JP5268068B2 - センサ制御装置及びセンサ制御システム - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関から排出される排ガス等の被測定ガス中の特定成分を検出するガスセンサに接続され、このガスセンサの駆動を制御するセンサ制御装置に関するものである。また、上記のガスセンサとセンサ制御装置とから構成されるセンサ制御システムに関する。
従来から、自動車のエンジンから排出される排ガス中のNOx(窒素酸化物)を検出するガスセンサが知られている。このようなガスセンサは、第1測定室に流入された被測定ガス(排ガス)中の酸素を汲み出したり、また第1測定室に外部から酸素を汲み入れたりして、被測定ガスの酸素濃度を所定の濃度に調整するための第1ポンピングセルと、第1測定室から第2測定室に流入される酸素濃度が調整された被測定ガス中のNOxを分解し、その際にNOx濃度に応じた電流が電極間に流れる第2ポンピングセルとを有する。ガスセンサにはヒータが設けられ、各セルを構成する固体電解質体が加熱されることで活性状態が保持される。
このようなガスセンサは、センサ制御装置に接続され、このセンサ制御装置によってガスセンサを駆動することで、酸素濃度に応じた電流が第1ポンピングセル(詳細には、第1ポンピングセルの電極間)に流れ、又、NOx濃度に応じた電流が第2ポンピングセルに流れる。そして、各セルから出力された電流信号は、センサ制御装置内の信号処理回路にて電圧信号に変換され、酸素濃度信号、NOx濃度信号として外部のエンジン制御装置(ECU等)に出力される。一方、ガスセンサを構成するヒータは、センサ制御装置内のヒータ制御回路により通電制御され、ヒータ電流がON/OFF制御される。
ここで、NOx濃度を検出するための電流(即ち、第2ポンピングセルを流れる電流)はnA(ナノアンペア)オーダであるのに対し、ヒータ電流はA(アンペア)オーダである。さらに、信号処理回路とヒータ制御回路は、センサ制御装置内の同一の回路基板上に搭載されている。従って、ヒータのON/OFF切り替え時に発生するノイズが信号処理回路に乗ってしてしまい、NOx濃度の検出精度が低下するという問題があった。そこで、例えば、センシング回路(信号処理回路)における基準電位を設定するグランドパターンと、ヒータ制御回路における基準電位を設定するグランドパターンとを、グランド端子部を起点として分離して設けたガス濃度検出装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。このガス濃度検出装置では、センシング回路へのヒータ電流の回り込みを防止でき
るので、センシング回路における基準電位の安定化が実現できる。
ところが、グランド端子部を共有化すると、ヒータがONされている間は、ヒータ電流の影響が強く、信号処理回路の出力電圧が変動してしまうという問題点があった。この場合、ヒータがOFFされている間に、信号処理回路の出力電圧をA/D変換してA/D値をサンプリングすれば問題ない。しかし、ヒータのON/OFFに関わらず、サンプリングしたA/D値を平均化処理する場合、この平均値は実際の値よりもずれてしまう。従って、ヒータ電流による信号処理回路への影響を最小限に抑えるためには、信号処理回路のグランドと、ヒータ制御回路のグランドとを別々に設けるのが望ましい。
また、最近のセンサ制御装置では、ガスセンサ内のセンサ素子の通電制御と、ヒータの通電制御との他に、CAN等のシリアル通信を介したECUとの通信制御が求められている(例えば、特許文献2参照)。この場合、通信回路用の基準電位を設定するグランドパターンを、センサ制御装置内の同一回路基板上に新たに設け、通信用のグランドを新たに設定する必要がある。
特開2004−212284号公報 特開2000−171435号公報
しかしながら、信号処理回路用のグランドと、ヒータ制御回路用のグランドと、通信回路用のグランドとをそれぞれ別々に設けると、これらのグランドを接地するための配線が複雑になるので好ましくない。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、ヒータ通電時でも、信号処理回路および通信回路の各出力変動を最小限に抑制でき、かつグランド配線のレイアウトを簡素化できるセンサ制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明のセンサ制御装置は、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するための検出素子と、当該検出素子を素子活性温度に加熱するヒータとを備えるガスセンサに接続されるセンサ制御装置であって、前記検出素子の通電を制御すると共に、前記検出素子からの特定ガス濃度に応じた電圧信号を検出する信号処理回路と、前記ヒータの通電を制御するヒータ制御回路と、前記信号処理回路にて検出した前記電圧信号を濃度信号としてシリアル通信によって第1外部装置に通信出力する通信回路とを備え、これら各回路が同一の回路基板上に実装されており、前記ヒータ制御回路が接続されるパワー系グランドと、前記信号処理回路および前記通信回路が接続される信号系グランドとが、前記回路基板各々独立して備えられ、前記信号系グランドは、前記回路基板と前記第1外部装置との間を電気的に接続する第1電気経路を備え、前記パワー系グランドは、前記回路基板と前記第1外部装置とは異なる第2外部装置との間を電気的に接続する前記第1電気経路から独立した第2電気経路を備えている。
また、請求項2に係る発明のセンサ制御装置は、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記ガスセンサは、被測定ガス中における特定ガスとしてのNOxの濃度を検出するNOxセンサであることを特徴とする。
また、請求項3に係る発明のセンサ制御装置は、請求項1又は2に記載の発明の構成に加え、前記センサ制御装置は、内燃機関に適用され、前記第1外部装置は、内燃機関の駆動制御を司るエンジン制御装置であり、前記第2外部装置は、前記ヒータ及び当該センサ制御装置に電力を供給するバッテリであることを特徴とする。
また、本発明のセンサ制御システムは、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するための検出素子と、当該検出素子を素子活性温度に加熱するヒータとを備えるガスセンサと、前記ガスセンサに接続される請求項1〜3のいずれか1項に記載のセンサ制御装置とから構成されることを特徴とする。
請求項1に係る発明のセンサ制御装置では、パワー系グランドと信号系グランドとを、回路基板において各々独立して備え、さらに、信号系グランドにおける回路基板と第1外部装置との間を接続する第1電気経路と、パワー系グランドにおける回路基板と第2外部装置との間を接続する第2電気経路とを独立させているので、ヒータ通電時においても、ヒータ制御回路に流れるヒータ電流が、信号処理回路および通信回路の各出力に影響するのを抑制できる。従って、特定ガス濃度の検出精度を向上できる。さらに、信号処理回路と通信回路とを1つの信号系グランドにまとめて接続しているので、グランド配線のレイアウトを簡素化できる。
また、請求項2に係る発明のセンサ制御装置は、請求項1に記載の発明の効果に加え、NOx濃度に応じて電流を濃度対応信号の一種として扱うNOxセンサのように、微弱な電流を扱うガスセンサに用いると好適である。つまり、ヒータ制御回路に流れるヒータ電流が、信号処理回路および通信回路の各出力に影響するのを抑制できる。従って、NOx濃度の検出精度を向上できる。
また、請求項3に係る発明のセンサ制御装置は、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、内燃機関に適用することで、センサ制御装置から通信回路を介して出力された精度の良い濃度信号としてエンジン制御装置が受信でき、その濃度信号に基づく内燃機関の制御を精度良く行うことができる。
内燃機関1の排気系周りの概略的な構成を示す図である。 センサ制御装置2と、センサ制御装置2に接続されたNOxセンサ10の概略的な構成を示す図である。 センサ制御装置2の回路基板20上に搭載された電子部品等の概略的な配置構成を示す図である。 1本のGND端子を共用化したセンサ制御装置のCANの出力電圧(CAN通信信号)の変動と、シグナルグラウンドの電圧変動とを示すグラフである。 2本のGND端子を別々に有する本実施の形態におけるセンサ制御装置のCANの出力電圧(CAN通信信号)の変動と、シグナルグラウンドの電圧変動とを示すグラフである。 1本のGND端子を共用化したセンサ制御装置のNOx出力の変動を示すグラフである。 2本のGND端子を別々に有する本実施の形態におけるセンサ制御装置のNOx出力の変動を示すグラフである。
以下、本発明を具体化したセンサ制御装置の一実施の形態について、図面を参照して説明する。まず、図1を参照し、被測定ガスである排気ガス中における特定ガスとしてのNOx濃度を検出できるNOxセンサ10の制御を行うセンサ制御装置2を本発明に係るセンサ制御装置の一例とし、そのセンサ制御装置2が取り付けられる内燃機関1の概略的な構成について説明する。図1は、内燃機関1の排気系周りの概略的な構成を示す図である。なお、本実施形態では、センサ制御装置2がNOxセンサ10と接続され、このNOxセンサ10と共にセンサ制御システムを構成している。
図1に示すように、内燃機関1は自動車を駆動するためのエンジン5を有し、このエンジン5には、エンジン5から排出される排気ガスを車外に放出するための排気管6が接続されている。排気管6の経路上には、排気ガスの浄化を行うためのNOx選択還元触媒7が設けられている。NOx選択還元触媒7は、公知の化学反応によってNOx還元剤と反応させて無害なNとHOとに還元する触媒である。図示しないが、NOx選択還元触媒7の上流側(排気ガスの流路上流側)には、排気管6内を流れる排気ガスに対し尿素水を噴射するためのインジェクタが設けられている。
そして、排気管6の経路上でNOx選択還元触媒7の下流側には、NOx選択還元触媒7を通過した排気ガス中のNOxの濃度を検出するためのNOxセンサ10が配設されている。NOxセンサ10は、自身とは離れた位置に配設されるセンサ制御装置2とハーネス(信号線束)4を介して電気的に接続されており、センサ制御装置2によって制御されてNOx濃度の検出を行う。センサ制御装置2はバッテリ8から電力の供給を受けて駆動する。そして、NOxセンサ10を用いて検出したNOx濃度の検出信号(濃度信号)を、CAN(車載用ネットワーク)91を介して接続されたエンジン制御装置9(以下ECU9と略す)に出力する。
次に、センサ制御装置2とNOxセンサ10について、図2を参照して説明する。図2は、センサ制御装置2と、センサ制御装置2に接続されたNOxセンサ10の概略的な構成を示す図である。なお、図2において、NOxセンサ10のセンサ素子100は、先端側部分における内部構造を示す断面図をもって図示しており、図中左側がセンサ素子100の先端側となっている。
NOxセンサ10は、細長で長尺な板状体の形状をなすセンサ素子100を、排気管6(図1参照)に取り付けるためのハウジング(図示外)内で保持した構造を有する。NOxセンサ10からは、このセンサ素子100の出力する信号を取り出すためのコネクタ付きのハーネス4が引き出され、上記のようにNOxセンサ10とは離れた位置に取り付けられるセンサ制御装置2のセンサ端子部30に接続されている。これにより、NOxセンサ10とセンサ制御装置2とが電気的に接続されている。
まず、センサ素子100の構造について説明する。図2に示すように、センサ素子100は、3枚の板状の固体電解質体111,121,131の間にアルミナ等からなる絶縁体140,145をそれぞれ挟み、層状をなすように形成したものである。そして、固体電解質体131側の外層(図2における下側)には、アルミナを主体とするシート状の絶縁層181,182を積層し、その間にPtを主体とするヒータパターン183を埋設したヒータ180が設けられている。
固体電解質体111,121,131はジルコニアからなり、酸素イオン伝導性を有する。センサ素子100の積層方向において固体電解質体111の両面には、固体電解質体111を挟むように多孔質性の電極112,113が各々設けられている。この電極112,113は、Pt又はPt合金或いはPtとセラミックスを含むサーメットなどから形成されている。さらに、電極112,113の表面上には、セラミックスからなる多孔質性の保護層114が設けられ、電極112,113が排気ガスに含まれる被毒成分に晒されることによって劣化しないように保護している。
固体電解質体111は、両電極112,113間に電流を流すことで、電極112の接する雰囲気(センサ素子100の外部の雰囲気)と電極113の接する雰囲気(後述する第1測定室150内の雰囲気)との間で、酸素の汲み出しおよび汲み入れ(いわゆる酸素ポンピング)を行うことができる。本実施の形態では、固体電解質体111および電極112,113を、第1ポンピングセル(以下、「Ip1セル」という)110と称することとする。
固体電解質体121は、絶縁体140を挟んで固体電解質体111と対向するように配置されている。センサ素子100の積層方向における固体電解質体121の両面にも、固体電解質体121を挟むように多孔質性の電極122,123がそれぞれ設けられており、同様に、Pt又はPt合金或いはPtとセラミックスを含むサーメットなどから形成されている。そのうちの電極122は、固体電解質体111と向き合う側の面に形成されている。
さらに、固体電解質体111と固体電解質体121との間には、小空間としての第1測定室150が形成されている。そして、固体電解質体111側の電極113と、固体電解質体121側の電極122とが、第1測定室150内に配置されている。この第1測定室150は、排気管6(図1参照)内を流通する排気ガスがセンサ素子100内に最初に導入される空間である。そして、第1測定室150のセンサ素子100における先端側には、第1測定室150内外の仕切りとして、第1測定室150内への排気ガスの単位時間あたりの流通量を制限する多孔質状のセラミックからなる第1拡散抵抗部151が設けられている。同様に、第1測定室150のセンサ素子100における後端側にも、後述する第2測定室160につながる開口部141と第1測定室150との仕切りとして、排気ガス
の単位時間あたりの流通量を制限する多孔質状のセラミックからなる第2拡散抵抗部152が設けられている。
このような固体電解質体121および両電極122,123は、主として、固体電解質体121により隔てられた雰囲気(電極122の接する第1測定室150内の雰囲気と、電極123の接する基準酸素室170(後述)内の雰囲気)間の酸素分圧に応じて起電力を発生することができるものである。本実施の形態では、固体電解質体121および電極122,123を、起電力セル(以下、「Vsセル」という)120と称する。
次に、固体電解質体131は、絶縁体145を挟んで固体電解質体121と対向するように配置されている。固体電解質体131の固体電解質体121側の面にも同様に、Pt又はPt合金或いはPtとセラミックスを含むサーメットなどから形成された多孔質性の電極132,133がそれぞれ設けられている。
電極132が形成された位置には絶縁体145が配置されておらず、独立した基準酸素室170が形成されている。この基準酸素室170内には、Vsセル120の電極123が配置されるようにもなっている。なお、基準酸素室170内には、セラミック製の多孔質体が充填されている。また、電極133が形成された位置にも絶縁体145が配置されておらず、基準酸素室170との間に絶縁体145を隔て、独立した小空間としての第2測定室160が形成されている。そして、この第2測定室160に連通するように、固体電解質体121および絶縁体140のそれぞれに開口部125および開口部141が設けられており、前述したように、第1測定室150と開口部141とが、間に第2拡散抵抗部152を挟んで接続されている。
固体電解質体131および両電極132,133は、上記のIp1セル110と同様に、絶縁体145により隔てられた雰囲気(電極132が晒される雰囲気と、電極133の接する第2測定室160内の雰囲気)間にて酸素の汲み出しを行う。本実施の形態では、固体電解質体131および両電極132,133を、第2ポンピングセル(以下、「Ip2セル」という)130と称する。
次に、センサ制御装置2の構成について説明する。図2に示すように、センサ制御装置2の有する回路基板20上には、電源回路21、マイクロコンピュータ22、CAN回路29、Ip1セル/Vsセル制御回路26、Ip2セル制御回路27、ヒータ制御回路28等が実装されている。電源回路21は、外部回路端子部31のBAT端子を通じて接続されたバッテリ8から電力の供給を受けると共に、GND1端子を通じて接続されたECU9で接地される。このような電源回路21には、マイクロコンピュータ22、CAN回路29、Ip1セル/Vsセル制御回路26、Ip2セル制御回路27が各々接続され、それぞれ回路を駆動するために必要な電力の供給を受けている。
マイクロコンピュータ22は、公知の構成のCPU23、ROM24およびRAM25を内蔵し、さらにCPU23に接続された信号入出力部221と、該信号入出力部221に接続されたA/Dコンバータ222とを内蔵している。A/Dコンバータ222には、Ip1セル/Vsセル制御回路26およびIp2セル制御回路27が各々接続されている。さらに、CPU23にはヒータ制御回路28が接続されている。そしてマイクロコンピュータ22は、外部回路端子部31のGND1端子を通じてECU9のグランド電位に接続されている(なお、以下では、「グランド電位に接続されている」を「接地されている」とも表現する)。このような構成により、Ip1セル/Vsセル制御回路26、Ip2セル制御回路27およびヒータ制御回路28は、マイクロコンピュータ22による制御を受けて、センサ素子100およびヒータ180の駆動を行う。また、マイクロコンピュータ22は、A/Dコンバータ222および信号入出力部221を介して入力される電流Ip1(詳細には、電流Ip1を電圧変換した信号)、および、電流Ip2(詳細には、電流Ip2を電圧変換した信号)に基づいて、酸素濃度、NOx濃度を算出する。
次に、Ip1セル/Vsセル制御回路26について説明する。図2に示すように、Ip1セル/Vsセル制御回路26は、基準電圧比較回路261、Ip1ドライブ回路262、Vs検出回路263、およびIcp供給回路264から構成されている。基準電圧比較回路261は、Vs検出回路263に検出されたVsセル120の電極122,123間の電圧Vsを、基準となる基準電圧(例えば425mV)と比較するための回路であり、その比較結果をIp1ドライブ回路262に対し出力する。Ip1ドライブ回路262は、センサ端子部30のIP1端子,COM端子を通じて接続されたIp1セル110の電極112,113間に電流Ip1を供給するための回路であり、基準電圧比較回路261の出力に基づいて電流Ip1の大きさや向きを調整する。また、Ip1ドライブ回路262は、Ip1セル110の電極112,113間に流れる電流Ip1を検出するための回路でもあり、検出された電流Ip1(詳細には、電流Ip1を電圧変換した信号)はマイクロコンピュータ22に出力される。
また、Vs検出回路263は、センサ端子部30のVS端子,COM端子を通じて接続された電極122,123間の電圧Vsを検出するための回路であり、その検出値を基準電圧比較回路261に対し出力する。Icp供給回路264は、Vsセル120の電極122,123間に電流Icpを供給し、第1測定室150内から基準酸素室170内への酸素の汲み出しを行っている。なお、Ip1セル110の第1測定室150側の電極113、Vsセル120の第1測定室150側の電極122、および後述するIp2セル130の第2測定室160側の電極133は、センサ端子部30のCOM端子を通じて、Ip1セル/Vsセル制御回路26の基準電位に接続されている。さらに、Ip1セル/Vsセル制御回路26は、外部回路端子部31のGND1端子を通じてECU9で接地されている。
なお、電流Ip1の大きさや向きは、基準電圧比較回路261によるVsセル120の電極122,123間の電圧の比較結果に基づいて、Vsセル120の電極122,123間の電圧が予め設定された基準電圧と略一致するように調整される。その結果、Ip1セル110により、第1測定室150内からセンサ素子100外部への酸素の汲み出し、或いはセンサ素子100外部から第1測定室150内への酸素の汲み入れが行われる。換言すると、Ip1セル110では、Vsセル120の電極122,123間の電圧が一定値(基準電圧の値)に保たれるように、第1測定室150内における酸素濃度の調整が行われる。
次に、Ip2セル制御回路27について説明する。図2に示すように、Ip2セル制御回路27は、Ip2検出回路271およびVp2印加回路272から構成されている。Ip2検出回路271は、センサ端子部30のIP2端子を通じて接続されたIp2セル130の電極132から、COM端子を通じて接続された電極133に流れた電流Ip2の値の検出を行う回路である。なお、検出された電流Ip2(詳細には、電流Ip2を電圧変換した信号)はマイクロコンピュータ22に出力される。Vp2印加回路272は、Ip2セル130の電極132,133間へ所定の電圧Vp2(例えば450mV)を印加するための回路であり、第2測定室160内から基準酸素室170へ酸素の汲み出しが行われる。そして、Ip2セル制御回路27は、外部回路端子部31のGND1端子を通じてECU9で接地されている。
次に、ヒータ制御回路28について説明する。図2に示すように、ヒータ制御回路28はCPU23により制御され、ヒータ180のヒータパターン183に電流を流し、固体電解質体111,121,131(換言すると、Ip1セル110、Vsセル120、Ip2セル130)の加熱を行う回路である。このヒータ制御回路28には、ヒータパターンへの通電をON/OFF制御するための周知のスイッチング素子(例えばFET)が設けられている。
ヒータパターン183は、ヒータ180内でつながる一本の電極パターンである。このヒータパターン183の一方の端部は、センサ端子部30のHTR(+)端子を通じて外部回路端子部のBAT端子に接続され、バッテリ8の電力が供給されるようになっている。さらに、ヒータパターン183の他方の端部は、HTR(−)端子を通じてヒータ制御回路28が接続されている。そして、ヒータ制御回路28は、外部回路端子部31のGND2端子を通じてバッテリ8のグランド電位に接続されている。つまり、ヒータ制御回路28だけは、他の回路と異なりGND2端子を通じてECU9とは独立したバッテリ8にて接地されている。このような構成において、ヒータ制御回路28を構成するスイッチング素子のスイッチング動作をCPU23によるPWM通電制御を行うことで、ヒータパターン183に電流を流す公知の制御を行う。なお、ヒータパターン183へのPWM通電制御を行うにあたっては、センサ素子100のインピーダンス(具体的には、Vsセルの120のインピーダンス)を検出し、このインピーダンスが目標値になるようにヒータに供給する電力のデューティ比を算出して行ってもよいし、内燃機関の運転状態に基づいてヒータに供給する電力のデューティ比を算出して行ってもよい。これらのヒータパターン183へのPWM通電制御の具体的な手法は公知であるため、説明は省略する。
次に、CAN回路29について説明する。図2に示すように、CAN回路29は、ECU9との間でCAN(Controller Area Network)で通信するための回路である。CAN回路29は、信号入出力部221を介してCPU23に接続されると共に、外部回路端子部31のCAN(+)端子,CAN(−)端子に接続されている。そして、これらCAN(+)端子,CAN(−)端子は、CAN91を介してECU9に接続されている。これにより、CPU23とECU9との間でCAN通信が可能となっており、マイクロコンピュータ22(CPU23)にて算出された電流Ip1に基づく酸素濃度情報や、電流Ip2に基づくNOx濃度情報が通信出力される。また、CAN回路29は、外部回路端子部31のGND1端子を通じてECU9で接地されている。
次に、センサ制御装置2の回路基板20上における各回路の配置構成について、図3を参照して説明する。図3は、センサ制御装置2の回路基板20上に搭載された電子部品等の概略的な配置構成を示す図である。なお、便宜上、回路基板20は矩形の板状をなすものとし、四方の縁端のうち、センサ端子部30や外部回路端子部31が配置された縁端を下端と称し、下端と反対側の縁端を上端と称する。また、残る2つの縁端のうち、センサ端子部30寄りの縁端を左端、外部回路端子部31寄りの縁端を右端と称して以下の説明を行うものとする。
図3に示すように、センサ制御装置2の1つの回路基板20上には、電源回路21、マイクロコンピュータ22、Ip1セル/Vsセル制御回路26、Ip2セル制御回路27、ヒータ制御回路28、CAN回路29、センサ端子部30、外部回路端子部(ECU端子部)31が実装されている。
Ip2セル制御回路27は、センサ端子部30よりも上端側で左端に沿って配置されている。また、外部回路端子部31よりも上端側で右端寄りの位置には電源回路21とヒータ制御回路28が配置され、そのうちの電源回路21がヒータ制御回路28よりも上端側に配置されている。マイクロコンピュータ22は、Ip2セル制御回路27と電源回路21との間で上端寄りの位置に配置されている。
さらに、マイクロコンピュータ22とセンサ端子部30との間に、Ip1セル/Vsセル制御回路26が配置されている。Ip1セル/Vsセル制御回路26は、Ip2セル制御回路27と隣り合うように配置されており、ヒータ制御回路28とは離れて配置されている。そして、電源回路21の下端側にCAN回路29が配置されている。
また、センサ端子部30は、NOxセンサ10(図1参照)と接続するためのハーネス4の各線が接続される各端子(IP1端子,IP2端子,VS端子,COM端子,HTR(+)端子,HTR(−)端子)が列設された端子部であり、回路基板20の板面において、一縁端に寄って配置されている。
そして、外部回路端子部31は、このセンサ端子部30と並んで同一縁端に沿って配置されている。外部回路端子部31には、ECU9との通信用のCAN91を接続するための端子(CAN(+),CAN(−))と、バッテリ8からの信号線を接続するための端子(BAT)と、信号系の駆動回路であるIp1セル/Vsセル制御回路26、Ip2セル制御回路27、パワー系の駆動回路であるヒータ制御回路28を接地するための端子(GND2端子)と、CAN回路29を接地するための端子(GND1端子)とが各々列設されている。
このように、外部回路端子部31では、信号系の駆動回路(具体的には、電源回路21,マイクロコンピュータ22,Ip1セル/Vsセル制御回路26,Ip2セル制御回路27,CAN回路29)を接地するためのGND1端子と、パワー系の駆動回路(具体的には、ヒータ制御回路28)を接地するためのGND2端子とを互いに別々に設けている。さらに、GND1端子をECU9のグランド電位に接地し、GND2端子をバッテリ8のグランド電位に接地している。即ち、パワー系のグランドと信号系のグランドについて、回路基板20と、外部装置であるECU9およびバッテリ8とを電気的に接続する電気経路とのそれぞれにおいて、互いに独立させている。ここで、例えば、信号系の駆動回路のグランドと、パワー系の駆動回路のグランドとを共用化させた場合、ヒータ制御回路28がONされている間は、Ip1セル/Vsセル制御回路26、Ip2セル制御回路27の出力値が実際よりも高くなる。この場合、ヒータ制御回路28のOFF時にA/D値をサンプリングすればよいのであるが、ヒータ制御回路28のON/OFFに関係なくA/D値を平均化すると、電流Ip1に基づいて算出される酸素濃度や電流Ip2に基づいて算出されるNOx濃度の出力変動は大きくなりがちである。さらに、CAN回路29に流れる電流もヒータ電流に比べて極めて小さいので、ヒータ制御回路28がONされている間は、CAN回路29の出力電圧も変動してしまう。そこで、本実施形態のように、信号系の駆動回路のグランドと、パワー系の駆動回路のグランドとを独立させることで、信号系の駆動回路に対するヒータ電流の影響を抑制することができる。
また、電源回路21、マイクロコンピュータ22についても、ヒータ制御回路28とは別にGND1端子を通じてECU9で接地されているので、電源回路21およびマイクロコンピュータ22の各出力に対して、ヒータ電流が影響するのを防止することができる。
また、GND1端子において、Ip1セル/Vsセル制御回路26およびIp2セル制御回路27を接地するためのグランドと、CAN回路29を接地するためのグランドを共用化させている。本来ならば、外部回路端子部31に、ヒータ制御回路28用のグランドを含めて3つのGND端子を設定しなければならないところを2つに減らすことができる。これにより、センサ制御装置2のグランド配線のレイアウトを簡素化できる。
次に、NOxセンサ10を用いた酸素濃度およびNOx濃度の検出の際の動作について説明する。図2に示す、NOxセンサ10のセンサ素子100を構成する固体電解質体111,121,131は、ヒータ制御回路28から駆動電流が流されたヒータパターン183の昇温に伴い加熱され、活性化する。これにより、Ip1セル110、Vsセル120およびIp2セル130が動作するようになる。
排気管6(図1参照)内を流通する排気ガスは、第1拡散抵抗部151による流通量の制限を受けつつ第1測定室150内に導入される。ここで、Icp供給回路264によりVsセル120には電極123側から電極122側へ電流Icpが流されている。このため排気ガス中の酸素は、負極側となる第1測定室150内の電極122から電子を受け取ることができ、酸素イオンとなって固体電解質体121内を流れ、基準酸素室170内に移動する。つまり、電極122,123間で電流Icpが流されることによって、第1測定室150内の酸素が基準酸素室170内に送り込まれている。
Vs検出回路263では電極122,123間の電圧が検出されており、基準電圧比較回路261により基準電圧(425mV)と比較されて、その比較結果がIp1ドライブ回路262に対し出力されている。ここで、電極122,123間の電位差が425mV付近で一定となるように、第1測定室150内の酸素濃度を調整すれば、第1測定室150内の排気ガス中の酸素濃度は所定値(10−8〜10−9atm)に近づくこととなる。
そこで、Ip1ドライブ回路262では、第1測定室150内に導入された排気ガスの酸素濃度が所定値より薄い場合、電極112側が負極となるようにIp1セル110に電流Ip1を流し、センサ素子100外部から第1測定室150内へ酸素の汲み入れを行う。一方、第1測定室150内に導入された排気ガスの酸素濃度が所定値より濃い場合、Ip1ドライブ回路262は、電極113側が負極となるようにIp1セル110に電流Ip1を流し、第1測定室150内からセンサ素子100外部へ酸素の汲み出しを行う。このときの電流Ip1の大きさと流れる向きから、排気ガス中の酸素濃度の検出が可能である。なお、酸素濃度は、電流Ip1(詳細には、電流Ip1を電圧変換した信号)に基づき、マイクロコンピュータ22にて算出される。
このように、第1測定室150において酸素濃度が調整された排気ガスは、第2拡散抵抗部152を介し、第2測定室160内に導入される。第2測定室160内で電極133と接触した排気ガス中のNOxは、電極133を触媒としてNとOに分解(還元)される。そして分解された酸素は、電極133から電子を受け取り、酸素イオンとなって固体電解質体131内を流れ、基準酸素室170内に移動する。このとき、第1測定室150で汲み残された残留酸素も同様に、Ip2セル130によって基準酸素室170内に移動する。このため、Ip2セル130を流れる電流は、NOx由来の電流および残留酸素由来の電流となる。
ここで、第1測定室で汲み残された残留酸素の濃度は所定値に調整されているため、その残留酸素由来の電流は略一定とみなすことができ、NOx由来の電流の変動に対する影響は小さい。従ってIp2セル130を流れる電流の変動は、NOx濃度に比例することとなる。センサ制御装置2では、マイクロコンピュータ22にて、Ip2検出回路271によりIp2セル130を流れる電流Ip2(詳細には、電流Ip2を電圧変換した信号)を検出しつつ、公知の残留酸素由来のオフセット電流の補正計算処理を行い、排気ガス中のNOx濃度の検出を行うのである。
次に、信号系の駆動回路のグランドとパワー系の駆動回路のグランドを別々に設けたことによる本発明の効果を実証するために評価試験を行った。この評価試験では、ヒータ制御回路28のON/OFF時におけるセンサ制御装置2の各出力値に与える影響について調べた。具体的に言うと、実施例1では、CANの通信バスの極性であるCAN−H、CAN−Lの各出力電圧(V)の変動と、信号用の基準電圧であるシグナルグラウンドの出力電圧(V)の変動とについてそれぞれ調べた。また、実施例2では、Ip2検出回路271の出力電圧(V)の変動について調べた。なお、実施例1,2の何れにおいても、信号系の駆動回路のGND端子とパワー系の駆動回路のGND端子とを共用化させたセンサ制御装置を比較サンプルとして用いた。
〔実施例1〕
まず、実施例1の結果について、図4,図5を参照して説明する。図4は、1本のGND端子を共用化したセンサ制御装置のCANの出力電圧(CAN通信信号)の変動と、シグナルグラウンドの電圧変動とを示すグラフである。図5は、2本のGND端子を別々に有する本実施の形態におけるセンサ制御装置のCANの出力電圧(CAN通信信号)の変動と、シグナルグラウンドの電圧変動とを示すグラフである。
まず、1本のGND端子を共用化したセンサ制御装置の出力変動の結果について説明する。図4に示すように、t1タイミングでヒータ制御回路28がONされると、OFF時に0(V)であったシグナルグラウンドの電圧値は、瞬間的に上昇した後、0.3(V)まで低下した。その後、ヒータ制御回路28がONされている間は0.3(V)のままであった。次いで、t3タイミングで、ヒータ制御回路28がOFFされると、瞬間的に大きく低下したが、すぐに0(V)に戻った。その後、ヒータ制御回路28がOFFされている間は0(V)のままであった。
一方、CAN−H、CAN−Lの出力電圧では、t1タイミングでヒータがONされると、OFF時に2.5(V)であったCAN−H、CAN−Lの各電圧は、瞬間的に上昇した後、2.8(V)まで低下した。その後、ヒータ制御回路28がONされている間は2.8(V)のままであった。次いで、t2タイミングで、CAN回路29とECU9との間で通信がなされると、CAN−Hは瞬間的に4.3(V)まで上昇し、CAN−Lは瞬間的に1.2(V)まで低下した。その後2.8(V)に戻った。さらに、t3タイミングで、ヒータ制御回路28がOFFされると、瞬間的に大きく低下したが、すぐに2.5(V)に戻った。その後、ヒータ制御回路28がOFFされている間は2.5(V)のままであった。つまり、ヒータ制御回路28がONされている間は、シグナルグラウンドの出力電圧の上昇分である0.3(V)がCAN−H、CAN−Lに上乗せされた結果となった。
次に、2本のGND端子を別々に有するセンサ制御装置(本発明品)の出力変動の結果について説明する。図5に示すように、t1タイミングで、ヒータ制御回路28がONされると、OFF時に0(V)であったシグナルグラウンドの出力電圧は、瞬間的にやや低下したが、すぐに0(V)に戻った。その後、ヒータ制御回路28がONされている間もほぼ0(V)であった。次いで、t3タイミングで、ヒータ制御回路28がOFFされた際も、瞬間的にやや低下したが、すぐに0(V)に戻った。その後、ヒータ制御回路28がON/OFFが切り替わっても0(V)のままであった。
一方、CAN−H、CAN−Lの出力電圧では、t1タイミングで、ヒータ制御回路28がONされると、OFF時に2.5(V)であった出力電圧は、瞬間的にやや低下したが、すぐに2.5(V)に戻った。その後、ヒータ制御回路28がONされている間も2.5(V)であった。次いで、CAN回路29とECU9との間で通信がなされると、CAN−Hは瞬間的に4.0(V)まで上昇し、CAN−Lは瞬間的に0.9(V)まで低下した。その後2.5(V)に戻った。さらに、t3タイミングでヒータ制御回路28がOFFされると、瞬間的にやや上昇したが、すぐに2.5(V)に戻った。その後、ヒータ制御回路28がOFFされている間も2.5(V)のままであった。
実施例1の結果より、1本のGND端子を共用化したセンサ制御装置では、ヒータ制御回路28がONされている間は、シグナルグラウンドの出力電圧が高くなり、その高くなった分だけ、CAN−H、CAN−Lの各出力電圧が高くなることがわかった。また、ヒータ制御回路28のON/OFFの切り替え時における各出力電圧も大きく変動することがわかった。これは、ヒータ制御回路28電流に比べて、CAN回路29で流れる電流の値が非常に小さいことに加え、ヒータ制御回路28のGND端子と、CAN回路29のGND端子とを共用化させているため、ヒータ制御回路28を流れるヒータ電流の影響を受け易い状態であると言える。よって、ヒータ制御回路28がONされている間は、シグナルグラウンド、CAN−H、CAN−Lの各出力電圧が高くなったと推測さ
れる。この状態では、ヒータ制御回路28がONされている間は、CAN出力が変動するため、ECU9はCAN91を介してセンサ制御装置からNOx濃度情報等を反映したCAN通信信号を安定して受信できない可能性がある。
一方、本発明のセンサ制御装置2では、ヒータ制御回路28のON/OFFに関わらず、シグナルグラウンド、CAN−H、CAN−Lの各出力電圧にほとんど変化が見られなかった。さらに、ヒータ制御回路28のON/OFFの切り替え時の変動についても、GND端子を共用化した場合に比べて確実に小さくなった。これにより、CAN回路29に対するヒータ制御回路28を流れるヒータ電流の影響を最小限に抑えることができる。よって、ヒータ制御回路28がONされても、シグナルグラウンド、CAN−H、CAN−Lの出力電圧がほとんど変動しなかったと推測される。即ち、本発明のセンサ制御装置2では、ヒータ制御回路28のON/OFFに関係なく、CAN回路29の出力が安定しているため、ECU9はCAN91を介してセンサ制御装置2からNOx濃度情報等を反映したCAN通信信号を安定して受信できる。
〔実施例2〕
次に、実施例2の結果について、図6,図7を参照して説明する。図6は、1本のGND端子を共用化したセンサ制御装置のNOx出力の変動を示すグラフである。図7は、2本のGND端子を別々に有する本実施の形態におけるセンサ制御装置のNOx出力の変動を示すグラフである。なお、ここでは、NOxのアナログ出力として、Ip2セル制御回路27にて検出されるIp2電流を電圧変換したNOx出力電圧を計測した。
まず、1本のGND端子を共用化したセンサ制御装置の出力変動の結果について説明する。図6に示すように、t5タイミングで、ヒータ制御回路28がONされると、OFF時に1.50(V)であったNOxの出力電圧は、瞬間的に上下に変動し、1.70(V)に推移した。その後、1.50(V)には戻らず、ヒータ制御回路28がONされている間は1.70(V)のままであった。次いで、t6タイミングで、ヒータ制御回路28がOFFされると、瞬間的に大きく低下したが、その後1.50(V)に戻った。
次に、2本のGND端子を別々に有するセンサ制御装置(本発明品)の出力変動の結果について説明する。図7に示すように、t5タイミングで、ヒータ制御回路28がONされると、OFF時に1.50(V)であったNOxの出力電圧は、瞬間的に上下に変動したが、すぐに1.52(V)に推移した。その後、ヒータ制御回路28がONされている間では、1.52(V)のままであった。次いで、t6タイミングで、ヒータ制御回路28がOFFされると、瞬間的に上下に変動したが、すぐに1.50(V)に戻った。その後、ヒータ制御回路28がOFFされている間は、1.50(V)のままであった。
実施例2の結果より、1本のGND端子を共用化したセンサ制御装置では、ヒータ制御回路28がONされている間は、NOxの出力電圧が大幅に高くなることがわかった。また、ヒータ制御回路28のON/OFFの切り替え時における出力電圧も大きく変動することがわかった。これは、ヒータ制御回路28を流れるヒータ電流に比べて、Ip2セル制御回路27を流れる電流がnAオーダと非常に小さいことに加え、ヒータ制御回路28のGND端子と、Ip1セル/Vsセル制御回路26およびIp2セル制御回路27のGND端子とを共用化させているので、ヒータ制御回路28のヒータ電流の影響を受け易い状態であったと言える。よって、ヒータ制御回路28がONされている間は、NOxの出力電圧が高くなったと推測される。この状態では、ヒータ制御回路28がONされている間は、NOxの出力が変動するため、正確なNOx濃度を検出することができない。
一方、本発明のセンサ制御装置2では、ヒータ制御回路28がONされると、NOxの出力電圧が若干高くなる程度でほとんど差は見られなかった。さらに、ヒータ制御回路28のON/OFFの切り替え時の変動についても、GND端子を共用化した場合に比べて確実に小さくなった。これは、パワー系の駆動回路のグランドと、信号系の駆動回路のグランドとを別々に設けたことによる。これにより、Ip2セル制御回路27の出力に対するヒータ制御回路28電流の影響を最小限に抑えることができる。よって、ヒータ制御回路28がONされても、センサ制御装置2のNOxの出力電圧がほとんど変動しなかったと推測される。従って、本発明のセンサ制御装置2では、ヒータ制御回路28のON/OFFに関係なく、NOx濃度の出力が安定しているため、正確なNOx濃度を検出することができる。
以上説明したように、本実施形態のセンサ制御装置2では、外部回路端子部31において、信号系の駆動回路をグランド電位に接続するためのGND1端子と、パワー系の駆動回路をグランド電位に接続するためのGND2端子とを互いに別々に設けている。さらに、GND1端子を第1外部装置であるECU9のグランド電位に接続し、GND2端子を第2外部装置であるバッテリ8のグランド電位に接続している。即ち、パワー系の駆動回路のグランドと信号系の駆動回路のグランドとについて、回路基板20と、外部装置であるECU9およびバッテリ8とを電気的に接続する電気経路において互いに独立させている。これにより、ヒータ制御回路28がONされても、信号系であるIp1セル/Vsセル制御回路26およびIp2セル制御回路27、通信のためのCAN回路29に対するヒータ電流の影響を抑制することができる。従って、NOx濃度の検出精度を向上させることができる。
また、GND1端子において、センサ素子100に関連するIp1セル/Vsセル制御回路26およびIp2セル制御回路27をグランド電位に接続するためのグランドと、CAN回路29をグランド電位に接続するためのグランドとを共用化させたことで、外部回路端子部31に設置すべきGND端子を減らすことができる。これにより、センサ制御装置2のグランド配線のレイアウトを簡素化できる。
なお、本発明は上記実施形態に限らず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、ヒータパターン183の一方の端部を、センサ端子部30のHTR(+)端子を通じてBAT端子に接続し、ヒータパターンの他方の端部を、HTR(−)端子を通じてヒータ制御回路28に接続するようにした。しかし、ヒータパターン183の一方の端子を、HTR(+)端子を通じてヒータ制御回路28に接続した上でBAT端子に接続し、ヒータパターン183の他方の端部を、HTR(−)端子を通じて、バッテリ8のグランド電位に接続させるようにしても良い。
本発明は、NOxセンサのみならず、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するガスセンサ(例えば、HCセンサ)に接続されるセンサ制御装置に対しても利用することができる。
2 センサ制御装置
8 バッテリ(第2外部装置)
9 エンジン制御装置(第1外部装置)
10 NOxセンサ(ガスセンサ)
20 回路基板
26 Ip1セル/Vsセル制御回路
27 Ip2セル制御回路
28 ヒータ制御回路
29 CAN回路
30 センサ端子部
31 外部回路端子部
100 センサ素子
180 ヒータ

Claims (4)

  1. 被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するための検出素子と、当該検出素子を素子活性温度に加熱するヒータとを備えるガスセンサに接続されるセンサ制御装置であって、
    前記検出素子の通電を制御すると共に、前記検出素子からの特定ガス濃度に応じた電圧信号を検出する信号処理回路と、
    前記ヒータの通電を制御するヒータ制御回路と、
    前記信号処理回路にて検出した前記電圧信号を濃度信号としてシリアル通信によって第1外部装置に通信出力する通信回路と
    を備え、
    これら各回路が同一の回路基板上に実装されており、
    前記ヒータ制御回路が接続されるパワー系グランドと、前記信号処理回路および前記通信回路が接続される信号系グランドとが、前記回路基板において各々独立して備えられ、
    前記信号系グランドは、前記回路基板と前記第1外部装置との間を電気的に接続する第1電気経路を備え、前記パワー系グランドは、前記回路基板と前記第1外部装置とは異なる第2外部装置との間を電気的に接続する前記第1電気経路から独立した第2電気経路を備えてなることを特徴とするセンサ制御装置。
  2. 前記ガスセンサは、被測定ガス中における特定ガスとしてのNOxの濃度を検出するNOxセンサであることを特徴とする請求項1に記載のセンサ制御装置。
  3. 前記センサ制御装置は、内燃機関に適用され、前記第1外部装置は、内燃機関の制御を司るエンジン制御装置であり、前記第2外部装置は、前記ヒータ及び当該センサ制御装置に電力を供給するバッテリであることを特徴とする請求項1又は2に記載のセンサ制御装置。
  4. 被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するための検出素子と、当該検出素子を素子活性温度に加熱するヒータとを備えるガスセンサと、
    前記ガスセンサに接続される請求項1〜3のいずれか1項に記載のセンサ制御装置と、
    から構成されることを特徴とするセンサ制御システム。
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