JP4323391B2 - 劣化・老化防止用アスファルト改質剤 - Google Patents

劣化・老化防止用アスファルト改質剤 Download PDF

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Description

本発明は劣化・老化防止用アスファルト改質剤に関する。更に詳しくはアスファルト舗装に使用されるアスファルト用の劣化・老化防止用アスファルト改質剤に関する。
従来のアスファルト舗装用合材は、加熱した骨材と加熱溶融状態のアスファルトを混ぜ合わせ製造しており、その混合温度はストレートアスファルト60−80の場合、150〜165℃の高温を要しており、製造されたアスファルト舗装用合材は140〜150℃でローラー転圧されアスファルト舗装の施工に使用されている。すなわちこの時点でアスファルト舗装体中のアスファルトはすでに加熱による劣化を受けており、針入度が低下してしまっている。さらに施工後、アスファルト舗装は長期間にわたり供用される土木構造物であるが、アスファルト舗装体中のアスファルトは経年とともにさらに針入度が低下する。一般に施工後のアスファルト性状の経年変化を老化と呼んでいる。これらアスファルトの劣化、老化は舗装体の供用性に大きく影響する。具体的には、アスファルトの針入度が低下した場合、舗装体のひび割れ発生が懸念されることとなる。
施工時のアスファルトの劣化ならびに供用後のアスファルトの老化を抑制することができれば、舗装体の供用性ならびに舗装体の寿命は格段に向上すると考えられるが、従来の技術ではこれら劣化、老化を抑制することは非常に難しく、アスファルトの劣化防止技術、老化防止技術は存在しないのが現状である。
そこで本発明者はこれらアスファルトの劣化、老化の抑制を可能とする、すなわち舗装体中のアスファルトの針入度の低下を抑制するアスファルトの劣化防止剤、老化防止剤を提供することを目的に研究を行った。
本発明者は、前記課題について鋭意研究を重ねた結果、減圧残油と特定の物理性状を有するポリオレフィンワックスとを配合して得られる改質剤に、劣化時、老化時のアスファルトの針入度の低下を抑制する効果が見られること、減圧残油にポリオレフィンワックスを配合した改質剤をプラントミックスすること、すなわちアスファルト合材プラントでアスファルトと骨材を混合する際に、本改質剤を添加することでプラントでの混合時のアスファルトの劣化、ならびに供用後のアスファルトの老化を抑制できることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明は、減圧残油100質量部に対し、軟化点が120〜140℃、結晶化度80〜95%であるポリオレフィンワックスを20〜200質量部配合してなる劣化・老化防止用アスファルト改質剤に関する。
また、本発明は、アスファルト合材プラントにおけるアスファルトと骨材の混合時に、前記の劣化・老化防止用アスファルト改質剤をプラントミックス方式で添加して製造されることを特徴とするアスファルト組成物に関する。
本発明の劣化・老化防止用アスファルト改質剤の添加により、プラントにおけるアスファルト舗装用合材製造時の劣化、さらに現場施工するまでに受けるアスファルトの劣化、ならびにアスファルト舗装として供用された後に受けるアスファルトの老化を抑制することができる。その結果、アスファルト舗装の供用性、とくに舗装体の耐ひび割れ性が向上し、長期にわたる供用が可能となる。
改質剤としては、減圧残油とポリオレフィンワックスをあらかじめ混合して使用されるために分散が良好であり、ひいては性能が十分に発揮される。
以下、本発明について詳述する。
本発明の劣化・老化防止用アスファルト改質剤は、減圧残油とポリオレフィンワックスを配合することが必要である。
(減圧残油の種類)
本発明の劣化・老化防止用アスファルト改質剤に用いられる減圧残油は、原油を常圧蒸留した後に得られる常圧蒸留残油をさらに減圧蒸留して得ることが好ましい。原油の種類としては、ミナス原油、大慶原油などのパラフィン基原油、ベネズエラ原油などのナフテン基原油、アラビアンヘビー原油、カフジ原油、クウェート原油などの中間基原油などのような原油を好ましく挙げることができる。
(減圧残油の性状)
本発明の劣化・老化防止用アスファルト改質剤に用いられる減圧残油の25℃における針入度は、特に限定されるものではないが、40〜200(1/10mm)であることが好ましい。25℃における針入度の下限値は40(1/10mm)以上が好ましく、60(1/10mm)以上がより好ましい。針入度が40(1/10mm)未満であると、本発明のアスファルト改質剤を添加して得られるアスファルト組成物が硬すぎて逆に舗装体のひび割れが懸念されるようになる。一方、上限値は200(1/10mm)以下が好ましく、180(1/10mm)以下がより好ましい。針入度が200(1/10mm)を超えた減圧残油を使用した場合、本発明のアスファルト改質剤を添加して得られるアスファルト組成物の針入度が大きくなり過ぎ、耐わだち掘れ性に懸念が生じる。
なお、ここでいう25℃における針入度とは、JIS K2207「石油アスファルト−針入度試験方法」により測定される値である。
(減圧残油の引火点)
また本発明の劣化・老化防止用アスファルト改質剤に用いられる減圧残油は、アスファルト合材プラントにおける使用時の安全上の点から引火点は260℃以上が好ましい。
なお引火点とは、JIS K2207「石油アスファルト−伸度試験方法」およびJIS K2265「原油及び石油製品−引火点試験方法−クリーブランド開放式引火点試験方法」により測定される値である。
(ポリオレフィンワックスの種類)
本発明の劣化・老化防止用アスファルト改質剤に用いられるポリオレフィンワックスは、後述する所定の性状を有する以外は特に限定されるものではないが、例えばポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなどがあげられる。なかでも、触媒重合技術によりエチレンを直接重合することにより得られるポリエチレンワックスが特に好ましく用いられる。
(ポリオレフィンワックスの軟化点)
本発明の劣化・老化防止用アスファルト改質剤に用いられるポリオレフィンワックスの軟化点は、120℃〜140℃であることが必要であり、120〜130℃がより好ましい。軟化点が140℃を越えると、本発明の劣化・老化防止用アスファルト改質剤の溶融分散性が悪くなり、プラントでの添加時に均一に混合できなくなる恐れが生じる。また軟化点が120℃未満の場合、本発明の劣化・老化防止用アスファルト改質剤を添加してもアスファルト組成物の針入度の低下抑制、すなわちアスファルトの劣化、老化を抑制できなくなる。
なお、ここでいう軟化点とは、JIS K2207「石油アスファルト−軟化点試験方法」により測定される値である。
(ポリオレフィンワックスの結晶化度)
本発明の劣化・老化防止用アスファルト改質剤に用いられるポリオレフィンワックスの結晶化度は、80〜95%であることが必要である。結晶化度が80%未満であると、ポリオレフィンワックスを配合してもアスファルト組成物の劣化、老化を抑制することはできない。かかる理由から、ポリオレフィンワックスの結晶化度の下限値は85%以上が好ましい。一方、結晶化度が95%を越えると、ポリオレフィンワックスを配合後の劣化・老化防止用アスファルト改質剤の伸度が低下し、アスファルト舗装用合材の初期の耐ひび割れ性に懸念が生じる。かかる理由から、ポリオレフィンワックスの結晶化度の上限値は、90%以下がより好ましい。
なお、ここでいうポリオレフィンワックスの結晶化度は、XRD分析(X線回折分析)により測定する。測定条件としては、X線源:CuKα、X線出力:30kV−100mA、2θ=5〜145deg、走査速度:1.2deg/分、スリット:可変モード、モノクロメータを使用して分析を行う。
(減圧残油、ポリオレフィンワックスの配合量)
本発明の劣化・老化防止用アスファルト改質剤は減圧残油100質量部に対し、ポリオレフィンワックスを20〜200質量部配合することが必要である。ポリオレフィンワックスの配合量の上限値は、減圧残油100質量部に対し200質量部であり、150質量部以下であることがより好ましい。200質量部を超えた場合、プラントでの混合時に速やかにポリオレフィンワックスが溶融分散しなくなる恐れが生じる。一方、ポリオレフィンワックスの配合量の下限はアスファルト100質量部に対し20質量部であり、40質量部以上であることがより好ましい。20質量部未満の場合、本劣化・老化防止用アスファルト改質剤を添加してもアスファルト組成物の針入度の低下、すなわちアスファルト組成物の劣化、老化を抑制できなくなる。
(劣化・老化防止用アスファルト改質剤の製造方法)
本発明の劣化・老化防止用アスファルト改質剤の製造方法は、特に限定されるものではないが、加熱溶融釜、高せん断ミキサー、バンバリーミキサー、ヘンシルミキサー、単軸押出機、二軸押出機、ロールミル、ニーダーなどの混合機を用いて、アスファルトとポリオレフィンワックスを混合し、次いでペレタイザー、押出し成形機、加工成形機、プレス成形機などで成形する。
(劣化・老化防止用アスファルト改質剤の形状)
本発明の劣化・老化防止用アスファルト改質剤の形状は、特に限定されるものではなく、任意の形状で使用できる。例えば、ペレット状、板状、ひも状、ブロック状などが挙げられるが、プラントでの混合性を考慮した場合、ペレット状であることが好ましい。劣化・老化防止用アスファルト改質剤のペレット化は、例えばアスファルトとポリオレフィンワックスを加熱溶融釜で混合した後、押出機を用いてひも状に押出した後、ペレタイザーなどで裁断加工することにより達成できる。ペレットのサイズは、プラント混合において速やかに溶融分散することを可能とするために、1〜50mm、好ましくは1〜20mm、さらに好ましくは1〜10mmである。
(劣化・老化防止用アスファルト改質剤の添加量)
一般にアスファルト舗装用合材を製造する時、プラントでは骨材とアスファルトを加熱混合するが、本発明の劣化・老化防止用アスファルト改質剤のプラントでの添加量は、このアスファルト100質量部に対して、5〜30重量%であることが望ましい。より好ましくは10〜20重量%である。本劣化・老化防止用アスファルト改質剤の添加量が5重量%未満の場合、本劣化・老化防止用アスファルト改質剤を添加しても針入度の低下、すなわちアスファルトの劣化、老化を抑制できなくなる。
一方、本劣化・老化防止用アスファルト改質剤の添加量が30重量%を超えると、プラントでの混合が難しくなり不均一なアスファルト舗装用合材しか製造できなくなる。
(劣化・老化防止用アスファルト改質剤の混合方法)
本発明の劣化・防止用アスファルト改質剤の混合方法は特に制限はないが、本発明の特徴をより生かす方法としてプラントでの混合(プラントミックス)が適当である。プラント(アスファルト合材製造プラント)での混合の具体的な方法としては、(1)アスファルト合材プラントで、骨材とアスファルトを予め混合し、次いで本発明のアスファルト改質剤を加え混合する方法、(2)骨材、アスファルトおよび本発明のアスファルト改質剤を同時に混合する方法、(3)骨材と本発明のアスファルト改質剤を最初に混合し、次にアスファルトを加え混合する方法等が挙げられる。本発明のアスファルト改質剤は、予め一定量のアスファルトとポリオレフィンワックスが均一に混合されてなるので、プラントにおける大量のアスファルト、骨材との均一な混合が容易である。
また、本発明のアスファルト改質剤はプラントでの混合以外に、プレミックス方式、すなわち、アスファルトと本発明のアスファルト改質剤を予め混合し均一とした後に、アスファルト合材プラントで骨材と混合し使用することも可能である。但し、本発明のアスファルト改質剤の特徴をより効果的に生かせる方法はプラントでの混合である。
(その他)
本発明の劣化・老化防止用アスファルト改質剤は、プラントで骨材とアスファルトとの混合時に更に添加し使用するものであるが、アスファルトに限らず、アスファルトに熱可塑性エラストマーなどを配合した改質アスファルト、さらに熱可塑性エラストマーの添加濃度を高めた高粘度アスファルトに対しても有効に作用する。すなわち、改質アスファルトと骨材、もしくは高粘度アスファルトと骨材をプラントで混合するにあたり、本発明の劣化・老化防止用アスファルト改質剤を添加することで、改質アスファルト、高粘度アスファルトの劣化、老化も抑制することができる。
たとえば、本発明のアスファルト改質剤の製造法やその舗装として使用法は、以下の通り例示される。すなわち、減圧残油とポリオレフィンワックスを所定割合で、所定温度、たとえば150℃の加熱溶融釜で、所定時間、たとえば30分間混合してアスファルト改質剤を調製する。溶融分散に好ましいように、このアスファルト改質剤をペレタイザー、たとえば二軸押出機を用いてペレット化する。ペレット製造には所定温度に加熱する。たとえば150℃である。製造する円筒状ペレットの直径は1〜20mm、好ましくは5〜7mm程度である。
ついで、得られたペレットを骨材とアスファルトと共に常法により加熱混合し、これを道路舗装のために施工するものである。
以下に実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
[実施例および比較例]
実施例1〜2および比較例1〜5に使用した減圧残油A、Bの性状を表1に、ポリオレフィンワックスA〜Cの性状を表2に示す。なお、以下では、減圧残油をストレートアスファルトと称することがあり、更に単にアスファルトということもある。
(減圧残油A)
新日本石油(株)根岸製油所 ストレートアスファルト80-100。減圧残油Aの性状を表1に示す。
(減圧残油B)
新日本石油(株)根岸製油所 ストレートアスファルト40−60。減圧残油Bの性状を表1に示す。
表1における密度はJIS K2207「石油アスファルト−密度試験方法」、25℃における針入度はJIS K2207「石油アスファルト−針入度試験方法」、軟化点はJIS K2207「石油アスファルト−軟化点試験方法」、15℃における伸度はJIS K2207「石油アスファルト−伸度試験方法」、引火点はJIS K2265「原油及び石油製品−引火点試験方法−クリーブランド開放式引火点試験方法」により測定した。
表2には以下のポリオレフィンワックスの性状を示す。
(ポリオレフィンワックスA) 三井化学(株)社製 ハイワックス100P
(ポリオレフィンワックスB) 三井化学(株)社製 ハイワックス400P
(ポリオレフィンワックスC) 三井化学(株)社製 ハイワックス220P
表2の密度はJIS K7112「プラスチック−非発泡性プラスチックの密度および比重の測定方法 B法(ピクノメーター法)」、結晶化度は前述のXRD分析(X線回折分析)、軟化点はJIS K2207「石油アスファルト−軟化点試験方法」により測定した。
(劣化・老化防止用アスファルト改質剤)
アスファルト改質剤A〜Eの原料の配合割合を表3に示す。
アスファルト改質剤A〜Eは、表1、2の減圧残油AとポリオレフィンワックスA〜Eを表3に示す配合割合でもって150℃の加熱溶融釜で30分間混合し、アスファルト改質剤を調製した後、このアスファルト改質剤を二軸押出機を用いてペレット化した。ペレット製造時の加熱温度は150℃、製造されたペレットは直径5〜7mm程度であった。
表1に示す性状を有する減圧残油AまたはB(表4ではアスファルトAまたはBと称する)300gを500mlステンレスビーカーに取り、プロペラシャフトで攪拌した。その後に表3に示すアスファルト改質剤A〜Eを表4に示す割合で添加し、10分間攪拌(300rpm)した。これにより表4に示す実施例1、2、比較例1〜5のアスファルト組成物を得た。
得られたアスファルト組成物の製造直後の試料(オリジナル試料)の25℃における針入度、および15℃における伸度をオリジナル性状として測定した。なお、オリジナル試料の15℃における伸度が100cm以上の場合を○、100cmに満たない場合を×と評価した。結果は表4に示す。
表4に示す25℃における針入度はJIS K2207「石油アスファルト−針入度試験方法」、15℃における伸度はJIS K2207「石油アスファルト−伸度」により測定した。表4のその他の物性は以下の通り測定した。
(屋外暴露試験)
アスファルトの軟化点測定用リングに試料(アスファルト組成物)を適当量注ぎ入れ、日光のあたる屋外に7週間放置した。1週間後、アスファルトの表面状態を目視観察し評価した。すなわち暴露試験前と変化が見られない場合を○、変化が見られる場合(具体的には試料表面にしわが生じたり、試料表面の光沢がなくなったりした場合)を×とし評価した。
(薄膜加熱試験)
薄膜加熱試験はアスファルトの劣化をシミュレートする試験である。具体的にはアスファルト合材プラントでアスファルトと骨材を混合するときにアスファルトが受ける熱劣化をシミュレートする試験であり、JIS K2207「石油アスファルト−薄膜加熱試験」に準拠し実施した。すなわち規定の薄膜加熱試験皿にアスファルト試料を50g入れ、163℃、5時間試験を行った。
(薄膜加熱試験+PAV試験)
薄膜加熱試験+PAV試験はアスファルトの老化をシミュレートする試験である。具体的には、供用後5年から10年を経た舗装体中のアスファルトが受けた老化をシミュレートする試験である。米国のアスファルト規格試験である、SHRP PAV(Pressure Aging Vessel)試験に準拠し実施した。すなわち、薄膜加熱試験後の試料(アスファルト組成物)を100℃、2.07MPaの空気雰囲気で20時間試験を行った。
(針入度残留率)
アスファルトの耐劣化性、耐老化性は針入度残留率を指標に評価した。すなわち、アスファルトの針入度が劣化後、老化後にどれほど残留するかを該指標により判断した。すなわち針入度残留率が大きい試料ほど、針入度の低下が小さく、耐劣化性、耐老化性に優れた試料といえる。
薄膜加熱試験後の針入度をオリジナルの針入度で除し100を掛けた値を、劣化試験後の針入度残留率と定義し評価した。試験の判定は、劣化試験後の針入度残留率が70%以上であるとき○、70%未満であるときを×とした。
また、薄膜加熱試験+PAV試験後の針入度をオリジナルの針入度で除し100を掛けた値を、老化試験後の針入度残留率と定義し評価した。試験の判定は、劣化試験後の針入度残留率が50%以上であるとき○、50%未満であるときを×とした。
表4の結果から以下のことがわかる。
実施例1、2はオリジナルの伸度、暴露試験後の試料の表面状態、劣化試験後ならびに老化試験後の針入度残留率、いずれも評価基準を満足しており問題は見られない。
比較例1、2はアスファルト改質剤を配合していないため耐劣化性、耐老化性に劣る試料である。すなわち暴露試験にて試料表面にしわが生じ、光沢が失われた。また劣化試験後の針入度残留率が70%を大きく下回り、かつ老化試験後の針入度残留率が50%を大きく下回った。
比較例3はアスファルト改質剤に配合したポリオレフィンワックスが所定の物理性状を有していない、すなわち軟化点が120℃未満、結晶化度が80%未満であるポリオレフィンワックスを配合したため、耐劣化性、耐老化性が改善できなかった試料である。すなわち暴露試験にて試料表面にしわが生じ、光沢が失われた。また劣化試験後の針入度残留率が70%を大きく下回り、かつ老化試験後の針入度残留率が50%を大きく下回った。
比較例4はアスファルト改質剤D中に配合したポリオレフィンワックス量が少ないため、ポリオレフィンワックスを配合したにもかかわらず耐劣化性、耐老化性に劣る試料である。
すなわち暴露試験にて試料表面にしわが生じ、光沢が失われた。また劣化試験後の針入度残留率が70%を大きく下回り、かつ老化試験後の針入度残留率が50%を大きく下回った。
比較例5はアスファルト改質剤Eに配合したポリオレフィンワックス量が多すぎるため、アスファルトが硬くなり過ぎてオリジナル試料の伸度が低下し、100cm以上を確保できなかった試料である。
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Claims (2)

  1. 減圧残油100質量部に対し、軟化点が120〜140℃、結晶化度80〜95%であるポリオレフィンワックスを20〜200質量部配合してなる劣化・老化防止用アスファルト改質剤。
  2. アスファルト合材プラントにおけるアスファルトと骨材の混合時に、請求項1記載の劣化・老化防止用アスファルト改質剤をプラントミックス方式で添加して製造されることを特徴とするアスファルト組成物。
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