JP4306246B2 - 車両用放熱装置およびこの装置を用いた車両 - Google Patents

車両用放熱装置およびこの装置を用いた車両 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両用放熱装置に関し、特に車外から車内への入熱量を低減するとともに、状況に応じて車内から車外への放熱量を促進することができる車両用放熱装置、およびこの装置を用いた車両に関する。
【0002】
【従来の技術】
夏季の炎天下環境において自動車の室内は非常な高温になる。例えばインストルメントパネル上部の温度は90℃を超える場合もあり、車室内中央の空気温度は70℃を超える場合もある。こうした状況の発生は、乗員にとって不快であるばかりでなく、冷房負荷の増加にともなう燃費悪化およびバッテリートラブルの要因となるおそれがある。
【0003】
従来から、この問題を解決すべく、車外からの入熱量を低減する種々の技術が提案されている。これらの技術の一例として、アウターパネル(外壁板)と相対する天井裏などに赤外反射層などの断熱材を設置し、日射を受けるアウターパネルからの入熱量を低減する技術が提案されている(特許文献1参照。)。
【0004】
また、その他の例として、ドア部のアウターパネルおよび内装トリム(内装材)からなる二重壁と、二重ガラスと、ルーフパネル部および天井からなる二重壁とを、相互に連通して空気流路を構成し、この空気流路に空気を流すことによって換気断熱を行う技術も提案されている(特許文献2参照。)。
【0005】
これら従来の技術は、車室内と車室外との断熱によって車室内への入熱量を低減して、車室内に保有される熱エネルギーを低減するものである。しかしながら、車室内に保有される熱量は入熱量と放熱量のバランスで決定される。したがって、車室内に保有される熱エネルギーを低減するためには、入熱量の低減のみを考慮したのでは十分ではなく、放熱の促進についても考慮する必要がある。
【0006】
たとえば、日射を受けて高温となったアウターパネルは入熱源となることから、アウターパネルからの入熱量を低減するために断熱することが望ましい一方、日陰側に位置しており低温を保っているアウターパネルは、放熱経路となることから、断熱することなく、アウターパネルと車室内との間の熱抵抗を低くすることが望ましい。
【0007】
しかしながら、上記の特許文献1および特許文献2に記載の技術では、断熱による効果にともなって、車室内からアウターパネルへの放熱までも阻害してしまう。したがって、車室内に保有される熱量を低減できる能力は限定的である。さらに、特許文献2に記載の技術では、窓からルーフに抜ける連通型の通気構造と防水および防音のための良好なシール性とを両立させる設計が難しいのみならず、二重ガラスおよび太陽電池などの現時点において高価格の部品を使用する必要があるという問題もある。
【0008】
また、上記の特許文献1および特許文献2に記載の技術では、アウターパネルが日射を受けて車室温度に比べて高温となっている状況では、アウターパネルからの入熱を制限する一方、アウターパネルが日陰側に位置しており車室温度に比べて低温を維持している状況では、アウターパネルからの放熱を促進するといった切り換えができない。
【0009】
なお、車室内の熱を車室外に導くという観点から本願発明に関連する技術として、ヒートパイプを用いて車室内の熱をドアミラーに導くことによって、ミラーの曇りを防止する技術が開示されている(特許文献3および特許文献4参照。)。しかしながら、これら文献に記載の技術は、そもそも車室内の温度低下を目的とするものではなく、車外が高温になった場合における熱流入防止を考慮していない。したがって、特許文献3および特許文献4に記載の技術を、車室内に保有される熱エネルギーを積極的に低減する目的に用いることは難しい。
【0010】
【特許文献1】
特開2000−158306号公報(第2−3頁、第1図)
【特許文献2】
特開平5−338428号公報(第4−6頁、第1図−第6図)
【特許文献3】
実開平5−5630号公報(第5−7頁、第1図−第3図)
【特許文献4】
実開平5−35524号公報(第5−7頁、第1図−第3図)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、車両の外壁板からの入熱を抑制しつつ、状況に応じて車内の熱を効果的に車外に放出することができる車両用放熱装置を提供することである。
【0012】
また、本発明の他の目的は、車室内の温度に比べて温度が高くなった外壁からの入熱を防ぐ機能と、車室内の温度に比べて温度が低い外壁へ放熱する機能とを状況に応じて切り換えることができる車両用放熱装置を提供することである。特に、上記の機能の切り替えに複雑な外部制御を要さず、自律的に機能を切り換えることができる車両用放熱装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
【0014】
本発明の車両用放熱装置は、車両の外壁を形成する外壁板と、前記車両の車室内の熱を吸収可能に設置される集熱体と、前記外壁板と前記集熱体との間に設けられる少なくとも一つの断熱層と、作動流体が封入されており、前記外壁板の車室側の面に一端部側が接続されるとともに前記集熱体に他端部側が接続されるヒートパイプと、を有し、前記外壁板に前記ヒートパイプが接続される第1接続点は、前記集熱体に前記ヒートパイプが接続される第2接続点よりも、高い位置にある車両用放熱装置であって、前記車両用放熱装置を、車両の左右の側部にそれぞれ設けることを特徴とする。
【0015】
【発明の効果】
本発明によれば、断熱層によって車両の外壁板からの入熱を軽減しつつ、集熱体に接続されたヒートパイプによって車内の熱を効果的に車外に放出することができ、断熱と放熱の両面から車室内に保有された熱量を低減し、車室内の温度を低くすることができる。
【0016】
本発明によれば、外壁板にヒートパイプが接続される第1接続点は、集熱体にヒートパイプが接続される第2接続点よりも、高い位置にあるので、車室内の温度に比べて温度が高くなった外壁からの入熱を防ぐ機能と、車室内の温度に比べて温度が低い外壁へ放熱する機能とを状況に応じて切り換えることができる。特に、上記の機能の切り替えに複雑な外部制御を要さず、自律的に機能を切り換えることができる。特に、本発明によれば、前記車両用放熱装置を、車両の左右の側部にそれぞれ設けるので、日向側の日射エネルギーを遮断し、日陰側では車室内の熱を効果的に放出できるようになったことにより、炎天下駐車における車室内温度を低くすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0018】
(第1の実施の形態)
本実施の形態の車両用放熱構造(車両用放熱装置)は、車両のドア部のアウターパネル(外壁板)と、車室内に熱吸収可能に設置された集熱体と、外壁板へ一端部側が接続されるとともに集熱体に他端部側が接続されるヒートパイプと、を有する。
【0019】
図1および図2は、それぞれ本実施の形態の車両用放熱構造が適用されている自動車用フロントドア部の一例を示す断面図および外観図である。ドア部は、アウターパネル(外壁板)110とインナーパネル(内壁板)120を組み合わせて構成された鋼板製部品と、この鋼板製部品の車室側に設けられる樹脂製の内装トリム(内装材)130とを有する。
【0020】
アウターパネル110は、車両の最外面に設けられており、車両の外壁を形成するものである。一方、インナーパネル120は、アウターパネル110に対して車内側に設けられる。たとえば、アウターパネル110およびインナーパネル120は、たとえば、数mmの鋼板で構成されており、ヘミング加工によって相互に組み合わされている。アウターパネルとインナーパネル120との間には、窓ガラス140が開閉可能に設置されている。
【0021】
また、本実施の形態の車両用放熱構造は、車両の車室内に熱吸収可能に設置された集熱体150と、アウターパネル110と集熱体150との間に設けられた第1断熱層160および第2断熱層170と、第1断熱層160および第2断熱層170を隔てて、アウターパネル110と集熱体140との間に連結されるヒートパイプ180と、を有する。すなわち、車両用放熱構造は、ヒートパイプ180と断熱層160、170との双方を有する。
【0022】
なお、本実施の形態では、集熱体150は、内装トリム130とともに、車室の内装の一部を構成する。具体的には、内装トリム130の一部に開口が設けられ、ここに集熱体150が設置されている。したがって、集熱体150の裏面側(すなわち、車外側の面)には、内装トリム130が存在しない。この点は、本実施の形態の特徴である。
【0023】
以下、ヒートパイプ180、集熱体150、および断熱層160、170の詳細を説明する。
【0024】
A.ヒートパイプについて
ヒートパイプ180は、銅などの金属と比較して数100倍もの高い熱伝導率をもつ熱輸送デバイスである。ヒートパイプ180は、後述する作動流体と呼ばれる流体が脱気封入された金属管である。ヒートパイプ180は、たとえば、図2に示されるように、コの字型に屈曲されている。具体的には、ヒートパイプは、略水平に伸延された上部水平部181および下部水平部182と、上部水平部181と下部水平部182の間の中間部183とからなる。
【0025】
ヒートパイプ180は、上部水平部181でアウターパネル110に接続される。そして、ヒートパネル180は、インナーパネル120に設けられたインナーパネル孔121を介して、斜め下方に伸延され、下部水平部182で集熱体150に接続される。ただし、ヒートパイプ180の屈曲形状は、コの字形状に限られるものではなく、窓ガラス140の昇降装置(不図示)などのドア内部の部品との干渉を避けて適宜に変形することができることはもちろんである。
【0026】
ヒートパイプ180の原理を説明すると以下のとおりである。ヒートパイプ180の内部で作動流体の凝固温度(融点)から臨界温度の範囲において飽和蒸気圧となり、かつヒートパイプ180の両端部間に温度差が生じたとき、作動流体は、高温部(高温側の端部)で蒸発して低温部(低温側の端部)で凝縮する。この結果、短時間で熱移動現象が生じる。このような熱移動現象が継続的に起こる熱輸送デバイスとしてヒートパイプ180が機能するためには、低温部から高温部へ作動流体を還流させる必要がある。この還流機構としては、毛細管現象および重力が利用されている。
【0027】
作動流体の還流に寄与する重力の影響を説明すれば、以下のとおりである。低温部が高温部よりも高い位置にある状況では、ヒートパイプ180において、凝縮した作動流体(液体)は重力により再び高温部に流れ落ちて還流するので、持続的な熱輸送サイクル(熱輸送機能)が得られる。一方、高温部が低温部よりも高い位置にある状況(一般に「トップヒートモード」とよばれる)では、ヒートパイプ180において、作動流体の還流が滞るので、熱輸送サイクルは作動しない。
【0028】
本発明の車両用放熱構造は、アウターパネル110の温度が車室内の温度に比べて低い場合には、ヒートパイプ180の超高速の熱輸送機能を活用し、室内側に設けた集熱体150で吸収された熱を速やかに車体のアウターパネル110に伝え、アウターパネル110を放熱板として室内の熱を外気に放出する機能を有する。
【0029】
さらに、本実施の形態の車両用放熱構造は、日射によりアウターパネル110の温度が車室内の温度よりも高くなった場合には、トップヒートモードで熱輸送機能が停止するといったヒートパイプ180の特性を、アウターパネル110から室内への熱の逆流防止のための新たな「スイッチ機能」として活用している。
【0030】
すなわち、本実施の形態の車両用放熱構造では、図1および図2に示されるとおり、アウターパネル110にヒートパイプ180が接続される接続点a(第1接続点)が、集熱電体150にヒートパイプ180が接続される接続点b(第2接続点)よりも、高い位置にある。このような第1接続点aと第2接続点bとの関係によって、熱の逆流防止のためのスイッチ機能が発揮される。
【0031】
たとえば、アウターパネル110が日陰に入っている場合などのようにアウターパネル110の温度が車室温度(より具体的には焦熱体150の温度)に比べて低温である場合には、高い位置にある接続点aが低温部となり、低い位置にある接続点bが高温部となる。この結果、ヒートパイプ180の熱輸送機能が動作し、室内側に設けた集熱体150で吸収された熱が速やかに車体のアウターパネル110に輸送される。一方、たとえばアウターパネル110が日射によって車室温度に比べて高温である場合には、高い位置にある接続点aが高温部となり、低い位置にある接続点bが低温部となる。したがって、トップヒートモードが生じて、熱輸送機能が自動的に停止する。このように、ヒーパイプ180の持つ特性(欠点)に着目し、この特性を放熱と断熱との切り換えに用いる点は、本実施の形態の車両用放熱装置の特徴の一つである。
【0032】
なお、一般的には、ヒートパイプは、その管内にウィックと呼ばれる毛細管還流構造を有する。そして、ウィックの種類によってヒートパイプの種類が分別されている。たとえば、ファイバー、ネット、または焼結材をウィックとして用いたタイプのヒートパイプは、毛細管還流能力が比較的高い。一方、毛細管還流構造として機能する溝部が内面に形成されているグルーブ式のヒートパイプは、毛細管還流能力が比較的低い。また、一切のウィックを有せず重力による還流のみを利用するヒートパイプも存在する。本実施の形態では、放熱と断熱とを切り換えるスイッチ機能の能力を高める見地から、毛細管還流能力が比較的低いグルーブ式のヒートパイプ、またはウィックが存在しないヒートパイプを本実施の形態のヒートパイプ180として用いることが望ましい。しかしながら、毛細管還流能力が比較的高いタイプのヒートパイプを用いることを除外する意図ではない。いかなるヒートパイプであっても、トップヒートモードでは、毛細管還流能力が低下することから、上記のスイッチング機能を発揮し得る。
【0033】
次に、ヒートパイプ180内に封入されている作動流体について説明する。作動流体として、水、アルコール、ケトン類、炭化水素、および各種代替フロンなどの液体の中から常温付近に融点を持つ液体を適宜選択することができる。上述したように、本実施の形態の車両用放熱構造によれば、車室内にある集熱体150の温度がアウターパネル110の温度以上になると、ヒートパイプ180による熱輸送サイクルが作動する。したがって、ヒートパイプ180からアウターパネル110へ熱が放出される。しかしながら、冬季などでは、暖房などで暖められた車室内の温度がアウターパネル110の温度よりも高くなることが普通であり、このような場合にまで、車室内の熱が外部へ放出されることは、エネルギーロスにつながるおそれがある。したがって、常温付近に融点を持つ液体を作動流体として用いることによって、冬季の暖房中などのように車室内の温度が比較的低い場合には、ヒートパイプ180内の蒸気圧が不足して熱輸送が実質的に停止するように構成することが望ましい。さらに、融点による観点に加えて、潜熱の大きさ、液体の安定性、および漏洩時の安全性における観点からは、作動流体として水を用いることが望ましい。作動流体として水を採用することにより、原理的には0℃以上、実質的には常温以上で、上記のスイッチング機能が働くことになり、冬季の暖房中などのように車室内の温度が常温に比べて低い場合では、熱輸送機能が実質的に停止するので、エネルギーロスが生じることを防止できる。
【0034】
B.集熱体について
次に、集熱体150について説明する。上述したヒートパイプ180は、たとえば細い金属管であるから、その表面積が限られている。したがって、ヒートパイプ180のみでは、車室内のように分散した空間から熱を運び出す効率が悪い。そこで、本実施の形態の車両用放熱構造では、車室内に集熱体150を設置している。集熱体150は、車室内の車内空気の熱を対流熱伝導により捉えるとともに、内装トリム(内装材)の持つ熱を放射により捉えて、ヒートパイプ180に速やかに伝えるものである。
【0035】
集熱体150は、捕集できる熱量を多くするために、図1および図2に示されるように、広い表面積を有する形状をしていることが望ましい。また、集熱体150の材料としては、表面の熱吸収能力が高く(遠赤外線放射特性が優れており)、熱伝導性が高いことが望ましい。具体的には、集熱体150は、金属、樹脂複合材、またはセラミックスで構成される。たとえば、熱伝導性が高いフィラーを含有する樹脂複合材を集熱体150に用いることができる。また、遠赤外線放射に優れたセラミックスを集熱体150に用いることもできる。さらに、金属、樹脂複合材、およびセラミックスを相互に積層した積層物を集熱体150として用いることもできる。
【0036】
実用性および製造コストの軽減の観点からは、集熱体150は、金属板から構成されることが望ましい。さらに、集熱体150として金属板を用いる場合には、金属板は、表面処理層を有し、表面処理層は低明度色(たとえば、黒色)をしているが望ましい。低明度色を持つ表面処理層は、種々の方法により形成することができる。たとえば、銅、アルミニウム、マグネシウムなどの金属板の表面に酸化皮膜を形成したものを集熱体150として用いることができる。また、アルミナ、チタニア、またはジルコニアなどの中赤外線および遠赤外線の放射率が高い酸化物をバインダーを用いて金属板の表面に塗布することによって、表面処理層を形成することもできる。また、ゾルゲル法または溶射によって表面処理層を形成することもできる。また、通常の濃色の塗装膜を表面処理層として用いることもできる。なお、屈曲加工し、および/または表面にフィンを形成して表面積を高めたものを集熱体150として用いてもよい。
【0037】
上述したように、本実施の形態では、集熱体150は、内装トリム130とともに、車室の内装の一部を構成する。具体的には、焦熱体150は、ドアの内装を形成する内装トリム130の一部として部品下部に設定される。集熱体150は、種々の方法によって内装トリム130へ固定することができる。たとえば、ねじ、クリップ、接着材、または両面テープを用いて固定することができる。また、量産性を高める観点からは、インサートインジェクション成型(鋳込み射出成型)を用いて、内装トリム130の成型と焦熱体150の固定とを同時に行うこともできる。インサートインジェクション成型を用いる場合には、内装トリム130の樹脂成型の際に、集熱体150を構成する金属板を樹脂成型金型内に入れておき、内装トリム130を構成する樹脂基材により金属板の一部が溶着される。
【0038】
C.断熱層について
本実施の形態では、図1および図2に示されるとおり、アウターパネル110の車内側の面に設けられた第1断熱層160と、内装トリム130(あるいは集熱体150)の車外側の面に設けられた第2断熱層170とを有する。このように複数の面に断熱層を設けることによって、車外からの熱の進入を防止する能力のみならず、および冬季において車室内からの熱の放熱を防止する能力が高まる。第1断熱層160および第2断熱層170の固定には、接着材、両面テープ、クリップなど通常の固定材が用いられる。
【0039】
第1断熱層160および第2断熱層170は、それぞれ面状に広がった断熱材であり、好ましくは、樹脂層、樹脂発泡層、繊維材層、および表面に金属を有する樹脂フィルム層からなる群から選ばれた少なくとも1種以上の層を含む。具体的には、第1断熱層160および第2断熱層170は、ウレタンやポリエチレンなどの樹脂層(樹脂発泡層)を含んでいてもよい。第1断熱層160および第2断熱層170は、フェルトまたは不織布などの繊維材層を含んでいてもよい。このように樹脂層または繊維材層を含む第1断熱層160および第2断熱層170は、熱伝導を抑えることができる。
【0040】
また、第1断熱層160および第2断熱層170は、表面に金属膜を有する樹脂フィルムとして、たとえば、金属蒸着フィルムを含んでいてもよい。あるいは、アルミニウム片や銀片などの金属片をバインダーと混合させて分散させた低放射塗料を表面に塗布した樹脂フィルムを用いることもできる。
【0041】
このように、表面に金属膜を有する樹脂フィルムを含む第1断熱層160および第2断熱層170は、放射を抑制するとともに放射熱を吸収しない低放射材料として機能する。ここで、低放射材料とは、波長が数μmの遠赤外線を効率よく反射する表面を持つ材料である。好ましくは、第1断熱層160および第2断熱層170は、上述したように熱伝導を防止するための樹脂層や繊維層(すなわち低熱伝導層)と、低放射材料として機能する金属膜が形成された樹脂フィルム層(すなわち、低放射層)とを積層した構造を有することが望ましい。
【0042】
図3は、積層した構造を有する断熱層の一例を示す断面図である。図3は、集熱体150の車外側の面に設けられた第2断熱層170の一例を示すが、第1断熱層170も、同様の構成を有する。
【0043】
図に示されるとおり、第2断熱層170は、低熱伝導層171と、表面に金属膜173を有する低放射層172とを積層して構成されている。そして、この第2断熱層170は、集熱体150の車外側(図中の上側)の面上に配置される。
【0044】
D.ヒートパイプとアウターパネルおよび集熱体との接続
次に、図1および図2を参照して、ヒートパイプ180とアウターパネル110との間、およびヒートパイプ180と焦熱体150との間の接続について説明する。
【0045】
ヒートパイプ180の一端部側とアウターパネル110との間は、熱の導通が確保されるように溶接やはんだ付けによって直接接続することができる。また、図4および図5に示されるようなアーチ状のヒートパイプ固定治具185をアウターパネル110の車内側の面に設置して、このヒートパイプ固定治具185の内側にヒートパイプ180の一端部側(図1および図2に示される上部水平部181)を挿入することによって、ヒートパイプ180とアウターパネル110とを接続することができる。また、ヒートパイプ180の端部を扁平形状にしてもよい。さらに、ヒートパイプ180とアウターパネル110との間隙、およびヒートパイプ180とヒートパイプ固定治具185との間隙に熱伝導ペーストを充填してもよい。これらの方法によって、ヒートパイプ180とアウターパネル110との間の熱抵抗を下げることができる。なお、集熱体150とヒートパイプ180の他端部側との接続も、アウターパネル110とヒートパイプ180の一端部側との接続と同様に行うことができる。
【0046】
なお、図1に示されるとおり、ヒートパイプ180とアウターパネル110との間の第1接続点aを覆うように第1断熱層160が設けられており、ヒートパイプ180と集熱体150との間の第2接続点bを覆うように第2断熱層170が設けられている。ヒートパイプ180の一端部側(上部水平部181)は、アウターパネル110の車内側の面と第1断熱層160との間の空間に挿入されており、ヒートパイプ180の他端部側(下部水平部182)は、集熱体150の車外側の面と第2断熱層170との間の空間に挿入されている。すなわち、ヒートパイプ180は、第1断熱層160および第2断熱層170を隔ててアウターパネル110と集熱体150との間に接続される。
【0047】
以上のように構成される本実施の形態の車両用放熱構造は、以下のように動作する。
【0048】
まず、日射を受けてアウターパネル110が加熱されて、アウターパネル110の温度が車室内の温度よりも高い場合、アウターパネル110からの放射や熱伝導は、第1断熱層160および第2断熱層によって遮断される。アウターパネル110からの遠赤外線は、第1および第2断熱層の中の低放射層172等によって反射される。また、熱伝導についても、第1および第2断熱層中の低熱伝導層171等によって遮断される。この結果、アウターパネル110からの放射や熱伝導によって車室内が加熱されることが防止される。
【0049】
また、日射を受けてアウターパネル110の温度が車室内に設けられた集熱体150の温度よりも高くなる状況では、アウターパネル110にヒートパイプ180が接続される第1接続点aの方が、集熱体150にヒートパイプ180が接続される第2接続点bよりも温度が高くなる。したがって、上述したトップヒートモードの特性を利用したスイッチ機能が働き、ヒートパイプ180の持つ熱輸送機能が停止し、または弱まる。この結果、ヒートパイプ180を通じてのアウターパネル110から車室側の集熱体150への入熱量も低減される。以上のように、日射を受けて比較的高温になったアウターパネル110からの車室内への入熱が制限される。
【0050】
一方、アウターパネル110が日陰等に入り、アウターパネル110の温度が車室内が車室内に設けられた集熱体150の温度よりも低くなると、トップヒートモードが解消される。したがって、ヒートパイプ180の持つ熱輸送機能が働くようになる。
【0051】
集熱体150は、対流熱伝達や内装トリム130からの熱伝導によって、車室内の熱を捉える。特に、集熱体150は、低明度色の表面処理層を有するので、吸熱効果が高い。そして、捉えられた熱は、速やかにヒートパイプ180へ伝えられる。特に、集熱体150は、金属板などで構成されており、熱伝導性が高いので、順次に熱がヒートパイプ180へ伝えられる。
【0052】
そして、ヒートパイプ180は、集熱体150で吸熱された熱を速やかに車体のアウターパネル110へ伝える。そして、放熱板として機能するアウターパネル110は、順次に放熱する。
【0053】
特に、ドア部のように車両の略垂面を形成するアウターパネル110に、ヒートパイプ180が接続されている場合には、アウターパネル110が車両自体の影に入る時間帯が生じやすい。たとえば、車両の左右のドア部に本実施の形態の車両用放熱構造を採用することによって、少なくともどちらかのドア部が日陰に入る可能性が高まる。この場合、日射を受けているドア部側のアウターパネル110側では、第1および第2断熱層170、170の機能によって断熱されるとともに、日陰に入っているドア部側のアウターパネル110側では、ヒートパイプ180によって放熱される。
【0054】
すなわち、本実施の形態の車両用放熱構造は、車両のアウターパネル110からの入熱を軽減しつつ、ヒートパイプ180によって車室内の熱を効果的に車外に放出する。本実施の形態の車両用放熱構造は、室内の温度に比べて温度が高くなったアウターパネル110からの入熱を防ぐ機能と、車室内の温度に比べて温度が低くなったアウターパネル110へ放熱する機能とを、アウターパネル110への日射の状況(あるいは温度状況)に応じて切り換える。
【0055】
以上のように示された第1の実施の形態の車両用放熱構造によれば、以下の効果が得られる。
【0056】
(ア)アウターパネル110と車室の間、特にアウターパネル110と集熱体150との間に断熱層160、170を備えるのみならず、アウターパネル110と集熱体150との間に接続されるヒートパイプ180を有するので、断熱層160、170により、アウターパネル110からの放射や熱伝導によって車室内が加熱されることが防止しつつ、状況に応じて車室内の熱をアウターパネル110を通じて外部へ放出することが可能となる。したがって、断熱層160、170による断熱の効果のみならず、ヒートパイプ180による放熱の効果を用いて、車室内に保有される熱量を低減できる。
【0057】
(イ)アウターパネル110にヒートパイプ180が接続される第1接続点aは、集熱体150にヒートパイプ180が接続される第2接続点bよりも、高い位置にある。この結果、トップヒートモードでヒートパイプ180の熱輸送機能が低下する特徴を利用することができる。アウターパネル110が日射を受けて車室温度に比べて高温となっている状況ではアウターパネル110からの入熱を制限する一方、アウターパネル110が日陰側に位置しており車室温度に比べて低温を維持している状況ではアウターパネル110からの放熱を促進するといった切り換えを行うことができる。しかも、ヒートパイプ180に固有の特性を用いているために、切り換えが自律的に実行され、機能の切り換えのために複雑な外部制御を要しない。特に、ヒートパイプ180として、一切のウィックを有しないタイプのヒートパイプ、または、毛細管還流機能をもつ溝部が内面に形成されているグルーブ式のヒートパイプを用いることによって、断熱機能と放熱機能の切り換えが円滑に行われる。
【0058】
(ウ)集熱体150が設けられているため、ヒートパイプのみで集熱する場合と比べて、車室内のように分散した空間から熱を運び出す効率を高めることができる。特に、集熱体150を金属板で構成する場合には、集熱体150の表面積が高くなり、熱を運び出す効率が高まる。また、集熱体150の表面に、低明度色の表面処理層を有する場合には、集熱体150による熱の吸収効果が一段と高められる。
【0059】
(エ)アウターパネル110の車内側の面に設けられた第1断熱層160と、内装トリム130(あるいは集熱体150)の車外側の面に設けられた第2断熱層170とからなる二つの断熱層を有するので、アウターパネル110からの放射や熱伝導を軽減するための断熱能力が高まる。また、アウターパネル110や内装トリム130などを第1断熱層160および第2断熱層170の設置スペースとして利用することができ、専用の設置用板材などを付加する必要がなくなる。
【0060】
(オ)第1断熱層160および第2断熱層170は、繊維層、樹脂層、樹脂発泡層、および表面に金属膜を有する樹脂フィルム層からなる群から選ばれた少なくとも1種以上の層を含む。また、好ましくは、第1断熱層160および第2断熱層170は、樹脂層や繊維層からなる低熱伝導層と、金属膜が形成された樹脂フィルム層からなる低放射層とが積層された構造を有する。この場合は、アウターパネル110からの熱の放射と、アウターパネル110からの熱伝導の双方を防止することができる。また、第1断熱層160および第2断熱層170によって、冬季における車室内からの熱の放熱を防止することができる。
【0061】
(カ)ヒートパイプ180に封入されている作動流体が水であるので、その融点が常温近傍にあることから、冬季の暖房中などのように車室内の温度が比較的低い場合には、ヒートパイプ180内の蒸気圧が不足して熱輸送が実質的に停止する。この結果、暖房中の車室内の熱が外部へ放出される現象が防止される。また、作動流体の取り扱いが容易となり、万が一作動液体が漏れた場合も安全である。
【0062】
(キ)ヒートパイプ180が、車両の略垂直面を形成するアウターパネル110に接続されるので、アウターパネル110が日射の方向によって車両自身の日陰に入る状態が発生しやすく、アウターパネル110を放熱板として外部に熱を放出できる時間帯が長くなる。特に、ドア部を構成するアウターパネル110にヒートパイプ180を接続する場合には、比較的広い面積を有するドア部のアウターパネル110を放熱板として利用することができ、放熱特性が高まる。また、ドア部では、アウターパネル110と内装トリム130の間に空間が存在するので、車両用放熱構造の適用がしやすくなる。
【0063】
(ク)ヒートパイプ180は、上部水平部181および下部水平部182を有するコの字形状をしているので、ヒートパイプ180とアウターパネル110との間、およびヒートパイプ180と集熱体150との間での接触面積が広くなり、熱輸送効率が高まる。
【0064】
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態は、ヒートパイプの両端は、それぞれ上部水平部および下部水平部を構成しており、上部水平部および下部水平部は、それぞれ直線状に伸延されていた。本実施の形態では、第1の実施の形態の場合と異なり、ヒートパイプ180の一端部側および他端部側が屈曲している。なお、他の部分の構成は、第1実施の形態の場合と同様であるので、詳しい説明を省略する。
【0065】
図6は、本実施の形態の車両用放熱構造が適用されている自動車用フロントドア部の一例を示す外観図である。ヒートパイプ180の一端部側は、アウターパネル110の面内方向で屈曲しており、複数箇所にわたって交互に折れ曲がっている。また、ヒートパイプ180の他端部側も、同様に、集熱体150の面内方向で屈曲している。言い換えれば、ヒートパイプ180の一端部側および他端部側には、複数の屈曲部が設けられている。
【0066】
図6に示される構成によれば、上記の第1の実施の形態による効果に加えて、以下の効果を奏する。
【0067】
(ケ)ヒートパイプ180の一端部側とアウターパネル110との間の接触面積、およびヒートパイプ180の他端部側と集熱体150との間の接触面積を広くすることができ、ヒートパイプ180とアウターパネル110との間、およびヒートパイプ180と集熱体150との間の熱伝導度が高くなり、放熱能力が高まる。
【0068】
(第3の実施の形態)
第1の実施の形態では、ドア部1枚あたり、1本のヒートパイプを用いていた。本実施の形態では、第1の実施の形態の場合と異なり、ドア部1枚あたり、複数のヒートパイプが用いられている。なお、他の部分の構成は、第1実施の形態の場合と同様であるので、詳しい説明を省略する
図7は、本実施の形態の車両用放熱構造が適用されている自動車用フロントドア部の一例を示す外観図である。本実施の形態の車両用放熱構造では、複数のヒートパイプ180a、180bが設けられている。図7に示される例では、ドア部1枚あたり、2本のヒートパイプ180a、180bが用いられている。ヒートパイプ180a、180bは、それぞれ一端部側181a、181bがアウターパネル110に接続されており、他端部側182a、182bが集熱体150へ接続されている。
【0069】
また、図示してはいないが、ヒートパイプ180の端部にヒートスプレッタ(熱拡散器)や平面側のヒートパイプを補助的に接続して、熱の捕集および拡散の機能を補ってもよい。また、ドア部1枚あたりに、3つ以上のヒートパイプを設けてもよい。
【0070】
図7に示される構成によれば、上記の第1の実施の形態による効果に加えて、以下の効果を奏する。
【0071】
(コ)複数のヒートパイプ180a、180bを用いることによって熱輸送のルートが増える。したがって、熱輸送能力が高まる。また、複数のヒートパイプ180a、180bを用いることによって、ヒートパイプ1本あたりの長さを短くすることができる。この点からも、熱輸送能力が高まる。
【0072】
(第4の実施の形態)
第1の実施の形態では、集熱体が車室の内装の一部を構成しており、集熱体が設けられている部分には、内装トリム自体は、存在しておらず、集熱体の裏面側(車外側)の面には、内装トリムではなく、第2断熱層が別途設けられている場合を説明した。
【0073】
本実施の形態では、第1の実施の形態の場合の異なり、集熱体が内装トリムの内側(車内側)に設置されており、集熱体の裏面側(車外側)の面には、内装トリム自体が存在する。そして、この内装トリムが第2断熱層の役割をはたしている。したがって、第1の実施の形態のような専用の第2断熱層は存在しない。なお、その他の構成については、第1の実施の形態の場合と同様であるので詳しい説明を省略する。
【0074】
図8は、本実施の形態の車両用放熱構造が適用されている自動車用フロントドア部の一例を示す断面図である。
【0075】
ヒートパイプ180は、第1の実施の形態と同様にコの字型に屈曲されている。ヒートパイプ180の一端部側は、アウターパネル110に接続されている。そして、ヒートパネル180は、インナーパネル120に設けられたインナーパネル孔121、および内装トリム130に設けられた内装トリム孔131を介して、斜め下方に伸延され、ヒートパイプ180の他端部側は、集熱体150に接続される。ヒートパイプ180の他端部側は、内装トリム130と集熱体150との間に挿入されている。なお、アウターパネル110にヒートパイプ180が接続される接続点a(第1接続点)が、集熱電体150にヒートパイプ180が接続される接続点b(第2接続点)よりも、高い位置にある。この点は、第1の実施の形態の場合と同様である。
【0076】
内装トリム130は、樹脂層(樹脂発泡層)、および/または繊維材層を含んでいる。たとえば、内装トリム130は、ポリプロピレンなどの樹脂層と、装飾のための布地または合成皮革とで構成されている。したがって、内装トリム130の熱伝導率は低く、上述した断熱層としての条件を満たす。
【0077】
本実施の形態では、集熱体150が内装トリム130の車内側に配置されており、集熱体150の裏面側(車外側)の面まで内装トリム130が拡がっている。言い換えれば、アウターパネル110と集熱体150との間に、内装トリム130が配置されている。
【0078】
したがって、図8に示される構成によれば、内装トリム130自体が、アウターパネル110と集熱体150との間に設けられる断熱層として用いることができる。
【0079】
なお、図8に示される例では、断熱効果を高めるために、アウターパネル110の車内側の面に第1断熱層160を有する。しかしながら、本実施の形態と異なり、第1断熱層160を省略することもできる。この場合であっても、内装トリム130自体を断熱層として用いることができるので、日射によって加熱されたアウターパネル110から車室内への放射や熱伝導を防止するとともに、アウターパネル110の温度が低い場合には、ヒートパイプ180によって、アウターパネル110へ熱を輸送し、車両の外部へ放熱することができる。
【0080】
以上のように集熱体150を内装トリムの車室内側に設置することによって、内装トリム130を経てヒートパイプ180を車室内側に引き込まねばならないといったレイアウト上の複雑さが生じるものの、内装トリム130自体を断熱層として用いることができ、特別な断熱層を新たに付加する必要がなくなる。
【0081】
本実施の形態の車両用放熱構造によれば、第1の実施の形態における効果に加えて、以下の効果を奏することができる。
【0082】
(サ)集熱体150を内装トリムの車室内側に設置することによって、内装トリム130自体を断熱層として用いることができる。したがって、特別な断熱層を新たに付加する必要がなくなるので、部品の数を軽減しつつ、本発明の車両用断熱構造を実現することができる。
【0083】
(第5の実施の形態)
第4の実施の形態では、断熱効果を高めるために、アウターパネル110の車内側の面に断熱層(第1断熱層)が設けられていた。本実施の形態では、第4の実施の形態の場合と異なり、第1断熱層を用いる代わりに、ドア部を構成するインナーパネルの表面に断熱層を設けている。なお、その他の構成は、第4の実施の形態の場合と同様であるので、詳しい説明は省略する。
【0084】
図9は、本実施の形態の車両用放熱構造が適用されている自動車用フロントドア部の一部を示す断面図である。図9に示されるとおり、本実施の形態の車両用放熱構造では、アウターパネル110と組み合わされてドア部を構成するインナーパネル(内壁板)120の表面にインナーパネル用断熱層165が設けられている。なお、インナーパネル用断熱層165の構成は、第1の実施の形態における第1断熱層160および第2断熱層170と同様である。したがって、詳しい説明は省略する。
【0085】
図9に示されるとおり、インナーパネル120は、アウターパネル110と内装トリム130との間に位置している。言い換えれば、インナーパネル120は、アウターパネル110と集熱体150との間に位置する。したがって、このインナーパネル120の表面にインナーパネル用断熱層165を設けることによって、アウターパネル110と集熱体150との間に、インナーパネル用断熱層165を設置することができる。
【0086】
図9に示される例では、インナーパネル120の車内側の面上に、インナーパネル用断熱層165が設けられている。このようにインナーパネル120の車内側の面上に、インナーパネル用断熱層165を設ける場合には、アウターパネル110とインナーパネル120とをヘミング加工等によって組み合わせて鋼板製部品を構成した後に、断熱層を設置することができる。したがって、断熱層の設置工程が容易となる。
【0087】
しかしながら、インナーパネル用断熱層165の設置箇所は、この場合に限られることなく、インナーパネル120の車外側の面上にインナーパネル用断熱層165を設置してもよく、あるいは、インナーパネル120の車内側および車外側の両面上にインナーパネル用断熱層165を設置してもよい。
【0088】
本実施の形態の車両用放熱構造によれば、第1の実施の形態における効果に加えて、以下の効果を奏することができる。
【0089】
(シ)インナーパネル120の表面を断熱層の設置スペースとして利用できる。また、アウターパネル110とインナーパネル120とをヘミング加工等によって組み合わせて鋼板製部品を構成した後であっても、断熱層165を設置することができるので、本発明の車両用放熱構造を構成するための作業工程を簡略化することができる。
【0090】
(第6の実施の形態)
上述した第1〜第5の実施の形態では、本発明の車両用放熱構造をドア部に適用した場合を説明したが、本発明は、ドア部に限らず適用することができるのはもちろんである。本発明は、車両の外壁を形成するアウターパネルと車室の内装トリムとが二重壁構造をなしている部分であれば、いかなる箇所にも適用することができる。
【0091】
図10は、上述した車両用放熱構造を、車両のドア部、ルーフ部(屋根部)、ピラー部(車体の柱部)、およびフェンダ部(車輪の上部に位置する鋼板部分)に適用した場合の実施の形態を示す。
【0092】
ヒートパイプは、車両200の略垂直面を形成するアウターパネル110に接続されることが望ましい。車両の略垂直面を形成する箇所は、車両自身の影に入る時間帯が生じやすく、放熱部位となる時間帯が長くなることが期待できるからである。したがって、車両のドア部210、ピラー部(車体の柱部)220、およびフェンダ部(車輪の上部に位置する鋼板部分)230のように車両の略垂直面を形成する箇所のアウターパネル110にヒートパイプ180a〜dを接続することが望ましい。さらに、車両の略垂直面を形成する箇所のアウターパネルの中でも、比較的に広い面積を占めるドア部210に本発明の車両用放熱構造を採用することが望ましい。
【0093】
しかしながら、ワゴン車などのように車室と荷室とが連続して車両後部まで繋がっている車型においては、フェンダ部230も、ヒートパイプの有力な接続箇所となる。
【0094】
また、ルーフ240は、一見すると、常に入熱部位となっているように思われるが、車室内の温度が上昇して平衡状態に達すると、ルーフ240は、日射の増減や風の有無に応じて放熱部位ともなりえる。したがって、ルーフ240に本発明の車両用放熱構造を適用する場合も、ルーフ240が加熱されて入熱部位となっている場合には断熱しつつ、日射の減少や風の発生に応じてルーフ240の温度が下がった場合には、ルーフ240を放熱板として活用し、ヒートパイプ180e〜180gを通じて車外へ放熱することができる。なお、車室内に設けられる集熱板(不図示)の数は適宜に増やすことができる。
【0095】
本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
【0096】
(ス)ドア部210のみならず、ピラー部220、フェンダ部230、およびルーフ240にもヒートパイプ180を接続するので、放熱板として用いることができるアウターパネル110の面積が広くなり、放熱能力が高まる。また、複数の箇所のアウターパネル110にヒートパイプを接続しておくことで、いずれかの箇所でアウターパネル110が日陰に入りやすくなり、いずれかのアウターパネル110を放熱板として用いて放熱できる時間帯が長くなる。具体的には、ドア部210、ピラー部220、フェンダ部230、およびルーフ240などのいずれかの温度が下がれば、この温度が下がった箇所のアウターパネル110から自動的に放熱を開始することができる。
【0097】
(実施例)
以下に、本発明の効果を示す実施例を示す。まず、長さ1200mm外径8mm内径6mmで、管内壁にグルーブ型のウィック加工がされた銅管の一端部を封じ、他端部に作動流体の注入口を設けた。次に管内に純水を適量注入し、注入口を仮締めした。その後、管全体を140℃に加熱し、仮締めを開放して管内の非凝縮ガスを追い出し、再度注入口を圧着切断し、封止後の作動流体量が約5gとなる様に作動流体を封止した。こうして得られるヒートパイプを屈曲し、上部水平部および下部水平部の長さが300mmであり、上部水平部および下部水平部との間の縦辺長さが600mmであるコの字型ヒートパイプを調整した。コの字型ヒートパイプは8本調整した。
【0098】
集熱体として縦200mm、横600mmのサイズで1.0mm厚のアルミ板を準備し、室内側表面に黒のつや消しアクリル塗装を施し、熱と光の吸収を高めた。また、1mm厚のアルミニウム板で構成されており、軸方向の長さが300mmである図5に示されるようなヒートパイプ固定治具を製作し、集熱体の中央付近に2個のヒートパイプ固定治具を直列に配置して溶接した。
【0099】
厚さ1.5mmの架橋型ポリエチレン発泡シート(古河電気工業(株)製 スリムエースVL−1500−W)と、25μ厚のアルミニウム蒸着ポリエステルフィルム(ユニチカ(株)製 エンブレット蒸着MP25)とを、アルミニウム蒸着面を外側にして貼り合わせて低放射型の断熱材とした。この断熱材を接着剤で集熱体の車外側(アウターパネル側)の面の全体に貼り付けた。なお、ヒートパイプ固定治具付近にはヒートパイプの差込口を設けた。
【0100】
次に4ドアセダン型車両のドア部分の内装トリムに、縦200mm、横600mm程度の穴を穿ち、集熱体設置位置とした。具体的には、内装ドアトリムに付随する肘掛から下方の平坦部分を切除した。また、集熱体に設けたものと同様の複数の積層構造を持つ断熱層を内装トリムの裏面(車外側の面)の全面に設置して断熱性を高めた。
【0101】
ドア部のアウターパネル側については、次のように処理を行った。まず、窓枠から約150mm下がった位置で、塗装を除去した。そして、集熱体に用いたものと同じヒートパイプ固定治具(長さ300mm)を用意し、集熱体の中央付近に2個のヒートパイプ固定治具を水平かつ直列に配置して、はんだ付けにより固定した。次にコの字型ヒートパイプの一端部側をヒートパイプ固定治具に差し込んで、ドア部のアウターパネルへ固定した。そして、ヒートパイプをドアインナーパネルの穴を通してトリム下部の孔が穿たれた位置に導いた。ヒートパイプ固定治具とヒートパイプとの間の間隙、およびヒートパイプとアウターパネル間の間隙は、熱伝導性ペースト(Engineered Materials Systems社製 TM−6510)を用いて充填した。アウターパネル側の断熱材としては、集熱体側の断熱材に用いたものと同様の低放射型の断熱材を用いて、アウターパネルの車内側の面の全体に接着材を用いて貼り付けた。
【0102】
次に内装トリムを設置し、下部の穴からヒートパイプの他端部側を引き出して集熱体の治具に差し込んで、ヒートパイプと集熱体とを接続した。アウターパネル側での接続部分と同様に、接続箇所には熱伝導性ペーストを充填した。次に集熱体を孔にはめ込んだ。集熱体の固定は、粘着テープを用いて簡易的に行った。図7に示されるように、ドア1枚あたり2本のヒートパイプを設置した。
【0103】
上記作業を4枚のドアについて実施して、合計8本のヒートパイプが接続された断熱放熱構造をもつ車体(以下、「実施例車両」という)を製作した。また、比較のために同型、同色の車両(以下、「比較例車両」という)を準備し、以後の実験に供した。
【0104】
(実車試験)
8月の晴天時に南向きに屋外駐車した実施例車両及び比較例車両の室内温度の変化を測定した。早朝より屋外駐車を開始し、午前11時に車両左上方(東側)から日射を受ける条件で温度を記録した。具体的には、図11に示されるとおり、外気温310、運転者頭部付近室温320、運転者腹部付近室温330、ドア表面温度340、ドア内装トリム表面温度350について測定した。測定には、熱電対(アールエスコンポーネンツ社製 ステンレススチール製シース 品番219−4337)を用いた。結果を表1に示す。
【0105】
【表1】
Figure 0004306246
【0106】
表1の結果に示されるとおり、本実施例においては、実施例車両の場合は、比較例車両に比べて、炎天下駐車時の室内温度を約4℃程度下げることができた。また、実施例車両での測定結果では、比較例車両での測定結果とを比べて、日向側ドア表面温度が上がりドア内装トリム温度が下がっているとともに、日陰側ドア表面温度が上がりトリム表面温度が下がっていることから、本発明の車両用放熱構造が日向側において熱の進入を阻止するとともに、日陰側において車室内の熱がドアアウターパネルを通じて放出されていることが確認された。
【0107】
なお、従来から車両の使用者により炎天下駐車時の熱対策として実施されている方法として、フロントウィンドウの内側に簡易的な反射板を置く方法があるが、その効果は、設置方法にもよるが、室温にして2〜3℃程度である。このことからも、本発明の効果は非常に大きいといえる。
【0108】
以上のとおり、本発明の好適な実施の形態および実施例について説明したが、本発明は、これらに限られるものではなく、発明の技術思想の範囲内で種々の省略、追加、および変形が可能であることはいうまでもない。
【0109】
たとえば、アウターパネルと集熱体との間に設けられる断熱層が二つ存在する場合を示したが、断熱層は、一つであってもよく、あるいは三つ以上であってもよい。たとえば、アウターパネルの車内側面、集熱体の車外側面、およびインナーパネルの表面のすべてに断熱層を設けることもできる。
【0110】
また、アウターパネルとヒートパイプとの間、および集熱体とヒートパイプとの間の接続は、直接的に接続されてもよく、熱伝導性が高い部材を介して間接的に接続されていてもよい。
【0111】
また、集熱体の数は、適宜に増減することができる。複数のヒートパイプが一つの集熱体に接続されていてもよく、一つのヒートパイプが一つの集熱体に接続されていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態の車両用放熱構造が適用された自動車用フロントドア部の一例を示す断面図である。
【図2】 図1の自動車用フロントドアの外観図である。
【図3】 図1に示される断熱層の一例を示す断面図である。
【図4】 ヒートパイプ固定治具の一例を示す外観図である。
【図5】 ヒートパイプ固定治具の他の例を示す外観図である。
【図6】 第2の実施の形態の車両用放熱構造が適用された自動車用フロントドア部の一例を示す外観図である。
【図7】 第3の実施の形態の車両用放熱構造が適用された自動車用フロントドア部の一例を示す外観図である。
【図8】 第4の実施の形態の車両用放熱構造が適用された自動車用フロントドア部の一例を示す断面図である。
【図9】 第5の実施の形態の車両用放熱構造が適用された自動車用フロントドア部の一例を示す断面図である。
【図10】 車両用放熱構造がドア部、ルーフ部、ピラー部、およびフェンダ部に適用された車両の一例を示す外観図である。
【図11】 本発明の実施例における測定点を示す図である。
【符号の説明】
110…アウターパネル(外壁板)、
120…インナーパネル(内壁板)、
121…インナーパネル孔、
130…内装トリム(内装材)、
140…窓ガラス、
150…集熱体、
160…第1断熱層、
165…インナーパネル用断熱層
170…第2断熱層、
171…低熱伝導層、
172…低放射層、
180…ヒートパイプ、
181…上部水平部、
182…下部水平部。

Claims (13)

  1. 車両の外壁を形成する外壁板と、
    前記車両の車室内の熱を吸収可能に設置される集熱体と、
    前記外壁板と前記集熱体との間に設けられる少なくとも一つの断熱層と、
    作動流体が封入されており、前記外壁板の車室側の面に一端部側が接続されるとともに前記集熱体に他端部側が接続されるヒートパイプと、を有し、
    前記外壁板に前記ヒートパイプが接続される第1接続点は、
    前記集熱体に前記ヒートパイプが接続される第2接続点よりも、高い位置にある車両用放熱装置であって、
    前記車両用放熱装置を、車両の左右の側部にそれぞれ設けることを特徴とする、車両用放熱装置。
  2. 前記集熱体は、車室の内装材の車内側に設置されることを特徴とする請求項1に記載の車両用放熱装置。
  3. 前記集熱体は、金属板から構成されることを特徴とする請求項1に記載の車両用放熱装置。
  4. 前記金属板は、表面処理層を有し、前記表面処理層は低明度色をしていることを特徴とする請求項3に記載の車両用放熱装置。
  5. 前記断熱層は、内装材自体であることを特徴とする請求項1に記載の車両用放熱装置。
  6. 前記断熱層は、前記内装材の車外側の面、および/または前記外壁板の車内側の面に設けられることを特徴とする請求項1に記載の車両用放熱装置。
  7. 前記断熱層は、前記外壁板と前記内装材との間で前記外壁板に組み付けられている内壁板の表面に設けられることを特徴とする請求項1に記載の車両用放熱装置。
  8. 前記断熱層は、繊維層、樹脂層、樹脂発泡層、および表面に金属膜を有する樹脂フィルム層からなる群から選ばれた少なくとも1種以上の層を含むことを特徴とする請求項1に記載の車両用放熱装置。
  9. 前記ヒートパイプ内に封入されている作動流体は、水であること特徴とする請求項1に記載の車両用放熱装置。
  10. 前記ヒートパイプは、毛細管還流機能をもつ溝部が内面に形成されているグルーブ式のヒートパイプであることを特徴とする請求項1に記載の車両用放熱装置。
  11. 前記ヒートパイプは、車両の略垂直面を形成する外壁板の車室側の面に接続されることを特徴とする請求項1に記載の車両用放熱装置。
  12. 前記ヒートパイプは、車両のドア部を構成する外壁板に接続されることを特徴とする請求項11に記載の車両用放熱装置。
  13. 前記請求項1〜12のいずれかの車両用放熱装置を有する車両。
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