JP4305579B2 - オーバーロックミシン - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、オーバーロックミシンにおいて、ルーパー針部に所定のルーパー糸道を簡易且つ迅速に設定するための機構で、特に縁かがり縫いの作業中において糸掛け装置が不意に解除してルーパー糸がルーパーから外れてしまうようなことを防止することができるオーバーロックミシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ミシンには、糸通し作業を簡易且つ迅速に行なうことができるようにするために種々の装置が装着されていることが多い。その中でも、特に糸通し作業が面倒なオーバーロックミシンでは、各ルーパーの部分に種々の糸通し装置が装着されている。
【0003】
そこで、下ルーパーに糸掛けを行なう装置として、レバー等を介して、これを操作し、ルーパー糸を掛けた糸掛けフックをルーパー針の後端部に移動させ、ルーパー針部の先端に形成したルーパー糸穴との間にルーパー糸道を設定するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この種の糸通し装置では、糸掛けフック部を形成したリンク部材がレバー等により上下移動する構造としたもので、そのリンク部材に形成した糸掛けフック部がルーパー糸を掛けながら、ルーパー針部の後端部にルーパー糸を運ぶものである。そして、ルーパー糸掛けを有するリンク部材が、レバー等に装着したバネにより、ルーパー針部の後端部に位置した状態を維持している。
【0005】
そのために、ルーパー糸道を設定する際のルーパー糸掛け作業は、糸掛けフック部がミシン本体内に引っ込んでいるので極めて困難且つ面倒であった。また、バネの弾発性により、リンク部材を押さえ、糸掛けフック部がルーパー針部の後端部に位置した状態を維持する構成では、もしルーパー糸の張力が急激に変化すると、そのバネの弾発性を越えてリンク部材が移動し、これとともに糸掛けフック部もルーパー針部の後端部より離間し、ルーパー糸道の設定状態が解除されてしまうことになり、ルーパー糸の脱落に繋がり、作業員にとっても危険でもあった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで発明者は、前記課題を解決することを目的とし、鋭意,研究を重ねた結果、その発明を、ルーパー針部の後端部にルーパー糸を導入し,ルーパー針部の後端部と先端部との間にルーパー糸道を設定及び解除する糸掛けフック部を形成したルーパー糸掛け部材を揺動自在に備えたルーパー機構において、前記ルーパー糸掛け部材は、全体として略円弧形状の円弧状ガイド穴部を備えており、該円弧状ガイド穴部にはガイドピンが挿入されると共に、ルーパー糸道設定状態時において、前記ガイドピンと接する部分となる前記円弧状ガイド穴部の部分は略垂直方向となるように形成されており、 円弧状移動から略垂直方向に移動に移る運動軌跡を有する前記ルーパー糸掛け部材により、ルーパー糸道設定状態にはルーパー糸張力のみでは前記ルーパー糸掛け部材が可動不能としてなることを特徴とするオーバーロックミシンとしたことにより、ルーパー糸道を設定後のルーパー作業を極めて安定且つ安全な状態で行なうことができ、前記の課題を解決したものである。
【0007】
【実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。まず、ルーパーは、図1,図2に示すように、主にルーパー針部1とルーパー揺動腕部2とからなるルーパー本体Aと、ルーパー糸掛け部材3とレバー4とからなるルーパー糸掛け装置Bとから構成されている。
【0008】
そのルーパー針部1の後端部1a箇所からルーパー揺動腕部2が一体的に形成されている。ルーパー針部1の先端部1bには、ルーパー糸穴1cが形成されている。また、ルーパー針部1の長手方向に沿ってルーパー糸ガイド溝1dが形成されている。そのルーパー針部1の後端部1aからルーパー揺動腕部2が一体的に形成されている。該ルーパー揺動腕部2は、上端部分が傾斜し、その傾斜部分箇所の上端からルーパー針部1が形成される。
【0009】
ルーパー揺動腕部2には、図1,図3に示すように、ルーパー糸掛け装置Bが装着されている。該ルーパー糸掛け装置Bは、主にルーパー糸掛け部材3とレバー4とから構成されている。ルーパー糸掛け部材3は、略円弧形状に形成されたリンク部3aに円弧状ガイド穴部3bが形成されている。
【0010】
該円弧状ガイド穴部3bは、円弧状に形成された長穴としたものであり、具体的には、略4分の1円周としたものである(図2,図3参照)。該円弧状ガイド穴部3bの内周縁において、小円弧側を小円弧状内周縁3b1 と称し、大円弧側を大円弧状内周縁3b2 と称する(図2,図3参照)。そして、ルーパー糸掛け部材3は、ルーパー糸道Lの設定状態時において、小円弧状内周縁3b1 の前記小円弧状内周縁3b1 が略垂直状となるように形成されている。そのルーパー糸掛け部材3のリンク部3aの頂部箇所には、糸掛けフック部3cが形成されている(図1乃至図3等参照)。
【0011】
また、レバー4は、ルーパー揺動腕部2に対して垂直面上を揺動自在となるように装着されている。具体的には、支持板5がルーパー揺動腕部2に固着され、その支持板5にレバー4が揺動自在に枢支される。その支持板5とレバー4との枢支箇所を第1枢支部P1 と称する。具体的には、レバー4に第1枢支突起4aが形成され、該第1枢支突起4aが前記支持板5の枢支用貫通孔5aに貫通し、前記第1枢支突起4aが止め輪等の固着具にて枢支自在に連結されている(図2参照)。
【0012】
次に、前記レバー4の揺動自由端側に前記ルーパー糸掛け部材3のリンク部3aの一端側が枢支連結されている。そのレバー4とルーパー糸掛け部材3との枢支箇所を第2枢支部P2 と称する(図3,図4参照)。該第2枢支部P2 も前記第1枢支部P1 と同様の構造をなしており、レバー4の揺動自由端側に第2枢支突起4bが形成され、該第2枢支突起4bがルーパー糸掛け部材3に形成された枢支用貫通孔3dに貫通し、前記第2枢支突起4bが止め輪等の固着具にて枢支連結されている(図2参照)。
【0013】
その支持板5とレバー4との第1枢支部P1 に近接してスプリング7が張り渡されている。そのスプリング7は、伸縮方向両端がそれぞれレバー4及び支持板5に形成されたスプリング固定用突起8及び9により連結される。そして、スプリング7の弾発力により、レバー4が第1枢支部P1 を中心にして揺動するときに、その揺動自由端側が上方位置及び下方位置にてロックされた状態となる。
【0014】
これによって、ルーパー糸掛け部材3の糸掛けフック部3cがルーパー針部1の後端部1aに近接した状態を維持し、或いは糸掛けフック部3cがルーパー針部1の後端部1aより離間した状態を維持することができる。そして、レバー4の揺動自由端側が上方位置にあるときは、スプリング7は第1枢支部P1 の一方側のサイドに位置し〔図4(A)参照〕、そのレバー4の揺動自由端側が下方位置にあるときは、スプリング7は第1枢支部P1 の他方側のサイドに位置する〔図4(A)参照〕。
【0015】
前記ルーパー本体Aのルーパー揺動腕部2には、ガイドピン6が装着されており、該ガイドピン6がルーパー糸掛け部材3の円弧状ガイド穴部3bに挿入する(図2参照)。そして、前記レバー4の揺動自由端側の第2枢支部P2 が上下に揺動するに伴い、ルーパー糸掛け部材3は、円弧状ガイド穴部3bが前記ガイドピン6に案内されて、リンク部3aが円弧状の軌跡に沿って上下方向に移動するようになっている。その円弧状ガイド穴部3bの下終端箇所における小円弧状内周縁3b1 は略垂直状とし、そのルーパー糸掛け部材3の移動が、ルーパー糸道Lの解除状態から設定状態に移る過程で、糸掛けフック部3cがルーパー針部1の後端部1aに次第に近づきつつある最終段の状態で円弧状軌跡から略垂直状の軌跡の移動に変化する。そして、ルーパー糸道Lの設定状態では、糸掛けフック部3cに水平方向の力,即ちルーパー糸nの張力Tがかかっても、ルーパー糸掛け部材3は、不動状態を維持できるようになっている。
【0016】
そして、その円弧状の移動軌跡に伴い、糸掛けフック部3cも同様に円弧状の軌跡を移動し、前記ルーパー針部1の後端部1aに近接及び離間する動作を行なうことができる〔図4(A)及び(B)参照〕。即ち、糸掛けフック部3cがルーパー針部1の後端部1a側から離間するときには、ルーパー針部1の後端部1aから下がりつつ、ルーパー針部1の後端部1a側から先端部1b側に迫り出すように移動するものである。これによって、ルーパー糸道Lの解除時における糸掛けフック部3cの位置は、図4(B)に示すように、ルーパー針部1の先端部1b側に迫り出しているので、糸掛けフック部3cに糸を掛ける作業を行い易くすることができる。
【0017】
また、レバー4には、操作用突起部4cが形成されている。該操作用突起部4cは、具体的にはレバー4の第1枢支部P1 側に近接して形成されており、ミシン本体又はその固定部との接触により自動復帰を行なう構造としたり、或いは該操作用突起部4cに図示しない外部の操作スイッチ部材に連結可能となっている(図1,図2参照)。そして、図4(A)及び(B)に示すようなルーパー糸道Lの設定及び解除をオーバーロックミシンの外部より行なうことができるようになっている。
【0018】
そのルーパー糸道Lの設定は、まずルーパー糸nを糸掛けフック部3cに掛けて、ルーパー糸掛け装置Bのレバー4を揺動させ、該レバー4の揺動自由端側,即ち第2枢支部P2 の位置を上方に位置させる。これによって、ルーパー糸掛け部材3は、円弧状ガイド穴部3bとガイドピン6によって円弧状の軌跡に従いながら、糸掛けフック部3cがルーパー針部1の後端部1aに位置するように移動する。そして、先端部1bのルーパー糸穴1cとの間にルーパー糸nが張り渡された状態となり、ルーパー糸道Lが設定される〔図4(A),図5(A)参照〕。
【0019】
そして、ルーパー糸道Lを設定する過程の最終段階において、ルーパー糸掛け部材3の運動軌跡は円弧状移動から略垂直方向の移動に移る。そこで、ガイドピン6と円弧状ガイド穴部3bとの間に生じる押圧力Ftが略水平方向に加わっても、押圧力Ftの上下方向の分力が極めて微小なので、ルーパー糸掛け部材3は、略可動不能となり、安定状態を保つことができる。
【0020】
そのルーパー糸道Lが設定されたときには、ルーパー糸掛け部材3の円弧状ガイド穴部3bの下部終端にガイドピン6が位置している。そして、ルーパー糸nに張力Tがかかると、その張力Tは、前記糸掛けフック部3cをルーパー糸nの折返し点とし、その張力Tによって円弧状ガイド穴部3bの下部終端箇所とガイドピン6とが所定の圧力にて当接状態となる。具体的には、円弧状ガイド穴部3bの下部終端における小円弧状内周縁3b1 とガイドピン6とが当接するもので、前記張力Tが、小円弧状内周縁3b1 とガイドピン6との間に押圧力Ftを生じさせる〔図5(A)参照〕。
【0021】
その押圧力Ftが作用するポイントは、前述したように小円弧状内周縁3b1 とガイドピン6との当接であり、これを当接点S1 とすると、該当接点S1 における小円弧状内周縁3b1 の接線q−qは、略垂直状である。即ち、ルーパー糸道Lが設定された状態においては、ガイドピン6は、略垂直状となる小円弧状内周縁3b1 に当接することになる〔図5(B)参照〕。
【0022】
上記接線q−qの略垂直状なる状態とは、垂直及びその垂直線に対して前後に約30度程度の範囲を含むものとする。その接線q−qの垂直状からの前後の範囲はガイドピン6と小円弧状内周縁3b1 との間に生ずる摩擦係数により変化する。一般に両者の摩擦が大きければ、接線q−qは、垂直付近であっても比較的傾斜具合の大きなものとしてもかまわない。また、両者の摩擦が小さければ、接線q−qは、なるべく略垂直状とすることが好ましい。
【0023】
そのために、小円弧状内周縁3b1 がガイドピン6を押圧する押圧力Ftに対して、その上下方向の分力は極めて小さくなり、ルーパー糸nの張力Tのみにては円弧状ガイド穴部3bがガイドピン6に沿って移動することがなく、従ってルーパー糸道Lの設定時にはルーパー糸nの張力Tのみにてはルーパー糸掛け部材3が外れてしまうことがない。
【0024】
また、ルーパー糸道Lを解除するときには、レバー4の揺動自由端側を下方に位置させることにより、第2枢支部P2 を介して円弧状ガイド穴部3bの下方箇所が略垂直方向に移動する〔図6(A)参照〕。これにより、円弧状ガイド穴部3bの大円弧状内周縁3b2 とガイドピン6との当接点S2 における接線q’−q’がルーパー糸掛け部材3の移動方向に対してゆるやかな傾斜となる〔図6(B)参照〕。そして、容易に円弧状ガイド穴部3bがガイドピン6に沿って移動することができ、従ってレバー4による操作のみで簡単にルーパー糸道Lの設定状態解除を行なうことができる。
【0025】
図7は、ルーパー糸道Lの設定状態において、円弧状ガイド穴部3bの下部終端の小円弧状内周縁3b1 及び大円弧状内周縁3b2 箇所を垂直状としたものである。これにより、ガイドピン6と円弧状ガイド穴部3bとの当接点S1 における接線q−qはほとんど垂直状であり、ルーパー糸道Lの設定状態をより一層強固に維持することができる。
【0026】
図8は、円弧状ガイド穴部3bの下部終端の小円弧状内周縁3b1 に窪み縁3b1'を形成したものである。該窪み縁3b1'は、ガイドピン6の側面形状と略一致するように小円弧の凹状としたものである。ガイドピン6は、ルーパー糸道Lの設定時には、窪み縁3b1'内に収まることにより、張力Tの変動に充分に対応することができ、より一層強固なるルーパー糸道Lの維持ができる。
【0027】
【発明の効果】
請求項1の発明では、ルーパー針部1の後端部にルーパー糸nを導入し,ルーパー針部1の後端部1aと先端部1bとの間にルーパー糸道Lを設定及び解除する糸掛けフック部3cを形成したルーパー糸掛け部材3を揺動自在に備えたルーパー機構において、前記ルーパー糸掛け部材3は、全体として略円弧形状の円弧状ガイド穴部3bを備えており、該円弧状ガイド穴部3bにはガイドピン6が挿入されると共に、ルーパー糸道設定状態時において、前記ガイドピン6と接する部分となる前記円弧状ガイド穴部3bの部分は略垂直方向となるように形成されており、まず第1にルーパー糸道Lの設定状態において、ルーパー糸nの張力Tが変動する等して不意にルーパー糸道Lの設定が解除される不具合を防止することができるし、第2にルーパー糸掛け作業を容易にすることができるし、第3に本発明にかかる装置を比較的簡単な構造とし、それゆえに故障等も起きにくくしている。
円弧状移動から略垂直方向に移動に移る運動軌跡を有する前記ルーパー糸掛け部材3により、ルーパー糸道設定状態にはルーパー糸張力のみでは前記ルーパー糸掛け部材3が可動不能としてなることを特徴とするオーバーロックミシンとしたことにより、オーバーロックミシンにて縁かがり縫いを行なう際には、ルーパー糸nの張力Tがルーパー糸道L設定状態を不意に解除することを防止することができる。
【0028】
請求項2の発明は、ルーパー針部1とルーパー揺動腕部2とからなるルーパー本体Aと、前記ルーパー揺動腕部2に設けたガイドピン6と、該ガイドピン6が挿入する円弧状ガイド穴部3bと糸掛けフック部3cとを形成し、前記円弧状ガイド穴部3bは、全体として略円弧状とし、ルーパー糸道設定状態において前記ガイドピン6と接する部分となる前記円弧状ガイド穴部3bの部分は略垂直方向となるように形成して、該円弧状ガイド穴部3bと前記ガイドピン6とにより前記糸掛けフック部3cが円弧状移動から略垂直移動に移る運動軌跡を有するルーパー糸掛け部材3と、該ルーパー糸掛け部材3と前記ルーパー揺動腕部2とを枢支連結し、糸掛けフック部3cをルーパー針部1の後端部1aに近接、離間させてルーパー糸道Lを設定及び解除するレバー4とからなり、前記ルーパー糸掛け部材3はルーパー糸道Lの設定最終段で略垂直状移動することを特徴とするオーバーロックミシンとしたことにより、まず第1にルーパー糸道Lの設定状態において、ルーパー糸nの張力Tが変動する等して不意にルーパー糸道Lの設定が解除される不具合を防止することができるし、第2にルーパー糸掛け作業を容易にすることができるし、第3に本発明にかかる装置を比較的簡単な構造とし、それゆえに故障等も起きにくくしている。
【0029】
上記効果を詳述すると、ルーパー糸道Lを設定する過程において、前記ルーパー糸掛け部材3は、ルーパー糸道Lを設定する過程の最終段階では、略垂直状に移動し、ガイドピン6と円弧状ガイド穴部3b(の小円弧状内周縁3b1 )との当接点S1 における接線q−qとガイドピン6が円弧状ガイド穴部3b(の小円弧状内周縁3b1 )に当接するときの押圧力Ftの方向は、前記接線q−qに対して略直角となる。そのために、糸掛けフック部3cがルーパー針部1の後端部1a付近に近接した状態では、水平方向の外力,即ちルーパー糸道Lの張力Tに対して略不動状態を維持することができる。
【0030】
このように、ルーパー糸道Lが一旦,設定された状態では、ルーパー糸nの張力Tに対して、ルーパー糸掛け部材3がガイドピン6を介してルーパー糸道Lの解除方向に円弧状移動することを防止できるので、ルーパー糸nの張力Tが何らかの原因により変動したとしても、縁かがり縫いの作業中に不意にルーパー糸道Lの設定が解除されるという不具合及びその危険性を防止することができる。
【0031】
さらに、そのルーパー糸nの張力Tがさらに大きく変動するような場合でも、ガイドピン6と円弧状ガイド穴部3bとの当接点S1 における押圧力Ftが大きくなり、当接状態がより強固となるので、ルーパー糸道Lの設定状態におけるルーパー糸掛け部材3の安定具合は、より一層良好になるという利点もある。
【0032】
次に、ルーパー糸掛け部材3は、円弧状軌跡を移動するので、ルーパー糸道Lの設定が解除されるときには、糸掛けフック部3cは、ルーパー針部1の後端部1aから下がりつつ、ルーパー針部1の後端部1a側から先端部1b側に迫り出すように移動し、ルーパー針部1の先端部1b側に迫り出し、作業員に対しては糸掛けフック部3cは比較的,見やすく扱いやすいポジションとなるので、ルーパー糸道Lを設定する過程で、糸掛けフック部3cにルーパー糸nを掛ける段取り作業を極めて行い易くすることができる。
【0033】
次に、ルーパー糸掛け部材3は、ルーパー糸道Lの設定最終段で略垂直状移動するようにしてあり、その構造としては、円弧状ガイド穴部3bの下部終端箇所がルーパー糸道Lの設定時に略垂直状となるように形成するのみでよく、これによって、かかる構造は極めて簡単なるものにすることができ、ひては故障の原因も少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の斜視図
【図2】本発明を構成する主要部材の分解斜視図
【図3】本発明の正面図
【図4】(A)はルーパー糸道設定時の状態を示す本発明の正面図
(B)はルーパー糸道解除時の状態を示す本発明の正面図
【図5】(A)はルーパー糸道設定時の状態を示す要部拡大正面図
(B)はガイドピンと小円弧状内周縁の当接状態を示す拡大作用図
【図6】(A)はルーパー糸道解除時の状態を示す要部拡大正面図
(B)は解除時におけるガイドピンと小円弧状内周縁の当接状態を示す拡大作用図
【図7】ガイド孔部の下部終端の形状の別の実施形態を示す作用図
【図8】ガイド孔部の下部終端の形状の別の実施形態を示す状態図
【符号の説明】
A…ルーパー本体
L…ルーパー糸道
n…ルーパー糸
1…ルーパー針部
1a…後端部
1b…先端部
2…ルーパー揺動腕部
3…ルーパー糸掛け部材
3b…円弧状ガイド穴部
3b1 …小円弧状内周縁
3b1'…窪み縁
3c…糸掛けフック部
4…レバー
6…ガイドピン

Claims (2)

  1. ルーパー針部の後端部にルーパー糸を導入し,ルーパー針部の後端部と先端部との間にルーパー糸道を設定及び解除する糸掛けフック部を形成したルーパー糸掛け部材を揺動自在に備えたルーパー機構において、
    前記ルーパー糸掛け部材は、全体として略円弧形状の円弧状ガイド穴部を備えており、該円弧状ガイド穴部にはガイドピンが挿入されると共に、ルーパー糸道設定状態時において、前記ガイドピンと接する部分となる前記円弧状ガイド穴部の部分は略垂直方向となるように形成されており、
    円弧状移動から略垂直方向に移動に移る運動軌跡を有する前記ルーパー糸掛け部材により、ルーパー糸道設定状態にはルーパー糸張力のみでは前記ルーパー糸掛け部材が可動不能としてなることを特徴とするオーバーロックミシン。
  2. ルーパー針部とルーパー揺動腕部とからなるルーパー本体と、前記ルーパー揺動腕部に設けたガイドピンと、該ガイドピンが挿入する円弧状ガイド穴部と糸掛けフック部とを形成し、
    前記円弧状ガイド穴部は、全体として略円弧状とし、ルーパー糸道設定状態において前記ガイドピンと接する部分となる前記円弧状ガイド穴部の部分は略垂直方向となるように形成して、前記円弧状ガイド穴部と前記ガイドピンとにより前記糸掛けフック部が円弧状移動から略垂直移動に移る運動軌跡を有するルーパー糸掛け部材と、
    該ルーパー糸掛け部材と前記ルーパー揺動腕部とを枢支連結し、糸掛けフック部をルーパー針部の後端部に近接、離間させてルーパー糸道を設定及び解除するレバーとからなり、前記ルーパー糸掛け部材はルーパー糸道の設定最終段で略垂直状移動することを特徴とするオーバーロックミシン。
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