JP4319949B2 - 抽選方法 - Google Patents
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Description
この発明の目的は電子化され通信路でつながれた抽選システムにおいて、抽選申込者間の公平性が保たれ、かつ抽選後に、各抽選申込者が抽選の公平性を確認することができる抽選方法を提案しようとするものである。
抽選主催者は予め当選に該当する数値列の順位(例えば数値の大きい方から1番目或は5番目を当選とする)を公表しておくことにより、算出された数値列の順位に従って当選者が決定される。
計算手段が算出する数値は計算手段として擬似ランダム関数或はハッシュ関数などを用いることにより固定値Sが与えられない限り、全く算出不能である。従って、固定値Sが抽選申込期間中秘密にされていることにより、抽選申込者の誰もが、自己の認識番号に該当する数値を算出することはできないし、仮に抽選申込者全員の識別番号が取得されたとしても、その識別番号に該当する数値列を算出することは不可能である。
抽選申込者端末は識別番号発信手段を具備し、この識別番号発信手段から自己の識別番号を抽選サーバに送り届けることにより、抽選の申込が完了する。抽選サーバ及び抽選申込者端末は共にコンピュータによって構成され、これらのコンピュータに、抽選サーバプログラム及び抽選申込者端末プログラムをインストールすることにより抽選サーバ及び抽選申込者端末として機能させることができる。
図1にこの発明における抽選サーバと抽選申込者端末の概要を示す。図中10は抽選サーバ、20A、20B…20Nは抽選申込者端末、30は抽選サーバ10と各抽選申込者端末20A、20B…20Nとを接続する通信路を示す。通信路30は望ましくは暗号通信路とするとよい。
抽選サーバ10には固定値記憶手段10Aと、各抽選申込者端末20A〜20Nから送られて来る識別番号を記憶する識別番号列記憶手段10Bと、計算手段10Cと、ソート手段10Dとを備える。
抽選の申込を開始する際に固定値記憶手段10Aには予め固定値Sを設定する。固定値Sの設定は乱数などを用いて、例えば10〜20桁程度の数値を設定する。
識別番号列記憶手段10Bには、各抽選申込者端末20A〜20Nから送られて来る識別番号IDiを記憶する。識別番号IDiは各抽選申込者毎に与えられる。抽選申込者が多数存在した場合は識別番号は識別番号列として取り扱われる。
図2に図1に示した抽選システムの抽選申込開始から当選者決定までの処理の流れを示す。
ステップSP1で抽選申込開始、この時点で抽選申込期間終了後に計算で得られる数値列の何番目を当選者とすることを公表する。
ステップSP3で抽選申込期間終了。
ステップSP4で固定値(シード)Sと申込があった抽選申込者の全ての識別番号IDを公開。
ステップSP5で各識別番号IDiに対して擬似ランダム関数F(S,IDi)を計算。
ステップSP6で各識別番号IDiに対する数値F(S,IDi)を例えば降順にソートし、数値列を作成。
ステップSP7では整列した数値列F(S,IDi)の中からステップSP1で公表した当選順位に対応する(IDj,F(S,IDj))を特定し、抽選申込者jを当選者として公開する。
予め公表されている数値上の順位を注目することにより、抽選サーバ10で公開された当選者jの数値F(S,IDj)を知ることができ、抽選が公平に行なわれたことを確認することができる。
上述では固定値Sをランダムに決定し、これを秘密裏に保持する方法を説明したが、この発明では固定値Sを使った計算結果の数値列を予め公表しておくことにより、固定値Sが確かに決定されていることを宣言しておく抽選方法を提案する。
入力乱数成分RのビットコミットメントBC=BC(S,r)を抽選申込開始時点で予め公開する。ビットコミットメントとは入力メッセージX、入力乱数成分Rに対して値BC(X,R)を対応させるもので、値BC(X,R)が何れの入力メッセージにより計算されたかを判定することができず、また、値BC=BC(X,R)に対して異なるX′、R′を見つけてBC=BC(X′,R′)とすることができないもののことである。
抽選申込期間終了時点で固定値(シード値)Sと乱数値rを公開することにより、各抽選申込者は固定値Sと乱数rとを用いてBC(S,r)を計算することができる。
各抽選申込者はBC(S,r)を計算し、その結果が予め公表された値BCと一致することを確認することにより、固定値Sが間違いなく抽選期限前に設定されていたことを知ることができる。
実施例1では固定値Sを用いて算出する値BCを1個の場合として説明したが、複数の値を設定し、複数の数値から固定値Sが確かに設定されている値であるかを照明することもできる。
つまり、複数の抽選主催者Kが独立にランダムに固定値SKを生成し、それぞれのビッ
トコミットメントBCK=BC(SK,rK)を公開する。抽選申込み期間終了後に、コミ
ットされた値SKと乱数成分rKを公開し、BCK=BC(SK,rK)が成り立つことで固
定値(シード値)SKが確かに設定されていた値であったことを確かめることができ、予
め決められた関数Gに固定値SKをそれぞれ入力して得られた値を擬似ランダム関数の固
定値(シード値)Sとすることができる。
密性が高められ、これにより抽選の公平性がより一層高められる。
上述では計算手段10Cを擬似ランダム関数を用いた場合を説明したが、この発明では計算手段10Cを擬似ランダム関数に限らずハッシュ関数H(S||IDi)を用いることができる点も請求するものである。ハッシュ関数H(S||IDi)はよく知られているMDS、SHA1等と呼ばれているハッシュ関数が存在し、これらを用いることにより擬似ランダム関数の場合と同様に固定値Sと識別番号IDiが与えられることにより、各識別番号IDiに対する数値列を求めることができ、数値列をソートすることにより抽選申込者に順位を与えることができ、この順位に従って当選者を決めることができる。
10A 固定値記憶手段
10B 識別番号列記憶手段
10C 計算手段
10D ソート手段
20A〜20N 抽選申込者端末
21 識別番号発信手段
22 計算手段
23 ソート手段
30 通信路
Claims (2)
- 抽選サーバが、抽選申込期間開始前に、固定値Sおよび乱数rを生成し、当選に該当する数値列の順位およびビットコミットメントBC=BC(S、r)を各抽選申込者端末に公開し、
抽選申込者端末が、識別番号を抽選サーバに発信し、
抽選サーバが、抽選申込期間終了後に、上記識別番号および上記固定値Sを抽選結果を定める、擬似ランダム関数またはハッシュ関数よりなる関数に代入し、識別番号ごとに算出された数値を昇順または降順にソートすることで数値列を作成し、当該数値列中の上記当選に該当する順位の数値に対応する識別番号と、上記固定値Sと、上記乱数rと、発信された全ての識別番号と、を上記各抽選申込者端末に公開し、
抽選申込者端末が、上記公開された固定値Sおよび上記乱数rを用いて計算されたBC(S、r)が、上記公開されたBC(S、r)と等しいかを確認し、上記公開された固定値Sおよび全ての識別番号を上記抽選結果を定める関数に代入することで識別番号ごとに算出された数値を、上記抽選サーバと同じ順にソートすることで数値列を作成し、当該数値列中の上記公開された当選に該当する順位の数値に対応する識別番号が、上記公開された当選に該当する識別番号と、等しいかを確認することを特徴とする抽選方法。 - K個の抽選サーバそれぞれが、抽選申込期間開始前に、固定値Sk、乱数rkを生成し、
抽選サーバが、抽選申込期間開始前に、当選に該当する数値列の順位と、全てのビットコミットメントBCk=BC(Sk、rk)とを各抽選申込者端末に公開し、
抽選申込者端末が、識別番号を抽選サーバに発信し、
上記抽選サーバが、抽選申込期間終了後に、全ての固定値Skを予め定められた関数G
に代入することで生成された固定値Sおよび上記識別番号を抽選結果を定める、擬似ランダム関数またはハッシュ関数よりなる関数に代入し、識別番号ごとに算出された数値を昇順または降順にソートすることで数値列を作成し、当該数値列中の上記当選に該当する順位の数値に対応する識別番号と、全ての固定値Skと、全ての乱数r kと、発信された全ての識別番号と、を上記各抽選申込者端末に公開し、
抽選申込者端末が、上記公開された固定値Skおよび上記乱数r kを用いて計算されたBC(Sk、rk)が、上記公開されたBC(Sk、rk)と等しいかを確認し、上記全ての固定値Skを上記関数Gに代入することで固定値Sを生成し、当該固定値Sおよび上記公開された全ての識別番号を上記抽選結果を定める関数に代入することで識別番号ごとに算出された数値を、上記抽選サーバと同じ順にソートすることで数値列を作成し、当該数値列中の上記公開された当選に該当する順位の数値に対応する識別番号が、上記公開された当選に該当する識別番号と、等しいかを確認することを特徴とする抽選方法。
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