JP4311436B2 - 液体噴射装置 - Google Patents
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また、このインクジェット式記録装置は、上記ノズルを封止してノズル内のインクの粘度が上昇することを防止したり、インクを吸引する等によって吐出不良の原因となる増粘インク等を除去するための洗浄機構を備えているものがある。
そして、上述の洗浄機構は、吸引したインク(以後、廃インクと呼ぶ)を、チューブ(以後、ポンプチューブと呼ぶ)を介してインクジェット式記録装置内の廃インクタンクに収容するようになっている。このポンプチューブは、液体の一例である廃インクの廃インクタンクへの経路となっており液体経路の一例となっている。廃インクタンクは液体収容部の一例である。
そして、従来は、インクジェット式記録装置がインクによって汚れることを防止する為に、廃インクタンクの上に配置し、廃インクを受ける為の漏れインク受けを配置する構成が開示されている。(例えば、特許文献1)。
従って、液体噴射装置から液体収容部を取り外す際の前記液体経路に液体が残留している場合において、この液体が前記液体経路から排出される際や、前記液体噴射ヘッドからの液体を受容する液体受容部からの液体を液体経路を通じて液体収容部に収容する際等、液体内に気泡等が巻き込まれてしまい、この気泡が、液体経路を通じて、液体収容部に収容する際に弾けて飛び散る際や、液体自体が飛び散る際においても、この飛び散り防止部により周囲が汚染されることを防止できる。
そして、吸収部に液体を吸収させることができる。また、液体に気泡が巻き込まれることで、液体の見かけ上の嵩が増えている為に、液体経路を通じて液体収容部に収容する際に、周囲に溢れて飛び散ることを防止できる。
この構成によれば、飛び散り防止部は、液体経路の液体を滴下して吸収部に導く為の導入滴下部である。
従って、前記液体経路内に残留した液体に気泡を巻き込んだり、粘度が上がっている場合でも、この飛び散り防止部である導入滴下部により、残留した液体が強制的に滴下される。そして、導入滴下部を伝わり、周囲を汚染することなく、吸収部に吸収させることができる。また、液体収容部を着脱する際に、液体経路に残留した液体を強制的に滴下するので、廃液の飛び散りを防止し、液体噴射装置が汚染されるのを防ぐことができる。
この構成によれば、飛び散り防止部は、液体経路を包囲するように配置されているので、飛び散り防止効果が更によくなり、また、液体経路内に残留する液体を強制的に滴下させることもできる。
従って、液体収容部を装置に設置した際に、液体の吐出する位置に対応しているので、効率よく、液体の飛び散りを防止できる。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において、特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
記録装置10は、本体部1を有している。この本体部1は、ガイドレール17、プラテン12、キャリッジ14、インク吸引装置20、記録ヘッド30を備えている。記録ヘッド30は、記録用紙に対しインク(液体の一例)を吐出(以下、「噴射」ともいう)する液体噴射ヘッドの一例であり、印刷ヘッドとも言う。
キャリッジ14の下部には、記録ヘッド30が設けられている。記録ヘッド30が、用紙29に対面するノズルプレート面30aには、インクを噴射するためのノズル開口が設けられている。
すなわち、インク吸引装置20は、記録ヘッド30のノズル開口を封止した状態で、後述のポンプチューブ25(図3参照)を経てインクを排出することによって記録ヘッド30のクリーニングを行う。
そして、この一連の工程は、記録ヘッド30のクリーニングを行う為の一例である。
この他に、インク吸引装置20の横には、ワイパー23が設けられている。このワイパー23は、必要に応じて記録ヘッド30のノズルプレート面30aのインクを払拭する。
廃インクタンク40は、液体収容部の一例である。
図2に示すように、廃インクタンク40は、廃インクタンク本体である筐体は略直方体の外形形状であり、その上部を開放する開放面40aを有している。そのため、廃インクタンク40内のインクが蒸発しやすくなっている。
そして、この開放面40aは、液体経路であるポンプチューブ25のポンプチューブ出口部25aと対応する面に設けられている(図3(a)参照)。そして、この開放面40a側には、図2に示すように、円筒リブ46を設けている。
そして、この廃インクタンク40は、その筐体内部に吸収材50を配置する構成となっている。ここで吸収材50は、廃インクを吸収する吸収部の一例である。
円筒リブ46は、後述のように、ポンプチューブ25の廃インク100の飛び散りを防止し、また、廃インクタンク40が取り外されるときに、ポンプチューブ25内に残存する廃インク100を強制的に吸収材50に滴下させて飛び散りを防止することができるようにも構成されている。
すなわち、この円筒リブ46は、飛び散り防止部材の一例である。
図3(a)は、図2の廃インクタンク40のA−A線概略断面図である。そして、図3(a)は、廃インクタンク40を記録装置10内に設置している状態での、廃インクタンク40とポンプチューブ25の位置関係を示す概略断面図となっている。
図3(a)に示すように、ポンプチューブ25は、廃インクタンク40の開放面の上方で、この廃インクタンク40に設けられた円筒リブ46の位置と対応する位置に配置されるようになっている。つまり、ポンプチューブ25は、廃ンクタンク40が記録装置10内に設置した状態において、廃インクタンク40の円筒リブ46が設けられた位置に配置されている。そして、本実施の形態においては、図3(a)で示すように、ポンプチューブ25のポンプチューブ出口部25aは円筒リブ内に配置されている。
つまり、この吸収材凹部50aの位置は、廃インクタンク40を記録装置10に設置している状態において、ポンプチューブ25を導通した廃インクがポンプチューブ出口部25aから吸収材50に向かって滴下する範囲に一致している。
そして、吸収材凹部50aに滴下した廃インク100は、例えば、矢印P1,P2及びP3に示すように、吸収材50内部に分散して吸収される。
従って、ポンプチューブ出口部25aの吸収材50までの距離はある程度長いほうが好ましい。
このため、廃インクタンク40を記録装置10に設置している状態において、吸収材凹部50aの位置は、廃ンクタンク40の開放面40a内の上方におけるポンプチューブ出口部25aの位置と対応するようになっている。その為、ポンプチューブ出口部25aの吸収材50までの距離をある程度長く確保でき、廃インク100によるポンプチューブ出口部25aの閉塞を防止することができるようになっている。ポンプチューブ25は可撓性を有する材料である例えば、シリコーンゴムで形成されており、中空になっている。
図3(b)に示すように、吸収材押さえ部42a、42b及び円筒リブ46は、一体に形成され、そして、廃インクタンク40の各壁部41a、41b、41c、41d、41eで構成される箱状の上端側と嵌合しており、廃インクタンク40の廃インクタンク本体41である筐体を形成している。
図3(c)は、廃インクタンク40の各部の高さを示す概略図である。この概略図を使用して、ポンプチューブ出口部25a、吸収材凹部50a及び円筒リブ46等の関係性について、もう少し詳細に説明する。
h2は、廃インクタンク底部40bから吸収材凹部50a以外の吸収材50の表面側で、廃インクタンク40の開放面に配置されている面までの高さである。
h3は、廃インクタンク底部40bから後方壁部(図3(a)参照)の上面側41a1までの高さ(図2参照)である。
h4は、廃インクタンク底部40bから吸収材押さえ部42a及び42bの上面側42a1及び42b1までの高さである
h5は、廃インクタンク底部40bからポンプチューブ出口部25aまでの高さである。
h6は、廃インクタンク底部40bから円筒リブ46の上面である円筒リブ上面46bまでの高さである。
図3(c)に示すように、高さh1等は、h1<h2<h3≦h4<h5<h6という式1が成り立つように規定されている。
上述するように、ポンプチューブ出口部25aに起因するh5と円筒リブ46の高さに起因するh6との関係はh5<h6である。
つまり、廃インクタンク40が記録装置10に設置されている状態において、液体経路であるポンプチューブ25のポンプチューブ出口部25aは円筒リブ46の上面より内に入っており、ポンプチューブ25は円筒リブ46と一部重なるように配置されている。従って、ポンプチューブ25を包囲するように円筒リブ46が設けられている。さらにいえば、ポンプチューブ25のポンプチューブ出口部25aの近傍は円筒リブ46の内周壁面46aにより囲まれている状態となっている。
図3(a)及び図4に示すように、ポンプチューブ25に廃インク100が残留している場合において、記録装置から廃インクタンク40を取り外すために、廃インクタンク40を矢印W1方向へ移動させる。そうすると、円筒リブ46にポンプチューブ25が接触して撓む。(図4(b)参照)
これは、上述のように、円筒リブ46までの高さh6(図3(c)参照)が、ポンプチューブ出口部25aまでの高さh5よりも高く構成されているからである。
言い換えると、円筒リブ46の高さh6は、廃インクタンク40が記録装置10から取り外されるときに、ポンプチューブ25と接触するように規定されている。
これにより、ポンプチューブ25に残留した廃インク100は、図4(b)に概略を示すように、強制的に排出され、そして、除去される。
このとき、ポンプチューブ25から除去される廃インク100bが、ポンプチューブ25の撓みの戻りにより、後方壁部41aの方向へ飛び散った廃インク100は、吸収材凹部50aに滴下しない場合もある。
しかし、このような場合であっても、飛び散った廃インク100は、吸収材押さえ部42bがインクの受け止め用の壁としても作用して、後方壁部41aから更に外に出て、廃インクタンク40の本体自体である筐体の外周壁等を汚染することもない。このように、円筒リブ46と後方壁部41aとの間に配置される吸収材押さえ部42bは、廃インク100の受け止め用の壁としても機能する。
このため、後方壁部の上面側41a1にインクが付着することもなく、その付着したインクが廃インクタンク40の外周壁面に伝わって汚すこともないため、ユーザーの手を汚すこともない。
そして、廃インクタンク40を記録装置か10から取り外した後は、ポンプチューブ出口部25aは廃インクタンク40に対面しなくなるが、ポンプチューブ25内に残留した廃インク100は、すでに排出されているため、廃インクタンク40を取り外した後の状態で、廃インク100が記録装置10の内部に落下することもない。従って、記録装置10内を汚染することもない。
しかも、円筒リブ46は、吸収材50を廃インクタンク40に固定するために必要な固定手段として、機能させることもできる。
も、離れていても良い。また、これらの飛び散り防止部は、廃インクタンクの筐体等と一体となっていても、別体であっても良い。
Claims (4)
- 液体を吐出する液体噴射ヘッドと、
前記液体噴射ヘッドからの前記液体を受容するキャップ本体と、
前記キャップ本体内の前記液体を排出させて収容する着脱可能な廃インクタンクと、
前記キャップ本体内の前記液体を廃インクタンク内に導通するポンプチューブと、
を有する液体噴射装置であって、
前記廃インクタンクは、
前記液体を吸収する吸収材と、
上部が開放され、内部に前記吸収材を配置する箱状の廃インクタンク本体と、
前記廃インクタンク本体に前記吸収材を固定するために、前記廃インクタンク本体の上端側に間隔をおいて嵌合する吸収材押さえ部と、
前記吸収材押さえ部に一体に形成されたリブと、
を有し、
さらに、
前記廃インクタンクが前記液体噴射装置に設置された状態において、
前記廃インクタンクの底部から前記廃インクタンク本体の後方壁部の上面までの高さ(h3)と、
前記廃インクタンクの底部から前記吸収材押さえ部の上面までの高さ(h4)と、
前記廃インクタンクの底部から前記ポンプチューブの出口部までの高さ(h5)と、
前記廃インクタンクの底部から前記リブの上面までの高さ(h6)と
は、h3<h4<h5<h6、または、h3=h4<h5<h6の関係と、
を有し、
前記廃インクタンクが前記液体噴射装置から取り外される際、前記ポンプチューブが前記リブのみと接触する、
ことを特徴とする液体噴射装置。 - 前記リブは、
前記ポンプチューブの前記液体を滴下して前記吸収材に導く為の導入滴下部である、
ことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。 - 前記リブは、
前記廃インクタンクを前記液体噴射装置に設置する際の前記ポンプチューブの位置に対応する位置に配置する、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液体噴射装置。 - 前記リブは、
前記ポンプチューブを包囲するように配置している、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の液体噴射装置。
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