JP4309002B2 - 陰極線管表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、EMI(電磁的妨害)を効率よく抑制する陰極線管表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3と図4は従来の陰極線管表示装置の構成を表す図である。図において、1は陰極線管、2は爆縮を防止する陰極線管1の防爆バンド、3は陰極線管の後部が帯電しないように炭素を陰極線管1のファンネル部に塗布した外装ダック、5は防爆バンド2と導電するための金属バネ、6は導電材で構成されたノイズを防止するためのEMS、7は陰極線管表示装置の意匠であるベゼル、8は映像信号処理を行うビデオ基板、9はビデオ基板8からのノイズをシールドするビデオシールド板金、10はメイン基板、11はリード線、12は上シールド板金、13は側面シールド板金、14は下シールド板金、16は外装ダック3とEMS6とを導通する金属バネである。
【0003】
上記構成によって、陰極線管を利用した表示装置の不要輻射電波対策として、映像信号を増幅するビデオアンプを含むCRT基板の接地電位とメイン基板10やCRT基板などの接地電位を同電位にしている。まず、防爆バンド2とEMS6とを金属バネ5の導電性部品にて押し付けて導通し、外装ダック3とEMS6を金属バネ16の導電性部品にて押し付ける事により、導電を行っている。
次に、メイン基板10は、リード線11を下シールド板金14とネジ止めにより接続し、映像信号を増幅するビデオアンプを含むビデオ基板8は、ビデオシールド板金9とネジ止めにより接続している。
以上のように、不要輻射電波対策として、EMS6を通して、防爆バンド2及びCRT外装ダック3の接地を行っている。
【0004】
図5は、従来の陰極線管表示装置の電流ループを示す陰極線管表示装置の斜視図である。(a)は側面図、(b)は上面図である。
図において、垂直偏波の場合は、防爆バンド2の上側、金属バネ5、EMS6、上シールド板金12、ビデオシール板金9、ビデオ基板8、ビデオシールド板金9、下シールド板金14、EMS6、金属バネ5、防爆バンド2下側の経路に電位が動いている。
水平偏波の場合は、防爆バンド2の側面、金属バネ5、EMS6、側面シールド板金13、ビデオシールド板金9、ビデオ基板8、ビデオシールド板金9、側面シールド板金13、EMS6、金属バネ5、防爆バンド2の側面の経路に電位が動いている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような陰極線管表示装置では、防爆バンド2からビデオ基板8までの垂直偏波、水平偏波の両方について、大きなループが発生しノイズ源となっている。
また、防爆バンド2からビデオ基板10までのループと外装ダック3からビデオ基板8までのループ及び外装ダック3から防爆バンド2までのループ等が複雑に絡み合い、不要輻射電波対策も困難になっている。
【0006】
この発明は上述のような課題を解決するためになされたもので、電流ループを短くして、効率の良い不要輻射電波対策を行った陰極線管表示装置を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明における陰極線管表示装置においては、陰極線管に取付けられた防爆バンドと、該陰極線管ファンネル部に塗布された外装ダックとの間を接続する第1の導電性部品と、上記外装ダックとシールド板金とを導通するための第2の導電性部品を備えた物である。
【0008】
また、第2の導電性部品が金属バネである物である。
【0009】
さらに、第2の導電性部品が導電性ゴムであるものである。
【0010】
また、第2の導電性部品が導電性接着剤であるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1を示す陰極線管表示装置を示すもので、図において、1は陰極線管、2は爆縮を防止する陰極線管1の防爆バンド、3は陰極線管の後部が帯電しないよう陰極線管1のファンネル部に炭素を塗布した外装ダック、4は防爆バンド2と外装ダック3とを導通する第1の導電性部品であるアルミテープ、5は防爆バンド2と導電するための第2の導電性部品である金属バネ、7は陰極線管表示装置の意匠であるベゼル、8は映像信号処理を行うビデオ基板、9はビデオ基板8からのノイズをシールドするビデオシールド板金、10はメイン基板、11はリード線、12は上シールド板金、13は側面シールド板金、14は下シールド板金である。
【0012】
このように構成された陰極線管表示装置においては、防爆バンド2と外装ダック3間を導電性部品アルミテープ4で接続し、バネ剛性を持った金属バネ5を、外装ダック3まで延材させた上シールド板金12、側面シールド板金13、下シールド板金14に挟み込んで、外装ダック3と面接触させ、接地電位を広範囲に下げる。
【0013】
実施の形態2.
図2は、金属バネ5の代わりに用いられる導電性ゴム15を示した図である。導電性ゴム15は、外装ダック3まで延在させた上シールド板金12、側面シールド板金13、下シールド板金14に挟み込み、外装ダック3と面接触させ、広範囲で接地電位を下げる。
導電性ゴム15は金属バネ5に比べて導電率は小さいが、柔軟な構造であるために接触面積を大きくでき金属バネ5と同様の導電効果が得られる。
【0014】
実施の形態3.
また、実施の形態1と同様な構造で、金属バネ5の代わりに導電性シリコーン接着剤を用いることも可能である。導電性シリコーン接着剤は、外装ダック3まで延在させた上シールド板金12、側面シールド板金13、下シールド板金14に練りこみ、外装ダック3と面接触させ、広範囲で接地電位を下げる。
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように構成されているので、以下に示すような効果を奏する。
【0015】
陰極線管に取付けられた防爆バンドと、該陰極線管ファンネル部に塗布された外装ダックとの間を接続する第1の導電性部品と、上記外装ダックとシールド板金とを導通するための第2の導電性部品を備えたことにより、EMSが不要で、電磁波のループが少なくなるため、容易に不要輻射電波対策が行える。
【0016】
また、第2の導電性部品が金属バネであるために広範囲で接地電位を下げられる。
【0017】
さらに、第2の導電性部品が導電性ゴムであるために接地面積を拡大でき、広範囲で接地電位を下げられる。
【0018】
また、第2の導電性部品が導電性接着剤であるために接地面積を拡大でき、広範囲で接地電位を下げられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示す陰極線管表示装置の斜視図である。
【図2】 この発明の実施の形態2を示す導電性ゴムの図である。
【図3】 従来の陰極線管表示装置を示す斜視図である。
【図4】 従来の陰極線管表示装置を示す斜視図である。
【図5】 従来の陰極線管表示装置の電流ループを示す陰極線管表示装置の斜視図である。
【符号の説明】
1 陰極線管、 2 防爆バンド、 3 外装ダック、 4 アルミテープ 5 金属バネ、 6 EMS、 7 ベゼル、 8 ビデオ基板、 9 ビデオシールド板金、 10 メイン基板、 11 リード線、 12 上シールド板金、 13 側面シールド板金、 14 下シールド板金、 15 導電性ゴム、 16 金属バネ。
Claims (4)
- 陰極線管に取付けられた防爆バンドと、該陰極線管ファンネル部に塗布された外装ダックとの間を接続する第1の導電性部品と、上記外装ダックとシールド板金とを導通するための第2の導電性部品を備えたことを特徴とする陰極線管表示装置。
- 上記第2の導電性部品が金属バネであることを特徴とする請求項1に記載の陰極線管表示装置。
- 上記第2の導電性部品が導電性ゴムであることを特徴とする請求項1に記載の陰極線管表示装置。
- 上記第2の導電性部品が導電性接着剤であることを特徴とする請求項1に記載の陰極線管表示装置。
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