JP4320660B2 - 光ファイバケーブルの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プラスチック光ファイバを外被チューブ内に収容した光ファイバケーブルの製造方法および該方法によって得られる光ファイバケーブルに関する。
大容量の通信媒体として用いられている光ファイバは、石英ガラス光ファイバ(Silica Glass Fiber)と、プラスチック光ファイバ(以下、場合により「POF」と略称する)に大別される。このうち、POFは、石英ガラス光ファイバに比較してコア径が大きく、端末処理等の作業性に優れていることから各種用途が拡大している。特に、断面方向における屈折率に分布を持たせたグレーテッドインデックス型プラスチック光ファイバ(以下、場合により「GI−POF」と略称する)は、高速大容量の伝送能力を備えるため、次世代通信における光ファイバとして期待されている。
光ファイバは裸のまま(光ファイバ素線(Bare Fiber))では実用的ではな
く、光ファイバの保護、多芯化、コネクタ付け等の必要性から、光ファイバ素線に被覆を施したり、鋼線等の抗張力体やアラミド繊維等の繊維抗張力体等と複合化され、光ファイバケーブルとして使用される。
この光ファイバケーブルの製造方法は、基本的に、POFを引っ張りに対して抗する抗張力体(テンションメンバ)等の構成素材とともに、その外周を熱可塑性樹脂等で押し出して外被チューブを被覆成形することによって行われる。この被覆成形の際、POFは高温に溶融した熱可塑性樹脂等の熱の影響を受けやすく、熱によってPOFの物性が低下するおそれが生じる。
上記のGI−POFにおいては、樹脂材料中に屈折率の異なる低分子化合物材料を熱拡散させて屈折率分布を形成することによってGI−POFとする方法がある。特に、このようなGI−POFは、ケーブル化する被覆成形の際の熱の影響により、GI−POF内で低分子化合物材料が熱拡散を起こし、屈折率分布が変化して伝送損失が増加するおそれがある。このため、GI−POFのケーブル化に際しては、熱の影響を受けないようにケーブルを製造する必要がある。
上記の問題点を解決する光ファイバケーブルとして、例えば、国際公開第01/95002号パンフレットには複数本のGI−POFと、このGI−POFを包含する樹脂ケーブル本体とを有する光ファイバケーブルであって、前記樹脂ケーブル本体は、前記GI−POFの本数と同数の、長手方向に貫通した空隙孔を有し、前記GI−POFは、前記空隙孔内を自在に可動する状態で1本ずつ分散配置された光ファイバケーブルが開示されている。
上記の国際公開第01/95002号パンフレットの光ファイバケーブルにおいては、外被チューブが長手方向に貫通した空隙孔を有することから、この空隙孔によってPOFに伝わる熱を遮断して上記の熱の影響を受け難くするものである。
この光ファイバケーブルによれば、外被チューブの溶融温度が135℃以下であれば熱影響による伝送損失の増加を防止できるため、代表的な被覆樹脂である、軟質塩化ビニル
樹脂やポリエチレン樹脂であれば通常は使用できる。
しかしながら、光ファイバケーブルにおいては、上記の伝送特性以外に、更に難燃性も要求される。このような難燃性は、通常、外被チューブに難燃剤を添加することにより行なわれる。ただし、難燃剤の含有量に応じて樹脂の溶融温度も上昇するのが一般的である。例えば、上記の軟質塩化ビニル樹脂やポリエチレン樹脂においても、難燃剤の添加量に応じて溶融温度が上昇して140℃以上になる場合がある。したがって、より難燃性の高い樹脂を外被チューブとして用いる場合、140℃を超える成形温度で外被チューブを成形する必要がある。
しかし、上記の従来技術においては、空隙孔のみによる熱の遮断であるため耐熱性が不充分であり、上記のような高温での外被チューブの成形では、熱の影響によりPOFの伝送損失が増加してしまう。このため、外被チューブの成形温度に制限があり、この結果、外被チューブとして使用できる樹脂の種類に制限があり、特に難燃性の高い外被チューブが使用できないという問題があった。この場合、上記の空隙孔を大きくして熱の遮断効果を高めることも考えられるが、結果的にケーブル外径が大きくなってしまうという問題がある。
したがって、本発明の目的は、伝送損失を増加させることなく、より高温での外被チューブの成形が可能であって、その結果、外被チューブとして難燃性に優れる樹脂が使用可能となる、細径の光ファイバケーブルの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の光ファイバケーブルの製造方法は、プラスチック光ファイバの外周に、空隙または他の材料を介して、外被チューブを押出し成形する光ファイバケーブルの製造方法において、前記プラスチック光ファイバを冷却して、押出し成形装置に導入することを特徴とする。なお、本発明においては、押出し成形装置に導入する直前で冷却することが好ましい。
本発明の光ファイバケーブルの製造方法によれば、POFを押出し成形装置に導入する前に冷却することによって、POFへの熱の影響を大幅に低下できる。したがって、伝送損失を増加させることなく、より高温での外被チューブの成形が可能となり、外被チューブとして難燃性に優れる樹脂を使用することができる。
また本発明においては、前記プラスチック光ファイバの冷却温度が5℃以下であることが好ましい。POFの冷却温度を5℃以下とすることで、POFへの熱の影響を大幅に低下できる。
また本発明においては、前記光ファイバケーブルがスペーサを有していないことが好ましい。本発明はスペーサを有していない光ファイバケーブルの製造に好適だからである。また本発明においては、前記光ファイバケーブルの外径が7mm以下であることが好ましい。本発明はこのような細い外径を有する光ファイバケーブルの製造に好適だからである。
本発明においては、前記押出し成形装置にて前記外被チューブを被覆して形成された光ファイバケーブルを、前記押出し成形装置から導出された直後に強制冷却することが好ましい。これによれば、更に外被チューブの成形直後にも冷却を行なうので、POFの冷却効果が更に高まり、高温での成形時における伝送損失の増加を更に防止することができる。
また、本発明においては、前記他の材料が、繊維抗張力体であることが好ましい。これによれば、繊維抗張力体自身が断熱性を有するので、高温での成形時における伝送損失の増加を更に防止することができる。
さらに、本発明においては、前記外被チューブは、難燃剤を含有し、溶融温度が140〜190℃の熱可塑性樹脂からなることが好ましい。これによれば、外被チューブとして難燃性に優れる樹脂が使用可能となり、光ファイバケーブルの難燃性を向上することができる。
一方、本発明の光ファイバケーブルは、上記の製造方法により得られた光ファイバケーブルであって、該光ファイバケーブルの外被チューブに用いる樹脂の難燃性が、JIS
K7201で規定される酸素指数で29以上であることを特徴とする。これによれば、優れた難燃性を有する光ファイバケーブルを得ることができるので、高い難燃性が要求される、ビル、マンション等の縦幹線、および各階での横配線、フロアー配線等の用途に好適に用いることができる。
図1には、本発明の製造方法によって得られる光ファイバケーブルの一実施形態が示されている。
この光ファイバケーブル10は、中央に配置される2本のPOF20と、POF20の外側にそれぞれ配置される2本の抗張力体30と、このPOF20の外周を空隙40を介して囲うように覆い、更に抗張力体30の外周を覆う樹脂製の外被チューブ50とで構成されている。
ここで外被チューブ50がPOF20の外周を空隙40を介して囲うように覆うとは、外被チューブ50の内表面とPOF20の外周とが、光ファイバケーブルの長手方向に垂直な断面(図1で示す断面)において少なくとも一部または全部が非接触であることを意味する。また、外被チューブ50の内表面とPOF20の外周とが「(全部が非接触ではなく)少なくとも一部で非接触ある」とはPOF20の外周の1点ないし複数点において外被チューブ50の内表面に接触していることを意味する。すなわち、POF20と外被チューブ50との間の少なくとも一部には、空隙40が介在している。ここでPOF20は外被チューブ50の内部で自在に可動する状態で1本ずつ分配配置されている。
POF20の材質としては、特に限定されず、フッ素樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂等が使用できる。なかでもフッ素樹脂、特に透明フッ素樹脂を用いることが、伝送損失が低く、使用できる光の波長領域が広いことから好ましい。フッ素樹脂製POFとしては、例えば特開平8−5848号等に記載されたものが好ましく使用される。また、POF20の外径は400〜1000μmであることが好ましい。
抗張力体30としては、例えば、亜鉛メッキ硬鋼線、銅合金、ステンレス等の金属線や、アラミド繊維、ガラス繊維等を樹脂で固化した繊維強化プラスチック等が好ましく用いられる。
外被チューブ50としては、軟質塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂等の押出し可能な熱可塑性樹脂が使用可能である。上記のように、本発明においては、より高温で外被チューブ50の成形が可能であるので、溶融温度が140〜190℃の熱可塑性樹脂が好ましく用いられる。特に光ファイバケーブルとして、POFの外周と外被チューブの繊維抗張力体を有しない形態の場合、すなわち、POFを覆う外被チューブの内表面とPOFの外周との間の少なくとも一部に空隙が介在し、かつ繊維抗張力体が介在しない形態の場合には、上記熱可塑性樹脂の溶融温度は140〜170℃が好ましい。また後述するように、
光ファイバケーブルとして、POFの外周と外被チューブの内表面との間に繊維抗張力体を有する場合、すなわちPOFを覆う外被チューブの内表面とPOFの外周との間の少なくとも一部が非接触(離間しており)、かつ外被チューブの内表面とPOFの外周との間に繊維抗張力体が配置されている形態の場合には、上記熱可塑性樹脂の溶融温度は165〜190℃が好ましい。このような樹脂としては、特に、上記の軟質塩化ビニル樹脂やポリエチレン樹脂等の熱可塑性樹脂に難燃剤を添加した、いわゆる難燃グレードの樹脂が挙げられる。
この光ファイバケーブル10はスペーサを有していないことが好ましい。ただしスペーサとは溝付きスペーサ(Slotted Spacer)等のスペーサである。これらの
スペーサは断熱材としても機能しうる。すなわちスペーサを有する光ファイバケーブルを製造する場合には、外被チューブの材料の制約は少ない。逆にスペーサを有していない光ファイバケーブルの場合には、本発明の製造方法を適用することにより、外被チューブの材料(成形温度)の制約を排除できる点で好ましい。
また光ファイバケーブルの外径(直径)は7mm以下が好ましく、2〜5mmが特に好ましい。これらの細径のケーブルの製造においては、POFに対する外被チューブの成形時の熱の影響が大きいため、本発明の製造方法を適用する効果が大きいからである。これらの細径のケーブルは、1〜6心であることが好ましい。
次に、上記の光ファイバケーブル10の製造方法について説明する。
図2〜5には、上記の光ファイバケーブル10の製造装置が示されている。図2は製造装置全体を示す概略構成図、図3は冷却装置の斜視図、図4は図3のB−B矢示線に沿った断面図、図5は押出し成形装置のノズル近傍を示す部分斜視図である。
図2において、21はPOFの巻取りリールである。このリール21から繰り出された2本のPOF20が、それぞれガイドローラ121、122、123を介し、ガイドローラ140、150にガイドされて、冷却装置300に導入されている。
また、31は抗張力体30の繰り出しリールである。このリール31から繰り出された2本の抗張力体の30も、それぞれガイドローラ140、150にガイドされる。その結果、図3、4に示すように、中央の2本のPOF20と、その両側の抗張力体30の合計4本が引き揃えられて冷却装置300に導入されている。
ガイドローラ150の先方(POF20等の進行方向)には、冷却装置300が設置されている。冷却装置300は、図3、4に示すように、箱体310と、蓋体311と、この箱体310を貫通するパイプ312とを有している。箱体310の内部であって、パイプ312の外周には、ドライアイス320が充填されている。箱体312の内壁には、断熱材313が貼り付けられている。
そして、上記の引き揃えられた2本のPOF20および2本の抗張力体30は、上記パイプ312内を挿通されている。この場合、2本のPOF20および2本の抗張力体30を適度に張設することにより、パイプ312の内壁に接触しないようにされている。
なお、箱体310の材質としてはステンレス鋼、アルミニウム等の金属、ポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂が好ましく使用される。パイプ312の材質としては銅、真鍮、ステンレス鋼等が好ましく使用される。断熱材313としてはウレタンフォーム、スチレンフォーム等が好ましく使用される。
冷却装置300は、そこから導出されるPOF20の表面温度(冷却温度)が好ましくは5℃以下、より好ましくは−10℃以下となるように調節される。冷却温度の下限は特にないが、POFの取扱いが容易である点から−80℃以上が好ましい。この冷却によっ
て、POF20への熱の影響を大幅に低下でき、伝送損失の増加を防止できる。ただしPOFの表面温度は、熱電対をPOFの表面に接触させて測定できる。その際、熱電対の測温部とPOFとを、断熱材で一緒に被覆することが好ましい。
冷却装置300の冷却手段は、上記ドライアイスに限らず、パイプ312を囲む冷却管に冷媒を流して冷却する構造や、ペルチェ素子等で冷却された一対の冷却板の間を通過させる構造などを採用することもできる。また冷却ローラ等の接触式の冷却手段も採用できる。
なお、抗張力体30は、外被チューブ50を被覆する次の工程において、POF20の外側に配置できればよく、必ずしもこの冷却装置300を通す必要はない。
冷却装置300の導出部には、外被チューブ50を押出し成形する押出し成形装置400が設置されている。冷却装置300と押出し成形装置400とは、可能な限り接近して配置されることが好ましい。すなわち、POF20は押出し成形装置400に導入される直前で冷却されることが好ましい。これは冷却装置300を通過させることにより冷却されたPOF20が、温まることを抑制するためである。具体的には、押出し成形装置400のノズル410のPOF導入部におけるPOF20の冷却温度が、好ましくは5℃以下、より好ましくは−10℃以下となるように調節される。このために冷却装置300の導出部からノズル410のPOF導入部までの、POF20の通過時間(冷却装置300の導出部からノズル410のPOF導入部までの距離をPOF20の送り速度で除した値)は2秒以下が好ましく、1秒以下が特に好ましい。
この押出し成形装置400のノズル410は、図5に示すように、POF20を挿通させる孔22を有する、2つの突出部420と、この突出部420の両側に設けて配置され、抗張力体30を挿通させる孔32を有する平面部430とからなる中子440と、この中子440のさらに外周に所定の間隙を設けて配置された外筒450とを有している。
そして、孔22にはPOF20が挿通され、孔32には抗張力体30が挿通された状態で、中子440と外筒450との間からは、外被チューブ50を形成する熱可塑性樹脂が溶融状態で眼鏡状に押し出されて外被チューブ50となる。
このとき、溶融した熱可塑性樹脂の熱は、突出部420によって生じる空隙40によってPOF20には直接伝達されないので、また、POF20は、あらかじめ冷却装置300で冷却されているので、両者の相乗効果によって、熱によるPOF20の劣化を防止し、伝送損失の増大を防ぐことができる。
押出し成形装置400のさらに先方には、冷却水槽500が配置されている。外被チューブ50を被覆されて形成された光ファイバケーブル10は、この冷却水槽500の水中を通る。光ファイバケーブル10を冷却水槽500の水中に通すことにより、成形されたばかりの外被チューブ50を急冷して、内部のPOF20に熱が伝達されるのを防ぎ、伝送損失の増大を防止する。
冷却水槽500の更に先方には、引き取り機600が配置されている。引き取り機600は、一対のプーリ611、612に張設されて回転する上方ベルト610と、同じく一対のプーリ621、622に張設されて回転する下方ベルト620とを有し、上記ベルト610、620の間に、光ファイバケーブル10を挟んで送り出す構造をなしている。こうして形成された光ファイバケーブル10は、図示しない巻取りリールに巻き取られて保存される。
上記の製造方法によって得られた光ファイバケーブル10は、POF20への熱の影響を大幅に低下できる。したがって、伝送損失を増加させることなく、より高温での外被チ
ューブ50の成形が可能となり、外被チューブ50として難燃性に優れる樹脂を使用することができる。この結果、光ファイバケーブル10の難燃性を向上できる。
この外被チューブに用いる樹脂の難燃性は、JIS K7201で規定される酸素指数
(LOI%)で表される。本発明の製造方法によれば、酸素指数が29以上である樹脂を用いた外被チューブ50を有する光ファイバケーブル10を製造することが可能となる。
図6には、本発明の製造方法によって得られる光ファイバケーブルの他の実施形態が示されている。また、図7には、この光ファイバケーブルの製造装置が示されている。なお、以下の実施形態の説明においては、前記実施形態と同一部分には同符合を付して、その説明を省略することにする。
図6に示すように、この光ファイバケーブル11は、POF20の外周を繊維抗張力体60で囲み、この繊維抗張力体60のさらに外周を外被チューブ51で被覆した構造をなしている。このように、POF20と外被チューブ50との間に繊維抗張力体60を介する(介在させる)ことにより、繊維抗張力体自身の断熱性を利用して、高温での外被チューブ51の成形時における伝送損失の増加を更に防止することができる。
繊維抗張力体60としては、例えばアラミド繊維、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維、炭素繊維、ガラス繊維等の繊維が使用できる。なかでも、アラミド繊維を用いることが、剛性、柔軟性、繰り返し曲げによる繊維の破断を防止する点から好ましい。
そして、この光ファイバケーブル11の製造装置は、図7に示すように、1本のPOF20を繰り出すリール21と、4本の繊維抗張力体60を繰り出すリール61とからなっている点が図2の製造装置と異なっている。
この製造装置によって、リール61から繰り出された繊維抗張力体の繊維束62が、ガイドローラ161、162、163にガイドされて製造ライン上に引き出され、4本の繊維束62は、POF20を取り囲むように4方向に配置された状態で押出し成形装置400内に挿通される。そして、ノズル410内で各繊維束のフィラメントがほぐれて、ノズル410から出るときには、POF20の外周を環状に取り囲んで、図6に示すような繊維抗張力体60となる。
以下、本発明を実施例および比較例により具体的に説明する。
図1に示す構造の光ファイバケーブルを、図2に示した装置によって製造した。POF20としては、前記特開平8−5848号公報に記載された方法で製造されたフッ素樹脂製POF(旭硝子社製、商品名:ルキナ)であって外径0.5mmのものを用いた。
冷却装置300は、パイプ312として内径8mm、長さ30cmの銅パイプを用い、POF10の線速は15m/分、滞留時間1.2秒の条件で冷却し、冷却装置300から導出されるPOF20の表面温度が−10℃となるように調節した。冷却装置300の導出部から押出し成形装置400のノズル410の導入部までの距離は10cmとした。
外被チューブ50として難燃性ポリエチレン(商品名SNE9932N:リケンテクノス社製)を用い、溶融温度160℃で、外被チューブ50の外径が3.5×6.4mm、空隙40が1.2×1.2mmとなるように成形した。
冷却槽500での冷却条件は、エチレングリコール水溶液を用いて−10℃とした。
比較例1
実施例1において、冷却装置300での冷却を行なわず、冷却装置300から導出されるPOF20の表面温度が20℃となるようにした以外は、実施例1と同様の条件で光フ
ァイバケーブルを製造した。
比較例2
外被チューブ50として難燃性軟質塩化ビニル樹脂(商品名SHV9861N:リケンテクノス社製)を用い、溶融温度135℃とした以外は、比較例1と同様の条件で光ファイバケーブルを製造した。
試験例1
実施例1、比較例1、2の光ファイバケーブルについて、損失増加(dB/km)および酸素指数(LOI%)を測定した。損失増加はJIS C−6823に規定されるカッ
トバック法により、酸素指数はJIS K7201に規定される方法により測定した。そ
の結果を表1に示す。
Figure 0004320660
表1の結果より、実施例1においては、外被チューブ50を160℃の溶融温度で成形した場合にも、損失増加がなく、比較例2に比べて難燃性に優れる光ファイバケーブルが得られた。一方、冷却工程を行わない比較例1においては損失増加が生じていた。
図6に示す構造の光ファイバケーブルを、図7に示した装置によって製造した。POF20、冷却装置300は、実施例1と同様のものを用い、冷却装置300の冷却条件も実施例1と同様にした。繊維抗張力体60としては、アラミド繊維(1270デシテックス、4本使用)を用いた。
外被チューブ51として難燃性ポリオレフィン(商品名ANA9952N:リケンテクノス社製)を用い、溶融温度180℃で、外被チューブ50の厚さ0.5mm、外径2.6mmとなるように成形した。
比較例3
実施例2において、冷却装置300での冷却を行なわず、冷却装置300から導出されるPOF20の表面温度が20℃となるようにした以外は、実施例2と同様の条件で光ファイバケーブルを製造した。
比較例4
外被チューブ51として難燃性軟質塩化ビニル樹脂(商品名SHV9861N:リケンテクノス社製)を用い、溶融温度160℃とした以外は、比較例3と同様の条件で光ファイバケーブルを製造した。
試験例2
実施例2、比較例3、4の光ファイバケーブルについて、試験例1と同様に損失増加(dB/km)および酸素指数(LOI%)を測定した。その結果を表2に示す。
Figure 0004320660
表2の結果より、実施例2においては、外被チューブ51を180℃の溶融温度で成形した場合にも、損失増加がなく、比較例4に比べて難燃性に優れる光ファイバケーブルが得られた。一方、冷却工程を行わない比較例3においては損失増加が生じていた。
以上説明したように、本発明によれば、POFを押出し成形装置に導入する直前で冷却することによって、POFへの熱の影響を大幅に低下できる。したがって、伝送損失を増加させることなく、より高温での外被チューブの成形が可能となり、外被チューブとして難燃性樹脂の選択が可能となることから、難燃性に優れる光ファイバケーブルを提供できる。
図1は、本発明の製造方法によって得られる光ファイバケーブルの一実施形態を示す断面図である。 図2は、本発明の製造方法に用いられる光ファイバケーブルの製造装置の一実施形態を示す概略構成図である。 図3は、冷却装置の斜視図である。 図4は、図3のB−B矢示線に沿った断面図である。 図5は、押出し成形装置のノズル近傍を示す部分斜視図である。 図6は、本発明の製造方法によって得られる光ファイバケーブルの他の実施形態を示す断面図である。 図7は、本発明の製造方法に用いられる光ファイバケーブルの製造装置の他の実施形態を示す概略構成図である。
10、11:光ファイバケーブル、
20:POF(プラスチック光ファイバ)、 21、31、61:リール、
22、32:孔、 30:抗張力体、 40:空隙、
50、51:外被チューブ、 60:繊維抗張力体、 62:繊維束、
121、122、123、140、150、161、162、163:ガイドローラ、
300:冷却装置、 310:箱体、 311:蓋体、 312:パイプ、
313:断熱材、 320:ドライアイス、
400:押出し成形装置、 410:ノズル、 420:突出部、
430:平面部、 440:中子、 450:外筒、
500:冷却水槽、 600:引き取り機、 610、620:ベルト、
611、612、621、622:プーリ。

Claims (5)

  1. プラスチック光ファイバの外周に、空隙または他の材料を介して、外被チューブを押出し成形する光ファイバケーブルの製造方法において、前記外被チューブが難燃剤を含有しかつ溶融温度が140〜190℃の熱可塑性樹脂からなり、前記光ファイバケーブルの外径が7mm以下であって、前記プラスチック光ファイバを冷却装置により5℃以下に冷却して、押出し成形装置に導入することを特徴とする光ファイバケーブルの製造方法。
  2. 前記冷却装置により冷却されたプラスチック光ファイバが、冷却装置を出てから前記押出し成形装置に入るまでの時間が2秒以下であることを特徴とする請求項1に記載のプラスチック光ファイバケーブルの製造方法。
  3. 前記押出し成形装置にて前記外被チューブを被覆して形成された光ファイバケーブルを、前記押出し成形装置から導出された直後に強制冷却する請求項1または2に記載の光ファイバケーブルの製造方法。
  4. 前記他の材料が、繊維抗張力体である請求項1、2または3に記載の光ファイバケーブルの製造方法。
  5. 前記光ファイバケーブルがスペーサを有していない請求項1〜4のいずれか1つに記載の光ファイバケーブルの製造方法。
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