JP4319485B2 - 電子機器収納用筐体 - Google Patents
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Description
前記下カバーの上端縁に,下カバーの閉状態で上カバーの裏面に重なる重合部を延設し,その重合部の全長に亘って,前記閉状態で上カバーの裏面に密着し,前記上端縁と平行な少なくとも2本の突条を並設した構成となっており,パッキン材等を用いなくとも簡単な構成でもって,下カバーと上カバーとの間の密閉は保たれ,雨水の浸入を防止できる構造であった。(例えば,特許文献1参照)
また,更に多様な電子機器を収納するために,更に大きな筐体を作成した場合,今以上に上記突条と上カバーの裏面との密着の精度が良くないと防水効果が得られないといった問題があった。
本発明は,こうした問題点を解決するためになされたものであり,その目的は,本体ケースの開口を覆う下カバーの枢着が容易にでき,しかも防水効果の高い電子機器収納用の筐体を提供することにある。
前面を開口させた箱状の本体ケースと,
上下に2分割されて少なくとも前記本体ケースの開口面を覆う上カバー及び下カバーと,
を備え,前記本体ケースの開口面とは反対側の裏面を屋外の支柱や壁面に取付けて使用される電子機器収納用筐体であって,
前記上カバーは,本体ケースに固着され,
前記下カバーは,当該下カバーの左右の側壁の上端縁近傍の内面側に突設されたピンを,前記上カバーの左右の側壁の下端部から下方へ突設された一対のヒンジ部に形成された貫通孔に挿通することで,前記上カバーに枢着されて,前記開口を開閉可能とされ,
前記下カバーの上端には,当該下カバーの閉状態で前記上カバーの裏面に重なる重合部が延設され,
前記重合部には,前記下カバーの上端と平行で,しかも前記下カバーが閉状態であるときに前記上カバーの裏面に密着する第1の突条及び第2の突条が,前記下カバーの上端側から順に形成され,
前記上カバーの下端には,当該上カバーの下端と平行で,しかも前記下カバーが閉状態であるときに前記重合部の前面側に密着する第3の突条及び第4の突条が,当該上カバーの下端側から順に形成されると共に,
前記各突条は,前記下カバーの閉状態において,前記第1の突条と第2の突条との間に前記第4の突条が配設され,第3の突条と第4の突条との間に前記第1の突条が配設されて,前記重合部側の突条と前記上カバー側の突条とが相互に重ならないように形成され,
前記第3の突条は,前記第1,第2,第4の突条より高く,前記重合部に形成された凹部と嵌合するように形成され,
前記重合部に形成された第1の突条と第2の突条との間隔は,前記上カバーに形成された第3の突条が嵌合する前記凹部の幅より広く,
前記第4の突条は,前記下カバーが閉状態であるとき,前記第1の突条に近接するように形成されていることを特徴とする。
また,上カバーの下端には,当該上カバーの下端と平行で,しかも下カバーが閉状態であるときに重合部の前面側に密着する第3の突条及び第4の突条が,当該上カバーの下端側から順に形成されている。
そして,下カバーが閉状態であるときには,第1の突条と第2の突条との間に第4の突条が配設され,第3の突条と第4の突条との間に第1の突条が配設される。
このため,本発明によれば,下カバーと上カバ−との間が,第1〜第4の突条によって二重防水構造となり,パッキン材等を用いることなく,簡単な構成で密閉を保ち,雨水の浸入を防止できる,防水機能の優れた電子機器収納用筐体を低コストで提供できる。
このため,下カバーが閉状態であるときには,第1の突条と第2の突条とが上カバーの裏面に密着し,第3の突条と第4の突条とが重合部に密着するだけでなく,第4の突条と第2の突条との間に隙間が形成されるようになり,万一,第3の突条,第1の突条を越えて雨水が浸入したとしても,雨水が筐体内部へ侵入するのを防止することができる。
図1は筐体の説明図である。図2は本体ケースと下カバーと上カバーの嵌合の順番を示す説明図である。図3は本体ケースの側面と下カバーの側面と上カバーのヒンジ部との詳細を示す説明図である。図4は本体ケースと下カバーと上カバーの枢着構造を示す説明図である。図5は本体ケースと下カバーと上カバーの枢着構造を示す説明図である。図6は図4におけるA−A線断面図である。
本体ケース20には,回路基板2と,金属製のシールドケースに回路基板を配設し,その一側面に周知の接栓4,4,4を組み付けた回路ユニット5とが夫々任意の手段でもって固着されており,支柱や壁面への取り付け部となる裏板には,各上下の側板21,左右の側板22より夫々水平に突出した延設部23を連続的に形成されている。
更に上カバー30には,上カバー30の上板30aの左右に連設された側壁32,32の内面側に形成された略L字型のヒンジ部50が,上記上カバー側壁32の長手方向に向けて,上カバー30の下端部から下方へ突設するように設けてある。更に,このヒンジ部内面側の相互の間隔は,上記本体ケース20の左右の側板22外側間の間隔よりやや大きくなるように配設されている。
このヒンジ部50は,上カバ−30と一体的に形成されており,その材質が合成樹脂製であることから,左右方向には弾性を有するような肉厚でもって形成されている。更に各ヒンジ部50の先端部には軸受部51となる貫通孔が形成されていると共に,当該軸受部51の中心点から任意の位置に第2ピン52を外側方向に向けて突設させてある。
また,両側壁42の上端側の重合部裏面には,その上隅部に内側方向に一段高く張り出した当付部40が形成されている。
正面板40aの内面側には,上縁端40bと平行であって,当該上縁端40bの近傍には補強片46が突設させてあり,下カバー40の補強をさせてある。これによって重合部の各突条の形状を安定的に一定とする。
各突条の嵌合は,第1の突条47と第2の突条48の間には,上カバ−30に突設させた第4の突条34が配設され,第3の突条33と第4の突条34の間には,下カバー40に突設させた第1の突条47が配設され,各突条が相互に順序良く配設されている。この時,第1の突条47と第2の突条48は下カバー40の正面板40aの水平高さより上カバー30の上板30aの厚み分低く設定し設けられていると共に,下カバーの上端縁40bと第1の突条47との間であって重合部41の正面側には,当該第1の突条47と連設して一段低くなった凹部40cが形成されている。
更に加えて,第1の突条47と第2の突条48との間に配設された第4の突条34は,上記第1の突条47寄りに近接させて配設させて,第4の突条34と第2の突条48との間に隙間Hが出来るように構成されている。
この状態を図6に示す。下カバー40の閉状態においては,重合部41を下カバー40より一段低く配設したことで,図6に示すように下ケース40の正面板40aと上カバ−30の上板30aは段差が出来ない。尚,図中の太線は上カバ−30と下カバー40との密着部分を示す。
また本体ケース20と上カバ−40との防水については,上カバー30を函状に形成したことから防水性は高く,延設部23と合わせて本体ケース20への雨水の浸入を完璧に防止できる。
更に下カバー40と本体ケース20の防水についても,両側壁42の薄肉部49と,本体ケースの左右の延設部23とを嵌合させる事によってシールされているから,雨水はそのシール部分より内部へ侵入することなく,延設部23や薄肉部49をつたってそのまま下方へ落下する。
尚,本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく,本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各部の構成を適宜に変更して実施することも可能である。
Claims (2)
- 前面を開口させた箱状の本体ケースと,
上下に2分割されて少なくとも前記本体ケースの開口面を覆う上カバー及び下カバーと,
を備え,前記本体ケースの開口面とは反対側の裏面を屋外の支柱や壁面に取付けて使用される電子機器収納用筐体であって,
前記上カバーは,本体ケースに固着され,
前記下カバーは,当該下カバーの左右の側壁の上端縁近傍の内面側に突設されたピンを,前記上カバーの左右の側壁の下端部から下方へ突設された一対のヒンジ部に形成された貫通孔に挿通することで,前記上カバーに枢着されて,前記開口を開閉可能とされ,
前記下カバーの上端には,当該下カバーの閉状態で前記上カバーの裏面に重なる重合部が延設され,
前記重合部には,前記下カバーの上端と平行で,しかも前記下カバーが閉状態であるときに前記上カバーの裏面に密着する第1の突条及び第2の突条が,前記下カバーの上端側から順に形成され,
前記上カバーの下端には,当該上カバーの下端と平行で,しかも前記下カバーが閉状態であるときに前記重合部の前面側に密着する第3の突条及び第4の突条が,当該上カバーの下端側から順に形成されると共に,
前記各突条は,前記下カバーの閉状態において,前記第1の突条と第2の突条との間に前記第4の突条が配設され,第3の突条と第4の突条との間に前記第1の突条が配設されて,前記重合部側の突条と前記上カバー側の突条とが相互に重ならないように形成され,
前記第3の突条は,前記第1,第2,第4の突条より高く,前記重合部に形成された凹部と嵌合するように形成され,
前記重合部に形成された第1の突条と第2の突条との間隔は,前記上カバーに形成された第3の突条が嵌合する前記凹部の幅より広く,
前記第4の突条は,前記下カバーが閉状態であるとき,前記第1の突条に近接するように形成されていることを特徴とする電子機器収納用筐体。 - 前記下カバーが閉状態であるとき,前記下カバーと前記上カバーの表面が略同じ高さになるように,前記重合部は前記下カバーの表面より一段低く設けたことを特徴とする請求項1に記載の電子機器収納用筐体。
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