JP5306563B2 - 撮像装置及び画像生成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、撮像装置及び画像生成方法等に関する。
撮像画像を撮像時の解像度よりも高い解像度にする、所謂、高解像化する手法として、画素シフトの手法(例えば、特許文献1)がある。この手法では、撮像素子を機械的に順次シフトさせ、各シフトにおいて撮像動作を行う。そして、撮像された複数の画像から高解像画像を合成する(例えば特許文献2、3)。
特開2009−115074号公報 特開2009−124621号公報 特開2008−243037号公報
しかしながら、カラー撮像素子を用いて画素シフトを行うと、高解像画像において色を高精度に推定することが困難であるという課題がある。例えばベイヤ撮像素子が備えるR(赤)、G(緑)、B(青)画素のうちのR画素の場合、R画素のシフトによりカバーされない被写体領域があると、その領域ではR色の情報が得られないためR色の推定精度が悪化してしまう。
本発明の幾つかの態様によれば、高解像化処理において色の推定精度を向上可能な撮像装置及び画像生成方法等を提供できる。
本発明の一態様は、複数色の画素が配列された撮像素子と、前記撮像素子の画素ピッチよりも小さいシフト量により、前記撮像素子における被写体像の位置を順次シフトしながら撮像画像を取得する制御を行う撮像制御部と、取得された前記撮像画像における前記複数色の画素の画素値に基づいて、輝度値と色差値を求め、求めた前記輝度値により構成される輝度画像と、求めた前記色差値により構成される色差画像とを出力する画像変換部と、前記輝度画像に基づいて、前記撮像素子の前記画素ピッチによる解像度よりも高解像度である高解像画像の各画素における推定輝度値を求め、前記色差画像に基づいて、前記高解像画像の各画素における推定色差値を求める推定演算部と、前記推定輝度値と前記推定色差値を、前記高解像画像の各画素におけるRGBの画素値に変換する画素値変換部と、を含む撮像装置に関係する。
本発明の一態様によれば、画素ピッチよりも小さいシフト量により順次シフトされながら撮像が行われ、撮像画像に基づいて輝度画像と色差画像が求められる。その輝度画像、色差画像に基づいて、高解像画像の各画素における推定輝度値、推定色差値が求められ、その推定輝度値と推定色差値が、RGBの画素値に変換される。これにより、高解像化処理において色の推定精度を向上することが可能になる。
また本発明の一態様では、前記撮像素子の画素配列を構成する基本ブロックは、前記複数色として第1〜第kの色(kは2以上(その値を含む)の自然数)の画素を有し、前記画像変換部は、前記撮像画像に基づく前記第1〜第kの色の画素値により構成される変換単位を設定し、前記変換単位に含まれる前記画素値を前記輝度値と前記色差値に変換し、前記推定演算部は、前記シフトにより得られる複数の前記輝度画像に基づいて前記推定輝度値を求め、前記シフトにより得られる複数の前記色差画像に基づいて前記推定色差値を求めてもよい。
また本発明の一態様では、前記画素配列は、R画素と、2つのG画素と、B画素とから構成される2×2画素を、前記基本ブロックとするベイヤ配列であり、前記画像変換部は、前記撮像画像の2×2画素により構成される前記変換単位を設定し、設定した前記変換単位のR、G、B画素値を前記輝度値と前記色差値に変換してもよい。
また本発明の一態様では、前記画像変換部は、前記変換単位の2×2画素の位置が、水平方向又は垂直方向に1画素ずつ順次シフトされた複数の変換単位を設定してもよい。
また本発明の一態様では、前記画素配列は、R画素と、2つのG画素と、B画素とから構成される2×2画素を、前記基本ブロックとするベイヤ配列であり、前記画像変換部は、前記撮像画像の各画素におけるR、G、B画素値を補間により求め、前記各画素におけるR、G、B画素値を前記変換単位として設定し、設定した前記変換単位のR、G、B画素値を前記輝度値と前記色差値に変換してもよい。
また本発明の一態様では、前記画素配列は、R画素と、2つのG画素と、B画素とから構成される2×2画素を、前記基本ブロックとするベイヤ配列であり、前記画像変換部は、前記撮像画像の各画素におけるR、G、B画素値を補間により求め、前記撮像画像の2×2画素により構成される前記変換単位を設定し、前記変換単位の4つのR画素値の加算値と、前記変換単位の4つのG画素値の加算値と、前記変換単位の4つのB画素値の加算値とを求め、求めた前記R、G、B画素値の加算値を前記輝度値と前記色差値に変換してもよい。
また本発明の一態様では、前記画素ピッチをpとし、水平方向と垂直方向における前記シフト量をp/m(mは2以上(その値を含む)の自然数)とする場合に、前記撮像制御部は、前記シフトとして、n回で1巡する第1〜第nのシフト(nは2以上(その値を含む)の自然数)を行い、前記推定演算部は、前記第1〜第nのシフトに対応する第1〜第nの輝度画像又は第1〜第nの色差画像を第1〜第nの入力画像として受けて、前記第1〜第nの入力画像に基づいて、前記推定輝度値又は前記推定色差値を推定画素値として求め、前記第1〜第nの入力画像の画素は、前記高解像画像におけるm×m画素に対応する画素であり、前記高解像画像上における位置が、前記シフト量p/mのシフトに対応して順次画素シフトされた画素であってもよい。
また本発明の一態様では、前記撮像制御部は、基準位置に設定する第1のシフトと、前記基準位置から水平方向にシフト量p/2でシフトする第2のシフトと、前記基準位置から水平方向と垂直方向にシフト量p/2でシフトする第3のシフトと、前記基準位置から垂直方向にシフト量p/2でシフトする第4のシフトとを行い、前記推定演算部は、前記第1〜第4のシフトに対応する第1〜第4の入力画像から、前記撮像画像の2×2倍の画素数の前記推定画素値を求めてもよい。
また本発明の一態様では、前記撮像制御部は、基準位置に設定する第1のシフトと、前記基準位置から水平方向と垂直方向にシフト量p/2でシフトする第2のシフトとを行い、前記推定演算部は、前記基準位置から水平方向へのシフト量p/2のシフトに対応する第1の補間画像と、前記基準位置から垂直方向へのシフト量p/2のシフトに対応する第2の補間画像とを、前記第1、第2の入力画像に基づいて補間により求め、前記第1、第2の入力画像と前記第1、第2の補間画像から、前記撮像画像の2×2倍の画素数の前記推定画素値を求めてもよい。
また本発明の一態様では、前記高解像画像の複数画素により構成される範囲を加算単位とし、第1、第2の加算単位に対応する画素値を第1、第2の画素値とし、前記第1、第2の加算単位が重畳する場合に、前記推定演算部には、前記輝度画像又は前記色差画像が入力画像として入力され、前記第1、第2の画素値は、前記入力画像の画素値、又は前記入力画像に基づく補間により得られた画素値であり、前記推定演算部は、前記第1の画素値と、前記第2の画素値との差分値を求め、前記差分値に基づいて、前記推定輝度値又は前記推定色差値を推定画素値として求めてもよい。
また本発明の一態様では、前記推定演算部は、前記第1の加算単位から重畳領域を除いた第1の領域の加算画素値に対応する第1の中間画素値と、前記第2の加算単位から前記重畳領域を除いた第2の領域の加算画素値に対応する第2の中間画素値との関係式を、前記差分値を用いて表し、前記関係式を用いて前記第1、第2の中間画素値を推定し、推定した前記第1の中間画素値を用いて前記推定画素値を求めてもよい。
また本発明の一態様では、前記推定演算部は、前記第1、第2の中間画素値を含む連続する中間画素値を中間画素値パターンとする場合に、前記中間画素値パターンに含まれる中間画素値間の関係式を前記第1、第2の画素値を用いて表し、前記中間画素値間の関係式で表された前記中間画素値パターンと前記第1、第2の画素値とを比較して類似性を評価し、前記類似性の評価結果に基づいて、前記類似性が最も高くなるように、前記中間画素値パターンに含まれる中間画素値を決定してもよい。
また本発明の他の態様は、複数色の画素が配列された撮像素子の画素ピッチよりも小さいシフト量により、前記撮像素子における被写体像の位置が順次シフトされた撮像画像を取得し、前記撮像画像における前記複数色の画素値に基づいて輝度値と色差値を求め、求めた前記輝度値により構成される輝度画像と、求めた前記色差値により構成される色差画像とを出力し、前記輝度画像に基づいて、前記画素ピッチによる解像度よりも高解像度である高解像画像の各画素における推定輝度値を求め、前記色差画像に基づいて、前記高解像画像の各画素における推定色差値を求め、前記推定輝度値と前記推定色差値を、前記高解像画像の各画素におけるRGBの画素値に変換する画像生成方法に関係する。
図1は、本実施形態の比較例。 図2は、第1の推定手法における画素シフトについての説明図。 図3は、第1の推定手法におけるYCrCbへの変換手法についての説明図。 図4は、第1の推定手法におけるYCrCbへの変換手法についての説明図。 図5は、第1の推定手法におけるYCrCbへの変換手法についての説明図。 図6は、第1の推定手法におけるYCrCbへの変換手法についての説明図。 図7(A)〜図7(D)は、水平又は垂直方向に1/2画素シフトした輝度値の例。 図8は、YCrCbからRGBへの変換手法についての説明図。 図9は、本実施形態の撮像装置の構成例。 図10は、第2の推定手法におけるYCrCbへの変換手法についての説明図。 図11は、第2の推定手法におけるYCrCbへの変換手法についての説明図。 図12は、YCrCbを高解像化する推定処理についての説明図。 図13は、第2の推定手法の変形例におけるYCrCbへの変換手法についての説明図。 図14は、第2の推定手法の変形例におけるYCrCbへの変換手法についての説明図。 図15は、第2の推定手法の変形例におけるYCrCbへの変換手法についての説明図。 図16は、第3の推定手法における画素シフトについての説明図。 図17は、第3の推定手法におけるYCrCbへの変換手法についての説明図。 図18は、超解像画素値復元推定部の詳細な構成例。 図19(A)、図19(B)は、推定画素値と中間画素値の説明図。 図20(A)、図20(B)は、第2の高解像化推定処理における画素シフトについての説明図。 図21は、第2の高解像化推定処理に用いる画素値についての説明図。 図22は、第2の高解像化推定処理における中間画素値についての説明図。 図23は、第2の高解像化推定処理における中間画素値の算出処理についての説明図。 図24は、第2の高解像化推定処理における中間画素値の算出処理についての説明図。 図25は、第2の高解像化推定処理において推定画素値の算出に用いる中間画素値についての説明図。 図26は、第2の高解像化推定処理における推定画素値についての説明図。 図27は、第2の高解像化推定処理における推定画素値の算出処理についての説明図。 図28は、第2の高解像化推定処理における推定画素値の算出処理についての説明図。 図29(A)、図29(B)は、第3の高解像化推定処理における画素シフトについての説明図。 図30は、第3の高解像化推定処理に用いる画素値についての説明図。 図31は、第3の高解像化推定処理における中間画素値についての説明図。 図32は、第3の高解像化推定処理における中間画素値の算出処理についての説明図。 図33は、第3の高解像化推定処理における中間画素値の算出処理についての説明図。 図34は、第3の高解像化推定処理において推定画素値の算出に用いる中間画素値についての説明図。 図35は、第3の高解像化推定処理における推定画素値についての説明図。 図36は、第3の高解像化推定処理における推定画素値の算出処理についての説明図。 図37は、第3の高解像化推定処理における推定画素値の算出処理についての説明図。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
1.本実施形態の概要
まず、本実施形態の概要について説明する。本実施形態では、図2で後述するように、被写体像と撮像素子の位置関係を機械的にシフトし、そのシフトにより得られた複数の画像を用いて、撮像画像よりも高解像な画像を推定する。
高解像画像を推定する手法として、例えば特許文献2には、画素シフトにより得られた複数低解像画像を合成することにより高解像画像を仮定し、この仮定した高解像画像に対して超解像処理を施し、尤度の高い高解像画像を推定する手法が開示されている。
しかしながら、この手法では、2次元フィルタを多用する繰り返し演算により推定精度を上げていく一般的な超解像処理(例えばML法、MAP法、POCS法、IBP法等)を用いている。そのため、非常に処理の規模が大きくなり、例えばデジタルカメラ等の処理能力やコストの制限がある機器への適用は困難であるという課題がある。
また特許文献3には、求めたい高解像画像を構成する仮の画素を副画素とおき、その副画素の平均値が、撮影された低解像画像の画素値と一致するように副画素の画素値を推定する。この画素値の推定では、複数の副画素の初期値を設定し、算出したい副画素を除く副画素の画素値を低解像画像の画素値から差し引いて画素値を求め、それを順次隣接する画素に対して適用する。
しかしながら、この手法では、初期値の設定に適当な部分が撮影画像から見つけられないと、初期値の特定が上手くいかず、推定誤差が非常に大きくなるという課題がある。また、初期値の設定に適当な部分を探索する処理が必要になってしまう。
そこで本実施形態では、図19(A)で後述するように、撮像画像の画素値を用いて、推定画素値を関係式で表し、その関係式と画素値の誤差が最小となるように推定画素値を決定する。推定画素値は、求めたい高解像画像の画素値である。
このようにすれば、一般的な超解像処理や初期値の探索等が不要となり、簡素な処理でシフト画像から高解像画像を推定できる。また、動画像から事後的に高解像画像が得られるため、ユーザが好きなタイミングを指定することができ、決定的瞬間の画像を容易に得ることが可能になる。
さて、図1に本実施形態の比較例を示す。図1に示すように、ベイヤ(Bayer)配列のR画素v00、v40を例にとり、最小の画素シフトにより得られたR画像をそのまま用いて本実施形態の推定処理を行ったとする。画素v00は、推定により2×2画素v’00、v’10、v’11、v’01に高解像化される。1/2画素ピッチのシフトの場合、シフトされた画素v10、v11、v01は高解像画像の3×3画素に相当する。隣のR画素v40まで4画素あるため、R色の情報が得られない領域(例えばv’30)が生じる。この領域は、周辺のR画素から補間により求めることとなる。
このように、ベイヤ画像をそのまま用いて本実施形態の推定処理を行うと、推定後の高解像画像において補間を行う必要があるため、色成分の推定精度が悪くなり、例えば偽色等が発生するという課題がある。
そこで本実施形態では、図3等で説明するように、ベイヤ画像を水平又は垂直に1/2画素重畳シフトした4枚の画像を取得し、その各画像において、ベイヤ画像から輝度画像、色差画像を生成する。生成した4枚の輝度画像に対して復元推定処理を適用し、ベイヤ画像の4倍の解像度の輝度画像を復元推定する。色差画像においても同様にする。そして、復元推定した画像のY、Cr、Cb値をR、G、Bに逆変化し、高解像のRGB画像を求める。
このようにすれば、高解像画像の各画素についてY、Cr、Cb値が推定されるため、補間することなく色成分を求めることができる。これにより、RGB画素値の推定精度を向上でき、偽色の発生等を抑制することが可能になる。
2.第1の推定手法
隣接4画素単位でYCrCbの3値を求める第1の推定手法について説明する。まず図2を用いて、画素シフトについて説明する。
図2に示すように、第1フレームfx〜第4フレームfx+3(xは自然数)において、画素シフトが順次行われる。画素シフトは、被写体像と撮像素子の相対的な位置を機械的にずらすことで行われる。撮像素子の画素ピッチをpとすると、シフト量はp/2であり、シフトは水平方向と垂直方向に行われる。水平方向とは、例えば撮像素子の水平走査方向に沿った方向であり、垂直方向とは、例えば撮像素子の垂直走査方向に沿った方向である。
次に図3を用いて、RGBからYCrCbに変換する手法について説明する。図3において、vijは、R(赤)、Gr(緑)、Gb(緑)、B(青)のいずれかの画素(又は画素値)を表す。また、v’ijは、仮想的に画素vijを構成する2×2画素の超解像画素(又は超解像画素値)を表す。
図3に示すように、正方形の太線枠でグルーピングしている近接の{R,Gr,Gb,B}の4つの画素を処理単位aijとし、その処理単位内の画素値から輝度値Y(aij)、色差値Cr(aij)、Cb(aij)への変換を行う。下式(1)により、Y(aij)、Cr(aij)、Cb(aij)を算出する。
Figure 0005306563
ここで、{α,β,γ}、{α,β,γ}、{α,β,γ}は変換のための係数であり、例えば一般的に知られているRGBとYCbCrの変換係数を用いればよい。また、R(aij)、Gr(aij)、Gb(aij)、B(aij)は、処理単位aijを構成する各色に対応した画素値{vij}を表す。
第1フレームfxの撮像画像から得られた輝度値Y(aij)により構成される画像を第1の輝度Y画像とし、色差値Cr(aij)により構成される画像を第1の色差Cr画像とし、色差値Cb(aij)により構成される画像を第1の色差Cb画像とする。これらの輝度画像、色差画像を1組の画像として扱う。
図4〜図6に示すように、第2〜第4フレームfx+1〜fx+3の撮像画像から得られた輝度値Y(aij)により構成される画像を第2〜第4の輝度Y画像とし、色差値Cr(aij)により構成される画像を第2〜第4の色差Cr画像とし、色差値Cb(aij)により構成される画像を第2〜第4の色差Cb画像とする。
次に、得られた輝度画像、色差画像から高解像画像を推定する手法について説明する。図7(A)〜(D)に示すように、水平又は垂直方向に1/2画素シフトした輝度値Y(aij)が求められる。
得られた輝度値Y(aij)を、仮想的な超解像画素v’ijの重畳シフト4画素加算値であるとみなす。この輝度値Y(aij)に対して、図19(A)等で後述する推定処理を適用し、元の画素vijの1/2の画素サイズの輝度値Y(v’ij)を推定値として求める。例えば、輝度値Y(a00)、Y(a10)、Y(a01)、Y(a11)を、図19(A)に示すa00、a10、a01、a11として推定処理を適用する。輝度値Y(a00)は、高解像画像の輝度値Y(v’00)、Y(v’10)、Y(v’01)、Y(v’11)の加算値であるとみなす。ここで、輝度値Y(aij)に対して、図20(A)等で後述する第2の高解像化推定処理、又は図29(A)等で後述する第3の高解像化推定処理を適用してもよい。この場合、撮像素子の画素開口の幅dよりも小さい任意のシフト量sで画素シフトが行われ、そのシフト量sに対応して、元の画素vijのs/pの画素サイズの輝度値Y(v’ij)が推定値として求められる。
なお、色差値Cr(aij)、Cb(aij)についても図示しないが同様に推定処理を適用し、超解像画素v’ijの色差値Cr(v’ij)、Cb(v’ij)を求める。
図8に示すように、推定処理の結果として、超解像画素{v’ij}の各画素に、輝度値Y(v’ij)、色差値Cr(v’ij)、色差値Cb(v’ij)の3つの値が求められる。下式(2)に示すように、これらのYCrCb値をRGB値に逆変換することにより、超解像画素{v’ij}の各画素における3原色値R(v’ij)、G(v’ij)、B(v’ij)を、最終的に算出する。
Figure 0005306563
ここで、{α’,β’,γ’}、{α’,β’,γ’}、{α’,β’,γ’}は変換のための係数であり、例えば一般的に知られているYCbCrとRGBの変換係数を用いればよい。
3.撮像装置
図9に、本実施形態の推定処理を行う撮像装置の構成例を示す。撮像装置は、レンズ110(撮像光学系)、撮像素子120(撮像センサ)、撮像制御部130、画像変換部140、データ記録部150、超解像画素値復元推定部160(推定演算部)、輝度色差値RGB値変換部170(画素値変換部)、RGB3板画像出力部180(画像出力部)を含む。
レンズ110は、被写体100を結像させる。撮像素子120は、結像された被写体像を撮像する。例えば、撮像素子120は、CCDやCMOSイメージセンサにより構成される。
撮像制御部130は、画素シフトの制御や撮像動作を行う。具体的には、撮像制御部130は、画素シフト駆動制御部131、重畳シフト画像生成部132(画像取得部)を含む。画素シフト駆動制御部131は、撮像素子120又はレンズ110の位置をシフトさせる駆動を制御し、画素シフトを行う。重畳シフト画像生成部132は、各シフトにおいて、撮像素子120から画像を読み出し、RGBのベイヤ画像を取得する。例えば、重畳シフト画像生成部132は、図示しないA/D変換部等により構成される。
画像変換部140は、RGB値をYCrCb値に変換する処理を行う。具体的には、画像変換部140は、隣接異色画素抽出部141、輝度画像生成部142、色差画像生成部143を含む。隣接異色画素抽出部141は、YCrCb値に変換するRGB値の組み合わせ(変換単位)R(aij)、Gr(aij)、Gb(aij)、B(aij)を抽出する。輝度画像生成部142は、抽出されたRGB値を輝度値Y(aij)に変換する。色差画像生成部143は、抽出されたRGB値を色差値Cr(aij)、Cb(aij)に変換する。
データ記録部150は、変換により得られた輝度画像、色差画像を記録する。例えばデータ記録部150は、撮像装置に内蔵されたメモリ等であってもよいし、撮像装置外部のメモリやハードディスクドライブ等であってもよい。
超解像画素値復元推定部160は、記録された輝度画像、色差画像に基づいて、高解像画像の輝度値Y(v’ij)、色差値Cr(v’ij)、Cb(v’ij)を推定する。輝度色差値RGB値変換部170は、推定されたY(v’ij)、Cr(v’ij)、Cb(v’ij)を、画素値R(v’ij)、G(v’ij)、B(v’ij)に変換する。RGB3板画像出力部180は、得られたRGBの高解像画像に基づいて静止画や動画を出力する。例えば、RGB3板画像出力部180は、ユーザにより指定されたタイミングの高解像静止画を出力する。あるいは、各フレームにおいて高解像画像を生成し、高解像動画を出力してもよい。
なお、上記では、カラーフィルタがRGBのベイヤ配列である場合を例に説明したが、本実施形態はこれに限定されない。例えば、カラーフィルタはCMY等の補色フィルタであってもよいし、ベイヤ配列以外の配列であってもよい。また上記では、ベイヤ配列の2×2画素のRGBをYCrCbに変換する場合を例に説明したが、本実施形態はこれに限定されない。例えば、最小の配列単位が2×2画素でない場合、その配列単位内の色からYCrCbに変換してもよい。また上記では、画素シフトのシフト量がp/2である場合を例に説明したが、本実施形態はこれに限定されない。例えば、シフト量はp/m(mは2以上(その値を含む)の自然数)であってもよい。
ここで、本実施形態は図9の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加したりする等の種々の変形実施が可能である。例えば、画像変換部140、超解像画素値復元推定部160、輝度色差値RGB値変換部170を、PC等の画像処理装置として構成してもよい。この場合、別体の撮像装置により記録されたシフト画像を、撮影終了後に画像処理装置が取得して高解像化を行う。
以上の実施形態によれば、図9に示すように、撮像装置は、撮像素子120と撮像制御部130と画像変換部140と推定演算部(超解像画素値復元推定部160)と画素値変換部(輝度色差値RGB値変換部170)とを含む。
撮像素子120には、複数色の画素が配列される。図2で説明したように、撮像制御部130は、撮像素子120の画素ピッチpよりも小さいシフト量p/2により、撮像素子120における被写体像の位置を順次シフトしながら撮像画像を取得する制御を行う。図3等で説明したように、画像変換部140は、取得された撮像画像における複数色の画素の画素値vijに基づいて輝度値Y(aij)と色差値Cr(aij)、Cb(aij)を求め、求めた輝度値Y(aij)により構成される輝度画像と、求めた色差値Cr(aij)、Cb(aij)により構成される色差画像とを出力する。
図8で説明したように、推定演算部は、その輝度画像に基づいて、撮像素子120の画素ピッチpによる解像度よりも高解像度である高解像画像の各画素における推定輝度値Y(v’ij)を求め、色差画像に基づいて、高解像画像の各画素における推定色差値Cr(v’ij)、Cb(v’ij)を求める。画素値変換部は、推定輝度値Y(v’ij)と推定色差値Cr(v’ij)、Cb(v’ij)を、高解像画像の各画素におけるRGBの画素値R(v’ij)、G(v’ij)、B(v’ij)に変換する。
このようにすれば、高解像化処理において色の推定精度を向上することが可能になる。即ち、図8に示すように、高解像画像の各画素における推定輝度値Y(v’ij)と推定色差値Cr(v’ij)、Cb(v’ij)を求めことができるため、高解像画像の全ての画素についてRGB値を推定できる。これにより、推定値から更に補間等を行って画質が劣化することがなくなり、画質を向上できる。
ここで、画素ピッチpによる解像度よりも高解像度とは、同じ撮像範囲(撮像画像全体又は一部)において元の画素数よりも画素数が多いことである。例えばデジタルズームの画像を高解像化する場合、そのズーム領域の画素数が高解像化により増加する。
また本実施形態では、撮像素子120の画素配列を構成する基本ブロックは、複数色として第1〜第kの色(kは2以上(その値を含む)の自然数)の画素を有する。図3等で説明したように、画像変換部140は、撮像画像に基づく第1〜第kの色の画素値により構成される変換単位を設定し、その変換単位に含まれる画素値を輝度値Y(aij)と色差値Cr(aij)、Cb(aij)に変換する。図7(A)等で説明したように、推定演算部は、シフトにより得られる複数の輝度画像に基づいて推定輝度値Y(v’ij)を求め、シフトにより得られる複数の色差画像に基づいて推定色差値Cr(v’ij)、Cb(v’ij)を求める。
このようにすれば、各変換単位を構成する第1〜第kの色の画素値を輝度値と色差値に変換することで、撮像画像を輝度画像と色差画像に変換できる。また、順次シフトされた撮像画像から、順次シフトされた複数の輝度画像、複数の色差画像が求められ、それらの画像により輝度画像、色差画像を高解像化できる。
ここで、基本ブロックとは、画素配列における繰り返し配列の最小構成単位である。また、変換単位とは、YCrCbに変換される画素値の組み合わせである。また、撮像画像に基づく画素値とは、撮像画像を構成する画素値自体であってもよいし、撮像画像を構成する画素値から補間等により求めた画素値であってもよい。
また本実施形態では、図2に示すように、画素配列は、R画素と、2つのG画素と、B画素と(k=4)から構成される2×2画素を基本ブロックとするベイヤ配列である。図3等で説明したように、画像変換部140は、撮像画像の2×2画素(例えばv00、v20、v02、v22)により構成される変換単位a00を設定し、設定した変換単位a00のR、G、B画素値R(a00)、Gr(a00)、Gb(a00)、B(a00)を輝度値Y(a00)と色差値Cr(a00)、Cb(a00)に変換する。
より具体的には、図3に示すように、画像変換部140は、変換単位の2×2画素の位置(i,j)が、水平方向又は垂直方向に1画素ずつ順次シフトされた複数の変換単位aijを設定する。
このようにすれば、ベイヤ画像を構成する画素値により変換単位を構成し、RGBベイヤ画像をYCrCb画像に変換できる。また、1画素ずつシフトされた複数の変換単位を設定することで、撮像画像と同一画素数のYCrCb画像を得ることができるため、高解像化したときに全ての画素についてYCrCb値を推定できる。
また本実施形態では、図2に示すように、画素ピッチをpとし、水平方向と垂直方向におけるシフト量をp/m(mは2以上(その値を含む)の自然数)とする。この場合に、撮像制御部130は、n回で1巡する第1〜第nのシフト(nは2以上(その値を含む)の自然数)を行う。図8等で説明したように、推定演算部は、その第1〜第nのシフトに対応する第1〜第nの輝度画像Y(aij)又は第1〜第nの色差画像Cr(aij)(又はCb(aij))を第1〜第nの入力画像として受けて、その第1〜第nの入力画像に基づいて、推定輝度値Y(v’ij)又は推定色差値Cr(v’ij)(又はCb(v’ij))を推定画素値として求める。図3〜図6に示すように、第1〜第nの入力画像の画素は、高解像画像におけるm×m画素に対応する画素であり、高解像画像上における位置(i,j)が、シフト量p/mのシフトに対応して順次画素シフトされた画素(例えばY(a00)、Y(a10)、Y(a11)、Y(a01))である。
より具体的には、図2で説明したように、撮像制御部130は、基準位置に設定する第1のシフト(フレームfx)と、基準位置から水平方向にシフト量p/2でシフトする第2のシフト(fx+1)と、前記基準位置から水平方向と垂直方向にシフト量p/2でシフトする第3のシフト(fx+2)と、前記基準位置から垂直方向にシフト量p/2でシフトする第4のシフト(fx+3)とを行う(m=2、n=4)。推定演算部は、第1〜第4のシフトに対応する第1〜第4の入力画像から、撮像画像の2×2倍の画素数の推定画素値を求める。
このようにすれば、シフト1巡分の画像を用いることで、シフト画像の高解像化を行うことができる。また、シフト量p/mに対応して、画素数をm×m倍にする高解像化を行うことができる。
なお、推定画素値は、上記第1の推定手法のように第1〜第nの入力画像のみから推定してもよいし、後述する第3の推定手法のように入力画像から求めた補間画像等の他の画像を更に加えて推定してもよい。
4.第2の推定手法
ベイヤ画像を補間して各画素のRGBを求め、1画素単位でRGBをYCrCbに変換する第2の推定手法について説明する。
図10に示すように、1/2画素シフトにより得られた4枚のベイヤカラー画像それぞれにおいて、ベイヤ補間により未検出画素値を求め、完備なR、G、B画像を生成する。下式(3)に示すように、生成したR、G、B画像の中の同一画素vijを構成する{R(vij),G(vij),B(vij)}を、画素vijの{Y(vij),Cr(vij),Cb(vij)}に変換する。
Figure 0005306563
図11に示すように、各画素vijのY(vij)が1/2画素水平又は垂直にシフトされた4枚の画像が得られる。Cr(vij)、Cb(vij)についても同様に、それぞれ4枚の画像が得られる。
図12に示すように、得られた輝度値Y(vij)を、仮想的超解像画素v’ijの重畳シフト4画素加算値(図19(A)の{aij})であるとみなし、推定処理を行う。この推定処理により、元の画素vijの1/2の画素サイズの輝度値としての画素値Y(v’ij)が推定値として求められる。同様の手法を色差値についても適用すれば、超解像画素v’ijの色差値Cr(v’ij)、Cb(v’ij)が求められる。
このようにして求めた仮想的超解像画素v’ijの{Y(v’ij),Cr(v’ij),Cb(v’ij)}を上式(2)により逆変換し、仮想的超解像画像の構成画素値v’ij全てのR、G、Bの値を求め、高解像画像を得る。
以上の実施形態によれば、図10で説明したように、画像変換部140は、撮像画像の各画素vijにおけるR、G、B画素値R(vij)、G(vij)、B(vij)を補間により求め、その各画素vijにおけるR、G、B画素値を変換単位として設定する。図11で説明したように、画像変換部140は、設定した変換単位のR、G、B画素値を輝度値Y(vij)と色差値Cr(vij)、Cb(vij)に変換する。
このようにすれば、ベイヤ画像を補間して求めたRGB画素値の画素単位により変換単位を構成し、RGBベイヤ画像をYCrCb画像に変換できる。例えば、R画素値をベイヤ補間したR画像から、R高解像画像を推定するとする。例えば図1のv00が補間画素であるとすると、シフトにより得られるv10、v01、v11も補間画素である。そうすると、推定画素v’00等は補間画素のみから推定されることになり、推定精度が悪くなる。この点、本実施形態によれば、図10に示すように、変換単位(例えばv00)には少なくとも1つの検出値(G(v00))、つまり、補間値ではない画素値が含まれ、その検出値を含むRGBをYCrCbに変換するため、例えば、上記のRのまま推定する場合よりも、推定精度を向上できると考えられる。
5.第2の推定手法の変形例
ベイヤ画像を補間して各画素のRGBを求め、4画素単位でRGBをYCrCbに変換する第2の推定手法について説明する。
図13に示すように、R画素値をベイヤ補間し、その補間値を求める。図13では、検出画素をハッチング有りの実線四角で表し(例えばR2(a00))、補間画素をハッチング無しの実線四角で表す(例えばR1(a00))。下式(4)に示すように、近接する4画素の画素値{R1(aij),R2(aij),R3(aij),R4(aij)}から4画素加算値R(aij)を求める。
Figure 0005306563
図14に示すように、G画素値をベイヤ補間し、画素値{G1(aij),G2(aij),G3(aij),G4(aij)}を求める。図15に示すように、B画素値をベイヤ補間し、画素値{B1(aij),B2(aij),B3(aij),B4(aij)}を求める。上式(4)に示すように、これらの値から4画素加算値{G(aij),B(aij)}を求める。
下式(5)に示すように、同一位置(i,j)の4画素加算値のRGB成分{R(aij),G(aij),B(aij)}を、4画素加算値aijのYCrCb成分{Y(vij),Cr(vij),Cb(vij)}に変換する。
Figure 0005306563
上記と同様にして、1/2画素重畳シフトされた4枚のベイヤカラー画像それぞれについて、画素値{R(aij),G(aij),B(aij)}を求め、{Y(vij),Cr(vij),Cb(vij)}を求める。そして、図12で上述の手法により、超解像画素v’ijのR、G、B値を求める。
以上の実施形態によれば、図13等で説明したように、画像変換部140は、撮像画像の各画素vijにおけるR、G、B画素値R1(aij)〜R4(aij)、G1(aij)〜G4(aij)、B1(aij)〜B4(aij)、を補間により求め、撮像画像の4画素により構成される変換単位を設定する。画像変換部140は、その変換単位の4つのR画素値の加算値R(aij)と、変換単位の4つのG画素値の加算値R(aij)と、変換単位の4つのB画素値の加算値R(aij)とを求め、求めたR、G、B画素値の加算値を輝度値Y(vij)と色差値Cr(vij)、Cb(vij)に変換する。
より具体的には、画像変換部140は、変換単位の2×2画素の位置(i,j)が、水平方向又は垂直方向に1画素ずつ順次シフトされた複数の変換単位aijを設定する。
このようにすれば、ベイヤ画像を補間して求めたRGB画素値の4画素加算値により変換単位を構成し、RGBベイヤ画像をYCrCb画像に変換できる。また、R、G、Bの各加算値には検出値(補間値ではない画素値)が含まれるため、変換単位のRGB全てに検出値の情報を含むことができ、高解像画像における推定精度を向上できると考えられる。
6.第3の推定手法
以上の実施形態では、水平方向又は垂直方向に1/2画素シフトを行い、4回のシフトで1巡する場合を説明したが、本実施形態では、斜め方向に1/2画素シフトを行い、2回のシフトで1巡してもよい。
以下では、この斜め方向に1/2画素シフトを行う場合の第3の推定手法について説明する。図16に示すように、フレーム毎に交互に1/2画素斜めシフトを行う。具体的には、第1フレームfxにおいて、基準位置における画像を第1の画像として取得する。第2フレームfx+1において、基準位置から水平方向に1/2画素及び垂直方向に1/2画素シフトされた位置における画像を、第2の画像として取得する。以降、第1、第2の2種類の画像をフレーム交互に生成する。
図17に示すように、第1、第2の画像それぞれについて、RGBをYCrCbに変換する。YCrCbへの変換手法は、上述の手法のいずれでもよい。例えば、輝度画像を例にとると、第1輝度値Y(a22)と第2輝度値Y(a11)は、それぞれ第1、第2画像の検出値から導出された輝度値である。輝度値Y(a21)、Y(a12)は、検出値からは直接には導出されない未検出輝度値である。
下式(6)に示すように、未検出輝度値Y(a21)、Y(a12)は、周囲の輝度値に基づく補間処理により求める。ここで、{w,w,w,w}は補間係数である。補間係数は補間精度が最も高くなるよう予め設定されたものである。補間手法は、例えば従来手法(バイリニア、バイキュービックなど)を用いてもよいし、最適な補間係数を独自に設定するものであっても良い。補間に用いる検出値は、近接の4つに限定されず、周辺近傍のより多くのパターンの値を使っても良いことは言うまでもない。
Figure 0005306563
同様の手法により、色差値Cr、Cbについても未検出値を周囲の値から補間により求める。
以上により、水平又は垂直に1/2画素重畳シフトした4つの輝度画像全てが揃う。上述した第1の推定手法と同様にして、この4つの輝度画像から超解像画素v’ijの輝度値Y(v’ij)を推定する。色差値Cr(v’ij)、Cb(v’ij)についても同様に推定する。得られたYCrCb値をRGB値に変換し、高解像画像の画素v’ij全てについてのRGB画素値R(v’ij)、G(v’ij)、B(v’ij)を求める。
図18に、上記第3の推定手法を行う場合の超解像画素値復元推定部160の詳細な構成例を示す。超解像画素値復元推定部160は、補間部161、推定部162を含む。
本実施形態では、撮像制御部130は、斜め方向にシフト駆動する制御を行い、上述の第1、第2画像を取得する。画像変換部140は、第1、第2画像を輝度値、色差値に変換する。データ記録部150は、得られた輝度値、色差値を記録する。補間部161は、記録された輝度値、色差値に基づく補間処理を行い、未検出輝度値、未検出色差値を求める。推定部162は、データ記録部150からの輝度値、色差値と、補間部161からの未検出輝度値、未検出色差値に基づいて、高解像化推定処理を行う。
以上の実施形態によれば、図16で説明したように、撮像制御部130は、基準位置に設定する第1のシフト(フレームfx)と、基準位置から水平方向と垂直方向にシフト量p/2でシフトする第2のシフト(fx+1)とを行う(m=2、n=2)。図17に示すように、推定演算部は、基準位置から水平方向へのシフト量p/2のシフトに対応する第1の補間画像(例えば画素はY(a12))と、基準位置から垂直方向へのシフト量p/2のシフトに対応する第2の補間画像(Y(a21))とを、第1、第2の入力画像(Y(a22)、Y(a11))に基づいて補間により求める。その第1、第2の入力画像と第1、第2の補間画像から、撮像画像の2×2倍の画素数の推定画素値を求める。
このようにすれば、シフト1巡分の画像から、高解像化に必要な画像を補間により求め、これらの画像を用いて高解像化を行うことができる。また、図2のように補間を行わない場合(4回)に比べてシフト回数を減らす(2回)ことができるため、より短い期間の画像から高解像化でき、動体の画像ブレ等を軽減できる。
7.高解像化推定処理
次に、YCrCb値を高解像化する推定処理について詳細に説明する。なお以下では、画素値{a00、a10、a11、a01}を例に説明する(i,jは0以上(その値を含む)の整数)が、他の画素値についても同様である。
図19(A)に示す画素値aijは、図3〜図6等で上述の輝度値Y(aij)、又は色差値Cr(aij)、又は色差値Cb(aij)に対応する。又は、画素値aijは、図11等で上述の輝度値Y(vij)、又は色差値Cr(vij)、又は色差値Cb(vij)に対応する。画素値v’ijは、図8等で上述の輝度値Y(v’ij)、又は色差値Cr(v’ij)、又は色差値Cb(v’ij)に対応する。
図19(B)に示すように、まず加算画素値a00〜a11から中間画素値b00〜b21(中間推定画素値)を推定し、これらの中間画素値b00〜b21から最終的な画素値v’00〜v’22を推定する。
水平方向の最初の行の中間画素値b00〜b20を例にとり、中間画素値を推定する処理について説明する。中間画素値b00〜b20は、水平方向の最初の行の加算画素値a00、a10に基づいて推定される。画素値a00、a10は下式(7)で表される。
00=v’00+v’01+v’10+v’11
10=v’10+v’11+v’20+v’21 (7)
下式(8)に示すように中間画素値b00、b10、b20を定義する。
00=v’00+v’01
10=v’10+v’11
20=v’20+v’21 (8)
次に、上式(8)を用いて上式(7)を変形すると、下式(9)が成り立つ。
00=b00+b10
10=b10+b20 (9)
上式(9)をb10、b20について解くと、下式(10)が成り立ち、中間画素値b10、b20はb00を未知数(初期変数)とする関数として表される。
00=(未知数),
10=a00−b00
20=b00+δi=b00+(a10−a00) (10)
次に、画素値のパターン{a00,a10}と中間画素値のパターン{b00,b10,b20}を比較し、その類似性が最も高い場合の未知数b00を求める。具体的には、下式(11)に示す評価関数Ejを求め、その評価関数Ejが最小となる未知数b00を導出する。得られたb00の値を上式(10)に代入し、中間画素値b10、b20を求める。
Figure 0005306563
次に、垂直方向の最初の列を例にとり、中間画素値bijを用いて推定画素値v’ijを求める手法について説明する。推定画素値v’ijは、中間画素値bijを求めた手法と同様に求められる。即ち、上式(9)を下式(12)に置き換えれば、以降の処理は同様である。
00=v’00+v’01
01=v’01+v’02 (12)
以上の実施形態によれば、図13(A)に示すように、高解像画像の複数画素(例えば2×2画素)により構成される範囲を加算単位aijとし、第1、第2の加算単位(例えばa00、a10)に対応する画素値を第1、第2の画素値(例えばY(a00)、Y(a10))とする。第1、第2の加算単位a00、a10は重畳する(共通の画素v’10、v’11を有する)。推定演算部には、輝度画像又は色差画像が入力画像として入力される。第1、第2の画素値は、入力画像の画素値、又は入力画像に基づく補間により得られた画素値である。上式(10)に示すように、推定演算部は、第1の画素値a00と、第2の画素値a10との差分値δi=a10−a00を求め、その差分値に基づいて、推定輝度値又は推定色差値を推定画素値v’ijとして求める。
より具体的には、図13(B)に示すように、第1の中間画素値b00は、加算単位a00から重畳領域(v’10、v’11)を除いた第1の領域(v’00、v’01)の加算画素値である。第2の中間画素値b20は、加算単位a10から重畳領域(v’10、v’11)を除いた第2の領域(v’20、v’21)の加算画素値である。上式(10)に示すように、推定演算部は、第1、第2の中間画素値b00、b20の関係式を、差分値δiを用いて表し、その関係式を用いて第1、第2の中間画素値b00、b20を推定する。推定した第1の中間画素値b00を用いて加算単位に含まれる各画素の画素値v’ijを求める。
このようにすれば、重畳シフトされた加算単位の画素値から中間画素値を一旦推定し、その重畳シフトされた中間画素値から推定画素値を求めることで、高解像画像の推定処理を簡素化できる。例えば、2次元フィルタの繰り返し演算(特許文献1)や、初期値の設定に適当な部分を探索(特許文献2)する等の複雑な処理が不要となる。
また本実施形態では、第1、第2の中間画素値(例えばb00、b20)を含む連続する中間画素値を中間画素値パターン({b00、b10、b20})とする。上式(10)に示すように、推定演算部は、中間画素値パターンに含まれる中間画素値の間の関係式を第1、第2の画素値a00、a10を用いて表す。推定演算部は、中間画素値の間の関係式で表された中間画素値パターンと第1、第2の画素値a00、a10とを比較して類似性を評価する。その類似性の評価結果に基づいて、類似性が最も高くなるように中間画素値パターンに含まれる中間画素値b00、b10、b20を決定する。
このようにすれば、加算単位が重畳されながら画素シフトされることで取得された複数の加算画素値に基づいて、中間画素値を推定できる。
ここで、中間画素値パターンとは、推定処理に用いられる範囲の中間画素値のデータ列(データの組み)である。また、加算画素値パターンとは、推定処理に用いられる範囲の加算画素値のデータ列である。
また本実施形態では、上式(11)に示すように、推定演算部は、中間画素値の間の関係式で表された中間画素値パターン({b00、b10、b20})と加算画素値(a00、a10)との誤差を表す評価関数Ejを求める。評価関数Ejの値が最小となるように中間画素値パターンに含まれる中間画素値b00、b10、b20を決定する。
このようにすれば、誤差を評価関数で表し、その評価関数の極小値に対応する中間画素値を求めることで、中間画素値の値を推定できる。例えば、上述のように最小二乗法を用いて未知数を求めることで、簡素な処理で中間画素推定の初期値を設定できる。例えば、初期値設定に適当な画像部分の探索(特許文献2)が不要である。
8.第2の高解像化推定処理
次に、YCrCb値を高解像化する第2の高解像化推定処理について詳細に説明する。なお以下では簡単のため、画素ピッチpの図示を省略する。
図20(A)に示すように、撮像素子の受光面(センサ画素)と、受光面に結像する被写体像とが、撮像素子の画素開口の幅dよりも小さいシフト量sで相対的にシフトされる。図2で上述のように、このシフトは、撮像素子又は結像レンズを機械的にシフトさせることで行う。例えば、シフト量s=2p/3の場合、水平方向及び垂直方向にシフト量sずつ3×3のシフトを行い、9枚の画像を撮像する。そして、その9枚の画像の中の、シフト量sずつずれた関係となっている2×2の画素値(例えばa00、a10、a01、a11)に基づいて、図20(B)に示す推定画素値vij(例えば、a00、a10、a01、a11からv00)を推定する。
図20(B)に示すように、この推定処理をシフト量sずつずらしながら行い、高解像画像の画素値vijを順次求める。例えば、図20(A)の画素値a00、a10、a01、a11から水平方向にsずれた画素値a10、a20、a11、a21を用いて、図20(B)のv00に対して水平方向にシフト量sずれたv10を推定する。このようにして、実際の画素ピッチpよりも小さい画素ピッチsで撮像されたかのような高解像画像が取得される。画素数は、元の撮像画像の(p/s)倍となる。
なお、推定に用いる2×2の画素値は、同一画素から得られた画素値でなくともよい。即ち、図20(A)では、簡単のため、撮像素子の1画素を3×3シフトして得られる画素値のみを図示しているが、実際には、画素ピッチpで画素が配置されており、それらの画素をシフトして得られた全ての画素値の中から、シフト量sずつずれた2×2の画素値を選択する。
図21に示すように、画素値a00、a10、a01、a11から推定画素値v00を推定する場合を例にとり説明する。なお以下では水平方向に高解像化した後に垂直方向に高解像化する場合を例に説明するが、垂直方向に高解像化した後に水平方向に高解像化してもよい。
図22に示すように、シフトされた画素の重なり部分及び非重なり部分に対して、水平方向に仮想的な中間画素値{b00,b10,b20}を仮定する。b10は、a00とa10の重なり部分に対応しており、b00、b20は、a00とa10の非重なり部分に対応している。ここで、重なり部分とは、撮像素子の画素の開口が重なる部分ということであり、具体的には、画素の開口と、その開口に対してシフト量sだけシフトされた開口とが重なる部分ということである。また、非重なり部分とは、撮像素子の画素の開口が重なっていない部分ということであり、具体的には、画素の開口と、その開口に対してシフト量sだけシフトされた開口とが重なっていない部分ということである。
任意の水平方向のシフト量sにて重畳シフトサンプリングにより得られた画素値{a00,a10}は、中間画素値{b00,b10,b20}のうち隣接する画素値の加算値であると見なすことができ、検出画素値{a00,a10}は下式(13)で表される。
00=b00+b10
10=b10+b20 (13)
00を未知数(支配変数)として、中間画素値{b00,b10,b20}の関係式を下式(14)のように導くことができる。
00=(未知数),
10=a00−b00
20=b00+(a10−a00) (14)
上式(14)に示す中間画素値{b00,b10,b20}の関係(組合せパターン)は複数存在するが、その中から尤もらしい組合せパターンを、検出画素値{a00,a10}を手がかりに求める手法について説明する。
図22に示すように、中間画素値{b00,b10,b20}は、撮像画像に対して、サンプリングの開口の大きさが異なっている。即ち、水平方向の開口幅は、b00、b20ではsであり、b10ではd−sである。例えば自然画像のような被写体の撮像画像では、一般的には、低周波では周波数成分は大きく、高周波になるほど周波数成分は低くなっていく。一方、サンプリングの開口が大きい場合に取得できる撮像画像の周波数成分は低周波成分が大きく高周波成分が小さくなる。逆にサンプリングの開口が小さい場合に取得できる撮像画像の周波数成分は相対的に低周波成分が小さくなり高周波成分がより大きくなる。したがって、中間画素値{b00,b10,b20}として、平均的(確率的)には、サンプリング開口の大きさにより重み付けされた値が高い確率で得られると考えられる。つまり、検出画素値{a00,a10}が与えられたとき、撮像素子の画素に対する中間画素値の開口占有率を考慮し、重み係数c、cを下式(15)とする。ここで、0<s<d、0<c<1、0<c<1である。
=b00/a00=(s×d)/d (=b20/a10),
=b10/a00=[(d−s)×d]/d (15)
上式(15)より、中間画素値{b00,b10,b20}の参照値(高確率で期待される発生値){b00’,b10’,b10”,b20’}は、下式(16)と考えることができる。なお、厳密には、重み係数c、cは、検出画素値に対する中間画素値の感度比率として考えてもよい。この場合、使用する撮像素子の特性を調べて、重み係数c、cを予め求めておけばよい。
00’=c・a00
10’=c・a00,b10”=c・a10
20’=c・a10 (16)
図23に示すように、上式(14)に示す中間画素値{b00,b10,b20}の組合せパターンと、上式(16)に示す参照値{b00’,b10’,b10”,b20’}とを比較し、誤差が最小になる中間画素値{b00,b10,b20}を尤もらしい推定値として特定する。つまり、下式(17)に上式(14)を代入して誤差の評価関数eを求め、その評価関数eが最小を取り得る未知数b00を決定し、決定したb00を上式(14)に代入して中間画素値{b10,b20}を求める。
=(b00−b00’)+(b10−b10’)
(b10−b10”)+(b20−b20’) (17)
検出画素値{a00,a10}の各々の取り得る値は、例えば0<a00<N、0<a10<Nのように、扱う量子化ビット数により予め決まっている。Nは自然数であり、検出画素値が取り得る最大値である。中間画素値{b00,b10,b20}もゼロまたは正の値であるので、検出画素値{a00,a10}が与えられると、上式(14)を満足する中間画素値{b00,b10,b20}の取り得る範囲も限定される。図24に示すように、この取り得る範囲を満足し、且つ上式(17)の評価関数eが最小になる中間画素値{b00,b10,b20}を求めることは言うまでもない。
なお、評価関数eを下式(18)により求め、計算量の削減をしてもよい。
=(b00−b00’)+(b10−b10’)+(b20−b20’)
(18)
以上と同様の処理を、図25の中間画素値{b01,b11,b21}に対しても適用し、検出画素値{a01,a11}から中間画素値{b01,b11,b21}を求める。
次に、中間画素値{b00,b10,b20}、{b01,b11,b21}から最終的な推定画素値を求める手法について説明する。図26に示すように、中間画素の重なり部分または非重なり部分において、垂直方向に仮想的な最終推定画素値を仮定する。まず代表例として、1列目の中間画素値{b00,b01}に着目し、最終推定画素値{v00,v01,v02}を求める手法について説明する。
仮定した中間画素値{b00,b01}は、垂直方向における任意のシフト量sでの重畳シフトサンプリングにより得られるものである。そのため、中間画素値{b00,b01}は、最終推定画素値{v00,v01,v02}のうち隣接する画素値の加算値であると見なすことができ、下式(19)のように表される。
00=v00+v01
01=v01+v02 (19)
上式(19)より、v00を未知数(支配変数)として、最終推定画素値{v00,v01,v02}の関係式を下式(20)のように導くことができる。
00=未知数,
01=b00−v00
02=v00+(b01−b00) (20)
上式(20)に示す中間画素値{b00,b10,b20}の関係(組合せパターン)は複数存在するが、その中から尤もらしい組合せパターンを、検出画素値{a00,a10}を手がかりに求める手法について説明する。
図26に示すように、推定画素値{v00,v01,v02}は、撮像画像に対して、サンプリングの開口の大きさが異なっている。即ち、v00、v02の開口はsであり、v01の開口はs×(d−s)である。図22及び上式(15)で説明したのと同様の理由により、推定画素値{v00,v01,v02}として、平均的(確率的)には、サンプリング開口の大きさにより重み付けされた値が高い確率で得られると考えられる。つまり、中間画素値{b00,b01}が与えられたとき、中間画素値に対する推定画素値の開口占有率を考慮し、重み係数をc、cを下式(21)とする。ここで、0<s<d、0<c<1、0<c<1である。
=v00/b00=s/(s×d) (=v02/b01),
=v01/b00=[s×(d−s)]/(s×d) (21)
上式(21)より、推定画素値{v00,v01,v02}の参照値(高確率で期待される発生値){v00’,v01’,v01”,v02’}は、下式(22)と考えることができる。なお、厳密には、重み係数c、cは、中間画素値に対する推定画素値の感度比率として考えてもよい。この場合、使用する撮像素子の特性を調べて、重み係数c、cを予め求めておけばよい。
00’=c・b00
01’=c・b00,v01”=c・b01
02’=c・b01 (22)
図27に示すように、上式(20)に示す推定画素値{v00,v01,v02}の組合せパターンと、上式(22)に示す参照値{v00’,v01’,v01”,v02’}とを比較し、誤差が最小になる推定画素値{v00,v01,v02}を尤もらしい推定値として特定する。つまり、下式(23)に上式(20)を代入して誤差の評価関数eを求め、その評価関数eが最小を取り得る未知数v00を決定し、決定したv00を上式(20)に代入して推定画素値{v01,v02}を求める。
=(v00−v00’)+(v01−v01’)
(v01−v01”)+(v02−v02’) (23)
推定画素値{v00,v01,v02}はゼロまたは正の値であるので、中間画素値{b00,b01}が与えられると、上式(20)を満足する推定画素値{v00,v01,v02}の取り得る範囲も限定される。図28に示すように、この取り得る範囲を満足し、且つ上式(23)の評価関数eが最小になる推定画素値{v00,v01,v02}を求めることは言うまでもない。
なお、評価関数eを下式(24)により求め、計算量の削減をしてもよい。
=(v00−v00’)+(v01−v01’)+(v02−v02’)
(24)
以上のようにして、最終推定画素値{v00,v01,v02}が3つ同時に求められる。なお、図20(B)に示すような画素開口がs×sで、水平垂直の画素ピッチがsであるサンプリング値を得たいのであれば、求めた3つの値のうち、最終推定画素値{v00}のみを採用してもよい。即ち、上記の推定手法を水平方向及び垂直方向に順次ずらしながら実施していくことにより、最終推定画素値{vij}(i,jは任意の画素アドレス)を1つずつ順次求めてもよい。
9.第3の高解像化推定処理
次に、YCrCb値を高解像化する第3の高解像化推定処理について詳細に説明する。なお以下では簡単のため、画素ピッチpの図示を省略する。
図29(A)に示すように、撮像素子の受光面(センサ画素)と、受光面に結像する被写体像とが、撮像素子の画素開口の幅dよりも小さいシフト量sで相対的にシフトされる。例えば、シフト量s=2p/3の場合、水平方向及び垂直方向にシフト量sずつ3×3のシフトを行い、9枚の画像を撮像する。なお図29(A)では、簡単のため、撮像素子上でピッチpで並ぶ2×2画素(a00,a20,a02,a22)と、その中の1画素(a00)を3×3シフトして得られた画素値(a00,a10,a01,a11等)のみを図示している。
図29(B)に示すように、撮像した9枚の画像から、高解像画像の画素値v00を求める。図30に示すように、v00は、8つの画素値{a00,a10,a20,a30,a01,a11,a21,a31}から求められる。a10、a30は、撮像素子上で水平方向に画素ピッチpで並ぶ画素の画素値である。そして、a10、a30は、a00、a20の画素を水平方向にシフト量sでシフトした画素の画素値であり、a01、a11は、a00、a20の画素を垂直方向にシフト量sでシフトした画素の画素値であり、a11、a31は、a00、a20の画素を水平方向及び垂直方向にシフト量sでシフトした画素の画素値である。
このような推定処理をシフト量sずつずらしながら行い、高解像画像の画素値vijを順次求める。このようにして、実際の画素ピッチpよりも小さい画素ピッチsで撮像されたかのような高解像画像が取得される。画素数は、元の撮像画像の(p/s)倍となる。
以下では、図30に示す画素値{a00,a10,a20,a30,a01,a11,a21,a31}から推定画素値v00を推定する場合を例にとり説明する。なお、ここでは水平方向に高解像化した後に垂直方向に高解像化する場合を例に説明するが、垂直方向に高解像化した後に水平方向に高解像化してもよい。
図31に示すように、シフトされた画素の重なり部分及び非重なり部分に対して、水平方向に仮想的な中間画素値{b00,b10,b20,b30,b40}を仮定する。b00は、a00とa10の非重なり部分に対応しており、b10は、a00とa10の重なり部分に対応しており、b20は、a00とa10(又はa20とa30)の非重なり部分に対応しており、b30は、a20とa30の重なり部分に対応しており、b40は、a20とa30の非重なり部分に対応している。
任意の水平方向のシフト量sにて重畳シフトサンプリングにより得られた画素値{a00,a10,a20,a30}は、中間画素値{b00,b10,b20,b30,b40}の加算値であると見なすことができ、検出画素値{a00,a10,a20,a30}は下式(25)で表される。
00=b00+b10
10=b10+b20
20=b20+b30
30=b30+b40 (25)
00を未知数(支配変数)として、中間画素値{b00,b10,b20,b30,b40}の関係式を下式(26)のように導くことができる。
00=(未知数),
10=a00−b00
20=b00+(a10−a00),
30=a20−b20
40=a30−b30 (26)
上式(26)に示す中間画素値{b00,b10,b20,b30,b40}の関係(組合せパターン)は複数存在するが、その中から尤もらしい組合せパターンを、検出画素値{a00,a10,a20,a30}を手がかりに求める手法について説明する。
図31に示すように、中間画素値{b00,b10,b20,b30,b40}は、撮像画像に対して、サンプリングの開口の大きさが異なっている。図22及び上式(15)(第2の高解像化推定処理)で説明したのと同様の理由により、中間画素値{b00,b10,b20,b30,b40}として、平均的(確率的)には、サンプリング開口の大きさにより重み付けされた値が高い確率で得られると考えられる。つまり、検出画素値{a00,a10,a20,a30}が与えられたとき、撮像素子の画素に対する中間画素値の開口占有率を考慮し、重み係数c、cを下式(27)とする。ここで、0<s<d、0<c<1、0<c<1である。
=b00/a00=(s×d)/d
=b10/a00=[(d−s)×d]/d (27)
上式(27)より、中間画素値{b00,b10,b20,b30,b40}の参照値(高確率で期待される発生値){b00’,b10’,b10”,b20’,b20”,b30’,b30”,b40’}は、下式(28)と考えることができる。なお、厳密には、重み係数c、cは、検出画素値に対する中間画素値の感度比率として考えてもよい。この場合、使用する撮像素子の特性を調べて、重み係数c、cを予め求めておけばよい。
00’=c・a00
10’=c・a00,b10”=c・a10
20’=c・a10,b20”=c・a20
30’=c・a20,b30”=c・a30
40’=c・a30 (28)
図32に示すように、上式(26)に示す中間画素値{b00,b10,b20,b30,b40}の組合せパターンと、上式(28)に示す参照値{b00’,b10’,b10”,b20’,b20”,b30’,b30”,b40’}とを比較し、誤差が最小になる中間画素値{b00,b10,b20,b30,b40}を尤もらしい推定値として特定する。つまり、下式(29)に上式(26)を代入して誤差の評価関数eを求め、その評価関数eが最小を取り得る未知数b00を決定し、決定したb00を上式(26)に代入して中間画素値{b00,b10,b20}を求める。
=(b00−b00’)
(b10−b10’)+(b10−b10”)
(b20−b20’)+(b20−b20”)
(b30−b30’)+(b30−b30”)
(b40−b40’) (29)
図24(第2の高解像化推定処理)で説明したのと同様の理由により、図33に示すように、検出画素値{a00,a10,a20,a30}が与えられたときに中間画素値{b00,b10,b20,b30,b40}の取り得る範囲を満足し、且つ上式(29)の評価関数eが最小になる中間画素値{b00,b10,b20,b30,b40}を求めることは言うまでもない。
なお、評価関数eを下式(30)により求め、計算量の削減をしてもよい。
=(b00−b00’)+(b10−b10’)+(b20−b20’)
(b30−b30’)+(b40−b40’)
(30)
以上と同様の処理により、図31の中間画素値{b01,b11,b21,b31,b41}と、不図示の中間画素値{b02,b12,b22,b32,b42}、{b03,b13,b23,b33,b43}を求める。
次に、中間画素値{b00,b10,b20,b30,b40}、〜{b03,b13,b23,b33,b43}から最終的な推定画素値を求める手法について説明する。図35に示すように、中間画素の重なり部分または非重なり部分において、垂直方向に仮想的な最終推定画素値を仮定する。まず代表例として、1列目の中間画素値{b00,b01,b02,b03}に着目し、最終推定画素値{v00,v01,v02,v03,v04}を求める手法について説明する。
仮定した中間画素値{b00,b01,b02,b03}は、垂直方向における任意のシフト量sでの重畳シフトサンプリングにより得られるものである。そのため、中間画素値{b00,b01,b02,b03}は、最終推定画素値{v00,v01,v02,v03,v04}のうち隣接する画素値の加算値であると見なすことができ、下式(31)のように表される。
00=v00+v01
01=v01+v02
02=v02+v03
03=v03+v04 (31)
上式(31)より、v00を未知数(支配変数)として、最終推定画素値{v00,v01,v02,v03,v04}の関係式を下式(32)のように導くことができる。
00=未知数,
01=b00−v00
02=v00+(b01−b00),
03=b02−v02
04=b03−v03 (32)
上式(32)に示す推定画素値{v00,v01,v02,v03,v04}の関係(組合せパターン)は複数存在するが、その中から尤もらしい組合せパターンを、中間画素値{b00,b01,b02,b03}を手がかりに求める手法について説明する。
図35に示すように、推定画素値{v00,v01,v02,v03,v04}は、撮像画像に対して、サンプリングの開口の大きさが異なっている。図22及び上式(15)(第2の高解像化推定処理)で説明したのと同様の理由により、推定画素値{v00,v01,v02,v03,v04}として、平均的(確率的)には、サンプリング開口の大きさにより重み付けされた値が高い確率で得られると考えられる。つまり、中間画素値{b00,b01,b02,b03}が与えられたとき、中間画素値に対する推定画素値の開口占有率を考慮し、重み係数をc、cを下式(33)とする。ここで、0<s<d、0<c<1、0<c<1である。
=v00/b00=s/(s×d),
=v01/b00=[s×(d−s)]/(s×d) (33)
上式(33)より、推定画素値{v00,v01,v02,v03,v04}の参照値(高確率で期待される発生値){v00’,v01’,v01”,v02’,v02”,v03’,v03”,v04’}は、下式(34)と考えることができる。なお、厳密には、重み係数c、cは、中間画素値に対する推定画素値の感度比率として考えてもよい。この場合、使用する撮像素子の特性を調べて、重み係数c、cを予め求めておけばよい。
00’=c・b00
01’=c・b00,v01”=c・b01
02’=c・b01,v02”=c・b02
03’=c・b02,v03”=c・b03
04’=c・b03 (34)
図36に示すように、上式(32)に示す推定画素値{v00,v01,v02,v03,v04}の組合せパターンと、上式(34)に示す参照値{v00’,v01’,v01”,v02’,v02”,v03’,v03”,v04’}とを比較し、誤差が最小になる推定画素値{v00,v01,v02,v03,v04}を尤もらしい推定値として特定する。つまり、下式(35)に上式(32)を代入して誤差の評価関数eを求め、その評価関数eが最小を取り得る未知数v00を決定し、決定したv00を上式(32)に代入して推定画素値{v00,v01,v02,v03,v04}を求める。
=(v00−v00’)
(v01−v01’)+(v01−v01”)
(v02−v02’)+(v02−v02”)
(v03−v03’)+(v03−v03”)
(v04−v04’) (35)
図28(第2の高解像化推定処理)で説明したのと同様の理由により、図37に示すように、中間画素値{b00,b01,b02,b03}が与えられたときに推定画素値{v00,v01,v02,v03,v04}の取り得る範囲を満足し、且つ上式(35)の評価関数eが最小になる推定画素値{v00,v01,v02,v03,v04}を求めることは言うまでもない。
なお、評価関数eを下式(36)により求め、計算量の削減をしてもよい。
=(v00−v00’)+(v01−v01’)+(v02−v02’)
(v03−v03’)+(v04−v04’)
(36)
以上のようにして、最終推定画素値{v00,v01,v02,v03,v04}が5つ同時に求められる。なお、図29(B)に示すような画素開口がs×sで、水平垂直の画素ピッチがsであるサンプリング値を得たいのであれば、求めた3つの値のうち、最終推定画素値{v00}のみを採用してもよい。即ち、上記の推定手法を水平方向及び垂直方向に順次ずらしながら実施していくことにより、最終推定画素値{vij}(i,jは任意の画素アドレス)を1つずつ順次求めてもよい。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義又は同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また撮像制御部、画像変換部、推定演算部、画素値変換部、撮像装置等の構成、動作も本実施形態で説明したものに限定に限定されず、種々の変形実施が可能である。
100 被写体、110 レンズ、120 撮像素子、
130 撮像制御部、131 画素シフト駆動制御部、
132 重畳シフト画像生成部、140 画像変換部、
141 隣接異色画素抽出部、142 輝度画像生成部、
143 色差画像生成部、150 データ記録部、
160 超解像画素値復元推定部、161 補間部、
162 推定部、170 輝度色差値RGB値変換部、
180 RGB3板画像出力部、
Cr(aij),Cb(aij),Cr(vij),Cb(vij) 色差値、
Cr(v’ij),Cb(v’ij) 推定色差値、Ej 評価関数、
R(vij),Gr(vij),Gb(vij),B(vij) 画素値、
Y(aij),Y(vij) 輝度値、Y(v’ij) 推定輝度値、
ij 変換単位、b00 未知数、bij 中間画素値、
fx フレーム、p 画素ピッチ、p/2 シフト量、
ij 画素、v’ij 推定画素、δi 差分値

Claims (14)

  1. 複数色の画素が配列された撮像素子と、
    前記撮像素子の画素ピッチよりも小さいシフト量により、前記撮像素子における被写体像の位置を順次シフトしながら撮像画像を取得する制御を行う撮像制御部と、
    前記撮像画像における前記複数色の画素の画素値に基づいて、輝度値と色差値を求め、前記輝度値により構成される輝度画像と、前記色差値により構成される色差画像と、を出力する画像変換部と、
    前記輝度画像に基づいて、前記撮像素子の前記画素ピッチによる解像度よりも高解像度である高解像画像の各画素における推定輝度値を求め、前記色差画像に基づいて、前記高解像画像の各画素における推定色差値を求める推定演算部と、
    前記推定輝度値と前記推定色差値を、前記高解像画像の各画素におけるRGBの画素値に変換する画素値変換部と、
    を含むことを特徴とする撮像装置。
  2. 請求項1において、
    前記撮像素子の画素配列を構成する基本ブロックは、
    前記複数色として第1〜第kの色(kは2以上(その値を含む)の自然数)の画素を有し、
    前記画像変換部は、
    前記撮像画像に基づく前記第1〜第kの色の画素値により構成される変換単位を設定し、前記変換単位に含まれる前記画素値を前記輝度値と前記色差値に変換し、
    前記推定演算部は、
    前記シフトにより得られる複数の前記輝度画像に基づいて前記推定輝度値を求め、前記シフトにより得られる複数の前記色差画像に基づいて前記推定色差値を求めることを特徴とする撮像装置。
  3. 請求項2において、
    前記画素配列は、
    R画素と、2つのG画素と、B画素とから構成される2×2画素を、前記基本ブロックとするベイヤ配列であり、
    前記画像変換部は、
    前記撮像画像の2×2画素により構成される前記変換単位を設定し、設定した前記変換単位のR、G、B画素値を前記輝度値と前記色差値に変換することを特徴とする撮像装置。
  4. 請求項3において、
    前記画像変換部は、
    前記変換単位の2×2画素の位置が、水平方向又は垂直方向に1画素ずつ順次シフトされた複数の変換単位を設定することを特徴とする撮像装置。
  5. 請求項2において、
    前記画素配列は、
    R画素と、2つのG画素と、B画素とから構成される2×2画素を、前記基本ブロックとするベイヤ配列であり、
    前記画像変換部は、
    前記撮像画像の各画素におけるR、G、B画素値を補間により求め、前記各画素におけるR、G、B画素値を前記変換単位として設定し、設定した前記変換単位のR、G、B画素値を前記輝度値と前記色差値に変換することを特徴とする撮像装置。
  6. 請求項2において、
    前記画素配列は、
    R画素と、2つのG画素と、B画素とから構成される2×2画素を、前記基本ブロックとするベイヤ配列であり、
    前記画像変換部は、
    前記撮像画像の各画素におけるR、G、B画素値を補間により求め、前記撮像画像の2×2画素により構成される前記変換単位を設定し、前記変換単位の4つのR画素値の加算値と、前記変換単位の4つのG画素値の加算値と、前記変換単位の4つのB画素値の加算値とを求め、求めた前記R、G、B画素値の加算値を前記輝度値と前記色差値に変換することを特徴とする撮像装置。
  7. 請求項6において、
    前記画像変換部は、
    前記変換単位の2×2画素の位置が、水平方向又は垂直方向に1画素ずつ順次シフトされた複数の変換単位を設定することを特徴とする撮像装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれかにおいて、
    前記画素ピッチをpとし、水平方向と垂直方向における前記シフト量をp/m(mは2以上(その値を含む)の自然数)とする場合に、
    前記撮像制御部は、
    前記シフトとして、n回で1巡する第1〜第nのシフト(nは2以上(その値を含む)の自然数)を行い、
    前記推定演算部は、
    前記第1〜第nのシフトに対応する第1〜第nの輝度画像又は第1〜第nの色差画像を第1〜第nの入力画像として受けて、前記第1〜第nの入力画像に基づいて、前記推定輝度値又は前記推定色差値を推定画素値として求め、
    前記第1〜第nの入力画像の画素は、
    前記高解像画像におけるm×m画素に対応する画素であり、前記高解像画像上における位置が、前記シフト量p/mのシフトに対応して順次画素シフトされた画素であることを特徴とする撮像装置。
  9. 請求項8において、
    前記撮像制御部は、
    基準位置に設定する第1のシフトと、前記基準位置から水平方向にシフト量p/2でシフトする第2のシフトと、前記基準位置から水平方向と垂直方向にシフト量p/2でシフトする第3のシフトと、前記基準位置から垂直方向にシフト量p/2でシフトする第4のシフトとを行い、
    前記推定演算部は、
    前記第1〜第4のシフトに対応する第1〜第4の入力画像から、前記撮像画像の2×2倍の画素数の前記推定画素値を求めることを特徴とする撮像装置。
  10. 請求項8において、
    前記撮像制御部は、
    基準位置に設定する第1のシフトと、前記基準位置から水平方向と垂直方向にシフト量p/2でシフトする第2のシフトとを行い、
    前記推定演算部は、
    前記基準位置から水平方向へのシフト量p/2のシフトに対応する第1の補間画像と、前記基準位置から垂直方向へのシフト量p/2のシフトに対応する第2の補間画像とを、前記第1、第2の入力画像に基づいて補間により求め、
    前記第1、第2の入力画像と前記第1、第2の補間画像から、前記撮像画像の2×2倍の画素数の前記推定画素値を求めることを特徴とする撮像装置。
  11. 請求項1乃至7のいずれかにおいて、
    前記高解像画像の複数画素により構成される範囲を加算単位とし、第1、第2の加算単位に対応する画素値を第1、第2の画素値とし、前記第1、第2の加算単位が重畳する場合に、
    前記推定演算部には、
    前記輝度画像又は前記色差画像が入力画像として入力され、
    前記第1、第2の画素値は、
    前記入力画像の画素値、又は前記入力画像に基づく補間により得られた画素値であり、
    前記推定演算部は、
    前記第1の画素値と、前記第2の画素値との差分値を求め、前記差分値に基づいて、前記推定輝度値又は前記推定色差値を推定画素値として求めることを特徴とする撮像装置。
  12. 請求項11において、
    前記推定演算部は、
    前記第1の加算単位から重畳領域を除いた第1の領域の加算画素値に対応する第1の中間画素値と、前記第2の加算単位から前記重畳領域を除いた第2の領域の加算画素値に対応する第2の中間画素値との関係式を、前記差分値を用いて表し、
    前記関係式を用いて前記第1、第2の中間画素値を推定し、推定した前記第1の中間画素値を用いて前記推定画素値を求めることを特徴とする撮像装置。
  13. 請求項12において、
    前記推定演算部は、
    前記第1、第2の中間画素値を含む連続する中間画素値を中間画素値パターンとする場合に、前記中間画素値パターンに含まれる中間画素値間の関係式を前記第1、第2の画素値を用いて表し、
    前記中間画素値間の関係式で表された前記中間画素値パターンと前記第1、第2の画素値とを比較して類似性を評価し、
    前記類似性の評価結果に基づいて、前記類似性が最も高くなるように、前記中間画素値パターンに含まれる中間画素値を決定することを特徴とする撮像装置。
  14. 複数色の画素が配列された撮像素子の画素ピッチよりも小さいシフト量により、前記撮像素子における被写体像の位置が順次シフトされた撮像画像を取得し、
    前記撮像画像における前記複数色の画素値に基づいて輝度値と色差値を求め、求めた前記輝度値により構成される輝度画像と、求めた前記色差値により構成される色差画像とを出力し、
    前記輝度画像に基づいて、前記画素ピッチによる解像度よりも高解像度である高解像画像の各画素における推定輝度値を求め、前記色差画像に基づいて、前記高解像画像の各画素における推定色差値を求め、
    前記推定輝度値と前記推定色差値を、前記高解像画像の各画素における前記複数色の画素値に変換することを特徴とする画像生成方法。
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