JP4305712B2 - 茶残渣サイレージおよびその調製貯蔵方法 - Google Patents

茶残渣サイレージおよびその調製貯蔵方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、飲料製造において大量に発生する茶の抽出残渣を簡便且つ安価に家畜用飼料として有効利用することを可能とする茶残渣サイレージ及びその調製貯蔵方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、茶系飲料の需要が伸びるに伴い、飲料製造工場における茶の抽出残渣の排出量は増加の一途をたどっている。茶残渣は、放置すると腐敗による悪臭や、蝿、蛆等の害虫の発生など、環境面や衛生面に悪影響を及ぼす要因となっている。従って、茶残渣は、排出後に早急に処理する必要があり、現状においては、産業廃棄物として焼却、埋め立て処理するか、コンポスト原料として農業資材に用いられており、茶残渣に残存する有用成分の有効利用は殆どなされていない。
【0003】
緑茶殻、紅茶殻、中国茶殻等の茶残渣(茶の抽出残渣)をそのまま家畜・家禽用飼料として利用することは古くから試されている。この場合、飲料製造工場から排出される茶残渣は水分を含んだままの状態では腐敗するので、流通・貯蔵可能な飼料にするために、排出後の迅速な乾燥が必要である。しかし、水分含量の高い茶残渣を乾燥するには、高価な乾燥機の導入や多くの熱エネルギーを必要とするため、安価な飼料もしくは飼料原料として流通させ、なおかつ畜産生産に貢献することは極めて困難であった。
【0004】
家畜飼料の保存を可能とする方法としては、従来から、牧草等の飼料をサイロ内で発酵させるサイレージ化がある。これは、サイロ内での発酵により飼料を酸性にすることによって有害菌の繁殖による腐敗を抑制し、保存性を高めるもので、このような発酵を利用した方法による発酵飼料の製造について様々な提案がなされている。例えば、特開昭50−68865号公報では、雑穀類に加水し、酵素を添加しながら培地形成し、さらに培養菌を加えて通風状態で発酵させた後、糖蜜を加えて再発酵し、発酵飼料を得ている。また、特開平9−51762号公報では、食品残渣である豆腐粕に糟糠類・穀類・糖類を加えて水分を65〜80重量%に調整した後、マセロチーム酵素を加えて発酵するサイレージの製造方法が提案されている。
【0005】
このように、種々の材料を原料として、様々な改良を施した発酵飼料の調製が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
サイレージの発酵は微生物の活動によるものであるから、条件を微生物の生育に適正化することが極めて重要であり、発酵原料が異なればそれに適する発酵条件も異なる。従って、牧草や一般的な穀類と同じ方法で茶残渣からサイレージを調製することは困難であり、実用化に至った例は未だ無い。
【0007】
本発明は、茶残渣を畜産飼料として簡易に流通できる調製貯蔵技術を開発し、食品産業廃棄物である茶残渣の畜産飼料資源としての用途を確立することにより、未利用資源の有効利用の促進を目指すものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の茶残渣サイレージの調製貯蔵方法は、水分含量が50〜95重量%(但し、70重量%以下を除く)の茶残渣に対して、植物繊維分解酵素を0.001〜0.5重量%又は糖質を0.5〜2.0重量%の割合で添加し、前記茶残渣1g当りの菌数が10〜10となるように前記茶残渣に乳酸菌を接種してサイレージ発酵することを特徴とする。
【0009】
調製貯蔵方法の一実施形態として、上記茶残渣は、水分含量が60〜80重量%(但し、70重量%以下を除く)とすることができる。
【0010】
また、他の実施形態として前記糖質は単少糖類とすることができる。
【0012】
また、上記茶残渣を密封可能且つ流通可能な容器に詰め込むことによりサイレージ発酵することができる。
【0013】
上記茶残渣は、緑茶の抽出残渣を含むことができる。
【0014】
本発明の茶残渣サイレージは、茶残渣を乳酸菌によりサイレージ発酵した発酵生成物で、0.5重量%以上の乳酸を含有し、酪酸及びプロピオン酸は検出されないことを要旨とする。
【0015】
本発明の茶残渣サイレージは、畜産・酪農用家畜・家禽飼料として用いられ、又、一般飼料の栄養補強・調整あるいは健康促進機能付加用の配合剤として有効に利用される。
【0016】
【発明の実施の形態】
本来、サイレージの調製は、乳酸菌の発酵で生成する酸による飼料のpHの低下によって、腐敗を引き起こす有害菌の繁殖が抑制されることである。従って、茶残渣を飼料として長期保存する最も単純な方法は、茶残渣に酸を添加してpHを低下させることである。しかし、乳酸以外の有機酸、例えば酢酸などには家畜の忌避作用が強いものが多く、家畜飼料においては好ましくない。一方、乳酸は家畜の嗜好に適しているが、比較的高価なため残渣の処理に用いるには負担が大きい。このような状況から、乳酸発酵によって茶残渣の長期保存を可能にすることは最も有用な方法である。
【0017】
茶葉の抽出物は、サイレージ発酵条件ではないが、ビフィドバクテリウム属の菌に対して成長促進作用を有する(特許第2667421号公報参照)。さらに、乳酸菌は複雑な生育因子要求性をもち、ビタミンBやアミノ酸等を必要とする。これらの点を踏まえ、緑茶、ウーロン茶や紅茶等の茶残渣にはビタミンB、アミノ酸、ミネラルが含まれ、乳酸菌の生育に有利であると考えられる。しかし、茶残渣のサイレージ発酵では、腐敗を伴う発酵はあまり見られないにも拘らず、良質なサイレージとなるようなpH値の低下や乳酸菌の増殖も見られない。これは、乳酸菌の発酵を促すプロモーターとなるべき成分が少ないためと推測される。
【0018】
このようなことから、乳酸菌を添加した茶残渣に植物繊維分解酵素を添加し、サイレージ発酵ができる状態におくことによって乳酸発酵を進行させることを本発明者は見出した。つまり、植物繊維の分解によって生じる糖質、茶残渣内に含まれる残留糖分及びアミノ酸等が乳酸発酵促進成分として乳酸菌に利用可能となる。
【0019】
また、乳酸菌を添加した茶残渣に糖質を添加し、サイレージ発酵ができる状態におくことによっても乳酸発酵を進行させることを本発明者は見出した。この場合、添加された糖質を乳酸菌が消費して乳酸発酵が促進される。
【0020】
このようにして進行する乳酸発酵は、茶残渣のpH値を低下させ、他の菌に対して優位性を得るだけでなく、茶残渣に残存する有用成分をも保持する。
【0021】
茶残渣の乳酸発酵によってpHが低下すると有害微生物が抑制されるので、茶残渣サイレージは長期保存が可能となる。但し、乳酸発酵が進行しなくても乳酸菌以外の菌の代謝生成物によってpH値が低下することはある。このような場合、酢酸、酪酸、プロピオン酸などが生成し、これらの量が多いと品質が低下し、家畜の嗜好に適さない。従って、pH値のみで乳酸発酵の進行自体を判断することはできないが、乳酸発酵が進行すると、茶残渣のpH値は、概して4.3以下、良好な場合には3.85以下となる。乳酸の量は、対乾燥前重量比で、0.5%以上、良好な場合には1.0%以上となり、酪酸やプロピオン酸はほぼ検出されない。また、茶の成分であるカテキン類、カロテンやビタミンEは残存し、保存性を高める成分であるタンニンも残留する。
【0022】
サイレージ調製の詳細について以下に説明する。
【0023】
本発明においてサイレージ原料として用いる茶残渣は、水、湯等の抽出溶媒を用いて茶から茶の成分を抽出して飲料茶や茶成分加工製品を製造した後に残る抽出残渣である。抽出に用いる茶は、茶樹の葉及び茎から製造される狭義の茶を指すが、茶原料の茶樹部位、茶製造における茶の発酵程度などによって限定されるものではない。また、蒸し茶、釜炒り茶など加工方法の異なるものであってもよい。例えば、玉露、煎茶、番茶、釜入り茶、ほうじ茶等の緑茶(日本茶)、ウーロン茶、ジャスミン茶、プーアール茶等の中国茶や紅茶などが挙げられる。また、玄米茶、フレーバーティや混合茶などのような殻物・香味料など茶以外の原料が混合されているものや複数種の茶の混合物を一緒に取り扱ってもよい。このような各種茶類の中でも特に、緑茶残渣は、鉄、銅、亜鉛等の金属を含有し、微生物の生育にとって好都合であるとともに、サイレージ調製した飼料を家畜に与えた時に、通常の飼料においては不足する金属を安定して供給できるという点で好ましい。
【0024】
茶に対して行われる抽出方法は常法として用いられている各種方法が許容される。但し、茶残渣の乳酸発酵を良好に進行させるためには、茶残渣の温度は約40℃以下とするので、温湯により抽出した茶残渣の場合は、予め放冷等により冷却して40℃以下まで温度を下げておく。エタノールなど水以外の溶媒による抽出の場合は、熱水洗浄などにより残存非水溶媒を無くしておくことが望ましい。
【0025】
また、茶残渣の発酵は、水分含量が50〜95重量%において進行し易く、特に60〜80重量%において好適である。水もしくは温湯で茶を抽出すると、抽出直後の茶残渣の含水量は高水分量(水分含量80〜95重量%)であるので、スクリュープレス、フィルタープレス、遠心脱水機等を利用して茶残渣の含水量を中水分量(水分含量65〜75重量%)以下まで減少させておくこともできる。あるいは、乾草、稲ワラ、ビートパルプ、ケイントップ、バカス、ウエハー、コーンコブ、圧片大麦等の乾燥飼料を加えることによって、サイレージ調製時の水分含量が50〜95重量%、好ましくは60〜75重量%になるように水分を調整してもよい。水分含量が0〜20重量%の乾燥させた茶残渣を利用する場合は、水又は水分量の高い茶残渣を添加するか、水分含量の高いサイレージ調製可能な飼料原料を添加するなどによって水分含量を調整することもできる。
【0026】
上述のように適宜水分調整を行った茶残渣は、嫌気状態で乳酸発酵させる。乳酸発酵は乳酸菌によって行われ、自然環境中に存在する野生乳酸菌によって行うことも可能であるが、茶残渣の乳酸発酵に用いる乳酸菌は、特に乳酸発酵能力が高い菌株が好ましく、例えば、サイレージ調製に広く用いられているLactobacillus plantarum、Lactobacillus rhamnosus、Pediococcus acidilacticiなどの一般的に入手可能な菌やサイレージ添加用に市販されている菌剤等が挙げられる。茶残渣の糖質含量は極めて低いので、茶残渣サイレージの発酵を進行させるために、セルラーゼ等の植物繊維分解酵素を添加して糖を生成させるか、あるいは、直接糖を添加することによって乳酸菌の生育環境を整える必要がある。さらに、より確実に乳酸発酵を行うために、乳酸菌の接種を行い嫌気状態つまり低酸素状態に保持するのが望ましい。好気性菌の繁殖による腐敗を防止する上でサイレージ発酵状態であることが重要である。植物繊維分解酵素又は糖質を添加する代わりに、植物繊維分解酵素を生成する微生物を接種することも可能であるが、乳酸菌の活動を効率化する点では、植物繊維分解酵素又は糖質を添加する方が適している。
【0027】
従って、水分調整を行った茶残渣に、植物繊維分解酵素又は糖質の添加と乳酸菌の接種とを行ってサイレージ発酵状態に維持するのが最も効率的で確実な形態となる。茶残渣への乳酸菌の接種方法は、液状の乳酸菌剤を噴霧器等を用いて茶残渣全体に噴霧する方法や、粉状の乳酸菌剤を茶残渣全体に散布する方法などから、状況に応じて適宜選択することができ、接種と共に茶残渣を攪拌して均一に混合する。植物繊維分解酵素又は糖質の添加と乳酸菌の接種とは同時に行っても個別に行っても良いが、他菌の汚染及び繁殖を防止する点で同時に添加することが好ましく、例えば、植物繊維分解酵素又は糖質と乳酸菌とを含有する溶液を調製して茶残渣に噴霧するといった実施形態を採ることができる。
【0028】
接種する乳酸菌は、茶残渣(含水重量)1g当りの菌数が10〜10レベル、好ましくは約10レベルとなるように調整して茶残渣に混合する。その際、乳酸菌数が少ないと乳酸菌発酵の効果が弱く、添加量が過剰であるとコスト高になる。
【0029】
茶残渣に添加する糖質は、乳酸菌が生育するための可溶性炭水化物であり、グルコース、果糖、庶糖、麦芽糖、乳糖等の単少糖類が用いられ、特にグルコースが好ましい。このような糖質を含むビートパルプや糖蜜などの含糖材料を用いて、茶残渣の水分調整を兼ねて添加してもよい。
【0030】
糖質は、茶残渣(含水重量)に対して、0.5〜2.0重量%の範囲で添加するとよい。糖蜜、ビートパルプ等を加える場合、その純糖質含有量を考慮して、糖質の必要量に応じて相当量を適宜添加すればよい。その際、糖質の添加量が少ないと乳酸菌による発酵が不十分となり、過剰であるとコスト高になる。
【0031】
植物繊維分解酵素は、乳酸菌の活動に必要な糖質を茶残渣のセルロース等の植物繊維の酵素分解によって供給するために用いられ、茶のセルロースを分解して糖質を供給できる酵素であればその種類はいずれでもよい。使用可能な酵素剤として、例えば、市販のアクレモニウムセルラーゼ等のようなものが挙げられる。
【0032】
添加する植物繊維分解酵素の濃度は、酵素の分解能力、茶の種類、品質、茶残渣の含水量、発酵菌の種類、目的とする発酵品質によって適宜調整する。標準的な分解能力の酵素の場合、茶残渣(含水重量)に対して、好ましくは0.001〜0.5重量%、より好ましくは0.01重量%程度となるような割合に調整する。その際、酵素量が少ない場合は糖質供給の効果が弱く、逆に高い場合はコスト高になる。
【0033】
植物繊維分解酵素又は糖質を添加し乳酸菌を接種した茶残渣は、嫌気状態で発酵させる。これを実施する一形態として、茶残渣を密封可能な容器に高密度に詰め込むものがある。密封可能な容器としては、例えば、鉄板枠サイロ、地下角形サイロ、バンカーサイロなどの一般的にサイレージに用いられるサイロ施設、樹脂製ドラム缶やカップサイロなどの流通可能な小型の密封可能な容器などが挙げられ、サイレージを密封状態で保存可能なものであればよい。発酵を行う温度は、常温〜40℃程度の範囲であれば良い。乳酸菌の多くは、最適温度が30〜40℃近辺にあり、これ以下の温度でも概ね良好に発酵を行う。サイレージ飼料が完成するまでの発酵期間は、常温で1〜2カ月程度であり、温度が高ければ発酵期間は短くなる。得られたサイレージは、嫌気状態で未開封であれば、長年にわたって保存可能である。サイレージの発酵は、雰囲気を窒素や炭酸ガスなどの酸素を含まないガスで置換することによっても可能である。
【0034】
得られたサイレージは、一般的なサイレージと同様に、乳牛、肉牛等の牛類、緬羊等の羊類、食用豚や、鶏、うずら等の食肉用あるいは産卵用鳥類等の各種家畜・家禽の飼料として用いられる。
【0035】
茶残渣の乳酸発酵によって得られるサイレージは、乳酸を豊富に含むが、酪酸やプロピオン酸を殆ど含まず、アンモニア態窒素の含有量も極めて低いので、非常に有効な飼料である。加えて、酢酸の含有量が低く抑えられるので、家畜の摂取忌避を生じ難く、飼料として優れている。更に、茶残渣のサイレージは栄養価が高く、特に緑茶の茶残渣から得られるサイレージは、一般的な穀類や草類の飼料サイレージと比較して、蛋白質や可溶無窒素物(NFE)の含有量が高く、カロテンやビタミンEを含むので、そのまま飼料として用いて有効であるだけでなく、栄養補助を目的として他の飼料に添加して用いるのにも適している。例えば、乳牛用飼料の蛋白質量を適正化する上で極めて有用である。又、茶樹から製造される茶の有効成分であるカテキン類はサイレージにも含まれており、その他の生理活性物質やミネラルも残存する。従って、飼料として与えた場合に、抗菌性、抗ウイルス性、抗変異原性などを示し、家畜の病原菌、病害虫に対する耐性向上や下痢抑制などの健康増進、腸内フローラの改善や排便消臭などの環境改善に有効である。特に、乳牛の乳房炎を減少させる効果があり、牛の飼料として優れている。
【0036】
【実施例】
以下、実施例を用いて、本発明をさらに詳細に説明する。
【0037】
(実施例1) 茶残渣サイレージの調製と品質向上、貯蔵の基礎実験
乳酸菌として飼料作物から分離・選抜された優良菌株ラクトバチルス・プランタラムFG1(Lactobacillus plantarum FG1)又は市販乳酸菌剤SN1(商品名:SnowLact L、雪印種苗(株)社製)を用い、セルラーゼとしてアクレモニウム(Acremonium)属菌由来のアクレモニウムセルラーゼ(AUS)を用い、糖として市販のブドウ糖を用いて、乳酸菌溶液、セルラーゼ添加乳酸菌溶液及び糖添加乳酸菌溶液を調製した。セルラーゼ添加乳酸菌溶液は、乳酸菌:セルラーゼが10菌数:0.01mgとなるように、糖添加乳酸菌溶液は乳酸菌:糖が10菌数:10mgの割合となるように配合量を調整した。
【0038】
飲料工場より排出された抽出直後の緑茶残渣(試料番号1〜4、水分含量:約85重量%、pH5.5)、又は、これをスクリュープレス(富国工業社製)を用いて脱水したもの(試料番号5〜8、水分含量:75重量%、pH5.0)を放冷により温度を40℃以下に低下させ、放冷後の緑茶残渣100gを取り出して、緑茶残渣1g当り乳酸菌数が10レベルとなるように上記で調製した各乳酸菌溶液を噴霧器で均一に添加し、混合した。これを、寸法180×260mmのポリエチレン、ナイロン及びビニリデンの積層フィルム製袋(飛竜KNタイプ、旭化成社製)内に挿入して、真空包装機(BH−950、松下電気社製)を用いて脱気・密封し、常温で貯蔵した。
【0039】
60日間の貯蔵後、袋サイロを開封し、内容物のHPLC分析及び乾燥前後の重量測定により、乾物率[重量%](=(乾燥後重量/乾燥前重量)×100)、有機酸含量[%FM、対乾燥前重量%]及びアンモニア態窒素含量[%DM、対乾燥後重量%]を測定し発酵品質を分析した。この結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
Figure 0004305712
Figure 0004305712
上記結果から明らかなように、茶残渣のみの場合(試料番号1、5)、あるいは、乳酸菌のみを添加した場合(試料番号2、6)には、乳酸の検出及びpH値の変化は認められない。
【0041】
これに対し、セルラーゼ又は糖を併用した場合(試料番号3、4、7、8)には、pH値が低下し、検出される乳酸の値が高い。また、乳酸以外の有機酸の生成が少なく、アンモニア態窒素も増加しない。従って、高品質のサイレージが得られる。
【0042】
(実施例2) ビートパルプによる水分調整を用いたサイレージ調製
乳酸菌として飼料作物から分離・選抜された優良菌株ラクトバチルス・プランタラムFG1及び市販乳酸菌剤SN1(商品名:SnowLact L、雪印種苗(株)社製)を用い、セルラーゼとしてアクレモニウム属菌由来のAUSを用いて、乳酸菌溶液及びセルラーゼ添加乳酸菌溶液を調製した。セルラーゼ添加乳酸菌溶液は、乳酸菌:セルラーゼが10菌数:0.01mgとなるように配合量を調整した。
【0043】
飲料工場より排出された抽出直後の緑茶残渣を放冷により温度を40℃以下に低下させたもの(試料番号9、水分含量:約85重量%、pH5.5)、又は、これに全体の水分含量が70〜75重量%となるように市販の飼料用乾燥ビートパルプペレットを加えて混合したもの(試料番号10〜13)を100g取り出して、緑茶残渣又はビートパルプ混合物1g当り乳酸菌数が10レベルとなるように上記で調製した各乳酸菌溶液を噴霧器で均一に添加し、混合した。これを、寸法180×260mmのポリエチレン、ナイロン及びビニリデンの積層フィルム製袋(飛竜KNタイプ、旭化成社製)内に挿入して、真空包装機(BH−950、松下電気社製)を用いて脱気・密封し、常温で貯蔵した。
【0044】
60日間の貯蔵後、袋サイロを開封し、内容物のHPLC分析及び乾燥前後の重量測定により、乾物率[重量%](=(乾燥後重量/乾燥前重量)×100)、有機酸含量[%FM、対乾燥前重量%]及びアンモニア態窒素含量[%DM、対乾燥後重量%]を測定し発酵品質を分析した。この結果を表2に示す。
【0045】
【表2】
Figure 0004305712
Figure 0004305712
上記結果から明らかなように、茶残渣のみの場合(試料番号9)では、糖の不足により乳酸発酵が進行しない。また、乳酸発酵が進行しないことにより外部からの菌汚染による変化を生じ易い。
【0046】
ビートパルプを添加した場合(試料番号10)には、糖含量及び水分が適切な状態にあるため、ビートパルプ由来の野生株乳酸菌による発酵が容易に進行する。従って、乳酸菌及びセルラーゼの添加(試料番号11〜13)は、乳酸菌発酵を確実にし、乳酸含量が高く、他の有機酸の生成が抑制された高品質のサイレージが得られる。
【0047】
(実施例3) ドラム缶を用いた大規模サイレージ調製
乳酸菌として飼料作物から分離・選抜された優良菌株ラクトバチルス・プランタラムLP1(Lactobacillus plantarum LP1)又は市販乳酸菌剤SN1(商品名:SnowLact L、雪印種苗(株)社製)を用い、セルラーゼとしてアクレモニウム属菌由来のアクレモニウムセルラーゼを用いて、セルラーゼ添加乳酸菌溶液を調製した。セルラーゼ添加乳酸菌溶液は、乳酸菌:セルラーゼが10菌数:0.01mgとなるように配合量を調整した。
【0048】
飲料工場より排出された抽出直後の緑茶残渣(試料番号14〜16、水分含量:約75重量%、pH5.0)を放冷により温度を40℃以下に低下させ、放冷後の緑茶残渣200kgを取り出して、緑茶残渣1g当り乳酸菌数が10レベルとなるように上記で調製したセルラーゼ添加乳酸菌溶液を噴霧器で均一に添加し、混合した。これを、容量が200Lのポリエチレン製ドラム缶内に挿入して、ドラム缶内が嫌気状態になるように踏圧により圧縮して詰め込み、ドラム缶を密封し、常温で貯蔵した。
【0049】
4カ月間の貯蔵後、ドラム缶を開封し、内容物のHPLC分析及び乾燥前後の重量測定により、乾物率[重量%](=(乾燥後重量/乾燥前重量)×100)、有機酸含量[%FM、対乾燥前重量%]、アンモニア態窒素含量[%DM、対乾燥後重量%]及び化学成分組成(NFE:可溶無窒素物、ADF:酸性デタージェント繊維、OCW:細胞壁物質、Ob:低消化性繊維)[%DM、対乾燥後重量%]を求めた。この結果をそれぞれ表3及び表4に示す。
【0050】
【表3】
Figure 0004305712
【表4】
Figure 0004305712
表3の結果から明らかなように、大規模スケールの場合でも緑茶残渣サイレージを良好に製造することができ、特に乳酸菌及びセルラーゼを添加することによって、発酵を確実にし、アンモニア態窒素含量が低く、乳酸以外の有機酸の少ない高品質なサイレージが得られる。また、上記サイレージは、6カ月間貯蔵しても品質が安定に保たれ、この事はサイレージの長期貯蔵が可能であることを示している。
【0051】
また、表4の結果によれば、乳酸菌及びセルラーゼの添加により発酵を確実にすると、粗蛋白質及びNFEの含量が増加し、ADF、OCW及びObの含量が低下する。特に、粗蛋白質の含量は、対乾燥重量で28重量%以上となり、一般的な飼料作物サイレージ(概して数%程度)より遥かに高く、飼料の蛋白質量を調整するための高蛋白飼料として、特に反芻家畜の飼料として極めて有効であると言える。
【0052】
試料番号14〜16のサイレージ調製と同様に、同じロットの茶残渣を用いてドラム缶での発酵操作を行い4カ月間発酵させた茶残渣サイレージ(試料番号14’〜16’)について、HPLC法及び酒石酸鉄比色法によりカテキン類(EGC:エピガロカテキン、EGCg:エピガロカテキンガレート、EC:エピカテキン、ECg:エピカテキンガレート)[%DM、対乾燥後重量%]、タンニン[%DM、対乾燥後重量%]及びビタミン類(総カロテン、総トコフェロール(ビタミンE))[mg/100gDM、対乾燥後重量]
の含量を調べた。この結果を表5に示す。
【0053】
【表5】
Figure 0004305712
上記の結果によれば、乳酸菌及びセルラーゼを添加しない茶残渣サイレージのカテキン類は減少するが、乳酸菌及びセルラーゼの添加により乳酸発酵を確実にした場合の茶残渣サイレージのカテキン類の残存量が多くなる。
【0054】
又、このことから、茶残渣の乳酸発酵を確実にしたサイレージは、カテキン類及びビタミン類を多く含み、栄養価は高い。
【0055】
(実施例4) 反芻家畜への給与
上記試料番号16の茶残渣サイレージの消化試験を下記のように行った。
【0056】
茶残渣サイレージを、緬羊4頭(平均体重77.5kg)に与えて、全糞採取法により成分を分析して、粗蛋白質、粗脂肪、粗繊維及びNFEの消化率[重量%]、可消化粗蛋白質(DCP)及び可消化養分(TDN)の含量[%DM、対乾燥後重量%]を算出した。この結果を表6に示す。
【0057】
【表6】
Figure 0004305712
茶残渣サイレージを与えることによって、緬羊排泄物中の乳酸菌は増加し、大腸菌、ブドウ球菌、酪酸菌及びバチルス菌が減少し、腸内フローラの改善効果が認められた。
【0058】
また、上記表6から明らかなように、茶残渣サイレージは、緬羊の飼料として用いた場合に可消化養分含量が高く、可消化粗蛋白質を多く含む。従って、反芻家畜の飼料として有益であり、また、栄養価を調整するための高栄養飼料として一般飼料と併用することもできる。
【0059】
【発明の効果】
本発明によれば、茶系飲料抽出後の残渣を乾燥させることなく、長期間保存可能で簡便且つ安価なサイレージを調製する技術を創出すると共に、茶残渣を食品産業廃棄物から家畜の貴重な飼料資源に転換させ、飼料自給率の向上及び環境保全にも貢献できる。

Claims (5)

  1. 水分含量が50〜95重量%(但し、70重量%以下を除く)の茶残渣に対して、植物繊維分解酵素を0.001〜0.5重量%又は糖質を0.5〜2.0重量%の割合で添加し、前記茶残渣1g当りの菌数が10〜10となるように前記茶残渣に乳酸菌を接種してサイレージ発酵することを特徴とする茶残渣サイレージの調製貯蔵方法。
  2. 前記茶残渣は、水分含量が60〜80重量%(但し、70重量%以下を除く)であり、前記糖質は単少糖類であることを特徴とする請求項1記載の茶残渣サイレージの調製貯蔵方法。
  3. 前記茶残渣を密封可能且つ流通可能な容器に詰め込むことによりサイレージ発酵させることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の茶残渣サイレージの調製貯蔵方法。
  4. 前記茶残渣は、緑茶の抽出残渣を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の茶残渣サイレージの調製貯蔵方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の調製貯蔵方法によって調製され、0.5重量%以上の乳酸を含有し、酪酸及びプロピオン酸は検出されないことを特徴とする茶残渣サイレージ。
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