JP4325064B2 - 情報表示光学系 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報表示光学系に関するものであり、特に、観察者の眼前に配置されて使用される画像表示装置用の情報表示光学系に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、頭部又は顔面に装着され、或いは手で保持されて、観察者の眼前にて使用される画像表示装置が知られており、例えばバーチャルリアリティー用や個人シアター用として製品化されている。また、最近では、いわゆるウェアラブルコンピュータのディスプレイ用として使用するものが研究されている。
【0003】
具体的な構成としては、例えば、特開平7−333551号公報に記載されている如く、オリジナル画像の光を眼球へ導く観察光学系において、前記光を曲面にて眼球から離れる方向へ全反射させ、この全反射された光を反射面、特にアジムス角度の違いにより光学的パワーの異なる反射面で反射させ、前記曲線を透過させて眼球へ光を導く構成としている。
【0004】
或いは、特開平9−197336号公報に記載されている如く、画像を表示する画像表示素子と、前記画像表示素子によって形成された画像を光路中で結像する事なく観察者眼球に導く接眼光学系とからなる画像表示装置において、前記接眼光学系は少なくとも3つの面を有し、前記画像表示素子を射出した光線が前記の少なくとも3つの面で3回反射し、観察者眼球に達するように構成され、前記の少なくとも3回の反射面の中少なくとも1面が観察者眼球側に凹面を向けた凹面鏡である構成としている。
【0005】
また、特開平9−197337号公報に記載されている如く、少なくとも3つの隣合って配置された光学面からなる接眼光学系において、前記3つの光学面の中、少なくとも2つの光学面は光学系の瞳位置側に凹面を向けた曲面で構成され、且つ、前記曲面間で少なくとも4回の反射をする構成としている。
【0006】
また、特開平9−219832号公報に記載されている如く、画像を表示する画像表示素子と、前記画像表示素子によって形成された画像を投影し、観察者眼球に導く接眼光学系とからなる画像表示装置において、前記接眼光学系は、前記画像表示素子から発した光線が前記観察者眼球に到るまでの反射回数が3回以上の奇数回であり、前記接眼光学系の前記観察者眼球の直前の面は、内部反射をすると共に、前記接眼光学系を射出する屈折面である構成としている。
【0007】
或いは、特開平10−307263号公報に記載されている如く、屈折率が1よりも大きい媒質を挟んだ複数の面によって形成されるプリズム光学素子において、前記プリズム光学素子が、前記プリズム光学素子内部に光線を入射させるか、若しくは、前記プリズム光学素子内部から光線を射出させる透過作用及び前記プリズム光学素子内部での内部反射作用とを合わせて有した第1面と、前記媒質を挟んで前記第1面と対向配置され前記プリズム光学素子内部での内部反射作用を有する第2面と、前記第2面と略近接する位置に配置され且つ前記第1面と前記媒質を挟んで対向配置され前記プリズム光学素子内部での内部反射作用を有する第3面と、前記第1面が光線を前記プリズム光学素子内部に入射させる作用を有するときには前記プリズム光学素子内部から光線を射出させる作用を有し、前記第1面が光線を前記プリズム光学素子内部から射出させる作用を有するときには前記プリズム光学素子内部に光線を入射させる作用を有するような透過作用を持った第4面とを有し、所定の条件式範囲を満たす構成としている。
【0008】
また、特開平11−174367号公報に記載されている如く、画像情報を表示した表示手段からの光束を観察者の眼球に導光する表示光学系と、外界からの光束を撮像素子に結像させる撮像光学系とを有し、光路中に設けた光路分離手段によって該表示光学系の観察者の眼球に入射する光束の眼球光軸又は該眼球光軸を延長した仮想眼球光軸と、該撮像光学系の外界から入射してくる光束の外界光軸とを略一致させており、該表示手段からの光束が該撮像光学系の撮像素子に入射するのを防止する遮光手段とを有している構成としている。
【0009】
或いは、特開平5−346508号公報に記載されている如く、画像表示器からの画像情報に基づく光束を所定方向に回折させて、該画像情報と他の画像情報とを空間的に重畳させて同一視野で観察するためのホログラムレンズであって、該ホログラムレンズはN.Aが等しい複数の要素ホログラムからなるoff−axis型である構成としている。
【0010】
また、特開平9−185009号公報に記載されている如く、メガネレンズ、メガネフレーム等のメガネの所定の部分に設けられ、メガネレンズに向かって表示画像を出射する画像表示手段と、前記メガネレンズを通して前記表示画像と外界を同時に視認するシースルー手段を備えた構成としている。
【0011】
また、特開平10−319343号公報に記載されている如く、画像表示光を出射する画像表示手段と、前記画像表示手段からの前記画像表示光を縮小して出射端面から出射する光ファイバー束と、前記光ファイバー束の前記出射端面からの前記画像表示光を回折或いは反射させて装着者の眼に導き、前記装着者に前記画像表示光に基づく虚像を視認させる眼前光学手段を備えた構成としている。
【0012】
或いは、特開平2−297516号公報に記載されている如く、光放射を与えるための映像発生装置又は光源、その放射を平行にする対物視準レンズ又は視準器、第1の放物面鏡及び第2の放物面鏡並びに透明なプレートの同焦点アセンブリから成る組み合わせ光学装置から連続的に構成される視準光学システムが提供され、前記第1の鏡は前記第2の鏡に向けて平行線束にされた放射を反射するために反射性を有し、前記第2の鏡は、第1の鏡から受け取った放射を観測者に向けて反射によって伝達すると同時に、外部放射を観測者に向けてその透明性によって伝達する事を可能にするために、ある程度は透明であり、更に前記透明プレートは2つの端部を有し、その第1の面及び第2の面は平行であり、前記2つの端部は2つの放物面鏡によって別々に形成され、対物レンズと観測者との間の平行放射の光学経路は、連続的に、前記2つの平行面の1つでの第1の交差、第1鏡上での反射、前記平行面でのいくつかの全反射、第2の鏡上での反射、及び前記2つの平行面の1つでの第2の交差から成る構成としている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開平7−333551号公報に記載されているような構成においては、光束の入射角度によって全反射及び透過を選択的に行う光束選択面を含む凹面反射面を用いたプリズム構成となっているが、プリズム内の反射は幾何学的な正反射角を持って行われる構成であるので、光学系を薄型化する上で不利となる。また、プリズム内には対向する面間反射部分、即ち光束導光部がないので、プリズムが分厚くなる。また、表示画像と外界像を同時に視認するいわゆるシースルー機能を持つが、コンバイナが半透過面となっているので、外界像光量,表示画像光量ともに元の1/2となる。また、外界からの透過像の歪を補正するプリズムを曲面で接合する構成となっているので、製作が難しい。
【0014】
また、上記特開平9−197336号公報、特開平9−197337号公報、特開平9−219832号公報にそれぞれ記載されているような構成においては、プリズムは対向する面を持ち、一部に入射角度によって全反射及び透過を選択的に行う光束選択面を含む自由曲面を用いたプリズム構成で、対向する面間での反射にて凹面反射面に光束を導く構成となっている。しかし、前記と同様にして、プリズム内の反射は幾何学的な正反射角を持って行われる構成であるので、光学系を薄型化する上で不利となる。
【0015】
また、上記特開平10−307263号公報、特開平11−174367号公報にそれぞれ記載されているような構成においては、前記と同様にして、プリズムは対向する面を持ち、一部に入射角度によって全反射及び透過を選択的に行う光束選択面を含む自由曲面を用いたプリズム構成で、対向する面間での反射にて凹面反射面に光束を導く構成となっている。そして、外界からの透過像のシースルー観察が可能な構成となっている。しかし、前記と同様にして、プリズム内の反射は幾何学的な正反射角を持って行われる構成であるので、光学系を薄型化する上で不利となる。
【0016】
特に、特開平10−307263号公報に記載されている構成においては、外界からの透過像のシースルー観察は、画像表示領域外で行っているので、広い外界観察域が得られない。また、プリズムを退避させて外界を観察する実施例も挙げられているが、可動部が必要となるので、構成が複雑となる。また、特開平11−174367号公報に記載されている構成においては、コンバイナがハーフミラーとなっており、外界からの透過像が暗くなる。
【0017】
また、特開平5−346508号公報、特開平9−185009号公報、特開平10−319343号公報にそれぞれ記載されているような構成においては、コンバイナに反射型ホログラムレンズを用いているが、表示像の光束を折り畳むような光学系の構成となっておらず、コンパクトさに欠ける。また、表示光束と観察光束の分離のため、ホログラムコンバイナの偏心量が大きくなり、偏心収差が発生して良好な表示像が得られない。特に、特開平9−185009号公報に記載されている構成においては、この偏心量が大きくて実質上広い表示画角を達成する事ができない。
【0018】
また、特開平2−297516号公報に記載されているような構成においては、光束の入射角度によって全反射及び透過を選択的に行う光束選択面を含む凹面反射面を用いたプリズムに、外界からの透過像の歪を補正するプリズムを装着する構成となっているが、表示光学系に再結像光学系を用いており、コンパクトさに欠ける。また、表示光学系の接眼機能は凹面反射によるものであり、ホログラムはコンバイナとしての機能のみで、集光等を行う光学的パワーは有していない。従って、プリズム(或いは実施例で言うプレート)内の反射は幾何学的な正反射角を持って行われる構成であるので、光学系を薄型化する上で不利となる。また、凹面反射面にホログラムを作成する事は難しい。
【0019】
本発明は、このような問題点に鑑み、薄型のコンパクトな構成が可能であり、また広い表示画角においても良好な映像が得られ、さらには外界の自然なシースルー観察も可能な情報表示光学系を提供する事を目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
情報表示光学系は、互いに対向して配置された少なくとも2つの反射面、並びに、体積型及び位相型であり光学的パワーを有する反射型ホログラムから成るホログラム面を有するプリズムと、前記プリズムを透過する外界光の偏向を補正する偏向補正部材と、画像表示手段と、を備える。この情報表示光学系では、前記ホログラム面は、2つの前記反射面に対して傾斜し、前記偏向補正部材は、前記ホログラム面で前記プリズムに装着され、前記反射面のうち、少なくとも1つは入射角度により透過,反射を選択的に行う光束選択面である。そして、この情報表示光学系では、前記画像表示手段からの画像光は、前記反射面以外の端面から前記プリズムに入射し、前記プリズムに入射した画像表示手段からの画像光は、前記反射面間で反射され、続いて前記ホログラム面で回折反射されて、更に前記光束選択面を透過した後、観察者の瞳に導かれ、前記画像光と前記外界光とが同時に視認される。
【0021】
なお、前記ホログラムは、前記画像表示手段からの画像光に対して、前記ホログラム面での正反射角より小さい回折反射角を有すると望ましい。また、互いに対向して配置された前記反射面は、前記画像光の前記プリズムへの入射側に開いた角度を有すると望ましい。
【0022】
また、前記偏向補正部材は、互いに対向して配置された反射面と同一平面上にそれぞれ面を持つと望ましい。また、いに対向して配置された前記反射面は、互いに略平行であると望ましい。
【0023】
また、いに対向して配置された前記反射面間の反射は全反射であると望ましい。また、前記ホログラム面は平面であると望ましい。また、互いに対向して配置された前記反射面のうち、少なくとも1つは曲面であると望ましい。
【0024】
また、互いに対向して配置された前記反射面は、前記光束選択面を同一面上に有することが望ましい。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。本発明の情報表示光学系では、ホログラムレンズを用い、液晶等の画像表示素子の任意の表示画像を瞳に導いて観察する。図1は、表示画像を瞳に導いて観察する構成として、幾何学的な正反射を用いた場合とホログラムによる回折反射を用いた場合との比較を模式的に説明する図である。同図(a)は幾何学的な正反射の場合、同図(b)はホログラムによる回折反射の場合をそれぞれ示している。
【0026】
同図(a)において、101は導光部であるプリズム、101aはプリズム101下端部に傾斜して設けられた凹面反射面、103は瞳である。また、同図(b)において、102は導光部であるプリズム、102aはプリズム102下端部に傾斜して設けられたホログラム面、103は瞳である。まず、同図(a)に示すように、プリズム101内を下方へと透過してきた表示画像の光束Lは、凹面反射面101aで正反射され、集光されつつ瞳103に導かれる。一方、同図(b)に示すように、プリズム102内を下方へと透過してきた表示画像の光束Laは、ホログラム面102aで回折反射され、集光されつつ瞳103に導かれる。
【0027】
ここで、前述のように、ホログラムは回折素子の働きを持ち、ミラーのような幾何学的な正反射とは違う回折反射を行う事ができる。つまり、ホログラム基板の傾きには影響されず、任意の方向へ回折反射させる事が可能であるので、光学系の大きさが幾何学的な条件で決まってしまう事がなくなる。
【0028】
具体的には、例えば図2に模式的に示すように、反射面104に入射した入射光lsに対して、正反射したときの反射光を破線で示すlaとすると、このときの入射角及び反射角は、共にαで同じである。ところが、反射面104を回折反射面とすると、実線で示す回折反射光lbの反射角βをαより大きい角度とする事ができる。これにより、反射光の方向が同じである場合は、正反射の場合よりも反射面104の傾きを小さくする事ができる。
【0029】
従って、図1(a),(b)にそれぞれ示すように、瞳103の位置が変わらなければ、凹面反射面101aよりもホログラム面102aの方が傾きを小さくする事ができるので、プリズム101の厚さtよりもプリズム102の厚さtaを小さく、即ち薄くする事ができる。また、ホログラムは平面であっても光学的パワーを持つ事ができるので、後述するシースルー機能を持たせた場合に、表示画像の光束に対しては回折反射によりレンズとして作用し、外界光に対してはノンパワーとなるので、外界像の自然な観察が可能となる。
【0030】
図3は、透過型及び反射型ホログラムの回折波長巾を説明するグラフである。同図では、ホログラム感材の屈折率が1.5、記録波長530nm、ホログラム感材の厚さ5μmのときの、入射光と射出光の角度差に対する透過型及び反射型ホログラムの波長選択性を示している。同図の横軸に角度差を、縦軸に回折波長巾を取っている。同図に示すように、角度差が90度以下であるとき、即ち透過型ホログラムの場合、回折波長巾が百数十nm以上と、非常に広くなる事が分かる。ここで、可視光域は約400nm〜700nmと、300nm程度の波長巾しかないので、透過型ホログラムが殆どの可視光に作用する場合も有り得る。
【0031】
一方、角度差が90度以上となるとき、即ち反射型ホログラムの場合、透過型ホログラムの場合と比べて回折波長幅が格段に狭くなり、波長選択性が非常に高くなる事が分かる。つまり、反射型ホログラムは、ある波長には作用するが、その他の波長には作用しない性質を持つ。従って、反射型ホログラムを、表示画像と外界像を同時に視認するいわゆるシースルー機能のためのコンバイナとして用いた場合、外界光の一部の波長にしか作用しないので、外界光は殆どコンバイナの影響を受けずに済み、明るく良好なシースルー観察が可能となる。
【0032】
図4は、単色の反射型ホログラムにおける、可視光域の入射光の波長に対する反射光と透過光の強度の関係の一例を示すグラフである。同図の横軸に波長(nm)を、縦軸に反射又は透過率(%)を取っている。また、実線で表す曲線aは反射率を、破線で表す曲線bは透過率をそれぞれ示している。反射型ホログラムは、特定の波長(回折波長)の光にしか作用しないので、同図に示すように、ここでは530nm付近の光を反射し、それ以外の波長域の光を透過している。これにより、外界光と画像光を重合して観察するシースルー型情報表示が可能となる。
【0033】
図5は、カラーの反射型ホログラムにおける、可視光域の入射光の波長に対する反射光と透過光の強度の関係の一例を示すグラフである。同図の横軸に波長(nm)を、縦軸に反射又は透過率(%)を取っている。また、実線で表す曲線aは反射率を、破線で表す曲線bは透過率をそれぞれ示している。反射型ホログラムは、特定の波長(回折波長)の光にしか作用しないので、同図に示すように、ここではR,G,Bの波長域の光を反射し、それ以外の波長域の光を透過している。
【0034】
これにより、画像光をカラー表示する場合でも、外界光と画像光を重合して観察するシースルー型情報表示が可能となる。ホログラムは記録波長に対応した回折波長を持つので、上記のようなカラーホログラムは、ひとつのホログラム感材に異なる記録波長で多重露光する事や、各々異なる記録波長で作成されたホログラムを積層する事で実現可能である。
【0035】
図6は、ホログラム製造光学系の概略構成を模式的に示す図である。本発明の情報表示光学系は、ホログラムレンズが表示画像の光束に対して斜めに傾いて配置され、接眼機能としての光学的パワーを持つので、非軸対称光学系となる。このような非軸対称光学系において、共軸レンズと同等の働きしか行われない場合は、偏心による非対称な歪曲(台形歪曲)や像面湾曲が発生する。そこで、これらの発生を防ぐためには、ホログラムには回転対称な波面再現性だけではなく、自由曲面的な波面再現性を持たせる事が望ましい。
【0036】
このようなホログラムレンズは、同図に示すように、複数のレンズを偏心させて組み合わせた製造光学系Grを用いて作成される。ここでの構成は、後述する第1の実施形態の情報表示光学系に用いたホログラムレンズを作成するためのものを一例として挙げている。ホログラムレンズ作成にあたっては、レーザー光をビームスプリッタによって2つの光束に分岐し、各々第1,第2の2つの点光源A,Bを配設して、ここからの光をそれぞれプリズム1下端部に斜めに配置されたホログラム感材Hに入射させる。
【0037】
ここで、第2の点光源Bは、情報表示光学系における表示画像の観察者の瞳位置に略一致するように設けられている。これにより、第2の点光源Bからの光と表示画像からの光の光路がほぼ一致するので、ホログラムレンズの使用状態での回折効率を最も高くする事ができる。また、第1の点光源Aとホログラム感材Hとの間には、上記製造光学系Grが配置されており、これは偏心して組み合わされたG1〜G5の5枚のレンズで構成されている。この製造光学系Grは、表示画像が良好な像として観察できるように、第1の点光源Aからの光の波面をコントロールするように構成されている。
【0038】
なお、以下に示す各実施形態に使用されるホログラムとしては、回折効率が高く明るい表示画像及び外界像を得るために、厚みを持ったいわゆる体積型で光吸収の少ない位相型の反射型ホログラムが適している。
【0039】
図7は、本発明の第1の実施形態の情報表示光学系の構成を模式的に示す縦断面図である。同図において、プリズム1は右斜め上方に開いた板状をしており、その上端面が入射面r7となっている。そして、図の左右にそれぞれ対向して配置される第1の反射面r6及び第2の反射面r5を有しており、これらは略平行に配置されている。さらに、下端部には右に傾斜して配置されるホログラム面r3が設けられている。ホログラム面r3にはホログラムレンズが形成されている。また、第1の反射面r6とホログラム面r3は楔形状を成す。この第1の反射面r6は、入射角度によって全反射,透過を選択的に行う光束選択面r4,r2を同一面上に有している。
【0040】
プリズム1の下端部より見て図の左方向には、瞳2が位置している。瞳2は瞳面r1を有している。座標系は、瞳2の中心を原点とし、瞳2の正面方向即ち図の右方向をZ軸プラス方向、上方向をY軸プラス方向に取り、紙面をYZ平面とする。また、紙面に垂直向こう側をX軸プラス方向としている。これは以下の実施形態においても同様である。なお、プリズム1の入射面r7の右斜め上方には、例えば透過型液晶より成る画像表示素子3が配置されており、その前面である表示面r9上には、平板ガラスより成る画像表示部材4が設けられている。そして、その表面をr8としている。
【0041】
同図に示すように、画像表示素子3の表示面r9からの表示画像の光束Lは、画像表示部材4を経てその表面r8から射出し、プリズム1の入射面r7に入射する。入射面r7よりプリズム1内に入射した光束Lは、第1の反射面r6に入射し、ここで反射(全反射)される。第1の反射面r6で反射された光束Lは、対向して配置される第2の反射面r5に入射し、ここで反射(全反射)される。第2の反射面r5で反射された光束Lは、光束選択面r4に入射し、ここで反射(全反射)される。光束選択面r4で反射された光束Lは、ホログラム面r3に入射する。
【0042】
光束Lの波長は、ホログラム面r3におけるホログラムの回折効率がピークとなる波長と略一致しており、ホログラム面r3で光束Lは反射される。ホログラム面r3で反射された光束Lは、光束選択面r2を透過し、瞳2の瞳面r1に導かれる。ホログラム面r3におけるホログラムは光学的パワーを有しており、表示画像を拡大観察させる接眼機能を持つ。これにより、光束Lは観察者の瞳に拡大投影される。また、図1で説明したように、ホログラムによる回折反射においては、幾何学的な正反射とは違う角度の反射角を持つ事ができるので、ホログラム面r3の傾きを小さくする事ができ、これによりプリズム1の薄型化を図る事ができる。
【0043】
本実施形態では、対向して配置される反射面、即ち第1の反射面r6及び第2の反射面r5により、光束Lを複数回反射する構成とする事により、プリズム1のホログラム面r3への導光部が薄く形成されている。また、入射角度によって全反射,透過を選択的に行う光束選択面により、光束Lが光路中にて折り畳まれ、光路分割しなくても光束の取り出しが可能となり、各光学要素のコンパクトな配置構成が実現されている。また、ホログラムレンズの偏心量も低減されており、偏心収差の発生が少なく、良好な表示画像を得る事ができる。
【0044】
また、ホログラムは、基本的にそのホログラムを作成した光束と同じ波長及び角度を持つ光束を与えたときの波面再現性が最も良く、回折効率が最も高くなるので、画像表示素子3からの光束Lは、ホログラム面r3上に形成されたホログラムレンズの回折効率がピークとなる波長に強度のピークを持つ光束とする事が望ましい。
【0045】
例えば、530nm付近に回折効率のピークを持つホログラムを用い、画像表示素子3には液晶等の非自発光型の素子を用いた場合、これを照明する光源としては、530nm付近に発光強度のピークを持つ緑色のLED等が適している。LEDは、半値巾20〜40nmの発光波長巾を持つので、これを表示画像光の光源とした場合、エネルギー効率の良い構成とする事ができる。
【0046】
また、このホログラムの作成に用いたレーザーと同じ発光波長を有するレーザーを光源としても良い事は勿論である。その他、上記図5で説明したように、このホログラムを複数の波長に対して回折効率のピークを持つカラーホログラムとする事もできる。
【0047】
図8は、本発明の第2の実施形態の情報表示光学系の構成を模式的に示す縦断面図である。本実施形態は、第1の実施形態と比較して、対向する反射面での反射を1回増やし、画像表示部を観察者の瞳側に配置した例である。ここでは光束Lがプリズム1を透過する際に、対向する面間反射が1回増えてこの面が第1の反射面(r5,r7)となっている事と、第2の反射面(r6)が同一面上に光束選択面(r2,r4)を有している事以外は、基本的に第1の実施形態と同様の構成である。
【0048】
図9は、本発明の第3の実施形態の情報表示光学系の構成を模式的に示す縦断面図である。本実施形態は、第1の実施形態と比較して、対向する反射面(第1,第2の反射面)を光束の入射面側に開いた角度で配置する事により、画像表示部をプリズムのほぼ真上に配置し、光学系全体の薄型化を図った例である。ここでは第1の反射面(r6)に連なる第3の反射面(r2,r4)を設け、光束選択面としている。光束Lがプリズム1を透過する様子は第1の実施形態と同様である。
【0049】
図10,図11は、それぞれ本発明の第4,第5の実施形態の情報表示光学系の構成を模式的に示す縦断面図である。基本構成はそれぞれ第1,第3の実施形態と同様であるが、ここでは対向する反射面を曲面化し、表示画像に対する収差補正機能を持たせ、画質の改善を図っている。具体的には、この曲面を自由曲面(アナモルフィック非球面)とし、特に偏心収差の低減を図っている。
【0050】
図12は、本発明の第6の実施形態の情報表示光学系の構成を模式的に示す縦断面図である。本実施形態は、画像表示素子に例えば反射型液晶等の反射型のものを用いて、その照明光学系をプリズムの一部で構成している。反射型液晶等の画像表示素子は、その画像表示側から照明光を入射させる必要があるので、ここでは照明光源と瞳を略共役関係とし、照明効率の高い明るい画像を確保している。
【0051】
同図において、LED等の光源6から射出した照明光束Laは、照明光入射面r14からプリズム1内に入射し、照明用反射面r13で反射され、射出面r12より射出する。そして、画像表示部材4の直前に設けられたコンデンサーレンズ5の表面r11より入射し、画像表示部材4を介して画像表示素子3に入射する。ここでは照明光束を画像光束として変調し、反射して表示面r10から射出する。
【0052】
画像表示素子3の表示面r10からの表示画像の光束Lは、画像表示部材4を経てその表面r9から射出し、更にコンデンサーレンズ5を経てその表面r8から射出し、プリズム1の入射面r7に入射する。その後の光束Lがプリズム1を透過する様子は第1の実施形態と同様である。なお、プリズム1の射出面r12と入射面r7、コンデンサーレンズ5の表面r11とr8は、それぞれ同一面である。
【0053】
ここでの照明光学系は、凸レンズであるコンデンサーレンズ5と、凹面鏡である照明用反射面r13とにより、瞳2と共役な面をプリズム1近傍に作成し、ここに光源6を置く事で、照明効率の高い系を達成している。これにより、照明光量を無駄なく用いた明るい画像が観察可能となる。このように、プリズムの一部に照明光学系を構成する事により、光学系全体のコンパクト化も図る事ができる。
【0054】
図13は、本発明の第7の実施形態の情報表示光学系の構成を模式的に示す縦断面図である。本実施形態は、第1の実施形態の構成に、プリズムである偏向補正部材を装着した例である。第1(及び第2,第6)の実施形態においては、対向する反射面(第1,第2の反射面)は平行に配置されているため、この部分はZ軸プラス方向又はマイナス方向からの外界光を歪なく透過させ、瞳2に導く事ができる。ところが、ホログラムの偏心量低減のため、ホログラム面r3と光束選択面は平行ではなく、角度を持たせて配設されている。
【0055】
即ち、ホログラム面r3は傾いてプリズム1下部に配置されているので、これによりプリズム1下部は楔形状となり、この部分を通過した外界光は、等倍であるが偏向されて出てくる。そこで、本実施形態では、図13に示すように、ホログラム面r3に接合、或いは微小な間隔をおいて平行配置される斜面7aを持ち、対向する第1,第2の反射面の延長面にそれぞれ一致した面7b,7cを持つプリズムである偏向補正部材7を装着している。これにより外界光の偏向が補正され、自然な外界光観察が可能となる。また、ホログラム面r3は平面であるので、ホログラム感材を構成しやすく、さらには偏向補正部材7の斜面7aを突き合わせるときの位置精度が低くて済み、装着が容易となる。
【0056】
また、これまで述べてきたように、対向する反射面の面間反射は全反射としており、外界光は遮断されないので、広い外界観察領域が得られる。以上のような状態で、ホログラム面r3はコンバイナとしての働きを持つ。つまり、ホログラム面r3のような反射型ホログラムは、特定の波長(回折波長)の光にしか作用しないので、上記図4で説明したように、外界光と画像光を重合して観察するシースルー型情報表示が可能となる。このことは、上記図5で説明したように、カラーホログラムの場合でも同様である。なお、本実施形態のような偏向補正部材を設ける構成は、上記第2,第6の実施形態においても適用可能である。
【0057】
図14は、本発明が適用される頭部装着型の画像表示装置の一例の外観図である。これまで述べてきたように、本発明の情報表示光学系は、薄型の構成が可能であるため、同図に示すように、眼鏡状の画像表示装置を実現する事ができる。ここでは眼鏡のレンズに当たる部分にプリズム1及び偏向補正部材7がはめ込まれ、その上部に照明光学系8が配置されている。
【0058】
また、フレーム9の先端からは、コード10が延びており、これが図示しないモバイルパソコンや携帯電話等に接続され、ここから画像情報を受け取る仕組みである。さらに、近距離ならばワイヤレスとする事もできる。そして、上述したホログラムの特質により、高いシースルー機能も確保されるので、使用者に負担の少ない、常時装着可能なHMD(ヘッドマウンテッドディスプレイ)となる。これは、いわゆるウェアラブルコンピューターの画像表示装置としても最適なものとなる。
【0059】
図15は、前記頭部装着型の画像表示装置の情報表示光学系部分の縦断面図である。同図に示すように、照明光学系8内のLED等より成る光源6から出た光は、コンデンサーレンズ5を経て画像表示素子3を照明する。そして、ここで画像光として変調されて射出し、画像表示部材4を経てプリズム1内を透過し、ホログラム面r3で反射されて瞳2に到達する。このとき、プリズム1及び偏向補正部材7を通して外界像のシースルー観察も可能である。また、プリズム1及び偏向補正部材7にレンズとしての働きを設け、視度補正機能を持たせる事により、通常の眼鏡として兼用する事も可能である。
【0060】
図16は、本発明を携帯電話に適用した一例の外観図である。本発明の情報表示光学系は、薄型の構成が可能であるため、同図に示すように、携帯電話のフリッパー部に内蔵された画像表示装置を実現する事ができる。ここでは携帯電話の本体11に回動自在に軸支されたフリッパー部12に、本発明の情報表示光学系を内蔵し、観察窓13より表示画像を観察する。これにより、携帯電話の通常の表示画面では表示できない、広視野で詳細な画面表示を行う事ができる。
【0061】
また、フリッパー部12内部に照明光学系から接眼光学系まで全て内蔵されており、フリッパー部12の開閉により各光学要素の配置関係が変動しないので、誤差要因が少ない。このようにして、従来の携帯電話の構成を大きく変更する事なく、本発明の情報表示光学系を内蔵する事ができるので、携帯性に優れた画像表示装置を実現する事ができる。
【0062】
図17は、前記携帯電話のフリッパー部12に内蔵された画像表示装置の情報表示光学系部分の縦断面図である。同図に示すように、照明光学系8内のLED等より成る光源6から出た光は、画像表示素子3を照明する。そして、ここで画像光として変調されて射出し、画像表示部材4を経て接眼光学系であるプリズム1内を透過し、ホログラム面r3で反射されて、観察窓13を経て瞳2に到達する。
【0063】
以下、本発明に係る光学系の構成を、コンストラクションデータを挙げて、更に具体的に示す。なお、以下に挙げる実施例1〜6は、上述した第1〜第6の実施形態にそれぞれ対応している。また、本発明の実施例に用いたホログラムは全て、作成波長(記録波長),使用波長共532nm、使用次数は1次である。また、各面の配置データは、瞳面中心を原点としたグローバル座標系として表現されている。X,Y,Z各軸の方向は、上記図7で説明した通りである。そして、各々XSC,YSC,ZSCとして各面の位置を示す。単位はmmである。また、X,Y,Z各軸を回転軸としたときの、各面の傾きをASC,BSC,CSCとして表す。単位は度である。
【0064】
ホログラム面の定義については、作成に用いる2光束を定義する事により、ホログラムを一義的に定義する。2光束の定義は、各光束の光源位置と、各光源からの射出ビームが収束ビーム(VIA)及び発散ビーム(REA)のどちらであるかで行う。第1の点光源(HV1)、第2の点光源(HV2)の座標をそれぞれ(HX1,HY1,HZ1)、(HX2,HY2,HZ2)とする。
【0065】
また、各実施形態においては、複雑なホログラムによる波面再生を行うので、2光束の定義に加えて、位相関数φにより入射光線に対する射出光線の方向余弦でも定義する。位相関数φは以下の数1に示すホログラム面の位置(X,Y)による生成多項式であり、係数が1次〜10次までの昇順の単項式で表される。コンストラクションデータにおいては、位相関数φの係数Cjを示す。
【0066】
【数1】
Figure 0004325064
【0067】
なお、係数Cjの番号jは、m,nをX,Yの指数として以下の数2で表される。
【0068】
【数2】
Figure 0004325064
【0069】
ここで、射出光線のX軸,Y軸,Z軸方向余弦は、以下の数3で表される。
【0070】
【数3】
Figure 0004325064
【0071】
なお、数3において、l′,m′,n′は各々射出光線の法線ベクトル、l,m,nは各々入射光線の法線ベクトル、λは再生光束の波長、λ0はホログラム作成光束の波長である。
【0072】
コンストラクションデータにおいて、アナモルフィック非球面に関するパラメータは、各面とその光軸との交点を原点とし、光軸をZ軸としたときの、以下の数4で定義されるZ軸方向のサグZを規定するものである(単位mm)。また、データ中の曲率半径はY軸方向の曲率半径であり、RDXはX軸方向の曲率半径である。
【0073】
【数4】
Figure 0004325064
【0074】
ここで、CUX,CUYはそれぞれX軸方向,Y軸方向の曲率である。
【0075】
Figure 0004325064
【0076】
Figure 0004325064
【0077】
Figure 0004325064
Figure 0004325064
【0078】
Figure 0004325064
【0079】
Figure 0004325064
【0080】
Figure 0004325064
【0081】
Figure 0004325064
Figure 0004325064
【0082】
Figure 0004325064
【0083】
Figure 0004325064
Figure 0004325064
【0084】
Figure 0004325064
【0085】
Figure 0004325064
Figure 0004325064
【0086】
Figure 0004325064
【0087】
なお、特許請求の範囲で言う画像表示手段は、実施形態における画像表示素子に対応している。
【0088】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、薄型のコンパクトな構成が可能であり、また広い表示画角においても良好な映像が得られ、さらには外界の自然なシースルー観察も可能な情報表示光学系を提供する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】幾何学的な正反射とホログラムによる回折反射との比較説明図。
【図2】幾何学的な正反射とホログラムによる回折反射との比較説明図。
【図3】透過型及び反射型ホログラムの回折波長巾を説明するグラフ。
【図4】入射光の波長に対する反射光と透過光の強度関係を示すグラフ(単色)。
【図5】入射光の波長に対する反射光と透過光の強度関係を示すグラフ(カラー)。
【図6】ホログラム製造光学系の概略構成を模式的に示す図。
【図7】第1の実施形態の情報表示光学系の構成を模式的に示す縦断面図。
【図8】第2の実施形態の情報表示光学系の構成を模式的に示す縦断面図。
【図9】第3の実施形態の情報表示光学系の構成を模式的に示す縦断面図。
【図10】第4の実施形態の情報表示光学系の構成を模式的に示す縦断面図。
【図11】第5の実施形態の情報表示光学系の構成を模式的に示す縦断面図。
【図12】第6の実施形態の情報表示光学系の構成を模式的に示す縦断面図。
【図13】第7の実施形態の情報表示光学系の構成を模式的に示す縦断面図。
【図14】本発明が適用される頭部装着型の画像表示装置の一例の外観図。
【図15】頭部装着型の画像表示装置の情報表示光学系部分の縦断面図。
【図16】本発明を携帯電話に適用した一例の外観図。
【図17】携帯電話のフリッパー部に内蔵された画像表示装置の情報表示光学系部分の縦断面図。
【符号の説明】
1 プリズム
2 瞳
3 画像表示素子
4 画像表示部材
5 コンデンサーレンズ
6 光源
7 偏向補正部材

Claims (9)

  1. 互いに対向して配置された少なくとも2つの反射面、並びに、体積型及び位相型であり光学的パワーを有する反射型ホログラムから成るホログラム面を有するプリズムと、
    前記プリズムを透過する外界光の偏向を補正する偏向補正部材と、
    画像表示手段と、を備え、
    前記ホログラム面は、2つの前記反射面に対して傾斜し、
    前記偏向補正部材は、前記ホログラム面で前記プリズムに装着され、
    前記反射面のうち、少なくとも1つは入射角度により透過,反射を選択的に行う光束選択面であり、
    前記画像表示手段からの画像光は、前記反射面以外の端面から前記プリズムに入射し、
    前記プリズムに入射した画像表示手段からの画像光は、前記反射面間で反射され、続いて前記ホログラム面で回折反射されて、更に前記光束選択面を透過した後、観察者の瞳に導かれ、
    前記画像光と前記外界光とが同時に視認される情報表示光学系。
  2. 前記ホログラムは、前記画像表示手段からの画像光に対して、前記ホログラム面での正反射角より小さい回折反射角を有する請求項1に記載の情報表示光学系。
  3. 互いに対向して配置された前記反射面は、前記画像光の前記プリズムへの入射側に開いた角度を有する請求項1または2に記載の情報表示光学系。
  4. 前記偏向補正部材は、互いに対向して配置された前記反射面と同一平面上に、それぞれ面を持つ請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報表示光学系。
  5. 互いに対向して配置された前記反射面は、互いに略平行である請求項1、請求項2、請求項4のいずれか1項に記載の情報表示光学系。
  6. 互いに対向して配置された前記反射面間の反射は、全反射である請求項1〜5のいずれか1項に記載の情報表示光学系。
  7. 前記ホログラム面は平面である請求項1〜6のいずれか1項に記載の情報表示光学系。
  8. 互いに対向して配置された前記反射面のうち、少なくとも1つは曲面である請求項1〜7のいずれか1項に記載の情報表示光学系。
  9. 互いに対向して配置された前記反射面は、前記光束選択面を同一面上に有する請求項1、請求項2、請求項4〜8のいずれか1項に記載の情報表示光学系。
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