JP4323418B2 - ガス絶縁機器の異常状態診断方法およびシステム - Google Patents

ガス絶縁機器の異常状態診断方法およびシステム Download PDF

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Description

本発明は、ガス絶縁機器の内部に発生する部分放電を検出し、ガス絶縁機器の異常状態を診断する部分放電診断システムに関する。
近年、電力供給量の増大や変電所設備のコンパクト化などに伴い、電気絶縁性能、電流遮断性能および信頼性に優れた金属容器内に、高圧のSFガスを封入したガス絶縁機器が普及している。
ガス絶縁機器に封入したSFガスは優れた絶縁特性を示すが、不平等電界下では絶縁特性が大幅に低下する特徴がある。特に機器内への異物混入、内部導体上に形成された突起、絶縁スペーサ内のボイドなどの内部異常が要因として挙げられる。これらの内部異常が存在すると、高電圧印加時に部分放電が発生して進行したり、雷などの過電圧が侵入したりすると最終的には絶縁破壊に至る可能性がある。
したがって、絶縁破壊事故を未然に防ぐためには、絶縁破壊の前駆現象といえる部分放電を感度よく検出することが有効な手段の一つで、従来から電磁波,音響,光,分解ガスによる検出方法が提案されている。なかでも電磁波の数百MHzから数GHzの周波数帯域の信号を用いる方法についてはノイズの影響を受けにくいため、高感度な部分放電検出方法として研究開発が盛んに行われている。
この電磁波の検出センサは、例えば特許文献1に記載されているように、ガス絶縁機器に配置することにより部分放電電磁波を高感度検出することを達成している。電磁波の検出法では、センサにより検出された信号はノイズの少ない数百MHzから数GHzの周波数帯域において周波数解析を行い部分放電信号が存在するかどうか確認される。また周波数解析だけでなく、特許文献2に記載されているように、印加している商用周波電圧位相に同期した位相パターンから部分放電が発生しているかを判定する方法が提案されている。さらに、特許文献3に記載されているように、検出された信号から欠陥種を判定するためにニューラルネットワークなどの推定手法を用いることも提案されている。
また、部分放電の発生位置を特定する方法としては2つの検出センサに到達した時間差から位置を標定する手法や、特許文献4に記載されているように、電磁波信号の減衰特性を利用してガス絶縁機器内の部分放電発生場所を推定する方法が提案されている。
さらに、特許文献5に記載されているように、絶縁異常、通電異常、微小異物混入により発生する信号を検出し、エキスパートシステムにより、それまでに記憶された信号との関係から総合的に異常を診断し、結果として処置ガイダンス、寿命予測などを表示する方法が提案されている。具体的には、異物の長さの推定に関して、ガス絶縁機器の印加電圧と放電電荷量の関係から異物の長さが推定できるとしている。しかし、その後の検討結果では、印加電圧対放電電荷量特性が異物サイズと対応しない場合の多いことが判明している。
特許3299547号公報 特開平10−170596号公報 特開2000−224723号公報 特公平7−50147号公報 特開平7−49362号公報
従来までの部分放電測定では測定された部分放電の大きさによる評価でガス絶縁機器の絶縁に対する危険性を評価してきた。すなわち、放電の大きさを示す放電電荷量を測定し、設定しているしきい値(例えば100pC)を超える放電電荷量が測定されたときに異常信号が検出されたとしてきた。
しかしながら、フロート電極などの欠陥の場合には、数千pC以上の大きな信号が発生したとしても絶縁破壊の可能性は極めて低かったりする場合がある。また、突起の欠陥では、たとえ同じ放電電荷量が発生していても、放電発生場所の違いにより絶縁破壊の危険性が大きく違ってくる場合があることも知られている。
すなわち、放電電荷量だけの評価では実際の危機の危険状態を評価しているとはいえず、ガス絶縁機器の信頼性のためには危険状態を正確に評価する必要がある。また、部分放電により発生する電磁波の周波数成分や大きさがガス絶縁機器の回路構成や金属容器の大きさによって変化するため、正確な診断ができない問題がある。
本発明の目的は、上述の従来技術の問題点に鑑み、部分放電を高感度に検出し、絶縁異常にたいする状態診断を正確に行えるガス絶縁機器の部分放電診断方法及びシステムを提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明のガス絶縁機器の部分放電診断方法は、ガス絶縁機器内で、異物により発生する部分放電信号を検出してガス絶縁機器の異常状態を診断する診断方法において、検出された部分放電信号の大きさと、前記ガス絶縁機器の構造的な寸法から導出される異物位置での電界分布を用いて欠陥サイズを推定することを特徴とする。特に異物が突起の場合は、前記電界分布は電界強度及び電界不平等率を用いることを特徴とする。
または、検出された部分放電信号を周波数解析し、この周波数解析による解析波形またはガス絶縁機器に印加している電圧の周波数に同期している部分放電の電圧位相分布(パターン)から異物の欠陥種別を推定し、複数の前記部分放電信号から欠陥位置と信号強度を推定し、推定された欠陥種別ごとに前記信号強度と前記欠陥位置の電界分布とを用いて欠陥サイズを推定することを特徴とする。さらに、予め欠陥種別に応じて定めてある、欠陥位置と導体表面電界と、電界不平等率との関係から、前記欠陥位置の電界分布を求めることを特徴とする。
本発明のガス絶縁機器の部分放電診断システムは、ガス絶縁機器内に設けられた部分放電検出器からの信号の周波数解析を行う周波数解析部と、周波数解析結果で得られた信号から欠陥種判定を行う欠陥種判定部と、複数の検出信号から欠陥位置の標定を行う位置標定部を有し、それらから得られた欠陥種と欠陥位置と測定で得られた信号強度とガス絶縁機器の構造から、欠陥サイズを算出する欠陥サイズ算出部を有していることを特徴とする。
さらに欠陥サイズと欠陥種から絶縁破壊の危険性を評価するリスク評価部を有していることを特徴とする。
本発明の作用を説明する。上記特許文献5では、ガス絶縁機器の印加電圧と放電電荷量の関係から異物の長さが推定できると記述している。しかし、本発明者らの検討によれば、放電の大きさである放電電荷量は印加電圧に依存するのではなく、異物の存在している場所の電界分布に依存している。すなわち、正確に異物の長さを推定するためには異物の存在している場所の電界分布に基づく手法を用いる必要がある。つまり、欠陥種が突起の場合には、電界分布を有効的に表現できる、異物が存在する場所の電界強度と電界不平等率を用いる。欠陥種がスペーサ沿面付着異物の場合には、スペーサ沿面方向の電界強度を用いる。これにより、正確な異物の長さを算出することが可能になる。
本発明の部分放電診断によれば、上述した電界分布を表現するためにガス絶縁機器の構造や各場所の電界強度、電界不平等率、スペーサ沿面方向の電界強度を示す構造データベースを有している。それ以外にも、欠陥種判定を行うための欠陥種データベース、位置標定を行うための電磁波伝搬の減衰量などの標定データベース、欠陥サイズを算出するための欠陥サイズと放電の大きさの関係である欠陥サイズデータベースを有している。さらに、リスク評価に必要な過電圧破壊データベース、長時間破壊データベースを有しており、それらを用いてガス絶縁機器の状態を高精度に診断することが可能となる。
また、部分放電電磁波を周波数解析して信号強度を算出する場合には、測定する周波数帯や金属容器(タンク)サイズの影響を受ける。したがって、基準となる周波数やタンクサイズに換算して信号強度を算出する。これにより、正確に異物サイズを推定することが可能となるため、ガス絶縁機器の異常状態を正確に把握することができ、信頼性の高い保守が可能となる。
本発明によれば、ガス絶縁機器の絶縁異常に対する状態診断を正確に実施でき、さらに得られた危険度から保守に対するガイダンスを行うことが可能となる効果がある。つまり、従来行われているような定期点検の保守から一歩進め、部分放電が検出され危険レベルが一定値以上になったときに点検を行うことが可能になる。このため、保守費用を大幅に削減することも可能である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
〔実施例1〕
図30は、ガス絶縁開閉装置に本発明を適用した構成図を示しており、常時監視が可能なシステム構成を示している。ガス絶縁開閉装置は遮断器55、断路器54、接地開閉器53、母線57、避雷器58、変流器52、変成器56を接地電位の金属容器内に収納し、絶縁性能と遮断性能の優れたSF6ガスを封入した装置である。
電力は架空線や電力ケーブルからブッシング51やケーブルヘッドを介して機器内に引き込まれ、金属容器内部のスペーサに支持された母線57、断路器54、遮断器55に課電される。電力の引き込みであるブッシング近傍には雷などによる過電圧を抑制するための避雷器58が取り付けられており、さらに適切な位置に電圧を測定する変成器56、電流を測定する変流器52が配置されている。
このようなガス絶縁機器内部で絶縁異常が存在すると地絡事故に至るため、これを防止することが重要な課題となっている。特にガス絶縁機器は接地電位の金属容器となっているため、感電などに対して外部から安全な構造となっているが、密閉構造のために外部から内部の異常を監視する必要がある。
図30では金属容器内部に設置している検出器5により機器内部の異常信号を検出し、検出された信号は同軸ケーブルを通して検出器近傍に配置した周波数解析部(検出ユニット)11に伝送している。周波数解析部11により周波数解析された信号は、E/O変換器61により光信号に変換し、光ケーブルにより監視室などに置かれたO/E変換器62を通して監視ユニット60に接続されている。監視ユニット60では複数の検出器で検出された信号情報により部分放電の発生場所の特定や欠陥種判定、絶縁破壊の危険性の評価を行っている。
図30では常時監視の場合でありガス絶縁機器近傍に検出ユニット、監視室に監視ユニットを配置する構成になっている。機能的には同じであるが、検出ユニットと監視ユニットを一体化して持ち運べるような可搬型装置として使用することもある。
図33に可搬型部分放電診断システムを用いている構成図を示す。可搬型部分放電診断システム63を使用する場合は、ガス絶縁機器内部に配置している検出器の信号端子と可搬型装置を同時ケーブルにより接続して信号を測定する。また、ガス絶縁機器内部に配置していなくても、スペーサやブッシングなどの電磁波信号漏洩部に外部検出用の検出器を取り付けることにより同様の測定が可能である。
図1はガス絶縁開閉装置の母線部分に本発明を適用した構成図を示している。本ガス絶縁開閉装置の診断システムは、ガス絶縁機器内で、異物により発生する部分放電信号を検出する複数の検出器5と、検出された部分放電信号を周波数解析する周波数解析部11を設けている。また、周波数解析による解析波形またはガス絶縁機器の印加周波数に同期している部分放電の電圧位相分布から異物の欠陥種別を推定する欠陥種判定部12と、複数の検出器の部分放電信号から欠陥位置と信号強度を推定する位置評定部13を設けている。さらに、推定された欠陥種別ごとに信号強度と異物の欠陥位置の電界分布とを用いて欠陥サイズを推定する欠陥サイズ算出部14を設けている。以下、各部を詳細に説明する。
円筒状の金属容器(タンク)1に高電圧(中心)導体2が絶縁スペーサなどの絶縁物により支持されており、金属容器1内にはSFガスなどの絶縁ガスが封入されている。図1では高電圧導体2に異物31が付着している「突起」の例を示しており、異物31の先端から発生した部分放電は電磁波を放射する。
図1で示した突起以外にも、スペーサに付着したスペーサ沿面付着異物、金属容器1内で静電気力により自由に運動するフリー異物、スペーサ内に存在するボイド、スペーサと金属電極との剥離やスペーサクラック、シールドやボルトなどの金属物が接触不良しているフロート電極などが存在する。これらの欠陥種は突起の場合と同様に部分放電を発生し、その部分放電に起因した電磁波を放射する。放射された電磁波は金属容器内を伝搬して金属容器のハンドホール部3に設置している検出器5で検出される。
図2に検出器により検出された検出信号の波形を示す。図2で、(a)は図1の検出器5aで検出された信号波形、(b)は検出器5bで検出された信号波形である。SFガス中で発生する部分放電は1ns(ナノ秒)以下の非常に立ち上がりの急峻なパルス電流波形であり、それに起因して発生する電磁波信号も数GHzの高周波帯域まで有している。
電磁波による検出方法は、その数百MHz〜数GHzの周波数帯域の信号を検出する方法であり、主に数百MHz以下の周波数帯で用いられる放送波や通信波といった部分放電信号検出に対して影響のある大きなノイズ信号や、数百MHz以下で発生する気中コロナを避けて検出することが可能である。検出器(アンテナ)5は、これらの数百MHz〜数GHzの高周波信号を検出できるような検出特性を持っており、図2に示すような振動波形(横軸:時間、縦軸:電圧)36で信号が検出される。
検出された信号は同軸ケーブルなどの高周波信号を伝送する高周波ケーブルを通して周波数解析部11に接続される。周波数解析部11は周波数フィルタや周波数同調あるいはスーパーヘテロダイン方式などにより、周波数別の信号強度解析が可能な構成となっている。また、周波数解析部11はハード的な周波数解析部を用いなくても、図2の部分放電波形をフーリエ変換することでソフトウェア的に周波数別の信号強度を算出することも可能である。
図3は周波数解析部により検出された信号波形の例を示す。(a),(b)は、500MHz〜1500MHzの周波数帯における信号強度の周波数特性であり、図2(a),(b)の信号をそれぞれ周波数解析した結果である。また、図3の破線は部分放電信号がない場合の信号出力(バックグランドノイズ信号)であり、このバックグランドノイズ信号を超えるような信号が出現したときに部分放電が発生していると見なせる。
図3では周波数解析部により各周波数帯の信号強度を算出しているが、例えば周波数別の信号強度でなくても、500MHz〜1500MHzのバンドパスフィルタを通すことにより得られる信号強度を使用しても、同様の結果が得られる。また、本実施例で述べている500MHz〜1500MHzの周波数帯というのは、周波数を限定しているわけではなく、数MHz〜数GHzの周波数帯であれば同様に扱うことができる。
さらに、図1では複数の検出器それぞれに対応した複数の周波数解析部を持っているが、1つの周波数解析部でも可能である。図6に1つの周波数解析部による構成を示す。図示のように、信号切換部41を持つことにより、複数の検出器からの信号を切り替えながら1つの周波数解析部11により周波数解析することが可能である。
図1の欠陥種判定部12は周波数解析部11の周波数解析波形の結果、または絶縁機器に印加した商用周波に同期した部分放電の電圧位相パターンから欠陥種別を判定する。
前者の場合、あらかじめ測定しておいた外部ノイズの周波数帯を設定しておき、その周波数帯で検出された場合にガス絶縁機器の外部で発生しているノイズ信号と判定する。また、機器内部の部分放電信号の場合は複数の周波数帯に信号が発生することを利用して内部部分放電の有無が確認できる。
後者の場合、部分放電の大きさは印加している商用周波数の瞬時電圧に依存して位相パターンが決まる。例えば、欠陥種が突起の場合は交流印加電圧のピーク付近で信号が発生する。スペーサ沿面異物においては位相がゼロ点からピーク付近まで分布するような位相パターンを有している。
このような欠陥種の特徴パターンを利用し、事前に各種欠陥種の位相パターンを測定して教師データとして欠陥種DB22に登録しておき、パターンマッチングの手法を用いて登録データと測定された位相パターンを比較して、もっとも近い欠陥種を推定する。上述した特許文献3では、検出された信号から欠陥種を判定するパターンマッチング手法として、ニューラルネットワークによる推定手法を用いている。
欠陥種判定の別の手法としては、位相パターンの特徴量を抽出してパターン認識する方法や、ファジィシステムやウェーブレット変換を用いることでも欠陥種を判定することが可能である。
図1の位置標定部13は、2つの検出器5a,5bで信号が検出された場合に500MHz〜1500MHzにおける信号強度の最大値を使用して、距離やスペーサなどの構造物の減衰率を用いて放電位置を計算する。部分放電の発生している場所と部分放電を検出する検出器5は離れているために、実際の部分放電の発生している場所から信号が減衰して検出器5で検出される。しかし、信号減衰の傾き(勾配)は一定であるため、検出器5で検出された信号を逆算することにより部分放電の発生している場所と発生している場所での部分放電の大きさを特定することができる。
図4に2つの検出器の信号から部分放電の発生している場所と発生している場所での部分放電の大きさを評定するメカニズムを示す。検出器aで検出された信号の最大値Haと、検出器bで検出された信号の最大値Hbを使用する。検出器aで測定されるHaの信号強度から検出器bに向かって信号減衰(勾配)を考慮した線を引き、同様に検出器bに関しても検出器aに向かって信号減衰(勾配)を考慮した線を引いたときに、その交点が信号発生位置を示している。また、その発生場所の交点を示す信号強度Hrが実際の放電により発生した放電部での信号強度を示している。
すなわち、検出された信号は金属容器内を伝搬することにより減衰するために、検出器5で検出された信号強度Ha、Hbをそのまま放電の大きさとすることは間違いであり、位置標定された信号発生場所での信号強度Hrを求めることにより実際の放電の大きさがわかる。2つの検出器の到達時間差から位置標定する方法も提案されているが、この方法だけを使用すると放電の発生箇所は標定できるが、放電の大きさまでは知ることができない。到達時間差での位置標定後に標定場所と伝搬による減衰を考慮することにより、図4のように放電の大きさ(信号強度Hr)を算出することが可能である。
図4では距離に対する信号減衰のみを扱ったが、スペーサや遮断器、断路器、母線の分岐などの各構成物にも特有の信号減衰があるため、その信号減衰量を考慮することにより部分放電の発生場所と部分放電の大きさを算出することが可能である。
図5は周波数解析部で解析された信号強度と放電電荷量の関係を示す。放電電荷量Q(pC)と信号強度X(dB)の関係は(1)式で表される(Cは定数)。
X=20logQ+C …(1)
このため、放電の大きさは放電電荷量(pC)もしくは周波数解析部11での信号強度Xのどちらを使用しても良いが、上述したように放電の大きさは実際に算出された放電発生位置での放電の大きさを使用しなければならない。
また、図1では2つの検出器5a,5bを使用したケースであるが、実際には異なる感度の検出器を使用するケースも存在する。例えば、タンク内部に配置する検出器とスペーサから漏れてくる信号を検出する検出器を使用するケースである。それぞれの検出器の感度は異なっているので、検出されたそのままの信号強度を使用するのではなく、検出感度の感度差を加味して検出器で検出された信号強度として扱う必要がある。
次に、図1に示す欠陥サイズ算出部による異物長さの推定方法について説明する。上述の特許文献5においては、異物の長さの推定に関して、ガス絶縁機器の印加電圧と放電電荷量の関係から異物の長さが推定できるとしている。しかしながら、放電の大きさである放電電荷量は印加電圧に依存するのではなく、異物の存在している場所の電界分布に依存している。つまり、放電電荷量と印加電圧がわかったとしても、電界分布がわからなければ異物の長さを推定することができない。仮に推定したとしても、誤った異物の長さを算出することになる。
図31に中心導体の突起から発生する部分放電と電界分布の模式図を示す。(a)と(b)は同径のタンクにおいて、中心導体2a,bの径が異なる場合に同じ長さの突起31a,bが存在するケースである。破線は電界分布を表わす等電位線を示しており、電界分布が異なるために部分放電71a,bの大きさが大きく異なっていることがわかる。つまり、電界分布を表すパラメータを適切に用いないと、図に示すような同じサイズの欠陥31a、31bであっても、部分放電の大きさが大きく異なるので、電界分布を表す適切なパラメータを用いる必要がある。逆に、放電の大きさ(放電電荷量)がわかったとしても、電界分布がわからない限り欠陥のサイズを推定することは不可能である。
以上の知見から、本発明においては、放電の大きさである放電電荷量と、異物の存在している位置の電界分布とを用いて異物(突起)の長さを算出する。欠陥サイズ算出部14は、欠陥種別判定部12で得られた欠陥種と、位置標定部13で得られた欠陥位置および発生源の放電の大きさ(信号強度)を用いて、欠陥サイズ(欠陥の大きさ、異物の長さなど)を算出する。
具体的には、位置標定で求まった異物の存在する場所の構造図面を基に電界解析をし、電界強度や不平等率を算出する。また、システムに組み込んでいる場合には、予め電界解析をしておき、個々の場所の解析結果をデータベースとして持つ。
図7は異物長(突起長)が異なるときの中心導体表面電界強度と信号強度の関係を示し、電界不平等率が一定の場合である。中心導体表面電界強度は突起が存在する場所での電界強度を示しており、タンク側の突起の場合は突起が存在するタンク底面での電界を示している。ここでは、電界不平等率が一定であるので、突起が存在する電界強度と部分放電の信号強度(放電電荷量)がわかれば突起長を推定することができる。例えば、中心導体表面電界強度がEa2で信号強度がXa2の場合には突起長をL2と推定できる。
しかしながら、図7は突起が存在する部分の電界不平等率が一定の場合であり、電界不平等率が異なると、突起長は異なる値となる。電界不平等率はその場所での電界の最大値を平均電界で割ったもので(2)式により表され、形状が複雑であるほど電界不平等率が高くなる。
(電界不平等率)=(最大電界)/(平均電界) …(2)
図8は、電界強度が一定の場合で異物長が異なるときの電界不平等率と信号強度の関係を示す。図からわかるように、突起の存在する電界強度が一定であれば、電界不平等率と信号強度の関係から突起長を推測できる。つまり電界不平等率がξb3で信号強度がXb3のときは、突起長はL3と推定できる。
しかし、図7は電界不平等率が一定、図8は導体表面電界強度が一定の場合であり、実際には導体表面電界と電界不平等率の両方がわからないと、突起長を推定することができない。
図9に、突起長が異なる場合の導体表面電界強度と電界不平等率と信号強度の関係を示す。図示している曲面は突起長L1、L2、L3に対応する特性を示している。この特性を使うことにより、放電源での信号強度と突起が存在する導体表面電界強度と電界不平等率がわかるので、突起長を推定することができる。
図10は欠陥種が突起のケースの欠陥サイズの推定手順を示すフローチャートである。図では欠陥種判定部12の結果が突起であると判断されたときのフローである。突起と判断されると、突起用の構造データベース(構造DB)24から標定場所の導体表面電界強度Eと電界不平等率ξを取り出す。
図11に構造DBのデータ構成を示す。図では、ガス絶縁開閉装置の断路器部分の例を示しており、タンク径の大きい部分1bが断路器で、両側の部分1a,1cが母線の場合である。構造DB24は、各場所の導体表面電界強度Eと電界不平等率ξのデータを持っていることにより、位置標定に基づいて必要となる導体表面電界強度と電界不平等率を取り出すことができる。
図12は標定DBのデータ構成を示す。放電源での信号強度は標定DB23を用いることで算出することができる。位置標定箇所がわかると、標定DB23の各場所の検出器からの減衰量(例えば検出器aからの減衰量Ga1)から、その場所での部分放電の信号強度(Hr1)を求めることができる。
このようにして得られた突起という欠陥種と、標定場所での導体表面電界強度及び電界不平等率と、部分放電の信号強度から欠陥サイズを推定する。実際的には標定場所から一義には決まらないが、安全サイド(リスクの高い側)に欠陥サイズを推定することになるため、標定場所でありえる導体表面電界強度と電界不平等率から欠陥サイズが最も大きくなると算出される値を用いる。




具体的には、図10のフローのように、導体表面電界強度−電界不平等率−信号強度特性(図9)のなかで測定された信号強度と欠陥が存在すると推定された場所での電界強度と電界不平等率の場所を示す測定点をプロットする。もし、プロットされた測定点が存在する突起長の曲面(突起長面)上に位置するならば、その突起長面に対応する突起長と推定される。測定点が存在する突起長面上に位置しない場合は、その測定点の上下に存在する2つの突起長の曲面(突起長面)を選択し、選択した両者の突起長面に対してプロットされた測定点を補間(例えば線形補間)して、測定点が存在しうる突起長面を新たに推定する。これにより、突起長を正確に導出できる。
欠陥サイズデータベースは、図9の特性をデータベース化(欠陥サイズDB25)したもので、図13にデータベース構造を示す。つまり、1つの欠陥長Lに対して導体表面電界強度E−電界不平等率ξ−信号強度Xの数値データを所有し、それに基づいて図9の曲面を作成する。このような欠陥サイズDB25により効率的に突起長を求めることが可能になる。
このように、本実施例によれば、ガス絶縁機器内で、異物により発生する部分放電信号を検出してガス絶縁機器の異常状態を診断する場合に、検出された部分放電信号の信号強度、前記ガス絶縁機器の構造的な寸法から導出される欠陥位置での電界強度及び電界不平等率を用いて欠陥サイズを推定することが可能になる。
また、図9に示す欠陥サイズのデータベース25をニューラルネットワークにより学習させることにより、突起長を推定することも可能である。図29にニューラルネットワークによる突起長算出手段を示す。入力層に導体表面電界E、電界不平等率ξ、信号強度Xを入力し、出力層を突起長Lとすることにより、上述した補間を行うことなしに、出力層から突起長を導出することができる。
欠陥サイズ算出部14において突起長が算出された場合には、リスク評価部16において破壊ポテンシャルを算出する。リスクを評価する場合には、運転電圧でどれくらいの危険性があるか、過電圧が侵入したときにどれくらいの危険性があるかを評価することになる。過電圧には断路器サージ、雷サージ、開閉サージ、一線地絡時の短時間過電圧、断路器開閉時の残留直流電圧などがあげられる。
図14は雷サージおよび商用周波における破壊電圧特性を示す。推定された突起長がLの場合に、雷サージによる破壊電圧はVLI、商用周波の破壊電圧がVACである。現状の運転電圧(例えば550kVGISでは対地電圧318kV)では破壊電圧の何%のところに位置しているか、一線地絡時の短時間過電圧の最大値(550kVGISでは476kV(=318kV×1.5倍))では何%の危険性があるのか、確率的にも推測できる。
雷サージに関しては、雷インパルス耐電圧(LIWV)が侵入した場合(550kVGISでは1425kV)に破壊電圧VLIを超えているのか、超えていなくても破壊電圧の何%の位置であるのか算出することができる。
また、危険ポテンシャルを破壊電圧の何%の位置で評価するのではなく、発生する過電圧の発生確率分布を用いて確率的に算出することも可能である。図15は雷サージの発生確率、図16は断路器サージの発生確率を示している。
該当変電所の雷発生回数や該当ガス絶縁機器の断路器動作回数がわかれば発生確率を積算することにより、破壊ポテンシャルを確率的に算出することができる。例えば550kV変電所の雷発生回数が10回/年であり、欠陥サイズ算出部により算出されたL(mm)の雷サージ電圧がVLI(kV)とすると、図15においてVLI(kV)以上の雷発生確率が0.1%であると算出できる。結果として、1年間で破壊するポテンシャルは1%ということになる。このようにして、各過電圧の破壊ポテンシャルを合計したものが過電圧に対する破壊ポテンシャルとして算出される。
一方、運転電圧で破壊の危険性を評価する場合には、運転電圧とともに運転時間が重要となる。図17に長時間運転時の破壊電圧−運転時間(長時間V−t)特性を示す。ここでは異なる欠陥種であるボイド、スペーサ沿面付着異物、突起のケースを示しており、印加時間(運転時間)が0のときの破壊電圧をVoに規格化している。図中の線は(3)式で表される。
V=Vo×t−1/n …(3)
ここで、Voはt=0のときの破壊電圧値、nは欠陥種に固有の定数であり、ボイドは6〜8、スペーサ沿面付着異物は20〜50、突起は50〜150の値をとる。破壊のポテンシャルを見積もるときには、例えば欠陥種がボイドで運転電圧がVaのときに、破壊電圧値と運転電圧の比を破壊ポテンシャルとすると、t=0のときは破壊ポテンシャルがVa/Voと算出される。t=tのときはVa/(Vo×t −1/n)と算出される。また、図17を使用すると破壊までの時間も推定可能であり、欠陥種ボイドでVaの運転電圧のケースでは運転開始してからTa時間後に絶縁破壊に至るという予測が可能である。
また、ボイドやスペーサ沿面付着異物のケースにおいて時間が経過すると位相パターンが変化するケースがある。つまり、図17に示すような長時間V−t特性で破壊ポテンシャルが上昇してきたときと、位相パターンとの両方の変化を捉えることで、より明確なリスク評価の判断基準となる。
図18はリスク評価部による破壊ポテンシャル評価のフローである。すなわち、欠陥種から過電圧侵入時の破壊ポテンシャル(破壊確率)を算出すると同時に、商用周波運転電圧での運転時間に対する破壊ポテンシャル(破壊確率)を算出し、合計したものが全体の破壊ポテンシャル(破壊確率)となる。
このような破壊ポテンシャルを算出することにより、リスク評価の設定値を設けて運用することが可能となる。例えば、設定値として破壊ポテンシャルの合計が10%/年と設定したとする。破壊ポテンシャルが設定値を越えるまでは、たとえ部分放電が発生していたとしても運転を停止して点検や修理をする必要はなく、効果的な保守を実施することが可能である。また、この設定値は事故が発生したときの損害金額が保守費用や運用費用の合計が上回らないように考慮して最適値を決めると効果的である。
図1の診断結果表示部18には、リスク評価部16により得られた破壊ポテンシャルをベースに、リスク(危険度)の表示や保守ガイダンスを表示する。図19に表示例を示す。この例では欠陥種、欠陥位置、放電の大きさとともに、危険度の表示と保守ガイダンスを示している。ここではリスクレベルが5段階表示の3であり、1ヶ月以内に点検が必要で、トレンド監視を継続するようにガイダンスされる。
図20はリスクに対するガイダンスの例を示している。リスクが5段階表示とした場合の各ガイダンスで、ガス絶縁機器の保守を行うことが可能となる。
以上のように、本実施例によるガス絶縁機器の部分放電診断システムにより、ガス絶縁機器の絶縁異常に対する状態診断を正確に実施することが可能であり、得られた危険度から保守に対するガイダンスを行うことが可能となる。
〔実施例2〕
実施例1では欠陥種を突起とした例で説明した。次に、他の欠陥種の場合における異なる方法での欠陥サイズ算出について説明する。
ガス絶縁機器の代表的な欠陥種としてスペーサに付着した異物がある。これは、図30において、中心導体を支持するためのスペーサに混入した金属異物が付着するケースである。
図32にスペーサに付着したスペーサ沿面付着異物の例を示す。スペーサ6の沿面に付着異物31がある場合において、ガス絶縁機器内部に配置した検出器により発生した部分放電71の電磁波を検出することになる。図に示すように、スペーサ6の沿面付着異物31の端部から部分放電71が発生する。
発生する部分放電71はスペーサ沿面に沿って放電が進展する。つまりスペーサ沿面付着異物31からの部分放電71の信号強度(放電電荷量)を評価する場合には、スペーサ沿面方向の電界分布を考慮する必要がある。
図21はスペーサ沿面付着異物の異物長を変化させたときのスペーサ沿面電界成分と信号強度特性を示す。スペーサ沿面付着異物31の場合は、図示のようにスペーサ沿面方向電界と信号強度の関係が決まるので、例えばスペーサの最大沿面電界Enと部分放電の信号強度Xnから、異物長がL3とL4の中間の異物長であることが推測される。異物長が推測された後は実施例1と同じように破壊ポテンシャルを算出することになる。
図23は構造DBの一例を示している。図示のように、ガス絶縁機器にあるそれぞれのスペーサ4a〜4dに対して、最大沿面電界強度のデータを構造DB24として持つことにより、容易にサイズ評価が可能となる。
図22はフリー異物の場合のタンク底面電界強度と信号強度の特性を示す。タンク内で静電気力により自由に動く異物(フリー異物)がある。フリー異物のケースは、タンク底面電界と信号強度の関係が異物長により決定する。図22に示すように、タンク底面電界がEmで放電の信号強度はXmの場合には、異物長がL3と推定することが可能である。
上記した以外の欠陥種の場合は、必ずしも欠陥サイズを推定する必要はない。図24にその他の欠陥種の部分放電特性の特徴と保守ガイダンスを示す。これらの欠陥は劣化性であり、検出されれば常時監視や定期的な監視が必要になるケースが多い。
〔実施例3〕
実施例1および実施例2で欠陥サイズを推定する場合には、検出された信号を周波数解析して500MHz〜1500MHzの周波数帯域での信号強度の最大値(図3)を用いて、実際の放電の大きさを算出した。しかしながら、500MHz〜1500MHzの周波数帯の検出される周波数を考慮していない。上述したとおり、部分放電は立ち上がり時間がns(ナノ秒)と急峻であるため、高周波帯域まで信号成分を持つ。
図25は部分放電信号の周波数特性を示す。500MHz〜1500MHzの周波数特性は、低い周波数のほうが大きな信号強度を有する。この曲線は周波数fに対して(4)式のように表される(Cは定数)。
y=−20×log(f)+C …(4)
つまり、周波数帯により同じ放電であっても信号強度が変化することになり、高精度な診断を行うためには検出される周波数に対しても考慮する必要がある。たとえば、使用する周波数帯を考慮するために、例えば500MHzの信号強度に換算して放電の信号強度を算出する。
図26および図27は周波数解析波形の換算方法を示し、点線で周波数特性35を示している。図26の例は、信号が500MHz〜1500MHzまで全体にわたって検出されているため、500MHz〜1500MHzのピーク値Hと500MHzに換算した値H'とにはそれほど差がない。
一方、図27の例は、低い周波数帯の信号が高い周波数帯に比べて小さく、HとH'は大きく異なるため、正確な診断を行うためにはH'を換算して用いる必要がある。これは、金属容器内の電磁波が伝搬するときに内部の機器や金属容器の構成により、低い周波数帯の信号が通常の伝搬による減衰量より大きく減衰するためである。しかし、高周波帯域では通常の伝搬をしていると考えられるので、高周波帯域のピーク値を(4)式により500MHzの信号強度に換算することにより、高精度な診断に使用することができる。ここでは500MHzの周波数を基準として記述したが、特に基準とする周波数は500MHzである必要はない。
また、ノイズ信号が存在する場合にはノイズが発生している周波数帯をあらかじめ測定しておき、その周波数帯を検出しない、もしくは検出してもソフトウェア的に考慮しないことが必要となる。
図28はノイズが発生している周波数帯を示す周波数解析波形である。ノイズは斜線部で示した部分であり、この部分は禁則帯として考慮しない。上述したように500MHzの信号強度に換算する場合は、図に示すようにノイズの禁則帯36を外して換算値を算出する。
さらに詳細に欠陥サイズを推定する場合には、周波数特性にガス絶縁機器の金属容器の大きさ(タンクサイズ)の影響を考慮しなければならない。金属容器の大きさはガス絶縁機器の電圧階級により変化するため、同じ条件の場合でもタンクサイズが大きくなると放電の信号強度が変化する。タンクサイズと放電の信号強度Xの関係は、タンク半径rとすると、(5)式のように表される。
X∝1/r …(5)
ただし、(5)式は突起やスペーサ沿面付着異物やボイドなど、放電が金属容器や高電圧導体とは無関係の欠陥で成立し、フリー異物やフロート電極などの異物と金属容器間などの電極間での放電に対しては成立しない。
欠陥種別判定部12の判定の結果、欠陥種が突起やスペーサ沿面付着異物やボイドの場合には(5)式を適用して、タンクサイズを基準タンクのサイズに変換する。そして、欠陥サイズ算出部14において欠陥サイズを推定するときは、位置標定部で算出された信号強度(放電の大きさ)に対して、(5)式の関係から基準サイズとなる信号強度に変換して用いる。
本発明の一実施例によるガス絶縁機器の部分放電診断システムの構成図。 部分放電(電磁波)の波形図。 部分放電電磁波の周波数解析の波形図。 検出された2つの部分放電信号からの発生場所と信号強度を示す特性図。 放電電荷量対信号強度の特性図。 信号切換器を使用した診断システムの部分構成図。 突起長の異なる場合の導体表面電界強度対信号強度の特性図。 突起長の異なる場合の電界不平等率対信号強度の特性図。 突起長の異なる場合の導体表面電界強度−電界不平等率−信号強度の特性図。 欠陥サイズの推定処理のフロー図。 突起のケースにおける構造データベースの構成図。 突起のケースにおける位置標定データベースの構成図。 突起のケースにおける欠陥サイズデータベースの構成図。 雷サージおよび交流過電圧の欠陥サイズに対する破壊電圧の特性図。 雷サージ発生電圧の発生確率の分布図。 断路器サージ発生電圧の発生確率の分布図。 各種欠陥の長時間電圧印加による絶縁破壊電圧の特性図。 破壊ポテンシャルの算出処理のフロー図。 診断結果表示例を示す説明図。 リスク度に対するガイダンス例を示す説明図。 スペーサ沿面付着異物の異物長が異なる場合のスペーサ沿面方向電界対信号強度の特性図。 フリー異物の異物長が異なるときのタンク底面電界強度対信号強度の特性図。 スペーサ沿面付着異物の場合の構造データベースの構成図。 各種欠陥に対する放電の特徴とガイダンス例を示す説明図。 部分放電パルスの周波数特性図。 測定された周波数特性から信号強度を換算する模式図。 測定された周波数特性から信号強度を換算する他の例の模式図。 ノイズが損際するときの周波数マスクを示す特性図。 ニューラルネットワークを使用した突起長推定の模式図。 ガス絶縁開閉装置と概略部分放電診断システムの構成図。 突起からの部分放電を示す模式図。 スペーサ沿面付着異物からの部分放電を示す模式図。 ガス絶縁開閉装置と可搬型部分放電診断システムの構成図。
符号の説明
1…金属容器、2…高電圧導体、3…ハンドホール、4…スペーサ、5…検出器、6…スペーサ、11…周波数解析部、12…欠陥種判定部、13…位置標定部、14…欠陥サイズ算出部、16…リスク評価部、18…診断結果表示部、22…欠陥種データベース、23…位置標定データベース、24…構造データベース、25…欠陥サイズデータベース、26…過電圧破壊データベース、27…長時間破壊データベース、33…部分放電信号の周波数スペクトル、34…バックグランドノイズ信号の周波数スペクトル、36…部分放電波形、37…場所による信号強度特性、38…放電電荷量−信号強度特性、41…信号切換器、51…ブッシング、52…変流器、53…接地開閉器、54…断路器、55…遮断器、56…変成器、57…母線、58…避雷器、60…監視ユニット、61…E/O変換機、62…O/E変換機、63…可搬型部分放電診断システム、71…部分放電。

Claims (7)

  1. ガス絶縁機器内で、欠陥により発生する部分放電信号を検出してガス絶縁機器の異常状態を診断する診断方法であって
    ガス絶縁機器内で、欠陥により発生する部分放電信号を複数の検出器により検出するステップと、
    検出された部分放電信号を周波数解析して求めた電圧位相パターンから欠陥種別データベースを用いて欠陥種別を推定するステップと、
    複数の前記部分放電信号から欠陥位置と信号強度を推定するステップと
    前記ステップで求めた欠陥位置情報から構造データベースを用いて欠陥位置の電界強度を求めるステップと、
    推定された欠陥種別ごとに前記信号強度と前記欠陥位置の電界強度とを用いて欠陥サイズを推定するステップと、
    で構成されることを特徴とするガス絶縁機器の異常状態の診断方法
  2. 請求項1において、前記欠陥種別が突起の場合は、前記欠陥位置の電界分布は、構造データベースにより求めた電界強度及び電界不平等率を用いることを特徴とするガス絶縁機器の異常状態の診断方法
  3. 請求項1または2において、推定された欠陥サイズと、想定される雷サージ、断路器サージ、開閉サージおよび一線地絡故障時の過電圧の大きさとその発生確率とから破壊確率を算出し、それらすべての合計をガス絶縁機器の破壊確率として破壊の危険度を算出することを特徴とするガス絶縁機器の異常状態の診断方法
  4. 請求項1または2において、推定された欠陥種と欠陥サイズの長時間運転時の絶縁破壊特性から、破壊の危険度および破壊時間を推定することを特徴とするガス絶縁機器の異常状態の診断方法
  5. ガス絶縁機器内で、欠陥により発生する部分放電信号を検出する複数の検出器を設けたガス絶縁機器の異常状態診断システムにおいて、
    検出された部分放電信号を周波数解析する周波数解析部と、
    この周波数解析部で解析された信号の電圧位相パターンから欠陥種別を推定する欠陥種別判定部と、
    複数の前記部分放電信号から欠陥位置と信号強度を推定する位置評定部と、
    前記位置評定部で求めた欠陥位置情報から欠陥位置の電界強度を読み出すための構造データベースと、
    推定された欠陥種別ごとに前記信号強度と前記欠陥位置の電界強度とを用いて欠陥サイズを推定する欠陥サイズ算出部と
    を備えることを特徴とするガス絶縁器の異常状態診断システム。
  6. 請求項5において、前記欠陥種別が突起の場合は、前記欠陥位置の電解分布は、構造データベースにより求めた電界強度及び電界不平等率を用いることを特徴とするガス絶縁器の異常状態診断システム。
  7. 請求項5または6において、
    前記欠陥サイズ算出部により推定された欠陥サイズからリスクを求めるリスク評価部と、それらリスクの診断結果や保守ガイダンスを表示する診断結表示部を有することを特徴とするガス絶縁機器の異常状態診断システム。
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