JP4323555B2 - 化粧品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、米糠等の糠類を発酵させた発酵糠類を含有する化粧品の製造方法に関するものである。
従来より、脂質やビタミン類等を豊富に含む米糠等の糠類を利用した化粧品が開発されている。
従来の技術としては、(特許文献1)に「脱脂米糠等の脱脂穀物に酵素菌を働かせて酵素発酵させ、乾燥させた乾燥体に蜂蜜を1対1の比で混合した化粧品の製造方法」が開示されている。
(特許文献2)には、「酵素を含有する米糠等を種菌にして発酵させた後に低温乾燥したものに、蜂蜜、ローヤルゼリー、黒砂糖を加えて撹拌充填した化粧品の製造方法」が開示されている。
特開平8−40867号公報 特開平11−49644号公報
しかしながら上記従来の技術においては、以下のような課題を有していた。
(1)(特許文献1)に開示の技術は脱脂穀物を酵素発酵させたものを乾燥した乾燥体と蜂蜜との混合比が1対1なので、化粧品の粘度が高く流動性が悪く皮膚に塗布し難く、(特許文献2)では蜂蜜やローヤルゼリーの含有量が開示されていないので、発酵米糠と蜂蜜の混合比が最適範囲にないと、発酵米糠や蜂蜜によって得られる保湿性、消炎作用、美白作用等が現れ難いという課題を有していた。
(2)発酵した米糠は特有の臭気を有しているので、皮膚に塗布した際に臭気によって不快な気持ちになり快適性に欠けるという課題を有していた。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、使用性に優れ、また表皮細胞を活性化し美白作用や肌の若返り作用が得られ、また保湿性に優れるとともに皮膚に塗布した際の刺激や炎症等が発生し難く快適性に優れ、さらに糠類の発酵による異臭の発生もなく快適性に優れる化粧品を得ることができる化粧品の製造方法を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために本発明の化粧品の製造方法は、以下の構成を有している。
本発明の請求項1に記載の化粧品の製造方法は、米糠,麦糠,ふすまの1種又は2種以上の混合物からなる糠類をバチルス・リチェニフォルミス(Bacillus licheniformis)を含む微生物で発酵させた発酵糠類に吸着した微生物をシードとして、米糠,麦糠,ふすまの1種又は2種以上の混合物からなる糠類を発酵させ、新たな発酵糠類を得る発酵工程と、水分活性が0.5〜0.8の前記発酵糠類100重量部に対し180〜700重量部の蜂蜜と、水分を除去した粉状のローヤルゼリー0.5〜40重量部とを混練する混練工程と、を備えた構成を有している。
この構成により、以下のような作用が得られる。
(1)発酵糠類が有胞子細菌であるバチルス・リチェニフォルミス(Bacillus licheniformis)を含む微生物で発酵されているので、アミノ酸,ペプチド,アミノ糖等の代謝物を大量に生産させることができ保湿作用を高めることができる。有胞子細菌は、発酵のために適当な環境条件下に置かれて発芽するとアミノ酸,ペプチド,アミノ糖等を放出し、増殖期においてアミノ酸,核酸等を生産するからである。また、この微生物が生産する酵素は、耐性の高いプロテアーゼ(蛋白質分解酵素)や天然の界面活性剤として作用するので、皮膚の汚れ(油脂)等を親水化して効果的に除去するとともに皮膚の蛋白質に吸着して柔軟性を高めることができる。
(2)バチルス・リチェニフォルミス(Bacillus licheniformis)を含む微生物によって、脂肪分解酵素,タンパク質分解酵素等の酵素が多量に生産される。これらの酵素の作用により、細胞の活性を高め皮膚の表皮細胞の新陳代謝が活発になる。さらに、細胞の再生能力を増進させ老化した細胞を再生する、血行を良くし細胞を強化する等の美白作用や肌の若返り作用が得られる。
(3)有胞子細菌であるバチルス・リチェニフォルミス(Bacillus licheniformis)を含む微生物は、条件が適すれば比例級数的に増殖するが、培地の栄養成分が不足してくると体内に胞子を形成し休眠状態を保つ。胞子は条件が適すれば再び発芽し、発芽後生育を経て栄養細胞となり分裂を再開する。このように、胞子は高温,乾燥等の悪条件下でも休眠状態を保って耐えられるので保存性に優れる。
(4)発酵糠類の水分活性が0.5〜0.8なので、細菌,酵母,カビの生育を抑制し発酵糠類が腐敗するのを防ぎ保存性を高める。
(5)発酵糠類の水分活性を0.5〜0.8に低下させ糠類を発酵させる微生物の生育を抑制しているので、糠類が発酵する際に発生する窒素化合物や硫黄化合物等の特有の臭気を少なくすることができ快適性に優れる。
(6)発酵糠類100重量部に対し蜂蜜を180〜700重量部好ましくは200〜600重量部含有しているので、ざらつきが生じることなく皮膚の表面に違和感なく優しく塗布することができ、また化粧品を皮膚の表面に広げて塗布し易い最適の粘度に調整することができ使用性に優れる。
(7)糠類の分子量は250000〜500000であるが、糠類を発酵させることにより分子量が500以下の低分子量の発酵糠類を多量に生成することができる。このため、皮膚に塗布した際に発酵糠類が含有する脂質等が経皮吸収され易くなり表皮細胞に直接浸透し新陳代謝を活発化させるとともに保湿性を高めることができる。また、微生物が作り出し発酵糠類に吸着されたアミノ酸,核酸,多糖類,有機酸等による収斂作用により肌を引き締めてきめを細かに整える、皮脂分泌のコントロールを行う、皮膚の上に保水膜を形成する等の保湿作用が得られる。さらに、有機酸による殺菌作用や日焼けや火傷に対する消炎作用が得られる。
(8)蜂蜜を適量含有しているので、皮膚の殺菌、消炎等を行うことができるとともに細胞賦活性を高めることができる。
(9)粘度を最適にできるので、蜂蜜内に発酵糠類を均一に分散させることができるとともに化粧品を皮膚の表面に略均一の厚さに伸ばして広げることができ、斑なく発酵糠類と蜂蜜による皮膚改質作用を得ることができる。
(10)酸性の蜂蜜と略中性の発酵糠類とを適量含有しているので、化粧品のpHを皮膚のpHと略等しい弱酸性にすることができ、皮膚に塗布した際の刺激や炎症等が発生し難く快適性に優れる。
(11)蜂蜜の水分活性は0.54〜0.75と低いので、細菌やカビ等が生育し難く防腐剤等を使用しなくても腐敗を防止し保存性を高めることができる。また、糠類を発酵させる微生物も生育できないので糠類の発酵が進行せず、糠類の発酵による異臭の発生もなく快適性に優れる。
(12)発酵糠類100重量部に対し0.5〜40重量部好ましくは2〜30重量部のローヤルゼリーを含有しているので、ローヤルゼリーに含有されるアミノ酸類,有機酸類,ビタミン類等が皮膚に浸透し保湿性を高め、また抗菌性を付与するとともに細胞賦活性を高めることができる。
(13)液状のローヤルゼリーは約65%の水分を含有しているため、化粧品に多量に混合されると蜂蜜が劣化し易くなるが、粉状のローヤルゼリーは水分をほとんど含有していないので、蜂蜜の劣化を防止できる。
ここで、糠類としては、米糠,麦糠,ふすま等の1種又は2種以上の混合物が用いられる。なかでも米糠が好適に用いられる。皮膚に有用なビタミン類やアミノ酸等の含有率が高いからである。また、糠類を脱脂した脱脂糠類が好適に用いられる。化粧品が糠類に含まれる豊富な脂質でべた付くのを防止するためである。また、脱脂糠類は脱脂していない生糠類と比べて微生物発育因子として効果のあるナイアシンの含有率が高いので、微生物の発育が増進され発酵効率が高まるからである。さらに脱脂することにより糠類が変質し難くなり長期間の保存が可能になるからである。
糠類は、JIS Z 8801で規定する目開き850μmの標準篩で80〜100wt%、目開き250μmの標準篩で40〜60wt%、目開き150μmの標準篩で10〜30wt%通過する粒度分布を有するものが好適に用いられる。この粒度分布を有する糠類を用いることにより、微生物の増殖に用いる培地を構成する糠類が凝集し難く均一に発酵させることができる。
蜂蜜としては、レンゲ,ミカン,ヒマワリ,クローバー,アカシア,トチ等の種々の植物から採取されたものが用いられる。なお、アカシアから採取された蜂蜜が好適に用いられる。ブドウ糖の含有率が低く果糖の含有率が多いので、結晶化し難く気温の低い冬期や寒冷地でも結晶化してざらついたりすることなく化粧品に用いた場合の快適性に優れるからである。
蜂蜜の含有量が、発酵糠類100重量部に対して200重量部より少なくなるにつれ化粧品組成物を用いた化粧品の粘度が高くなるので塗布し難く、また、ざらつきが生じ化粧品を皮膚の表面に塗布した際に違和感が生じ易くなるとともに、化粧品を皮膚の表面に略均一の厚さに伸ばして広げ難く皮膚改質作用に斑が生じ易くなる傾向がみられ、600重量部より多くなるにつれ粘度が低くなるので皮膚に塗布した際に流れ落ち易くなり使用性に欠けるとともに、化粧品の単位重量当たりの発酵糠類の含有量が少なくなり発酵糠類が含有するビタミン類、微生物が作り出したアミノ酸,核酸等の代謝物等による皮膚改質作用が低下する傾向がみられる。特に、蜂蜜の含有量が180重量部より少なくなるか700重量部より多くなると、これらの傾向が著しくなるのでいずれも好ましくない。
発酵糠類は、糠類で形成した所定の培地に微生物を接種し、温度やpH等を所定の培養条件にして微生物を増殖することによって得ることができる。微生物の増殖は、純粋培養した微生物の菌液を培地に接種して増殖させてもよいし、発酵糠類に新たな糠類を混合し発酵糠類に吸着した微生物をシードとして新たな糠類を発酵させ増殖させてもよい。なお、発酵は、回分法,連続法,流加培養法等の方法で行うことができる。
培地としては、糠類に微生物が栄養源にできる炭素源、窒素源、無機塩類等の1種以上を含有するものであれば、特に限定されるものではない。
炭素源としては、微生物が栄養源にできるものであればよく、グルコース,フラクトース,スクロース,これらを含有する蜂蜜,澱粉,澱粉加水分解物等の炭水化物、酢酸,プロピオン酸等の有機酸,エタノール,プロパノール等のアルコール等を用いることができる。なかでも、グルコース,フラクトース,スクロース,これらを含有する蜂蜜等の糖類が好適に用いられる。分解効率が高いとともに発酵糠類に残渣が存在しても、化粧品として皮膚に塗布した際に刺激がないからである。
窒素源としては、アンモニア,塩化アンモニウム,硫酸アンモニウム,酢酸アンモニウム,リン酸アンモニウム等の無機酸若しくは有機酸のアンモニウム塩、その他の含窒素化合物、並びにペプトン,肉エキス,酵母エキス,コーンスチープリカー(CSL),カゼイン加水分解物,大豆粕及び大豆粕加水分解物等を用いることができる。なかでも、ペプトン,酵母エキス,コーンスチープリカー(CSL),カゼイン加水分解物,大豆粕及び大豆粕加水分解物等が好適に用いられる。天然由来原料だからである。
無機塩類としては、リン酸第1カリウム,リン酸第2カリウム,リン酸マグネシウム,硫酸マグネシウム,塩化ナトリウム,硫酸第1鉄,硫酸マンガン,硫酸銅,炭酸カルシウム等を用いることができる。
以上のような栄養源を含有する培地を、微生物の培養に適した嫌気又は好気条件にして微生物を増殖させる。特に、好気条件が好適に用いられる。微生物は与えられた栄養源を代謝して酢酸等の有機酸を放出するが、嫌気条件では酢酸の他に乳酸等も生成され急激なpHの低下を招くことがあり、微生物の培養条件が悪化し微生物の増殖速度が低下することがあるからである。
ローヤルゼリーとしては、液状のもの、液状の水分を除去して粉状にしたもの等を用いることができる。なかでも、水分を除去して粉状にしたものが好適に用いられる。液状のローヤルゼリーは約65%の水分を含有しているため、化粧品に多量に混合されると蜂蜜が劣化し易くなるが、粉状のものは水分をほとんど含有していないので、これを防止できるからである。
ローヤルゼリーの含有量が、発酵糠類100重量部に対して2重量部より少なくなるにつれローヤルゼリーが含有するアミノ酸類,有機酸類等の皮膚への浸透量が少なく保湿性や細胞賦活性が低下する傾向がみられ、30重量部より多くなるにつれ化粧品のコストが高くなり、さらにローヤルゼリーが含有する水分の影響で蜂蜜が劣化し易くなる傾向がみられる。特に、ローヤルゼリーの含有量が0.5重量部より少なくなるか40重量部より多くなると、これらの傾向が著しくなるのでいずれも好ましくない。
発酵糠類の水分活性が0.5より小さくなるにつれ発酵糠類のタンパク質や炭水化物等の親水基に水素結合している水分子層が破壊され易くなりタンパク質や炭水化物等が直接空気に触れて酸化し発酵糠類の品質が低下する傾向がみられ、0.8より大きくなるにつれ細菌やカビ等が生育し発酵糠類の劣化が促進されるとともに糠類を発酵させる微生物の生育が活発化し、発酵時の特有の臭気が発生し快適性に欠ける傾向がみられるため、いずれも好ましくない。
バチルス属から選ばれる微生物としては、バチルス・サブチルス(Bacillus subtilis),バチルス・リチェニフォルミス(Bacillus licheniformis),バチルス・サーキュランス(Bacillus circulans),バチルス・メガテリウム(Bacillus megaterium),バチルス・セレウス(Bacillus cereus)等の有胞子細菌の1種又は2種以上が用いられる。なかでも、バチルス・リチェニフォルミス(Bacillus licheniformis)が好適に用いられる。この微生物が生産する酵素は、耐性の高いプロテアーゼ(蛋白質分解酵素)や天然の界面活性剤として作用するので、皮膚の汚れ(油脂)等を親水化して効果的に除去するとともに皮膚の蛋白質に吸着して柔軟性を高めることができる。
化粧品は、発酵糠類が蜂蜜等と混練されているので、糠類に由来し発酵して低分子化された脂質等、微生物が生産し発酵糠類に吸着したアミノ酸,酵素等が全て含まれており、皮膚の表面の保湿性を高めるとともに表皮細胞を活性化し美白作用や肌の若返り作用が得られる。発酵糠類のそのままを蜂蜜等と混練せずに溶媒を用いて発酵糠類から抽出された有用成分を混練した場合は、微生物が生産した酵素の内、耐性の低いものが抽出操作によって失活して皮膚の改質効果が低下するからである。
化粧品の形態としては、特に限定されず、例えば、保湿クリーム、クレンジングクリーム、マッサージクリーム、パック、洗浄料等の化粧品とすることができ、化粧品の形態に応じ、低級アルコール類,多価アルコール類,油脂類,界面活性剤,紫外線吸収剤,増粘剤,色素,防腐剤,香料等を添加することができる。
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の化粧品の製造方法であって、前記発酵工程において得られる前記発酵糠類が、新たな発酵糠類を生産する種菌として用いられる構成を有している。
この構成により、請求項1で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)胞子が吸着若しくは付着した発酵糠類は化粧品の原料だけでなく、新たな発酵糠類を生産するための種菌としても用いることができるので、培地のシードとなる微生物を純粋培養する必要がなく生産性に優れる。
以上のように、本発明の化粧品の製造方法によれば、以下のような有利な効果が得られる。
請求項1に記載の発明によれば、
(1)発酵糠類が有胞子細菌であるバチルス・リチェニフォルミス(Bacillus licheniformis)を含む微生物で発酵されているので、アミノ酸,ペプチド,アミノ糖等の代謝物を大量に生産させることができ保湿性に優れた化粧品が得られる。有胞子細菌は、発酵のために適当な環境条件下に置かれて発芽するとアミノ酸,ペプチド,アミノ糖等を放出し、増殖期においてアミノ酸,核酸等を生産するからである。また、この微生物が生産する酵素は、耐性の高いプロテアーゼ(蛋白質分解酵素)や天然の界面活性剤として作用するので、皮膚の汚れ(油脂)等を親水化して効果的に除去するとともに皮膚の蛋白質に吸着して柔軟性を高めることができる。
(2)バチルス・リチェニフォルミス(Bacillus licheniformis)を含む微生物によって、脂肪分解酵素,タンパク質分解酵素等の酵素が多量に生産される。これらの酵素の作用により、細胞の活性を高め皮膚の表皮細胞の新陳代謝を活発にできる化粧品が得られる。さらに、細胞の再生能力を増進させ老化した細胞を再生する、血行を良くし細胞を強化する等の美白作用や肌の若返り作用に優れた化粧品が得られる。
(3)有胞子細菌であるバチルス・リチェニフォルミス(Bacillus licheniformis)を含む微生物は、条件が適すれば対数的に増殖するが、培地の栄養成分が不足してくると体内に胞子を形成し休眠状態を保つ。胞子は条件が適すれば再び発芽し、発芽後生育を経て栄養細胞となり分裂を再開する。このように、胞子は高温,乾燥等の悪条件下でも休眠状態を保って耐えられるので保存性に優れた化粧品が得られる化粧品の製造方法を提供できる。
(4)発酵糠類の水分活性が0.5〜0.8なので、細菌,酵母,カビの生育を抑制し発酵糠類が腐敗するのを防ぎ保存性に優れた化粧品が得られる。
(5)発酵糠類の水分活性を0.5〜0.8に低下させ糠類を発酵させる微生物の生育を抑制しているので、糠類が発酵する際に発生する特有の臭気を少なくすることができ快適性に優れた化粧品が得られる。
(6)発酵糠類100重量部に対し蜂蜜を180〜700重量部好ましくは200〜600重量部含有しているので、ざらつきが生じることなく皮膚の表面に違和感なく優しく塗布することができ、また化粧品を皮膚の表面に広げて塗布し易い最適の粘度に調整することができ使用性に優れた化粧品を得ることができる。
(7)糠類の分子量は250000〜500000であるが、糠類を発酵させることにより分子量が500以下の低分子量の発酵糠類を多量に生成することができる。このため、皮膚に塗布した際に発酵糠類が含有するビタミン類や脂質等が経皮吸収され易くなり表皮細胞に直接浸透し新陳代謝を活発化させるとともに保湿性に優れた化粧品が得られる。また、微生物が作り出し発酵糠類に吸着されたアミノ酸,核酸,多糖類,有機酸等による収斂作用により肌を引き締めてきめを整える、皮脂分泌のコントロールを行う等の保湿作用に優れた化粧品が得られる。さらに、有機酸による殺菌作用や日焼けや火傷に対する消炎作用に優れた化粧品が得られる。
(8)蜂蜜を適量含有しているので、皮膚の殺菌、消炎等を行うことができるとともに細胞賦活性に優れた化粧品が得られる化粧品の製造方法を提供できる。
(9)粘度を最適にできるので、蜂蜜内に発酵糠類を均一に分散させることができるとともに化粧品を皮膚の表面に略均一の厚さに伸ばして広げることができ、斑なく発酵糠類と蜂蜜による皮膚改質作用に優れた化粧品が得られる。
(10)酸性の蜂蜜と略中性の発酵糠類とを適量含有しているので、化粧品のpHを皮膚のpHと略等しい弱酸性にすることができ、皮膚に塗布した際の刺激や炎症等が発生し難く快適性に優れた化粧品が得られる。
(11)蜂蜜の水分活性は0.54〜0.75と低いので、細菌やカビ等が生育し難く防腐剤等を使用しなくても腐敗を防止し保存性に優れた化粧品が得られる。また、糠類を発酵させる微生物も生育できないので糠類の発酵が進行せず、糠類の発酵による異臭の発生もなく快適性に優れた化粧品が得られる。
(12)発酵糠類100重量部に対し0.5〜40重量部好ましくは2〜30重量部のローヤルゼリーを含有しているので、ローヤルゼリーに含有されるアミノ酸類,有機酸類,ビタミン類等が皮膚に浸透し保湿性を高め、また抗菌性を付与するとともに細胞賦活性に優れた化粧品が得られる。
(13)液状のローヤルゼリーは約65%の水分を含有しているため、化粧品に多量に混合されると蜂蜜が劣化し易くなるが、粉状のローヤルゼリーは水分をほとんど含有していないので、蜂蜜の劣化を防止できる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加え、
(1)胞子が吸着若しくは付着した発酵糠類は化粧品の原料だけでなく、新たな発酵糠類を生産するための種菌としても用いることができるので、培地のシードとなる微生物を純粋培養する必要がなく生産性に優れる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
上部開口の直方体状に檜製で形成された容積が500Lの発酵槽に、糠類としての脱脂米糠400kgを仕込み、撹拌しつつ水8〜12Lに黒砂糖,蜂蜜,甘草等の混合物0.4〜0.8kgを溶解させた糖水溶液を散布して培地を形成した。なお、脱脂米糠は、JIS Z 8801で規定する目開き850μmの標準篩で86wt%、目開き250μmの標準篩で50wt%、目開き150μmの標準篩で20wt%通過する粒度分布を有するものを用いた。
この培地に前培養したバチルス・リチェニフォルミスとバチルス・サーキュランスの菌液を接種した後、上下が入れ替わるように1日1回撹拌しながら2日間発酵させ1次発酵物を得た。このときの培地の温度は60〜70℃に上昇した。
得られた1次発酵物に、黒砂糖,蜂蜜,甘草等の混合物0.4〜0.8kgを水8〜12Lに溶解させた糖水溶液を散布するとともに、発酵槽内の脱脂米糠と発酵糠類の上下が入れ替わるように1日1回充分に撹拌した。この脱脂米糠と糖水溶液を発酵槽に加えて撹拌する操作は、約1週間行った。この間、撹拌具合を調整することにより、発酵槽内の温度が65〜70℃を維持するようにし、微生物を増殖させた。
次の1〜2週間は、脱脂米糠と糖水溶液を発酵槽内に供給をするのを止め、その代わりに、水10〜14Lを1日1回散布した後、発酵槽内の発酵糠類等の上下が入れ替わるように充分に撹拌した。
次に、水の供給も停止し、発酵槽内の発酵糠類等の上下が入れ替わるように1日1回充分に撹拌した。この作業は発酵槽内の温度が20〜30℃に低下するまで行った。
こうして、実施例1における発酵糠類を得た。
(実施例2)
実施例1で用いた檜製で形成された発酵槽に、実施例1における発酵糠類100kgを仕込み、これを撹拌しつつ水30Lを散布し静置した。この結果、発酵槽内の発酵糠類の温度が60〜70℃に上昇した。
次いで、実施例1で説明したのと同様の脱脂米糠13kgを発酵糠類に混合するとともに、黒砂糖,蜂蜜,甘草等の混合物0.4〜0.8kgを水8〜12Lに溶解させた糖水溶液を散布した。次いで、発酵槽内の脱脂米糠と発酵糠類の上下が入れ替わるように充分に撹拌した。この脱脂米糠と糖水溶液を発酵槽に加えて撹拌する操作は、1日1回、約4〜5週間行った。この間、撹拌具合を調整することにより、発酵槽内の温度が65〜70℃を維持するようにした(発酵工程)。
次の1〜2週間は、脱脂米糠と糖水溶液を発酵槽内に供給をするのを止め、その代わりに、水10〜14Lを1日1回散布した後、発酵槽内の発酵糠類等の上下が入れ替わるように充分に撹拌した(熟成準備工程)。
次に、水の供給も停止し、発酵槽内の発酵糠類等の上下が入れ替わるように1日1回充分に撹拌した(熟成工程)。この作業は発酵槽内の温度が20〜30℃に低下するまで行った。
次の約6〜15週間は、発酵槽内で発酵糠類等を完全に静置した(静置工程)。この後、発酵物を60〜80℃の温度で12時間乾燥し、実施例2における発酵糠類を得た。なお、発酵糠類の水分活性を測定したところ、0.55〜0.65であった。
(発酵糠類の分子量分布の測定)
実施例2における発酵糠類について、サイズ排除クロマトグラフィ(SEC)を用いて分子量分布を測定した。
分子量分布測定結果を(表1)に示す。
Figure 0004323555
(表1)から、実施例2における発酵糠類は、約40%が500以下の分子量であることがわかる。このため、発酵糠類を含有する化粧品を皮膚に塗布した際に、発酵糠類が含有する脂質等が低分子化されているので経皮吸収され易く表皮細胞に直接浸透し新陳代謝を活発化させるとともに保湿性を高めることができると推察された。
(発酵糠類が有する酵素の分析)
実施例2における発酵糠類について、リボフラビン(ビタミンB)量、酵素の活性度を分析した。リボフラビン量は、高速液体クロマトグラフィを用いて分析した。酵素の活性度は、中性プロテアーゼ力価とリパーゼ力価を分析した。中性プロテアーゼ力価の分析は、カゼイン(乳製)を基質とし、38℃,pH6.0において反応初期の所定時間に1μgのL−チロシンに相当する非蛋白質のフェノール試薬呈色物質の増加をもたらす活性を1単位とした。リパーゼ力価の分析は、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(Tween20)を基質とし、20℃,pH7.2において10分間に0.02mol/L−NaOHの中和滴定値が1.0mlを与える活性を100単位とした。
分析結果を(表2)に示す。
Figure 0004323555
(表2)から、実施例2における発酵糠類は、リボフラビンを糠類の1.75倍含有し、糠類が有しなかったプロテアーゼ,リパーゼとしての活性を有していることがわかる。このため、発酵糠類を含有する化粧品は、プロテアーゼ,リパーゼとしての活性を有する酵素の作用により、細胞の活性を高め皮膚の表皮細胞の新陳代謝が活発になると推察された。さらに、細胞呼吸に必要とされるリボフラビンとの相乗作用により、細胞の再生能力を増進させ老化した細胞を再生する、血行を良くし細胞を強化する等の美白作用や肌の若返り作用が得られると推察された。
(実施例3〜7、比較例1〜2)
実施例2における発酵糠類をボールミルで粉砕した後に分級して、150〜200メッシュの発酵米糠を得た。この発酵米糠と、アカシアから採取された蜂蜜と、ローヤルゼリーと、を(表3)に示す配合量で均一に混練して、パックとして用いることのできる実施例3〜7、比較例1〜2の化粧品を得た。
(比較例3)
実施例2の熟成準備工程を終え熟成工程前の発酵糠類をボールミルで粉砕した後に分級して、150〜200メッシュの発酵米糠を得た。この発酵米糠の水分活性を測定したところ、0.82〜0.85であった。この発酵米糠と、アカシアから採取された蜂蜜と、を(表3)に示す配合量で均一に混練して、パックとして用いることができる比較例3の化粧品を得た。
Figure 0004323555
(化粧品の評価方法)
26〜52歳の女性15名をサンプラーとして、毎日朝と夜の2回、12週間にわたって洗顔後に、実施例1〜7、比較例1〜3の化粧品をパックとして顔面に塗布し15〜30分間放置し、その後水で十分に洗い流した。
顔面に塗布する際の使用性、塗布による美肌効果及び皮膚老化防止効果を以下の基準によって評価した。
使用性については、快適:顔面に違和感なく均一に広げ易く、また異臭もない。やや快適:顔面になんとか広げることはできるが違和感がある。不快:顔面に広げて塗布し難く違和感もあり、また異臭が強い。
美肌効果については、有効:肌のくすみが目立たなくなった。やや有効:肌のくすみがやや目立たなくなった。無効:使用前と変化なし。
皮膚老化防止効果については、有効:肌のはり、つやが改善された。やや有効:肌のはり、つやがやや改善された。無効:使用前と変化なし。
(評価結果)
使用性についての評価結果を(表4)に、美肌効果及び皮膚老化防止効果についての評価結果を(表5)に示す。
Figure 0004323555
Figure 0004323555
(表4)及び(表5)の結果から明らかなように、実施例3乃至7の化粧品は、比較例1乃至3の化粧品と比較して、顔面に違和感なく均一に広げ易く、また異臭もなく快適性に優れ、さらに肌のくすみを目立たなくする美肌効果、肌のはりやつやの喪失を防止する皮膚老化防止効果が著しく優れていることが明らかになった。特に、水分活性が0.82〜0.85の発酵糠類を用いた比較例3の化粧品について、サンプラーは、発酵糠類特有の異臭が強いという不快感を訴えていた。

Claims (2)

  1. 米糠,麦糠,ふすまの1種又は2種以上の混合物からなる糠類をバチルス・リチェニフォルミス(Bacillus licheniformis)を含む微生物で発酵させた発酵糠類に吸着した微生物をシードとして、米糠,麦糠,ふすまの1種又は2種以上の混合物からなる糠類を発酵させ、新たな発酵糠類を得る発酵工程と、
    水分活性が0.5〜0.8の前記発酵糠類100重量部に対し180〜700重量部の蜂蜜と、水分を除去した粉状のローヤルゼリー0.5〜40重量部とを混練する混練工程と、
    を備えていることを特徴とする化粧品の製造方法。
  2. 前記発酵工程において得られる前記発酵糠類が、新たな発酵糠類を生産する種菌として用いられることを特徴とする請求項1に記載の化粧品の製造方法。
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