JP4315096B2 - ネットワークシステム - Google Patents

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Description

本発明は、マスタノードとこれに従属する1以上のスレーブノードとを含んで構成されるネットワークシステムに関するものである。
マスタノードとこれに従属する1以上のスレーブノードとを含んで構成されるネットワークシステムとして、例えば、下記特許文献1の図5に開示されるようなものがある。この種のネットワークシステムでは、通常、ケーブルが断線すると、マスタノードから送信されたデータはスレーブノードに到達しないため通信エラーとなり、ケーブルの接続が復旧するまで通信の回復は難しい。また、ハードウェアの障害によって、例えばスレーブノードが故障した場合にも、マスタノードから送信されたデータはスレーブノードにより受信されないため通信エラーとなり、またマスタノードにハードウェアの障害が発生した場合にも同様に通信エラーとなる。このようなハードウェア障害の場合、スレーブノードやマスタノード等のハードウェアをリセットして再起動させることによって正常動作に復帰し得るので通信可能な状態に戻ることもある。
このように「通信エラー」といっても、その原因が、マスタノードとスレーブノードとを接続するケーブルの断線によるものであるのか、マスタノードまたはスレーブノードのハードウェア障害によるものであるのか、を短時間に判断することは難しい。即ち、ハードウェア障害による通信エラーの場合には、ハードウェアリセット後の再起動により比較的短時間に通信機能が回復することが考えられるが、ケーブルの断線によるものである場合には、迂回経路や予備回線が存在しない限り短時間に通信機能が回復することはない。そのため、ハードウェア障害の発生からハードウェアリセット後の再起動により通信が再開されるまでの期間を待つことにより、通信エラーの原因がケーブルの断線によるものであるのか否かを判断することは可能であっても、これ以前には判断し難い。
そこで、下記特許文献1に開示される技術では、例えば、マスタノードあるいはスレーブノードの通信制御回路内にダミーデータを出力し得るダミーデータレジスタ等を設けることによって、当該マスタノード等のCPUがリセット状態にある場合にはダミーデータレジスタからダミーデータをケーブルに出力し得るように構成している。これにより、ダミーデータを受信したスレーブノード等は、当該マスタノードがリセット状態にあることを認識可能になるので、ケーブル断線による通信エラーではなく、ハードウェア障害後のリセットによる通信エラーであることを判断し得るようにしている。
また、図4に示すように、1台のマスタノード120に、複数台のスレーブノード130A,…,130Nが従属的に接続され、マスタノード120の指示がない限りスレーブノード130A等によるデータ送信を許可しない、いわゆる「シングルマスタ方式」のネットワークシステム(例えば、LIN(Local Interconnect Network))100では、マスタノード120から送信されるヘッダHMn(nは1以上の整数)に対してのみスレーブノード130A等からのレスポンスRSn(nは1以上の整数)送信が許可される。即ち、ヘッダHMnに含まれるアドレス情報に対応したスレーブノード130A等のみにレスポンスRSnの送信が許され、それ以外のスレーブノード130N等はレスポンスRSnを送信することができない。
そのため、図4に示す例では、スレーブノード130Aは、自分のアドレスに対応したアドレス情報を含むヘッダHM2’を受信した場合には、レスポンスRS2を送信することができるが(図4下段中)、それ以外のアドレス情報を含むヘッダHM1’やHM3’を受信してもレスポンスRS2を送信することはできない(図4下段左、図4下段右)。なお、このような各処理は、マスタノード120においてはマスタタスク122が行い、スレーブノード130A等においてはスレーブタスク133が行う。また、マスタノード120のスレーブタスク123は、マスタノード120からスレーブノード130A等にデータ等を送信する際の処理を行うものである。ここで「タスク」とは、コンピュータにおける処理の実行単位を意味し、プロセスと称することもある。
このため、マスタノード120とスレーブノード130A等とを接続するケーブル(例えばLINバスケーブル)150が断線したり、マスタノード120がハードウェア障害を起こした場合には、スレーブノード130A等は、ヘッダHMnを受信することができないため、レスポンスRSnを送信できないが、スレーブノード130A等がハードウェア障害を起こした場合には、当該スレーブノード130A等をハードウェアリセットして再起動させることにより通信が再開され得る。
特開2001−237842号公報(第2頁〜第6頁、図3〜6)
しかしながら、特許文献1に開示される技術によると、ダミーデータを出力するためのダミーデータレジスタやダミーデータ出力許可回路等のハードウェアを別途設ける必要がある。このため、回路構成が複雑になるばかりか、これらの回路が故障した場合にはダミーデータが送出されない。つまり、新たに追加したハードウェアが正常に機能しなければ通信エラーの発生を通知することができないという新たな技術的課題が発生し得る。またハードウェアの追加によって製品コストの上昇を招くという課題もある。
また、図4に示すようなシングルマスタ方式のネットワークシステム100によると、スレーブノード130A等がハードウェア障害を起こした場合には、当該スレーブノード130A等をハードウェアリセットして再起動させてヘッダHMn’の受信を試みる。ところが、図5(A) に示すように、このようなタイムアウトによる再起動処理(以下「タイムアウト処理」という。)をスレーブノード130A等が行っている間に、マスタノード120から送信されたヘッダHMn’が当該スレーブノード130A等に到着した場合には、スレーブノード130A等がそのヘッダHMn’を受信することができない。
つまり、マスタノード120から送信されるヘッダHMnを一定時間以上受信できない期間(以下、この期間のことを「無通信期間」という。)の後に行われるタイムアウト処理中のスレーブノード130A等では、到着したヘッダHMn’を処理することができないため、それに呼応するレスポンスRSnをマスタノード120に送信することもできない。したがって、その後にマスタノード120が送信するヘッダHMnの到着を待たなければレスポンスRSnを送信できないことから、スレーブノード130A等による通信の再開が遅れてしまうという技術的課題がある。
このような課題は、図5(B) に示すように、無通信期間が発生し得る場合には、マスタノード120がヘッダHMnを送信した後、マスタノード120自らがレスポンスRMnで応答する通信を繰り返し行うことで、無通信期間の発生を防ぐため、スレーブノード130A等のタイムアウト処理の起動を回避することで解消し得る。ところが、マスタノード120においては、無通信期間の発生を防ぐためのヘッダHMnおよびレスポンスRMnを一定期間ごとに繰り返し送信しなければならないため、マスタタスク122およびスレーブタスク123による処理が定常的に発生する。すると、これらのタスクを処理するMPU(Micro Processing Unit)の負荷が軽減されないため、マスタノード120を構成するシステム全体の処理速度の低下を招くという新たな技術的課題を招来する。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、無通信期間経過後の通信を早期に再開し得るネットワークシステムを提供することにある。
上記目的を達成するため、特許請求の範囲に記載の請求項1のネットワークシステムでは、マスタノード[20]と、これに従属する1以上のスレーブノード[30]であって前記マスタノード[20]から送信されるデータ[HMn]を一定時間以上受信できない場合、前記マスタノード[20]からのデータ[HMn]を受信できない期間を伴う所定の処理を実行するスレーブノード[30]と、を含んで構成されるネットワークシステム[10]において、前記マスタノード[20]は、前記スレーブノード[30]に前記データ[HMn]を送信する前にダミーデータ[HMdmy,RMdmy]を前記スレーブノード[30]に対して送信するダミーデータ送信手段[22]を備え、前記ダミーデータ[HMdmy,RMdmy]のデータ長は、前記受信できない期間よりも長い時間に相当することを技術的特徴とする。
なお、[ ]内の数字または記号は、[発明を実施するための最良の形態]の欄で説明する符号に対応し得るものである(以下同じ)。
特許請求の範囲に記載の請求項2のネットワークシステムでは、請求項1に記載のネットワークシステムにおいて、前記ダミーデータ[HMdmy,RMdmy]は、前記ネットワークシステムに接続されているどのスレーブノード[30]のアドレス情報[Ident]にも対応しないアドレス情報[Ident]を当該ダミーデータのアドレス[Ident]として構成されることを技術的特徴とする。
特許請求の範囲に記載の請求項3のネットワークシステムでは、請求項1または請求項2に記載のネットワークシステムにおいて、前記マスタノード[20]と前記スレーブノード[30]とは、LINプロトコルに従ったデータ通信を行うことを技術的特徴とする。
なお、LINプロトコルとは、LIN(Local Interconnect Network)に関する通信規約のことである(以下同じ)。
本発明では、「所定の処理を実行することによりスレーブノード[30]がマスタノード[20]からのデータ[HMn]を受信できない期間」よりも長い時間に相当するデータ長のダミーデータ[HMdmy,RMdmy]を、マスタノード[20]がスレーブノード[30]にデータ[HMn]を送信する前に、ダミーデータ送信手段[22]によりスレーブノード[30]に対して送信する(請求項1)。これにより、本来必要とするマスタノード[20]からのデータ[HMn]に先立ってダミーデータ[HMdmy,RMdmy]がスレーブノード[30]に到着するので、マスタノード[20]から送信されるデータ[HMn]を一定時間以上受信できない場合が発生しこのような無通信期間経過後に所定の処理を実行しても、当該所定の処理の実行中には、ダミーデータ[HMdmy,RMdmy]の到着にとどめることができる。
つまり、当該所定の処理の実行中は、ダミーデータ[HMdmy,RMdmy]が到着し、当該所定の処理の実行後に、本来必要とするデータ[HMn]がスレーブノード[30]に到着する。これにより、スレーブノード[30]は、マスタノード[20]からのデータ[HMn]を受信できない期間を伴う所定の処理を、無通信期間経過後に実行しても、当該無通信期間経過後にマスタノード[20]から届く最初のデータ[HMn]に呼応した処理を実行することができる。したがって、無通信期間経過後の通信を早期に再開することができる。
また、例えば、ダミーデータ[HMdmy,RMdmy]は、ネットワークシステムに接続されているどのスレーブノード[30]のアドレス情報[Ident]にも対応しないアドレス情報[Ident]を当該ダミーデータのアドレス[Ident]として構成しても良い(請求項2)。これにより、応答を許可するスレーブノードをマスタノードがアドレスにより指定する通信方式(シングルマスタ方式)のネットワークシステムにおいては、ダミーデータ[HMdmy,RMdmy]に応答するスレーブノードが存在しない。したがって、ダミーデータ[HMdmy,RMdmy]に呼応する無駄な通信トラフィックの発生を防止することができ、例えば、マスタノード[20]とスレーブノード[30]とがLINプロトコルに従ったデータ通信を行う場合に好適である(請求項3)。
以下、本発明のネットワークシステムを、車両制御用のLAN(Local Area Network)(以下「車載LAN」という。)に適用した実施形態を図1〜図3に基づいて説明する。 まず、本実施形態に係る車載LAN10の構成を図1を参照して説明する。図1には、車載LAN10の構成概要を示すブロック図が示されている。
図1に示すように、車載LAN10は、マスタノード20と、これに従属する1以上のスレーブノード30とを含んで構成されるネットワークシステムで、マスタノード20の指示がない限りスレーブノード30はデータを送信しない「シングルマスタ方式」の通信プロトコル、例えばLINプロトコルを採用している。なお、LINプロトコルは、OSI(Open Systems Interconnection)の基本参照モデルにおけるレイヤ1〜3に対応している。また、マスタノード20やスレーブノード30は、LINバスケーブル50を介して最大19.2kbpsのボーレートで通信可能に構成されている。
マスタノード20は、例えば、車両のボディ系を制御するECU(Electronic Control Unit)で、MPU21、LINトランシーバ25等を備えている。MPU21は、通信機能部としてLINコントローラやCANコントローラを内蔵しているマイクロコンピュータで、図略のメモリ、インターフェース等を備えている。一方、LINトランシーバ25は、ISO9141に準拠したLIN用のインターフェースで、MPU21とLINバスケーブル50との間に介在することで、両者間のおける信号電圧の違い等を変換可能なドライバ機能を有するものである。
なお、このLINコントローラは、OSIのネットワーク層、データリンク層および物理層の機能、例えば、ネットワークコンフィグレーション、タイムトリガースケジューリング、通信方式、同期方式、リカバリ管理、メッセージ確認、ビットタイミング、誤り検出/報告方法、ビット同期等の各機能を提供するもので、ソフトウェア的には、後述するマスタタスク22やスレーブタスク23として機能し得るものである。また、LINトランシーバ25は、物理層のドライバ機能を提供している。
また、このマスタノード20は、図略のCANトランシーバを介してCAN(Controller Area Network)に接続されることにより、例えば、パワートレイン系のECUやステアリング系のECU等と車両制御に関する情報を交換可能に構成されている。
スレーブノード30は、例えば、車両の計器パネル等を制御するECUで、MPU31、LINトランシーバ35等を備えている。MPU31は、マスタノードの機能を実現するマスタタスクを備えていない点を除いて、前述したマスタノード20のMPU21とほぼ同様に構成されている。また、LINトランシーバ35は、前記したマスタノード20のLINトランシーバ25と同様に構成されている。そのため、これらの説明は省略する。
次に、マスタノード20とスレーブノード30との間で伝送されるメッセージフレームの構成を図2に基づいて説明する。前述したように、シングルマスタ方式では、マスタノード20の指示がない限りスレーブノード30はデータを送信しない。例えば、LINプロトコルでは、メッセージフレームとして、マスタノード20からスレーブノード30に送信されるヘッダと、スレーブノード30からマスタノード20に送信されるレスポンスとが存在し、スレーブノード30は、自分のアドレスに対応したアドレス情報を含むヘッダを受信した場合に限りレスポンスをマスタノード20に送信する。
ここで、マスタノード20からスレーブノード30に送信されるヘッダについて説明する。ヘッダは、前述したマスタノード20のマスタタスク22によって生成されるメッセージフレームで、図2に示すように、シンクブレーク(Sync Break)、シンクフィールド(Sync Field)、アイデントフィールド(Ident Field)という3種類のフィールドで構成されている。
シンクブレークは、13ビットで構成されており、ヘッダの始まりを表す情報である。シンクフィールドは、10ビットで構成されており、各ノードのクロック周波数の誤差を調整するビット列である。アイデントフィールドは、10ビットで構成されており、ID、データ長およびパリティビットから構成される。なお、これらの各フィールドの間には1ビット分のインターバイトスペースが設けられているので、ヘッダの長さとしては35ビットとなる。
アイデントフィールドのIDは、マスタノード20の指示によってレスポンスを送信することができるスレーブノード30の識別情報、つまりアドレス情報のことで、4ビット分割り当てられている。アイデントフィールドのデータ長は、レスポンスとしてスレーブノード30が送信できるデータ長を示すもので、2ビット分の情報で、2バイト、4バイト、8バイトの3種類を表す。アイデントフィールドのパリティビットは、IDに対する2ビットのパリティ情報である。なお、これらID、データ長およびパリティビットからなる8ビットのビット列の前にスタートビット、また後にストップビット、をそれぞれ1ビットづつ付加しているため、アイデントフィールドの長さは全体で10ビットになる。
一方、スレーブノード30からマスタノード20に送信されるレスポンスは、スレーブノード30のスレーブタスク33やマスタノード20のスレーブタスク23によって生成されるメッセージフレームで、データフィールド(Data Field)、チェックサム(CheckSum)という2種類のフィールドで構成されている。
データフィールドは、スタートビットとストップビットとを含めて10ビットで構成されており、1バイト分のデータを格納している。このデータフィールドは、前述したアイデントフィールドのデータ長によりマスタノード20から指示されたバイトに相当するだけ用意されており、例えば、データ長が2バイトの場合には、1ビット分のインターバイトスペースを挟んで2つ分のデータフィールドが並ぶ。
チェックサムは、データフィールドに対する誤り検出用のビット列で、例えばモジュロ256の計算式の演算結果をビット反転したものに相当する。なお、これらの各フィールドの間には1ビット分のスペースが設けられているので、レスポンスの長さとしては、最小で32ビット(データフィールドが2バイトのとき)、また最大で98ビット(データフィールドが8バイトのとき)となる。
なお、ヘッダとレスポンスと間には、インターフレームレスポンススペースと呼ばれるデータのない期間が設けられている。このようにヘッダは35ビットで構成され、またレスポンスは32ビット〜98ビットで構成されているため、インターフレームレスポンススペースを除いても両フレームを合わせると67ビット〜133ビットの長さになる。したがって、マスタノード20とスレーブノード30と間の伝送ボーレートが最大の19.2kbpsの場合でも、ヘッダとレスポンスとを合わせた最小データ長67ビットを伝送するには、67/19200≒3.5ミリ秒を要することがわかる。伝送ボーレートが9600bpsの場合は、67/9600≒7ミリ秒、伝送ボーレートが4800bpsの場合は、67/4800≒14ミリ秒、の伝送時間をそれぞれ要する。
続いて、マスタノード20とスレーブノード30との間における通信イメージを図3に基づいて説明する。
前述したように、スレーブノード30は、自分のアドレスに対応したアドレス情報を含むヘッダを受信した場合に限りレスポンスをマスタノード20に送信する。そのため、[発明が解決しようとする課題]の欄で図5(A) を参照して説明したように、スレーブノード30は、マスタノード20から送信されるヘッダを一定時間以上受信できない期間、つまり無通信期間があると、自らのハードウェア障害によって、マスタノード20から送信されてくるヘッダを正常に受信できていない可能性があるので、タイムアウト処理による再起動を行う。なお、スレーブノード30は、自分のアドレスに対応したアドレス情報を含むか否かを問わず、ヘッダを受信すると、無通信期間の計測カウンタをリセットする機能を備えている。
このため、スレーブノード30がタイムアウト処理を行っている間に、マスタノード20からヘッダが送信されたとしても、タイムアウト処理中のスレーブノード30は当該ヘッダを受信できないことから、タイムアウト処理後のスレーブノード30は、マスタノード20から自分宛のヘッダが次に送信されてくるまで待たされることになる。その結果、無通信期間経過後の通信再開が遅れてしまう。
そこで、本実施形態に係るマスタノード20では、図3に示すように、当該タイムアウト処理に要する時間(受信できない期間)よりも長い時間に相当するデータ長のダミーデータとして、ヘッダHMdmyおよびレスポンスRMdmyを、スレーブノード30に対して送信する機能をマスタノード20のマスタタスク22に持たせることとした。なお、この機能は、特許請求の範囲に記載の「ダミーデータ送信手段」に相当し得るもので、マスタタスク22によるソフトウェア処理により実現される。
即ち、図3に示すように、マスタノード20のマスタタスク22は、スレーブノード30に本来必要とするヘッダHM1やHMn(nは1以上の整数)を送信する前に、ダミーデータとして、いずれのスレーブノード30のアドレスにも対応しないアドレス情報(例えばマスタノード20のアドレスに対応するアドレス情報)を含んだヘッダHMdmyとそのヘッダHMdmyに応答するレスポンスRMdmyとを、スレーブノード30に対して送信する(図3に示すt1)。そのため、スレーブノード30のスレーブタスク33では、ヘッダHMdmy’を受信すると、無通信期間の計測カウンタをリセットするとともに、引き続き送られてくるレスポンスRMdmy’、さらにはヘッダHM1の受信に備えて待機する。そして、自分のアドレスに対応したアドレス情報を含むヘッダHM1を受信すると、それに呼応するレスポンスRS1をマスタノード20に送信する(図3に示すt2)。
なお、LINプロトコルでは、図2に示すように、ヘッダHMdmyを送信したマスタノード20は、インターフレームレスポンススペースの間隔を確保して、ヘッダHMdmyに応答するレスポンスRMdmyを送信するが、他のプロトコル等では、例えば、マスタノード20でヘッダHMdmyとレスポンスRMdmyとを連結して連続送信しても良い。
一方、図3に示すように、無通信期間があると(図3に示すt3)、スレーブノード30では、無通信期間の計測カウンタがリセットされることなく、カウントアップされるため、所定値に到達した時点でタイムアウト処理が起動される。これにより、タイムアウト処理を実行中のスレーブノード30は、ヘッダHMnやレスポンスRSn(nは1以上の整数)といったメッセージフレームの受信をすることができなくなるが、この受信できない期間中にマスタノード20からメッセージフレームの送信があっても、当該メッセージフレームは、本来必要とするヘッダHMnを送信する前に、ダミーデータとして送信されたヘッダHMdmyとレスポンスRMdmyである。したがって、当該ヘッダHMdmyやレスポンスRMdmyが受信できなくても、スレーブノード30には何ら影響を与えない(図3に示すt4)。
そして、このダミーデータとしてのヘッダHMdmyおよびレスポンスRMdmyの合計データ長は、前述したように最小で67ビットであるので、マスタノード20とスレーブノード30と間の伝送ボーレートが最大の19.2kbpsの場合でも、伝送時間として、67/19200≒3.5ミリ秒を要する。これに対し、スレーブノード30のタイムアウト処理は、最大でも数十マイクロ秒で完了する。したがって、当該ヘッダHMdmyおよびレスポンスRMdmyの合計データ長(伝送時間にして3.5ミリ秒相当)は、タイムアウト処理に要する時間(数十マイクロ秒)よりも長い時間に相当することがわかる。
つまり、当該タイムアウト処理の実行中は、ダミーデータであるヘッダHMdmyおよびレスポンスRMdmyが到着し(図3に示すt4)、当該タイムアウト処理の実行後に、本来必要とするデータであるヘッダHMnがHMn’としてスレーブノード30に到着する(図3に示すt5)。したがって、スレーブノード30は、本来必要なデータであるヘッダHMnを受信できない期間を伴うタイムアウト処理を、無通信期間経過後に実行しても、当該無通信期間経過後にマスタノード20から届く最初のデータHMn’に呼応した処理としてレスポンスRSnを送信することができる(図3に示すt5)。このため、無通信期間経過後の通信を早期に再開することができる。
なお、上述した実施形態では、ダミーデータとして、ヘッダHMdmyおよびレスポンスRMdmyを、本来必要とするデータとしてのヘッダHMnに先立ってマスタノード20からスレーブノード30に送信する構成を採用したが、ダミーデータとしてヘッダHMdmyだけを本来必要とするデータとしてのヘッダHMnに先立ってマスタノード20からスレーブノード30に送信する構成を採用しても良い。なお、ヘッダHMdmyだけあっても、35ビット分のデータ長を有するので、タイムアウト処理に要する時間(数十マイクロ秒)よりも長い時間として、35/19200≒1.8ミリ秒を確保することができるので、ダミーデータとしてヘッダHMdmyおよびレスポンスRMdmyを送信する場合と同様の作用および効果を得ることができる。
また、上述した実施形態では、本来必要とするヘッダHMnを送信する前に、ダミーデータとしてヘッダHMdmyとレスポンスRMdmyを送信しているが、例えば、本来必要とするヘッダHMnの先頭に、ダミーデータとして送信されるべきヘッダHMdmyを付加してヘッダHMnとまとめて送信しても良い。これにより、ダミーデータHMdmyに呼応して発生する無駄なレスポンスRMdmyによる通信トラフィックの発生を防止することができる。
さらに、上述した実施形態では、シングルマスタ方式の一例として、LINプロトコルを採用した車載LANを挙げて説明したが、「マスタノードと、これに従属する1以上のスレーブノードであってマスタノードから送信されるデータを一定時間以上受信できない場合、マスタノードからのデータを受信できない期間を伴う所定の処理を実行するスレーブノードと、を含んで構成されるネットワークシステム」であれば、LINプロトコルに限られることはなく、例えば、ポーリング方式による通信であっても良い。この場合も上述同様の作用および効果を得ることができる。
またさらに、上述した実施形態では、マスタノードが1台の場合を説明したが、「マスタノードと、これに従属する1以上のスレーブノードであってマスタノードから送信されるデータを一定時間以上受信できない場合、マスタノードからのデータを受信できない期間を伴う所定の処理を実行するスレーブノードと、を含んで構成されるネットワークシステム」であれば、マスタノードが複数台で構成されるネットワークシステムであっても良い。この場合も上述同様の作用および効果を得ることができる。
本発明の一実施形態に係る車載LANの構成概要を示すブロック図である。 本実施形態に係る車載LANにより伝送されるメッセージフレーム(ヘッダおよびレスポンス)のデータフォーマットを示すデータ構成図である。 本実施形態に係る車載LANを構成するマスタノードとスレーブノードとの間における通信イメージを示す説明図である。 上段は、シングルマスタ方式のネットワークシステム(LIN)の構成を示すブロック図で、下段は、上段のネットワークシステムにおけるマスタノードとスレーブノードとの間における通信イメージを示す説明図である。 図4に示すネットワークシステムにおけるマスタノードとスレーブノードとの間における通信イメージを示す説明図で、図5(A) は、無通信期間の経過後におけるスレーブノードのタイムアウト処理の様子を示すもの、図5(B) は無通信になり得る期間中におけるマスタノードの再送処理の様子を示すものである。
符号の説明
10…車載LAN(ネットワークシステム)
20…マスタノード
21,31…MPU
22…マスタタスク(ダミーデータ送信手段)
23,33…スレーブタスク
25,35…LINトランシーバ
30…スレーブノード
50…LINバスケーブル
HMn…ヘッダ(データ)
RMn,RSn…レスポンス(データ)
HMdmy…ヘッダ(ダミーデータ)
RMdmy…レスポンス(ダミーデータ)

Claims (3)

  1. マスタノードと、これに従属する1以上のスレーブノードであって前記マスタノードから送信されるデータを一定時間以上受信できない場合、前記マスタノードからのデータを受信できない期間を伴う所定の処理を実行するスレーブノードと、を含んで構成されるネットワークシステムにおいて、
    前記マスタノードは、前記スレーブノードに前記データを送信する前にダミーデータを前記スレーブノードに対して送信するダミーデータ送信手段を備え
    前記ダミーデータのデータ長は、前記受信できない期間よりも長い時間に相当することを特徴とするネットワークシステム。
  2. 前記ダミーデータは、前記ネットワークシステムに接続されているどのスレーブノードのアドレス情報にも対応しないアドレス情報を当該ダミーデータのアドレスとして構成されることを特徴とする請求項1に記載のネットワークシステム。
  3. 前記マスタノードと前記スレーブノードとは、LINプロトコルに従ったデータ通信を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のネットワークシステム。
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