JP4311741B2 - 情報処理装置、情報処理方法 - Google Patents
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Description
連立一次方程式の解データを求める為に共役勾配法に従って変数と残差とを繰り返し計算する第1の計算手段と、
前記第1の計算手段が前記繰り返し計算を1回行う毎に、前記共役勾配法に従った計算処理が発散しているか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段が発散していると判断した場合には、前記共役勾配法に従った計算処理の代わりに、前記連立一次方程式の解データを求める為に共役残差法に従って変数と残差とを繰り返し計算する第2の計算手段とを実現し、
前記判断手段は、
1回の前記繰り返し計算で得られた新たな残差がそれまでの残差の最小値より小さければ、当該新たな残差で当該最小値を更新する最小値更新手段と、
前記新たな残差が前記残差の初期値より小さければ、当該初期値から当該新たな残差への減少量を加えて累積減少量を更新する累積減少量更新手段と、
前記新たな残差が前記最小値より大きければ、当該最小値から当該新たな残差への増加量を加えて累積増加量を更新する累積増加量更新手段とを有し、
前記累積増加量と前記累積減少量とに基づいて、前記共役勾配法に従った計算処理が発散しているか否かを判断する
ことを特徴とする。
連立一次方程式の解データを求める為に共役勾配法に従って変数と残差とを繰り返し計算する第1の計算工程と、
前記第1の計算工程で前記繰り返し計算を1回行う毎に、前記共役勾配法に従った計算処理が発散しているか否かを判断する判断工程と、
前記判断工程で発散していると判断した場合には、前記共役勾配法に従った計算処理の代わりに、前記連立一次方程式の解データを求める為に共役残差法に従って変数と残差とを繰り返し計算する第2の計算工程とを実行し、
前記判断工程は、
1回の前記繰り返し計算で得られた新たな残差がそれまでの残差の最小値より小さければ、当該新たな残差で当該最小値を更新する最小値更新工程と、
前記新たな残差が前記残差の初期値より小さければ、当該初期値から当該新たな残差への減少量を加えて累積減少量を更新する累積減少量更新工程と、
前記新たな残差が前記最小値より大きければ、当該最小値から当該新たな残差への増加量を加えて累積増加量を更新する累積増加量更新工程とを有し、
前記累積増加量と前記累積減少量とに基づいて、前記共役勾配法に従った計算処理が発散しているか否かを判断する
ことを特徴とする。
ここでεは経験的に決定される正の実数である。CRDt、CRItについては後述する。そしてこのような大小比較処理を行った結果、εCRDt≧CRItである場合には処理をステップS102に戻し、変数tに1を加算して以降の処理を繰り返す。
CRIt ← CRIt-1 + max[(Rt-RMIN),0] (3)
ここで、max(x、y)はx、yの大きい方の値を出力する関数である。図4は、共役勾配法、共役残差法それぞれにおける残差と反復回数との関係を示す図である。図4に示す如く、縦軸は残差、横軸は反復回数を示す。また、同図において実線の折れ線403は、共役勾配法に従った計算処理を行っているときの残差Rtの反復回数に対する変化を示し、二点鎖線404は、共役残差法に従った計算処理を行っているときの残差Rtの反復回数に対する変化を示す。また405はRMINであり、この時点での反復回数がtMIN、変数ベクトルがXMINである。
XMIN = Xt (5)
これは図4において406から407の間、408から409の間、410から405の間で成り立つ。ステップS302における処理が完了すると、処理をステップS304に進める。
ステップS302における処理が完了すると、処理をステップS304に進める。以上の処理が完了すると次に、Rt<R0であるのか否かを判断する(ステップS304)。Rt≧R0の場合には本処理、即ちステップS105における処理を完了し、処理をステップS106に進める。一方、Rt<R0の場合には処理をステップS305に進め、以下の式(7)に従った計算処理を行い、CRDtを更新する(ステップS305)。
なお、CRDt、CRItの更新はそれぞれ式(6)、(7)に従って更新することに限定するものではなく、例えば以下の式(8)、(9)に従って更新するようにしても良い。
CRIt ← CRIt-1 + max[(Rt-RMIN),0] tMIN < t (9)
以下では、CRDt、CRItの更新を式(8)、(9)に従って行う場合について説明する。
ただし、CRD0、CRD2はステップS101において0に初期化されているものとする。そして処理をステップS504に進め、CRIt、CRD2を以下の式(11)、(12)に示す如く、0に初期化する(ステップS504)。
CRIt = 0 (12)
そして本フローチャートに従った処理を完了させ、処理をステップS106に戻す。
そして次に、以下の式(14)に従ってCRItを更新する処理を行う(ステップS506)。
以上の処理が完了すると、処理をステップS106に戻す。
ここで、Aは上記係数行列である。
次に、残差ベクトルRtを以下の式(17)に従って更新する(ステップS703)。
次に、探索方向ベクトルptの更新係数βt+1を以下の式(18)に従って求める(ステップS704)。
次に、探索方向ベクトルptを以下の式(19)に従って更新する(ステップS705)。
次に、上記共役残差法について説明する。図8は、共役残差法に従った計算処理(ステップS108における処理)のフローチャートである。なお、同図に示したフローチャートに従った処理は1ステップ分のものであるので実際にはこのような1ステップ分の処理を複数回繰り返して行う。
ここで、bは上記右辺の行列(ベクトル)である。また、p0についてはR0と同じ値とする。また本明細書における説明において、k回目の繰り返し計算で得られたものについては、それを表す変数に添え字kを付す。
次に、変数ベクトルXkを以下の式(22)に従って更新する(ステップS803)。
次に、残差ベクトルRkを以下の式(23)に従って更新する(ステップS804)。
次に、探索方向ベクトルpの更新係数βkを以下の式(24)に従って求める(ステップS805)。
次に、探索方向ベクトルpkを以下の式(25)に従って更新する(ステップS806)。
そして次に、以上の計算の結果、計算が収束しているのか否かを判断し(ステップS807)、収束していれば本処理を終了するのであるが、収束していない場合には処理をステップS802に戻し、以降の処理を行う。ここで、収束しているのか否かの判定処理については特に限定するものではないが、例えば反復回数、残差ベクトルのノルム等によって予め決定された方法を用いるようにしても良い。
Claims (6)
- 記憶媒体とプロセッサとを備えた情報処理装置であって、前記記憶媒体に記憶されたプログラムを前記プロセッサが実行することにより、
連立一次方程式の解データを求める為に共役勾配法に従って変数と残差とを繰り返し計算する第1の計算手段と、
前記第1の計算手段が前記繰り返し計算を1回行う毎に、前記共役勾配法に従った計算処理が発散しているか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段が発散していると判断した場合には、前記共役勾配法に従った計算処理の代わりに、前記連立一次方程式の解データを求める為に共役残差法に従って変数と残差とを繰り返し計算する第2の計算手段とを実現し、
前記判断手段は、
1回の前記繰り返し計算で得られた新たな残差がそれまでの残差の最小値より小さければ、当該新たな残差で当該最小値を更新する最小値更新手段と、
前記新たな残差が前記残差の初期値より小さければ、当該初期値から当該新たな残差への減少量を加えて累積減少量を更新する累積減少量更新手段と、
前記新たな残差が前記最小値より大きければ、当該最小値から当該新たな残差への増加量を加えて累積増加量を更新する累積増加量更新手段とを有し、
前記累積増加量と前記累積減少量とに基づいて、前記共役勾配法に従った計算処理が発散しているか否かを判断する
ことを特徴とする情報処理装置。 - 前記第2の計算手段は、前記最小値を初期値として前記共役残差法に従った処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
- 前記累積減少量は、前記最小値が出現するまでの累積値であり、前記累積増加量は、前記最小値が出現してからの累積値であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
- 記憶媒体とプロセッサとを備えた情報処理装置で実行される情報処理方法であって、前記記憶媒体に記憶されたプログラムを前記プロセッサが実行することにより、
連立一次方程式の解データを求める為に共役勾配法に従って変数と残差とを繰り返し計算する第1の計算工程と、
前記第1の計算工程で前記繰り返し計算を1回行う毎に、前記共役勾配法に従った計算処理が発散しているか否かを判断する判断工程と、
前記判断工程で発散していると判断した場合には、前記共役勾配法に従った計算処理の代わりに、前記連立一次方程式の解データを求める為に共役残差法に従って変数と残差とを繰り返し計算する第2の計算工程とを実行し、
前記判断工程は、
1回の前記繰り返し計算で得られた新たな残差がそれまでの残差の最小値より小さければ、当該新たな残差で当該最小値を更新する最小値更新工程と、
前記新たな残差が前記残差の初期値より小さければ、当該初期値から当該新たな残差への減少量を加えて累積減少量を更新する累積減少量更新工程と、
前記新たな残差が前記最小値より大きければ、当該最小値から当該新たな残差への増加量を加えて累積増加量を更新する累積増加量更新工程とを有し、
前記累積増加量と前記累積減少量とに基づいて、前記共役勾配法に従った計算処理が発散しているか否かを判断する
ことを特徴とする情報処理方法。 - 記憶媒体に記憶されたプログラムであって、コンピュータに、当該プログラムを実行させることにより、
連立一次方程式の解データを求める為に共役勾配法に従って変数と残差とを繰り返し計算する第1の計算工程と、
前記第1の計算工程で前記繰り返し計算を1回行う毎に、前記共役勾配法に従った計算処理が発散しているか否かを判断する判断工程と、
前記判断工程で発散していると判断した場合には、前記共役勾配法に従った計算処理の代わりに、前記連立一次方程式の解データを求める為に共役残差法に従って変数と残差とを繰り返し計算する第2の計算工程とを実行させ、
前記判断工程は、
1回の前記繰り返し計算で得られた新たな残差がそれまでの残差の最小値より小さければ、当該新たな残差で当該最小値を更新する最小値更新工程と、
前記新たな残差が前記残差の初期値より小さければ、当該初期値から当該新たな残差への減少量を加えて累積減少量を更新する累積減少量更新工程と、
前記新たな残差が前記最小値より大きければ、当該最小値から当該新たな残差への増加量を加えて累積増加量を更新する累積増加量更新工程とを有し、
前記累積増加量と前記累積減少量とに基づいて、前記共役勾配法に従った計算処理が発散しているか否かを判断させる
ことを特徴とするプログラム。 - 請求項5に記載のプログラムを格納した、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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