JP4312559B2 - センサ内蔵針、検体採取用器具、及び検体検査システム - Google Patents

センサ内蔵針、検体採取用器具、及び検体検査システム Download PDF

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Description

本発明は、血液等の検体を採取するセンサ内蔵針、センサ内蔵針を備えた検体採取用器具、及び検体採取用器具を装着して採取した検体の検査を行う検体検査システムに関する。
近年、POC(Point of care)が叫ばれ、ICUや救急医療の現場で迅速に血液等を検査する試みが多くなされ、いくつかの検査項目が関してはすでに実施されている。また、患者自身が自宅で検査を行う機会も今後増加すると予想されており、その実用化の一例としては、血糖値の測定などが挙げられる。
一方で、検査時に患者の感ずる苦痛の多くは採血時の痛みであり、これを取り除く目的で無痛針の提案が数多くなされている(例えば、特許文献1を参照)。
検査に必要な採血量を得るのは、一般的に静脈から直接採取するのが最も簡単である。したがって、mlオーダーの採血が必要なときは静脈に注射し採血が行われている。静脈から血液を採取するためには、少なくとも3mm程度の長さの針が必要であり、そのために直径も針の曲げ剛性を維持するために0.5mm以上であることが多く、針の直径が大きいことが、採血時の痛みの一原因となっている。このような観点から、例えば特許文献1には、静脈からの採血を無痛で行う方法として、既存の金属製パイプの先端を鋭利に研磨するという方法が提案されている。
しかし、静脈注射は、手間のかかる採血方法であり、また医師や看護婦の有資格者が行う必要がある。そこで、血清や血漿等に分離しないでも済む検査項目において、数十ul〜数百ul程度の微量な採血を行う際には、皮下の毛細血管から血液を得るという方法を採ることが多い。
皮下の毛細血管より血液を採取する場合は、静脈に比較して針の長さは短くて済む。具体的には、表皮の厚い部位、例えば手の平などを除けば、針の長さは1mm以下で十分であり、その結果、針の直径も0.2mm以下で済むようになる。
これまで、皮下の毛細血管から採血を行う方法に関して、特に痛みを軽減し且つ低侵襲で行う技術としては、直径1mm前後の針又は鋭利な金属片を、スプリングなどを用いて瞬時に皮膚に衝突させ、また瞬時に皮膚から取り除く方法が提案されている(例えば非特許文献1、非特許文献2)。
このように、従来の微量血液採取方法としては、血液の吸引ではなく皮膚を傷つけその表面に出血させ、その血液を他の器具で採取する方法が広く用いられている。そして、採取した血液試料を試薬上に滴下するなどして試薬と反応させ、その状態をセンシングして分析し血液試料中の成分を検出するといった方法の血液検査が一般的に行われていた。
特開平08−141080号公報 実開平06−38908号公報 実開平06−38910号公報
しかしながら、上記非特許文献1,2の技術のように、毛細血管からの採血に用いられる採血針を高速に皮膚に窄刺することで痛みをある程度軽減することはできるものの、直径1mm前後の太い針であるため、依然として使用者に多大な苦痛を与えていた。
具体的に説明すると、皮膚に刺激を与える場合、痛点の間隔(100μm)以下の細い針で皮膚を窄刺する限りは痛みを感じないということがすでに明らかになっている。にもかかわらず、これまで上記のような太い採血針が用いられている理由の一つとしては、採血量が多いという点が挙げられる。
すなわち、皮膚を傷つける血液採取方法を用いて血液検査を行う場合には、採取した血液試料を、試薬と接触させるために一旦器具を介してセンシング位置に移す必要があり、器具の壁面に付着して失われる血液試料の量などを考慮する必要があることから、センシングに要する最低量よりも多く量の血液試料が必要となる。通常は、100μl程度の採血量が必要となり、そのため、直径が100μm以下の採血針を用いることができない(細過ぎて流量が確保できないため)。したがって、皮膚を傷つけて血液を採取するためには、皮膚への侵襲を必然的に大きくせざるを得ないのである。
このように、皮膚を傷つけて毛細血管から採血する従来の微量血液採取方法では、採血量を多くする必要があるため、痛点の間隔(100μm)以下の細い採血針を使用することができず、使用者に多大な苦痛を与えていた。
そこで、採血時の痛みを取り除くために、採血量の低減を可能にして痛点の間隔(100μm)以下の細い採血針を使用することができる採血用器具の実現が望まれていた。
本発明は上記従来の問題点に鑑み、検体の採取量の低減を可能にして痛点の間隔以下の細い針を検体採取用に使用することができるセンサ内蔵針及び検体採取用器具を提供することを目的とする。また、本発明は、検体採取用器具を装着して採取した検体の分析を迅速且つ正確に行うことが可能な検体検査システムを提供することを他の目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1の発明であるセンサ内蔵針は、外部の検体を管内に導入するための管状針と、前記管状針の管内に固定され、前記検体の検査対象成分をセンシングする光ファイバ型センサとを備え、前記光ファイバ型センサは、プラスチッククラッドファイバを用いて形成され、センサ部と導光部とを有するエバネッセント光センサであり、前記センサ部は、プラスチッククラッドを除去して露出されたコア部と、前記コア部の先端に設けられた全反射部材と、検査対象成分に対応した試薬を前記コア部の表面にコーティングして形成されたコーティング層とを有することを特徴とする。
請求項2の発明であるセンサ内蔵針は、請求項1の発明において、前記管状針の外径を100μm以下にしたことを特徴とする。
請求項3の発明であるセンサ内蔵針は、請求項の発明において、前記光ファイバ型センサを複数備え、複数の前記光ファイバ型センサの前記コーティング層がそれぞれ異なる検査対象成分に対応した試薬からなり、前記管状針の先端部の外径を100μm以下にしたことを特徴とする。
請求項4の発明である検体採取用器具は、請求項1乃至3のいずれかのセンサ内蔵針と、前記センサ内蔵針内に固定された光ファイバ型センサを外部の分析装置に接続するための接続部とを備えたことを特徴とする。
請求項5の発明である検体採取用器具は、請求項4の発明において、前記センサ内蔵針が中央部分を貫通して固着されたハウジング部を設け、前記ハウジング部から前記センサ内蔵針の検体導入部が突出した構造であることを特徴とする。
請求項6の発明である検体採取用器具は、請求項4又は5の発明において、前記センサ内蔵針の検体導入部から検体を吸引するための検体吸引機構を備えたことを特徴とする。
求項の発明である検体採取用器具は、請求項の発明において、前記検体吸引機構は、前記ハウジング部の壁面に穿設した第1の孔と、前記ハウジング部内の空間と前記センサ内蔵針の管内空間とを連通する第2の孔と、前記第1の孔を封止するシート状の弾性部材とを設け、前記弾性部材に対する外部からの押圧動作に基づいて、前記ハウジング部内を減圧下にして吸引力を生成する構造であることを特徴とする。
請求項の発明である検体検査システムは、請求項4乃至7のいずれかの検体採取用器具を前記接続部を介して着脱自在に装着する光コネクタ部と、前記光コネクタ部に光ファイバを介して設けられたファイバカプラと、前記ファイバカプラに接続され前記光ファイバに光を出力する光源と、前記ファイバカプラに接続され、前記検体採取用器具の光ファイバ型センサを通して送られてきた反射光を電気信号に変換する受光器と、前記光源の発光動作を制御すると共に、前記受光器の出力信号を分析する分析装置と、前記分析装置の分析結果を表示する表示装置とを備えたことを特徴とする。







本発明のセンサ内蔵針及び検体採取用器具によれば、検体の採取量の低減を可能にして痛点の間隔以下の細い針を検体採取用に使用することができるので、例えば皮下の毛細血管より血液を採取する場合には、無痛で採血を行うことが可能になる。
本発明の検体検査システムによれば、使い捨てタイプの検体採取用器具を装着して採取した検体の分析を光の強度等で行うようにしたので、採取した検体をシステム内に持ち込む必要がなく、迅速且つ正確に検体の分析を行うことができると共に、システムの構成を簡素化することができる。
本発明のセンサ内蔵針、検体採取用器具、及び検体検査システムの実施の形態について、図面を参照しながら説明する。本実施形態の検体採取用器具は、例えば血液検査用の血液試料を採取する器具として適用される。
[第1実施形態]
<検体採取用器具の構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係る検体採取用器具の構成を示す断面図であり、図2は、図1に示した検体採取用器具の概略外観図である。
この検体採取用器具は、微量検体検出用センサ10と、この微量検体検出用センサ10を同軸上に内蔵する環状のセンサ内蔵針20と、センサ内蔵針20を中心部に貫通し且つ検体吸引機構を有する環状のハウジング部30と、当該検体採取用器具を微量検体検査システム(後述する)に装着するための環状のフェルール40とで構成されている。
微量検体検出用センサ10は、例えば、棒針状のPCF(プラスチッククラッドファイバ)を用いたエバネッセント光センサで構成されている。その中心部には同心的に石英コア10a(直径:例えば10μm程度)が配置され、この石英コア10aを一部露出する形状でプラスチッククラッド10b(直径:例えば60〜80μm程度)が被覆されている。石英コア10aの露出部分の先端部には、金属(例えば金)又は誘電体(例えば二酸化チタンと石英の多層膜など)から成る全反射膜10cが形成され、さらに石英コア10aの露出部分の表面全体が、検査項目に対応した試薬10dでコーティングされて、クラッド10bを有する導光部に連通したセンサ部を形成している。
このような構成の微量検体検出用センサ10のセンサ部は、当該検体採取用器具の管状針部20a内部に同軸上に挿入固着されてセンサ内蔵針20が構成されている。センサ内蔵針20の管状針部20aは、樹脂製、金属製又はセラミック製であって、直径が例えば100μm以下の管状細径針から成り、その先端部20bがテーパ状にカットされて開口している。すなわち、直径100μm以下の管状細径針内に直径10μm程度のセンサ部が同軸上に固定され、管状細径針20aの内壁とセンサ部との間の空隙を十分広くとる構造となっている。
また、環状のハウジング部30は、当該検体採取用器具を使用者が指で掴むことが可能な支持体であると共に検体吸引機構も兼用し、その中心部には、前記センサ内蔵針20の管状細径針20aが同心的に貫通して配置されている。すなわち、管状細径針20aの先端開口部20bは、血液試料等の検体を管状細径針20a内部へ導入するために、ハウジング部30の外部に突出されている。
管状細径針20aの管壁には、ハウジング部30内の空間に連通する小孔20cが少なくとも一つ穿設され、ハウジング部30の外周壁面にも孔30aが穿設されている。さらに、この孔30aの開口端を気密してシート状の弾性部材30bがハウジング部30の外壁面側から張設されて、孔30aを封止している。ここで、弾性部材30bは、例えば、プチルゴムなどの合成ゴムもしくは天然ゴム等の弾性素材で構成することができる。
そして、ハウジング部30に張設された弾性部材30bと、ハウジング部30に連通する管状細径針20aの小孔20cとにより、検体吸引機構が構成されている。すなわち、使用者が外部より弾性部材30bを押圧すると、弾性部材30bはハウジング部30内の空間にせり出される結果、せり出された体積分の空気が管状細径針20aの先端開口部20bから外部へ排出される。その後、使用者が押圧されている弾性部材30bから指を離すと、弾性部材30bが弾発的に復元し同時にハウジング部30内が一瞬減圧状態となり、その結果、血液試料等の検体を管状細径針20aの先端開口部20bからその内部へ素早く吸引することができる。本実施形態では、10μl程度の微量の血液試料を吸引できるように、孔20cの大きさ、並びに弾性部材30bのサイズや弾性力が設定される。
センサ内蔵針20は、先端部が上述したようにハウジング部30の外部に突出される一方、後端部である導光部がフェルール40の中心部に同心的に貫設され、その外端面はフェルール40の接合端面40aと同一面を成している。このフェルール40は、相手側の光コネクタ(図5の51参照)と接合するもので、接合端面40aから反対側の端面に向けて一対のガイド孔40bがフェルール40の内部に形成されている。このガイド孔40bには、相手側コネクタと位置合わせして固定するためのガイドピンが挿入される。
<微量検体検出用センサ10とセンサ内蔵針20の形成方法>
図3(a)〜(d)及び図4(e),(f)は、上記した微量検体検出用センサ10とこれを内蔵したセンサ内蔵針20の形成方法を示した工程図である。
まず、適当な長さに切断した束状のPCFの端面を纏めて機械的に研磨し(図3(a))、研磨したPCFの端面に全反射膜10cを真空蒸着法等により形成する(図3(b))。
次にプラスチッククラッド10bの不用部分の除去を行う(図3(c))。この工程では、例えば、熱硫酸を用いた酸化処理、有機溶剤を用いた膨潤剥離処理、あるいは熱風を用いた加熱蒸発処理のいずれか又は組み合わせを用いて、クラッド10bの不用部分を選択的に除去して、センサ部分となる石英コア10aを露出させる。
クラッド10bの不用部分を除去した後は、露出した石英コア10aの表面に検査用試薬10dをコーティングすれば(図3(d))、微量検体検出用センサ10が得られる。
検査用試薬10dは、検査対象ごとに定まっているが、血液試料等の検体と反応した際に、反射光の強度により検査対象の成分が検出可能なものであれば、その種類を限定するものではない。例えば、検査対象がHbAlcや抗原、抗体類であれば、対応する抗体又は抗原を検査用試薬10dとしてコーティングすることになるし、また治療薬物濃度のモニタリングであれば、対象となる薬物用の試薬を検査用試薬10dとしてコーティングすることになる。また、細菌を検査対象とする場合は、DNAを検査用試薬10dとして用いることも可能である。
また、検査用試薬10aのコーティング方法としては、センサ部分の石英コア10aが露出した状態のPCFを束状にしたまま試薬の溶液中に浸漬する方法、センサ部分の石英コア10aに直接塗布する方法、あるいは液状化した試薬を噴霧する方法などが挙げられる。コーティングした後は、自然乾燥又は熱風乾燥等により固形化することが望ましいが、石英コア10aに固定可能であればペースト状であっても構わない。
このようにして得られた微量検体検出用センサ10のセンサ部分を管状細径針20aの管内に挿入し(図4(e))、微量検体検出用センサ10の導光部前端面と管状細径針20aの後端面とを接合すれば、図4(f)に示すようなセンサ内蔵針20が得られる。この接合方法は、例えばアーク放電やレーザーによる融着、又は適宜の接着材料による接着により接合することができる。
なお、本実施形態では、微量検体検出用センサ10のセンサ部分のみを管状細径針20aの管内に挿入したが、微量検体検出用センサ10の導光部分(クラッド10b)も挿入するような構造であってもよい。また、微量検体検出用センサ10は、管状細径針20aの内部にあれば針の中心に位置する必要はないし、針と完全に平行でなくても良い。
<微量検体検査システムの構成>
図5は、図1に示した検体採取用器具が装着される微量検体検査システムの概略の構成図である。
この微量検体検査システム50は、図1で説明した検体採取用器具のフェルール40が着脱自在に装着される光コネクタ51を有し、この光コネクタ51から引き出された光ファイバ52がファイバカプラ53で分岐されて光源54と受光器55に接続されている。光源54はLED等の発光素子で、また受光器55は、フォトセンサ等の受光素子で適宜に構成される。
光源54は、光ファイバ52に一定の光量の光を出力し、受光器55は、光ファイバ52を介して送られてきた光の強度情報を電気信号に変換する。光源54及び受光器55は、コンピューター等で構成される分析・制御装置56に電気的に接続されている。分析・制御装置56は、光源54の発光タイミングや発光強度を制御すると共に、受光器55の出力信号を分析して、その分析結果である情報をモニタ57に表示するように構成されている。
<血液検査時の動作>
まず使用者は、上述した本実施形態の検体採取用器具(図1及び図2参照)を使用して、検査対象者の皮下から採血を試みる。この時、使用者は、検査対象者の皮膚に検体採取用器具の管状細径針20aを窄刺する前に、手の指で検体採取用器具の弾性部材30bを押圧して、弾性部材30bをハウジング部30内の空間にせり出すようにする。そして、この状態を維持して、検査対象者の皮膚に検体採取用器具の管状細径針20aを窄刺し、その後、使用者が押圧されている弾性部材30bから指を離すことによりハウジング部30内が瞬間的に減圧下におかれるので、検査対象者の血液試料は管状細径針20aの先端開口部20bから検体採取用器具の内部へ素早く吸引される。
その結果、血液試料は、管状細径針20aの管内を通って、その内壁と微量検体検出用センサ10のセンサ部との間の空隙へと導かれ、センサ部表面にコーティングされた血液検査用試薬10dに接触し、反応が開始される。
その後、使用者は、血液試料が採取された検体採取用器具を図5に示す検査システム50に装着する。これは、検体採取用器具のフェルール40の部分を検査システム50の光コネクタ51に装着することで行われる。すなわち、検体採取用器具のフェルール40の部分を光コネクタ51に導入すると、光コネクタ51のガイドピンがフェルール40のガイド孔40b挿入され、フェルール40の接合端面40aが光コネクタ51の接合端面に位置決めされて固定される。
このように検体採取用器具を検査システム50に装着した状態で、使用者は、分析・制御装置56の操作部において、光源54の発光操作を行う。これによって、光源54より光ファイバ52へ入射された光は、ファイバカプラ53を経由して、エバネッセント光センサで構成された微量検体検出用センサ10に到達する。そして、センサ部分の先端に形成された全反射膜10cで反射した光は、再びセンサ部分を通過してファイバカプラ53に至る。ファイバカプラ53で分割された光は、受光器55に入射して光の強度情報が電気信号に変換される。
エバネッセント光センサは、光が伝搬する領域の周辺にわずかに染み出しているエバネッセント光に生じる変化を光の強度変化として捕らえるセンサである。したがって、血液検査用試薬10dの反応状態がエバネッセント光に変化をもたらし、それが光の強度変化として検出される。
分析・制御装置56は、受光器55の出力信号を分析して、その分析結果である情報をモニタ57に表示する。このようにして、血液試料中の検査対象成分を検出し、その量的情報等を表示して使用者に提供することができる。
本実施形態では次のような利点を有する。
(1)微量検体検出用センサ10のセンサ部を管状細径針20a内に固定するように構成したので、皮下より吸引した血液試料を余分な経路を経ることなしに直接センシングすることが可能となり、器具の壁面に付着するなどして無駄となる血液試料の量が大幅に減少する。
(2)微量検体検出用センサ10をエバネッセント光センサで構成し、そのセンサ部の先端に全反射膜10cを形成したので、センサ部分を光が2回通過する。そのため、センサ部分の長さは通常(透過型)の半分で済み、且つセンサ部の外径を10μm程度としたので、既存のセンサに比べて十分小さく構成でき、センサ部に接触させる血液試料の量を少なくすることができる。
(3)微量検体検出用センサ10をエバネッセント光センサで構成したので、使用する試薬の種類に応じてセンサ部の長さを調節するなどしてエバネッセント光の量を適切に設定することにより、センサ感度を向上させることができるため、少ない血液試料でも正確にセンシングすることができる。
(4)上記(1),(2),(3)で説明したように、血液試料の必要最低量を低減することができるので、直径100μm以下の管状細径針20aを採血針として使用することができる。すなわち、採血時に痛点の間隔(100μm)以下の細い針で皮膚を窄刺することができるので、検査対象者は無痛で採血を行うことができる。
(5)直径100μm以下の管状細径針内に直径10μm程度のセンサ部が固定されているため、管状細径針20aの内壁とセンサ部との間の空隙を十分広くとることができるので、多くの血球類の流通を妨げることなく、血液試料をセンサ部表面上の試薬10d全体に支障なく接触させることができる。
(6)検体検査システム50に、使い捨てタイプの検体採取用器具を装着して採取した検体の分析を光の強度で行うようにしたので、採取した検体をシステム内に持ち込む必要がなく、迅速且つ正確に検体の分析を行うことができると共に、システムの構成を簡素化することができる。
[第2実施形態]
図6は、本発明の第2実施形態に係る検体採取用器具の構成を示す断面図であり、図1と共通の要素には同一の符合を付し、その説明を省略する。
第2実施形態の検体採取用器具が上記第1実施形態と異なる点は、3種類の検査項目に対応して3つの微量検体検出用センサ10−1,10−2,10−3を用意し、その各センサ部を、当該検体採取用器具の管状針部内に同軸上に挿入固着してセンサ内蔵針を構成したものである。各センサ部分の石英コア10a−1,10a−2,10a−3には、3種類の検査項目に対応した試薬10d−1,10d−2,10d−3がそれぞれコーティングされている。
また、管状針部の内部構造が第1実施形態とは異なり、管状針部の先端部20aは直径100μm以下の管状細径針で構成され、センサ部分の挿入されている部分22は先端部よりも大きい径で構成されている。
本実施形態によれば、一度の採血で3つの検査項目を同時にセンシングすることができる。なお、血液試料の量が必要分確保される限り、3つ以上の検査項目を同時にセンシングすることも可能である。
[変形例]
(1)本発明の検体採取用器具は、上記第1及び第2実施形態で説明したような医療用途だけではなく、環境計測用としても応用が可能である。この場合、採取する検体が血液のような粘性のない気体等であることも想定されるので、図7に示すように、図1の検体採取用器具において、検体吸引機構を省いた構造とすることも可能である。
(2)フェルール40の接合端面40aは、図8に示すように、光の進行方向に対して適宜の角度θ(例えばθ=8°)で傾斜加工がなされている構造であってもよい。このようにフェルール40の接合端面40aに傾斜をつけることによって、フェルール40の接合端面40aが検査システム50側の光コネクタ51の接合端面に位置決め固定されるときに両接合面で生ずる反射を防止することができる。
また、上記第1及び第2実施形態では、光の強度を検出しこれを分析する構成としたが、これに限定されず、例えば光の位相や、スペクトル、分散スペクトルなどを検出し分析するように構成することも可能である。
さらに、上記第1及び第2実施形態では、光ファイバ型センサとして、エバネッセント光センサを使用したが、例えば表面プラズモンセンサであっても構わない。表面プラズモンセンサを使用した場合には、センサ部分を小さく構成することができるので、検体の採取量をより少なくすることが可能である。
本発明の第1実施形態に係る検体採取用器具の構成を示す断面図である。 図1に示した検体採取用器具の概略外観図である。 微量検体検出用センサ10の形成方法を示した工程図である。 センサ内蔵針20の形成方法を示した工程図である。 図1に示した検体採取用器具が装着される微量検体検査システムの概略の構成図である。 本発明の第2実施形態に係る検体採取用器具の構成を示す断面図である。 本発明の一応用例を示す図である。 本発明の他の応用例を示す図である。
符号の説明
10 微量検体検出用センサ
20 センサ内蔵針
30 ハウジング部
40 フェルール
50 微量検体検査システム
10a 石英コア
10b プラスチッククラッド
10c 全反射膜
10d 試薬コーティング層
20a 管状針部
20c 第2の孔
30c 第1の孔
30b 弾性部材
40a 接合端面
40b ガイド孔
51 光コネクタ
52 光ファイバ
53 ファイバカプラ
54 光源
55 受光器
56 分析・制御装置
57 モニタ

Claims (8)

  1. 外部の検体を管内に導入するための管状針と、
    前記管状針の管内に固定され、前記検体の検査対象成分をセンシングする光ファイバ型センサとを備え
    前記光ファイバ型センサは、プラスチッククラッドファイバを用いて形成され、センサ部と導光部とを有するエバネッセント光センサであり、
    前記センサ部は、プラスチッククラッドを除去して露出されたコア部と、前記コア部の先端に設けられた全反射部材と、検査対象成分に対応した試薬を前記コア部の表面にコーティングして形成されたコーティング層とを有することを特徴とするセンサ内蔵針。
  2. 前記管状針の外径を100μm以下にしたことを特徴とする請求項1に記載のセンサ内蔵針。
  3. 前記光ファイバ型センサを複数備え、
    複数の前記光ファイバ型センサの前記コーティング層がそれぞれ異なる検査対象成分に対応した試薬からなり、
    前記管状針の先端部の外径を100μm以下にしたことを特徴とする請求項1に記載のセンサ内蔵針。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載されたセンサ内蔵針と、
    前記センサ内蔵針内に固定された光ファイバ型センサを外部の分析装置に接続するための接続部とを備えたことを特徴とする検体採取用器具。
  5. 前記センサ内蔵針が中央部分を貫通して固着されたハウジング部を設け、前記ハウジング部から前記センサ内蔵針の検体導入部が突出した構造であることを特徴とする請求項に記載の検体採取用器具。
  6. 前記センサ内蔵針の検体導入部から検体を吸引するための検体吸引機構を備えたことを特徴とする請求項4又は5に記載の検体採取用器具。
  7. 前記検体吸引機構は、
    前記ハウジング部の壁面に穿設した第1の孔と、前記ハウジング部内の空間と前記センサ内蔵針の管内空間とを連通する第2の孔と、前記第1の孔を封止するシート状の弾性部材とを設け、前記弾性部材に対する外部からの押圧動作に基づいて、前記ハウジング部内を減圧下にして吸引力を生成する構造であることを特徴とする請求項に記載の検体採取用器具。
  8. 請求項4乃至7のいずれかに記載された検体採取用器具を前記接続部を介して着脱自在に装着する光コネクタ部と、
    前記光コネクタ部に光ファイバを介して設けられたファイバカプラと、
    前記ファイバカプラに接続され前記光ファイバに光を出力する光源と、
    前記ファイバカプラに接続され、前記検体採取用器具の光ファイバ型センサを通して送られてきた反射光を電気信号に変換する受光器と、
    前記光源の発光動作を制御すると共に、前記受光器の出力信号を分析する分析装置と、
    前記分析装置の分析結果を表示する表示装置とを備えたことを特徴とする検体検査システム。
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