JP4313701B2 - 高炉内銑滓レベル均一化方法 - Google Patents

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本発明は、高炉内の高炉円周方向における銑滓レベル及び炉内湯流れ状況を均一化する方法に関するものである。
高炉炉内において、原料となる鉄鉱石はコークスとともに炉頂から炉体内に供給され、羽口から炉体内に圧送される熱風によって温度が上昇し、コークスによって還元されて溶銑となる。溶銑は炉底部に貯留し、溶銑の上に接して溶滓(スラグ)が貯留する。高炉炉内に貯留した溶銑の最上部でかつ溶滓が存在する部位の高さ方向の位置を、ここでは銑滓レベルという。
時間の経過とともに炉底部に貯留する溶銑量が増大し、銑滓レベルが上昇する。炉底部に設けられた出銑口を開口すると、溶銑及び溶滓が出銑口から炉外に導き出され、炉内の銑滓レベルが低下する。
炉内の銑滓レベルを検出する手段として、特許文献1では、高炉の炉底付近の炉壁を構成するレンガに、少なくとも1対の電極を設けて四端子測定法による抵抗測定系(ダブルブリッジ系)電気回路を構成し、電気抵抗の測定値から銑滓レベルを測定する方法が開示されている。この方法は、レンガと銑滓の電気抵抗を測定するため、レンガの経時的な劣化や銑滓のレンガへの浸入等に起因するレンガの導電性の変動、およびレンガ近傍の銑滓温度や銑滓の凝固状態または流動状態に起因する銑滓の導電性の変動などによりレンガと銑滓の電気抵抗の測定値は変動し、信頼性のある炉内銑滓レベルの測定データを得ることは困難である。
高炉炉底部付近の鉄皮表面の高さ方向2個所間において電位差が検出され、その電位差は高炉炉内の銑滓レベルと関係があることが知られている。非特許文献1によると、測定点として炉底部及び羽口上部の鉄皮表面を用いて電位差を測定した結果、出銑の開始・終了のインターバルと測定した電位差の時間的変動との間に相関が見られる点が記載されている。検出される電位差は0.2mV前後であり、出銑口を閉鎖している間に電位差は0.1mVほど増大し、出銑口を開いて出銑を行っている間に電位差は0.1mVほど減少して元に戻る。
高炉炉底部の水平断面において、溶銑の湯流れは炉内いずれの部位においても均一であることが望ましい。しかし、水平断面におけるいずれかの部位において溶銑の湯流れが悪くなり、いわゆる不活性部位と呼ばれる領域が発生することがある。高炉炉壁から成長する粘稠層が高炉円周方向で不均一に発達したり、あるいは炉底部における空隙率が一部の部位のみ不均一に低下することが原因であると考えられている。このように高炉炉内で湯流れの不均一が発生すると、同時に銑滓レベルについても炉内で不均一化する。
高炉内において銑滓レベルが不均一化して溶銑の湯流れが悪くなる不活性部位が発生すると、炉床部における湯流れの円周方向バランスが崩れ、出銑口毎の出銑量や出銑品質にばらつきが生じ、溶銑品質、炉体保護、操業安定性に重大な悪影響を及ぼすこととなる。従って、銑滓レベルの不均一化や湯流れの不均一化の発生を早期に検出し、不均一を是正するための操業アクションを行うことは、高炉操業安定化のために重要である。
従来、炉内の銑滓レベルの不均一化や湯流れの不均一化の発生については、複数の出銑口毎の出銑量や出銑温度、あるいはスラグ比(単位出銑量当たりの出滓量)、出滓率(出銑時間に占める出滓時間の割合)あるいは出銑速度、出滓速度の時系列推移から炉内湯流れ状況を推定するにとどまり、直接的な検知手段はなかった。
特開昭59−140309号公報 Development & application of new techniques for blast furnace process control at SSAB Tunnplant, Lulea works. 1995 Ironmaking conference Proceedings pp271 - 279
炉内の銑滓レベルの不均一化や湯流れの不均一化の発生については上記従来の炉内状況の推定にとどまるため、熟練炉前作業者の経験と勘に頼るところが大きく、正確な炉内状況の把握が困難であるという問題があった。
本発明は、炉内の銑滓レベルの不均一化や湯流れの不均一化の発生を迅速に検出すると共に、銑滓レベル及び炉内湯流れ状況を均一化する方法を提供することを目的とする。
高炉炉内の銑滓レベルと関連があるとされている高炉鉄皮表面の炉底部高さ方向の電位差検出を行うと、出銑タイミング毎に電位差が変動し、出銑開始直前の銑滓レベルが最も高くなっているときに電位差は最も高い値を示し、出銑終了直前の銑滓レベルが最も低くなっているときに電位差は最も低い値を示す。ここでは、出銑タイミング毎に測定された最大電位差と最小電位差の差をΔEとする。さらに、高炉円周方向複数個所において同時に電位差検出を行ったところ、炉内に局部的に不活性部位が形成されて湯流れが不均一化した場合において、円周方向測定位置毎のΔEの値に較差が生じることが明らかになった。即ち、不活性部位が形成された近傍で測定した電位差のΔEは、不活性部位が形成されていない近傍で測定した電位差のΔEに比較して小さな値となる。このように炉体の測定部位によって生じるΔEの差を、ここではΔEの較差とよぶ。
高炉炉体内部の炉底レンガに複数個の電位測定点を高さ方向に間隔を開けて設け、電位測定点の間の電位差を測定すると、5mV前後の電位差が存在し、かつ出銑タイミング毎に測定された最大電位差と最小電位差の差ΔEも5mV前後の大きな値となることが明らかになった。従来知られている高炉炉体の鉄皮表面で検出される電位差と比較すると、電位差の値および銑滓レベルの変動に伴う電位差の変動量ΔEともに、1桁程度高い値である。そのため、ノイズの影響による誤差が非常に小さくなり、従来知られているいずれの方法と比較しても高い精度で銑滓レベルを推定することが可能になった。
本発明は上記知見に基づいてなされたものであり、その要旨とするところは以下のとおりである。
(1)高炉鉄皮1表面に複数個の電位測定点11を高さ方向に間隔を開けて設け、電位測定点11の間で電位差を測定する電位差測定装置12とし、高炉炉体円周方向複数の個所に電位差測定装置12を設け、各電位差測定装置12において各出銑タイミング毎に最大電位差と最小電位差との差ΔEを求め、各電位差測定装置毎のΔEの較差に応じて該ΔE較差を是正するための高炉操業アクションとして、ΔEが小さい電位差測定装置付近の出銑口の使用を開始する又は当該出銑口からの出銑量を増大させるアクションを行うことを特徴とする高炉内銑滓レベル均一化方法。
)高炉鉄皮表面に代え、高炉炉底レンガ5に複数個の電位測定点11を設けることを特徴とする上記(1)に記載の高炉内銑滓レベル均一化方法。
)前記複数の電位測定点11の高炉高さ方向配置位置は、少なくとも1個所は出銑口レベル以上とし、他の電位測定点のうち少なくとも1個は出銑口レベル未満とすることを特徴とする上記(1)又は2)に記載の高炉内銑滓レベル均一化方法。
本発明は、高炉炉体円周方向複数の高さ方向電位差を測定し、各出銑タイミング毎に最大電位差と最小電位差との差ΔEを求め、各電位差測定装置毎のΔEの較差に応じて該ΔE較差を是正するための高炉操業アクションを行うことにより、炉内の不活性部位発生をいち早くキャッチして高炉内の銑滓レベルを均一化することができ、出銑口毎の出銑量や出銑品質のばらつきを解消し、溶銑品質、炉体保護、操業安定性を維持することを可能にした。
本発明はさらに、電位測定点を炉底レンガに設けることにより、銑滓レベルの測定精度を一層向上させることができた。
本発明の上記(1)においては、図1に示すように、高炉鉄皮1表面に複数個の電位測定点11を高さ方向に間隔を開けて設ける。銑滓レベルを評価するために有効な電位差は、高炉の高さ方向に発生しているからである。電位差を測定するのであるから個数は最低でも2個必要であり、高さ方向3個所以上にわたって3個以上の電位測定点11を設ければ、高炉高さ方向の電位分布を評価に加えることも可能である。高さ方向複数の電位測定点の間で電位差を測定するので、この複数の電位測定点11のセットを電位差測定装置12と称する。
複数の電位測定点11の高さ方向取り付け位置は、溶銑と溶滓の境界面を挟むように配置すると、電位差測定値から銑滓レベルを評価するためには好ましい結果を得ることができる。具体的には、本発明の上記(4)にあるように、少なくとも1個の取り付け位置を出銑口3のレベル以上とし、少なくとも1個の取り付け位置を出銑口3のレベル未満とするように配置すれば、銑滓レベル評価のための電位差測定を行う上で好ましい。図1において、電位測定点11aは出銑口3のレベル未満に配置され、電位測定点11bは出銑口3のレベル以上であって羽口4の位置に配置されている。羽口4のレベルを明らかにするため、図1(b)に羽口4を部分図にて示している。
高炉円周方向の電位差測定装置12の配置位置としては、図2に示す高炉炉体の円周方向4個所に、90°ピッチで上記電位差測定装置12を配置することができる。そのうちの2個所の電位差測定装置(12a、12b)はそれぞれ出銑口(3a、3b)の近辺に、残り2個所の電位差測定装置(12c、12d)は出銑口3と直角の位置に配置している。各電位差測定装置12の電位測定点11の高さ方向の配置については、図1に示すとおり、1個所は高炉炉底部、1個所は羽口レベルに配置するとよい。
図2の配置位置とは若干異なるが、図3(a)に示す4つの出銑口(3a〜3d)を有する高炉において、各出銑口の位置に電位差測定装置(12a〜12d)を配置した。そのうち出銑口3aと出銑口3bとを交互に開いて出銑を行っていることから、電位差測定装置12a、及び12bを選択し、電位差の測定結果の時間推移と出銑タイミングとの関係について評価した。
出銑口3a、3bからの出銑量や出銑温度に差異が存在せず、炉内に不活性部位が発生していないと推定される時期における電位差測定結果を、図3(b)に示す。出銑口3aからの出銑タイミング17a及び引き続く出銑口3bからの出銑タイミング17bにおいて、電位差測定装置12aで測定した測定電位差15a及び電位差測定装置12bで測定した測定電位差15bの時間経過をプロットした。測定電位差15は各出銑タイミング17の出銑開始時に最も高い値を示し、出銑終了時に最も低い値を示すと同時に、測定電位差15の最高値と最低値との差ΔEについては、電位差測定装置12a、電位差測定装置12bのいずれの測定結果もほぼ同等の値を示しており、ΔEの較差がほとんど存在しない。
一方、図4(a)に示すように出銑口3bの側に幅広く不活性部位18が発生した場合において電位差の測定を行った。不活性部位18の発生は、近傍の側壁レンガ温度が同レベルの他部位に比較して低くなっていることによって確認することができた。このときに電位差測定装置(12a、12b)によって測定した電位差を図4(b)に示す。高炉炉内が健全であった図3(b)の結果と比較すると、出銑口3aの近傍であって不活性部位18から遠い電位差測定装置12aでは測定電位差15aの差ΔEaが大きくなり、逆に不活性部位18に近い電位差測定装置12bでは測定電位差15bの差ΔEbが小さくなっており、ΔEの較差が大きくなっていることが明らかである。
以上のとおり、炉内に局部的に不活性部位18が形成されて湯流れが不均一化した場合において、円周方向測定位置毎のΔEの値に較差が生じることが明らかになった。従って、本発明の上記(1)にあるように各電位差測定装置毎のΔEの較差に応じて該ΔE較差を是正するための高炉操業アクションを行うこととすれば、不活性部位18の発生をいち早くキャッチし、高炉の炉況が著しく悪化する前に不活性部位を解消することが可能になる。例えば、ΔEの較差に予め所定の閾値を定めておき、測定したΔEの較差がこの閾値を超えたときにΔEが小さい電位差測定装置付近を不活性部位発生個所と認定する方法を採用することができる。
ΔEに較差が生じたときにΔE較差を是正するための高炉操業アクションとしては、本発明の上記(2)にあるように、ΔEが小さい電位差測定装置12付近の出銑口3の使用を開始する又は当該出銑口3からの出銑量を増大させるアクションを採用することができる。
ΔEが小さい電位差測定装置12付近の出銑口3が使用されていない状態であれば、当該出銑口3の使用を開始することができる。ΔEが小さい電位差測定装置12付近の出銑口3が既に使用中であれば、当該出銑口3からの出銑量を増大させるアクションをとることができる。出銑口の径を大きな錐で掘削して拡大する促進開口を行うことにより、出銑口3からの出銑量を増大することができる。このようなアクションをとると、出銑量を増大した出銑口の近傍において、溶銑顕熱の伝熱による温度上昇により、湯流れを阻害していた未溶解物が溶解し、通液性が改善され、湯流れ領域の拡大、湯溜り領域の広域化という状況が形成され、結果として当該出銑量を増大した出銑口の近傍に形成されていた不活性部位を解消することが可能になる。
上記2種類のアクションについては、それぞれ単独で実施して効果を上げることができるとともに、2つのアクションを同時に行えばより迅速に効果を発揮することが可能になる。
高炉の炉底付近の内部構造は、図5に示すように、鉄皮1の内側に炉底レンガ5が築造され、炉底レンガ5の最外周と鉄皮1との間にはステーブ6が設けられたりあるいはスタンプ材7が充填されている。本発明の上記(3)においては、電位測定点の設置位置を、本発明(1)における高炉鉄皮表面に代えて炉底レンガ5に設ける。高炉炉体内部に位置する炉底レンガにおける電位測定点11を用いて電位を測定するために、電位測定点11から高炉炉体外部まで延びる電極10を設ける。鉄皮1やステーブ6、スタンプ材7にはこの電極10を通すための開口が設けられる。電極10は電位測定点11において炉底レンガ5に接触し、鉄皮1、ステーブ6、スタンプ材7などとの間に導通を生じないように外部に導かれ、高炉炉体外部において電極10に別の導線14を接続し、電圧計13を用いて複数の電位測定点11の間の電位差を測定する。
高炉炉体内部の炉底レンガ5に設けた電位測定点11の間の電位差を測定すると、5mV前後の電位差が存在し、かつ高炉炉内の銑滓レベルの変動に伴う電位差の変動量ΔEが5mV前後の値を示す。従来知られている高炉炉体の鉄皮表面で検出される電位差と比較すると、電位差の値および銑滓レベルの変動に伴う電位差の変動量ΔEともに、1桁程度高い値である。そのため、ノイズの影響による誤差が非常に小さくなり、従来知られているいずれの方法と比較しても高い精度で銑滓レベルを推定することが可能になった。
炉底レンガ5における高炉半径方向の電位測定点11の配置位置は、図6(a)に示すように最も外周側である炉底レンガ表面に設けても良いし、図6(b)に示すように炉底レンガ5に非貫通孔20を設けた上で当該非貫通孔20の奥端を電位測定点11とする、すなわち炉底レンガ5の内部に電位測定点を設けても良い。
本発明(3)においても、電位測定点の高炉高さ方向の配置位置、および高炉円周方向の配置位置についての考え方は、本発明(1)と同様である。
高炉炉体円周方向における出銑口の配置位置は、高炉毎に異なっている。図2に示すように円周方向180°の位置に2個所配置したもの、あるいは図3に示すように円周方向90°毎の位置に4個所配置したものなどが稼働している。図3に示す配置の場合には、4個所すべての出銑口を常時用いることはせず、例えば出銑口3aと出銑口3bの2個所を交互に開口して出銑を行う場合においては、出銑口3cと出銑口3dについては休止して樋の補修などを行うことが多い。このように休止した出銑口を有する高炉においては、休止した出銑口の近傍はその休止時間に比例して炉内が不活性になる傾向がある。従って、本発明の高炉内銑滓レベル均一化方法は、休止した出銑口を有する高炉において特に有効な効果を発揮することが可能である。
炉内容積3273m3、炉床径12.0m、図3のように円周方向に4個所の出銑口を有する高炉において、本発明の高炉内銑滓レベル均一化方法を適用した。電位測定点11を高炉鉄皮1表面とし、高さ方向の配置位置は図1に示すとおりであり、下方の測定点はこの炉体の出銑口3から5m下方の炉底カーボンレンガ1段目レベルとし、上方の測定点は出銑口3から3.8m上方の羽口と同一レベルとし、この2点間で電位差を測定する1組の電位差測定装置12とした。電位差測定装置12の高炉円周方向の配置位置は、4箇所の出銑口部とした。これら4組のうち2組の電位差測定装置を用いて電位差を測定し、各出銑タイミング毎に最大電位差と最小電位差との差ΔEを求め、さらに各電位差測定装置毎のΔEの較差を求めた。ΔE較差の閾値を0.28mVとし、ΔE較差がこの閾値を超えた際においては、ΔEが最も小さい値となった電位差測定装置12の近傍に不活性部位が発生しているものと判定し、不活性部位を消滅して銑滓レベルを均一化するためのアクションを実施した。ΔE較差の閾値を0.28mVとした理由は、この閾値以下になると出銑滓のアンバランスが発生する傾向があるためである。
ΔE較差を是正するための高炉操業アクションとしては、当該出銑口の錐径拡大、使用時間の増加、あるいは使用頻度の増加を採用した。
従来は、溶銑成分や溶銑温度、出滓率などの指標において出銑口間の格差が顕著になったときに不活性部位が発生していると認識し、燃料費を大幅に増加し、炉床部に多大な燃料を投入することにより、不活性部位を活性化させる操業(クリーニング操業)を行っていた。しかし、これでは不活性部位発生の認識が遅すぎ、また回復までに要する時間及び燃料の増加とそれに伴う大幅な減産という問題が生じていた。それに対し、本発明の高炉内銑滓レベル均一化方法を採用した結果、不活性部位を迅速に是正して高炉内銑滓レベルを均一化することができ、出銑口毎の溶銑品質(溶銑成分、溶銑温度)の差が生じることがなく、炉体保護、操業安定を図る上で大きな効果を発揮することができた。
本発明の電位差測定状況を示す図であり、(a)は高炉部分断面図、(b)は羽口部を示す部分断面図である。 本発明の電位差測定状況を示す高炉の平面断面図である。 不活性部位が発生していないときの本発明の電位差測定状況と電位差測定結果を示す図であり、(a)は出銑口、電位差測定装置を示す高炉の平面断面図であり、(b)は電位差測定結果である。 不活性部位が発生しているときの本発明の電位差測定状況と電位差測定結果を示す図であり、(a)は出銑口、電位差測定装置、不活性部位発生位置を示す高炉の平面断面図であり、(b)は電位差測定結果である。 炉底レンガで電位差を測定する本発明を示す図であり、(a)は高炉部分断面図、(b)は部分拡大図である。 炉底レンガにおける電位測定点を示す図であり、(a)は炉底レンガ表面を電位測定点とし、(b)は炉底レンガ内部を電位測定点としたものである。
符号の説明
1 鉄皮
2 炉内構造物
3 出銑口
4 羽口
5 炉底レンガ
6 ステーブ
7 スタンプ材
8 溶銑
9 スラグ
10 電極
11 電位測定点
12 電位差測定装置
13 電圧計
14 導線
15 測定電位差
17 出銑タイミング
18 不活性部位
20 非貫通孔

Claims (3)

  1. 高炉鉄皮表面に複数個の電位測定点を高さ方向に間隔を開けて設け、前記電位測定点の間で電位差を測定する電位差測定装置とし、高炉炉体円周方向複数の個所に電位差測定装置を設け、前記各電位差測定装置において各出銑タイミング毎に最大電位差と最小電位差との差ΔEを求め、各電位差測定装置毎のΔEの較差に応じて該ΔE較差を是正するための高炉操業アクションとして、ΔEが小さい電位差測定装置付近の出銑口の使用を開始する又は当該出銑口からの出銑量を増大させるアクションを行うことを特徴とする高炉内銑滓レベル均一化方法。
  2. 高炉鉄皮表面に代え、高炉炉底レンガに複数個の電位測定点を設けることを特徴とする請求項に記載の高炉内銑滓レベル均一化方法。
  3. 前記複数の電位測定点の高炉高さ方向配置位置は、少なくとも1個所は出銑口レベル以上とし、他の電位測定点のうち少なくとも1個は出銑口レベル未満とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の高炉内銑滓レベル均一化方法。
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