JP4313981B2 - 記録装置及び当該記録装置の記録制御方法 - Google Patents

記録装置及び当該記録装置の記録制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録ヘッドを走査させて記録媒体に画像を記録する記録装置及び当該記録装置の記録制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録装置は低騒音、低コスト、低ランニングコストであり、かつ装置の小型化が容易であるため、一般的なプリンタ装置や複写機等において広く利用されている。
【0003】
このうちシリアル式のインクジェット記録装置は、記録ヘッドを主走査方向に往復移動させ、画像を記録する毎にその記録幅(副走査方向の長さ)に応じた長さだけ副走査方向に記録紙を移動させ、このような動作を繰り返して1頁の記録を行う記録装置である。このような記録装置では、少なくとも一主走査で記録する記録データの全てを記憶可能なラインメモリ(プリントバッファ)を有し、一主走査で記録すべき記録データの全てが確定されてラインメモリに記憶されてから記録ヘッドの主走査を開始するように制御していた。このため、高価なメモリを多く必要とし、装置のコストが高くなってしまうという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、例えば特開昭58−146929号公報では、一主走査分の記録データを記憶できるメモリ容量よりも少ないメモリ容量のメモリをプリントバッファとして使用する記録装置が提案されており、これによれば、記録データを格納したプリントバッファのアドレスを管理して、そのプリントバッファに記憶された記録データに基づいて記録を行う技術が記載されている。
【0005】
しかしながら、この公報に記載の技術では、メモリを効率的に使うことができず、また、記録中の動作に対して記録データの転送が間に合わない場合にどのように動作するのかが開示されていない。
【0006】
また特開平11−259248号公報では、一主走査分の記録データの完了を待たずに記録ヘッドの主走査を開始するプリンタ装置が提案がされている。しかしながら、この公報に記載されたプリンタ装置では、記録ヘッドを主走査しながら印刷している間は必ず、その主走査による記録を完了するのに十分な記録データが送られてくることを前提としている。即ち、記録ヘッドの主走査に間に合うように記録データが供給されることが前提となっている。従って例えば、このようなプリンタ装置に記録データを供給しているホストコンピュータは、その印刷中は、そのプリンタ装置に対して、記録ヘッドの走査に間に合うように記録データを供給する必要がある。
【0007】
しかしながら、昨今のホストコンピュータはウインドウシステムが組込まれて汎用性のあるマルチタスク処理が可能なように構成されている。このためホストコンピュータにおける処理が、印刷データの生成及び転送に専念できるという保証がなく、上述したような、プリンタ装置への印刷データの転送を保証することが困難になってきている。
【0008】
またプリンタ装置への印刷データの転送を保証するためには、ホストコンピュータにおけるプリンタドライバによる処理をデータ転送を保証する仕様に変更する必要があるが、このような保証を行うと、そのOSの有する汎用的なマルチタスク機能を阻害することにもなってしまう。
【0009】
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、記録ヘッドの一回の主走査で記録可能な記録データのデータ量よりも少ないメモリ容量で記録ヘッドの主走査で記録する記録データを記憶するためのメモリを備え、そのメモリを効率良く使用して記録を行うことができる記録装置及び当該記録装置の記録制御方法を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の記録装置は以下のような構成を備える。即ち、
記録ヘッドを走査させて記録媒体に画像を記録する記録装置であって、
前記記録ヘッドの一回の主走査で記録可能な記録データの最大データ量よりも少ないメモリ容量を有し、当該メモリ容量が前記記録ヘッドの主走査で記録する記録データを記憶する、それぞれが主走査方向及び副走査方向の所定の幅で規定される容量を有する複数ブロックに分割されたメモリと、
前記複数ブロックのそれぞれのサイズ及び記録データの格納状況を示す情報を保持する保持手段と、
外部装置よりブロック単位で送信される記録データが所定量前記複数ブロックに記憶されると、前記記録ヘッドの主走査を開始させて前記記録ヘッドの主走査を制御する主走査制御手段と、
前記主走査制御手段により制御される前記記録ヘッドの主走査に同期して前記複数ブロックの対応するブロックから記録データを読み出して当該記録データに応じて前記記録ヘッドを駆動するヘッド駆動手段と、
前記ヘッド駆動手段により前記記録データを読み出したブロックに対して、前記外部装置よりブロック単位で送信される記録データを前記保持手段が保持する情報に基づいて記憶するように制御する記憶制御手段とを有し、
前記記憶制御手段は、前記記録データを読み出したブロックの容量が、前記外部装置より送信されたブロックの記録データのデータ量より多くなるまで、当該記録データを前記メモリのブロックへ記憶するのを待機させることを特徴とする。
【0016】
上記目的を達成するために本発明の記録装置の記録制御方法は以下のような工程を備える。即ち、
記録ヘッドの一回の主走査で記録可能な記録データの最大データ量よりも少ないメモリ容量を有し、当該メモリ容量が前記記録ヘッドの主走査で記録する、それぞれが主走査方向及び副走査方向の所定の幅で規定される容量を有する複数ブロックに分割されたメモリを有し、前記記録ヘッドを走査させて記録媒体に画像を記録する記録装置の記録制御方法であって、
外部装置よりブロック単位で送信される記録データを前記メモリのブロックに記憶する記憶工程と、
予め定められた量の記録データが前記メモリに記憶されると、前記記録ヘッドの主走査を開始させて前記記録ヘッドの主走査を制御する主走査制御工程と、
前記主走査制御工程で制御される前記記録ヘッドの主走査に同期して前記複数ブロックの対応するブロックから記録データを読み出して前記記録データに応じて前記記録ヘッドを駆動するヘッド駆動工程と、
前記複数ブロックのそれぞれのサイズ及び記録データの格納状況を示す情報を保持する保持する保持工程と、
前記ヘッド駆動工程で前記記録データを読み出したブロックに対して、前記外部装置よりブロック単位で送信される記録データを前記保持工程で保持する情報に基づいて記憶するように制御する記憶制御工程とを有し、
前記記憶制御工程は、前記記録データを読み出したブロックの容量が、前記外部装置より送信されたブロックの記録データのデータ量より多くなるまで、当該記録データを前記メモリのブロックへの記憶するのを待機させることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態を詳細に説明する。尚、本実施の形態では、インクジェット記録装置を例に説明するが、本発明はこれに限定されるものでなく、記録ヘッドを走査させて記録を行う記録装置であれば、例えばサーマルプリンタ、ワイヤドットプリンタなどの記録装置でも良い。
【0020】
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態に係るインクジェット記録装置100の概略を示す斜視図である。
【0021】
記録装置100の給紙位置に挿入された記録媒体105は、送りローラ106の回転によって矢印P方向に送られ、記録ヘッド104による記録可能領域へ搬送される。この記録可能領域における記録媒体105の下部には、プラテン107が設けられている。キャリッジ101は、2つのガイド軸102と103によって、それらの軸方向に沿う方向に移動可能となっており、不図示のキャリッジモータの駆動により、記録領域を含む走査領域を、主走査方向である矢印Q1,Q2で示す方向に沿って往復走査する。キャリッジ101による1回の主走査が終了すると、記録媒体105を矢印P方向である副走査方向に一定量(記録ヘッド104による記録幅に相当)だけ送り、次の主走査に備える。これらの主走査と副走査を繰り返して1頁の記録を行う。
【0022】
図1において、キャリッジ101に登載された記録ヘッド104は、インクを吐出可能な吐出口(ノズル)とインクを収容するインクタンクとを含んでおり、記録ヘッド104の吐出口は、下方に位置する記録媒体105上にインクを吐出して記録するように、吐出口を下に向けてキャリッジ101上に搭載されている。
【0023】
また、108はスイッチと表示部を備える操作部で、スイッチは記録装置100の電源のオン/オフの切り替えや各種記録モードの設定等に使用され、表示部は記録装置100の状態を表示可能に構成されている。
【0024】
記録ヘッド104は、Bk,C,M,Yの4色を記録可能であり、Bk,C,M,Yの各色のヘッドの吐出口の数はそれぞれ128個であり、各色の吐出口の配置ピッチは副走査方向に対して(1/600)dpiで、その間隔は約42ミクロンである。また、この記録ヘッド104の駆動周波数は15kHzであり、主走査方向に対して600dpiの解像度で記録可能である。従って、記録動作時のキャリッジ101の主走査方向の移動速度は25[i/s]である。
【0025】
また、記録ヘッド104の各吐出口付近には、インク滴を吐出するために熱エネルギーを発生する発熱体が設けられている。この発熱体の発熱により急速に加熱されたノズル内のインクは膜沸騰により気泡を形成し、この気泡の圧力によりインク滴が記録媒体105の方向に向かって吐出口から吐出され、記録媒体105上に文字や画像を記録する。このような電気・熱変換体である発熱体を使用したインクジェット記録方法は、インク滴の吐出時に、熱エネルギーの印加により形成される気泡を使用しているため、通称、バブルジェット記録方法と呼ばれている。尚、本実施の形態は、この方式のインクジェットヘッドに限定されることは無く、例えば圧電素子を使用したインク吐出方式の記録ヘッドでも良い。
【0026】
図2は、本実施の形態に係るインクジェット記録装置100の主要部の構成を示すブロック図である。
【0027】
ホスト装置500からインクジェット記録装置100に対して記録すべき文字や画像データが送信されると、そのデータは受信バッファ401に蓄えられる。また、このデータ受信時には、正しくデータが転送されているかどうかを確認するデータ、及びインクジェット記録装置100の動作状態を知らせるデータが記録装置100からホスト装置500に送信される。
【0028】
こうして受信バッファ401に蓄えられたデータは、CPU402の制御の下に、記録ヘッド104が主走査した時に記録を行うための記録データに加工されてRAM403のプリントバッファ420に記憶される。このプリントバッファ420に記憶された記録データは、記録ヘッドコントロール部410の制御により記録ヘッド104に転送され、この記録データに基づいて記録ヘッド104が駆動されて文字や画像が記録される。また、記録ヘッドコントロール部410は、記録ヘッド104の状態を示す温度情報等を検出してCPU402に送っている。これによりCPU402は、記録ヘッドコントロール部410に対して記録ヘッドの状態に応じた制御情報を伝達し、これにより記録ヘッド104を、その状態に応じて駆動制御することができる。
【0029】
機械コントロール部404は、CPU402からの指令により記録ヘッド104の主走査や記録媒体の搬送を行う機構部を有し、ここにはキャリッジモータやラインフィードモータ等のモータも設けられている。センサ/SWコントロール部406は、各種センサやSW(スイッチ)を有するセンサ/スイッチ(SW)部407からの信号をCPU402に送る。表示素子コントロール部408は、CPU402からの指令に応じて操作パネル108のLEDや液晶表示素子等を有する表示部409への表示を制御する。尚、上述のスイッチ部、表示部409は、前述の操作部108に設けられている。
【0030】
本実施の形態に係るインクジェット記録装置100では、RAM403のプリントバッファ420の容量は、記録ヘッドの一主走査で記録する記録データの全てを格納できるのに十分なメモリ量より少ないメモリ容量を有している。
【0031】
以下の実施の形態では、本実施の形態に係るインクジェット記録装置100はカラー記録を行うインクジェット記録装置であり、記録ヘッド104におけるBk,C,M,Y各色のヘッドの吐出口(ノズル)をそれぞれ128個使用して1パスで画像を記録する場合で説明する。
【0032】
一主走査で記録する全ての記録データを格納できるプリントバッファの場合には、記録幅を8インチとし、これを600dpiの密度で記録する場合で考えると、8[インチ]×600[dpi]×128[個]×4[色]=300[kバイト]のメモリ容量が必要になる。これに対して本実施の形態では、プリントバッファ420のメモリ容量を、全幅8インチに対応する4800ドットに対して、それより少ない幅で、かつその1/2より大きい幅である2560ドット分とした。これにより、必要なプリントバッファ420のメモリ容量は、
2560[ドット]×128[個]×4[色]=160[kバイト]
となり、全幅の記録データを記憶可能なメモリ容量(300kバイト)に比べて約1/2のメモリ容量となる。
【0033】
次に、このプリントバッファ420におけるデータ構成について説明する。
【0034】
各色の記録データは、Bk,C,M,Yの色ごとに区別して記憶されており、副走査方向の長さが128ドットで、主走査方向に512ドットを記録する4色分の記録データを示す矩形状のブロック単位で、この記録データをプリントバッファ420に記憶する構成としている。この時の各ブロックの最大サイズは、1色当り128×512ドット=65,536ドット=8,192バイト=8kバイトとなり、4色分で32kバイトとなる。各ブロックの縦方向のサイズは、16のn1倍(n1は、1以上の整数)で設定可能であり、本実施の形態では、上述したように各色の記録ヘッドの吐出口数に対応させてn1=8とし、128(=16×8)とした。また、各ブロックの横方向のサイズは、2n2(n2は、0以上の整数)で設定可能であり、本実施の形態では、n2=9として、29=512とした。従って、本実施の形態に係るプリントバッファ420は、記録媒体105の記録幅(8インチ)に対して、横方向に2560/512=5[個]のブロック分の記録データを記憶できる構成とした。
【0035】
図3は、A4サイズの記録媒体105に幅(主走査方向の長さ)8インチのデータを1スキャン(主走査)で記録する時に、プリントバッファ420に設定されるブロックを示す概念図である。
【0036】
本実施の形態に係るインクジェット記録装置では、主走査方向に記録する解像度が600dpiであるので、8インチの全幅を記録するには、幅512ドットのブロック300が10個(4800/512=9.375)必要である。しかし本実施の形態では、プリントバッファ420のメモリ容量は、上述したように、幅2560ドット分しか有していないため、このプリントバッファ420に記憶できる記録データのブロック300の数は5個分(図3の301で示す)となる。
【0037】
また、上述したプリントバッファ420の構成において、更に、記録のための記録ヘッド104の主走査において、各色ごとに、記録データが存在しないブロックにおいてはプリントバッファ420内にメモリ領域を確保せず、代りにゼロフラグを立てて代用し、記録時にヌルデータとして扱うようにすることで、プリントバッファ420の使用するメモリ容量を節約している。これについては以下に詳しく説明する。
【0038】
図4(A),(B)は、あるブロックにおいて、マゼンタ(M)の記録データがない場合、Bk,C,Yの記録データのみをブロックデータとして記憶して、プリントバッファ420における使用するメモリ容量を節約する例を説明する図である。
【0039】
図4(A)は、あるブロックにおける各色に対応する記録データが記憶されている状態を説明する図で、ここでは黒(Bk),シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y)の順に、それぞれ最大128×512ドット分のデータが記憶できるようになっている。
【0040】
図4(B)は、マゼンタのドットを記録する記録データが存在しない場合を示し、この場合には、黒(Bk),シアン(C)に続いてイエロー(Y)の記録データが記憶されており、このブロックのメモリ容量は、128×512×3ドット分に縮小されている。
【0041】
尚、この場合、各色毎に記録データの有無を示すブロック色情報は、図4(A)では、全ての色データが存在するため、Bk,C,M,Y=(1111)(4ビット)となっているのに対し、図4(B)の例では、マゼンタの記録データが存在しないため、ブロック色情報はBk,C,M,Y=(1101)(4ビット)となっている。
【0042】
これによって、記録データを詰めてプリントバッファ420に格納できるため、プリントバッファ420における各ブロックの使用領域を節約できる。
【0043】
更に、各色の記録データが存在している場合でも、128×512ドットに亙って記録データが存在する可能性が低いため、図5に示すように、1ブロック内における各色の記録データをより細かく小ブロックに分け、各小ブロックごとに、ドットを記録する記録データの存在の有無を調べ、ドットを記録する記録データが存在しない小ブロックに該当するメモリエリアを詰めてプリントバッファ420に記憶する。これにより、より多くの有効な記録データをプリントバッファ420に記憶できるようにしている。
【0044】
図5は、図4で示したBk,C,M,Yの各ブロックをさらに、n3=16(吐出口)単位に分けて小ブロック化し、各小ブロック毎に、ドットを記録する記録データの存在の有無を調べる例を説明する図である。
【0045】
ここでは、各ブロックの各色の記録データを、縦方向に吐出口の数に対応したn3単位(n3は、1以上の整数)で、横方向は512ドットの幅に分割した8個(番号0〜7)の小ブロックに分割している。そして、各小ブロック単位で、ドットを記録する記録データの有無を判別し、その記録データが存在しない小ブロックに対してはメモリ領域を確保せず、ゼロフラグを立てて代用する。そして、その小ブロックの記録時には、その小ブロックに対応する吐出口の記録データをヌルデータとすることにより、プリントバッファ420の使用するメモリ容量を抑えて記録を行っている。
【0046】
図5の例では、番号が2乃至4の小ブロックだけにしか記録データが存在しないので、残りの小ブロックの記憶エリアはプリントバッファ420内に確保されず、番号が2乃至4の小ブロックだけが確保される。これにより、プリントバッファ420の使用するメモリ容量が節約できる。尚、図5において、縦方向は吐出口の配列方向に対応しており、本実施の形態に係る記録ヘッド104の吐出口の数は128個であるので、n3=16より8つの小ブロックに分割されることになる。この図5では、番号2乃至番号4の小ブロックに、ドットを記録する記録データが格納されており、これは記録ヘッド104の33番目乃至80番目の吐出口(ノズル)に対応している。
【0047】
又、ここではシアンの小ブロック情報として、ドットを記録する記録データが存在している小ブロックに対応するビット位置にのみ「1」をセットし、その他の小ブロックに対応するビット位置に「0」をセットした小ブロック情報がRAM403に記憶される。尚、この小ブロック情報は、ドットを記録する記録データが存在している小ブロックの開始番号と終了番号(図5の例では番号2と4)を設定するようにしても良い。
【0048】
このようにして、記憶する記録データの量を節約することにより、プリントバッファ420に記憶するブロックデータの量を減少させることができ、これにより、メモリ容量が制限されているプリントバッファ420(本実施の形態では160kB)に格納できるブロックの数を増やすことができる。
【0049】
図6(A),(B)は、このようなプリントバッファ420における記録データの管理を説明する図である。尚、この図6(A)のプリントバッファ420及び図6(B)の管理テーブルは前述のRAM403に設けられている。
【0050】
図6(A)は、160kバイトのプリントバッファ420に、それぞれが最大32kバイトのブロック(ブロック1〜5)を記憶した状態を示す図である。
【0051】
しかし、前述したように各ブロックのサイズは、そのブロックの各色の記録データの量に応じて変化するため、図6(B)に示すように、各ブロックごとに、そのブロックのプリントバッファ420内における先頭アドレス及び最終アドレス、各色毎の記録データの有無を示すブロック色情報(4ビット)、及び各色毎の小ブロックにおける記録データ有無を示す小ブロック情報(8ビット)が記憶されている。図6(B)ではブロック1の場合を示しているが、他のブロックに関しても同様である。
【0052】
上述したプリントバッファ420の構成においては、記録を行う際、ホスト装置500から送信される一主走査分の記録データをプリントバッファ420に格納できないため、記録データの一部が確定した時点で記録ヘッド104の主走査を開始し、記録が終了したブロックを次の記録データを記憶するためのブロックとして使用する。
【0053】
具体的には、図7乃至図9のフローチャートを参照して、以下に動作を詳しく説明する。
【0054】
図7は、本実施の形態に係るインクジェット記録装置100におけるデータ受信及び記録動作を説明するフローチャートで、この処理を実行するプログラムはROM411に記憶されている。
【0055】
まずステップS1で、ホスト装置500より記録データを受信するとステップS2に進み、その受信した記録データを受信バッファ401に記憶する。尚、ここではホスト装置500から、前述の各ブロック単位で各色の記録データが伝送され、ドットを記録する記録データが存在しない色成分の記録データは、その色の記録データが存在しないことがホスト装置500より通知されるものとする。そしてステップS3に進み、受信バッファ401に記憶された記録データをプリントバッファ420に記憶する。この処理は図8のフローチャートを参照して詳しく後述する。
【0056】
こうしてステップS4に進み、所定の数(この実施の形態では「5」)のブロックの記録データがプリントバッファ420に記憶されたか、或いはプリントバッファ420に、これ以上、ブロックデータが記憶できなくなったかを調べ、そうでなければステップS1に戻り、ホスト装置500からの記録データの受信処理を実行する。こうしてステップS4の条件を満足するとステップS5に進み、キャリッジモータの回転駆動を開始してキャリッジ101(記録ヘッド104)の走査を開始する。
【0057】
次にステップS6に進み、プリントバッファ420に記憶されている1ブロック分の記録データのプリンタ処理を実行する。この1ブロックのプリント処理は図9のフローチャートを参照して詳しく後述する。こうして1ブロック分の記録データの印刷が終了するとステップS7に進み、記録ヘッド104の一走査による記録が終了したかをみる。一走査分の記録が終了していない場合はステップS8に進み、プリントバッファ420に既に一走査分の残り分の記録データが記憶されているかどうかをみる。記憶されていれば、この一走査において、これ以上プリントバッファ420に記録データを記憶する必要が無いためステップS6に戻って前述の処理を実行する。一方、プリントバッファ420に一走査分の残り分の記録データが記憶されていない場合はステップS9に進み、記録済みのブロックの記録データが記憶されていたエリアを解放し、その解放したエリアに後続のブロックの記録データを格納する。尚、この時、その解放されたメモリエリアの容量よりも後続のブロックの記録データの容量の方が大きくて、そのブロックの記録データ格納できない場合は、更に次のブロックの記録が終了するのを待って、その後続のブロックの記録データが記憶できるだけの空エリアが確保された時点で、そのブロックの記録データをプリントバッファ420に格納する。そして、このステップS9の処理が終了するとステップS6に戻り、次のブロックの記録データに基づいて1ブロック分の記録データの記録を行う。
【0058】
こうしてステップS7で、記録ヘッド104による一走査分の記録が終了するとステップS10に進み、キャリッジ101(記録ヘッド104)の走査を停止させて次にステップS11に進み、その一走査で記録した画像の幅(副走査方向の長さ)分だけ記録媒体を副走査方向に搬送する。
【0059】
尚、ステップS5以降で記録処理が開始された後でも、ホスト装置500からの記録データの受信処理が実行されており、その受信処理で受信バッファ401に格納された記録データが、ステップS9でプリントバッファ420に格納されることになる。
【0060】
図8は、図7のステップS3のプリントバッファ420にブロック単位で記録データを格納する処理を示すフローチャートである。
【0061】
まずステップS31で、受信バッファ401から、1ブロック分の記録データを読み出す。そしてステップS32に進み、Bk,C,M,Yの各色の記録データの内、ドットを記録する記録データが存在しない色成分があるかどうかを調べ、その記録データが存在しない色成分のフラグを「0」に、それ以外の色成分のフラグを「1」にしてブロック色情報をセットする(図4参照)。次にステップS33に進み、ドットを記録する記録データが存在する色成分の記録データの内、例えば前述した図5のように、16ノズル×512ドット単位の小ブロックに分割した各小ブロックに、ドットを記録する記録データが存在するかどうかを調べ、その記録データが全く存在しない小ブロックがあれば、その小ブロックに対応するフラグを「0」にセットし、それ以外の小ブロックに対応するフラグを「1」にセットして、小ブロック情報をセットする。そしてステップS34に進み、小ブロック及び各色成分の記録データの内、ドットを記録する記録データが存在しないブロック又は小ブロックを詰めて(これらのメモリエリアを確保することなく)、プリントバッファ420に記録データを記憶する。次にステップS35に進み、プリントバッファ420における、そのブロックの先頭アドレス及び終了アドレスをRAM403に記憶する(図6参照)。
【0062】
図9は、図7のステップS6のプリントバッファ420に記憶されている記録データに基づく1ブロック分の記録処理を示すフローチャートである。
【0063】
まずステップS61で、1ブロック分の4色の記録データをプリントバッファ420から読み出し、RAM403に記憶されている図6(B)に示すテーブルを参照してステップS62で、ブロック色情報が「0」である色情報があるかどうかをみる。あればステップS63に進み、該当する色ブロックの記録データを全て「0(ヌル)」にした記録データを生成してステップS66に進む。
【0064】
一方ステップS62で、ブロック色情報が「0」である色情報がない時はステップS64に進み、小ブロック情報が「0」である色情報があるかどうかを調べる。あればステップS65に進み、該当する色ブロックのその小ブロックに対応する記録データを全て「0」(ヌル)にした記録データを生成してステップS66に進む。
【0065】
ブロック色情報が「0」を含まず、また小ブロック情報が「0」の色情報がない場合、或いはステップS53,S65を実行した後ステップS66に進み、1ブロック分の4色のイメージデータをバッファ(RAM403)に展開する。そしてステップS67に進み、次の記録タイミングで記録するデータを記録ヘッド104に転送し、ステップS68で記録ヘッド104が記録位置に到達したかを調べ、記録位置に到達するとステップS69に進み、記録ヘッド104を駆動して記録を行う。そしてステップS70で、1ブロック分に相当する512ドット分の記録ヘッド104による走査或いは記録が行われたか、即ち、1ブロック分の記録が終了したかをを調べ、終了していなければステップS67に戻り、次の記録タイミングで記録すべき記録データを記録ヘッド104に転送する。
【0066】
図10は、前述した動作に伴うプリントバッファ420のデータ及び記録媒体105への記録を説明する図である。
【0067】
図10において、本実施の形態では、プリントバッファ420にブロック5個分の記録データが格納された時点で記録ヘッド104の主走査を開始する。そして110で、最初のブロック1に相当する512ドット分記録ヘッドが走査してブロック1に相当する記録を終了すると、プリントバッファ420における、そのブロック1が記憶されていたメモリエリアにブロック6の記録データを記憶する。続いて111で示すように、次の512ドット分記録ヘッドが走査してブロック2の記録が終了すると、そのブロック2のメモリエリアにブロック7の記録データを格納する。以下、順次、記録済みのブロックのメモリエリアを再利用しながら、最終のブロック10の記録データの記録を終了すると、その記録ヘッド104の主走査を終了する。
【0068】
尚、こうして記録ヘッド104の主走査が終了した後、次の主走査は記録ヘッド104を前回とは逆の方向に走査させて記録を行うようにしてもよく、或いは記録ヘッド104をホーム位置に戻して、前回と同じ方向に記録ヘッド104を走査させて記録を行うようにしてもよい。
【0069】
図11は、本実施の形態1に係るインクジェット記録装置の機能構成を示す機能ブロック図で、前述した構成と共通する部分は同じ記号で示している。
【0070】
図11において、1100は記録データ判定部で、ホスト装置500から受信した記録データにおいて、ドットを記録しない記録データが、各色成分の記録データ毎に含まれているかどうか、更には前述の小ブロック単位で、ドットを記録しない記録データの存在を調べ、その色フラグ情報や各色毎の小ブロック情報を決定する。記憶制御部1101は、記録データ判定部1100における判定結果(色フラグ情報や各色毎の小ブロック情報)に基づいて、各色成分の記録データをプリントバッファ420に記憶する。この際、ドットを記録する記録データが存在しないブロック或いは小ブロックに関しては、プリントバッファ420に記憶されるメモリエリアが確保されず、その分、詰めて記録データを記憶する。
【0071】
こうしてプリントバッファ420に所定量のブロック分の記録データ、或いはプリントバッファ420の容量分の記録データが記憶されると記録ヘッド104の走査が開始され、読み出し制御部1103の制御の下に、プリントバッファ420から記録データが順次読み出される。この際、読み出し制御部1103は、色フラグ情報や各色毎の小ブロック情報及びアドレステーブル1102を参照して、プリントバッファ420のブロックデータを特定し、かつドットを記録する記録データが含まれないブロック或いは小ブロックに対しては、ヌルデータ生成部1104により、記録データとして(0:ヌル)データを生成させる。
【0072】
こうして読み出し制御部1103により読み出された記録データ、及びヌルデータ生成部1104で生成されたヌルデータを含む記録データが記録ヘッド駆動部1105に送られ、この記録データに基づいて、記録ヘッド104が駆動されて記録が行われる。尚、この記録ヘッド駆動部1105はまた、キャリッジモータ1106の回転を制御して記録ヘッド104の主走査の制御を行っており、1つのブロックに応じた記録データの記録が終了すると、記憶制御部1101に対して、1ブロック分の記録が終了したことを通知する。これにより記憶制御部1101は、プリントバッファ420における、そのブロックデータが記憶されていたエリアを解放し、そこに次のブロックの記録データを記憶することができる。
【0073】
このように、記録ヘッドの一主走査中において、記録済みのブロックの記録データを記憶していたメモリエリアを解放して、受信した次のブロックの記録データを、そのメモリエリアに記憶するようにすると、次のブロックの記録データの受信が当該ブロックの記録に間に合わない場合が起こり得る。即ち、記録ヘッド104が、そのブロックの記録位置にまで走査してきているにも拘わらず、そのブロックに対応するエリアを記録できない事態が発生する可能性がある。
【0074】
この場合は、受信が間に合わないブロックの直前までのブロックの記録データに基づく記録を完了させて、一旦、記録ヘッドの走査を終了させる。そして、記録ヘッドを停止させている間に、記録に間に合わなかったブロックを含むそれ以降の記録データを受信し、所定量以上のブロックの記録データの受信が完了した後、再度、記録ヘッドの主走査を開始して、その受信が間に合わなかったブロック以降の記録データに基づく記録を行うことにより、その一主走査による記録を完了させる(このような記録を「再スキャン記録」と呼ぶ)。この「再スキャン記録」処理は、図11の再スキャン記録制御部1107で実行される。
【0075】
[実施の形態2]]
次に本発明の実施の形態2の特徴である、本実施の形態2に係るインクジェット記録装置100における記録ヘッド104(キャリッジ101)の一主走査による記録走査を開始する走査開始タイミングについて説明する。尚、以下の実施の形態2乃至6に係るインクジェット記録装置100の構成は前述の実施の形態1に係る記録装置100の構成と共通しているため、その説明を省略する。
【0076】
前述の実施の形態1では、プリントバッファ420に所定数(5個)のブロック分の記録データが記憶された時点でキャリッジ(記録ヘッド104)の主走査を開始して記録を行っていた。
【0077】
プリントバッファ420に記憶されている記録データについて考えると、記録データによっては、一主走査において空白部(ドットを記録しないデータ部分)があったり、全ての色の記録データが存在しない場合がある。本実施の形態に係るプリントバッファ420では、上述したようにヌルデータを記憶しないため、使用するメモリ量を少なくすることができ、限られたメモリ容量のプリントバッファ(本実施の形態では160kバイト)に記憶できるブロック数を増やすことができる。例えば、一主走査の記録に際して、Y色の記録データが全く存在しない場合には、1ブロック分の記録データの容量は、全ての色(4色分)の記録データが存在している場合に比べて実質的に3/4となる。これは、全ての色(4色分)の記録データが存在している場合にはプリントバッファ420に5ブロックまで格納できるのに対して、記録データが3色分の場合には、その4/3倍の、約6ブロック分の記録データを記憶することができることを意味している。
【0078】
従って本実施の形態2では、一主走査の記録データを受信して記録する際、3色分の記録データしか含まないカラー記録データの場合には、最大6ブロック分の記録データを受信してプリントバッファ420に格納し、次の1ブロック分の記録データを受信して格納できなくなるタイミングで、記録ヘッド104の主走査を開始する。
【0079】
また、記録データがモノクロデータで、例えば黒(1色分)の記録データしか含まれていない場合には、1ブロック分に相当するデータ量は、全色(4色)の記録データを含む場合に比べて約1/4となり、本実施の形態に係るプリントバッファ420のメモリ容量であっても、一主走査を記録する全てのブロック(10ブロック)分の記録データを記憶することができる。従って、このような場合、即ち、一主走査分の記録データに1色分の記録データしか含まれていない場合は、全てのブロック(ここでは、10ブロック)分の記録データを受信してプリントバッファ42に格納した時点で、記録ヘッド104の主走査を開始して一主走査分の記録を開始する。
【0080】
図12は、このような実施の形態2に係る処理を説明するフローチャートである。ここでは、図7のフローチャートのステップS4に代えて、ステップS72,S73を実行する。尚、この処理を実行するプログラムはROM411に記憶されている。
【0081】
前述の図7のステップS1乃至S3で、ホスト装置500から記録データをブロック単位に受信してプリントバッファ420に記憶するとステップS72に進み、一主走査で記録する全てのブロック分の記録データがプリントバッファ420に格納されたか否かを判別する。ここで全てのブロック分の記録データが格納されている場合は図7のステップS5に進み、キャリッジモータ1106の回転駆動を開始して記録ヘッド104の走査を開始する。
【0082】
一方、ステップS72で、一主走査で記録する全てのブロック分の記録データがプリントバッファ420に格納されていない場合はステップS73に進み、プリントバッファ420の空き容量を判定し、次の1ブロック分の記録データを受信してプリントバッファ420に格納できるかどうかを判定する。尚、この判定に際しては、記録データに含まれている記録データの色数も当然考慮される。こうして次の1ブロック分の記録データを格納できる空エリアが、プリントバッファ420に無いと判定するとステップS5に進み、記録ヘッドの走査を開始する。一方、ステップS73で、次の1ブロック分の記録データを格納できると判定すると図7のステップS1に進み、次の1ブロック分の記録データを受信してプリントバッファ420に格納する。
【0083】
こうして記録ヘッドの走査を開始して一主走査の記録が開始されると、その主走査の先頭ブロックの記録データより順次記録を行い、記録の終わったブロックを記憶していたプリントバッファ420のメモリ領域を解放する。そして、次のブロックの記録中に、未格納のブロック分の記録データがあれば、その解放されたメモリ領域に、そのブロックの記録データを格納し、これを繰り返すことによって一主走査の記録を行う。
【0084】
以上説明したように本実施の形態2では、プリントバッファ420に格納可能なブロック分の記録データの格納を完了した時点、もしくは、一主走査分の全ブロック分の記録データの格納を完了した時点で、記録ヘッドの走査を開始して記録を行っているので、記録するブロック分の記録データの格納が、記録ヘッドの主走査に間に合わなくなる可能性を低くすることができる。
【0085】
[実施の形態3]
前述の実施の形態2では、プリントバッファ420に格納可能なブロック分の記録データの格納を完了した時点、もしくは、一主走査分の全ブロックの記録データをプリントバッファ420に格納した時点で記録ヘッドの走査を開始している。
【0086】
しかしこの場合は、プリントバッファ420に所定量の記録データが格納されるまで記録ヘッド104の走査が開始されないため、一主走査分の記録データを格納し始めてから記録ヘッド104の走査を開始するまでの間に多くの待ち時間が発生し、その結果、記録を完了するまでに多くの時間を要することになる。
【0087】
例えば、記録データがモノクロデータで黒の記録データしか含まれていない場合、前述の実施の形態1,2では、一主走査を記録できる全てのブロック(10ブロック)の記録データをプリントバッファ420に記憶できる。従って、この場合には、全てのブロック分の記録データをプリントバッファ420に格納した時点で記録ヘッドの走査を開始すれば良い。しかし、これでは、一主走査分の全てのブロック分の記録データをプリントバッファ420に格納するまでに待ち時間が発生してしまう。
【0088】
そこで、この実施の形態3では、一主走査の全てのブロック分の記録データをプリントバッファ420に格納できるような場合であっても、全てのブロック分の記録データを格納する前、例えば5ブロック分の記録データをプリントバッファ420に格納した時点で記録ヘッド104の主走査を開始させて記録を開始する。そして、その記憶されているブロック分の記録データの記録を行うのと並行して、その主走査の残りの未格納のブロック分の記録データをプリントバッファ420に格納していく。この際、プリントバッファ420の記録済みの記録データの消去及びメモリエリアの解放は不要である。このようにして一主走査分の全てを記録することが可能になる。こうすることにより、プリントバッファ420が一杯になるまで記録ヘッド104の主走査の開始を遅らせる必要がないため、その分、記録時間を短縮できることになる。
【0089】
また、このような記録ヘッド104の走査を開始する時点を、プリントバッファ420に6ブロック分の記録データが格納されるまでと設定した場合でも、5ブロック分の記録データを格納した時点でプリントバッファ420が一杯になってしまうことがある。この場合は当然、プリントバッファ420が一杯になった時点で記録ヘッド104の走査を開始する。このように、プリントバッファ420により多くのブロック分の記録データが格納できる場合であっても、ある一定数のブロック分の記録データがプリントバッファ420に完了された時点、もしくは、プリントバッファ420に格納可能なブロック分の記録データの格納を完了した時点で記録ヘッド104の走査を開始することにより、記録時間を短縮することが可能になる。
【0090】
図13は、本発明の実施の形態3に係る処理を示すフローチャートで、ここでは、図7のフローチャートのステップS4に代えて、ステップS82〜S84を実行する。尚、この処理を実行するプログラムはROM411に記憶されている。
【0091】
前述の図7のステップS1乃至S3で、ホスト装置500から記録データをブロック単位に受信してプリントバッファ420に記憶するとステップS82に進み、一主走査で記録する全てのブロック分の記録データがプリントバッファ420に格納されたか否かを判別する。ここで全てのブロック分の記録データが格納されている場合は図7のステップS5に進み、キャリッジモータ1106の回転駆動を開始して記録ヘッド104の走査を開始する。
【0092】
一方、ステップS82で、一主走査で記録する全てのブロック分の記録データがプリントバッファ420に格納されていない場合はステップS83に進み、第n4ブロック(n4は、1以上の整数)分までの記録データがプリントバッファ420に格納されたかどうかを判別する。尚、ここではn4=6とする。第n4ブロック分までの記録データが格納された場合は、前述のステップS5に進み、記録ヘッドの主走査を開始して記録を開始する。一方、ステップS83で、第n4ブロック分までの記録データが格納されていない場合はステップS84に進み、プリントバッファ420の空き容量を判定し、次の1ブロック分の記録データを受信してプリントバッファ420に格納できるかどうかを判定する。尚、この判定に際しては、記録データに含まれている記録データの色数も当然考慮される。こうして次の1ブロック分の記録データを格納できる空エリアが、プリントバッファ420に無いと判定すると前述のステップS5に進み、記録ヘッドの走査を開始する。一方、ステップS84で、次の1ブロック分の記録データを格納できると判定すると図7のステップS1に進み、次の1ブロック分の記録データを受信してプリントバッファ420に格納する。
【0093】
以上説明したように本実施の形態3によれば、ある所定のブロック分までの記録データをプリントバッファ420に格納した時点、もしくは、プリントバッファ420に格納可能なブロック分の記録データの格納を完了した時点、もしくは、一主走査分の全ブロック分の記録データの格納を完了した時点で、記録ヘッド104の主走査を開始して記録を開始しているので、一主走査分の記録データをプリントバッファ420に格納し始めてから記録動作を開始するまでの間の時間の遅れを少なくすることができる。また、予め定められた数のブロックの記録データがメモリに記憶された時点で記録ヘッドの主走査を開始するあたり、上記予め定められた数を可変に設定できるようことで、記録開始タイミングを変更でき、記録時間の短縮化を図ることもできる。
【0094】
また、記録ヘッドの主走査を開始するブロック数を、ユーザが任意に設定できるようにしても良い。
【0095】
又、前述の実施の形態2のように、プリントバッファ420に格納可能なブロック分の記録データが格納されるのを待って記録ヘッドの走査を開始させるか、或いは本実施の形態3のように、所定のブロック数の記録データの格納が完了した時点で記録ヘッドの走査を開始して記録を行うかを、ユーザが選択できるようにしても良い。
【0096】
このような、ブロック数や走査開始タイミングの選択手段は、この実施の形態に係る記録装置100のセンサ/SWコントロール部407に付随するSW(スイッチ)であっても良い。又或いは、記録データを送信するホスト装置500の入力手段等を用いてユーザが設定した結果を、設定データとして記録データとともにホスト装置500から記録装置100に送信するようにしてもよい。また、記録装置に、不揮発性記録素子等の記録手段を設け、その設定された値を不揮発に記憶するようにしてもよい。
【0097】
[実施の形態4]
本発明の実施の形態4では、記録ヘッドの走査を開始するタイミング、即ち、記録ヘッド104の走査開始を決定するための、プリントバッファ420に記憶されるブロック数を、その記録データを構成している色情報に基づいて決定する。
【0098】
ホスト装置500は、一主走査ごとに、記録データを送信する前に、その一主走査の記録データを構成する色構成情報を記録装置100に送信する。これにより、このインクジェット記録装置100は、ホスト装置500より送られた色構成情報により、格納する一主走査分の記録データがどの色情報で構成されているかを判別する。ここで、その記録データが、Y,M,C,Bkの4色のデータで構成されている場合は、プリントバッファ420に最大格納できるブロック数(前述の例では5)分の記録データの格納を完了した時点で記録ヘッド104の走査を開始する。
【0099】
また、ホスト装置500より送信された記録データが、Y,M,C,Bkのうちのいずれか2〜3色の記録データを含んでいる場合は、プリントバッファ420に5ブロック分の記録データが格納された時点で記録ヘッド104の走査を開始するように制御する。また或いは、ホスト装置500より送信された記録データが、Y,M,C,Bkのいずれか1色のみの記録データを含んでいる場合は、プリントバッファ420に3ブロック分の記録データが格納された時点で記録ヘッド104の走査を開始するようにしている。
【0100】
図14は、本発明の実施の形態4に係る処理を示すフローチャートで、ここでは、図7のフローチャートのステップS4に代えて、ステップS91〜S96を実行する。尚、この処理を実行するプログラムはROM411に記憶されている。
【0101】
前述の図7のステップS1乃至S3で、ホスト装置500から記録データをブロック単位に受信してプリントバッファ420に記憶するとステップS91に進み、この主走査で記録する記録データが4色分の記録データを含んでいるかどうかを判別する。4色分の記録データを含んでいる場合はステップS92に進み、記録走査を開始するブロック数Nを「5」に設定する。ステップS91で、4色分の記録データが含まれていない時はステップS93に進み、2乃至3色分の記録データが含まれているかどうかをみる。そうであればステップS94に進み、記録走査を開始するブロック数Nを「5」に設定する。またステップS93で、2乃至3色分の記録データが含まれていない場合はステップS95に進み、記録走査を開始するブロック数Nを「3」に設定する。
【0102】
こうしてステップS92,S94,S95のいずれかで、ブロック数Nの値が設定されるとステップS96に進み、その設定されたNブロック分の記録データの受信が完了してプリントバッファ420に格納されているかどうかをみる。格納されていれば図7のステップS5に進んで、キャリッジモータ1106の回転駆動を開始して記録ヘッド104の走査を開始する。又、そうでない時はステップS1(図7)に戻り、次のブロックの記録データを受信する。
【0103】
このように本実施の形態4によれば、記録データに含まれている色情報に応じて、記録ヘッドの走査開始タイミング、即ち、記録開始タイミングを決定することにより、記録する色数が少ない(記録データの量が少ない)ほど時間の遅れを少なくして記録を開始でき、結果的に記録時間を短縮できる。
【0104】
また、上記記録ヘッド104の走査開始タイミングの切り替え判定を、ホスト装置500で行うことも可能である。即ち、ホスト装置500において、一主走査で記録する記録データの色構成情報より記録ヘッド104の走査を開始するタイミングを決定し、記録データを送信する際に、その一主走査の走査開始タイミング(走査開始ブロック数N)を記録装置100に送信して通知する。これにより、その記録装置100は、一主走査の記録データの記録を行う際、その指示されたブロック数Nの記録データがプリントバッファ420に記憶された時点で記録ヘッド104の走査を開始して一主走査分の記録を行うようにする。
【0105】
また、上記記録ヘッド104の走査開始タイミングの切り替え判定を、一主走査ごとにではなく、1ページごとや1印刷ジョブごとに行っても良い。この場合も、この判定は、ホスト装置500或いは記録装置100のいずれで行っても良い。
【0106】
[実施の形態5]
前述の実施の形態4では、記録ヘッド104の走査の開始タイミング(ブロック数N)を、その記録データを構成して色情報に基づいて切り換えていた。これに対して本実施の形態5では、記録ヘッドの走査を開始する際に記憶されているブロック数Nを、記録を行う際の記録モードに基づいて切り替える。
【0107】
尚、ここでいう記録モードには、「HQモード」(キャリッジ101の移動速度25インチ/秒、記録ヘッド104の駆動周波数15kHz)と、「HSモード」(キャリッジ101の移動速度40インチ/秒、記録ヘッド104の駆動周波数24kHz)とがある。「HQモード」は主走査(600dpi)×副走査(600dpi)の解像度で送られてくる記録データを記録するモードであり、「HSモード」は、主走査(300dpi)×副走査(300dpi)の解像度で送られてくる記録データを、主走査方向はキャリッジ101の主走査速度及び記録ヘッド104の駆動周波数を変更して主走査方向に300dpiの解像度で、副走査方向に対しては、600dpiの解像度で配置されたノズルを1つおきに使用して300dpiの解像度で記録するモードである。
【0108】
このように、同じ記録データを記録する場合、「HQモード」に対して「HSモード」の方が解像度が低いため記録データのデータ量が少なくなる。そこで、本実施の形態5では、ホスト装置500は、1印刷ジョブ或いは一主走査ごとに、記録データを送信する前に、その記録データを記録する記録モード情報を記録装置100に対して送信する。
【0109】
これにより記録装置100は、ホスト装置500より送られた記録モード情報が、「HQモード」である場合は、プリントバッファ420に5ブロック分の記録データを格納した時点で記録ヘッド104の走査を開始して記録を行う。一方、「HSモード」の場合は、プリントバッファ420に3ブロック分の記録データが格納された時点で記録ヘッド104の走査を開始して記録する。但し、「HSモード」の場合には、「HQモード」より記録速度が1.5倍速いことと、記録データ量が1/4でよいことを考慮に入れて、プリントバッファ420への記録データの格納が間に合うように、記録走査を開始するブロック数Nが決定されればよい。
【0110】
図15は、本発明の実施の形態5に係る処理を示すフローチャートで、ここでは、図7のフローチャートのステップS4に代えて、ステップS101〜S104を実行する。尚、この処理を実行するプログラムはROM411に記憶されている。
【0111】
前述の図7のステップS1乃至S3で、ホスト装置500から記録データをブロック単位に受信してプリントバッファ420に記憶するとステップS101に進み、この主走査で記録する記録モードが「HQモード」か、「HSモード」かをみる。「HQモード」の場合はステップS102に進み、記録走査を開始するブロック数Nを「5」に設定する。一方、ステップS101で、記録モードが「HSモード」であればステップS103に進み、記録走査を開始するブロック数Nを「3」に設定する。こうしてステップS102,S103のいずれかで、ブロック数Nの値が設定されるとステップS104に進み、その設定されたNブロック分の記録データの受信が完了してプリントバッファ420に格納されているかどうかをみる。格納されていれば図7のステップS5に進んで、キャリッジモータ1106の回転駆動を開始して記録ヘッド104の走査を開始する。又、そうでない時はステップS1(図7)に戻り、次のブロックの記録データを受信する。
【0112】
このように本実施の形態5によれば、記録データの記録モード情報に応じて、記録ヘッド104の走査開始タイミング、即ち、記録開始タイミングを決定することにより、記録データの量が少ないほど時間の遅れを少なくして記録を開始でき、結果的に記録時間を短縮できる。
【0113】
また、上記記録ヘッド104の走査開始タイミングの切り替え判定を、ホスト装置500で行うことも可能である。この場合、ホスト装置500において、一主走査で記録する記録モード情報に基づいて記録ヘッド104の走査を開始するタイミング、即ち、ブロック数Nを決定し、記録装置100に記録データを送信する際に、その走査を開始するときのブロック数Nを記録装置100に送信する。これにより記録装置100は、一主走査分の記録データの記録を行う際、その指定された数Nのブロック分の記録データがプリントバッファ420に格納された時点で記録ヘッド104の走査を開始して、一主走査分の記録を完了する。
【0114】
また上記記録ヘッドの走査開始タイミングの切り替え判定を、一主走査ごとではなく、1ページごとや1印刷ジョブごとにしても良い。
【0115】
[実施の形態6]
上記実施の形態では、記録ヘッドの走査開始タイミング、即ち、走査を開始するときのブロック数を、プリントバッファが一杯になった場合、又は、予め決められたブロック数や、又は記録する色数、記録モードによって決められたブロック数に基づいて決定していた。これに対して本実施の形態6では、上述のようなブロック数Nによって記録ヘッドの走査開始タイミングを決定するのではなく、格納した記録データのデータ量(ブロック数には拠らない)を基に、記録ヘッド104の走査を開始する。この格納したデータ量に基づいた記録ヘッド104の走査開始の判定処理を例を挙げて説明する。
【0116】
この実施の形態6に係る記録装置100は、ブロック単位で送られてくる記録データをプリントバッファ420に格納し、その格納した記録データの総データ量が、プリントバッファ420のメモリ容量の所定割合(本実施の形態では、例えば80%)を超えているか否かを判定する。超えていない場合は、次のブロック分の記録データを記憶するが、超えている場合、或いは、一主走査の全てのブロック分の記録データの格納を完了した場合に記録ヘッド104の走査を開始する。
【0117】
この場合の処理は、例えば前述の実施の形態2に係る図12のフローチャートのステップS73における、次のブロックの記録データを受信してプリントバッファ420に格納できるかどうかの判定に代えて、プリントバッファ420に格納した記録データの総データ量が、プリントバッファ420のメモリ容量の80%を越えているかどうかを判定し、越えていなければ図7のステップS1に戻って前述の処理を実行する。一方、プリントバッファ420のメモリ容量の80%を越えていないと判定すると図7のステップS5に進み、記録ヘッド104の走査を開始して記録動作を開始する。
【0118】
以上説明したように、記録ヘッド104の走査開始タイミングの判定、即ち、記録開始タイミングの判定をブロック数ではなく、実際にプリントバッファ420に記憶された記録データのデータ量に基づいて行っているため、空白部の割合や、記録する色数、記録モードによって1ブロックの記録データのサイズが変わってしまっても最適なタイミングで記録を開始することができる。
【0119】
また、プリントバッファ420において、格納された記録データのデータ量がプリントバッファ420全体のメモリ容量のどれくらいであるかに基づいて記録ヘッド104の走査を開始する場合、その割合をユーザが任意に設定できるようにしても良い。
【0120】
この設定は、記録装置100のセンサ/SWコントロール部407に付随するSW(スイッチ)を用いて行うことができる。或いは、記録データを送信するホスト装置500の入力手段等を用いて、ホスト装置500でユーザが設定した値を設定データとして、記録データとともに記録装置100に送信するようにしてもよい。また、記録装置100に、不揮発性記録素子等の記録手段を設け、その設定された値を不揮発に保持するようにしてもよい。
【0121】
(その他の実施の形態)
本発明の目的は前述したように、実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体をシステム或は装置に提供し、そのシステム或は装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピィディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM,CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
【0122】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれている。
【0123】
更に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書きこまれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含む。
【0124】
以上説明したように本実施の形態によれば、プリントバッファ420のメモリ容量を、一主走査で記録する記録データの全てを記憶できるメモリ量より少ない容量としている。そして、各色の記録データをブロック単位で記憶し、各色ごとにドットを記録する記録データを含まないブロック、或いはそれよりも小さい小ブロックはプリントバッファに記憶せずにフラグを立てて代用し、記録時にはヌルデータとして扱う。これにより、印刷に使用するプリントバッファのメモリ容量を節約することが可能になり、安価な記録装置を実現できた。
【0125】
又このような構成のプリントバッファを使用して、所定量の記録データがプリントバッファに記憶された時点で記録ヘッドの主走査を開始して、順次記録を行う。この記録ヘッドの主走査を開始して記録を開始するタイミングを、プリントバッファに格納できる全てのブロック分の記録データを格納した時点とすることで、記録ヘッドの主走査に記録データの受信・格納が間に合わない状態を極力減らすことができ、快適な記録環境を持つ記録装置を実現できた。
【0126】
また、記録ヘッドの主走査を開始して記録を開始するタイミングを、プリントバッファに格納したブロック数Nを基に決定し、更に、記録データに含まれる色情報、或いは記録モードを考慮してブロック数Nを決定することにより、記録データの受信からの遅延時間を少なくして記録走査を開始でき、結果的に記録時間を短縮できるという効果がある。
【0127】
また、記録ヘッドの主走査を開始するタイミングを、ブロック数Nではなく、プリントバッファに格納された記録データのデータ量(割合)を基に決定することによりプリントバッファの使用効率を高め、かつ記録データを受信してからの遅延時間を少なくして記録走査を開始できる。このため結果的に記録時間を短縮できるという効果がある。
【0128】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、記録ヘッドの一回の主走査で記録可能な記録データのデータ量よりも少ないメモリ容量で記録ヘッドの主走査で記録する記録データを記憶するためのメモリを備え、そのメモリを効率良く使用して記録を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るインクジェット記録装置の記録部の概略を示す斜視図である。
【図2】本実施の形態に係るインクジェット記録装置の概略構成を示すブロック図である。
【図3】本実施の形態に係るインクジェット記録装置におけるプリントバッファのブロック構成を説明する概念図である。
【図4】1ブロックにおける各色毎の記録データの格納状態を説明する図である。
【図5】シアン色の記録データのブロックを小ブロックに分けた構成を示す概念図である。
【図6】本実施の形態に係るインクジェット記録装置におけるプリントバッファのブロック構成とその管理テーブルを説明する概念図である。
【図7】本発明の実施の形態に係るインクジェット記録装置による記録処理を示すフローチャートである。
【図8】図7のステップS3における、プリントバッファにブロック単位に記録データを記憶する処理を示すフローチャートである。
【図9】図7のステップS6における、1ブロック分の記録データの記録(印刷)処理を示すフローチャートである。
【図10】本実施の形態に係るインクジェット記録装置における記録処理とプリントバッファのブロックの関連を説明する概念図である。
【図11】本実施の形態に係るインクジェット記録装置における機能構成を示す機能ブロック図である。
【図12】本発明の実施の形態2に係るインクジェット記録装置における記録走査の開始タイミングを決定する処理を説明するフローチャートである。
【図13】本発明の実施の形態3に係るインクジェット記録装置における記録走査の開始タイミングを決定する処理を説明するフローチャートである。
【図14】本発明の実施の形態4に係るインクジェット記録装置における記録走査の開始タイミングを決定する処理を説明するフローチャートである。
【図15】本発明の実施の形態5に係るインクジェット記録装置における記録走査の開始タイミングを決定する処理を説明するフローチャートである。

Claims (5)

  1. 記録ヘッドを走査させて記録媒体に画像を記録する記録装置であって、
    前記記録ヘッドの一回の主走査で記録可能な記録データの最大データ量よりも少ないメモリ容量を有し、当該メモリ容量が前記記録ヘッドの主走査で記録する記録データを記憶する、それぞれが主走査方向及び副走査方向の所定の幅で規定される容量を有する複数ブロックに分割されたメモリと、
    前記複数ブロックのそれぞれのサイズ及び記録データの格納状況を示す情報を保持する保持手段と、
    外部装置よりブロック単位で送信される記録データが所定量前記複数ブロックに記憶されると、前記記録ヘッドの主走査を開始させて前記記録ヘッドの主走査を制御する主走査制御手段と、
    前記主走査制御手段により制御される前記記録ヘッドの主走査に同期して前記複数ブロックの対応するブロックから記録データを読み出して当該記録データに応じて前記記録ヘッドを駆動するヘッド駆動手段と、
    前記ヘッド駆動手段により前記記録データを読み出したブロックに対して、前記外部装置よりブロック単位で送信される記録データを前記保持手段が保持する情報に基づいて記憶するように制御する記憶制御手段とを有し、
    前記記憶制御手段は、前記記録データを読み出したブロックの容量が、前記外部装置より送信されたブロックの記録データのデータ量より多くなるまで、当該記録データを前記メモリのブロックへ記憶するのを待機させることを特徴とする記録装置。
  2. 前記記憶制御手段は、前記記録データを読み出したブロックの容量が、前記外部装置より送信されたブロックの記録データのデータ量より大きい場合に、当該記録データを前記メモリのブロックへ記憶することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記保持手段は、前記複数ブロックのそれぞれを更に副走査方向に分割した領域に対応する記録データの有無の情報を保持することを特徴とする請求項1又は2に記載の記録装置。
  4. 前記記録データは複数色の記録データを含み、前記保持手段は更に前記複数ブロックのそれぞれに格納する記録データの有無の情報を各色毎に保持することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の記録装置。
  5. 記録ヘッドの一回の主走査で記録可能な記録データの最大データ量よりも少ないメモリ容量を有し、当該メモリ容量が前記記録ヘッドの主走査で記録する、それぞれが主走査方向及び副走査方向の所定の幅で規定される容量を有する複数ブロックに分割されたメモリを有し、前記記録ヘッドを走査させて記録媒体に画像を記録する記録装置の記録制御方法であって、
    外部装置よりブロック単位で送信される記録データを前記メモリのブロックに記憶する記憶工程と、
    予め定められた量の記録データが前記メモリに記憶されると、前記記録ヘッドの主走査を開始させて前記記録ヘッドの主走査を制御する主走査制御工程と、
    前記主走査制御工程で制御される前記記録ヘッドの主走査に同期して前記複数ブロックの対応するブロックから記録データを読み出して前記記録データに応じて前記記録ヘッドを駆動するヘッド駆動工程と、
    前記複数ブロックのそれぞれのサイズ及び記録データの格納状況を示す情報を保持する保持する保持工程と、
    前記ヘッド駆動工程で前記記録データを読み出したブロックに対して、前記外部装置よりブロック単位で送信される記録データを前記保持工程で保持する情報に基づいて記憶するように制御する記憶制御工程とを有し、
    前記記憶制御工程は、前記記録データを読み出したブロックの容量が、前記外部装置より送信されたブロックの記録データのデータ量より多くなるまで、当該記録データを前記メモリのブロックへの記憶するのを待機させることを特徴とする記録装置の記録制御方法。
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