JP4318699B2 - 食肉の搬送式凍結方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ホタテ貝柱、魚の切り身、畜肉等の食肉をコンベアにて搬送しながら冷風を噴射して連続冷却する衝突噴流式冷却技術に関し、特に食肉を均一に凍結することができ、高品質の凍結品を製造することができる食肉の搬送式凍結方法及び装置に関する。
一般に用いられている食肉の凍結方法として、特許文献1(特開2003−322452号公報)等に記載される液体冷媒(ブライン)を用いたブライン式フリーザや、特許文献2(特開2004−169960号公報)等に記載される衝突噴流式フリーザなどがある。ブライン式フリーザは、エチレングリコールやプロピレングリコール等のブラインを被冷凍物の上下からシャワー状に噴射することより食品の急速凍結を行うもので、短時間で比較的均一な冷凍を可能としている。しかしながら、ブライン式フリーザに用いられるブラインの中には人体に悪影響を及ぼす物質もあり、また、食品への付着や外部への漏出を防ぐためにブラインの管理が煩雑であるという問題がある。
一方、衝突噴流式フリーザは冷却空気を噴射して凍結させる方法であり、安全性が高く取り扱いが容易であるという利点を有する。特許文献2に記載される搬送式冷却装置は、食品をコンベヤ上に載置して搬送しながら冷却するようにし、コンベヤベルトの直上及び直下にスリットノズルを設置して、コンベヤベルト上に載置された食品を上下スリットノズルから噴出する冷風により食品を冷却する構成となっている。このように、食品の上下から冷風を噴射することにより、短時間で効率的に食品を冷却することを可能としている。また、特許文献3(特開2003−116505号公報)には、搬送される被凍結品の上方のみから冷風を供給する凍結装置も提案されている。
しかし、衝突噴流式フリーザで急速凍結するためには、風速を強くする必要があり、また極めて低温の冷風を用いるために、食肉の凍結状態にムラができたり、また身割れが生じたりして品質が低下することがわかっている。図10(b)に示されるように、ブライン式フリーザによる凍結状態では、未凍結部若しくは凍結線は凍結品の上部に存在するのに対し、(a)に示されるように衝突噴流式フリーザによる凍結状態では下部に存在する。これにより身割れが促進されるという問題がある。
ここで一例として、ホタテ貝柱の凍結技術について説明すると、一般に流通している冷凍ホタテ貝柱は玉冷と呼ばれ、長期的に保存が可能で且つ解凍後に様々な調理法を適用できるため広く用いられている技術である。玉冷の製造方法は、生のホタテ貝から貝殻、ウロ等を除去したホタテ貝柱を洗浄し、該ホタテ貝柱から身肉の崩れた貝柱や死んだ貝柱を選別除去した後に再度洗浄し、水切りした後にフリーザにて急速凍結して製造する。特許文献4(特開平3−254632号公報)には、冷凍帆立片貝の製造方法が提案されている。これは、一旦貝殻から切り離した剥身を洗浄、殺菌した後に片貝殻に載せて、液体窒素などの冷媒により瞬間凍結し、さらにこの剥身付き片貝殻をグレーズ処理した後に、−30℃以下の冷凍庫で4時間以上入れて完全凍結する方法である。このように、瞬間冷凍することにより剥身の鮮度を長期間にわたって保持することができる。
このような冷凍ホタテ貝柱の品質を決定する要因としては、色、身割れ、花咲き(霜付き)などの品質要因が挙げられる。良好な凍結状態で凍結した高品質のホタテ貝柱は、図11(a)に示されるように、その表面及び切断面が均一に白色化し、且つ身割れが生じていない。凍結状態が悪いと、図11(b)に示されるように表面があめ色になったり、(c)に示されるように表面に身割れが発生したり、(d)のように内部に未凍結部が残存したりする。従来の衝突噴流式フリーザによりホタテ貝柱を急速凍結すると、このような良好でない状態のホタテ貝柱が存在し、均一で良好な凍結状態を得ることが困難であった。
特開2003−322452号公報 特開2004−169960号公報 特開2003−116505号公報 特開平3−254632号公報
従って、本発明は上記従来の技術の問題点に鑑み、均一且つ効率良く食肉を凍結でき、さらに身割れが存在しない高品質の食肉凍結品、特に凍結ホタテ貝柱を製造することができる食肉の搬送式凍結方法及び装置を提供することを目的とする。
本発明はホタテ貝柱、マグロ、畜肉等の食肉において凍結実験を繰り返し行った結果、身割れの原因として、食肉の上面と下面の冷却比率が関係し、凍結品の色については食肉の下面風量と冷却温度が関係することを見出した。
従って、本発明は上記した課題を解決するために、冷却空間内にコンベヤベルトが延設され、該コンベヤベルト上に載置した食肉を搬送しながら、該冷却空間内に供給した冷風により食肉を凍結する食肉の搬送式凍結方法において、
前記コンベヤベルトの下面側に設けたノズルから冷風をベルト下面に接触させるとともに、ベルト上方の冷却空間に供給された冷風を撹拌手段により撹拌するようにし、
前記ベルト下面側に接触させる冷風の風量を、ベルト上面側に供給する冷風の風量より大としたことを特徴とする。
本発明によれば、従来の衝突噴流式フリーザと同等の投入エネルギーの範囲で、ホタテ貝柱の上下の風量バランスを上記したように変更するだけで、表面の色、緩慢凍結部の位置、表面の割れ、表面の霜などの商品価値に関わる要因をコントロールすることが可能である。また、周知のブライン式フリーザに比べて、従来の衝突噴流式フリーザは冷凍能力が劣っていたが、本発明の構成を採用することによりブライン式フリーザと同等程度の能力を備えることができ、冷凍品の品質を向上させることができる。さらに、従来のブライン式フリーザと同等の品質を得ることができる衝突噴流式フリーザとしたため、ブライン式フリーザに比べて環境面や洗浄面などで優位性を持たせることができる。
また、前記冷却空間内の温度が−38℃以下となるように冷風を供給することを特徴とする。
さらに、前記冷風の風量バランスは、ベルト下面側:ベルト上面側が9:1〜7:3となるようにしたことを特徴とする。
さらにまた、前記食肉が、ホタテ貝柱であることを特徴とする。
また、装置の発明として、冷風供給手段を備えた冷却空間内に食肉を搬送するコンベヤベルトが延設され、該コンベヤベルトはベルト面が熱伝達率の高い材質で形成されており、
前記コンベヤベルトの下面側にはベルト下面に向けて冷風を接触させるノズルが設けられるとともに、ベルト上方の冷却空間には供給された冷風を撹拌する撹拌手段が設けられ、
前記ベルト下面側に接触させる冷風の風量を、ベルト上面側に供給する冷風の風量より大としたことを特徴とする。
さらに、前記冷風供給手段は、前記冷却空間内の温度が−38℃以下となるように冷風を供給する構成としたことを特徴とする。
また、前記冷風供給手段により、冷風の風量バランスをベルト下面側:ベルト上面側が9:1〜7:3となるように設定したことを特徴とする。
さらに、前記冷風供給手段は、冷風生成部にて生成した冷風を前記ノズルに送給する送りダクトと、該ノズルから接触させた冷風が前記冷風生成部に循環する戻りダクトと備え、
前記送りダクトの側面にバイパス路を設けて、該バイパス路より所定風量の冷風がベルト上方空間に流入する構成としたことを特徴とする。
さらにまた、前記食肉が、ホタテ貝柱であることを特徴とする。
以前記載のごとく本発明によれば、食肉を均一に且つ効率的に凍結することができ、凍結後の食肉の色が良好となり、且つ身割れが防止でき高品質の食肉凍結品、特に凍結ホタテ貝柱を製造できる食肉の搬送式凍結方法及び装置を提供することができる。
また、衝突噴流式フリーザを用いているため、安全性が高く且つ取り扱いが容易であるとともに、従来のブライン式フリーザと同等若しくはそれ以下の投入エネルギーで、従来のブライン式フリーザと同等の冷凍能力を得ることができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は、本発明の実施例に係る搬送式凍結装置の側面図、図2は図1の搬送式凍結装置の平面図、図3は図1の搬送式凍結装置のX−X線断面図である。
本実施例では、凍結対象としてホタテ貝柱を例に挙げて説明するが、他にも、魚の切り身、カニ身等の魚介肉や牛・豚の内臓等の畜肉に適用可能である。
図1乃至図3に示されるように、本実施例の搬送式凍結装置1は、冷却空間を形成するケーシング2内に、ホタテ貝柱20を搬送するコンベヤベルト15が延設されている。コンベヤベルト15は、熱伝達率の高い材質で形成され、例えばスチールベルト等が好適に用いられる。ホタテ貝柱20は、コンベヤベルト15上に載置されて凍結装置1を通過する際に急速凍結され、凍結ホタテ貝柱20’として凍結装置1より排出される。例えば、凍結装置1の入口側では中心温度10℃程度のホタテ貝柱が供給され、凍結装置1の出口側では−20℃程度に凍結されて排出される。
ケーシング2の上部には冷風生成部3が設けられ、該冷風生成部3から下方に向けて送りダクト4が延設される。該送りダクト4内には、冷風生成部3にて生成した冷風を下方に送るファン5が設置されている。
送りダクト4の端部は、コンベヤベルト15の下方に設置された下方冷却空間6に接続されている。該下方冷却空間6には、コンベヤベルト15の下面に向けて上方に冷風を垂直噴出するスリットノズル7が配設されている。該スリットノズル7は、搬送コンベア15の搬送方向に所定間隔を隔てて複数配設される。
コンベヤベルト15の上方にはアジテーターファン10が設置されており、コンベヤベルト15の上方冷却空間11を撹拌するようになっている。
また、ケーシング2の側部には、戻りダクト13が配設されており、コンベヤベルト15の上方冷却空間11及び/又はスリットノズル7からコンベヤベルト15に吹き付けられた冷風を冷風生成部3に循環させるようになっている。
コンベヤベルト15により搬送されてくるホタテ貝柱20を、スリットノズル7によりコンベヤベルト15下面に冷風が噴出衝突(接触)して該ベルト15が冷却され、その熱伝達によりホタテ貝柱20の下面を急速冷却し、一方、上方冷却空間11はアジテーターファン10により撹拌され、ホタテ貝柱20の上面に冷風を供給してホタテ貝柱全体を冷却するようになっている。
さらに本実施例では、コンベヤベルト15の下面側に供給される風量が、上面側に供給される風量よりも大になるように設定している。
このとき、夫々に供給される冷風の風量バランスは、ベルト下面側:ベルト上面側が9:1〜7:3であることが好ましく、さらに好適には、ベルト下面側:ベルト上面側が9:1程度とする。
また、ケーシング2内の温度が−38℃以下とすることが好ましい。これにより、均一で良好な凍結が可能となり、白色化して身割れのない高品質の凍結ホタテ貝柱を製造することができる。
さらに、風量調整手段として、図3に示すように、送りダクト4の上方、即ちコンベヤベルト15の上方冷却空間11に通じるバイパス路を設けるとよい。これは、例えば該上方冷却空間11に面する送りダクト壁をパンチングメタル14等の孔部を有する材料で形成することにより達成できる。
これにより、パンチングメタル14を通って冷風の一部が分岐し、上方冷却空間11に流入するためホタテ貝柱の上面の風量を確保できる。
上記した構成を有する搬送式凍結装置1における凍結能力を検証するために、試験機による実証実験を行った。図4は各試験片における条件因子を示す表、図5は各試験片の条件因子に対するRGBの測定値を示す表、図6は条件因子のRGBへの寄与率を示す表、図7は各試験片の下面からの凍結線の位置を表すグラフ、図8は下風速と冷風温度に対する凍結ホタテ貝柱の表面色の状態を示す図、図9は上風速と冷風温度に対する凍結ホタテ貝柱の表面色の状態を示す図である。
凍結ホタテ貝柱の評価項目としては、表面の色、身割れ、緩慢凍結、花咲き(霜付き)などが挙げられるが、本実験では表面色と身割れについて検証する。
尚、身割れは目視により確認することとしたが、表面色については目視による定量的な判断が困難であるため、後述する色差計を用いた評価方法により評価する。
まず、表面色において、庫内温度、上風速、下風速、全風量等の各条件因子が表面色に与える影響を検証した。
表面色を測定する方法は、色差計を用いて凍結ホタテ貝柱の表面色を計測し、L*a*b、XYZなどの色差計データとして数値化し、この色差計データをRGB表色系に変換する方法であり、これにより肉眼で見た色に近い表現色にて定量的に表面色を評価することができる。尚、マンセル式カラー見本によっても表面色の数値化を行ったが精度良く判定するのが困難なため、このような色差計を用いた計測法とした。
この表面色の評価方法では、緩慢凍結の場合、表面に透明な氷が形成されるため色差計で測定すると氷の層で色差計から発せられる測定用の光が吸収或いは散乱し、実際の色データよりも暗い色として計測される。一方、急速冷却の場合、表面の氷の結晶が小さいため測定光は反射し、白みのある色として検出される。従って、凍結品の状態、特に急速凍結の良し悪しの指標となりうることから、有効な客観的評価として用いることができる。
試験片は生ホタテ貝柱と、未凍結位置の傾向確認にかかる試験片としてコンニャクを貝柱のように円筒にくり抜いたダミーを採用した。本試験機に生ホタテ貝柱とダミーを並列に並べ、実験計画法のL9の割付に従って、試験機の運転条件「庫内温度」「上風速」「下風速」「風量≒ベルトスピード」として9条件で実験を行った。図4が、実験計画法に沿って条件因子と水準について割り振った表である。
表面色の実験評価については、色差計(Lab表色法)により凍結ホタテ貝柱の表面色の数値化を行い、これにより得られたa*b*L*の値をRGB表色系の数値に変換し、「庫内温度」「上風速」「下風速」「ベルトスピード≒風量」のパラメータと「R」「G」「B」の値に対する寄与率を求めた。
その結果、図5に示す表が得られた。尚、各条件因子の水準は等間隔で振ることが望ましいが、本実験では試験機の構成上、近似値を用いて測定を行った。図5の実験結果から、図6の各因子の寄与率が得られた。これによれば、凍結ホタテ貝柱の色の向上(白さ)については上風速、下風速、庫内温度が寄与していることが確認された。従って、上風速、下風速、庫内温度を調整することで、表面色が白く凍結状態が良好な凍結ホタテ貝柱を製造できることがわかる。
また、身割れの実験評価については、割れを生じた凍結ホタテ貝柱を観察すると、割れは貝柱上部(反ベルト接触面側)が開いた、明らかにクラックとは違う割れた様子或いは開いた様子であることがわかる。
ホタテ貝柱の筋肉繊維は縦方向に方向性を有することから、周囲から急速に凍結を行う場合、この繊維方向に対して凍結膨張力を開放しないと開いた様子となる。
本実施例のようにベルトコンベヤによる搬送式凍結を行う場合、ホタテ貝柱はベルト上面に整列され、筋肉繊維は上下方向に配置される。ベルト下面からも凍結が進むため、上面から急速に凍結が行われた場合、下面に凍結膨張力を逃がすことが出来ずに貝柱上部が開いた様子になってしまう。図10(a)に示すように、衝突噴流式フリーザを用いて凍結した場合、未凍結部若しくは凍結線が下方に位置する。これは上方側の凍結が速いことを意味する。これにより上方側へ凍結膨張力を逃がすことができないとともに、ベルトと接触する側へも凍結膨張力を逃がすことができないため、身割れが発生しやすくなるものである。
このため、割れに対してはホタテ貝柱上面に割れを生じさせない凍結力を供給することが必要になり、凍結力=「庫内温度」「上風速」「下風速」「ベルトスピード≒風量」のパラメータにより急速かつ上面へ凍結膨張を開放する手法が必要と思われ、この傾向を求めた。
その結果、図7に示されるグラフが得られ、試験片9の通り、下面凍結を促進する場合は上面凍結を極めて緩めることにより凍結膨張が上面に進行する傾向が確認された。
また、上記した表面色及び身割れの実験評価より、さらに凍結試験を行った結果が、図8及び図9である。尚、色差計データのRGB変換後において、良好な凍結状態で均一に白色化したホタテ貝柱は、RGB値が明るく表現されることが判明したため、最も白く見えるホタテのRGB値(230,205,185)、総合RGB値620を表面色の目標値とする。
これにより上面、下面の凍結方法に対する「色と割れ」の傾向は以下にまとめられる。
以上の実験評価により、下面側風速が凍結品の下面の色に影響しており、上面側風速が上面の色、割れに影響していることがわかる。また、温度曲線と玉冷の色を関連付けると、玉冷の潜熱帯を通過する時間が早いときに、明るい≒白い傾向がある。
従って、割れの発生しない、白色に仕上がる凍結方法は、冷風温度−38℃以下、下面凍結風速20m/s衝突噴流式)、上面凍結風速5m/s(攪拌式)、凍結時間12分/貝柱重量20〜30gの条件が好ましいことが判明した。ゆえに、本実施例のごとく、ベルト下面側の冷風の風量を上面側の風量より大とし、好適にはケーシング2内温度を−38℃以下に保つことにより、表面色が良好で且つ割れのない高品質の凍結品を製造することができることが明らかとなった。
このように、本実施例によれば、従来の衝突噴流式ベルトフリーザーに対して、投入エネルギーが同等もしくはそれ以下で、上面側風量と下面側風量の分配を変更することにより、割れがなく、表面色が良好な凍結状態を形成することが可能となり、高品質の食肉凍結品を製造できるものである。
本発明の実施例に係る搬送式凍結装置の側面図である。 図1の搬送式凍結装置の平面図である。 図1の搬送式凍結装置のX−X線断面図である。 各試験片における条件因子を示す表である。 各試験片の条件因子に対するRGBの測定値を示す表である。 条件因子のRGBへの寄与率を示す表である。 各試験片の下面からの凍結線の位置を表すグラフである。 下風速と冷風温度に対する凍結ホタテ貝柱の表面色の状態を示す図である。 上風速と冷風温度に対する凍結ホタテ貝柱の表面色の状態を示す図である。 未凍結部若しくは凍結線の位置を夫々示し、(a)は従来の衝突噴流式フリーザによる凍結状態、(b)は従来のブライン式フリーザによる凍結状態を示す。 凍結ホタテ貝柱の写真を示し、(a)は良好な凍結状態、(b)は表面色があめ色の状態、(c)は身割れが生じた状態、(d)は内部に未凍結部が存在する状態を夫々表す。
符号の説明
1 搬送式凍結装置
2 ケーシング
3 冷風生成部
4 送りダクト
5 ファン
6 下方冷却空間
7 スリットノズル
10 アジテーターファン
11 上方冷却空間
14 パンチングメタル
15 コンベヤベルト
20 ホタテ貝柱

Claims (9)

  1. 冷却空間内にコンベヤベルトが延設され、該コンベヤベルト上に載置した食肉を搬送しながら、該冷却空間内に供給した冷風により食肉を凍結する食肉の搬送式凍結方法において、
    前記コンベヤベルトの下面側に設けたノズルから冷風をベルト下面に噴射又は散布(以下、接触という)するとともに、ベルト上方の冷却空間に供給された冷風を撹拌手段により撹拌するようにし、
    前記ベルト下面側に接触させる冷風の風量を、ベルト上面側に供給する冷風の風量より大としたことを特徴とする食肉の搬送式凍結方法。
  2. 前記冷却空間内の温度が−38℃以下となるように冷風を供給することを特徴とする請求項1記載の食肉の搬送式凍結方法。
  3. 前記冷風の風量バランスは、ベルト下面側:ベルト上面側が9:1〜7:3となるようにしたことを特徴とする請求項1記載の食肉の搬送式凍結方法。
  4. 前記食肉が、ホタテ貝柱であることを特徴とする請求項1乃至の何れかに記載の食肉の搬送式凍結方法。
  5. 冷風供給手段を備えた冷却空間内に食肉を搬送するコンベヤベルトが延設され、該コンベヤベルトはベルト面が熱伝達率の高い材質で形成されており、
    前記コンベヤベルトの下面側にはベルト下面に向けて冷風を接触させるノズルが設けられるとともに、ベルト上方の冷却空間には供給された冷風を撹拌する撹拌手段が設けられ、
    前記ベルト下面側に接触させる冷風の風量を、ベルト上面側に供給する冷風の風量より大としたことを特徴とする食肉の搬送式凍結装置。
  6. 前記冷風供給手段は、前記冷却空間内の温度が−38℃以下となるように冷風を供給する構成としたことを特徴とする請求項5記載の食肉の搬送式凍結装置。
  7. 前記冷風供給手段により、冷風の風量バランスをベルト下面側:ベルト上面側が9:1〜7:3となるように設定したことを特徴とする請求項5記載の食肉の搬送式凍結装置。
  8. 前記冷風供給手段は、冷風生成部にて生成した冷風を前記ノズルに送給する送りダクトと、該ノズルから接触させた冷風が前記冷風生成部に循環する戻りダクトと備え、
    前記送りダクトの側面にバイパス路を設けて、該バイパス路より所定風量の冷風がベルト上方空間に流入する構成としたことを特徴とする請求項5記載の食肉の搬送式凍結装置。
  9. 前記食肉が、ホタテ貝柱であることを特徴とする請求項5乃至8の何れかに記載の食肉の搬送式凍結装置。

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