JP4321868B2 - 腰当て用具及び腰当て付き椅子 - Google Patents
腰当て用具及び腰当て付き椅子 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4321868B2 JP4321868B2 JP2005325157A JP2005325157A JP4321868B2 JP 4321868 B2 JP4321868 B2 JP 4321868B2 JP 2005325157 A JP2005325157 A JP 2005325157A JP 2005325157 A JP2005325157 A JP 2005325157A JP 4321868 B2 JP4321868 B2 JP 4321868B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bag
- waist
- chair
- spine
- support
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Chair Legs, Seat Parts, And Backrests (AREA)
- Mattresses And Other Support Structures For Chairs And Beds (AREA)
Description
本発明は、自動車や公共交通機関等のシートのように手摺りを設けていない椅子や、オフィスや学校等で作業するための椅子に座った着座者が使用できる腰当て用具及び腰当て付き椅子に関する。
従来、自動車や公共交通機関等のシートのように、手摺りを設けていない椅子に座る場合、着座した者は、腕をもたれさせて水平状態に維持することができないので、そのまま下に垂らすしかなかった。しかし、長時間の乗車により、腕の重みで上体に過重な負担が加わるため、姿勢も悪くなり肩こりや腰痛が生じやすく、特に体が硬い人や高齢者などに負担が大きかった。また、オフィスや学校等で作業するための椅子に座った着座者についても、長時間の作業により腕の重みで上体に過重な負担が加わり、姿勢も悪くなると共に肩こりや腰痛が生じやすいということは、従来から問題になっていた。
例えば、特許文献1に示すように、給排気栓を設けた空気袋の中に空気袋の広さのものを複数個に分割した大きさの合成樹脂発泡体を並べて収容した平坦な板状で、空気袋内に密閉された空気と発泡体の弾性との相乗により、安定のよいクッション効果が得られる、携帯用折りたたみ式クッション体が知られている。このクッション体は、椅子の背もたれと着座者の腰や胴の間に挟んで用いられる。しかし、このクッション体では、椅子の背もたれと着座者の腰の間で挟むのみであるため、着座者の動きにより容易に位置ずれし易いという問題がある。また、このクッション体では、上記腕を乗せて水平に維持する機能は得られない。さらに、上記クッション体については、空気袋内に合成樹脂製発泡体が収容されているため、使用後に空気袋内の空気を抜いたとしても、折りたたんだ際にかさばるため、持ち運びが容易でもなかった。
特開2000−354526
本発明は、上記問題を解決しようとするもので、椅子に座った着座者の、背骨の曲がった猫背状態を防止して、腰や肩や背骨に加わる負担を軽減できる腰当て用具、腰当て付き椅子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の構成上の特徴は、長方形の座布団状であって、柔軟性を有する薄い素材で形成された略半円環状の中空の袋部が一体で設けられており、袋部の一部に設けた給排気口から空気を吹き込むことにより袋部が膨らんだ状態で保持され、袋部が山状になるように椅子の背もたれ部にもたれ掛けられて、椅子に座った着座者の腰部が袋部の内周縁側に嵌め合わせ可能にされることにある。
上記のように構成した本発明においては、腰当て用具を椅子の背もたれ部にもたれ掛けさせることにより、着座者の腰部が腰当て用具の袋部の内周側に押し付けられて、着座者の腰部から背中にかけて緊密に嵌め合わされる。これにより、腰当て用具の山状の頂部を中心として、腰部と背中にかけて自然に弓状に反って曲げられるため、背骨が曲がった猫背状態が解消される。その結果、他の特徴においては、長時間シートに腰掛けたり作業したりしても、上体に加わる負担が大幅に軽減され、特に体が硬い人や高齢者などに対する、両肩や背中に加わる負担が大幅に軽減される。また、腰当て用具を用いない場合は、椅子の通常の状態での使用を妨げることはない。さらに、腰当て用具は長方形の布団形状であるため、持ち運びの負担も少ない。
また、本発明において、袋部の頂部において一体で径方向外方に延びた中空の袋である背骨支持部を加えることができる。これにより、着座者の背骨が、膨らまされた背骨支持部の弾力によって押されるため、自然に着座者の背筋を伸ばす効果がさらに高められる。
また、本発明の他の特徴は、柔軟性を有する薄い素材で形成された略半円環状の中空の袋部が、椅子の背もたれ部に一体で山状に設けられて、袋部の一部に設けた給排気口から空気を吹き込むことにより袋部が膨らんだ状態で保持され、袋部の内周縁側において椅子に座った着座者の腰部が嵌め合わせ可能にされたことにある。
他の特徴においては、背もたれ部に一体で山状に設けられた袋部によって、腰当付き椅子に座った着座者の腰部がその内周側の空間に押し付けられることにより、着座者の腰部から背中にかけて緊密に嵌め合わされる。これにより、袋部の山状の頂部を中心として、腰部と背中にかけて自然に弓状に反って曲げられるため、背骨が曲がった猫背状態が解消される。その結果、本発明においては、長時間椅子に腰掛けたり作業したりしても、上体に加わる負担が大幅に軽減され、特に体が硬い人や高齢者などに対する、両肩や背中に加わる負担が大幅に軽減される。
また、他の特徴において、袋部の頂部において一体で上方に延びた中空の袋である背骨支持部を設けることができる。これにより、着座者の背骨が、膨らまされた背骨支持部の弾力によって押されるため、自然に着座者の背筋を伸ばす効果がさらに高められる。
また、他の特徴において、背もたれ部の、袋部及び背骨支持部の外側部分を除くことが可能である。このように、袋部及び背骨支持部の外側部分を除いたことにより、着座者が背もたれ部にもたれたとき、両腕を背もたれ部の後方に自然に曲げることが可能になる。そのため、着座者は上体を背骨を中心として左右の後方に一層自然に曲げることができ、自然に背筋を伸ばすことができると共に、両腕や両肩の凝りをほぐす効果が得られる。
また、他の特徴において、背骨支持部の上端側に一体で中空の袋である頭部支持部を設けることができる。これにより、着座者の頭部が膨らまされた頭部支持部の弾力によって支持されるため、頭部の疲れが癒されると共に、肩こりを抑える効果も得られる。
本発明によれば、着座者の腰部が腰当て用具の袋部の内周側に押し付けられて、着座者の腰部から背中にかけて緊密に嵌め合わされることにより、腰当て用具の山状の頂部を中心として、腰部と背中にかけて自然に弓状に反って曲げられるため、背骨が曲がった猫背状態が解消され、その結果、長時間椅子に腰掛けたり作業したりしても、両肩や背中に加わる負担が大幅に軽減される。また、袋部の頂部において一体で上方に延びた中空の袋である背骨支持部を加えることにより、着座者の両肩や背中に加わる負担を軽減させる効果がさらに高められる。
他の特徴によれば、腰当付き椅子に座った着座者の腰部が、背もたれ部に山状に設けられた袋部の内周側の空間に押し付けられ緊密に嵌め合わされることにより、袋部の山状の頂部を中心として、腰部と背中にかけて自然に弓状に反って曲げられるため、背骨が曲がった猫背状態が解消され、その結果、長時間椅子に腰掛けたり作業したりしても、両肩や背中に加わる負担が大幅に軽減される。また、他の特徴において、袋部の頂部において一体で上方に延びた中空の袋である背骨支持部を加えたり、また背もたれ部の袋部及び背骨支持部の外側部分を除いたりすることにより、着座者の上体を背骨を中心として左右の後方に自然に曲げることができ、自然に背筋を伸ばす効果がさらに高められる。さらに、背骨支持部の上端側に一体で中空の袋である頭部支持部を設けることにより、頭部の疲れを癒すことができる。
以下、本発明の一実施例について図面を用いて説明する。図1,図2は、参考例1である腰当て兼用腕載せ用具を正面図、背面図により概略的に示したものである。図3〜図5は、腰当て兼用腕載せ用具の使用状態を側面図、正面図及び平面図により概略的に示したものである。
腰当て兼用腕載せ用具10は、薄く柔軟性のあるゴム膜あるいはプラスチック膜を中心材としてその外表面に柔らかい布材を接着して一体化した素材を用いて、中心角略190°で所定幅の扇形の2枚の素材片である表面側部11と裏面側部12とを形成し、表面側部11と裏面側部12を互いに外周縁で接合させて中空の袋状にしたものである。また、裏面側部12の中央位置には、空気を吹き込む給排気口13が突出して設けられている。さらに、表面側部11と裏面側部12の外周縁の周方向に対称な2箇所には、径方向外方にわずかに伸びた帯状の一対の取付部14,15を設けている。取付部14,15は、中心角で略70°の位置に設けられている。取付部14,15には、ゴム製の伸縮自在な支持ベルト17が取り付けられて両者間を連結して設けられている。この腰当て兼用腕載せ用具10については、給排気口13から給気具や口で空気を吹き込むことにより膨らまされて使用形態である略半円環形状にされる。
上記のように構成した参考例1においては、図3〜図5に示すように、車両のシート1の背もたれ2にもたれて座部3に座った着座者5が、給排気口13から空気を吹き込むことにより膨らんだ状態で保持された腰当て兼用腕載せ用具10を、その内周縁側において胴部6の前側に嵌め合わせて太もも7に載せることにより、胴部6に安定した状態で取り付けられる。この状態で、着座者5が両腕8の肘から先を腰当て兼用腕載せ用具10の表面側部11上に載せることにより、両腕8の肘から先が水平状態で安定に支持される。そのため、着座者5の上体に加わる負担が大幅に軽減されるので、長時間腰掛けていても肩こりや腰痛が生じ難くなる。特に、体が硬い人や高齢者などに対する、両肩や背中に加わる負担が大幅に軽減される。
また、参考例1においては、腰当て兼用腕載せ用具10の外表面が布材で覆われていることにより、着座者5が腕を持たれかけたときのあたりが柔らかであり、長時間の使用でも腕に加わる負担が大幅に軽減される。さらに、参考例1においては、腰当て兼用腕載せ用具10の両端近傍間を支持ベルト17で連結したこと、着座者5が両腕8の肘から先を表面側部11の上部に載せたとき、手首側を支持ベルト17に差し込むことができ、手首側が弾性を有する支持ベルト17で締め付けられて、表面側部11上にしっかりと拘束される。これにより、車両の振動等があったり、着座者5が体をリラックスさせた状態になっても、両腕8の肘から先が腰当て兼用腕載せ用具10上から離れることを防止できる。そのため、両腕8の肘から先が、腰当て兼用腕載せ用具10によって継続して水平状態で安定に支持される。また、腰当て兼用腕載せ用具10の使用後は、空気を抜くことにより、薄くなった空気袋を簡単に折りたたんで小さくまとめることができ、簡単にかばん等に入れて持ち運ぶことができるので、自動車のみならず公共交通機関での使用に非常に便利である。
次に、参考例2について説明する。
参考例2においては、図6及び図7に示すように、車両のシート1の背もたれ2にもたれて座部3に座った着座者5が、膨らんだ状態で保持された腰当て兼用腕載せ用具10を山状にして背中と背もたれ2の間に挟んで配置したものである。さらに、着座者5が、腰当て兼用腕載せ用具10の内周縁側の空間に腰部9を押し込むようにすることにより、腰当て兼用腕載せ用具10が着座者5の腰部9から背中6aにかけて、緊密に嵌め合わされる。これにより、腰当て兼用腕載せ用具10の山状の頂部10aを中心として、腰部9と背中6aとが自然に弓状に反って曲げられることにより、背骨が曲がった猫背状態が解消される。そのため、着座者5が長時間シート1に腰掛けても、上体に加わる負担が大幅に軽減されて、肩こりや腰痛を抑えることができる。特に、体が硬い人や高齢者などに対する、両肩や背中に加わる負担が大幅に軽減される。
参考例2においては、図6及び図7に示すように、車両のシート1の背もたれ2にもたれて座部3に座った着座者5が、膨らんだ状態で保持された腰当て兼用腕載せ用具10を山状にして背中と背もたれ2の間に挟んで配置したものである。さらに、着座者5が、腰当て兼用腕載せ用具10の内周縁側の空間に腰部9を押し込むようにすることにより、腰当て兼用腕載せ用具10が着座者5の腰部9から背中6aにかけて、緊密に嵌め合わされる。これにより、腰当て兼用腕載せ用具10の山状の頂部10aを中心として、腰部9と背中6aとが自然に弓状に反って曲げられることにより、背骨が曲がった猫背状態が解消される。そのため、着座者5が長時間シート1に腰掛けても、上体に加わる負担が大幅に軽減されて、肩こりや腰痛を抑えることができる。特に、体が硬い人や高齢者などに対する、両肩や背中に加わる負担が大幅に軽減される。
次に、参考例1及び2の変形例について説明する。
変形例の腰当て兼用腕載せ用具10Aは、図8,図9に示すように、上記参考例の腰当て兼用腕載せ用具10外周縁の中央位置である袋本体の頂部10aにおいて、袋本体から一体で径方向外方に延びた中空の袋である支持部18を加えたものである。支持部18は、袋本体から隔離されており、その側部に空気を吹き込む給排気口19を設けており、給排気口19から空気を吹き込むことにより、所定長さの角柱形状に膨らまされる。腰当て兼用腕載せ用具10Aのその他の構成については、上記腰当て兼用腕載せ用具10と同様である。なお、支持部18内部を腰当て兼用腕載せ用具10の内部と繋げることも可能であり、それにより、給排気口19を省くことができる。
変形例の腰当て兼用腕載せ用具10Aは、図8,図9に示すように、上記参考例の腰当て兼用腕載せ用具10外周縁の中央位置である袋本体の頂部10aにおいて、袋本体から一体で径方向外方に延びた中空の袋である支持部18を加えたものである。支持部18は、袋本体から隔離されており、その側部に空気を吹き込む給排気口19を設けており、給排気口19から空気を吹き込むことにより、所定長さの角柱形状に膨らまされる。腰当て兼用腕載せ用具10Aのその他の構成については、上記腰当て兼用腕載せ用具10と同様である。なお、支持部18内部を腰当て兼用腕載せ用具10の内部と繋げることも可能であり、それにより、給排気口19を省くことができる。
変形例においては、図10に示すように、腰当て兼用腕載せ用具10Aを、その内周縁側において着座者の胴部前側に嵌め合わせて太ももに載せることにより、支持部18が着座者5の前方に水平状態で配置される。そのため、支持部18の平坦な上面に書籍9等を載せることにより、着座者は楽に読書を楽しむことができる。また、図11に示すように、腰当て兼用腕載せ用具10Aを、椅子1に座った着座者5の背中6aと椅子の背もたれ2間に挟んで山状に配置することにより、着座者5の背骨が、膨らまされた支持部18の弾力によって押されるため、自然に着座者の背筋を伸ばす効果がさらに高められる。
次に、実施例1について説明する。
実施例1は、図12及び図13に示すように、腰当て用具20は、長方形の座布団状の本体21と、本体21内に埋設された柔軟性を有する薄いゴム膜あるいはプラスチック膜で形成された中空の袋部25とにより構成されている。本体21は布製の袋であり、袋部25を除いた内部にはクッション材22、23が埋め込まれている。袋部25は、略半円弧形の円弧部26と、円弧部26の頂部において一体で連続して径方向外方に延びた直線状の背骨支持部27と設けている。袋部25は、円弧部26の両端を本体21の第1辺に合わせると共に、両端側外周縁を第1辺に続く第2辺、第3辺に合わせ、さらに背骨支持部27の端部を第4辺に合わせて、本体21内に埋設されている。袋部25は、第2辺を貫通して給排気口28を設けており、給排気口28から空気を吹き込むことにより全体が膨らんだ状態で保持される。本体21内は、袋部25の外側の範囲がクッション材22が十分に埋め込まれて、袋部25が膨らんだ状態の厚さと同等厚さにされており、袋部25の内側の範囲がクッション材23が少なく、袋部25が膨らんだ状態の厚さの半分程度の厚さにされ、腰部の挿入が容易になるようにされている。なお、クッション材23の厚さをクッション材22の厚さと同等にすることもできる。
実施例1は、図12及び図13に示すように、腰当て用具20は、長方形の座布団状の本体21と、本体21内に埋設された柔軟性を有する薄いゴム膜あるいはプラスチック膜で形成された中空の袋部25とにより構成されている。本体21は布製の袋であり、袋部25を除いた内部にはクッション材22、23が埋め込まれている。袋部25は、略半円弧形の円弧部26と、円弧部26の頂部において一体で連続して径方向外方に延びた直線状の背骨支持部27と設けている。袋部25は、円弧部26の両端を本体21の第1辺に合わせると共に、両端側外周縁を第1辺に続く第2辺、第3辺に合わせ、さらに背骨支持部27の端部を第4辺に合わせて、本体21内に埋設されている。袋部25は、第2辺を貫通して給排気口28を設けており、給排気口28から空気を吹き込むことにより全体が膨らんだ状態で保持される。本体21内は、袋部25の外側の範囲がクッション材22が十分に埋め込まれて、袋部25が膨らんだ状態の厚さと同等厚さにされており、袋部25の内側の範囲がクッション材23が少なく、袋部25が膨らんだ状態の厚さの半分程度の厚さにされ、腰部の挿入が容易になるようにされている。なお、クッション材23の厚さをクッション材22の厚さと同等にすることもできる。
実施例1においては、図14に示すように、腰当て用具20を円弧部26頂部に設けた背骨支持部27を上に向けた状態で車両用シート1の背もたれ部2にもたれ掛けさせることにより、着座者の腰が腰当て用具20の袋部25の内周側のクッション材23に押し付けられて、着座者の腰から背中にかけて緊密に嵌め合わされる。これにより、腰当て用具20の円弧部26の頂部を中心として、腰部と背中にかけて自然に弓状に反って曲げられるため、背骨が曲がった猫背状態が解消される。さらに、着座者の背骨が、袋部25の背骨支持部27によって押されるため、着座者の背筋を自然に伸ばす効果がさらに高められる。その結果、実施例1においては、長時間椅子1に腰掛けたり作業したりしても、上体に加わる負担が大幅に軽減され、特に体が硬い人や高齢者などに対する、両肩や背中に加わる負担が大幅に軽減される。また、腰当て用具20を用いない場合は、シート1の通常の状態での使用を妨げることはない。さらに、腰当て用具20は長方形の座布団形状であるため、持ち運びの負担も少ない。
なお、上記実施例1においては、袋部25が本体21内に埋設された例となっているが、これに代えて、本体21を薄い平坦な座布団形状とし、袋部を本体21の一表面上に突出した状態で設けるようにすることも可能である。また、上記参考例1,2、実施例1においては、着座者5が自動車のシート1に腰掛けた状態で、腰当て兼用腕載せ用具10、腰当て用具20を使用する例について説明しているが、その他、作業や勉強のために、着座者が椅子に腰掛ける場合に使用しても、同様の効果が得られる。
次に、実施例2について説明する。
実施例2においては、図15及び図16に示すように、腰当て付き椅子30は、脚部31と座部32と背もたれ部33を一体で設けており、背もたれ部33には袋部37が設けられている。背もたれ部33は、上に向けて円弧状になっている下板部34aと、下板部34aの頂部から上に伸びた長尺状の中間部34bと、その上の上板部34cとを一体で備えた基部34を有している。袋部37は、柔軟性を有する薄いゴム膜あるいはプラスチック膜製の中空の袋であり、下板部34a、中間部34b、上板部34cに合わせた形状に形成されており、円弧形状の円弧部37aと、円弧部37aの頂部から径方向外方に延びた背骨支持部37bと、背骨支持部37bの上端に設けられた頭部支持部37cとにより一体で構成されている。袋部37は、基部34に重ねあわされて、表面側が布部35で被せられて、布部35を基部34に縫い付けることにより基部34に固定されている。円弧部37aの内周縁内側にはクッション材38が埋め込まれている。
実施例2においては、図15及び図16に示すように、腰当て付き椅子30は、脚部31と座部32と背もたれ部33を一体で設けており、背もたれ部33には袋部37が設けられている。背もたれ部33は、上に向けて円弧状になっている下板部34aと、下板部34aの頂部から上に伸びた長尺状の中間部34bと、その上の上板部34cとを一体で備えた基部34を有している。袋部37は、柔軟性を有する薄いゴム膜あるいはプラスチック膜製の中空の袋であり、下板部34a、中間部34b、上板部34cに合わせた形状に形成されており、円弧形状の円弧部37aと、円弧部37aの頂部から径方向外方に延びた背骨支持部37bと、背骨支持部37bの上端に設けられた頭部支持部37cとにより一体で構成されている。袋部37は、基部34に重ねあわされて、表面側が布部35で被せられて、布部35を基部34に縫い付けることにより基部34に固定されている。円弧部37aの内周縁内側にはクッション材38が埋め込まれている。
実施例2においては、図16及び図17に示すように、背もたれ部33に一体で山状に設けられた袋部37によって、腰当付き椅子30に座った着座者5の腰部9がその内周側のクッション材38に押し付けられることにより、着座者5の腰部9から背中6aにかけて緊密に嵌め合わされる。これにより、円弧部37aの山状の頂部を中心として、腰部9と背中6aにかけて自然に弓状に反って曲げられ、また、着座者5の背骨が、膨らまされた背骨支持部37bの弾力によって押されるため、着座者5の背筋を自然に伸ばす効果がさらに高められる。さらに、円弧部37a及び背骨支持部37bの外側部分を除いたことにより、着座者5が背もたれ部33にもたれたとき、両腕を背もたれ部の後方に自然に曲げることが可能になる。そのため、着座者5は上体を背骨を中心として左右の後方に一層自然に曲げることができ、自然に背筋を伸ばすことができると共に、両腕や両肩の凝りをほぐす効果が得られる。
その結果、実施例2においては、長時間椅子に腰掛けたり作業したりしても、腰、肩、首を含む上体に加わる負担が大幅に軽減され、特に体が硬い人や高齢者などに対する、両肩や背中に加わる負担が大幅に軽減される。また、実施例2においては、着座者5の頭部が弾力性を有する頭部支持部37cによって支持されるため、頭部の疲れが癒されると共に、肩こりを抑える効果も得られる。なお、袋部37において、必要に応じて頭部支持部37cを省くことも可能である。
なお、上記実施例2は、単一の腰当て付き椅子30に関するものであるが、これに代えて、その構造を例えば車両のシートに適用することも可能であり、シートの着座者に対しても、実施例2と同様の効果が得られる。その他、上記各参考例1,2に示した腰当て兼用腕載せ用具、実施例1,2に示した腰当て用具、腰当て付き椅子については一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々変更して実施することができる。
本発明の腰当て用具、腰当て付き椅子は、着座者の腰部がその内周側の空間に押し付けられることにより、袋部の山状の頂部を中心として腰部と背中にかけて自然に弓状に反って曲げられるため、背骨が曲がった猫背状態が解消され、また、着座者の背骨が、背骨支持部によって押されるため、着座者は上体を背骨を中心として左右の後方に曲げることができ、自然に背筋を伸ばす効果がさらに高められる。従って、本発明は有用である。
1…シート、5…着座者、10…腰当て兼用腕載せ用具、11…表面側部、12…裏面側部、13…給排気口、17…支持ベルト、18…支持部、20…腰当て用具、21…本体、25…袋部、26…円弧部、27…背骨支持部、30…腰当て付き椅子、33…背もたれ部、34…基部、37…袋部37a…円弧部、37b…背骨支持部、37c…頭部支持部。
Claims (6)
- 長方形の座布団状であって、柔軟性を有する薄い素材で形成された略半円環状の中空の袋部が一体で設けられており、該袋部の一部に設けた給排気口から空気を吹き込むことにより該袋部が膨らんだ状態で保持され、該袋部が山状になるように椅子の背もたれ部にもたれ掛けられて、該椅子に座った着座者の腰部が該袋部の内周縁側に嵌め合わせ可能にされることを特徴とする腰当て用具。
- 前記袋部の頂部において一体で径方向外方に延びた中空の袋である背骨支持部を加えたことを特徴とする前記請求項1に記載の腰当て用具。
- 柔軟性を有する薄い素材で形成された略半円環状の中空の袋部が、椅子の背もたれ部に一体で山状に設けられて、該袋部の一部に設けた給排気口から空気を吹き込むことにより該袋部が膨らんだ状態で保持され、該袋部の内周縁側において椅子に座った着座者の腰部が嵌め合わせ可能にされたことを特徴とする腰当て付き椅子。
- 前記袋部の頂部において一体で上方に延びた中空の袋である背骨支持部を設けたことを特徴とする前記請求項3に記載の腰当て付き椅子。
- 前記背もたれ部の、前記袋部及び背骨支持部の外側部分が除かれたことを特徴とする前記請求項4に記載の腰当て付き椅子。
- 前記背骨支持部の上端側に一体で中空の袋である頭部支持部を設けたことを特徴とする前記請求項4又は5に記載の腰当て付き椅子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005325157A JP4321868B2 (ja) | 2005-11-09 | 2005-11-09 | 腰当て用具及び腰当て付き椅子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005325157A JP4321868B2 (ja) | 2005-11-09 | 2005-11-09 | 腰当て用具及び腰当て付き椅子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007130170A JP2007130170A (ja) | 2007-05-31 |
JP4321868B2 true JP4321868B2 (ja) | 2009-08-26 |
Family
ID=38152327
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005325157A Expired - Fee Related JP4321868B2 (ja) | 2005-11-09 | 2005-11-09 | 腰当て用具及び腰当て付き椅子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4321868B2 (ja) |
-
2005
- 2005-11-09 JP JP2005325157A patent/JP4321868B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2007130170A (ja) | 2007-05-31 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7295177B2 (ja) | 姿勢保持具 | |
US10085575B2 (en) | Folding two section pillow comprised of horseshoe and contour pillows | |
US5297848A (en) | Portable, orthopedically correct, adjustable seating cushion | |
JP2007503281A (ja) | 背部支持システム | |
US20110254333A1 (en) | Folded cushion for back support | |
KR200416722Y1 (ko) | 밴드형 탈부착 의자 등받이 | |
JP4321868B2 (ja) | 腰当て用具及び腰当て付き椅子 | |
US20110095583A1 (en) | Adjustable back cushion structure | |
KR200494409Y1 (ko) | 소파용 쿠션 | |
JP2004033529A (ja) | 車椅子のシート | |
JP2003000383A (ja) | シートカバー | |
CN209769732U (zh) | 一种适用于腰托座椅的连接套和一种腰托座椅 | |
JP2008023061A (ja) | 座位保持具 | |
JP3862211B2 (ja) | 折り畳み椅子 | |
KR20210002220U (ko) | 소파용 쿠션 | |
JP5270978B2 (ja) | 車椅子用クッション部材 | |
CN212787863U (zh) | 可调式折叠坐卧书架 | |
JP4563111B2 (ja) | 椅子用バックレスト | |
JP3438884B2 (ja) | 携帯型折りたたみ指圧具 | |
JP2006055526A (ja) | 椅子用腕まくら | |
CN216854230U (zh) | 一种腰椎健康仿生折叠式靠垫 | |
JP3176695U (ja) | クッション | |
KR101333564B1 (ko) | 목보호용 쿠션 | |
JP3075531U (ja) | 座椅子 | |
CN212650959U (zh) | 便携式修正坐姿背心 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090601 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120612 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150612 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |