JP4311765B2 - 高親油性カンプトテシン誘導体 - Google Patents

高親油性カンプトテシン誘導体 Download PDF

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Description

発明の分野
この発明はカンプトテシンの新規誘導体に関し、C−7位と、C−9、C−10、C−11、またはC−12位の一つとに置換基を有する誘導体への特有の用途を有する。
発明の背景
カンプトテシン(CPT)およびその特定の誘導体は強力な抗癌剤であり、30年以上前のカンプトテシンの発見および単離以来、研究に力を注がれてきた。
CPTは1966年にウォール(Wall)およびワニ(Wani)によりカンレンボク(Chinese yew、Camptotheca accuminata)から単離された。次いでCPTは、強力な抗癌活性を有することが認められ、1970年代後期にヒト臨床試験へ導入された。CPTラクトンは、極めて水溶性が乏しいこと(約1μg/mL)に注目され、CPTがヒトにおける臨床試験での投与に適うよう、初めは薬剤の溶解性を高める水酸化ナトリウムで調合された。カンプトテシンの水酸化ナトリウム調合薬が、カンプトテシン分子のラクトンE環の加水分解をもたらし、水溶性CPTカルボキシレート種を形成した。CPTの水酸化ナトリウム調合薬が水溶性CPT種を創出したことにより、臨床科医は第I相および第II相臨床試験を受ける癌患者へ、この薬物を高投与量で投与し得るようになった。
数年後、非経口(parenterally)投与するCPTのカルボキシレート種がラクトン形の約10分の1以下の抗腫瘍性を有することが見出された。水酸化ナトリウムで調合したCPTの臨床試験は、有意な全身毒性、および実質的抗腫瘍活性の欠如という期待に反する結果となり、CPTの臨床研究は1980年代初頭には一時的に放棄されていた。
カンプトテシン誘導体に関する臨床開発は、1980年代中期までこれ以上取り組まれることはなかった。その当時、偏在する細胞内酵素トポイソメラーゼI(Topo I)との相互作用により、CPTがDNA合成およびDNA複製の阻害に関与する独特の作用機構を有することが報告された。カンプトテシン誘導体の作用機構に関するこの新しい情報は、新しいTopo I阻害剤を抗癌剤として開発する興味を再燃させた。次いで、研究グループの幾つかは、癌療法のために新しいカンプトテシン誘導体を開発する試みを開始した。一般に、カンプトテシンやその誘導体の多くは極めて乏しい水溶性を呈することが認められている。このように水溶性が極めて乏しいと、この薬物の効果的投与量を投与するために極端に大量の水(例えば5リットル以上)を患者へ与えなければならないため、この薬物の臨床利用が制約された。この貧水溶性のために、水溶性CPT誘導体の生成には多大な研究努力が払われた。
より公知の水溶性カンプトテシン誘導体の数種として、9−ジメチルアミノメチル−10−ヒドロキシカンプトテシン(トポテカン(Topotecan))、7−[(4−メチルピペラジノ)メチル]−10,11−エチレンジオキシカンプトテシン、7−[(4−メチルピペラジノ)メチル]−10,11−メチレンジオキシカンプトテシン、及び7−エチル−10−[4−(1−ピペリジノ)−1−ピペリジノ]カルボニルオキシカンプトテシン(CPT−11)が挙げられる。
異なる溶解性および薬理学的特性を備える他の置換カンプトテシン誘導体も合成され、これらのカンプトテシン誘導体の例には、9−アミノカンプトテシンおよび9−ニトロ−カンプトテシンが挙げられ、両者とも水性媒体および非水性媒体での溶解性が低く、ヒトにおける試験が行われてきた。
ヒトにおける臨床開発に供試した置換カンプトテシン誘導体のこの多様な群の中でも、CPT−11はヒト癌患者での臨床試験で最も広範に渡り研究された一つである。CPT−11は(イリノテカン(Irinotecan)/カンプトサール(Camptosar)、登録商標)は、1996年6月に米国食品医薬品局からヒトでの使用が認可された。CPT−11は生物学的に不活性で、ある推定のカルボキシルエステラーゼ酵素で活性化する必要があることは注目に値する。CPT−11の活性種はSN38としても知られる脱ピペリデニル化10−ヒドロキシ7−エチルカンプトテシン(1984年にミヤサカ(Miyasaka)他による米国特許第4,473,692号明細書において請求される)である。SN38はカルボキシルエステラーゼ酵素によるCPT−11のin vivo生理活性化から生じる、毒性のある親油性代謝産物である。SN38は水溶性が極めて乏しく、ヒトの癌患者へ直接投与されていない。近年では、ヒト患者において、SN38が更に代謝を受けて不活性化グルクロニド種を形成することが報告されている。グルクロニド種はヒト毒性の生成(下痢および白血球減少症が主な用量制限毒性)、ならびに遊離代謝産物およびそのグルクロニドの薬物レベルについての実質的な患者間変動にも関与するようである。CPT−11は、米国、欧州、および日本でのヒトにおける臨床試験で研究されており、薬物毒性による患者の死亡の中には、CPT−11の使用に関連していると報告されたものもある。
水溶性の乏しい/脂溶性の高いクラスで、活性のあり得るカンプトテシン誘導体が極少数しかないことを考慮すると、活性種への代謝を必要とせず、代謝不活性化および腫瘍における臨床的に重要な薬物耐性を受けにくく、強力で、極めて貧水溶性で高親油性のカンプトテシンを開発するという、満たされていない多大な要求が残されている。
発明の概要
本発明において開示され、請求される新しい物質の組成は、これらの満たされない要求に取り組んだものであり、局所的および非経口的投与経路に加え、癌治療を受ける多くの患者に都合のよい経口投与が可能である。
これらの新しい組成物は、A環またはB環でのグルクロニド化(および絶対的に脱グルクロニド化)を受けず、代謝活性化を必要とするプロドラッグではないため、本発明は先行技術の制限を克服しており、患者の安全に重大な有用性を有する。その上、この化合物は親油性で、活性ラクトン形での直接投与が可能なため、CPT−11、トポテカン、9−アミノカンプトテシン、9−ニトロカンプトテシン、7−[(4−メチルピペラジノ)メチル]−10,11−エチレンジオキシカンプトテシン、7−[(4−メチルピペラジノ)メチル]−10,11−メチレンジオキシカンプトテシン、およびこの薬物の他の形と比べて優れた生物学的利用能を有すると思われる。
本発明は、水溶性カンプトテシン、または9−アミノ置換もしくは9−ニトロ置換のカンプトテシンを抗癌剤として使用する際に認められる生物学的利用能/薬物動態および共通の腫瘍媒介薬物耐性機構(例えばMDR、MRP、LRP)でのその他の重大な制限を克服することも目的としている。
本発明で請求する新規なカンプトテシン誘導体は、代謝活性化を必要とせず、これらに限定しないが、肺、乳房、前立腺、膵臓、頭頚部、卵巣、および結腸の癌等のヒト癌の一般的種類に対して強力な抗腫瘍活性を呈する新しいクラスの抗腫瘍化合物を示している。本発明に記載の化合物は、悪性黒色腫の新生物に対して効果的であることも示されている。
本発明の化合物は全て、他のカンプトテシン誘導体に類似するトポイソメラーゼI阻害活性を持つが、優れた活性部位結合能および組織浸透性を持つよう合理的にデザインされた重要な構造的改良を有する。これらの化合物は有害な代謝、および哺乳類の腫瘍に共通する薬物耐性機構を避けるようデザインされている。今日まで、貧水溶性の親油性カンプトテシン誘導体は、調合薬および使用方法の制限のために追求されなかった。これらの新規なカンプトテシン誘導体は、生理学的安全性の高い有機溶媒または有機溶媒混合物への薬剤組成物の溶解により、薬剤学的に許容される方法での調製が可能である。このため、これらの新規で非自明な化合物を癌患者へ直接投与することが可能になる。
本発明者らは、CPTの新しい誘導体の数種、主に、20(S)−カンプトテシン分子または20(RS)−カンプトテシン混合物のa)C−7および/またはb)C−9、C−10、C−11、もしくはC−12位の一つのうち、一つ以上の位置での置換基を包含する全く新しい分子種を発見した。これらの新しい化合物は全て次の特徴を持つ。
1.強力な抗腫瘍活性(生体外でヒト腫瘍細胞の生育を阻止するナノモル濃度での活性またはナノモル濃度未満での(subnanomolar)活性)
2.ヒトトポイソメラーゼIの強力な阻害
3.MDR/MRP/LRP薬物耐性の感受性がない
4.代謝薬物活性化の必要性がない
5.A環またはB環のグルクロニド化を受けない
6.各種癌の治療目的で、患者へラクトン種を直接投与することが可能
7.低分子量(例えば分子量<600)
8.薬剤学的有機溶媒、または助溶媒(例えばプロピレングリコール、PEG 300〜400、ジメチルアセトアミド(DMA)、ジメチルイソソルバイド(DMI)、N−メチルピロリジノン(NMP))への高溶解性
9.癌患者への非経口および局所的投与に加え、経口投与が可能
本発明は、主な目的として、癌患者へ投与される非水性経口剤および非経口剤に適する新しくかつ有用な親油性、貧水溶性置換カンプトテシン誘導体の創出を有する。さらに本発明は、商業的に入手でき比較的安価なカンプトテシンの自然単離物を利用して、これらの新規な置換カンプトテシン誘導体の新しい収束的(convergent)および効率的化学合成をも教示する。したがって、A環およびB環の新しい修飾を、本発明で多数教示する。
本発明は、ミニッシ(Minisci)型反応に基づき位置特異的にC−7位でカンプトテシンおよびカンプトテシン誘導体を均等アシル化する新規な方法を教示する。C−7アルキル化として前に述べられた方法論のわずかな変形形態により、一時的アシルラジカルを安定化させ、高収率で親骨格をアシル化させる。本発明はまた、C−7位および/またはC−9、C−10、C−11、もしくはC−12位の一つでの広範囲に渡る化学転換に重要な汎用シントン(synthons)を確かめる新規方法も記述する。
本発明の新規化合物は次の式
Figure 0004311765
(式中R1は、水素;アシル、C2〜C8アルケニルまたはC2〜C8アルキニルであって、任意に、一つ以上のハロゲン原子もしくはOR4もしくは低級アルキルで相当するその水素原子を置換したもの;オキソ;アリール;アリールアルキル;アリールアルケニル;アリールアルキニル;複素環;SR5;−S(O)−低級アルキル;−低級アルキル−P(O)R67、またはX−( 1〜C6 アルキレン 2〜C8 アルケニレン、または 2〜C8 アルキニレン)−SiR8910
2は、水素、ハロ、低級アルキル、アミノまたはニトロで、但しR1およびR2は両者とも水素でない;
4は、水素または低級アルキル;
5は、水素または低級アルキル;
6およびR7は、各々独自に水素または低級アルキル;
8、R9、およびR10は、各々独自に水素または低級アルキル;
11は、水素、ヒドロキシ、またはアセトキシ;且つ
Xは、イオウ、またはXは非存在)で表されるもの;又は
薬剤学的に許容されるその塩である。
したがって、本発明の主な目的は、新しく、有用で、非自明な、親油性、貧水溶性カンプトテシン誘導体、詳細には、この分子のC−7位の置換基またはC−9、C−10、C−11、C−12位のうち一つの置換基、のいずれかを有する置換類似物、あるいはC−7に第1の置換基とC−9、C−10、C−11、またはC−12のうち一つに第2の置換基とを有する二置換のカンプトテシンを提供することである。最も好ましくは、本発明の化合物は、C−9もしくはC−10で置換されており、またはC−9もしくはC−10、およびC−7で二置換されている。
本発明の他の目的は、置換カンプトテシンの新しいクラスを調製するための容易で(fascile)効率的な合成方法論を提供することである。
本発明の他の目的は、実に様々な多置換カンプトテシンを調製する主要中間体として用途の広い7−トリフリルオキシ(triflyloxy)カンプトテシンの製造および利用を包含する。
本発明の他の目的は、癌または白血病と診断された患者へ、抗新生物投与量または抗白血病投与量の新規CPT誘導体を投与することにより、哺乳類の癌および白血病を治療する方法を提供することである。
本発明の他の目的は、患者への非経口的、経口的、または局所的投与が可能な新規CPT誘導体の調合薬を提供することである。
本発明の他の目的は、以下の説明を読めば明らかになるであろう。
好ましい実施態様の説明
定義
「骨格」は与えられた一般式で表される分子の固定部分を意味する。
「フラグメント」は、例えばRx等のように可変記号で式中に表される、分子の可変部分である。フラグメントは次の1つ以上の部分を包含していてもよい。
「Cx〜Cy」アルキルは、少なくはx、多くはyの炭素原子を含有する直鎖または分枝鎖炭化水素を意味する。例は、総数で6以下の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖炭化水素を包含する「C1〜C6アルキル」(「低級アルキル」とも呼ばれる)を包含する。
「Cx〜Cyアルケニル」または「Cx〜Cyアルキニル」は、2つの炭素原子間に1つ以上の二重結合(アルケニル)または三重結合(アルキニル)を含む直鎖または分枝鎖炭化水素を意味する。
「ハロゲン」または「ハロ」は、クロロ、フルオロ、ブロモ、またはヨードを意味する。
「アシル」は、−C(O)−X(式中Xがハロゲン、低級アルキル、アリール、低級アルケニル、または低級アルキニル)を意味する。
「アリール」は、完全に炭素原子で構成された1つ以上の環の芳香族環状化合物を意味する。
「アリールアルキル」は、アルキル部分(結合鎖)を通して骨格へ結合する、上に定義した芳香族環を意味する。
「アリールアルケニル」および「アリールアルキニル」の両者は、結合鎖に1つ以上の二重結合または三重結合を包含する以外は、「アリールアルキル」と同じ意味である。
「複素環」は、少なくとも1つの環の1つの原子が非炭素原子である、1つ以上の縮合または非縮合環の環状部分を意味する。好ましい異種原子には、酸素、窒素、イオウ、およびリン、またはこれら原子のあらゆる2つ以上の組み合わせが挙げられる。
「アルコキシカルボニル」は、カルボニルを通して骨格へ結合するアルコキシ部分を意味する。
「アシルオキシ」は、酸素原子を通して骨格へ結合するアシル部分を意味する。
上記部分の例は以下の通りである。
1〜C6アルキルには、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第二級ブチル、第三級ブチル、ペンチル、ヘキシル、アミル等が挙げられる。
2〜C8アルケニルまたはアルキニルは、ビニル、プロペニル、ブテニル、アセチレニル、プロピニル、ならびに二重結合および三重結合を含む他の類似部分が挙げられる。
アシルには、ホルミル、アセチル、プロピオニル等が挙げられる。
アリールには、フェニルおよびナフチルに加え、環の原子へ結合する水素原子の一つがハロゲン原子、アルキル基、または上に列挙した他の部分で置換された置換変形が挙げられる。
アリールアルキルには、ベンジル、フェネチル等が挙げられる。
アリールアルケニルおよびアリールアルキニルには、フェニルビニル、フェニルプロペニル、フェニルアセチレニル、フェニルプロピニル等が挙げられる。
さらに複素環には、フラニル、ピラニル、チオニル、ピロリル、ピロリジニル、プロリニル、ピリジニル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサチアゾリル、ジチオリル、オキサゾリル、イソキサゾイル、オキサジアゾリル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピペラジニル、オキサジニル、チアゾリル等に加え、例えばベンゾピラニル、ベンゾフラニル、インドリル、フタリル、キノリニル、プテリジニル等の縮合環の複素環が挙げられる。
アルコキシカルボニルには、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル等が挙げられる。
アシルオキシには、フォルミルオキシ、アセトキシ、プロピオニルオキシ等が挙げられる。
本発明のカンプトテシン誘導体は、次の一般式
Figure 0004311765
(式中R1は、尿素;アシル、C2〜C8アルケニルまたはC2〜C8アルキニルであって、任意に、一つ以上のハロゲン原子もしくはOR4もしくは低級アルキルで相当するその水素原子を置換したもの;オキソ;アリール;アリールアルキル;アリールアルケニル;アリールアルキニル;複素環;SR5;−S(O)−低級アルキル;−低級アルキル−P(O)R67、またはX−( 1〜C6 アルキレン 2〜C8 アルケニレン、または 2〜C8 アルキニレン)−SiR8910
2は、水素、ハロ、低級アルキル、アミノまたはニトロで、但しR1およびR2が両者とも水素でない;
4は、水素または低級アルキル;
5は、水素または低級アルキル;
6およびR7は、各々独自に水素または低級アルキル;
8、R9、およびR10は、各々独自に水素または低級アルキル;
11は、水素、ヒドロキシ、またはアセトキシ;且つ
Xは、イオウ、またはXは非存在)を有するか;又は
薬剤学的に許容されるその塩である。
式Iの化合物は、好ましくは次の手順により合成される。
プロトン化カンプトテシンのアルキル化
カンプトテシンの均等アルキル化は、C−7位での様々なアルキル置換で一般化されている。スケールアップ合成でこの工程をデザインする場合、例えば簡便性、特定試薬の経済性および利用可能性、全体的収率、ならびに選択性などの要因が注意深く考慮されてきた。ミニッシ型アルキル化(ミニッシ,F.、1973年)もまた、フェノール部分を予め保護することなく、様々なフェノール性カンプトテシンのために最適化される。複素芳香族塩基のミニッシ型アルキル化は幾つかの利点を有する。炭素を中心とするラジカルの求核性およびプロトン化複素環塩基の電子欠如に関係する極性効果は、これらの反応の合成収率において重要な役割を果たす。反応性、ならびに位置および基質選択性は、主要な利点のうちの2つである(ヴォルブルゲン(Vorbruggen),H.,1988年)。ピリジニル型の求核性の強いラジカルにより、ラジカル付加物の再芳香族化は非常に選択的であり、かつ迅速である。この部類の反応は、複素環のα位またはγ位で選択的置換を行わせる、鉄(II)塩を介した発熱工程である。本発明において我々は、例えば特定の新規低級アルキル基、トリフルオロエチル基、ポリフルオロエチル基、およびモノフルオロエチル基、等のアルキル置換基をカンプトテシン骨格のC−7位で選択的に導入するために、これらの要因を利用した。
プロトン化カンプトテシンのC−7アシル化
求電子芳香族置換がこれらの種の複素環系では一般に非効果的である、という事実により、カンプトテシンなどの複素芳香族塩基のアシル化は関心が高い。さらに、酸性条件下での求核性増大によるカンプトテシンのC−7位の高反応性および高選択性は、不要な副産物を最小限に抑えながら所望の生成物をもたらすであろう。低温で過剰のトリフルオロ酢酸の存在下、各アシルラジカルは相当するアルデヒドから容易に得ることができる。ミニッシ型アルキル化の手順は、様々なカンプトテシン誘導体に極めて効果的であることが見出された。しかし、CPTのミニッシ型アシル化は、今日まで報告されていない。これらの種類の均等置換は、伝統的なフリーデル・クラフト反応では効果的に実施できなかった複素環系の代替的ツールとして重要な価値がある。本発明は、キノリンを有するCPT骨格でのそのような新規アシル化反応を教示する。
原則として、カルボニウムイオンが安定であるほど、相当するラジカルの求核性は高くなる。したがって、複素芳香族塩基の選択的置換のために、フリーデル・クラフト反応に有用な求電子種のほとんど全てが相当するラジカルとして利用し得る。これにより、カンプトテシンのC−7位置換でのラジカルの供給源が、非常に様々な有機化合物に拡大された。化合物の種類には、アルカン、アルケン、アルキルベンゼン、ハロゲン化アルキル、アルコール、エーテル、アルデヒド、ケトン、カルボン酸、アミン、アミド、オキシアジリジン、N−クロルアミンその他が挙げられる。発明者は、所望のアルキル化生成物またはアシル化生成物のいずれかへ誘導する反応条件の主な決定要素が、過剰に存在する酸の種類とフリーラジカル開始剤により大きく制御されることを提示する。
C−7位のハロゲン化
カンプトテシンのC−7位でのクロロ化およびブロモ化は、電子欠乏窒素を有するカンプトテシン骨格では最も成功する。これは、キノリン部分のN1位での酸化物機能(oxide function)により複素環塩基のα位およびγ位への実質的求核性が生成され得る、とする文献から非常に明白である。そのN−オキサイド(N-oxide)でのプロトン化が起こる際には、そのような効果はさらに高められる。カンプトテシン骨格の場合、α位が既にブロックされているため絶対的γ選択性が予測される。発明者は、そのような求核的ハロゲン化が、40℃で過剰なトリハロホスフィンオキサイドの存在下で20−アセトキシカンプトテシン−1−オキサイド上で円滑かつ選択的に進行することを観察した。このようにして調製されたカンプトテシン誘導体は、以下に述べるような交差カップリング反応のシントンとして次に利用される。
C−7位でのスティル(Stille)型カップリング
スティルの手順(J,K,スティル(1986年)、J,K,スティル(1987年))は、炭素−炭素の単結合を構成する最も有用な方法の一つを提供する。反応は、ハロゲン化リチウムの存在下での有機系求電子物質と有機スタナン(organostannanes)のカップリングを経て、アルカリ金属群由来の有機金属試薬による触媒作用を受ける。ボロニックアシッド(boronic acid)またはボロニックエステル(boronic ester)を有機スタナンの代わりに使用する同様の交差カップリングは、スズキ(Suzuki)の交差カップリング反応(ジョージ(George)B.S.,1994年)と呼ばれる。塩化リチウムは塩化トリブチルスズおよびリチウムトリフレート(lithiumtriflate)の形成で消費されるため、反応の完了には塩化リチウムの過剰な理論量が必須である。様々な有機系求電子物質が交差カップリング反応で使用され、臭素化物、ヨウ素化物、およびトリフレートが広く研究される(カート・リッター(Kurt Ritter),1993年)。反応速度は、有機系求電子物質の組成および濃度に基づいて容易に調節できる。近年の開発へ導いた、速度を制限した金属交換反応工程の反応機構的様相をよりよく理解した結果、このカップリング反応は助触媒である銅(I)およびパラジウム(0)種の使用を包含している。スズ/銅・金属交換反応での銅(I)種の役割が予測されてきた(リーベスキング(Liebesking)、1990年)。次いで、生成した有機銅種が、スタナン自身よりも高速でパラジウム(II)へ金属交換反応をおこすことになる。これは、現在では「銅効果」として知られる。反応の範囲はこの用途よりも極めて広い。スズ上にビニル、アルキル、アリル、アリール、アセチレニック(acetylenic)、アミノ、アミド、および[(トリメチルシリル)メチル]部分を包含する構造的に多様な有機基の多数が、ビニルトリフレートまたは不飽和ハロゲン化物を置換するアリール骨格および複素環式アリール骨格上へ、高収率で容易に交換し得る。しかし、従来のスティル反応条件は、我々の新規物質の一部として許容されない。この方向へさらに改良が探求された結果、高収率であるだけでなく極めて穏やかな条件でそのような機能性を組み入れる可能性が高い、パラジウム触媒による交差カップリングがもたらされた。これら全てのカップリング反応において、トリ(2−フリル)ホスフィンは室温でもリガンド特性の活性化速度上昇に注目すべき役割を呈し、一方でトリス(ジベンジリデンアセトニル)ビスパラジウム(0)は触媒の役割を果たした。
スズキの交差カップリング反応
スティルのカップリングおよびスズキのカップリングは、基本的レベルでは多くの点で非常に類似している。しかし、新しい組成物を大規模に製造するスケールの可能性に関しては、スズキのカップリング反応がある種の利点を有する。スティルの反応では理論量のスズを必ず使用するため、スズキのカップリングはより魅力的になる。しかし、一般に適用可能な反応条件のうち、この反応に影響を与えるものはない。同時にスズキのカップリングは、シクロプロピル、フェニル、およびその他の特定のポリフルオロアルキルの官能基をカンプトテシン骨格に組み入れる極めて収束的な方法である。ライト(Wright)および彼の同僚による最近の報告(ライト,S.W.,1994年)では、不適合な塩基の代わりにフッ化物イオンを使用してボロネート(boronate)陰イオンを生成することにより反応条件を単純化した。しかし、ボロネート陰イオンはホウ素でパラジウム金属交換反応をもたらす反応媒体では重要となり得る。この最近の報告は、ホウ素に対して顕著な親和性を呈するフッ化物イオンの能力、およびフルオロホウ酸イオン(fluoroborate ions)の相当な安定性を明確に示唆している。加えてこの報告は、フッ化物イオンの弱塩基性および弱い求核性が有利であること、ならびにスズキのカップリング反応においてパラジウム−フッ素結合が弱いことも述べている。
次の図式は、本発明の新規カンプトテシン誘導体を生成するための一般的工程を例示しており、決して本発明の制限とみなすべきではない。
Figure 0004311765
図式Iは、本発明のC−7アシル誘導体の調製法、およびCPTの20−デヒドロキシ誘導体の調製法も例示している。
B環のC−7位での選択的アシル化は、上に概要した方法により達成される。
上記図式において、「A」は、7−アセチルCPTまたは7−プロピオニルCPTを形成するための炭素数1〜6個、最も好ましくは炭素数1〜2個のアルキル鎖を表し、R11はヒドロキシである。
20−ヒドロキシ部分の水素原子への変換は、選択的20−位脱酸素化により達成される。典型的な試薬は、例えばローソン試薬(Lawsson’s Reagent)等の塩基、または同様の化合物である。
Figure 0004311765
図式IIは7−ハロCPT誘導体の調製法および主要中間体、7−ケトCPTの調製法も例示している。これら化合物のいずれかの合成における第1段階は、CPTからカンプトテシン−1−オキサイドへの変換である。図式IIにおいて、R11は、典型的には保護されたヒドロキシ部分、最も好ましくはアセトキシ部分であり、7−位部分が付加された後、脱保護化されヒドロキシ部分に戻される。20−アセトキシ部分の典型的脱保護化および20−ヒドロキシへの変換は、アルカリ金属塩および水性アルコール、最も好ましくは炭酸カリウムおよびメタノールの使用により完遂される。
C−7のハロゲン化もまた、上記一般的手順でも達成される。CPT−1−オキサイドの7−ケトCPTへの変換および位置選択性もまた上に記載されており、以下の実施例3には最も好ましい手順が概要される。7−ケトCPTは、本発明の7−置換のCPT誘導体を生成する選択的図式の多くで、主要中間体として広く使用される。
Figure 0004311765
図式IIIおよびIVは、本発明の主題を形成する新規CPT誘導体を生成するための合成手順を詳述している。
図式IIIは、本発明の主題を形成する様々な7−位部分の置換に重要な7−トリフルオロメタンスルホニルオキシ(トリフリルオキシ)中間体の合成を例示している。
図示したように、7−ケトCPTは、スルホン酸エステルとアルカリ金属塩、またはトリフリックアンヒドリド(triflic anhydride)との反応により、トリフレート中間体へ変換される。生成した7−トリフレート中間体は、分子上で実施される置換反応に優れた特性を持ち、多種多様な部分をCPT骨格へ結合させる。
Figure 0004311765
図式IVは、本発明の新規なC7−置換CPT誘導体の合成を例示している。主要中間体である、7−トリフルオロメタンスルホニルCPTは、本明細書の上部に概要される一般的方法に従うことにより本発明の新規化合物の一つへ変換される。
トリフリルオキシ部分を置換することにより直接組み入れられる2つの一般的部分は、図式IVに示すシリル部分およびチオエーテル部分である。上述のように、シリル部分はパラジウムを介したトリブチルスズ−アルキルシラン置換を利用することにより、改変スティルカップリングを経て形成される。()n−はアルキレン(またはアルケニレンあるいはアルキニレン)基を表し、nは炭素原子の数、好ましくは0〜6、最も好ましくは0〜3を意味する。nが0の場合、好ましい合成は、好ましい試薬としてヘキサメチルジシランを用いた有機リチウムを介する置換を利用する。
シリル部分は、アルカリ金属塩との反応により7−アルケニルまたは7−アルキニル部分(文字「Z」で表す)へ変換されてもよい。両者ともシリル部分を除去し、20−アセトキシ部分をヒドロキシ部分へ変換する役割も持つ。7−アルケニルおよび7−アルキニル置換のCPT誘導体は、上記のように改変スティルカップリングにより7−トリフレートから直接調製されてもよい。
7−チオエーテルは、塩基条件下で7−トリフレートと適切なアルキル硫化物との反応により調製される。示した図式において、()m−はアルキレン(またはアルケニレンあるいはアルキニレン)基を意味し、mは0〜6、好ましくは1〜3である。Yは、シリル部分を試薬の末端部に付加させることができること、および生成した化合物へ転換されることを示している。そのようなチオエーテル試薬の例は、2−トリメチルシリルエチル−1−メルカプタンであり、これは7−(β−トリメチルシリル)エチルチオCPTを形成することになる。
7−チオエーテルは、例えば過安息香酸、最も好ましくはm−クロロ過安息香酸などの過酸との反応により7−スルホキシ誘導体へ変換される。他の誘導体は、上記の合成を以下に列挙する特定の実施例と共に利用して調製してもよい。
Figure 0004311765
図式Vは、本発明の10−置換化合物を生成するための合成方法、およびCPTの7,10−二置換誘導体を生成するための一般的方法も例示している。図示するように、CPTはその天然形態から修飾され、10−フルオロCPT誘導体、および拡張により、本発明に記載および請求されるように、7,10−二置換誘導体を生成する。
好ましい方法において、CPTは第一に水素化されて、アシル化剤、好ましくは酸塩化物、最も好ましくはアセチルクロライドとの反応により、N−1窒素をアシル化させて、中間体、N−アセチルCPTを形成する。次いでこの中間体はニトロ化反応を受ける。保護された窒素がアミノ部分として作用し、C−10位(パラ)でのニトロ基の選択的付加が起こる。反応条件の操作およびCPT中間体の基本構造(base structure)に応じて、骨格へ結合するニトロ基の位置が決定される。位置決めについては本発明者が今後の出願で取り組む。
ニトロ化の後、10−ニトロ水素化CPTは水素化分解を受けて、10−ニトロ部分がより反応性の高い10−アミノ種へ変換される。この変換は、好ましくは、触媒の存在下で水素ガスを10−ニトロCPTの溶液へバブリングすることにより完遂される。図示した最も好ましい実施態様において、酸化白金の存在下で水素ガスをメタノールおよび10−ニトロ中間体の極性溶液へバブリングする。
次いで、10−アミノ水素化CPTがハロゲン化される(10−フルオロ種を好ましい種として示すが、これらの手順は他の10−ハロCPT化合物を合成するために用いることができる)。例えば三フッ化ホウ素由来のフッ素化剤などのハロゲン化剤は、ハロゲン化をもたらすために使用する。最も好ましい物質は、例えばクロロホルムなどの有機溶媒に含ませた三フッ化ホウ素ジエチルエテラートである。反応を完了させるために、溶液を例えばトルエンなどの非極性溶媒で還流する。
図示したように、次に10−ハロ水素化CPTは、まずN−1部分を脱保護化してアセチル基を除去し、次いで一般的方法でB環を脱水素化することにより、脱水素化形に戻るよう変換される。好ましくは、脱保護化をもたらすために強酸を使用し、次いでプロトン受容体を使用して、余分な水素を除去してB環を自然に不飽和型へ復元する。最も好ましくは、脱保護化は、例えば硫酸などの鉱酸でもたらされ、脱水素化は例えば2,3−ジクロロ−5,6−ジヒドロ−1,4−ベンゾキノン(DDQ)などの有機塩基によりもたらされる。
10−フルオロCPTは、図示したように7,10−二置換種へ変換することができる。10−フルオロCPTはアルデヒドと処理して、上記のミニッシ条件によりC−7位で選択的付加をもたらす。上記の最も好ましい図式に図示したように、トリメチルシリルアルキル部分は、10−フルオロCPT中間体とトリメチルシリル(TMS)アルデヒドとを反応させることにより付加され、炭素が1個少ないTMSアルキル鎖を形成する。以下の特定の実施例で記載される最も好ましい化合物において、3−トリメチル−シリルプロパナールは、最も好ましい最終化合物、10−フルオロ−7−(β−トリメチルシリル)エチルカンプトテシンを生成するために用いる試薬である。
Figure 0004311765
図式VIは、CPTの9−ハロ誘導体および9,7−二置換誘導体を調製するための一般的方法の一つを例示している。図示したように、天然のCPTは濃硝酸との反応によりニトロ化を受ける。天然のCPTへのニトロ部分付加は、図示したように9−位で選択的に行われる。
20−ヒドロキシ部分の保護、9−ニトロの水素化、9−ハロへの変換、脱保護化、および7−位での付加は、10−位での付加をもたらすために図式Vにおいて不可欠であるB環を選択的に水素化するための操作が無いということを除いて、図式Vで上に図示した図式と同様に実施される。最も好ましい合成の厳密な条件は、以下の特定の実施例に概要する。
上記図式は、当業者による本発明の理解、およびこれらの新規な非自明化合物の合成を補助するための一般例として説明した。図式は、決して本発明の制限を意図するものではなく、またそのように解釈されるべきではない。
以下の特定の実施例は、本発明を実施するための選択的態様を示しており、図式と同様に決して本明細書および請求の範囲を制限するものではない。
実施例1
7−アセチルカンプトテシン
カンプトテシン(5g、14.36mmol)をトリフルオロ酢酸/酢酸(acetic acid)(60mL、1:1の割合)に溶解し、脱イオン水(15mL)を、新たに蒸留したアセトアルデヒド(20mL、過剰)と共に添加した。つづいて、氷浴を用いて濃硫酸(5mL)を0℃で15分間滴下しながら加えた。次いで、攪拌した上記の反応媒体へ70%t−ブチルヒドロペルオキシド(3ml)水溶液を、次に1mLの水に溶解した硫酸鉄七水和物(7.8g、28mmol)を導入した。次いでこの反応混合物を0℃〜25℃で更に24時間攪拌した。次いで反応混合物を水で希釈して、ジエチルエーテル(500mLx4)、クロロホルム(250mLx1)、次にn−ブタノール(250mLx4)で抽出した。有機部分はジエチルエーテルおよびクロロホルムにより抽出され、所望の生成物を欠く分画として廃棄した。一方、n−ブタノール部分は40℃で濃縮、乾燥して、粗生成物を90%クロロホルム/メタノール混合物で再結晶化して、4.2gの表題化合物を与えた(収率75%)。
1H NMR(300MHz;d6−DMSO):0.87δ(3H,t,J=7Hz);1.86δ(2H,q,J=5Hz);2.78δ(3H,s);5.29δ(2H,m);5.38δ(2H,m);6.51δ(1H,bs,OH);7.35δ(2H,s);7.78δ(1H,t,J=13.5Hz);7.92δ(1H,t,J=7.64Hz);8.13δ(1H,d,J=8.35Hz);8.23d(1H,d,J=8.38Hz)
13C NMR:δ 7.84、30.41、31.7、50.27、65.35、73.21、97.42、119.78、123.26、124.86、126.12、131.4、138.5、143.87、143.25、145.31、149.34、150.05、156.63、157.68、172.46、205.05
FAB−MS:391(M+1)
実施例2
7−プロピオニルカンプトテシン
カンプトテシン(1g、2.8mmol)をトリフルオロ酢酸/酢酸(acetic acid)(6mL、1:1の割合)および脱イオン水(3mL)に溶解して、新たに蒸留したプロピオンアルデヒド(3.0mL、過剰)を添加した。さらに氷浴を用いて濃硫酸(1mL)を0℃で15分間滴下して加えた。次いで、攪拌した上記反応媒体へ70%のt−ブチルヒドロペルオキシド水溶液(3mL)を、次に1mlの水に溶解した硫酸鉄七水和物(1.56g、5.6mmol)を導入した。次いでこの反応混合物を0℃〜25℃で更に24時間攪拌した。次いで反応混合物を水で希釈して、ジエチルエーテル(100mLx1)、クロロホルム(50mLx1)、次にn−ブタノール(100mLx4)で抽出した。有機部分はジエチルエーテルおよびクロロホルムで抽出し、所望の生成物を欠く分画として廃棄した。一方、n−ブタノール部分は40℃で濃縮し、乾燥した。粗生成物を90%クロロホルム/メタノール混合物で再結晶化して、0.86gの表題化合物を与えた(収率74%)。
1H NMR(300MHz;d6−DMSO):0.87d(3H,t,J=7Hz);1.26δ(3H,t,J=6.8Hz);1.84d(2H,q,J=5Hz);3.15d(2H,q,J=5.1Hz);5.29δ(2H,m);5.38δ(2H,m);6.51δ(1H,bs);7.35δ(2H,s);7.72δ(1H,t,J=13.5Hz);7.90δ(1H,t,J=7.64Hz);7.98δ(1H,d,J=8.35Hz);8.20δ(1H,d,J=8.38Hz)
13C NMR:δ 7.54、7.74、30.31、36.7、49.81、65.21、72.33、96.88、119.48、123.12、125.69、130.63、131.72、140.97、143.14、143.25、145.31、149.97、156.55、157.68、172.36、204.91
FAB−MS:405(M+1)
実施例3
7−ケトカンプトテシン(カンプトテシノン)
カンプトテシン1−オキサイド(1g、2.7mmol)をトリフルオロ酢酸(2mL)、無水メチレンクロライド(15mL)に溶解し、無水トリフルオロ酢酸(16mL)を添加した。次いで、反応混合物を48時間アルゴンの陽圧下で還流した。次いで反応混合物を室温に冷却し、水(15mL)で希釈して6時間攪拌した。次いで反応混合物を砕いた氷に注ぐことにより生成物を沈殿させた。次いで、沈殿した生成物を濾過し、過剰の水およびジエチルエーテルで1回洗浄し、真空下で乾燥して、687mgの所望の生成物を得た(収率66%)。
1H NMR(300MHz;d6−DMSO):0.87δ(3H,t,J=7Hz);1.96δ(2H,q,J=5Hz);2.78δ(3H,s);5.86δ(2H,m);5.40δ(2H,m);6.81δ(1H,bs);7.38δ(1H,t,J=13.5Hz);7.47δ(2H,s);7.71δ(1H,t,J=7.64Hz);7.73δ(1H,d,J=8.35Hz);8.14δ(1H,d,J=8.38Hz)
13C NMR:δ6.89、29.55、49.6、66.123、79.90、94.78、105.12、118.48、123.31、124.26、124.95、132.06、141.69、143.55、155.35、164.88、200.432
FAB−MS:461(トリフリック酸(triflic acid)塩としてM+1)
実施例4
20−アセトキシ−7−トリフルオロメタンスルホニルオキシカンプトテシン
20−アセトキシカンプトテシノン(220mg、0.54mmol)を無水ピリジン(4mL)および無水メチレンクロライド(10mL)に溶解した。上記溶液を氷浴で−10℃まで温度を下げながら十分に攪拌した。次いでこれにトリフリック アンヒドリド(0.5ml、1.05mol)をゆっくりと導入して、終了まで反応を継続させた。次いで反応混合物をメチレンクロライド(20mL)で希釈し、水で洗浄して、有機部分を濃縮、乾燥した。このようにして得られた生成物を分析したところ、次の段階に適うほど実質的に純粋であることが見出された。
1H NMR(300MHz;CDCl3):0.87δ(3H,t,J=5.4Hz);2.12δ(2H,q,J=7.2Hz);2.21δ(3H,s);5.42δ(2H,ABq,J1=17.5Hz;J2=6.1Hz);5.49δ(2H,q,J=2.5Hz);7.14δ(1H,s);7.97δ(1H,t,J=7.2Hz);8.05δ(1H,t,J=7.9Hz);8.12δ(1H,d,J=8.4Hz);8.35δ(1H,d,J=6.2Hz)
FAB−MS:540(M+1)
実施例5
20−アセトキシ−7−クロロカンプトテシン
20−アセトキシカンプトテシン−1−オキサイド(800mg、1.96mmol)をオキシ塩化リン(10mL)に懸濁させ、不活性化ガスによる正のガスシール(positive blanket of inert gas)下で40℃で48時間攪拌した。次いで反応混合物をメチレンクロライド(25mL)で希釈して、氷浴で0℃に冷却した。次いで反応混合物を水(50mL)で希釈して、3時間攪拌した。次いで有機部分をメチレンクロライド(50mLx5)で抽出し、濃縮して、クロロホルムを使用してシリカゲルベッドへ通して所望の生成物(642mg、収率77.1%)を得た。
1H NMR(300MHz;CDCl3):0.90δ(3H,t,J=5.4Hz);2.12δ(2H,q,J=7.2Hz);2.21δ(3H,s);5.42δ(2H,ABq,J1=17.5Hz;J2=6.1Hz);5.49δ(2H,q,J=2.5Hz);7.07δ(1H,s);7.87δ(1H,t,J=7.2Hz);7.95δ(1H,t,J=7.9Hz);8.21δ(1H,d,J=8.4Hz);8.27δ(1H,d,J=6.2Hz)
FAB−MS:425.1(M+1)
実施例6
7−クロロカンプトテシン
20−アセトキシ−7−クロロカンプトテシン(100mg、0.23mmol)を試薬用メタノール(20mL)に溶解し、炭酸カリウム水溶液(5mLの水に20mg)を添加し、室温で1時間攪拌した。生成した反応混合物を真空下で5mLに濃縮し、水(20mL)で希釈した。次いで、沈殿した生成物を濾過し、乾燥して、所望の生成物に対して分析した(60mg、67%)。
1H NMR(300MHz;CDCl3):0.87δ(3H,t,J=5.4Hz);1.85δ(2H,q,J=7.2Hz);3.6δ(1H,s);5.31δ(2H,s);5.43δ(2H,s);7.07δ(1H,s);7.87δ(1H,t,J=7.2Hz);7.95δ(1H,t,J=7.9Hz);8.21δ(1H,d,J=8.4Hz);8.27δ(1H,d,J=6.2Hz)
13C NMR:δ7.54、30.31、49.81、65.21、72.33、96.88、119.48、123.12、125.69、126.96,130.63、131.72、140.97、143.14、143.25、145.31、149.97、156.55、157.68、172.36
FAB−MS:383.1(M+1)
実施例7
20−アセチル−7−ビニルカンプトテシン
20−アセトキシ−7−トリフレート(100mg、0.1855mmol)を無水化および脱気した無水ジメチルホルムアミド(5mL)に溶解して、塩化亜鉛(50.5mg、0.371mmol)を添加した。次いで、これにトリス(ジベンジリデンアセトニル)ビスパラジウム(0)(17mg、0.371mmol)を、次にトリ(2−フリル)ホスフィン(20mg、0.074mmol)を添加した。生成した溶液を室温で約30分間攪拌した。これにビニルトリブチルスズ(60mL、0.223mmol)を添加した。次いで反応混合物を、室温で48時間攪拌した。次いで、生成した茶褐色の反応混合物をメチレンクロライド(25mL)で希釈し、濾過して、水(15mL)で洗浄した。次いで、濃縮後に得られた粗生成物をフロリジルのカラムベッドに通し、分画をプールし、濃縮し、真空下で乾燥して分析した。
1H NMR(300MHz;CDCl3):0.87δ(3H,t,J=5.4Hz);1.85δ(2H,q,J=7.2Hz);2.31δ(3H,s);3.6δ(1H,s);5.42δ(2H,ABq,J1=17.5Hz;J2=6.1Hz);5.61δ(2H,s);6.15δ(2H,dd,J=12.8Hz);6.4δ(1H,d,J=2.5Hz);7.07δ(1H,s);7.87δ(1H,t,J=7.2Hz);7.95δ(1H,t,J=7.9Hz);8.21δ(1H,d,J=8.4Hz);8.27δ(1H,d,J=6.2Hz)
実施例8
7−ビニルカンプトテシン
20−アセトキシ−7−ビニルカンプトテシン(100mg、0.23mmol)を試薬用メタノール(20mL)に溶解し、炭酸カリウム水溶液(5mLの水に20mg)を添加し、低温で2時間攪拌した。生成した反応混合物を1N HClでpH4に酸性化した。沈殿した生成物を濾過し、乾燥して、所望の生成物に対して分析した(30mg、収率47%)。
1H NMR(300MHz;CDCl3):0.87δ(3H,t,J=5.4Hz);1.85δ(2H,q,J=7.2Hz);3.6δ(1H,s);3.6δ(1H,s);5.42δ(2H,ABq,J1=17.5Hz;J2=6.1Hz);5.61δ(2H,m);6.15δ(2H,dd,J=12.8Hz);6.4δ(1H,d,J=2.5Hz);7.07δ(1H,s);7.87δ(1H,t,J=7.2Hz);7.95δ(1H,t,J=7.9Hz;8.21δ(1H,d,J=8.4Hz);8.27δ(1H,d,J=6.2Hz)
13C NMR:δ 7.54、30.31、49.81、65.21、72.33、96.88、99.6、119.48、123.12、125.69、126.96,130.63、131.72、137.2、140.97、143.14、143.25、145.31、149.97、156.55、157.68、172.36
FAB−MS:373(M+1)
実施例9
20−アセトキシ−7−(β−トリメチルシリル)エチニルカンプトテシン
20−アセトキシ−7−トリフレート(100mg、0.1855mmol)を無水化および脱気した無水ジメチルホルムアミド(5mL)に溶解して、塩化亜鉛(50.5mg、0.371mmol)を添加した。次いで、これにトリス(ジベンジリデンアセトニル)ビスパラジウム(0)(17mg、0.371mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(50μL)を、次にトリ(2−フリル)ホスフィン(20mg、0.074mmol)を添加した。生成した溶液を室温で約30分間攪拌した。ついで、プロパルギル(propargylic)トリメチルシラン(0.1mL)を添加した。次いで反応混合物を、室温で48時間攪拌した。次いで、生成した茶褐色の反応混合物をメチレンクロライド(25mL)で希釈し、濾過して、水(15mL)で洗浄した。次いで、濃縮後に得られた粗生成物をフロリジルのカラムベッドに通し、分画をプールし、濃縮し、真空下で乾燥して分析した。
1H NMR(300MHz;CDCl3):0.38δ(9H,s);0.87δ(3H,t,J=5.4Hz);2.3δ(2H,q,J=7.2Hz);2.31δ(3H,s);5.42δ(2H,ABq,J1=17.5Hz;J2=6.1Hz);5.61δ(2H,m);7.07δ(1H,s);7.87δ(1H,t,J=7.2Hz);7.95(1H,t,J=7.9Hz);8.21δ(1H,d,J=8.4Hz);8.27δ(1H,d,J=6.2Hz)
実施例10
20−アセチル−7−メチルチオカンプトテシン
中間体トリフレート(100mg、0.186mmol)を無水1,4−ジオキサンに溶解して、アルゴン気流下で0℃に冷却した。次いでこれにジイソプロピルエチルアミン(0.1mL;0.557mol)を添加して、メタンチオールを5分間ゆっくりとバブリングした。次いで、反応混合物を15時間風船圧(balloon pressure)下で攪拌した。15時間後に、反応混合物をメチレンクロライド(25mL)で希釈して水(20mLx4)で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過、濃縮して、表題化合物の粗生成物を収率約80.5%で得た。
1H NMR(300MHz;CDCl3):0.87δ(3H,t,J=5.4Hz);2.31δ(2H,q,J=7.2Hz);2.28δ(3H,s);2.31δ(3H,s);5.42δ(2H,ABq,J1=17.5Hz;J2=6.1Hz);5.61δ(2H,m);7.07δ(1H,s);7.65δ(1H,t,J=7.2Hz);7.75δ(1H,t,J=7.9Hz);8.1δ(1H,d,J=8.4Hz);8.61δ(1H,d,J=6.2Hz)
FAB−MS:438(M+1)
実施例11
7−メチルチオカンプトテシン
20−アセトキシ−7−メチルチオカンプトテシン(100mg、0.23mmol)を試薬用メタノール(20mL)に溶解し、炭酸カリウム水溶液(0.1mLの水に25mg)を添加して、低温で約3時間攪拌した。生成した反応混合物を1N HClで酸性化して、ラクトン形の化合物を沈殿させた。次いで、沈殿した生成物を濾過し、水(10mLx4)およびエーテル(10mL)で洗浄して、真空下で乾燥した。次いで浅黄色の粉末を所望の生成物に対して分析した(65mg、収率77%)。
1H NMR(300MHz;CDCl3):0.87δ(3H,t,J=5.4Hz);2.28δ(2H,q,J=7.2Hz);2.31δ(3H,s);3.6δ(1H,s);5.42δ(2H,ABq,J1=17.5Hz;J2=6.1Hz);5.61δ(2H,s);7.07δ(1H,s);7.65δ(1H,t,J=7.2Hz);7.75δ(1H,t,J=7.9Hz);8.1δ(1H,d,J=8.4Hz);8.61δ(1H,d,J=6.2Hz)
FAB−MS:394(M+1)
実施例12
20−アセトキシ−7−メチルスルホキソカンプトテシン
20−アセトキシ−7−メチルチオカンプトテシン(25mg、0.057mmol)を無水メチレンクロライド(10mL)に溶解して、アルゴンの気流下で氷浴で0℃に冷却した。新たに精製したm−クロロ過安息香酸(10.3mg、1当量)を添加して、反応混合物を低温で2時間攪拌した。次いで反応混合物をメチレンクロライド(20mL)で希釈して、水(10mLx4)で洗浄した。乾燥、濃縮して、粗製型の表題化合物を得た。次いでクロロホルム中10%メタノールを用いて生成物をフロリジルベッドのフラッシュクロマトグラフに通し、ジアステレオマー混合物として所望のスルホシキドを収率60%で与えた。
1H NMR(300MHz;CDCl3):0.87δ(3H,t,J=5.4Hz);2.29δ(2H,q,J=7.2Hz);2.31δ(3H,s);3.32δ(3H,s);5.42δ(2H,ABq,J1=17.5Hz;J2=6.1Hz);5.61δ(2H,m);7.07δ(1H,s);7.65δ(1H,t,J=7.2Hz);7.75δ(1H,t,J=7.9Hz);8.1δ(1H,d,J=8.4Hz);8.61δ(1H,d,J=6.2Hz)
FAB−MS:454(M+1)
実施例13
7−メチルスルホキソルカンプトテシン
20−アセトキシ−7−メチルスルホキソカンプトテシン(100mg、0.18mmol)を試薬用メタノール(20mL)に溶解し、炭酸カリウム水溶液(0.1mLの水に25mg)を添加して、低温で約3時間攪拌した。生成した反応混合物を1N HClで酸性化して、ラクトン形の化合物を沈殿させた。次いで、沈殿した生成物を濾過し、水(10mLx4)およびエーテル(10mL)で洗浄して、真空下で乾燥した。次いで浅黄色の粉末を所望の生成物に対して分析した(65mg、収率61%)。
1H NMR(300MHz;CDCl3):0.87δ(3H,t,J=5.4Hz);2.21δ(2H,q,J=7.2Hz);3.6δ(1H,s);5.42δ(2H,ABq,J1=17.5Hz;J2=6.1Hz);5.61δ(2H,m);7.07δ(1H,s);7.65δ(1H,t,J=7.2Hz);7.75δ(1H,t,J=7.9Hz);8.1δ(1H,d,J=8.4Hz);8.61δ(1H,d,J=6.2Hz)
FAB−MS:411(M+1)
実施例14
20−アセトキシ−7−エチルチオカンプトテシン
中間体トリフレート(100mg、0.186mmol)を無水1,4−ジオキサンに溶解して、アルゴン気流下で0℃に冷却した。次いでこれにジイソプロピルエチルアミン(0.1mL;0.557mol)を添加して、エタンチオール(0.4mL)をゆっくりと添加した。次いで、反応混合物を十分な換気フード中で15時間風船圧下で攪拌した。15時間後に、反応混合物をメチレンクロライド(25mL)で希釈して水(20mLx4)で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過、濃縮して、表題化合物の粗生成物を収率約80.5%で得た。
1H NMR(300MHz;CDCl3):0.87δ(3H,t,J=5.4Hz);1.26δ(3H,t,J=5.8Hz);2.21δ(2H,q,J=7.2Hz);2.31δ(3H,s);2.28δ(3H,s);3.19δ(2H,q,J=7.2Hz);3.6δ(1H,s);5.42δ(2H,ABq,J1=17.5Hz;J2=6.1Hz);5.61δ(2H,m);7.07δ(1H,s);7.65δ(1H,t,J=7.2Hz);7.75δ(1H,t,J=7.9Hz);8.1δ(1H,d,J=8.4Hz);8.58δ(1H,d,J=6.2Hz)
FAB−MS:486(M+1)
実施例15
7−エチルチオカンプトテシン
20−アセトキシ−7−エチルチオカンプトテシン(100mg、0.21mmol)を試薬用メタノール(20mL)に溶解し、炭酸カリウム水溶液(0.1mLの水に25mg)を添加して、低温で約3時間攪拌した。生成した反応混合物を1N HClで酸性化して、ラクトン形の化合物を沈殿させた。次いで、沈殿した生成物を濾過し、水(10mLx4)およびエーテル(10mL)で洗浄して、真空下で乾燥した。次いで浅黄色の粉末を所望の生成物に対して分析した(69mg、収率76%)。
1H NMR(300MHz;CDCl3):0.87δ(3H,t,J=5.4Hz);1.26δ(3H,t,J=5.8Hz);2.21δ(2H,q,J=7.2Hz);2.28δ(3H,s);3.19d(2H,q,J=7.2Hz);3.6d(1H,s);5.42δ(2H,ABq,J1=17.5Hz;J2=6.1Hz);5.61δ(2H,m);7.07δ(1H,s);7.65δ(1H,t,J=7.2Hz);7.75δ(1H,t,J=7.9Hz);8.1δ(1H,d,J=8.4Hz);8.58δ(1H,d,J=6.2Hz)
FAB−MS:425(M+1)
実施例16
20−アセトキシ−7−イソプロピルチオカンプトテシン
中間体トリフレート(100mg、0.186mmol)を無水1,4−ジオキサンに溶解して、アルゴン気流下で0℃に冷却した。次いでこれにジイソプロピルエチルアミン(0.1mL;0.557mol)を添加して、イソプロピルチオール(1mL)をゆっくりと添加した。次いで、反応混合物を十分な換気フード中で15時間風船圧下で攪拌した。48時間後に、反応混合物をメチレンクロライド(25mL)で希釈して水(20mLx4)で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過、濃縮して、表題化合物の粗生成物を収率約60.5%で得た。
1H NMR(300MHz;CDCl3):0.87δ(3H,t,J=5.4Hz);1.26δ(6H,d,J=5.8Hz);2.19δ(2H,q,J=7.2Hz);2.31δ(3H,s);2.28δ(3H,s);3.59δ(2H,q,J=7.2Hz);5.42δ(2H,ABq,J1=17.5Hz;J2=6.1Hz);5.61δ(2H,m);7.07δ(1H,s);7.65δ(1H,t,J=7.2Hz);7.75δ(1H,t,J=7.9Hz);8.1δ(1H,d,J=8.4Hz);8.58δ(1H,d,J=6.2Hz)
FAB−MS:482(M+1)
実施例17
20−アセトキシ−7−フェニルチオカンプトテシン
中間体トリフレート(100mg、0.186mmol)を無水1,4−ジオキサンに溶解して、アルゴン気流下で0℃に冷却した。次いでこれにジイソプロピルエチルアミン(0.1mL;0.557mol)を添加して、フェニルメルカプタン(0.2mL)をゆっくりと添加した。次いで、反応混合物を十分な換気フード中で15時間風船圧下で攪拌した。48時間後に、反応混合物をメチレンクロライド(25mL)で希釈して水(20mLx4)で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過、濃縮して、表題化合物の粗生成物を収率約80.5%で得た。
1H NMR(300MHz;CDCl3):0.87δ(3H,t,J=5.4Hz);2.19δ(2H,q,J=7.2Hz);2.28δ(3H,s);4.82δ(2H,ABq,J1=17.5Hz;J2=6.1Hz);5.61δ(2H,s);6.93−7.61δ(5H,m);7.07δ(1H,s);7.65δ(1H,t,J=7.2Hz);7.75δ(1H,t,J=7.9Hz);8.1δ(1H,d,J=8.4Hz);8.61δ(1H,d,J=6.2Hz)
13C NMR:δ 7.32、20.56、31.63、50.08、66.91、66.98、75.43、95.97、120.47、125.46、127.14、127.49、128.5、128.55、128.72、129.07、129.92、130.15、130.99、131.12、131.56、140.19、145.76、146.11、149.23、152.03、157.07、167.59、169.94
FAB−MS(M+1):500
実施例18
7−フェニルチオカンプトテシン
20−アセトキシ−7−フェニルチオカンプトテシン(100mg、0.21mmol)を試薬用メタノール(20mL)に溶解し、炭酸カリウム水溶液(0.1mLの水に25mg)を添加して、低温で約3時間攪拌した。生成した反応混合物を1N HClで酸性化して、ラクトン形の化合物を沈殿させた。次いで、沈殿した生成物を濾過し、水(10mLx4)およびエーテル(10mL)で洗浄して、真空下で乾燥した。次いで浅黄色の粉末を所望の生成物に対して分析した(79mg、収率80%)。
1H NMR(300MHz;CDCl3):0.87δ(3H,t,J=5.4Hz);1.89δ(2H,q,J=7.2Hz);3.6δ(1H,s);4.82δ(2H,ABq,J1=17.5Hz;J2=6.1Hz);5.61δ(2H,s);6.93−7.61δ(5H,m);7.07δ(1H,s);7.65δ(1H,t,J=7.2Hz);7.75δ(1H,t,J=7.9Hz);8.1δ(1H,d,J=8.4Hz);8.61δ(1H,d,J=6.2Hz)
13C NMR:δ 7.32、20.56、31.63、50.08、66.91、66.98、75.43、95.97、120.47、125.46、127.14、127.49、128.5、128.55、128.72、129.07、129.92、130.15、130.99、131.12、131.56、140.19、145.76、146.11、149.23、152.03、157.07、167.59、169.94
FAB−MS(M+1):457
実施例19
20−アセトキシ−7−(4−フルオロフェニル)チオカンプトテシン
中間体トリフレート(100mg、0.186mmol)を無水1,4−ジオキサンに溶解して、アルゴン気流下で0℃に冷却した。次いでこれにジイソプロピルエチルアミン(0.1mL;0.557mol)を添加して、4−フルオロフェニルメルカプタン(0.2mL)をゆっくりと添加した。次いで、反応混合物を十分な換気フード中で15時間風船圧下で攪拌した。48時間後に、反応混合物をメチレンクロライド(25mL)で希釈して水(20mLx4)で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過、濃縮して、表題化合物の粗生成物を収率約80.5%で得た。
1H NMR(300MHz;CDCl3):0.87δ(3H,t,J=5.4Hz);2.19δ(2H,q,J=7.2Hz);2.28δ(3H,s);4.82δ(2H,ABq,J1=17.5Hz;J2=6.1Hz);5.61δ(2H,m);6.93−7.61δ(4H,m);7.07δ(1H,s);7.65δ(1H,t,J=7.2Hz);7.75δ(1H,t,J=7.9Hz);8.1δ(1H,d,J=8.4Hz);8.61δ(1H,d,J=6.2Hz)
13C NMR:δ 7.42、31.63、50.08、66.01、66.98、72.49、98.01、116.92、117.21、118.84、125.12、128.38、128.52、130.43、130.84、131.48、133.19、133.3、139.69、146.17、149.36、149.36、149.98、152.07、160.99、173.82
FAB−MS(M+1):518
実施例20
7−(4−フルオロフェニル)チオカンプトテシン
20−アセトキシ−7−(4−フルオロフェニル)チオカンプトテシン(100mg、0.21mmol)を試薬用メタノール(20mL)に溶解し、炭酸カリウム水溶液(0.1mLの水に25mg)を添加して、低温で約3時間攪拌した。生成した反応混合物を1N HClで酸性化して、ラクトン形の化合物を沈殿させた。次いで、沈殿した生成物を濾過し、水(10mLx4)およびエーテル(10mL)で洗浄して、真空下で乾燥した。次いで浅黄色の粉末を分析して、所望の生成物を確認した(79mg、収率80%)。
1H NMR(300MHz;CDCl3):0.87δ(3H,t,J=5.4Hz);2.23δ(2H,q,J=7.2Hz);3.6δ(1H,s);4.82δ(2H,ABq,J1=17.5Hz;J2=6.1Hz);5.61δ(2H,s);6.93−7.61δ(4H,m);7.07δ(1H,s);7.65δ(1H,t,J=7.2Hz);7.75δ(1H,t,J=7.9Hz);8.1δ(1H,d,J=8.4Hz);8.61δ(1H,d,J=6.2Hz)
13C NMR:δ 7.42、31.63、50.08、66.01、66.98、72.49、98.01、116.92、117.21、118.84、125.12、128.38、128.52、130.43、130.84、131.48、133.19、133.3、139.69、146.17、149.36、149.36、149.98、152.07、160.99、173.82
FAB−MS(M+1):475
実施例21
20−アセトキシ−7−トリメチルシリルカンプトテシン
火炎乾燥した丸底フラスコへアルゴン下でヘキサメチルジシラン(62μL、0.3mmol)をとった。これに無水ヘキサメチルホスホラミド(0.5mL)および無水テトラヒドロフランを室温で添加した。次いで反応媒体を氷浴で0℃に冷却して、メチルリチウム(220μL、30.8mg/mLと見積もられる)を導入した。次いで褐色の溶液を低温で20〜30分間攪拌した。ヨウ化銅(I)(42mg、0.22mmol)を予め乾燥した別の丸底フラスコに採り、無水テトラヒドロフラン(4mL)を添加してヨウ化銅の懸濁液を形成した。次いでこの懸濁液にトリ−n−ブチルホスフィン(117μL、0.47mmol)を添加して、混合物を室温で1時間攪拌した。次いで、生成した均一な無色溶液を0℃に冷却し、カニューレを用いて、調製した上記有機リチウム試薬へ−78℃で移し替えた。次いで反応媒体を更に15〜20分攪拌した。中間体トリフレートシントン(114mg、0.213mmol)を、精製アルゴンのガスシール下で無水テトラヒドロフラン中にとり、−78℃で上記キュープレート(cuprate)試薬へ移し替えた。次いで、黒っぽい反応溶液を15時間攪拌して、さらに飽和塩化アンモニウム溶液で反応を停止した。次いで有機溶液部分をクロロホルム(25mL)中にとった。次いで、水性部分をクロロホルム(25mLx3)で繰り返し抽出した。次いで、混合有機部分を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過、濃縮して、粗製型の所望の生成物を生じた。次いで、クロロホルム中の10%メタノールを用いて、粗製型の生成物をシリカゲルベッドのフラッシュクロマトグラフに通し、表題化合物を75%の収率で得た。
1H NMR(300MHz;CDCl3):0.645δ(9H,s);0.90δ(3H,t,J=5.4Hz);2.12δ(2H,q,J=7.2Hz);2.21δ(3H,s);2.23δ(3H,s);5.42δ(2H,ABq,J1=17.5Hz;J2=6.1Hz);5.49δ(2H,q,J=2.5Hz);7.12δ(1H,s);7.87δ(1H,t,J=7.2Hz);7.95δ(1H,t,J=7.9Hz);8.21δ(1H,d,J=5.4Hz);8.27δ(1H,d,J=5.2Hz)
13C NMR:δ 1.03、7.58、30.23、51.7、65.23、72.36、96.43、96.43、118.88、127.51、128.31、128.70、129.69、130.48、131.44、135.95、143.46、145.42、147.20、150.15、156.74、172.58
FAB−MS:464(M+1)
実施例22
7−トリメチルシリルカンプトテシン
20−アセトキシ−7−トリメチルシリルカンプトテシン(100mg、0.21mmol)を試薬用メタノール(20mL)に溶解し、炭酸カリウム水溶液(0.1mLの水に25mg)を添加し、室温で約3時間攪拌した。次いで、生成した反応混合物を5℃に冷却し、1N HClで酸性化して、ラクトン形の化合物を沈殿させた。次いで、沈殿した生成物を濾過し、水(10mLx4)およびエーテル(10mL)で洗浄して、真空下で乾燥した。次いで浅黄色の粉末を分析して、所望の生成物を確認した(60mg、収率63%)。
1H NMR(300MHz;CDCl3):0.645δ(9H,s);0.90δ(3H,t,J=5.4Hz);2.12δ(2H,q,J=7.2Hz);2.23δ(3H,s);3.6δ(1H,s);5.42δ(2H,ABq,J1=17.5Hz;J2=6.1Hz);5.49δ(2H,q,J=2.5Hz);7.12δ(1H,s);7.87δ(1H,t,J=7.2Hz);7.95δ(1H,t,J=7.9Hz);8.21δ(1H,d,J=5.4Hz);8.27δ(1H,d,J=5.2Hz)
13C NMR:δ 1.03、7.58、30.23、51.7、65.23、72.36、96.43、96.43、118.88、127.51、128.31、128.70、129.69、130.48、131.44、135.95、143.46、145.42、147.20、150.15、156.74、172.58
FAB−MS:421(M+1)
実施例23
20−アセトキシ−7−(β−トリメチルシリル)エチニルカンプトテシン
20−アセトキシ−7−トリフレート(100mg、0.1855mmol)を無水化および脱気した無水ジメチルホルムアミド(5mL)に溶解して、塩化亜鉛(50.5mg、0.371mmol)を添加した。次いで、これにトリス(ジベンジリデンアセトニル)ビスパラジウム(0)(17mg、0.371mmol)を、次にトリ(2−フリル)ホスフィン(20mg、0.074mmol)を添加した。生成した溶液を室温で約30分間攪拌した。次いでアセチレントリメチルシラン(0.1mL)を添加した。次いで、生成した反応混合物を室温で48時間攪拌した。次いで、茶褐色の反応混合物をメチレンクロライド(25mL)で希釈し、濾過して、水(15mL)で洗浄した。次いで、濃縮後に得られた粗生成物をフロリジルのカラムベッドに通し、分画をプールした。濃縮し真空下で乾燥して分析した。
1H NMR(300MHz;CDCl3):0.45δ(9H,s);0.87δ(3H,t,J=5.4Hz);1.85δ(2H,q,J=7.2Hz);2.31δ(3H,s);5.42δ(2H,ABq,J1=17.5Hz;J2=6.1Hz);5.61δ(2H,m);7.07δ(1H,s);7.87δ(1H,t,J=7.2Hz);7.95δ(1H,t,J=7.9Hz);8.21δ(1H,d,J=8.4Hz);8.27δ(1H,d,J=6.2Hz)
FAB−MS(M+1):501
実施例24
20−アセトキシ−7−エチニルカンプトテシン
20−アセトキシ−7−トリメチルシリルエチニルカンプトテシン(100mg、0.21mmol)を試薬用メタノール(20mL)に溶解し、炭酸カリウム水溶液(0.1mLの水に25mg)を添加し、低温で約15分間攪拌した。次いで、生成した反応混合物を5℃に冷却し、1N HClで酸性化して、ラクトン形の化合物を沈殿させた。次いで、沈殿した生成物を濾過し、水(10mLx4)およびエーテル(10mL)で洗浄して、真空下で乾燥した。次いで浅黄色の粉末を分析して、所望の生成物を確認した(40mg、収率53%)。
1H NMR(300MHz;CDCl3):0.90δ(3H,t,J=5.4Hz);2.12δ(2H,q,J=7.2Hz);2.23δ(3H,s);3.6δ(1H,s);4.06δ(1H,s);5.42δ(2H,ABq,J1=17.5Hz;J2=6.1Hz);5.49δ(2H,q,J=2.5Hz);7.12δ(1H,s);7.87δ(1H,t,J=7.2Hz);7.95δ(1H,t,J=7.9Hz);8.21δ(1H,d,J=5.4Hz);8.47δ(1H,d,J=5.2Hz)
実施例25
7−エチニルカンプトテシン
20−アセトキシ−7−エチニルカンプトテシン(50mg、0.11mmol)を試薬用メタノール(5mL)に溶解し、炭酸カリウム水溶液(0.1mLの水に25mg)を添加して、低温で約2時間攪拌した。次いで、生成した反応混合物を5℃に冷却し、1N HClで酸性化して、ラクトン形の化合物を沈殿させた。次いで、沈殿した生成物を濾過し、水(10mLx4)およびエーテル(10mL)で洗浄して、真空下で乾燥した。次いで浅黄色の粉末を分析して、所望の生成物を確認した(60mg、収率63%)。
1H NMR(300MHz;CDCl3)=0.90δ(3H,t,J=5.4Hz);2.12δ(2H,q,J=7.2Hz);3.6δ(1H,s);4.06δ(1H,s);5.42δ(2H,ABq,J1=17.5Hz;J2=6.1Hz);5.49δ(2H,q,J=2.5Hz);7.12δ(1H,s);7.87δ(1H,t,J=7.2Hz);7.95δ(1H,t,J=7.9Hz);8.21δ(1H,d,J=5.4Hz);8.47δ(1H,d,J=5.2Hz)
実施例26
7−(β−トリメチルシリル)エチルカンプトテシン
カンプトテシン(500mg、1.44mmol)を脱イオン水(10mL)および新たに蒸留した3−トリメチルシリル−1−プロパナール(3.0mL、過剰)に懸濁し、氷浴を用いて0℃で15分間濃硫酸(5.5mL)を滴下しながら加えた。次いで、上記の攪拌した反応媒体へ30%過酸化水素水(2ml)を、次に1mL水中の硫酸鉄七水和物(156mg)を導入した。次いでこの反応混合物を25℃で更に24時間攪拌した。次いで反応混合物を氷冷した水で希釈して、クロロホルム(50mLx3)で抽出した。次いで集められた有機部分は無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過、濃縮して、粗生成物を収率65%で得た。次いで、粗生成物を90%クロロホルム/メタノール混合物を用いてシリカゲルカラムで精製すると、0.46gの表題化合物が与えられた(収率54%)。
1H NMR(300MHz;CDCl3):0.01δ(9H,s);0.48δ(2H,q,J=4.8Hz);0.90δ(3H,t,J=5.4Hz);1.53δ(2H,q,J=6.6Hz);2.12δ(2H,q,J=7.2Hz);3.6d(1H,s);5.42δ(2H,ABq,J1=17.5Hz;J2=6.1Hz);5.49δ(2H,q,J=2.5Hz);7.12δ(1H,s);7.87δ(1H,t,J=7.2Hz);7.95δ(1H,t,J=7.9Hz);8.21δ(1H,d,J=5.4Hz);8.27δ(1H,d,J=5.2Hz)
13C NMR:δ 1.03、7.58、9.62、23.48、30.23、51.7、65.23、72.36、96.43、96.43、118.88、127.51、128.31、128.70、129.69、130.48、131.44、135.95、143.46、145.42、147.20、150.15、156.74、172.58
FAB−MS=492(M+1)
実施例27
20−アセトキシ−7−(β−トリメチルシリル)エチルチオカンプトテシン
中間体トリフレート(100mg、0.186mmol)を無水1,4−ジオキサンに溶解して、アルゴン気流下で0℃に冷却した。次いでこれにジイソプロピルエチルアミン(0.1mL;0.557mol)を添加して、トリメチルシリルエタンチオール(0.25mL)をゆっくりと添加した。次いで、十分な換気フード中で反応混合物を15時間アルゴンの風船圧下で攪拌した。15時間後に、反応混合物をメチレンクロライド(25mL)で希釈して水(20mLx4)で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過、濃縮して、表題化合物の粗生成物を収率約80%で得た。
1H NMR(300MHz;CDCl3):0.01δ(9H,s);0.87δ(3H,t,J=5.4Hz);0.98δ(2H,q,J=4.8Hz);1.26δ(3H,t,J=5.8Hz);1.89δ(2H,q,J=7.2Hz);2.31δ(3H,s);2.28d(3H,s);3.05δ(2H,q,J=5Hz);3.19δ(2H,q,J=7.2Hz);5.42δ(2H,ABq,J1=17.5Hz;J2=6.1Hz);5.61δ(2H,s);7.07δ(1H,s);7.65δ(1H,t,J=7.2Hz);7.75δ(1H,t,J=7.9Hz);8.1δ(1H,d,J=8.4Hz);8.58δ(1H,d,J=6.2Hz)
FAB−MS:523(M+1)
実施例28
7−(β−トリメチルシリル)エチルチオカンプトテシン
20−アセトキシ−7−エチルチオカンプトテシン(100mg、0.21mmol)を試薬用メタノール(20mL)に溶解し、炭酸カリウム水溶液(0.1mLの水に25mg)を添加して、低温で約3時間攪拌した。次いで、生成した反応混合物を1N HClで酸性化して、ラクトン形の化合物を沈殿させた。次いで、沈殿した生成物を濾過し、水(10mLx4)およびエーテル(10mL)で洗浄して、真空下で乾燥した。次いで浅黄色の粉末を分析して、所望の生成物を確認した(69mg、収率76%)。
1H NMR(300MHz;CDCl3):0.01δ(9H,s);0.87δ(3H,t,J=5.4Hz);0.98δ(2H,q,J=4.8Hz);1.26δ(3H,t,J=5.8Hz);1.89δ(2H,q,J=7.2Hz);2.31δ(3H,s);2.28δ(3H,s);3.05δ(2H,q,J=5Hz);3.19δ(2H,q,J=7.2Hz);3.6δ(1H,s);5.42δ(2H,ABq,J1=17.5Hz;J2=6.1Hz);5.61δ(2H,s);7.07δ(1H,s);7.65δ(1H,t,J=7.2Hz);7.75δ(1H,t,J=7.9Hz);8.1δ(1H,d,J=8.4Hz);8.58δ(1H,d,J=6.2Hz)
FAB−MS:481(M+1)
実施例29
20−アセトキシ−7−(α−トリメチルシリル)メチルチオカンプトテシン
中間体トリフレート(100mg、0.186mmol)を無水1,4−ジオキサン(2mL)に溶解して、アルゴン気流下で0℃に冷却した。次いでこれにジイソプロピルエチルアミン(0.1mL;0.557mol)を添加して、トリメチルシリルメタンチオール(0.2mL)をゆっくりと添加した。次いで、十分な換気フード中で反応混合物を15時間アルゴンの風船圧下で攪拌した。48時間後に、反応混合物をメチレンクロライド(25mL)で希釈して水(20mLx4)で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過、濃縮して、表題化合物の粗生成物を収率約70%で得た。
1H NMR(300MHz;CDCl3):0.15δ(9H,s);0.87δ(3H,t,J=5.4Hz);1.26δ(3H,t,J=5.8Hz);2.21δ(3H,s);2.19δ(2H,q,J=7.2Hz);2.31δ(2H,s);2.38δ(2H,s);5.42δ(2H,ABq,J1=17.5Hz;J2=6.1Hz);5.61δ(2H,s);7.07δ(1H,s);7.65d(1H,t,J=7.2Hz);7.75d(1H,t,J=7.9Hz);8.22δ(1H,d,J=8.4Hz);8.55δ(1H,d,J=6.2Hz)
FAB−MS:509(M+1)
実施例30
7−(α−トリメチルシリル)メチルチオカンプトテシン
20−アセトキシ−7−メチルチオカンプトテシン(100mg、0.21mmol)を試薬用メタノール(20mL)に溶解し、炭酸カリウム水溶液(0.1mLの水に25mg)を添加し、低温で約3時間攪拌した。生成した反応混合物を1N HClで酸性化して、ラクトン形の化合物を沈殿させた。次いで、沈殿した生成物を濾過し、水(10mLx4)およびエーテル(10mL)で洗浄して、真空下で乾燥した。次いで浅黄色の粉末を分析して、所望の生成物を確認した(59mg、収率67%)。
1H NMR(300MHz;CDCl3):0.15δ(9H,s);0.87δ(3H,t,J=5.4Hz);1.26δ(3H,t,J=5.8Hz);2.19δ(2H,q,J=7.2Hz);2.28δ(2H,s);2.38δ(2H,s);3.6δ(1H,s);5.42δ(2H,ABq,J1=17.5Hz;J2=6.1Hz);5.61δ(2H,s);7.07δ(1H,s);7.65δ(1H,t,J=7.2Hz);7.75δ(1H,t,J=7.9Hz);8.1δ(1H,d,J=8.4Hz);8.58δ(1H,d,J=6.2Hz)
FAB−MS:467(M+1)
実施例31
20−デヒドロキシカンプトテシン
カンプトテシン(500mg、1.44mmol)を1,4−ジオキサン(10mL)に懸濁してローソン試薬(290.5mg、0.72mmol)を添加した。次いで反応混合物を不活性雰囲気下で90℃で10時間加熱した。次いで生成した均一な反応混合物を濃縮し、有機部分をクロロホルム(25mL)中にとり、水性分画はクロロホルム(25mLx3)で繰り返し抽出した。次いで集められた有機部分を濃縮して、粗製型の表題化合物を得た。次いで粗生成物を、メタノール中の10%クロロホルムを用いてフロリジルベッドのフラッシュクロマトグラフに通し、ジアステレオマー混合物の所望の生成物を収率40%で与えた。
1H NMR(300MHz;CDCl3):1.07δ(3H,t,J=5.4Hz);2.12δ(2H,q,J=7.2Hz);3.69δ(1H,t,J=6.6Hz);5.42δ(2H,ABq,J1=17.5Hz;J2=6.1Hz);5.59δ(2H,q,J=2.5Hz);7.62δ(1H,s);7.71δ(1H,t,J=7.2Hz);7.85δ(1H,t,J=7.9Hz);8.01δ(1H,d,J=5.4Hz);8.23δ(1H,d,J=5.2Hz);8.47δ(1H,s)
13C NMR:δ 11.1、25.25、29.6、45.81、49.93、66.04、99.76、120.79、128.10、128.24、128.72、129.8、130.73、131.2、146.12、147.27、149.06、158.01、171.01
FAB(M+1):361.2
実施例32
20−アセトキシ−7−(γ−トリメチルシリル)プロペン−α−イルカンプトテシン
20−アセトキシ−7−トリフレート(100mg、0.1855mmol)を無水化および脱気した無水ジメチルホルムアミド(5mL)に溶解して、塩化亜鉛(50.5mg、0.371mmol)を添加した。次いで、これにトリス(ジベンジリデンアセトニル)ビスパラジウム(0)(17mg、0.371mmol)を、次にトリ(2−フリル)ホスフィン(20mg、0.074mmol)を添加した。生成した溶液を室温で約30分間攪拌し、次いでプロパルギル トリメチルシラン(0.1mL)を添加した。次いで、反応混合物を室温で48時間攪拌した。次いで、生成した茶褐色の反応混合物をメチレンクロライド(25mL)で希釈し、濾過して、水(15mL)で洗浄した。次いで、濃縮後に得られた粗生成物をフロリジルのカラムベッドに通し、分画をプールした。濃縮し真空下で乾燥して分析した。
1H NMR(300MHz;CDCl3):0.26δ(9H,s);0.97δ(3H,t,J=5.4Hz);2.02δ(2H,s);2.24δ(2H,q,J=7.2Hz);2.21δ(3H,s);5.42δ(2H,ABq,J1=17.5Hz;J2=6.1Hz);5.61δ(2H,m);7.2δ(1H,s);7.77δ(1H,t,J=7.2Hz);7.85δ(1H,t,J=7.9Hz);8.21δ(1H,d,J=8.4Hz);8.32δ(1H,d,J=6.2Hz)
FAB−MS(M+1):501
実施例33
20−アセトキシ−7−(プロペン−α−イル)カンプトテシン
20−アセトキシ−7−[(γ−トリメチルシリル)−プロペン−α−イル]カンプトテシン(100mg、0.21mmol)を試薬用メタノール(20mL)に溶解し、炭酸カリウム水溶液(0.1mLの水に25mg)を添加し、低温で約15分間攪拌した。次いで生成した反応混合物を5℃に冷却し、1N HClで酸性化して、ラクトン形の化合物を沈殿させた。次いで、沈殿した生成物を濾過し、水(10mLx4)およびエーテル(10mL)で洗浄して、真空下で乾燥した。次いで浅黄色の粉末を、所望の生成物に対して分析した(40mg、収率53%)。
1H NMR(300MHz;CDCl3):0.97δ(3H,t,J=5.4Hz);2.02δ(2H,s);2.24δ(2H,q,J=7.2Hz);2.21δ(3H,s);5.42δ(2H,ABq,J1=17.5Hz;J2=6.1Hz);5.61δ(2H,m);7.2δ(1H,s);7.77δ(1H,t,J=7.2Hz);7.85δ(1H,t,J=7.9Hz);8.21δ(1H,d,J=8.4Hz);8.32δ(1H,d,J=6.2Hz)
実施例34
7−(γ−トリメチルシリル)プロペン−α−イルカンプトテシン
20−アセトキシ−7−(γ−トリメチルシリル)プロペン−α−イルカンプトテシン(50mg、0.11mmol)を試薬用メタノール(5mL)に溶解し、炭酸カリウム水溶液(0.1mLの水に25mg)を添加して、低温で約2時間攪拌した。次いで生成した反応混合物を5℃に冷却し、1N HClで酸性化して、ラクトン形の化合物を沈殿させた。次いで、沈殿した生成物を濾過し、水(10mLx4)およびエーテル(10mL)で洗浄して、真空下で乾燥した。次いで浅黄色の粉末は、所望の生成物(60mg、収率63%)と、10%の、異性化同族体である対応する7−アレン誘導体であると分析された。
1H NMR(300MHz;CDCl3):0.26δ(9H,s);0.97δ(3H,t,J=5.4Hz);2.02δ(2H,s,アセチレン対応物に相当);2.24δ(2H,q,J=7.2Hz);5.42δ(2H,ABq,J1=17.5Hz;J2=6.1Hz);5.61δ(2H,m);7.2δ(1H,s);7.77δ(1H,t,J=7.2Hz);7.85δ(1H,t,J=7.9Hz);8.21δ(1H,d,J=8.4Hz);8.32δ(1H,d,J=6.2Hz)
実施例35
20−デヒドロキシ−7−エチル−カンプトテシン
7−エチルカンプトテシン(456mg、1.213mmol)を1,4−ジオキサン(10mL)に懸濁してローソン試薬(5mg、0.665mmol)を添加した。次いで反応混合物を不活性雰囲気下で90℃で10時間加熱した。次いで生成した均一な反応混合物を濃縮し、有機部分をクロロホルム(25mL)中にとり、水性分画はクロロホルム(25mLx3)で繰り返し抽出した。次いで集められた有機部分を濃縮して、粗製型の表題化合物を得た。次いで粗生成物を、メタノール中の10%クロロホルムを用いてフロリジルベッドのフラッシュクロマトグラフに通し、ジアステレオマー混合物の所望の生成物を収率40%で与えた。
1H NMR(300MHz;CDCl3):1.08δ(3H,t,J=5.4Hz);2.38δ(3H,t,J=5.4Hz;2.1δ(2H,q,J=7.2Hz);3.19δ(2H,q,J=7.8Hz);3.69δ(1H,t,J=6.6Hz);5.42δ(2H,ABq,J1=17.5Hz;J2=6.1Hz);5.59δ(2H,q,J=2.5Hz);7.62δ(1H,s);7.71δ(1H,t,J=7.2Hz);7.85δ(1H,t,J=7.9Hz);8.12δ(1H,d,J=5.4Hz);8.20δ(1H,d,J=5.2Hz)
13C NMR:δ 11.13、13.87、22.91、25.25、45.75、49.20、65.97、99.56、120.45、123.52、126.85、127.02、130.12、130.6、145.79、146.76、147.25、149.97、151.95、157.97、171.01
FAB(M+1):389.1
実施例36
N−アセチル−1,2,3,4−テトラヒドロカンプトテシン
中国から購入したカンプトテシンを、試薬用ジメチルホルムアミドを溶媒として用いて、好ましくは10〜15mLのジメチルホルムアミドに約1gのカンプトテシン濃度で約130℃に加温して再結晶化し、更に精製した。白金触媒をもとの位置に生成させた。氷酢酸(200mL)中の酸化白金(2.0g)を、水素(1気圧)のガスシール下で室温で約1時間攪拌した。カンプトテシン(10.0g、0.023mol)および追加の酢酸(300mL)を、上記懸濁液へ添加した。次いでこの混合物を水素下で更に3.5時間力強く攪拌した(水素約1.0Lの消費量を測定した)。溶液を窒素下で別のフラスコへ移し替えた。溶媒を室温で高真空下で除去して、12.7gの粗テトラヒドロカンプトテシン中間体を与えた。
上記テトラヒドロカンプトテシン(12.1g)は、さらに精製および単離を行なうことなく、次に過剰のアセチルクロライド(50mL)をゆっくりと添加した。生成した懸濁液を、周囲温度で不活性雰囲気下で一夜攪拌した。過剰のアセチルクロライドを真空下で蒸発させた。残留物をクロロホルムに溶解し、ブラインで洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を除去して、10.3gの粗1−アセチル−20−アセトキシテトラヒドロカンプトテシンを与えた。次に、粗生成物の一部(4.8g)をエチルアセテート−メタノール混合物を用いて、シリカベッドのフラッシュカラムで精製した。粗1−アセチル−20−アセトキシテトラヒドロカンプトテシンの異性体混合物を白色がかった結晶として単離した(3.05g、カンプトテシンからの収率53.5%)。
1H NMR(250MHz Varian;CDCl3):0.89δ(3H,t,J=6.25Hz);1.91−2.21δ(2H,m);2.09δ(3H,s);2.69−2.91δ(2H,ABq,J1=1.75Hz;J2=4.25Hz);3.41δ(1H,dd,J=5.75Hz);3.58δ(1H,m);2.55δ(1H,dd,J=7.75Hz);5.24δ(1H;ABq,J1,2=14.25Hz);6.3δ(1H,s);6.49δ(1H,d,J=8.5Hz);6.81δ(1H,m);7.18−7.25δ(3H,m)
実施例37
1−アセチル−10−ニトロテトラヒドロカンプトテシン
25mLの濃硫酸中、1−アセチル−20−アセトキシテトラヒドロカンプトテシン(1.786g、4.1mmol)を、アセトンの氷浴で冷却した。上記の濃厚な溶液を力強く攪拌をし続けながら、3.0mLの発煙硝酸を滴下して加えた。氷中に60分置いた後、クロロホルムで反応生成物を抽出した。有機部分を重炭酸ナトリウム水溶液およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を除去して、1.11gの10−ニトロ−1−アセチルテトラヒドロカンプトテシン(収率61%)を与えた。
1H NMR(250MHz Varian;CDCl3):0.89δ(3H,t,J=6.25Hz);1.91−2.21δ(2H,m);2.09δ(3H,s);2.69−2.91δ(2H,ABq,J1=1.75Hz;J2=4.25Hz);3.41δ(1H,dd,J=5.75Hz);3.58δ(1H,m);2.55δ(1H,dd,J=7.75Hz);5.24δ(1H;ABq,J1,2=14.25Hz);6.49δ(1H,d,J=8.5Hz);6.66δ(1H,s);7.12δ(1H,d,J=7Hz);7.18−7.25δ(3H,m)
実施例38
1−アセチル−10−アミノテトラヒドロカンプトテシン
メタノール(400mL)中で、ニトロ中間体(3.43g、7.7mmol)および酸化白金(0.5g)に水素を約3時間バブリングした。次いでマグマ湿潤(magma wet)を保ちながらこの触媒を濾過し、溶媒をアスピレータ減圧により除去して、10−アミノの表題化合物を定量的収率で与えた。
1H NMR(250MHz Varian;CDCl3):0.89δ(3H,t,J=6.25Hz);1.91−2.21δ(2H,m);2.09δ(3H,s);2.69−2.91δ(2H,ABq,J1=1.75Hz;J2=4.25Hz);3.41δ(1H,dd,J=5.75Hz);3.58δ(1H,m);2.55δ(1H,dd,J=7.75Hz);5.24δ(1H;ABq,J1,2=14.25Hz);6.59−6.72δ(5H,d,J=8.5Hz)
実施例39
1−アセチル−10−フルオロテトラヒドロカンプトテシン
300mLのクロロホルム中の10−アミノ−1−アセチルテトラヒドロカンプトテシン(1.28g、3.1mmol)溶液をアセトン氷浴(−15℃)で冷却した。次いで、7mL中の三フッ化ホウ素ジエチルエテラート(1.5mL、1.5当量)をゆっくりと添加した。添加後、混合物を室温に加温した。約15分間攪拌した後、混合物をアセトン氷浴で再び冷却した。30mLのクロロホルム中のt−ブチルニトライト(0.54mL、1.5当量)を滴下して加えた。混合物を氷浴で30分間攪拌し、次いで60分間室温に加温した。真空下で溶媒を除去した。残余物に20mLのトルエンを添加して、1時間100〜110℃に加熱した。真空下でトルエンを除去した。次いで所望の生成物をクロロホルムで抽出し、ブラインで洗浄して、0.48gの表題化合物を得た。溶離液として酢酸エチル:メタノール(10:1)を用い、フラッシュカラムクロマトグラフィーで更に生成物を精製した。
1H NMR(250MHz Varian;CDCl3):0.89δ(3H,t,J=6.25Hz);1.91−2.21δ(2H,m);2.09δ(3H,s);2.69−2.91δ(2H,ABq,J1=1.75Hz;J2=4.25Hz);3.41δ(1H,dd,J=5.75Hz);3.58δ(1H,m);2.55δ(1H,dd,J=7.75Hz);5.24δ(1H;ABq,J1,2=14.25Hz);6.59−6.72δ(5H,d,J=8.5Hz)
実施例40
10−フルオロカンプトテシン
20mLの20%硫酸中で10−フルオロ−1−アセチルテトラヒドロカンプトテシン(0.45g、1.1mmol)を2時間還流した。反応混合物を室温に冷却した後、クロロホルムで抽出し、ブライン、次に重炭酸ナトリウムの飽和溶液で洗浄した。次いで生成物を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を除去して、0.26gの10−フルオロテトラヒドロカンプトテシン(収率64%)を与えた。
20mLの過酸化物フリーの1,4−ジオキサン中で上記10−フルオロテトラヒドロカンプトテシン(0.26g、0.7mmol)に、0.35gのDDQを添加した。混合物を1時間還流し、次いで室温に冷却した。沈殿物をクロロホルムで洗浄した。得られた有機部分を母液と混合して、重炭酸ナトリウムの飽和溶液、2%塩酸、ブラインで洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を蒸発させて0.26gの10−フルオロカンプトテシンを定量的収率で得た。
1H NMR(250MHz Varian;CDCl3):0.89d(3H,t,J=6.25Hz);1.91−2.21d(2H,m);3.59d(1H,s);5.22d(2H,s);5.24d(1H;ABq,J1,2=14.25Hz);7.53−7.67d(3H,m);8.24d(1H,dd,J=4.25Hz),8.34d(1H,s)
実施例41
10−フルオロ−7−(β−トリメチルシリル)エチルカンプトテシン
10−フルオロカンプトテシン中間体(60mg)を水(10mL)に懸濁し、硫酸鉄(II)七水和物(100mg)を添加して、約15分間攪拌した。次いで上記懸濁液に3−トリメチルシリルプロパナール(0.5mL)を、次に氷酢酸(5mL)を助溶媒として添加した。次いでコロイド状の反応混合物を攪拌して、冷却しながら濃硫酸(4mL)を添加した。一旦酸の添加が完了したら、ポットの温度を室温に上昇させ、30%過酸化水素水(0.5mL)を添加した。次いで反応が完了するまでの間、反応混合物を6時間攪拌した。次いで反応混合物を砕いた氷に注ぎ、2時間放置した。次いで、沈殿した生成物を濾過し、水、次にヘキサンで洗浄して乾燥し、表題化合物を浅黄色の粉末として与えた。次いで粗生成物を、クロロホルムから5%クロロホルム−メタノールまでの勾配によるシリカゲル(メッシュ100〜230)のフラッシュクロマトグラフにかけた。所望の分画を共にプールして溶媒を蒸発させ、乾燥して目的化合物を収率45%で生成させた。
1H NMR(250MHz Varian;CDCl3=0.139d(9H,s);0.88d(2H,m);1.02d(3H,t,J=6.25Hz);1.91−2.21d(2H,m);3.59d(1H,s);5.22d(2H,s);5.24d(2H;ABq,J1,2=14.25Hz);7.57−7.61d(3H,m);8.24d(1H,dd,J=4.25Hz)
13C NMR(300MHz Varian;CDCl3)δ −2.03、7.69、17.43、24.22、31.49、49.17、66.33、72.71、98.19、107.07、107.38、118.71、120.37、120.71、126.87、133.18、146.45、146.78、150.31、157.76、163.10、174.09
実施例42
9−ニトロカンプトテシン
濃硫酸(500mL)中のカンプトテシン(25g)を氷浴で冷却した。次いで、これに70%硝酸(30mL)を、反応温度を制御するために滴下して加えた。次いで反応混合物を36時間攪拌し、過剰の砕いた氷に注いで、有機部分をクロロホルムで抽出した。集められた有機分画を新たに調製した10%重炭酸ナトリウム溶液およびブラインで洗浄し、次いで無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を除去し、残余物をフラッシュシリカゲルカラムによりヘキサン/酢酸エチル(1:1)を溶離液として精製して、2.7gの9−ニトロカンプトテシンを与えた。
実施例43
20−アセトキシ−9−ニトロカンプトテシン
氷酢酸(10mL)中の9−ニトロカンプトテシン(1.12g)に、過剰のアセチルクロライドを室温で添加した。混合物を室温で24時間攪拌した後、氷に注ぎ、メチレンクロライドで抽出した。メチレンクロライド溶液をブラインで洗浄して、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を蒸発させた。次に、粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、0.88gの9−ニトロ−20−アセトキシカンプトテシンを得た。
実施例44
20−アセトキシ−9−アミノカンプトテシン
9−ニトロ−20−アセトキシカンプトテシン(1.5g)を150mLの試薬用エチルアセテートに溶解した。次いで、二酸化白金(276mg)を室温で上記溶液へ添加した。約30分間混合物へ水素をバブリングし、約1時間攪拌した。次いでメタノールを添加して、沈殿を溶解した。触媒を濾過し溶媒を除去した。粗生成物をメチレンクロライドとジエチルエーテルとの混合物により再結晶化させて、1.14gの9−アミノ−20−アセトキシカンプトテシンを与えた。
実施例45
9−フルオロカンプトテシン
10mLの無水メチレンクロライド中の三フッ化ホウ素エーテル溶液(0.54mL)を、追加の漏斗および温度計を取り付けた三つ口丸底フラスコにとった。次いで反応混合物をアセトン氷浴で冷却した。次いで100mLのメチレンクロライド中の9−アミノ−20−アセトキシカンプトテシン(1.14g、2.8mmol)を上記溶液へ−15℃で添加して加えた。1時間後、20mLメチレンクロライド中のt−ブチルニトライト(0.39mL)を滴下して導入した。次いで反応混合物をアセトン氷浴で約40分間攪拌した。溶媒を除去して、残余物に200mLの試薬用トルエンを添加した。混合物を窒素下で約3時間還流した。残余物から有機部分をデカントして、真空下で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより、粗生成物をヘキサンおよび酢酸エチル(1:2)の溶離液で精製して、380mgの9−フルオロ−20−アセトキシカンプトテシンを与えた。
30mLのメタノール中、9−フルオロ−20−アセトキシカンプトテシン(380mg)に、107mgの炭酸カリウムおよび2滴の水を添加した。約3時間反応混合物を攪拌した後、37%塩酸を用いて酸性にpHを調製した。砕いた氷で希釈して生成物を沈殿させた。母液を1/3の容量に濃縮して、生成物を上述のように沈殿させた。次いで沈殿した生成物を、ジエチルエーテルで洗浄した。次に、こうして得られた浅黄色の生成物(260mg)を乾燥したところ、9−フルオロカンプトテシンの特徴を表した。
1H NMR(300MHz DMSO− d6):0.86δ(t,J=7.2Hz,3H),1.85δ(m,2H),5.28δ(s,2H),5.42δ(s,2H),6.53δ(broad,1H),7.35δ(s,1H),7.54δ(t,J=8.8Hz,1H),7.86δ(q,J=8.5Hz,1H),8.01δ(d,J=8.4Hz,1H);8.82δ(s,1H)
実施例46
9−フルオロ−7−(β−トリメチルシリル)エチルカンプトテシン
9−フルオロカンプトテシン中間体(75mg)を水(10mL)に懸濁し、硫酸鉄(II)七水和物(150mg)を添加して、約15分間十分に攪拌した。次いで上記懸濁液に3−トリメチルシリルプロパナール(0.5mL)を、次に氷酢酸(5mL)を助溶媒として添加した。次いでコロイド状の反応混合物を攪拌して、冷却しながら濃硫酸(4mL)を添加した。一旦酸の添加が終了したら、ポットの温度を室温に上昇させ、30%過酸化水素水(0.5mL)を添加した。次いで、反応が完了するまでの6時間、反応混合物を攪拌した。次いで、反応混合物を砕いた氷に注ぎ、2時間放置した。次いで、沈殿した生成物を濾過し、水、次にヘキサンで洗浄して乾燥し、浅黄色の粉末の表題化合物を得た。次いで粗生成物を、クロロホルムから5%クロロホルム/メタノールまでの勾配によるシリカゲル(メッシュ100〜230)のフラッシュクロマトグラフに掛けた。所望の分画を共にプールして溶媒を蒸発させ、乾燥させて表題化合物を収率45%で得た。
1H NMR(250MHz Varian;CDCl3):0.154δ(9H,s);0.94δ(2H,m);1.04δ(3H,t,J=6.25Hz);1.91−2.21δ(2H,m);3.19δ(2H,m);3.59δ(1H,s);5.22δ(2H,s);5.24δ(2H;ABq,J1,2=14.25Hz);7.57−7.71δ(3H,m);8.08δ(1H,dd,J=4.25Hz)
13C NMR:δ −2.08、7.68、13.99、18.25、22.54、27.28、27.43、31.5、49.28、66.31、72.7、98.4,112.72、113.03、117.62、118.99、126.89、127.47、129.54、129.67、146.73、147.14、150.23、151.41、152.67、157.72、161.1、174.03
先の記述は、例示および説明を目的とし、特許法の必要条件に従う本発明の詳細な実施態様に関するものである。しかし、当業者には自明であるように、請求される抗腫瘍組成物、溶液、説明した抗腫瘍組成物の投与方法における改良、変更、変形形態の多くは、請求する発明の範囲および精神から逸脱することなく可能である。次の請求の範囲がそのような改良および変更の全てを包含すると解釈されることが意図される。

Claims (5)

  1. 一般式
    Figure 0004311765
    式中、1が、X−(C1〜C6アルキレン、C 2 〜C 6 アルケニレン、またはC 2 〜C 6 アルキニレン)−SiR8910
    2が、ハロ、C1〜C6アルキル、アミノまたはニトロ;
    8、R9、およびR10が、各々独自にC1〜C6アルキル;
    11が、水素、ヒドロキシ、またはアセトキシ;且つ
    Xがイオウ、またはXは非存在であり;又は
    薬剤学的に許容されるその塩である化合物。
  2. 1が−X−(C1〜C6アルキレン、C2〜C6アルケニレン、またはC2〜C6アルキニレン)−SiR8910であり、R2がハロである、請求項1に記載の化合物。
  3. 1が−(C1〜C3アルキレン)−SiR8910であり、R2がフッ素である、請求項1に記載の化合物。
  4. 1が−(β−トリメチルシリル)エチルである請求項1又は2に記載の化合物。
  5. 前記化合物が10−フルオロ−7−(β−トリメチルシリル)エチルカンプトテシン又は9−フルオロ−7−(β−トリメチルシリル)エテニルカンプトテシンである、請求項1に記載の化合物。
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