JP4306062B2 - アーマチャのバランス修正方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アーマチャのバランス修正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、回転体のバランス修正方法として、回転体の一部を除去するマイナス修正法と、回転体の一部にバランスウェイトを装着するプラス修正法とが知られている。
例えば、プラス修正法を用いた従来技術として、特公平6−52984号公報が公知である。これは、直流電動機用アーマチャのバランス修正に関するもので、アーマチャコアには、スロット溝底とシャフト圧入部との間のコア領域に複数個(5個以上)の孔が開けられている。この孔は、アーマチャコアの同心円周上に等間隔に位置し、シャフトと平行にアーマチャコアを貫通している。これらの孔のうち、アーマチャコアのアンバランス量が集中する点Pのベクトル方向と反対側の3個の隣合う孔がバランス修正用として選択され、その選択された孔には、前記点Pと反対側の点P′にバランス修正の偶力が作用するように重量配分された修正ピンが局所的に圧入されることでバランス修正が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来のバランス修正方法は、図27に示すように、アンバランス量を集中させる点Pが予め決められた径方向断面内の位置(静アンバランスを修正する時は回転体100の重心位置の径方向断面、動アンバランスを修正する時は回転体100の両端付近の径方向断面)であり、前記P点にアンバランスが集中していると仮定した時のアンバランス量を取り除くようにバランス修正している。
この修正方法では、修正面が予め決められた径方向断面に固定されるという制約を受けるため、修正効率(除去量又は修正ピン等の装着量に対するバランス修正量)が悪く、且つ充分な修正能力(最大修正量)が得られないという問題があった。また、動アンバランスの修正を1回で行うことができず、2回(アーマチャの両側付近の2点)の修正が必要であるため、バランス修正に要する工程時間(サイクルタイム)が長くなり、且つ設備コストが高くなるという問題があった。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、演算された最適な修正面と修正位置と修正量に基づいてバランス修正を行うことにより、修正効率及び修正能力を向上できるバランス修正方法及びバランス修正装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
(請求項1の手段)
本発明のバランス修正方法は、アーマチャの2箇所以上における所定の位置でアーマチャのアンバランス量を計測する計測工程と、この計測工程で計測されたアンバランス量に基づいて、そのアンバランスを修正するための修正面を演算する演算処理と、及びその修正面における修正位置と修正量とを演算する演算処理とを有する修正量演算工程と、この修正量演算工程で演算された修正面と修正位置と修正量に基づいてアーマチャのアンバランスを修正するバランス修正工程とを有する。
この修正方法によれば、アンバランスを修正するための修正面を演算によって求めているので、修正面が固定される制約を受けないため、修正効率及び修正能力を向上できる。
また、アーマチャコアの一部に予めバランス修正用のバランスウェイトを装着できる空間を有し、演算によって求められたバランス修正面と修正位置と修正量とに基づいて空間にバランスウェイトを装着することにより、アーマチャのアンバランスを修正することができる。
アーマチャのアーマチャコアは、バランスウェイトを装着できる空間として、シャフトと平行に延在する均一な断面形状の修正孔を複数個有し、これらの修正孔がアーマチャコアの周方向に等間隔に設けられている。また、バランスウェイトとしては、修正孔に挿入可能な棒状の修正ピンを用いることができる。
そして、シャフトを基準として径方向の対称位置にある一組の修正孔に対し、1本または修正量が異なる2本の修正ピンを使用してバランス修正を行う場合であって、それぞれ修正量が異なるN種の修正ピンを準備し、このN種の修正ピンの中で最小の修正量を有する修正ピンの修正量をSで表し、この修正量Sに対し単位修正量ずつ順に修正量が大きくなる時に、それぞれの修正量を順にS+1、S+2、……、S+n、……で表し、N種の修正ピンのうち1本または2本の修正ピンを使用して、単位修正量毎に連続して修正できる時の最大修正量をGで表した場合に、
N=n+d(d:整数)………(1)
S=d×(n+1)……………(2)
G=S+n………………………(3)
上記(1)〜(3)の関係が成立する時に、実際に準備するN種の修正ピンは、S、S+1、S+2、……、S+nで表される(n+1)種の修正ピンと、S+n+(n+1)、S+n+2×(n+1)、……、S+n+(d−1)×(n+1)で表される(d−1)種の修正ピンである。
この構成によれば、少ない種類の修正ピンによって等間隔の修正量を実現することが可能である。
【0005】
(請求項3の手段)
請求項3に記載のバランス修正方法によれば、修正量演算工程で、まずバランス修正工程を実施する際に要求される幾つかの修正条件を記憶し、その修正条件を満足できる1つ以上の径方向修正面と修正位置と修正量の組み合わせから成る修正方法の全てを求める。次に、求められた各修正方法でアーマチャのアンバランスを修正した場合の残留アンバランス量を演算で求め、更に、演算された残留アンバランス量を元に、最適な修正方法を選択している。
この結果、選択された修正面、及びその修正面における修正位置と修正量に基づいてアーマチャのアンバランスを修正することができる。
(請求項2、4の手段)
請求項2、4に記載のバランス修正方法によれば、アーマチャコアの一部に予めバランス修正用のバランスウェイトを装着できる空間を有し、演算によって求められたバランス修正面と修正位置と修正量に基づいて、一方の修正面ではアーマチャコアの外径部を除去し、他方の修正面では空間にバランスウェイトを装着することにより、アーマチャのアンバランスを修正することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
図1に本発明を適用したバランス修正機の全体構成図を示す。
実施形態1で説明するバランス修正機は、回転体1の動アンバランスを計測するアンバランス計測部2と、このアンバランス計測部2で計測された動アンバランスに基づいて、その動アンバランスを修正するための修正面と修正位置と修正量とを演算する修正量演算部3と、この修正量演算部3で演算された修正面と修正位置と修正量に基づいて回転体1のバランス修正を行うバランス修正部4とを備えている。
【0019】
アンバランス計測部2は、回転体1に具備されたシャフト5の両端部で回転体1の右側動アンバランスと左側動アンバランスとを計測する。
修正量演算部3は、バランス修正工程を実施する際に要求される幾つかの修正条件を記憶する修正条件記憶部3aと、この修正条件記憶部3aに記憶している修正条件を満足できる1つ以上の径方向修正面と修正位置と修正量の組み合わせから成る修正方法の全てを求める修正方法演算部3bと、この修正方法演算部3bで求められた各修正方法で回転体1のアンバランスを修正した場合の残留アンバランス量を演算する残留アンバランス演算部3cと、この残留アンバランス演算部3cで演算された残留アンバランス量を元に、最適な修正方法を選択する修正方法選択部3dとを有している。
バランス修正部4は、修正方法選択部3dで選択される最適な修正方法である、修正面と、その修正面における修正位置と修正量に基づいて回転体1のアンバランスを修正する。
【0020】
以下に、修正量演算部3で最適なバランス修正位置と修正量を求める処理手順を図2に示すフローチャートに基づいて説明する。
なお、ここでは、回転体1に修正ピン6(図3参照)を装着してバランス修正を行うプラス修正法について説明する。
回転体1は、例えば車両のスタータモータに用いられるアーマチャであり、図3に示すように、シャフト5とアーマチャコア7を有し、そのアーマチャコア7の径方向中央部にシャフト5が圧入されている。アーマチャコア7には、シャフト5の外周に修正ピン6を挿入できる複数本の修正孔8を有している。これらの修正孔8は、全て均一な断面形状で、アーマチャコア7の周方向に等間隔に設けられ、シャフト5と平行にアーマチャコア7を貫通している。
【0021】
Step1では、アンバランス計測部2で計測された右側動アンバランスUrと左側動アンバランスUlを入力する。
Step2では、修正条件記憶部に記憶されている修正条件と入力されたUr及びUlとから実施可能な全ての修正方法(実施可能な1つ以上の修正面と修正位置と修正量の組み合わせから成る全ての修正方法)を導出する。
例えば、修正条件記憶部に下記の修正条件を設定した時、
▲1▼使用する修正ピン6は2種類で、それぞれの修正ピン6の挿入により、
U1gcm、U2gcm変化する。
▲2▼回転体1には修正用に使用できる修正孔8は5本ある。
▲3▼各修正孔8には等間隔の10箇所に修正ピン6を挿入することが可能である。
▲4▼修正ピン6を1本のみ使用して修正する。
【0022】
以上の修正条件の下でStep2で導出される修正方法は、修正ピン6を修正孔8に挿入しない場合を含めて全部で101通り(2×5×10+1=101)となる。また、例えば、上記▲2▼及び▲4▼の条件が、下記▲2▼′及び▲4▼′の条件に変わった場合、修正方法の導出にUr、Ulが使用され、Step2で導出される修正方法は、全部で441通り(2×10×2×10+2×10+2×10+1=441)となる。
▲2▼′回転体1には修正用の修正孔8が10本あり、その中からUr、Ulに最も近い角度の2本の修正孔8を修正用に選択する。
▲4▼′それぞれの修正孔8に修正ピン6を1本ずつ使用して修正する。
【0023】
Step3では、Step2で導出した全ての修正方法により、修正後の理論的な残留アンバランス量を算出する。この残留アンバランス量の算出方法を図3を用いて説明する。
計測した回転体1の動アンバランスベクトルをUr、Ulとし、そのUr、Ulの計測基準(図中の左側計測基準と右側計測基準)からXr1、Xl1の位置にアンバランスベクトルUc1の修正ピン6を挿入したとすると、残留アンバランスベクトルRr、Rlは、
Rr=Ur+Uc1×Xl1/(Xr1+Xl1)
Rl=Ul+Uc1×Xr1/(Xr1+Xl1)
となり、左右の動アンバランスベクトルとして計算できる。更に、修正ピン6をn本挿入した場合は、
Rr=Ur+Uc1×Xl1/(Xr1+Xl1)+…+Ucn×Xln/(Xrn+Xln)
Rl=Ul+Uc1×Xr1/(Xr1+Xl1)+…+Ucn×Xrn/(Xrn+Xln)
となる。
【0024】
Step4では、Step3で算出した残留アンバランス量に基づいて、Step2で導出した全ての修正方法から最適な修正方法を選択する。
例えば、対象の回転体1が、偶アンバランスは大きくても良く、静アンバランスが出来るだけ小さい方が良い製品であれば、Step3で算出したRr+Rlが最も小さくなる修正方法を最適として選択する。または、両側の動アンバランスが小さいことが必要であれば、|Rr|+|Rl|が最も小さくなる修正方法を最適として選択する。
【0025】
(実施形態2)
図4に本発明を適用したバランス修正機の全体構成図を示す。
本実施形態では、以下の観点▲1▼〜▲3▼に着目して、回転体1の初期アンバランス量に合わせて使用する修正孔8、挿入する修正ピン6の量(重さ)、挿入する修正ピン6の位置を調整してバランス修正を行うことを特徴とする。
▲1▼動アンバランスは静アンバランスと偶アンバランスの和に変換できること。
▲2▼修正ピン6の挿入により変化する回転体1の静アンバランス量は、選択した修正孔8と挿入した修正ピン6の量(重さ)にのみ関係し、挿入する位置には影響されないこと。
▲3▼挿入する修正ピン6の位置を変えることにより、回転体1の静アンバランス量を変えずに偶アンバランス量を調整できること。
【0026】
従って、この実施形態2で説明するバランス修正機は、上記の実施形態1の場合と修正量演算部3の構成が以下の様に異なる。
修正量演算部3は、アンバランス計測部2で計測された動アンバランス量をそれぞれ静アンバランス量と偶アンバランス量とに変換し、修正すべき静修正ベクトルと偶修正ベクトルとを算出する修正ベクトル演算部3eと、この修正ベクトル演算部3eで算出された静修正ベクトルと偶修正ベクトルから修正すべきバランス修正位置と修正量を演算する演算部3fとを有している。
【0027】
以下に、修正位置と修正量を求める修正量演算部3の処理手順を図5に示すフローチャートに基づいて説明する。
なお、ここでは、実施形態1の場合と同様に、回転体1の修正孔8に修正ピン6を装着してバランス修正を行うプラス修正法について説明する。
Step1では、アンバランス計測部2で計測された右側動アンバランス量Urと左側動アンバランス量Ulとを入力する。
Step2では、Ur及びUlと大きさが等しく、逆向きの修正ベクトル−Ur及び−Ulを求める(Ur及びUlと−Ur及び−Ulとの関係を図6に示す)。
【0028】
Step3では、−Urと−Ulを回転体1の重心における静修正ベクトルUsと、重心から軸方向長さLの偶修正ベクトルUcとに変換する(回転体1の重心とUs及びUcとの関係を図7に示す)。
ここで、動アンバランス量Ur及びUlと回転体1の重心との距離をそれぞれLr及びLl(図6参照)とすると、Us及びUcは、下記の式▲1▼及び▲2▼で求められる。
Us=(−Ur)×(−Ul)………………………………………▲1▼
Uc={Lr×(−Ur)+Ll×(−Ul)}/L……………▲2▼
【0029】
Step4では、Us及びUcに対して修正面となる軸方向断面P1及びP2を選択する。
この修正面P1及びP2の選択方法を図8を使用して説明する。
本実施形態では、静修正ベクトルUsを優先してバランス修正できるように、静修正ベクトルUsを基に修正ピン6を挿入する修正孔8を選択する。ここでは、修正ピン6を挿入できる修正孔8が10個であるから、図8の矢印Aで示す範囲(任意の修正孔8を中心とする36度の範囲)内に静修正ベクトルUsがある場合には、その両隣の修正孔8の中心を通る平面をそれぞれP1及びP2とする。
【0030】
Step5では、静修正ベクトルUsと偶修正ベクトルUcを修正面P1及びP2上のベクトルUs1 、Us2 、及びUc1 、Uc2 に分割する。各ベクトルの関係を図9に示す。また、修正面P1上に分割したUs1 とUc1 との関係を図10に示す。
Step6では、修正面P1において、静修正ベクトル量がUs1 で偶修正ベクトル量がUc1 となる修正ピン6の大きさa1 (修正ピン6の長さ)と修正孔8に対する挿入位置x1 (回転体1の重心から修正ピン6の重心までの軸方向距離)を求める(図12参照)。
【0031】
ここで、アーマチャコア7の中心から修正孔8の中心までの距離をHr(図11参照)、修正ピン6の単位長さ当たりの重さをmとすると、a1 及びx1 は下記の関係式▲3▼及び▲4▼より求めることができる。
Us1 =a1 ×m×Hr………………………………………………▲3▼
Uc1 ×L=a1 ×m×Hr×x1 …………………………………▲4▼
同様に、修正面P2において、静修正ベクトル量がUs2 で、偶修正ベクトル量がUc2 となる修正ピン6の大きさa2 (修正ピン6の長さ)と挿入位置x2 (回転体1の重心から修正ピン6の重心までの軸方向距離)を求める(図12参照)。
【0032】
上記の手順により演算したピン挿入孔(修正ピン6を挿入する修正孔8)、修正ピン6の長さ、修正孔8内での修正ピン6の挿入位置に従って、バランス修正部4にて修正ピン6を修正孔8に挿入し、バランス修正を行う。
この修正量演算部3での演算結果に従ってバランス修正を行った状態を図11及び図12に示す。
ここで、演算結果通りに修正ピン6を挿入すると、修正ピン6がアーマチャコア7の軸方向端面からはみ出してしまう場合には以下のように補正を行う。
【0033】
本実施形態では、修正後のアンバランス量がゼロにならなくても規格値内に入れば良く、静アンバランスを優先的に修正したいため、静アンバランス量が大きく、演算した修正ピン6の長さがアーマチャコア7の全長より大きくなった場合は、修正ピン6の長さをアーマチャコア7の全長に合わせて使用する。また、偶アンバランス量が大きく、演算結果通りに修正ピン6を挿入すると修正ピン6がアーマチャコア7の端面からはみ出してしまう場合には、修正ピン6の端面がアーマチャコア7の端面と一致するように修正ピン6の挿入位置を補正する。
【0034】
また、本実施形態では、静アンバランスを優先して修正できるように、静修正ベクトルUsを基に修正ピン6を挿入する修正孔8を選択したが、静アンバランスが小さく、偶アンバランスが大きい時に前記修正方法を適用すると、修正ピン6が非常に小さく、修正ピン6の位置をアーマチャコア7の端面付近まで移動しても偶アンバランスが殆ど発生しなくなってしまう。この時、偶アンバランスの修正能力を向上させるために、以下の補正を行う。
【0035】
先ず、選択した修正孔8と、その選択した修正孔8に対向する修正孔8とに同量の修正ピン6を追加する(例えば、両方の修正ピン6を合わせるとアーマチャコア7の長さに等しくなるように修正ピン6の長さを補正する)。これにより、静アンバランス量は補正前と変わらない。
次に、選択した修正孔8に対向する修正孔8の修正ピン6は、アーマチャコア7の中心部に挿入し、選択した修正孔8の修正ピン6の挿入位置を調整して偶アンバランスを修正する。選択した修正孔8の修正ピン6だけでは偶アンバランスが修正しきれない場合には、選択した修正孔8に対向する修正孔8の修正ピン6の挿入位置を調整して更に偶アンバランスを修正する。
【0036】
この実施形態2では、最も単純な2本の修正ピン6でバランス修正を行っているが、更に多くの修正ピン6を挿入することにより、修正できる初期アンバランス量を大きくすることができる。
例えばStep4で修正面P1及びP2を両側に18度ずつ広げて図13のように設定し、Step5で分割したベクトルを更に両側の修正孔8で修正するように2元ベクトルに分割することにより、4か所の修正孔8に修正ピン6を挿入できるようになる。
また、修正面P1及びP2を図14のように設定すれば、Step6で演算する修正ピン6の大きさを3元ベクトルに分割でき、6か所の修正孔8に修正ピン6を挿入してバランス修正を行うことができる。
【0037】
次に、上記の実施形態1で説明したバランス修正方法の実施例1及び実施形態2で説明したバランス修正方法の実施例2を以下に示す。
この実施例1及び2では、図15に示す回転体1(アーマチャ)を使用した。
アーマチャコア7の全長Lc:29.0mm
アーマチャコア7の左側端面から左側計測位置までの距離Pwl:4.5mm
アーマチャコア7の右側端面から右側計測位置までの距離Pwr:3.5mm
【0038】
(実施例1)
修正条件記憶部3aには下記の修正条件を設定した。
▲1▼使用する修正ピン6は、長さが5mmから2mm間隔で27mmまでの12種類、各修正ピン6は、回転体1の修正孔8に挿入すると0.0407gcm/mmのバランス量を持つ。
▲2▼左右それぞれの動アンバランスベクトルについて、ベクトル方向と反対側の2つ又は3つの隣合う修正孔8に1本ずつ修正ピン6を挿入する。
・動アンバランスベクトルが修正孔8の近傍(±9°以内)の時は、3つの修正孔8を選択する。
・動アンバランスベクトルが修正孔8の近傍(±9°以上)の時は、2つの修正孔8を選択する。
・左右の動アンバランスベクトルが同方向の時は、近傍の4つの修正孔8を選択する。
【0039】
▲3▼左右それぞれの動アンバランスベクトルについて選択した2つ又は3つの修正孔8には同一長さの修正ピン6を挿入する。
▲4▼各修正孔8には、2mm間隔で修正ピン6を挿入することができる。但し、修正ピン6はアーマチャコア7からはみ出さないこと。
(Lmmの修正ピン6は、(29−L)/2+1通りの挿入が可能)
以上の修正条件により、導出できる修正方法は、修正ピン6を修正孔8に挿入しない場合を含めて全部で8281通りとなる。
これら全ての修正方法によって修正後の残留アンバランス量を求め、両側の動アンバランスの大きさの合計が最も小さくなる方法を最適な修正方法として選択する。
【0040】
(実施例2)
この実施例2では、図13に示した2元ベクトルの方式に偶アンバランスの修正能力を向上させるための補正を加えたやり方で回転体1のバランス修正を行った。
▲1▼使用する修正ピン6は、長さが5mmから1mm間隔で27mmまでの23種類。
▲2▼各修正ピン6は、回転体1の修正孔8に挿入すると0.0407gcm/mmのバランス量を持つ。
▲3▼各修正孔8には、修正ピン6がアーマチャコア7からはみ出さない範囲で1mm間隔に挿入することができる。
(Lmmの修正ピン6は、29−L+1通りの挿入が可能)
【0041】
上記の実施例1(方式1)及び実施例2(方式2)と従来方式(使用する修正ピン6は5、6、7mmの3種類から選択)とでバランス修正のテストを実施した。その結果を図16に示す。この図16では、横軸に修正に使用した修正ピン6の平均本数、縦軸に初期アンバランス量を示し、各方式で残留アンバランス量を0.25gcm 以下にすることができる領域を記述している。
この図16から、以下のように最大修正量及び修正効率の向上が確認できる。
・従来方式の最大修正量が0.8gcm に対し、実施例2では1.1gcm を実現している(最大修正量の向上)。
・初期アンバランス0.6gcm 以上で、従来方式での平均修正ピン使用本数5本以上に対し、実施例1では4.5本を実現している(修正効率の向上)。
【0042】
図16から、従来方式では、ほんの僅かな修正を行う場合でも、修正ピン6が3本以上必要であることが分かる。また、従来技術で説明したように、動アンバランスを修正するためには2回(2箇所)の修正が必要である。従って、初期アンバランスが良好でちょっとした修正しか必要としないバランス修正工程の場合には、従来方式では過剰な設備投資が必要となっていた。
これに対し、例えば実施例1では、数種類の修正ピン6から1本だけを選んで挿入するといった修正条件の中で最適な修正方法を選択させることにより、修正が1回のみのバランス修正工程を実現できる。
更には、ある固定の形状でアーマチャコア7外周を削除するバランス修正方法しか無いといった修正量を調整できないアプリケーションの場合、従来方式ではバランス修正は困難であったが、例えば実施例1では、1種類の修正量を数箇所に施すといった修正条件の中で最適な修正方法を選択させることにより、バランス修正が可能となる。
【0043】
次に、実施形態1及び2に示したプラス修正法を実行するためのバランス修正装置9について説明する。
図17はバランス修正装置9の基本構成を示す模式図である。
このバランス修正装置9は、アンバランス計測ユニット10、ピン供給ユニット11、及びピン受渡しユニット12等より構成される。
アンバランス計測ユニット10は、回転体1の動アンバランスを計測するための装置であり、一般的に知られているバランス計測装置である。
動アンバランスが計測された回転体1は、バランス修正を実施するための修正場所までターンテーブル13によって移動される。
【0044】
ピン供給ユニット11は、ピン受渡しユニット12へ修正用の修正ピン6を供給するもので、棒状部材あるいはコイル材を所定寸法の修正ピン6に切断する切断装置14(図18参照)、あるいは予め定寸法に切断された修正ピン6を供給するパーツフィーダ・マガジン等を備えている。
切断装置14の一例を図18に示す。
この切断装置14は、棒状部材またはコイル材等から成るピン素材15を供給する供給部16、供給されたピン素材15を送り出す送り機構17、ピン素材15を所定寸法で切断するためにピン素材15の切断位置を決める定寸測定装置18、及びピン素材15を切断する切断機19等から構成される。
【0045】
ピン受渡しユニット12は、ピン供給ユニット11より供給された修正ピン6を受け取り、回転体1の所定の修正孔8へ修正ピン6を挿入する挿入機構を具備している。
挿入機構の一例を図19に示す。
この挿入機構は、修正ピン6を保持して回転体1の修正孔8の近傍へ運搬し、且つ挿入時のガイドとなる装着治具20と、この装着治具20に保持されている修正ピン6を後方から押し込んで修正孔8内の所定位置まで挿入する挿入治具21とを備える。なお、図19(a)は挿入機構の使用状態(修正ピン6を修正孔8へ挿入する挿入途中の状態)を示す。図19(b)は装着治具20内に修正ピン6をセットした状態を示す。図19(c)は挿入完了時の状態を示す。
修正ピン6の装着位置は、装着治具20と挿入治具21との相対位置の変位を計測して決定するか、回転体1に設けた基準面(軸端等)から挿入治具21の相対位置を算出して決定することができる。
【0046】
なお、バランス修正に使用する修正ピン6に関しては、以下の手段▲1▼〜▲3▼を採用することができる。また、各手段▲1▼〜▲3▼で得られる修正ピン6を使用した回転体1の断面図を図20〜22に示す。
▲1▼修正量演算部3での演算結果に基づき、上記の切断装置14等により棒状部材やコイル材から所定長さに切断した修正ピン6を使用する(図20参照)。
▲2▼やや軸長の短い一定長さの修正ピン6を複数準備しておき、演算された修正ピンの長さに相当する複数本の修正ピン6を同一の修正孔8に挿入する(図21参照)。
▲3▼予め数ランクの長さ(例えば1、2、3、4mmの4ランク)の修正ピン6を複数準備しておき、その中から最適な修正ピン6を選択して使用する(図22参照)。
また、実施形態2では、修正量演算部3でピン挿入孔(修正ピン6を挿入する修正孔8)、修正ピン6の長さ、及び修正ピン6の挿入位置を演算しているが、修正ピン6の長さに関しては常に一定長さの修正ピン6を使用しても良い(図23参照)。
【0047】
ところで、上記▲3▼の方法で修正ピン6を準備する場合は、修正ピン6の種類(ランク)を増やす程、必要な長さに近い修正ピン6を選択できるようになり、修正精度を向上できるが、量産化を目的とした自動化装置においては、予め準備する修正ピン6の種類が増えるに従って、修正ピン供給部の構造が複雑になってしまうという問題がある。
この解決策として、1個の修正孔8に複数本の修正ピン6を装着することにより、予め準備する修正ピン6の種類を削減することが考えられるが、修正孔8に対し圧入により修正ピン6を装着する場合には、1本目の修正ピン6を圧入することで修正孔8が拡張し、2本目以降の修正ピン6が抜き圧不足で圧入できなくなってしまうため、実現困難である。
【0048】
そこで、1個の修正孔8に2本以上の修正ピン6を装着しない条件で、できるだけ少ない種類の修正ピン6で精度良くバランス修正を行うことができる修正ピン6の準備方法について、図24を参照しながら以下に説明する。
図24に示すアーマチャコア7は、シャフト5の外周に8個の修正孔8が形成されている。各修正孔8は、シャフト5と平行にアーマチャコア7を貫通し、シャフト5から等距離で周方向に等間隔に位置している。
ここで、図24(b)に示すように、シャフト5を基準として径方向の対称位置にある任意の2個の修正孔8を一組とし、基準となる修正方向を何方か一方の修正孔8aの向きに決め、その修正孔8aを修正側、他方の修正孔8bを対向側と呼ぶことにする。
【0049】
続いて、任意の一組の修正孔8に対し、修正側の修正孔8aにU1 の修正量を持つ修正ピン6を装着し、対向側の修正孔8bにU2 の修正量を持つ修正ピン6を装着する。アーマチャコア7の静アンバランス量は、アーマチャコア7の重心を始点とするベクトルで表すことができるので、この場合、図24(a)に示すように、修正側の修正孔8aの向きに(U1 −U2 )だけ静アンバランスが変化したことになる。
以上の結果、2個の修正孔8を一組として考えると、U1 、U2 の修正量を持つ2種類の修正ピン6を準備することにより、U1 、U2 、及び(U1 −U2 )の3種類の修正量を実現できることになる。
【0050】
上記の考え方を更に発展させて汎用性を持たせると、以下のように記号を用いて表すことができる。
A)それぞれ修正量が異なるN種の修正ピン6を準備し、このN種の修正ピン6の中で最小の修正量を有する修正ピン6の修正量をSで表し、この修正量Sに対し単位修正量ずつ順に修正量が大きくなる時に、それぞれの修正ピン6の修正量を順にS+1、S+2、……、S+n、……で表す。
また、N種の修正ピン6のうち1本または2本の修正ピン6を使用して、単位修正量毎に連続して修正できる時の最大修正量をGで表した場合に、
N=n+d(d:整数)………(1)
S=d×(n+1)……………(2)
G=S+n………………………(3)
上記(1)〜(3)の関係が成立する時に、実際に準備するN種の修正ピン6は、
S、S+1、S+2、……、S+nで表される(n+1)種の修正ピン6と、
S+n+(n+1)、S+n+2×(n+1)、……、S+n+(d−1)×(n+1)で表される(d−1)種の修正ピン6である。
【0051】
このN種の修正ピン6は、修正すべき修正量に応じて以下のように選択して使用する。
a)修正量1〜nの修正
修正側の修正孔8aにはS+nの修正ピンを装着する。
対向側の修正孔8bには(S+n−1)〜Sの修正ピンを装着する。
b)修正量(n+1)〜{2×(n+1)−1}の修正
修正側の修正孔8aには{S+n+(n+1)}の修正ピンを装着する。
対向側の修正孔8bには(S+n)〜Sの修正ピンを装着する。
【0052】
c)修正量{2×(n+1)}〜{3×(n+1)−1}の修正
修正側の修正孔8aには{S+n+2×(n+1)}の修正ピンを装着する。
対向側の修正孔8bには(S+n)〜Sの修正ピンを装着する。
d)修正量{(d−1)×(n+1)}〜{d×(n+1)−1}の修正
修正側の修正孔8aには{S+n+(d−1)×(n+1)}の修正ピンを装着する。
対向側の修正孔8bには(S+n)〜Sの修正ピンを装着する。
e)修正量{d×(n+1)}〜{(d+1)×(n+1)−1}の修正
修正側の修正孔8aにはS〜(S+n)の修正ピンを装着する。
対向側の修正孔8bには装着しない。
【0053】
B)次に、上記(2)の関係を満たすS、d、nの各値を具体的に選択して説明する。例えば、S=9、d=3、n=2の場合、準備する修正ピンは、9、10、11、14、17の5種類となる。
(修正量1の修正)
修正側の修正孔8aには11の修正ピンを装着する。
対向側の修正孔8bには10の修正ピンを装着する。
(修正量2の修正)
修正側の修正孔8aには11の修正ピンを装着する。
対向側の修正孔8bには9の修正ピンを装着する。
【0054】
(修正量3の修正)
修正側の修正孔8aには14の修正ピンを装着する。
対向側の修正孔8bには11の修正ピンを装着する。
(修正量4の修正)
修正側の修正孔8aには14の修正ピンを装着する。
対向側の修正孔8bには10の修正ピンを装着する。
(修正量5の修正)
修正側の修正孔8aには14の修正ピンを装着する。
対向側の修正孔8bには9の修正ピンを装着する。
【0055】
(修正量6の修正)
修正側の修正孔8aには17の修正ピンを装着する。
対向側の修正孔8bには11の修正ピンを装着する。
(修正量7の修正)
修正側の修正孔8aには17の修正ピンを装着する。
対向側の修正孔8bには10の修正ピンを装着する。
(修正量8の修正)
修正側の修正孔8aには17の修正ピンを装着する。
対向側の修正孔8bには9の修正ピンを装着する。
【0056】
(修正量9の修正)
修正側の修正孔8aにのみ9の修正ピンを装着する。
(修正量10の修正)
修正側の修正孔8aにのみ10の修正ピンを装着する。
(修正量11の修正)
修正側の修正孔8aにのみ11の修正ピンを装着する。
【0057】
C)上述した修正ピン6の準備方法では、特にd=nの時に、準備する修正ピン6の種類に対して実現できる修正量(ピン長さ)が最も効率的にできる。
そこで、d=nの場合、前記(1)〜(3)の関係を以下の(4)〜(6)の関係に表すことができる。
N=2×n…………………………………(4)
S=n×(n+1)………………………(5)
G=S+n=n×(n+1)+n………(6)
この(4)〜(6)の関係が成立する時に、実際に準備するN種の修正ピン6をnだけで表すと、
n×(n+1)、n×(n+1)+1、n×(n+1)+2、……、n×(n+1)+nで表される(n+1)種の修正ピンと、
(n+1)×(n+1)+n、(n+2)×(n+1)+n、……、(2×n−1)×(n+1)+nで表される(n−1)種の修正ピンとなる。
【0058】
このN種の修正ピン6は、修正すべき修正量に応じて以下のように選択して使用する。
a)修正量1〜nの修正
修正側の修正孔8aにはn×(n+1)+nの修正ピンを装着する。
対向側の修正孔8bには{n×(n+1)+n−1}〜n×(n+1)の修正ピンを装着する。
b)修正量(n+1)〜{2×(n+1)−1}の修正
修正側の修正孔8aには{(n+1)×(n+1)+n}の修正ピンを装着する。
対向側の修正孔8bには{n×(n+1)+n}〜n×(n+1)の修正ピンを装着する。
【0059】
c)修正量{2×(n+1)}〜{3×(n+1)−1}の修正
修正側の修正孔8aには{(n+2)×(n+1)+n}の修正ピンを装着する。
対向側の修正孔8bには{n×(n+1)+n}〜n×(n+1)の修正ピンを装着する。
d)修正量{(n−1)×(n+1)}〜{n×(n+1)−1}の修正
修正側の修正孔8aには{(2×n−1)×(n+1)+n}の修正ピンを装着する。
対向側の修正孔8bには{n×(n+1)+n}〜n×(n+1)の修正ピンを装着する。
e)修正量{n×(n+1)}〜{(n+1)×(n+1)−1}の修正
修正側の修正孔8aにはn×(n+1)〜{n×(n+1)+n}の修正ピンを装着する。
対向側の修正孔8bには装着しない。
【0060】
D)続いて、上記Cで説明したnの値を具体的に選択して説明する。
例えばn=3の場合、準備する修正ピンは、12、13、14、15、19、23の6種類となる。なお、このD)に示す修正量(必要な修正ピンの長さ)と使用する修正ピン6との関係を図25に示す。
(修正量1の修正)
修正側の修正孔8aには15の修正ピンを装着する。
対向側の修正孔8bには14の修正ピンを装着する。
(修正量2の修正)
修正側の修正孔8aには15の修正ピンを装着する。
対向側の修正孔8bには13の修正ピンを装着する。
【0061】
(修正量3の修正)
修正側の修正孔8aには15の修正ピンを装着する。
対向側の修正孔8bには12の修正ピンを装着する。
(修正量4の修正)
修正側の修正孔8aには19の修正ピンを装着する。
対向側の修正孔8bには15の修正ピンを装着する。
(修正量5の修正)
修正側の修正孔8aには19の修正ピンを装着する。
対向側の修正孔8bには14の修正ピンを装着する。
【0062】
(修正量6の修正)
修正側の修正孔8aには19の修正ピンを装着する。
対向側の修正孔8bには13の修正ピンを装着する。
(修正量7の修正)
修正側の修正孔8aには19の修正ピンを装着する。
対向側の修正孔8bには12の修正ピンを装着する。
(修正量8の修正)
修正側の修正孔8aには23の修正ピンを装着する。
対向側の修正孔8bには15の修正ピンを装着する。
【0063】
(修正量9の修正)
修正側の修正孔8aには23の修正ピンを装着する。
対向側の修正孔8bには14の修正ピンを装着する。
(修正量10の修正)
修正側の修正孔8aには23の修正ピンを装着する。
対向側の修正孔8bには13の修正ピンを装着する。
(修正量11の修正)
修正側の修正孔8aには23の修正ピンを装着する。
対向側の修正孔8bには12の修正ピンを装着する。
【0064】
(修正量12の修正)
修正側の修正孔8aにのみ12の修正ピンを装着する。
(修正量13の修正)
修正側の修正孔8aにのみ13の修正ピンを装着する。
(修正量14の修正)
修正側の修正孔8aにのみ14の修正ピンを装着する。
(修正量15の修正)
修正側の修正孔8aにのみ15の修正ピンを装着する。
【0065】
上記A)〜D)に示した修正ピン6の準備方法では、実現する修正量の間隔を全て1としたが、実現する最大修正量に合わせて間隔を変えても良い。例えば、n=3の場合で最大修正量Lで15個の等間隔な修正量を実現するためには、(12/15)×L、(13/15)×L、(14/15)×L、(15/15)×L、(19/15)×L、(23/15)×Lの6種類の修正ピン6を準備すれば良い。
また、上記A)〜D)の方法で準備する修正ピン6とは別の修正ピン6を加えても本発明の有効性を活用することができる。例えば、前述の12、13、14、15、19、23の6種類に16、17の修正ピンを加えることにより、1から17までの間隔1の修正量を実現できる。
【0066】
このA)〜D)の方法で準備した修正ピン6を使用してバランス修正を行う場合には、小さな修正量を得る場合に、修正側の修正孔8aと対向側の修正孔8bとに修正量差の小さい修正ピン6を装着することができる。従って、静アンバランスが小さく、偶アンバランスが大きなアーマチャコア7を修正する場合でも、特別な補正をしなくても十分な偶アンバランスの修正能力を実現できる。特に、実現する最大修正量を持つ修正ピン6が修正孔8の全長の1/2程度になるように修正ピン6を準備することで、大きな偶アンバランス修正能力を実現できる。
【0067】
上述の実施形態1及び2では、回転体1の修正孔8に修正ピン6を挿入するプラス修正法を説明したが、本発明のバランス修正方法は、回転体1の外径部の一部を除去するマイナス修正法にも適用できる。
そのマイナス修正法を実行するバランス修正装置22の基本構成を図26に示す。このバランス修正装置22は、回転体1のコア外径部の一部を除去するためのカッター23(複数配置しても良い)、回転体1のシャフト5を保持して回転方向の位置決めを行う保持位置決め手段24、この保持位置決め手段24を支持して、カッター23と回転体1との軸方向相対位置を変化させる機構を具備するスライダ25、及び装置全体のベース26等から構成される。
【0068】
なお、カッター23と保持位置決め手段24は、軸方向に相対移動できる必要があり、カッター23と保持位置決め手段24の何れか、または両方に位置変更手段を具備している。
このバランス修正装置22では、アンバランスの測定結果を元にバランス修正位置と量を算出し、その算出された値に従ってカッター23の位置を変更し、回転体1のコア外径部を一部除去してバランス修正を行うことができる。
【0069】
(本発明の効果)
本発明のバランス修正方法によれば、動アンバランスを修正するための修正面と修正位置と修正量とを演算によって求めているので、修正面が固定される制約を受けないため、修正効率及び修正能力を向上できる。
また、本発明では、一度の修正工程でバランス修正を行うので、実施形態2で説明したプラス修正法を行う場合でも、修正ピン6の挿入方法に制限を受けることがない。即ち、図19〜23に示すような回転体1(アーマチャ)の場合、アーマチャコア7を軸方向に貫通している修正孔8の右側開口部がコイルCによって塞がれるので、修正孔8の左側開口部からしか修正ピン6を挿入することができない。このため、従来のバランス修正方法では、静バランス修正の後に動バランス修正を行う場合、静バランス修正のためにアーマチャコア7の軸方向中央部に修正ピン6を挿入すると、同じ修正孔8を使用して動バランス修正を行うことが困難となる。これに対し、本発明のバランス修正方法では、一度の修正で動アンバランスを修正できるので、修正孔8の何方か一方の開口部が塞がれていても、何ら問題が生じることはない。
【0070】
更に、本発明のバランス修正方法を実行するバランス修正装置9、22においては、修正工程が一度で済むので、修正量を最小限に抑えることができ、修正コスト(時間、工具、材料)を抑えることができる。その結果、静アンバランス修正と動アンバランス修正とを別工程で行う必要がある従来装置と比較して、サイクルタイムを短縮でき、且つ設備コストを低減できる。
本発明は、プラス修正法とマイナス修正法とを組み合わせたバランス修正にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】バランス修正工程を示すバランス修正機の全体構成図である(実施形態1)。
【図2】修正量演算部での演算手順を示すフローチャートである(実施形態1)。
【図3】残留アンバランスの算出方法を説明する図面である。
【図4】バランス修正工程を示すバランス修正機の全体構成図である(実施形態2)。
【図5】修正量演算部での演算手順を示すフローチャートである(実施形態2)。
【図6】動アンバランスのベクトルを示す回転体の斜視図である。
【図7】静修正ベクトルと偶修正ベクトルを示す回転体の斜視図である。
【図8】座標面の選択方法を説明する回転体の軸方向平面図である。
【図9】各座標面上のベクトル関係を示す回転体の軸方向平面図である。
【図10】P1平面上のベクトル関係を示す回転体の側面図である。
【図11】バランス修正を行った状態を示す回転体の軸方向平面図である。
【図12】バランス修正を行った状態を示す回転体の側面図である。
【図13】座標面の選択方法を説明する回転体の軸方向平面図である。
【図14】座標面の選択方法を説明する回転体の軸方向平面図である。
【図15】実施例に使用した回転体の側面図である。
【図16】バランス修正のテスト結果を示す図面である。
【図17】プラス修正法を行うバランス修正装置の基本構成を示す模式図である。
【図18】切断装置の構成を示す模式図である。
【図19】修正ピンを孔へ挿入する挿入機構の説明図である。
【図20】修正ピンの変形例を示す回転体の断面図である。
【図21】修正ピンの変形例を示す回転体の断面図である。
【図22】修正ピンの変形例を示す回転体の断面図である。
【図23】修正ピンの変形例を示す回転体の断面図である。
【図24】アーマチャコアの側面図(a)と軸方向正面図(b)である。
【図25】修正すべき修正量と使用する修正ピンとの関係を示す図である。
【図26】マイナス修正法を行うバランス修正装置の基本構成を示す模式図である。
【図27】従来のバランス修正方法を示す図面である。
【符号の説明】
1 回転体
2 アンバランス計測部(計測工程)
3 修正量演算部(修正量演算工程)
3a 修正条件記憶部(修正条件記憶手段)
3b 修正方法演算部(修正方法算出手段)
3c 残留アンバランス演算部(残留アンバランス演算手段)
3d 修正方法選択部(修正方法選択手段)
4 バランス修正部(バランス修正工程)
5 シャフト
6 修正ピン(バランスウェイト)
7 アーマチャコア
8 修正孔(空間)
9 バランス修正装置(プラス修正法)
11 ピン供給ユニット(供給手段、選択手段)
12 ピン受渡しユニット(運搬手段)
14 切断装置(切断手段)
20 装着治具(装着ガイド)
21 挿入治具(装着ピン)
22 バランス修正装置(マイナス修正法)
23 カッター
Claims (4)
- シャフトとアーマチャコアを有するアーマチャのバランス修正方法であって、
前記アーマチャの2箇所以上における所定の位置で前記アーマチャのアンバランス量を計測する計測工程と、
この計測工程で計測されたアンバランス量に基づいて、そのアンバランスを修正するための修正面を演算する演算処理と、その修正面における修正位置と修正量とを演算する演算処理とを有する修正量演算工程と、
この修正量演算工程で演算された修正面と修正位置と修正量に基づいて前記アーマチャのアンバランスを修正するバランス修正工程とを有し、
前記アーマチャコアの一部に予めバランス修正用のバランスウェイトを装着できる空間を有し、演算によって求められたバランス修正面と修正位置と修正量とに基づいて前記空間に前記バランスウェイトを装着することにより、前記アーマチャのアンバランスを修正し、
前記バランスウェイトを装着できる空間として、前記シャフトと平行に延在する均一な断面形状の修正孔を複数個有し、これらの修正孔が前記アーマチャコアの周方向に等間隔に設けられ、
前記バランスウェイトとして前記修正孔に挿入可能な棒状の修正ピンを用いるアーマチャのバランス修正方法において、
前記シャフトを基準として径方向の対称位置にある一組の前記修正孔に対し、1本または修正量が異なる2本の前記修正ピンを使用してバランス修正を行う場合であって、
それぞれ修正量が異なるN種の修正ピンを準備し、このN種の修正ピンの中で最小の修正量を有する修正ピンの修正量をSで表し、この修正量Sに対し単位修正量ずつ順に修正量が大きくなる時に、それぞれの修正ピンの修正量を順にS+1、S+2、……、S+n、……で表し、
前記N種の修正ピンのうち1本または2本の修正ピンを使用して、前記単位修正量毎に連続して修正できる時の最大修正量をGで表した場合に、
N=n+d(d:整数)………(1)
S=d×(n+1)……………(2)
G=S+n………………………(3)
上記(1)〜(3)の関係が成立する時に、実際に準備するN種の修正ピンは、
S、S+1、S+2、……、S+nで表される(n+1)種の修正ピンと、
S+n+(n+1)、S+n+2×(n+1)、……、S+n+(d−1)×(n+1)で表される(d−1)種の修正ピンであることを特徴とするアーマチャのバランス修正方法。 - シャフトとアーマチャコアを有するアーマチャのバランス修正方法であって、
前記アーマチャの2箇所以上における所定の位置で前記アーマチャのアンバランス量を計測する計測工程と、
この計測工程で計測されたアンバランス量に基づいて、そのアンバランスを修正するための修正面を演算する演算処理と、その修正面における修正位置と修正量とを演算する演算処理とを有する修正量演算工程と、
この修正量演算工程で演算された修正面と修正位置と修正量に基づいて前記アーマチャのアンバランスを修正するバランス修正工程とを有し、
前記アーマチャコアの一部に予めバランス修正用のバランスウェイトを装着できる空間を有し、演算によって求められたバランス修正面と修正位置と修正量に基づいて、一方の修正面では前記アーマチャコアの外径部を除去し、他方の修正面では前記空間に前記バランスウェイトを装着することにより、前記アーマチャのアンバランスを修正し、
前記バランスウェイトを装着できる空間として、前記シャフトと平行に延在する均一な断面形状の修正孔を複数個有し、これらの修正孔が前記アーマチャコアの周方向に等間隔に設けられ、
前記バランスウェイトとして前記修正孔に挿入可能な棒状の修正ピンを用いるアーマチャのバランス修正方法において、
前記シャフトを基準として径方向の対称位置にある一組の前記修正孔に対し、1本または修正量が異なる2本の前記修正ピンを使用してバランス修正を行う場合であって、
それぞれ修正量が異なるN種の修正ピンを準備し、このN種の修正ピンの中で最小の修正量を有する修正ピンの修正量をSで表し、この修正量Sに対し単位修正量ずつ順に修正量が大きくなる時に、それぞれの修正ピンの修正量を順にS+1、S+2、……、S+n、……で表し、
前記N種の修正ピンのうち1本または2本の修正ピンを使用して、前記単位修正量毎に連続して修正できる時の最大修正量をGで表した場合に、
N=n+d(d:整数)………(1)
S=d×(n+1)……………(2)
G=S+n………………………(3)
上記(1)〜(3)の関係が成立する時に、実際に準備するN種の修正ピンは、
S、S+1、S+2、……、S+nで表される(n+1)種の修正ピンと、
S+n+(n+1)、S+n+2×(n+1)、……、S+n+(d−1)×(n+1)で表される(d−1)種の修正ピンであることを特徴とするアーマチャのバランス修正方法。 - シャフトとアーマチャコアを有するアーマチャのバランス修正方法であって、
前記アーマチャの2箇所以上における所定の位置で前記アーマチャのアンバランス量を計測する計測工程と、
この計測工程で計測されたアンバランス量に基づいて、そのアンバランスを修正するための修正面を演算する演算処理と、その修正面における修正位置と修正量とを演算する演算処理とを有する修正量演算工程と、
この修正量演算工程で演算された修正面と修正位置と修正量に基づいて前記アーマチャのアンバランスを修正するバランス修正工程とを有し、
前記修正量演算工程は、
前記バランス修正工程を実施する際に要求される幾つかの修正条件を記憶する修正条件記憶手段と、
この修正条件記憶手段に記憶している修正条件を満足できる1つ以上の径方向修正面と修正位置と修正量の組み合わせから成る修正方法の全てを求める修正方法算出手段と、
この修正方法算出手段によって求められた各修正方法で前記アーマチャのアンバランスを修正した場合の残留アンバランス量を、前記修正方法算出手段で求められた全ての修正方法について演算で求める残留アンバランス演算手段と、
この残留アンバランス演算手段で演算された残留アンバランス量を元に、前記修正方法算出手段で求めた全ての修正方法の中から最適な修正方法を選択する修正方法選択手段とを有し、
前記バランス修正工程は、前記修正方法選択手段で選択される最適な修正方法に基づいて前記アーマチャのアンバランスを修正し、
前記アーマチャコアの一部に予めバランス修正用のバランスウェイトを装着できる空間を有し、演算によって求められたバランス修正面と修正位置と修正量とに基づいて前記空間に前記バランスウェイトを装着することにより、前記アーマチャのアンバランスを修正し、
前記バランスウェイトを装着できる空間として、前記シャフトと平行に延在する均一な断面形状の修正孔を複数個有し、これらの修正孔が前記アーマチャコアの周方向に等間隔に設けられ、
前記バランスウェイトとして前記修正孔に挿入可能な棒状の修正ピンを用いるアーマチャのバランス修正方法において、
前記シャフトを基準として径方向の対称位置にある一組の前記修正孔に対し、1本または修正量が異なる2本の前記修正ピンを使用してバランス修正を行う場合であって、
それぞれ修正量が異なるN種の修正ピンを準備し、このN種の修正ピンの中で最小の修正量を有する修正ピンの修正量をSで表し、この修正量Sに対し単位修正量ずつ順に修正量が大きくなる時に、それぞれの修正ピンの修正量を順にS+1、S+2、……、S+n、……で表し、
前記N種の修正ピンのうち1本または2本の修正ピンを使用して、前記単位修正量毎に連続して修正できる時の最大修正量をGで表した場合に、
N=n+d(d:整数)………(1)
S=d×(n+1)……………(2)
G=S+n………………………(3)
上記(1)〜(3)の関係が成立する時に、実際に準備するN種の修正ピンは、
S、S+1、S+2、……、S+nで表される(n+1)種の修正ピンと、
S+n+(n+1)、S+n+2×(n+1)、……、S+n+(d−1)×(n+1)で表される(d−1)種の修正ピンであることを特徴とするアーマチャのバランス修正方法。 - シャフトとアーマチャコアを有するアーマチャのバランス修正方法であって、
前記アーマチャの2箇所以上における所定の位置で前記アーマチャのアンバランス量を計測する計測工程と、
この計測工程で計測されたアンバランス量に基づいて、そのアンバランスを修正するための修正面を演算する演算処理と、その修正面における修正位置と修正量とを演算する演算処理とを有する修正量演算工程と、
この修正量演算工程で演算された修正面と修正位置と修正量に基づいて前記アーマチャのアンバランスを修正するバランス修正工程とを有し、
前記修正量演算工程は、
前記バランス修正工程を実施する際に要求される幾つかの修正条件を記憶する修正条件記憶手段と、
この修正条件記憶手段に記憶している修正条件を満足できる1つ以上の径方向修正面と修正位置と修正量の組み合わせから成る修正方法の全てを求める修正方法算出手段と、
この修正方法算出手段によって求められた各修正方法で前記アーマチャのアンバランスを修正した場合の残留アンバランス量を、前記修正方法算出手段で求められた全ての修正方法について演算で求める残留アンバランス演算手段と、
この残留アンバランス演算手段で演算された残留アンバランス量を元に、前記修正方法算出手段で求めた全ての修正方法の中から最適な修正方法を選択する修正方法選択手段とを有し、
前記バランス修正工程は、前記修正方法選択手段で選択される最適な修正方法に基づいて前記アーマチャのアンバランスを修正し、
前記アーマチャコアの一部に予めバランス修正用のバランスウェイトを装着できる空間を有し、演算によって求められたバランス修正面と修正位置と修正量に基づいて、一方の修正面では前記アーマチャコアの外径部を除去し、他方の修正面では前記空間に前記バランスウェイトを装着することにより、前記アーマチャのアンバランスを修正し、
前記バランスウェイトを装着できる空間として、前記シャフトと平行に延在する均一な断面形状の修正孔を複数個有し、これらの修正孔が前記アーマチャコアの周方向に等間隔に設けられ、
前記バランスウェイトとして前記修正孔に挿入可能な棒状の修正ピンを用いるアーマチャのバランス修正方法において、
前記シャフトを基準として径方向の対称位置にある一組の前記修正孔に対し、1本または修正量が異なる2本の前記修正ピンを使用してバランス修正を行う場合であって、
それぞれ修正量が異なるN種の修正ピンを準備し、このN種の修正ピンの中で最小の修正量を有する修正ピンの修正量をSで表し、この修正量Sに対し単位修正量ずつ順に修正量が大きくなる時に、それぞれの修正ピンの修正量を順にS+1、S+2、……、S+n、……で表し、
前記N種の修正ピンのうち1本または2本の修正ピンを使用して、前記単位修正量毎に連続して修正できる時の最大修正量をGで表した場合に、
N=n+d(d:整数)………(1)
S=d×(n+1)……………(2)
G=S+n………………………(3)
上記(1)〜(3)の関係が成立する時に、実際に準備するN種の修正ピンは、
S、S+1、S+2、……、S+nで表される(n+1)種の修正ピンと、
S+n+(n+1)、S+n+2×(n+1)、……、S+n+(d−1)×(n+1)で表される(d−1)種の修正ピンであることを特徴とするアーマチャのバランス修正方法。
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