JP4323752B2 - 走査光学装置及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents

走査光学装置及びそれを用いた画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は走査光学装置及びそれを用いた画像形成装置に関し、特に光源手段から出射した光束を光偏向器としてのポリゴンミラーにより偏向させた後、fθ特性を有する走査光学素子を介して被走査面上を光走査して画像情報を記録するようにした、例えば電子写真プロセスを有するレーザービームプリンタやデジタル複写機、マルチファンクションプリンタ(多機能プリンタ)等の画像形成装置に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来よりレーザービームプリンタ(LBP)等の走査光学装置においては光源手段から画像信号に応じて光変調され出射した光束を、例えば回転多面鏡(ポリゴンミラー)より成る光偏向器により周期的に偏向させ、fθ特性を有するfθレンズ系によって感光性の記録媒体(感光ドラム)面上にスポット状に収束させ、該記録媒体面上を光走査して画像記録を行なっている。
【0003】
図10は従来の走査光学装置の要部概略図である。同図において光源手段91から出射した発散光束はコリメーターレンズ92によって略平行光束もしくは収束光束とされ、開口絞り93によって該光束(光量)を整形して副走査方向のみに屈折力を有するシリンドリカルレンズ94に入射している。シリンドリカルレンズ94に入射した光束のうち主走査断面内においてはそのままの状態で出射し、副走査断面内においては収束して回転多面鏡(ポリゴンミラー)から成る光偏向器95の偏向面95a近傍にほぼ線像として結像している。
【0004】
そして光偏向器95の偏向面95aで反射偏向された光束をfθ特性を有するfθレンズ系(走査光学素子)96と折返しミラー97とを介して被走査面としての感光ドラム面98上へ導光し、該光偏向器95を矢印A方向に回転させることによって該感光ドラム面98上を矢印B方向(主走査方向)に光走査して画像情報の記録を行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような走査光学装置は、被走査面全域にわたって像面湾曲が補正されスポットが揃っていること、入射光の角度と像高が比例関係となる歪曲収差(fθ特性)をもっていることが必要である。
【0006】
しかしながら近年では高精細印字を可能にするためこれに加え、被走査面上にける走査線湾曲が良好であることが重要になっている。走査線湾曲とは被走査面上における偏向走査面(主走査面)と直交する方向への結像位置のずれ量のうち、像高に対する一次(直線)成分以外の成分を表しており、この量が少ないことが重要となる。
【0007】
特に複数の光源(発光部)から出射した光束を同時に走査するマルチビーム走査光学装置では、複数の光束間における走査線湾曲の差がピッチムラとなり、さらに複数の走査光学系からの光束をそれぞれ対応する像担持体上に導光し異なった色光の画像情報を記録する走査光学装置(画像形成装置)では、走査光学系間の走査線湾曲の差が色ずれとなり画像を劣化させるという問題点がある。
【0008】
一方、近年では走査光学素子の低コスト化が進み、走査光学素子のプラスチックモールド化や折返しミラーの研磨レス化が行われている。このうちプラスチックモールド化された走査光学素子は金型を高精度に切削、研磨することにより、これらから製作される光学素子の走査線湾曲を抑えることが可能であり、またこれらの素子の配置誤差による走査線湾曲も、例えば特開平11−326804号公報等に示されているように光学素子の偏心調整等で低減可能である。
【0009】
しかしながら研磨レス化された折返しミラー等の反射素子は、図3に示すように面のうねり(ミラーの短手方向への部分的な傾斜)が残存している場合が多く、さらに反射面故偏心敏感度が高いことから、同素子により被走査面上に導光された光束の走査線湾曲が問題となっていた。尚、図3において白と黒の線は干渉計による等高線を示しており、副走査方向がワンカラーである傾斜のない領域Aに対して領域Bは副走査方向(ミラーの短手)に傾斜があり、複数の等高線を有しており、面形状が副走査方向に変化している。すなわち領域Bは面うねりを生じていることを示している。
【0010】
本発明は研磨レスミラー等の面うねりを有する低精度な反射素子を用いても被走査面上における走査線湾曲を低減でき、ピッチムラ、色ずれ等の画像劣化を生じない高精細印字に好適な走査光学装置及びそれを用いた画像形成装置の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明の走査光学装置は、光源手段から出射した光束を主走査方向に長手の線像に変換する第1の光学素子と、前記第1の光学素子で変換された光束を偏向走査する偏向素子と、前記偏向素子の偏向面で偏向走査された光束を被走査面上に結像させる第2の光学素子及び第3の光学素子と、前記第2の光学素子と前記第3の光学素子の間の光路中に配置された反射素子と、を有し、
副走査断面内において前記偏向素子の偏向面と前記被走査面は光学的に略共役な関係にある走査光学装置であって、
前記偏向素子側から順に、前記第2の光学素子、前記反射素子、前記第3の光学素子が光路中に配置されており、
前記反射素子上における副走査断面内におけるピント位置の有効走査範囲内での最大湾曲量をdSm(mm)、前記第3の光学素子の副走査方向の結像倍率をβs2とするとき、
dSm≦17.2(mm)/βs2
なる条件を満足させるために、前記第2の光学素子の少なくとも1面は、副走査方向の曲率が主走査方向に向って変化しており、かつ、副走査断面内において前記反射素子の反射面と前記被走査面は有効走査範囲内で光学的に略共役な関係とするために、前記第3の光学素子の少なくとも1面は、副走査方向の曲率が主走査方向に向って変化していることを特徴としている。
【0012】
請求項2の発明は請求項1の発明において、前記第2の光学素子は主走査断面内の形状が、前記偏向素子側に凹面を向けたメニスカス形状の単一のアナモフイックレンズであることを特徴としている。
【0013】
請求項3の発明は請求項1の発明において、前記反射素子は研磨工程を省いて製作した研磨レスミラーであることを特徴としている。
【0014】
請求項4の発明は請求項1の発明において、前記光源手段は複数の発光部を有するマルチビームレーザーであることを特徴としている。
【0015】
請求項5の発明の画像形成装置は、請求項1乃至の何れか1項の走査光学装置と、被走査面に配置された感光体と、該走査光学装置で走査された光ビームによって該感光体上に形成された静電潜像をトナー像として現像する現像器と、該現像されたトナー像を被転写材に転写する転写器と、転写されたトナー像を被転写材に定着させる定着器と、外部機器から入力されたコードデータを画像信号に変換して前記光走査装置に出力せしめるプリンタコントローラと、を有することを特徴としている。
【0016】
請求項6の発明のレーザービームプリンタは、請求項1乃至の何れか1項の走査光学装置を用いて、前記被走査面上に設けた感光ドラムに光束を導光することを特徴としている。
【0017】
請求項7の発明のカラー画像形成装置は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の走査光学装置を複数備えたことを特徴としている。
【0027】
【発明の実施の形態】
[実施形態1]
図1は本発明の実施形態1の走査光学装置において光路を主走査断面内に展開したときの要部断面図、図2は本発明の実施形態1の走査光学装置の副走査方向の要部断面図(副走査断面図)である。
【0028】
尚、本明細書において偏向素子によって光束が反射偏向(偏向走査)される方向を主走査方向、走査光学素子の光軸及び主走査方向と直交する方向を副走査方向と定義する。
【0029】
同図において1は光源手段であり、例えば単一の発光部を有する半導体レーザー等より成っている。3は開口絞りであり、通過光束を制限してビーム形状を整形している。2はコリメーターレンズであり、光源手段1から放射された光束を略平行光束(もしくは発散光束もしくは収束光束)に変換している。4は第1の光学素子としてのシリンドリカルレンズであり、副走査方向にのみ所定のパワー(屈折力)を有しており、コリメーターレンズ2を通過した光束を副走査断面内で後述する光偏向器(偏向素子)5の偏向面(反射面)5aにほぼ線像として結像させている。尚、開口絞り3、コリメーターレンズ2、そしてシリンドリカルレンズ4等の各要素は入射光学手段の一要素を構成している。
【0030】
5は偏向素子としての光偏向器であり、例えば4面構成のポリゴンミラー(回転多面鏡)より成っており、モーター等の駆動手段(不図示)により図中矢印A方向に一定速度で回転している。
【0031】
6は集光機能とfθ特性とを有する走査光学素子(fθレンズ系)であり、第2の光学素子としてのプラスチック材料より成る第1のトーリックレンズ(プラスチックトーリックレンズ)61と第3の光学素子としてのプラスチック材料より成る第2のトーリックレンズ(プラスチックトーリックレンズ)62より成り、それぞれ主走査方向と副走査方向とに異なる屈折力を有している。また第1のトーリックレンズ61は主走査断面内の形状が、光偏向器5側に凹面を向けたメニスカス形状の単一のアナモフイックレンズより成っている。
【0032】
また走査光学素子6は光偏向器5によって反射偏向された画像情報に基づく光束を主走査断面内において被走査面としての感光ドラム面8上に結像させ、かつ副走査断面内において光偏向器5の偏向面5aと感光ドラム面8との間を光学的に略共役関係にすることにより、倒れ補正機能を有している。
【0033】
また第1、第2のトーリックレンズ61、62のそれぞれ少なくとも1面は副走査方向の曲率が主走査方向の画角に対し変化している。
【0034】
7は反射素子としての折り返しミラーであり、第1、第2のトーリックレンズ61,62の間の光路中に配置されている。本実施形態における折り返しミラー7は、フロートガラスを研磨することなくそのまま蒸着した研磨レスミラーを使用している。
【0035】
8は被走査面としての感光ドラム面である。
【0036】
本実施形態において半導体レーザー1から出射した光束は開口絞り3によって該光束(光量)が制限され、コリメーターレンズ2により略平行光束に変換され、シリンドリカルレンズ4に入射している。シリンドリカルレンズ4に入射した略平行光束のうち主走査断面においてはそのままの状態で射出する。また副走査断面内においては収束して光偏向器5の偏向面5aにほぼ線像(主走査方向に長手の線像)として結像している。そして光偏向器5の偏向面5aで反射偏向された光束は第1のトーリックレンズ61、折り返しミラー、そして、第2のトーリックレンズ62を介して感光ドラム面8上にスポット状に結像され、該光偏向器5を矢印A方向に回転させることによって、該感光ドラム面8上を矢印B方向(主走査方向)に等速度で光走査している。これにより記録媒体としての感光ドラム面8上に画像記録を行なっている。
【0037】
ここで本実施形態の走査光学素子6の副走査断面内における機能に関し説明する。
【0038】
図2に示すように偏向面5a近傍に線像として結像された光束は第1のトーリックレンズ61により折返しミラー7の反射面(折返しミラー面)7a近傍に結像され、さらに第2のトーリックレンズ62により被走査面8上に再び結像される。すなわち偏向面5aと折返しミラー面7aと被走査面8とは光学的に互いに略共役の関係になっている。
【0039】
図3に研磨レス折返しミラー7の面形状の一例を示す。同図の白と黒の線は前述の如く干渉計による等高線を示しており、副走査方向がワンカラーである傾斜のない領域Aに対して領域Bは副走査方向(ミラーの短手)に傾斜があり、複数の等高線を有しており、面形状が副走査方向に変化している。すなわち領域Bは面うねりを生じていることを示している。
【0040】
図4は折返しミラーで反射された光束の挙動を示す図であり、実線aは副走査方向に傾斜の無い領域Aから反射された光束、点線bは副走査方向に傾斜している領域Bから反射された光束を示している。
【0041】
同図に示すように折返しミラー7で反射された光束は、いづれも偏向面5aが副走査方向に倒れたときに被走査面8上で結像位置が変化しないのと同様に、折返しミラー7の反射面7aに面うねりが生じても被走査面8上での結像位置が変化しない。
【0042】
また本実施形態においては上記の如く第1のトーリックレンズ61を、その主走査断面内の形状が光偏向器側に凹面を向けたメニスカス形状の単一のアナモフィックレンズとしている。これは走査光学素子6全系における副走査方向の倍率の一様性を良好に保つために好適な形状であり、かつfθ特性、主走査方向の像面湾曲も容易に補正できる形状である。
【0043】
さらに図5Aに示すように折返しミラー面7a上での副走査断面内におけるピント位置の主走査方向に対する像面湾曲(結像点位置の湾曲)7b、図5Bに示すように被走査面8上での副走査断面内におけるピント位置の主走査方向に対する像面湾曲8aを補正するために本実施形態では上記の如く両プラスチックトーリックレンズ61,62共、それぞれ少なくとも1面の副走査方向の曲率を主走査方向の画角(走査角度θ)に対して変化させている。
【0044】
尚、図5Aにおいて点P1と点P2を結ぶ領域Waが有効走査範囲を示す。光偏向器5と折り返しミラー7との間に配置している部材は簡単の為、省略している。曲線7bは折り返しミラー7の近傍における副走査断面内のピント位置の主走査方向に対する像面湾曲を示す。
【0045】
図5Bにおいて点Q1と点Q2を結ぶ領域Wbが有効走査範囲を示す。光偏向器5と被走査面8との間に配置している部材は簡単の為、省略している。曲線8aは被走査面8a上での副走査断面内のピント位置の像面湾曲を示している。
【0046】
折返しミラー面7a上での副走査方向の像面湾曲7bは完全に補正する必要はなく、例えば本実施形態の意図する折返しミラー面7aの倒れ補正効果を得るには像面湾曲量をレンジで以下の範囲に設定すれば良い。
【0047】
即ち、図5Aに示すように折返しミラー面7a近傍における副走査断面内におけるピント位置の主走査方向に対する像面湾曲7bの有効走査範囲内の最大湾曲量をdSm(mm)、第2のトーリックレンズ62の副走査方向の結像倍率をβs2とするとき、
dSm≦17.2(mm)/βs2 ‥‥(1)
なる条件を満足することである。
【0048】
上記条件式(1)は折返しミラー7に副走査方向に1’の面うねりを生じたときに走査線湾曲が10μm以下となる為の条件である。条件式(1)を外れると走査線湾曲7bが大きくなり、高精細印字を得るのが難しくなってくるので良くない。本実施形態ではβs2=1.0、dSm=12.5mmと設定することにより条件式(1)を満足させ、走査線湾曲を低減させている。
【0049】
このように本実施形態では上述の如く走査光学装置の折返しミラー7の反射面7aと被走査面8とを副走査断面内において光学的に略共役関係とすることにより、折返しミラー7に研磨レスミラー等の面うねりを有する低精度な反射素子を用いても被走査面8上における走査線湾曲を低減することができ、これにより走査線湾曲の少ない高精細印字に好適な走査光学装置の実現が可能となる。
【0050】
尚、本実施形態では走査光学素子6を2枚のレンズより構成したが、これに限らず、3枚以上のレンズより構成しても良い。
【0051】
[実施形態2]
図6は本発明の実施形態2の走査光学装置の副走査方向の要部断面図(副走査断面図)である。同図において図2に示した要素と同一要素には同符番を付している。
【0052】
本実施形態において前述の実施形態1と異なる点は光源手段に複数の発光部を有するマルチビームレーザーを用いた点であり、その他の構成および光学的作用は実施形態1と略同様であり、これにより同様な効果を得ている。
【0053】
即ち、同図において11は光源手段であり、2つの発光部(3つ以上でも良い。)を有するマルチビームレーザーより成っている。
【0054】
本実施形態においてはマルチビームレーザー11から出射した2本の光束は開口絞り3によって該光束(光量)が制限され、コリメーターレンズ2により略平行光束に変換され、シリンドリカルレンズ4に入射する。シリンドリカルレンズ4に入射した略平行光束のうち主走査断面においてはそのままの状態で射出する。また副走査断面内においては収束して光偏向器5の偏向面5aにほぼ線像(主走査方向に長手の線像)として副走査方向に離間し結像する。そして2本の光束は前述の実施形態1と同様に第1のトーリックレンズ61により折返しミラー7の反射面7a近傍に結像され、さらに第2のトーリックレンズ62により被走査面8上に再び結像される。すなわち偏向面5aと折返しミラー面7aと被走査面8は光学的に略共役の関係になり、偏向面5aが副走査方向に倒れたときに被走査面8上で結像位置が変化しないのと同様に、折返しミラー7の反射面7aに面うねりが生じても被走査面8上での結像位置は変化しない。そして光偏向器5を所定方向に回転させることによって、被走査面8上を主走査方向に等速度で光走査して画像記録を行なっている。
【0055】
このように本実施形態では上述の如く走査光学装置の折返しミラー7の反射面7aと被走査面8とを副走査断面内において光学的に略共役関係とすることにより、折返しミラー7に研磨レスミラー等の面うねりを有する低精度な反射素子を用いても被走査面8上における走査線湾曲を低減することが可能となる。
【0056】
さらに本実施形態の固有の特徴として走査線湾曲の低減により複数光束間の間隔の変動も低減され、ピッチムラの少ない高精細印字に好適なマルチビーム走査光学装置の実現が可能となる。
【0057】
[実施形態3]
図7は本発明の実施形態3の走査光学装置において光路を主走査断面内に展開したときの要部断面図、図8は本発明の実施形態3の走査光学装置の副走査方向の要部断面図(副走査断面図)である。図7、図8において図1、図2に示した要素と同一要素には同符番を付している。
【0058】
本実施形態において前述の実施形態1、2と異なる点は走査光学装置を複数の走査領域を有するタンデム走査対応の走査光学装置に変更した点、それに伴い該走査光学装置をカラー画像形成装置に搭載した点であり、その他の構成および光学的作用は実施形態1、2と略同様であり、これにより同様な効果を得ている。
【0059】
即ち、本実施形態では図7に示すように光偏向器であるポリゴンミラー5を挟み線対称に一組の走査光学系Sk1,Sk2を配置し、一つの走査光学装置としている。
【0060】
本実施形態においても図8に示すようにポリゴンミラー5の偏向面5a近傍に線像として結像された光束が第1のトーリックレンズ(光学素子a)61により折返しミラー7の反射面7a近傍に結像され、さらに第2のトーリックレンズ(光学素子b)62により被走査面8上に再び結像される。すなわち偏向面5aと折返しミラー面7aと被走査面8は光学的に略共役の関係になっている。したがって反射素子7に安価で低精度な研磨レス等の折返しミラーを使用しているものの、該折返しミラー7の反射面7aに面うねりが生じても被走査面8上での結像位置は変化しない。
【0061】
[カラー画像形成装置]
図9は上記走査光学装置を搭載したタンデム型カラー画像形成装置であり、この走査光学装置を二台一組として画像形成装置に搭載することで4つの走査光学系がそれぞれC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、B(ブラック)の画像情報を書込みするタンデム型カラー画像形成装置を構成している。図9において、60はカラー画像形成装置、11,12は各々図7に示した走査光学装置、21,22,23,24は各々像担持体としての感光ドラム、41,42,43,44は各々現像器、51は搬送ベルト、52は外部装置(外部機器)、53はプリンタコントローラであり、外部機器52から入力されたコードデータを画像信号に変換して走査光学装置11,12に出力せしめている。尚、図9においては現像器で現像されたトナー像を被転写材に転写する転写器(不図示)と、転写されたトナー像を被転写材に定着させる定着器(不図示)とを有している。
【0062】
尚、本実施形態では一つの光偏向器で2つの走査領域を走査する光学系で説明を行っているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば一つの光偏向器で4つの走査領域を走査する光学系、それぞれに光偏向器を有する走査光学系を4つ並べた光学系等、いかなる光学系にも適用できるものである。
【0063】
このように本実施形態では上述の如く走査光学装置の折返しミラー7の反射面7aと被走査面8とを副走査断面内において光学的に略共役関係とすることにより、折返しミラー7に研磨レスミラー等の面うねりを有する低精度な反射素子を用いても被走査面8上における走査線湾曲を低減することが可能となる。
【0064】
さらに本実施形態の固有の特徴として、走査線湾曲の低減により各色(光学系)間の走査線のずれ、湾曲調整後の誤差も低減され、色ずれの少ない高精細印字に好適なタンデム走査対応の走査光学装置及びそれを用いた画像形成装置の実現が可能となる。
【0065】
尚、本実施形態ではカラー画像形成装置に実施形態1又は2の走査光学装置を適用したが、もちろんモノクロ画像形成装置に適用しても良い。
【0066】
【発明の効果】
本発明によれば前述の如く走査光学装置の反射素子の反射面と被走査面を副走査断面内において光学的に略共役とすることにより、研磨レスミラー等の面うねりを有する低精度な反射素子を用いても被走査面上における走査線湾曲を低減でき、ピッチムラ、色ずれ等の画像劣化を生じない高精細印字に好適な走査光学装置及びそれを用いた画像形成装置を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1の光路を展開した要部概略図
【図2】 本発明の実施形態1の副走査断面図
【図3】 研磨レス折返しミラーの面精度の一例を示す図
【図4】 折返しミラー反射後の光線の様子を示す図
【図5A】 本発明の実施形態1の像面湾曲を説明する要部概略図
【図5B】 本発明の実施形態1の像面湾曲を説明する要部概略図
【図6】 本発明の実施形態2の副走査断面図
【図7】 本発明の実施形態3の光路を展開した要部概略図
【図8】 本発明の実施形態3の副走査断面図
【図9】 本発明の実施形態3のカラー画像形成装置を示す要部概略図
【図10】 従来の走査光学装置の要部概略図
【符号の説明】
1 光源(半導体レーザー)
2 コリメーターレンズ
3 開口絞り
4 第1の光学素子(シリンドリカルレンズ)
5 偏向素子(ポリゴンミラー)
6 走査光学素子
61 第2の光学素子(第1のトーリックレンズ)
62 第3の光学素子(第2のトーリックレンズ)
7 反射素子(折返しミラー)
8 被走査面(感光体ドラム)
11、12 走査光学装置
21、22、23、24 像担持体(感光ドラム)
41、42、43、44 現像器
51‥‥搬送ベルト
52‥‥外部機器
53‥‥プリンタコントローラ
60‥‥カラー画像形成装置

Claims (7)

  1. 光源手段から出射した光束を主走査方向に長手の線像に変換する第1の光学素子と、前記第1の光学素子で変換された光束を偏向走査する偏向素子と、前記偏向素子の偏向面で偏向走査された光束を被走査面上に結像させる第2の光学素子及び第3の光学素子と、前記第2の光学素子と前記第3の光学素子の間の光路中に配置された反射素子と、を有し、
    副走査断面内において前記偏向素子の偏向面と前記被走査面は光学的に略共役な関係にある走査光学装置であって、
    前記偏向素子側から順に、前記第2の光学素子、前記反射素子、前記第3の光学素子が光路中に配置されており、
    前記反射素子上における副走査断面内におけるピント位置の有効走査範囲内での最大湾曲量をdSm(mm)、前記第3の光学素子の副走査方向の結像倍率をβs2とするとき、
    dSm≦17.2(mm)/βs2
    なる条件を満足させるために、前記第2の光学素子の少なくとも1面は、副走査方向の曲率が主走査方向に向って変化しており、かつ、副走査断面内において前記反射素子の反射面と前記被走査面は有効走査範囲内で光学的に略共役な関係とするために、前記第3の光学素子の少なくとも1面は、副走査方向の曲率が主走査方向に向って変化していることを特徴とする走査光学装置。
  2. 前記第2の光学素子は主走査断面内の形状が、前記偏向素子側に凹面を向けたメニスカス形状の単一のアナモフイックレンズであることを特徴とする請求項1記載の走査光学装置。
  3. 前記反射素子は研磨工程を省いて製作した研磨レスミラーであることを特徴とする請求項1記載の走査光学装置。
  4. 前記光源手段は複数の発光部を有するマルチビームレーザーであることを特徴とする請求項1記載の走査光学装置。
  5. 請求項1乃至の何れか1項の走査光学装置と、被走査面に配置された感光体と、該走査光学装置で走査された光ビームによって該感光体上に形成された静電潜像をトナー像として現像する現像器と、該現像されたトナー像を被転写材に転写する転写器と、転写されたトナー像を被転写材に定着させる定着器と、外部機器から入力されたコードデータを画像信号に変換して前記光走査装置に出力せしめるプリンタコントローラと、を有することを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1乃至の何れか1項の走査光学装置を用いて、前記被走査面上に設けた感光ドラムに光束を導光することを特徴とするレーザービームプリンタ。
  7. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の走査光学装置を複数備えたことを特徴とするカラー画像形成装置。
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