JP4306050B2 - 放電灯点灯装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、放電灯を高周波点灯する放電灯点灯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の放電灯点灯装置として、特公平5−88067号公報に記載された図17に示すような回路構成を有するものがある(従来例1)。この従来例1は、商用電源1の高調波成分を除去するフィルタ2と、フィルタ2を介して商用電源1を全波整流する整流回路3と、整流回路3の出力VDCを平滑するチョッパ型の平滑回路4aと、平滑回路4aの直流出力を高周波交流出力VRFに変換するインバータ回路5aとで構成されている。インバータ回路5aはトランジスタ71〜74と、トランジスタ71〜74に逆並列接続されたダイオード71a〜74aと、トランジスタ71〜74を制御する無安定マルチバイブレータよりなる制御回路75とで構成され、トランジスタ71,72の直列回路と、トランジスタ73,74の直列回路との中間点にチョークコイル76、コンデンサ77及び放電灯78よりなる負荷回路6が接続されており、いわゆるフルブリッジ型インバータが形成されている。但し、制御回路75は図18に示すようにトランジスタ79〜82と、パルストランス83,84を用いて形成され、abは電源端子、cc’、dd’、ee’、ff’は各トランジスタ71〜74の制御信号を出力する制御端子であり、制御回路75から出力される制御信号によってトランジスタ71,72及びトランジスタ73,74が交互にオンオフされるようになっており、トランジスタ71,73は互いに逆相でスイッチングするようになっている。
【0003】
一方、平滑回路4aはインダクタンス素子42と、インバータ回路5aのトランジスタ71と、ダイオード72aと、平滑コンデンサ41とで構成され、整流回路3の脈流出力をインダクタンス素子42を介してトランジスタ71に印加し、トランジスタ71のオン時にインダクタンス素子42に蓄積された電磁エネルギにてダイオード72aを介して平滑コンデンサ41が充電され、この平滑用コンデンサ41の両端電圧がインバータ回路5aの入力端59,60に印加されるようになっている。
【0004】
以下、上記従来例1の動作について説明する。図19は高周波的動作を示す動作波形図であり、同図(a)はトランジスタ71のコレクタ・エミッタ電圧VCE、同図(b)はトランジスタ71のコレクタ電流IC1、同図(c)はダイオード71aの順方向電流ID1、同図(d)はトランジスタ72のコレクタ電流IC2、同図(e)はダイオード72aの順方向電流ID2、同図(f)はインダクタンス素子42に流れる電流、すなわち整流回路3の出力電流IDC、同図(g)は出力電流Izである。図20は低周波的動作を示す動作波形図であり、同図(a)は商用電源1の源電圧VAC、同図(b)は整流回路3の出力電流IDC、同図(c)は商用電源1からの入力電流IAC、同図(d)は平滑用コンデンサ41の両端電圧Vc、同図(e)はインバータ回路5aから出力される高周波電圧VRFを示すものである。
【0005】
いま、商用電源1がフィルタ2を介して整流回路3に入力されると、整流回路3からダイオードブリッジにて全波整流された直流電圧(脈流電圧)が出力され、この直流電圧にて平滑用コンデンサ41がインダクタンス素子42及びダイオード72aを介して充電される。平滑用コンデンサ41が十分に充電され、トランジスタ71,74或いはトランジスタ72,70の組のいずれか一方がオンし、他方がオフする。図19における期間t1はトランジスタ72,73がオンし、トランジスタ71,74がオフしている期間を示し、期間t2はトランジスタ71,74がオンし、トランジスタ72,73がオフしている期間を示している。ここに、負荷回路6に振動電流が流れ、負荷回路6に電流Izが流れると、この電流Izはトランジスタ71,72、ダイオード71a,72aに分流して流れる。なお、図は、負荷回路6の固有振動周波数よりもトランジスタ71,72のスイッチング周波数を高く設定した場合の動作波形を示しており、電流Izは遅れ位相となっている。ところで、トランジスタ71がオンする期間t2においては、トランジスタ71に、電流Izの分流電流IC1’と、整流回路3からインダクタンス素子42を通して流れる電流IDCとの合成電流IC1が流れる。この時、インダクタンス素子42には電流IDCが流れることによる電磁エネルギが蓄積される。次に、期間t2においてトランジスタ71がオフすると、トランジスタ71のオン時にインダクタンス素子42に蓄積されていた電磁エネルギがダイオード72aおよび整流回路3のダイオードブリッジを介して平滑用コンデンサ41に放出され、平滑用コンデンサ41は上記電磁エネルギにて充電される。この場合、ダイオード72aに流れる電流ID2は電流Izの分流電流ID2’と整流回路3の出力電流IDCとの合成電流となる。但し、図19(b),(e),(f)における想像線部分は、低周波半サイクル中の変動(低周波リップルによる変動)を図示したものである。
【0006】
以上のように、上記従来例1にあっては、インバータ回路5aのトランジスタ71と、ダイオード72aと、インダクタンス素子42とでチョッパ回路が構成されており、インバータ回路5aのスイッチ素子及びその制御回路、ダイオードを流用して入力力率を改善するためのチョッパ回路を形成しているので、平滑回路4aの回路構成が簡単になるとともに安価な放電灯点灯装置を提供することができるようになっている。
【0007】
さらに他の従来例として、特許第2690045号公報に記載された図21に示すような回路構成を有するものがある(従来例2)。この従来例2は上述の従来例1と同様に、パワーMOSFETから成るスイッチング素子Q1〜Q4及び各スイッチング素子Q1〜Q4のドレイン−ソース間に寄生するダイオードD1〜D4によりフルブリッジ型インバータを構成し、スイッチング素子Q1,Q2の接続点とスイッチング素子Q3,Q4の接続点の間にインダクタL1、コンデンサC1、放電灯Laよりなる負荷回路が接続されている。スイッチング素子Q1のドレインにはダイオードD5のカソードが接続され、ダイオードD5のアノードはダイオードD6のカソードに接続され、ダイオードD6のアノードはスイッチング素子Q2のソースに接続されている。スイッチング素子Q1,Q2の接続点は交流電源1の一端に接続されている。交流電源1の他端は、インダクタL2,L3を介して、ダイオードD5,D6の接続点に接続されている。インダクタL2,L3の接続点と交流電源1の一端との間には、コンデンサC2が接続されている。インダクタL2とコンデンサC2はフィルタを構成している。スイッチング素子Q1のゲート−ソース間には、矩形波の駆動信号S1が入力されており、スイッチング素子Q2のゲート−ソース間には、駆動信号S1が高レベルのときに低レベルとなり、駆動信号S1が低レベルのときに高レベルとなる矩形波の駆動信号S2が入力されている。これにより、スイッチング素子Q1,Q2は交互にオンオフされる。さらにスイッチング素子Q3の駆動信号S3はスイッチング素子Q2の駆動信号S2と同じであり、スイッチング素子Q4の駆動信号S4はスイッチング素子Q1の駆動信号S1と同じで、スイッチング素子Q3をスイッチング素子Q2と同時にオンオフし、スイッチング素子Q4をスイッチング素子Q1と同時にオンオフするものである。
【0008】
まず、交流電源1が正の半サイクルのときに、スイッチング素子Q1,Q4がオンすると、インダクタL3、ダイオードD5、スイッチング素子Q1を通る経路で交流電源1からインダクタL3に電流が流れ、その電流値は入力交流電圧Vinの瞬時値に比例した傾きで増加していく。このとき、スイッチング素子Q1はインバータ用のスイッチング素子としても機能し、コンデンサC0からスイッチング素子Q1,Q4を介して負荷回路に電流を流す。次に、スイッチング素子Q1がオフすると、インダクタL3、ダイオードD5、コンデンサC0、ダイオードD2、交流電源1を通る経路で、インダクタL3のエネルギが放出され、コンデンサC0を充電する。このとき、スイッチング素子Q2,Q3がオンしており、コンデンサC0からスイッチング素子Q3、負荷回路、スイッチング素子Q2を通る経路で、上記とは逆方向に負荷回路に電流を流す。このように、交流電源1が正の半サイクルでは、スイッチング素子Q1がチョッパ用のスイッチング素子とインバータ用のスイッチング素子を兼ね、スイッチング素子Q2,Q3,Q4はインバータ用のスイッチング素子としてだけ機能する。
【0009】
次に、交流電源1が負の半サイクルのときに、スイッチング素子Q2,Q3がオンすると、交流電源1、スイッチング素子Q2、ダイオードD6、インダクタL3を通る経路で、インダクタL3に電流が流れ、その電流値は入力交流電圧Vinの瞬時値に比例した傾きで増加して行く。このとき、スイッチング素子Q2はインバータ用のスイッチング素子としても機能し、コンデンサC0からスイッチング素子Q3、負荷回路、スイッチング素子Q2を通る経路で負荷回路に電流を流す。次に、スイッチング素子Q2がオフすると、交流電源1、ダイオードD1、コンデンサC0、ダイオードD6、インダクタL3を通る経路で、インダクタL3のエネルギが放出され、コンデンサC0を充電する。このとき、スイッチング素子Q1,Q4がオンしており、コンデンサC0からスイッチング素子Q1,Q4を介して、上記とは逆方向に負荷回路に電流を流す。このように、交流電源1が負の半サイクルでは、スイッチング素子Q2がチョッパ用のスイッチング素子とインバータ用のスイッチング素子の働きを兼ねて、スイッチング素子Q1,Q3,Q4はインバータ用のスイッチング素子としてだけ機能する。
【0010】
したがって、上記従来例2にあっては、インバータ用のスイッチング素子がチョッパ用のスイッチング素子を兼ね、且つ少ない素子数で構成されており、電力損失が少なく、回路構成も簡単になるという利点がある。また、交流電源1の半サイクル毎に各スイッチング素子Q1,Q2が交互にチョッパ用及びインバータ用のスイッチング素子として働くので、スイッチング素子1個当たりのストレスが軽減されるという利点があり、またスッチング素子(スイッチング素子Q1,Q2)の電力損失のバランスが取れているので、例えば放熱構造は同じで良い。さらに、スイッチング素子(スイッチング素子Q1,Q2)はチョッパ用及びインバータ用のスイッチング素子として動作しているから、別個にチョッパ駆動回路を設ける必要がなく、また駆動回路の構成も簡単化される。なお、交流電源1とインダクタL3の間に、インダクタL2とコンデンサC2よりなるACフィルタを挿入して入力電流Iinを連続的にすることにより、入力電流歪率を低減することができ、また、入力電流Iinを入力電圧Vinと同相の正弦波にできるので、入力力率はほぼ1となる。
【0011】
また、上記従来例2が開示された特許第2690045号公報には、電源極性検出手段により検出された電源極性に対応して、入力制御可能なスイッチング素子を間欠的に停止させる方式が提案されている。具体的には、図22の動作波形図に示すように、交流電源1の電源極性が正(Vin>0)のときには、スイッチング素子Q1の動作を間欠的に停止させるとともに、反対に、交流電源1の電源極性が負(Vin<0)のときには、スイッチング素子Q2の動作を間欠的に停止させる。このように、入力制御可能なスイッチング素子の動作を間欠的に停止させることにより、交流電源1からの電力供給を自由に減少させることができ、電力供給の過剰によりコンデンサC0の電圧Vdcが上昇することは防止できる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例1、従来例2はいずれもフルブリッジ型インバータを構成するスイッチング素子の一部がチョッパ回路のスイッチング素子を兼ねており、電源投入後インバータ回路動作により負荷に電力を供給しながらコンデンサC0に電荷を供給する。特に、始動時においては安定点灯時より大きな電圧を放電灯の両端間に印加する必要があるが、上記従来例1,2の回路動作においては十分な始動電圧の確保が困難であるという問題がある。
【0013】
さらに近年、省資源、省エネルギの観点から管径が18〜29mm程度と細く、光路長が1400〜2500mmと長い高出力の放電灯が開発されている。例えば図23(a),(b)に示すように一端部に電極22を有し、他端部に閉塞部23を有する複数本の環形発光管21が同心円状に配置され、これら複数の環形発光管21の閉塞部23の近傍がブリッジ接合部24によって接合されて、内部に一本の放電路が形成されるとともに、閉塞部23に最冷点箇所イが形成され、且つ環形発光管21の両端部を包囲する口金25を具備してなる環形蛍光灯がある。この種の放電灯ではランプ効率を上げるために細管化しており、従来の各種蛍光灯と比べて相対的にランプ電流が小さく、ランフ電圧が高くなっている。
【0014】
また、この種の高効率ランプは、管径が従来のランプと比べて細いことから、フィラメントを設置する空間的余裕が少ないため、フィラメントが小型化しており、断線防止のため予熱電流を精度良く制御する必要があり、点灯時と比べて相対的に先行予熱時の予熱電流が大きく、始動電圧が高くなっている。つまり、このような管径の細い放電灯においては、従来の放電灯よりも始動時により高い始動電圧を印加する必要があり、従来例のような動作では、特に始動電圧の確保が困難となるという問題がある。
【0015】
本発明は上記問題点の解決を目的とするものであり、放電灯に対して十分に高い始動電圧を供給することができる放電灯点灯装置を提供しようとするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、交流電源を整流する整流回路と、整流回路の出力をスイッチング素子により断続することで所望の出力を得るチョッパ回路と、チョッパ回路の出力を平滑する平滑コンデンサと、逆方向の電流を阻止しない第1及び第2のスイッチ要素の直列回路、並びに逆方向の電流を阻止しない第3及び第4のスイッチ要素の直列回路が平滑コンデンサの両端間に並列に接続されて成るインバータ回路と、放電灯並びにインダクタとコンデンサの共振回路を有し第1及び第2のスイッチ要素の接続点と第3及び第4のスイッチ要素の接続点との間に挿入される負荷回路と、第1〜第4のスイッチ要素をオンオフ制御する制御手段とを備え、第1及び第2のスイッチ要素の何れか一方をチョッパ回路のスイッチング素子に兼用し、制御手段が、インバータ回路とチョッパ回路で兼用される第1又は第2のスイッチ要素を間欠制御するとともに兼用される第1又は第2のスイッチ要素のオフ時においても当該スイッチ要素の対角辺の位置に在る第3又は第4のスイッチ要素がオンとなる期間を有するように第1〜第4のスイッチ要素をオンオフ制御して成る放電灯点灯装置において、制御手段は、放電灯の先行予熱期間及び始動期間において、第1又は第2のスイッチ要素のうちでインバータ回路とチョッパ回路で兼用されるスイッチ要素を間欠制御し且つ当該兼用されるスイッチ要素を間欠的に停止させている期間に、第1又は第2のスイッチ要素のうちでインバータ回路とチョッパ回路で兼用されないスイッチ要素並びに当該兼用されないスイッチ要素の対角辺の位置に在る第3又は第4のスイッチ要素とを同時にオンオフするとともに第3及び第4のスイッチ要素を相補的にオンオフさせ、さらに前記兼用されるスイッチ要素を間欠的に動作させている期間には第1及び第2のスイッチ要素と第1及び第2のスイッチ要素のそれぞれ対角辺の位置に在る第3及び第4のスイッチ要素を同時にオンオフさせるとともに第1のスイッチ要素と第2のスイッチ要素並びに第3のスイッチ要素と第4のスイッチ要素を各々相補的にオンオフさせて成ることを特徴とし、放電灯が高インピーダンスとなる予熱期間及び始動期間に第1又は第2のスイッチ要素を間欠制御するとともに第1又は第2のスイッチ要素の対角辺の位置に在る第3及び第4のスイッチ要素を相補的にオンオフさせることにより、負荷回路に含まれる共振用のコンデンサに直流電圧を重畳させ、これによって始動時に放電灯に供給する始動電圧のピーク値を高めることが可能となり、放電灯に対して十分に高い始動電圧を供給することができる。
【0017】
請求項2の発明は、交流電源を整流する整流回路と、整流回路の出力をスイッチング素子により断続することで所望の出力を得るチョッパ回路と、チョッパ回路の出力を平滑する平滑コンデンサと、逆方向の電流を阻止しない第1及び第2のスイッチ要素の直列回路、並びに逆方向の電流を阻止しない第3及び第4のスイッチ要素の直列回路が平滑コンデンサの両端間に並列に接続されて成るインバータ回路と、放電灯並びにインダクタとコンデンサの共振回路を有し第1及び第2のスイッチ要素の接続点と第3及び第4のスイッチ要素の接続点との間に挿入される負荷回路と、第1〜第4のスイッチ要素をオンオフ制御する制御手段とを備え、第1及び第2のスイッチ要素の何れか一方をチョッパ回路のスイッチング素子に兼用し、制御手段が、第1又は第2のスイッチ要素のうちでインバータ回路とチョッパ回路で兼用される第1又は第2のスイッチ要素のオフ時においても当該スイッチ要素の対角辺の位置に在る第3又は第4のスイッチ要素がオンとなる期間を有するように第1〜第4のスイッチ要素をオンオフ制御して成る放電灯点灯装置において、制御手段は、少なくとも放電灯の先行予熱期間及び始動期間において、インバータ回路とチョッパ回路で兼用される第1又は第2のスイッチ要素をオンデューティ制御して成ることを特徴とし、放電灯が高インピーダンスとなる予熱期間及び始動期間に第1又は第2のスイッチ要素をオンデューティ制御することにより、負荷回路に含まれる共振用のコンデンサに直流電圧を重畳させ、これによって始動時に放電灯に供給する始動電圧のピーク値を高めることが可能となり、放電灯に対して十分に高い始動電圧を供給することができる。
【0018】
請求項3の発明は、逆方向の電流を阻止しない第1及び第2のスイッチ要素の直列回路、逆方向の電流を阻止しない第3及び第4のスイッチ要素の直列回路を有するインバータ回路と、これら2つの直列回路が両端間に並列に接続された平滑コンデンサと、平滑コンデンサの両端間に逆並列に接続された2つのダイオードの直列回路、第1及び第2のスイッチ要素の接続点に一端が接続された交流電源の他端と2つのダイオードの接続点との間に挿入されたインダクタを有し第1及び第2のスイッチ要素により交流電源を断続することで所望の出力を得るチョッパ回路と、第1及び第2のスイッチ要素の接続点と第3及び第4のスイッチ要素の接続点との間に挿入される負荷回路と、第1〜第4のスイッチ要素をオンオフ制御する制御手段とを備え、制御手段が、インバータ回路とチョッパ回路で兼用される第1及び第2のスイッチ要素を間欠制御するとともに兼用される第1及び第2のスイッチ要素のオフ時においても当該スイッチ要素の対角辺の位置に在る第3及び第4のスイッチ要素がオンとなる期間を有するように第1〜第4のスイッチ要素をオンオフ制御して成る放電灯点灯装置において、制御手段は、放電灯の先行予熱期間及び始動期間において、第1又は第2のスイッチ要素のうちでインバータ回路とチョッパ回路で兼用されるスイッチ要素を間欠制御し且つ当該兼用されるスイッチ要素を間欠的に停止させている期間に、第1又は第2のスイッチ要素のうちでインバータ回路とチョッパ回路で兼用されないスイッチ要素並びに当該兼用されないスイッチ要素の対角辺の位置に在る第3又は第4のスイッチ要素とを同時にオンオフするとともに第3及び第4のスイッチ要素を相補的にオンオフさせ、さらに前記兼用されるスイッチ要素を間欠的に動作させている期間には第1及び第2のスイッチ要素と第1及び第2のスイッチ要素のそれぞれ対角辺の位置に在る第3及び第4のスイッチ要素を同時にオンオフさせるとともに第1のスイッチ要素と第2のスイッチ要素並びに第3のスイッチ要素と第4のスイッチ要素を各々相補的にオンオフさせて成ることを特徴とし、放電灯が高インピーダンスとなる予熱期間及び始動期間に第1又は第2のスイッチ要素を間欠制御するとともに第1又は第2のスイッチ要素の対角辺の位置に在る第3及び第4のスイッチ要素を相補的にオンオフさせることにより、負荷回路に含まれる共振用のコンデンサに直流電圧を重畳させ、これによって始動時に放電灯に供給する始動電圧のピーク値を高めることが可能となり、放電灯に対して十分に高い始動電圧を供給することができる。
【0019】
請求項4の発明は、逆方向の電流を阻止しない第1及び第2のスイッチ要素の直列回路、逆方向の電流を阻止しない第3及び第4のスイッチ要素の直列回路を有するインバータ回路と、これら2つの直列回路が両端間に並列に接続された平滑コンデンサと、平滑コンデンサの両端間に逆並列に接続された2つのダイオードの直列回路、第1及び第2のスイッチ要素の接続点に一端が接続された交流電源の他端と2つのダイオードの接続点との間に挿入されたインダクタを有し第1及び第2のスイッチ要素により交流電源を断続することで所望の出力を得るチョッパ回路と、第1及び第2のスイッチ要素の接続点と第3及び第4のスイッチ要素の接続点との間に挿入される負荷回路と、第1〜第4のスイッチ要素をオンオフ制御する制御手段とを備え、制御手段が、第1又は第2のスイッチ要素のうちでインバータ回路とチョッパ回路で兼用される第1又は第2のスイッチ要素のオフ時においても当該スイッチ要素の対角辺の位置に在る第3及び第4のスイッチ要素がオンとなる期間を有するように第1〜第4のスイッチ要素をオンオフ制御して成る放電灯点灯装置において、制御手段は、少なくとも放電灯の先行予熱期間及び始動期間において、インバータ回路とチョッパ回路で兼用される第1又は第2のスイッチ要素をオンデューティ制御して成ることを特徴とし、放電灯が高インピーダンスとなる予熱期間及び始動期間に第1及び第2のスイッチ要素をオンデューティ制御することにより、負荷回路に含まれる共振用のコンデンサに直流電圧を重畳させ、これによって始動時に放電灯に供給する始動電圧のピーク値を高めることが可能となり、放電灯に対して十分に高い始動電圧を供給することができる。
【0020】
請求項5の発明は、請求項1〜4の何れかの発明において、制御手段が、互いに対角辺の位置関係にある第1及び第4のスイッチ要素の組を同時にオンオフし、互いに対角辺の位置関係にある第2と第3のスイッチ要素の組を同時にオンオフするとともに、放電灯の始動時に第1と第4及び第2と第3のスイッチ要素の各組を互いのオン期間を異ならせるようにして交互にオンオフして成ることを特徴とし、請求項1〜4の何れかの発明の作用に加えて、交流電源の半サイクル毎に負荷回路に含まれる共振用のコンデンサに直流重畳される方向が交互に入れ替わるため、放電灯の管内の電子並びに各気体分子等の偏りを軽減することができ、その結果、始動後の放電灯が安定点灯に移行するまでの時間を短縮することができる。
【0021】
請求項6の発明は、請求項1〜5の何れかの発明において、第1〜第4のスイッチ要素がそれぞれ寄生ダイオードを有する電界効果トランジスタから成ることを特徴とし、請求項1〜5の何れかの発明の作用に加えて、第1〜第4のスイッチ要素の構成を簡素化することができる。
【0022】
請求項7の発明は、請求項1〜5の何れかの発明において、第1〜第4のスイッチ要素がそれぞれダイオードが逆並列に接続されたバイポーラトランジスタから成ることを特徴とし、請求項1〜5の何れかの発明の作用に加えて、電界効果トランジスタを用いる場合に比較して第1〜第4のスイッチ要素のオン抵抗を小さくすることができる。
【0023】
請求項8の発明は、請求項1〜7の何れかの発明において、放電灯が、定格ランプ電力が略97W、定格ランプ電流が略0.43A、定格ランプ電圧が略229Vの環形蛍光灯であることを特徴とし、請求項1〜7の何れかの発明と同様の作用を奏する。
【0024】
請求項9の発明は、請求項1〜7の何れかの発明において、放電灯が、定格ランプ電力が略68W、定格ランプ電流が略0.43A、定格ランプ電圧が略160Vの環形蛍光灯であることを特徴とし、請求項1〜7の何れかの発明と同様の作用を奏する。
【0025】
請求項10の発明は、請求項1〜7の何れかの発明において、放電灯が、光路長が略1400mm〜2500mm、管径が略18mm〜29mmであることを特徴とし、請求項1〜7の何れかの発明と同様の作用を奏する。
【0026】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
本実施形態は、従来例1と同様にフルブリッジ型のインバータ回路5とチョッパ回路4とで1つのスイッチ要素を兼用したものであり、図1に示すように交流電源1の高周波成分を除去するフィルタ2と、ダイオードブリッジから成り交流電源1を整流する整流回路3と、整流回路3の出力をスイッチング素子Q2により断続することで所望の出力を得るチョッパ回路4と、チョッパ回路4の出力を平滑する平滑コンデンサC0と、ダイオードD1,D2が逆並列に接続された第1及び第2のスイッチング素子Q1,Q2の直列回路、並びにダイオードD3,D4が逆並列に接続された第3及び第4のスイッチング素子Q3,Q4の直列回路が平滑コンデンサC0の両端間に並列に接続されて成るフルブリッジ型のインバータ回路5と、放電灯La並びにインダクタL1とコンデンサC1の共振回路を有し第1及び第2のスイッチング素子Q1,Q2の接続点と第3及び第4のスイッチング素子Q3,Q4の接続点との間に挿入される負荷回路6と、第1〜第4のスイッチング素子Q1〜Q4のゲートに制御信号S1〜S4を印加してオンオフ制御する制御回路(図示しない)とを備え、第2のスイッチング素子Q2をインバータ回路5とチョッパ回路4で兼用している。但し、本実施形態では第1〜第4のスイッチング素子Q1〜Q4に所謂パワーMOSFETを用いており、パワーMOSFETが有する寄生ダイオードをダイオードD1〜D4として利用することができるため、部品点数の削減と回路構成の簡素化を図っている。なお、第1〜第4のスイッチ要素としてコレクタ−エミッタ間にダイオードD1〜D4が逆並列に接続されたバイポーラトランジスタを用いても良く、この場合には電界効果トランジスタを用いる場合に比較してオン抵抗を小さくすることができるという利点がある。
【0027】
また、負荷である放電灯Laは例えば従来技術で説明した環形蛍光灯であり、この他にも定格ランプ電力が略97W、定格ランプ電流が略0.43A、定格ランプ電圧が略229Vの環形蛍光灯や、定格ランプ電力が略68W、定格ランプ電流が略0.43A、定格ランプ電圧が略160Vの環形蛍光灯であっても良い。
【0028】
本実施形態では、図示しない制御手段が、対角辺の位置に在る第1及び第4のスイッチング素子Q1,Q4と第2及び第3のスイッチング素子Q2,Q3の各組について、同じ組のスイッチング素子をそれぞれ同時にオンオフし、且つ異なる組のスイッチング素子を交互に(相補的に)オンオフするとともに、交流電源1からの入力電力を調節するためにチョッパ回路4とインバータ回路5で兼用される第2のスイッチング素子Q2の動作を間欠的に停止させる制御(以下、「間欠制御」という)を行うように制御信号S1〜S4を出力する点で従来例2の制御回路と共通するが、第2のスイッチング素子Q2を間欠制御する期間においても第2のスイッチング素子Q2の対角辺の位置に在る第3のスイッチング素子Q3を第1及び第4のスイッチング素子Q1,Q4と相補的にオンオフし続けるような制御信号S3を出力する点で従来例1と異なる。
【0029】
次に本実施形態の動作を説明する。
【0030】
まず、第2のスイッチング素子Q2が停止していない場合の動作を図2〜図4を参照して説明する。なお、図4(a)(b)はそれぞれ第1及び第4のスイッチング素子Q1,Q4と第2及び第3のスイッチング素子Q2,Q3に印加される制御信号S1,S4と制御信号S2,S3を示し、Hレベルのときにオン、Lレベルのときにオフとなる。また、同図(c)は負荷回路6が有する共振用のインダクタL1に流れる電流IL1を示し(図2における右向きを正とする)、同図(d)はチョッパ回路4を構成するインダクタL0に流れる電流IL0を示し(図2における右向きを正とする)、同図(e)は平滑コンデンサC0に流れる電流IC0を示している(図2における下向きを正とする)。
【0031】
(1)第1及び第4のスイッチング素子Q1,Q4がオフした時点(時刻t1)から第2及び第3のスイッチング素子Q2,Q3がオンする時点(時刻t2)までの期間T1(全てのスイッチング素子Q1〜Q4がオフとなるデッドオフタイム)においては、図2(a)に示すようにインダクタL1に蓄積されたエネルギが放出されて流れる電流(以下、「保持電流」という)IL1により、インダクタL1→ダイオードD3→平滑コンデンサC0→ダイオードD2→放電灯La及びコンデンサC1→インダクタL1の径路で共振的に電流IL1,IC0が流れる。同時に、交流電源1より整流回路2及びインダクタL0を介して、負荷回路6→ダイオードD3→平滑コンデンサC0の径路で交流電源1から入力電流が引き込まれる。
【0032】
(2)第2及び第3のスイッチング素子Q2,Q3がオンしてインダクタL1に流れる電流IL1が反転するまでの期間T2(時刻t2から時刻t3の間)においては、図2(b)に示すように引き続きインダクタL1の保持電流IL1により、インダクタL1→ダイオードD3→平滑コンデンサC0→ダイオードD2→放電灯La及びコンデンサC1の径路で共振的に電流IL1,IC0が流れる。また、第2のスイッチング素子Q2がオンすることにより交流電源1から整流回路3及びインダクタL1を介して第2のスイッチング素子Q2に電流(以下、「チョッパ電流」という)が流れて、交流電源1から入力電流が引き込まれる。
【0033】
(3)第2及び第3のスイッチング素子Q2,Q3がオン状態でインダクタL1を流れる電流IL1が反転した後の期間T3(時刻t3から時刻t4の間)においては、図2(c)に示すようにインダクタL1に流れる共振電流IL1が反転して、平滑コンデンサC0から第3のスイッチング素子Q3→負荷回路6→第2のスイッチング素子Q2→平滑コンデンサC0の径路で共振的に電流IL1,IC0が流れる。また、引き続き第2のスイッチング素子Q2がオンしていることにより交流電源1から整流回路3及びインダクタL0を介して第2のスイッチング素子Q2にチョッパ電流が流れて、交流電源1から入力電流が引き込まれる。
【0034】
(4)第2及び第3のスイッチング素子Q2,Q3がオフした時点(時刻t4)から第1及び第4のスイッチング素子Q1,Q4がオンする時点(時刻t5)までの期間T4(デッドオフタイム)においては、図2(d)に示すようにインダクタL1の保持電流IL1によりインダクタL1→放電灯La及びコンデンサC1→ダイオードD1→平滑コンデンサC0→ダイオードD4→インダクタL1の径路で共振的に電流IL1,IC0が流れる。同時にインダクタL0の保持電流によりインダクタL0→ダイオードD1→平滑コンデンサC0→整流回路3→交流電源1→整流回路3→インダクタL0の径路でチョッパ電流が流れて平滑コンデンサC0が充電される。
【0035】
(5)第1及び第4のスイッチング素子Q1,Q4がオンしてインダクタL1を流れる電流IL1が反転するまでの期間T5(時刻t5から時刻t6までの間)においては、図3(a)に示すように引き続きインダクタL1の保持電流IL1によりインダクタL1→放電灯La及びコンデンサC1→ダイオードD1→平滑コンデンサC0→ダイオードD4→インダクタL1の径路で共振的に電流IL1,IC0が流れるとともに、インダクタL0の保持電流IL0によりインダクタL0→ダイオードD1→平滑コンデンサC0→整流回路3→交流電源1→整流回路3→インダクタL0の径路でチョッパ電流が流れて平滑コンデンサC0が充電される。
【0036】
(6)第1及び第4のスイッチング素子Q1,Q4がオン状態でインダクタL1を流れる電流IL1が反転し、インダクタL0を流れるチョッパ電流IL0が無くなるまでの期間T6(時刻t6から時刻t7までの間)においては、図3(b)に示すようにインダクタL1の共振電流IL1が反転して、平滑コンデンサC0→第1のスイッチング素子Q1→負荷回路6→第4のスイッチング素子Q4→平滑コンデンサC0の径路で共振的に電流IL1,IC0が流れるとともに、インダクタL0の保持電流IL0によりインダクタL0→ダイオードD1→平滑コンデンサC0→交流電源1→整流回路3→インダクタL0の径路でチョッパ電流IL0が流れて平滑コンデンサC0が充電される。
【0037】
(7)第1及び第4のスイッチング素子Q1,Q4がオン状態でインダクタL0の電流IL0がゼロの期間T7(時刻t7から時刻t8の間)においては、図3(c)に示すように引き続き平滑コンデンサC0から第1のスイッチング素子Q1→負荷回路6→第4のスイッチング素子Q4→平滑コンデンサC0の径路で共振的に電流IL1,IC0が流れる。
【0038】
上記(1)〜(7)の動作を繰り返すことによって、負荷回路6の放電灯Laに共振電流を流しつつチョッパ回路4により交流電源1の電源電圧に比例した入力電流を引き込んで力率を改善することができる。
【0039】
次に、第2のスイッチング素子Q2が停止している場合の動作を図5〜図7を参照して説明する。なお、図7(a)は第1及び第4のスイッチング素子Q1,Q4に印加される制御信号S1,S4を示し、また同図(b)及び(c)は各々第2及び第3のスイッチング素子Q2,Q3に印加される制御信号S2,S3を示し、それぞれHレベルのときにオン、Lレベルのときにオフとなる。また、同図(d)は負荷回路6が有する共振用のインダクタL1に流れる電流IL1を示し(図5における右向きを正とする)、同図(e)はチョッパ回路4を構成するインダクタL0に流れる電流IL0を示し(図5における右向きを正とする)、同図(f)は平滑コンデンサC0に流れる電流IC0を示し(図5における下向きを正とする)、同図(g)はコンデンサC1の両端電圧VC1(図5における左向きを正とする)を示している。
【0040】
(1)’第1及び第4のスイッチング素子Q1,Q4がオフした時点(時刻t1)から第2及び第3のスイッチング素子Q2,Q3がオンする時点(時刻t2)までの期間T1(全てのスイッチング素子Q1〜Q4がオフとなるデッドオフタイム)においては、図5(a)に示すようにインダクタL1の保持電流IL1により、インダクタL1→ダイオードD3→平滑コンデンサC0→ダイオードD2→放電灯La及びコンデンサC1→インダクタL1の径路で共振的に電流IL1,IC0が流れる。同時に、交流電源1より整流回路2及びインダクタL0を介して、負荷回路6→ダイオードD3→平滑コンデンサC0の径路で交流電源1から入力電流が引き込まれる。
【0041】
(2)’第3のスイッチング素子Q3がオンしてインダクタL1に流れる電流IL1が反転するまでの期間T2(時刻t2から時刻t3の間)においては、図5(b)に示すように引き続きインダクタL1の保持電流IL1により、インダクタL1→ダイオードD3→平滑コンデンサC0→ダイオードD2→放電灯La及びコンデンサC1の径路で共振的に電流IL1,IC0が流れるとともに、交流電源1より整流回路3及びインダクタL0を介して負荷回路6→ダイオードD3→平滑コンデンサC0の経路で交流電源1から入力電流が引き込まれる。
【0042】
(3)’第3のスイッチング素子Q3がオン状態でインダクタL1を流れる電流IL1が反転した後の期間T3(時刻t3から時刻t4の間)においては、図5(c)に示すようにインダクタL1に流れる共振電流IL1が反転して、インダクタL1→放電灯La及びコンデンサC1→ダイオードD1→第3のスイッチング素子Q3の経路で共振的に電流IL1が流れる(以下、この動作モードを「ゼロクランプモード」と呼ぶ)。
【0043】
(4)’第3のスイッチング素子Q3がオフした時点(時刻t4)から第1及び第4のスイッチング素子Q1,Q4がオンする時点(時刻t5)までの期間T4(デッドオフタイム)においては、図6(a)に示すようにインダクタL1の保持電流IL1によりインダクタL1→放電灯La及びコンデンサC1→ダイオードD1→平滑コンデンサC0→ダイオードD4→インダクタL1の径路で共振的に電流IL1,IC0が流れる。この期間T4においては、第2のスイッチング素子Q2に逆並列に接続されているダイオードD2はオフしている。
【0044】
(5)’第1及び第4のスイッチング素子Q1,Q4がオンしてインダクタL1を流れる電流IL1が反転するまでの期間T5(時刻t5から時刻t6までの間)においては、図6(b)に示すように引き続きインダクタL1の保持電流IL1によりインダクタL1→放電灯La及びコンデンサC1→ダイオードD1→平滑コンデンサC0→ダイオードD4→インダクタL1の径路で共振的に電流IL1,IC0が流れる。この期間T5においてもダイオードD2はオフしている。
【0045】
(6)’第1及び第4のスイッチング素子Q1,Q4がオン状態でインダクタL1を流れる電流IL1が反転した後の期間T6(時刻t6から時刻t7までの間)においては、図6(c)に示すようにインダクタL1の共振電流IL1が反転して、インダクタL1→第4のスイッチング素子Q4→平滑コンデンサC0→第1のスイッチング素子Q1→放電灯La及びコンデンサC1→インダクタL1の径路で共振的に電流IL1,IC0が流れる。
【0046】
上記(1)’〜(6)’の動作を繰り返すことによって、負荷回路6の放電灯Laに共振電流が流れる。なお、負荷回路6のコンデンサC1には、図7(g)に示すように直流電圧が重畳されることになる。
【0047】
上述のように第2のスイッチング素子Q2を間欠的に停止させてチョッパ回路4によるチョッパ電流を流さない状態においても、第2のスイッチング素子Q2と対になる第3のスイッチング素子Q3を動作させることによって、上記(3)’で説明したゼロクランプモードにおいて負荷回路6に共振電流を流し続けることができる。
【0048】
而して本実施形態では、放電灯Laの始動時に第1のスイッチング素子Q1と第3及び第4のスイッチング素子Q3,4を定常時と同じようにオンオフ動作させるとともに第2のスイッチング素子Q2を平滑コンデンサC0の充電電圧を低減することなく間欠的に停止することにより、負荷回路6に常に共振電流を流しつつ、放電灯Laが高インピーダンスである始動時の第2のスイッチング素子Q2が停止する期間において、放電灯Laの両端間に並列接続した共振用のコンデンサC1に直流電圧を重畳し、第2のスイッチング素子Q2がオンする期問においてコンデンサC1に充電された直流電圧と平滑コンデンサC0の両端電圧を電源電圧として、放電灯Laの両端に十分な始動電圧を印加することができる。
【0049】
なお、図8に示すようにチョッパ回路4を構成するインダクタL0を整流回路3の低電位側の脈流出力端に接続した回路構成や、図9に示すように第1のスイッチング素子Q1の両端にインダクタL0や整流回路3を接続して第1のスイッチング素子Q1をインバータ回路5とチョッパ回路4で兼用する回路構成としても同様の効果を奏する。また、図10に示すように負荷回路6のインダクタL1と第3及び第4のスイッチング素子Q3,Q4の間に直流カット用のコンデンサCcを接続しても良い。
【0050】
(実施形態2)
本実施形態の回路構成は実施形態1と共通するので図示並びに詳しい説明は省略し、本実施形態の特徴となる制御手段(図示せず)による第1〜第4のスイッチング素子Q1〜Q4の制御方法について、図11〜図14を参照して詳細に説明する。而して本実施形態の特徴は、実施形態1がチョッパ回路4とインバータ回路5で兼用される第2のスイッチング素子Q2を入力電力制御のために間欠的に停止させる間欠制御するのに対し、本実施形態では第2のスイッチング素子Q2のオンデューティを変化させることで入力電力を制御する点にある。
【0051】
次に本実施形態の動作を説明する。ここで、図14(a)〜(d)はそれぞれ第1〜第4のスイッチング素子Q1〜Q4に印加される制御信号S1〜S4を示し、Hレベルのときにオン、Lレベルのときにオフとなる。また、同図(e)は負荷回路6のインダクタL1に流れる電流IL1を示し(図11における右向きを正とする)、同図(f)はチョッパ回路4を構成するインダクタL0に流れる電流IL0を示し(図11における右向きを正とする)、同図(g)は平滑コンデンサC0に流れる電流IC0を示している(図11における下向きを正とする)。
【0052】
(1)” 第1及び第4のスイッチング素子Q1,Q4がオフした時点(時刻t1)から第2及び第3のスイッチング素子Q2,Q3がオンする時点(時刻t2)までの期間T1(全てのスイッチング素子Q1〜Q4がオフとなるデッドオフタイム)においては、図11(a)に示すようにインダクタL1に蓄積されたエネルギが放出されて流れる保持電流IL1により、インダクタL1→ダイオードD3→平滑コンデンサC0→ダイオードD2→放電灯La及びコンデンサC1→インダクタL1の径路で共振的に電流IL1,IC0が流れる。同時に、交流電源1より整流回路2及びインダクタL0を介して、負荷回路6→ダイオードD3→平滑コンデンサC0の径路で交流電源1から入力電流が引き込まれる。なお、このような動作は実施形態1における(1)の動作と共通である。
【0053】
(2)” 第2及び第3のスイッチング素子Q2,Q3がオンしてインダクタL1に流れる電流IL1が反転するまでの期間T2(時刻t2から時刻t3の間)においては、図11(b)に示すように引き続きインダクタL1の保持電流IL1により、インダクタL1→ダイオードD3→平滑コンデンサC0→ダイオードD2→放電灯La及びコンデンサC1の径路で共振的に電流IL1,IC0が流れる。また、第2のスイッチング素子Q2がオンすることにより交流電源1から整流回路3及びインダクタL0を介して第2のスイッチング素子Q2にチョッパ電流が流れて、交流電源1から入力電流が引き込まれる。なお、このような動作は実施形態1における(2)の動作と共通である。
【0054】
(3)” 第2及び第3のスイッチング素子Q2,Q3のオン状態から第2のスイッチング素子Q2のみがオフするまでの期間T3(時刻t3から時刻t4の間)においては、図11(c)に示すようにインダクタL1に流れる共振電流IL1が反転して、平滑コンデンサC0から第3のスイッチング素子Q3→負荷回路6→第2のスイッチング素子Q2→平滑コンデンサC0の径路で共振的に電流IL1,IC0が流れる。また、引き続き第3のスイッチング素子Q3がオンしていることにより交流電源1から整流回路3及びインダクタL0を介して第3のスイッチング素子Q3にチョッパ電流が流れて、交流電源1から入力電流が引き込まれる。なお、このような動作は実施形態1における(3)の動作と共通である。
【0055】
(4)” 第3のスイッチング素子Q3がオン状態で第1のスイッチング素子Q1がオンするまでの期間T4(時刻t4から時刻t5までの間)においては、図12(a)に示すようにインダクタL1の保持電流IL1によりインダクタL1→放電灯La及びコンデンサC1→ダイオードD1→第3のスイッチング素子Q3の径路で共振的に電流IL1,IC0が流れる(ゼロクランプモード)。また、インダクタL0の保持電流IL0によりインダクタL0→ダイオードD1→平滑コンデンサC0→交流電源1→整流回路3→インダクタL0の径路でチョッパ電流が流れて平滑コンデンサC0が充電される。
【0056】
(5)” 第1のスイッチング素子Q1がオンした時点(時刻t5)から第3のスイッチング素子Q3がオフする時点(時刻t6)までの期間T5においては、図12(b)に示すように引き続きインダクタL1の保持電流IL1によりインダクタL1→放電灯La及びコンデンサC1→ダイオードD1→第3のスイッチング素子Q3の径路で共振的に電流IL1,IC0が流れるとともに(ゼロクランプモード)、インダクタL0の保持電流IL0によりインダクタL0→ダイオードD1→平滑コンデンサC0→交流電源1→整流回路3→インダクタL0の径路でチョッパ電流が流れて平滑コンデンサC0が充電される。
【0057】
(6)” 第3のスイッチング素子Q3がオフした時点(時刻t6)から第4のスイッチング素子Q4がオンする時点(時刻t7)までの期間T6においては、図12(c)に示すようにインダクタL1の保持電流IL1によりインダクタL1→放電灯La及びコンデンサC1→ダイオードD1→平滑コンデンサC0→ダイオードD4→インダクタL1の径路で共振的に電流IL1,IC0が流れる。同時にインダクタL0の保持電流によりインダクタL0→ダイオードD1→平滑コンデンサC0→交流電源1→整流回路3インダクタL0の径路でチョッパ電流が流れて平滑コンデンサC0が充電される。なお、このような動作は実施形態1における(4)の動作と共通である。
【0058】
(7)” 第1及び第4のスイッチング素子Q1,Q4がオンしてインダクタL1を流れる電流IL1が反転するまでの期間T7(時刻t7から時刻t8までの間)においては、図13(a)に示すように引き続きインダクタL1の保持電流IL1によりインダクタL1→放電灯La及びコンデンサC1→ダイオードD1→平滑コンデンサC0→ダイオードD4→インダクタL1の径路で共振的に電流IL1,IC0が流れるとともに、インダクタL0の保持電流IL0によりインダクタL0→ダイオードD1→平滑コンデンサC0→整流回路3→交流電源1→整流回路3→インダクタL0の径路でチョッパ電流が流れて平滑コンデンサC0が充電される。なお、このような動作は実施形態1における(5)の動作と共通である。
【0059】
(8)” 第1及び第4のスイッチング素子Q1,Q4がオン状態でインダクタL1を流れる電流IL1が反転し、インダクタL0を流れるチョッパ電流IL0が無くなるまでの期間T8(時刻t8から時刻t9までの間)においては、図13(b)に示すようにインダクタL1の共振電流IL1が反転して、平滑コンデンサC0→第1のスイッチング素子Q1→負荷回路6→第4のスイッチング素子Q4→平滑コンデンサC0の径路で共振的に電流IL1,IC0が流れるとともに、インダクタL0の保持電流IL0によりインダクタL0→ダイオードD1→平滑コンデンサC0→整流回路3→交流電源1→整流回路3→インダクタL0の径路でチョッパ電流IL0が流れて平滑コンデンサC0が充電される。なお、このような動作は実施形態1における(6)の動作と共通である。
【0060】
(9)” 第1及び第4のスイッチング素子Q1,Q4がオン状態でインダクタL0の電流IL0がゼロの期間T9(時刻t9から時刻t10の間)においては、図13(c)に示すように引き続き平滑コンデンサC0から第1のスイッチング素子Q1→負荷回路6→第4のスイッチング素子Q4→平滑コンデンサC0の径路で共振的に電流IL1,IC0が流れる。なお、このような動作は実施形態1における(7)の動作と共通である。
【0061】
上記(1)”〜(9)”の動作を繰り返すことによって、負荷回路6の放電灯Laに共振電流を流しつつチョッパ回路4により交流電源1の電源電圧に比例した入力電流を引き込んで力率を改善することができる。また、本実施形態においては、実施形態1と比較して第2のスイッチング素子Q2のオンデューティを小さくすることで入力電力を抑制しているが、第2のスイッチング素子Q2がオフした後に第3のスイッチング素子Q3がオフするまでの期間(4)”及び(5)”の動作モードをゼロクランプモードとしているので、負荷回路6に共振電流を流し続けることができる。
【0062】
上述のように本実施形態では、放電灯Laが高インピーダンスとなる始動時に、第2のスイッチング素子Q2のオンデューティを変化させることで負荷回路6に常時共振電流を流しつつ、第2のスイッチング素子Q2のオンデューティが対角辺の位置に在る第3のスイッチング素子Q3のオンデューティよりも短い期間において、放電灯Laに並列接続したコンデンサC1に直流電圧を充電し、その後、第2のスイッチング素子Q2のオンデューティが第3のスイッチング素子Q3と同等となるようなオンデューティ制御を行っているので、共振用のコンデンサC1に充電された直流電圧と平滑コンデンサC0の両端電圧を電源電圧として放電灯Laの両端に十分な指導電圧を印加することができる。なお、図8〜図10に示した回路構成に対して本実施形態の制御方法を適用しても同等の効果が得られる。
【0063】
(実施形態3)
本実施形態は、従来例2と同様にフルブリッジ型のインバータ回路5とチョッパ回路4とで2つのスイッチ要素を兼用したものであり、図15に示すように交流電源1の高周波成分を除去するフィルタ2と、それぞれダイオードD1,D2が逆並列に接続された第1及び第2のスイッチング素子Q1,Q2の直列回路、それぞれダイオードD3,D4が逆並列に接続された第3及び第4のスイッチング素子Q3,Q4の直列回路を有するインバータ回路7と、これら2つの直列回路が両端間に並列に接続された平滑コンデンサC0と、平滑コンデンサC0の両端間に逆並列に接続された2つのダイオードD5,D6の直列回路、第1及び第2のスイッチング素子Q1,Q2の接続点に一端が接続された交流電源1の他端と2つのダイオードD5,D6の接続点との間に挿入されたインダクタL0を有し第1及び第2のスイッチング素子Q1,Q2により交流電源1を断続することで所望の出力を得るチョッパ回路8と、第1及び第2のスイッチング素子Q1,Q2の接続点と第3及び第4のスイッチング素子Q3,Q4の接続点との間に挿入される負荷回路6と、第1〜第4のスイッチング素子Q1〜Q4をオンオフ制御する制御手段(図示せず)とを備えている。なお、実施形態1と同じ構成部分については同一の符号を付してある。
【0064】
図示しない制御手段では、実施形態1,2と同様にチョッパ回路8と兼用するインバータ回路7の第1及び第2のスイッチング素子Q1,Q2を間欠制御又はオンデューティ制御することにより、交流電源1からの入力電力を制御するとともに第1及び第2のスイッチング素子Q1,Q2に対して対角辺の位置に在る第3及び第4のスイッチング素子Q3,Q4をオンオフ動作させて、ゼロクランプモードの動作モードにより放電灯Laに常時共振電流を流し続けることができる。
【0065】
本実施形態のゼロクランプモードを利用しないときの動作、すなわち第1及び第4のスイッチング素子Q1,Q4を同じタイミングでオンオフするとともに第1及び第4のスイッチング素子Q1,Q4と相補的に第2及び第3のスイッチング素子Q2,Q3を同じタイミングでオンオフする動作は従来例2と共通であり、交流電源1の正の半サイクルに第1のスイッチング素子Q1がチョッパ回路8と兼用のスイッチング素子として機能し、第1のスイッチング素子Q1がオンすると交流電源1からフィルタ2を介してインダクタL0→ダイオードD5→第1のスイッチング素子Q1→交流電源1の径路でチョッパ電流が流れ、第1のスイッチング素子Q1がオフするとインダクタL0の保持電流によりインダクタL0→ダイオードD5→平滑コンデンサC0→ダイオードD2→交流電源1→フィルタ2の径路で交流電源1から入力電圧に比例した入力電流が引き込まれる。
【0066】
一方、交流電源1の負の半サイクルでは第2のスイッチング素子Q2がチョッパ回路8と兼用のスイッチング素子として機能し、第2のスイッチング素子Q2がオンすると交流電源1からフィルタ2を介して第2のスイッチング素子Q2→ダイオードD6→インダクタL0→フィルタ2→交流電源1の経路でチョッパ電流が流れ、第2のスイッチング素子Q2がオフするとインダクタL0の保持電流によりインダクタL0→フィルタ2→交流電源1→ダイオードD1→平滑コンデンサC0→ダイオードD6の径路で交流電源1から入力電圧に比例した入力電流を引き込むことにより入力力率の改善を図ることができる。
【0067】
それに対して、本実施形態のゼロクランプモードを利用したときの動作は以下のようになる。まず、交流電源1の正の半サイクルでは第1のスイッチング素子Q1がチョッパ回路8と兼用のスイッチング素子として機能し、交流電源1の負の半サイクルでは第2のスイッチング素子Q2がチョッパ回路8と兼用のスイッチング素子として機能し、放電灯Laの始動期間において、実施形態1と同様の間欠制御あるいは実施形態2と同様のオンデューティ制御を行うことにより、共振用のコンデンサC1に直流電圧を充電可能とし、その後、コンデンサC1に充電した直流電圧と平滑コンデンサC0の両端電圧Vdcにより、放電灯Laに常時より高い始動電圧を印加することができる。また、本実施形態においては、交流電源1の半サイクル毎にコンデンサC1に直流電圧が重畳される方向が交互に入れ替わるため、放電灯Laの管内の電子並びに各気体分子等の偏りを軽減することができ、始動後の放電灯Laを短い時間で安定点灯させることが可能である。
【0068】
(実施形態4)
本実施形態の回路構成は実施形態1と同一であるから図示並びに説明は省略する。実施形態1においては、放電灯Laの始動時に共振用のコンデンサC1に直流電圧を重畳したときに高電位となる方向が決定し、放電灯Laの管内の電子や各気体分子が偏り、始動後に安定点灯状態まで移行するのに要する時間が長くなってしまう。
【0069】
そこで、本実施形態では、チョッパ回路8と兼用する第2のスイッチング素子Q2と反対側の対角辺の位置となる第1又は第3のスイッチング素子Q1,Q3についても、第2のスイッチング素子Q2と同様に間欠制御又はオンデューティ制御を行うことにより、コンデンサC1の任意の一方向に直流電圧を重畳し、その後、放電灯LaにコンデンサC1の直流電圧と平滑コンデンサC0の両端電圧Vdcを印加し、続けてコンデンサC1の他の一方向に直流電圧を重畳し、その後、放電灯LaにコンデンサC1の直流電圧と平滑コンデンサC0の両端電圧Vdcを印加するように制御している。その結果、平滑コンデンサC0の両端電圧VdcとコンデンサC1の直流電圧により、放電灯Laの両方向に高い始動電圧を供給することができ、また、放電灯Laの始動時に管内の電子や各気体分子の偏りを軽減し、始動後の放電灯Laを短い時間で安定点灯状態へ移行させることができる。
【0070】
(実施形態5)
本実施形態の回路構成も実施形態1と同一であるから図示並びに説明は省略する。
【0071】
本実施形態は、放電灯Laの始動時に互いに対角辺の位置に在る一方の組のスイッチング素子のオンデューティを長くし、他方の組のスイッチング素子のオンデューティを短くする点に特徴がある。
【0072】
例えば、図16(a)〜(d)に示すように放電灯Laの始動時に第1及び第4のスイッチング素子Q1,Q4のオンデューティを長くするとともに、第2及び第3のスイッチング素子Q2,Q3のオンデューティを短くするように制御手段から制御信号S1〜S4を出力する。而して、このような制御を行えば、負荷回路6に対して直流電源となる平滑コンデンサC0が接続される期間がその方向について不平衡(アンバランス)となり、共振用のコンデンサC1に直流電圧を重畳した後、全てのスイッチング素子Q1〜Q4のオンデューティを同等とする制御に戻せば、コンデンサC1の直流電圧と平滑コンデンサC0の両端電圧Vdcにより、図16(e)に示すように等価的により高い始動電圧を放電灯Laの両端に印加することができる。
【0073】
(実施形態6)
本実施形態の回路構成も実施形態1と同一であるから図示並びに説明は省略する。
【0074】
本実施形態では、放電灯Laの始動時にチョッパ回路8と兼用する第2のスイッチング素子Q2のオンデューティを長くして間欠的に停止する期間を長くすることによって、交流電源1から入力電力を過剰に引き込むことなく、第2のスイッチング素子Q2のオン時に負荷回路6に等価的により高い電圧を印加するようにしている。これによって、第2のスイッチング素子Q2のオン時により高い電圧を発生することができ、さらに高い始動電圧を放電灯Laの両端に印加することが可能となる。
【0075】
【発明の効果】
請求項1の発明は、交流電源を整流する整流回路と、整流回路の出力をスイッチング素子により断続することで所望の出力を得るチョッパ回路と、チョッパ回路の出力を平滑する平滑コンデンサと、逆方向の電流を阻止しない第1及び第2のスイッチ要素の直列回路、並びに逆方向の電流を阻止しない第3及び第4のスイッチ要素の直列回路が平滑コンデンサの両端間に並列に接続されて成るインバータ回路と、放電灯並びにインダクタとコンデンサの共振回路を有し第1及び第2のスイッチ要素の接続点と第3及び第4のスイッチ要素の接続点との間に挿入される負荷回路と、第1〜第4のスイッチ要素をオンオフ制御する制御手段とを備え、第1及び第2のスイッチ要素の何れか一方をチョッパ回路のスイッチング素子に兼用し、制御手段が、インバータ回路とチョッパ回路で兼用される第1又は第2のスイッチ要素を間欠制御するとともに兼用される第1又は第2のスイッチ要素のオフ時においても当該スイッチ要素の対角辺の位置に在る第3又は第4のスイッチ要素がオンとなる期間を有するように第1〜第4のスイッチ要素をオンオフ制御して成る放電灯点灯装置において、制御手段は、放電灯の先行予熱期間及び始動期間において、第1又は第2のスイッチ要素のうちでインバータ回路とチョッパ回路で兼用されるスイッチ要素を間欠制御し且つ当該兼用されるスイッチ要素を間欠的に停止させている期間に、第1又は第2のスイッチ要素のうちでインバータ回路とチョッパ回路で兼用されないスイッチ要素並びに当該兼用されないスイッチ要素の対角辺の位置に在る第3又は第4のスイッチ要素とを同時にオンオフするとともに第3及び第4のスイッチ要素を相補的にオンオフさせ、さらに前記兼用されるスイッチ要素を間欠的に動作させている期間には第1及び第2のスイッチ要素と第1及び第2のスイッチ要素のそれぞれ対角辺の位置に在る第3及び第4のスイッチ要素を同時にオンオフさせるとともに第1のスイッチ要素と第2のスイッチ要素並びに第3のスイッチ要素と第4のスイッチ要素を各々相補的にオンオフさせて成るので、放電灯が高インピーダンスとなる予熱期間及び始動期間に第1又は第2のスイッチ要素を間欠制御するとともに第1又は第2のスイッチ要素の対角辺の位置に在る第3及び第4のスイッチ要素を相補的にオンオフさせることにより、負荷回路に含まれる共振用のコンデンサに直流電圧を重畳させ、これによって始動時に放電灯に供給する始動電圧のピーク値を高めることが可能となり、放電灯に対して十分に高い始動電圧を供給することができるという効果がある。
【0076】
請求項2の発明は、交流電源を整流する整流回路と、整流回路の出力をスイッチング素子により断続することで所望の出力を得るチョッパ回路と、チョッパ回路の出力を平滑する平滑コンデンサと、逆方向の電流を阻止しない第1及び第2のスイッチ要素の直列回路、並びに逆方向の電流を阻止しない第3及び第4のスイッチ要素の直列回路が平滑コンデンサの両端間に並列に接続されて成るインバータ回路と、放電灯並びにインダクタとコンデンサの共振回路を有し第1及び第2のスイッチ要素の接続点と第3及び第4のスイッチ要素の接続点との間に挿入される負荷回路と、第1〜第4のスイッチ要素をオンオフ制御する制御手段とを備え、第1及び第2のスイッチ要素の何れか一方をチョッパ回路のスイッチング素子に兼用し、制御手段が、第1又は第2のスイッチ要素のうちでインバータ回路とチョッパ回路で兼用される第1又は第2のスイッチ要素のオフ時においても当該スイッチ要素の対角辺の位置に在る第3又は第4のスイッチ要素がオンとなる期間を有するように第1〜第4のスイッチ要素をオンオフ制御して成る放電灯点灯装置において、制御手段は、少なくとも放電灯の先行予熱期間及び始動期間において、インバータ回路とチョッパ回路で兼用される第1又は第2のスイッチ要素をオンデューティ制御して成るので、放電灯が高インピーダンスとなる予熱期間及び始動期間に第1又は第2のスイッチ要素をオンデューティ制御することにより、負荷回路に含まれる共振用のコンデンサに直流電圧を重畳させ、これによって始動時に放電灯に供給する始動電圧のピーク値を高めることが可能となり、放電灯に対して十分に高い始動電圧を供給することができるという効果がある。
【0077】
請求項3の発明は、逆方向の電流を阻止しない第1及び第2のスイッチ要素の直列回路、逆方向の電流を阻止しない第3及び第4のスイッチ要素の直列回路を有するインバータ回路と、これら2つの直列回路が両端間に並列に接続された平滑コンデンサと、平滑コンデンサの両端間に逆並列に接続された2つのダイオードの直列回路、第1及び第2のスイッチ要素の接続点に一端が接続された交流電源の他端と2つのダイオードの接続点との間に挿入されたインダクタを有し第1及び第2のスイッチ要素により交流電源を断続することで所望の出力を得るチョッパ回路と、第1及び第2のスイッチ要素の接続点と第3及び第4のスイッチ要素の接続点との間に挿入される負荷回路と、第1〜第4のスイッチ要素をオンオフ制御する制御手段とを備え、制御手段が、インバータ回路とチョッパ回路で兼用される第1及び第2のスイッチ要素を間欠制御するとともに兼用される第1及び第2のスイッチ要素のオフ時においても当該スイッチ要素の対角辺の位置に在る第3及び第4のスイッチ要素がオンとなる期間を有するように第1〜第4のスイッチ要素をオンオフ制御して成る放電灯点灯装置において、制御手段は、放電灯の先行予熱期間及び始動期間において、第1又は第2のスイッチ要素のうちでインバータ回路とチョッパ回路で兼用されるスイッチ要素を間欠制御し且つ当該兼用されるスイッチ要素を間欠的に停止させている期間に、第1又は第2のスイッチ要素のうちでインバータ回路とチョッパ回路で兼用されないスイッチ要素並びに当該兼用されないスイッチ要素の対角辺の位置に在る第3又は第4のスイッチ要素とを同時にオンオフするとともに第3及び第4のスイッチ要素を相補的にオンオフさせ、さらに前記兼用されるスイッチ要素を間欠的に動作させている期間には第1及び第2のスイッチ要素と第1及び第2のスイッチ要素のそれぞれ対角辺の位置に在る第3及び第4のスイッチ要素を同時にオンオフさせるとともに第1のスイッチ要素と第2のスイッチ要素並びに第3のスイッチ要素と第4のスイッチ要素を各々相補的にオンオフさせて成るので、放電灯が高インピーダンスとなる予熱期間及び始動期間に第1又は第2のスイッチ要素を間欠制御するとともに第1又は第2のスイッチ要素の対角辺の位置に在る第3及び第4のスイッチ要素を相補的にオンオフさせることにより、負荷回路に含まれる共振用のコンデンサに直流電圧を重畳させ、これによって始動時に放電灯に供給する始動電圧のピーク値を高めることが可能となり、放電灯に対して十分に高い始動電圧を供給することができるという効果がある。
【0078】
請求項4の発明は、逆方向の電流を阻止しない第1及び第2のスイッチ要素の直列回路、逆方向の電流を阻止しない第3及び第4のスイッチ要素の直列回路を有するインバータ回路と、これら2つの直列回路が両端間に並列に接続された平滑コンデンサと、平滑コンデンサの両端間に逆並列に接続された2つのダイオードの直列回路、第1及び第2のスイッチ要素の接続点に一端が接続された交流電源の他端と2つのダイオードの接続点との間に挿入されたインダクタを有し第1及び第2のスイッチ要素により交流電源を断続することで所望の出力を得るチョッパ回路と、第1及び第2のスイッチ要素の接続点と第3及び第4のスイッチ要素の接続点との間に挿入される負荷回路と、第1〜第4のスイッチ要素をオンオフ制御する制御手段とを備え、制御手段が、第1又は第2のスイッチ要素のうちでインバータ回路とチョッパ回路で兼用される第1又は第2のスイッチ要素のオフ時においても当該スイッチ要素の対角辺の位置に在る第3及び第4のスイッチ要素がオンとなる期間を有するように第1〜第4のスイッチ要素をオンオフ制御して成る放電灯点灯装置において、制御手段は、少なくとも放電灯の先行予熱期間及び始動期間において、インバータ回路とチョッパ回路で兼用される第1又は第2のスイッチ要素をオンデューティ制御して成るので、放電灯が高インピーダンスとなる予熱期間及び始動期間に第1及び第2のスイッチ要素をオンデューティ制御することにより、負荷回路に含まれる共振用のコンデンサに直流電圧を重畳させ、これによって始動時に放電灯に供給する始動電圧のピーク値を高めることが可能となり、放電灯に対して十分に高い始動電圧を供給することができるという効果がある。
【0079】
請求項5の発明は、請求項1〜4の何れかの発明において、制御手段が、互いに対角辺の位置関係にある第1及び第4のスイッチ要素の組を同時にオンオフし、互いに対角辺の位置関係にある第2と第3のスイッチ要素の組を同時にオンオフするとともに、放電灯の始動時に第1と第4及び第2と第3のスイッチ要素の各組を互いのオン期間を異ならせるようにして交互にオンオフして成るので、請求項1〜4の何れかの発明の効果に加えて、交流電源の半サイクル毎に負荷回路に含まれる共振用のコンデンサに直流重畳される方向が交互に入れ替わるため、放電灯の管内の電子並びに各気体分子等の偏りを軽減することができ、その結果、始動後の放電灯が安定点灯に移行するまでの時間を短縮することができるという効果がある。
【0080】
請求項6の発明は、請求項1〜5の何れかの発明において、第1〜第4のスイッチ要素がそれぞれ寄生ダイオードを有する電界効果トランジスタから成るので、請求項1〜5の何れかの発明の効果に加えて、第1〜第4のスイッチ要素の構成を簡素化することができるという効果がある。
【0081】
請求項7の発明は、請求項1〜5の何れかの発明において、第1〜第4のスイッチ要素がそれぞれダイオードが逆並列に接続されたバイポーラトランジスタから成るので、請求項1〜5の何れかの発明の効果に加えて、電界効果トランジスタを用いる場合に比較して第1〜第4のスイッチ要素のオン抵抗を小さくすることができるという効果がある。
【0082】
請求項8の発明は、請求項1〜7の何れかの発明において、放電灯が、定格ランプ電力が略97W、定格ランプ電流が略0.43A、定格ランプ電圧が略229Vの環形蛍光灯であることを特徴とし、請求項1〜7の何れかの発明と同様の効果を奏する。
【0083】
請求項9の発明は、請求項1〜7の何れかの発明において、放電灯が、定格ランプ電力が略68W、定格ランプ電流が略0.43A、定格ランプ電圧が略160Vの環形蛍光灯であることを特徴とし、請求項1〜7の何れかの発明と同様の効果を奏する。
【0084】
請求項10の発明は、請求項1〜7の何れかの発明において、放電灯が、光路長が略1400mm〜2500mm、管径が略18mm〜29mmであることを特徴とし、請求項1〜7の何れかの発明と同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1を示す概略回路構成図である。
【図2】(a)〜(d)は同上の動作説明図である。
【図3】(a)〜(c)は同上の動作説明図である。
【図4】同上の動作説明用の波形図である。
【図5】(a)〜(c)は同上の動作説明図である。
【図6】(a)〜(c)は同上の動作説明図である。
【図7】同上の動作説明用の波形図である。
【図8】同上の他の回路構成を示す概略回路構成図である。
【図9】同上のさらに他の回路構成を示す概略回路構成図である。
【図10】同上のさらにまた他の回路構成を示す概略回路構成図である。
【図11】(a)〜(c)は実施形態2の動作説明図である。
【図12】(a)〜(c)は同上の動作説明図である。
【図13】(a)〜(c)は同上の動作説明図である。
【図14】同上の動作説明用の波形図である。
【図15】実施形態3を示す概略回路構成図である。
【図16】(a)〜(d)は実施形態5の動作説明図である。
【図17】従来例1を示す概略回路構成図である。
【図18】同上における制御回路の具体回路構成図である。
【図19】同上の動作説明用の波形図である。
【図20】同上の動作説明用の波形図である。
【図21】従来例2を示す概略回路構成図である。
【図22】同上の動作説明用の波形図である。
【図23】環形蛍光灯を示し、(a)は平面図、(b)は要部の説明図である。
【符号の説明】
1 交流電源
3 整流回路
4 チョッパ回路
5 インバータ回路
6 負荷回路
Q1〜Q4 スイッチング素子
D1〜D4 ダイオード
L0,L1 インダクタ
C0 平滑コンデンサ
C1 コンデンサ
La 放電灯
Claims (10)
- 交流電源を整流する整流回路と、整流回路の出力をスイッチング素子により断続することで所望の出力を得るチョッパ回路と、チョッパ回路の出力を平滑する平滑コンデンサと、逆方向の電流を阻止しない第1及び第2のスイッチ要素の直列回路、並びに逆方向の電流を阻止しない第3及び第4のスイッチ要素の直列回路が平滑コンデンサの両端間に並列に接続されて成るインバータ回路と、放電灯並びにインダクタとコンデンサの共振回路を有し第1及び第2のスイッチ要素の接続点と第3及び第4のスイッチ要素の接続点との間に挿入される負荷回路と、第1〜第4のスイッチ要素をオンオフ制御する制御手段とを備え、第1及び第2のスイッチ要素の何れか一方をチョッパ回路のスイッチング素子に兼用し、制御手段が、インバータ回路とチョッパ回路で兼用される第1又は第2のスイッチ要素を間欠制御するとともに兼用される第1又は第2のスイッチ要素のオフ時においても当該スイッチ要素の対角辺の位置に在る第3又は第4のスイッチ要素がオンとなる期間を有するように第1〜第4のスイッチ要素をオンオフ制御して成る放電灯点灯装置において、制御手段は、放電灯の先行予熱期間及び始動期間において、第1又は第2のスイッチ要素のうちでインバータ回路とチョッパ回路で兼用されるスイッチ要素を間欠制御し且つ当該兼用されるスイッチ要素を間欠的に停止させている期間に、第1又は第2のスイッチ要素のうちでインバータ回路とチョッパ回路で兼用されないスイッチ要素並びに当該兼用されないスイッチ要素の対角辺の位置に在る第3又は第4のスイッチ要素とを同時にオンオフするとともに第3及び第4のスイッチ要素を相補的にオンオフさせ、さらに前記兼用されるスイッチ要素を間欠的に動作させている期間には第1及び第2のスイッチ要素と第1及び第2のスイッチ要素のそれぞれ対角辺の位置に在る第3及び第4のスイッチ要素を同時にオンオフさせるとともに第1のスイッチ要素と第2のスイッチ要素並びに第3のスイッチ要素と第4のスイッチ要素を各々相補的にオンオフさせて成ることを特徴とする放電灯点灯装置。
- 交流電源を整流する整流回路と、整流回路の出力をスイッチング素子により断続することで所望の出力を得るチョッパ回路と、チョッパ回路の出力を平滑する平滑コンデンサと、逆方向の電流を阻止しない第1及び第2のスイッチ要素の直列回路、並びに逆方向の電流を阻止しない第3及び第4のスイッチ要素の直列回路が平滑コンデンサの両端間に並列に接続されて成るインバータ回路と、放電灯並びにインダクタとコンデンサの共振回路を有し第1及び第2のスイッチ要素の接続点と第3及び第4のスイッチ要素の接続点との間に挿入される負荷回路と、第1〜第4のスイッチ要素をオンオフ制御する制御手段とを備え、第1及び第2のスイッチ要素の何れか一方をチョッパ回路のスイッチング素子に兼用し、制御手段が、第1又は第2のスイッチ要素のうちでインバータ回路とチョッパ回路で兼用される第1又は第2のスイッチ要素のオフ時においても当該スイッチ要素の対角辺の位置に在る第3又は第4のスイッチ要素がオンとなる期間を有するように第1〜第4のスイッチ要素をオンオフ制御して成る放電灯点灯装置において、制御手段は、少なくとも放電灯の先行予熱期間及び始動期間において、インバータ回路とチョッパ回路で兼用される第1又は第2のスイッチ要素をオンデューティ制御して成ることを特徴とする放電灯点灯装置。
- 逆方向の電流を阻止しない第1及び第2のスイッチ要素の直列回路、逆方向の電流を阻止しない第3及び第4のスイッチ要素の直列回路を有するインバータ回路と、これら2つの直列回路が両端間に並列に接続された平滑コンデンサと、平滑コンデンサの両端間に逆並列に接続された2つのダイオードの直列回路、第1及び第2のスイッチ要素の接続点に一端が接続された交流電源の他端と2つのダイオードの接続点との間に挿入されたインダクタを有し第1及び第2のスイッチ要素により交流電源を断続することで所望の出力を得るチョッパ回路と、第1及び第2のスイッチ要素の接続点と第3及び第4のスイッチ要素の接続点との間に挿入される負荷回路と、第1〜第4のスイッチ要素をオンオフ制御する制御手段とを備え、制御手段が、インバータ回路とチョッパ回路で兼用される第1及び第2のスイッチ要素を間欠制御するとともに兼用される第1及び第2のスイッチ要素のオフ時においても当該スイッチ要素の対角辺の位置に在る第3及び第4のスイッチ要素がオンとなる期間を有するように第1〜第4のスイッチ要素をオンオフ制御して成る放電灯点灯装置において、制御手段は、放電灯の先行予熱期間及び始動期間において、第1又は第2のスイッチ要素のうちでインバータ回路とチョッパ回路で兼用されるスイッチ要素を間欠制御し且つ当該兼用されるスイッチ要素を間欠的に停止させている期間に、第1又は第2のスイッチ要素のうちでインバータ回路とチョッパ回路で兼用されないスイッチ要素並びに当該兼用されないスイッチ要素の対角辺の位置に在る第3又は第4のスイッチ要素とを同時にオンオフするとともに第3及び第4のスイッチ要素を相補的にオンオフさせ、さらに前記兼用されるスイッチ要素を間欠的に動作させている期間には第1及び第2のスイッチ要素と第1及び第2のスイッチ要素のそれぞれ対角辺の位置に在る第3及び第4のスイッチ要素を同時にオンオフさせるとともに第1のスイッチ要素と第2のスイッチ要素並びに第3のスイッチ要素と第4のスイッチ要素を各々相補的にオンオフさせて成ることを特徴とする放電灯点灯装置。
- 逆方向の電流を阻止しない第1及び第2のスイッチ要素の直列回路、逆方向の電流を阻止しない第3及び第4のスイッチ要素の直列回路を有するインバータ回路と、これら2つの直列回路が両端間に並列に接続された平滑コンデンサと、平滑コンデンサの両端間に逆並列に接続された2つのダイオードの直列回路、第1及び第2のスイッチ要素の接続点に一端が接続された交流電源の他端と2つのダイオードの接続点との間に挿入されたインダクタを有し第1及び第2のスイッチ要素により交流電源を断続することで所望の出力を得るチョッパ回路と、第1及び第2のスイッチ要素の接続点と第3及び第4のスイッチ要素の接続点との間に挿入される負荷回路と、第1〜第4のスイッチ要素をオンオフ制御する制御手段とを備え、制御手段が、第1又は第2のスイッチ要素のうちでインバータ回路とチョッパ回路で兼用される第1又は第2のスイッチ要素のオフ時においても当該スイッチ要素の対角辺の位置に在る第3及び第4のスイッチ要素がオンとなる期間を有するように第1〜第4のスイッチ要素をオンオフ制御して成る放電灯点灯装置において、制御手段は、少なくとも放電灯の先行予熱期間及び始動期間において、インバータ回路とチョッパ回路で兼用される第1又は第2のスイッチ要素をオンデューティ制御して成ることを特徴とする放電灯点灯装置。
- 制御手段は、互いに対角辺の位置関係にある第1及び第4のスイッチ要素の組を同時にオンオフし、互いに対角辺の位置関係にある第2と第3のスイッチ要素の組を同時にオンオフするとともに、放電灯の始動時に第1と第4及び第2と第3のスイッチ要素の各組を互いのオン期間を異ならせるようにして交互にオンオフして成ることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の放電灯点灯装置。
- 第1〜第4のスイッチ要素がそれぞれ寄生ダイオードを有する電界効果トランジスタから成ることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の放電灯点灯装置。
- 第1〜第4のスイッチ要素がそれぞれダイオードが逆並列に接続されたバイポーラトランジスタから成ることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の放電灯点灯装置。
- 放電灯は、定格ランプ電力が略97W、定格ランプ電流が略0.43A、定格ランプ電圧が略229Vの環形蛍光灯であることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の放電灯点灯装置。
- 放電灯は、定格ランプ電力が略68W、定格ランプ電流が略0.43A、定格ランプ電圧が略160Vの環形蛍光灯であることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の放電灯点灯装置。
- 放電灯は、光路長が略1400mm〜2500mm、管径が略18mm〜29mmであることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の放電灯点灯装置。
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