JP4326314B2 - 太陽電池の製造方法 - Google Patents

太陽電池の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4326314B2
JP4326314B2 JP2003409189A JP2003409189A JP4326314B2 JP 4326314 B2 JP4326314 B2 JP 4326314B2 JP 2003409189 A JP2003409189 A JP 2003409189A JP 2003409189 A JP2003409189 A JP 2003409189A JP 4326314 B2 JP4326314 B2 JP 4326314B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
semiconductor substrate
gas
gas supply
solar cell
heater
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003409189A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005175005A (ja
Inventor
彰 宮澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2003409189A priority Critical patent/JP4326314B2/ja
Publication of JP2005175005A publication Critical patent/JP2005175005A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4326314B2 publication Critical patent/JP4326314B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Landscapes

  • Photovoltaic Devices (AREA)

Description

本発明は太陽電池の製造方法に関し、特に出力を向上させた太陽電池の製造方法に関する。
近年、エネルギ資源の枯渇の問題や大気中の二酸化炭素の増加のような地球環境問題からクリーンなエネルギの開発が望まれている。特に、太陽電池を用いた太陽光発電が、地球環境問題を解決することができる新しいエネルギ源として開発、実用化され、発展の道を歩んでいる。
図7の模式的断面図に従来の太陽電池の製造工程の一例の一連の流れを示す。まず、図7(A)において、p型のシリコン等からなる半導体基板101の製造時に生じる表面の加工変質層を除去し、半導体基板101の表面に微細なピラミッド状の凹凸を含むテクスチャ表面を形成するため、半導体基板101を水酸化ナトリウムを含む水溶液(NaOH水溶液)中に浸漬することによって、半導体基板101のエッチング処理を行なう。
次に、図7(B)に示すように、リン(P)等のn型の拡散源を含むドーパント液102を半導体基板101の表面に塗布する。
そして、ドーパント液102が塗布された半導体基板101を熱処理することによって、図7(C)に示すように、半導体基板101の受光面側にn+層103が形成される。
その後、図7(D)に示すように窒化シリコンからなる反射防止膜104をプラズマCVD法等を用いてn+層103上に成膜する。
次いで、図7(E)に示すように、半導体基板101の受光側の表面(以下、「受光面」という。)と反対側の面(以下、「裏面」という。)にアルミニウム(Al)を含む導電性ペースト(以下、「Alペースト」という。)105を塗布する。
続いて、半導体基板101を焼成炉で加熱することによって、図7(F)に示すように、半導体基板101の裏面にAl電極106が形成されると共にAlが半導体基板101中に拡散することによってp+層107が形成される。
ここで、図8に、図7(F)に示すp+層107の形成に用いられる焼成炉の模式的な断面図を示す。図8に示す焼成炉112において、Alペースト105が塗布された半導体基板101は、焼成炉112内にベルト113によって図8が記載されている紙面の裏側から表側へ搬入される。そして、焼成炉112内において、半導体基板101は、半導体基板101の受光面側にあるヒータ114および半導体基板101の裏面側にあるヒータ115によって加熱される。ここで、半導体基板101の加熱の際には、p+層107を十分に形成するため、半導体基板101の裏面側に設置されているガス供給管116からガス117が導入され、ガス117はヒータ115によって加熱された後に半導体基板101側へ向かう。
最後に、半導体基板101の受光面および裏面に銀(Ag)を含む導電性ペースト(以下、「Agペースト」という。)を塗布して半導体基板101を焼成することによって、図7(G)に示すAg電極108、109を形成した後に、Ag電極108、109に半田110、111がそれぞれ被覆されて太陽電池が完成する。
しかしながら、上述した従来の太陽電池の製造方法においては、図8に示す焼成炉112における半導体基板101の加熱工程において反射防止膜104中にピンホールが発生し、ピンホール部分での反射率が高くなることから、太陽電池の出力が低下してしまうという問題があった。
ピンホールは、反射防止膜104が焼成炉112内において加熱され、反射防止膜104に応力が加わることによって発生する。
このようなピンホールの発生を抑止するため、焼成炉112内の温度を低下させて半導体基板101を加熱する方法が考えられる。しかしながら、この方法においては、焼成炉112内の温度が低すぎて半導体基板101中にAlが拡散せず、p+層107が十分に形成されないことから、却って太陽電池の出力が低下するという問題があった。
また、焼成炉112内における半導体基板101の加熱時間を短縮することによって、ピンホールの発生を抑止する方法も考えられる。しかしながら、この方法においては、焼成炉112内における加熱時間が短すぎて半導体基板101中にAlが拡散せず、p+層107が十分に形成されないことから、却って太陽電池の出力が低下するという問題があった。
特開2002−170972号公報
本発明の目的は、出力を向上させた太陽電池の製造方法を提供することにある。
本発明は、半導体基板の受光面に反射防止膜を形成する工程と、半導体基板の受光面の反対側にある裏面にアルミニウムペーストを塗布する工程と、アルミニウムペーストの塗布後に半導体基板を加熱室で加熱する工程と、を含む太陽電池の製造方法であって、加熱室内の半導体基板の受光面側には、半導体基板の受光面と第1ヒータとの間に第1ガス供給部が配置されており、半導体基板の裏面側には、半導体基板の裏面と第2ガス供給部との間に第2ヒータが配置されており、半導体基板を加熱室で加熱する工程は、第1ガス供給部から半導体基板の受光面に向けてガスを供給し、第2ガス供給部から第2ヒータに向けてガスを供給する太陽電池の製造方法である。
また、本発明の太陽電池の製造方法においては、第1ガス供給部を構成する複数のガス供給管が、第1ヒータを構成する複数のヒータの間に対応する領域に設置されていることが好ましい。
また、本発明の太陽電池の製造方法においては、第2ガス供給部を構成する複数のガス供給管が、第2ヒータを構成する複数のヒータの間に対応する領域以外の領域に設置されていることが好ましい。
また、本発明の太陽電池の製造方法においては、第1ヒータおよび第2ヒータが赤外線ヒータであることが好ましい。
また、本発明の太陽電池の製造方法においては、第1ガス供給部から供給されるガスが酸素または酸素を含むガスであることが好ましい。
また、本発明の太陽電池の製造方法においては、第1ガス供給部から供給されるガスが半導体基板に対して垂直に供給されることが好ましい。
また、本発明の太陽電池の製造方法においては、半導体基板の加熱時における反射防止膜の表面温度が導電性ペーストの表面温度よりも5℃以上50℃以下低いことが好ましい。
また、本発明の太陽電池の製造方法においては、第1ガス供給部から供給されるガスの供給量が第2ガス供給部から供給されるガスの供給量よりも多いことが好ましい。
本発明によれば、p+層を十分に形成し、反射防止膜におけるピンホールの発生を抑止することによって、出力を向上させた太陽電池の製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、本願の図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表わすものとする。
図1の模式的断面図に本発明の太陽電池の製造工程の好ましい一例の一連の流れを示す。まず、図1(A)において、p型の多結晶または単結晶のシリコンからなる半導体基板1の製造時に生じる表面の加工変質層を除去し、半導体基板1の受光面に微細なピラミッド状の凹凸を含むテクスチャ構造を形成するため、半導体基板1の受光面をNaOH水溶液中に浸漬することによって半導体基板1のエッチング処理を行なう。ここで、NaOH水溶液の代わりに、酸を用いてもよく、NaOH等の水溶液にイソプロパノール等のアルコールを混合した溶液を用いてもよい。
次に、図1(B)に示すように、半導体基板1の受光面に、五酸化二リン(P25)をアルコールに溶解させたドーパント液2を塗布する。そして、ドーパント液2が塗布された半導体基板1を拡散炉で800℃以上950℃以下の温度で5分間以上30分間以下加熱することによって、図1(C)に示すように、半導体基板1の受光面にn+層3を形成する。ここで、n+層3は、半導体基板1を拡散炉に設置した後にオキシ塩化リン(POCl3)中で加熱すること等によって形成することもできる。
その後、図1(D)に示すように、反射防止膜4として酸化チタンからなる膜をn+層3上にCVD法を用いて60nm以上90nm以下の厚みで成膜する。ここで、反射防止膜4としては、プラズマCVD法を用いて窒化シリコンからなる膜をn+層3上に70nm以上100nm以下の厚みで成膜することもできる。
また、ドーパント液2に反射防止膜となる材料を混合することによって、n+層3と反射防止膜4とを同時に形成してもよい。
次いで、図1(E)に示すように、半導体基板1の裏面にAlペースト5をスクリーン印刷する。ここで、Alペースト5にはAlの他、有機溶剤等が含まれる。
その後、半導体基板1を焼成炉内において600℃以上900℃以下の温度で加熱することによって、図1(F)に示すように、半導体基板1の裏面にAl電極6が形成されると共にAlが半導体基板1中に拡散することによってp+層7が形成される。
最後に、半導体基板1の受光面および裏面にAgペーストを塗布して半導体基板1を500℃以上900℃以下の温度で加熱することによって、図1(G)に示すように、Ag電極8、9が形成される。
また、Alペースト5、受光面のAgペーストおよび裏面のAgペーストの塗布の順番は入れ替わってもよい。また、1回の焼成でそれぞれの電極を同時に形成してもよい。
そして、Ag電極8、9に半田10、11がそれぞれ被覆されることによって太陽電池が完成する。ここで、半田10、11の被覆は、Ag電極8、9を溶融半田浴中に数秒間浸漬させることにより行なわれる。
図2に、図1(F)に示すp+層7の形成時に半導体基板1の加熱に用いられる加熱室の一例である焼成炉の模式的な断面図を示す。この焼成炉12は、図2が記載されている紙面の裏側から表側へ向かって焼成炉12の内部を進行するベルト13と、ベルト13の上方および下方においてベルト13の進行方向と垂直な方向に伸びているヒータ14、15とガス供給部としてのガス供給管16、18とを含む。このガス供給管16、18には所定の間隔をあけて通気孔が複数形成されており、この通気孔を通ってガス17、19が焼成炉12内に供給されることとなる。
この焼成炉12内に、半導体基板1の反射防止膜4を上側にしてベルト13によって搬入された半導体基板1は、半導体基板1の受光面側に設置されているヒータ14および半導体基板1の裏面側に設置されているヒータ15によって加熱される。そして、半導体基板1の受光面側に設置されているガス供給管16からはガス17が焼成炉12内に供給され、半導体基板1の裏面側に設置されているガス供給管18からはガス19が焼成炉12内に供給されている。なお、「半導体基板1の受光面側」とは半導体基板1の厚みの中心から半導体基板1の受光面側にある領域Yのことを意味し、「半導体基板1の裏面側」とは半導体基板1の厚みの中心から半導体基板1の裏面側にある領域Zのことを意味する。
また、半導体基板1の受光面側に設置されているガス供給管16は、同じく半導体基板1の受光面側に設置されているヒータ14よりも半導体基板1に近い位置に設置されている。また、半導体基板1の裏面側に設置されているガス供給管18は、同じく半導体基板1の裏面側に設置されているヒータ15よりも半導体基板1から離れた位置に設置されている。
ここで、半導体基板1の受光面側に設置されているガス供給管16から焼成炉12内に供給されたガス17はヒータ14を通過せずに半導体基板1に到達するため、半導体基板1の受光面に形成された反射防止膜4の表面を冷却し、半導体基板1の加熱時における反射防止膜4の温度上昇を抑えることができることから、反射防止膜4におけるピンホールの発生を抑止することができる。他方、半導体基板1の裏面側に設置されているガス供給管18から焼成炉12内に供給されたガス19はヒータ15によって加熱された後に半導体基板1に到達するため、半導体基板1の裏面に印刷されたAlペースト5の焼成が促進され、p+層の形成が十分に行なわれる。その結果、本発明においては、高出力の太陽電池を製造することができる。
図3は図2に示す焼成炉のX3−X3に沿った断面を表わしている。図3に示すように、半導体基板1の受光面側に設置されているガス供給管16は、半導体基板1の受光面側に設置されているヒータ14の間に対応する領域V(ヒータ14の間にある半導体基板1の受光面側の領域Y)に設置されていることが好ましい。この場合には、ガス供給管16から供給されるガス17はヒータ14による影響を受けにくくなり、反射防止膜の温度上昇を抑制することから、反射防止膜4におけるピンホールの発生をより有効に抑止することができるものと考えられる。
また、図3に示すように、半導体基板1の裏面側に設置されているガス供給管18は、半導体基板1の裏面側に設置されているヒータ15の間に対応する領域U(ヒータ15の間にある半導体基板1の裏面側の領域Z)以外の領域Wに設置されていることが好ましい。この場合には、ガス供給管18から供給されるガス19はヒータ15による影響を受けやすくなり、加熱されたガス19が半導体基板1の裏面側に供給されることから、p+層7の形成をより十分に行なうことができるものと考えられる。
また、図4に示すように、半導体基板1の裏面側に設置されているガス供給管18が半導体基板1の裏面側に設置されているヒータ15の間に対応する領域Uに設置されている場合においては、ガス供給管18から供給されるガス19はヒータ15に向けて供給されることが好ましい。この場合にも、ガス供給管18から供給されるガス19はヒータ15による影響を受けやすくなり、加熱されたガス19が半導体基板1の裏面側に供給されることから、p+層7の形成をより十分に行なうことができるものと考えられる。
図5に、半導体基板1の加熱に用いられる加熱室の一例である焼成炉のさらに他の例の模式的な断面図を示す。この焼成炉12においては、半導体基板1は、反射防止膜4を下側にしてベルト13によって焼成炉12内に搬入されることに特徴がある。
この場合においては、半導体基板1の裏面側に設置されているガス供給管18から供給されたガス19はヒータ15によって加熱された後にベルト13を介さずに半導体基板1に到達するため、p+層7の形成がより十分に行なわれる傾向にある。また、半導体基板1の受光面側に設置されているガス供給管16から供給されたガス17はヒータ14を通過せずに半導体基板1に到達するため、反射防止膜4におけるピンホールの発生を抑止することができる。
図6に、半導体基板1の加熱に用いられる加熱室の一例である焼成炉の他の例の模式的な断面図を示す。この焼成炉12においては、半導体基板1は、反射防止膜4を下側にしてベルト13によって焼成炉12内に搬入されており、半導体基板1の受光面側にはヒータが設置されていないことに特徴がある。
この場合においても、半導体基板1の裏面側に設置されているガス供給管18から供給されたガス19はヒータ15によって加熱された後にベルト13を介さずに半導体基板1に到達するため、p+層7の形成がより十分に行なわれる傾向にある。また、半導体基板1の受光面側に設置されているガス供給管16から供給されたガス17はヒータによって加熱されることなく半導体基板1に到達するため、半導体基板1の加熱時における反射防止膜4の温度上昇をさらに抑えることができる。
上記実施の形態において、ヒータ14、15は赤外線ヒータであることが好ましい。この場合には、半導体基板1の温度を効率よく上昇させることができる。特に、シリコン等の半導体基板1を図2に示すようなベルト式の焼成炉12で加熱する場合には効果が大きい。なお、赤外線ヒータは赤外線ブロックヒータまたは赤外線ランプヒータのいずれであっても構わない。
また、上記実施の形態において、半導体基板1の受光面側に設置されているガス供給管16から供給されるガス17は酸素または酸素を含むガスであることが好ましい。この場合には、反射防止膜4との反応等によって反射防止膜4の表面に酸化物からなる保護膜が形成されるため、反射防止膜4においてピンホールが発生しにくくなる傾向にある。また、酸素または酸素を含むガスが半導体基板1の裏面側に回り込むことによって、p+層7の形成が促進される。
また、上記実施の形態において、半導体基板1の受光面側に設置されているガス供給管16から供給されるガス17は、図2〜図6に示すように、半導体基板1に対して垂直に供給されることが好ましい。この場合には、ガス供給管16と半導体基板1との距離が最短となることから、ガス17は、温度があまり上昇することなく半導体基板1に到達しやすくなる。
また、焼成炉12内に供給されるガスの総量は、焼成炉12の炉内容積に対して、毎分1倍以上3倍以下供給することが好ましい。毎分1倍未満の場合には、Alペースト5の不十分な燃焼によってp+層7の形成が不十分となる傾向にあり、毎分3倍よりも多い場合には、ヒータ15による半導体基板1の加熱よりもガス19による半導体基板1の冷却が大きくなりすぎ、半導体基板1の加熱が不安定となってp+層7の形成が不十分となる傾向にある。
また、上記実施の形態において、半導体基板1の加熱時における反射防止膜4の表面温度がAlペースト5の表面温度よりも5℃以上50℃以下低いことが好ましい。反射防止膜4とAlペースト5の表面温度差が5℃未満である場合にはp+層7を十分に形成できたとしても反射防止膜4におけるピンホールの発生を抑止できない傾向にあり、50℃よりも高くなる場合には反射防止膜4におけるピンホールの発生を抑止できたとしてもp+層7を十分に形成できない傾向にある。ここで、反射防止膜4およびAlペースト5の表面温度はそれぞれ、反射防止膜4およびAlペースト5の表面に取り付けた熱電対によって測定される。
また、上記実施の形態において、半導体基板1の受光面側に設置されているガス供給管16から供給されるガス17の供給量は、半導体基板1の裏面側に設置されているガス供給管18から供給されるガス19の供給量よりも多いことが好ましい。反射防止膜4とAlペースト5の表面温度差は、半導体基板1の受光面側に設置されているヒータ14の位置を半導体基板1から遠ざけ、半導体基板1の裏面側に設置されているヒータ15の位置を半導体基板1に近づけることによっても行なうことができる。しかしながら、半導体基板1の受光面側に設置されているガス供給管16から供給されるガス17の供給量を、半導体基板1の裏面側に設置されているガス供給管18から供給されるガス19の供給量よりも多くすることによって、反射防止膜4とAlペースト5の表面温度差を容易に大きくすることができ、また、ガス17、19の供給量を変更することによって反射防止膜4とAlペースト5の表面温度差の調節も容易となる。
(実施例1)
図1に示す太陽電池の製造工程に従って太陽電池を製造した。まず、図1(A)において、p型単結晶シリコンからなる半導体基板1の受光面をNaOH水溶液中に浸漬することによって、半導体基板1の製造時に生じる表面の加工変質層を除去し、半導体基板1の受光面に微細なピラミッド状の凹凸を含むテクスチャ構造を形成した。
次に、図1(B)に示すように、半導体基板1の受光面に、五酸化二リン(P25)をアルコールに溶解させたドーパント液2を塗布した後、図1(C)に示すように、半導体基板1を拡散炉において850℃で10分間加熱することによって、半導体基板1の受光面にn+層3を形成した。
そして、図1(D)に示すように、プラズマCVD法を用いて窒化シリコンからなる反射防止膜4をn+層3上に80nmの厚みで成膜した。
次いで、図1(E)に示すように、半導体基板1の裏面にAlペースト5をスクリーン印刷した。
その後、半導体基板1を図2に示す焼成炉12内(炉内容積:100L)の温度を700℃に設定して加熱することによって、図1(F)に示すように、半導体基板1の裏面にAl電極6を形成すると共にp+層7を形成した。ここで、図2において、半導体基板1の受光面側に設置されているガス供給管16から供給されるガス17の供給量は50L/minであって、半導体基板1の裏面側に設置されているガス供給管18から供給されるガス19の供給量は100L/minであった。また、ガス供給管16から供給されるガス17は半導体基板1に対して垂直に供給されており、反射防止膜4の表面温度はAlペースト5の表面温度よりも30℃低かった。なお、ガス17、19は空気である。
最後に、半導体基板1の受光面および裏面にAgペーストを塗布して半導体基板1を600℃で加熱することによって、図1(G)に示すように、Ag電極8、9を形成した。そして、Ag電極8、9に半田10、11をそれぞれ被覆することによって太陽電池を完成させた。
この太陽電池について、ピンホール発生率と出力を算出した。その結果を表1に示す。なお、表1において、ピンホール発生率は、顕微鏡観察によるピンホールの数を測定し、後述する比較例1で発生したピンホールの数を100としたときの相対値であり、出力は後述する比較例1の太陽電池の出力を100としたときの相対値である。
(実施例2)
図2に示す焼成炉12において、半導体基板1の受光面側に設置されているガス供給管16から供給されるガス17の供給量を100L/minとし、裏面側に設置されているガス供給管18から供給されるガス19の供給量を0L/minとしたこと以外は実施例1と同様にして太陽電池を製造した。この太陽電池について、ピンホール発生率と出力を算出した。その結果を表1に示す。
(実施例3)
図6に示す焼成炉12において、赤外線ヒータ15だけで半導体基板1を加熱し、半導体基板1の受光面側に設置されているガス供給管16から供給されるガス17の供給量を200L/minとしたこと以外は、実施例1と同様にして太陽電池を製造した。この太陽電池について、ピンホール発生率と出力を算出した。その結果を表1に示す。
(実施例4)
図5に示す焼成炉12において、半導体基板1の受光面側に設置されているガス供給管16から供給されるガス17の供給量を100L/minとし、裏面側に設置されているガス供給管18から供給されるガス19の供給量を100L/minとしたこと以外は実施例1と同様にして太陽電池を製造した。この太陽電池について、ピンホール発生率と出力を算出した。その結果を表1に示す。
(実施例5)
図4に示す焼成炉12において、半導体基板1の受光面側に設置されているガス供給管16から供給されるガス17の供給量を100L/minとし、裏面側に設置されているガス供給管18から供給されるガス19の供給量を50L/minとしたこと以外は実施例1と同様にして太陽電池を製造した。この太陽電池について、ピンホール発生率と出力を算出した。その結果を表1に示す。
(比較例1)
図8に示す焼成炉112を用いて半導体基板101の裏面側のみからガス117を供給したこと以外は、実施例1と同様にして太陽電池を製造した。この太陽電池について、ピンホール発生率と出力を算出した。その結果を表1に示す。
Figure 0004326314
表1に示すように、半導体基板1の受光面側からガスを供給している実施例1から実施例5の太陽電池は、半導体基板101の裏面側のみから焼成炉112内にガスを供給している比較例1の太陽電池と比べて、ピンホールの発生率が低く、出力も高くなった。
また、表1に示すように、半導体基板1の受光面側および裏面側の双方から焼成炉12内にガスを供給している実施例3、実施例4および実施例5の太陽電池は、半導体基板1の表面側のみから焼成炉12内にガスを供給している実施例2の太陽電池と比べて、出力が高くなった。これは、半導体基板1にp+層7を十分に形成しつつ、半導体基板1の受光面側から焼成炉12内にガスを供給することによって半導体基板1の加熱時における反射防止膜4の温度上昇を抑え、反射防止膜4におけるピンホールの発生率を抑制できたためであると考えられる。
また、半導体基板1の受光面側にあるガス供給管16から供給されたガスの供給量が、半導体基板1の裏面側にあるガス供給管18から供給されたガスの供給量よりも多い実施例3および実施例5の太陽電池は、ガス供給管16から供給されたガスの供給量とガス供給管18から供給されたガスの供給量とが同量である実施例4の太陽電池よりも反射防止膜4におけるピンホールの発生率が低減しており、太陽電池の出力も向上していた。
また、実施例3および実施例5の太陽電池は、ガス供給管16から供給されたガスの供給量がガス供給管18から供給されたガスの供給量よりも少ない実施例1の太陽電池よりも反射防止膜4におけるピンホールの発生率が低減しており、太陽電池の出力も向上していた。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の太陽電池の製造方法においては、半導体基板中にp+層を十分に形成しつつ、反射防止膜におけるピンホールの発生を抑止することによって高出力の太陽電池を製造することができるので、本発明は太陽電池分野に好適に用いられる。
(A)は本発明に用いられる半導体基板の模式的な断面図であり、(B)はドーパント液を塗布した後の半導体基板の模式的な断面図であり、(C)はn+層形成後の半導体基板の模式的な断面図であり、(D)は反射防止膜形成後の半導体基板の模式的な断面図であり、(E)はAlペースト印刷後の半導体基板の模式的な断面図であり、(F)はAl電極およびp+層形成後の半導体基板の模式的な断面図であり、(G)は本発明に係る太陽電池の模式的な断面図である。 本発明においてp+層の形成時に半導体基板の加熱に用いられる焼成炉の模式的な断面図である。 図2に示す焼成炉のX3−X3に沿った断面である。 図2に示す焼成炉のX3−X3に沿った断面の他の例である。 本発明においてp+層の形成時に半導体基板の加熱に用いられる焼成炉の他の例の模式的な断面図である。 本発明においてp+層の形成時に半導体基板の加熱に用いられる焼成炉のさらに他の例の模式的な断面図である。 従来の太陽電池の製造工程の一例の一連の流れを示した模式的な断面図である。 従来の太陽電池の製造方法においてp+層の形成に用いられる焼成炉の模式的な断面図である。
符号の説明
1,101 半導体基板、2,102 ドーパント液、3,103 n+層、4,104 反射防止膜、5,105 Alペースト、6,106 Al電極、7,107 p+層、8,9,108,109 Ag電極、10,11,110,111 半田、12,112 焼成炉、13,113 ベルト、14,15,114,115 ヒータ、16,18,116 ガス供給管、17,19,117 ガス。

Claims (8)

  1. 半導体基板の受光面に反射防止膜を形成する工程と、前記半導体基板の受光面の反対側にある裏面にアルミニウムペーストを塗布する工程と、前記アルミニウムペーストの塗布後に前記半導体基板を加熱室で加熱する工程と、を含む太陽電池の製造方法であって、
    前記加熱室内の前記半導体基板の受光面側には、前記半導体基板の受光面と第1ヒータとの間に第1ガス供給部が配置されており、前記半導体基板の裏面側には、前記半導体基板の裏面と第2ガス供給部との間に第2ヒータが配置されており、
    前記半導体基板を加熱室で加熱する工程は、第1ガス供給部から前記半導体基板の受光面に向けてガスを供給し、前記第2ガス供給部から前記第2ヒータに向けてガスを供給することを特徴とする、太陽電池の製造方法。
  2. 前記第1ガス供給部を構成する複数のガス供給管が、前記第1ヒータを構成する複数のヒータの間に対応する領域に設置されていることを特徴とする、請求項に記載の太陽電池の製造方法。
  3. 前記第2ガス供給部を構成する複数のガス供給管が、前記第2ヒータを構成する複数のヒータの間に対応する領域以外の領域に設置されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の太陽電池の製造方法。
  4. 前記第1ヒータおよび前記第2ヒータは赤外線ヒータであることを特徴とする、請求項からのいずれかに記載の太陽電池の製造方法。
  5. 前記第1ガス供給部から供給されるガスが酸素または酸素を含むガスであることを特徴とする、請求項1からのいずれかに記載の太陽電池の製造方法。
  6. 前記第1ガス供給部から供給されるガスが前記半導体基板に対して垂直に供給されることを特徴とする、請求項1からのいずれかに記載の太陽電池の製造方法。
  7. 前記半導体基板の加熱時における前記反射防止膜の表面温度が前記導電性ペーストの表面温度よりも5℃以上50℃以下低いことを特徴とする、請求項1からのいずれかに記載の太陽電池の製造方法。
  8. 前記第1ガス供給部から供給されるガスの供給量が前記第2ガス供給部から供給されるガスの供給量よりも多いことを特徴とする、請求項1から7のいずれかに記載の太陽電池の製造方法。
JP2003409189A 2003-12-08 2003-12-08 太陽電池の製造方法 Expired - Fee Related JP4326314B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003409189A JP4326314B2 (ja) 2003-12-08 2003-12-08 太陽電池の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003409189A JP4326314B2 (ja) 2003-12-08 2003-12-08 太陽電池の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005175005A JP2005175005A (ja) 2005-06-30
JP4326314B2 true JP4326314B2 (ja) 2009-09-02

Family

ID=34730642

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003409189A Expired - Fee Related JP4326314B2 (ja) 2003-12-08 2003-12-08 太陽電池の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4326314B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2906404B1 (fr) * 2006-09-21 2008-12-19 Commissariat Energie Atomique Procede de metallisation de cellules photovoltaiques a multiples recuits

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005175005A (ja) 2005-06-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102598311B (zh) 太阳能电池及制造所述太阳能电池的方法
WO2024109293A1 (zh) 双面隧穿氧化硅钝化的背接触太阳能电池及其制备方法
JP6392385B2 (ja) 太陽電池の製造方法
ES2336615T3 (es) Procedimiento de metalizacion de celulas fotovoltaicas de multiples recocidos.
US20120055541A1 (en) Front-and-back contact solar cells, and method for the production thereof
JP2005506705A (ja) エッチングおよびドーピング複合物質
WO2016047564A1 (ja) 太陽電池素子
CN104701424A (zh) 基于丝网印刷的硅太阳能电池制备方法
JP2014220276A (ja) 太陽電池の製造方法及び太陽電池
CN104205350B (zh) 太阳能电池单元的制造方法
WO2023124254A1 (zh) 一种硼掺杂选择性发射极的制备方法及应用
JP2018506180A (ja) 半導体をドープする方法
WO2016068237A1 (ja) 太陽電池モジュール
JP5756352B2 (ja) 裏面電極型太陽電池の製造方法
CN115132852A (zh) 一种N型TOPCon太阳能电池及其制作方法
JP5018688B2 (ja) 成膜装置及び成膜方法
JP2000323735A (ja) 光起電力装置の製造方法及び光起電力装置
JP4326314B2 (ja) 太陽電池の製造方法
TW201701492A (zh) 太陽能電池的製造方法
JP2008244282A (ja) 光電変換素子およびその製造方法
JP2016225366A (ja) 太陽電池の製造方法および太陽電池の製造装置
KR20100032161A (ko) 태양전지 제조방법 및 장치
JP2008205398A (ja) 光電変換素子およびその製造方法
JPH0529638A (ja) 光電変換装置の製造方法
JP2011066044A (ja) 太陽電池素子の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090317

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090317

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090430

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090602

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090609

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120619

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120619

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130619

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees