JP4316972B2 - プローブ加工方法および放電加工機 - Google Patents

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Description

本発明は、プローブ加工方法および放電加工機に関する。例えば、微細なプローブを加工するのに好適なプローブ加工方法、および、微細なプローブを加工するのに好適な放電加工機に関する。さらに、プローブ加工方法および放電加工機で加工されたプローブ、および、このプローブを備えた測定機に関する。
三次元測定機等のプローブ(探針)として、棒状の軸部61およびこの軸部61の先端に設けられた接触球62を有するプローブ6が利用される。図8にプローブ6の形状を示す。
従来、プローブ6の接触球62は、軸部61に対して所定の角度θでカップ砥石7を押し付けた状態でカップ砥石7と軸部61との両者を回転させることで形成されていた(図8参照)。球面研磨の方法としては例えば特許文献1に開示されている。
特開平7−1309号公報
カップ砥石7による加工によって直径数mm程度の比較的大きな接触球62を形成することは可能である。
しかしながら、カップ砥石7で削るとなると、プローブ6にかかる力が非常に大きくなる。その結果、微細なプローブ6を加工することが困難であるという問題が生じる。例えば、軸部61の長さが2000μmで、接触球62の直径を30μmに加工したい場合でも、プローブ6がカップ砥石7からの応力に耐えられないので不可能である。
なお、別体として形成した接触球62を軸部61に取り付ける方法も考えられる。しかしながら、接触球62が軸部61に対して別体であると、測定感度が低減するおそれがあり、さらに、接触球62が軸部61から脱離するなど破損が頻発するおそれもある。また、接触球62を軸部61に別体として取り付ける工程があるので、加工工数の増加がコスト増に繋がるおそれもある。
その一方、精密測定の需要が高まっており、微細なプローブ6を加工する方法が強く望まれている。
本発明の目的は、測定感度が良好となる微細な先端球を有するプローブを加工するのに好適なプローブ加工方法および放電加工機を提供することにある。
請求項1に記載のプローブ加工方法は、ワークを加工して軸部の先端に接触球を有するプローブを形成するプローブ加工方法において、前記接触球として加工される部分を残した状態で前記ワークに前記軸部を加工する軸部加工工程と、前記軸部の中心軸を前記ワークの主軸として、前記主軸上の基準点を通りかつ前記主軸に対して所定の角度をなす軸を副軸とした際に、前記副軸を中心軸とする円筒状の加工電極と前記ワークとの間に所定電位差がある状態で、前記ワークを前記主軸中心に回転させかつ前記加工電極を前記副軸中心に回転させながら、前記副軸に沿って前記加工電極を前記ワークに押し込んで、前記加工電極の押し込み方向先端の内側縁により前記基準点を中心とする前記接触球を加工する接触球加工工程と、を備えていることを特徴とすることを特徴とする。
このような構成によれば、接触球加工工程において、放電加工によって接触球が形成されるので、接触球の大きさに関係なくワークに掛かる応力を小さくすることができる。したがって、例えば、微細な接触球を有する微細なプローブを形成することができる。
主軸中心に回転するワークに対して所定角度から円筒形状の加工電極を副軸に沿って押し込んでやれば、加工電極の押し込み方向先端の内側縁による放電加工により、軸部に接触球を一体的に加工することができる。よって、接触球が軸部から脱離するなどの破損が生じにくいプローブとすることができる。接触球が一体的であるので接触球と測定対象物との接触状態が検知されやすい測定感度が良好なプローブとすることができる。また、一体加工できるので、別体の接触球を取り付ける工程が必要なく、結果として加工工数を削減することができる。
放電加工によれば、砥石では研削できないような超硬を用いて一体的なプローブを形成することができる。超硬で一体加工できれば、強度があって破損しにくいプローブとすることができる。
ここで、前記軸部を加工する軸部加工方法としては、研削でもよく放電加工でもよく、例えば、WEDG式放電加工などを利用することが例として挙げられる。
請求項2に記載のプローブ加工方法は、ワークを加工して軸部の先端に接触球を有するプローブを形成するプローブ加工方法において、前記ワークに前記軸部を加工するとともに前記接触球として加工される部分を略球状に粗加工する粗加工工程と、前記軸部の中心軸を前記ワークの主軸として、前記主軸上の基準点を通りかつ前記主軸に対して所定の角度をなす軸を副軸とした際に、前記副軸を中心軸とする円筒状の加工電極と前記ワークとの間に所定電位差がある状態で、前記ワークを前記主軸中心に回転させながら前記加工電極を前記副軸に沿って前記ワークに押し込んで、前記接触球に加工される部分を前記加工電極の押し込み方向先端の内側縁により前記基準点を中心とする前記接触球に仕上げる仕上げ加工工程と、を備えていることを特徴とする。
このような構成によれば、請求項1に記載の発明に同様の作用効果を奏することができる。そして、予め粗加工によって接触球の形状を形成しているので、仕上げ加工工程において、加工電極を回転させなくてもよい。すると、加工電極の回転の偏心が仕上がりに影響しない。よって、副軸部の回転の調心作業を削減するとともに、接触球を真球に仕上げることができる。
ここで、軸部および接触球を粗加工する方法としては、研削でもよく放電加工でもよく、例えば、WEDG式放電加工などを利用することが例として挙げられる。
請求項3に記載のプローブ加工方法は、請求項1または請求項2に記載のプローブ加工方法において、前記加工電極は、前記内側縁が前記主軸に到達するまで押し込まれることを特徴とする。
このような構成によれば、加工電極の押し込み量は、加工電極の円筒の内側縁が主軸に到達するまでとすることにより、接触球の端部に突起が残ったり、接触球の断面が広卵状となったりすることを防止でき、測定感度がより良好なプローブを形成できる。
請求項に記載の放電加工機は、ワークに押し込まれる円筒状の加工電極と、前記ワークと前記加工電極とに所定電位差を与える電気部と、前記ワークを把持するとともに仮想的に設定された主軸を中心に前記ワークを回転させる主軸部と、前記加工電極を保持するとともに前記主軸に対して所定角度をもって、かつ、延長線が前記主軸の延長線に交差するように仮想的に設定された副軸を中心に前記加工電極を回転させる副軸部と、を備え、前記副軸部は、前記副軸に沿って前記加工電極を移動させて前記ワークに押し込む押込スライド機構を有し、前記加工電極は、前記押し込み方向先端の内側縁により前記ワークを加工することを特徴とする。
このような構成によれば、加工電極による放電加工によってワークを加工することができる。このとき、主軸部によってワークを回転させ、副軸部によって加工電極を回転させる。さらに、ワークと加工電極とをそれぞれ回転させながら、押込スライド機構によって加工電極をワークに所定の角度で押し込む。すると、ワークを回転軸対称な種々の形状に加工することができる。主軸部と副軸部とを備えているので、回転対称軸を二つ有する形状にワークを加工することができる。特に、加工電極が円筒状なので、ワークに球状体を形成することができる。すなわち、加工電極の円筒の内側縁にワークを嵌め込んでやれば、軸部の先端に接触球を有するプローブを加工形成することができる。そして、放電加工であればワークに掛かる応力を小さくできるので、例えば、微細な接触球を有するプローブを加工するのに好適である。
請求項に記載の放電加工機は、請求項に記載の放電加工機において、前記主軸上に仮想的に設定される基準点を中心とした円弧に沿って前記加工電極および前記押込スライド機構を移動させる旋回スライド機構を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、旋回スライド機構によって加工電極をワークに押し込む角度を調整できるので、ワークを種々の形状に加工することができる。特に、主軸部による回転対称軸に対して任意の角度で交差する回転対称軸を有する形状にワークを加工するのに好適である。
ここで、本発明では、前記基準点に位置する前記ワークの像を撮像して前記ワークの加工状態を観測する観測手段を備えていることが好ましい。例えば、ワークを微細な形状に加工する場合には、加工状態を肉眼で判別することが困難であるところ、観測手段で観測できれば、微細な形状でも加工状態を確認しながら適正な加工を行うことができる。
本発明では、前記副軸部は二つ以上設けられていてもよい。すると、主軸部の回転軸に対して任意の角度で交差する二以上の回転対称軸を有する形状にワークを加工することができる。
本発明では、前記副軸部は、前記加工電極を回転させないでワークに押し付けてもよい。例えば、加工電極はワークの仕上げに用いるような場合には、必ずしも加工電極を回転させる必要はない。
以下、本発明の実施の形態を図示するとともに図中の各要素に付した符号を参照して説明する。
(第1実施形態)
本発明のプローブ加工方法およびこのプローブ加工方法の実施に使用する放電加工機について説明する。
放電加工機を図1に示す。この放電加工機1は、放電加工によってワークWをプローブ6に加工する。放電加工機1は、加工電極2と、電気部3と、駆動部4と、を備えて構成されている。
加工電極2は、ワークWとの間に生じる放電によってワークWの先端を球状の接触球62に加工する電極である。加工電極2は、円筒状であって導電性の材料で形成されている。加工電極2の内径は、接触球62の曲率半径に応じて適宜設計されるが、微細な接触球62を形成する場合には例えば数10μm程度に設計される。
電気部3は、ワークWと加工電極2とに電位差を与えて、ワークWと加工電極2との間で放電を生じさせる。電気部3は、放電を生じさせる程度の電圧を発生させる電源回路31と、電源回路31とワークWとを電気的に接続するワーク側配線321と、電源回路31と加工電極2とを電気的に接続する加工電極側配線331と、を備えている。
ワーク側配線321は、ワークWに対してワーク側接点32で接している。ワーク側接点32は、与圧によってワークWに押し付けられており、ワークWが回転した場合でも電源回路31とワークWとの電気的導通が確保される。加工電極側配線331は、加工電極2に対して加工電極側接点33で接している。加工電極側接点33は、与圧によって加工電極2に押し付けられており、加工電極2が回転した場合でも電源回路31と加工電極2との電気的導通が確保される。
なお、電源回路31としては、直流電圧源と、直流電圧源に直列に接続された抵抗と、直流電圧源に並列に接続されたコンデンサと、を備えたCR放電回路を利用することが一例として挙げられる。
駆動部4は、ワークWと加工電極2とを所定の角度で当接させるとともにそれぞれを回転駆動させる。駆動部4は、主軸部41と、副軸部42と、を備えて構成されている。
主軸部41は、ワークWを把持するとともに主軸Pを中心にワークWを回転させる。
ここで、主軸部41がワークWを回転させる回転軸を主軸Pとする。
主軸部41は、ワーク把持部411と、主軸モータ412と、軸受部413と、を備えている。
ワーク把持部411は、ワークWの軸部61を挟んで把持する。ワークWを把持する構成としては、例えばコレットチャックが一例として挙げられる。ワーク把持部411は、ワークWに対して絶縁されており、このような構成としては、ワーク把持部411が絶縁体で形成されていてもよく、あるいは、ワーク把持部411とワークWとの間に絶縁体が介装されていてもよい。
ここで、主軸P上の一点を基準点Rとする。そして、加工後に接触球62の中心となる点を基準点Rに位置させた状態でワークWはワーク把持部411で把持される。
主軸モータ412は、モータ動力の出力軸を主軸Pに一致させた状態で、ワーク把持部411がワークWを把持する側と反対側に配設されており、主軸モータ412の出力軸がワーク把持部411に接続されている。主軸モータ412の出力軸は軸受部413で軸受されている。
副軸部42は、加工電極2を保持して副軸Sを中心に回転させるとともに、加工電極2がワークWに対する姿勢を調整する。
ここで、副軸部42が加工電極2を回転させる回転軸を副軸Sとする。そして、副軸Sは、基準点Rにおいて主軸Pと交差する。
副軸部42は、加工電極保持部421と、副軸モータ422と、押込スライド機構423と、旋回スライド機構426と、を備えている。
加工電極保持部421は、加工電極2を保持する。加工電極保持部421は、加工電極2の筒軸を主軸Pに対して所定の角度をなす状態に保持する。このとき、加工電極2は筒軸を副軸Sに一致させた状態で加工電極保持部421に保持される。なお、加工電極2の筒軸とは、円筒形状の加工電極2において回転対称軸に相当する軸線を意味する。
副軸モータ422は、モータ動力の出力軸を副軸Sに一致させた状態で、加工電極保持部421が加工電極2を保持するのと反対側に配設され、副軸モータ422の出力軸が、加工電極保持部421に接続されている。なお、副軸モータ422の出力軸の延長線は、加工電極2の筒軸の延長線に一致する。
押込スライド機構423は、加工電極2を副軸Sに沿ってスライド移動させる。押込スライド機構423は、副軸Sに平行なガイド軸を有する押込ガイド軸424と、押込ガイド軸424にスライド移動可能に設けられた押込スライダ425と、を備えている。押込スライダ425には、出力軸を副軸Sに一致させた状態で副軸モータ422が取り付けられている。
旋回スライド機構426は、加工電極2の筒軸が主軸Pに対してなす角を変化させる。旋回スライド機構426は、基準点Rを中心として、中心角が略90°の円弧状のガイド軸を有する旋回ガイド軸427と、旋回ガイド軸にスライド移動可能に設けられた旋回スライダ428と、を備えている。
旋回スライダ428には、ガイド軸方向を副軸Sに平行にした状態で押込ガイド軸424が取り付けられている。
このような構成を備える放電加工機1の動作とともにワークWからプローブ6を形成する工程について説明する。また、図2に、ワークWがプローブ6に加工されていく様子を示す。
まず、ワークWをワーク把持部411で把持する。このとき、ワークは図2(A)に示されるように、予め棒状に加工しておく。また、放電加工後に接触球62の中心となる点が基準点Rに位置する状態で、ワークWをワーク把持部411にセットする(ワークセット工程)。
次に、接触球62に加工されるヘッド部63をワークWの先端部に残して、ヘッド部63以外の部分を軸部61の形状に加工する(軸部加工工程)。
軸部61を加工する方法としては、例えば、WEDG式放電加工などが挙げられる。すなわち、図2(B)に示されるように、ワークWを主軸モータ412の回転力によって回転させた状態で、放電電極としての金属ワイヤ8をワークWの軸部61に沿って移動させる。
軸部61を加工したところで、次に、接触球62を形成する。このとき、まず、加工電極2を加工電極保持部421で保持する。加工電極2は、筒軸の延長が基準点Rを通る状態で加工電極保持部421に保持される。また、旋回スライド機構426によって、副軸Sが主軸Pに対してなす角を調整する。副軸Sが主軸Pに対してなす角は、特に限定されないが、軸部61の径を考慮して適宜設定される。例えば、副軸Sと主軸Pとの角度が0度では、軸部61側が研削されず、90度では、軸部61の径が残らないことになる。従って、図1あるいは図2(C)に示されるように、副軸Sと主軸Pとの角度を30度から60度の範囲で適宜選択することが一例として挙げられる。
この状態で、ワークWを主軸モータ412で回転させ、加工電極2を副軸モータ422で回転させる。また、ワーク側接点32をワークWに接触させ、加工電極側接点33を加工電極に接触させる。電源回路31から電圧を発生させてワークWと加工電極2との間に電位差を生じさせると、ワークWと加工電極2との間に放電が生じる。
図2(D)に示されるように、押込スライド機構423により副軸Sに沿って加工電極2を移動させて、ワークWに向けて押し込んでいく。加工電極2の円筒の内側縁が主軸Pに到達すると、ワークWの先端に接触球62が形成される(接触球加工工程)。
このとき、図3に示されるように、接触球62の半径(曲率半径)Rと加工電極2の円筒の内径dとの間には、主軸Pと副軸Sとのなす角をθとするとき次の関係が成立つ。
(数1)
R=d/2・(1/sinθ)
ここで、加工電極2を押し込む量は、加工電極2の円筒の内側縁が主軸Pに到達するまでである。
加工電極2の押し込み量が少なく、加工電極の円筒の内側縁が主軸Pに到達する前だと、図4(A)に示されるように、接触球62の端部に突起が残ることになる。また、加工電極2が主軸Pを越えて押し込まれると、図4(B)に示されるように、断面が広卵状の接触球62になってしまう。
このような加工電極2の押し込み量は、予め設定された目標値に従って押込スライド機構423を駆動させる駆動制御手段によって制御されてもよい。
また、加工電極2が放電によって磨耗している場合があるので、加工電極を適正量まで押し込む前に加工電極2のリフレッシュを行うことが望ましい。
このような構成を備える放電加工機1によってプローブ6を加工するプローブ加工方法によれば、次の効果を奏することができる。
(1)放電加工によるので、プローブに余計な応力を掛けずに加工することができる。よって、微細なプローブ6を加工形成することができる。例えば、軸部61が2000μmで、接触球62の直径が30μmのプローブ6を加工することができる。
(2)軸部61に接触球62を一体加工できる。例えば、別体の接触球62を付加するプローブ6では接触球62が中心からずれることもありうる。しかし、一体加工であれば接触球61の中心が軸部61の軸線上に位置するので、測定精度が高いプローブ6とすることができる。
また、一体加工できるので、別体の接触球62を取り付ける工程は必要がなく、結果として加工工数を削減することができる。
(3)放電加工なので、プローブ6を超硬で加工できる。すると、強度があるので、破損しにくいプローブ6とすることができる。
(4)旋回スライド機構426が設けられているので、主軸Pと副軸Sとの角度を調整できる。すると、二つの回転対称軸がなす角を調整することができ、さらには、軸部61の径を調整できる。
(5)放電加工であるので、砥石のように互いの摩擦力で削るわけではない。よって、主軸モータ412および副軸モータ422の回転数を少なくすることができる。すると、主軸モータ412および副軸モータ422の偏心の影響を少なくできる。
(第2実施形態)
次に、本発明のプローブ加工方法に係る第2実施形態を説明する。第2実施形態の基本的構成は第1実施形態に同様であるが、第2実施形態は、加工電極2を回転させないでワークWに押し込むことに特徴を有する。
第2実施形態のプローブ加工方法でワークWからプローブ6を形成する工程について説明する。図5にワークWがプローブ6に加工されていく様子を示す。
まず、ワークWをワーク把持部411で把持する。このとき、ワークは図5(A)に示されるように、予め棒状に加工しておく。また、放電加工後に接触球62の中心となる点が基準点Rに位置する状態で、ワークWをワーク把持部411にセットする(ワークセット工程)。
次に、ワークWをプローブ6の形状を加工する(粗加工工程)。このような粗加工の方法としては、例えば、WEDG式放電加工などが挙げられる。すなわち、図5(B)に示されるように、ワークWを主軸モータ412の回転力によって回転させた状態で、放電電極としての金属ワイヤ8を接触球62の形状に合わせて半円運動させたのち、ワークWの軸部61に沿って移動させる。
粗加工したところで、次に、接触球62の形状を加工電極で仕上げる(仕上げ加工工程)。このとき、ワークWを主軸モータ412で回転させる一方、加工電極2は回転させない。図5(D)に示されるように、加工電極2を押込スライド機構423によって副軸Sに沿って移動させて、ワークWに向けて押し込んでいく。すると、加工電極2によって接触球62の表面が仕上げられる。なお、加工電極2を押し込む量は、加工電極2の円筒の内側縁が主軸Pに到達するまでである。
このような第2実施形態によれば、第1実施形態の効果に加えて次の効果を奏することができる。
(6)加工電極2を回転させないので、副軸モータ422の偏心は大きく影響せず、場合によっては副軸モータ422を必要としない。
(第3実施形態)
次に、本発明の放電加工機に係る第3実施形態について図6を参照して説明する。第3実施形態の基本的構成は、第1実施形態に同様であるが、加工電極2に特徴を有する。
第1実施形態において加工電極2は円筒形状であったが、第3実施形態において、加工電極2は、副軸Sから所定の距離をもって副軸Sに平行に位置する電極棒体21を備えて構成されている。そして、副軸モータ422を回転駆動させると、電極棒体21の回転軌跡は円筒形状となる。
このような構成においても、電極棒体21の軌跡が円筒になることから加工電極2を副軸モータ422で回転させながらワークWに押し込んでいくと、ワークWの先端部に接触球62を形成することができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の放電加工機1の第4実施形態について図7を参照して説明する。この第4実施形態の基本的構成は、第1実施形態に同様であるが、第4実施形態が特徴とするところは観測手段5を備えた点にある。
図7において、ワークWの加工状態を観測する観測手段5が設けられている。観測手段5は、レンズ51と、CCDカメラ(撮像手段)52と、画像処理部54と、モニタ(出力手段)55と、を備えて構成されている。レンズ51は、ワークWの接触球62を観測可能に基準点Rに焦点を合わせて配設されている。CCDカメラ52は、レンズ51からの像を撮像する。なお、図7では、レンズ51からの光をCCDカメラ52に向けて反射するミラー53が設けられている。画像処理部54は、CCDカメラ52で撮像された画像を処理して、例えば、エッジ検出等で輪郭抽出を行う。さらに、画像処理部54は、抽出した接触球62の形状から真円度を測定する。画像処理部54による処理結果はモニタ55に表示される。
モニタ55の表示や真円度測定の結果から、接触球62の加工精度が測定され、例えば、加工電極2の押込量の調整や電極のリフレッシュが行われる。
このような構成によれば、数10μmの微細な接触球62の形状は肉眼では観測できないところ、観測手段5によって接触球62の加工状態を観測することができる。そして、この観測結果に基づいて加工電極2の押込量の調整や電極リフレッシュなどを行うことで、接触球62の加工精度を向上させることができる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されず、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
例えば、本発明のプローブ加工方法および放電加工機1は、微細なプローブ6を加工するのに好適であるが、比較的大きなプローブを加工する場合に用いてもよいことはもちろんである。
また、本発明のプローブ加工方法および放電加工機1によって加工されたプローブ6を三次元測定機などのプローブとして用いてもよい。すると、微細で測定感度が良好なプローブ6によって、測定分解能および測定精度が向上される測定機とすることができる。
本発明は、放電加工機に利用できる。本発明は、プローブの放電加工に利用することができる。
本発明の放電加工機に係る第1実施形態を示す図である。 前記第1実施形態の放電加工機を用いたプローブ加工方法によってワークをプローブに加工する様子を示す図である。 前記第1実施形態において、加工電極をワークに押し込んだ様子を示す図である。 (A)前記第1実施形態において、加工電極の押込量が少ない場合を示す図である。(B)前記第1実施形態において、加工電極の押込量が多すぎる場合を示す図である。 本発明のプローブ加工方法に係る第2実施形態において、ワークをプローブに加工する様子を示す図である。 本発明の放電加工機に係る第3実施形態を示す図である。 本発明の放電加工機に係る第4実施形態を示す図である。 従来技術において、プローブの接触球をカップ砥石で形成する様子を示す図である。
符号の説明
1…放電加工機、2…加工電極、21…電極棒体、3…電気部、31…電源回路、32…ワーク側接点、321…ワーク側配線、33…加工電極側接点、331…加工電極側配線、4…駆動部、41…主軸部、411…ワーク把持部、412…主軸モータ、413…軸受部、42…副軸部、421…加工電極保持部、422…副軸モータ、423…押込スライド機構、424…押込ガイド軸、425…押込スライダ、426…旋回スライド機構、427…旋回ガイド軸、428…旋回スライダ、5…観測手段、51…レンズ、52…CCDカメラ(撮像手段)、53…ミラー、54…画像処理部、55…モニタ、6…プローブ、61…軸部、62…接触球、63…ヘッド部、7…カップ砥石、8…金属ワイヤ、P…主軸、R…基準点、S…副軸、W…ワーク

Claims (5)

  1. ワークを加工して軸部の先端に接触球を有するプローブを形成するプローブ加工方法において、
    前記接触球として加工される部分を残した状態で前記ワークに前記軸部を加工する軸部加工工程と、
    前記軸部の中心軸を前記ワークの主軸として、前記主軸上の基準点を通りかつ前記主軸に対して所定の角度をなす軸を副軸とした際に、前記副軸を中心軸とする円筒状の加工電極と前記ワークとの間に所定電位差がある状態で、前記ワークを前記主軸中心に回転させかつ前記加工電極を前記副軸中心に回転させながら、前記副軸に沿って前記加工電極を前記ワークに押し込んで、前記加工電極の押し込み方向先端の内側縁により前記基準点を中心とする前記接触球を加工する接触球加工工程と、を備えている
    ことを特徴とするプローブ加工方法。
  2. ワークを加工して軸部の先端に接触球を有するプローブを形成するプローブ加工方法において、
    前記ワークに前記軸部を加工するとともに前記接触球として加工される部分を略球状に粗加工する粗加工工程と、
    前記軸部の中心軸を前記ワークの主軸として、前記主軸上の基準点を通りかつ前記主軸に対して所定の角度をなす軸を副軸とした際に、前記副軸を中心軸とする円筒状の加工電極と前記ワークとの間に所定電位差がある状態で、前記ワークを前記主軸中心に回転させながら前記加工電極を前記副軸に沿って前記ワークに押し込んで、前記接触球に加工される部分を前記加工電極の押し込み方向先端の内側縁により前記基準点を中心とする前記接触球に仕上げる仕上げ加工工程と、を備えている
    ことを特徴とするプローブ加工方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載のプローブ加工方法において、
    前記加工電極は、前記内側縁が前記主軸に到達するまで押し込まれる
    ことを特徴とするプローブ加工方法。
  4. ワークに押し込まれる円筒状の加工電極と、
    前記ワークと前記加工電極とに所定電位差を与える電気部と、
    前記ワークを把持するとともに仮想的に設定された主軸を中心に前記ワークを回転させる主軸部と、
    前記加工電極を保持するとともに前記主軸に対して所定角度をもって、かつ、延長線が前記主軸の延長線に交差するように仮想的に設定された副軸を中心に前記加工電極を回転させる副軸部と、を備え、
    前記副軸部は、前記副軸に沿って前記加工電極を移動させて前記ワークに押し込む押込スライド機構を有し、
    前記加工電極は、前記押し込み方向先端の内側縁により前記ワークを加工する
    ことを特徴とする放電加工機。
  5. 請求項4に記載の放電加工機において、
    前記主軸上に仮想的に設定される基準点を中心とした円弧に沿って前記加工電極および前記押込スライド機構を移動させる旋回スライド機構を備える
    ことを特徴とする放電加工機。
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