JP4318302B2 - ホルマリンガス除去装置及びホルマリンガス除去方法 - Google Patents

ホルマリンガス除去装置及びホルマリンガス除去方法 Download PDF

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Description

本発明は、室内の空気に含まれるホルマリンガスを除去するホルマリンガス除去装置及びホルマリンガス除去方法に関する。
ホルマリンガスは細菌、真菌、ウイルスなどの殺菌に広く使用されており、例えば、大学医学部や製薬会社や化学薬品会社等の動物実験室では、実験後に動物を処理したり、遺伝子実験を行ったり、また感染症細菌(SARSや鳥インフルエンザウイルスなど)を扱うので、動物実験室は完全な殺菌が必要とされており、実験後には室内をホルマリン薫蒸殺菌している。また、製薬工場内の充填室は、特別の清浄度が必要とされており、給気ファンによる給気及び排気ファンによる排気を行いながらHEPAフィルタによる循環換気を24時間続け、室内の清浄度を上げるのに、壁や床の影響、機械類の運転による影響、扉や照明器具等の影響、ダクトやファン等の空調機器の影響などのため、例えば、1年程度必要であり、また、定期的に(例えば、1週間に1回程度)室内をホルマリン薫蒸殺菌している。
上述のようなホルマリン薫蒸後の排ガスは外気に放出していたが、環境問題となるため環境基準等で規制されており、外気放出の前にフィルタ等による吸着処理が行われている。しかし、ホルマリン薫蒸殺菌は頻繁に行われ、排ガスをフィルタによる吸着処理しても、燻蒸終了後にホルマリンガス成分が実験室や充填室の壁等やフィルタに付着して残留し、実験室や充填室内のホルマリンガス濃度が高くなってしまう。また、フィルタをリフレッシュするときには、フィルタをフィルタ装置から取り出してリフレッシュ処理するが、かかるフィルタの取り出しにより充填室内の清浄度を確保できなくなってしまう。
下記特許文献1は、空気を吸入する吸引口、吸引口の内側に配置され外側から順にプレフィルタ、ホルムアルデヒド分解除去フィルタ及び高性能フィルタを積層させたフィルタ部、フィルタ部に接続される吸引・送気部、フィルタ部を通過し処理された空気を排出するための排気口及び制御部を備えるホルムアルデヒド分解除去装置を開示する。このホルムアルデヒド分解除去装置を、上述のようなホルマリンガス・ホルムアルデヒド濃度低減のために使用することができるが、フィルタ交換等のためにフィルタを取り出すとき、特に、製薬工場内の充填室では、その清浄度が低下してしまい、清浄度の確保が難しくなる。
また、下記特許文献2は、ホルムアルデヒドガスを発生させるとともに被処理ガスまたは触媒を加熱せずにホルムアルデヒドの分解処理を行えるホルムアルデヒド発生・分解装置を開示する。この装置では、所定のホルムアルデヒド発生装置とホルムアルデヒド分解用の触媒を備えたホルムアルデヒド分解装置とをユニット化し、処理対象となる部屋に容易に移動することが可能な構成とし、ホルムアルデヒド発生装置を通る第1のシャッター経路と、ホルムアルデヒド分解装置を通る第2のシャッター経路を設け、燻蒸処理を行う場合には、第1のシャッター経路を開き、第2のシャッター経路を閉じて、ホルムアルデヒドを発生させ、また、ホルムアルデヒドの分解処理を行う場合には、第1のシャッター経路を閉じ、第2のシャッター経路を開いて、被処理ガスまたは触媒を加熱せずに、常温で被処理ガスを循環させるようになっている。この装置は、加熱せずに常温でホルムアルデヒドを触媒で分解するが、触媒等の取り換え等のために触媒を取り出すとき、清浄度の確保が困難となる。
特開2000−70670号公報 特開2001−212431号公報
本発明は、上述のような従来技術の問題に鑑み、ホルマリン薫蒸殺菌が行われる充填室等における清浄度の確保を実現できかつ比較的高濃度のホルマリンガスを充分に低減できるホルマリンガス除去装置及びホルマリンガス除去方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によるホルマリンガス除去装置は、吸気口と、排気口と、ホルマリンガスを分解し除去する触媒を含むフィルタ部と、前記吸気口から空気を吸い込み前記フィルタ部を通して前記排気口から排出させる空気吸込手段と、を装置筐体に設け、前記フィルタ部の下流側または上流側からの空気を加熱した後に前記フィルタ部の上流側または下流側に送るようにして前記フィルタ部を通して循環可能に構成された加熱部を前記装置筐体に対し着脱自在に設けたことを特徴とする。
このホルマリンガス除去装置によれば、吸気口からの空気をフィルタ部を通して排気口から排出させることで空気中に含まれるホルマリンガスを分解し除去する一方、加熱部を取り付けることでフィルタ部の下流側からの空気を加熱してフィルタ部の上流側に戻す(またはフィルタ部の上流側からの空気を加熱してフィルタ部の下流側に送る)ようにしてバイパスさせて循環させながら加熱された空気をフィルタ部を通過させることで、フィルタ部に付着したホルマリンガス成分や中間生成物を放散させて除去することができ、触媒によるホルマリンガス分解効果を高い状態に維持できる。このため、フィルタ部を取り出さずにフィルタ部に付着した付着物を除去してフィルタ部をリフレッシュできるので、例えばホルマリン薫蒸殺菌が行われる充填室や実験室等に設置した場合に室内の清浄度の確保を実現できるとともに、触媒によるホルマリンガス分解効果を高い状態に維持でき、比較的高濃度のホルマリンガスを充分に低減できる。
上記ホルマリンガス除去装置において前記フィルタ部が金属酸化物触媒を含むことで、ホルマリンガスを効率的に分解することができて好ましい。金属酸化物触媒として例えば過マンガン酸カリウム触媒等がある。
また、前記フィルタ部が多段に設けられていることが好ましく、これにより、ホルマリンガスをより確実に分解できる。また、前記フィルタ部の下流側にHEPAフィルタが配置されていることが好ましく、空気の更なる清浄化に効果的である。
また、前記フィルタ部の上流側に連通した循環バイパス口を前記装置筐体に設け、前記加熱部が前記排気口と前記循環バイパス口とに取り付け可能な一対の配管部を有するように構成できる。これにより、加熱部を装置筐体に対し容易に着脱できる。
また、前記加熱部が加熱ヒータと、前記排気口からの空気を吸い込み前記循環バイパス口に向けて送るファンと、を有することが好ましい。
本発明によるホルマリンガス除去方法は、吸気口から空気を吸い込み、ホルマリンガスを分解し除去する触媒を含むフィルタ部を通して排気口から排出する第1ステップと、前記フィルタ部の下流側からの空気を加熱した後に前記フィルタ部の上流側に戻すようにして前記空気を加熱しながら前記フィルタ部を通して循環させる第2ステップと、を含むことを特徴とする。
このホルマリンガス除去方法によれば、吸気口からの空気をフィルタ部を通して排気口から排出させることで空気中に含まれるホルマリンガスを分解し除去する一方、フィルタ部の下流側からの空気を加熱してフィルタ部の上流側に戻すようにして循環させながら加熱された空気をフィルタ部を通過させることで、フィルタ部に付着したホルマリンガス成分や中間生成物を放散させて除去することができ、触媒によるホルマリンガス分解効果を高い状態に維持できる。このため、フィルタ部を取り出さずにフィルタ部に付着した付着物を除去してフィルタ部をリフレッシュできるので、例えばホルマリン薫蒸殺菌が行われる充填室や実験室等における清浄度の確保を実現できるとともに、触媒によるホルマリンガス分解効果を高い状態に維持でき、比較的高濃度のホルマリンガスを充分に低減できる。
上記ホルマリンガス除去方法において前記フィルタ部が金属酸化物触媒を含むことで、ホルマリンガスを効率的に分解することができて好ましい。金属酸化物触媒として例えば過マンガン酸カリウム触媒等がある。
また、前記フィルタ部が多段に設けられていることが好ましく、これにより、ホルマリンガスをより確実に分解できる。また、前記フィルタ部の下流側に配置されたHEPAフィルタで空気を清浄化することが好ましい。
また、前記第1ステップと前記第2ステップを繰り返して実行することで、清浄度の確保の実現及びホルマリンガスの充分な低減の各効果を確実に得ることができる。
また、着脱自在の加熱部を前記フィルタ部の上流側に連通した循環バイパス口と前記排気口とに取り付けることで前記第2ステップを実行することができる。また、前記加熱部を前記循環バイパス口と前記排気口とから取り外すことで前記第1ステップに容易に戻ることができる。
また、前記第2ステップは、前記フィルタ部の上流側からの空気を加熱した後に前記フィルタ部の下流側に送るようにして前記空気を加熱しながら前記フィルタ部を通して循環させることで実行するようにしてもよい。
本発明のホルマリンガス除去装置及びホルマリンガス除去方法によれば、ホルマリン薫蒸殺菌が行われる充填室や実験室等における清浄度の確保を実現できかつ比較的高濃度のホルマリンガスを充分に低減できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。図1は本実施の形態によるホルマリンガス除去装置を概略的に示す正面図(加熱部を取り外した状態)である。図2は本実施の形態によるホルマリンガス除去装置を概略的に示す正面図(加熱部を取り付けた状態)である。
図1,図2に示すように、本実施の形態によるホルマリンガス除去装置1は、装置筐体2の外部の空気を取り入れるように開口した吸気口11と、空気を外部に排出するように開口した排気口16と、ホルマリンガスを分解し除去する金属酸化物触媒を含むフィルタ部14と、吸気口11から外部の空気を吸い込みフィルタ部14を通して排気口16から排出させるように設けられた空気吸込手段としての吸込ファン12と、を装置筐体2に備えている。なお、フィルタ部14は多段(例えば、2段)に構成してもよい。
ホルマリンガス除去装置1は、更に、装置筐体2内に、フィルタ部14に接した下部空間部13と、フィルタ部14に接した上部空間部15と、上下方向に吸気口11と排気口16との間に設けられ下部空間部13に連通し外部に開口した循環バイパス口17と、を備える。
図1のように、吸気口11から方向aに空気が吸込ファン12により吸い込まれ、吸込ファン12から方向bに空気が下部空間部13に送られ、フィルタ部14を通過した空気が上部空間部15に送られて排気口16から方向cへと排出されるようになっている。
図2のように、加熱部10は、先端部が排気口16内に挿入可能な配管部18と、先端部が循環バイパス口17内に挿入可能な配管部20と、配管部18と配管部20との間に設けられた大径部19と、を備える。大径部19内には、排気口16からの空気を循環バイパス口17から下部空間部13に送り込むファンと、ファンからの空気を加熱する加熱ヒータとが配置されている。
循環バイパス口17は、図1の通常のホルマリン除去運転状態では、蓋17aで閉塞されており、フィルタ部14のリフレッシュ運転のときには、図2のように加熱部10を取り付けるため蓋17aを取り外して開放される。また、吸込ファン12の空気出口12aは、図2の状態では、蓋12bで閉塞され、図1の状態では、蓋12bを取り外して開放される。
加熱部10は、配管部18を排気口16に差し込み、配管部20を循環バイパス口17に差し込むことで、装置筐体2に取り付けることができ、また、配管部18と配管部20を排気口16及び循環バイパス口17から引き抜くことで、装置筐体2から取り外すことができる。このように、加熱部10は装置筐体2に対し着脱自在になっている。このため、加熱部10は、ホルマリンガス除去装置1において容易に取り付けることができかつ取り外すことができる。
図2のように、加熱部10が装置筐体2に取り付けられると、上部空間部15と下部空間部13との間にバイパス経路が構成され、大径部19内の加熱ヒータとファンが作動することで、空気が上部空間部15から排気口16を通して方向eに送られ、大径部19内で空気が加熱されて循環バイパス口17から方向dに下部空間部13へと送られてフィルタ部を通過するようにして空気が循環するようになっている。
フィルタ部14は、過マンガン酸カリウム触媒等の金属酸化物触媒が担持されたハニカム構造の触媒フィルタから構成され、ホルマリンガスの主成分であるホルムアルデヒドを効率的に分解することができ、ホルマリンガスを含む空気を常温で濾過し清浄化できる。なお、過マンガン酸カリウム触媒等の金属酸化物触媒はアセトアルデヒドガスの除去効果を併せて持つ。
フィルタ部14では金属酸化物触媒が下記化学反応式(1)〜(4)を経て、下記化学反応式(5)のようにホルムアルデヒドを室温で水と二酸化炭素に分解でき、数千ppmの高濃度のホルムアルデヒドガス成分を除去し、空気中のホルムアルデヒドガス濃度を低減でき、ホルマリンガスを含む空気を無害化する。
HCHO(g)+O(a) → HCHOO(a) (1)
HCHOO(a) → HCOO(a)+H(a) (2)
HCOO(a) → CO(g)+H(a) (3)
2H(a)+O(a) → HO (4)
――――――――――――――――――――――――
HCHO+O → HO+CO (5)
なお、上記化学反応式(1)〜(4)において、(g)は気体であることを意味し、(a)は触媒表面への吸着を意味する。
また、図2のように加熱部10が取り付けられてフィルタ部14を通過する空気の温度が高くなると、フィルタ表面に付着したホルマリンガス成分や中間生成物である蟻酸等が放散して除去されることで、触媒によるホルマリンガス分解効果を高い状態に維持できる。即ち、過マンガン酸カリウム触媒等の金属酸化物触媒が使用中に劣化するのは、フィルタ表面にホルマリンガス成分や中間生成物である蟻酸等が付着し、上記化学反応式(1)や(4)で酸素を吸着する触媒表面の有効面積が減少することが原因であり、触媒自体の劣化ではないことから、これらの付着物を加熱により除去することで、触媒をホルマリンガス分解効果の高い初期状態に戻すことができ、フィルタ部14をリフレッシュすることができる。
上述のようなフィルタ部14に具体的に適用可能なものとして、例えば、株式会社忍足研究所から販売されているホルムアルデヒド分解除去フィルタなどがある。
次に、図1,図2のホルマリンガス除去装置1によるホルマリンガス除去工程について図3のフローチャートを参照して説明する。
例えば、動物実験室等においてホルマリンガスを発生させてホルマリン薫蒸殺菌を行った後に、室内に設置した図1の状態のホルマリンガス除去装置1を作動させることで(S01)、室内の空気に含まれているホルマリンガスを分解して除去する(S02)。なお、この場合、図1の排気口16に換気ダクトを接続して部屋の外部に排気することが好ましい。
上述のホルマリンガス除去装置1の作動中に、フィルタ部14のリフレッシュが必要か否かを判断し(S03)、リフレッシュが必要な場合、ホルマリンガス除去装置1を停止し、図2のようにホルマリンガス除去装置1に加熱部10を取り付ける(S04)。なお、フィルタ部14のリフレッシュが必要か否かは、例えば、ホルマリンガス除去装置1の作動時間に基づいて判断できる。
次に、加熱部10の大径部19内の加熱ヒータとファンを作動させることで、上部空間部15内の空気が排気口16を通して大径部19内で加熱され、加熱された空気が循環バイパス口17から下部空間部13へと送り込まれてフィルタ部14を通過するようにして空気が循環する。この加熱された空気によりフィルタ部14のホルマリンガス成分や中間生成物の付着物を除去することで、フィルタ部14をリフレッシュする(S05)。
上述のフィルタ部14のリフレッシュが終了し、更に室内のホルマリンガスの除去を行うか否かを判断し(S06)、除去を行う場合は、ホルマリンガス除去装置1から加熱部10を取り外し図1の状態としてから(S07)、上述のステップS01に戻りホルマリンガスの除去動作を続ける。
また、上記ステップS03でフィルタ部14のリフレッシュが必要でないと判断したときは、室内のホルマリンガスの除去を続けるか否かを判断し(S08)、続ける場合は、上述のステップS02に戻りホルマリンガスの除去動作を続ける。なお、上述のステップS06及びS08における室内のホルマリンガスの除去を行うか否かは、例えば、ホルマリンガス除去装置1の作動時間に基づいて判断できる。
以上のように、本実施の形態のホルマリンガス除去装置1によれば、吸気口11から吸い込んだ空気をフィルタ部14を通して排気口16から排出させることで空気中に含まれるホルマリンガスをフィルタ部14で常温で効率的に分解し除去することができる。一方、フィルタ部14をリフレッシュするときには、加熱部10を取り付けることで、排気口16からの空気を加熱してフィルタ部14の上流側に戻すようにして循環させながら加熱された空気をフィルタ部14を通過させる。これにより、フィルタ部14に付着したホルマリンガス成分や中間生成物を放散させて除去することができるから触媒によるホルマリンガス分解効果を高い状態に維持できる。このため、フィルタ部14を取り出さずにフィルタ部14に付着した付着物を除去できるので、例えばホルマリン薫蒸殺菌が行われる動物実験室等にホルマリンガス除去装置1を設置した場合に室内の清浄度を確保できる。しかも触媒によるホルマリンガス分解効果を高く維持できるので、室内の空気に含まれる数千ppm程度の高濃度のホルマリンガスを充分に低減できる。
なお、図3では、ホルマリンガス除去装置1の排気口16に換気ダクトを接続したが、ホルマリンガス除去装置1の作動により室内のホルマリンガス濃度が低下し比較的低くなった場合や始めから比較的低い場合は、ホルマリンガス除去装置1を図1の状態で排気口16からの空気を部屋内に排出するようにして作動させてもよい。
次に、図1,図2のホルマリンガス除去装置1の別の例について図4を参照して説明する。図4は別の例のホルマリンガス除去装置を正面から見た図1,図2と同様の図である。なお、図4では、図1,図2のホルマリンガス除去装置と同じ部分には同じ符号を付け、その説明は省略する。
図4のホルマリンガス除去装置1’は、空気吸込手段として吸引ブロア12aを設け、吸引ブロア12aの吸込口は吸気口11に連通し、排気口は配管23を通して下部空間部13に連通している。配管23の上部は蓋23aで開閉可能になっており、通常のホルマリン除去運転のときは開放され、フィルタ部のリフレッシュ運転のときは閉塞される。同様に、下部空間部13に連通する循環バイパス口17は、図1,図2と同様に蓋で開閉可能になっており、通常のホルマリン除去運転のときは閉塞され、フィルタ部のリフレッシュ運転のときは開放される。また、下部空間部13の下側には、断熱材22が支持プレート22aで支持されて設けられている。また、装置筐体2の側面には制御操作部21が設けられており、吸引ブロア12aのオンオフ等の操作ができるようになっている。
下部空間部13の上部には、ホルマリンガス除去のために2段のフィルタ部14a、14bが配置されている。各フィルタ部14a、14bは、図1,図2と同様に、過マンガン酸カリウム触媒等の金属酸化物触媒が担持されたハニカム構造の触媒フィルタから構成され、ホルマリンガスの主成分であるホルムアルデヒドを効率的に分解することができ、二段にすることでより確実に分解でき、ホルマリンガスを含む空気を常温で濾過し清浄化できる。
また、2段目のフィルタ部14bの上部には、空気を更に清浄化するためにHEPAフィルタ部24が配置されている。HEPAフィルタ部24の上部に、上部空間部15が形成されている。
図4の破線で示すように、加熱部10の大径部19内には、上部空間部15内の空気を下部空間部13に送り込む吸引ファン19aが上流側に配置され、通電により発熱する加熱ヒータ19bが下流側に配置されている。吸引ファン19aからの空気が加熱ヒータ19bで加熱されて下部空間部13へと送られる。吸引ファン19a及び加熱ヒータ19bは制御操作部21でオンオフ制御される。
図4のホルマリンガス除去装置1’によれば、図1〜図3と同様に動作し、空気中に含まれるホルマリンガスをフィルタ部14で常温で分解し除去でき、また、加熱部10を装置筐体に取り付けて上部空間部15と下部空間部13との間にバイパス経路を構成することで、上述と同様にしてフィルタ部14a,14bをリフレッシュでき、例えばホルマリン薫蒸殺菌が行われる製薬工場等の充填室等にホルマリンガス除去装置を設置した場合に室内の清浄度を確保でき、しかも触媒によるホルマリンガス分解効果を高く維持できるので、室内の空気に含まれる数千ppm程度の高濃度のホルマリンガスを充分に低減できる。更に、HEPAフィルタ部24で空気を一層清浄化できるので、図4のホルマリンガス除去装置1’は、清浄度がより高く求められる製薬工場等の充填室等に用いて好ましい。
図4のHEPAフィルタ部24は、フィルタ部14a,14bのリフレッシュのための加熱を考慮して耐熱性のものが好ましく、例えば、80〜200℃程度の温度に耐えられるものがよい。
なお、図1,図2のホルマリンガス除去装置1は、ホルマリン薫蒸殺菌が行われる動物実験室等に用いて好ましいが、図4のように、フィルタ部14の後段にHEPAフィルタを配置することで、ホルマリン薫蒸殺菌が定期的に行われかつ空気の高い清浄度も要求される製薬工場等の充填室等のような室内で用いることができる。
以上のように本発明を実施するための最良の形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能である。例えば、図1〜図4では、ホルマリンガス除去装置1,1’をホルマリン薫蒸殺菌を行う製薬工場の充填室や動物実験室等に設置して使用する例を説明したが、本発明は、これに限定されずに他の用途に用いることができることは勿論である。例えば、病院や医療検査機関の検査室や病理解剖室や標本室等ではホルマリンを使用しており、室内のホルマリンガス臭いの除去対策が必要とされるので、かかる室内で用いることで、ホルマリンガスを充分に低減できホルマリンガス臭いを除去できる。
また、ホルマリンに含まれるホルムアルデヒドは新築や増改築の住宅・マンションに使用される建材(壁材、床材、天井材、その他内装材等)などに使用される接着剤に含まれており、かかる建材から発散するホルムアルデヒドやアセトアルデヒド等が原因とされるアレルギー症が問題となっているが、建材に接着剤を使用した施工後の部屋内で用いることで、ホルムアルデヒドやアセトアルデヒドを充分に低減でき、アレルギー症対策となる。
また、図2,図4では、加熱部10によるフィルタ部のリフレッシュのための加熱は、空気をフィルタ部の下流側の上部空間部15から上流側の下部空間部13へと循環させながら行ったが、逆に、フィルタ部の上流側の下部空間部13から下流側の上部空間部15へと空気を循環させながら行うようにしてもよい。この場合、図2,図4の加熱部10を上下逆にして、配管部18を循環バイパス口17に差し込み、配管部20を排気口16に差し込むようにして加熱部10を取り付ける。
本実施の形態によるホルマリンガス除去装置を概略的に示す正面図(加熱部を取り外した状態)である。 本実施の形態によるホルマリンガス除去装置を概略的に示す正面図(加熱部を取り付けた状態)である。 図1,図2のホルマリンガス除去装置によるホルマリンガス除去工程を説明するためのフローチャートである。 別の例のホルマリンガス除去装置を正面から見た図1,図2と同様の図である。
符号の説明
1、1’ホルマリンガス除去装置
2 装置筐体
10 加熱部
11 吸気口
12 吸込ファン(空気吸込手段)
12a 吸引ブロア(空気吸込手段)
13 下部空間部
14 フィルタ部
15 上部空間部
16 排気口
17 循環バイパス口
18,20 配管部
19 大径部
19a 吸引ファン
19b 加熱ヒータ
14a,14b フィルタ部
24 HEPAフィルタ部

Claims (14)

  1. 吸気口と、排気口と、ホルマリンガスを分解し除去する触媒を含むフィルタ部と、前記吸気口から空気を吸い込み前記フィルタ部を通して前記排気口から排出させる空気吸込手段と、を装置筐体に設け、
    前記フィルタ部の下流側または上流側からの空気を加熱した後に前記フィルタ部の上流側または下流側に送るようにして前記フィルタ部を通して循環可能に構成された加熱部を前記装置筐体に対し着脱自在に設けたことを特徴とするホルマリンガス除去装置。
  2. 前記フィルタ部が金属酸化物触媒を含むことを特徴とする請求項1に記載のホルマリンガス除去装置。
  3. 前記フィルタ部が多段に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のホルマリンガス除去装置。
  4. 前記フィルタ部の下流側にHEPAフィルタが配置されていることを特徴とする請求項1,2または3に記載のホルマリンガス除去装置。
  5. 前記フィルタ部の上流側に連通した循環バイパス口を前記装置筐体に設け、前記加熱部が前記排気口と前記循環バイパス口とに取り付け可能な一対の配管部を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のホルマリンガス除去装置。
  6. 前記加熱部が加熱ヒータと、前記排気口からの空気を吸い込み前記循環バイパス口に向けて送るファンと、を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のホルマリンガス除去装置。
  7. 吸気口から空気を吸い込み、ホルマリンガスを分解し除去する触媒を含むフィルタ部を通して排気口から排出する第1ステップと、
    前記フィルタ部の下流側からの空気を加熱した後に前記フィルタ部の上流側に戻すようにして前記空気を加熱しながら前記フィルタ部を通して循環させる第2ステップと、を含むことを特徴とするホルマリンガス除去方法。
  8. 前記フィルタ部が金属酸化物触媒を含むことを特徴とする請求項7に記載のホルマリンガス除去方法。
  9. 前記フィルタ部が多段に設けられていることを特徴とする請求項7または8に記載のホルマリンガス除去方法。
  10. 前記フィルタ部の下流側に配置されたHEPAフィルタで空気を清浄化することを特徴とする請求項7,8または9に記載のホルマリンガス除去方法。
  11. 前記第1ステップと前記第2ステップを繰り返して実行することを特徴とする請求項7乃至10のいずれか1項に記載のホルマリンガス除去方法。
  12. 着脱自在の加熱部を前記フィルタ部の上流側に連通した循環バイパス口と前記排気口とに取り付けることで前記第2ステップを実行することを特徴とする請求項7乃至11のいずれか1項に記載のホルマリンガス除去方法。
  13. 前記加熱部を前記循環バイパス口と前記排気口とから取り外すことで前記第1ステップに戻ることを特徴とする請求項12に記載のホルマリンガス除去方法。
  14. 前記第2ステップは、前記フィルタ部の上流側からの空気を加熱した後に前記フィルタ部の下流側に送るようにして前記空気を加熱しながら前記フィルタ部を通して循環させることで実行することを特徴とする請求項7乃至13のいずれか1項に記載のホルマリンガス除去方法。

JP2004144681A 2004-05-14 2004-05-14 ホルマリンガス除去装置及びホルマリンガス除去方法 Expired - Lifetime JP4318302B2 (ja)

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