JP4323537B2 - 無線タグリーダ - Google Patents

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Description

この発明は、無線タグとの通信を行う無線タグリーダに関する。
RFID(radio frequency identification)タグなどの無線タグおよび無線タグリーダの通信方式として、バックスキャッタ方式がある。このバックスキャッタ方式では、無線タグリーダが無線タグに対して無変調の電波を送信し、無線タグはこの電波を受信して動作用の直流電源に変換し、さらに無線タグは無線タグのアンテナのインピーダンスを変化させることにより、受信電波の反射と吸収を行う。無線タグリーダは、無線タグからの反射波を受信することにより、無線タグとのデータ通信を行う。つまり、無線タグリーダは、動作電源用の電波を送出しながら、無線タグからの電波を受信することになる。この動作は無線タグと無線タグリーダとの通信に特有のものである。
このような無線タグリーダには、他の無線タグリーダとの混信を避けるため、キャリアセンス機能が搭載される。キャリアセンス機能とは、無線タグリーダが送信する前に、一定時間、送信しようとする周波数(チャンネル)と同じ受信信号をスキャンして、他の無線タグリーダが通信していないかを調査する機能のことで、他の無線タグリーダが通信していないことが確認できれば、自局は通信を開始することができる。このキャリアセンスの実行時間および感度等は電波法で定められており、例えば日本の場合には、1Wまで出力可能な無線タグリーダに対して、−74dBmのキャリアセンス感度が必要と定められている。
また、無線タグリーダの受信方式として、ダイレクトコンバージョン方式がしばしば用いられる。ダイレクトコンバージョン方式は、ローカル発振器の周波数を受信周波数とほぼ同一にして、中間周波数を用いずにベースバンド信号を生成するものとしてよく知られている。このダイレクトコンバージョン方式の無線タグリーダでも、ベースバンド信号の振幅に基づいてキャリアセンスが実行される(例えば特許文献1)。
特開2007−28583号公報
通常、無線タグリーダのキャリアセンス感度は無線タグとの通信時の受信感度よりも高い。このため、受信信号を増幅するための高周波増幅器を設け、その利得をキャリアセンス時に大きくするか、あるいは通常受信時には高周波増幅器を使用せずにキャリアセンス時のみ高周波増幅器を使用するようにして、キャリアセンス時の利得を大きくするのが一般的である。
しかしながら、この場合、キャリアセンス時に大きなレベルの信号が受信されると、その受信信号がベースバンドで飽和し易いという特性をもっている。例えば、他の無線タグリーダの送信周波数が自局とは異なるチャンネルであっても、その無線タグリーダから発せられる強い電波が自局に入力されると、受信信号がベースバンド部で飽和して歪んでしまい、そのため他局の通信速度に相当する周波数成分が自局のキャリアセンス帯域に出現し、不要にキャリアセンスしてしまうという問題が発生する。
そこで、自局の通信速度に対応する周波数成分を減衰させるフィルタ、たとえば帯域阻止フィルタを設け、受信信号から変換したベースバンド信号をその帯域阻止フィルタに通してキャリアセンスを行うことが考えられる。
ただし、この場合、帯域阻止フィルタを経たベースバンド信号のレベルが、キャリアセンスすべきチャンネル帯域において安定しなくなってしまう。このため、ある特定の周波数に対してキャリアセンスし難い状態となったり、逆にある特定の周波数に対しては感度が良くなり過ぎて微小な入力レベルや雑音に対してもキャリアセンスしてしまうという可能性がある。
この発明は、上記の事情を考慮したもので、別チャンネルの周波数で通信する他の無線タグリーダから強い電波が入力された場合でも誤りのないキャリアセンスが可能で、しかも当該通信のチャンネル帯域において安定したキャリアセンス感度を確保することができる無線タグリーダを提供することを目的とする。
請求項1に係る発明の無線タグリーダは、高周波信号を発する発振器と、前記発信器から発せられる高周波信号を変調する変調手段と、受信信号を前記変調手段で変調された高周波信号に基づきベースバンド信号に変換する変換手段と、当該無線タグリーダの送信前に、その送信周波数と同じ周波数成分の有無を前記ベースバンド信号から検出し、検出無しの場合に当該無線タグリーダの送信を許容するキャリアセンスを実行するキャリアセンス手段と、前記キャリアセンスの実行中、前記変調手段の変調周波数を複数の設定の中から所定時間ずつ交互に切替えて任意の一つに選択し、選択された変調信号を前記変調手段に入力する変調制御手段と、を備える。
この発明の無線タグリーダによれば、別チャンネルの周波数で通信する他の無線タグリーダから強い電波が入力された場合でも誤りのないキャリアセンスが可能で、しかも当該通信のチャンネル帯域において安定したキャリアセンス感度を確保することができる。
[1]以下、この発明の第1の実施形態について図面を参照して説明する。通信方式としてダイレクトコンバージョン方式を採用した無線タグリーダの要部を図1に示している。
送受信用のアンテナ1に帯域通過フィルタ(バンドパスフィルタ;BPF)2を介してサーキュレータ(方向性結合器)3が接続されている。帯域通過フィルタ2は、アンテナ1の受信信号(高周波信号)のうち、送受信用の予め定められた帯域の周波数成分を通す。この帯域通過フィルタ2を通った受信信号は、上記サーキュレータ3によって増幅・非増幅切替回路(増幅手段)4に導かれる。
増幅・非増幅切替回路4は、受信信号を信号処理部20からの指令に応じて増幅または非増幅するもので、切替器(SW)5,6および高周波増幅器(低雑音増幅器;LNAともいう)7からなる。このうち、切替器5は、帯域通過フィルタ2からの受信信号を切替器6および高周波増幅器7のいずれか一方に供給するもので、非キャリアセンス時(通常受信時)は高周波増幅器7を経ず直接切替器6に供給し、キャリアセンス時は高周波増幅器7を経て切替器6に供給する。高周波増幅器7は、受信感度を高めるためのもので、切替器5から供給される受信信号を後述するキャリアセンス部36のキャリアセンス感度に必要なレベルに増幅する。この高周波増幅器7で増幅された受信信号が切替器6に供給される。切替器6は、切替器5からの受信信号および高周波増幅器7からの受信信号のいずれか一方を選択的に出力するもので、非キャリアセンス時は切替器5から供給される受信信号を出力し、キャリアセンス時は高周波増幅器7から供給される受信信号を出力する。また、キャリアセンスの実行時に信号処理部20からの指示に基づいて、受信信号を増幅するために切替器5,6を制御する切替手段を備えている。
増幅・非増幅切替回路4を経た受信信号は、周波数変換部(変換手段)10に供給される。周波数変換部10は、増幅・非増幅切替回路4から供給される受信信号を後述の変調器22から供給される高周波信号に基づいてベースバンド信号に変換するもので、ミキサ11,15、および90度位相シフト器19などを有している。また、周波数変換部10を経た受信信号は、ベースバンド部24に供給される。ベースバンド部24は低域通過フィルタ(ローパスフィルタ;LPF)12,16、低周波増幅器13,17、およびアナログ・ディジタル(A/D)変換器14,18などを有している。
上記ミキサ11は、増幅・非増幅切替回路4からの受信信号と後述の変調器22の出力とを混合することにより、同相成分(I成分)のベースバンド信号IAを生成する。このベースバンド信号IAが、低域通過フィルタ12を通過し、かつ低周波増幅器13で増幅された後、アナログ・ディジタル変換器14でディジタル変換されて信号処理部20に供給される。
上記90度位相シフト器19は、後述の変調器22から供給される高周波信号の位相を90度変化させた信号を出力する。
上記ミキサ15は、増幅・非増幅切替回路4からの受信信号と90度位相シフト器19から供給される高周波信号とを混合することにより、直交成分(Q成分)のベースバンド信号QAを生成する。このベースバンド信号QAが、低域通過フィルタ16を通過し、かつ低周波増幅器17で増幅された後、アナログ・ディジタル変換器18でディジタル変換されて信号処理部20に供給される。
ローカル発振器21は、信号処理部20の指令に応じて動作し、無線タグからの受信信号の周波数とほぼ同一の周波数の高周波信号(例えば953MHz)を発する。この高周波信号が変調器22に供給される。変調器22は、ローカル発振器21から発せられる高周波信号を後述のディジタル/アナログ(D/A)変換器25から供給される変調信号に応じて変調(ASK変調)することにより、無線タグへの送信データを含みつつ無線タグの動作用電源として機能する高周波信号を出力したり、無線タグの動作用電源としてのみ機能する高周波信号を出力する。この変調器22から出力される高周波信号が、上記ミキサ11、90度位相シフト器19およびパワーアンプ23に供給される。パワーアンプ23は、入力される高周波信号を電力増幅する。増幅された高周波信号は、サーキュレータ3によって帯域通過フィルタ2側に導かれ、その帯域通過フィルタ2を通過してアンテナ1から送信される。
信号処理部20は、主要な構成として、図2に示すように、ベースバンド部24でA/D変換されたベースバンド信号IBが供給される低域通過フィルタ(LPF;第2フィルタ)31、この低域通過フィルタ31を経たベースバンド信号ICが供給される帯域阻止フィルタ(BEF;第1フィルタ)32、ベースバンド部24でA/D変換されたベースバンド信号QBが供給される低域通過フィルタ(LPF;第2フィルタ)33、この低域通過フィルタ33を経たベースバンド信号QCが供給される帯域阻止フィルタ(BEF;第1フィルタ)34、上記低域通過フィルタ31,33を経たベースバンド信号IC,QCが供給されるデータ復調部(復調手段)35、および上記帯域阻止フィルタ32,34を経たベースバンド信号ID,QDが供給されるキャリアセンス部(キャリアセンス手段)36、これらデータ復調部35の復調結果およびキャリアセンス部36のキャリアセンス結果が供給される制御部40、この制御部40に接続された変調制御部(変調制御手段)50などを備えている。帯域阻止フィルタ32,34はキャリアセンス実行時の専用フィルタである。
上記低域通過フィルタ31,33は、上記ベースバンド部24で生成されたベースバンド信号IB,QBのうち、当該無線タグリーダの通信速度(例えば40kbps)に対応する周波数成分(例えば40kHz)をそれぞれ通す。
上記帯域阻止フィルタ32,34は、低域通過フィルタ31,33を経たベースバンド信号IC,QCのうち、当該無線タグリーダの通信速度に対応する周波数成分をそれぞれ阻止する。
データ復調部35は、低域通過フィルタ31,33を経たベースバンド信号IC,QCを復調する。
キャリアセンス部36は、当該無線タグリーダの送信前に、その送信周波数(例えば953MHz)と同じ周波数成分を帯域阻止フィルタ32,34を経たベースバンド信号から検出し、検出無しの場合に当該無線タグリーダの送信を許容するキャリアセンスを実行する。
変調制御部50は、キャリアセンス用の複数の周波数の変調信号を生成し、その各変調信号をキャリアセンス部36によるキャリアセンスの実行中に順に選択して出力するとともに、無線タグへのデータ送信に際してはその送信データに応じた変調信号を生成して出力するもので、図3に示すように、キャリアセンス時変調信号M1生成部51a、キャリアセンス時変調信号M2生成部51b、送信時変調信号Md生成部52、および選択部53などを有している。
キャリアセンス時変調信号M1生成部51aは、周波数f1の矩形波状の変調信号M1を生成して出力する。キャリアセンス時変調信号M2生成部51bは、周波数f2(>f1)の矩形波状の変調信号M2を生成して出力する。この周波数f1,f2は上記帯域阻止フィルタ32,34の阻止周波数を間に挟んで上下に存する周波数であって、f1は阻止周波数より低く、f2は阻止周波数より高い。送信時変調信号生成部52は、制御部40から供給される送信データに応じた変調信号Mdを生成して出力する。選択部53は、上記変調信号M1,M2,Mdのいずれかを制御部40から供給される選択信号に応じて選択し、それを変調信号TXDとして出力する。すなわち、変調制御手段は、キャリアセンスの実行中、変調手段の変調周波数を複数の設定の中から任意の一つに選択し、選択された変調信号を前記変調手段に入力する制御を行っている。
この変調制御部50から出力される変調信号TXDが、ディジタル/アナログ変換器25を介して変調器22に入力される。この入力により、とくにキャリアセンス時は、変調器22の変調周波数が複数の値に順に切替わることになる。
制御部40は、主要な機能として、次の(1)〜(4)の手段を備えている。
(1)無線タグへのデータ送信の前にキャリアセンス部36に一定時間のキャリアセンスの実行を指令する手段。
(2)キャリアセンス部36のキャリアセンスの結果に応じて、無線タグへのデータ送信を許容または禁止する手段。
(3)データ送信の許容時、送信データを変調制御部50に供給する手段。
(4)無線タグからの受信に際し(非キャリアセンス時)、データ復調部35の復調データを認識する手段。
つぎに、作用を説明する。
アンテナ1で受信される高周波信号は、帯域通過フィルタ2およびサーキュレータ3を介して増幅・非増幅切替回路4に入力される。このとき、キャリアセンスの非実行時(通常受信時)であれば、増幅・非増幅切替回路4に入力された受信信号が増幅されずに周波数変換部10に供給される。キャリアセンスの実行時は、必要なキャリアセンス感度を得るべく、増幅・非増幅切替回路4に入力された受信信号が高周波増幅器7で増幅されて周波数変換部10に供給される。
周波数変換部10に供給された受信信号は、変調器22からの高周波信号に基づいてベースバンド信号IA,QAに変換される。ベースバンド部24でデジタル信号に変換されたこのベースバンド信号IB,QBが、低域通過フィルタ31,33を介してデータ復調部35に入力されるとともに、低域通過フィルタ31,33および帯域阻止フィルタ32,34を介してキャリアセンス部36に入力される。
キャリアセンス部36は、当該無線タグリーダの送信前に、キャリアセンスを実行する。例えば、日本用に割り当てられた無線タグ用の周波数帯域のうち、5チャンネルの周波数(953MHz)で送信を開始しようとする場合、その送信周波数と同じ周波数成分が、低域通過フィルタ31,33および帯域阻止フィルタ32,34を経たベースバンド信号ID,QDから検出される。ベースバンド信号ID,QDの振幅値(RSSI値)が設定値未満であれば、送信周波数と同じ周波数成分(キャリア)が無いと判断される。この場合、送信が許容される。ただし、ベースバンド信号ID,QDの振幅値が設定値以上であれば、送信周波数と同じ周波数成分(キャリア)が有ると判断される。この場合、送信が禁止される。
このキャリアセンス時、変調制御部50において、周波数f1の変調信号M1および周波数f2の変調信号M2が図4に示すように所定時間(例えば250μsec)ずつ交互に切替え出力される。この変調信号M1,M2の切替え出力に伴い、図5に示すように、ベースバンド部24における低周波増幅器13,17とアナログ・ディジタル変換器14,18との間のラインのベースバンド信号I,Qの周波数がそれぞれf1とf2とに所定時間ずつ交互に切替わる。
ここで、帯域阻止フィルタ32,34の働きについて説明する。例えば、日本用に割り当てられたUHF帯無線タグ用の周波数帯域のうち、5チャンネルの周波数(953MHz)で送信を開始しようとする場合、送信開始前に同じ5チャンネルについてキャリアセンスが実行される。このキャリアセンスの結果、キャリアが検出されなければ送信が開始されることになる。
5チャンネル以外のチャンネルで送信している無線タグリーダの強い電波が自局に入力された場合、ベースバンド部24では受信信号が飽和して歪むために、ベースバンド信号I,Qにおいて、自局の通信速度に対応する周波数成分(変調周波数)に等しい40kHzのところにスペクトルが現れる。このスペクトルはキャリアセンスを行うためのベースバンド帯域(例えば0〜100kHz)に含まれるため、誤ってキャリアセンスし易くなる。
そこで、ベースバンド部24で変換されたベースバンド信号I,Qのうち、当該無線タグリーダの通信速度(40kbps)に対応する周波数成分(40kHz)を通す低域通過フィルタ31,33を設け、その低域通過フィルタ31,33を経たベースバンド信号IC,QCを復調するとともに、低域通過フィルタ31,33を経たベースバンド信号IC,QCのうち、当該無線タグリーダの通信速度(40kbps)に対応する周波数成分(40kHz)を阻止する帯域阻止フィルタ32,34を設け、その帯域阻止フィルタ32,34を経たベースバンド信号ID,QDに対しキャリアセンスを実行するようにしている。これにより、別チャンネルの周波数で通信する他の無線タグリーダから強い電波が入力され、それが増幅・非増幅切替回路4で増幅された場合でも、誤ったキャリアセンスを防ぐことができる。
ただし、日本の電波法では、キャリアセンスに際し、通信を行うチャンネル帯域においてキャリアセンス感度(例えば−74dBm)を満足することが定められている。UHF帯の無線タグ用に割当てられているチャンネル帯域は200kHzであるため、5チャンネルの場合であれば、953MHz±100kHzの範囲でキャリアセンス感度を保持する必要がある。
具体的な例として、当該無線タグリーダと無線タグとの通信速度を40kbps、信号処理部20内の低域通過フィルタ31,33のカットオフ周波数を約100kHz、帯域阻止フィルタ32,34の阻止周波数を40kHz、ローカル発振器21の高周波信号に対するキャリアセンス時の変調周波数を40kHzとし、かつアンテナ1にキャリアセンスの規格値である−74dBmの信号を入力した場合、ベースバンド信号ID,QDの振幅値(RSSI値)と周波数との関係は図6のようになる。すなわち、振幅値の最小値は953MHz時の“57”、振幅値の最大値は953.02MHz時の“102”であり、最小値と最大値との間で振幅値が変動していることが分かる(変動幅=102−57=45)。
特に、帯域阻止フィルタ32,34の阻止周波数が40kHzであることから、953MHz時の振幅値が小さくなっている。
すなわち、変調器22に入力される変調周波数が40kHzの場合、ローカル発振器21から発せられる953MHzの高周波信号は40kHzで変調される。アンテナ1で953MHzの高周波信号が受信されると、その受信信号と40kHzで変調された953MHzの高周波信号とがミキサ11,15で混合され、これにより40kHzのベースバンド信号I,Qが得られる。しかしながら、この40kHzのベースバンド信号I,Qは帯域阻止フィルタ32,34によって減衰されるため、キャリアセンス部36に供給されるベースバンド信号ID,QDの振幅値は非常に小さい値となる。このような理由から、953MHz時の振幅値が小さくなっている。
ベースバンド信号ID,QDの振幅値は、理想的には、チャンネル帯域内で一定であることが望ましい。振幅値がチャンネル帯域内で一定であれば、チャンネル帯域内のどの周波数に対してもキャリアセンス感度が一定となるからである。振幅値がチャンネル帯域内で変動すると、キャリアセンス感度も同様に変動してしまう。このような場合、小さいレベルの受信信号やノイズに対し、不要にキャリアセンスしてしまう可能性がある。
このような不要なキャリアセンスを防ぐため、本実施形態では、キャリアセンス時、変調制御部50において変調信号M1と変調信号M2を所定時間(例えば250μsec)ずつ交互に切替え出力し、これにより、アンテナ1から入力される受信信号が953MHzの場合には波数がf1とf2とに所定時間ずつ交互に切替わるベースバンド信号I,Qを得るようにしている。
なお、キャリアセンス部36は、ベースバンド信号ID,QDの振幅値を上記切替えの所定時間(例えば250μsec)の偶数倍の時間にわたって平均化し、その平均化した振幅値に対してキャリアセンスを行う。これにより、時間的に変動の少ない振幅値を求めることができ、瞬時的なノイズ等の影響を受けない信頼性の高いキャリアセンスが可能となる。例えば、切替えの所定時間が250μsecの場合、その2倍の500μsecや4倍の1msecを平均化時間として定めるのがよい。
変調周波数がf1(=11.7kHz)単一の場合のベースバンド信号ID,QDの振幅値、f2(=90.9kHz)単一の場合のベースバンド信号ID,QDの振幅値、f1とf2とに所定時間ずつ交互に切替わる場合のベースバンド信号ID,QDの振幅値を、それぞれ実験により確かめたのが図7である。
変調周波数がf1単一の場合の振幅値の変動幅、f2単一の場合の振幅値の変動幅は、図6に示した40kHz単一の場合の振幅値の変動幅よりも大きくなるが、f1とf2とが所定時間ずつ交互に切替わる場合の振幅値の変動幅は953.09MHz時の最小値“67”から953.04MHz時の最大値“90”までの“23”であり、40kHz単一の場合の約半分に改善される。
このように、キャリアセンス用に帯域阻止フィルタ32,34を設け、さらに、キャリアセンス時の変調周波数をf1とf2とに所定時間ずつ交互に切替えることにより、別チャンネルの周波数で通信する他の無線タグリーダから強い電波が入力された場合でも誤りのない安定したキャリアセンスが可能となり、しかも、当該無線タグリーダの通信のチャンネル帯域内において安定したキャリアセンス感度を確保することができる。
[2]この発明の第2の実施形態について説明する。
変調制御部50が、図8に示すように、キャリアセンス時変調信号M1生成部51a、キャリアセンス時変調信号M2生成部51b、キャリアセンス時変調信号M3生成部51c、送信時変調信号Md生成部52、および選択部53を有している。
キャリアセンス時変調信号生成部51a,51bは、第1の実施形態と同じく、周波数f1,f2の矩形波状の変調信号M1,M2を生成して出力する。キャリアセンス時変調信号M3生成部51cは、周波数f3の矩形波状の変調信号M3を生成して出力する。
周波数f1,f2,f3の関係は、“f1<f3<f2”である。f1として帯域阻止フィルタ32,34の阻止周波数40kHzより低い、例えば11.7kHzが選定され、f2として帯域阻止フィルタ32,34の阻止周波数40kHzより高い、例えば90.9kHzが選定され、f3として帯域阻止フィルタ32,34の阻止周波数40kHzと同じ値が選定されている。
選択部53は、上記変調信号M1,M2,M3,Mdのいずれかを制御部40から供給される選択信号に応じて選択し、それを変調信号TXDとして出力する。
作用を説明する。
キャリアセンス時、変調制御部50において、周波数f1の変調信号M1、周波数f2の変調信号M2、および周波数f3の変調信号M3が所定時間(例えば250μsec)ずつ順に切替え出力される。この変調信号M1,M2,M3の切替え出力に伴い、アンテナ1から入力される受信信号が953MHzの場合にはベースバンド信号I,Qの周波数が所定時間ずつf1,f2,f3に順に切替わる。
変調周波数がf1(=11.7kHz)単一の場合のベースバンド信号ID,QDの振幅値、f2(=90.9kHz)単一の場合のベースバンド信号ID,QDの振幅値、f3(=40kHz)単一の場合のベースバンド信号ID,QDの振幅値、変調周波数がf1,f2,f3に順に切替わる場合のベースバンド信号ID,QDの振幅値を、それぞれ実験により確かめたのが図9である。
40kHz単一の場合の振幅値の変動幅は大きく、f1単一の場合およびf2単一の場合の振幅値の変動幅はその40kHz単一の場合よりもさらに大きくなるが、f1,f2,f3が順に切替わる場合の振幅値の変動幅は953.08MHz時の最小値“74”から953.04MHz時の最大値“90”までの“16”であり、40kHz単一の場合の約1/3、f1,f2の2周波数切替の場合の70%に改善される。
他の構成、作用、および効果は、第1の実施形態と同じである。よって、その説明は省略する。
[3]この発明の第3の実施形態について説明する。
変調制御部50が、図10に示すように、キャリアセンス時変調信号M1生成部51a、キャリアセンス時変調信号M2生成部51b、送信時変調信号Md生成部52、選択部53、および重畳部54を有している。
キャリアセンス時変調信号生成部51a,51bは、第1の実施形態と同じく、周波数f1,f2の矩形波状の変調信号M1,M2を生成して出力する。f1として帯域阻止フィルタ32,34の阻止周波数40kHzより低い、例えば11.7kHzが選定され、f2として帯域阻止フィルタ32,34の阻止周波数40kHzより高い、例えば90.9kHzが選定される。
重畳部54は、変調信号M1,M2を重畳して、図11に示すように、2つの周波数f1,f2でレベル変化する変調信号を出力する。この変調信号が選択部53に供給される。
選択部53は、重畳部54から供給される変調信号および送信時変調信号Md生成部52から供給される変調信号Mdのいずれかを制御部40から供給される選択信号に応じて選択し、それを変調信号TXDとして出力する。
作用を説明する。
キャリアセンス時、2つの周波数f1,f2でレベル変化する変調信号が変調器22に供給され、AM変調される。この供給により、チャンネル帯域におけるベースバンド信号ID,QDの振幅値の変動幅を小さく抑えることができる。これにより、チャンネル帯域内において安定したキャリアセンス感度を確保することができる。
他の構成、作用、および効果は、第1の実施形態と同じである。よって、その説明は省略する。
[4]変形例
上記各実施形態では、変調器22の変調方式としてASK変調またはAM変調を例に説明したが、ASK変調,AM変調に限らず、例えばBPSK変調を採用してもよい。また、帯域阻止フィルタ32,34に代えて、周波数成分(40kHz)を阻止する特性の低域通過フィルタを用いても、同様の効果が得られる。さらに、増幅・非増幅切替回路4における高周波増幅器7として利得が可変のものを採用し、キャリアセンスの非実行時には高周波増幅器7を低利得で動作させ、キャリアセンスの実行時には高周波増幅器7を高利得で動作させるようにしてもよい。この場合、増幅・非増幅切替回路4の切替器5,6を不要とすることができる。
キャリアセンス時変調信号生成部51a,51bおよび51cで生成される信号は矩形波として説明をしたが、矩形波に限らずローパスフィルタなどにより帯域制限した波形としてもよい。
その他、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、要旨を変えない範囲で種々変形実施可能である。
各実施形態の要部の構成を示すブロック図。 図1における信号処理部の主要な構成を示すブロック図。 第1の実施形態における変調制御部の構成を示すブロック図。 第1の実施形態における各変調信号の波形を示す図。 第1の実施形態におけるベースバンド信号の波形を示す図。 各実施形態において変調信号が仮に1つであった場合のベースバンド信号の周波数と振幅値との関係を参考として示す図。 第1の実施形態における2周波数切替時のベースバンド信号の周波数と振幅値との関係を示す図。 第2の実施形態における変調制御部の構成を示すブロック図。 第2の実施形態における3周波数切替時のベースバンド信号の周波数と振幅値との関係を示す図。 第3の実施形態における変調制御部の構成を示すブロック図。 第3の実施形態の2周波数重畳によるベースバンド信号の周波数と振幅値との関係を示す図。
符号の説明
1…アンテナ、2…帯域通過フィルタ、3…サーキュレータ、4…増幅・非増幅切替回路(増幅手段)、5,6…切替器、7…高周波増幅器、10…周波数変換部(変換手段)、11,15…ミキサ、12,16…低域通過フィルタ、13,17…低周波増幅器、14,18…アナログ・ディジタル変換器、19…90度位相シフト器、20…信号処理部、21…ローカル発振器、22…変調器(変調手段)、23…パワーアンプ、24…ベースバンド部、25…ディジタル・アナログ変換器、31,33…低域通過フィルタ(第2フィルタ)、32,34…帯域阻止フィルタ(第1フィルタ)、35…データ復調部(復調手段)、36…キャリアセンス部(キャリアセンス手段)、40…制御部、50…変調制御部(変調制御手段)、51a…キャリアセンス時変調信号M1生成部、51b…キャリアセンス時変調信号M2生成部、52…送信時変調信号Md生成部、53…選択部、54…重畳部

Claims (5)

  1. 無線タグとの通信を行う無線タグリーダにおいて、
    高周波信号を発する発振器と、
    前記発振器から発せられる高周波信号を変調する変調手段と、
    受信信号を前記変調手段で変調された高周波信号に基づきベースバンド信号に変換する変換手段と、
    当該無線タグリーダの送信前に、その送信周波数と同じ周波数成分の有無を前記ベースバンド信号から検出し、検出無しの場合に当該無線タグリーダの送信を許容するキャリアセンスを実行するキャリアセンス手段と、
    前記キャリアセンスの実行中、前記変調手段の変調周波数を複数の設定の中から所定時間ずつ交互に切替えて任意の一つに選択し、選択された変調信号を前記変調手段に入力する変調制御手段と、
    を備えていることを特徴とする無線タグリーダ。
  2. 無線タグとの通信を行う無線タグリーダにおいて、
    高周波信号を発する発振器と、
    前記発振器から発せられる高周波信号を入力される変調信号に応じて変調する変調手段と、
    受信信号を前記変調手段で変調された高周波信号に基づきベースバンド信号に変換する変換手段と、
    当該無線タグリーダの送信前に、その送信周波数と同じ周波数成分の有無を前記ベースバンド信号から検出し、検出無しの場合に当該無線タグリーダの送信を許容するキャリアセンスを実行するキャリアセンス手段と、
    複数の周波数の変調信号を生成して重畳し、前記キャリアセンスの実行中、重畳した変調信号を前記変調手段に入力する変調制御手段と、
    を備えていることを特徴とする無線タグリーダ。
  3. 当該無線タグリーダの通信速度に対応する周波数成分を阻止する第1フィルタを更に備え、
    前記キャリアセンス手段は、前記第1フィルタを経たベースバンド信号から送信周波数と同じ周波数成分の有無を検出することを特徴とする請求項1または請求項2記載の無線タグリーダ。
  4. 前記変調制御手段の複数の設定の周波数は、前記第1フィルタの阻止周波数の上下に存する2つの周波数であることを特徴とする請求項3記載の無線タグリーダ。
  5. 前記変調制御手段の複数の設定の周波数は、前記第1フィルタの阻止周波数およびその阻止周波数の上下に存する2つの周波数の合計3つの周波数であることを特徴とする請求項3記載の無線タグリーダ。
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