JP4311550B2 - コンクリート壁面の点検調査支援システム - Google Patents

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Description

本発明はコンクリート壁面の点検調査支援システムに関し、とくにコンクリート壁面のひび割れ、剥離、漏水 、豆板、すりへり、鉄筋露出、遊離石灰その他の損傷や劣化(以下、これらを纏めて変状という。)の点検調査を支援するシステムに関する。
コンクリート構造物の表面には経時的に変状が発生し、変状を放置しておくとコンクリートが剥離して第三者被害を引き起こす危険があるだけでなく、構造物の強度低下や機能低下を早めるおそれがある。このためコンクリート構造物では、竣工直後において表面の変状の有無を点検調査すると共にその後も定期的に点検調査を繰り返し、変状の分布範囲や大きさ・幅等の発生初期段階からの変化を経時的に記録・把握し、構造物の強度や機能の健全性を分析・診断することが求められる。
従来から、調査技術者がコンクリート表面の変状を目視によりスケッチし、そのスケッチに基づき変状を分析する方法が行われている。しかし、スケッチによる変状の分析・診断方法は、位置や大きさの記載に個人差が生じがちであり、また現場でのスケッチ作業に手間がかかる問題点がある。このため最近では、コンクリート表面をデジタルカメラ等で撮影し、画像処理によりコンクリート表面の変状の分布範囲や大きさ等を分析する方法が提案されている。
例えば特許文献1は、パーソナルコンピュータ及びデジタルカメラ付きの通信検査装置と保守管理データベースとを用い、橋梁の変状の迅速な分析・診断を可能とした橋梁保守管理システムを提案している。検査対象の橋梁現場において、その橋梁に関する図面データ等が格納された通信検査装置に橋梁の変状の記録(例えば、橋梁の全体又は一部を種々のアングルから撮影したデジタル画像データ)を入力し、入力された変状記録を保守管理データベースへ送信して変状履歴として蓄積し、蓄積された変状履歴を橋梁の変状原因の分析や健全性の診断に供する。
特開平10−018228号公報 特開2002−288180号公報
しかし、特許文献1のようなデジタルカメラ等を用いた変状の分析・診断方法は、光源等の撮影条件や撮影角度、コンクリート壁面の色彩等により変状を正確に把握できない場合があり、高精度な変状の分析・診断に適していない問題点がある。現在のところ、調査技術者による現場での目視確認が最も信頼性の高い変状の分析方法であり、調査技術者が現場で目視確認の結果を簡単・迅速に且つ正確に記録できる技術の開発が求められている。
そこで本発明の目的は、コンクリート壁面の変状を迅速且つ正確に記録できる点検調査支援システムを提供することにある。
本発明者は、コンクリート壁面の変状を、コンクリート打設時に使用した型枠単位に記録することに着目した。従来から、例えば特許文献2が開示するように、トンネル内面の変状の検査結果を、覆工ブロック毎の目地情報と共に表示するシステムが提案されている。しかし、従来はコンクリート変状の表示や分析に際して覆工ブロック毎の目地情報を利用するに過ぎず、コンクリート型枠単位にコンクリート壁面の変状を記録する手法は提案されていない。
図1のブロック図及び図4の実施例を参照するに、本発明のコンクリート壁面の点検調査支援システムは、コンクリート壁面1(図4参照)の変状を点検調査するシステムにおいて、壁面1の設計図33及び型枠割付図34を記憶し且つタッチパネル13で覆われたディスプレイ12を有する可搬型コンピュータ10、壁面1の設計図33及び型枠割付図34を重畳してディスプレイ12に重畳図(33+34)として表示する重畳図表示手段22、壁面1上の変状3、4、5(図4参照)を型枠割付図34により位置決めしつつタッチパネル13経由で重畳図(33+34)上に入力する変状入力手段23、並びに重畳図(33+34)上の変状の入力座標から壁面変状図35を作成する変状図作成手段25を備えてなる。
例えば、コンクリート壁面1上に残る型枠の痕跡に基づき変状3、4、5を重畳図(33+34)上に位置決めするか、又はコンクリート壁面1上に型枠単位に設けた非接触ICタグ7の情報に基づき変状3、4、5を重畳図(33+34)上に位置決めする。
好ましくは、コンクリート壁面1の設備割付図39をコンピュータ10に記憶し、重畳図表示手段22により壁面1の設計図33及び型枠割付図34と設備割付図39とを重畳してディスプレイ12に表示し、設備割付図39に基づき変状3、4、5を重畳図(33+34+39)上に位置決め可能とする。更に好ましくは、コンピュータ10に前回点検調査時に作成した壁面変状図35n-1を記憶し、重畳図表示手段22により壁面1の設計図33及び型枠割付図34と前回変状図35n-1とを重畳してディスプレイ12に表示し、前回変状図35n-1に基づき今回の変状3、4、5を重畳図(33+34+35n-1)上に位置決め可能とする。
本発明のコンクリート壁面の点検調査支援システムは、コンクリート壁面上のコンクリート変状を、壁面の打設時に使用した型枠単位に、壁面の設計図及び型枠割付図に関連付けて記憶することができるので、次の顕著な効果を奏する。
(イ)調査技術者がコンクリート壁面を目視確認しながら、型枠割付図により位置決めしつつコンクリート変状を壁面設計図上の正確な位置に迅速に記録した壁面変状図を作成することができる。
(ロ)コンクリート変状を迅速且つ正確に記録できるので、露出している期間が比較的短いコンクリート打継面等の点検調査にも有効に利用できる。
(ハ)作成した壁面変状図を蓄積し、蓄積した変状図の履歴をコンクリート構造物の維持管理や健全性の診断、リニューアルプランの策定等に利用することができる。
(ニ)変状図には、変状の位置だけでなくその種類や性状、劣化度、変状写真等を併せて記録することができる。
図1(A)は本発明の点検調査支援システム41で用いる可搬型コンピュータ10の一例を示し、同図(B)はコンピュータ10のブロック図を示す。図示例のコンピュータ10は、タッチパネル13で覆われたディスプレイ12を有し、例えば電磁誘導式・磁気歪式・感圧式等のペン型入力機器14を用いてディスプレイ12上に位置や図形を入力することができる。このようなコンピュータ10の一例は、タブレット又はPDA(Personal Digital Assistant)等の従来技術に属する携帯情報端末である。コンピュータ10には、必要に応じて、図示例のような非接触ICタグ読取装置19や撮像装置15を組み込むことができる。好ましくは図7に示すように、コンピュータ10に無線又は有線式の通信装置(例えば、携帯式電話等)を組み込み、インターネットその他のネットワーク43経由で、本発明の点検調査支援システム41を遠隔地の維持管理システム42と接続可能とする。
図1(B)に示すように、可搬型コンピュータ10の記憶装置10に、コンクリート壁面1の設計図33、そのコンクリート壁面1の打設時に使用した型枠の割付図34等のデータを記憶する。またコンピュータ10に、重畳図表示手段22、変状入力手段23、座標算出手段24、変状図作成手段25等のプログラム群20を搭載する。本発明システムは、記憶装置10のデータとプログラム群20とを用い、後述する流れ図に従って、コンクリート壁面1上の変状の位置や大きさ、幅、面積等が記録された壁面変状図35を作成する。壁面設計図33、型枠割付図34、壁面変状図35の一例は二次元又は三次元のCAD(Computer-Aided Design)データであり、プログラム22、23、24、25の一例はCADプログラムである。
図6は、本発明システムで用いるデータ構成の一例を示す。このデータ構成では、コンクリート構造物を複数のソリッド体の集合体として取り扱い、その構造物のコンクリート壁面1を何れかのソリッド体に属するソリッド面として取り扱う。ソリッド体とは、例えば図3(A)のように三次元構造物を複数の点検調査対象部位の集合体とした場合に、同図(B)のように各対象部位を三次元の多面体モデルとして表現したものである。例えばソリッド体を、同じコンクリートを用い連続して打設されたブロックとする。またソリッド面とは、同図(C)のようにソリッド体を構成する二次元の面の各々を表したものである。図3は、点検調査対象のコンクリート構造物(図示例ではトンネル)における特定の管理単位の構造物設計図31、その管理単位の一部分(図示例ではアーチ部)のソリッド体設計図32、及びそのソリッド体設計図32を構成する各ソリッド面の設計図、すなわちコンクリート壁面設計図33a〜33fを表す。なお図3(D)は、同図(C)のソリッド面33aの打設時に使用した型枠の割付図34aの一例を示す。
図6のデータ構成は、コンクリート構造物の点検調査に必要な各種データを4つのデータベース(構造物一覧DB・ソリッド体DB・ソリッド面DB・変状DB)に記録し、各データベースをインデックス(構造物番号・ソリッド体番号・ソリッド面番号・変状番号)により関連付けている。構造物一覧DBには、点検調査対象の構造物毎に、構造物番号、気温・湿度・風速・風向・日照時間等の環境条件、及び構造物設計図31を登録する。ソリッド体DBには、ソリッド体毎のソリッド体番号、その属する構造物番号、ソリッド体の打設コンクリートの諸値(材料・強度・スランプ・空気量・打設温度・打設時気温・養生方法等)、ソリッド体の配筋図(横断面配筋図等)や防水工図、及びソリッド体設計図32を登録する。ソリッド面DBには、ソリッド面毎のソリッド面番号、その属するソリッド体番号、ソリッド面の壁面設計図33(図3(C)参照)、ソリッド面の打設時に使用した型枠割付図34(図3(D)参照)、及びそのソリッド面の壁面変状図35(図4(B)参照)の履歴等を記録する。ソリッド面DBには、そのソリッド面に埋め込まれた鉄筋の径・ピッチ・かぶり厚さ差等を記録し、ソリッド面が打継面等である場合は止水材の種類・位置等を記録することができる。変状DBには、壁面変状図35に記録されたコンクリート変状毎に、変状番号、その属するソリッド面番号、点検日時、変状の種類及び範囲、劣化度(例えば、劣化の深さや外観)、写真等を記録する。
図6のデータ構成において、実際のコンクリート壁面1の変状は、何れかのソリッド面に属する壁面変状図35として記録されると共にその壁面変状図35と関連付けて各々の変状の属性が変状DBに記録される。構造物一覧DB・ソリッド体DB・ソリッド面DB・変状DBは、それぞれ構造物番号・ソリッド体番号・ソリッド面番号・変状番号をレコード単位とする表形式のリレーショナル型データベースとすることができる。このデータ構成によれば、コンクリート変状の各々を、実際のコンクリート構造物に対応した仮想三次元モデル空間で、ソリッド面の鉄筋の径・ピッチ・かぶり厚さ、ソリッド体のコンクリート諸値等と関連付けて管理することができる。
図2は、図4(A)に示すようなコンクリート壁面1の壁面変状図35を作成する場合の本発明システムによる流れ図の一例を示す。図4(A)は、例えば図3(C)のソリッド面33aに対応する実際のコンクリート壁面1である。以下、図2の流れ図を参照して、本発明システムのプログラム群20の作用を説明する。先ずステップS001において、可搬型コンピュータ10の記憶装置11に、点検調査対象のコンクリート構造物の設計図31、32、33及び型枠割付図34を記憶する。例えば図7のようにコンピュータ10をネットワーク43に接続している場合は、維持管理システム42に維持管理対象の構造物の一覧DB・ソリッド体DB・ソリッド面DB等を登録し、点検調査時に対象構造物を指定して、その構造物に関する設計図31・ソリッド体DB・ソリッド面DB等を維持管理システム42からコンピュータ10の記憶装置11にダウンロードすることができる。
図2のステップS002以降は、コンクリート構造物の点検調査現場における操作を示す。ステップS002〜S003において、プログラム群20の対象壁面指定手段21によりコンクリート構造物の点検調査対象部位(ソリッド体)を選択し、更に調査対象のコンクリート壁面1(ソリッド面、例えば図4(A))を選択する。次いでステップS004〜S005において、プログラム群20の重畳図表示手段22により、選択したコンクリート壁面1の壁面設計図33と型枠割付図34とを重畳した重畳図(33+34)を作成し、図4(C)のようにディスプレイ12に表示する。重畳図表示手段22は、同図に示すような型枠割付位置を示すガイドラインと共に重畳図(33+34)を表示することができる。また重畳図表示手段22は、例えば図1のスクロールスイッチ18を用いて重畳図(33+34)の全体がディスプレイ12に収まらない場合に選択的にその一部分を表示し、また拡大縮小スイッチ17を用いて重畳図(33+34)の特定部分を拡大又は縮小して表示することができる。図4(D)は、同図(C)の一点鎖線Dの部分を拡大した表示例を示す。
ステップS006において、調査技術者がコンクリート壁面1を目視確認しながら、プログラム群20の変状入力手段23により、壁面1上の変状3、4、5を型枠割付図34により位置決めしながらタッチパネル13経由で重畳図(33+34)上に入力する。例えばコンクリート壁面1の打設時に使用した型枠が所定部位に痕跡(内外間の型枠の間隔を保持するセパレータの痕跡等)2を残す構造である場合は、図4(A)に示すようにコンクリート壁面(打設面)1上に型枠割付図34と対応する型枠毎の痕跡2が形成される。この場合、型枠割付図34に型枠毎の痕跡位置情報を含め、調査技術者は重畳図(33+34)上に表示された型枠痕跡2により変状3、4、5を位置決めしつつ入力することができる。型枠割付図34で位置決めしつつ変状3、4、5を記録することにより、壁面設計図33上の正確な位置にコンクリート変状3、4、5を迅速に記録することができる。なお変状入力手段23は、異なる種類のコンクリート変状3、4、5を異なる色・記号・線種等を用いて識別可能に記録することができる(ステップS008参照)。
また、例えばコンクリート壁面1上に型枠単位に非接触ICタグ7を埋設又は貼付している場合は、ステップS006において、コンピュータ10の非接触ICタグ読取装置19(図1参照)で読み出した非接触ICタグ7の情報に基づき変状3、4、5を重畳図(33+34)上に位置決めすることも可能である。例えば非接触ICタグ7に型枠毎の識別情報を記録し、読取装置19が無線電波(RFID; Radio Frequency Identification)を用いて型枠識別情報を読み出し、読み出した型枠識別情報を型枠割付図34と対応させる。好ましくは、読取装置19が複数の非接触ICタグ7の識別情報を同時に読み取らないように非接触ICタグ7の通信距離を型枠の割付間隔に比し十分小さくし、読取装置19に十分接近した非接触ICタグ7の識別情報のみを読み取らせ、非接触ICタグ7をいわば読取装置19(又はコンピュータ10)の位置検出のために使用する。この場合、読み出した非接触ICタグ7の型枠識別情報を重畳図(33+34)上に表示し、調査技術者は表示された型枠識別情報により変状3、4、5を位置決めしつつ入力することができる。
図2のステップS007において、プログラム群20の座標算出手段24により、タッチパネル13上の入力位置から重畳図(33+34)上におけるコンクリート変状3、4、5の入力座標を算出する。ステップS010においてコンクリート変状の入力を終了するか否かを判断し、コンクリート壁面1上に未記録の変状が存在する場合はステップS005へ戻り、重畳図表示手段22で重畳図(33+34)の表示方法を選択しながらステップS005〜S010を繰り返し、コンクリート壁面1上の全ての変状3、4、5を重畳図(33+34)上に入力する。ステップS010において未記録の変状が存在しない場合はステップS011へ進む。なお、図2のステップS008〜S009については後述する。
ステップS011において、プログラム群20の変状図作成手段25により、重畳図(33+34)上のコンクリート変状3、4、5の入力座標をプロットして、図4(B)に示すような壁面変状図35を作成する。その後ステップS013において他のコンクリート壁面1の変状図が必要か否かを判断し、他の壁面1の変状図35を作成する場合はステップS002へ戻り、対象壁面指定手段21により調査対象のコンクリート壁面1を選択しながら上述したステップS002〜S013を繰り返す。ステップS002〜S013の繰り返しにより、例えば図3(A)の特定管理単位の構造物設計図31の全てのコンクリート壁面1について変状図35を作成できる。
本発明によれば、例えば図3(C)のコンクリート面33c、33d、33e、33fのように露出している期間が比較的短いコンクリート打継面等についても迅速且つ正確に変状図35を作成することができ、コンクリート構造物の維持管理や将来予測、リニューアルプランの検討等に有効なデータを提供できる。作成済みの壁面変状図35は、図1のコンピュータ10の記憶装置11に蓄積し、必要に応じて図7のネットワーク43経由で維持管理システム42に送信して図6のデータベースに蓄積する。蓄積した壁面変状図35は、同じコンクリート壁面1について時間をおいて新たな壁面変状図35を作成する場合に参照・対比することができる。
こうして本発明の目的である「コンクリート壁面の変状を迅速且つ正確に記録できる点検調査支援システム」が達成できる。
図2のステップS008は、プログラム群20の劣化度選択手段26により、コンクリート変状の劣化度を入力する処理を示す。この場合は、図1に示すように、コンクリート壁面1の変状の種類別に劣化度の異なる画像又は図面(劣化度別変状画像)37をコンピュータ10に記憶しておく。ステップS008において変状入力手段24により壁面の変状の種類を入力させ、図5(A)に示すように、劣化度選択手段26が変状の入力種類に応じた劣化度別変状画像37を劣化度順にディスプレイ12上に表示する。調査技術者は、壁面1上のコンクリート変状と劣化度別変状画像37とを対比しながら、タッチパネル13経由で何れかの劣化度を選択する。また劣化度別変状画像37を参考にしながら現地でコンクリート変状の劣化診断(又は将来予測)を迅速に行うことができる。選択したコンクリート変状の劣化度は、例えば壁面変状図35と関連付けてコンピュータ10の記憶装置11に蓄積し、必要に応じて図6の変状DBに蓄積する。
またステップS009は、プログラム群20の変状画像記録手段27により、コンクリート変状の画像36を記録する処理を示す。この場合は、図1に示すようにコンピュータ10にデジタルカメラ等の撮像装置15を組み込み、調査技術者が撮像装置15で撮影したコンクリート変状のデジタル画像36を変状画像記録手段27に取り込む。変状画像記録手段27は、取り込んだ変状画像36を、壁面変状図35と関連付けてコンピュータ10の記憶装置11に蓄積し、必要に応じて図6の変状DBに蓄積する。
図2のステップS012は、プログラム群20の変状履歴確認手段28により、コンピュータ10又は変状DBに蓄積された前回の壁面変状図35n-1と、その後に時間をおいて新たに作成した今回の壁面変状図35nとを対比・検討する処理を示す。変状履歴確認手段28は、今回変状図35n上の特定の変状(例えば、ひび割れ)の長さ・大きさ・分布範囲等を、図5(B)に示すように前回変状図35n-1上の対応する変状と対比可能に、ディスプレイ12上に表示する。調査技術者は、ディスプレイ12上に表示されたコンクリート変状の経時的変化から、現地において変状の劣化診断(又は将来予測)を迅速に行うことができる。コンクリート変状の画像36が蓄積されている場合は、変状履歴確認手段28により変状画像36の経時的変化を併せて表示することも可能である。
以上、コンクリート壁面1上の変状3、4、5を型枠割付図34により位置決めしながら入力する方法を説明したが、コンクリート壁面1上に照明、電線係止具等の埋め込み金具その他の設備が設けられている場合は、壁面1上の設備の位置・形状等を記録した設備割付図39を用いて壁面1上の変状3、4、5を入力することも可能である。この場合、コンクリート壁面1の設備割付図39をコンピュータ10に記憶し、重畳図表示手段22により壁面1の設計図33と型枠割付図34と設備割付図39との重畳図(33+34+39)を作成してディスプレイ12に表示する。調査技術者は、図2のステップS006において、型枠割付図34及び設備割付図39により位置決めしながら、壁面1上の変状3、4、5を重畳図(33+34+39)上に変状入力手段23によって入力する。型枠割付図34及び設備割付図39に基づく位置決めにより、変状3、4、5の一層正確で迅速な記録が期待できる。
また、図1のように前回の壁面変状図35n-1がコンピュータ10に記憶されている場合は、重畳図表示手段22によりコンクリート壁面1の設計図33と型枠割付図34と前回変状図35n-1とを重畳してディスプレイ12に表示することにより、前回変状図35n-1と対比しながら今回変状図35nを記録することも可能である。すなわち、重畳図表示手段22により壁面1の設計図33及び型枠割付図34と前回変状図35n-1との重畳図(33+34+35n-1)を作成してディスプレイ12に表示し、前回変状図35n-1により位置決めしながら今回の変状3、4、5を重畳図(33+34+35n-1)上に変状入力手段23によって入力する。この場合、前回変状図35n-1に記録された変状の位置・種類・大きさや変状画像36、今回の変状との相互関係等を確認しながら今回変状図35nを作成することができるので、コンクリート変状の記録精度の一層の向上を図ることが期待できる。
本発明システムの一実施例の構成を示すブロックである。 コンクリート壁面の変状図作成の流れ図の一例である。 コンクリート壁面の設計図及び型枠割付図の説明図である。 壁面の重畳図表示手段及び変状入力手段の一例の説明図である。 劣化度選択手段及び変状履歴確認手段の一例の説明図である。 本発明で用いるデータベース構造の一例の説明図である。 ネットワークに接続した本発明システムの説明図である。
符号の説明
1…コンクリート壁面 2…型枠痕跡
3、4、5…変状 7…非接触ICタグ
10…コンピュータ 11…記憶装置
12…ディスプレイ 13…タッチパネル
14…ペン型入力機器 15…撮像装置
16…電源スイッチ 17…拡大縮小スイッチ
18…スクロールスイッチ
19…非接触ICタグ読取装置
20…プログラム群 21…対象壁面指定手段
22…重畳図表示手段 23…変状入力手段
24…座標算出手段 25…変状図作成手段
26…劣化度選択手段 27…変状画像記録手段
28…変状履歴確認手段
31…コンクリート構造物設計図
32…ソリッド体設計図
33…コンクリート壁面(ソリッド面)設計図
34…型枠割付図 35…壁面変状図
36…変状画像 37…劣化度別変状画像
38…変状図履歴 39…設備割付図
41…点検調査支援システム
42…構造物維持管理システム
43…ネットワーク

Claims (9)

  1. コンクリート壁面の変状を点検調査するシステムにおいて、前記壁面の設計図及び型枠割付図を記憶し且つタッチパネルで覆われたディスプレイを有する可搬型コンピュータ、前記壁面の設計図及び型枠割付図を重畳してディスプレイに重畳図として表示する重畳図表示手段、前記壁面上の変状を型枠割付図により位置決めしつつタッチパネル経由で重畳図上に入力する変状入力手段、並びに前記重畳図上の変状の入力座標から壁面変状図を作成する変状図作成手段を備えてなるコンクリート壁面の点検調査支援システム。
  2. 請求項1のシステムにおいて、前記コンクリート壁面上に残る型枠の痕跡に基づき前記変状を重畳図上に位置決めしてなるコンクリート壁面の点検調査支援システム。
  3. 請求項1のシステムにおいて、前記コンクリート壁面上に型枠単位に設けた非接触ICタグの情報に基づき前記変状を重畳図上に位置決めしてなるコンクリート壁面の点検調査支援システム。
  4. 請求項1から3の何れかのシステムにおいて、前記重畳図表示手段により壁面の設計図及び型枠割付図の重畳図を拡大縮小可能に表示してなるコンクリート壁面の点検調査支援システム。
  5. 請求項1から4の何れかのシステムにおいて、前記コンクリート壁面の設備割付図をコンピュータに記憶し、前記重畳図表示手段により壁面の設計図及び型枠割付図と設備割付図とを重畳してディスプレイに表示し、前記設備割付図に基づき前記変状を重畳図上に位置決め可能としてなるコンクリート壁面の点検調査支援システム。
  6. 請求項1から5の何れかのシステムにおいて、前記コンピュータに前回点検調査時に作成した壁面変状図を記憶し、前記重畳図表示手段により壁面の設計図及び型枠割付図と前回変状図とを重畳してディスプレイに表示し、前回変状図に基づき今回の変状を重畳図上に位置決め可能としてなるコンクリート壁面の点検調査支援システム。
  7. 請求項6のシステムにおいて、前記変状図作成手段により作成した今回変状図上の特定変状と前回変状図上の対応変状とをディスプレイ上に対比可能に表示する変状履歴確認手段を設けてなるコンクリート壁面の点検調査支援システム。
  8. 請求項1から7の何れかのシステムにおいて、前記コンピュータに壁面の変状の種類別に劣化度の異なる画像又は図面を記憶し、前記変状入力手段により壁面の変状の種類を入力し、前記変状の入力種類に応じた画像又は図面を劣化度順にディスプレイ上に表示してタッチパネル経由で何れかの劣化度を選択させる劣化度選択手段を設けてなるコンクリート壁面の点検調査支援システム。
  9. 請求項1から8の何れかのシステムにおいて、前記コンピュータに撮像装置を含め、前記撮像装置による変状の画像を壁面変状図上の変状と関連付けて記録する変状画像記録手段を設けてなるコンクリート壁面の点検調査支援システム。
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