JP4314051B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は画像形成装置に関し、より詳しくは、像担持体の帯電を行なう画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真装置は、周知のようにドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムと記す)表面を所定の電位に均一に帯電処理する工程を含んでいる。従来、帯電手段としては、細いコロナ放電ワイヤに高圧を印加して発生するコロナを感光ドラム表面に作用させて帯電を行なう、非接触帯電であるコロナ帯電が一般的であった。近年は、低圧プロセス、低オゾン発生量、低コストなどの点から有利な接触帯電方式が主流となりつつある。この方式は、例えばローラ帯電部材(以下、帯電ローラと記す)を感光ドラム表面に当接し、この帯電ローラに電圧を印加して感光ドラムを帯電する方式である。帯電ローラに対する印加電圧は直流電圧のみでも良いが、交流電圧を印加し、プラス側、マイナス側への放電を交互に起こすことで帯電を均一に行なわせることができる。例えば、直流電圧を印加したときの被帯電体の放電開始しきい値電圧(帯電開始電圧)以上のピーク間電圧を有する交流電圧と、直流電圧(直流オフセットバイアス)とを重畳した振動電圧を印加することにより、被帯電体の帯電を均一に行なわせる効果があり、均一な帯電を行なうことが知られている。上記帯電ローラに、正弦波交流電圧の出力電圧を印加すると、帯電ローラと感光ドラム間の抵抗性負荷に流れる抵抗負荷電流と、帯電ローラと感光ドラム間の容量性負荷に流れる容量負荷電流と、帯電ローラと感光ドラム間の放電電流とが流れ、これらが合計された電流が帯電ローラに流れる。この際、安定した帯電を得るためには放電電流量を所定値以上にすると良いことが経験的に分かっている。図20は帯電ローラに電圧(Vc)を印加した場合の、帯電ローラに流れる電流(Ic)の特性を表した図である。なお、Vcは交流電圧のピーク電圧値、電流は交流電流の実効値で表している。帯電電圧(Vc)の振幅を徐々に上昇させると、これに伴って帯電電流が流れる。所定電圧(Vh)以下では、交流電圧の振幅と出力電流は略比例している。これは、抵抗負荷電流と容量負荷電流は電圧振幅に比例し、且つ電圧振幅が小さいために放電現象が発生せず、放電電流が流れないためである。そして、更に印加電圧を大きくしていくと所定電圧(Vh)で放電現象が始まり、帯電電流(Ic)も比例関係から外れ、放電電流(Is)分だけ多く流れるようになる。安定した帯電を得るためには、この放電電流(Is)が所定値以上となるように、帯電電圧(Vt)を設定すればよい。しかしながら、感光ドラムへの放電量(Is)が増えた場合、感光ドラム削れ等の感光ドラム劣化を促進するとともに、放電生成物による高温高湿環境での画像流れ等の異常画像が発生する場合があった。よって、安定した帯電を得られ、かつ前記問題を解決するためには、必要最小限の電圧印加により、プラス側、マイナス側へ交互に起こす放電を最小限とする必要がある。しかし、実際には感光ドラムへの印加電圧と放電量の関係は常に一定ではなく、感光ドラムの感光体層や誘電体層の膜厚、帯電部材や空気の環境変動等により変化する。低温低湿環境(以下L/L環境と記す)では材料が乾燥して抵抗値が上昇し放電しにくくなるため、均一な帯電を得るためには一定値以上のピーク間電圧が必要となるが、このL/L環境において帯電均一性が得られる最低の電圧値においても、高温高湿環境(H/H)で帯電動作を行った場合、逆に材料が吸湿し抵抗値が低下するため、帯電部材は必要以上の放電を起こすことになる。この結果、放電量が増加すると、画像不良の発生、トナー融着の発生、感光ドラム表面の劣化による感光ドラム削れ・短命化などの問題が起こる。放電量の変化による不具合は、前述の環境変動による原因の他に、帯電部材の製造ばらつきや汚れによる抵抗値変動、耐久による感光ドラムの静電容量変動、画像形成装置本体の高圧発生装置の特性ばらつきなどでも発生することが判っている。このような放電量の変化を抑制するために、「放電電流制御方式」が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この方式は帯電部材に印加する交流電圧を可変な構成とし、放電現象が開始する電圧(Vh)以下での電圧レベルと、(Vh)以上の電圧レベルの少なくとも2点以上において、それぞれの交流電流値を電流検出手段で検出し、検出した交流電流値から、最適な放電量となる交流電圧値を算出し、帯電部材に印加する交流電圧の電圧レベルを決定する方法である。図20において丸印で示したA,B,C,D点は、検出を行うポイントを示している。放電現象が開始する電圧(Vh)以下の電圧でA,Bの2点をサンプルすることで、放電電流が発生しない領域の帯電交流印加電圧(Vc)と帯電電流(Ic)の特性が測定される。同様にC,Dの2点をサンプルすることで放電電流が発生する領域におけるVcとIcの特性が測定される。このような方法で得られた2つの特性ラインの関係から放電電流値を所定レベルとするための帯電交流電圧のレベルを算出し、これに応じて帯電交流電圧を制御することで、放電量の変動を抑制する制御を行っている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−201921号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の放電量制御方式では、下記のような問題があった。
【0005】
(1)電流検出手段が検出した検出値に誤差が生じた場合、放電電流の制御精度が大きく悪化してしまう。
前述の通り、従来の放電電流制御では、放電開始電圧(Vh)以下のポイント(図20におけるポイントA、B点)で検出した帯電交流印加電圧(Vc)と帯電電流(Ic)の特性と、放電開始電圧(Vh)以上のポイント(図20におけるポイントC、D点)で検出したVcとIcの特性の、2つの特性関係から放電電流を算出する。しかしながら、A,B点とC,D点では電流のレベルの差が大きいため、検出値に誤差が生じた場合、放電電流値の算出値に大きな誤差が発生する。これにより、最適な放電電流値の制御が行えないという問題があった。
【0006】
(2)連続プリント動作を行った場合、放電電流が変化してしまう問題があった。
プリント動作を連続で行う連続プリントモードで行った場合、感光ドラム周辺で温度上昇が発生し、帯電ローラへの印加電圧と放電電流の関係が変化し、放電電流値が変動してしまう。これにより、最適な放電電流値の制御が行えないという問題があった。この問題に対しては、連続プリントモード時に所定間隔でプリント動作を一定期間停止し、帯電交流電圧を放電開始電圧(Vh)以下に下げて交流電流検知を行い、最適な放電電流設定を再度設定する方法が考えられるが、画像形成装置のプリント速度が低下してしまうことから、有効な対策とはならなかった。
【0007】
そこで本発明においては、環境変動や製造時による帯電部材の特性ばらつき等に関らず高精度で所定の放電量を生じさせ画像不良等の問題を起こすことなく均一な帯電を行うこと、連続プリント時においても帯電部材の特性変動等に関らずプリント速度を低下させることなく高精度で所定の放電量を生じさせ画像不良等の問題を起こすことなく均一な帯電を行うこと、これにより、長期間にわたり高画質、高品質を安定して維持することのできる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的は本発明に係る画像形成装置により達成される。要約すれば、像担持体に当接配置された帯電部材に電圧を印加することで該像担持体を帯電し、該像担持体に形成された画像を記録媒体に転写して画像形成する電子写真方式の画像形成装置において、前記帯電部材に交流電圧を印加する電圧印加手段と、前記帯電部材に前記交流電圧が印加されることにより前記帯電部材に流れる電流値を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段によって検出された電流値が所定値となるように前記電圧印加手段から前記帯電部材に印加する前記交流電圧を制御する定電流制御手段と、前記交流電圧の第1ピーク電圧値を検出する第1電圧検出手段と、前記交流電圧に歪みが発生した際に、歪みが発生した前記交流電圧の値に基づいて該交流電圧の第2ピーク電圧値を検出する第2電圧検出手段と、前記第1電圧検出手段によって検出される前記第1ピーク電圧値と、前記第2電圧検出手段によって検出される前記第2ピーク電圧値とに基づいて、画像形成時に前記帯電部材に流れる放電電流値が所定値になるように前記帯電部材に印加する前記交流電圧を設定する設定手段と、を備えることで達成される。
ここで、前記第2電圧検出手段が検出する前記第2ピーク電圧値は、前記歪みが発生した前記交流電圧の値を微分して得られた値であってよい。また、前記設定手段は、前記電圧印加手段が前記像担持体の放電開始電圧以上のピーク電圧となる前記交流電圧を前記帯電部材に印加した際に、前記第1電圧検出手段及び前記第2電圧検出手段が検出する各検出値の差分値を算出して、算出した該差分値が所定値になるように前記交流電圧を設定すること、或いは、前記電圧印加手段が前記像担持体の放電開始電圧以上のピーク電圧となる前記交流電圧を前記帯電部材に印加した際に、前記帯電手段に流れる電流値と前記第1電圧検出手段及び前記第2電圧検出手段が検出する各検出値とを用いて算出した放電電流値が所定値になるように前記交流電圧を設定することができる。
さらに、像担持体に当接配置された帯電部材に電圧を印加することで該像担持体を帯電し、該像担持体に形成された画像を記録媒体に転写して画像形成する電子写真方式の画像形成装置において、前記帯電部材に交流電圧を印加する電圧印加手段と、前記帯電部材に前記交流電圧が印加されることにより前記帯電部材に流れる電流値を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段によって検出された電流値が所定値となるように前記電圧印加手段から前記帯電部材に印加する前記交流電圧を制御する定電流制御手段と、前記交流電圧のピーク電圧の値を検出する第1電圧検出手段と、前記交流電圧が所定位相となる期間における該交流電圧の変位を検出する第2電圧検出手段と、前記第1電圧検出手段によって検出される前記ピーク電圧値と、前記第2電圧検出手段によって検出される検出値とに基づいて、画像形成時に前記帯電部材に流れる放電電流値が所定値になるように前記帯電部材に印加する前記交流電圧を設定する設定手段と、を備えることで達成される。
ここで、前記所定位相となる期間とは、前記交流電圧のゼロクロスタイミングからの所定期間であって、前記第2電圧検出手段は、前記所定期間における交流電圧の変位レベルを検出することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施形態および第2〜第4実施形態のレーザビームプリンタ100の構成図である。レーザビームプリンタ100は記録紙Pを収納するデッキ101を有し、デッキ101内の記録紙Pの有無を検知するデッキ紙有無センサ、デッキ101内の記録紙Pのサイズを検知する紙サイズ検知センサ103、デッキ101から記録紙Pを繰り出すピックアップローラ104、ピックアップローラ104によって繰り出された記録紙Pを搬送するデッキ給紙ローラ、デッキ給紙ローラ105と対をなし、記録紙Pの重送を防止するためのリタードローラ106が設けられている。そして、デッキ給紙ローラ105の下流にはデッキ101と、後述する両面反転部からの給紙搬送状態を検知するする給紙センサ107、さらに下流へと記録紙Pを搬送するための給紙搬送ローラ108、記録紙Pを同期搬送するレジストローラ対109、レジストローラ対109への記録紙Pの搬送状態を検知するレジ前センサ110が配設されている。また、レジストローラ対の下級には、後述するレーザスキャナ部111からのレーザ光に基づいて感光ドラム1上にトナー像を形成するプロセスカートリッジ112と、感光ドラム1上に形成されたトナー像を記録紙P上に転写するためのローラ部材113(以後転写ローラと記す)、記録紙P上の電荷を除去し感光ドラム1からの分離を促進するための放電部材114(以後除電針と記す)が配設されている。さらに、除電針114の下流には搬送ガイド115、記録紙P上に転写されたトナー像を熱定着するために内部に加熱用のハロゲンヒータ116を備えた定着ローラ117と加圧ローラ118対、定着部からの搬送状態を検知する定着排紙センサ、定着部から搬送されてきた記録紙Pを排紙部か両面反転部に行き先を切り替えるための両面フラッパ120が配設されており、排紙部側の下流には排紙部の紙搬送状態を検知する排紙センサ、記録紙を排紙する排紙ローラ対122が配設されている。一方記録紙Pの両面に印字するために片面印字終了後の記録紙Pを表裏反転させ、再度画像形成部へと給紙するための両面反転部側には、正逆転によって記録紙Pをスイッチバックさせる反転ローラ対、反転ローラへの紙搬送状態を検知する反転センサ、記録紙Pの横方向位置を合わせるための横方向レジスト部(不図示)から記録紙Pを搬送するためのDカットローラ125、両面反転部の記録紙P搬送状態を検知する両面センサ126、両面反転部から給紙部へと記録紙Pを搬送するための両面搬送ローラ対127が配設されている。また、レーザスキャナ部111には、後述外部装置128から送出される画像信号に基づいて変調されたレーザ光を発光するレーザユニット129、レーザユニット129からのレーザ光を感光ドラム1上に走査するためのポリゴンミラー130とスキャナモータ131、結像レンズ群132、および折り返しミラー133により構成されている。そして、プロセスカートリッジ112は公知の電子写真プロセスに必要な感光ドラム1、帯電部材である帯電ローラ2と現像ローラ134、トナー格納容器135等を具備しており、レーザビームプリンタ100に対して着脱可能に構成されている。また、図中3は高圧電源部であり、後述する帯電高圧回路の他に、現像ローラ134、転写ローラ113、除電針114に所望の電圧を給電する高圧回路を有している。
【0010】
136はメインモータで、各部に動力を供給している。さらに、4はレーザビームプリンタ100を制御するプリンタ制御部であり、RAM5a、ROM5b、タイマ5c、デジタル入出力ポート(以下I/Oポートと記す)5d、アナログ−デジタル変換入力ポート(以下A/Dポートと記す)5e、デジタル−アナログ出力ポート(以下D/Aポートと記す)5f等を具備したMPU(マイクロコンピュータ)5、および各種入出力制御回路(不図示)等で構成されている。プリンタ制御部4はインターフェイス138を介してパーソナルコンピュータ等の外部装置128に接続されている。次に図2の帯電出力回路の回路図に基づいて帯電高圧出力制御を説明する。帯電出力回路は直流高圧に交流高圧が重畳された帯電高圧を生成し、図の出力端子299より出力するものである。出力端子は感光ドラムに当接した帯電ローラに接続されている。CPU245のI/Oポート245dからクロックパルス(PRICLK)が出力されると、プルアップ抵抗260、ベース抵抗238を介してトランジスタ239がスイッチング動作し、プルアップ抵抗237と、ダイオード240を介して接続されているオペアンプ265の出力に応じた振幅のクロックパルスに増幅される。この振幅が大きいと後述する高圧トランス204に入力される正弦波の駆動電圧振幅も大きくなり、結果として高圧交流電圧レベルも大きくなる。クロックパルスはコンデンサ224を介し、抵抗223〜232、コンデンサ216〜220と、オペアンプ217,220によって構成されるフィルタ回路235に入力され、該フィルタ回路235からは+12Vを中心とした正弦波が出力される。そしてこの出力はプッシュプルの高圧トランスドライブ回路205を介して高圧トランス204の一次巻線に入力され、二次巻線側に正弦波の交流高圧が発生する。また、高圧トランス204の二次側の一方は抵抗246を介して直流高圧発生回路247に接続されていることにより、直流高圧に交流高圧が重畳された高圧バイアスが出力保護抵抗203を介して出力端子299より出力され、帯電ローラ2に給電されている。
【0011】
次に、交流高圧回路の電流検知部について説明する。前述の交流高圧発生回路の駆動によって発生した交流電流は、コンデンサ248を通過し、矢印A方向の半波はダイオード250、矢印B方向の半波はダイオード249を介して流れる。ダイオード250を通過した矢印A方向の半波はオペアンプ256、抵抗253、コンデンサ252で構成された積分回路に入力され、直流電圧に変換される。オペアンプ256の出力端子電圧(V1)は(1)式の様な特性となる。
【0012】
【数1】
Figure 0004314051
【0013】
ここで、Imeanは交流電流の半波の平均値、Rsは抵抗253の抵抗値、Vtはオペアンプ256の正入力に入力されている電圧である。オペアンプ256の出力はオペアンプ265の正入力に接続され、負入力に接続された電流制御信号(PRICNT)のレベルと比較される。電流制御信号は交流電流レベルを設定する信号である。ここで、オペアンプ265の出力電圧(V1)が電流制御信号(PRICNT)よりも大きい場合はオペアンプ265の出力が大きくなる。前述した様に、オペアンプ265の出力が大きくなると、フィルタ回路235に入力されるクロックパルスの振幅が大きくなり、高圧交流電圧は大きくなる。
【0014】
このような構成とすることで、高圧交流電圧のレベルは、交流電流が電流制御信号(PRICNT)に応じた値となるように制御される。即ち、電流制御信号PRICNTに応じた定電流制御が行われる。
【0015】
次に、帯電出力回路の電圧検出部について説明する。本帯電出力回路においては、電圧検出回路A、電圧検出回路Bの2つの電圧検出回路が設けてある。
【0016】
(A)電圧検出回路A
電圧検出回路Aは帯電交流電圧のピーク電圧を検出する。帯電出力電圧はコンデンサ271、抵抗272、および抵抗273によって分圧され、低い電圧レベルに変換されてオペアンプ281の正入力に入力される。オペアンプ281は正負の両電源で駆動するものであり、入力端子には正/負の両極性の電圧が入力でき、出力端子に正/負の両極性の電圧を出力可能な仕様である。後述のオペアンプ278、1003も同様の仕様である。
【0017】
また、コンデンサ271のインピーダンスは抵抗272と抵抗273の合計のインピーダンスよりも十分に小さく、コンデンサ271間で生じる位相差が小さくなるように設定されている。更に、直流高圧電圧はコンデンサ271によって遮断されるため、オペアンプ281の正入力には交流成分のみが入力される。変換された交流電圧は更にオペアンプ281で構成されたボルテージフォロア回路を通過し、ダイオード288、コンデンサ289、抵抗290で構成されたピークホールド回路により、帯電交流電圧のピーク値に応じた直流電圧に変換された後、CPU245のアナログ入力端子245fに入力される。(検出信号名:PRIVS)
【0018】
図3(a)、(b)は帯電交流波形と電圧検出回路Aの検出値との関係を示したものである。図3(a)は交流波形が正弦波の場合である。この場合はVp1が電圧検出回路Aによって検出される。一方、図3(b)は交流波形に歪みが発生した場合の波形である。破線は正弦波である図3(a)の波形を示しており、ピークとなる部分で歪みが発生し、ピーク電圧は、歪みが発生しない場合のVp1よりも低下している。この場合は電圧検出回路AによってVp2の値が検出される。
【0019】
帯電交流電圧のピーク値をVp、ダイオード288の順方向降下電圧値をVfとして、検出信号PRIVSのレベルは(2)式で表せる。
【0020】
【数2】
Figure 0004314051
【0021】
ここでλは抵抗272,273,コンデンサ271で決定する定数であり、(3)式で表せる。
【0022】
【数3】
Figure 0004314051
【0023】
(3)式でR272は抵抗272の抵抗値、R273は抵抗273の抵抗値、C271はコンデンサ271の静電容量値を表す。以下、同様の表現方法で表記する。なお、fは帯電交流高圧の周波数である。
【0024】
(B)電圧検出回路B
電圧検出回路Bは帯電交流電圧波形の微分波形のピーク電圧を検出する。
帯電出力電圧はコンデンサ275、および抵抗276によって分圧され、低い電圧レベルに変換されてオペアンプ278の正入力に入力される。ここで、コンデンサ275のインピーダンスを抵抗276のインピーダンスよりも十分に大きく設定することで、オペアンプ278の入力部には、帯電交流電圧の微分値に相当する交流電圧が供給される。この交流電圧はオペアンプ278で構成されたボルテージフォロア回路を通過し、ダイオード284、コンデンサ285、抵抗286で構成されたピークホールド回路により、帯電交流電圧の微分値のピークに応じた直流電圧に変換された後、CPU245のアナログ入力端子245fに入力される。(検出信号名:PRIDVS)
【0025】
図3(c)は帯電交流波形と電圧検出回路Bの検出値との関係を示したものである。図3(c)は交流電圧波形(図3(b))の微分波形を示している。破線部は正弦波の形状を示す。図3(b)で歪みが発生しているピーク付近の領域では、図3(c)の微分波形も正弦波が歪んだ波形となっている。一方、図3(b)で歪みが発生していない位相の領域では、図3(c)の微分波形も正弦波波形となり、図3(c)の微分波形のピーク電圧は図3(b)の波形のVp1と同じ値となる。即ち、電圧検出回路Bは、歪みが発生した図3(b)の帯電交流波形においても、歪みがない場合と同一の検出値Vp1と同一電圧を検出することができる。帯電交流電圧微分値のピーク値をVp’とした場合の電圧検出回路Bの検出信号PRIDVSのレベルは(4)式で表せる。
【0026】
【数4】
Figure 0004314051
【0027】
ここで、Vfはダイオード284の順方向電圧である。また、φは抵抗276,コンデンサ275で決定する値であり、(5)式で表せる。
【0028】
【数5】
Figure 0004314051
【0029】
なお、上記電圧検出回路Aと電圧検出回路Bで用いている抵抗272,273,276およびコンデンサ271,275の値を定数φと定数λが同一の値となるように設定することで、検出値PRIVSとPRIDVSの検出レンジを一致させている。
【0030】
次に、本実施形態の画像形成装置のプリント動作時における帯電高圧制御方法について説明する。
【0031】
図4は本画像形成装置のプリント動作時のシーケンスを表した図である。装置本体100のメイン電源がオンされると、定着装置を駆動して定着装置を所定温度まで立ち上げる等の一連の処理を行う前多回転工程を実行し、その後にスタンバイ状態となる。次に、プリント開始の命令をパーソナルコンピュータ等の外部装置128から受けると、所定の印字準備段階である前回転工程を実行し、その後に一連の電子写真プロセスによって記録紙にプリント動作を行うプリント工程に入る。ここで、複数枚のプリント動作を行うモードの場合には、次の記録紙に対してのプリント動作を行うまでの紙間工程で所定の処理を実行した後、2枚目以降のプリント工程に移る。最後(N枚目)の記録紙のプリント工程が終了すると、後回転工程の後、再びスタンバイ状態に戻る。本実施形態の画像形成装置においては、前多回転工程期間およびプリント工程又は紙間工程において帯電交流高圧レベルを決定する処理を実行し、その結果に基づいてプリント動作時の帯電交流高圧を制御する。
【0032】
図5は帯電ローラに帯電交流高圧を印加した場合の、帯電交流電流(縦軸)、帯電交流電圧ピーク値および帯電交流電圧微分値のピーク値(横軸)の特性を表している。図5中、LINE−Aは帯電交流電圧ピーク値と帯電交流電流の特性、LINE−Bは帯電交流微分値のピーク値と帯電交流電流の特性を表す。帯電交流電流は帯電交流電流の半波の平均電流値で示してある。帯電交流電圧のピーク値は前述の電圧検出回路Aで検出され、帯電交流電圧微分値のピーク値は前述の電圧検出回路Bで検出される。帯電ローラへの帯電交流電圧を上げていくと、LINE−A,LINE−Bともに、交流電圧に比例して帯電電流が直線的に上昇する。この領域は放電が発生しない領域(非放電発生領域)であり、帯電ローラと感光ドラム間の抵抗性負荷と容量性負荷に応じたニップ電流のみが流れる。更に帯電交流電圧を上昇させると、放電現象が発生する領域(放電発生領域)となり、前述のニップ電流に放電電流が加算された帯電電流が流れる。非放電発生領域と放電発生領域の境界点では、帯電電流値は不連続であり、それぞれの領域においては交流高圧のレベルに対しほぼ直線的に変化する。一方、LINE−Bは放電発生に関係なく両領域領域にわたって、交流高圧のレベルに対し連続的に直線的に変化する。放電発生領域におけるLINE−AとLINE−Bの特性の違いは、放電開始によって発生する帯電交流電圧波形の歪みによって生じる。帯電交流電圧が放電開始電圧を超えると、交流電圧のピーク付近のタイミングで放電が発生し放電電流が流れる。この放電電流は急激な立ち上がりで瞬間的に流れる。帯電交流電圧を生成する高圧トランス204に放電電流が流れると、高圧トランス204のリーケージインダクタンスの作用により高圧トランス204の出力端子間に電圧降下が発生するため、出力電圧波形に歪みが生じる。この時の波形は、前述の図3(b)の形状となる。帯電交流電圧に歪みが発生することで、前述した理由により帯電交流電圧のピーク値と帯電交流電圧微分値のピーク値に差が生じ、LINE−AとLINE−Bの特性に差が生まれる。LINE−Bの特性は放電の有無に関わらず、交流高圧のレベルに対し直線的に変化し、放電電流を除いた帯電ローラと感光ドラム間の抵抗性負荷と容量性負荷に応じたニップ電流の特性と同様の直線的な特性となる。したがって、図5においてLINE−AとLINE−Bの差が放電電流Isとなる。本実施形態における帯電電圧制御では、LINE−AとLINE−Bの特性を検出し、検出した2つの特性から放電電流のレベルが所定の値となる帯電電流Icを算出し、その結果に基づいてプリント動作時の帯電交流高圧を制御する。ラインの特性算出は、図5において▲1▼aと▲1▼bの2点のサンプリングによりLINE−Aの特性を算出し、▲2▼aと▲2▼bの2点のサンプリングによってLINE−Bの特性を算出する。前記4点は全て放電が発生する領域内で設定する。以下に、帯電交流高圧レベルを決定する一連の処理について説明する。
【0033】
(1)前回転工程期間における処理
画像形成装置がスタンバイ状態からプリントに移行する場合は、前回転工程期間において帯電交流高圧レベルの決定処理方法を行う。前回転工程期間における一連の処理について図6を用いて説明する。
【0034】
S602で帯電直流高圧をONする。次にステップS603〜S608で4点のサンプリングを実行する。図7はそれぞれのサンプリングのポイントを表したものである。図7の▲1▼a、▲1▼b、▲2▼a、▲2▼bは、それぞれ前述の図5における▲1▼a、▲1▼b、▲2▼a、▲2▼bに相当する。まず、ステップS603〜S605で▲1▼a、▲1▼bのポイントのサンプリングを行う。ステップS603で電流制御信号PRICNTをVc1に設定し、更に帯電交流電圧駆動信号PRION信号をLOWレベルとして帯電交流電圧を出力する。続いてステップS604で電圧検出回路Aの検出値PRIVSの読み込みを行う。この時の読み込み値をVa1とする。更に、ステップS605で電圧検出回路Bの検出値PRIDVSの読み込みを行う。この時の読み込み値をVb1とする。ステップS606〜S608では▲2▼a,▲2▼bのサンプリングを行う。ステップS606で電流制御信号PRICNTの設定をVc1からVc2に変更し帯電交流電圧を出力を変更する。ステップS607で電圧検出回路Aの検出値PRIVSの読み込みを行う。この時の読み込み値をVa2とする。ステップS608で電圧検出回路Bの検出値PRIDVSの読み込みを行う。この時の読み込み値をVb2とする。続いて、前述の方法でサンプリングした4点を用いて、LINE−AとLINE−Bの特性を計算する(S609)。LINE−A,LINE−Bの特性はそれぞれ下記のような1次式で近似できるものとみなし、サンプリングした4点から(6),(7)式の定数α、β、γ、θを算出する。
【0035】
【数6】
Figure 0004314051
【0036】
次に、(6),(7)式から、放電電流値が所定の値となる、電流制御信号PRICNTの値Vc0定を算出する(S610)。前述した通り、LINE−AとLINE−Bの差が放電電流に相当する。所定放電電流値に相当するPRICNT信号のレベル幅をΔVcとすると、Vc0は(8)式で表せる。
【0037】
【数7】
Figure 0004314051
【0038】
なお、所定放電電流値に相当するPRICNT信号のレベル幅をΔVcの値はCPU245内のROM245bに予め記憶されている。続いて、ステップS611において電流制御信号PRICNTをステップS610で算出したVc0に設定することで帯電交流電圧をプリント値に設定して一連の処理を終了する。処理終了後は1枚目のプリント工程に移行する。
【0039】
(2)プリント工程における処理
前述で説明したのは、スタンバイ状態からプリント開始した1枚目のプリント動作における帯電交流高圧レベルの決定処理方法であった。本実施形態の画像形成装置においては、連続プリントが実行される場合、プリント工程に移行した後にも帯電交流高圧レベルの決定処理を再度行い、これに基いて交流電圧の設定を修正する。この処理はスタンバイ状態からプリント開始後、連続プリントで50枚プリントされる度に実行される。実行の判断は、CPU245内部に設けられたプリント枚数をカウントするカウンタ値に基いて行われる。プリント工程期間における帯電交流高圧レベルの修正処理について図9を用いて説明する。修正処理は前述の前回転工程期間で行った場合と同様に、4点のサンプリングを行い、LINE−A,LINE−Bの特性を再度検出することで放電電流が所定値となる電流制御信号PRICNTの値を算出す。図8は本処理におけるLINE−AとLINE−Bのサンプリングのポイントを示したものである。まずステップS902〜S903では電流制御信号PRICNTを現状値Vc0に設定してサンプリングを行う。ここでいう現状値Vc0とは、本処理を実行する直前に実行した交流電圧レベルの決定処理で算出されたPRICNTの設定である。電圧検出回路Aの検出値PRIVSと電圧検出回路Bの検出値PRIDVSの読み込みを行い。それぞれの読み込み値をVa1’,Vb1’とする。続いて、ステップS904〜S906では電流制御信号PRICNTの値をVc0に対してVk増加させてサンプリングを実行する。即ち、帯電交流電圧を現状値よりも高くしてサンプリングを行う。電圧検出回路Aの検出値PRIVSと電圧検出回路Bの検出値PRIDVSの読み込みを行い。それぞれの読み込み値をVa2’,Vb2’とする。ここで、電流制御信号PRICNTの設定を現状値Vc0に対して、帯電電流レベルが大のポイントでサンプリングを行うのは、放電電流量を上げて感光ドラム上の帯電量を増加させ、帯電交流電圧レベル変更による画像不良等の発生を防ぐためである。現状値Vc0に対して帯電電流レベルを小さくするポイントでサンプリングを行った場合、感光ドラム上の帯電量が低下して画像不良が発生する可能性がある。続いて、前回転工程で行った処理と同様に、サンプリングした4点を用いて、LINE−AとLINE−Bの特性を計算し(S907)、更に放電電流値が所定の値となる電流制御信号PRICNTの値Vc0’を算出する(S908)。続いて、ステップS909で電流制御信号PRICNTの設定をVc0からVc0’に変更し、帯電交流電圧の出力を変更して一連の処理を終了する。処理終了後、前述のプリント枚数をカウントするカウンタはリセットされ、再び50枚プリントされた時点で、同様の処理を行う。
【0040】
以上、説明した通り、本実施形態における帯電高圧制御では、帯電交流電圧微分値のピーク値を測定して前記測定値を用いてニップ電流の検出を行う。このような構成とすることで、ニップ電流を放電発生領域内で検出することが可能となり、放電電流量を高精度で制御することが実現できる。よって環境変動や製造時による帯電部材の特性ばらつき等に関らず、感光ドラムの劣化、画像不良等の問題を起こすことなく均一な帯電を達成することが可能となる。更には、連続プリント時においては帯電電流を現状値よりも低下させることなく、放電電流量の再設定処理を行うことが可能となり、連続プリント時においても環境変動や製造時による帯電部材の特性ばらつき等に関らず、感光ドラムの劣化、画像不良等の問題を起こすことなく均一な帯電を達成することが可能となる。
【0041】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。第1実施形態では帯電交流電圧の微分値のピーク値を検出することでニップ電流の検出を行った。第2実施形態では交流電圧の所定位相区間での変位幅からニップ電流の検出を行うことを特徴とする。
【0042】
図10は第2施形態の帯電出力回路の回路図であり、その基本構成は第1実施形態の回路と同じである。
【0043】
第1実施形態と異なるのは、第1実施形態の微分電圧検出回路である電圧検出回路Aがなく、交流波形の正極と負極が切り替わるゼロクロス点を検出するゼロクロス検出回路1009を備えているのと、帯電交流電圧の瞬時値を検出する回路を備えている構成となっている点である。帯電交流電圧はコンデンサ1001、抵抗1002、抵抗1005、抵抗1004、抵抗1007を介してコンパレータ1003に接続されている。コンデンサ1001の容量は、抵抗1002、抵抗1004、抵抗1005、抵抗1007の合成抵抗値に対して十分にインピーダンスが小さくなる値に設定されている。よって、コンデンサ1001間での位相のずれ量は小さく、コンパレータ1003の正入力および負入力には、出力電圧端子と同位相の交流信号が入力される。帯電交流電圧が正極性の電圧の場合はコンパレータ1003の負入力の電位が性入力の電位よりも高くなり出力は0Vとなり、負極性の場合はコンパレータ1003の負入力の電位が性入力の電位よりも低くなり出力は5Vとなる。なお、ダイオード1006はコンパレータ1003の電位が所定電圧以下となるのを防ぐために設けられている。コンパレータ1003の出力はゼロクロス検出回路1009の検出信号PRIZEROとしてCPU245に接続されている。検出信号PRIZEROはCPU245のI/Oポート245dの入力信号の立下りエッジで割り込みが発生する外部割込み端子に入力されている。図11は帯電交流電圧の波形とゼロクロス検出信号PRIZEROのタイミングチャートである。帯電交流電圧が負極性のタイミングではPRIZERO信号はCPU245のHIGHレベルである5Vとなる。交流電圧が負極製から正極性に変化するタイミングでPRIZERO信号は0Vに切り替わる。即ち、帯電交流電圧のゼロクロスのタイミングをCPU245で読み込むことができる構成となっている。更に、CPU245の内部タイマを用いて、PRIZEROの立下がりタイミングから所定時間φ後のタイミングを検知することができる。第2実施形態の画像形成装置においては、帯電交流電圧回路の位相が30degに相当するタイミングφtを検出し、そのタイミングにおける交流電圧レベルVtを検知する。φtの大きさは、帯電交流電圧に発生する波形歪みの大きさを考慮し、歪みがφtの範囲では発生しないように値を設定する。
【0044】
φtは帯電交流電圧の周波数をfとして(9)式で表せる。
【0045】
【数8】
Figure 0004314051
【0046】
また、Vtの検出はCPU245のA/Dポート245fに入力される瞬時電圧検出信号PRIRVSで行う。
【0047】
瞬時電圧検出信号PRIRVS信号は帯電交流電圧の瞬時電圧に応じたレベル信号であり、電圧検出回路Aのコンデンサ271、抵抗272、抵抗273によって分圧された帯電交流電圧を、オペアンプ1013で構成されたボルテージフォロア回路とダイオード1011を介して変換したものである。ダイオード1011は電圧検出回路Aのダイオード288と同じ特性のものを使用することで、PRIRVSと電圧検出回路Aの出力信号PRIVSは同じ検出レンジとなっている。帯電交流電圧波形、φt、Vtの関係を図12に示す。図中、破線部は正弦波を示しており、そのピーク値はVa1である。帯電交流電圧は第1実施形態で説明したのと同様にピーク付近で歪みが発生しており、ピーク値Va2は正弦波のピーク値Va1よりも小さい値となっている。なお、帯電交流電圧の波形歪みはφtの範囲では発生していない。φtは正弦波の30degの位置におけるタイミングであることから、30degにおける電圧レベルVtと正弦波のピーク値Va1では(10)式の関係が成り立つ。
【0048】
【数9】
Figure 0004314051
【0049】
即ち、φtのタイミングにおける電圧レベルVtの2倍値が正弦波のピーク値Va1となる。
【0050】
正弦波のピーク値と帯電交流電流の特性は、第1実施形態の図5におけるLINE−Bの特性と同じになることから、Vtの2倍値を用いてニップ電流を測定することができる。第2実施形態における帯電交流出力制御では、Vtを測定しその2倍値からニップ電流の特性を測定し、更に第1実施形態の場合と同様の手順で放電電流値を所定値に制御する。次に、第2実施形態における、前回転工程における帯電交流高圧レベルの決定処理方法一連の処理を図13に示す。一連の処理の基本的な構成は第1実施形態の場合と同じであるが、特性ラインLINE−Bの検出方法のみが異なる。図14において、ステップS1402で帯電直流バイアスをONした後、ステップS1402〜S1408で4点のサンプリングを実行する。サンプリングは図13における、▲1▼a、▲1▼b、▲2▼a、▲2▼bの4点で行う。図13(a)はPRIVS信号と帯電電流制御信号PRIACNTの特性、図13(b)はPRIRVS信号の2倍値であるPRIRVS×2のラインである。まず、ステップS1403〜S1405で▲1▼a、▲1▼bのポイントのサンプリングを行う。ステップS1403で電流制御信号PRICNTをVc1に設定し、更に帯電交流電圧駆動信号PRIONをLOWレベルとして帯電交流電圧を出力する。続いてステップS1404で電圧検出回路Aの検出値PRIVSの読み込みを行う。この時の読み込み値をVa1とする。更に、ステップS1405で瞬時電圧検出信号PRIRVSの読み込みを行い、その値を2倍した値をVt1とする。ステップS1406〜S1408では▲2▼a,▲2▼bのサンプリングを行う。ステップS1406で電流制御信号PRICNTの設定をVc1からVc2に変更し帯電交流電圧を出力を変更する。ステップS1407で電圧検出回路Aの検出値PRIVSの読み込みを行う。この時の読み込み値をVa2とする。ステップS1408で瞬時電圧検出信号PRIRVSの読み込みを行い、その値を2倍した値をVt2とする。続いて、ステップS1409に進み、前述の方法でサンプリングした4点を用いて、LINE−AとLINE−Bの特性を計算する。LINE−A,LINE−Bの特性はそれぞれ下記のような1次式で近似できるものとみなし、サンプリングした4点から(11),(12)式の定数α、β、γ、θを算出する。
【0051】
【数10】
Figure 0004314051
【0052】
次に、(11),(12)式から、放電電流値が所定の値となる、電流制御信号PRICNTの値Vc0を算出する(S1410)。
【0053】
第1実施形態の場合と同様に、所定放電電流値に相当するPRICNT信号のレベル幅をΔVcとすると、Vc0は(13)式で表せる。
【0054】
【数11】
Figure 0004314051
【0055】
続いて、ステップS1411において電流制御信号PRICNTをステップS1410で算出したVc0に設定することで帯電交流電圧をプリント値に設定して一連の処理を終了する。処理終了後は1枚目のプリント工程に移行する。なお、ここでは前回転工程時の処理での適用例を説明したが、プリント工程時での処理についても、第1実施形態の場合と同様に適用することができる。
【0056】
以上、説明した通り、第2実施形態における帯電高圧制御では、帯電交流電圧の所定区間での変位幅を測定して前記測定値を用いてニップ電流の検出を行う。このような構成とすることで、ニップ電流を放電発生領域内で検出することが可能となり、放電電流量を高精度で制御することが実現できる。よって環境変動や製造時による帯電部材の特性ばらつき等に関らず、感光ドラムの劣化、画像不良等の問題を起こすことなく均一な帯電を達成することが可能となる。更には、連続プリント時においては帯電電流を現状値よりも低下させることなく、放電電流量の再設定処理を行うことが可能となり、連続プリント時においても環境変動や製造時による帯電部材の特性ばらつき等に関らず、感光ドラムの劣化、画像不良等の問題を起こすことなく均一な帯電を達成することが可能となる。
【0057】
(第3実施形態)
第3実施形態における帯電電圧制御では、帯電交流電圧のピーク値及び帯電交流電圧の微分値のピーク値(横軸)と帯電電流(縦軸)との関係を示している図15(a)において、帯電電流が所定の値Iac1となるように帯電ローラに帯電交流電圧を印加し、続いて次のような処理を行なう。
【0058】
初めに、LINE−A(帯電交流電圧のピーク値)との交点aに対応する帯電交流電圧のピーク値Vac1を電圧検出回路Aにより検出し、LINE−B(帯電交流電圧の微分値のピーク値)との交点a'に対応する帯電交流電圧の微分値のピーク値Vac1'を電圧検出回路Bにより検出する。次に、帯電電流Icを動かして、電圧検出回路Bによる検出値Vac1'が電圧検出回路Aによる初めの検出値Vac1と同じ値になるときの帯電電流値Iac1'を求める。
【0059】
そして、Iac1を示す直線とLINE−Aの交点aと、Iac1'を示す直線とLINE−Bの交点bとの差である実放電電流Is'のレベルが所定の放電電流Isとなる帯電電流Iac1を算出し、算出結果に基づいてプリント動作時の帯電交流高圧を制御する。これら3点a,a',bは全て放電が発生する領域内に設定する。以下に、帯電交流高圧レベルを決定する一連の処理について詳細に説明する。
【0060】
(1)前回転工程期間における処理
画像形成装置がスタンバイ状態からプリントに移行する場合は、前回転工程期間において帯電交流高圧レベルの決定処理を行う。前回転工程期間における一連の処理について図16を参照して説明する。
【0061】
まずステップS1602で、帯電直流高圧をONする。次にステップS1603〜S1608の処理によって、帯電交流電圧のピーク値と帯電交流電圧微分値のピーク値が等しくなる場合(電圧検出回路Bによる検出値Vac1'が電圧検出回路Aによる初めの検出値Vac1と同じ値になるとき)の帯電電流Icの値を求める。図16の処理において「等しくなる場合」とは、差の値が0.03V未満としている。ステップS1603で電流制御信号PRICNTをVc1に設定し、更に帯電交流電圧駆動信号PRIONをLOWレベルとして帯電交流電圧を出力する。また、帯電交流電圧微分値のピーク値Vac1'を帯電交流電圧のピーク値Vac1に近づけるときの電流制御信号の初期値をVc1'=Vc1とする。ここで、Vc1の値は最終的に設定する帯電電流値よりも十分大きな値に設定することにより、後のステップS1607において減少方向のみの制御を行うことになる。
【0062】
各パラメータの設定に続いてステップS1604で電圧検出回路Aの検出値PRIVS(帯電交流電圧のピーク値Vac1)の読み込みを行ない、ステップS1605で電圧検出回路Bの検出値PRIDVS(帯電交流電圧の微分値のピーク値Vac1')の読み込みを行う。そして、ステップS1605〜S1608の処理を繰り返し実行し、帯電交流電圧のピーク値Vac1と帯電交流電圧微分値のピーク値Vac1'の差が0.03V未満になるまでVc1'の値を0.1Vずつ減少させて電流制御信号をPRICNTに入力する。
【0063】
図15(b)は交流電圧のピーク値/交流電圧の微分値のピーク値(横軸)と電流制御信号PRICNT(縦軸)との関係を示す。ステップS1606を満足するVc1'(Vac1との差の絶対値が0.03V未満)になったときの帯電電流値をIac1'とすると、Iac1に対応する電流制御信号はVc1であり、Iac1'に対応する電流制御信号はVc1'である。そこで、実放電電流Is'に対応する電流制御信号の電圧差VisをVis=Vc1−Vc1'とする。
【0064】
次に、ステップS1609〜S1615の処理を実行し、LINE−A(帯電交流電圧のピーク値)とLINE−B(帯電交流電圧の微分値のピーク値)の差(放電電流)が所定値Isになるような帯電電流値を求める。まずステップS1609において、実放電電流に対する検出電圧Vis=Vc1−Vc1'を求め、ステップS1610において所定放電電流値Isに対応する検出電圧差VsとVisを比較する。実放電電流値(Is'=Iac1−Iac1')がIsよりも大きい場合、すなわちVs<Visの場合(Vs−Vis>0でないとき)、ステップS1611に進んでVisがVsより0.03V以上大きいか否かを調べる。ここで、大きいとき(Vis−Vs<0.03Vでないとき)はステップS1612に進んでVc1の値を0.1V減少させてステップS1603以降の処理を繰り返し実行する。
【0065】
一方、実放電電流値(Iac1−Iac1')がIsよりも小さく、かつVs>Visの場合はステップS1610からステップS1613を経てステップS1614へ進む。すなわち、ステップS1610においてVs−Vis>0のとき(Vs>Vis)はステップS1613に進んでVs−Vis=0か否を調べて、Vs−Vis=0でない場合に、ステップS1614でVsがVisより0.03V以上大きいか否かを調べる。ここで、大きいとき(Vs−Vis<0.03Vでないとき)はステップS1615に進んでVc1の値を0.1V増加させた後、ステップS1603以降の処理を繰り返し実行する。
【0066】
ステップS1613においてVsとVisが等しい場合、あるいは、ステップS1611またはS1614においてVisとVsの差が0.03V未満であると判断した場合は、電流制御信号PRICNT=Vc1を確定値として帯電電流Iac1が出力され、放電電流は所定値Isにより制御され、1枚目のプリント動作に以降する。
【0067】
第3実施形態においては、Vc1の最小制御幅を0.1V、ステップS1606(S1616,S1614)における制御範囲を最小制御幅2つ分の0.03Vとしたが、これらの値は、実際に使用する回路構成、処理速度に応じてより0Vに近い任意の値を選択することができ、第3実施形態の値に制限されるものではない。また、Iac1を十分大きな値から減少させていってVc1の制御を行う方法について述べたが、十分小さい値から増加させることによりVc1の制御を行ってもよい。
【0068】
(2)プリント工程における処理
前述で説明したのは、スタンバイ状態からプリント開始した1枚目のプリント動作における帯電交流高圧レベルの決定処理方法であった。
【0069】
一方、引き続き連続プリントを行う場合には、帯電ローラの温度変化、表面の汚れなどにより、初期状態から帯電特性が変化する。図17は、一例として500枚連続プリント前後の帯電交流電流(縦軸)、帯電交流電圧ピーク値及び帯電交流電圧微分値のピーク値(横軸)の特性を表している。図17において、細い実線(帯電交流電圧微分値のピーク値)および一点鎖線(帯電交流電圧ピーク値)が連続プリント前の初期特性を示し、太い実線および一点鎖線が連続プリント後の特性を示す。
【0070】
第3実施形態においては、前述の電流制御電圧PRICNTはVc1の確定値で制御されるため、図17のようにLINE−A、LINE−Bの傾きが初期特性よりも小さくなると、実放電電流Is'の値は増加してIs''となる。つまり、定電流値Iac1'で制御するときの帯電交流電圧の微分値のピーク電圧Vac1'を帯電交流電圧のピーク値Vac1"と同じ値にしたときの帯電電流Iac1"はIac1'よりも小さくなる。そのため、連続プリント後の実放電電流Is"はプリント初期の実放電電流Is'よりも増加することになる。
【0071】
そこで、第3実施形態においては、連続プリントが実行される場合、プリント工程に移行した後にも帯電交流高圧レベルの決定処理を再度行い、この処理結果に基づいて交流電圧の設定を修正することにした。第3実施形態におけるこの設定修正処理は、スタンバイ状態からプリント開始後、連続して50枚プリントされる度に実行するものであ。実行時の判断は、CPU245内部に設けられたプリント枚数をカウントするカウンタ値に基づいて判断する。プリント工程期間における帯電交流高圧レベルの修正処理については、図16に示したものと同様の処理を行うことにより実現する。
【0072】
処理終了後、プリント枚数をカウントする前述のカウンタはリセットされ、再び50枚連続プリントされた時点で同様の処理を行うことにより、50枚連続プリント毎に帯電交流高圧レベルの決定処理を繰り返し実施する。この処理の実行インターバルは、50枚連続プリントするインターバルに限定されることはなく、カウンタ値を参照して別の枚数毎に実行することができる。
【0073】
以上、説明した通り、第3実施形態における帯電高圧制御では、帯電交流電圧微分値のピーク値を測定して前記測定値を用いてニップ電流の検出を行う。このような構成とすることで、ニップ電流を放電発生領域内で検出することが可能となり、放電電流を高精度で制御することが実現できる。よって環境変動や製造時による帯電部材の特性ばらつき等に関らず、感光ドラムの劣化、画像不良等の問題を起こすことなく均一な帯電を達成することが可能となる。更には、連続プリント時においては帯電電流を現状値よりも増加させることなく、放電電流の再設定処理を行うことが可能となり、連続プリント時においても環境変動や製造時による帯電部材の特性ばらつき等に関らず、感光ドラムの劣化、画像不良等の問題を起こすことなく均一な帯電を達成することが可能となる。
【0074】
さらにまた、第3実施形態では所定枚数を連続プリントする毎に帯電交流高圧レベルの決定処理を繰り返し実施して帯電電圧を制御するため、画像形成装置の状態が稼動状況により変化した場合であっても、常に最適に感光ドラムの帯電を行なうことが可能である。
【0075】
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について説明する。第1および第3実施形態では所定の帯電電流値で制御したときの帯電交流電圧のピーク値と帯電交流電圧の微分値のピーク値を検出し、帯電交流電圧の微分値のピーク値を帯電交流電圧のピーク値と同じ値にしたときの帯電電流値と、最初に印加した帯電電流値の差から、直接放電電流を求め、その値を一定に制御する方法を実施した。
【0076】
第4実施形態においては、所定帯電電流で制御したときの帯電交流電圧のピーク値と帯電交流電圧の微分値のピーク値を求め、図18(a)および(b)に示す相似の関係から実放電電流Is'を算出し、リアルタイムで帯電電流値を制御することを特徴とする。帯電出力回路については、図2に示した第1および第3実施形態と同様の回路を用いるため、説明を省略する。
【0077】
図18(a)において、所定帯電電流値Iac2となるように交流電圧を出力した場合、LINE−AとLINE−Bの間に形成される三角形ABCと、LINE−Bにより形成される三角形BDEは、錯角θが等しく、かつ直角を有することから、二角が等しいので相似形となる。三角形ABCの底辺ABは帯電交流電圧の微分値のピーク値Vac2'と帯電交流電圧のピーク値Vac2との差分(Vac2'−Vac2)となり、三角形BDEの底辺DEは帯電交流電圧の微分値のピーク値Vac2'となる。また、三角形ABCの高さACは実放電電流Is'を示し、三角形BDEの高さBDは帯電電流Iac2を示している。
【0078】
よって、これらの関係から実放電電流Is'は、(14)式で求めることができる。
【0079】
【数12】
Figure 0004314051
【0080】
次に図19のフローチャートを参照して、実放電電流Is'を所定値Isに制御するための処理方法について説明する。
【0081】
画像形成装置がスタンバイ状態からプリント工程に移行する場合、前回転工程期間において帯電交流高圧レベルの決定処理方法を行う。
【0082】
処理を開始するとまずステップS1902で帯電直流高圧をONする。次にステップS1903〜S1905で帯電交流電圧のピーク値と帯電交流電圧微分値のピーク値が等しくなる場合(電圧検出回路Bによる検出値Vac1'が電圧検出回路Aによる初めの検出値Vac1と同じ値になるとき)の帯電電流Icの値を求める。図19の処理において「等しくなる場合」とは、第3実施形態の場合と同様に差の値が0.03V未満としているが、この値に限定されないことは前述した通りである。
【0083】
ステップS1903で電流制御信号PRICNTをVc2に設定し、更に帯電交流電圧駆動信号PRIONをLOWレベルとして帯電交流電圧を出力する。ここで、Vc2の値は最終的に設定する帯電電流値よりも十分大きな値を設定した。続いてステップS1904で電圧検出回路Aの検出値PRIVS(帯電交流電圧のピーク値Vac2)の読み込みを行う。更に、ステップS1905で電圧検出回路Bの検出値PRIDVS(帯電交流電圧微分値のピーク値Vac2')の読み込みを行う。図18(b)に交流電圧のピーク値/交流電圧の微分値のピーク値(横軸)と電流制御信号PRICNT(縦軸)の関係を示す。図18(b)は、電流制御信号としてVc2をPRICNTの値として入力した場合、帯電ローラにはVac2の交流ピーク電圧が印加され、Iac2の帯電電流が流れることを示している。さらに、そのときの交流電圧の微分値のピーク値がVac2'となることを示している。
【0084】
ダイオード288及びダイオード284の順方向降下電圧をVfとすると、三角形FGHと三角形IJGは相似であることから、実放電電流Is'に対応する帯電電流制御電圧の差Vis'は(15)式で求められる。
【0085】
【数13】
Figure 0004314051
【0086】
ここで、ステップS1906において、Vis'と所定放電電流Isに対応する電圧差Vsの比較を行い、その差の絶対値が0.03V未満であれば、ステップS1904〜S1906を繰り返す。
【0087】
一方、VsとVis'の差の絶対値が0.03V以上の場合は、ステップS1907に進んでVsとVis'の大小関係を比較する。所定放電電流Vsよりも実放電電流Vis'が小さい場合(Vs−Vis'>0のとき)は、ステップS1908に進んで電流制御信号PRICNTの入力電圧Vc2の値を0.1V増加させた後、ステップS1904に戻る。一方、所定放電電流Vsよりも実放電電流Vis'が大きい場合(Vs−Vis'>0でないとき)は、ステップS1909に進んでVc2の値を0.1V減少させ後、ステップS1904に戻る。このように電流制御信号PRICNTの入力電圧Vc2の値をリアルタイムで制御することにより、帯電制御を始めたときから帯電ローラに流れる放電電流量を所定値に維持することができるとともに、プリント中においても制御可能であるため、常に安定した帯電制御を行うことができる。
【0088】
第4実施形態においては、Vc2の最小制御幅を0.1V、ステップS1906における制御範囲を最小制御幅2つ分の0.03Vとしたが、これらの値は、実際に使用する回路構成、処理速度に応じてより0Vに近い任意の値を選択することができ、第4実施形態の値に制限されるものではない。
【0108】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、像担持体の帯電を電圧が印加された帯電部材を像担持体に当接することで行う画像形成装置について、環境条件や製造による帯電部材の特性ばらつき等にかかわらず、定量の放電を高精度で生じさせて像担持体の劣化、トナー融着、画像不良等の問題なく均一な帯電を行うこと、連続プリント時においてもプリント速度を低下させることなく帯電部材の汚れや環境変動にかかわらず均一な帯電を行うことができ、これにより、長期間にわたり高画質、高品質を安定して維持させること等の効果を奏する画像形成装置を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1〜第4実施形態の画像形成装置の構成図である。
【図2】第1実施形態の帯電出力回路の構成図である。
【図3】第1実施形態の帯電交流電圧波形の説明図である。
【図4】第1実施形態のプリント動作時のシーケンス図である。
【図5】第1実施形態の帯電交流電圧と帯電電流の特性図である。
【図6】第1実施形態の前回転工程時の処理フロー図である。
【図7】第1実施形態の前回転工程時の検出信号特性図である。
【図8】第1実施形態のプリント工程時の検出信号特性図である。
【図9】第1実施形態のプリント工程時の処理フロー図である。
【図10】第2実施形態の帯電出力回路の構成図である。
【図11】第2実施形態のゼロクロス信号説明図(1)である。
【図12】第2実施形態のゼロクロス信号説明図(2)である。
【図13】第1実施形態の検出信号特性図である。
【図14】第2実施形態の処理フロー図である。
【図15】第3実施形態の前回転工程時の検出信号特性図である。
【図16】第3実施形態の前回転工程時の処理フロー図である。
【図17】第3実施形態のプリント前後の検出信号特性図である。
【図18】第3実施形態の検出信号特性図である。
【図19】第4実施形態の処理フロー図である。
【図20】従来の放電電流制御の帯電交流電圧と帯電電流の特性図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム
2 帯電ローラ
4 プリンタ制御部
100 レーザビームプリンタ(装置本体)
101 デッキ
103 紙サイズ検知センサ
104 ピックアップローラ
105 デッキ給紙ローラ
106 リタードローラ
107 給紙センサ
108 給紙搬送ローラ
109 レジストローラ対
110 レジ前センサ
111 レーザスキャナ部
112 プロセスカートリッジ
113 転写ローラ(ローラ部材)
114 除電針(放電部材)
115 搬送ガイド
116 ハロゲンヒータ
117 定着ローラ
118 加圧ローラ
120 両面フラッパ
122 排紙ローラ対
125 カットローラ
126 両面センサ
127 両面搬送ローラ対
128 外部装置
129 レーザユニット
130 ポリゴンミラー
131 スキャナモータ
132 結像レンズ群
133 ミラー
134 現像ローラ
135 トナー格納容器
138 インターフェイス
203 出力保護抵抗
204 高圧トランス
205 高圧トランスドライブ回路
216,224,248,252,271,275,285,289,1001 コンデンサ
217,220,256,265,278,281,1013 オペアンプ
223,246,251,253,272,273,276,286,290,1002,1004,1005,1007 抵抗
235 フィルタ回路
237,260 プルアップ抵抗
238 ベース抵抗
239 トランジスタ
240,249,250,277,284,288,1006,1011 ダイオード
245 CPU
245d,245f ポート
245f アナログ入力端子
247 直流高圧発生回路
299 出力端子
1003 コンパレータ
1009 ゼロクロス検出回路

Claims (6)

  1. 像担持体に当接配置された帯電部材に電圧を印加することで該像担持体を帯電し、該像担持体に形成された画像を記録媒体に転写して画像形成する電子写真方式の画像形成装置において、
    前記帯電部材に交流電圧を印加する電圧印加手段と、
    前記帯電部材に前記交流電圧が印加されることにより前記帯電部材に流れる電流値を検出する電流検出手段と、
    前記電流検出手段によって検出された電流が所定値となるように前記電圧印加手段から前記帯電部材に印加する前記交流電圧を制御する定電流制御手段と、
    前記交流電圧の第1ピーク電圧値を検出する第1電圧検出手段と、
    前記交流電圧に歪みが発生した際に、歪みが発生した前記交流電圧の値に基づいて該交流電圧の第2ピーク電圧値を検出する第2電圧検出手段と、
    前記第1電圧検出手段によって検出される前記第1ピーク電圧値と、前記第2電圧検出手段によって検出される前記第2ピーク電圧値とに基づいて、画像形成時に前記帯電部材に流れる放電電流値が所定値になるように前記帯電部材に印加する前記交流電圧を設定する設定手段と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第2電圧検出手段が検出する前記第2ピーク電圧値は、前記歪みが発生した前記交流電圧の値を微分して得られた値であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記設定手段は、前記電圧印加手段が前記像担持体の放電開始電圧以上のピーク電圧となる前記交流電圧を前記帯電部材に印加した際に、前記第1電圧検出手段及び前記第2電圧検出手段が検出する各検出値の差分値を算出して、算出した該差分値が所定値になるように前記交流電圧を設定することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記設定手段は、前記電圧印加手段が前記像担持体の放電開始電圧以上のピーク電圧となる前記交流電圧を前記帯電部材に印加した際に、前記帯電手段に流れる電流値と前記第1電圧検出手段及び前記第2電圧検出手段が検出する各検出値とを用いて算出した放電電流値が所定値になるように前記交流電圧を設定することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  5. 像担持体に当接配置された帯電部材に電圧を印加することで該像担持体を帯電し、該像担持体に形成された画像を記録媒体に転写して画像形成する電子写真方式の画像形成装置において、
    前記帯電部材に交流電圧を印加する電圧印加手段と、
    前記帯電部材に前記交流電圧が印加されることにより前記帯電部材に流れる電流値を検出する電流検出手段と、
    前記電流検出手段によって検出された電流値が所定値となるように前記電圧印加手段から前記帯電部材に印加する前記交流電圧を制御する定電流制御手段と、
    前記交流電圧のピーク電圧の値を検出する第1電圧検出手段と、
    前記交流電圧が所定位相となる期間における該交流電圧の変位を検出する第2電圧検出手段と、
    前記第1電圧検出手段によって検出される前記ピーク電圧値と、前記第2電圧検出手段によって検出される検出値とに基づいて、画像形成時に前記帯電部材に流れる放電電流値が所定値になるように前記帯電部材に印加する前記交流電圧を設定する設定手段と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  6. 前記所定位相となる期間とは、前記交流電圧のゼロクロスタイミングからの所定期間であって、前記2電圧検出手段は、前記所定期間における交流電圧の変位レベルを検出することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
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