JP4323569B2 - 非常に安定なカノラ油 - Google Patents

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Description

発明の分野
本発明は、酸化安定性と性能特性が改良された水素化カノラ油(canola oil)、並びにこのような油が得られるBrassica(アブラナ属)種子、植物系およびその子孫に関する。
発明の背景
カノラ油は全ての植物油のうちで飽和脂肪酸のレベルが最も低い油である。脂質の摂取が健康に及ぼす影響について以前よりも消費者の意識が高まるにつれて、米国でのカノラ油の消費が増えてきている。しかしながら、天然および市販されているナタネの多くの品種から抽出されるカノラ油は、α−リノレン酸(C18:3;全てのシス9、12、15オクタデカトリエン酸;ALA)の含量が比較的高い。この油は不安定で調理時に酸化されやすく、その結果フレーバーが失われ、このような油で調理された食品の官能(sensory)特性を損なうこととなる。また、保存中に許容できない臭気や腐ったようなフレーバーを発生する。
油に含まれるリノール酸とα−リノレン酸の量を低下させて油の性能特性を向上させるのに、水素化を利用することができる。水素化によってシスモノ−およびシスポリ−不飽和脂肪酸をトランス脂肪酸および飽和脂肪酸へ変換する。飽和脂肪酸およびトランス脂肪酸は健康面から言うと望ましくない。これらの油の酸化安定性と貯蔵寿命を向上させるには、トランス脂肪酸と飽和脂肪酸の増加を最小限に抑えながらポリ不飽和物(polyunsaturates)のレベルを低下させるのが望ましいであろう。
異なる植物油をブレンドしてα−リノレン酸含量を低下させ、性能特性を向上させることが可能である。しかしながら、カノラ油を綿実油等の他の植物油とブレンドすることは、最終生成物の飽和脂肪酸含量を増加させ、カノラ油の健康によい特性を低減させることとなる。
α−リノレン酸は、酸化安定性が比較的低いと報告されている。一般的には、オレイン酸の酸化安定性はリノール酸よりも約10倍高く、リノール酸の酸化安定性はリノレン酸よりも約2倍高い。
リノール酸およびα−リノレン酸は、食品中に望ましくない臭気やフレーバーを発生させる前駆物質として示唆されている。カノラ油の機能性(functionality)を改良するために、マニトバ大学では、α−リノレン酸を低減させたカノラ品種である「Stellar」を開発した(Scarthら,Can. J. Plant Sci., 68:509-511(1988))。この低α−リノレン酸油は、空気中で加熱した際の臭気は軽減されたが、フレーバーの評価についての官能パネル(sensory panel)には許容されないままであった(Eskinら,J. Am. Oil Chem. Soc. 66:1081-1084(1989))。Stellar油の酸化安定性は、活性酸素法(Active Oxygen Method)(AOM)時間で測定したところ、市販されている品種であるWestarに比べて17.5%増加した。(Can. J. Plant Sci.(1988)Vol. 68, pp.509-511)。
欧州特許出願EP 0 323 753 A1には、オレイン酸含量を高めたカノラ油が記載されており、このような油は、他の特性と共に熱安定性が増大するであろうと示されている。この出願には、α−リノレン酸を低減させたカノラ油が記載されている。しかしながら、いずれの油に対しても、フレーバー試験または性能試験は報告されていない。
カノラ油の酸化安定性およびフレーバー安定性に影響を及ぼす要因は完全には判明していないが、油に含まれるα−リノレン酸の量が酸化安定性およびフレーバー安定性に影響を及ぼすことが知られている。非常に高い酸化安定性と向上したフレーバー・臭気特性を有するカノラ油が要求されている。
発明の要旨
本明細書には水素化カノラ油を開示する。本発明の一態様では、油は、添加酸化防止剤の不在下にて、約30℃よりも高いメトラー滴点(Mettler Drop Point、MDP))、約36%以下のトランス脂肪酸含量、約68〜約75のIVおよび約280時間の最小AOM値を有する。いくつかの態様では、この油を、約72%〜約80%のオレイン酸含量、約5%〜約12%のリノール酸含量および約1%〜約5%のα−リノレン酸含量からなる脂肪酸プロフィールを有するBrassicaceae(アブラナ科)種子から抽出される出発油から製造する。このような種子の脂肪酸プロフィールは、IMC-130と呼ばれる種子(ATCC受託番号第75446号)中に存在する遺伝的な遺伝子変化によって制御することが可能である。
水素化油を分離して、添加酸化防止剤の不在下にて、約20℃未満のMDP、約31%以下のトランス脂肪酸含量、約72〜約77のIVおよび約290時間の最小AOM値を有する液体油画分を得ることができる。態様によっては、この液体油画分は約330時間の最小AOM値を有し得る。
本発明の別の態様では、水素化カノラ油は、添加酸化防止剤の不在下にて、約30℃よりも高いMDP、約40%以下のトランス脂肪酸含量、約68〜約77のIV、約80%以上の総C18:1含量および約300時間の最小AOM値を有する。所望であれば、水素化油を分離して、添加酸化防止剤の不在下にて、約20℃未満のMDP、約40%以下のトランス脂肪酸含量、約75〜約81のIV、約86%以上の総C18:1脂肪酸含量および約350時間の最小AOM値を有する液体油画分を得ることができる。このような油は、総飽和脂肪酸含量が約9.5%未満であり得る。
いくつかの態様では、このような油を、約80%〜約87%のオレイン酸含量、約2%〜約5%のリノール酸含量および約1%〜約4%のα−リノレン酸含量からなる脂肪酸プロフィールを有するBrassicaceae種子から抽出される出発油から製造する。このような種子は、Brassicaceae系で見られるデルタ−12脂肪酸デサチュラーゼの第一形態および第二形態の両方に欠損を有する可能性がある。この脂肪酸プロフィールは、6Q4275A-1-4と呼ばれる系(ATCC受託番号第97569号)の遺伝的な遺伝子変化によって制御することが可能である。
本明細書にはカノラ油を製造する方法を開示する。一態様では、本発明の方法は、約72%〜約80%のオレイン酸含量、約5%〜約12%のリノール酸含量および約1%〜約5%のα−リノレン酸含量を有する、精製され漂白された未水素化出発カノラ油を用意する工程と、前記出発油をIVが約68〜約75となるよう水素化する工程を含む。この水素化油は、添加酸化防止剤の不在下にて、約30℃よりも高いMDP、約36%以下のトランス脂肪酸含量および約280時間の最小AOM値を有する。この方法は、この水素化油を固体画分と液体カノラ油画分とへ分離する工程をさらに含んでいてもよい。この液体画分は、添加酸化防止剤の不在下にて、約20℃未満のMDP、約31%未満のトランス脂肪酸含量、約72〜約77のIVおよび約290時間の最小AOM値を有する。前記出発油は、IMC-130と呼ばれるBrassicaceae種子(ATCC託番号第75446号)から抽出することが可能である。
カノラ油を製造する別の方法は、約80%〜約87%のオレイン酸含量、約2%〜約5%のリノール酸含量および約1%〜約4%のα−リノレン酸含量を有する、精製され漂白された未水素化出発カノラ油を用意する工程と、前記出発油をIVが約68〜約77となるよう水素化する工程を含む。この水素化油は、添加酸化防止剤の不在下にて、約30℃よりも高いMDP、約40%以下のトランス脂肪酸含量および約300時間の最小AOM値を有する。この方法は、前記水素化油を固体画分と液体カノラ油画分とへ分離する工程をさらに含んでいてもよい。この液体画分は、添加酸化防止剤の不在下にて、約20℃未満のMDP、約40%以下のトランス脂肪酸含量、約75〜約81のIV、約85%以上の総C18:1脂肪酸含量および約350時間の最小AOM値を有する。前記出発油は、デルタ−12脂肪酸デサチュラーゼの第一形態および第二形態の両方に欠損を有するBrassicaceae種子から抽出することが可能である。前記出発油は、6Q4275A-1-4と呼ばれるBrassicaceae種子(ATCC受託番号第97569号)から抽出することが可能である。
発明の詳細な説明
本発明は、飽和脂肪酸が低く、且つトランス脂肪酸が低い水素化カノラ油を提供する。この油は、公知のカノラ油と比べて優れた酸化安定性、官能特性および揚げ特性を有している。実施態様によっては、改変された油は、室温以下において液体である。
本開示の文脈において、総飽和脂肪酸は、ミリスチン酸(C14:0)、パルミチン酸(C16:0)、ステアリン酸(C18:0)、アラキジン酸(C20:0)、ベヘン酸(C22:0)、およびリグノセリン酸(C24:0)を含む。トランス脂肪酸は、C14からC24の脂肪酸のトランス異性体を全て含む。総C18:1脂肪酸は、C18モノ不飽和(monounsaturated)脂肪酸の異性体を指す。総C18:2脂肪酸は、C18ジ不飽和(diunsaturated)脂肪酸の異性体を指す。総C18:3脂肪酸は、C18トリ不飽和(triunsaturated)脂肪酸の異性体を指す。
本明細書において用いる「機能性」または「性能特性」とは、カノラ油の特質または性質を意味し、フレーバリング安定性、揚げ安定性、および酸化安定性が含まれる。
「酸化安定性」とは、油の成分がどの程度酸化しやすいかに関し、例えば、脂肪安定性についての活性酸素法(AOM)American Oil Chemists’Society公定方法コード12-57:活性酸素法(1989年改定版);Rancimat(Laubli, M.W.およびBruttel, P.A., JOACS 63:792-795(1986))、ならびに油安定性指数(OSI)値、AOCS方法コード12b-92等の機器分析により測定できる。
「カノラ」とは、種子の総脂肪酸含量に対して最高で2重量%、好ましくは最高で0.5重量%、そして最も好ましくは本質的に0重量%のエルカ酸(C22:1)含量を有し、粉砕後、脱脂(油を含有しない)ひき割り粉1グラム当たり30マイクロモル(μmol)未満のグルコシノレート(glucosinolate)を含む風乾ひき割り粉を生成するナタネ(Brassica)を指す。
本発明において用いる出発カノラ油は、典型的に、当該分野において公知の方法により精製され、漂白されている。精製され、漂白された(RB)出発カノラ油は、水素化前に更に処理され得るが、このような処理が後続する水素化処理を妨害しないことを前提とする。
出発カノラ油は、総グルコシノレート含量の低い種子から得ることが好ましい。標準的な処理条件の下では、総グルコシノレート含量の低い種子から得たRB油は、概して、総グルコシノレート含量の高い種子から得たRB油と比べて硫黄含量が低い。総グルコシノレート含量の低い種子を産生するBrassicaceae系は、参考として本明細書に援用する米国特許出願第08/290,660号に記載されている。出発油の硫黄含量は、通常約3.8ppm未満、好ましくは約3.0ppm未満である。好ましい実施態様において、油は、硫黄含量が約1.5ppm未満である。
1つの実施態様では、本発明の油は水素化され、約30℃から約45℃、好ましくは約40℃未満、より好ましくは約35℃未満のMettler Drop Point(MDP)を有する。ヨウ素値(IV)は約68から約75、好ましくは約70から約73である。
このような油は、約36重量%未満と比較的低いトランス脂肪酸含量を有する。好ましい実施態様では、トランス脂肪酸含量は、約31%未満、好ましくは約27%未満、より好ましくは約25%未満である。この実施態様の油のステアリン酸含量は、典型的に、約10%から約15%、好ましくは約10%から約12%である。総飽和脂肪酸含量は、約10%から約20%、好ましくは約13%から約18%である。さらに、このような油の総C18:1脂肪酸含量は、約75%を、好ましくは約80%を上回る。
このような油は、高い酸化安定性を有する。酸化安定性が、活性酸素法(AOM)により測定された場合、AOM値は約280時間から約350時間、好ましくは約300時間から約350時間である。好ましい実施態様において、AOM値は約325時間から約350時間である。
第2の実施態様では、出発カノラ油を、水素化し、分画して、室温以下において液体の油を得る。例えば、このような油は、約20℃未満、好ましくは約18℃未満のMDPを有する。
第2の実施態様の油は、約20%から約33%、好ましくは約23%から約26%と低いトランス脂肪酸含量を有する。この実施態様の油はまた、低い飽和脂肪酸含量を有する。ステアリン酸含量は、典型的に、約7.5%から約9.5%である。総飽和脂肪酸含量は、約10%から約14%、好ましくは約11%から約12%である。この実施態様の油は、総C18:1脂肪酸含量が、約79%から約87%、好ましくは約81%から約83%である。IVは、約72から約77、好ましくは約73から約76である。
このような油は、約290時間から約375時間、好ましくは約330時間から約360時間、より好ましくは約330時間から約350時間(AOM時間で測定)の高い酸化安定性を有する。
これらの実施態様の油は、例えば、約72%から約80%のオレイン酸含量、約5%から約12%のリノール酸、および約1%から約5%未満のα-リノレン酸を含む脂肪酸プロフィールを有するBrassica種子から抽出される出発カノラ油の水素化により、製造され得る。
上述した脂肪酸プロフィールを有する種子は、例えば、参考として本明細書に援用する1995年6月6日に出願された米国特許出願第08/425,108号に開示されているカノラ系IMC-130(ATCC受託番号第75446号)およびA13.30137から産生される。
第1のBrassica(IMC-130など)と農学的に優良な系との交雑の子孫も、このような出発カノラ油を得るのに適しているが、この子孫が第1のBrassica系の脂肪酸プロフィールを有し、この子孫から得られる出発油が本明細書に開示されるように水素化できることを前提とする。このような子孫を産生する植物育種技術は当該分野において公知である。
第3の実施態様では、出発カノラ油は、油が約30℃から約45℃、好ましくは約40℃未満、好ましくは約35℃未満のMDPを有するように水素化されている。IVは、約68から77、好ましくは約70から75である。
このような油は、約300AOM時間から約500AOM時間、好ましくは約400時間から約500時間、より好ましくは最短で約425時間と非常に高い酸化安定性を有する。
このような油は、約5%から約15%のステアリン酸含量、約8%から約20%の飽和脂肪酸含量、および約20%から約45%、好ましくは約25%から約40%、より好ましくは約27%から約32%のトランス脂肪酸含量を有する。総C18:1含量は、約78%から約88%、好ましくは約80%から約85%である。
第4の実施態様では、出発カノラ油を、水素化し、分画して、約20℃未満、好ましくは約18℃未満のMDPを有する油を得る。この油は、約75から約81、好ましくは約78から約80のIVを有する。
この実施態様の油は、約20%から約35%、好ましくは約25%から約30%、より好ましくは約30%と低いトランス脂肪酸含量を有する。この実施態様の油はまた、低い飽和脂肪酸含量を有する。例えば、このような油のステアリン酸含量は、約3%から約6%、好ましくは約4%から約5%である。総飽和脂肪酸含量は、典型的に約10%未満、好ましくは約9.5%未満、より好ましくは約9%以下である。
この実施態様の油は、約85%を、好ましくは約86%を、より好ましくは約87%を上回り、最高で約92%の総C18:1脂肪酸含量を有する。
この実施態様の油は非常に高い酸化安定性を有する。AOM法により測定した場合、このような油は、約350時間から約550時間、好ましくは約400時間から約550時間、より好ましくは最短で約450AOM時間のAOM値を有する。
最後の2つの実施態様の油は、Brassica種子から抽出されるカノラ油の水素化により製造され得る。このような種子は、約80%から約87%のオレイン酸含量、約2%から約5%のリノール酸含量、および約1%から約4%のα-リノレン酸含量を含む脂肪酸プロフィールを有する。このような脂肪酸プロフィールを有するBrassica種子は、例えば、Brassicaのfad2遺伝子(即ち、デルタ-12脂肪酸デサチュラーゼ遺伝子)の両方に欠損を含むカノラ系により産生され得る。デルタ-12脂肪酸デサチュラーゼ遺伝子の両方に欠損を有する系は、参考として本明細書に援用する1995年12月14日に出願された米国特許出願第08/572,027号に記載されている。
最後の2つの実施態様の出発カノラ油を調製するのに適したBrassica系の実例としては、本明細書において6Q4275とも呼称する6Q4275A-1-4(ATCC受託番号第97569号)として知られる系が挙げられる。第1のBrassica系(6Q4275など)と農学的に優良な系との交雑の子孫も、このような出発カノラ油を得るのに適しているが、この子孫が第1のBrassica系の脂肪酸プロフィールを有し、この子孫から抽出される油が本明細書に開示されるように水素化できることを前提とする。このような交雑を作製し、子孫を産出する手段は、当該分野において公知である。出発カノラ油を作製するのに適した子孫系の例として93GS34-179(6Q4275×サイクロン(Cyclone)の交雑から得た系)が挙げられる。93GS34-179系(本明細書において93GSまたは93GS34とも呼称)は、6Q4275の脂肪酸組成を保持しており、所望の農学的性質を有している。
出願人は、表1に示すBrassica系の種子を、American Type Culture Collection(ATCC)、Rockville, Maryland 20853, U.S.Aに寄託した。ATCCに寄託した種子は、Cargill, Incorporated, Wayzata, Minnesotaに本出願の出願日以前から保管されている寄託物と同じものから得た。これらの寄託物は、公的寄託機関であるATCC寄託機関に限定されることなく、特許の発行に際して、30年間、最も最近の請求後5年間、または特許の有効期間のうち、最も長期間のものの間だけ保管され、その期間中に寄託物が育種不能になれば交換される。
Figure 0004323569
異系交雑、退交雑、循環選抜、小胞子培養、および遺伝子形質転換等をこれらに限定されることなく含む公知のカノラ育種法により、本発明の油を調製するのに適した別のカノラ品種を上記系の子孫から得ることができる。親に存在する遺伝的な遺伝子変化によって、親の脂肪酸プロフィールおよび油質性質を受け継ぐ遺伝子座を保持する子孫が選択される。
IMC-01およびIMC-129などの品種は、本発明を実施する上で有用ではない。何故なら、このような品種は、本明細書に開示する部分的に水素化された油の優れた油質性質を有する部分的に水素化された油を開発するのに有用な種子油を産生しないからである。
本発明による方法は、穏やかな反応条件下における、精製され、漂白された(RB)ナタネ油の水素化を含む。典型的に、水素化を促進するために、ニッケル触媒が使用される。低い反応温度(例えば、155℃)を用いるために、適切な触媒は、高いリノレン酸選択性および低いトランス異性化選択性を有する。低い反応温度により、トランス脂肪酸および飽和脂肪酸の形成を最小にしながら、油中のポリ不飽和物の水素化が可能になる。適切な反応温度は、約90℃から約180℃、好ましくは約140℃から約160℃である。触媒における高いリノール酸選択性も望ましい。
適切な触媒の実例として、Nysosel-545およびNysosel-655ニッケル触媒(Engelhard Corporation, Jackson, MS)が挙げられる。適切な触媒濃度は、約0.13重量%である。この濃度においては、カノラ油固有のグルコシノレートおよび他の硫黄含有化合物が水素化反応を有意に妨害することがない。Hoffman, G., The Chemistry and Technology of Edible Oils and Fats and High Fat Products, Academic Press, London, pp. 206-217(1989)。
実施態様によっては、水素化された物質を分画して、低いトランス脂肪酸含量および低い飽和脂肪酸含量を有する液体の油画分を得る。水素化の後に、分画されていない生成物を、当該分野において公知の技術(例えば、プレートおよびフレーム濾過、乾燥分画、または加圧濾過)により、固体画分と、液体カノラ油画分とに分離する。乾燥濾過法を使用して、部分的に水素化した油の液体画分と固体画分とを分離することができる。例えば、部分的に水素化した油を、21℃にて15時間結晶化し、遠心分離し、液体を分離する。あるいはまた、結晶化させた混合物から液体を、加圧濾過または減圧濾過によって分離する。加圧濾過は、典型的に、不活性ガス(例えば、約14.7psiから約300psi(101.3kPaから2067.9kPa)のN2)を用いる。例えば、EP 262 113、WO95/04123、およびWO95/26391を参照されたい。加圧濾過での方が、高い液体収率を得やすい。さらに、上記方法を組み合わせて、液体画分および固体画分を分離することもできる。
本明細書に開示する水素化カノラ油および水素化/分画化液体カノラ油は、酸化安定性の高い大豆油および綿実油/大豆油ブレンドと比べて有利に低いトランス脂肪酸含量を有している。このような液体カノラ油は、このような大豆油および大豆油/綿実油のトランス脂肪酸含量と比べて30〜40%低いトランス脂肪酸を有し得る。さらに、このような水素化および分画化カノラ油のMDPは、市販の高AOM大豆油または大豆油/綿実油よりも5℃よりもっと低くできる(10℃MDP対16℃MDP)。
本明細書に開示する部分的に水素化されたカノラ油は、約68から約80のIVを有する油に対して、総C18:3含量が、概して0.1重量%を上回る、典型的には、約0.2重量%から約0.8重量%の範囲にあるという事実にも関わらず、予想外に高いAOM値を有している。所定のAOM値おいて、低いトランス脂肪酸および総飽和脂肪酸含量と合わせて、高い総C18:3含量が栄養面の点で好ましい。本明細書で開示するカノラ油は、このような所望の特性を併せ持つことが可能である。
本明細書に開示する水素化および水素化/分画化カノラ油は、実質的に最終生成物の全てを含み得る。所望であれば、このような油は、種々の化合物(例えば、安定剤、フレーバリング、乳化剤、抗スパッタリング剤(anti-spattering agent)、着色料、および/または酸化防止剤)を添加されて、最終生成物を形成し得る。本明細書に開示する水素化カノラ油または水素化/分画化カノラ油に酸化防止剤を添加すると、酸化安定性が上昇する。
水素化カノラ油および水素化/分画化カノラ油は、食品用途(例えば、揚げ油、マーガリン、またはスプレッド、被覆剤または製菓用脂肪(confectionary fats))に使用できる。さらに、このような油は、産業用途(例えば、エネルギー転移剤、および摩擦低減剤)にも使用され得る。エネルギー転移剤流体には、作動流体および潤滑剤が含まれる。摩擦低減流体には、切削流体、プロセス油、モータ油、およびアニーリング剤が含まれる。本明細書に開示する水素化油および水素化/分画化油は、高い酸化安定性を有するために、延長された有用期間および上昇した保存安定性を提供する。このような油は、より低い酸化安定性を有する植物油と比べて粘度が制御し易い。さらに、本明細書に開示する油は、生分解可能であり、環境的にも利点をもたらす。所望であれば、本明細書に開示する油を、最終生成物において所望の性能特性を得るために他の油とブレンドまたは混合してもよい。
本発明は、純粋に例示のためのものであり、請求の範囲に記載される本発明の真の範囲を限定するものではない以下の例示の実施態様を参照することにより、さらに理解されるであろう。
実施例
下記の実施例において、特に示さない限り、部およびパーセントはすべて重量基準であり、温度はすべて℃(摂氏度)である。酸化安定性は、特に示さない限り、水素化生成物を脱臭せずに、且つ酸化防止剤を添加せずに測定される。
実施例1
IMC−129(高オレイン酸品種(variety))およびIMC−01(低α−リノレン酸品種)を、IMC−130を作製するために交雑される親系統(parent line)とした。IMC−01は米国特許出願第08/290,660号に記載されており、この出願は参考のために本明細書に含まれるものである。IMC−129は、米国特許出願第08/416,497号に記載されており、この出願は参考のために本明細書に含まれるものである。
IMC−130種子を圧潰し、精製・漂白・脱臭油を、米国特許出願第08/425,108号(この出願は参考のために本明細書に含まれるものである)の実施例1に記載されたようにしてパイロットプラント処理によって調製した。パイロットプラント処理は、典型的に、油に対して工業処理よりもかなり苛酷であるので、油のパイロットプラントによる処理は、AOM時間を短縮する傾向がある。
RBD IMC−130油ならびに市販のカノラ油を、ガスクロマトグラフィーによって脂肪酸組成について分析した。表2に、市販のカノラ油、すなわちIMC−129(高オレイン酸油)、IMC−144(高オレイン酸および低リノレン酸特性が欠けている同一保存(identity-preserved)カノラ油)および銘柄A(典型的な一般的カノラ油)と比較したIMC−130油の脂肪酸プロフィールについてのデータを示す。このデータは、IMC−130のリノール酸(C18:2)、α−リノレン酸(C18:3)、および総ポリ不飽和脂肪酸のレベルが低いということを示している。
Figure 0004323569
IMC−130油、IMC−144油、IMC−01油、およびIMC−129油を、脂肪安定性についてのアメリカ油化学会(American Oil Chemist’Society、AOCS)公定方法Cd 12−57に概説された方法:活性酸素法(1989年改訂版)に基づいてAOM時間について評価した。油試料はそれぞれ2個ずつ調製した。
表3に示したように、、IMC−130油は、試験されたその他の油よりも、同様のパイロットプラントによる処理後のAOM時間が有意に長いということがわかった。IMC−130油の酸化安定性がIMC−144油またはIMC−01油と比べて大きいということは、ポリ不飽和脂肪酸含量が低いということに寄与し得るものである。しかしながら、IMC−130油とIMC−129油は同様の脂肪酸組成を有するので、IMC−130油の酸化安定性がIMC−129油と比べて大きいということは脂肪酸組成に単独で寄与することはできない。実際、IMC−130油はポリ不飽和脂肪酸のレベルがわずかに大きい傾向がある(表2)。これらの結果は、酸化安定性は脂肪酸組成に単独で関係するものではないということを示すものである。
Figure 0004323569
実施例2
1995年6月6日に出願した米国特許出願第08/425,108号(この出願は、参考のために本明細書に含まれるものである)の実施例5に記載されたようにして、IMC−129およびIMC−130種子を圧潰し、工業的な処理方法で処理することにより精製・漂白・脱臭カノラ油をつくった。
それぞれの油の酸化安定性を、改良シャール炉(Schaal oven)試験を用いて加速老化条件下で生じる過酸化物価およびパラアニシジン価の増加を測定することによって決定した。試験油(200g)を500mlの琥珀色のガラス瓶(蓋なし;開口部4.3cm)に入れて、60℃の熱対流炉に入れた。各測定につき瓶1本を用意した。結果を表4および表5に示す。
過酸化物価は、AOCS公定方法Cd 8b−90を用いて測定した。トリアシルグリセロールを酸化することにより生じる過酸化水素を過酸化物価により測定した。過酸化物価は、試料1000g当たりの過酸化物のミリグラム当量(meq/kg)で示した。貯蔵中の過酸化水素の発生が少ないということは、酸化安定性が改良されたということを示すものである。
パラアニシジン価は、AOCS公定方法Cd 18−90を用いて測定した。トリアシルグリセロールを酸化することにより生じるアルデヒドをp-アニシジン価により測定した。p-アニシジン価は、参考にした方法による溶媒および試薬の混合物100mlに油1.00gを含有せしめた溶液の1cmセルにおいて350nmで測定された光学濃度を100倍したものであり、吸光度/gである。貯蔵中のアルデヒドの発生が少ないということは、油の酸化安定性が改良されたということを示すものである。
Figure 0004323569
Figure 0004323569
IMC−130脱臭油を、ガスクロマトグラフィーにより脂肪酸組成について分析した。脂肪酸の割合は、C16:0が3.6%、C18:0が2.2%、C18:1が74.3%、C18:2が11.9%、C18:3が4.8%、総ポリ不飽和脂肪酸が16.7%であった。これらのデータを、表2に示したIMC−144油、IMC−129油および銘柄A油の値と比較することができる。このデータは、カノラ油IMC−144および銘柄Aと比較した場合、IMC−130はリノール酸(C18:2)、α−リノレン酸(C18:3)、および総ポリ不飽和脂肪酸を低レベルに維持しているということを示すものである。
表6に、上記のように(工業的な処理)して処理したIMC−130油のAOM時間についてのデータをIMC−129、IMC−144およびIMC−01と比較したものを示す。IMC−130油を、脂肪安定性についてのアメリカ油化学会(AOCS)公定方法Cd 12−57に概説された方法:活性酸素法(1989年改訂版)に基づき、AOM時間について評価した。IMC−130のAOM時間が長いということは、油安定性が高いということを反映するものである。油試料はそれぞれ2個調製した。
Figure 0004323569
実施例3
IMC−01、IMC−130および6Q4275の種子から、パイロットプラント法または工業プラント法を用いてカノラ油を抽出した。
プロセス
RBD IMC−01 工業
RB IMC−01 工業
RB IMC−130 工業
RBD 6Q4275 パイロット
出発原料のIMC−01油、IMC−130油、および6Q4275油についての典型的な特性を表7に示す。
Figure 0004323569
400gのカノラ油と表に示した量の触媒をParrモデル4563反応器(Moline、イリノイ州)に加えた。反応器、水ラインおよび水素ラインを組み立てた後、コントローラー(Parrモデル4548)を所望の温度にセットし、攪拌速度を600rpmにセットし、反応器を室内減圧(house vacuum)下においた(〜13cmHg)。セット温度約155℃になったら、減圧を遮断し、反応器を水素で圧力30または45psiまで加圧し、放出させることにより反応器をフラッシングした。H2パージを3回繰り返し、表に示した水素化のための最終圧力にセットした。反応器に通じる水素バルブを閉じて5分間隔で30または45psiからの水素の圧力低下を記録することによって水素化消費量を計算した。各反応についての水素化反応条件を表8に示す。
水素化反応の最後に、生成物を0.5重量%のセライト(漂白土)とともに10分間攪拌し、ブフナー漏斗でWhatman #5およびGF/F濾紙ならびに2〜3mmのシリカゲル(濾紙を覆うのに十分な量)を用いて濾過した。この方法により濾液中のニッケル触媒の量が0.2ppm以下に低減するということがわかった。所望により、クエン酸処理を行ってさらにニッケルを<0.11ppm以下まで低減することができる。次いで、濾液のアリコートを下記のようにしてIV、脂肪酸組成、および酸化安定性について分析した。
水素化材料を蒸気浴上で溶融させてホモジナイズした。次に、試料を遠心管に入れ、バランスをとり、密封して水浴内に13℃で15時間放置した。翌日、遠心管を取り出して、Beckman J-21C遠心分離機にて10,000RPM(10,000×G)にて20分間遠心分離した。上清をデカントして、得られた液体画分にラベルを付けた。ペレットを蒸気浴で溶融させ、適当な容器に注ぎ、得られた固体画分にラベルを付けた。各画分を下記のようにして分析した。
最終水素化生成物、液体画分および固体画分のトランス脂肪酸含量とIV値を、気−液クロマトグラフィー(GLC)によって測定した。GLC法は、AOCS公定方法Ce 1c−89(1991)に記載されている。Shaal炉安定性を過酸化物価から計算した。脂肪酸組成、ヨウ素価、およびトコフェロール含量も測定した。
各試料を、酸化安定性指数計測器(Omnion社、ロックランド(Rockland)、マサチューセッツ州)を用いて酸化安定性について110℃で試験した。製造業者の指示にしたがってOSIソフトウェアを用いてAOM時間を計算した。
AOCS公定方法Cd 12b−92(1993年改訂版)にしたがって、酸化安定性指数計測器を用いて油および脂肪の酸化安定性を測定した。この方法は活性酸素法(AOM)手順、AOCS公定方法Cd 12−57についての自動化された代用法である。
N−545触媒(26%Ni、5%不活性支持体)を0.13重量%の濃度で十分に作用させた。反応温度を155℃にした場合、平均水素化速度が>2psi/分に維持されてトランス脂肪酸生成の増加量が21%〜35%になった(表8および9)。より活性の高い触媒を選択し、より高いリノレン酸およびリノール酸選択性を選択することにより反応温度およびトランス脂肪酸含量をさらに低下させることができる。水素化圧力45psiで、反応において最大の水素消費速度が得られた。
水素化および水素化/分画油の脂肪酸組成、ヨウ素価および酸化安定性を表9に示す。RB IMC−130油のAOM値は、反応2689−28−Lの液体画分については351時間であった。RBD6Q4275カノラ油は、反応2695−11−Lの液体画分においてAOM値が307時間であった。表9に示した結果は、室温または室温以下で液体である酸化安定性の高いカノラ油は、出発原料IMC−130油または出発原料6Q4275油から製造され得るということを示すものである。
Figure 0004323569
Figure 0004323569
実施例4
この実施例に用いられたRBD 6Q4275カノラ油は、製造後7月経過しており、PVは1.67meq/kgであった。RBD 6Q4275油について水洗浄およびセライト処理を行ってクエン酸を除去した。6Q4275油について20%(v/v)水対油を用いて抽出を3回行った。抽出後、油を0.5%セライトとともに10分間混合し、シリカゲルを薄く層状に重ねたガラス膜濾紙で濾過した。セライト添加および濾過操作を2回以上繰り返して極性のあらゆる汚染物質を除去した。
450gのRB IMC−130カノラ油またはRBD 6Q4275カノラ油をParr反応器内に入れた。攪拌モーターの攪拌速度を600rpmにセットして、155℃まで昇温した。反応器をポンプおよびドライアイス/イソプロピルアルコールトラップを用いて30分間減圧下(2mmHg)に置いた。この方法により、油中にトラップされた水分および揮発分をすべて除去した。30分後、油を35℃まで冷却し、減圧による負圧を大気圧に平衡させ、反応器の栓をはずして0.13重量%のN−545触媒を油に添加した。反応器を再度組み立てて、水素を用いて35psiで3回加圧/パージを行った。反応系を155℃まで加熱し、水素圧力を45psiに平衡させた。反応器に通じる水素バルブを閉じて45psiからの水素の圧力低下を5分間隔で記録することによって水素使用速度を計算した。水素化が完了した後、実施例3に記載されたようにして試料をセライトで処理して、シリカゲルにより濾過した。反応時間、水素化圧力およびその他の反応条件を表10に示す。
水素化生成物および水素化/分画生成物のIVおよびトランス脂肪酸含量を実施例3に記載したようにしてGLCによって測定した。酸化安定性および脂肪酸組成を実施例3に記載したようにして測定した。不凍化(winterizing)/遠心分離分画操作を、浴温度を21℃にセットし、遠心分離を25分間行った以外は実施例3と同様にして行った。
表11に、水素化および水素化/分画IMC−130カノラ油についての結果をまとめる。IVは約66〜76であり、トランス脂肪酸含量は26%〜29%であった。液体画分の飽和脂肪酸含量は14%未満であった。
水素化および水素化/分画6Q4275油試料についての結果を表12に示す。6Q4275試料は、出発油が水素化前のクニン酸の除去が必要なパイロットプラント処理によって調製されており、初期PVが高いという事実にもかかわらず、非常に高い酸化安定性値を有していた。例えば、試料62由来の液体画分は、392AOM時間であり、IVが約79であり、トランス脂肪酸含量が約33%であった。工業処理によって調製され、初期PVが低いRB出発油からは、最大600AOM時間の酸化安定性を有する水素化/分画油が得られる。
水素化6Q4275油および水素化IMC−130油は、総C18:3脂肪酸含量が0.2%よりも大きくても酸化安定性が高かった。対照的に、公知の部分的に水素化されたカノラ油は、典型的には、対応する高酸化安定性値では総C18:3が0.2%未満である。
2種類の水素化IMC−130油試料の液体画分の特性を表13に示す。両油試料は、同様の酸化安定性の市販の大豆油および大豆/綿実油と比べて、トランス脂肪酸含量が低かった。65A−L油(表13)は、同様の酸化安定性の市販の大豆油および大豆/綿実油と比べて、フレーバースコアがすぐれており、色スコア、SFIおよびMDPは低かった。6Q4275油も、同様の酸化安定性の市販の大豆油および大豆/綿実油と比べて、特性がすぐれている。
Figure 0004323569
Figure 0004323569
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実施例5
酸化安定性における酸化防止剤の効果も試験した。実施例3の未水素化油を表14に示した酸化防止剤と混合した。次いで、試料を実施例3に記載したようにして酸化安定性について試験した。フレーバースコアはAOCS方法Cg2−83によって決定した。7点以上のスコアは、軽微なフレーバー〜低刺激フレーバーを示すものであり、油の好ましい品質である。
表14に示したように、酸化防止剤を添加した場合、未水素化IMC−130油の酸化安定性は最大2倍まで増大したが、好ましいフレーバースコアは維持されていた。酸化防止剤TBHQを添加した場合、未水素化6Q4275油は酸化安定性が3倍に増大し、フレーバースコアが向上した。酸化防止剤を添加した場合、水素化および水素化/分画IMC−130油および6Q4275油も酸化安定性の有意な増大を示し、すぐれたフレーバースコアは維持されていた。
Figure 0004323569
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実施例6(本実施例は全て新規である)
IMC−130および93GS34−179種子を圧潰し、工業処理法によって処理することにより、精製漂白脱臭IMC−130および精製漂白93GS34−179を製造した。これらの出発油の典型的な特徴を表15に示す。
Figure 0004323569
各油について2種類の試料を表16に示した条件下で水素化した。一般的に、230kgの油を300リットルの反応器に入れ、減圧下で160℃にて加熱した。初期温度に到達したら窒素で減圧を破り、次いで適当な量の触媒を添加した。次に、反応器を再度排気し、容器内の水素ガスパージを開始した。冷却水をジャケットに用いて発熱反応による過剰の熱を取り除くことにより、適切なガス温度160℃に維持した。反応を、適切な終点に至るまで屈折率によって監視した。この時点で、油を冷却し、窒素を用いて容器の減圧を破った。
水素化IMC−130油および水素化93GS油の試料をそれぞれ下記の方法により漂白し、脱臭した。油を60〜65℃に加熱し、0.1%トリシルS627、1.0%Supreme 120 FF漂白土を添加して混合した。油温度を減圧下で108〜112℃まで上昇させた。20分間混合した後、試料を70〜75℃まで冷却して1.0kgの濾過助剤を添加した。ステンレス鋼製フィルタープレス(T.Shriver社)を用いて試料を濾過した。続いて、漂白油をIMC−130については250℃、93GSについては260℃にて、Johnson-Loft充填塔連続脱臭剤を用いて脱臭した。
水素化生成物の脂肪酸プロフィールおよびヨウ素価を、実施例3に記載したようにして測定した。その結果を表17に示す。2種類のIMC−130試料についての平均酸化安定性は、約386AOM時間であり、2種類の93GS試料についての平均酸化安定性は約326AOM時間であった。精製漂白脱臭IMC−130油の代わりに精製漂白IMC−130油を用いると、最終生成物の酸化安定性をさらに高めることができる。
Figure 0004323569
Figure 0004323569
以前に示されていない程度まで、本明細書に記載され、説明された種々の特定の実施態様のいずれか一つをさらに変更修正してその特定の実施態様以外に示された特徴を組み込むことができるということは当業者には理解されるであろう。
特許請求の範囲の精神および範囲から逸脱することなく何らかの変更修正を行い得るということは当業者には明白であるので、上で詳述した記載は本発明をよりよく理解するためのものであり、そこから不必要な限定はなされるべきではない。

Claims (8)

  1. 添加酸化防止剤の不在下にて、30℃よりも高いMDP、36%以下のトランス脂肪酸含量、68〜75のIVおよび280時間の最小AOM値を有する、水素化されたカノラ油。
  2. 添加酸化防止剤の不在下にて、20℃未満のMDP、31%以下のトランス脂肪酸含量、72〜77のIVおよび290時間の最小AOM値を有する、水素化され分画されたカノラ油。
  3. 添加酸化防止剤の不在下にて、30℃よりも高いMDP、36%以下のトランス脂肪酸含量、68〜75のIVおよび280時間の最小AOM値を有する水素化されたカノラ油であって、72%〜80%のオレイン酸含量、5%〜12%のリノール酸含量および1%〜5%のα−リノレン酸含量からなる脂肪酸プロフィールを有するBrassicaceae種子から抽出される出発油から製造される前記水素化カノラ油。
  4. 添加酸化防止剤の不在下にて、30℃よりも高いMDP、40%以下のトランス脂肪酸含量、68〜77のIV、80%以上の総C18:1含量および300時間の最小AOM値を有する、水素化されたカノラ油。
  5. 添加酸化防止剤の不在下にて、20℃未満のMDP、40%以下のトランス脂肪酸含量、75〜81のIV、86%以上の総C18:1脂肪酸含量および350時間の最小AOM値を有する、水素化され分画されたカノラ油。
  6. 添加酸化防止剤の不在下にて、30℃よりも高いMDP、40%以下のトランス脂肪酸含量、68〜77のIV、80%以上の総C18:1脂肪酸含量および300時間の最小AOM値を有する水素化されたカノラ油であって、80%〜87%のオレイン酸含量、2%〜5%のリノール酸含量および1%〜4%のα−リノレン酸含量からなる脂肪酸プロフィールを有するBrassicaceae種子から抽出される出発油から製造される前記水素化カノラ油。
  7. カノラ油を製造する方法であって、
    (a)72%〜80%のオレイン酸含量、5%〜12%のリノール酸含量および1%〜5%のα−リノレン酸含量を有する、精製され漂白された未水素化出発カノラ油を用意する工程、および
    (b)該出発油をIVが68〜75となるよう水素化し、添加酸化防止剤の不在下にて、30℃よりも高いMDP、36%以下のトランス脂肪酸含量および280時間の最小AOM値を有する水素化油を得る工程
    を含む前記方法。
  8. カノラ油を製造する方法であって、
    (a)80%〜87%のオレイン酸含量、2%〜5%のリノール酸含量および1%〜4%のα−リノレン酸含量を有する、精製され漂白された未水素化出発カノラ油を用意する工程、および
    (b)該出発油をIVが68〜77となるよう水素化し、添加酸化防止剤の不在下にて、30℃よりも高いMDP、40%以下のトランス脂肪酸含量および300時間の最小AOM値を有する水素化油を得る工程
    を含む前記方法。
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