JP4325409B2 - ガスセンサシステム - Google Patents

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Description

本発明は、車両用内燃機関において燃焼制御等に利用できるガスセンサシステムに関する。
自動車エンジンの排気管等には、排気ガス中の酸素濃度やNOx濃度等を測定して、エンジンの燃焼制御等に用いるガスセンサを設置する。
上記ガスセンサは、ガス濃度を検出する検出素子と、該検出素子を素子活性温度に加熱するためのヒータとを有する。検出素子は活性温度に加熱してやらねば正確なガス濃度の測定ができないため、ヒータを設ける必要がある。
そして、後述する図2に示すごとき、有底のコップ型の固体電解質体を備えた検出素子に用いるヒータの一例として、後述する図3〜図5に示すような構成が知られている。
すなわち、外側面40に内蔵された発熱体(図示略)と接続された一対の端子401を有する棒状でセラミック製のヒータ4であって、上記端子401にロウ材402を用いてリード線411、412が接続された接続部400を有する。
上記リード線411、412を通じて電力を与えることで、ヒータ4が発熱する。
特開9−229897号公報
しかしながら、上記ヒータ4において、リード線411、412を接続した接続部400で導通不良等の不具合が発生することがあった。導通不良が生じたヒータ4を調べると、接続部400が腐食していた。
具体的には、後述する図6や図7に示すごとく、リード線411を端子401に取り付けるロウ材402に亀裂405が入る等していた。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、ヒータにおけるリード線の接続部の腐食を防いでリード線と端子との導通不良が生じ難いガスセンサシステムを提供しようとするものである。
本発明は、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出する検出素子と、
該検出素子を素子活性温度に加熱するヒータとを有するガスセンサと、
上記検出素子及び上記ヒータとを制御する制御装置とからなるガスセンサシステムにおいて、
上記ヒータは、通電により発熱する発熱体を内蔵し、該発熱体と電気的に導通すると共にヒータの外側面に露出した一対の端子と、該端子にそれぞれ接続された通電用のリード線とからなる接続部を有し、
上記ガスセンサシステムは、上記制御装置及び上記ヒータに電力を供給するバッテリーと、
該バッテリーから上記制御装置及び上記ヒータに対する通電のON、OFFを切り替えるメインリレーと、
上記制御装置の内部に設けた上記メインリレーOFF中に、該制御装置に電力を供給するバックアップ電源と、上記ヒータの状態を検知するヒータ検知回路と、上記ヒータに対する通電を制御するヒータ制御用スイッチ回路と、それぞれ独立したシステム系グランド及びパワー系グランドとを有し、
上記バックアップ電源には、上記バッテリーからの配線を一部分岐させて、上記メインリレーの手前から導入し、
上記ヒータのリード線の一方はメインリレーに、他方は上記制御装置におけるヒータ制御用スイッチ回路及び上記ヒータ検知回路とに接続し、
上記ヒータ制御用スイッチ回路はパワー系グランドに、上記ヒータ検知回路はシステム系グランドに接続し、
上記ヒータの接続部と上記ヒータ検知回路との間は、リレー回路、電流減衰回路、整流器のうち少なくともいずれか1つが設けられ、
上記メインリレーがONの場合、上記ヒータの接続部から上記ヒータ検知回路に向けて電流が流れ、上記メインリレーがOFFの場合、上記ヒータ検知回路から上記ヒータの接続部に向けて流れる電流を、上記ヒータの接続部と上記ヒータ検知回路との間に設けられたリレー回路、電流減衰回路、整流器のうち少なくともいずれかにより減衰又は遮断することを特徴とするガスセンサシステムにある(請求項1)。
本発明のガスセンサシステムでは、メインリレーをOFFとして、ヒータへの電力を遮断した状態においても、バックアップ電源が制御装置に電力を供給することができる。従って、制御装置と該制御装置と電気的につながった部分は電位を有する状態にある(後述する図8参照)。
バックアップ電源と通じるシステム系グランドには上記ヒータ検知回路が接続され、該ヒータ検知回路はヒータにおけるリード線と通じているため、リード線に電位が発生する。
この状態で、結露等によってガスセンサに水分が付着した場合、ガスセンサ各部が電気的に導通可能な状態となる。従って、リード線の電位の高い側から、ガスセンサの電位の低い側へと電流が流れてしまう。
この時流れる電流は微弱であるが、ヒータにおけるリード線の接続部の腐食の原因となる。
具体的には、例えばリード線を端子に接続する際に、リード線と異なる材質からなるロウ材や接合材料を用いた場合、リード線とロウ材や接合材料のイオン化傾向が異なるため、相対的にイオン化傾向の小さい材料が腐食されやすく、上記微弱な電流が接続部の腐食原因となる。
本発明にかかるガスセンサシステムは、メインリレーがOFFとなった場合にヒータ検知回路からヒータの接続部に向かって流れる電流が非常に小さくなる(または電流が流れなくなる)構成としている。
以上、本発明によれば、ヒータにおけるリード線の接続部の腐食を防いでリード線とヒータとの導通不良が生じ難いガスセンサシステムを提供することができる。
本発明において、上記メインリレーがOFFの場合、上記ヒータ検知回路から上記接続部に向かって流れる電流を非常に小さく(減衰又は遮断)する手段として、以下の3つのうちの少なくともいずれかを用いる。
すなわち、まず上記ヒータの接続部と上記ヒータ検知回路との間に設ける、リレー回路がある。
リレー回路を設けて、該リレー回路のON、OFFをメインリレーと連動させることで、上記ヒータ検知回路から上記ヒータの接続部に向けて流れる電流を遮断することができる。なおリレー回路としては、電磁力で接点を開閉する電磁型、電子回路を用いる静止型等、特に構造や種類を問わずに用いることができる。
次に、上記ヒータの接続部と上記ヒータ検知回路との間に設ける、電流減衰回路がある
これにより、上記ヒータ検知回路から上記ヒータの接続部に向けて流れる電流を小さくすることができる。減衰回路としては、通常知られた減衰器を使用することができ、主として抵抗だけで構成した抵抗減衰器と、コイルとコンデンサを組み合わせたリアクタンス減衰器等を用いることができる。
更に、上記ヒータの接続部と上記ヒータ検知回路との間に設ける整流器がある
整流器によって電流の流れ方向を規制できるから、上記ヒータ検知回路から上記ヒータの接続部に向けて流れる電流を遮断することができる。なお、整流器としては半導体ダイオードを用いることができる。
次に、上記メインリレーがOFFの場合、上記ヒータ検知回路から上記ヒータの接続部に向けて流れる電流を、上記ヒータの接続部と上記ヒータ検知回路との間に設けられたリレー回路、電流減衰回路、整流器のうち少なくともいずれかにより100μA以下とすることが好ましい(請求項2)。
また、上記ガスセンサシステムにおいて、流れる電流が100μAより大きい場合は、ヒータの接続部での腐食が大きくなって、ヒータとリード線との接続不良が生じやすく、場合によってはリード線の脱落が発生するおそれがある。
そして、流れる電流は、好ましくは少なければ少ないほどよく、好ましくは、500nA以下、更に、耐久性が要請されるような厳しい状態では、50nA以下にすることが好ましい。理想的には、接続部とヒータ検知回路との間に、メインリレーがOFFの際に、電流がまったく流れない状態にすることができれば、最も好ましい。
次に、上記リレー回路、上記電流減衰回路、上記整流器のいずれか1つは、上記制御装置内に設けてなることが好ましい(請求項3)。
また、上記リレー回路、上記電流減衰回路、上記整流器のいずれか1つは、上記ガスセンサの内部に設けてあることが好ましい(請求項4)。
更に、上記リレー回路、上記電流減衰回路、上記整流器のいずれか1つは、上記制御装置と上記ガスセンサとの間に設けてなることが好ましい(請求項5)。
なお、本発明におけるガスセンサシステムのガスセンサとして、有底でコップ型の固体電解質体を備えたコップ型の検出素子と、該検出素子挿入する棒状のヒータとを備えた構成がある。また、板状の検出素子に一体または別体として板状のヒータを設けた構成のガスセンサについても、本発明を適用することができる。
更に、ガスセンサとして、酸素濃度を測定するセンサの他、NOxやHC等の酸素以外のガスを測定するセンサについても本発明を適用することができる。
(実施例1)
本発明にかかるガスセンサシステムについて、図1〜図7を用いて説明する。
本例にかかるガスセンサシステム1は、図1、図2に示すごとく、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出する検出素子5と、該検出素子5を素子活性温度に加熱するヒータ4とを有するガスセンサ3と、上記検出素子5及び上記ヒータ4とを制御する制御装置2とからなる。
図3〜図5に示すごとく、上記ヒータ4は、通電により発熱する発熱体(図示略)を内蔵し、該発熱体と電気的に導通すると共にヒータ4の外側面40に露出した一対の端子401と、該端子400にそれぞれ接続された通電用のリード線411、412とからなる接続部400を有する。
図1に示すごとく、上記ガスセンサシステム1は、上記制御装置2及び上記ヒータ4に電力を供給するバッテリー100と、該バッテリー100から上記制御装置2及び上記ヒータ4に対する通電のON、OFFを切り替えるメインリレー101と、上記制御装置2の内部に設けた上記メインリレー100のOFF中に、該制御装置2に電力を供給するバックアップ電源21と、上記ヒータ4の状態を検知するヒータ検知回路23と、上記ヒータ4に対する通電を制御するヒータ制御用スイッチ回路22と、それぞれ独立したシステム系グランド及びパワー系グランドとを有する。
上記バックアップ電源21には、上記バッテリー100からの配線を一部分岐させて、上記メインリレー101の手前から導入し、上記ヒータ4のリード線の一方はメインリレー101に、他方は上記制御装置2におけるヒータ制御用スイッチ回路24及び上記ヒータ検知回路23とに接続する。
そして、上記ヒータ制御用スイッチ回路24はパワー系グランドに、上記ヒータ検知回路23はシステム系グランドに接続し、上記ヒータ4の接続部400と上記ヒータ検知回路23との間は、上記メインリレー101がONの場合、上記ヒータ4の接続部400から上記ヒータ検知回路23に向けて電流が流れ、上記メインリレー101がOFFの場合、上記ヒータ検知回路23から上記ヒータ4の接続部400に向けて流れる電流が100μA以下となるよう構成する。
上記接続部400に向けて流れる電流を小さくする構成として、本例では、ダイオードからなる整流器25を、制御装置2内に設けてなる。
なお、上記ヒータ4の接続部400に向けて流れる電流は、好ましくは少なければ少ないほどよく、好ましくは500nA、更に耐久性が要請されるような厳しい状態では、50nA以下とすることが好ましい。理想的には電流が流れ込まない状態が好ましい。
以下、詳細に説明する。
本例のガスセンサ3は自動車エンジンの排気ガスを排出する排気管15の側面に穴を設け、該穴に差し込まれて使用する。
図2に示すごとく、ガスセンサ3は、筒型のハウジング30と該ハウジング30の先端側(=図2における図面下側)に配置した有底円筒型の被測定ガス側カバー31と、上記ハウジング30の基端側(=図2における図面上側)に配置した大気側カバー32とを有し、有底のコップ型の固体電解質体50と該コップ型固体電解質体50の内部に挿入した図3〜図5にかかる棒状のセラミックヒータ4からなる検出素子5がハウジング30に差し込まれている。
上記ハウジング30の外側面は、径方向外側に突出したフランジ部300を有し、フランジ部300の先端側端面301はシール部材302を介して、排気管15(図1)の外側面と対面する。
大気側カバー32は、下部カバー部材321、上部カバー部材322、外側カバー部材33の3種からなる。
下部カバー部材321がハウジング30の基端側に固定され、下部カバー部材321の基端側に上部カバー部材322が固定される。外側カバー部材323は上部カバー部材322の外方に円筒型の撥水フィルタ324を介してかしめ固定される。
下部カバー部材321の内部では、検出素子5の基端側が露出する。
検出素子5における固体電解質体50の外側面には被測定ガス側電極が、内表面には基準ガス側電極が設けてある(図示略)。両電極は固体電解質体50のより先端側に設けてあり、これらの電極と導通する端子(図示略)がより基端側に設けてある。下部カバー部材321の内部において、上記端子と電気的に導通する金属端子511、512が設けてある。金属端子511、512の基端側は、接続部材341、342を介して、ガスセンサ3の外部に引き出されるリード線351、352と接続してある。
下部カバー321の基端側で、上部カバー322の内側には、上記接続部材341、342を支持する大気側絶縁碍子37が設けてある。また、上部カバー322の最も基端側には弾性絶縁部材370が設けてあり、該弾性絶縁部材370の内部には上記リード線351、352が設けてある。
上記リード線351、352は検出素子5に電圧を印加すると共に素子出力を取り出すために設けてあり、コネクタ38内の接続端子383、384を通じて、それぞれセンサ端子13、14に接続する。
センサ端子13は制御装置2のセンサ端子206を介して、制御装置2内に設けたセンサ信号処理回路等(図示省略)に接続する。センサ端子14はエンジンブロック200にハーネス等を介して接続することでアースされる。
被測定ガス側カバー31は二つのカバー部材が同軸的に配置された二重構成を有する。
ハウジング30の内部に、検出素子5が挿通固定され、検出素子5の先端側は被測定ガス側カバー31の内部において被測定ガス雰囲気にさらされる。
検出素子5の固体電解質体50の外側面には径方向外側に突出するフランジ部500が設けてあり、該フランジ部500の先端側端面501を支承するテーパー面303がハウジング30の内側面に設けてある。
フランジ部500より基端側において、固体電解質体50とハウジング30との間には、先端側から順に、粉末シール材331、シール材332、絶縁碍子333が配置されている。
棒状のセラミック製のヒータ4について説明する。
図3〜図5に示すごとく、ヒータ4は細長い棒状体で、内部に通電により発熱する発熱体(図示略)を内蔵する。このヒータ4は、外側面40に露出した一対の端子401と、該端子401にそれぞれ接続された通電用のリード線411、412とからなる接続部400を有し、ここにおいてリード線411、412はロウ材402により端子401に接合され、またリード線411、412の表面とロウ材402の表面、端子401の表面に保護膜403が設けてある。
リード線411、412はNi線からなり、ロウ材402は、Au−Agロウ、端子401はPtで、保護膜403はNiメッキやAuメッキ等からなる。また、リード線411、412は、コネクタ38内の接続端子381、382を通じて、それぞれヒータ端子11、12に接続する。
ヒータ端子11はメインリレー101に、ヒータ端子12は制御装置2において、ヒータ制御用スイッチ回路24やヒータ検知回路23に通じるヒータ端子205に接続する。
なお、図1、図2ではリード線が3本しかみえないが、これらの図面から見えない位置にもう1本リード線があり、図面で見えない位置にあるリード線はヒータ端子11につながる線である。
次に、ガスセンサシステム1の全体について説明する。
図1に示すごとく、検出素子5とヒータ4とを制御する制御装置2は、自動車エンジンのECU(エンジンコントロールユニット)内に設けてある(すなわち制御装置2がECUの一部である。)。
制御装置2は、バックアップ電源21、ヒータ検知回路23、ヒータ制御用スイッチ24、演算用のMPU22を備え、また制御装置2はメイン端子201、バックアップ端子202、第1及び第2エンジンブロック用端子203、204、ヒータ用端子205、センサ用端子206を有する。
バックアップ電源21は、バックアップ端子202と第1のエンジンブロック端子203との間に直列に接続される。ヒータ検知回路23は第1のエンジンブロック端子204とヒータ用端子205との間に直列に接続される。
ヒータ検知回路23とヒータ用端子205との間には分岐点a1が設けてあり、この分岐点a1と第2エンジンブロック端子204との間に、直列にヒータ制御用スイッチ24が接続される。分岐点a1とヒータ用端子205との間に整流器25を配置する。この整流器25はダイオードからなる。
また、第1と第2のエンジンブロック端子203、204を、自動車のエンジンブロック200の異なる場所b1、b2に接続することで、それぞれのグラウンドを確保する。
ここでb1がシステム系グラウンド、b2がパワー系グラウンドとなる。
図1には記載を省略したが、システム系のグラウンドにおいて自動車内の各種制御装置におけるアースが確保され、パワー系グラウンドにおいて、自動車内の各種モーター類、インジェクタ類のアースが確保される。ヒータ4もパワー系グラウンドでアースされる。
そしてシステム系グラウンドとパワー系グラウンドは、第1と第2のエンジンブロック端子203、204とがエンジンブロック200の異なる場所b1、b2に接続されているため、異なる電位となっている。
また、符号109、符号108はそれぞれは自動車の車体のそれぞれ異なる場所であり、符号109はエンジンブロック200の近傍、符号108は排気管15の近傍を示す。
車体は地面110でアースするため、エンジンブロック200は符号109にかかる車体を介して、ガスセンサ3の大気側カバー32やハウジング30は排気管15と符号108にかかる車体を介して、アースされる。
バッテリー100は、自動車の各部に電力を供給すると共に、上記制御装置2及び上記ヒータ4に対する電力供給を行う。
バッテリー100の正極側の配線は二分岐して、ひとつはメインリレー101を介してメイン端子201に、他方はバックアップ端子202に接続される。メイン端子201からは更に分岐して、最終的にヒータ端子31に接続される。
また、バッテリー100の負極側の配線は車体に接続して地面110でアースされる。
制御装置2におけるバックアップ電源21は、メインリレー101がOFFとなっても、メインリレー101の手前でバッテリー100と接続されているため常時制御装置2内に電力を供給することができる。
なお、バックアップ電源21はツェナーダイオードや、レギュレータIC等を使用した回路からなる。
ヒータ制御用スイッチ24はトランジスタ、FETを用いた半導体SW、リレースイッチからなる。ヒータ検知回路23は、ヒータの状態(温度や印加されている電圧)を検知して、ヒータ4の不調や過熱を検出するための回路である。
本例のガスセンサシステム1は、メインリレー101がONの場合、ヒータ端子11から電力が供給されてヒータ4が発熱する。メインリレー101がOFFの場合、バックアップ電源21はバッテリー100からの電力供給を受けて作動しており、ヒータ検知回路からa1に電位が発生する。
そして、センサ端子14はエンジンブロック200に接続されることでアースされ、ヒータ端子11は(メインリレー101がOFFの場合)バッテリー100から切り離され、ヒータ端子11はヒータ内の導体構造(図示を略したがヒータ内にはリード、発熱体等の構造が設けてある)を通じてヒータ端子12と等電位になる。
更に、本例のガスセンサ3において、ヒータ4の外側面40はアルミナからなるため、固体電解質体50の内部で、ヒータ4と固体電解質体50の内表面との間の絶縁は確保することができる。
図2に示すごとく、ヒータ4の基端側にはリード線411、412が2本接続され、該リード線411、412の近傍ではガスセンサ5の被測定ガス側電極や基準側電極(図示略)と導通する金属端子511、512が設けてあるが、大気側絶縁碍子37や金属端子511、512の剛性等によって、各リード線411、412、各金属端子511、512との間は絶縁可能な距離が保たれている。
しかし、本例にかかるガスセンサ3が結露した場合は、ガスセンサ3の内外が水環境に覆われることとなる。この時、結露は主として、弾性絶縁部材370の直下や、大気側絶縁碍子37の直下付近の大気側カバー32内部で発生する。
そして、ガスセンサ3の大気側カバー32はハウジング30に固定され、該ハウジング30は排気管15に固定され、更に排気管15は自動車の車体と接触している。
このことから、結露することで水環境に覆われたガスセンサ3の全体がグラウンド化すると考えられる。
以上の点から、ガスセンサシステム1において、メインリレー101がOFF、かつガスセンサ3が結露し、かつ整流器25が存在しない場合は、ヒータ端子12からセンサ端子14へ、またはヒータ端子12から大気側カバー32、ハウジング30、排気管15を介して車体108に向かって電流が流れると考えられる。
ここで、本例のガスセンサシステム1(試料1)と、本例のガスセンサシステム1から整流器25を外したシステム(比較試料1)をそれぞれ搭載した自動車を準備して、該自動車を所定の距離走行させた後にエンジンを停止し、そのままの状態でヒータ端子12と排気管15との間の電位の時間変化を測定し、図8に記載した。
エンジン停止と共にメインリレー101はOFFとなるが、バックアップ電源21はバッテリー100からの電力供給を受けているため、整流器25のない比較試料1は、エンジン停止から60分経過後も電位差が300mV弱程あり、従って、バックアップ電源21からヒータ検知回路23を介してヒータ端子12、そして接続部400からセンサ端子14やガスセンサ3の大気側カバー32等を通じて各部に電流が流れてしまう。
しかしながら、本例のガスセンサシステム1は整流器25の逆方向バイアス特性により電流の流れが阻止される。つまり、ダイオードからなる整流器25の作用によって、a1からヒータ端子205に対して、せいぜい50nA程度の電流しか流すことができず、よって、a1よりヒータ検知回路側からの電流の流入は、整流器25により腐食を促進するような電流の流れを阻止することができる。
従って、整流器25を図1におけるa1からヒータ端子205の間に設けることで、ヒータ検知回路24から電流が流れ出すことを防止できる。
以上、本例によれば、ヒータにおけるリード線の接続部の腐食を防いでリード線とヒータとの導通不良が生じ難いガスセンサシステムを提供することができる。
また、本例にかかるヒータ4に対する腐食試験を行い、その結果を図9に記載した。
すなわち、ヒータ4をNaCl 100ppm溶液に浸して、リード線411、412を電源に接続して、負荷電流を流した。そして負荷電流密度とヒータ4の接続部400が腐食して電流が流れなくなる時間との関係を対数目盛りの線図にプロットした。
図9より明らかであるが、電流密度が小さくなると指数関数的に腐食が生じ難くなる。
また、電流が流れなくなったヒータ4について、接続部の断面を調べたところ、図6や図7に示すごとき、亀裂405が生じ、断線していた。ここに図6は、図4に示す符号Bにかかる囲みの部分の拡大説明図、図7は、図5に示す符号Cにかかる囲みの部分の拡大説明図である。
従って、本例にかかるガスセンサシステム1では整流器25を設けて、メインリレー101がOFFの際には、a1から電流が流れ出さないように構成したが、整流器25の代わりに電流減衰回路を設けることでも、本例と同様の効果を得ることができる。つまり、電流減衰回路を用いることで、ヒータ4に要求される耐久時間を損なわない程度に流れる電流を低減することができる。
更に、整流器25の代わりにリレー回路を設けて、メインリレー101をオフとした際に、同じくリレー回路をOFFとして、電流を遮断することができる。
なお、整流器25等を設ける位置であるが、本例では、a1とヒータ端子205との間の制御装置2の内部に設けたが、その他、a1とヒータ検知回路23との間、ヒータ端子205とヒータ端子12との間、コネクタ38の内部、ガスセンサ3の内部等、ヒータ検知回路23とリード線411の接続部400との間であれば、いずれの場所に設けることもできる。
実施例1における、ガスセンサシステムの説明図。 実施例1における、ガスセンサの断面説明図。 実施例1における、ヒータの斜視図。 実施例1における、ヒータの接続部の横断面説明図(図3のA−A矢視断面図)。 実施例1における、ヒータの接続部の縦断面説明図。 実施例1における、亀裂が発生した接続部の要部説明図。 実施例1における、亀裂が発生した接続部の要部説明図。 実施例1における、ヒータ端子205と接続部との電位差の時間変化を示す線図。 実施例1における、負過電流密度と断線発生までの時間との関係を示す線図。
符号の説明
1 ガスセンサシステム
100 バッテリー
101 メインリレー
2 制御装置
21 バックアップ電源
23 ヒータ検知回路
24 ヒータ制御用スイッチ回路
25 整流器
3 ガスセンサ
4 ヒータ
5 検出素子

Claims (5)

  1. 被測定ガス中の特定ガス濃度を検出する検出素子と、
    該検出素子を素子活性温度に加熱するヒータとを有するガスセンサと、
    上記検出素子及び上記ヒータとを制御する制御装置とからなるガスセンサシステムにおいて、
    上記ヒータは、通電により発熱する発熱体を内蔵し、該発熱体と電気的に導通すると共にヒータの外側面に露出した一対の端子と、該端子にそれぞれ接続された通電用のリード線とからなる接続部を有し、
    上記ガスセンサシステムは、上記制御装置及び上記ヒータに電力を供給するバッテリーと、
    該バッテリーから上記制御装置及び上記ヒータに対する通電のON、OFFを切り替えるメインリレーと、
    上記制御装置の内部に設けた上記メインリレーOFF中に、該制御装置に電力を供給するバックアップ電源と、上記ヒータの状態を検知するヒータ検知回路と、上記ヒータに対する通電を制御するヒータ制御用スイッチ回路と、それぞれ独立したシステム系グランド及びパワー系グランドとを有し、
    上記バックアップ電源には、上記バッテリーからの配線を一部分岐させて、上記メインリレーの手前から導入し、
    上記ヒータのリード線の一方はメインリレーに、他方は上記制御装置におけるヒータ制御用スイッチ回路及び上記ヒータ検知回路とに接続し、
    上記ヒータ制御用スイッチ回路はパワー系グランドに、上記ヒータ検知回路はシステム系グランドに接続し、
    上記ヒータの接続部と上記ヒータ検知回路との間は、リレー回路、電流減衰回路、整流器のうち少なくともいずれか1つが設けられ、
    上記メインリレーがONの場合、上記ヒータの接続部から上記ヒータ検知回路に向けて電流が流れ、上記メインリレーがOFFの場合、上記ヒータ検知回路から上記ヒータの接続部に向けて流れる電流を、上記ヒータの接続部と上記ヒータ検知回路との間に設けられたリレー回路、電流減衰回路、整流器のうち少なくともいずれかにより減衰又は遮断することを特徴とするガスセンサシステム。
  2. 請求項1において、上記メインリレーがOFFの場合、上記ヒータ検知回路から上記ヒータの接続部に向けて流れる電流を、上記ヒータの接続部と上記ヒータ検知回路との間に設けられたリレー回路、電流減衰回路、整流器のうち少なくともいずれかにより100μA以下とすることを特徴とするガスセンサシステム。
  3. 請求項1または2のいずれか1項において、上記リレー回路、上記電流減衰回路、上記整流器のいずれか1つは、上記制御装置内に設けてなることを特徴とするガスセンサシステム。
  4. 請求項1または2のいずれか1項において、上記リレー回路、上記電流減衰回路、上記整流器のいずれか1つは、上記ガスセンサの内部に設けてあることを特徴とするガスセンサシステム。
  5. 請求項1または2のいずれか1項において、上記リレー回路、上記電流減衰回路、上記整流器のいずれか1つは、上記制御装置と上記ガスセンサとの間に設けてなることを特徴とするガスセンサシステム。
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