JP2013223211A - 撮像処理装置、撮像処理方法、およびプログラム - Google Patents

撮像処理装置、撮像処理方法、およびプログラム Download PDF

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雄介 岡田
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健夫 吾妻
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Abstract

【課題】光量を確保しS/Nを改善しつつ、色にじみを低減した画像を得る。
【解決手段】撮像処理装置は、第1のフレームレートおよびそれよりも低い第2のフレームレートで読み出される画素の両方を有する単板カラー固体撮像素子であって、該単板カラー固体撮像素子は、前記第1および第2のフレームレートで読み出される画素が3:1の割合で交互に並ぶ水平行と、前記2種の画素が1:3の割合で交互に並ぶ水平行が、垂直方向に交互に並んでいる。また、該撮像処理装置は、入力カラー画像をRGBの3色成分に分離する画像分離部401、各色の前記第1のフレームレートの出力画像を生成する単色画像処理部402、403ならびに404、および各色の出力画像からカラー画像を生成する画像統合部405を有し、単色画像処理部では、画素値の空間的な滑らかさに関する拘束を、同一垂直・水平ライン上あるいは斜め方向に隣接する同色画素同士に対して適用する。
【選択図】図4

Description

本願は、動画像を生成する撮像処理装置、撮像処理方法および画像処理プログラムに関する。
従来の撮像処理装置においては、高解像度化を図る目的で撮像素子の画素数が増加する傾向にあった。しかし、撮像素子全体のサイズを大きくするには限界があるため、各画素を小型化せざるを得ない。その一方、画素寸法が小型化されるほど、撮像素子の1画素に入射する光量が減少していた。その結果、各画素の信号対雑音比(S/N)の低下につながり、画質を維持することが困難であった。
特許文献1は、赤、緑、青のそれぞれ光を検出する3枚の撮像素子を利用し、露出時間を制御して得られる信号を処理することによって、高解像度で高フレームレートかつ高感度の画像の復元を実現することを開示している。この技術では、2種類の解像度の撮像素子が用いられている。一方の高解像度な撮像素子は長時間露出で画素信号を読み出し、他方の低解像度な撮像素子は短時間露出で画素信号を読み出す。これにより、光量を確保していた。
さらに、特許文献2は、特許文献1の手法を単板カメラに拡張し、単板カメラであっても各画素の信号対雑音比(S/N)の低下を抑えながら、画質の維持を実現することを開示している。
特開2009−105992号公報 国際公開WO2010/090025号公報
本発明の実施形態は、動きぶれに起因する画質の低下を低減することができる撮像処理の技術を提供する。
ある実施形態において、撮像処理装置は、2個の第1色画素、1個の第2色画素、および1個の第3色画素がベイヤ配列を形成するように配列された第1画素ユニットと、2個の第1色画素、1個の第2色画素、および1個の第3色画素がベイヤ配列を形成するように配列された第2画素ユニットとが行および列状に交互に配列された単板カラー撮像素子であって、前記第1画素ユニットにおける前記2個の第1色画素の一方、前記第2色画素および前記第3色画素、ならびに前記第2画素ユニットにおける前記2個の第1色画素の一方であって前記第1画素ユニットにおける前記第1色画素の前記一方と同じ行に位置する第1色画素からは画素値を第1のフレームレートで読み出し、前記第1画素ユニットにおける前記2個の第1色画素の他方、ならびに前記第2画素ユニットにおける前記2個の第1色画素の他方、前記第2色画素および前記第3色画素からは画素値を、前記第1のフレームレートよりも低い第2のフレームレートで読み出することができる、単板カラー撮像素子と、前記第1のフレームレートで読み出された画素値と、前記第2のフレームレートで読み出された画素値とに基づいて、前記第1のフレームレートの新たな動画像を生成する画像処理部とを備え、前記画像処理部は、前記第1のフレームレートで読み出された画素値に基づいて得られた前記第1の色成分の動画像、前記第2の色成分の動画像または前記第3の色成分の動画像と、前記新たな動画像を前記第1のフレームレートでサンプリングして得られた動画像との第1の差と、前記第2のフレームレートで読み出された画素値に基づいて得られた前記第1の色成分の動画像、前記第2の色成分の動画像または前記第3の色成分の動画像と、前記新たな動画像を前記第2のフレームレートでサンプリングして得られた動画像との第2の差と、前記新たな動画像における画素値の分布の変化が少なくなるほど、または前記新たな動画像における前記画素値の変化が一定になるほど、小さくなる拘束条件項とを含む評価式を設定し、前記第1色画素についての前記拘束条件項を、前記単板カラー固体撮像素子の斜め方向における画素値を用いて算出し、かつ、前記第2色画素および前記第3色画素についての前記拘束条件項を、前記単板カラー固体撮像素子の垂直および水平方向における画素値を用いて算出し、前記評価式を最小化する動画像を、前記新たな動画像として求める。
ある実施形態において、前記画像処理部は、前記第1色画素から前記第1のフレームレートで読み出された画素値と、前記第1色画素から前記第2のフレームレートで読み出された画素値とに基づいて、第1のフレームレートの第1色動画像を生成する第1の単色画像処理部と、前記第2色画素から前記第1のフレームレートで読み出された画素値と、前記第2色画素から前記第2のフレームレートで読み出された画素値とに基づいて、前記第1のフレームレートの第2色動画像を生成する第2の単色画像処理部と、前記第3色画素から前記第1のフレームレートで読み出された画素値と、前記第3色画素から前記第2のフレームレートで読み出された画素値とに基づいて、前記第1のフレームレートの第3色動画像を生成する第3の単色画像処理部とを備え、前記第1、第2および第3動画像から前記カラー動画像を生成する。
ある実施形態において、前記画像処理部は、前記第1の単色画像処理部から出力された前記第1色動画像と、前記第2の単色画像処理部から出力された前記第2色動画像と、前記第3の単色画像処理部から出力された前記第3色動画像とを格納するメモリを備える。
ある実施形態において、前記画像処理部は、前記評価式は、前記第1の差、第2の差、および拘束条件項の各々に乗算された重み係数を含む。
ある実施形態において、前記第1色画素、第2色画素および第3色画素は、それぞれ、緑色画素、赤色画素および青色画素である。
ある実施形態において、前記画像処理部は、前記第1のフレームレートで読み出された画素値に基づいて得られた前記第1色成分の動画像、前記第2色成分の動画像または前記第3色成分の動画像を利用して、前記被写体の動きを検出する動き検出部と、前記動きの検出結果を利用して前記新たな動画像の動きの分布に関する拘束条件項を設定し、前記動きの分布に関する拘束条件項を前記評価式に含める。
ある実施形態において、画像処理方法は、単板カラー撮像素子から得られる画素値に基づいて画像処理を行う画像処理方法であって、前記単板カラー撮像素子は、2個の第1色画素、1個の第2色画素、および1個の第3色画素がベイヤ配列を形成するように配列された第1画素ユニットと、2個の第1色画素、1個の第2色画素、および1個の第3色画素がベイヤ配列を形成するように配列された第2画素ユニットとが行および列状に交互に配列された単板カラー撮像素子であって、前記第1画素ユニットにおける前記2個の第1色画素の一方、前記第2色画素および前記第3色画素、ならびに前記第2画素ユニットにおける前記2個の第1色画素の一方であって前記第1画素ユニットにおける前記第1色画素の前記一方と同じ行に位置する第1色画素からは画素値を第1のフレームレートで読み出し、前記第1画素ユニットにおける前記2個の第1色画素の他方、ならびに前記第2画素ユニットにおける前記2個の第1色画素の他方、前記第2色画素および前記第3色画素からは画素値を、前記第1のフレームレートよりも低い第2のフレームレートで読み出することができ、前記単板カラー撮像素子によって前記第1のフレームレートで読み出された画素値と、前記第2のフレームレートで読み出された画素値とを取得するステップと、前記第1のフレームレートで読み出された前記画素値と、前記第2のフレームレートで読み出された画素値とに基づいて、前記第1のフレームレートの新たな動画像を生成するステップとを含み、前記新たな動画像を生成するステップにおいて、前記第1のフレームレートで読み出された画素値に基づいて得られた前記第1の色成分の動画像、前記第2の色成分の動画像または前記第3の色成分の動画像と、前記新たな動画像を前記第1のフレームレートでサンプリングして得られた動画像との第1の差と、前記第2のフレームレートで読み出された画素値に基づいて得られた前記第1の色成分の動画像、前記第2の色成分の動画像または前記第3の色成分の動画像と、前記新たな動画像を前記第2のフレームレートでサンプリングして得られた動画像との第2の差と、前記新たな動画像における画素値の分布の変化が少なくなるほど、または前記新たな動画像における前記画素値の変化が一定になるほど、小さくなる拘束条件項とを含む評価式を設定し、前記第1色画素についての前記拘束条件項を、前記単板カラー固体撮像素子の斜め方向における画素値を用いて算出し、かつ、前記第2色画素および前記第3色画素についての前記拘束条件項を、前記単板カラー固体撮像素子の垂直および水平方向における画素値を用いて算出し、前記評価式を最小化する動画像を、前記新たな動画像として求める。
ある実施形態において、前記第1のフレームレートの新たな動画像を生成するステップは色ごとに実行し、その後、前記第1のフレームレートのカラー画像を生成するステップを含む。
ある実施形態において、画像処理プログラムは、単板カラー撮像素子から得られる画素値に基づいて画像処理を行うための画像処理プログラムであって、前記単板カラー撮像素子は、2個の第1色画素、1個の第2色画素、および1個の第3色画素がベイヤ配列を形成するように配列された第1画素ユニットと、2個の第1色画素、1個の第2色画素、および1個の第3色画素がベイヤ配列を形成するように配列された第2画素ユニットとが行および列状に交互に配列された単板カラー撮像素子であって、前記第1画素ユニットにおける前記2個の第1色画素の一方、前記第2色画素および前記第3色画素、ならびに前記第2画素ユニットにおける前記2個の第1色画素の一方であって前記第1画素ユニットにおける前記第1色画素の前記一方と同じ行に位置する第1色画素からは画素値を第1のフレームレートで読み出し、前記第1画素ユニットにおける前記2個の第1色画素の他方、ならびに前記第2画素ユニットにおける前記2個の第1色画素の他方、前記第2色画素および前記第3色画素からは画素値を、前記第1のフレームレートよりも低い第2のフレームレートで読み出することができ、コンピュータに、前記単板カラー撮像素子によって前記第1のフレームレートで読み出された画素値と、前記第2のフレームレートで読み出された画素値とを取得するステップと、前記第1のフレームレートで読み出された前記画素値と、前記第2のフレームレートで読み出された画素値とに基づいて、前記第1のフレームレートの新たな動画像を生成するステップとを実行させ、前記新たな動画像を生成するステップにおいて、前記第1のフレームレートで読み出された画素値に基づいて得られた前記第1の色成分の動画像、前記第2の色成分の動画像または前記第3の色成分の動画像と、前記新たな動画像を前記第1のフレームレートでサンプリングして得られた動画像との第1の差と、前記第2のフレームレートで読み出された画素値に基づいて得られた前記第1の色成分の動画像、前記第2の色成分の動画像または前記第3の色成分の動画像と、前記新たな動画像を前記第2のフレームレートでサンプリングして得られた動画像との第2の差と、前記新たな動画像における画素値の分布の変化が少なくなるほど、または前記新たな動画像における前記画素値の変化が一定になるほど、小さくなる拘束条件項とを含む評価式を設定し、前記第1色画素についての前記拘束条件項を、前記単板カラー固体撮像素子の斜め方向における画素値を用いて算出し、かつ、前記第2色画素および前記第3色画素についての前記拘束条件項を、前記単板カラー固体撮像素子の垂直および水平方向における画素値を用いて算出し、前記評価式を最小化する動画像を、前記新たな動画像として求める。
ある実施形態において、前記第1のフレームレートの新たな動画像を生成するステップは色ごとに実行し、その後、前記第1のフレームレートのカラー画像を生成するステップを含む。
本発明によれば、複数の色の各々について、フレームレートが異なる画像を得て画像処理を行うため、動きぶれに起因する画質の低下を低減することができる。
本発明の実施形態1による撮像処理装置100の構成を示すブロック図 単板カラー撮像素子102の画素配列の一例を示す図 本発明における単時間露出画像と長時間露出画像の配置の例を示す図 実施形態1のカラー画像処理部105の内部構成を示す図 共役勾配法の処理手順を示すフローチャート 図5に示す処理を行うためのR画像処理部402の構成例を示す図 実施形態1の画像分離部401により取り出したR画素の配列の例を示す図 実施形態1の画像分離部401により取り出したG画素の配列の例を示す図 実施形態1のG画素に対する滑らかさ拘束の適用範囲を示す図 実施形態1の画像分離部401により取り出したB画素の配列の例を示す図 実施形態2のカラー画像処理部105の内部構成例を示す図 (a)および(b)は、ブロックマッチングによって動き検出を行うときの基準フレームと参照フレームとを示す図 実施形態2のカラー画像処理部105の他の内部構成例を示す図 実施形態3の画素配列の例を示す図 実施形態1のR画素に対する滑らかさ拘束の適用範囲を示す図 実施形態1のB画素に対する滑らかさ拘束の適用範囲を示す図 単板カラー固体撮像素子102の構成の例を示す図 単板カラー固体撮像素子102の画素アレイ1701の詳細な構成を示す図 第1実施形態における滑らかさ拘束の適用範囲の他の例を示す図 単板カラー撮像素子102の画素アレイ1701のカラーフィルタの配列の他の例を示す図 本発明の一態様における撮像処理装置が備える単板カラー撮像素子における画素配置の例を示す平面図
前述の従来技術では、G成分画像を長時間露出で撮像する。このため、例えば被写体がシステム規定の検出範囲よりも大きく動く場合や、被写体の変形を伴うような複雑な動きをする場合などRB成分画像で動きの検出がうまく動作しなかった場合に、G成分の動きぶれが除去しきれずに復元画像に残る。また、被写体の変形を伴うような複雑な動きをする場合などRB成分画像で動きの検出がうまく動作しなかった場合も同様である。G成分の動きぶれが除去しきれずに復元画像に残ると、緑色またはその補色であるマゼンタの色にじみが発生する。そのため、多くの場合得られた動画像の画質は高かったものの、動きの検出が困難な一部の範囲においては、復元した画像上に前記色にじみが見られることがあり、画質改善の余地があった。また、特許文献2においても、さらなるS/Nの改善が望まれている。
本発明の一態様における撮像処理装置は、単板カラー撮像素子と画像処理部とを備える。この単板カラー撮像素子では、図21に例示されるように、第1画素ユニットと第2画素ユニットとが行および列状に交互に配列されている。第1画素ユニットでは、2個の第1色画素(1S,1L)、1個の第2色画素(2S)、および1個の第3色画素(3S)がベイヤ配列を形成するように配列されている。第2画素ユニットでは、2個の第1色画素(1S,1L)、1個の第2色画素(2L)、および1個の第3色画素(3L)がベイヤ配列を形成するように配列されている。ある実施形態において、第1色画素、第2色画素および第3色画素が、それぞれ、緑の画素、赤の画素および青の画素に対応される。3つの色は、緑、赤および青に限定されず、これらの補色であってもよい。第1画素ユニットおよび第2画素ユニットは、画素の周期的な二次元配列を構成する要素にすぎず、各々の画素ユニットの間に特別な境界が設けられているわけではない。また、現実の画素の配列を固定したまま、各画素ユニットを例えば1画素分だけ相対的に移動させてもよい。
第1画素ユニットにおける2個の第1色画素(1S,1L)の一方(1S)、第2色画素(2S)および第3色画素(3S)、ならびに第2画素ユニットにおける2個の第1色画素(1S,1L)の一方あって第1画素ユニットにおける第1色画素の前記一方(1S)と同じ行に位置する第1色画素(1S)からは画素値が第1のフレームレート(S: Short)で読み出される。
また、第1画素ユニットにおける2個の第1色画素(1S,1L)の他方(1L)、ならびに第2画素ユニットにおける2個の第1色画素の他方(1L)、第2色画素(2L)および第3色画素(3L)からは画素値が、第1のフレームレートよりも低い第2のフレームレート(L: Long)で読み出される。
画像処理部は、第1のフレームレートで読み出された画素値と、第2のフレームレートで読み出された画素値とに基づいて、第1のフレームレートの新たな動画像を生成する。実施形態における画像処理部は、第1のフレームレートで読み出された画素値と、第2のフレームレートで読み出された画素値とに基づいて、第1のフレームレートの新たな動画像を生成する処理を、色毎に実行する。そして、色ごとに得られた第1のフレームレートの動画像から第1のフレームレートのカラー画像を得ることが可能になる。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明による撮像処理装置の実施形態を詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本実施形態における撮像処理装置100の構成を示すブロック図である。撮像処理装置100は、光学系101と、単板カラー撮像素子102と、読み出し制御部103と、制御部104と、カラー画像処理部105とを備えている。以下、撮像処理装置100の各構成要素を詳細に説明する。
光学系101は、例えば、カメラレンズであり、被写体の像を撮像素子の像面に結像する。
単板カラー撮像素子102は、赤(R),緑(G),青(B)のカラーフィルタアレイが各画素に装着された撮像素子である。図2は、単板カラー撮像素子102の一例を示す。単板撮像素子の各画素(フォトダイオード)に対応して、ベイヤ配列と呼ばれる配列のカラーフィルタアレイが装着されている。図中の"R"、"Gr"および"Gb"、"B"はそれぞれ「赤」、「緑」、「青」のフィルタを示している。ここで、"Gr"とはR成分のカラーフィルタと同一の行に配置されるG成分のカラーフィルタを示し、"Gb"とはB成分のカラーフィルタと同一の行に配置されるG成分のカラーフィルタを示す。
単板カラー撮像素子102の各画素は、光学系101によって結ばれた光(光学像)を、それぞれに対応して設けられた赤、緑または青のフィルタを通して受け取る。各画素は、画素単位で光電変換を行い、各画素に入射した光の量に応じた画素値(画素信号)を出力する。同じフレーム時刻に撮影された、同じ色成分の画素信号により、その色成分ごとの画像が得られる。全ての色成分の画像により、カラー画像が得られる。
以下、本明細書および図面において、赤、緑、青の光を検出する画素を、それぞれ"R"、"G"、"B"によって表すとする。撮像素子の各画素から出力される画素信号は、R,G,Bいずれかの色に関する画素値を持つ。以下、赤、緑、青の色成分の光を検出する画素を、それぞれR画素、G画素ならびにB画素と呼ぶ。また、図3において"Gr"、"Gb"と記載のある位置の画素については、それぞれGr画素、Gb画素と呼ぶ。ここでいう"G画素"とは、Gr画素とGb画素を総称したものである。
この説明から明らかな通り、撮像素子の各画素は、各色のカラーフィルタを透過した光を受け、受けた光の強さに応じた信号を出力する撮像素子の1単位である。
読み出し制御部103は、図2に示す配列の単板カラー撮像素子102の各画素の電荷(画素値)の露出時間(または読み出しタイミング)を独立して読み出す。読み出し方法は以下に詳細に説明するとおりである。読み出し制御部103の読み出し動作は、制御部104による制御に基づいて実行される。
図3に、本実施形態における短時間露出画像と長時間露出画像の配置の例を示している。画素信号の読み出しは、ライン単位で行われる。図3において、R、Gr、Gb、Bの添え字Sは短時間露出を示し、添え字Lは長時間露出を示す。
本願明細書では、「短時間露出」とは、一般的な動画撮影時の1フレームの時間だけ露光することを意味する。例えば「短時間露出」とは、フレームレートが30フレーム/秒(30fps)の場合には1/30秒の露出時間で露光することに相当する。フレームレートが60フレーム/秒(60fps)の場合には1/60秒である。一方、長時間露出とは、1フレームの露光に要する時間よりも長い時間、例えば2フレームから10フレーム程度の露光することを意味する。
図17に、本実施形態にかかる単板カラー固体撮像素子102の構成の一例を示す。単板カラー固体撮像素子102は、画素アレイ1701、G成分AD変換部1702、G成分HSR1703、RB成分AD変換部1704、RB成分HSR1705ならびに撮像制御部1706を備える。画素アレイ1701は、図3に示すカラーフィルタ配置および長時間露光の画素・短時間露光の画素の配置が実装され、各色成分の入射光を光電変換する。G成分AD変換部1702は、画素アレイ1701から得られたG画素の出力信号を、アナログ‐デジタル変換する。G成分HSR1703は、G成分AD変換部1702の出力を、単板カラー固体撮像素子102の外部に出力する。RB成分AD変換部1704は、画素アレイ1701から得られたRおよびB画素の出力信号をアナログ‐デジタル変換する、RB成分HSR1705は、RB成分AD変換部1704の出力を、単板カラー固体撮像素子102の外部に出力する。撮像制御部1706は、長時間および短時間のそれぞれの露出時間に対応する読み出し信号を、画素アレイ1701に供給する。
また、図18に、画素アレイ1701の詳細な構成の一例を示す。図18において、長時間露出で撮像する画素(添え字L)については、長時間読み出し信号線1801が接続され、長時間露出・低フレームレートで読み出される。短時間露出の画素(添え字S)については、短時間読み出し信号線1802が接続され、短時間露出・高フレームレートで読み出される。前記長時間読み出し信号線1801および短時間読み出し信号線1802は、図17における撮像制御部1706に接続されており、撮像制御部1706からそれぞれの露出時間に対応する読み出し信号を受け取る。この構成は、上下に隣接する2つの画素で長時間読み出し信号線1801あるいは短時間読み出し信号線1802を共有するため、2つの水平画素列を同時に読み出すことができ、読み出しの高速化を図ることができる。また、図18の構成において、同時に読み出された画素の出力信号が互いに混合することを避けるために、G信号出力線1803とRB信号出力線1804がそれぞれ別個に設けられている。
再び図1を参照する。
カラー画像処理部105は、短時間露出画像データと長時間露出画像データを受け取り、これらに画像処理を行うことによって、各画素における画素値(例えば、R,G,Bの画素値)を推定し、高解像度カラー動画像を生成する。
図4に、カラー画像処理部105の詳細な構成の一例を示す。カラー画像処理部105は、画像分離部401、R画像処理部402、G画像処理部403、B画像処理部404および画像統合部405を備える。画像分離部401は、図4に示すように、R、Gr、Gb、Bのすべての色成分を含む入力画像を、R成分の画素のみを含む画像(以下R成分画像)、G成分のみの画素を含む画像(G成分画像)ならびにB成分の画素のみを含む画像(B成分画像)の3つに分解する。なお図4においては、図3におけるGrL画素とGbL画素を併せてGLと表記し、また同図におけるGrS画素とGbS画素を併せてGSと表記している。R画像処理部402は、RL画素およびRS画素の画素値から、画像処理を行うことによって各R画素位置における出力画像の画素値を生成する。G画像処理部403は、GL画素およびGS画素の画素値から、画像処理を行うことによって各G画素位置における出力画像の画素値を生成する。B画像処理部404は、BL画素およびBS画素の画素値から、画像処理を行うことによって各B画素位置における出力画像の画素値を生成する。
、画像統合部405は、R画像処理部402、G画像処理部403およびB画像処理部404から出力された各色成分画像を統合し、最終的なカラー画像を生成する。画像統合部405の具体的例は、メモリである。R画像処理部402、G画像処理部403およびB画像処理部404から出力された各データがメモリ内に記録され得る。このメモリから各色のデータを読み出せば、カラー画像を得ることができる。従って、最終的なカラー画像の生成とは、カラー画像を表示することではなく、カラー画像を構成する各色のデータを揃えることを意味する。各色のデータは、同一メモリ内の異なる領域に分けて格納されてもよいし、異なるメモリに分けて格納されてもよい。また、各色のデータが混在した形でメモリ内に格納されてもよい。
次に、図4におけるR画像処理部402、G画像処理部403およびB画像処理部404の詳細な動作について説明する。これらのそれぞれの処理内容は一部を除いて同一であり、これ以降R画像処理部402を例にとって説明する。R画像処理部402における処理内容の説明の後、G画像処理部403、B画像処理部404における処理の、R画像処理部402との差分点について述べる。
<各画素におけるR画素値の生成処理>
R画像処理部402は、次式で表される評価関数(評価式)JRを最小化して、各々のRの画素値を計算する。
Figure 2013223211
ここで、H1Rは長時間露出のサンプリング過程、H2Rは短時間露出のサンプリング過程、fRは新たに生成すべき高空間解像度かつ高時間解像度のRGB画像である。また、λLRおよびλSRは重み係数である。単板カラー撮像素子102によって撮像されたRの短時間露出画像をgSR、長時間露出画像をgLRとする。Mはべき指数、Qは生成すべき画像fRが満たすべき条件、すなわち拘束条件である。
(数1)のべき指数Mの値は、特に限定するものではないが、演算量の観点から、1または2が好ましい。
(数1)の第1項は、生成すべきR画像fRを、長時間露出のサンプリング過程H1Rによってサンプリングして得られた画像と、実際に長時間露出画像として得られた、gLRとの差の演算を意味する。長時間露出のサンプリング過程H1Rを予め定めておき、この差分を最小化するfRを求めると、そのfRは、長時間露出によって得られたgLRと最もよく整合するといえる。第2項についても同様に、差分を最小化するfRは、短時間露出によって得られたgSRと最もよく整合するといえる。また、第3項は、解fRを一意に決定するための拘束条件(拘束条件項)である。
そして、(数1)の評価関数JRを最小化するR画像fRは、長時間露出および短時間露出によって得られたgLRおよびgsRの両方を総合的によく満足するといえる。画像生成部202は、数1を最小化するR画像fRを計算することで、S/Nが改善されたR画像の画素値を生成する。
(数1)のJRの最小化は、∂JR/∂fR=0となるR画像fRを求めることによって行う。この計算は、(数1)においてM=2でかつ、QがfRの2次形式の場合には、上述のJのfRによる偏微分∂JR/∂fRがfRの1次式になるため、線形最適化問題となり連立方程式ARR=bRの計算に帰着する。すなわち、(数1)をfRで偏微分すると、以下のようになる。
Figure 2013223211
(数2)において、QがfRの2次形式であることを仮定し、次のように書き直す。
Figure 2013223211
ここでQMは列数がfRの要素数に等しい行列であり、||・||はベクトルのノルムを表す。(数2)に(数3)を代入し、右辺=0とおいて変形することで以下の連立方程式を得、R画像fRを計算できる。
Figure 2013223211
一方、M=1の場合や、M=3以上の整数の場合、また、Mが整数でない場合には、非線形最適化問題となる。
図5は、共役勾配法の処理手順を示す。計算が線形最適化問題になる場合、図5に示す共役勾配法の手順により評価関数JRを最小にするR画像fRを計算することができる。図6は、図5に示す処理を行うためのR画像処理部402の構成例を示す。R画像処理部402は、係数演算部501と、ベクトル演算部502と、演算部503とを有している。なお、図4のG画像処理部403、B画像処理部402についても、図6のR画像処理部402の構成と同様に実現できる。
係数演算部501は、係数行列ARを計算する。ベクトル演算部502は、定数ベクトルbRを計算する。演算部503は、演算によって得られた行列ARおよびベクトルbRを用いて、ARR=bRの連立方程式を解く。図5に示す処理は、主として演算部503の処理である。行列ARおよびベクトルbRが求まり、制御部104から初期値および終了条件が与えられると図5の処理が開始される。図5の終了条件は、図5に示すk+1ステップ目での残差rk+1が十分小さくなったときである。
これにより、評価関数JRを最小化するR画像fRを求める。なお、図5に示すアルゴリズムは公知であるため、詳細な説明は省略する。
以下、(数1)に関してより詳しく説明する。
画像fR、gLRおよびgSRは、動画像の各画素値を要素とする縦ベクトルである。以下では、画像についてベクトル表記は、画素値をラスタースキャン順に並べた縦ベクトルを意味し、関数表記は、画素値の時空間的分布を意味する。画素値としては、輝度値の場合は、1画素につき1個の値を考えればよい。fRの要素数は、例えば、生成すべき動画像を横2000画素、縦1000画素、30フレームとすると、2000×1000×30=60000000となる。
R画像fRの縦横の画素数および信号処理に用いるフレーム数は、カラー画像処理部105あるいはR画像処理部402によって設定される。
長時間露出のサンプリング過程H1Rは、行数がgLRの要素数と等しく、列数がfRの要素数と等しい行列である。また、短時間露出サンプリング過程H2Rは、行数がgSRの要素数と等しく、列数がfRの要素数と等しい行列である。
現在一般に普及しているコンピュータでは、動画像の画素数(例えば幅2000画素×高さ1000画素)とフレーム数(例えば30フレーム)に関する情報量が多すぎるため、(数1)を最小化するfRを単一の処理で求めることはできない。この場合、時間的、空間的な部分領域についてfRの一部を求める処理を繰り返すことにより、生成すべき動画像fRを計算することができる。
次に、長時間露出のサンプリング過程H1Rの定式化を簡単な例を用いて説明する。図7には、幅4画素(x=1〜4)、高さ4画素(y=1〜4)、2フレーム(t=1,2)の画像をベイヤ配列の単板カラー撮像素子102で撮像し、画像分離部401によってR成分画像のみが取り出された場合の画素配列を示す。これは、図3に示す画素配列において、左側半分の4×4画素の領域に対し、画像分離部401における処理を適用したものと同等である。以下、図7の画素配列で、長時間露出で撮像する画素(図3中で"RL"の記載がある画素)において2フレーム分時間蓄積する場合のgLRの撮像過程について考える。
得られるR画像fRの要素は、t=1、2を含めて以下の(数5)のように表される。
Figure 2013223211
(数5)において、R111〜R332は各画素におけるRの画素値を示し、3個の添字は順にx、y、tの値を示す。
上記(数5)のうち、長時間露出を求めるために必要なのは、位置(1,1)にあるR111およびR112、位置(3,3)にあるR331およびR332である。そこで、それらの画素値のみを抽出するための行列を以下のように定義することができる。
Figure 2013223211
行列H1Rは、長時間露出のサンプリング過程であることを考慮して設定される。すなわち、位置(1,1)における長時間露出の画素を得るためには、(x,y)=(1,1)の位置におけるt=1、2の各画素値を加算する必要がある。また、位置(3,3)における長時間露出の画素を得るためには、(x,y)=(3,3)の位置におけるt=1、2の各画素値を加算する必要がある。これらによれば、長時間露出画像の撮像過程は以下のように定式化される。
Figure 2013223211
次に、短時間露出のサンプリング過程H2Rの定式化を簡単な例を用いて説明する。先の例と同様に、図7に示すR画素の配列の場合について考える。
この場合は短時間露出であるため、図3の画素配列の左半分における短時間露出画素Rsの画素値が、t=1および2について必要となる。
得られるR画像fRの要素は、(数5)の通りであるが、このうち短時間露出を求めるために必要なのは、位置(3,1)についてはR311およびR312、位置(1,3)についてはR131およびR132である。そこで、それらの画素値のみを抽出するための行列を以下のように定義することができる。
Figure 2013223211
(数8)の第1〜4列が時刻t=1に関し、第5〜8列が時刻t=2に関している。これらによれば、短時間露出ラインの撮像過程は以下のように定式化される。
Figure 2013223211
(数7)や(数9)は、R画像fRをベイヤ配列の単板撮像素子により露出時間を変えて撮像しgLR、gSRを得る過程を示す。逆に、gLR、gSRからfRを生成する問題は、一般に逆問題といわれる。拘束条件Qのない場合、下記(数10)を最小化するfRは無数に存在する。
Figure 2013223211
このことは、サンプリングされない画素値に任意の値を入れても(数10)が成り立つことから、容易に説明できる。そのため、(数10)の最小化によってR画像fRを一意に解くことはできない。
そこで、R画像fRについての一意な解を得るために、拘束条件Qを導入する。Qとして、画素値fRの分布に関する滑らかさの拘束を与える。以下、この拘束の与え方を説明する。
まず、R画像fRの画素値の分布に関する滑らかさの拘束としては、(数11)もしくは(数12)の拘束式を用いる。
Figure 2013223211
Figure 2013223211
(数1)に示す通り、拘束条件Qも評価関数JRの一部を構成する。したがって、評価関数JRの値をできるだけ小さくするためには、拘束条件Qも小さい方が好ましい。
(数11)に関しては、画素値fRの分布の変化が少ないほど、Qの値は小さくなる。(数11)に関しては、画素値fRの分布の変化が一定であるほど、Qの値は小さくなる。これらが、画素値fRの分布に関する滑らかさの拘束条件となる。
また、(数10)で||はベクトルのノルムを表す。べき指数mの値は、(数1)、(数10)におけるべき指数Mと同様に、演算量の観点から1または2が望ましい。
さらに、画像fの画素値の分布に関する滑らかさの拘束としては、下記(数13)あるいは(数14)のいずれかのQを用いて、fRの画素値のこう配に応じて拘束条件を適応的に変化させてもよい。なお、こう配とは、画像fRの画素値の分布関数fRを位置について1階微分することによって得られる。
Figure 2013223211
Figure 2013223211
(数13)および(数14)において、w(x,y)は画素値のこう配の関数であり、拘束条件に対する重み関数である。例えば、下記(数15)に示す画素値のこう配成分のべき乗和が、大きい場合にはw(x,y)の値が小さく、逆の場合にはw(x,y)の値が大きくなるようにすると、fRのこう配に応じて拘束条件を適応的に変化できる。
Figure 2013223211
このような重み関数を導入することにより、新たに生成される画像fRが必要以上に平滑化されることを防ぐことができる。また、(数15)に示す輝度こう配の成分の2乗和の代わりに、(数16)に示す方向微分の、べき乗の大小によって、重み関数w(x,y)を定義してもよい。
Figure 2013223211
ここで、ベクトルnmaxおよび角度θは方向微分が最大になる方向であり、下記(数17)によって与えられる。
Figure 2013223211
(数11)、(数12)、(数13)〜(数17)に示したような、動画像fRの画素値の分布に関する滑らかさの拘束を導入して(数1)を解く問題に対しては、公知の解法、例えば有限要素法等の変分問題の解法を用いて計算することができる。
なお、ここでは複数の拘束条件の式について説明したが、これらの最適な組み合わせは、コスト、演算規模、回路規模等の装置の状況に応じて決定すればよい。例えば、画質が最もよくなるものを選択するようにすればよい。「画質が最もよくなる」とは、例えばその映像を確認する者の主観に基づいて決定することができる。
評価関数JRの一例を(数18)に示す。
Figure 2013223211
評価関数JRは、生成したい高解像度カラー画像(目的画像)fRを構成する赤色の画像の関数として定義される。ここで、(数18)右辺の第1項、第2項は、(数1)におけるべき指数Mを2としたものと同一である。
低解像度化画像および入力画像の対応画素位置における画素値の差の2乗和を、評価関数の評価条件として設定する((数18)の右辺第1項および第2項)。つまり、これらの評価条件は、低解像度化画像に含まれる各画素値を要素とするベクトルと、入力画像に含まれる各画素値を要素とするベクトルとの差分ベクトルの大きさを表す。
(数18)の右辺第3項は画像fRの画素値の分布に関する滑らかさの拘束を記述するものであり、これは画素配列を考慮したものであってもよい。この場合、R画像fRの画素値の分布に関する滑らかさの拘束として、xおよびyの2階偏微分は、例えば1,−2,1の3つの係数のフィルタとなり、その2乗は1,−4,6,−4,1の5つの係数のフィルタとなる。本実施形態ではx方向の滑らかさを考慮し、図3の画素配置において、図15に示すような、水平方向に隣接するR画素同士で滑らかさ拘束の演算を行う。これの定式化は、(数18)に示すとおり、ある行列QSRとfRとの積の2次ノルムとしても表現できるし、fRの要素から直接計算もできる。(数17)の行列QSRについて、前記の2階偏微分フィルタ(係数1,−2,1)に対応するものをQSR1、その2乗(係数1,−4,6,−4,1)に対応するものをQSR2とおいたとき、QSR1とfR、ならびにQSR2とfRの積の2次ノルムの2乗をfRの要素から直接求める形で表現すると、次のような形となる。
Figure 2013223211
Figure 2013223211
Figure 2013223211
(数20)および(数21)において、Rxytは位置(x,y)、時刻tにおけるR画素値を示す。
また、(数1)における評価関数JRにおいて、重み係数λLR、λSRを調整することにより、生成される画像の画質を調整することができる。すなわち、ノイズがランダムである場合、長時間露出のノイズレベルは短時間露出のノイズレベルと比較して、小さなものとなる。そのため、λLRを大きな重みとした場合、長時間露出に関する拘束条件を優先するため、ノイズ抑制効果が大きくなり、S/Nをより改善されることができる。一方、λSRを大きな重みとした場合、短時間露出に関する拘束条件を優先するため、ノイズ抑制効果はそれほど大きくないが、エッジ情報などの高周波成分が残った、解像度感のある画像を生成することができる。λLR、λSRの値は、3板撮影等で全画素読み出しした画素値が事前に用意できる場合には、生成画像のPSNR(Peak Signal to Noise Ratio)が最良となるように決めればよい。また、撮影シーンを解析することによって、重みの値を決定するようにしても構わない。
これは、例えば、画像の輝度値を検出することによって行うようにしてもかまわない。画像の輝度値が低い場合、ノイズレベルが高いと推定できる。そこで、画像の平均輝度値が閾値よりも低い場合、λLRの大きさをλSRと比較して大きくなるように設定することで、ノイズ抑制効果をあげ、また、画像の平均輝度値が閾値よりも低い場合、λSRの大きさをλLRと比較して大きくなるように設定することで、エッジ情報などの高周波成分が残るようにする。
また、例えば、時間的、または空間的な輝度のばらつきを検出することによって行うようにしてもかまわない。輝度のばらつきが大きい場合、ノイズレベルが高いと推定できる。そこで、輝度のばらつきが閾値よりも高い場合、λLRの大きさをλSRと比較して大きくなるように設定することで、ノイズ抑制効果をあげ、また、輝度のばらつきが閾値よりも低い場合、λSRの大きさをλLRと比較して大きくなるように設定することで、エッジ情報などの高周波成分が残るようにする。
以上のように、評価関数JRにおける重み係数を撮影シーンによって決定することにより、常に最適な画質の画像を生成することができる。
本実施形態では、長時間露出画像における、蓄積フレーム数を予め定めておくことを前提としているが、この決定方法について詳述する。ノイズがランダムなノイズである場合、蓄積フレーム数を多くすると、長時間露出のノイズレベルは短時間露出のノイズレベルと比較して、小さなものとなる。そのため、ノイズ抑制効果が大きくなり、S/Nをより改善することができる。一方、蓄積フレーム数を少なくすると、短時間露出画像により近い画像が生成されるため、ノイズ抑制効果はそれほど大きくないが、エッジ情報などの高周波成分が残った、解像度感のある画像を生成することができる。そこで、例えば、蓄積するフレーム数をユーザが指定するようにしてもかまわない。これは、制御部104にユーザインターフェイスを有することにより実現する。ユーザインターフェイスはカメラにおけるマニュアル絞り調整機能やマニュアル露出調整機能のような公知の構成でかまわない。前述のように、蓄積フレーム数によって画質が変化するため、このようなインターフェイスを有することにより、ユーザの嗜好に合わせた画像を生成することが可能になる。
G画像処理部403における処理は、R画像処理部402における処理に対してサンプリング過程と空間に対する滑らかさ拘束の形が異なる。図8は、前記のR画像処理部402の説明と同様に、図3に示す画素配列の左半分の画素群から画像分離部401によってG画素のみを取り出した場合の画素配列の図である。このとき、求めるべきG画像をfGとすると、fGは次式のように表される。
Figure 2013223211
上記(数22)のうち、長時間露出を求めるために必要なのは、位置(2,1)にあるG211およびG212、位置(4,1)にあるG411およびG412、位置(2,3)にあるG231およびG232、位置(4,3)にあるG431およびG432である。そこで、それらの画素値のみを抽出するための行列を以下のように定義することができる。
Figure 2013223211
行列H1Gは、長時間露出のサンプリング過程であることを考慮して設定される。すなわち、位置(2,1)における長時間露出の画素を得るためには、(x,y)=(2,1)の位置におけるt=1、2の各画素値を加算する必要がある。また、位置(4,1)における長時間露出の画素を得るためには、(x,y)=(4,1)の位置におけるt=1、2の各画素値を加算する必要がある。位置(x,y)=(2,3)および(4,3)の長時間露出の画素も同様である。これらによれば、長時間露出画像の撮像過程は以下のように定式化される。
Figure 2013223211
次に、短時間露出のサンプリング過程H2Gの定式化について、図8に示すG画素の配列の場合について考える。
この場合は短時間露出であるため、図3の画素配列の左半分における短時間露出画素Gsの画素値が、t=1および2について必要となる。
得られるG画像fGの要素は、(数22)の通りであるが、このうち短時間露出を求めるために必要なのは、位置(1,2)についてはG121およびG122、位置(3,2)についてはG321およびG322、位置(1,4)についてはG141およびG142、位置(3,4)についてはG341およびG342である。そこで、それらの画素値のみを抽出するための行列を以下のように定義することができる。
Figure 2013223211
(数25)の第1〜8列が時刻t=1に関し、第9〜16列が時刻t=2に関している。これらによれば、短時間露出ラインの撮像過程は以下のように定式化される。
Figure 2013223211
また、画像fGの画素値の分布に関する滑らかさの拘束は、前記R画像処理部402の(数19)〜(数21)と同じように表現できる。このとき、2階偏微分の1,−2,1の3つの係数のフィルタを、図9に示すような、隣接する2つの行にまたがるジグザグ型に適用する。つまり、(数20)と同様にG画素値から直接滑らかさ拘束項を計算する場合は、図9の画素配置において、G画素の滑らかさの拘束QG1を(数27)に示す形とする。
Figure 2013223211
また、R画像処理部402における処理と同様に、2階偏微分のフィルタの2乗は1,−4,6,−4,1の5つの係数のフィルタとなる。同様に図9(B)のような斜め方向のフィルタ演算を行う場合、G画像に対して(数21)に対応する式を立てると、フィルタ演算は(数27)の形となる。
Figure 2013223211
(数27)および(数28)において、Gxytは位置(x,y)、時刻tにおけるG画素値を示す。
B画像処理部404における処理は、R画像処理部402における処理に対してサンプリング過程と空間に対する滑らかさ拘束の形が異なる。図10は、前記のR画像処理部402およびG画像処理部403の説明と同様に、図3に示す画素配列の左半分の画素群から画像分離部401によってB画素のみを取り出した場合の画素配列の図である。このとき、求めるべきB画像をfBとすると、fBは次式のように表される。
Figure 2013223211
上記(数29)のうち、長時間露出を求めるために必要なのは、位置(2,2)にあるB221およびB222および位置(4,4)にあるB441およびB442である。そこで、それらの画素値のみを抽出するための行列を以下のように定義することができる。
Figure 2013223211
行列H1Bは、長時間露出のサンプリング過程であることを考慮して設定される。すなわち、位置(2,2)における長時間露出の画素を得るためには、(x,y)=(2,2)の位置におけるt=1,2の各画素値を加算する必要がある。また、位置(4,4)における長時間露出の画素を得るためには、(x,y)=(4,4)の位置におけるt=1,2の各画素値を加算する必要がある。これらによれば、長時間露出画像の撮像過程は以下のように定式化される。
Figure 2013223211
次に、短時間露出のサンプリング過程H2Bの定式化について、図10に示すB画素の配列の場合について考える。
この場合は短時間露出であるため、図3の画素配列の左半分における短時間露出画素Bsの画素値が、t=1および2について必要となる。
得られるB画像fBの要素は、(数29)の通りであるが、このうち短時間露出を求めるために必要なのは、位置(4,2)におけるB421およびB422、位置(2,4)におけるB241およびB242である。そこで、それらの画素値のみを抽出するための行列を以下のように定義する。
Figure 2013223211
(数32)の第1〜4列が時刻t=1に関し、第5〜8列が時刻t=2に関している。これらによれば、短時間露出ラインの撮像過程は以下のように定式化される。
Figure 2013223211
また、画像fBの画素値の分布に関する滑らかさの拘束は、2階偏微分のフィルタを、図16(A)に示すように同一の行に属するB画素に水平方向に適用する。R画像処理部402における(数19)、あるいはG画像処理部403における(数27)と同様の式を立てると、B画素の滑らかさの拘束QB1は(数34)に示す形で表現できる。
Figure 2013223211
また、R画像処理部402およびG画像処理部403における処理と同様に、2階偏微分のフィルタの2乗を考えた場合、フィルタ演算は(数28)の形で与えられる。
Figure 2013223211
同様に、(数34)および(数35)において、Bxytは位置(x,y)、時刻tにおけるB画素値を示す。
また、本実施形態に係る単板カラー固体撮像素子102のカラーフィルタ配列は、図2に示されるものに限定されない。例えば、図2中の破線で囲まれた4画素について、図20に示す配列であってもかまわない。
以上説明したように、実施形態1によれば、単板撮像素子に画素ごとの露出時間の個別設定の機能を付加し、画素毎に長時間蓄積された入力画像から新たな画像を生成することによって、撮像時に光量を確保しつつ高解像度かつ高フレームレートで、動きぶれの少ない画像を推定し生成することができる。
さらに、本実施形態では、画素値の空間的滑らかさに関する拘束条件を、RおよびB画像については水平方向(図15(A)および図16(A))、G画像については45°の角度の一方向(図9)に限定することにより、滑らかさ拘束計算にかかる演算回数を低減している。また隣接する短時間露光画素と長時間露光画素を用いて滑らかさ拘束を適用するため、長時間露光画素の動きぶれ低減が容易になり、S/Nをより改善することができる。
また、R/G/B別々に処理を行なうことで、負の色相関が存在する被写体に関しても、画像を劣化させることなく、動きぶれの少ない画像を推定し生成することができる。
なお、本実施形態において、画素値の空間的な滑らかさに関する拘束条件の適用範囲は上述の説明に限定されるものではない。R画像処理部402については、例えば図15(B)に示すように、同一水平ライン上のR画素でなく垂直ライン上のR画素としてもかまわないし、その両方を用いてもかまわない。垂直ライン上の同色画素を用いる場合は、前記の(数20)に相当するQR1、(数21)に相当するQR2は次のように表される。
Figure 2013223211
Figure 2013223211
同一水平ライン上のR画素と同一垂直ライン上のR画素の両方を用いる場合は、次のように表現できる。
Figure 2013223211
Figure 2013223211
B画像処理部404についても、R画像処理部402と同様、図16(B)に示すような同一垂直ライン上のB画素を用いたり、また水平ライン上のB画素と垂直ライン上のB画素の両方を用いることができる。それぞれの場合のQB1およびQB2((数34)および(数35))は、同一垂直ライン上のB画素を用いる場合は(数40)と(数41)、水平・垂直の両方を用いる場合は(数82)と(数83)によって表される。
Figure 2013223211
Figure 2013223211
Figure 2013223211
Figure 2013223211
G画像処理部403については、図9に示すとおり、画素値の空間的な滑らかさの拘束を45°の方向に適用するが、これは、図19に示すような、135°の方向に適用するのでもかまわないし、それらの両方を併用してもかまわない。図19の方向に滑らかさ拘束を用いる場合は、QG1およびQG2はそれぞれ(数44)、(数45)のように表され、図9の方向と図19の方向を併用する場合は、(数45)および(数47)のように表される。
Figure 2013223211
Figure 2013223211
Figure 2013223211
Figure 2013223211
このような構成にすると、特に画素値の空間的な滑らかさの拘束を(数38)、(数39)、(数42)、(数43)、(数46)および(数47)に示す形にした場合に、滑らかさ拘束をxyの二次元方向の広範囲の画素を用いて適用することでより大きなノイズ平滑化効果が得られ、さらなるS/Nの改善が可能となる。
なお、本実施形態にかかるR画像処理部402、G画像処理部403およびB画像処理部404において、(数4)によって得られる連立方程式を解くことで出力画像fR、fGまたはfBを得るが、この連立方程式の解法は、図5に示した共役勾配法に限られるものではない。以下、R画像処理部402を例にとり、他の解法の例を示す。
(数1)においてM=2とし、Qとして(数21)の第2式を用いると、評価式JRはfRの2次式となる。評価式を最小化するfRの計算は、(数48)により、fRについての連立方程式の計算に帰着する。
Figure 2013223211
ここで、解くべき連立方程式を(数49)のようにおく。
Figure 2013223211
(数49)において、fRは生成する画素数(1フレームの画素数×処理するフレーム数)分の要素を持つため、(数49)の計算量は通常、非常に大規模になる。このような大規模な連立方程式の解法として、共役勾配法や最急降下法等の繰り返し計算により解fRを収束させる方法(繰り返し法)が一般的に用いられる。
ところが、(数49)においては、評価関数がサンプリング過程の拘束項と空間的な滑らかさ拘束項だけであるため、処理がコンテンツに依存しない。このことを利用すると、連立方程式(数49)の係数行列Aの逆行列をあらかじめ計算でき、これを用いることで直接法により画像処理を行うようにできる。
(数21)に示す滑らかさ拘束を用いる場合、xおよびyの2階偏微分は、例えば、(数19)に示すように1,−2,1の3つの係数のフィルタとなり、その2乗は1,−4,6,−4,1の5つの係数のフィルタとなる。これらの係数は、水平方向のフーリエ変換と逆変換とで係数行列を挟むことにより、対角化することができる。同様に、長時間露出のサンプリング過程の拘束も、時間方向のフーリエ変換と逆フーリエ変換とで係数行列を挟むことにより、対角化することができる。すなわち、(数50)のように行列をΛと置くことができる。
Figure 2013223211
これにより、一行あたりの非ゼロ係数の数を係数行列Aと比べて低減させることができる。その結果、Λの逆行列Λ-1の計算が容易になる。そして、(数51)および(数52)により、繰り返し計算を行わずに、fRをより少ない演算量と回路規模で求めることができる。
Figure 2013223211
Figure 2013223211
なお、本実施形態におけるR画像処理部402、G画像処理部403およびB画像処理部404は、それぞれ、別々のハードウェア構成である必要はなく、1つの単色画像処理部が時分割で各処理を行ってもよい。
(実施形態2)
本発明にかかる撮像処理装置では、R画像処理部402、G画像処理部403およびB画像処理部404における画像処理法として、出力画像f(fR、fG、fB)に含まれる画像の動きの分布に関する滑らかさの拘束を用いることができる。本実施形態では、動きの分布の滑らかさの拘束を用いた処理方法について述べる。
本実施形態にかかるカラー画像処理部105の構成を図11に示す。図中の画像分離部1101と画像統合部1108の機能は、第1実施形態における画像分離部401と画像統合部405のものと同一である。本実施形態では、R画像生成部1102、G画像生成部1104ならびにB画像生成部1106に対し、それぞれR動き検出部1103、G動き検出部1105ならびにB動き検出部1107が付加されている。
図11におけるR動き検出部1103、G動き検出部1105とB動き検出部1107で行われる処理は、基本的に同一である。以下R動き検出部1103を例にとって詳細を説明する。R動き検出部1103は、1フレーム期間露出されて得られた画素信号によって形成される画像(短時間露出画像)を受け取る。R動き検出部1103は短時間露出画像を利用して、ブロックマッチング、勾配法、位相相関法等の既存の公知技術によって、短時間露出で撮影された画素値から動き(オプティカルフロー)を検出する。公知技術として、例えばP. Anandan. “Computational framework and an algorithm for the measurement of visual motion”, International Journal of Computer Vision, Vol. 2, pp. 283−310, 1989が知られている。
図12(a)および(b)は、ブロックマッチングによって動き検出を行うときの基準フレームと参照フレームとを示している。R動き検出部1103は、基準とするフレーム(動きを求めるべく着目している時刻tにおける画像)内に、図12(a)に示す窓領域Aを設定し、窓領域内のパターンと類似するパターンを参照フレーム内で探索する。参照フレームとして、例えば着目フレームの次のフレームが利用されることが多い。
探索範囲は、図12(b)に示すように、通常、移動量ゼロの位置Bを基準に予め一定の範囲Cが設定される。また、パターンの類似の度合い(程度)は、(数53)に示す残差平飽和(SSD:Sum of Square Differrences)や、(数54)に示す残差絶対値和(SAD:Sum of Absoluted Differences)を評価値として計算することによって評価する。
Figure 2013223211
Figure 2013223211
(数53)および(数54)において、I(x、y、t)は画像すなわち画素値の時空間的な分布であり、x,y∈Wは、基準フレームの窓領域内に含まれる画素の座標値を意味する。
R動き検出部1103は、探索範囲内で(u,v)を変化させることにより、上記評価値を最小とする(u,v)の組を探索し、これをフレーム間での動きベクトルとする。具体的には、窓領域の設定位置を順次シフトさせることによって、動きを画素毎もしくはブロック毎(例えば8画素×8画素)に求め、動きベクトルを生成する。
上記の様にして得られた(数53)または(数54)を最小にする(u,v)の近傍での(u,v)の値の分布に対して、1次ないし2次関数を当てはめる(等角フィッテング法やパラボラフィッティング法として知られる公知の技術)ことによって、サブピクセル精度の動き検出を行う。
次に、本実施形態におけるR画像生成部1102、G画像生成部1104およびB画像生成部1106での処理内容の、R画像fR、G画像fGあるいはB画像fBに含まれる画像の動きの分布に関する滑らかさの拘束について、R画像生成部1102を例にとり説明する。
R画像fRに含まれる画像の動きの分布に関する滑らかさの拘束としては、下記(数55)または(数56)を用いる。
Figure 2013223211
Figure 2013223211
ここで、uは動画像fRから得られる各画素についての動きベクトルのx方向の成分を要素とする縦ベクトル、vは動画像fRから得られる各画素についての動きベクトルのy方向の成分を要素とする縦ベクトルである。
Rから得られる画像の動きの分布に関する滑らかさの拘束としては、(数55)、(数56)に限らず、例えば(数57)、(数58)に示す1階または2階の方向微分としてもよい。
Figure 2013223211
Figure 2013223211
さらに、(数59)〜(数62)に示すように、(数55)〜(数58)の拘束条件を、fRの画素値のこう配に応じて適応的に変化させてもよい。これにより、画像内のエッジ(輝度変化が不連続な境界)部分に対する滑らかさ拘束の影響を、画像の平坦部分と比べて小さくすることができるため、画像内のエッジをより鮮明に再現することができる。
Figure 2013223211
Figure 2013223211
Figure 2013223211
Figure 2013223211
ここで、w(x,y)は、fRの画素値のこう配に関する重み関数と同一であり、(数15)に示す画素値のこう配の成分の、べき乗和、または、(数16)に示す方向微分の、べき乗によって定義される。
このような重み関数を導入することにより、fRの動き情報が必要以上に平滑化されることを防ぐことができ、その結果、新たに生成される画像fRが必要以上に平滑化されることを防ぐことができる。
(数55)〜(数62)に示したような、画像fRから得られる動きの分布に関する滑らかさの拘束を導入して(数1)を解く問題に関しては、fRについての滑らかさの拘束を用いる場合と比較して複雑な計算が必要となる。新たに生成すべき画像fRと動き情報(u,v)が相互に依存するためである。
この問題に対しては、公知の解法、例えばEMアルゴリズム等を用いた変分問題の解法を用いて計算することができる。その際、繰り返し計算に、新たに生成すべき画像fRと動き情報(u,v)の初期値が必要になる。
Rの初期値としては、入力画像の補間拡大画像を用いればよい。一方、動き情報(u,v)としては、動き検出部201において(数1)ないし(数2)を計算して求めた動き情報を用いる。その結果、カラー画像処理部105が、上述のごとく、(数55)〜(数62)に示したような、画像fRから得られる動きの分布に関する滑らかさの拘束を導入して(数1)を解くことにより、処理結果の画質を向上させることができる。
R画像生成部1102における処理は、第1実施形態の(数10)〜(数15)、(数18)、(数19)に示した画素値の分布に関する滑らかさの拘束のいずれかと、(数55)〜(数62)に示した動きの分布に関する滑らかさの拘束のいずれかの両方を組み合わせて、(数63)のように同時に用いることができる。
Figure 2013223211
ここで、QfはfRの画素値のこう配に関する滑らかさの拘束、QuvはfRから得られる画像の動きの分布に関する滑らかさの拘束、λ1およびλ2はQfとQuvの拘束に関する重みである。
また、動きに関する拘束は、(数55)〜(数62)に示した動きベクトルの分布の滑らかさに関するものに限らず、対応点間の残差(動きベクトルの始点と終点間における画素値の差)を評価値として、これを小さくするようにしてもよい。対応点間の残差は、fRを関数fR(x,y,t)として表すと、(数64)のように表すことができる。
Figure 2013223211
Rをベクトルとして、画像全体について考えると、各画素における残差は下記(数65)に示すようにベクトル表現することができる。
Figure 2013223211
残差の平方和は下記(数66)に示すように表すことができる。
Figure 2013223211
(数65)、(数66)において、HmはベクトルfRの要素数(時空間の総画素数)×fRの要素数の行列である。Hmでは、各行において、動きベクトルの視点と終点に相当する要素だけが0でない値を持ち、それ以外の要素は0の値を持つ。動きベクトルが整数精度の場合、視点と終点に相当する要素が、それぞれ、−1と1の値を持ち、他の要素は0である。
画素値の分布に関する滑らかさの拘束と、画像の動きの分布に関する滑らかさの拘束の両方を導入して(数1)を解く問題も、公知の解法(例えばEMアルゴリズム等を用いた変分問題の解法)を利用することができる。
(数66)をQmとおき、(数63)と組み合わせて拘束条件を(数67)のようにしてもよい。
Figure 2013223211
ここで、λ3は拘束条件Qmに関する重みである。
本実施形態において、図11中の画像分離部1101によって得られるR短時間画像、G短時間画像およびB短時間画像から動き検出を行う場合、例えば線形補間等の補間拡大処理により各色成分画像の欠損部分を補った上で行えばよい。
なお、本実施形態における動き検出では、図11に示すように、R、G、Bそれぞれの色成分の短時間露出画像を補間拡大した画像から、それぞれの色に対して別々に動き情報を求めてもよいし、例えばR、G、Bすべての色成分の短時間露出画像から輝度画像を生成し、輝度画像上で全色成分の動き情報を一度に求め、それぞれの色成分の処理に用いてもよい。この場合は、例えば図13のように、画像分離部1301によってRGB各色成分に分離する前に動き検出を行い、そこで求められた動き情報を各色成分の画像生成部に提供することができる。
動きベクトルがサブピクセル精度の場合には、動きベクトルのサブピクセル成分の値に応じて、終点近傍の複数の画素に相当する複数の要素が値を持つことになる。
以上述べた方法により、R動き検出部1103、G動き検出部1105およびB動き検出部1107、あるいは動き検出部1302によって、RGBの短時間露出の動画像から抽出した動き情報を用いることにより、ベイヤ配列の撮像素子によって撮像されたRGBの動画像をカラー画像処理部105で高時空間解像度化することができる。
(実施形態3)
本発明にかかる撮像処理装置にかかる画像処理は、前記実施形態1および2に記載したような、RGBの色成分ごとに別個に処理する方式に限らず、RGB全色成分を一度に処理するような構成にしてもかまわない。
本実施形態においては、このような3色成分を同時に処理するような場合の撮像処理装置の構成について述べる。
本実施形態にかかる撮像処理装置で行う画像処理は、連立方程式を解くという点で前記実施形態1および2と同じである(例えば実施形態1における(数4))。それらの例と異なる点は、本実施形態の構成では実施形態1および2で用いていた画像分離部401あるいは1101、1301を有しないこと、サンプリング過程を記述する式の形が異なること、および空間的な画素値の滑らかさ拘束の形状が異なることである。なお、本実施形態においても、前記第2実施形態のように、画像中の動きの情報を用いることができる。このとき、各画素の動きの検出は、図13の構成のときに行う方法と同一の方法で実現できる。
図14は、図3に示す画素配列の左半分の画素群を取り出した図であり、いま画像処理によりこれらの画素の値を求めることを考える。本実施形態においては、図中に示される4×4画素の値を一度に求める。このとき、求めるべきRGB画像をfとすると、fは次式のように表される。
Figure 2013223211
上記(数68)のうち、長時間露光を求めるために必要なのは、位置(1,1)にあるR111およびR112、位置(2,1)にあるG211およびG212、位置(4,1)にあるG411およびG412、位置(2,2)にあるB221およびG222、位置(3,2)にあるG231およびG232、位置(3,3)にあるR331およびR332、位置(4,3)にあるG431およびG432、位置(4,4)にあるB441およびG442である。そこで、それらの画素値のみを抽出するための行列を以下のように定義することができる。
Figure 2013223211
これによれば、長時間露光画像の撮像過程は以下のように定式化される。
Figure 2013223211
次に、短時間露光のサンプリング過程H2の定式化について、図14に示す画素配列の場合について考える。
得られるRGB画像fの要素は、(数68)の通りであり、このうち短時間露光を求めるために必要なのは、位置(3,1)についてはR311およびR312、位置(1,2)についてはG121およびG122、位置(3,2)についてはG321およびG322、位置(4,2)についてはB421およびB422、位置(1,3)についてはR131およびR132、位置(4,1)についてはG141およびG142、位置(2,4)についてはG241およびG242、位置(3,4)についてはG341およびG342である。そこで、それらの画素値のみを抽出するための行列を以下のように定義することができる。
Figure 2013223211
(数71)の第1〜16列が時刻t=1に関し、第17〜32列が時刻t=2に関している。これらによれば、短時間露光画素の撮像過程は以下のように定式化される。
Figure 2013223211
本実施形態においても、各画素値を求める際に空間的な画素値の滑らかさの拘束条件を適用することができる。本実施形態の構成では、RGBすべての色成分の画素値を一度に求めるが、このときの空間的滑らかさ拘束は、前記第1実施形態のような、各色成分ごとに個別に処理する方法(第1実施形態における(数19)、(数20)、(数25)、(数28)、(数34)、(数35))でも可能であるし、RGBの3色が張る空間から別の3次元空間に変換し、その空間上で適用することも可能である。以下、RGB空間を他の空間に変換したうえで空間的滑らかさ拘束を適用する場合について説明する。
RGB画像fの画素値の分布に関する滑らかさの拘束としては、(数73)もしくは(数74)の拘束式を用いる。
Figure 2013223211
Figure 2013223211
この拘束条件Qは、評価関数Jの一部を構成する。評価関数Jは、第1実施形態の(数1)と同様の形であるが、RGB全色の画素値を対象とするため、(数1)における評価関数JRをJと記す。
なお、(数73)、(数74)で||はベクトルのノルムを表す。べき指数mの値は、前記第1実施形態での説明と同様に、演算量の観点から1または2が望ましい。ここで、Ciは以下の式でfの要素のR,G,B値を変換したものである。
Figure 2013223211
(数75)において、C1、C2、C3を一般的な画像におけるRGBの画素値の分布の第1主成分から、第3主成分にすることにより、滑らかさ拘束についての正則化パラメータの調整をRGB空間で行う場合よりも容易にできる。すなわち、C1成分は輝度にほぼ等しく、C2、C3成分は2つの色成分とみなせ、個別にλciを調整することによって、新たに生成される画像に対する滑らかさ拘束の各項の影響を制御できる。λC1からλC3の値は、3板撮影等で全画素読み出しした画素値が事前に用意できる場合には、生成画像のPSNR(Peak Signal to Noise Ratio)が最良となるように決めればよい。
なお、PSNRは(数76)で定義される。
Figure 2013223211
ここで、fmaxは画素値の最大値(例えば、8ビット時255、10ビット時1023)であり、σは正解画像と生成画像との差の標準偏差である。
一方、そうでない場合には、上記の値をもとにマニュアル操作で新たに生成した画質をみながらλciを決めればよい。
なお、上記の偏微分値∂Ci/∂x、∂Ci/∂y、∂2i/∂x2、∂2i/∂y2は、着目画素近傍の画素値による差分展開により、例えば(数77)により近似計算できる。
Figure 2013223211
差分展開は上記(数77)に限らず、例えば(数78)の様に、近傍の他の画素を参照するようにしてもよい。
Figure 2013223211
(数76)は(数77)による計算値に対して、近傍で平均化することになる。これにより、空間解像度は低下するが、ノイズの影響を受けにくくできる。さらに、両者の中間的なものとして、0≦α≦1の範囲のαで重み付けをして、以下の式を採用してもよい。
Figure 2013223211
差分展開の計算方法は、処理結果の画質がより改善されるようにノイズレベルに応じてαを予め決めて行ってもよいし、もしくは、回路規模や演算量を少しでも小さくするために、(数77)を用いてもよい。
なお、画像fの画素値の分布に関する滑らかさの拘束としては、(数73)、(数74)に限らず、例えば、(数80)に示す2階の方向微分の絶対値のm乗を用いても良い。
Figure 2013223211
ここで、ベクトルnminおよび角度θは1階の方向微分の2乗が最小になる方向であり、下記(数81)によって与えられる。
Figure 2013223211
さらに、画像fの画素値の分布に関する滑らかさの拘束としては、下記(数82)から(数84)のいずれかのQを用いて、fの画素値のこう配に応じて拘束条件を適応的に変化させてもよい。なお、こう配とは 画像fの画素値の分布関数fを位置について1階微分することによって得られる。
Figure 2013223211
Figure 2013223211
Figure 2013223211
(数82)から(数84)において、w(x,y)は画素値のこう配の関数であり、拘束条件に対する重み関数である。例えば、下記(数85)に示す画素値のこう配成分のべき乗和が、大きい場合にはw(x,y)の値が小さく、逆の場合にはw(x,y)の値が大きくなるようにすると、fのこう配に応じて拘束条件を適応的に変化できる。
Figure 2013223211
このような重み関数を導入することにより、新たに生成される画像fが必要以上に平滑化されることを防ぐことができる。
また、(数85)に示す輝度こう配の成分の2乗和の代わりに、(数86)に示す方向微分の、べき乗の大小によって、重み関数w(x,y)を定義してもよい。
Figure 2013223211
ここで、ベクトルnmaxおよび角度θは方向微分が最大になる方向であり、下記(数87)によって与えられる。
Figure 2013223211
(数73)、(数74)、(数78)〜(数84)に示したような、動画像fの画素値の分布に関する滑らかさの拘束を導入する場合は、前記第1実施形態と同様に、公知の解法、例えば有限要素法等の変分問題の解法を用いて計算することができる。
本実施形態により、(数75)に示すように各色成分間の相関を画像処理に導入することができ、特に正の色相関が存在する被写体に関して、より高画質の動きぶれの少ない画像を推定し生成することができる。
以上説明してきたように、本発明の実施形態における撮像処理装置によれは、所定のフレームレートに対応する露出時間で露光して得られた画素信号が読み出される短時間露出画像と比較し、前記短時間露出画像よりもフレームレートが低くより長い露出時間で読み出す画素を配置することにより、撮像時に蓄積する光量を増加し、より高いS/Nの画像を得ることができる。また、すべての画素を低フレームレート・長時間露出で読み出した画像の動きぶれ除去処理を行う場合に比べ、短時間露出の画素を配置し、読み出し信号に対して画像復元処理を行うことにより、被写体の動きに起因する色にじみを抑制した画像信号を得ることができる。
本発明の撮像装置および処理装置は、低光量時の高解像度撮影や小型画素による撮像に有用である。
また、本発明は、画像処理プログラムとしても適用が可能である。画像処理プログラムは、例えばコンピュータに画像処理方法のステップを実行させるプログラムであり、例えば一時的でなく有形の記録媒体に記録され得る。
100 撮像処理装置
101 光学系
102 単板カラー撮像素子
103 読み出し制御部
104 制御部
105 画像処理部
401 画像分離部
402 R画像処理部
403 G画像処理部
404 B画像処理部

Claims (10)

  1. 2個の第1色画素、1個の第2色画素、および1個の第3色画素がベイヤ配列を形成するように配列された第1画素ユニットと、2個の第1色画素、1個の第2色画素、および1個の第3色画素がベイヤ配列を形成するように配列された第2画素ユニットとが行および列状に交互に配列された単板カラー撮像素子であって、
    前記第1画素ユニットにおける前記2個の第1色画素の一方、前記第2色画素および前記第3色画素、ならびに前記第2画素ユニットにおける前記2個の第1色画素の一方であって前記第1画素ユニットにおける前記第1色画素の前記一方と同じ行に位置する第1色画素からは画素値を第1のフレームレートで読み出し、前記第1画素ユニットにおける前記2個の第1色画素の他方、ならびに前記第2画素ユニットにおける前記2個の第1色画素の他方、前記第2色画素および前記第3色画素からは画素値を、前記第1のフレームレートよりも低い第2のフレームレートで読み出することができる、単板カラー撮像素子と、
    前記第1のフレームレートで読み出された画素値と、前記第2のフレームレートで読み出された画素値とに基づいて、前記第1のフレームレートの新たな動画像を生成する画像処理部と、
    を備え、
    前記画像処理部は、
    前記第1のフレームレートで読み出された画素値に基づいて得られた前記第1の色成分の動画像、前記第2の色成分の動画像または前記第3の色成分の動画像と、前記新たな動画像を前記第1のフレームレートでサンプリングして得られた動画像との第1の差と、
    前記第2のフレームレートで読み出された画素値に基づいて得られた前記第1の色成分の動画像、前記第2の色成分の動画像または前記第3の色成分の動画像と、前記新たな動画像を前記第2のフレームレートでサンプリングして得られた動画像との第2の差と、
    前記新たな動画像における画素値の分布の変化が少なくなるほど、または前記新たな動画像における前記画素値の変化が一定になるほど、小さくなる拘束条件項と、
    を含む評価式を設定し、
    前記第1色画素についての前記拘束条件項を、前記単板カラー固体撮像素子の斜め方向における画素値を用いて算出し、かつ、前記第2色画素および前記第3色画素についての前記拘束条件項を、前記単板カラー固体撮像素子の垂直および水平方向における画素値を用いて算出し、
    前記評価式を最小化する動画像を、前記新たな動画像として求める、撮像処理装置。
  2. 前記画像処理部は、
    前記第1色画素から前記第1のフレームレートで読み出された画素値と、前記第1色画素から前記第2のフレームレートで読み出された画素値とに基づいて、第1のフレームレートの第1色動画像を生成する第1の単色画像処理部と、
    前記第2色画素から前記第1のフレームレートで読み出された画素値と、前記第2色画素から前記第2のフレームレートで読み出された画素値とに基づいて、前記第1のフレームレートの第2色動画像を生成する第2の単色画像処理部と、
    前記第3色画素から前記第1のフレームレートで読み出された画素値と、前記第3色画素から前記第2のフレームレートで読み出された画素値とに基づいて、前記第1のフレームレートの第3色動画像を生成する第3の単色画像処理部と、
    を備え、
    前記第1、第2および第3動画像から前記カラー動画像を生成する、請求項1に記載の撮像処理装置。
  3. 前記画像処理部は、
    前記第1の単色画像処理部から出力された前記第1色動画像と、前記第2の単色画像処理部から出力された前記第2色動画像と、前記第3の単色画像処理部から出力された前記第3色動画像とを格納するメモリを備える、請求項2に記載の撮像処理装置。
  4. 前記画像処理部は、
    前記評価式は、前記第1の差、第2の差、および拘束条件項の各々に乗算された重み係数を含む、請求項1に記載の撮像処理装置。
  5. 前記第1色画素、第2色画素および第3色画素は、それぞれ、緑色画素、赤色画素および青色画素である、請求項1から4のいずれかに記載の単板カラー固体撮像素子。
  6. 前記画像処理部は、
    前記第1のフレームレートで読み出された画素値に基づいて得られた前記第1色成分の動画像、前記第2色成分の動画像または前記第3色成分の動画像を利用して、前記被写体の動きを検出する動き検出部と、
    前記動きの検出結果を利用して前記新たな動画像の動きの分布に関する拘束条件項を設定し、前記動きの分布に関する拘束条件項を前記評価式に含める、請求項1から5のいずれかに記載の撮像処理装置。
  7. 単板カラー撮像素子から得られる画素値に基づいて画像処理を行う画像処理方法であって、
    前記単板カラー撮像素子は、
    2個の第1色画素、1個の第2色画素、および1個の第3色画素がベイヤ配列を形成するように配列された第1画素ユニットと、2個の第1色画素、1個の第2色画素、および1個の第3色画素がベイヤ配列を形成するように配列された第2画素ユニットとが行および列状に交互に配列された単板カラー撮像素子であって、
    前記第1画素ユニットにおける前記2個の第1色画素の一方、前記第2色画素および前記第3色画素、ならびに前記第2画素ユニットにおける前記2個の第1色画素の一方であって前記第1画素ユニットにおける前記第1色画素の前記一方と同じ行に位置する第1色画素からは画素値を第1のフレームレートで読み出し、前記第1画素ユニットにおける前記2個の第1色画素の他方、ならびに前記第2画素ユニットにおける前記2個の第1色画素の他方、前記第2色画素および前記第3色画素からは画素値を、前記第1のフレームレートよりも低い第2のフレームレートで読み出することができ、
    前記単板カラー撮像素子によって前記第1のフレームレートで読み出された画素値と、前記第2のフレームレートで読み出された画素値とを取得するステップと、
    前記第1のフレームレートで読み出された前記画素値と、前記第2のフレームレートで読み出された画素値とに基づいて、前記第1のフレームレートの新たな動画像を生成するステップと、
    を含み、
    前記新たな動画像を生成するステップにおいて、
    前記第1のフレームレートで読み出された画素値に基づいて得られた前記第1の色成分の動画像、前記第2の色成分の動画像または前記第3の色成分の動画像と、前記新たな動画像を前記第1のフレームレートでサンプリングして得られた動画像との第1の差と、
    前記第2のフレームレートで読み出された画素値に基づいて得られた前記第1の色成分の動画像、前記第2の色成分の動画像または前記第3の色成分の動画像と、前記新たな動画像を前記第2のフレームレートでサンプリングして得られた動画像との第2の差と、
    前記新たな動画像における画素値の分布の変化が少なくなるほど、または前記新たな動画像における前記画素値の変化が一定になるほど、小さくなる拘束条件項と、
    を含む評価式を設定し、
    前記第1色画素についての前記拘束条件項を、前記単板カラー固体撮像素子の斜め方向における画素値を用いて算出し、かつ、前記第2色画素および前記第3色画素についての前記拘束条件項を、前記単板カラー固体撮像素子の垂直および水平方向における画素値を用いて算出し、
    前記評価式を最小化する動画像を、前記新たな動画像として求める、画像処理方法。
  8. 前記第1のフレームレートの新たな動画像を生成するステップは色ごとに実行し、その後、前記第1のフレームレートのカラー画像を生成するステップを含む、請求項7に記載の画像処理方法。
  9. 単板カラー撮像素子から得られる画素値に基づいて画像処理を行うための画像処理プログラムであって、
    前記単板カラー撮像素子は、
    2個の第1色画素、1個の第2色画素、および1個の第3色画素がベイヤ配列を形成するように配列された第1画素ユニットと、2個の第1色画素、1個の第2色画素、および1個の第3色画素がベイヤ配列を形成するように配列された第2画素ユニットとが行および列状に交互に配列された単板カラー撮像素子であって、
    前記第1画素ユニットにおける前記2個の第1色画素の一方、前記第2色画素および前記第3色画素、ならびに前記第2画素ユニットにおける前記2個の第1色画素の一方であって前記第1画素ユニットにおける前記第1色画素の前記一方と同じ行に位置する第1色画素からは画素値を第1のフレームレートで読み出し、前記第1画素ユニットにおける前記2個の第1色画素の他方、ならびに前記第2画素ユニットにおける前記2個の第1色画素の他方、前記第2色画素および前記第3色画素からは画素値を、前記第1のフレームレートよりも低い第2のフレームレートで読み出することができ、
    コンピュータに、
    前記単板カラー撮像素子によって前記第1のフレームレートで読み出された画素値と、前記第2のフレームレートで読み出された画素値とを取得するステップと、
    前記第1のフレームレートで読み出された前記画素値と、前記第2のフレームレートで読み出された画素値とに基づいて、前記第1のフレームレートの新たな動画像を生成するステップと、
    を実行させ、
    前記新たな動画像を生成するステップにおいて、
    前記第1のフレームレートで読み出された画素値に基づいて得られた前記第1の色成分の動画像、前記第2の色成分の動画像または前記第3の色成分の動画像と、前記新たな動画像を前記第1のフレームレートでサンプリングして得られた動画像との第1の差と、
    前記第2のフレームレートで読み出された画素値に基づいて得られた前記第1の色成分の動画像、前記第2の色成分の動画像または前記第3の色成分の動画像と、前記新たな動画像を前記第2のフレームレートでサンプリングして得られた動画像との第2の差と、
    前記新たな動画像における画素値の分布の変化が少なくなるほど、または前記新たな動画像における前記画素値の変化が一定になるほど、小さくなる拘束条件項と、
    を含む評価式を設定し、
    前記第1色画素についての前記拘束条件項を、前記単板カラー固体撮像素子の斜め方向における画素値を用いて算出し、かつ、前記第2色画素および前記第3色画素についての前記拘束条件項を、前記単板カラー固体撮像素子の垂直および水平方向における画素値を用いて算出し、
    前記評価式を最小化する動画像を、前記新たな動画像として求める、画像処理プログラム。
  10. 前記第1のフレームレートの新たな動画像を生成するステップは色ごとに実行し、その後、前記第1のフレームレートのカラー画像を生成するステップを含む、請求項9に記載の画像処理プログラム。
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