JP4324320B2 - レーダ・車々間通信共用システムおよび車載用アンテナ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車に搭載するレーダシステムと車々間通信システムで車載用アンテナを共用するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、ITS(高度道路交通システム)構築に向けた様々な取り組みがなされているが、その一つのシステムとして、ミリ波を用いた自動車レーダの開発が進められている。このレーダシステムは、走行中にレーダによる前方あるいは後方の探査を行い、安全に走行できるように運転を支援するシステムである。
【0003】
また、より高度なシステムとして、複数の車両を短い車間距離で自動的に隊列走行させ、輸送効率を高めるシステムの研究も進められている。このシステムでは、隊列走行を維持させるのに必要なアクセル、ブレーキ、ハンドル等の運転制御に関する情報の通信を前後の車両間で行う。
【0004】
今後、上記のような各種システムが自動車に搭載され、安全で効率的な道路交通システムが実現される予定である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、レーダによる探査では物体の識別精度を高くするために幅の狭いビームを比較的広い範囲走査する必要があり、車々間通信では、直前あるいは直後の車との間で常時安定した通信が行えようにレーダビームの走査範囲より狭いビームを固定させて置く必要があり、両システムでアンテナに要求される条件が大きく相違している。
【0006】
このため、前記したようにレーダシステムと車々間通信システムとを同一車両に搭載する場合には、それぞれのシステム毎にアンテナを設けなければならず、限られた大きさの自動車でこのように2つのシステムについて別々のアンテナを搭載するための空間を確保することは非常に困難である。
【0007】
このため、レーダシステムと車々間通信システムで共用できる車載用アンテナの実現が強く要求されている。
【0008】
本発明は、この要求を満たすレーダ・車々間通信共用システムおよび車載アンテナ装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の請求項1のレーダ・車々間通信共用システムは、
ビームの中心方向を所定角度範囲内で機械的に往復走査できるように構成された車載用アンテナと、
前記車載用アンテナのビーム中心方向が往復走査されているときに、該車載用アンテナからレーダ波を発射し、該レーダ波の反射波を受信して、車外の物体を探査するレーダ装置と、
前記ビーム中心方向方向が走査されている前記車載用アンテナを共用して前後の車の間で通信を行う車々間通信装置とからなるレーダ・車々間通信共用システムであって、
前記車載用アンテナが、前記レーダ装置に対しては車外の物体の探査に要求される幅狭のビーム特性を示し、前記車々間通信装置に対しては前後の車との間の通信に要求されるビーム幅に前記ビーム中心の走査範囲を加えた幅広のビーム特性を示すように構成されている。
【0010】
また、本発明の請求項2の車載用アンテナ装置は、
車外の物体を探査するための車載用のレーダシステムと、前後の車の間で通信を行う車々間通信システムとで共用する車載用アンテナであって、
一面側に電波の送受信面を有するアンテナ本体と、
互いに独立した第1の給電端子および第2の給電端子と、
前記第1の給電端子に対する前記アンテナ本体のビーム特性が、前記レーダシステムで車外の物体の探査に要求される幅狭のビーム特性となるように前記第1の給電端子と前記アンテナ本体の間を結合する第1の給電部と、
前記第2の給電端子に対する前記アンテナ本体のビーム特性が、前記車々間通信システムで前後の車々間の通信に要求されるビーム幅に前記レーダシステムで要求されるビーム中心の走査範囲を加えた幅広のビーム特性となるように前記第2の給電端子と前記アンテナ本体との間を結合する第2の給電部と、
前記アンテナ本体のビームの中心方向が前記レーダシステムで要求されるビームの走査範囲内を往復するように、前記アンテナ本体、第1の給電部および第2の給電部の少なくとも一部を機械的に往復回転させる回転手段とによって構成されている。
【0011】
また、本発明の請求項3の車載用アンテナ装置は、請求項2の車載用アンテナ装置において、
前記アンテナ本体が一面側で電波を反射する有焦点反射型に形成され、
前記第1の給電部は、前記第1の給電端子に対する入力波を、前記アンテナ本体のほぼ焦点位置から前記一面側へ放射するように構成され、
前記第2の給電部は、前記第2の給電端子に対する入力波を分岐して、前記アンテナ本体の焦点位置をはさむ複数の位置から前記一面側へ放射するように構成されている。
【0012】
また、本発明の請求項4の車載用アンテナ装置は、請求項2の車載用アンテナ装置において、
前記アンテナ本体は、ほぼ平坦な一面側に配列された複数のアンテナ素子を有し、
前記第1の給電部は、前記第1の給電端子に対する入力波を前記複数のアンテナ素子にほぼ同相で給電するように構成され、
前記第2の給電部は、前記第2の給電端子に対する入力波を前記複数のアンテナ素子に異なる位相で給電するように構成されている。
【0013】
また、本発明の請求項5の車載用アンテナ装置は、請求項4の車載用アンテナ装置において、
前記各アンテナ素子は、
地板導体と、
地板導体上に配置され、地板導体との間で一端側から他端側へ電磁波を伝送する伝送路を形成する誘電体基板と、
前記誘電体基板の表面に所定間隔で装荷され、前記伝送路から電磁波を漏出させる装荷体とによって構成され、
前記第1の給電部および第2の給電部は、前記伝送路の一端側に電磁波を給電するように構成されている。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の説明では、電波を送信する場合の作用を主としているが、一般のアンテナと同様にこの実施の形態の車載用アンテナについても送受について可逆性があり、電波を受信する場合、送信時と逆の作用がある。
【0015】
図1は、本発明の実施形態のレーダ・車々間通信共用システムの全体構成を示している。
【0016】
このレーダ・車々間通信共用システムは、1つの車内の走行支援システムの一部を構成するものであり、車載用アンテナ20と、車載用アンテナ20を用いて車外の例えば前方の物体を探査するレーダ装置100と、車載用アンテナ20を用いて前方を走行する車との間で運転情報の通信を行う車々間通信装置110とによって構成されている。
【0017】
レーダ装置100は、FMCW方式の変調方式を用いたものである。なお、レーダ装置100の変調方式は、FMCW方式だけでなく、パルス方式、スペクトラム拡散方式等であってもよい。
【0018】
このレーダ装置100は、三角波発生器101から出力される三角波によってVCO(電圧制御発振器)102のミリ波帯の出力信号を周波数変調し、その出力信号をカプラ103を介して電力増幅器104に入力して増幅し、サーキュレータ105を介して車載用アンテナ20の第1の給電端子20aに入力する。
【0019】
また、車載用アンテナ20の第1の給電端子20aからサーキュレータ105を介して入力された信号をLNA(低雑音増幅器)106によって増幅し、この増幅信号をミキサ107に入力して、カプラ103からの信号との差の周波数成分のビート信号を検出し、このビート信号を信号処理部108に入力する。
【0020】
信号処理部108は、ビート信号の周波数およびレベルから、車外の物体までの距離や物体の相対速度等の情報を求める。また、この信号処理部108は、車載用アンテナ20の回転手段29からの走査方向情報を受けて、その走査方向情報毎に求めた距離や相対速度をターゲット情報として後述する走行支援装置120へ出力する。
【0021】
車々間通信装置110は、自車に設置された複数のセンサ111によって自車の速度情報、アクセル、ブレーキ、ハンドル等の操作情報等を運転情報として検出し、この運転情報を多重化装置112によって多重化して変調器113に入力し、多重化信号で変調された中間周波信号を生成し、この中間周波信号を周波数変換器114によってミリ波帯に変換し、電力増幅器115で増幅して、サーキュレータ116を介して車載用アンテナ20の第2の給電端子20bに出力する。なお、この車々間通信装置110が出力するミリ波帯の信号の周波数は、レーダ装置100が出力する信号の周波数の近傍で且つ互いに重複しないように設定されている。
【0022】
また、車載用アンテナ20の第2の給電端子20bからサーキュレータ116を介して入力された信号をLNA117によって増幅し、周波数変換器118によって中間周波信号に変換し、復調器119によって前の車の運転情報を復調して、走行支援装置120へ出力する。
【0023】
走行支援装置120は、レーダ装置100からのターゲット情報と、車々間通信装置110からの他車の運転情報とに基づいて、自車が安全且つ効率的に走行できるように、速度や走行軌道の修正制御を行ったり、運転者にそれらの修正を促す。
【0024】
一方、レーダ装置100および車々間通信装置110が共用する車載用アンテナ20は、互いに独立した第1、第2の給電端子20a、20bと、アンテナ本体21と、第1の給電部23と、第2の給電部26と、回転手段29とによって構成されている。
【0025】
アンテナ本体21は、一面側で電波を送受信するものであり、例えば反射鏡アンテナやアレーアンテナ等によって構成されている。
【0026】
第1の給電部23は、第1の給電端子20aに対してアンテナ本体21が、図2に示すように、レーダシステムで車外の物体の探査に要求される幅狭(半値幅Wr)のビーム特性Brとなるように、アンテナ本体21と第1の給電端子20aの間を結合する。
【0027】
また、第2の給電部26は、第2の給電端子20bに対してアンテナ本体21のビーム特性が、そのビーム中心がレーダのビーム中心とほぼ一致し、ビーム幅(半値幅)Wcが、車々間通信システムで前後の車々間の通信に要求されるビーム特性Bc′のビーム幅Wc′に、レーダシステムで要求されるビームの走査範囲φrを加えた広い幅のビーム特性Bcとなるようにアンテナ本体21と第2の給電端子20bとの間を結合する。
【0028】
回転手段29は、アンテナ本体21、第1、第2の給電部23、26の少なくとも一部を機械的に往復回転させて、アンテナ本体21の水平面のビーム中心方向を車の走行方向を中心としてレーダシステムで要求される走査範囲φr内で往復走査する。
【0029】
このように、実施形態のレーダ・車々間通信共用システムでは、アンテナ本体21のビーム特性が、第1の給電端子20aに対してはレーダシステムで要求される狭い幅Wrのビーム特性Brを有し、第2の給電端子20bに対しては車々間通信システムで要求されるビーム幅Wc′にレーダシステムの走査範囲φrを加えた広い幅Wc′のビーム特性Bcを有し、レーダシステムで要求される走査範囲φr内でビーム方向が走査される車載用アンテナ20を共用している。
【0030】
このため、たとえ、図3の(a)、(b)のように、回転手段29によって車載用アンテナ20のレーダのビームBrの中心が走査範囲の端に移動した状態でも、車々間通信用のビームBcは車々間通信システムで要求される走行方向を中心とする幅Wc′の通信範囲をカバーしており、車々間通信を安定に行うことができる。
【0031】
また、このような車載用アンテナ20を用いることで、各システム毎にアンテナを別々に設ける必要がなくなり、走行支援システム全体を格段に小型化でき、車体が小さい車にも搭載することが可能となる。
【0032】
なお、ここでは、車の前方に対する物体の探査と車々間通信を行う場合について説明したが、車の前後に対して物体の探査と車々間通信を行う場合には、車載用アンテナ20、レーダ装置100および車々間通信装置110をもう一組設け、そのレーダ装置100からの後方の物体についてのターゲット情報と、車々間通信装置110からの後続車から運転情報を走行支援装置120へ出力するように構成し、走行支援装置120が、前後のターゲット情報や前後の車の運転情報に基づいて、自車が安全且つ効率的に走行できるように、速度や走行軌道の修正制御を行ったり、運転者にそれらの修正を促す。
【0033】
次に、このレーダ・車々間通信共用システムで使用する車載用アンテナ20の具体的な構成例を説明する。
【0034】
図4、図5は車載用アンテナ20の実施形態を示している。
この車載用アンテナ20のアンテナ本体21は、凹状のパラボラ反射面21aで電波を反射する有焦点型のものであり、後述する給電部によってパラボラ反射面21aからの電波の放射および入射が妨げられないように、理論的なパラボラ中心線Lが、パラボラ反射面21aの下端より所定距離だけ低い位置を通過するようにオフセットされている。
【0035】
アンテナ本体21のパラボラ反射面21aに対向する位置には、第1の給電部23および第2の給電部26が配置されている。これら第1、第2の給電部23、26は図示しない支持機構によって車体に固定支持される。
【0036】
第1の給電部23はホーン状の放射部24と導波管部25からなる電磁ホーン型に形成され、一端側の放射部24の放射中心がパラボラ反射面21aの焦点位置Fに一致するように配置され、他端側の導波管部25の末端を第1の給電端子20aとし、この第1の給電端子20aからの入力波(レーダ送信波)を、パラボラ反射面21aのほぼ全面に当たるように放射する。
【0037】
図6に示すように、第1の給電部23の放射部24から放射されてアンテナ本体21の反射面21aで反射された電波は、その等位相面Haがパラボラ中心線Lに直交した状態で放射される。
【0038】
したがって、第1の給電端子20aに対する入力波(レーダ送信波)は、図7のように、パラボラ中心線Lに沿った方向(これを水平面の0°方向とする)を中心とし、幅Wrが狭い(例えば半値幅3°〜4°)ビーム特性Brで放射される。このビーム特性Brは、車載用のレーダによる障害物の探査に適した幅に設定されている。
【0039】
また、第2の給電部26は、第1の給電部23の放射部24の両側の対称な位置Pa、Pb(パラボラ反射面21aの焦点面上の位置)に配置された複数(この例では2つ)の放射部27a、27bを一端側に有し、第2の給電端子20bからの入力波(車々間通信用送信波)を導波管からなる分岐部28によって同位相で分岐し、その一方の分岐波を放射部27aからパラボラ反射面21aへ放射し、他方の分岐波を放射部27bからパラボラ反射面21aへ放射する。
【0040】
図6に示しているように、放射部27a、27bから放射されてパラボラ反射面21aで反射される電磁波の等位相面Ha、Hbは、パラボラ中心線Lに対して対称にやや傾いた状態となる。このため、放射部27a、27bから放射された電磁波は、図7に示すように、それぞれやや幅の広いビーム特性Bc1、Bc2で放射されることになる。
【0041】
各ビーム特性Bc1、Bc2の中心および幅は、パラボラ反射面21aに対する放射部27a、27bの位置、放射部27a、27bからパラボラ反射面21aへ放射される電磁波のビーム幅等によって決定されるが、ここでは、図7に示しているように、2つのビーム特性Bc1、Bc2を合成した特性Bcが、第1の給電端子20aについてのビーム特性Brとほぼ同一の中心をもち、車載用アンテナ20のビーム方向が走査されないと仮定したときに前後の車両で通信を行うのに必要なビーム幅Wc′(例えば半値幅5°)に、レーダシステムの探査範囲φr(例えば±10°)を加えたビーム幅とほぼ等しい広がり角Wc(例えば±15°)で利得がほぼ一様となるように予め設定されている。
【0042】
前記アンテナ本体21は回転手段29に支持されている。この回転手段29は、回転駆動部29aと、一端側が回転駆動部29aに固定され他端側がアンテナ本体21の背面21b側に固定された支持部29bからなり、アンテナ本体21をそのパラボラ反射面21aの中心を垂直に通る線を回転軸とし、車の走行方向を中心として、水平面上でレーダシステムで要求されるビームの走査範囲(例えば±10°)に対応した角度範囲(この場合、回転反射体の回転角と反射角との関係から±5°となる)で往復回転させる。
【0043】
この回転手段29による回転駆動によって、前記図3に示したように、車載用アンテナ20のビーム中心がレーダの走査範囲で往復走査されるが、このビーム中心が走査範囲の端に移動した状態でも、ビーム特性Bcは車々間通信システムで要求される幅Wc′の通信範囲をカバーしており、車々間通信を安定に行うことができる。
【0044】
即ち、図8の(a)、(b)に示すように、自車1のレーダ走査により、ビーム中心が+側(左側)に最大角度走査された状態でも、−側(右側)に最大角度走査された状態でも、第2の給電端子20bについてのビーム特性Bcは、先行する他車2を十分にカバーしており、レーダによるビーム走査の影響を受けずに先行する他車2との間の車々間通信を安定して行うことができる。
【0045】
また、この車載用アンテナ20では、アンテナ本体21側を往復回転駆動し、第1、第2の給電部23、26側を固定しているので、アンテナ本体21と第1、第2の給電部23、26とを一体的に回転させる方法に比べて、可動空間が小さくて済み、狭い位置に搭載することができ、しかも、第1、第2の給電端子20a、20bも固定されているから、前記したレーダ装置100および車々間通信装置110との間を固定した伝送路で容易に接続することができる。
【0046】
なお、上記のように、第1、第2の給電部23、26に対してアンテナ本体21側を回転駆動する場合、アンテナ本体21のパラボラ反射面21aに対する第1、第2の給電部23、26の放射中心の位置が相対的に変化するため、ビーム中心が走査範囲のセンターにある場合と端に有る場合とで、ビーム特性Br、Bcが変化するが、走査範囲が上記のように比較的狭い場合には、その特性変化は比較的少なく、車外の物体探査や車々間通信に大きな影響は与えない。
【0047】
ただし、搭載空間に余裕がある場合には、第1、第2の給電部23、26をアンテナ本体21とともに回転手段29によって支持してもよい。この場合には、、アンテナ本体21に対する第1、第2の給電部23、26の相対位置が変化しないので、ビームの中心方向が変化してもビーム特性は変化しない。
【0048】
また、前記した車々間通信用のビーム特性Bcは、2つの対称な特性を合成しているので、中心部での利得の変化がやや大きく、両サイドの特性が緩慢になるが、これは第2の給電部26の放射部の数を増やすことで改善することができる。
【0049】
例えば、図9のように4つの放射部27a〜27dを第1の給電部23の放射部24の両側に2つずつ配置し、第2の給電端子20bへの入力波を分岐部28で4分岐して各放射部27a〜27dからパラボラ反射面21aへ放射する。
【0050】
この場合、図10のように、各放射部27a〜27dについてのビーム特性Bc1〜Bc4の幅は狭くできるので、これらを合成したビーム特性Bcの利得の変化が少なくなり、且つ両サイドの特性が急峻となり、扇型ビームにより近づき、より安定な車々間通信が行える。
【0051】
また、少ない放射部でビーム幅を広げる手法として、放射部からパラボラ反射面21aへ放射されるビーム幅を絞って、パラボラ反射面21aに当たる面積を小さくする(利得を下げる)方法がある。この場合には、図11のように第2の給電部26の放射部27a、27bの口径を大きくすればよい。
【0052】
ただし、第2の給電部26の放射部27a、27bの口径を大きくすると、第1の給電部23の放射部24と接触して横並びに配置できなくなる場合もある。その場合には、図12のように、放射部27a、27bを放射部24より前(または後)にずらして配置すればよい。
【0053】
前記した車載用アンテナ20では、焦点を有する反射型のアンテナ本体21として凹状のパラボラ反射面21aを有するものを用いていたが、図13に示す車載用アンテナ30のように、アンテナ本体31を、平板状の誘電体基板32の一面に複数のパッチアンテナ素子33をパターン形成して構成し、これらのパッチアンテナ素子33によって第1、第2の給電部23、26からの放射波を反射してもよい。
【0054】
この場合、複数のパッチアンテナ素子33の各パッチ寸法を、第1の給電部23から放射される電波を誘電体基板32の一面とほぼ平行な等位相面をもって反射するように設定し、第2の給電部26から放射される電波を、誘電体基板32の一面に対して左右対称に傾いた等位相面をもって反射するように設定すればよい。
【0055】
なお、このようなパッチアンテナ素子33からなるアンテナ本体31も、各パッチアンテナ素子33の寸法によって決まる焦点位置をもつ反射型のものと見なすことができ、この場合でも、回転手段35によってアンテナ本体31側を回転駆動すれば、可動空間が小さくて済み、狭い位置に搭載することができ、しかも、第1、第2の給電端子20a、20bとレーダ装置100および車々間通信装置110との間を固定した伝送路で容易に接続することができる。
【0056】
前記した車載用アンテナ20、30は、第1、第2の給電部23、26から放射された電波をアンテナ本体21、31によって反射するように構成されていたが、図14〜図17に示す車載用アンテナ40のように、アンテナ本体41として伝送路から電波を漏出させる漏れ波型のもので構成してもよい。
【0057】
この車載用アンテナ40のアンテナ本体41は、金属で略矩形平板状に形成された地板導体42と、地板導体42の一面側に重なり合うように配置され、地板導体42との間で一端側から他端側へ電磁波を伝送する伝送路を形成する誘電体基板43と、誘電体基板43の表面に所定間隔で装荷され、伝送路から電磁波を漏出させる装荷体としての金属ストリップ44と、波面変換部46とによって構成されている。
【0058】
ここで、地板導体42と誘電体基板43との間で形成される伝送路は、微小幅の多数の伝送路が幅方向に連続したものであって、この多数の伝送路の表面に金属ストリップ44が装荷されることで、微小幅の多数の漏れ波型アンテナ素子が幅方向に連続しているものと見なすことができる。
【0059】
なお、幅の狭い棒状の誘電体基板を所定間隔で複数本横に並べて複数の伝送路を所定間隔で形成し、各伝送路上に金属ストリップを形成して複数の漏れ波型アンテナ素子を形成してもよい。
【0060】
この複数の伝送路から漏出する電磁波の強さは金属ストリップ44の幅sで決まり、垂直面における漏出方向は金属ストリップ44の間隔dで決まるが、ここでは、垂直面における漏出方向が誘電体基板43の表面に直交する方向となるように設定されているものとする。
【0061】
また、誘電体基板43は、地板導体42との間に空気層を設けて地板導体42による導体損を減少させるために、スペーサ45によって地板導体42から僅かに浮いた状態で支持されており、その上端側には、波面変換部46を整合をとるためのテーパ部43aが形成されている。
【0062】
波面変換部46は、後述する給電部から放射された球面波を円筒波に変換し、さらにこの円筒波を平面波に変換して誘電体基板43の一端側に導くためのものであり、ここでは、地板導体42の裏面側に設けられたH面セクトラルホーン47によって球面波を円筒波に変換し、この円筒波を誘電体基板43の一端側に向かって円弧状に湾曲した反射板48によって、地板導体42の表面側の誘電体基板43へ折り返すように反射しながら平面波に変換する折り返し型に構成して、アンテナ全体の高さ寸法を小さくしている。
【0063】
地板導体42の上縁と反射板48との隙間は、電磁波を効率よく折り返すことができるように所定寸法に設定されている。
【0064】
なお、波面変換部46として、H面セクトラルホーン47をその放射面が誘電体基板43の一端側に対向するように地板導体42の表面側に配置するとともに、誘電体基板43の一端側を延長して電波レンズを形成し、H面セクトラルホーン47から放射された円筒波を電波レンズで平面波に変換して誘電体基板43の伝送路に導くように構成してもよい。
【0065】
波面変換部46のカバー49は、反射板48の上縁から誘電体基板43のテーパ部43aの上部までの間を囲み、反射板48で反射された電磁波を外部へ漏らすことなく誘電体基板43へ導いている。
【0066】
波面変換部46のH面セクトラルホーン47の下端部には、第1の給電部51および第2の給電部54が設けられている。
【0067】
第1の給電部51は、図18に示すように、ホーン型の放射部52をH面セクトラルホーン47の放射中心Fに位置させ、導波管部53の末端を第1の給電端子40aとし、この第1の給電端子40aからの入力波(レーダ送信波)を放射部51aから球面波で放射する。
【0068】
この球面波は、H面セクトラルホーン47によって反射板48の曲率に対応する円筒波に変換されて反射板48に入射され、反射板48よって誘電体基板43の幅方向と平行な等位相面をもつ平面波Haに変換されて誘電体基板43の一端側に導かれる。
【0069】
このため、アンテナ本体41の各伝送路には幅方向に同相の電磁波が供給されることになり、第1の給電端子40aについては、前記図7に示したビーム特性Brが得られ、図19に示すように、誘電体基板43からはその表面に直交する方向に中心をもちレーダシステムに適した幅の狭い(例えば3°〜4°)ビーム特性Brで電波が放射される。
【0070】
また、第2の給電部54は、第1の給電部51の放射部52の両側の対称位置Pa、Pbに配置された複数(この例では2つ)の放射部55a、55bと、第2の給電端子40bからの入力波を同位相で分岐し、その一方の分岐波(球面波)を放射部55aから反射板48へ放射し、他方の分岐波(球面波)を放射部55bから反射板48へ放射させる分岐部56を有している。
【0071】
放射部55a、55bから放射された球面波は、図18に示しているように、H面セクトラルホーンによってそれぞれ円筒波に変換されて反射板48に入射する。
【0072】
このため、反射板48からはその反射板48の中心線に対して対称に等位相面が傾いた(幅方向の位相が少しずつ異なる)平面波Hb、Hcが誘電体基板43に導かれる。
【0073】
したがって、誘電体基板43からは、前記図7で示したように、水平面上で幅狭のビームBrから所定角度傾いた方向にやや幅広のビーム特性Bc1と、これと対称なビーム特性Bc2とで電波が放射されることになり、第2の給電端子40bに対しては、これらを合成した幅広のビーム特性Bcとなり、図19に示すようにほぼ扇状の幅広のビーム特性Bcを得ることができる。
【0074】
前記したように、このビーム特性Bcの広がり角Wcは、第2の給電部54の放射部55a、55bの位置、放射ビーム幅等によって決まるが、車々間通信に要求されるビーム幅Wc′(例えば半値幅5°)にレーダの走査範囲φr(例えば±10°)を加えたビーム幅(例えば±15°)となるように予め設定されている。
【0075】
回転手段60は、地板導体42を水平面上でレーダの走査範囲(例えば±10°)に対応した角度範囲内で往復回転させる。なお、この車載用アンテナ40ではアンテナ本体41と第1、第2の給電部51、54とを一体的に回転させるので、その回転角度範囲はレーダの走査範囲と等しい。
【0076】
このように構成された車載用アンテナ40の場合も、前記図3の(a)、(b)で示したように、ビーム中心が走査範囲の端に移動した状態でも、ビーム特性Bcは車々間通信システムで要求される幅Wc′の通信範囲をカバーしており、車々間通信を安定に行うことができる。
【0077】
したがって、図8で示したように、第2の給電端子40bについてのビーム特性Bcが車々間通信の他車2を常にカバーしており、レーダのビーム走査による影響を受けることなく、他車との間で車々間通信を安定に行うことができる。
【0078】
なお、この車載用アンテナ40ではアンテナ全体を回転駆動していたが、図20に示す車載用アンテナ40′のように、地板導体42、誘電体基板43、H面セクトラルホーン47および第1、第2の給電部51、54を固定し、波面変換部46′のみを回転手段60によって反射板48の反射面の中心を水平に通過する軸を中心に回転させて、ビームの中心方向を往復走査してもよい。
【0079】
ただし、この場合、H面セクトラルホーン47のカバー部47a(グランド)と波面変換部46′の反射板48の下縁との間にギャップGが生じて電気的な導通を保つことが困難になるので、反射板48の背面側にこの反射板48と平行ななチョーク66を形成して、ギャップGの入口からギャップG内部をみたときのインピーダンスをほぼ零にしている。
【0080】
また、このように波面変換部46′を回転した場合、前記した車載用アンテナ20と同様に、反射板48に対する第1、第2の給電部51、54の相対位置が変化するが、電界の強い中心部での距離変化は小さいので、ビーム特性の変化は少なくて済む。
【0081】
なお、前記車載用アンテナ40、40′では、第1の給電部51および第2の給電部54の放射部をホーン型にしているが、図21に示すように、放射部52、55a、55bを誘電体ロッドアンテナ型に形成することもできる。
【0082】
また、前記した車載用アンテナ40、40′では、アンテナ本体41部分に漏れ波型のアンテナ素子を用いていたが、図22に示す車載用アンテナ70のように、基板71の表面にマイクロストリップ型のアンテナ素子73を縦横にM×N個(Nは複数、Mは1以上)並べたアレーアンテナでアンテナ本体71が形成されている場合でも、図23に示すように第1、第2の給電部75、77を構成することで、レーダシステムと車々間通信システムとで共用が可能となる。
【0083】
図23は、アンテナ素子73が8個で1段の場合における第1、第2の給電部75、77の構成例を示したものであり、第1の給電部75は、第1の給電端子70aからの入力波を全てのアンテナ素子73に対して同相で分岐給電して、レーダに適した幅狭のビームを得ている。
【0084】
また、第2の給電部77は、第2の給電端子70bからの入力波を、複数の遅延器79を用いて、例えば左側の4個のアンテナ素子73については左端から順に位相が所定量φずつ遅れ、右側の4個のアンテナ素子73については右端から順に位相が所定量φずつ遅れるように分岐給電することで、レーダ用のビームとほぼ同一の中心をもち、車々間通信に要求されるビーム幅Wc′に回転手段80によるビームの走査範囲φrを加えた広がり角を有する幅広のビーム特性を得ている。
【0085】
なお、上記した車載用アンテナ20、30、40、40′、70では、第1、第2の給電端子に対する入力波をそのままアンテナ本体へ供給していたが、第1の給電端子と第1の給電部の間および第2の給電端子と第2の給電部の間に、双方向に周波数変換を行う周波数変換回路をそれぞれ設け、各給電端子側ではアンテナが発射する電波の周波数帯より低い中間周波帯の信号を扱うようにしてもよい。このようにすれば、たとえ前記した車載用アンテナ40、70のようにアンテナ全体を回転させる場合であっても可撓性を有するケーブルで各システムの装置に接続することができる。
【0086】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のレーダ・車々間通信共用システムは、
ビームの中心方向を所定角度範囲内で機械的に往復走査できるように構成された車載用アンテナと、
前記車載用アンテナのビーム中心方向が往復走査されているときに、該車載用アンテナからレーダ波を発射し、該レーダ波の反射波を受信して、車外の物体を探査するレーダ装置と、
前記ビーム中心方向方向が走査されている前記車載用アンテナを共用して前後の車の間で通信を行う車々間通信装置とからなるレーダ・車々間通信共用システムであって、
前記車載用アンテナが、前記レーダ装置に対しては車外の物体の探査に要求される幅狭のビーム特性を示し、前記車々間通信装置に対しては前後の車との間の通信に要求されるビーム幅に前記ビーム中心の走査範囲を加えた幅広のビーム特性を示すように構成されている。
【0087】
このため、車外の物体探査のために車載用アンテナのビームの中心方向が走査されているときでもその車載用アンテナを用いて車々間通信が安定に行え、1つの車載用アンテナをレーダシステムと車々間通信とで共用でき、走行支援のためのシステムを車の限られた空間に搭載することが可能となる。
【0088】
また、本発明の車載用アンテナは、
車外の物体を探査するための車載用のレーダシステムと、前後の車の間で通信を行う車々間通信システムとで共用する車載用アンテナであって、
一面側に電波の送受信面を有するアンテナ本体と、
互いに独立した第1の給電端子および第2の給電端子と、
前記第1の給電端子に対する前記アンテナ本体のビーム特性が、前記レーダシステムで車外の物体の探査に要求される幅狭のビーム特性となるように前記第1の給電端子と前記アンテナ本体の間を結合する第1の給電部と、
前記第2の給電端子に対する前記アンテナ本体のビーム特性が、前記車々間通信システムで前後の車々間の通信に要求されるビーム幅に前記レーダシステムで要求されるビーム中心の走査範囲を加えた幅広のビーム特性となるように前記第2の給電端子と前記アンテナ本体との間を結合する第2の給電部と、
前記アンテナ本体のビームの中心方向が前記レーダシステムで要求されるビームの走査範囲内を往復するように、前記アンテナ本体、第1の給電部および第2の給電部の少なくとも一部を機械的に往復回転させる回転手段とによって構成されている。
【0089】
このため、第1の給電端子をレーダシステムに接続し、第2の給電端子を車々間通信システムに接続することで、回転手段によってレーダ用の幅狭のビームが走査されているときでも車々間通信を安定に行うことができ、レーダシステムと車々間通信システムでの共用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレーダ・車々間通信共用システムの全体構成図
【図2】本発明のレーダ・車々間通信共用システムに用いる車載用アンテナのビーム特性図
【図3】本発明のレーダ・車々間通信共用システムに用いる車載用アンテナの走査時のビーム特性図
【図4】本発明の実施形態の車載用アンテナの概略側面図
【図5】本発明の実施形態の車載用アンテナの概略平面図
【図6】本発明の実施形態の車載用アンテナのビーム形成過程を説明するための図
【図7】本発明の実施の形態の車載アンテナのビーム特性を示す図
【図8】本発明の実施の形態の車載アンテナの走行時のビーム特性を示す図
【図9】要部の変形例を示す図
【図10】図9の変形例のビーム特性を示す図
【図11】要部の変形例を示す図
【図12】要部の変形例を示す図
【図13】車載用アンテナの他の実施形態の概略斜視図
【図14】車載用アンテナの他の実施形態の正面図
【図15】他の実施形態の側面図
【図16】他の実施形態の背面図
【図17】図14のA−A線断面図
【図18】他の実施形態のレーダ用ビームの形成過程を説明するための図
【図19】他の実施形態のビーム特性を示す図
【図20】他の実施形態の変形例を示す図
【図21】他の実施形態の要部の変形例を示す図
【図22】他の実施形態の構成を示す図
【図23】他の実施形態の要部の構成例を示す図
【符号の説明】
1 自車
2 他車
20 車載用アンテナ
20a 第1の給電端子
20b 第2の給電端子
21 アンテナ本体
21a パラボラ反射面
23 第1の給電部
26 第2の給電部
29 回転手段
30 車載用アンテナ
31 アンテナ本体
32 誘電体基板
33 パッチアンテナ素子
40、40′ 車載用アンテナ
40a 第1の給電端子
40b 第2の給電端子
41 アンテナ本体
42 地板導体
43 誘電体基板
44 金属ストリップ
45 スペーサ
46、46′ 波面変換部
47 H面セクトラルホーン
48 反射板
49 カバー
51 第1の給電部
54 第2の給電部
60 回転手段
66 チョーク
70 車載用アンテナ
70a 第1の給電端子
70b 第2の給電端子
71 アンテナ本体
72 アンテナ素子
75 第1の給電部
77 第2の給電部
79 遅延器
80 回転手段
100 レーダ装置
110 車々間通信装置
120 走行支援装置
Claims (5)
- ビームの中心方向を所定角度範囲内で機械的に往復走査できるように構成された車載用アンテナと、
前記車載用アンテナのビーム中心方向が往復走査されているときに、該車載用アンテナからレーダ波を発射し、該レーダ波の反射波を受信して、車外の物体を探査するレーダ装置と、
前記ビーム中心方向方向が走査されている前記車載用アンテナを共用して前後の車の間で通信を行う車々間通信装置とからなるレーダ・車々間通信共用システムであって、
前記車載用アンテナが、前記レーダ装置に対しては車外の物体の探査に要求される幅狭のビーム特性を示し、前記車々間通信装置に対しては前後の車との間の通信に要求されるビーム幅に前記ビーム中心の走査範囲を加えた幅広のビーム特性を示すように構成されていることを特徴とするレーダ・車々間通信共用システム。 - 車外の物体を探査するための車載用のレーダシステムと、前後の車の間で通信を行う車々間通信システムとで共用する車載用アンテナであって、
一面側に電波の送受信面を有するアンテナ本体と、
互いに独立した第1の給電端子および第2の給電端子と、
前記第1の給電端子に対する前記アンテナ本体のビーム特性が、前記レーダシステムで車外の物体の探査に要求される幅狭のビーム特性となるように前記第1の給電端子と前記アンテナ本体の間を結合する第1の給電部と、
前記第2の給電端子に対する前記アンテナ本体のビーム特性が、前記車々間通信システムで前後の車々間の通信に要求されるビーム幅に前記レーダシステムで要求されるビーム中心の走査範囲を加えた幅広のビーム特性となるように前記第2の給電端子と前記アンテナ本体との間を結合する第2の給電部と、
前記アンテナ本体のビームの中心方向が前記レーダシステムで要求されるビームの走査範囲内を往復するように、前記アンテナ本体、第1の給電部および第2の給電部の少なくとも一部を機械的に往復回転させる回転手段とによって構成されていることを特徴とする車載用アンテナ。 - 前記アンテナ本体が一面側で電波を反射する有焦点反射型に形成され、
前記第1の給電部は、前記第1の給電端子に対する入力波を、前記アンテナ本体のほぼ焦点位置から前記一面側へ放射するように構成され、
前記第2の給電部は、前記第2の給電端子に対する入力波を分岐して、前記アンテナ本体の焦点位置をはさむ複数の位置から前記一面側へ放射するように構成されていることを特徴とする請求項2記載の車載用アンテナ。 - 前記アンテナ本体は、ほぼ平坦な一面側に配列された複数のアンテナ素子を有し、
前記第1の給電部は、前記第1の給電端子に対する入力波を前記複数のアンテナ素子にほぼ同相で給電するように構成され、
前記第2の給電部は、前記第2の給電端子に対する入力波を前記複数のアンテナ素子に異なる位相で給電するように構成されていることを特徴とする請求項2記載の車載用アンテナ。 - 前記各アンテナ素子は、
地板導体と、
地板導体上に配置され、地板導体との間で一端側から他端側へ電磁波を伝送する伝送路を形成する誘電体基板と、
前記誘電体基板の表面に所定間隔で装荷され、前記伝送路から電磁波を漏出させる装荷体とによって構成され、
前記第1の給電部および第2の給電部は、前記伝送路の一端側に電磁波を給電するように構成されていることを特徴とする請求項4記載の車載用アンテナ。
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