第1のパターンである。
好ましい実施形態において、前記撮像部が前記第1撮像素子の画素配列上でフィールド毎に選択する読み出し画素の配列パターンは、前記画素配列上で離散的に分布する複数の画素から構成される第2のパターンである。
好ましい実施形態において、前記撮像部が前記第1撮像素子の画素配列上でフィールド毎に選択する読み出し画素の配列パターンは、前記画素配列上で直線的に並んだ複数の画素から構成される第1のパターンと、前記画素配列上で離散的に分布する複数の画素から構成される第2のパターンとの間で切り替えられる。
好ましい実施形態において、前記色分離部は、可視光を前記第1の色成分の光および第2の色成分の光に分離するとともに、前記第1および第2色成分とは異なる第3の色成分の光に分離する構成を有しており、前記撮像部は、前記第3の色成分の光を受ける第3撮像素子を更に備え、前記第3の色成分の画像を、前記第3撮像素子の画素配列上でフィールド毎に取得し、前記動き推定部は、前記第2および第3の画像に基づいて前記第2および第3の画像から構成される動画像中の動きを推定して前記動き情報を出力し、前記多色画像合成部は、前記第1の合成画像および第2の色成分の画像に加え、前記第3の色成分の画像に基づき、前記第1の色成分、第2の色成分、および第3の色成分を含む多色動画像を生成して出力する。
好ましい実施形態において、前記第2の色成分の画像と前記第3の色成分の画像は、画素の空間配置が異なる。
好ましい実施形態において、前記第1の色成分は緑である。
好ましい実施形態において、前記撮像部は、前記第1撮像素子の前面に配置された空間光変調素子を有しており、前記空間光変調素子は、前記第1撮像素子の各画素に対向して光透過をON/OFFする複数の画素を有し、前記第1撮像素子の各画素の一部分に選択的に光を入射させる。
本発明の撮像装置は、可視光を少なくとも第1の色成分の光および前記第1の色成分とは異なる第2の色成分の光に分離する色分離部と、前記第1の色成分の光および第2の色成分の光をそれぞれ受ける第1撮像素子および第2撮像素子とを備える撮像装置であって、前記第1撮像素子によって得られる前記第1の色成分の画像を、前記第1撮像素子の画素配列上でフィールド毎に読み出し画素を間引いて取得し、前記第2撮像素子によって得られる前記第2の色成分の画像を、前記第2撮像素子の画素配列上でフィールド毎に取得する。
好ましい実施形態において、前記第1の色成分の画像および第2の色成分の画像を記録する蓄積部を更に有する。
本発明の信号処理装置は、nフィールド(nは2以上の整数)から1フレームが構成された第1の色成分の画像、および、1フィールドから1フレームが構成された、前記第1の色成分とは異なる第2の色成分の画像に基づいて多色動画像を出力する信号処理装置であって、前記第2の色成分の画像に基づいて、第2の色成分の画像から構成される動画像中の動き情報を出力する動き推定部と、前記第1の色成分の画像と前記動き情報に基づいて、各フィールドにおける第1の色成分の合成画像を生成し、前記第1の色成分の画像より空間解像度が高い第1の合成画像として出力する画像生成部と、前記第1の合成画像と前記第2の色成分の画像に基づいて、前記第1の色成分および前記第2の色成分を含む多色動画像を生成して出力する多色画像合成部とを備える。
本発明の多色画像処理方法は、nフィールド(nは2以上の整数)から1フレームが構成された第1の色成分の画像、および、1フィールドから1フレームが構成された、前記第1の色成分とは異なる第2の色成分の画像に基づいて多色動画像を出力する多色画像処理方法であって、前記第1の色成分の画像を取得するステップと、前記第2の色成分の画像を取得するステップと、前記第2の色成分の画像に基づいて、前記第2の色成分の画像から構成される動画像中の動き情報を推定して出力する動き推定ステップと、前記第1の色成分の画像と前記動き情報に基づいて、第1の色成分の画像を取得するフレームレートよりも高いフレームレートで第1の合成画像を出力する動き補償ステップと、第1の色成分の合成画像および第2の色成分の画像に基づいて、前記第1の色成分および第2の色成分を含む多色動画像を生成して出力する多色画像合成ステップとを含む。
本発明のプログラムは、nフィールド(nは2以上の整数)から1フレームが構成された第1の色成分の画像、および1フィールドから1フレームが構成された第2の色成分の画像に基づいて多色動画像を出力する信号処理装置を動作させるプログラムであって、前記第2の色成分の画像に基づいて第2の色成分の画像から構成される動画像中の動き情報を出力するステップと、前記第1の色成分の画像および前記動き情報に基づいて各フィールドにおける第1の色成分の合成画像を生成し、前記第1の色成分の画像より空間解像度が高い第1の合成画像として出力するステップと、前記第1の合成画像および前記第2の色成分の画像に基づいて前記第1の色成分および前記第2の色成分を含む多色動画像を生成して出力するステップとを前記信号処理装置に実行させる。
本願記載の発明は、第1の色成分(通常はG成分)の動画像に多くの折り返し成分が含まれる場合にも、折り返し成分が含まれない動画像を利用して動き補償を行うため、第1の色成分の動画像の解像度を高めて高画質の多色動画像を得ることが可能になる。
本発明による多色画像処理装置は、図1に示すように、可視光を複数の光に分離する色分離部10と、分離された光をそれぞれ受ける第1撮像素子12および第2撮像素子14とを有する撮像部101を備えている。より具体的に、色分離部10は、可視光を、少なくとも第1の色成分の光、および、第1の色成分とは異なる第2の色成分の光に分離する。この撮像部101は、第1の色成分の画像を、第1撮像素子12の画素配列上でフィールド毎に読み出し画素を間引いて取得する。また、第2の色成分の画像については、第2撮像素子14の画素配列上でフィールド毎に読み出し画素を間引かず取得することができる。こうしてフィールド毎に取得される複数の画像から「動画像」が構成される。本明細書において、フィールド毎に取得される複数の画像の集合を簡単に「動画像」と称する場合がある。
好ましい実施形態における撮像部101は、可視光を第1の色成分(グリーン:G)、第2の色成分(レッド:R)、および第3の色成分(ブルー:B)の光に分離することができる。図2は、このような撮像部101の構成例を示す図である。図2に示す撮像部は、入力光をR、G、Bの波長域に応じて選択的に透過または反射するダイクロイックミラー11を備え、それぞれの波長域の光線をR、G、B用の撮像素子13、15、17上に結像することができる。この例では、ダイクロイックミラー11が図1の色分離部10として機能する。また、G用の撮像素子15が第1撮像素子12として機能し、R用の撮像素子13が第2撮像素子14として機能する。B用の撮像素子17は、図1に示されていない第3の撮像素子として機能することになる。なお、第2撮像素子12の色は、Rである必要はなく、Bであってもよい。
このように本発明における撮像部は、典型的には3色の色成分毎に動画像を取得するが、色成分の数は2色であっても良いし、4色以上であってもよい。すなわち、多色画像処理装置の「多色」とは、「複数の色」を意味し、色の数の多寡は問わない。
図2に示す例では、撮像素子におけるRおよびBの画素寸法がGの画素寸法よりも大きく、RおよびBの空間解像度は、Gの空間解像度よりも低く設定されている。すなわち、RおよびB用撮像素子13、17の画素配列上では、G用撮像素子15における各画素よりも大きなサイズを有する画素を読み出し画素の最小単位としてBおよびRの画像が取得される。なお、R、B用撮像素子とG用撮像素子とが同一の画素寸法を有している場合は、RおよびBについて、複数の画素を読み出し画素の最小単位として画像を取得すれば、それらの画素寸法を実質的に拡大した効果を得ることができる。
空間解像度を相対的に高く設定する色成分としては、R、BよりもGを選択することが好ましい。この理由は、Gの色に対する人の視覚感度が他の色に対する視覚感度よりも高く、人の視覚がGの空間解像度に対して最も敏感だからである。ただし、本発明における第1の色成分は、Gに限定されるわけではなく、他の色を第1の色成分として選択してもよい。
本発明の好ましい実施形態では、Gの動画像について、nフィールド(nは2以上の整数)から1フレームを構成するようにして、G用撮像素子における読み出し画素の位置をフィールド毎に替えている(画素間引き)。一方、RおよびBの動画像については、1フィールドから1フレームを構成する。図3は、この様子を模式的に示す平面図であり、各撮像素子の撮像面における画素配列の一部のみを示している。図3に示す例において、Gの撮像は、G用撮像素子における画素配列から複数の行ラインを間引いた読み出し(マルチインターレース読み出し)によって行われている。図3において、Gの画素配列のうち、太い実線で囲まれた画素が読み出し画である。フィールド毎に、読み出し画素のラインがシフトしている。一方、RおよびBの撮像は、RおよびB用撮像素子における画素配列の各行ラインを間引くことなく読み出して行われている。すなわち、いずれのフィールドにおいても、画素配列のすべての画素が読み出され、読み出し画素の間引きは行われない。
本発明では、このようして得られたRおよびBの動画像に基づいて、動画像中の動きを推定し、「動き情報」を求める。間引きを行うことなく取得した動画像から動きを推定するため、前述の従来技術で生じ得る問題を回避し、精度の高い動き情報を得ることが可能になる。
本発明では、この動き情報を利用して、Gの動画像から、その空間解像度を高めたGの合成画像を生成する。図4は、原画像401および出力画像402を構成するG、R、Bについて、それぞれ、空間解像度を模式的に示している。図4は、G、R、Bの各々の3フィールドについて、実際に読み出される画素および実際に出力される画素を示しており、点線は実際には読み出されなかった画素を示している。図4では、間引きされないRおよびBの画像についても、その空間解像度が高められているが、RおよびBの空間解像度の向上は、高解像度化されたGの合成画像を利用して行われる。
このような空間解像度の向上は、図1に示す信号処理部104の働きによって実現される。信号処理部104は、後に詳しく説明するように、第2の色成分の動画像中の動きを推定して動き情報を出力する動き推定部107と、この動き情報を利用して第1の色成分の合成画像を生成する画像生成部108と、原画像よりも解像度を高めた多色動画像を生成して出力する多色画像合成部109とを含んでいる。
(実施形態1)
まず、図5を参照しながら、本発明による多色画像処理装置の第1の実施形態を説明する。
本実施形態の多色画像処理装置は、可視光をR、G、Bの光に分離して前述の動画像(図4の原画像401)を取得する撮像部101と、原画像を蓄積する蓄積部106と、蓄積部106に蓄積された原画像を用いて時空間解像度を改善する処理を行う信号処理部104とを備えている。
蓄積部106は、原画像を記憶するメモリ103と、原画像をメモリ103に書き込む書き込み制御部102とを含んでいる。メモリ103としては、画像データの記憶に適した記憶素子が使用されるが、この装置に内蔵されている必要はなく、着脱可能な記憶媒体であってもよい。
信号処理部104は、動き推定部107、画像生成部108、多色画像合成部109を含んでいる。図5に示す構成例では、撮像部101の撮像動作および信号処理部104の信号処理の条件を設定する設定部105を更に備えているが、撮像部101および信号処理部104の動作を可変にする必要がない場合は、設定部105を設ける必要はない。設定部105は、1対nインターレースのnの値、信号処理部104が生成する高解像度画像の大きさ(サイズ)、およびフレームレートなどを設定する機能を有している。
本実施形態における撮像部101は、好適には図2に示す構成を有しており、例えば図3に示すようなフィールド画像からなる原画像を生成する。この例の撮像部101は、Gについて1対6のインターレース画像を原画像として取得するが、RおよびBについては、ノンインターレース画像を原画像として取得する。すなわち、Gについては、水平方向に並んだ画素からなる画素行のうち、垂直方向に周期6行で位置する画素行のみから間引き読み出しを行うが、RおよびBについては、Gよりも解像度が低く、画素寸法の大きな撮像素子を用いて全画素読み出しを行っている。この例では、間引きの割合を1:6に設定しているが、1:n(nは2以上の整数)であれば、n=6に限定されない。nは、例えば10程度または10以下の値に設定され得る。
本実施形態では、撮像部101によってGの1対nインターレース動画像、並びにRおよびBの低解像度動画像が取得され、図4に示す原画像401が得られる。信号処理部104は、各画像がフィールド画像ではなくフレーム画像である動画像(フルフレーム動画像)を、図4に示す出力画像402として出力することができる。
図6は、n=3のときのマルチインターレース(1対3インターレース)読み出しの動作を示している。図6に示されるxyt座標におけるxは、撮像面の水平方向軸、yは撮像面の垂直方向軸、tは時間軸である。図6において、201,202,203,…,20kは、所定の時間間隔で撮像および読み出しがなされたGのフィールド画像を示す。図中の実線は、G用撮像素子に対して実際に読み出しを行うラインを示しており、破線は、G用撮像素子に対して読み出しを行わないラインを示している。
図6に示す例では、読み出しを行うラインが、3フィールド周期でフィールド毎に変化している。すなわち、読み出しラインが互いに異なる3枚のフィールドによって1フレームの全画素が読み出されている。マルチインターレース読み出しにより、読み出しレート(1秒あたりに読み出す画素数)が同一の場合、各時刻における画像の画素数が減るため、空間的解像度は減少するものの、動画像の時間的解像度は高めることができる。なお、このような間引き読み出しは、Gについて行うが、R,Bについては、Gよりも解像度の低く画素寸法が大きい撮像素子を用いて、全画素読み出しを行う。
本実施形態では、信号処理部104による時空間解像度の改善処理の効果を高めるために、読み出される画素の位置が時空間領域において均等となるように、インターレースの順番を設定する。
以下、図7を参照しながら、この点を説明する。図7は、n=8のときのインターレースの順番の一例を示す図であり、撮像素子301の撮像面を模式的に示している。
図7では、読み出し順の一例として、第1フィールドでは3ライン目から8ラインおきに読み出し、第2フィールドでは6ライン目から8ラインおきに読み出し、第3フィールドでは2ライン目から8ラインおきに読み出している。つまり、隣接するフィールド同士で読み出しラインが連続しないようにしている。
次に、図8〜図13を参照しながら、読み出される画素の位置が時空間領域において均等となるように設定した、インターレースの順番の例を説明する。これらの図では、画像のy方向(ライン)と時間t方向(フィールド)との2次元平面において、読み出しラインの順番を示しており、ハッチングされた箇所が実際に読み出される画素(ライン)を表している。図8〜図13では、それぞれ、nライン・nフィールド分しか図示していないが、実際の読み出しは、図示したパターンをyt平面において時空間的に展開して用いればよい。これらの図のうち、例えば図9は、n=7の場合を示しており、読み出すラインの順番が、3→6→1→4→7→2→5の順に設定されている。
図8〜図13に示すような読み出し順は、例えば次のようにして決定すればよい。すなわち、補間すべき画素(ハッチが付されていない画素)と補間の際に参照する最近傍の読み出し画素(ハッチが付された画素)との距離d
Figure 0004327246
((y,t)は補間すべき画素の座標値、(ys,ts)は距離dを最小にする参照画素の座標値、λは重み係数)に着目し、全ての補間すべき画素についてのこの距離dの平均値が最小になるような読み出し順を決定すればよい。
あるいは、読み出し画素同士の距離d
Figure 0004327246
((ys,ts)は着目している読み出し画素の座標値、(ysm,tsm)は(ys,ts)に最も近い他の読み出し画素の座標値)に着目し、全ての読み出し画素についてのこの距離dの平均値が最小になるような読み出し順を、決定してもよい。
なお、ここでは、n=4〜9の場合について示したが、nがそれ以外の値の場合であっても、上述したような手法により、読み出される画素の位置が時空間領域において均等となるようにインターレースの順番を設定できる。
図4では、1チャンネルの読み出し系統を用いる場合を示しているが、図14に示すように、例えば2つの撮像素子401、402を用い、2チャンネルの読み出し系統でG用動画像の空間解像度を高めてもよい。
書き込み制御部102は、撮像部101によって取得されたGのマルチインターレース画像と、RおよびBの全画素読み出し画像とを、メモリ103に書き込む。数フィールドの遅延が許される場合、メモリ103には現フィールドを含む前後nフィールド程度を記憶することが望ましい。一方、遅延が許されない場合には、現フィールドおよびその前のnフィールド程度を記憶することが望ましい。
次に、図15〜図18を参照しつつ、間引き処理による高解像度の原理を説明する。
図15は、ある正弦波の周波数領域でのスペクトルを示している。図16は、周波数がfxの正弦波を示すグラフであり、このグラフの横軸は時間、縦軸は例えば輝度である。この正弦波を特定の周波数でサンプリングする場合を考える。サンプリング周波数が正弦波の周波数fxに等しい場合、サンプリングは、例えば図16に示す○印の位置で行われることになる。サンプリングされた信号は、○印のポイントを結んだ直線上にあるため、その周波数領域でのスペクトルは、図17に示す周波数f1に等しい。
図17には、ナイキスト周波数f0が示されている。ナイキスト周波数f0は、サンプリング周波数fxの半分である。サンプリングされた信号の周波数f1は、ナイキスト周波数f0を中心として正弦波の周波数fxの反転された位置に存在するため、折り返し成分と呼ばれる。すなわち、ナイキスト周波数f0から正弦波の周波数fxまでの範囲にある高周波成分は、ナイキスト周波数以下の低周波成分(折り返しノイズ)となる。周波数の異なる多数の正弦波が重ね合わされた信号をサンプリングする場合、そのサンプリング対象となる信号の周波数は分布を有している。したがって、特定の周波数(fx)でサンプリングを行うと、その半分の周波数であるナイキスト周波数f0からサンプリング周波数fxまでの高周波成分に起因して折り返しノイズが発生し、本来の低周波数成分に重畳されることになる。
図16に示すグラフの横軸は時間tであるが、この横軸を撮像面上における垂直方向の座標軸と考えてもよい。その場合、図16の正弦波は、前記座標軸上における空間的な輝度分布を示す信号波形に相当することになる。実際の撮像素子上に形成される二次元像の空間周波数も分布を有している。このような像を有限の画素でサンプリングする場合、ナイキスト周波数を超える高周波成分は折り返しノイズとして低周波成分に重畳される(エイリアシング)。
図16の正弦波をサンプリング周波数fxでサンプリングする場合、図16の×印のポイントでサンプリングを行うことも可能である。×印のポイントは、前述の○印のポイントから時間軸上で半周期だけシフトしている。この場合も、サンプリングによって得られた信号の周波数は、○印のサンプリングと同様に、図17の周波数f1で表される。
このような折り返し成分を含む画像間の相対的な位置関係がわかると、図18に示すように、元の高周波成分(周波数Fx)を得ることが可能になる。すなわち、図16に示す○印のポイント(周波数f1)と、×印のポイント(周波数f1)とを結ぶことにより、もとの正弦波(周波数fx)を復元できる。すなわち、○印の位置でサンプリングしたデータと、×印の位置でサンプリングしたデータとを用いることにより、もとの信号を復元することができる。
以上の説明から明らかなように、本実施形態では、間引き処理(マルチインターレース)を行うことによって得られたフィールド画像を複数用いることにより、より解像度の高い(空間周波数の高い)画像を復元することが可能になる。このような解像度の高い画像を復元するために、個々のフィールド画像に含まれる折り返しノイズ(エイリアシング)を利用している。ただし、このような復元は、画像が静止している場合に完全に実現するが、被写体が運動しているような場合は、動き補償が必要になる。
以下、本実施形態で行う高解像度化の具体的な手法を詳細に説明する。
<Gの高解像度化>
信号処理部104は、メモリ103に蓄えられたGの1対nインターレース画像とR,Bの全画素読み出し画像とを読み出し、次式を最小化して、時空間解像度の改善処理を行う。
Figure 0004327246
ここで、Hはサンプリング過程、fは復元すべき高空間解像度かつ高時間解像度のG画像、gは撮像部101によって撮像されたGの1対nインターレース画像、Mはべき指数、Qは復元すべき画像fが満たすべき条件(すなわち拘束条件)である。
fおよびgは、動画像の各画素値を要素とする縦ベクトルである。画素値としては、輝度値の場合は、1画素につき1個の値を考えればよい。fの要素数は、例えば、復元すべき動画像を横2000画素、縦1000画素、30フレームとすると、2000×1000×30=60000000となる。
n=10で1:10インターレース撮像する場合、gの要素数はfの10分の1となり、6000000となる。fの縦横の画素数と信号処理に用いるフレーム数は、設定部105によって設定される。サンプリング過程Hは、nフィールド周期でfをサンプリングする。Hは、行数がgの要素数と等しく、列数がfの要素数と等しい行列である。
現在一般に普及しているコンピュータでは、動画像の画素数(例えば幅2000画素×高さ1000画素)とフレーム数(例えば30フレーム)に関する情報量が多すぎるため、(数2)を最小化するfを単一の処理で求めることはできない。この場合、時間的、空間的な部分領域についてfの一部を求める処理を繰り返すことにより、復元すべき動画像fを計算することができる。
次に、サンプリング過程Hの定式化を簡単な例を用いて説明する。幅2画素(x=1,2)、高さ2画素(y=1,2)、2フレーム(t=1,2)の画像を1:2(n=2)インターレースでサンプリングする場合、
Figure 0004327246
Figure 0004327246
より、サンプリング過程は
Figure 0004327246
と定式化される。
(数3)において、Iは各画素におけるGの値を示し、3個の添字は順にx、y、tの値を示す。gは1対nインターレース読み出しによって得た画像なので、その画素数は、全画素読み出しした画像のn分の1である。
(数2)のべき指数Mの値は、特に限定するものではないが、演算量の観点から、1または2が好ましい。
(数5)は、fをインターレースによりサンプリングしてgを得る過程を示すが、逆に、gからfを復元する問題は、一般に逆問題といわれるものである。拘束条件Qのない場合、
Figure 0004327246
を最小化するfは無数に存在する(サンプリングされない画素値は任意の値を取り得るため)。そのため、(数6)の最小化によってfを一意に解くことはできない。
fについての一意な解を得るために、Qとして、画素値fの分布に関する滑らかさの拘束や、fから得られる画像の動きの分布に関する滑らかさの拘束を与える。
画素値fの分布に関する滑らかさの拘束としては、
Figure 0004327246
や、
Figure 0004327246
を用いる。
ここで、∂f/∂xは復元すべき動画像の各画素における画素値I(x,y,t)のx方向の1階の微分値を要素とする縦ベクトルである。また、∂f/∂yは復元すべき動画像の各画素における画素値I(x,y,t)のy方向の1階の微分値を要素とする縦ベクトルである。また、∂2f/∂x2は復元すべき動画像の各画素における画素値I(x,y,t)のx方向の2階の微分値を要素とする縦ベクトルである。また、∂2f/∂y2は復元すべき動画像の各画素における画素値I(x,y,t)のy方向の2階の微分値を要素とする縦ベクトルである。また、||はベクトルのノルムを表す。べき指数mの値は、(数2)、(数6)におけるべき指数Mと同様に、1または2が望ましい。
なお、画像fの画素値Iの分布に関する滑らかさの拘束としては、(数7)、(数8)に限らず、例えば、(数9)に示す2階の方向微分の絶対値のm乗を用いても良い。
Figure 0004327246
ここで、ベクトルnminおよび角度θは1階の方向微分の2乗が最小になる方向であり、
Figure 0004327246
である。
さらに、画像fの画素値Iの分布に関する滑らかさの拘束としては、
Figure 0004327246
または、
Figure 0004327246
または、
Figure 0004327246
として、fの画素値のこう配に応じて拘束条件を適応的に変化させてもよい。ここで、w(x,y)は画素値のこう配の関数であり、拘束条件に対する重み関数である。例えば、
Figure 0004327246
に示す画素値のこう配成分のべき乗和が、大きい場合にはw(x,y)の値が小さく、逆の場合にはw(x,y)の値が大きくなるようにすると、fの輝度こう配に応じて拘束条件を適応的に変化させることができる。このような重み関数を導入することにより、復元される画像fが必要以上に平滑化されることを防ぐことができる。
また、(数7)に示す輝度こう配の成分の2乗和の代わりに、(数15)に示す方向微分のべき乗の大小によって、重み関数w(x,y)を定義してもよい。
Figure 0004327246
ここで、ベクトルnmaxおよび角度θは方向微分が最大になる方向であり、
Figure 0004327246
である。
(数7)〜(数9)、(数11)〜(数13)に示したような、動画像fの画素値Iの分布に関する滑らかさの拘束を導入して(数2)を解く問題は、公知の解法(有限要素法等の変分問題の解法)によって計算することができる。
fに含まれる画像の動きの分布に関する滑らかさの拘束としては、
Figure 0004327246
または
Figure 0004327246
を用いる。
ここで、uは動画像fから得られる各画素についての動きベクトルのx方向の成分を要素とする縦ベクトル、vは動画像fから得られる各画素についての動きベクトルのy方向の成分を要素とする縦ベクトルである。
fから得られる画像の動きの分布に関する滑らかさの拘束としては、(数17)、(数18)に限らず、例えば(数19)、(数20)に示す1階または2階の方向微分としてもよい。
Figure 0004327246
Figure 0004327246
さらに、(数21)〜(数24)に示すように、(数17)〜(数20)の拘束条件を、fの画素値のこう配に応じて適応的に変化させてもよい。
Figure 0004327246
Figure 0004327246
Figure 0004327246
Figure 0004327246
ここで、w(x,y)は、fの画素値のこう配に関する重み関数と同一のものであり、(数7)に示す画素値のこう配の成分の2乗和、または、(数12)に示す方向微分の2乗によって定義されるものである。
このような重み関数を導入することにより、fの動き情報が必要以上に平滑化されることを防ぐことができ、その結果、復元される画像fが必要以上に平滑化されることを防ぐことができる。
(数17)〜(数24)に示したような、画像fから得られる動きの分布に関する滑らかさの拘束を導入して(数2)を解く問題は、fについての滑らかさの拘束を用いる場合と比較して複雑な計算が必要となる。これは、復元すべき画像fと動き情報(u,v)が相互に依存するためである。
これに対しては、公知の解法(EMアルゴリズム等を用いた変分問題の解法)によって計算することができる。その際、繰り返し計算に、復元すべき画像fと動き情報(u,v)の初期値が必要になる。fの初期値としては、入力画像の補間拡大画像を用いればよい。
一方、動き情報(u,v)の初期値としては、従来の方法では、折返し情報を含んだ入力画像に対する動き検出結果を用いざるを得なかった。この場合、折り返し成分が動き検出にとってノイズとなるため、正確な動き検出結果を得ることが困難になり、その結果として、超解像処理結果の画質が低下するという課題があった。
これに対して、本実施形態では、Gについてはマルチインターレースの撮像をする一方で、R,Bについては、低解像度ながら全画素の読み出しを行う。そして、動き推定部107は、R,Bの全画素読み出しを行った画像からブロックマッチング等の既存の動き検出方法により、動き情報を検出する。このため、従来のマルチインターレース画像に対する動き検出と比べ、精度よく動き情報を得ることができる。その結果、画像生成部108において、上述のごとく、(数17)〜(数24)に示したような、画像fから得られる動きの分布に関する滑らかさの拘束を導入して(数2)を解くことにより、超解像処理結果の画質を向上させることができる。
画像生成部108における処理は、(数7)〜(数9)、(数11)〜(数13)に示した画素値の分布に関する滑らかさの拘束のいずれかと、(数17)〜(数24)に示した動きの分布に関する滑らかさの拘束のいずれかの両方を組み合わせて、(数25)のように同時に用いてもよい。
Figure 0004327246
ここで、Qf はfの画素値のこう配に関する滑らかさの拘束、Quvはfから得られる画像の動きの分布に関する滑らかさの拘束、λ1 ,λ2 はQf とQuvの拘束に関する重みである。
画素値の分布に関する滑らかさの拘束と、画像の動きの分布に関する滑らかさの拘束の両方を導入して(数2)を解く問題も、公知の解法(EMアルゴリズム等を用いた変分問題の解法)によって計算することができる。
また、動きに関する拘束は、(数17)〜(数24)に示した動きベクトルの分布の滑らかさに関するものに限らず、対応点間の残差(動きベクトルの始点と終点間における画素値の差)を評価値として、これを小さくするようにしてもよい。対応点間の残差は、fを連続関数f(x,y,t)として表すと、
Figure 0004327246
と表せる。
fをベクトルとして、画像全体について考えると、各画素における残差は
Figure 0004327246
として、ベクトル表現できる。残差の平飽和は
Figure 0004327246
として表せる。
(数27)、(数28)において、Hmはベクトルfの要素数(時空間の総画素数)×fの要素数の行列である。Hmは、各行において、動きベクトルの視点と終点に相当する要素だけが0でない値を持ち、それ以外の要素は0の値を持つ。動きベクトルが整数精度の場合、視点と終点に相当する要素が、それぞれ、−1と1の値を持ち、他の要素は0である。
動きベクトルがサブピクセル精度の場合には、動きベクトルのサブピクセル成分の値に応じて、終点近傍の複数の画素に相当する複数の要素が値を持つことになる。
(数28)をQmとおき、拘束条件を(数29)のようにしてもよい。
Figure 0004327246
ここで、λ3は拘束条件Qmに関する重みである。
<R,Bの高解像度化>
以上述べた方法により、動き推定部107でRとBの低解像度動画像から抽出した動き情報を用いることにより、画像生成部108でGの1対nインターレース動画像を高解像度化することができる。
RとBについては、多色画像合成部109で補間拡大し、これを上記高解像度化したG画像と合成して出力することにより、高解像度化した結果(図4の出力画像402)をカラー画像として出力できる。
なお、図19に示すように、高解像度化部110を新たに設け、高解像度化部110において、補間拡大したR画像、B画像に、前記高解像度化したGの高周波成分を重畳することで、多色画像合成部111において、次のように処理することもできる。たとえば、前述の高解像度化部110の画像と上記高解像度化したGと合成し出力することにより、簡易な処理によってより高解像度化した結果をカラー画像として出力できる。その際、高周波数域以外(中低周波数域の)のR、G,B間の局所的な相関関係に応じて、上記重畳する高域成分の振幅を制御することにより、偽色の発生を抑え、見た目に自然な高解像度化処理を行うことができる。
また、RとBの低解像度撮像は、本実施形態では簡単のために、光学的に同一位置に配置した素子で行っているが、これに限られない。たとえば、RとBの配置を半画素ずらした構成(いわゆる画素ずらし)にすることによって、動き検出結果の空間解像度を高めることができる。その結果、Gの高解像度化をより安定化させることができる。
さらに、R,Bについても、Gの高域を重畳して高解像度化するので、より安定した高解像度化が可能となる。
なお、画像生成部108におけるGおよびR,Bの画素値の計算方法は、上記のものに限る必要はなく、例えば次のようにしてR,G,Bの画素値を同時に計算してもよい。
図38は、R,G,Bの画素値を同時に計算する多色画像処理装置の構成図である。図38において、図1と同じ動作をする構成要素には、図1と同一の符号を付し、説明を省略する。以下、多色画像生成部110の動作を詳細に説明する。
画像生成部110では、目的とするカラー画像gにおける各色の画像の空間的変化パターンが近い程度を表す評価関数Jを設定し、評価関数Jを最小化する目的画像gを求める。空間的変化パターンが近いことは、青画像、赤画像、および緑画像の空間的変化が相互に相似していることを意味する。評価関数Jの一例を(数30)に示す。
Figure 0004327246
評価関数Jは、生成したい高解像度カラー画像(目的画像)gを構成する赤、緑、および青の各色の画像(画像ベクトルとしてRH、GH、BHと表記)の関数として定義される。(数30)におけるHR、HG、HBは、それぞれ、目的画像gの各色画像RH、GH、BHから、各色の入力画像RL、GL、BL(ベクトル表記)への低解像度化変換を表す。HRおよびHG、HBは、それぞれ、例えば(数31)(数32)(数33)に示されるような低解像度化の変換である。
Figure 0004327246
Figure 0004327246
Figure 0004327246
入力画像の画素値は、目的画像の対応する位置を中心とした、局所領域の画素値の重み付け和となっている。
(数31)、(数32)、(数33)において、RH(x,y)、GH(x,y)、BH(x,y)は、それぞれ、目的画像gの画素位置(x,y)における赤(R)の画素値、緑(G)の画素値、青(B)の画素値を示す。また、RL(xRL,yRL)、GL(xGL,yGL)BL(xBL,yBL)は、それぞれ、赤入力画像の画素位置(xRL,yRL)の画素値、緑入力画像の画素位置(xGL,yGL)の画素値、青入力画像の画素位置(xBL,yBL)の画素値を示している。x(xRL)、y(yRL)、x(xGL)、y(yGL)、x(xBL)、y(yBL)は、それぞれ、入力画像の赤画像の画素位置(xRL,yRL)に対応する目的画像の画素位置のx、y座標と、入力画像の緑画像の画素位置(xGL,yGL)に対応する目的画像の画素位置のx、y座標と、入力画像の青画像の画素位置(xBL,yBL)に対応する目的画像の画素位置のx、y座標とを表している。また、wRとwGとwBは、赤画像と緑画像と青画像の入力画像の画素値に対する目的画像の画素値の重み関数をそれぞれ示している。なお、(x’,y’)∈Cは、wRとwGとwBとが定義される局所領域の範囲を示している。
低解像度化画像(緑画像の場合は同じ解像度の画像)および入力画像の対応画素位置における画素値の差の2乗和を、評価関数の評価条件として設定する((数30)の第1項、第2項、および第3項)。つまり、これらの評価条件は、低解像度化画像に含まれる各画素値を要素とするベクトルと、入力画像に含まれる各画素値を要素とするベクトルとの差分ベクトルの大きさを表す値により設定される。
(数30)の第4項のQsは、画素値の空間的な滑らかさを評価する評価条件である。
sの例であるQs1およびQs2を(数34)および(数35)に示す。
Figure 0004327246
(数34)において、θH(x,y)、ψH(x,y)、rH(x,y)は、目的画像の画素位置(x,y)における赤、緑、青のそれぞれの画素値で表される3次元直交色空間(いわゆるRGB色空間)内の位置を、RGB色空間に対応する球面座標系(θ、ψ、r)で表現した場合の座標値である。ここで、θH(x,y)とψH(x,y)は2種類の偏角を表し、rH(x,y)は動径を表す。
図39に、RGB色空間と球面座標系(θ、ψ、r)との対応例を示す。
図39では、一例として、θ=0の方向をRGB色空間のR軸の正方向とし、ψ=0の方向をRGB色空間のG軸の正方向としている。ここで、偏角の基準方向は、図39に示す方向に限定されることなく、他の方向であってもよい。このような対応に従って、画素ごとに、RGB色空間の座標値である赤、緑、青のそれぞれの画素値を、球面座標系(θ、ψ、r)の座標値に変換する。
目的画像の各画素の画素値をRGB色空間内の3次元ベクトルとして考えた場合に、3次元ベクトルをRGB色空間に対応付けられる球面座標系(θ、ψ、r)で表現することにより、画素の明るさ(信号強度、輝度も同義である)は、ベクトルの大きさを表すr軸の座標値に相当する。また、画素の色彩(色相、色差、彩度などを含む色情報)を表すベクトルの向きは、θ軸およびψ軸の座標値によって規定される。このため、球面座標系(θ、ψ、r)を用いることにより、画素の明るさおよび色彩を規定するr、θ、ψの3つのパラメータを個別に取り扱うことができる。
(数34)は、目的画像の球面座標系で表現された画素値の、xy空間方向の2階差分値の2乗和を定義している。(数34)は、目的画像内で、空間的に隣り合う画素における球面座標系で表現された画素値の変化が一様であるほど、値が小さくなる条件Qs1を定義している。画素値の変化が一様であることは、画素の色が連続していることに対応する。条件Qs1の値が小さくあるべきということは、目的画像内の空間的に隣り合う画素の色が連続すべきということを表している。
画像中において画素の明るさの変化と画素の色彩の変化とは、物理的に異なる事象から生じ得る。このため、(数34)に示すように、画素の明るさの連続性(r軸の座標値の変化の一様性)に関する条件((数34)の大括弧内の第3項)と、画素の色彩の連続性(θ軸およびψ軸の座標値の変化の一様性)に関する条件((数34)の大括弧内の第1項および第2項)とを個別に設定することにより、望ましい画質が得やすくなる。
λθ(x,y)、λψ(x,y)、およびλr(x,y)は、それぞれ、θ軸、ψ軸、およびr軸の座標値を用いて設定される条件に対して、目的画像の画素位置(x,y)において適用される重みである。これらの値は、予め定めておく。簡単には、λθ(x,y)=λψ、(x,y)=1.0、λr(x,y)=0.01のように、画素位置やフレームに依らずに設定してもよい。また、好ましくは、画像中の画素値の不連続性などが予測できる位置において、この重みを小さく設定してもよい。画素値が不連続であることは、入力画像のフレーム画像内の隣り合う画素における画素値の差分値や2階差分値の絶対値が、一定値以上であることにより判断してもよい。
画素の色彩の連続性に関する条件に適用する重みを、画素の明るさの連続性に関する条件に適用する重みよりも大きくしておくことが望ましい。これは、被写体表面の凹凸や動きによる被写体表面の向き(法線の向き)の変化によって、画像中の画素の明るさが色彩に比べて変化しやすい(変化の一様性に乏しい)ことによる。
なお、(数34)では、目的画像の球面座標系で表現された画素値の、xy空間方向の2階差分値の2乗和を条件Qs1として設定したが、2階差分値の絶対値和、または1階差分値の2乗和もしくは絶対値和を条件として設定してもよい。
上記説明ではRGB色空間に対応付けられる球面座標系(θ、ψ、r)を用いて色空間条件を設定したが、用いる座標系は球面座標系に限るものではない。たとえば、画素の明るさと色彩とを分離しやすい座標軸を有する新たな直交座標系において条件を設定することで、前述と同様の効果が得られる。
例えば、入力動画像または基準となる他の動画像に含まれる画素値のRGB色空間内での頻度分布を主成分分析することで固有ベクトルの方向を求める。この求めた固有ベクトルの方向に、新たな直交座標系の座標軸を設ける(固有ベクトル軸とする)ことができる。
Figure 0004327246
(数35)において、C1(x,y)、C2(x,y)、C3(x,y)は、目的画像の画素位置(x,y)における赤、緑、青のそれぞれの画素値であるRGB色空間の座標値を、新たな直交座標系の座標軸C1、C2、C3の座標値に変換する回転変換である。
(数35)は、目的画像の新たな直交座標系で表現された画素値の、xy空間方向の2階差分値の2乗和を定義している。(数35)は、目的画像の各フレーム画像内で、空間的に隣り合う画素における新たな直交座標系で表現された画素値の変化が一様である(つまり画素値が連続している)ほど、値が小さくなる条件Qs2を定義している。
条件Qs2の値が小さくあるべきことは、目的画像内の空間的に隣り合う画素の色が連続すべきことを表している。
λC1(x,y)、λC2(x,y)、λC3(x,y)はそれぞれ、C1軸、C2軸、C3軸の座標値を用いて設定される条件に対して、目的画像の画素位置(x,y)において適用される重みであり、予め定めておく。
1軸、C2軸、C3軸が固有ベクトル軸である場合、各固有ベクトル軸に沿ってλC1(x,y)、λC2(x,y)、λC3(x,y)の値を個別に設定することで、固有ベクトル軸によって異なる分散の値に応じて好適なλの値を設定できる。すなわち、非主成分の方向には分散が小さく、2階差分の2乗和が小さくなることが期待できるため、λの値を大きくする。逆に、主成分の方向にはλの値を相対的に小さくする。
以上、2種類の条件Qs1、Qs2の例を説明した。条件Qsとしては、Qs1、Qs2いずれを用いることもできる。
例えば、(数34)に示される条件Qs1を用いた場合、球面座標系(θ、ψ、r)を導入することにより、色情報を表すθ軸およびψ軸の座標値、ならびに信号強度を表すr軸の座標値のそれぞれの座標値を個別に用いて条件を設定し、かつ条件の設定に際して色情報と信号強度とにそれぞれ好適な重みパラメータλを付与できる。そのため、高画質の画像の生成が容易になるという利点がある。
(数35)に示される条件Qs2を用いた場合、RGB色空間の座標値から線型(回転)変換によって得られる新たな直交座標系の座標値で条件を設定するため、演算が簡素化できる利点がある。
また、固有ベクトル軸を新たな直交座標系の座標軸C1、C2、C3とすることにより、より多くの画素が影響を受ける色の変化を反映した固有ベクトル軸の座標値を用いて条件を設定できる。このため、単純に赤、緑、青の各色コンポーネントの画素値を用いて条件を設定する場合と比べて、得られる目的画像の画質の向上が期待できる。
なお、評価関数Jは、上記に限定するものではなく、(数30)の項を類似式からなる項と置換し、また異なる条件を表す新たな項を追加してもよい。
次に、(数30)の評価関数Jの値をできるだけ小さく(望ましくは最小に)する目的画像の各画素値を求めることによって、目的画像の各色画像RH、GH、BHを生成する。評価関数Jを最小にする目的画像gは、例えば、Jを目的画像の各色画像RH、GH、BHの各画素値成分で微分した式を全て0とおいた(数36)の方程式を解いて求めてもよい。また最急勾配法などの反復演算型の最適化手法を用いて求めてもよい。
Figure 0004327246
<システム動作>
図20は、本実施形態に係る撮像装置の動作タイミングの一例を示す図である。
撮像部101によって露光、撮像されたフィールド画像は、図20に示すように、順次メモリ103に書き込まれる。信号処理部104は、着目フィールドとその前後のフィールドの画像が書き込まれたタイミングで、時空間解像度改善処理を実行する。このような動作により、高解像度画像がフィールド毎に生成される。
信号処理部104による時空間解像度改善処理は、数フィールド毎(n1フィールド毎)に行い、n1フィールド分の高解像度画像を一括して生成してもよい。また、マルチインターレース画像の全体を一旦蓄積してから、信号処理部104が全フィールドについて時空間解像度改善処理を実行し、全フィールドの高解像度画像を生成するようにしてもよい。この場合、マルチインターレース画像全体を蓄積するために、必要となるメモリ容量が大きくなる。
特定のフィールドについてのみ、高空間解像度画像を生成することも可能である。表示側のディスプレイの性能にあわせて、時空間解像度を適切に変更したり、高時空間解像度の画像の一部の領域だけを表示させたりしてもよい。すなわち、本実施形態における原画像は、1フレームの解像度がCIFやNTSC程度の画素数のものから、HDTVやそれ以上の4k×2k(水平4000画素×垂直2000画素)や8k×4k(水平8000画素×垂直4000画素)までの画素数のものを、用いることができる。
原画像のフィールド周期は、例えば、60分の1秒ないし30分の1秒程度である。一方、出力画像としては、原画像と同様に、CIFやNTSCから4k×2k、8k×4kの解像度のフレーム画像を、30フレーム/秒または60フレーム/秒の動画像として生成することができる。さらに、ディスプレイの方式に応じて、出力画像を1:2のフィールド画像とすることも、もちろん可能である。
以上述べたように本実施形態によると、マルチインターレース撮像したGの画像と全画素読み出ししたR,Bの画像を入力として、R,Bの画像から抽出した動き情報を用いて、マルチインターレース撮像したGの画像に対して時空間解像度を改善する処理を行うことにより、時空間解像度がより高い動画像を生成することができる。
Gのマルチインターレース画像において、時間的空間的に概ね均等な間隔で画素を読み出すことにより、生成される高解像度画像の精度がより高まる。これは、時空間解像度改善処理の際に、画素値を決定する着目画素と、演算に用いる参照画素(実際に読み出された画素)との時間的、空間的な距離が、均等に小さくなるためである。
(実施形態2)
以下、本発明による多色画像処理装置の第2の実施形態を説明する。
実施形態1の装置では、撮像部101の画素配列に対するアクセスの単位がライン毎であり、CCD撮像素子およびCMOS撮像素子の両方を用いて実現することができる。本実施形態では、画素配列に対するアクセスの単位をライン毎ではなく、画素毎に行う。このような撮像方式は、CMOS撮像素子のようにランダムアクセスが可能な撮像素子を用いて容易に実現することができる。
本実施形態の基本的な構成は、図5に示す構成と同様であり、異なる点は、撮像部101が備える撮像素子の動作にある。このため、実施形態1と異なる部分についてのみ、説明を行う。
まず、図21を参照する。図21は、図3に相当する図面であり、本実施形態における撮像部の動作を模式的に示している。
本実施形態では、図21に示すように、原画像のG成分について、読み出し画素位置が互いに異なるn(nは3以上の整数)枚のフィールドによって1フレームの全画素が読み出される。
図22〜図25は、本変形例における読み出し画素配置の一例を示している。図22〜図25は、それぞれ、n=4,8,9,10の場合を示している。各図は、連続するnフィールドについて、画像のxy平面において読み出される画素の位置を示しており、ハッチが付された箇所が、実際に読み出される画素を表している。xyt空間内の読み出し画素の配置も、実施形態1で説明した読み出しライン順の決定方法と同様の計算によって、決定することができる。
図22〜図25では、それぞれ、(n×n)画素・nフィールド分しか図示していないが、実際の読み出しは、図示したパターンをxy平面において空間的に展開し、時間的に繰り返し用いればよい。nの値は、n=4,8,9,10の場合に限定されず、それ以外の値であってもよい。
実施形態1における読み出し方法は、x方向には密なサンプリングを行い、y方向にはフィールド毎に異なるラインにおいてサンプリングを行うものといえる。これに対して、本実施形態に係る読み出し方法では、xyt時空間内でのサンプル位置をより均一にすることができるので、信号処理部104による時空間解像度改善処理がより効果的に実現される。
このように、第1色成分の動画像を取得する際において撮像素子の画素配列上でフィールド毎に読み出し画素を間引いて取得する仕方は、マルチインターレース読み出し方式のようにライン単位である必要は無い。たとえば、本実施形態におけるように画素単位であってもよい。いずれの読み出し方式が適しているかは、シーンに含まれる被写体の模様や被写体の動きに依存している。例えば、被写体に水平横方向に延びる縞模様が多く含まれる場合は、実施形態2における読み出し方式が適している。このように、シーンの種類に応じて画素の間引きパターンを切り替えるようにしてもよい。この切り替えは、ユーザが前もって複数のシーンモードから選択したモードに応じて決定されても良いし、実際に撮像された動画像に基づいて間引きパターンが切り替えられても良い。
(実施形態3)
上記の実施形態1、2では、撮像時の露光時間が各フィールド期間程度までであるが、G成分画像の露光時間は、このような値に限定されず、フィールド期間のn倍(全画素を読み出すのに要するフィールド数)まで長くすることができる。
G成分画像の露光時間をフィールド期間よりも長くする場合、(数3)から(数5)に示したサンプリング過程の一部を変更する必要がある。しかし、実際に読み出すフィールド期間以外のフィールド期間に無駄にしていた光量を有効に使うことができる。
簡単のために、幅2画素(x=1,2)、高さ2画素(y=1,2)、2フレーム(t=1,2)の画像を1:2(n=2)インターレースでサンプリングする場合のサンプリング過程Hの定式化について、以下に説明する。
幅2画素(x=1,2)、高さ2画素(y=1,2)の画像を1:2(n=2)インターレースでサンプリングする場合、
Figure 0004327246
Figure 0004327246
より、サンプリング過程は
Figure 0004327246
と定式化される。
(数39)において、Iは各画素におけるGの値を示し、3個の添字は順にx、y、tの値を示す。gは1対nインターレース読み出しによって得た画像なので、その画素数は、全画素読み出しした画像のn分の1である。
(実施形態4)
以下、本発明による多色画像処理装置の第4の実施形態を説明する。
実施形態1における多色画像処理装置と本実施形態における多色画像処理装置との間にある差異は、基本的には、撮像部101の構成にある。このため、以下においては、撮像部101の構成と動作を説明する。
本実施形態の撮像部101では、図26に示すように、G用撮像素子15の前面に、液晶透過板18を配置し、Gの露光時間を各フィールド期間以下に設定して行う。図26では、簡単のため、G用撮像素子15の画素のうち、水平横方向に一列に配列された6個の画素のみが示され、液晶透過板18についても、これら6個の画素に対向する部分のみが図示されている。
液晶透過板18は、その画素単位で光の透過をON/OFFできる「空間光変調素子」として機能する。液晶透過板18は、具体的には、一対の透明基板で液晶層を挟み込む構造を有しており、透明電極には画素単位で液晶層に局所的な電圧印加を可能にする透明電極が設けられている。選択された画素に対応する液晶部分に電圧を印加することによって液晶分子の向きを制御し、個々の画素を透過する光の量を調整することができる。
液晶透過板18におけるn個の画素(図26の例では、n=3)が、G用撮像素子15の1つの画素に対向しており、液晶透過板18における縦方向の画素ピッチは、撮像素子15における縦方向の画素ピッチのn分の1である。
本実施形態では、このような構成の撮像部を備えるため、図27に示すように、フィールド毎に液晶透過板18の光を透過するラインを切り替えることが可能になる。図27(a)〜(c)は、それぞれ、異なる時刻における液晶透過板18の光透過状態を示している。図中、ハッチングされた画素は光を遮断するOFF状態の画素を示し、空白の画素は光を透過するON状態の画素を示している。
図27(a)に示す状態では、液晶透過板18の3つの画素行のうち、最上行の画素のみが光を透過するが、図27(b)および図27(c)に示す状態では、それぞれ、真ん中の行の画素および最下行の画素のみが光を透過する。
このように液晶透過位置のON/OFFをライン単位で制御すれば、G用撮像素子15の1行分の画素が3行分の画素として動作することが可能になる。すなわち、G用撮像素子15の画素サイズをR,B用撮像素子の画素サイズに比べて小さくする必要がなくなるため、R、G、Bのすべてについて同一集積度の撮像素子を用いることができ、コストの点で有利になる。
図26および図27に示す例では、n=3であるため、実際の画素ピッチよりも縦方向について3倍の高い解像度を実現することが可能なる。nの値を4以上にすれば、更に解像度を高めることが可能になる。
このような液晶透過板を用いて撮像素子の解像度を実効的に高める技術は、実施形態2における撮像部にも適用できる。液晶透過板18を実施形態2に適用する場合は、図28に示すように、縦横の画素ピッチが撮像素子の画素ピッチよりも細かい液晶透過板18をG用撮像素子15の前に配置することが考えられる。そして、例えば図29に示すようにフィールド毎に液晶透過板18の光を透過する画素を切り替えればよい。図28に示す例では、液晶透過板18の6個の画素がG用撮像素子15の1個の画素に対向している。このような構成を採用することにより、図29(a)〜(f)に示すように、第1フィールドから第6フィールドの6つのフィールド画像を取得することが可能になる。
図28および図29の例で、液晶透過板18の画素ピッチがG用撮像素子15のピッチに対して、横方向に3分の1、縦方向に2分の1に設定されているため、実際の画素ピッチよりも6倍に解像度を高めることができる。なお、液晶透過位置の画素ピッチと撮像素子の画素ピッチとの関係は、上記の場合に限定されない。
<モノクロ出力>
上記の各実施形態は、画像処理の結果としてカラー画像を出力する構成を備えているが、出力画像は、必ずしもカラー画像である必要はなく、用途によってはモノクロ画像で構わない。そのような場合には、R,Bについての高解像度化処理をせず、Gの処理結果のみをモノクロ画像として出力すればよい。
図30は、モノクロ出力を行う場合における動作の概念を示す説明図である。このように出力画像がモノクロの場合、入力は必ずしも3チャンネルである必要はなく、間引き読み出しがなされる第1の色成分の画像と、低解像度で全画素読み出しがなされる第2の色成分の画像とが入力されれば良い。
なお、各実施形態においては、Gについてマルチインターレース読み出し等の方式で間引き読み出しを行い、RとBについては、低解像度、短時間露光、高フレームレートで撮像しているが、どの波長帯について間引き読み出しするかは、上記の例に限るものではない。人の視角感度の特性を考慮すると、一般的にはGの間引き読み出しを行い、処理部で高解像度化することが望ましい。しかし、例えば、海やプール等、水中のシーンを撮像する場合のように、シーン中にBの成分が強く現れることが事前に分っている場合には、Bの間引き読み出しを行ってもよい。この場合、RとGを低解像度、短時間露光、高フレームレートで撮像し、処理部でBを高解像度化することにより、観察者により高解像度感のある画像を提示することができる。
いずれの色成分について画素を間引した撮像を行うかは、実際のシーンに含まれる色成分の分布を検知して動的に切り替えても良い。そのような切替えを実現するには、例えば図31に示すように、撮像部106と信号処理部104との間に切り替え制御部112を設けることが考えられる。そして、シーン中の色成分の分布に応じて、R、G、Bのうちで最も多い色成分の撮像素子においてマルチインターレース読み出しなどの撮像動作を撮像部106に実行させればよい。
<画像処理方法>
次に、図32を参照して、本発明による画像処理方法の実施形態を説明する。図32は、本実施形態の画像処理方法を示すフローチャートである。
本実施形態画像処理方法では、図32に示すように、まず、原画像を撮像する撮像ステップS11を実行した後、撮像した原画像データをメモリに蓄積するデータ蓄積ステップS12を実行する。その後、蓄積された原画像を用いて高解像度画像を生成する信号処理ステップS13を実行する。
全画素を読み出すために必要なフィールドの数であるnの値は固定されていてもよいが、撮影前にこれを設定するようにしてもよい。図33は、この場合の画像処理方法を示すフローチャートである。この場合、図32に示す各ステップS11〜S13の前処理として、nの値を設定する設定ステップS21が実行される。
図32および図33に示す信号処理のステップS13は、例えば図2に示される信号処理部104によって実行される。このような信号処理部104に含まれる動き推定部107、画像生成部108、および多色画像合成部109は、それぞれ、別個のハードウェアから実現されていても良い。また、ハードウェアおよびソフトウェアの組合せから実現されていても良い。言い換えると、動き推定部107、画像生成部108、および多色画像合成部109の各々に対応する専用の画像処理回路から信号処理部104を構成しても良い。また、所定のプログラムを用いて汎用のコンピュータやデジタル信号処理装置を動作させることにより、これらを動き推定部107、画像生成部108、および多色画像合成部109として機能させても良い。
本発明によるプログラムは、nフィールド(nは2以上の整数)から1フレームが構成された第1の色成分の画像、および1フィールドから1フレームが構成された第2の色成分の画像に基づいて多色動画像を出力する信号処理装置を動作させるプログラムである。具体的には、第2の色成分の画像に基づいて第2の色成分の画像から構成される動画像中の動き情報を出力するステップと、第1の色成分の画像と動き情報に基づいて各フィールドにおける第1の色成分の合成画像を生成し、第1の色成分の画像より空間解像度が高い第1の合成画像として出力するステップと、第1の合成画像と第2の色成分の画像に基づいて第1の色成分および第2の色成分を含む多色動画像を生成して出力するステップを信号処理装置に実行させる。
このようなプログラムの全体または一部は、記録媒体に記録された状態で存在するほか、有線または無線の伝送媒体を介して送受信され得る。このプログラムは、信号処理装置に製造段階ら組み込まれて使用させるだけではなく、メモリカードなどの記録媒体や、インターネットまたはデジタル放送を介して信号処理装置にインストールされて使用され得る。
本発明による多色画像処理装置は、撮像部および信号処理部を備えているが、撮像部と信号処理部は、1つの筐体によって一体化された装置を構成する必要はなく、一方が、他方との間で信号の送受信を実行し得る形態で適宜結合すれば良い。
図34は、撮像部101と信号処理部104とが異なる場所に位置する画像処理システムを構成している例を示している。図34の例では、インターネットまたはイントラネットに代表されるネットワーク網122により、撮像部101とサーバ121とが接続されている。サーバ121は、図5に示す蓄積部106および信号処理部104を備えている。
撮像部101によって撮像された原画像は、ネットワーク網122を介してサーバ121の蓄積部106に蓄積される。サーバ121は、携帯型の撮像部101を所有するユーザの自宅に設置されたホームサーバであっても良いし、またはユーザに対して画像処理サービスを提供する者が所有するサーバであってもよい。
撮像部101からネットワーク網122に送出されるデータには、原画像だけではなく、画像処理に必要な読み出しパターンを規定する各種の情報が付加されることになる。このような付加情報には、例えば図3または図21に示す画素読み出しパターンの種類を識別する情報や、n値を示す情報などが含まれる。
図35は、本発明の多色画像処理装置によって実現される画像処理システムの他の構成例を示している。図35のシステムが、図34のシステムと異なる点は、n値を設定する設定部131が設けられている点にある。この設定部131は、図36に示すように、撮像部101から物理的に離れた場所にあって、ネットワーク122を介して接続されていてもよい。このような画像処理システムは、撮像部131が遠隔操作される場合に有効である。例えば撮像部131の位置または角度が遠隔から操作され、被写体が任意に選択される場合、設定部131には、n値のみならず、撮像部131の遠隔操作に必要な情報も入力されることになる。
上記の図34〜図36に示す例では、蓄積部106が信号処理部104とともに同一サーバ121内に設けられているが、撮像部101にも、蓄積部106と同様の蓄積部が設けられていてもよい。そのような蓄積部がネットワーク122を介することなく直接に撮像部101と接続されている場合、撮像部101によって所得された動画像は、ネットワーク122を介してサーバ121に送出される前において、一旦、その蓄積部(不図示)に蓄積されることになる。
このように、本発明による画像処理装置は、撮像素子サイズを小型化したカメラによる高精細画像の撮像とその再生装置、システム等として有用である。本発明によれば、例えばCCD素子のようなライン単位のアクセスを行う素子や、CMOS素子のようなランダムアクセスが可能な撮像素子を用いて撮像した、複数フィールドによって1フレーム分の画素が読み出されている第1の色成分の動画像と、低解像度で全画素読み出しをした第2、第3の色成分の動画像を用いて、時空間解像度が改善された第1の色成分の動画像やカラー動画像を生成することができる。これにより、例えば、携帯電話、デジタルスチルカメラ等の連写機能等で撮影された画像から高時空間解像度の動画を生成したり、また、監視用カメラの映像から高時空間解像度の動画を生成したりすることも可能になる。
本発明の多色画像処理装置、撮像装置、撮像方法、およびプログラムは、限られた画素数の撮像素子を用いて高解像度のカラー動画像を得ることができるため、ビデオカメラなどの各種の装置に好適に利用され得る。
本発明による多色画像処理装置の構成を示すブロック図である。 ダイクロイックプリズムによるR、G、B成分の分離を示す図である。 本発明の実施形態1に係る撮像部101の撮像動作を模式的に示す図である。 本発明の実施形態1に係る多色画像処理装置の動作を模式的に示す図である。 本発明の実施形態1に係る多色画像処理装置のブロック図である。 マルチインターレース読み出しの動作を概念的に示す図である。 インターレースの順番の一例を示す図である。 n=4の場合における読み出しライン順の一例を示す図である。 n=5の場合における読み出しライン順の一例を示す図である。 n=6の場合における読み出しライン順の一例を示す図である。 n=7の場合における読み出しライン順の一例を示す図である。 n=8の場合における読み出しライン順の一例を示す図である。 n=9の場合における読み出しライン順の一例を示す図である。 2チャンネルの読み出し系統を用いた構成を示す概念図である。 ある正弦波の周波数領域でのスペクトルを示す図である。 時間領域の正弦波を示す図である。 ナイキスト周波数に対する折り返しを説明する図である。 高周波数成分の復元を説明する図である。 本発明の実施形態1に係る撮像装置のブロック図である。 図2の撮像装置の動作タイミングの一例を示す図である。 本発明の実施形態1の変形例に係る撮像部101の撮像動作のイメージ図である。 n=4の場合の、各フィールドにおける読み出し画素の配置の例を示す図である。 n=8の場合の、各フィールドにおける読み出し画素の配置の例を示す図である。 n=9の場合の、各フィールドにおける読み出し画素の配置の例を示す図である。 n=10の場合の、各フィールドにおける読み出し画素の配置の例を示す図である。 本発明の実施形態1に係る撮像部の構成の1例を示す図である。 本発明の実施形態1に係る撮像部の動作の1例を示す図である。 本発明の実施形態1の変形例に係る撮像部の構成の1例を示す概念図である。 (a)から(f)は、本発明の実施形態1の変形例に係る撮像部の動作の1例を示す概念図である。 モノクロ画像を出力する撮像装置の動作のイメージ図である。 色分布を検出する多色画像処理装置の構成例を示す図である。 本発明の実施形態に係る画像処理方法を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る画像処理方法を示すフローチャートである。 本発明に係る撮像システムの構成の一例を示す図である。 本発明に係る撮像システムの構成の一例を示す図である。 本発明に係る撮像システムの構成の一例を示す図である。 従来の撮像システムの動作を示す概念図である。 R,G,Bの画素値を同時に計算する多色画像処理装置の構成図である。 RGB色空間と球面座標系(θ、ψ、r)との対応例を示す図である。
101 撮像部
102 書き込み制御部
103 メモリ
104 信号処理部
105 設定部
106 蓄積部
401 原画像
402 出力画像

Claims (17)

  1. 可視光を少なくとも第1の色成分の光および前記第1の色成分とは異なる第2の色成分の光に分離する色分離部と、前記第1の色成分の光および第2の色成分の光をそれぞれ受ける第1撮像素子および第2撮像素子とを備える撮像部であって、前記第1撮像素子によって得られる前記第1の色成分の画像を、前記第1撮像素子の画素配列上でフィールド毎に読み出し画素を間引いて取得し、前記第2撮像素子によって得られる前記第2の色成分の画像を、前記第2撮像素子の画素配列上でフィールド毎に取得する撮像部と、
    前記第2の色成分の画像に基づいて、第2の色成分の画像によって構成される動画像中の動きを推定して動き情報を出力する動き推定部と、
    前記第1の色成分の画像と前記動き情報とに基づいて、各フィールドにおける第1の色成分の合成画像を生成し、前記第1の色成分の画像よりも空間解像度が高い第1の合成画像として出力する画像生成部と、
    前記第1の合成画像と前記第2の色成分の画像に基づいて、前記第1の色成分および前記第2の色成分を含む画像を生成して出力する多色画像合成部と、
    を備える多色画像処理装置。
  2. 前記第1撮像素子における読み出し画素の位置をフィールド毎に替えることによって、前記撮像部は、nフィールド(nは2以上の整数)から1フレームを構成する前記第1の色成分の画像を取得する請求項1に記載の多色画像処理装置。
  3. 前記画像生成部は、前記動き情報に基づいて、前記第1の合成画像の空間解像度を、前記第1の色成分の画像の空間解像度のn倍にする請求項2に記載の多色画像処理装置。
  4. 前記第1の合成画像の空間解像度は、前記第2の色成分の画像の空間解像度よりも高い請求項3に記載の多色画像処理装置。
  5. 前記撮像部は、前記第2撮像素子の画素配列上で前記第1撮像素子における各画素よりも大きなサイズを有する少なくとも1つの画素を読み出し画素の最小単位として前記第2の色成分の画像を取得する請求項4に記載の多色画像処理装置。
  6. 前記第1の合成画像および前記第2の画像に基づいて、前記第1の合成画像の情報を用いて前記第2の画像の解像度を高くした第2の合成画像を生成して出力する高解像度化部を備え、
    前記多色画像合成部は、前記第1の合成画像および前記第2の合成画像に基づいて前記第1の色成分および前記第2の色成分を含む画像を生成して出力する請求項1に記載の多色画像処理装置。
  7. 前記第2の合成画像の空間解像度は、前記第1の合成画像の空間解像度に等しい請求項6に記載の多色画像処理装置。
  8. 前記撮像部が前記第1撮像素子の画素配列上でフィールド毎に選択する読み出し画素の配列パターンは、前記画素配列上で直線的に並んだ複数の画素から構成される第1のパターンである、請求項1に記載の多色画像処理装置。
  9. 前記撮像部が前記第1撮像素子の画素配列上でフィールド毎に選択する読み出し画素の配列パターンは、前記画素配列上で離散的に分布する複数の画素から構成される第2のパターンである、請求項1に記載の多色画像処理装置。
  10. 前記撮像部が前記第1撮像素子の画素配列上でフィールド毎に選択する読み出し画素の配列パターンは、前記画素配列上で直線的に並んだ複数の画素から構成される第1のパターンと、前記画素配列上で離散的に分布する複数の画素から構成される第2のパターンとの間で切り替えられる請求項1に記載の多色画像処理装置。
  11. 前記色分離部は、可視光を前記第1の色成分の光および第2の色成分の光に分離するとともに、前記第1および第2色成分とは異なる第3の色成分の光に分離する構成を有しており、
    前記撮像部は、前記第3の色成分の光を受ける第3撮像素子を更に備え、前記第3の色成分の画像を、前記第3撮像素子の画素配列上でフィールド毎に取得し、
    前記動き推定部は、前記第2および第3の画像に基づいて前記第2および第3の画像から構成される動画像中の動きを推定して前記動き情報を出力し、
    前記多色画像合成部は、前記第1の合成画像および第2の色成分の画像に加え、前記第3の色成分の画像に基づき、前記第1の色成分、第2の色成分、および第3の色成分を含む画像を生成して出力する請求項1に記載の多色画像処理装置。
  12. 前記第2の色成分の画像と前記第3の色成分の画像は、画素の空間配置が異なる請求項3に記載の多色画像処理装置。
  13. 前記第1の色成分は緑である請求項1に記載の多色画像処理装置。
  14. 前記撮像部は、前記第1撮像素子の前面に配置された空間光変調素子を有しており、
    前記空間光変調素子は、前記第1撮像素子の各画素に対向して光透過をON/OFFする複数の画素を有し、前記第1撮像素子の各画素の一部分に選択的に光を入射させる請求項1に記載の多色画像処理装置。
  15. nフィールド(nは2以上の整数)から1フレームが構成された第1の色成分の画像、および、1フィールドから1フレームが構成された、前記第1の色成分とは異なる第2の色成分の画像に基づいて画像を出力する信号処理装置であって、
    前記第2の色成分の画像に基づいて、第2の色成分の画像から構成される動画像中の動き情報を出力する動き推定部と、
    前記第1の色成分の画像と前記動き情報に基づいて、各フィールドにおける第1の色成分の合成画像を生成し、前記第1の色成分の画像より空間解像度が高い第1の合成画像として出力する画像生成部と、
    前記第1の合成画像と前記第2の色成分の画像に基づいて、前記第1の色成分および前記第2の色成分を含む画像を生成して出力する多色画像合成部と、
    を備える信号処理装置。
  16. nフィールド(nは2以上の整数)から1フレームが構成された第1の色成分の画像、および、1フィールドから1フレームが構成された、前記第1の色成分とは異なる第2の色成分の画像に基づいて画像を出力する多色画像処理方法であって、
    前記第1の色成分の画像を取得するステップと、
    前記第2の色成分の画像を取得するステップと、
    前記第2の色成分の画像に基づいて、前記第2の色成分の画像から構成される動画像中の動き情報を推定して出力する動き推定ステップと、
    前記第1の色成分の画像と前記動き情報に基づいて、第1の色成分の画像を取得するフレームレートよりも高いフレームレートで第1の色成分の合成画像を出力する動き補償ステップと、
    第1の色成分の合成画像および第2の色成分の画像に基づいて、前記第1の色成分および第2の色成分を含む画像を生成して出力する多色画像合成ステップと、
    を含む多色画像処理方法。
  17. nフィールド(nは2以上の整数)から1フレームが構成された第1の色成分の画像、および1フィールドから1フレームが構成された第2の色成分の画像に基づいて画像を出力する信号処理装置を動作させるプログラムであって、
    前記第2の色成分の画像に基づいて第2の色成分の画像から構成される動画像中の動き情報を出力するステップと、
    前記第1の色成分の画像および前記動き情報に基づいて各フィールドにおける第1の色成分の合成画像を生成し、前記第1の色成分の画像より空間解像度が高い第1の合成画像として出力するステップと、
    前記第1の合成画像および前記第2の色成分の画像に基づいて前記第1の色成分および前記第2の色成分を含む画像を生成して出力するステップと、
    を前記信号処理装置に実行させるプログラム。
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