JP4307596B2 - ブッシング付電源コード及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、各種の電気機器のケーシングに設けられた開口部に嵌合などにより装着固定されて使用されるブッシング付電源コードに係り、特に、過大な応力が加わった場合にも、ブッシング内を挿通する電源コードが位置ずれを起こしたりすることなく、電気機器と電源コードとの良好な接続状態を長期間安定して維持することができるように工夫したものに関する。
【0002】
【従来の技術】
各種電気機器のケーシング内部から、該ケーシングに設けられた開口部を通して外部に導出されて使用される電源コードにおいては、屈曲力等の応力の影響によって電源コードが破損してしまうことがないように、優れた柔軟性を有する保護用のブッシングが設けられている。一般的に、この種のブッシング付電源コードは、ブッシングの一部が電気機器のケーシングに設けられた開口部に嵌合などにより装着固定されて実使用に供されるのであるが、ケーシングと電源コードの境目部分(電源コードの導出部分)には屈曲力の他にも、機器内方向への押し込み力や機器外方向への引っ張り力などの応力も繰り返して加えられるため、仮に、それらの応力の影響によってブッシング内を挿通する電源コードが位置ずれを起こしたりするようなことがあると、電気機器内における電極端子部分と電源コードとの接続部に直接応力が加わって接続不良事故が発生したり、電源コードを構成する絶縁電線の導体が断線したりする恐れがある。
【0003】
そこで、従来では、例えば、電源コード上に所定形状のブッシングを形成した後、電源コードの表面とブッシングの内面との間に所定量の接着剤を注入して両者を接着一体化させ、それによって応力の影響による電源コードの位置ずれを防止していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のブッシング付電源コードにおいては、次のような問題点があった。まず、接着剤の使用は、環境衛生上好ましくなく作業環境を悪化させてしまう恐れがあるとともに、その注入量の加減が非常に難しく、注入量が多過ぎると接着剤が溢れ出して外観不良を招いてしまい、又、注入量が少な過ぎると所望とする接着効果を得ることができず、電源コードの位置ずれを防止することができないという欠点があった。
【0005】
又、接着剤としては、通常、生産性の低下を最小限に抑えるために速乾性のものが主に用いられているが、それらの接着剤は乾燥後非常に硬くなるという性質を備えているため、ブッシング本来の優れた柔軟性が損なわれてしまうという欠点があった。ブッシングの柔軟性が低下した状態で電源コードに過大な屈曲力が加わわった場合には、電源コードを構成する絶縁電線の導体が断線してしまう恐れがあるとともに、硬くなった接着剤層が割れて粉末化し、接着効果が次第に失われてしまうという欠点があった。
【0006】
本発明はこのような点に基づいてなされたものでその目的とするところは、過大な応力が加わった場合にも、ブッシング内を挿通する電源コードが位置ずれを起こしたりすることなく、電気機器と電源コードとの良好な接続状態を長期間安定して維持することが可能なブッシング付電源コードを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するべく本発明によるブッシング付電源コードは、複数本の絶縁電線を集合したものの周上にシース層が形成されてなる電源コードの外表面に、所定形状の溝部をその長手方向に沿って不連続的に形成した後、該溝部を覆うようにブッシングを形成したことを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明において使用される電源コードは、導体上に塩化ビニル樹脂等からなる絶縁被覆が形成された絶縁電線複数本を引き揃えるか、若しくは、撚り合わせるかして集合したものの周上に、更に、塩化ビニル樹脂等からなるシース層が形成された構成のものである。
【0009】
本発明においては上記構成の電源コードの外表面に、所定形状の溝部をその長手方向に沿って不連続的に形成することを必須要件としている。溝部の形状、大きさ(幅、深さ)などは特に限定されず様々な態様が考えられるが、例えば、好ましい態様としては、図1に示すように、電源コードの外表面に、所定の幅及び深さを有する断面凹状の溝部をその長手方向に沿って不連続的に形成したもの(ここでは二本の溝部を所定の間隔を隔てて形成)などが挙げられる。このような態様の溝部であれば、後述するブッシングを形成した際、ブッシングの内面部分の複数箇所が溝部に嵌合した状態となるため、過大な応力が加わった場合にも、それらの部分がストッパーとして機能して電源コードの位置ずれを確実に防止することができる。
【0010】
溝部の形成方法は、その態様に応じて適宜に選択すれば良く特に限定されないが、例えば、上述したような断面凹状の二本の溝部を形成する場合には、電源コードを所定の速度で周方向に回転させながら、ブレイド刃にて切り込み入れる方法などが考えられる。この方法であれば、自動化も可能であるため生産性が向上する。
【0011】
電源コードの外表面に溝部を形成した後、該溝部を覆うようにブッシングを形成することにより本発明のブッシング付電源コードが完成する。ブッシングの形状や大きさは、本発明によって得られる電源コードの使用用途などを考慮して適宜に設計されるものであり、特に限定されない。従来より様々な構成のものが公知となっている。例えば、図1に示すブッシング2は、暖房機能付便座の電源コードに適用されているものの例であるが、このブッシング2の場合は、暖房機能付便座のケーシングに設けられた開口部(図示しない)に嵌合により装着固定される機器固定部2aと、該機器固定部2aに連続して設けられたコードプロテクター部2bとから構成されている。
【0012】
ブッシングの形成方法も特に限定されず、射出成形法やプレスモールド成形法などの公知の方法を採用することができる。又、その構成材料も塩化ビニル樹脂、クロロプレンゴムなど公知の電気絶縁材料を使用することができ特に限定されない。
【0013】
【実施例】
以下、図面を参照して本発明の一実施例を説明する。尚、この実施例で説明するブッシング付電源コードは、暖房機能付便座の電源供給コードとして使用することを想定して製造したものの例である。
【0014】
実施例1
この実施例によるブッシング付電源コードは、図1に示すような構成になっている。まず、所定の長さに切断された電源コード1があり、この電源コード1の外表面には、幅1mm、深さ0.5mmの断面凹状の二本の溝部1aが長手方向に沿って3mmの間隔を隔てて形成されている。本実施例では、電源コード1として、0.75mmの導体上に肉厚0.6mmの塩化ビニル樹脂絶縁被覆が施された外径2.3mmの絶縁電線4本を所定のピッチで撚り合わせたものの周上に、シース層として、塩化ビニル樹脂を肉厚1.05mmで押出被覆して仕上外径7.7mmとした構成のビニルキャブタイヤコードを使用した。又、溝部1aは、電源コード1を溝入れ加工機(図示しない)にセットし、所定の速度で周方向に回転させながらブレイド刃にて切り込み入れることにより形成した。
【0015】
符号2は、上記電源コード1の溝部1aを覆うように形成されたブッシングであり、このブッシング2は、暖房機能付便座のケーシングに設けられた開口部(図示しない)に嵌合により装着固定される機器固定部2aと該固定部2aに連続して設けられたコードプロテクター部2bとから構成されている。本実施例では、塩化ビニル樹脂を構成材料として使用し、公知の射出成形法によってブッシング2を形成した。図1(b)からも明らかなように、成形後、ブッシング2の内面部分は、電源コード1の外表面に形成された凹状の溝部1aに嵌合した状態となっている。
【0016】
ここで、このようにして得られた本実施例によるブッシング付電源コードの特性評価を行うために、比較例1として、溝部を形成していない電源コードを使用した他は実施例1と同様に製造したブッシング付電源コード、比較例2として、比較例1のブッシング付電源コードにおいて、電源コードとブッシングの間にポリアミド系の接着剤を注入したものも、それぞれ用意し、以下に示すような試験を実施してみた。
【0017】
各試料のブッシングを固定した状態で電源コードに徐々に張力を加えていき、張力が100Nになった時点で15秒間保持し、次いで、更に張力を増加させて電源コードがブッシングから位置ずれを起こしたときの張力を測定した。試料数はそれぞれ5個とし、それらの測定値の平均値で評価した。
【0018】
その結果、本実施例によるブッシング付電源コード及び比較例2のブッシング付電源コードはどちらも150N程度の張力が加わるまで、電源コードに位置ずれは起きなかったが、比較例1のブッシング付電源コードは、張力が100Nに達する前(90N)に電源コードに位置ずれが起きてしまった。
【0019】
本実施例では更に、本実施例によるブッシング付電源コード及び比較例2のブッシング付電源コードのブッシング部を固定した状態で電源コードの一端に質量500gの重りを吊り下げ、次いで、電源コードをブッシングとともに左右方向に90°、毎分40回の速さで5000回屈曲させた後、上記と同様の試験を実施してみた。
【0020】
その結果、本実施例によるブッシング付電源コードは、屈曲を加える前と同様に150N程度の張力が加わるまで電源コードに位置ずれは起きなかったが、比較例2のブッシング付電源コードは、張力が100Nに達する前(90N)に電源コードがブッシングからずれてしまった。これは、比較例2によるものは、電源コードとブッシングの間の接着剤層が屈曲によって割れて粉末化し、接着効果が失われたためであると思われる。
【0021】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、電源コードの外表面に形成された溝部にブッシングの一部が嵌合した構造となっており、その部分がストッパーとして機能することから、実使用時に過大な応力が加わった場合にも、ブッシング内を挿通する電源コードが位置ずれを起こしたりすることがない。従って、電気機器と電源コードとの良好な接続状態を長期間安定して維持することができる。更に、従来必要とされていたような接着剤を省略することができるため、作業環境の悪化という問題やブッシングの柔軟性低下に起因した絶縁電線の導体断線という問題も解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す図で、(a)はブッシング付電源コードの側面図、(b)はブッシング付電源コードの要部切欠図である。
【符号の説明】
1…電源コード
1a…溝部
2…ブッシング
2a…機器固定部
2b…コードプロテクター部

Claims (3)

  1. 複数本の絶縁電線を集合したものの周上にシース層が形成されてなる電源コードの外表面に、所定形状の溝部をその長手方向に沿って不連続的に形成した後、該溝部を覆うようにブッシングを形成し、該ブッシングの形成によって該ブッシングの内面部分が上記溝部に嵌合されていることを特徴とするブッシング付電源コード。
  2. 請求項1記載のブッシング付電源コードにおいて、上記ブッシングは、上記溝部を覆う部分とその他の部分とが一体に形成されていることを特徴とするブッシング付電源コード。
  3. 複数本の絶縁電線を集合したものの周上にシース層が形成されてなる電源コードの外表面に、所定形状の溝部をその長手方向に沿って不連続的に形成した後、該溝部を覆うようにブッシングを形成し、該ブッシングの形成によって該ブッシングの内面部分を上記溝部に嵌合させたことを特徴とするブッシング付電源コードの製造方法。
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