JP2012099870A - 撮像装置及び撮像方法 - Google Patents
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Landscapes
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- Transforming Light Signals Into Electric Signals (AREA)
Abstract
【課題】簡素な処理で低解像動画から高解像画像を取得できる撮像装置及び撮像方法等を提供すること。
【解決手段】撮像装置は、読み出し制御部と、補間処理部と、推定演算部と、画像出力部を含む。読み出し制御部は、複数色の画素を含む受光単位aijを設定し、受光単位aijを第1受光単位群(太実線四角で表す)と第2受光単位群(点線四角で表す)にグループ分けし、第1受光単位群の受光値を取得受光値として取得する。補間処理部は、第1〜第k色配列グループに受光単位をグループ分けし、第p色配列グループのうちの第1受光単位群の取得受光値に基づいて、第p色配列グループのうちの第2受光単位群の補間受光値を補間により求める。推定演算部は、取得受光値と補間受光値に基づいて、各画素vijの画素値を推定する。画像出力部は、推定された画素値に基づく画像を出力する。
【選択図】 図4
【解決手段】撮像装置は、読み出し制御部と、補間処理部と、推定演算部と、画像出力部を含む。読み出し制御部は、複数色の画素を含む受光単位aijを設定し、受光単位aijを第1受光単位群(太実線四角で表す)と第2受光単位群(点線四角で表す)にグループ分けし、第1受光単位群の受光値を取得受光値として取得する。補間処理部は、第1〜第k色配列グループに受光単位をグループ分けし、第p色配列グループのうちの第1受光単位群の取得受光値に基づいて、第p色配列グループのうちの第2受光単位群の補間受光値を補間により求める。推定演算部は、取得受光値と補間受光値に基づいて、各画素vijの画素値を推定する。画像出力部は、推定された画素値に基づく画像を出力する。
【選択図】 図4
Description
本発明は、撮像装置及び撮像方法等に関する。
昨今のデジタルカメラやビデオカメラには、静止画撮影モードと動画撮影モードを切り替えて使用できるものがある。例えば、動画撮影中にユーザがボタン操作をすることで、動画よりも高解像の静止画を撮影できるものがある。
しかしながら、静止画撮影モードと動画撮影モードを切り替える手法では、ユーザがシャッターチャンスに気付いたときには既に決定的瞬間を逃していることが多いという課題がある。
本発明者は、この決定的瞬間の撮影を実現するために、低解像動画から任意タイミングの高解像静止画を生成することを考えている。例えば、特許文献1、2には、画素シフトにより取得された低解像画像から高解像画像を合成する手法が開示されている。しかしながら、この手法では、画素シフトによる撮像が必要となるためカメラの構成が複雑となってしまう。また、高解像化処理の負荷が大きいことや、画素値の推定が困難な場合があるという課題がある。
本発明の幾つかの態様によれば、簡素な処理で低解像動画から高解像画像を取得できる撮像装置及び撮像方法等を提供できる。
本発明の一態様は、受光値を取得する単位であって、隣り合う受光単位が重畳する前記受光単位を、複数の画素毎に設定し、前記受光単位に含まれる画素の画素値を加算読み出しして前記受光値を取得する読み出し制御部と、前記読み出し制御部により取得された前記受光値である取得受光値に基づいて、前記受光値が取得されない前記受光単位の受光値を補間により求めて補間受光値を取得する補間処理部と、前記取得受光値と前記補間受光値に基づいて、前記受光単位に含まれる各画素の画素値を推定する推定演算部と、前記推定演算部により推定された画素値に基づく画像を出力する画像出力部と、を含み、前記読み出し制御部は、複数色の画素を含む前記受光単位を設定し、前記受光単位を第1受光単位群と第2受光単位群にグループ分けし、前記第1受光単位群の受光値を前記取得受光値として取得し、前記補間処理部は、前記複数色の画素の色配列が各色配列グループで異なる第1〜第k色配列グループ(kは自然数)に前記受光単位をグループ分けし、前記第1〜第k色配列グループの中の第p色配列グループ(pはk以下の自然数)のうちの前記第1受光単位群の前記取得受光値に基づいて、前記第p色配列グループのうちの前記第2受光単位群の前記補間受光値を補間により求めることを特徴とする撮像装置に関係する。
本発明の一態様によれば、複数色の画素を含む受光単位が第1受光単位群と第2受光単位群にグループ分けされ、その第1受光単位群の受光値が取得受光値として取得される。そして、第1〜第k色配列グループに受光単位がグループ分けされ、第p色配列グループの第1受光単位群の取得受光値に基づいて、その第p色配列グループの第2受光単位群の補間受光値が補間により求められる。
これにより、取得受光値に基づく補間により補間受光値を求め、その取得受光値と補間受光値から簡素な処理で高解像画像を推定することが可能になる。また、第1受光単位群の受光値を取得することで、撮像素子から読み出すデータ量を減らしてフレームレートを向上することが可能になる。
また、本発明の一態様では、前記読み出し制御部は、前記第p色配列グループに属する前記受光単位のうちの半数の前記受光単位の受光値を、前記第1受光単位群の前記取得受光値として取得してもよい。
このようにすれば、第p色配列グループのうちの半数の受光単位の受光値を取得受光値として取得できるため、全画素読み出しの場合に比べて読み出すデータ量を半分にすることが可能になる。
また、本発明の一態様では、前記読み出し制御部は、撮像素子の画素がベイヤ配列の第1〜第3色の画素である場合に、前記複数色の画素として4画素を含む前記受光単位を設定し、前記補間処理部は、前記第1〜第k色配列グループとして、前記4画素の色配列が各色配列グループで異なる第1〜第4色配列グループに前記受光単位をグループ分けし、前記読み出し制御部は、前記第1〜第4色配列グループの各色配列グループにおいて、前記受光単位を市松状にグループ分けして前記第1受光単位群と前記第2受光単位群にグループ分けしてもよい。
このようにすれば、ベイヤ配列において受光単位を第1〜第4色配列グループにグループ分けできる。また、各色配列グループにおいて受光単位を市松状にグループ分けすることで、第p色配列グループの半数の受光単位を第1受光単位群にグループ分けできる。
また、本発明の一態様では、前記読み出し制御部は、第1フレームにおいて、前記第1受光単位群の受光値を前記取得受光値として取得し、前記第1フレームの後の第2フレームにおいて、前記第2受光単位群の受光値を前記取得受光値として取得し、前記補間処理部は、前記第1フレームにおいて、前記第1受光単位群の中の前記第p色配列グループの前記取得受光値に基づいて、前記第2受光単位群の中の前記第p色配列グループの受光値を前記補間受光値として補間により求め、前記第2フレームにおいて、前記第2受光単位群の中の前記第p色配列グループの前記取得受光値に基づいて、前記第1受光単位群の中の前記第p色配列グループの受光値を前記補間受光値として補間により求めてもよい。
このようにすれば、第p色配列グループの取得受光値に基づいて第p色配列グループの補間受光値を補間により求めることができる。そして、第1フレームにおいて、第1受光単位群の取得受光値に基づいて第2受光単位群の補間受光値を求め、第2フレームにおいて、第2受光単位群の取得受光値に基づいて第1受光単位群の補間受光値を求めることができる。
また、本発明の他の態様は、受光値を取得する単位である受光単位であって、隣り合う前記受光単位が重畳する前記受光単位を複数の画素毎に設定し、前記受光単位に含まれる画素の画素値を加算読み出しして前記受光値を取得する読み出し制御部と、前記読み出し制御部により取得された前記受光値である取得受光値に基づいて、前記受光値が取得されない前記受光単位の受光値を補間により求めて補間受光値を取得する補間処理部と、前記取得受光値と前記補間受光値に基づいて、前記受光単位に含まれる各画素の画素値を推定する推定演算部と、前記推定演算部により推定された画素値に基づく画像を出力する画像出力部と、を含み、前記読み出し制御部は、第1〜第q色(qは自然数)の各色毎に前記受光単位を設定し、前記各色の前記受光単位を第1受光単位群と第2受光単位群にグループ分けし、前記第1受光単位群の受光値を前記取得受光値として取得し、前記補間処理部は、前記第1〜第q色のうちの第r色(rはq以下の自然数)の受光単位の中の前記第1受光単位群の前記取得受光値に基づいて、前記第r色の受光単位の中の前記第2受光単位群の前記補間受光値を補間により求める撮像装置に関係する。
本発明の他の態様によれば、第1〜第q色の各色毎の受光単位が第1受光単位群と第2受光単位群にグループ分けされ、その第1受光単位群の受光値が取得受光値として取得される。そして、第r色の受光単位の中の第1受光単位群の取得受光値に基づいて、その第r色の受光単位の中の第2受光単位群の受光値が補間受光値として補間により求められる。
これにより、取得受光値に基づく補間により補間受光値を求め、その取得受光値と補間受光値から簡素な処理で高解像画像を推定することが可能になる。また、第1受光単位群の受光値を取得することで、撮像素子から読み出すデータ量を減らしてフレームレートを向上することが可能になる。
また、本発明の他の態様では、前記読み出し制御部は、撮像素子の画素がベイヤ配列の第1〜第3色の画素である場合に、第1〜第3色(q=3)のうちの前記第r色の受光単位として4画素を含む前記受光単位を設定し、前記第r色の受光単位を市松状にグループ分けして前記第1受光単位群と前記第2受光単位群にグループ分けしてもよい。
このようにすれば、ベイヤ配列において第r色の受光単位として4画素を含む受光単位を設定できる。また、第r色の受光単位を市松状にグループ分けすることで、第r色の受光単位の半数を第1受光単位群にグループ分けできる。
また、本発明の一態様または他の態様では、前記読み出し制御部は、前記受光単位に含まれる画素の画素値を重み付け加算して読み出し、前記取得受光値を取得し、前記補間処理部は、前記重み付け加算により得られた前記取得受光値に基づいて、前記補間受光値を補間により求めてもよい。
このようにすれば、画素値を重み付け加算することで、重み付け無しの場合に比べて高周波成分を多く含む高解像フレーム画像を推定することが可能になる。
また、本発明の一態様または他の態様では、第1のポジションに設定された前記受光単位と、前記第1のポジションからシフトされた第2のポジションに設定された前記受光単位が重畳する場合に、前記推定演算部は、前記第1のポジションの受光単位の受光値と、前記第2のポジションの受光単位の受光値の差分値を求め、前記第1のポジションの受光単位から重畳領域を除いた第1の受光領域の受光値である第1の中間画素値と、前記第2のポジションの受光単位から前記重畳領域を除いた第2の受光領域の受光値である第2の中間画素値との関係式を、前記差分値を用いて表し、前記関係式を用いて前記第1、第2の中間画素値を推定し、推定した前記第1の中間画素値を用いて前記受光単位の各画素の画素値を求めてもよい。
このようにすれば、第1の受光単位の受光値と第2の受光単位の受光値の差分値に基づいて画素値を推定できる。これにより、簡素な処理で画素値を推定することができる。具体的には、第1、第2の中間画素値の関係式を差分値により表し、その関係式に基づいて第1、第2の中間画素値を推定し、その第1の中間画素値に基づいて画素値を推定できる。
また、本発明の一態様または他の態様では、前記推定演算部は、前記第1、第2の中間画素値を含む連続する中間画素値を中間画素値パターンとする場合に、前記中間画素値パターンの中間画素値間の関係式を前記受光単位の受光値を用いて表し、中間画素値間の関係式で表された前記中間画素値パターンと前記受光単位の受光値とを比較して類似性を評価し、前記類似性の評価結果に基づいて、前記類似性が最も高くなるように前記中間画素値パターンの中間画素値の値を決定してもよい。
このようにすれば、中間画素値パターンと受光値パターンの類似性が評価され、その類似性が最も高くなるように中間画素値パターンに含まれる中間画素値が決定されることで、中間画素値間の関係式に基づいて中間画素値を決定できる。
また、本発明の一態様または他の態様では、前記推定演算部は、中間画素値間の関係式で表された前記中間画素値パターンと前記受光単位の受光値との誤差を表す評価関数を求め、前記評価関数の値が最小となるように前記中間画素値パターンの中間画素値の値を決定してもよい。
このようにすれば、評価関数を求められることで、中間画素値パターンと受光値パターンの類似性を評価できる。また、評価関数の値が最小となるように中間画素値が決定されることで、類似性が最も高くなるように中間画素値を決定できる。
また、本発明のさらに他の態様は、受光値を取得する単位であって、隣り合う受光単位が重畳する前記受光単位を、複数の画素毎に設定し、前記受光単位に含まれる画素の画素値を加算読み出しして前記受光値を取得し、前記読み出し制御部により取得された前記受光値である取得受光値に基づいて、前記受光値が取得されない前記受光単位の受光値を補間により求めて補間受光値を取得し、前記取得受光値と前記補間受光値に基づいて、前記受光単位に含まれる各画素の画素値を推定し、前記推定演算部により推定された画素値に基づく画像を出力する画像出力部する場合に、複数色の画素を含む前記受光単位を設定し、前記受光単位を第1受光単位群と第2受光単位群にグループ分けし、前記第1受光単位群の受光値を前記取得受光値として取得し、前記複数色の画素の色配列が各色配列グループで異なる第1〜第k色配列グループ(kは自然数)に前記受光単位をグループ分けし、前記第1〜第k色配列グループの中の第p色配列グループ(pはk以下の自然数)のうちの前記第1受光単位群の前記取得受光値に基づいて、前記第p色配列グループのうちの前記第2受光単位群の前記補間受光値を補間により求める撮像方法に関係する。
また、本発明のさらに他の態様は、受光値を取得する単位である受光単位であって、隣り合う前記受光単位が重畳する前記受光単位を複数の画素毎に設定し、前記受光単位に含まれる画素の画素値を加算読み出しして前記受光値を取得し、前記読み出し制御部により取得された前記受光値である取得受光値に基づいて、前記受光値が取得されない前記受光単位の受光値を補間により求めて補間受光値を取得し、前記取得受光値と前記補間受光値に基づいて、前記受光単位に含まれる各画素の画素値を推定し、前記推定演算部により推定された画素値に基づく画像を出力する場合に、第1〜第q色(qは自然数)の各色毎に前記受光単位を設定し、前記各色の前記受光単位を第1受光単位群と第2受光単位群にグループ分けし、前記第1受光単位群の受光値を前記取得受光値として取得し、前記第1〜第q色のうちの第r色(rはq以下の自然数)の受光単位の中の前記第1受光単位群の前記取得受光値に基づいて、前記第r色の受光単位の中の前記第2受光単位群の前記補間受光値を補間により求める撮像方法に関係する。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
1.比較例
まず、本実施形態の比較例について説明する。デジタルカメラやビデオカメラの製品には、静止画撮影を主とするデジタルカメラに動画撮影機能をもたせたものや、動画撮影を主とするビデオカメラに静止画撮影機能をもたせたものがある。これらのカメラでは、静止画撮影モードと動画撮影モードを切り換えて使用するものが多い。中には、動画撮影並の高速フレームレートにより高精細静止画を撮影可能とするものがあり、短時間の高速連写が可能である。このような機器を使えば、静止画と動画の撮影を一つの機器でまかなえるという利便さがある。
まず、本実施形態の比較例について説明する。デジタルカメラやビデオカメラの製品には、静止画撮影を主とするデジタルカメラに動画撮影機能をもたせたものや、動画撮影を主とするビデオカメラに静止画撮影機能をもたせたものがある。これらのカメラでは、静止画撮影モードと動画撮影モードを切り換えて使用するものが多い。中には、動画撮影並の高速フレームレートにより高精細静止画を撮影可能とするものがあり、短時間の高速連写が可能である。このような機器を使えば、静止画と動画の撮影を一つの機器でまかなえるという利便さがある。
しかしながら、これらの手法では、多くの人が求めるシャッターチャンスを逃さず高品位な静止画を得ることが難しいという課題がある。例えば、動画撮影中に高品位静止画を撮影するモードに瞬時に切り替える方法では、動画が途切れてしまったり、ユーザが気づいたときには既に決定的瞬間を逃してしまっているという課題がある。このように、従来の手法では撮影者のテクニックがかなり要求されるため、例えば動画を撮りつつ、その中で任意の画像を高精細画像として生成できたり、あるいはラフに撮像しておいて、その中から解像度を落とさずに高精細画像を抽出し望みの構図が選べるたりすることを可能とする方法が求められている。
このシャッターチャンスを逃さないという課題を解決するには、動画撮影により全てのシーンをもれなく撮影しておいて、その中から自由に決定的瞬間を高品位な静止画として得る手法が考えられる。この手法を実現するためには、高精細画像を高速フレームレートにより撮影可能とすることが必要である。
しかしながら、この手法の実現は容易ではない。例えば、1200万画素の画像を60fps(fps:フレーム/秒)で連続して撮影するためには、超高速撮像可能な撮像素子、撮像データを超高速処理する処理回路、超高速データ圧縮処理機能、莫大なデータを記録する記録手段が必要になる。このためには、複数撮像素子の使用、並列処理、大規模メモリ、高能力放熱機構などが必要になるが、小型化や低コストが求められる民生用機器においては非現実的である。動画撮影のハイビジョン(200万画素)程度の解像度の高品位でない静止画であれば実現可能であるが、ハイビジョン程度の解像度では静止画としては不十分である。
また、高フレームレートの動画撮影を行う手法として、多画素で高精細画像が撮影できる高画素イメージセンサを用い、画素の間引き読み出しあるいは隣接画素の加算読出しによって低解像画像化し、1回の読み出しデータを低減することにより実現する手法が考えられる。しかしながら、この手法では、高精細画像を高フレームレートにより撮影することができない。
この課題を解決するためには、高フレームレートで撮影された低解像画像から高解像画像を得る必要がある。低解像画像から高解像画像を得る手法として、例えば、画素シフトにより撮影した低解像画像に対して所謂超解像処理を行い、高解像画像を生成する手法が考えられる。
しかしながら、この手法では、センサを機械的にシフトさせたり、加算読み出しをシフトさせながら行ったりする必要があるため、カメラの構成が複雑になってしまう。また、超解像処理が必要なため処理負荷が大きくなってしまう。
例えば、画素シフトによる超解像処理として、加算読み出しを用いた手法が考えられる。すなわち、低解像画像を順次位置ずらししながら読み出した後、それら複数の位置ずれ画像に基づいて高精細化画像を一旦仮定する。そして、仮定した画像を劣化させて低解像画像を生成し、元の低解像画像と比較し、その差異が最小になるように高精細画像を変形させ、高精細画像を推定する。この超解像処理として、ML(Maximum-Likelyhood)法、MAP(Maximum A Posterior)法、POCS(Projection Onto Covex Set)法、IBP(Iterative Back Prohection)法などが知られている。
この超解像処理を用いた手法として、例えば上述の特許文献1に開示された手法がある。この手法では、動画撮影時に画素シフトさせた低解像画像を時系列的に順次撮影し、それらの複数低解像画像を合成することにより高解像画像を仮定する。そして、この仮定した高解像画像に対して上記の超解像処理を施し、尤度の高い高解像画像を推定する。
しかしながら、これらの手法では、2次元フィルタを多用する繰り返し演算により推定精度を上げていく一般的な超解像処理を用いている。そのため、非常に処理の規模が大きくなったり、処理時間が増大したりしてしまい、処理能力やコストの制限がある機器への適用は困難であるという課題がある。例えば、デジタルカメラのような小型携帯撮像装置に適用すると、処理回路の規模が大きくなり、消費電力の増大、大量の熱の発生、コストの大幅アップなどの課題が生じてしまう。
また、上述の特許文献2には、画素シフトさせた複数枚の低解像画像を使って高解像画像を生成する手法が開示されている。この手法では、求めたい高解像画像を構成する仮の画素を副画素とおき、その副画素の平均値が、撮影された低解像画像の画素値と一致するように副画素の画素値を推定する。この画素値の推定では、複数の副画素の初期値を設定し、算出したい副画素を除く副画素の画素値を低解像画像の画素値から差し引いて画素値を求め、それを順次隣接する画素に対して適用する。
しかしながら、この手法では、初期値の特定が上手くいかないと推定誤差が非常に大きくなるという課題がある。この手法では、初期値を設定するために、副画素の画素値変化が小さく、ほぼそれらの平均値とそれらをカバーする低解像画素値が等しくなる部分を画像から見つけ出している。そのため、初期値の設定に適当な部分が撮影画像から見つけられないと、初期値の推定が困難になってしまう。また、初期値の設定に適当な部分を探索する処理が必要になってしまう。
2.受光値の補間手法
そこで、本実施形態では、撮像素子から加算読み出しにより受光値を取得し、その取得された受光値に基づいて、重畳シフトされた受光単位の受光値を補間により求める。そして、取得された受光値と補間により求めた受光値に基づいて、低解像動画中の任意タイミングの高解像フレーム画像を簡素な推定処理により求める。
そこで、本実施形態では、撮像素子から加算読み出しにより受光値を取得し、その取得された受光値に基づいて、重畳シフトされた受光単位の受光値を補間により求める。そして、取得された受光値と補間により求めた受光値に基づいて、低解像動画中の任意タイミングの高解像フレーム画像を簡素な推定処理により求める。
図13(B)で後述のように、重畳シフトされた受光単位は、複数画素毎に設定された受光単位a00〜a(m−1)(n−1)であり、隣り合う受光単位が画素を共有することで重畳している。以下では、図1〜図4を用いて、この受光単位の受光値を補間により取得する手法について説明する。本実施形態では、この補間により求めた受光単位の受光値から画素値を推定するが、その推定手法については図13(A)〜図21を用いて後述する。
なお、以下では、受光単位(受光値取得単位)に含まれる画素の画素値を加算読み出しした値を受光値(画素値)と呼ぶ。また、撮像により取得された受光値を取得受光値と呼び、補間処理により求められた受光値を補間受光値と呼ぶ。また、以下では、撮像素子がベイヤ(Bayer)配列の撮像素子であり、受光値が4画素加算値である場合を例に説明するが、本実施形態はこれに限定されない。
図1に、撮像素子の画素配列の例を示す。図1に示すように、撮像素子には、赤色R、青色B、第1緑色Gr,第2緑色Gbの画素がベイヤ配列で配列される。図1〜図4においては、画素の色配列を分かりやすくするために画素Grにのみハッチングを付し、R,Gr,Gb,Bの文字表記を適宜省略する。また、画素配列の水平方向(水平走査方向)の座標をiで表し、垂直方向(垂直走査方向)の座標をjで表す。また、画像処理における座標も適宜(i,j)で表す。
図2(A)、図2(B)を用いて、取得受光値の取得手法について説明する。図2(A)に示すように、受光値aijを取得する受光単位(加算画素)を四角で表し、受光値aijは、その四角の頂点に位置する画素により取得される。図2(A)においてハッチングされた画素は、上述のように画素Grを表す。
図2(A)に示すように、フレームfxにおいて、第1受光単位群の受光値を取得し、次のフレームfx+1において、第2受光単位群の受光値を取得する。この第1受光単位群と第2受光単位群は、それぞれ、全ての受光単位のうちの半数の受光単位であるため、各フレームで読み出されるデータ量は、全ての画素値vijを読み出した場合の半分である。フレームfx+2以降は、第1受光単位群の受光値と第2受光単位群の受光値を交互に取得する。
ここで、フレームとは、例えば撮像素子により取得受光値が取得される撮像動作のタイミングや、1回の撮像動作により取得された取得受光値が画像処理において処理されるタイミングである。あるいは、取得受光値や補間受光値による1枚の低解像フレーム画像や、推定処理により得られた1枚の高解像フレーム画像も適宜フレームと呼ぶ。
図2(B)に、フレームfxにおける取得受光値と補間受光値についての説明図を示す。図2(B)では、加算読み出しにより受光値が取得される受光単位を太実線の四角(検出4画素加算)で表し、補間により受光値が取得される受光単位を点線の四角(補間4画素加算)で表す。図2(B)に示すように、取得受光値と補間受光値は、2×2の受光単位毎に水平方向及び垂直方向に交互に配列される。
図3に、受光単位内の画素の色配列についての説明図を示す。図3に示すように、受光単位内の画素の色配列(配色)は、4つの色配列パターンA〜Dに分類される。例えば、受光単位a00,a10,a11,a01は、それぞれ色配列パターンA,B,C,Dの受光単位である。
図14等で後述するように、画素値の加算読み出しにおいて、画素値を重み付けした重み付け加算が行われる。図3では、色配列パターンA〜Dの画素の横に付した数値1,1/2,1/4が、その重み付け係数を表している。すなわち、原画像の画素値をvijとすれば、重み付けされた取得受光値aijは、下式(1)により表される。
aij=1・vij+(1/2)v(i+1)j+
(1/2)vi(j+1)+(1/4)v(i+1)(j+1)
・・・ (1)
aij=1・vij+(1/2)v(i+1)j+
(1/2)vi(j+1)+(1/4)v(i+1)(j+1)
・・・ (1)
このような重み付け加算された取得受光値により補間を行う場合、色配列に対して同様な重み付けがされている取得受光値により補間を行わないと、画素値vijの推定処理おいて色情報が失われてしまう。例えば、緑一色の画像を取得したと仮定すると、色配列パターンA,Bの取得受光値は、1.25,1と異なった値となる。このとき、補間受光値も、色配列パターンA,Bで1.25,1となることが理想的である。しかしながら、色配列パターンを混在させて補間を行うと、その理想的な補間受光値とは異なる補間受光値となってしまう。そのため、本実施形態では、色配列パターン毎に補間処理を行い、色情報が正確な補間受光値を取得する。
図4に、色配列パターン毎の補間処理についての説明図を示す。なお本明細書では、色配列パターンA〜Dで分類された受光単位のグループを、それぞれ第1〜第4色配列グループと呼ぶ。
図4のE1に示すように、第1色配列グループの受光単位は、太実線四角で表す第1受光単位群と点線四角で表す第2受光単位群に市松状にグループ分けされる。図4では、第1受光単位群の受光値は、撮像により取得される取得受光値であり、第2受光単位群の受光値は、補間により求められる補間受光値である。
E2に示すように、補間受光値は、その周囲の第1色配列グループの取得受光値に基づいて補間により求められる。具体的には、補間受光値の水平または垂直の近傍に存在する取得受光値を用いて補間処理を行う。すなわち、補間係数を{w1,w2,w3,w4}とすると、補間受光値は下式(2)により求められる。例えば、この補間係数は、補間精度が最も高くなるよう予め設定されたものである。なお、補間手法はこれに限定されず、例えばバイリニア法やバイキュービック法等を用いてもよく、最適な補間係数を独自に設定するものであってもよい。
aij=w1・a(i−2)j+w2・a2(j−2)+
w3・a(i+2)j+w4・ai(j+2) ・・・ (2)
aij=w1・a(i−2)j+w2・a2(j−2)+
w3・a(i+2)j+w4・ai(j+2) ・・・ (2)
第2〜第4色配列グループについても同様に、第1受光単位群と第2受光単位群に市松状にグループ分けされる。そして、第2〜第4色配列グループの補間受光値は、それぞれ第2〜第4色配列グループの取得受光値に基づいて補間により求められる。このように、色配列グループ毎に補間処理が行われる。
なお上記では、第1受光単位群により受光値を取得して補間処理を行う場合を例に説明したが、第2受光単位群により受光値を取得して補間処理を行う場合についても処理は同様である。
さて、上述のように、静止画撮影モードと動画撮影モードを切り替える手法では、ユーザが決定的瞬間をとらえることが難しいという課題がある。また、通常の全画素読み出しでは、フレームレートを上げることが困難なため、高解像度と高フレームレートを両立することが難しいという課題がある。
この点、本実施形態の撮像装置は、読み出し制御部(例えば図12で後述の4画素加算サンプリング処理部110)、補間処理部(シフト重畳画素加算値生成部220)、推定演算部(画素値復元推定演算部240)、画像出力部(静止画データ出力部250)を含む。
図2(B)に示すように、読み出し制御部は、受光単位を複数の画素毎に設定し、その受光単位に含まれる画素の画素値を加算読み出しして受光値(aij等の太実線四角で表す受光値)を取得する。受光単位は、受光値を取得する単位であり、隣り合う受光単位は重畳している。補間処理部は、読み出し制御部により取得された受光値である取得受光値(aij等)に基づいて、受光値が取得されない受光単位の受光値を補間により求めて補間受光値(ai(j−1)等の点線四角で表す受光値)を取得する。推定演算部は、取得受光値と補間受光値に基づいて、受光単位に含まれる各画素の画素値vijを推定する。画像出力部は、推定演算部により推定された画素値に基づく画像を出力する。
この場合に、読み出し制御部は、複数色(Gr,Gb,R,B)の画素を含む受光単位を設定し、その受光単位を第1受光単位群(aij等)と第2受光単位群(ai(j−1)等)にグループ分けし、第1受光単位群の受光値を取得受光値として取得する。図3に示すように、補間処理部は、複数色の画素の色配列(色配列パターンA〜D)が各色配列グループで異なる第1〜第k色配列グループ(第1〜第kの受光単位グループ。例えばk=4)に受光単位をグループ分けする。図4に示すように、補間処理部は、第1〜第k色配列グループの中の第p色配列グループ(例えばp=1)のうちの第1受光単位群の取得受光値(E1において太実線四角で表す受光値)に基づいて、第p色配列グループのうちの第2受光単位群の補間受光値(E1において点線四角で表す受光値)を補間により求める。
これにより、取得受光値から簡素な処理で高解像画像を推定することが可能になる。具体的には、受光単位を第1受光単位群と第2受光単位群にグループ分けし、第1受光単位群の受光値を取得することで、各フレームにおいて一部の受光値だけを読み出すことができる。そのため、撮像素子から読み出すデータ量を減らし、フレームレートを向上できる。また、取得受光値に基づいて補間受光値を求め、その重畳した受光単位の受光値(図13(B)に示す受光値)に対して例えば図13(A)〜図21で後述の推定処理を行うことで、撮像したフレームの中の任意タイミングの高解像フレーム画像を取得できる。そのため、決定的瞬間の高解像フレーム画像を事後的に取得でき、高解像度と高フレームレートを両立できる。
また、本実施形態によれば、第1〜第k色配列グループに受光単位をグループ分けし、第p色配列グループの取得受光値に基づいて、第p色配列グループの補間受光値を補間により求める。これにより、補間受光値の色配列パターンと同じ色配列パターンの取得受光値により補間が行われる。図3で上述のように、色配列パターンを無視して補間を行うと推定画素値の色情報が劣化するが、本実施形態では、色情報を保存することが可能である。
また、本実施形態によれば、画素の色に依らず受光単位を設定するため、図6〜図11で後述する同色画素に受光単位を設定する場合と比べて、受光単位を小さくできる。これにより、受光値がより高周波数の成分を含むことができるため、推定画像の解像度を向上可能である。
また、本実施形態によれば、1フレームにおいて取得された取得受光値から高解像フレーム画像を推定できるため、被写体の動きに対して撮像画像のブレを抑制可能である。すなわち、複数フレームに亘って取得した受光値を用いて推定を行う場合に比べて、ブレを抑制できる。
ここで、受光単位が重畳するとは、隣接する受光単位と受光単位が重なった領域を有することである。例えば、後述する図15(A)に示すように、受光単位a00(v00,v10,v01,v11)と受光単位a10(v10,v20,v11,v21)が、2つの推定画素v10、v11を共有することである。また、受光単位群の受光値とは、受光単位群に属する受光単位の受光値のことである。また、第p色配列グループのうちの受光単位群とは、第p色配列グループに属する受光単位のうちの受光単位群に属する受光単位のことである。
また、図4に示すように本実施形態では、読み出し制御部は、第p色配列グループに属する受光単位のうちの半数の受光単位の受光値を、第1受光単位群の取得受光値として取得する。
このようにすれば、撮像素子から全画素値を読み出した場合に比べてデータ量を半分にすることができるため、フレームレートを2倍にすることが可能になる。これにより、フレームレートを向上するとともに、事後的に高解像フレーム画像を取得することも可能になる。
また、図3に示すように本実施形態では、読み出し制御部は、撮像素子の画素がベイヤ配列の第1〜第3色の画素である場合に、複数色の画素として4画素を含む受光単位を設定する。図4に示すように、補間処理部は、第1〜第k色配列グループとして、4画素の色配列が各色配列グループで異なる第1〜第4色配列グループに受光単位をグループ分けする。読み出し制御部は、その第1〜第4色配列グループの各色配列グループにおいて、受光単位を市松(checkered pattern)状にグループ分けして第1受光単位群と第2受光単位群にグループ分けする。
このようにすれば、ベイヤ配列において本実施形態の補間手法を実現可能である。また、各色配列グループにおいて受光単位を市松状にグループ分けすることで、第p色配列グループの半数の受光単位を第1受光単位群にグループ分けできる。これにより、第p色配列グループの半数の受光単位の受光値を、取得受光値として取得できる。
ここで、市松状とは、格子状の配置の一種であり、2種の正方形または長方形を交互に配列することである。例えば、図4のE1に示すように、第1色配列グループにおいて、取得受光値と補間受光値に対応する2種の受光単位を水平方向と垂直方向に交互に配列することである。
また、図2に示すように本実施形態では、読み出し制御部は、第1フレームfxにおいて、第1受光単位群の受光値を取得受光値として取得する。第1フレームfxの後の第2フレームfx+1において、第2受光単位群の受光値を取得受光値として取得する。
そして図4に示すように、第1フレームfxにおいて、補間処理部は、第1受光単位群の中の第p色配列グループ(例えばi=1)の取得受光値(E1に示す太実線四角)に基づいて、第2受光単位群の中の第p色配列グループの受光値を補間受光値(点線四角)として補間により求める。一方、第2フレームfx+1において、補間処理部は、第2受光単位群の中の第p色配列グループの取得受光値(点線四角)に基づいて、第1受光単位群の中の第p色配列グループの受光値を補間受光値(太実線四角)として補間により求める。
このようにすれば、第1受光単位群の受光値と第2受光単位群の受光値を交互に取得して補間することができる。これにより、補間される受光値の位置が各フレームで移動するため、動画として見た場合に平均化されて画質を向上できる可能性がある。
また、図3に示すように本実施形態では、読み出し制御部は、受光単位に含まれる画素の画素値を重み付け加算して(例えば係数1,1/2,1/4)読み出して、取得受光値を取得する。補間処理部は、その重み付け加算により得られた取得受光値に基づいて、補間受光値を補間により求める。
このようにすれば、画素値を重み付け加算することで、重み付け無しの場合に比べて高周波成分を多く含む高解像フレーム画像を推定することが可能になる。すなわち、重み付け係数をコンボリューションの窓関数と考えれば、重み付け無しの窓関数の周波数帯域よりも重み付け加算の場合の窓関数の周波数帯域の方が広い。そのため、より広帯域の情報を受光値が含むことができ、その受光値を用いた推定処理において被写体の持つ高周波成分の再現性を向上できる。
また、図3等で上述のように、重み付け加算した場合には、色配列パターンを無視した補間処理を行うと色情報の劣化が顕著に表れる。この点本実施形態では、同じ色配列パターンの受光単位(同じ色配列グループ)で補間処理を行うため、色情報の保存が可能である。
3.受光値の第2の補間手法
図5(A)〜図11を用いて、同色の画素値を加算読み出しして取得した取得受光値に基づいて補間処理を行う第2の補間手法について説明する。なお、図5(A)〜図11では、上記とは異なり、受光値の取得において加算読み出しの対象となる画素をハッチングにより表す。
図5(A)〜図11を用いて、同色の画素値を加算読み出しして取得した取得受光値に基づいて補間処理を行う第2の補間手法について説明する。なお、図5(A)〜図11では、上記とは異なり、受光値の取得において加算読み出しの対象となる画素をハッチングにより表す。
図5(A)、図5(B)を用いて、取得受光値の第2の取得手法について説明する。図5(A)に示すように、受光値aijを取得する受光単位(加算画素)を四角で表し、受光値aijは、その四角の頂点に位置する画素により取得される。画素の色R,Gr,Gb,Bはベイヤ配列で配列され、受光値aijは同色の画素により取得される。図5(A)に示すように、各フレームにおいて、同じ受光単位群の受光値を取得する。
図5(B)に示すように、受光単位は、第1受光単位群と第2受光単位群に市松状に分類されている。図5(B)では、第1受光単位群を太実線の四角で表し、第2受光単位群を点線の四角で表す。第1受光単位群の受光値は、撮像により取得される取得受光値(4画素加算の検出値)であり、第2受光単位群の受光値は、補間により求められる補間受光値(4画素加算の補間値)である。取得受光値と補間受光値は、1×1の受光単位毎に水平方向及び垂直方向に交互に配列される。第1受光単位群は、全ての受光単位のうちの半数の受光単位であるため、各フレームで読み出されるデータ量は、全ての画素値vijを読み出した場合の半分である。
次に、図6〜図7を用いて、Gr,Gbにおける補間手法について説明する。図6のF1に、Grの取得受光値と補間受光値を示す。F1において、ハッチングされた画素はGrの画素である。F2に示すように、Grの取得受光値は市松状である。F3に、Gbの取得受光値と補間受光値を示す。F3において、ハッチングされた画素はGbの画素である。F4に示すように、Gbの取得受光値は市松状である。これらGr,Gbの取得受光値を記録する際には、F5に示す配列のデータとして記録する。
図7のF6に示すように、この記録データに基づいて、Gr,Gbの補間受光値を補間により求める。具体的には、F7に示すように、補間受光値をaijとすると、そのaijの周辺の取得受光値により補間を行う。より具体的には、下式(3)により補間受光値aijを求める。すなわち、aijがGrの補間受光値である場合には、aijの水平方向及び垂直方向に隣接するGrの取得受光値とaijの斜め方向に隣接するGbの取得受光値を用いて補間を行う。aijがGbの補間受光値である場合には、aijの水平方向及び垂直方向に隣接するGbの取得受光値とaijの斜め方向に隣接するGrの取得受光値を用いて補間を行う。
aij=(wg1・a(i−2)j+wg2・ai(j−2)+
wg3・a(i+2)j+wg4・ai(j+2))+
(wg5・a(i+1)(j−1)+wg6・a(i−1)(j+1))
・・・(3)
aij=(wg1・a(i−2)j+wg2・ai(j−2)+
wg3・a(i+2)j+wg4・ai(j+2))+
(wg5・a(i+1)(j−1)+wg6・a(i−1)(j+1))
・・・(3)
ここで、上式(3)においてwg1〜wg6は補間係数である。この補間係数wg1〜wg6は、例えば予め補間精度が最適になるように決められたものである。あるいは、補間係数wg1〜wg6は、既存のベイヤ補間手法や、画素欠陥補正手法などの考え方を用いて設定してもよい。あるいは、補間受光値aijを、取得受光値を用いた2次元ローパスフィルタリングにより求めてもよい。
さて、取得受光値と補間受光値を用いて任意タイミングの高解像フレーム画像を推定する手法については後述するが、補間前の取得受光値のみから低解像動画を取得したい場合がある。例えば、撮影中の動画を、推定処理を介さず低解像のまま表示部に表示する場合や、高解像フレーム画像を取得するタイミングを指定するために低解像動画を表示する場合である。図8〜図9では、低解像動画の緑色G成分(Gr,Gb)を生成する手法について説明する。
図8に、第1の生成手法についての説明図を示す。図8のG1に示すように、Gr,Gbの取得受光値の記録データから低解像動画のG成分を生成する。G2に示すように、記録データの取得受光値から間引きをし、取得受光値の配列を変更する。a00,a40等はGrの取得受光値であり、a11,a51等はGbの取得受光値である。G3に示すように、この取得受光値をベイヤ補間し、横縞のハッチングで表す補間値を求める。この補間後のデータを低解像動画のG画素値として用いる。
図9に、第2の生成手法についての説明図を示す。この手法は、適正重心位置の取得受光値を用いて低解像動画を生成する手法である。図9のH1に示すように、記録データの取得受光値からGrの取得受光値を取り出す。このGrの取得受光値は、水平方向及び垂直方向に等間隔な受光単位により取得された受光値であり、重心位置が同じ受光値が配列されたものとなる。H2に示すように、このGrの取得受光値をベイヤ補間し、横縞のハッチングで表す補間値を求める。
この手法では、図8のG2に示すように、水平方向及び垂直方向に等間隔でない重心位置が異なる取得受光値を用いた動画に比べて、重心位置が適正なため高画質になる可能性がある。本実施形態では、Grの重畳した受光単位の受光値を取得しているため、このような低解像動画の生成が可能になる。
次に、図10(A)を用いて、Rにおける補間手法について説明する。図10(A)において、ハッチングされた画素はRの画素である。図10(A)に示すように、Rの取得受光値は市松状に取得され、補間受光値をaijとすると、そのaijの周辺の取得受光値により補間を行う。より具体的には、下式(4)により補間受光値aijを求める。すなわち、補間受光値aijの水平方向及び垂直方向に隣接するRの取得受光値を用いて補間を行う。
aij=wr1・a(i−2)j+wr2・ai(j−2)+
wr3・a(i+2)j+wr4・ai(j+2) ・・・ (4)
aij=wr1・a(i−2)j+wr2・ai(j−2)+
wr3・a(i+2)j+wr4・ai(j+2) ・・・ (4)
ここで、上式(4)においてwr1〜wr4は補間係数である。この補間係数wr1〜wr4は、例えば予め補間精度が最適になるように決められたものである。あるいは、補間係数wr1〜wr4は、既存のベイヤ補間手法や、画素欠陥補正手法などの考え方を用いて設定してもよい。あるいは、補間受光値aijを、取得受光値を用いた2次元ローパスフィルタリングにより求めてもよい。
図10(B)に、取得受光値のみから低解像動画のR成分を生成する手法について説明する。図10(B)のI1に示すように、Rの取得受光値の記録データは、市松状に取得受光値が配列されたデータである。I2に示すように、その取得受光値をベイヤ補間(デモザイキング)し、横縞のハッチングで表す補間値を求める。この補間後のデータを低解像動画のR画素値として用いる。
次に、図11(A)を用いて、Bにおける補間手法について説明する。図11(A)において、ハッチングされた画素はBの画素である。図11(A)に示すように、Bの取得受光値は市松状に取得され、補間受光値をaijとすると、そのaijの周辺の取得受光値により補間を行う。より具体的には、下式(5)により補間受光値aijを求める。すなわち、補間受光値aijの水平方向及び垂直方向に隣接するBの取得受光値を用いて補間を行う。
aij=wb1・a(i−2)j+wb2・ai(j−2)+
wb3・a(i+2)j+wb4・ai(j+2) ・・・ (5)
aij=wb1・a(i−2)j+wb2・ai(j−2)+
wb3・a(i+2)j+wb4・ai(j+2) ・・・ (5)
ここで、上式(5)においてwb1〜wb4は補間係数である。この補間係数wb1〜wb4は、例えば予め補間精度が最適になるように決められたものである。あるいは、補間係数wb1〜wb4は、既存のベイヤ補間手法や、画素欠陥補正手法などの考え方を用いて設定してもよい。あるいは、補間受光値aijを、取得受光値を用いた2次元ローパスフィルタリングにより求めてもよい。
図11(B)に、取得受光値のみから低解像動画のB成分を生成する手法について説明する。図11(B)のJ1に示すように、Bの取得受光値の記録データは、市松状に取得受光値が配列されたデータである。J2に示すように、その取得受光値をベイヤ補間(デモザイキング)し、横縞のハッチングで表す補間値を求める。この補間後のデータを低解像動画のB画素値として用いる。
なお、上式(3)〜(5)の補間係数wg1〜wg6,wr1〜wr4,wb1〜wb4は、統計的な手法により設定してもよい。すなわち、通常の全画素読み出しにより高解像画像を撮像し、その高解像画像の画素値を実際に加算して補間受光値を求める。そして、補間係数wg1〜wg6等を仮定して補間した補間受光値と比較し、仮定値を変更しながら最も値が近くなる補間係数wg1〜wg6等に決定する。この仮定値を変更しながら比較する手法には、ルックアップテーブルやニューラルネット等の種々の手法がある。
上記の実施形態によれば、撮像装置は、読み出し制御部(例えば図12で後述の4画素加算サンプリング処理部110)、補間処理部(シフト重畳画素加算値生成部220)、推定演算部(画素値復元推定演算部240)、画像出力部(静止画データ出力部250)を含む。
図5(B)に示すように、読み出し制御部は、受光単位を複数の画素毎に設定し、その受光単位に含まれる画素の画素値を加算読み出しして受光値(aij等の太実線四角で表す受光値)を取得する。受光単位は、受光値を取得する単位であり、隣り合う受光単位は重畳している。補間処理部は、読み出し制御部により取得された受光値である取得受光値(aij等)に基づいて、受光値が取得されない受光単位の受光値を補間により求めて補間受光値(ai(j−1)等の点線四角で表す受光値)を取得する。推定演算部は、取得受光値と補間受光値に基づいて、受光単位に含まれる各画素の画素値vijを推定する。画像出力部は、推定演算部により推定された画素値に基づく画像を出力する。
この場合に、読み出し制御部は、第1〜第q色(q=3)の各色毎に受光単位を設定する。図6等に示すように、読み出し制御部は、各色の受光単位を第1受光単位群(太実線四角で表す受光単位)と第2受光単位群(点線四角で表す受光単位)にグループ分けし、第1受光単位群の受光値を取得受光値として取得する。図7に示すように、補間処理部は、第1〜第q色のうちの第r色(例えば緑色Gr,Gb)の受光単位の中の第1受光単位群の取得受光値に基づいて、第r色の受光単位の中の第2受光単位群の補間受光値を補間により求める。
これにより、取得受光値から簡素な処理で高解像画像を推定することが可能になる。具体的には、受光単位を第1受光単位群と第2受光単位群にグループ分けし、第1受光単位群の受光値を取得することで、各フレームにおいて一部の受光値だけを読み出すことができる。そのため、撮像素子から読み出すデータ量を減らし、フレームレートを向上できる。また、取得受光値に基づいて補間受光値を求め、その重畳した受光単位の受光値(図13(B)に示す受光値)に対して例えば図13(A)〜図21で後述の推定処理を行うことで、撮像したフレームの中の任意タイミングの高解像フレーム画像を取得できる。そのため、決定的瞬間の高解像フレーム画像を事後的に取得でき、高解像度と高フレームレートを両立できる。
また、本実施形態によれば、第1〜第q色の各色毎に受光単位を設定し、第r色の取得受光値に基づいて第r色の補間受光値を補間により求める。これにより、補間受光値の色と同じ色の取得受光値により補間が行われるため、上述の異色加算の場合に比べて色情報の保存が容易に実現可能である。
また、本実施形態によれば、1フレームにおいて取得された取得受光値から高解像フレーム画像を推定できるため、被写体の動きに対して撮像画像のブレを抑制可能である。すなわち、複数フレームに亘って取得した受光値を用いて推定を行う場合に比べて、ブレを抑制できる。
また、図5(B)に示すように本実施形態では、読み出し制御部は、撮像素子の画素がベイヤ配列の第1〜第3色の画素である場合に、第1〜第3色(q=3)のうちの第r色の受光単位として4画素を含む受光単位を設定する。読み出し制御部は、第r色の受光単位を市松状にグループ分けして第1受光単位群(太実線四角)と第2受光単位群(点線四角)にグループ分けする。
このようにすれば、ベイヤ配列において本実施形態の補間手法を実現可能である。また、各色の受光単位を市松状にグループ分けすることで、各色の半数の受光単位を第1受光単位群にグループ分けできる。これにより、全体の半数の受光単位の受光値を取得受光値として取得できる。そのため、撮像素子から全画素値を読み出した場合に比べてデータ量を半分にすることができ、フレームレートを2倍にすることが可能になる。
4.撮像装置
図12に、上述した補間処理と後述する画素値推定処理を行う撮像装置の構成例を示す。この撮像装置は、広域通過光学ローパスフィルタ100(広義には光学ローパスフィルタ)、4画素加算サンプリング処理部110(読み出し制御部)、ノイズ低減処理部120、画像信号処理部130、ベイヤ補間処理部140、G合成部150、3板化データ記憶部160(記憶部)、表示処理部170(表示制御部)、モニタ表示部180(表示部)、画質向上画像処理部190(画像処理部)、データ圧縮部200、データ記録部205、データ伸張部210、シフト重畳画素加算値生成部220(補間処理部)、高精細化希望フレーム画像選択部230(フレーム選択部)、画素値復元推定演算部240(推定演算部)、静止画データ出力部250(画像出力部)、G画像再生成部260、標準画質動画生成部270(動画生成部)、標準画質動画出力部280(動画出力部)、G画像再生成部290、高画質動画生成部300(動画生成部)、高画質動画出力部310(動画出力部)を含む。
図12に、上述した補間処理と後述する画素値推定処理を行う撮像装置の構成例を示す。この撮像装置は、広域通過光学ローパスフィルタ100(広義には光学ローパスフィルタ)、4画素加算サンプリング処理部110(読み出し制御部)、ノイズ低減処理部120、画像信号処理部130、ベイヤ補間処理部140、G合成部150、3板化データ記憶部160(記憶部)、表示処理部170(表示制御部)、モニタ表示部180(表示部)、画質向上画像処理部190(画像処理部)、データ圧縮部200、データ記録部205、データ伸張部210、シフト重畳画素加算値生成部220(補間処理部)、高精細化希望フレーム画像選択部230(フレーム選択部)、画素値復元推定演算部240(推定演算部)、静止画データ出力部250(画像出力部)、G画像再生成部260、標準画質動画生成部270(動画生成部)、標準画質動画出力部280(動画出力部)、G画像再生成部290、高画質動画生成部300(動画生成部)、高画質動画出力部310(動画出力部)を含む。
なお、本実施形態は図12の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加したりする等の種々の変形実施が可能である。また、構成要素の一部が他の装置として構成されてもよく、例えば、データ伸張部210以降の構成要素が、PC等で構成される画像処理装置に含まれてもよい。
広域通過光学ローパスフィルタ100は、光学系により結像された画像の帯域を、撮像素子の画素ピッチに対応する帯域に制限する。4画素加算サンプリング処理部110は、その帯域制限された画像をセンシングした撮像素子の画素値を加算読み出しして、図2等で上述の受光値を取得する。例えば、加算読み出しは、CMOSセンサ等の撮像素子からアドレス指定により画素値を読み出して加算することで実現される。ノイズ低減処理部120は、取得受光値のノイズ低減処理を行う。
画像信号処理部130は、取得受光値を各色成分の受光値に分離する。ベイヤ補間処理部140は、R成分とB成分の取得受光値のベイヤ補間処理を行う。G合成部150は、Gr成分とGb成分の取得受光値を1つのG成分データ(図6のF5に示すデータ)に変換する処理を行う。3板化データ記憶部160は、ベイヤ補間処理部140からのデータとG合成部150からのデータを記憶する。表示処理部170は、3板化データ記憶部160からのデータをモニタ表示部180に表示する制御を行う。例えば、表示処理部170は、図8等で上述の処理をG成分データに対して行う。
画質向上画像処理部190は、3板化データ記憶部160からの低解像動画のノイズ低減処理や階調補正処理等の画像処理を行う。データ圧縮部200は、低解像動画のデータ圧縮処理を行う。データ記録部205は、低解像動画の圧縮データを記録する。データ記録部205は、内部メモリであってもよく、メモリカード等の外部メモリであってもよい。
データ伸張部210は、低解像動画の圧縮データを伸張する処理を行う。シフト重畳画素加算値生成部220は、伸張されたデータの中から取得受光値を取り出し、上述の補間処理を行って補間受光値を求める。例えば、補間処理を行うフレームは、高精細化希望フレーム画像選択部230を介してユーザにより設定される。高精細化希望フレーム画像選択部230は、例えばタッチパネル等の操作部により構成される。画素値復元推定演算部240は、取得受光値と補間受光値から画素値を推定する処理を行う。例えば、推定処理は、後述する手法により実現される。静止画データ出力部250は、推定画素値に対して例えば帯域制限処理等を行って、高解像フレーム画像を出力する。例えば、高解像フレーム画像は、撮像素子の画素数と同じ画素数の画像である。
G画像再生成部260は、データ伸張部210からのG成分データに対して、図8で上述のベイヤ補間処理を行う。標準画質動画生成部270は、推定処理を行わず、加算読み出しの解像度相当の動画を生成する。標準画質動画出力部280は、その動画を表示部や外部装置に対して出力する処理を行う。
G画像再生成部290は、データ伸張部210からのG成分データに対して、図9で上述の重心位置を考慮したベイヤ補間処理を行う。高画質動画生成部300は、推定処理を行わず、加算読み出しの解像度相当の動画を生成する。高画質動画出力部310は、重心位置を考慮して生成された動画を表示部や外部装置に対して出力する処理を行う。
なお、上記では、図6〜図11で上述した同色画素の加算読み出しの場合を例に説明したが、本実施形態はこれに限定されない。例えば、図2〜図5で上述した異色画素の加算読み出しの場合、画像信号処理部130や、ベイヤ補間処理部140、G合成部150が色別の処理を行わず、異色加算された取得受光値をスルーする処理を行えばよい。
5.画素値の推定手法
図13(A)〜図21を用いて、上述の取得受光値と補間受光値から高解像フレーム画像の画素値を推定する手法について説明する。以下では、受光単位が4画素を含み、その受光単位に含まれる4画素の画素値を受光値に基づいて推定する場合を例に説明する。
図13(A)〜図21を用いて、上述の取得受光値と補間受光値から高解像フレーム画像の画素値を推定する手法について説明する。以下では、受光単位が4画素を含み、その受光単位に含まれる4画素の画素値を受光値に基づいて推定する場合を例に説明する。
まず、図13(A)、図13(B)に、画素推定に用いられる推定処理ブロックと受光単位の模式的な説明図を示す。図13(A)、図13(B)では、水平方向(水平走査方向)の画素位置をiで示し、垂直方向の画素位置をjで示す(i、jは整数)。また、図13(A)では、推定処理ブロックを点線四角で表し、受光単位を実線四角で表す。図13(B)では、受光単位を点線四角で表し、推定画素を実線四角で表す。
図13(A)に示すように、m×n画素を1ブロックとする推定処理ブロックBk00、Bk10、・・・を設定する。本実施形態では、この推定処理ブロック毎に、高解像フレーム画像の画素値の推定処理を行う。図13(B)には、推定処理ブロックBk00を模式的に示す。図13(B)に示す受光値a00〜a(m−1)(n−1)は、撮像により取得された取得受光値と、補間処理により求められた補間受光値により構成される。
図14に、画素値を重み付け加算する手法についての説明図を示す。なお以下では、Gr画素の加算読み出しと推定処理について説明するが、Gb画素やR画素、B画素についても同様の処理を適用できる。また、異色の画素値を加算読み出しする場合についても同様の処理を適用できる。
図14に示すように、加算読み出しの重み係数をc1、c2、c3、c4とする。c1=1とすると、重み係数は下式(6)に示す比率関係のルールをとる。なお、rは、r≧1の実数であり、重み付け加算の場合にはr>1である。本実施形態では、r=1として重み付けしない単純加算を行ってもよい。
c1=1,c2=1/r,c3=1/r,c4=1/r2 ・・・ (6)
c1=1,c2=1/r,c3=1/r,c4=1/r2 ・・・ (6)
以下では、説明を簡単にするために、r=2とおき、下式(7)とする。
c1=1、c2=1/2、c3=1/2、c4=1/4 ・・・ (7)
c1=1、c2=1/2、c3=1/2、c4=1/4 ・・・ (7)
図15(A)に示すように、a00,a20等の実線で表す受光値が撮像により取得され、a10,a01等の点線で表す受光値が補間処理により求められる。図15(B)に示すように、これらの受光値から中間画素値b00、b10、・・・が求められ、中間画素値b00、b10、・・・から推定画素値v00、v10、・・・が求められる。なお、図15(A)、図15(B)では便宜的に、サフィックスijを推定対象の画素にのみ付している。
まず、中間画素値の推定処理について説明する。図16に示すように、中間画素値の水平方向の最初の行に注目し、重み付け画素加算値をシフト順にa00、a10、a20とすると、下式(8)が成り立つ。
a00=c1v00+c2v01+c3v10+c4v11
a10=c1v10+c2v11+c3v20+c4v21 ・・・ (8)
a00=c1v00+c2v01+c3v10+c4v11
a10=c1v10+c2v11+c3v20+c4v21 ・・・ (8)
また、下式(9)に示すようにb00、b10、b20を定義し、上式(7)を代入する。
b00=c1v00+c2v01=v00+(1/2)v01
b10=c1v10+c2v11=v10+(1/2)v11
b20=c1v20+c2v21=v20+(1/2)v21 ・・・ (9)
b00=c1v00+c2v01=v00+(1/2)v01
b10=c1v10+c2v11=v10+(1/2)v11
b20=c1v20+c2v21=v20+(1/2)v21 ・・・ (9)
次に、上式(7)、(9)を用いて上式(8)を変形すると、下式(10)が成り立つ。
a00=v00+(1/2)v01+(1/2)v10+(1/4)v11
=b00+(1/2)b10
a10=v10+(1/2)v11+(1/2)v20+(1/4)v21
=b10+(1/2)b20 ・・・ (10)
a00=v00+(1/2)v01+(1/2)v10+(1/4)v11
=b00+(1/2)b10
a10=v10+(1/2)v11+(1/2)v20+(1/4)v21
=b10+(1/2)b20 ・・・ (10)
上式(10)において、a00、a10に所定の係数(所定の重み係数)を掛けて差分δi0を取り、上式(9)を使って変形すると、下式(11)が成り立つ。
δi0=a10−2a00
=(1/2)v20+(1/4)v21−(2v00+v01)
=(1/2)b20−2b00 ・・・ (11)
δi0=a10−2a00
=(1/2)v20+(1/4)v21−(2v00+v01)
=(1/2)b20−2b00 ・・・ (11)
b00を未知数とすると、下式(12)に示すように、中間画素値b10、b20をb00の関数として求めることができる。
b00=(未知数),
b10=2(a00−b00),
b20=4b00+2δi0
=4b00+2(a10−2a00) ・・・ (12)
b00=(未知数),
b10=2(a00−b00),
b20=4b00+2δi0
=4b00+2(a10−2a00) ・・・ (12)
このように、b00を未知数(初期変数)として高精細な中間画素値{b00,b10,b20}の組合せパターンが求められる。同様にして、2行目、3行目においてもb01、b02を未知数として中間画素値{b01,b11,b21}、{b02,b12,b22}の組合せパターンが求められる。
次に、未知数b00を求める手法について説明する。図17に示すように、受光値パターン{a00,a10}と中間画素値パターン{b00,b10,b20}を比較する。そして、その誤差が最小になる未知数b00を導出し、中間画素値b00として設定する。
このとき、上式(10)に示すように、受光値{a00,a10}は、中間画素値{b00,b10,b20}の異なる重み付けによる隣接値の加算値となる。そのため、単純にこれらを比較しても正しい推定値が得られない。そこで、図17に示すように、中間画素値に重み付けをして比較を行う。具体的には、中間画素値{bij,b(i+1)j}の重み付けが、c3=c1/2、c4=c2/2であることを利用すると、下式(13)が成り立つことが分かる。
aij=bij+(1/2)b(i+1)j ・・・ (13)
aij=bij+(1/2)b(i+1)j ・・・ (13)
この上式(13)による重み付けを考慮すると、下式(14)に示す評価関数Ejが求められる。そして、この評価関数Ejにより、受光値パターン{a00,a10}と中間画素値パターン{b00,b10,b20}の類似性評価を行う。
上式(12)を用いると、評価関数Ejは、b00を初期変数とした関数で表される。したがって、図18に示すように、Ejを最小にする未知数b00(=α)を求め、b00の値を決定できる。そして、推定したb00の値を上式(12)に代入し、b10,b20が求められる。なお、b00が取り得る値の範囲は0≦b00≦a00であるので、この範囲にて評価関数Ejの最小値を求めればよい。同様に、2行目、3行目においても、中間画素値{b01,b11,b21}、{b02,b12,b22}の組合せパターンがb01,b02を未知数として求められる。
次に、求めた中間画素値bijを用いて最終推定画素値vijを求める手法について説明する。以下では、図15(B)に示す左端垂直列(i=0列)を例に説明する。図19に示すように、中間画素値{b01,b01,b02}と最終推定画素値{v00,v01,v02}の関係は、下式(15)で表される。
b00=c1v00+c2v01=v00+(1/2)v01,
b01=c1v01+c2v02=v01+(1/2)v02 ・・・ (15)
b00=c1v00+c2v01=v00+(1/2)v01,
b01=c1v01+c2v02=v01+(1/2)v02 ・・・ (15)
b00、b01に所定の係数を掛けて差分δj0を求めると、下式(16)が成り立つ。
δj0=b01−2b00
=(v01+(1/2)v02)−(2v00+v01)
=(1/2)v02−2v00 ・・・ (16)
δj0=b01−2b00
=(v01+(1/2)v02)−(2v00+v01)
=(1/2)v02−2v00 ・・・ (16)
v00を未知数(初期変数)とすると、上式(15)、(16)を用いて、最終推定画素値v01、v02がv00の関数として求められる。その関数を下式(17)に示す。
v00=(未知数),
v01=2(b00−v00),
v02=4v00+2δj0
=4v00+2(b01−2b00) ・・・ (17)
v00=(未知数),
v01=2(b00−v00),
v02=4v00+2δj0
=4v00+2(b01−2b00) ・・・ (17)
上式(17)の推定画素値パターン{v00,v01,v02}と、中間画素値パターン{b00,b01}を比較し、その誤差Eiが最小になる未知数v00を導出する。このとき、最終推定画素値{vij,v(i+1)j}の重み付けが、c2=c1/2であることを利用すると、下式(18)が成り立つ。
bij=vij+(1/2)vi(j+1) ・・・ (18)
bij=vij+(1/2)vi(j+1) ・・・ (18)
図20に示すように、上式(18)に示す重み付けを考慮して、パターンの比較を行う。具体的には、下式(19)に示す評価関数Eiを求める。
そして、図21に示すように、評価関数Eiを最小にする未知数v00(=β)を求め、求めたv00を上式(17)に代入して最終推定画素値v01、v02を求める。同様に、2列目においても、v10を未知数として最終推定画素値{v10,v11,v12}の組合せパターンを求める。
上記の実施形態によれば、図15(A)に示すように、第1のポジションに設定された受光単位a00と、第1のポジションからシフトされた第2のポジションa10に設定された受光単位が重畳する。この場合に、図16に示すように、推定演算部は、第1のポジションの受光単位の受光値と、第2のポジションの受光単位の受光値の差分値δi0=a10−a00を求める。推定演算部は、第1のポジションの受光単位a00から重畳領域(図15(A)に示すv10,v11)を除いた第1の受光領域(v00,v01)の受光値である第1の中間画素値(図15(B)に示すb00)と、第2のポジションの受光単位a10から重畳領域を除いた第2の受光領域(v20,v21)の受光値である第2の中間画素値(b20)との関係式を、差分値δi0を用いて表す(上式(12))。推定演算部は、その関係式を用いて第1、第2の中間画素値b00,b20を推定し、推定した第1の中間画素値b00を用いて受光単位a00の各画素の画素値v00〜v11を求める。
このようにすれば、重畳する受光単位の受光値a10、a00の差分値δi0に基づいて推定画素値v00〜v11を推定することで、簡素な処理で高解像化を行うことが可能になる。すなわち、重畳シフトされた受光値から中間画素値を一旦推定し、その重畳シフトされた中間画素値から推定画素値を求めることで、高解像画像の推定処理を簡素化できる。例えば、上述の比較例に比べて、2次元フィルタの繰り返し演算(特許文献1)や、初期値の設定に適当な部分を探索(特許文献2)する等の複雑な処理が不要となる。
ここで、受光単位のポジションとは、撮像素子の受光面上での受光単位の位置や座標のことであり、あるいは、推定処理における推定画素値データ(画像データ)上での受光単位の位置や座標のことである。また、シフトされたポジションとは、元のポジションと位置や座標が一致しないポジションのことである。
また、本実施形態では、図15(B)に示すように、第1、第2の中間画素値b00、b20を含む連続する中間画素値{b00、b10、b20}を中間画素値パターンとする。このとき、上式(12)に示すように、推定演算部は、中間画素値パターン{b00、b10、b20}に含まれる中間画素値間の関係式を受光値a00、a10を用いて表す。そして、図17に示すように、推定演算部は、関係式で表された中間画素値パターン{b00、b10、b20}を、受光値a00、a10で表される受光値パターン{a00、a10}と比較して類似性を評価し、その類似性の評価結果に基づいて、類似性が最も高くなるように中間画素値パターンに含まれる中間画素値b00〜b20を決定する。
このようにすれば、取得受光値または補間受光値である受光値a00,a10に基づいて、中間画素値b00〜b20を推定できる。また、中間画素値パターン{b00、b10、b20}と受光値パターン{a00、a10}を比較することで、受光値パターンに類似した高精細な中間画素値パターンを推定できる。
ここで、中間画素値パターンとは、推定処理に用いられる範囲の中間画素値のデータ列(データの組み)である。また、受光値パターンとは、推定処理に用いられる範囲の受光値のデータ列であり、取得受光値と補間受光値が含まれる。
また、上式(14)に示すように、推定演算部は、中間画素値パターン{b00、b10、b20}と受光値パターン{a00、a10}の誤差を表す評価関数Ejを求め、評価関数Ejの値が最小となる未知数b00=α(初期値)を求め、求めたb00により中間画素値b00〜b20を決定する。
このようにすれば、誤差を評価関数で表し、その評価関数の極小値に対応する中間画素値を求めることで、中間画素値の値を推定できる。例えば、上述のように最小二乗法を用いて未知数を求めることで、簡素な処理で中間画素推定の初期値を設定できる。すなわち、上述の比較例(特許文献2)と比べて、初期値設定に適当な画像部分の探索が不要である。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義又は同義な異なる用語(読み出し制御部、補間処理部、推定演算部等)と共に記載された用語(4画素加算サンプリング処理部、シフト重畳画素加算値生成部、画素値復元推定演算部等)は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また読み出し制御部、補間処理部、推定演算部、画像出力部、撮像装置等の構成、動作も本実施形態で説明したものに限定に限定されず、種々の変形実施が可能である。
100 広域通過光学ローパスフィルタ、110 4画素加算サンプリング処理部、
120 ノイズ低減処理部、130 画像信号処理部、140 ベイヤ補間処理部、
150 G合成部、160 3板化データ記憶部、170 表示処理部、
180 モニタ表示部、190 画質向上画像処理部、200 データ圧縮部、
205 データ記録部、210 データ伸張部、
220 シフト重畳画素加算値生成部、
230 高精細化希望フレーム画像選択部、240 画素値復元推定演算部、
250 静止画データ出力部、260 G画像再生成部、270 標準画質動画生成部、
280 標準画質動画出力部、290 G画像再生成部、300 高画質動画生成部、
310 高画質動画出力部、
B 青色、Bk00 推定処理ブロック、Ei,Ej 評価関数、G 緑色、
Gr 第1緑色、Gb 第2緑色、R 赤色、aij 受光値、bij 中間画素値、
b00 未知数、fx フレーム、vij 最終推定画素値、v00 未知数、
wb1〜wb4,wg1〜wg6,wr1〜wr4 補間係数、δi0,δj0 差分値
120 ノイズ低減処理部、130 画像信号処理部、140 ベイヤ補間処理部、
150 G合成部、160 3板化データ記憶部、170 表示処理部、
180 モニタ表示部、190 画質向上画像処理部、200 データ圧縮部、
205 データ記録部、210 データ伸張部、
220 シフト重畳画素加算値生成部、
230 高精細化希望フレーム画像選択部、240 画素値復元推定演算部、
250 静止画データ出力部、260 G画像再生成部、270 標準画質動画生成部、
280 標準画質動画出力部、290 G画像再生成部、300 高画質動画生成部、
310 高画質動画出力部、
B 青色、Bk00 推定処理ブロック、Ei,Ej 評価関数、G 緑色、
Gr 第1緑色、Gb 第2緑色、R 赤色、aij 受光値、bij 中間画素値、
b00 未知数、fx フレーム、vij 最終推定画素値、v00 未知数、
wb1〜wb4,wg1〜wg6,wr1〜wr4 補間係数、δi0,δj0 差分値
Claims (12)
- 受光値を取得する単位であって、隣り合う受光単位が重畳する前記受光単位を、複数の画素毎に設定し、前記受光単位に含まれる画素の画素値を加算読み出しして前記受光値を取得する読み出し制御部と、
前記読み出し制御部により取得された前記受光値である取得受光値に基づいて、前記受光値が取得されない前記受光単位の受光値を補間により求めて補間受光値を取得する補間処理部と、
前記取得受光値と前記補間受光値に基づいて、前記受光単位に含まれる各画素の画素値を推定する推定演算部と、
前記推定演算部により推定された画素値に基づく画像を出力する画像出力部と、
を含み、
前記読み出し制御部は、
複数色の画素を含む前記受光単位を設定し、前記受光単位を第1受光単位群と第2受光単位群にグループ分けし、前記第1受光単位群の受光値を前記取得受光値として取得し、
前記補間処理部は、
前記複数色の画素の色配列が各色配列グループで異なる第1〜第k色配列グループ(kは自然数)に前記受光単位をグループ分けし、前記第1〜第k色配列グループの中の第p色配列グループ(pはk以下の自然数)のうちの前記第1受光単位群の前記取得受光値に基づいて、前記第p色配列グループのうちの前記第2受光単位群の前記補間受光値を補間により求めることを特徴とする撮像装置。 - 請求項1において、
前記読み出し制御部は、
前記第p色配列グループに属する前記受光単位のうちの半数の前記受光単位の受光値を、前記第1受光単位群の前記取得受光値として取得することを特徴とする撮像装置。 - 請求項2において、
前記読み出し制御部は、
撮像素子の画素がベイヤ配列の第1〜第3色の画素である場合に、前記複数色の画素として4画素を含む前記受光単位を設定し、
前記補間処理部は、
前記第1〜第k色配列グループとして、前記4画素の色配列が各色配列グループで異なる第1〜第4色配列グループに前記受光単位をグループ分けし、
前記読み出し制御部は、
前記第1〜第4色配列グループの各色配列グループにおいて、前記受光単位を市松状にグループ分けして前記第1受光単位群と前記第2受光単位群にグループ分けすることを特徴とする撮像装置。 - 請求項1乃至3のいずれかにおいて、
前記読み出し制御部は、
第1フレームにおいて、前記第1受光単位群の受光値を前記取得受光値として取得し、
前記第1フレームの後の第2フレームにおいて、前記第2受光単位群の受光値を前記取得受光値として取得し、
前記補間処理部は、
前記第1フレームにおいて、前記第1受光単位群の中の前記第p色配列グループの前記取得受光値に基づいて、前記第2受光単位群の中の前記第p色配列グループの受光値を前記補間受光値として補間により求め、
前記第2フレームにおいて、前記第2受光単位群の中の前記第p色配列グループの前記取得受光値に基づいて、前記第1受光単位群の中の前記第p色配列グループの受光値を前記補間受光値として補間により求めることを特徴とする撮像装置。 - 受光値を取得する単位である受光単位であって、隣り合う前記受光単位が重畳する前記受光単位を複数の画素毎に設定し、前記受光単位に含まれる画素の画素値を加算読み出しして前記受光値を取得する読み出し制御部と、
前記読み出し制御部により取得された前記受光値である取得受光値に基づいて、前記受光値が取得されない前記受光単位の受光値を補間により求めて補間受光値を取得する補間処理部と、
前記取得受光値と前記補間受光値に基づいて、前記受光単位に含まれる各画素の画素値を推定する推定演算部と、
前記推定演算部により推定された画素値に基づく画像を出力する画像出力部と、
を含み、
前記読み出し制御部は、
第1〜第q色(qは自然数)の各色毎に前記受光単位を設定し、前記各色の前記受光単位を第1受光単位群と第2受光単位群にグループ分けし、前記第1受光単位群の受光値を前記取得受光値として取得し、
前記補間処理部は、
前記第1〜第q色のうちの第r色(rはq以下の自然数)の受光単位の中の前記第1受光単位群の前記取得受光値に基づいて、前記第r色の受光単位の中の前記第2受光単位群の前記補間受光値を補間により求めることを特徴とする撮像装置。 - 請求項5において、
前記読み出し制御部は、
撮像素子の画素がベイヤ配列の第1〜第3色の画素である場合に、第1〜第3色(q=3)のうちの前記第r色の受光単位として4画素を含む前記受光単位を設定し、前記第r色の受光単位を市松状にグループ分けして前記第1受光単位群と前記第2受光単位群にグループ分けすることを特徴とする撮像装置。 - 請求項1乃至6のいずれかにおいて、
前記読み出し制御部は、
前記受光単位に含まれる画素の画素値を重み付け加算して読み出し、前記取得受光値を取得し、
前記補間処理部は、前記重み付け加算により得られた前記取得受光値に基づいて、前記補間受光値を補間により求めることを特徴とする撮像装置。 - 請求項1乃至7のいずれかにおいて、
第1のポジションに設定された前記受光単位と、前記第1のポジションからシフトされた第2のポジションに設定された前記受光単位が重畳する場合に、
前記推定演算部は、
前記第1のポジションの受光単位の受光値と、前記第2のポジションの受光単位の受光値の差分値を求め、
前記第1のポジションの受光単位から重畳領域を除いた第1の受光領域の受光値である第1の中間画素値と、前記第2のポジションの受光単位から前記重畳領域を除いた第2の受光領域の受光値である第2の中間画素値との関係式を、前記差分値を用いて表し、
前記関係式を用いて前記第1、第2の中間画素値を推定し、推定した前記第1の中間画素値を用いて前記受光単位の各画素の画素値を求めることを特徴とする撮像装置。 - 請求項8において、
前記推定演算部は、
前記第1、第2の中間画素値を含む連続する中間画素値を中間画素値パターンとする場合に、前記中間画素値パターンの中間画素値間の関係式を前記受光単位の受光値を用いて表し、
中間画素値間の関係式で表された前記中間画素値パターンと前記受光単位の受光値とを比較して類似性を評価し、
前記類似性の評価結果に基づいて、前記類似性が最も高くなるように前記中間画素値パターンの中間画素値の値を決定することを特徴とする撮像装置。 - 請求項9において、
前記推定演算部は、
中間画素値間の関係式で表された前記中間画素値パターンと前記受光単位の受光値との誤差を表す評価関数を求め、前記評価関数の値が最小となるように前記中間画素値パターンの中間画素値の値を決定することを特徴とする撮像装置。 - 受光値を取得する単位であって、隣り合う受光単位が重畳する前記受光単位を、複数の画素毎に設定し、前記受光単位に含まれる画素の画素値を加算読み出しして前記受光値を取得し、
前記読み出し制御部により取得された前記受光値である取得受光値に基づいて、前記受光値が取得されない前記受光単位の受光値を補間により求めて補間受光値を取得し、
前記取得受光値と前記補間受光値に基づいて、前記受光単位に含まれる各画素の画素値を推定し、
前記推定演算部により推定された画素値に基づく画像を出力する画像出力部する場合に、
複数色の画素を含む前記受光単位を設定し、前記受光単位を第1受光単位群と第2受光単位群にグループ分けし、前記第1受光単位群の受光値を前記取得受光値として取得し、
前記複数色の画素の色配列が各色配列グループで異なる第1〜第k色配列グループ(kは自然数)に前記受光単位をグループ分けし、前記第1〜第k色配列グループの中の第p色配列グループ(pはk以下の自然数)のうちの前記第1受光単位群の前記取得受光値に基づいて、前記第p色配列グループのうちの前記第2受光単位群の前記補間受光値を補間により求めることを特徴とする撮像方法。 - 受光値を取得する単位である受光単位であって、隣り合う前記受光単位が重畳する前記受光単位を複数の画素毎に設定し、前記受光単位に含まれる画素の画素値を加算読み出しして前記受光値を取得し、
前記読み出し制御部により取得された前記受光値である取得受光値に基づいて、前記受光値が取得されない前記受光単位の受光値を補間により求めて補間受光値を取得し、
前記取得受光値と前記補間受光値に基づいて、前記受光単位に含まれる各画素の画素値を推定し、
前記推定演算部により推定された画素値に基づく画像を出力する場合に、
第1〜第q色(qは自然数)の各色毎に前記受光単位を設定し、前記各色の前記受光単位を第1受光単位群と第2受光単位群にグループ分けし、前記第1受光単位群の受光値を前記取得受光値として取得し、
前記第1〜第q色のうちの第r色(rはq以下の自然数)の受光単位の中の前記第1受光単位群の前記取得受光値に基づいて、前記第r色の受光単位の中の前記第2受光単位群の前記補間受光値を補間により求めることを特徴とする撮像方法。
Priority Applications (1)
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JP2010243132A JP2012099870A (ja) | 2010-10-29 | 2010-10-29 | 撮像装置及び撮像方法 |
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