JP4318357B2 - Non-contact data carrier sheet and manufacturing method thereof - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非接触データキャリアシートおよびその製造方法に関する。特に、使用後の処理が容易であり、薄くて生産コストの低い非接触データキャリアシートおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
非接触データキャリアは、今日様々な場面での使用が考えられており、その需要に応じて製造工程の簡略化、製造費の削減、および薄形化が望まれている。さらには使用後の非接触データキャリアの処理の容易さまたはリサイクルの容易さが求められている。
【0003】
磁気カード、接触型のICカード、および非接触データキャリアをはじめとする各種情報記録カードは、塩化ビニル、ポリエステル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、および酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体などのプラスチック材料を基板として作成される。
【0004】
従来の非接触データキャリアの製造は、プラスチック材料よりなる基板に回路を形成し、ICチップを搭載し、接着剤を介してラミネートフィルムを用いて封止する方法を採用していた。
【0005】
しかし、このようなプラスチック材料を用いたカードは、その製造工程に切削処理加工、封止加工、および接着加工などを必要とし、製造が複雑化して低価格化は困難であった。また、薄形のカードを提供することも困難であった。
【0006】
そこで、このような問題を解決するために特開平11−48661号公報に、製造工程の簡略化、製造費の削減、および薄形化を達成するための非接触データキャリアの製造方法が記載されている。この公報に記載の製造方法は、まずICチップと、非接触通信手段つまりアンテナコイルと、リードフレームとを含む回路モジュールを製造する。そしてこの回路モジュールの両面を接着剤層を設けた第1のラミネートフィルムによって封止し、さらにその両面を接着剤を設けた第2のラミネートフィルムで封止することによって非接触ICカードを製造している。この非接触ICカードは、薄形で製造が容易でしかも印刷性に優れた非接触ICカードであるといわれている。ここで、第1のラミネートフィルムおよび第2のラミネートフィルムは、任意のプラスチックフィルムを用いることができるとしている。
【0007】
しかし、上述した方法では、基板を用いていないとはいえラミネートフィルムとしてプラスチック材料を用いており、また回路モジュールをラミネートする際に、接着剤を必要としている。また、二重にラミネートフィルムを用いているため工程も複雑であり、コストもかかることになる。
【0008】
さらに、非接触データキャリアカードは使用後、不正使用を防止するため回路部分を完全に破壊するか、焼却処分するかをしなければならない。しかしながらプラスチック材料を用いたカード材料は回路を破壊するために何らかの切断機を必要とし、焼却処分しようとすると焼却時に有害なガスを発生してしまう問題が生じる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、使用後の処理が容易またはリサイクルが容易であり、さらには低コストでより容易に製造される薄形化非接触データキャリアおよびその製造方法が求められている。従来では金属、熱硬化性樹脂、および熱可塑性樹脂など種々の材料より製造されるカードを各材料に分離分別することが不可能または困難であったものを、本発明は使用後に水で簡単に回路を破壊することが可能で、しかも各材料に分離分別が容易である非接触データキャリアシートおよびその製造方法を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述したような問題を解決するために、本発明の非接触データキャリアシートは、表面に導電性材料により構成される回路を有する水溶性フィルムと、該水溶性フィルムの両面に設けられた被覆層とを具えている。
【0011】
上述した被覆層は、紙、不織布、および織布よりなる群から選択されることが好ましい。
【0012】
また、好ましい水溶性フィルムは、ポリビニルアルコールより形成され、さらにこのポリビニルアルコールは、重合度が100〜6000であり、けん化度が70%以上であることが好ましい。
【0013】
また、本発明の非接触データキャリアシートの製造方法は、
水溶性フィルムの表面に導電性材料を用いて回路を形成する工程と、
表面に回路を形成した水溶性フィルムの両面に被覆層を設ける工程と、
を具える。
【0014】
また、前述の被覆層を設ける工程は、湿潤状態の被覆層を回路を形成した水溶性フィルムの両面に積層し、乾燥することからなることが好ましい。
【0015】
被覆層は紙、不織布、および織布よりなる群から選択されることが好ましい。
【0016】
以下、本発明についてより詳細に説明する。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の非接触データキャリアシートの例を図1(a)および図1(b)に示す。図1(a)に示すように非接触データキャリアシートは、水溶性フィルム1の上に回路2が形成された非接触データキャリア回路を、被覆層3で両面からラミネートした構造を有している。
【0018】
また、別の非接触データキャリアシートの例は、図1(b)に示すように、水溶性フィルム1の上に回路2が形成され、さらにICチップ4を所定位置に搭載した非接触データキャリア回路を被覆層3で両面からラミネートした構造を有する。
【0019】
ここで、本発明に用いられる水溶性フィルム1は、水溶性樹脂から形成されている。この水溶性樹脂としては、限定するわけではないが具体的には、アルギン酸ソーダなどの海藻;ブルランおよびデキストランなどの発酵粘質物;可溶性デンプン、カルボキシデンプン、ブリティッシュゴム、ジアルデヒドデンプン、デキストリン、およびカチオンデンプンなどのデンプン質;ビスコース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、およびヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース;ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリビニルピロリドン、水溶性アルキッド、ポリビニルエーテル、ポリマレイン酸共重合体、およびポリスチレンイミンなどの合成高分子;ならびにポリリン酸ソーダおよび水ガラスなどの無機高分子などを挙げることができる。
【0020】
このなかでも、フィルム形成能および製膜性に優れており、機械的性質などのフィルム特性が良好であり、製袋や印刷などの二次加工適性が良好であるものが好ましい。フィルム形成能を持つものとしては、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、デンプン(特に高アミローズ型)、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ブルラン、キサンタンガム、アルギン酸ソーダ、アクリル酸誘導体、およびアクリル酸アミド誘導体が挙げられ、本発明に用いるのにはこれらの水溶性樹脂が好ましい。製膜性、回路形成に対する印刷適性、電気抵抗の変化がないなどの点からポリビニルアルコールが特に好ましい水溶性樹脂である。
【0021】
また、これらの水溶性樹脂は、重合度が100〜6000、好ましくは300〜4000である。重合度が100未満であると作成したフィルムの強度が不足し、回路の形成時にフィルムが裂けてしまうこともある。また、重合度が6000より大きいと水溶性が低下し、非接触データキャリアシートを各材料に分離分別することが困難になる。
【0022】
さらに水溶性樹脂がポリビニルアルコールの場合、そのけん化度は70%以上、好ましくは80〜99%である。けん化度が70%未満では水溶性に劣り、非接触データキャリアシートを各材料に分離分別することが困難になる。
【0023】
この水溶性樹脂より形成される水溶性フィルム1の厚さは、用いる水溶性樹脂により異なるが、典型的には10〜1000μm、好ましくは15〜100μmである。この厚さが10μmより薄いとフィルムの強度が不足し、回路形成時に裂けることがある。
【0024】
被覆層3としては、紙;レーヨン、ポリエステル、ポリオレフィン、およびナイロンなどからなる不織布や織布;ポリエチレンテレフタレートフィルム、エチレン酢酸ビニル共重合体フィルム、およびポリエチレンフィルムなどのプラスチックフィルム;ならびに発泡プラスチックなどが挙げられるが、これらに限定するものではない。これらの被覆層3は、非接触データキャリアシートを各材料に分離分別する処理を容易にするために、離解液、特に水の浸透性が良好な紙、不織布、および織布であることが好ましく、その中でも紙が好ましい。このような被覆層を用いることによって離解液が非接触データキャリアの端部からだけでなく、容易に被覆層を通過するので、非接触データキャリアシートを各材料に分離分別する処理が容易になる。
【0025】
また、被覆層3の厚さは用いる被覆層材料および使用目的に対応させて変えることができるが、好ましくは20〜2000μmである。
【0026】
次に、本発明の非接触データキャリアシートの製造方法を説明する。
【0027】
先ず、水溶性フィルムの表面に導電性材料を用いて回路を形成する。回路形成方法としては従来用いられている導電性インキによる印刷方法、アルミニウム箔および銅箔などの金属箔の型抜き、蒸着処理法などが挙げられる。
【0028】
得られた回路に、必要に応じて所定位置にICチップを搭載させて非接触データキャリア回路を形成してもよい。
【0029】
次いで、この回路が形成された水溶性フィルムの両面に被覆層3を設ける。フィルム状の被覆層3を用いた場合、水溶性フィルム1の両面に被覆層3を積層してから室温〜約300℃の温度、および1kPa〜10MPaの圧力で約1秒〜約1時間にわたって加圧する。
【0030】
前述の湿潤状態の被覆層3を用いた場合、水溶性フィルム1の両面に被覆層3を積層してから、50〜200℃の温度で約1分〜約1時間にわたって乾燥させる。
【0031】
ここで、湿潤状態とは、例えば被覆層として紙を用いる場合は、抄紙工程中、あるいは抄紙された紙に水を付与した状態であり、パルプ100重量部に対して水が5〜500重量部、好ましくは10〜100重量部含まれている状態をいう。
【0032】
湿潤状態の被覆層3を用いると、非接触データキャリア回路を形成したフィルム1の両面に被覆層3を積層した後、水溶性フィルムが溶解し、水溶性フィルムが被覆層との界面で被覆層に含浸される。このようにすることにより、水溶性フィルムと被覆層との密着性が高められ、接着剤などを用いる必要もなくなる。
【0033】
また、被覆層3を積層する際に図2に示すように、所定の回路2を形成した水溶性フィルム5を移動させながら、その上下に被覆層6および7を連続的に積層することができる。この連続方法を用いると、被覆層3を製造しながらより少ない工程で非接触データキャリアシートを製造することができる。
【0034】
さらに、本発明で得られる非接触データキャリアシートは、その使用後、水により水溶性フィルムが溶解し、各材料が分離分別される。
【0035】
従来の非接触データキャリアシートは基板としてプラスチック材料を用いており、各材料に分離することが不可能または困難であった。しかし、本発明にもとづく非接触データキャリアシートは、基板に代えて水溶性フィルムを用いることによって、容易に離解を可能にし、リサイクルも可能なものとなった。さらに、製造工程の簡略化、および生産コストの低下、そして非接触データキャリアシートの薄形化も達成することができた。
【0036】
以下に実施例を用いて本発明を説明するが、本発明は実施例に制限されるわけではない。
【0037】
【実施例】
[実施例1]
水溶性フィルムとして縦6cm、横9cm、厚さ15μmのヒドロキシプロピルセルロースフィルム(重合度500)に、厚さ50μmのアルミニウム箔で作成した回路パターンを、ポリエステル接着剤により貼合した。次いで、所定の位置にフィリップス社製マイフェアICチップを異方導電性フィルムによって接合し、非接触データキャリア回路とした。
【0038】
次に、被覆層として厚さ500μmのエチレン酢酸ビニル共重合体フィルム2枚の間に、得られた非接触データキャリア回路を挟み、120℃において1MPaの圧力で、10分間にわたって加圧し、非接触データキャリアシートを得た。
【0039】
得られた非接触データキャリアシートをフィリップス社製のマイフェア専用リーダーで動作確認を行ったところデータの読み書きが可能であった。
【0040】
また、得られた非接触データキャリアシート10枚を10リットルの水に入れ、48時間にわたって撹拌を行った。撹拌終了後、非接触データキャリアシートを観察したところ、エチレン酢酸ビニル共重合体フィルムと、アルミニウム箔と、ICチップとに分離した。
【0041】
[実施例2]
水溶性フィルムとして縦6cm、横9cm、厚さ15μmのポリアクリル酸フィルム(重合度1000)に、厚さ38μmの銅箔で作成した回路パターンを、ポリエステル接着剤により貼合した。次いで、所定の位置にフィリップス社製マイフェアICチップを異方導電性フィルムによって接合し、非接触データキャリア回路とした。
【0042】
次に、被覆層として秤量30g/cm2のポリプロピレン不織布2枚の間に、得られた非接触データキャリア回路を挟み、120℃において1MPaの圧力で、10分間にわたって加圧し、非接触データキャリアシートを得た。
【0043】
このようにして得られた非接触データキャリアシートをフィリップス社製のマイフェア専用リーダーで動作確認を行ったところデータの読み書きが可能であった。
【0044】
また、得られた非接触データキャリアシート10枚を10リットルの水に入れ、2時間にわたって撹拌を行った。撹拌終了後、非接触データキャリアシートを観察したところ、不織布と、銅箔と、ICチップとに分離した。
【0045】
[実施例3]
水溶性フィルムとして縦6cm、横9cm、厚さ15μmのポリビニルアルコールフィルム(重合度500、けん化度98%)に、太さ0.2mmのウレタン被覆導線で作成した回路パターンを貼り合わせた。次いで、該フィルムの所定の場所にフィリップス社製マイフェアICチップを異方導電性フィルムを用いて接合し、非接触データキャリア回路とした。
【0046】
NBKP(針葉樹さらしクラフトパルプ)とLBKP(広葉樹さらしクラフトパルプ)とが20:80で混合した木材パルプ100重量部に対し、ロジンサイズ剤0.5重量部、硫酸バンド2重量部および水を添加した紙料液を調整した。
【0047】
この紙料液の木材パルプ100重量部に対し、水が60重量部となるまで100メッシュのステンレス金網上で搾水処理をし、被覆としての厚さ50μmの含水紙を作成した。次に、この2枚の含水紙の間に前記非接触データキャリア回路を挿入し、ゴムローラで加圧・搾水した後、130℃で10分間加熱乾燥をし、非接触データキャリアシートを得た。
【0048】
得られた非接触データキャリアシートをフィリップス社製のマイフェア専用リーダーで動作確認を行ったところデータの読み書きが可能であった。
【0049】
また、得られた非接触データキャリアシート10枚を10リットルの水に入れ、30分間撹拌を行った。撹拌終了後、非接触データキャリアシートを観察したところ、パルプと、ウレタン被覆銅線と、ICチップとに分離した。
【0050】
[実施例4]
水溶性フィルムとして縦6cm、横9cm、厚さ15μmのポリビニルアルコールフィルム(重合度3500、けん化度80%)上に、コイルとして機能する回路パターンを銀を主成分とするポリエステル系導電インキで印刷した。次いで、該フィルムの所定位置にフィリップス社製マイフェアICチップを異方導電性フィルムを用いて接合し、非接触データキャリア回路とした。
【0051】
木材パルプ(NBKP/LBKP=20/80)100重量部に対しロジンサイズ剤0.5重量部、硫酸バンド2重量部を混合して紙料液を調整し、長網型抄紙機を用いて、秤量40g/m2の紙を製造した。
【0052】
この紙の表面に約40g/m2の水を吹き付け被覆層とし、上記非接触データキャリア回路に被覆させ、非接触データキャリアシートを得た。
【0053】
得られた非接触データキャリアシートをフィリップス社製のマイフェア専用リーダーで動作確認を行ったところデータの読み書きが可能であった。
【0054】
また、得られた非接触データキャリアシート10枚を10リットルの水に入れ、30分間にわたって撹拌を行った。撹拌終了後、非接触データキャリアシートを観察したところ、パルプと、導電性インキ粒子と、ICチップとに分離した。
【0055】
【発明の効果】
本発明における非接触データキャリアシートは、回路の基板として水溶性フィルムを用いたことによって容易に水による分解が可能となり、使用後の処理が簡単にでき、リサイクルも可能である。さらに、製造工程もより容易になり、安価で大量生産可能な非接触データキャリアシートが入手可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)および(b)は、本発明にもとづく非接触データキャリアシートの構造の断面略図である。
【図2】本発明にもとづく非接触データキャリアシートの連続製造方法を示す略図である。
【符号の説明】
1 水溶性フィルム
2 回路
3 被覆層
4 ICチップ
5 非接触データキャリア回路を形成した水溶性フィルム
6、7 被覆層
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a non-contact data carrier sheet and a manufacturing method thereof. In particular, the present invention relates to a non-contact data carrier sheet that is easy to process after use, is thin, and has low production costs, and a method for manufacturing the same.
[0002]
[Prior art]
The contactless data carrier is considered to be used in various scenes today, and it is desired to simplify the manufacturing process, reduce the manufacturing cost, and reduce the thickness according to the demand. Further, there is a demand for easy handling or recycling of non-contact data carriers after use.
[0003]
Various information recording cards including magnetic cards, contact-type IC cards, and non-contact data carriers are made of plastic materials such as vinyl chloride, polyester, ethylene-vinyl acetate copolymer, and vinyl acetate-vinyl chloride copolymer. Is made as a substrate.
[0004]
Conventional non-contact data carriers are manufactured by forming a circuit on a substrate made of a plastic material, mounting an IC chip, and sealing with a laminate film through an adhesive.
[0005]
However, a card using such a plastic material requires a cutting process, a sealing process, an adhesive process, and the like in the manufacturing process, and the manufacturing is complicated and it is difficult to reduce the cost. It has also been difficult to provide thin cards.
[0006]
In order to solve such problems, Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-48661 describes a method of manufacturing a non-contact data carrier for achieving a simplified manufacturing process, a reduction in manufacturing cost, and a reduction in thickness. ing. The manufacturing method described in this publication first manufactures a circuit module including an IC chip, non-contact communication means, that is, an antenna coil, and a lead frame. A non-contact IC card is manufactured by sealing both sides of the circuit module with a first laminate film provided with an adhesive layer, and further sealing both sides with a second laminate film provided with an adhesive. ing. This non-contact IC card is said to be a non-contact IC card that is thin, easy to manufacture and excellent in printability. Here, any plastic film can be used for the first laminate film and the second laminate film.
[0007]
However, in the above-described method, a plastic material is used as a laminate film even though a substrate is not used, and an adhesive is required when laminating a circuit module. Further, since the laminate film is used twice, the process is complicated and the cost is increased.
[0008]
Furthermore, after use, the contactless data carrier card must be completely destroyed or incinerated to prevent unauthorized use. However, a card material using a plastic material requires some kind of cutting machine to break the circuit, and when trying to incinerate, there is a problem that harmful gas is generated at the time of incineration.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
Therefore, there is a need for a thin contactless data carrier that can be easily processed or recycled after use, and that can be manufactured more easily at a lower cost, and a method for manufacturing the same. In the past, it was impossible or difficult to separate and separate cards manufactured from various materials such as metals, thermosetting resins, and thermoplastic resins. It is an object of the present invention to provide a non-contact data carrier sheet that can break a circuit and that can be easily separated and separated into each material, and a method of manufacturing the same.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the problems as described above, the non-contact data carrier sheet of the present invention includes a water-soluble film having a circuit composed of a conductive material on the surface, and a coating layer provided on both surfaces of the water-soluble film. And has.
[0011]
The coating layer described above is preferably selected from the group consisting of paper, nonwoven fabric, and woven fabric.
[0012]
Moreover, a preferable water-soluble film is formed from polyvinyl alcohol, and this polyvinyl alcohol has a degree of polymerization of 100 to 6000 and a degree of saponification of preferably 70% or more.
[0013]
In addition, the method for producing the non-contact data carrier sheet of the present invention includes:
Forming a circuit using a conductive material on the surface of the water-soluble film;
Providing a coating layer on both sides of a water-soluble film having a circuit formed on the surface;
With
[0014]
Moreover, it is preferable that the process of providing the above-mentioned coating layer consists of laminating | stacking the coating layer of a wet state on both surfaces of the water-soluble film in which the circuit was formed, and drying.
[0015]
The covering layer is preferably selected from the group consisting of paper, non-woven fabric, and woven fabric.
[0016]
Hereinafter, the present invention will be described in more detail.
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
An example of the non-contact data carrier sheet of the present invention is shown in FIGS. 1 (a) and 1 (b). As shown in FIG. 1A, the non-contact data carrier sheet has a structure in which a non-contact data carrier circuit in which a circuit 2 is formed on a water-soluble film 1 is laminated with a coating layer 3 from both sides. .
[0018]
Another example of the non-contact data carrier sheet is a non-contact data carrier in which a circuit 2 is formed on a water-soluble film 1 and an IC chip 4 is mounted at a predetermined position as shown in FIG. The circuit has a structure in which a coating layer 3 is laminated on both sides.
[0019]
Here, the water-soluble film 1 used in the present invention is formed from a water-soluble resin. Specific examples of the water-soluble resin include, but are not limited to, seaweed such as sodium alginate; fermentation mucilage such as bullulan and dextran; soluble starch, carboxy starch, British gum, dialdehyde starch, dextrin, and cation. Starches such as starch; celluloses such as viscose, methylcellulose, ethylcellulose, carboxymethylcellulose, hydroxyethylcellulose, and hydroxypropylcellulose; polyvinyl alcohol, polyethylene glycol, polypropylene glycol, polyethylene oxide, polyacrylamide, polyacrylic acid, polyvinylpyrrolidone, water-soluble Such as functional alkyd, polyvinyl ether, polymaleic acid copolymer, and polystyrene imine And the like inorganic polymer such as well as polyphosphoric acid soda and water glass; polymer.
[0020]
Among these, those having excellent film forming ability and film forming property, good film properties such as mechanical properties, and good suitability for secondary processing such as bag making and printing are preferable. Those having film-forming ability include polyvinyl alcohol, polyethylene oxide, starch (especially high amylose type), hydroxyethyl cellulose, carboxymethyl cellulose, methyl cellulose, hydroxypropyl cellulose, bullan, xanthan gum, sodium alginate, acrylic acid derivatives, and acrylic amides These water-soluble resins are preferred for use in the present invention. Polyvinyl alcohol is a particularly preferred water-soluble resin from the viewpoints of film-forming properties, printability for circuit formation, and no change in electrical resistance.
[0021]
These water-soluble resins have a degree of polymerization of 100 to 6000, preferably 300 to 4000. When the degree of polymerization is less than 100, the strength of the prepared film is insufficient, and the film may be torn during circuit formation. On the other hand, if the degree of polymerization is greater than 6000, the water solubility decreases, making it difficult to separate and separate the non-contact data carrier sheet into each material.
[0022]
Further, when the water-soluble resin is polyvinyl alcohol, the saponification degree is 70% or more, preferably 80 to 99%. If the saponification degree is less than 70%, the water solubility is poor, and it becomes difficult to separate and separate the non-contact data carrier sheet into each material.
[0023]
Although the thickness of the water-soluble film 1 formed from this water-soluble resin varies depending on the water-soluble resin used, it is typically 10 to 1000 μm, preferably 15 to 100 μm. If this thickness is less than 10 μm, the strength of the film is insufficient and the film may be torn during circuit formation.
[0024]
Examples of the coating layer 3 include paper; non-woven fabrics and woven fabrics made of rayon, polyester, polyolefin, nylon, and the like; plastic films such as polyethylene terephthalate film, ethylene vinyl acetate copolymer film, and polyethylene film; However, it is not limited to these. These coating layers 3 are preferably paper, non-woven fabric, and woven fabric with good dispersibility, particularly water permeability, in order to facilitate the process of separating and separating the non-contact data carrier sheet into each material. Of these, paper is preferable. By using such a coating layer, the disaggregation liquid easily passes through the coating layer not only from the end portion of the non-contact data carrier, so that the process of separating and separating the non-contact data carrier sheet into each material becomes easy. .
[0025]
The thickness of the coating layer 3 can be changed according to the coating layer material to be used and the purpose of use, but is preferably 20 to 2000 μm.
[0026]
Next, the manufacturing method of the non-contact data carrier sheet of this invention is demonstrated.
[0027]
First, a circuit is formed using a conductive material on the surface of a water-soluble film. Examples of the circuit forming method include conventionally used printing methods using conductive ink, die cutting of metal foils such as aluminum foil and copper foil, and vapor deposition treatment methods.
[0028]
A non-contact data carrier circuit may be formed by mounting an IC chip at a predetermined position on the obtained circuit as necessary.
[0029]
Subsequently, the coating layers 3 are provided on both surfaces of the water-soluble film on which the circuit is formed. When the film-like coating layer 3 is used, the coating layer 3 is laminated on both surfaces of the water-soluble film 1 and then applied at a temperature of room temperature to about 300 ° C. and a pressure of 1 kPa to 10 MPa for about 1 second to about 1 hour. Press.
[0030]
When the coating layer 3 in the wet state is used, the coating layer 3 is laminated on both surfaces of the water-soluble film 1 and then dried at a temperature of 50 to 200 ° C. for about 1 minute to about 1 hour.
[0031]
Here, for example, when paper is used as the coating layer, the wet state is a state where water is applied to the paper during the paper making process or to the paper made, and water is 5 to 500 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the pulp. , Preferably 10 to 100 parts by weight.
[0032]
When the coating layer 3 in the wet state is used, after the coating layer 3 is laminated on both surfaces of the film 1 on which the non-contact data carrier circuit is formed, the water-soluble film dissolves and the water-soluble film is coated at the interface with the coating layer. Impregnated into. By doing in this way, the adhesiveness of a water-soluble film and a coating layer is improved, and it becomes unnecessary to use an adhesive agent.
[0033]
Further, as shown in FIG. 2, when the coating layer 3 is laminated, the coating layers 6 and 7 can be continuously laminated on the upper and lower sides of the water-soluble film 5 on which the predetermined circuit 2 is formed. . When this continuous method is used, a non-contact data carrier sheet can be produced with fewer steps while producing the coating layer 3.
[0034]
Furthermore, after using the non-contact data carrier sheet obtained in the present invention, the water-soluble film is dissolved by water, and each material is separated and separated.
[0035]
The conventional non-contact data carrier sheet uses a plastic material as a substrate, and it is impossible or difficult to separate into each material. However, the non-contact data carrier sheet based on the present invention can be easily disassembled and recycled by using a water-soluble film instead of the substrate. In addition, simplification of the manufacturing process, reduction in production cost, and thinning of the non-contact data carrier sheet could be achieved.
[0036]
The present invention will be described below with reference to examples, but the present invention is not limited to the examples.
[0037]
【Example】
[Example 1]
A circuit pattern made of an aluminum foil having a thickness of 50 μm was bonded to a hydroxypropyl cellulose film having a length of 6 cm, a width of 9 cm and a thickness of 15 μm as a water-soluble film with a polyester adhesive. Subsequently, a Philips Myfare IC chip was joined to the predetermined position with an anisotropic conductive film to form a non-contact data carrier circuit.
[0038]
Next, the obtained non-contact data carrier circuit is sandwiched between two ethylene vinyl acetate copolymer films having a thickness of 500 μm as a coating layer, and the pressure is increased at 120 ° C. and a pressure of 1 MPa for 10 minutes. A data carrier sheet was obtained.
[0039]
When the operation of the obtained non-contact data carrier sheet was confirmed with a reader dedicated to Myfair manufactured by Philips, it was possible to read and write data.
[0040]
Further, 10 non-contact data carrier sheets obtained were put into 10 liters of water and stirred for 48 hours. After the stirring, the non-contact data carrier sheet was observed and separated into an ethylene vinyl acetate copolymer film, an aluminum foil, and an IC chip.
[0041]
[Example 2]
A circuit pattern made of a copper foil having a thickness of 38 μm was bonded to a polyacrylic acid film having a length of 6 cm, a width of 9 cm and a thickness of 15 μm as a water-soluble film with a polyester adhesive. Subsequently, a Philips Myfare IC chip was joined to the predetermined position with an anisotropic conductive film to form a non-contact data carrier circuit.
[0042]
Next, the obtained non-contact data carrier circuit is sandwiched between two sheets of polypropylene nonwoven fabric having a weight of 30 g / cm 2 as a coating layer, and pressurized at 120 ° C. with a pressure of 1 MPa for 10 minutes. Got.
[0043]
When the operation of the non-contact data carrier sheet obtained in this way was checked with a reader dedicated to Myfair manufactured by Philips, it was possible to read and write data.
[0044]
Further, 10 non-contact data carrier sheets obtained were placed in 10 liters of water and stirred for 2 hours. After the stirring, the non-contact data carrier sheet was observed and separated into a nonwoven fabric, a copper foil, and an IC chip.
[0045]
[Example 3]
A circuit pattern made of urethane-coated conductive wire having a thickness of 0.2 mm was bonded to a polyvinyl alcohol film (polymerization degree 500, saponification degree 98%) having a length of 6 cm, a width of 9 cm, and a thickness of 15 μm as a water-soluble film. Subsequently, a Philips Myfare IC chip was joined to a predetermined place of the film using an anisotropic conductive film to form a non-contact data carrier circuit.
[0046]
To 100 parts by weight of wood pulp in which NBKP (softwood bleached kraft pulp) and LBKP (hardwood bleached kraft pulp) were mixed at 20:80, rosin sizing agent 0.5 parts by weight, sulfuric acid band 2 parts by weight and water were added. The stock solution was adjusted.
[0047]
100 parts by weight of the wood pulp of the stock solution was subjected to water squeezing treatment on a 100-mesh stainless steel wire until water became 60 parts by weight, to prepare a hydrous paper having a thickness of 50 μm as a coating layer . Next, the non-contact data carrier circuit was inserted between the two sheets of water-containing paper, pressurized and squeezed with a rubber roller, and then heated and dried at 130 ° C. for 10 minutes to obtain a non-contact data carrier sheet. .
[0048]
When the operation of the obtained non-contact data carrier sheet was confirmed with a reader dedicated to Myfair manufactured by Philips, it was possible to read and write data.
[0049]
Further, 10 non-contact data carrier sheets obtained were put into 10 liters of water and stirred for 30 minutes. After the stirring, the non-contact data carrier sheet was observed and separated into pulp, urethane-coated copper wire, and IC chip.
[0050]
[Example 4]
On a polyvinyl alcohol film (polymerization degree 3500, saponification degree 80%) having a length of 6 cm, a width of 9 cm and a thickness of 15 μm as a water-soluble film, a circuit pattern functioning as a coil was printed with a polyester-based conductive ink mainly composed of silver. . Next, a Myfair IC chip manufactured by Philips was bonded to a predetermined position of the film using an anisotropic conductive film to form a non-contact data carrier circuit.
[0051]
Mixing 0.5 parts by weight of rosin sizing agent and 2 parts by weight of sulfuric acid band with 100 parts by weight of wood pulp (NBKP / LBKP = 20/80) to adjust the stock solution, and using a long net type paper machine, A paper weighing 40 g / m 2 was produced.
[0052]
About 40 g / m 2 of water was sprayed onto the surface of the paper to form a coating layer, which was then coated on the non-contact data carrier circuit to obtain a non-contact data carrier sheet.
[0053]
When the operation of the obtained non-contact data carrier sheet was confirmed with a reader dedicated to Myfair manufactured by Philips, it was possible to read and write data.
[0054]
In addition, 10 non-contact data carrier sheets obtained were placed in 10 liters of water and stirred for 30 minutes. After the stirring, the non-contact data carrier sheet was observed and separated into pulp, conductive ink particles, and IC chip.
[0055]
【The invention's effect】
The non-contact data carrier sheet in the present invention can be easily decomposed with water by using a water-soluble film as a circuit board, can be easily processed after use, and can be recycled. Furthermore, the manufacturing process becomes easier, and a non-contact data carrier sheet that is inexpensive and can be mass-produced becomes available.
[Brief description of the drawings]
1A and 1B are schematic cross-sectional views of the structure of a non-contact data carrier sheet according to the present invention.
FIG. 2 is a schematic diagram illustrating a continuous manufacturing method of a non-contact data carrier sheet according to the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Water-soluble film 2 Circuit 3 Coating layer 4 IC chip 5 Water-soluble film 6 and 7 which formed the non-contact data carrier circuit Coating layer

Claims (6)

非接触データキャリアシートであって、表面に導電性材料により構成される回路を有する水溶性フィルムと、前記水溶性フィルムの両面に設けられた被覆層とを具えることを特徴とする非接触データキャリアシート。A non-contact data carrier sheet comprising a water-soluble film having a circuit formed of a conductive material on a surface thereof, and a coating layer provided on both surfaces of the water-soluble film. Carrier sheet. 前記被覆層は、紙、不織布、および織布よりなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の非接触データキャリアシート。The contactless data carrier sheet according to claim 1, wherein the coating layer is selected from the group consisting of paper, nonwoven fabric, and woven fabric. 前記水溶性フィルムは、ポリビニルアルコールにより形成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の非接触データキャリアシート。The non-contact data carrier sheet according to claim 1, wherein the water-soluble film is formed of polyvinyl alcohol. 前記ポリビニルアルコールは、重合度が100〜6000であり、けん化度が70%以上であることを特徴とする請求項3に記載の非接触データキャリアシート。The non-contact data carrier sheet according to claim 3, wherein the polyvinyl alcohol has a polymerization degree of 100 to 6000 and a saponification degree of 70% or more. 非接触データキャリアシートの製造方法であって、
水溶性フィルムの表面に導電性材料を用いて回路を形成する工程と、
表面に回路を形成した水溶性フィルムの両面に被覆層を設ける工程と、
を具えることを特徴とする非接触データキャリアシートの製造方法。
A method of manufacturing a non-contact data carrier sheet,
Forming a circuit using a conductive material on the surface of the water-soluble film;
Providing a coating layer on both sides of a water-soluble film having a circuit formed on the surface;
A method of manufacturing a non-contact data carrier sheet, comprising:
前記被覆層を設ける工程は、湿潤状態の被覆層を回路を形成した水溶性フィルムの両面に積層し、乾燥することからなることを特徴とする請求項5に記載の非接触データキャリアシートの製造方法。The non-contact data carrier sheet manufacturing method according to claim 5, wherein the step of providing the coating layer comprises laminating a wet coating layer on both sides of the water-soluble film on which the circuit is formed and drying. Method.
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