JP4310364B1 - タイヤ走行試験装置 - Google Patents

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    • G01M17/022Tyres the tyre co-operating with rotatable rolls

Abstract

【課題】支持液の供給装置が非常にコンパクトでありながらも、給液手段を適宜切り換えることで、低速時、高速時に適した支持液の供給ができ、荷重支持装置及び/又はベルトの摩耗を低減しつつ確実にタイヤの性能を計測することができるタイヤ走行試験装置を提供する。
【解決手段】本発明のタイヤ走行試験装置1は、2つのドラム4,5の間に架け渡されたベルト6と、ベルト6を裏面側から支持する荷重支持装置7と、ベルト6の下方へ支持液を供給する給液手段10とを有し、荷重支持装置7は、ベルト6の走行方向に沿って、タイヤ上流部U、タイヤ接触部E、タイヤ下流部Dに区分されると共に、給液手段10は、支持液を吐出可能であり且つベルト6の走行方向に延出する成分を有している長溝12を有し、長溝12が、タイヤ上流部Uに形成され且つタイヤ上流部Uとタイヤ接触部Eとの境界を横断しないよう配設されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、本発明は、路面を模擬した走行ベルトを用いるタイヤ走行試験装置に関する。
従来より、タイヤの走行特性を評価するタイヤ走行試験装置には、平坦な路面を模擬した無端平ベルト(以下、ベルトと呼ぶ)を用いたものが知られている。この走行試験装置では、2つのドラムの間にベルトが架け渡されていて、両ドラム間に位置するベルトの上側平坦面がタイヤ接地面となっている。タイヤ接地面の裏面側には、ベルトが撓むのを防ぐと共にタイヤ荷重を支える荷重支持装置が設けられている。
荷重支持装置は、ベルトの走行を円滑に支持するために、加圧された水や油等の支持液を、ベルト下面と荷重支持装置の上面(ベルト支持面)との間に供給するように構成されている。つまり、ベルト接触面に支持液を給液しベルトを浮かせて上方へ支持する機能を備えている。
このように、加圧された支持液を用いて、ベルトを荷重支持装置から浮上させる技術は、例えば、特許文献1〜特許文献3などに開示されている。
特許文献1に開示された荷重支持装置には、ベルト走行方向と直角な方向(幅方向)に複数の長溝が設けられており、その中央部に支持液を噴射する給水孔が設けられている。長溝を設けることにより、少ない給水孔でベルトの幅方向全体に水を供給することができるものとなっている。
また、長溝と長溝の間のランド部においては、ベルトとベルト支持面の間にくさび状の隙間が形成されていている。くさび状の隙間に上流側から流れ込んできた支持液は、そのくさび効果により動圧を生じベルトが上方に支持される。
特許文献2の荷重支持装置は、ベルトの走行方向に間隔を有すると共に幅方向にも間隔を持って配備された複数の凹状のポケットを備えていて、各ポケットには給液孔から高圧の支持液が供給される。ポケットは平面矩形状をなし、ベルト走行方向に向けて円弧状に窪ませて形成されていている。ポケットは幅方向の長溝とはなっていない。
特許文献2の技術では、支持液の静圧と動圧を利用し、ベルトを上方に向けて支持しするものとなっている。すなわち、ポケットが幅方向および走行方向に独立していることから、高圧の支持液が逃げることがなく、静圧によるタイヤ支持力が確保され大きなタイヤ荷重にも耐えれるようになっている。一方で、ベルトの走行速度が上昇し、ベルトとベルト支持面の間に支持液が入り込み動圧による支持が可能となると、支持液の供給圧力を下げて供給量を減らすようにしている。
なお、供給孔の形状としては、特許文献3に示されるような平面視円形のポケットも考えられている。
特開昭56−129836号公報 特開平2−238342号公報 特開平11−173953号公報
しかしながら、特許文献1〜特許文献3に採用された「動圧によるベルト支持」は、ベルト低速時にはその作用が得難く、支持液による浮上効果は小さいのが現状である。この状況を回避するためには、大量且つ高圧の支持液を供給する必要がある。また、ベルト高速時における「動圧によるベルト支持」に関しても、十分な支持荷重を得る為には、加圧された多量の支持液の供給が必要となる。
このように、従来のタイヤ走行試験装置に備えられた荷重支持装置において、動圧による支持を確実に行うためには、多量の支持液の供給が必要であった。そのため、タイヤ走行試験装置全体に対する支持液供給手段の占める割合が大きくなることは否めず、この支持液供給手段を出来る限り小さくすることが切望されているのが現状である。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、荷重支持装置に用いる支持液供給手段が大がかりなものとならず、荷重支持装置の上面を走行するベルトを確実に支持でき、且つ荷重支持装置やベルトの摩耗が可能な限り抑えられたタイヤ走行試験装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
すなわち、本発明に係るタイヤ走行試験装置は、2つのドラムの間に架け渡されたベルトと、該ベルトの平坦面を裏面側から支持する荷重支持装置と、該荷重支持装置に設けられ且つ前記ベルトを下方から支持する支持液を当該荷重支持装置とベルトとの間に供給する給液手段とを有するものであって、前記荷重支持装置は、ベルトの走行方向に沿って、タイヤ上流部、タイヤ接触部、タイヤ下流部に区分されると共に、前記給液手段は、支持液を吐出可能であり且つベルトの走行方向に延出する成分を有している長溝を有しており、前記長溝が、前記タイヤ上流部に形成され且つタイヤ上流部とタイヤ接触部との境界を横断しないよう配設されていることを特徴とする。
周知の如く、荷重支持装置のタイヤ接触部における支持液の圧力は最も高いものとなるが、当該タイヤ接触部の周囲に位置するベルトは、ベルト自体が可撓性を有するゆえ、その隙間が上下に広がり支持液の圧力はさほど高くはならない。よって、そのタイヤ接触部とその周辺を繋ぐ溝が存在すると、タイヤ接触部の圧力は接触部の周囲に逃げ、その結果、タイヤ接触部の圧力が低下して静圧により支持できる荷重が下がるなどの不都合が生じる。
一方、動圧方式をもって確実なベルト浮上力・タイヤ支持力を得るためには、タイヤ上流部側からタイヤ接触部へ向けて多くの支持液を供給する必要がある。しかしながら、タイヤ接触部は、ベルトとタイヤ支持面との隙間が狭い上に面圧が高いことから、タイヤ接触部の上流側に多量の支持液を供給したとしても支持液の大半はタイヤ接触部を迂回するように流れる。
そこで、上述の手段の如く、支持液を吐出可能で且つベルトの走行方向に延出する成分を有する長溝をタイヤ上流部に形成することにより、タイヤ走行方向に沿った支持液の流れ(直進流)を増やすことができ、タイヤ接触部に対し支持液を効果的に供給することができる。加えて、タイヤ上流部とタイヤ接触部との境界に形成される長溝の断続部において、ベルトとタイヤ支持面との間にくさび状の隙間が形成されることとなり、このくさび状の隙間にタイヤ上流部で供給された支持液が入り込み、ベルト浮上・タイヤ支持のための動圧が確実に発生するようになる(くさび効果)。
つまり、本手段を採用することで、タイヤ接触部での動圧方式によるベルト浮上・タイヤ支持を少ない量の支持液で確実に行うことができ、支持液供給手段をコンパクトなものとすることが可能となる。
なお、静圧によるベルト浮上・タイヤ支持を期待しない場合は、タイヤ接触部に支持液を噴射する必要がなく、タイヤ接触部に給液手段を設ける必要はない。支持液供給手段の小型化を図るためには、タイヤ下流部にも給液手段を設ける必要もない。
なお、前記タイヤ上流部に形成された長溝は、タイヤ上流部とタイヤ接触部との境界の直前まで延設されているとよい。
こうすることで、前述した「くさび効果」を確実に生じさせることができる。
好ましくは、前記長溝はタイヤ接触部にも形成されており、前記タイヤ接触部に形成された長溝は、タイヤ上流部とタイヤ接触部との境界を横断しないよう配設されているとよい。
さらに好ましくは、前記タイヤ接触部に支持液を吐出可能な供給孔が形成されているとよい。
こうすることで、静圧によるベルト浮上・タイヤ支持を行うことができる。
また、前記長溝は、タイヤ上流部からタイヤ接触部に向かうにつれ前記荷重支持装置の上面幅方向の中央部に近接する斜め溝であるとよい。
前記給液手段は、前記タイヤ上流部、タイヤ接触部、タイヤ下流部のそれぞれで、支持液の給液状態を独立して変更可能に構成されているとよい。
さらには、前記給液手段は、前記荷重支持装置の幅方向に沿って支持液の給液状況を可変に構成されていて、前記タイヤ接触部の幅方向両側での支持液の供給量を、タイヤ接触部での支持液の供給量よりも少なくするとよい。
タイヤ接触部の幅は、荷重支持装置の上面であるタイヤ支持面の幅より小さい。したがって、タイヤ接触部の幅方向両側での支持液の供給量を、タイヤ接触部での支持液の供給量と同等にする必要はなく、より少量としても何ら問題はない。そうすることで支持液供給手段を小型化できるようになる。
本発明に係るタイヤ走行試験装置は、支持液供給手段がコンパクトでありながらも、動圧方式によるタイヤ支持に適した支持液の供給ができるものとなっている。そのため、本タイヤ走行試験装置では、荷重支持装置及び/又はベルトの摩耗を低減しつつ確実にタイヤの走行試験が行える。
以下、本発明に係るタイヤ走行試験装置を、図面に基づき詳しく説明する。
図1に示すように、タイヤ走行試験装置1は、タイヤ2を装着するスピンドル軸3と、正逆に回転自在とされた駆動ドラム4と、駆動ドラム4に対して距離をあけて軸心同士が互いに平行となるように設けられる従動ドラム5と、駆動ドラム4と従動ドラム5との間に架け渡された無端の金属板の走行ベルト(以降、ベルト6と呼ぶ)とを有している。
ベルト6には駆動ドラム4と従動ドラム5との間に上下2つの平坦面が形成され、ベルト6の上側の平坦面に形成された路面(試験路面)にタイヤ2を接触させることで、路面上を転動するタイヤ2の走行特性が評価可能となっている。平坦面の下方、すなわち試験路面に対応するベルト6の裏面には、タイヤ荷重が付与されたベルト6を支える荷重支持装置7が設けられている。
荷重支持装置7には、ベルト6を下方から支持すべく、荷重支持装置7とベルト6との間に加圧された支持液を噴射する給液手段10が設けられている。
具体的には、荷重支持装置7の上面(以降、タイヤ支持面11)は平面となっており、このタイヤ支持面11をベルト6が摺動する。タイヤ支持面11のベルト走行方向に直角方向(以降、幅方向)の長さは、ベルト6の幅より若干大きなものとなっている。タイヤ支持面11からは、ベルト6の裏面に対して加圧された水や油等の支持液が噴射されていて、この支持液の静圧や動圧によりベルト6は上方へ支持され、ベルト6とタイヤ支持面11とが接触することが防止されている。
給液手段10は、以下述べる第1実施形態〜第5実施形態の如き長溝12を有し、この長溝12は、支持液を吐出可能であり且つベルト6の走行方向に延出する成分(平行な成分)を有している。給液手段10は、ベルト6の走行速度、走行方向、ベルト6に対するタイヤ2の接触位置に応じて、その作動状態切り換え可能となっている。
ところで、タイヤ支持面11であって、図2〜図6の一点破線で示す部分は、タイヤ接触部Eとなっている。タイヤ接触部Eは、タイヤ走行試験時にタイヤ2がベルト6に接触する部分を含む領域であって、タイヤ荷重が付与される面である。
タイヤ接触部Eの具体的な幅や長さ(ベルト走行方向に沿った長さ)は、試験するタイヤ2のサイズや接触荷重等の条件により異なるものの、試験され得る最大タイヤ2の径や最大荷重から予め決定することができる。例えば、最大タイヤ径、最大荷重、最大スリップ角、最大キャンバ角からタイヤ2の接触領域を算出し、係る領域の0.8〜1.2倍の長さ範囲を「タイヤ接触部E」とするとよい。タイヤ接触部Eの中心位置は、タイヤ2を保持するスピンドル軸3の直下に位置付けるとよい。
タイヤ接触部Eよりベルト走行方向に沿って上流側をタイヤ上流部Uとしている。タイヤ接触部Eの下流側をタイヤ下流部Dとしている。
図2〜図6に示すように、本実施形態の場合、タイヤ上流部U内に位置する給液手段10を「上流給液手段27」とし、上流給液手段27にを連通する切替弁26を開閉することで、上流給液手段27の給液状況を独立して制御するようにしている。
同様に、タイヤ接触部Eに位置する給液手段10を「接触給液手段28」とし、接触給液手段28にを連通する切替弁を開閉することで、接触給液手段28の給液状況を独立して制御するようにしている。タイヤ下流部Dに対応する給液手段10を「下流給液手段29」と考え、下流給液手段29にを連通する切替弁26を開閉することで、下流給液手段29の給液状況を独立して制御するようにしている。
[第1実施形態]
図2(a)には、第1実施形態に係る給液手段10(上流給液手段27、接触給液手段28、下流給液手段29)が示されている。この図においては、ベルトは左(上流側)から右(下流側)に走行するものとなっている。
上流給液手段27としては、タイヤ上流部Uにおいて、ベルト6の裏面に対して支持液を供給する複数の長溝12が設けられている。
この長溝12はタイヤ走行方向に平行に長く形成され、タイヤ接触部Eの幅方向の位置と略同じ箇所に設けられている。さらに、タイヤ上流部Uであってタイヤ支持面11の幅方向両端部(タイヤ接触部Eの両外側)にも、タイヤ走行方向に長く形成された長溝12が形成されている。
各長溝12の断面形状は、下方に凹状であって、長溝12内には支持液を噴射する給液孔13が等間隔に配設されている。
これら長溝12つまり縦溝は、タイヤ上流部Uとタイヤ接触部Eとの境界(断続部39)を横断しないように配設されている。言い換えるならば、長溝12は、タイヤ上流部U内を下流側に延びているが、タイヤ接触部E内へは達しないものとなっている。
なお、本実施形態の場合、接触給液手段28としては何も設けられていない。つまり、タイヤ接触部Eには給液手段10が存在せず、支持液の下方からの直接供給は行われないしない。
下流給液手段29としては、上流給液手段27と同様の長溝12が設けられるものとなっている。この下流給液手段29は、通常は使用せずベルト6を反転させタイヤ2の逆回転試験を行うに際し、上流給液手段27として用いる。
図2(b)に示すように、各長溝12の下側であって荷重支持装置7の内部には、給液路14が長溝12内の給液孔13を繋ぐように幅方向の向きに形成されている。給液路14の一端側から支持液が供給されるものとなっており、給液路14の他端側は閉塞され止水構造となっている。
給液路14の中途部から上方へは給液支管15が連通状に形成されている。この給液支管15の先端が長溝12内に開放状となっていて前述の給液孔13となっている。
平面視でこれら複数の長溝12を囲むように、タイヤ支持面11の周縁近傍には、断面凹状に形成された復水溝16が形成されている。この復水溝16は、荷重支持装置7の内部に形成された排水室17に連通し、排水室17内の支持液は、荷重支持装置7に設けられた排水孔18を介してタンク19へ返還されるようになっている。
平面視でこの復水溝16と周縁部との間には、支持液が荷重支持装置7から外部に漏れ出ることを防ぐ水切りシール20が環状に設けられている。この水切りシール20とベルト6の裏面とは摺接状態となっているため、タイヤ走行試験中に支持液が漏れ出ることはない。
前述の給液路14へは、外部に設けられた支持液供給手段22から支持液が供給される。
支持液供給手段22は、加圧前の支持液を貯蔵しているタンク19と、タンク19内の支持液を加圧する1つのポンプ23とを有している。さらに、このポンプ23を駆動するモータ24と、ポンプ23で加圧された支持液を給液路14に導く導入路25とを有している。
上流給液手段27を構成する複数の給液路14には、それぞれ導入路25が連通しているが、これらの導入路25は、タンク19側で1つに纏まり1つの切替弁26を介して、タンク19に連通するようになっている。切替弁26は電磁弁等で構成されており、切替弁26を操作することで、各長溝12に対して支持液を供給又は遮断することができる。
切替弁26が開の場合、ポンプ23で加圧された支持液は、切替弁26を通って上流給液手段27を構成する給液路14内に導入される。給液路14内の支持液は給液支管15を通って給液孔13からタイヤ支持面11上に噴射される。
給液孔13から噴射された支持液は、ベルト6とタイヤ支持面11との隙間を流れ、水切りシール20で堰き止められ、復水溝16を通ってタンク19に戻るようになっている。
下流給液手段29も上述同様の構成となっている。
以上述べたタイヤ走行試験装置1を用いて、タイヤ2試験を実施するに際しては、まず、スピンドル軸3のリムにタイヤ2を装着する。タイヤ2を装着した状態で荷重支持装置7の上部を移動しているベルト6上面に押し付けて所定の荷重を付与する。その状態で、ステアリング角やキャンバ角を付与しつつ、タイヤ2の鉛直荷重(荷重反力)や転がり抵抗を求める。
タイヤ試験中においては、上流給液手段27の長溝12から支持液を供給することで、タイヤ上流部Uでベルト6が上方に支持されるようになり、ベルト6とタイヤ支持面11とが浮上摺動状態となる。
さらに、上流給液手段27の長溝12に供給された支持液は、長溝12内を下流側に流下するため、効果的にタイヤ接触部Eに支持液を供給可能となる。加えて、タイヤ上流部Uとタイヤ接触部Eとの境界に形成された断続部39において、ベルト6とタイヤ支持面11の間にくさび状の隙間が形成されており、このくさび状隙間に支持液が入り込み、タイヤ支持・ベルト浮上のための動圧が確実に発生するようになる。
以上のように給液手段10を作動させることで、上流給液手段27からの支持液供給のみで確実なタイヤ支持を行えるようになる。タイヤ支持が少ない支持液で可能となるため、支持液供給手段22を小型化できる。
なお、本実施形態では、下流給液手段29は作動させず、タイヤ接触部E及びタイヤ下流部Dへの支持液の供給は行わないこととしている。
また、タイヤ2を反転させてつつ試験を行う際には、タイヤ下流部Dがタイヤ上流部Uとなり、タイヤ上流部Uがタイヤ下流部Dとなるため、タイヤ正転時における下流給液手段29を上流給液手段27と考え、支持液の給液を行うとよい。タイヤ反転時における給液の条件はタイヤ正転時と同じとするとよい。
[第2実施形態]
次に、本発明に係るタイヤ走行試験装置の第2実施形態について説明する。
本実施形態では、タイヤ支持面11上に形成された長溝12の形状が第1実施形態と異なっている。他の点は第1実施形態と略同様である。
詳しくは、図3に示すように、上流給液手段27として、タイヤ支持面11の幅方向両側部(タイヤ接触部Eの両外側に対応する位置)に形成された溝が、幅方向に沿った横溝37となっている点が大きく異なっている。
この横溝37は、タイヤ上流部U内であってベルト走行方向に沿って複数本設けられており、図例の場合、ベルト走行方向に沿った上流側と下流側のそれぞれに1本ずつ設けられている。
かかる 横溝37から支持液を供給することで、ベルト6とタイヤ支持面11とが摩擦なしで摺動する状態となり、ベルト6及び/又はタイヤ支持面11の摩耗等を防ぐことが可能となる。
他の構成や奏する作用効果については、第1実施形態と略同様であるため、説明を省略する。
[第3実施形態]
本発明に係るタイヤ走行試験装置の第3実施形態について説明する。
本実施形態では、第2実施形態の上流給液手段27、下流給液手段29、すなわち長溝12,横溝37に加え、接触給液手段28として、タイヤ接地部Eの部分に、支持液を供給するポケット31(供給孔)が複数個形成されている。
このポケット31は、平面視で円形孔で且つ断面凹状であって、幅方向に長い給液路14の上部に等間隔に配備されている。ポケット31の配置ピッチは全てのポケット31,31,31・・・で同じであるため、上方から見ると、ポケット31は、ベルト走行方向及び幅方向に規則正しく格子状に配置されている。
本実施形態の給液手段10によれば、くさび効果によるタイヤ支持・ベルト浮上のための動圧発生はもとより、ポケット31からポンプ23で加圧された支持液が供給されることで、タイヤ2やベルト6を静圧方式で支持できるようになる。
他の構成や奏する作用効果については、第2実施形態と略同様であるため、説明を省略する。
[第4実施形態]
本発明に係るタイヤ走行試験装置の第4実施形態について説明する。
図5に示す如く、本実施形態は、第1実施形態で説明した「ベルト走行方向に沿った長溝12」が上流給液手段27のみならず、接触給液手段28にも設けられている。ベルト逆転時に対応するために、下流給液手段29にも設けられている。
さらに、上流給液手段27、接触給液手段28、下流給液手段29の長溝12は、幅方向全体すなわちベルト支持面11の全面に設けられている。当然ながら、タイヤ上流部Uの長溝12は、タイヤ上流部Uとタイヤ接触部Eとの境界を横断しないように配設されている。タイヤ下流部Dとタイヤ接触部Eの長溝12はも分断されるように形成されていて、両部E,Dの長溝12も非連通である。
このように、長溝12がベルト支持面11の全面に設けられているため、ベルト支持面のどの場所においてもタイヤ走行試験を行うことが可能となる。複数本のタイヤ2,2,・・・を幅方向に併設して試験を行うこともできる。
加えて、上流給液手段27、接触給液手段28、下流給液手段29は、タイヤ支持面11の幅方向に沿って、支持液の給液状況を可変に構成されていている。
詳しくは、図5に示すように、各長溝12の下側であって荷重支持装置7の内部には、各長溝12に対応しタイヤ走行方向に沿って給液路14が設けられている。この給液路14と長溝12内の給液孔13とが給液支管15で繋がっている。給液路14の一端側から支持液が供給されるものとなっており、給液路14の他端側は閉塞され止水構造となっている。このような構造のため、幅方向に複数ある長溝のそれぞれを独立して作動させ、支持液を噴射又は非噴射できる。
本実施形態では、上流給液手段27、接触給液手段28において、タイヤ接触部Eの幅方向両外側における支持液の供給量を、タイヤ接触部Eでの支持液の供給量よりも少なくすることもある。タイヤ支持、タイヤ走行試験にさほど影響しない「タイヤ接触部Eの幅方向両外側における支持液の量」を少なくすることで、支持液の供給量を減らすことができ、支持液供給手段22を小型なものとできる。
他の構成や奏する作用効果については、第1実施形態と略同様であるため、説明を省略する。
[第5実施形態]
本発明に係るタイヤ走行試験装置の第5実施形態について説明する。
本実施形態では、上流給液手段27に設けられた長溝12が、タイヤ上流部Uからタイヤ接触部Eに向かうにつれ、幅方向中央部に近接するようになる「斜め溝38」とされている。
詳しくは、図6に示すように、タイヤ上流部Uの中央部において、ベルト走行方向に沿って複数の給液孔13が等間隔に形成されている。各給液孔13からは、約45度の角度で上流側且つ幅方向左側(図の左上側)へ向けて斜め溝38Lが形成されていると共に、上流側且つ幅方向右側(図の左下側)へ向けても斜め溝38Rが形成されている。2つの斜め溝38R,38Lは中央部の給液孔13で連通しているため、斜め溝38は下流側(図の右側)を向く矢印状となっている。当然ながら、この斜め溝38は断続部39を横切ってはいない。
矢印形状の斜め溝38の幅方向両側にもそれぞれ給液孔13が設けられている。
このような斜め溝38のそれぞれに支持液が供給されると、斜め溝38に沿って支持液が断続部39の中央部へ集まってきて、それらはタイヤ接触部Eへと供給され動圧となり、ベルト浮上・タイヤ支持の力となる。
一方、タイヤ下流部Dにも、矢印形状の斜め溝38が形成され下流給液手段29となっている。かかる斜め溝38の形状や構造は、前述した上流給液手段27の斜め溝38を、タイヤ接触部Eの中央を幅方向に通る仮想線に対して鏡像したもの(対称なもの)となっている。
タイヤ下流部Dの斜め溝38は、ベルト6の逆回転時に上流給液手段27として作用するものであり、タイヤ正転時に当該斜め溝38から支持液を噴射する必要はない。
以上説明した本発明に係るタイヤ走行試験装置は、上述した実施の形態に限定されるものではない。
タイヤ走行試験装置の全体構成図である。 (a)は、第1実施形態に係る荷重支持装置の平面図である。(b)は、第1実施形態に係る支持液供給手段の構成図である。 第2実施形態に係る荷重支持装置の平面図である。 第3実施形態に係る荷重支持装置の平面図である。 第4実施形態に係る荷重支持装置の平面図である。 第5実施形態に係る荷重支持装置の平面図である。
符号の説明
1 タイヤ走行試験装置
2 タイヤ
3 スピンドル軸
4 駆動ドラム
5 従動ドラム
6 ベルト
7 荷重支持装置
10 給液手段
11 タイヤ支持面
12 長溝
13 給液孔
14 給液路
15 給液支管
16 復水溝
17 排水室
18 排水孔
19 タンク
20 水切りシール
22 支持液供給手段
23 ポンプ
24 モータ
25 導入路
26 切替弁
27 上流給液手段
28 接触給液手段
29 下流給液手段
31 ポケット
37 横溝
38 斜め溝
38R 右側の斜め溝
38L 左側の斜め溝
39 断続部
E タイヤ接触部
U タイヤ上流部
D タイヤ下流部

Claims (7)

  1. 2つのドラムの間に架け渡されたベルトと、該ベルトの平坦面を裏面側から支持する荷重支持装置と、該荷重支持装置に設けられ且つ前記ベルトを下方から支持する支持液を当該荷重支持装置とベルトとの間に供給する給液手段とを有するタイヤの走行試験装置において、
    前記荷重支持装置は、ベルトの走行方向に沿って、タイヤ上流部、タイヤ接触部、タイヤ下流部に区分されると共に、前記給液手段は、支持液を吐出可能であり且つベルトの走行方向に延出する成分を有している長溝を有しており、
    前記長溝が、前記タイヤ上流部に形成され且つタイヤ上流部とタイヤ接触部との境界を横断しないよう配設されていることを特徴とするタイヤの走行試験装置。
  2. 前記タイヤ上流部に形成された長溝は、タイヤ上流部とタイヤ接触部との境界の直前まで延設されていることを特徴とする請求項1に記載のタイヤの走行試験装置。
  3. 前記長溝はタイヤ接触部にも形成されており、
    前記タイヤ接触部に形成された長溝は、タイヤ上流部とタイヤ接触部との境界を横断しないよう配設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のタイヤの走行試験装置。
  4. 前記タイヤ接触部に支持液を吐出可能な供給孔が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のタイヤの走行試験装置。
  5. 前記長溝は、タイヤ上流部からタイヤ接触部に向かうにつれて前記荷重支持装置の上面幅方向の中央部に近接する斜め溝であることを特徴とする請求項1又は2に記載のタイヤの走行試験装置。
  6. 前記給液手段は、前記タイヤ上流部、タイヤ接触部、タイヤ下流部のそれぞれで、支持液の給液状態を独立して変更可能に構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のタイヤの走行試験装置。
  7. 前記給液手段は、前記荷重支持装置の幅方向に沿って支持液の給液状況を可変に構成されていて、前記タイヤ接触部の幅方向両側での支持液の供給量を、タイヤ接触部での支持液の供給量よりも少なくしていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のタイヤの走行試験装置。
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